四日市足見川メガソーラー事業 に係る環境影響評価 方法書 平成 28 年 5 月 四日市足見川メガソーラー合同会社
はじめに 弊社 ( 四日市足見川メガソーラー合同会社 ) では この度 三重県四日市市山田町 波木町及び小林町地内において 四日市足見川メガソーラー事業 を計画しました この事業の計画を進めるにあたり 本事業が三重県環境影響評価条例 ( 平成 10 年三重県条例第 49 号 ) の対象事業 ( 条例別表第 15 号 宅地その他の用地の造成事業 ) に該当することから 同条例に基づき環境影響評価 * を実施します 三重県環境影響評価条例に基づく環境影響評価手続きの流れ ( 概要 ) は次頁に示したとおりです 本書は 本事業が地域の環境に及ぼす影響について環境影響評価を行う方法 ( 環境の現況の調査方法 予測及び評価に関する手法等 ) を検討し 環境影響評価方法書 として作成したものです ( 注 *) 環境影響評価 ( 環境アセスメント ) とは 道路やダム 土地の造成など大規模な開発事業を実施しようとする場合 あらかじめ その事業が環境にどのような影響を及ぼすかについて調査 予測 評価を行い その結果を公表して 住民や行政の意見を聴きながら 環境の保全の観点からより適正な配慮を行うことにより 環境と開発との調和を図っていくための仕組みです
住民事業者知事市町長 アセスメントの方法の案 ( 方法書 ) 本書 公告 縦覧 ( 説明会開催 ) 閲 覧 意見 意見の概要 見解書の作成 アセスメントの方法の決定 閲覧知事意見 意見 < アセスメントの実施 > アセスメントの結果の案作成 ( 準備書 ) 公告 縦覧 閲 覧 ( 説明会開催 ) 意見 意見の概要 見解書の作成 閲 覧 意見 意見 聴取会の開催 ( 必要に応じて ) アセスメントの結果の修正 ( 評価書 ) 知事意見 公告 縦覧 工事着手 事後調査の実施 ( 事後調査報告書 ) 閲 閲 覧 覧 供用開始 事後調査の実施 ( 事後調査報告書 ) 閲覧 事後調査の終了 環境影響評価の手続きの流れ ( 概要 )
目次 第 1 章事業者の名称 代表者の氏名及び事務所の所在地 1 1.1 事業者の名称 1 1.2 代表者の氏名 1 1.3 事務所の所在地 1 第 2 章事業特性に関する情報 2 2.1 対象事業の名称 2 2.2 対象事業の目的 2 2.3 対象事業の内容 4 2.3.1 条例の規定する対象事業の種類 4 2.3.2 対象事業の規模 4 2.3.3 事業実施区域の位置 4 2.3.4 対象事業の概要 7 第 3 章地域特性に関する情報 20 3.1 自然的状況 20 3.1.1 大気環境の状況 20 3.1.2 水環境の状況 36 3.1.3 地盤及び土壌の状況 48 3.1.4 地形及び地質 49 3.1.5 動植物の生息又は生育 植生及び生態系の状況 55 3.1.6 人と自然との触れ合いの活動の場の状況 81 3.1.7 一般環境中の放射性物質の状況 83 3.1.8 景観 83 3.1.9 歴史的文化的な遺産の状況 86 3.2 社会的状況 88 3.2.1 人口及び産業 88 3.2.2 土地利用 ( 土地利用分布及び面積 ) 94 3.2.3 水利用 96 3.2.4 交通 97 3.2.5 環境の保全等について配慮が特に必要な施設 99 3.2.6 衛生環境施設の整備 101 3.2.7 環境の保全等を目的とする法令等 104 3.2.8 行政計画 方針等 129 3.2.9 対象事業に係る主な許認可等 134
第 4 章環境影響評価の項目の選定 135 4.1 環境影響評価の項目 135 第 5 章方法書関係地域の範囲 142 第 6 章調査 予測及び評価の手法 144 6.1 大気質 144 6.2 騒音 振動 低周波音 148 6.3 水質 152 6.4 地下水 155 6.5 地形及び地質 158 6.6 陸生動物 161 6.7 陸生植物 166 6.8 水生生物 169 6.9 生態系 172 6.10 景観 174 6.11 廃棄物等 177 6.12 温室効果ガス 178 第 7 章方法書作成に関する委託先 179 7.1 委託先の名称 代表者の氏名及び事務所の所在地 179
第 1 章事業者の名称 代表者の氏名及び事務所の所在地 1.1 事業者の名称 四日市足見川メガソーラー合同会社 1.2 代表者の氏名 代表社員株式会社ジーヴァエナジー 職務執行者金田直己 1.3 事務所の所在地 東京都港区六本木三丁目 15 番 5 号 1
第 2 章事業特性に関する情報 2.1 対象事業の名称 四日市足見川メガソーラー事業 2.2 対象事業の目的私たちの社会は 産業革命以降 石炭や石油 天然ガスといった化石燃料を利用することで発展を遂げてきました 世界のエネルギー消費量は 今なお増加を続ける一方 化石燃料は限りある資源であり 将来的なエネルギー需給状況が懸念されます なかでも 日本のエネルギー自給率はわずか 6% 1 に留まっていることから 安定的なエネルギー源の確保が望まれます そのような状況の中 2011 年の東日本大震災の影響によって多くの原子力発電所が停止し 化石燃料に対する依存が高まったことにより エネルギーコストの上昇と 温室効果ガス排出量の増加を招いているのが現状です また 化石燃料の使用は地球温暖化を引き起こし 世界各地で温暖化が原因とみられる異常気象の発生が報告されています IPCC( 気候変動に関する政府間パネル ) の第 5 次評価報告書統合報告書では 気候システムに対する人為的影響は明らかであり 近年の人為起源の温室効果ガス排出量は史上最高となっている 近年の気候変動は 人間及び自然システムに対し広範囲にわたる影響を及ぼしてきた とされています こうした現状に対する国際的な動きとして 2015 年 12 月に気候変動枠組条約第 21 回締約国会議 (COP21) においてパリ協定が採択され 世界の平均気温上昇を産業革命前と比較して 2 度未満に抑える という目標が掲げられました これにより 更なる地球温暖化対策の推進が求められています 以上のような状況から 資源の枯渇のおそれが少なく 環境への負荷が少ない再生可能エネルギーの導入を進めていくことは 国内的にも国際的にも急務となっています 2014 年 4 月に閣議決定された エネルギー基本計画 の中では 2030 年の発電電力量のうち 再生可能エネルギー等の割合を 2 割以上とする方針が出されています また 三重県においても 三重県新エネルギービジョン (2016 年 3 月改定 ) では 県民 地域団体 事業者 大学 行政などが協力してエネルギーの地産地消 省エネの推進等を進めていくことを基本理念に掲げています 本事業は 再生可能エネルギーの一つである太陽光を利用し 発電の際には二酸化炭素やその他の大気汚染物質を排出しない 安全で環境にやさしい太陽光発電を行うことを目的としています 太陽光発電は 太陽電池 と呼ばれる装置を用いて 太陽の光エネルギーを直接電気に変換する発電方式です 地球上に到達する太陽光のエネルギー量は 1 m2当たり約 1kW もしも地球全体に降り注ぐ太陽エネルギーを 100% 変換できるとしたら 世界の年間消費エネルギーを わずか 1 時間でまかなうことができるほど巨大なエネルギーであり しかも 枯渇する 1: 平成 26 年度エネルギーに関する年次報告 ( エネルギー白書 2015) ( 資源エネルギー庁 2015 年 ) 2
心配がありません さらに 日本は 世界でもトップクラスの太陽光発電技術を有する国でもあり その導入量のさらなる増加が期待されています 2 しかし 太陽光発電を行うには 日照条件が良好であることや まとまった土地があること 発電した電気を送る送電インフラが整っていること等の条件があります それらの観点からみると 今回の計画地は 事業適地としての可能性が高いと考えています 今回計画している発電所の発電電力量は 約 12,500 世帯 ( 四日市市の約 9%) 分の使用電力量に相当し これにより エネルギーの地産地消に寄与することができます これは 上記の県のビジョン等にも適ったものであると考えています なお 弊社の出資者である株式会社ジーヴァエナジーとその協力会社は これまでにも大規模な太陽光発電所を全国で手がけています ( 写真 2.2-1~3) 茨城県水戸市の 水戸太陽光発電所 (9.3MW) 福島県いわき市の 小名浜太陽光発電所(1.99MW) 等が既に運転を開始しており 順調に発電しております その他 岩手県雫石町の 雫石太陽光発電所 (24.7MW) のほか 宮城県及び神奈川県等において 現在発電所を建設中です 株式会社ジーヴァエナジーでは 自ら太陽光発電事業を行うことにより 再生可能エネルギー分野における牽引役として 世界が抱えるエネルギー問題の解決に積極的に貢献する企業であることを目指しております 写真 2.2-1 水戸太陽光発電所 (9.3MW 27ha) 写真 2.2-2 小名浜太陽光発電所 (1.99MW 5.7ha) 写真 2.2-3 雫石太陽光発電所 ( 完成予想 ) (24.7MW 51ha) 2: 太陽光発電協会ホームページ (http://www.jpea.gr.jp/knowledge/whynow/index.html) 3
2.3 対象事業の内容 2.3.1 条例の規定する対象事業の種類 宅地その他の用地の造成事業 ( 条例別表第 15 号に掲げる事業 ) 2.3.2 対象事業の規模 事業実施区域の面積 :94.67ha( 改変区域 :74.21ha 非改変区域 :20.46ha) 発電規模 : 約 50MW( 各種許認可手続きにより 変動する可能性あり ) 2.3.3 事業実施区域の位置事業実施区域は 三重県四日市市山田町 波木町及び小林町地内に位置しています 事業実施区域の現況はスギ ヒノキ等の植林がほとんどを占めています 事業実施区域の位置は図 2.3-1 に 航空写真は図 2.3-2 に示したとおりです 4
近鉄湯の山線 東名阪自動車道 事業実施区域 国道 1 号線 図 2.3-1 事業実施区域位置 凡 例 事業実施区域 この地図は国土地理院発行の 5 万分の 1 地形図を基に作成した 0 5 1500 3000m
6 非改変区域 改変区域 合 0.97 25.33 造成森林 小 計 残置森林 33.90 8.57 1.21 調 整 池 計 23.15 西エリア (ha) ソーラーパネル 変電設備含む 区分 用途 60.77 11.89 48.88 0.53 5.76 42.59 東エリア (ha) 94.67 20.46 74.21 1.50 6.97 65.74 合計(ha) 図 2.3-2 事業実施区域と航空写真の重ね合わせ図
2.3.4 対象事業の概要 1) 土地利用計画土地利用計画の概要 ( 計画値 ) は 表 2.3-1 及び図 2.3-3 に示したとおりです 事業実施区域は約 94.67ha で そのうちソーラーパネルは約 65.74ha( 調整池内への設置面積を含めると約 70.39ha) に設置する計画です 事業実施区域には 残置森林として約 20.46ha 造成森林として約 1.50ha の森林を配置する計画です また 防災施設として洪水調整池を 6 箇所設置する計画です 改変区域 表 2.3-1 土地利用計画の概要 ( 計画値 ) 区分 用途西エリア (ha) 東エリア (ha) 合計 (ha) 割合 (%) ソーラーパネル ( 変電設備含む ) 23.15 42.59 65.74 69.4 調整池 1.21 5.76 6.97 7.4 造成森林 0.97 0.53 1.50 1.6 小計 25.33 48.88 74.21 78.4 非改変区域残置森林 8.57 11.89 20.46 21.6 合計 33.90 60.77 94.67 100.0 2) 主要施設の概要発電施設の仕様については 計画熟度の高まりにより その数量 仕様等を変更する場合があります 現在想定している施設概要は 以下のとおりです 1 施設配置施設等の配置 ( 計画値 ) は 表 2.3-2 及び図 2.3-3 に示したとおりです ソーラーパネルは一定容量ごとに区画し 原則 1 区画ごとにパワーコンディショナー 1 台を設置します ソーラーパネルで発電された直流の電気は パワーコンディショナーで交流に変換されます 電気は パワーコンディショナーに併設された昇圧変圧器にて昇圧された後 送変電設備へと集電され 主変圧器で更に電圧を昇圧した後に電力会社の送電線に接続します 表 2.3-2 施設等の配置 ( 計画値 ) 名称内容 ソーラーパネル パワーコンディショナー (PCS) 直流 交流変換 多結晶シリコン太陽電池 多結晶化合物半導体太陽光電池約 23.7 万枚 100 台程度 昇圧変圧器 ( 副変圧器 ) 300~500V 22kV 100 台程度 送変電設備 ( 主変圧器 ) 22kV 110kV 1 基 調整池雨水洪水調整池 (6 箇所 ) 7
西エリア (ha) 東エリア (ha) 合計(ha) ソーラーパネル 変電設備含む 23.15 42.59 65.74 調 整 池 1.21 5.76 6.97 造成森林 0.97 0.53 1.50 小 25.33 48.88 74.21 8.57 11.89 20.46 33.90 60.77 94.67 区分 用途 改変区域 非改変区域 計 残置森林 合 計 図 2.3-3 計画平面図 凡 例 事業実施区域 0 8 250 500m
2 発電所施設の内容ア ) ソーラーパネル及びソーラーパネル架台ソーラーパネルは 図 2.3-4 に示したとおり フレーム ( 架台 ) で地面に固定 支持します 架台は地面に埋設し コンクリート等による基礎周りの舗装は実施しない予定です 図 2.3-4 ソーラーパネルの概要 ( 弊社関連施設 ) イ ) パワーコンディショナーパワーコンディショナーは ソーラーパネルからの電流を直流から交流に変換します また ソーラーパネルからの電流は 天気によって出力が不安定となるため 本施設によって制御します 施設の外観は 図 2.3-5 に示したとおりです なお 本施設には 出力電圧を 22kV に昇圧する昇圧変圧器を併設します 図 2.3-5 パワーコンディショナー 昇圧変圧器 ( 弊社関連施設 ) 9
ウ ) 送変電設備 送変電設備は 各パワーコンディショナーからの出力を集電し 主変圧器で 110kV に昇圧 後 電力会社の送電線に接続します 施設の外観は 図 2.3-6 に示したとおりです 図 2.3-6 送変電設備 ( 弊社関連施設 ) 3 緑化計画 造成により発生する切土 盛土法面は 緑化を行う計画です なお 植栽にあたっては 地域の植生を考慮した樹種を選定する計画です 4 防災計画土地の造成等に伴い 事業実施区域からの流出水が一時的に増加することが想定されるため 本施設を経由した雨水については 調整池を設置して 流出機能を調整する計画です また 工事中については 流出機能の調整の他 土砂流出を防止するための仮沈砂池を設置する計画です 10
3) 発電事業の運営体制 稼働計画事業の運営は 図 2.3-7 に示したとおり 現地法人四日市足見川メガソーラー合同会社が実施します 供用後の稼働は 原則 遠隔監視で行うため 定期的な通勤車両等は発生しません 但し 管理 点検のための不定期な車両は発生します 電力会社 ( 売電契約 ) メガソーラー発電事業者 ( 現地法人 ) 四日市足見川メガソーラー合同会社 (O&M 契約 ) オペレーション & メンテナンス (O&M) 会社等 図 2.3-7 発電事業の運営体制 11
4) 工事計画 1 工事計画概要工事は まず準備工事として仮設沈砂池設置等の防災工事や 樹木伐採等の伐採工事を行った後 防災工事 造成工事 施設建設工事を行う計画です 造成工事においては 事業区域内で切土 盛土の土量バランスを図ることにより 建設残土の発生を抑制する計画です なお 工事に使用する重機 機械等は低排出ガス 低騒音 低振動型を採用することにより 周辺に対する大気質 騒音 振動等 環境保全に配慮する計画です 発生する工事関係車両のうち 通勤車両は最大時で 60 台 / 日を 資材等の運搬車両は最大時で 340 台 / 日を想定しています また それらの工事関係車両の通行ルートは 図 2.3-8 に示すとおり 事業実施区域北側から県道 44 号 ( 宮妻峡線 ) 県道 634 号 ( 小林鹿間線 ) を通り事業実施区域に入るルートと 事業実施区域南側から県道 44 号もしくは県道 140 号 ( 四日市菰野大安線通称 : ミルクロード ) を通り事業実施区域に入るルート等を計画しています 2 工事工程の概要工事工程の概要は 表 2.3-3 に示したとおりです 工事開始から施設供用までの工事期間は約 4 年間の計画です 防災工事や伐採工事を含めた用地造成工事の期間は約 2 年間を 造成工事後半から ソーラーパネル設置等の施設建設工事やケーブル工事などの電気工事を 並行して約 2.5 年間行う計画です なお 工事の時間帯は 原則として 日曜日を除いた 8:00~ 日没に実施する計画です 12
県道 44 号 県道 634 号 県道 140 号 ミルクロード 県道 44 号 図 2.3-8 工事関係車両の主要な通行ルート 計画 凡 例 事業実施区域 通行ルート 計画 この地図は国土地理院発行の 1 万分の 1 地形図を基に作成した 13 0 500 1000m
表 2.3-3 工事工程 ( 予定 ) 土木工事 準備 仮排水工事 伐採 抜根工事 造成工事 排水 調整池工事 管理用道路新設 フェンス工事 基礎 架台 パネル工事 基礎工事 架台工事 パネル設置工事 電気工事 試運転 配管 ケーブル工事 パネル間接続工事 配線 通線工事 機器設置 結線工事 営業運転 1 年目 2 年目 3 年目 4 年目 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 14
3 主な工事の概要ア ) 防災工事防災工事の主な内容は 調整池の設置 暗渠排水管の敷設 土砂流出防止工等です 工事施工例は 写真 2.3-1 に示したとおりです 写真 2.3-1 防災工事施工例 ( 左 : 調整池設置 右 : 暗渠排水管設置 ) イ ) 伐採工事伐採工事の主な内容は 土地造成区域の樹木を段階的に伐採 抜根し それらを収集 運搬することです 工事施工例は 写真 2.3-2 に示したとおりです 写真 2.3-2 伐採工事施工例 ( 左 : 伐採作業 右 : 伐採樹木の運搬 ) 15
ウ ) 造成工事造成工事の主な内容は 切土工 盛土工です 切土工はバックホウ等の重機を用いて掘削を行います 盛土工は運搬した土砂をブルドーザーで敷き その後 タイヤローラー等による転圧を行います 工事施工例は 写真 2.3-3 に示したとおりです 写真 2.3-3 造成工事施工例 エ ) 法面工事 法面工事の主な内容は 切土 盛土法面整形 法面保護工 種子吹付工等です 工事施工例は 写真 2.3-4 に示したとおりです 写真 2.3-4 法面工事施工例 ( 左 : 法面整形工事 右 : 種子吹付 ) 16
オ ) ソーラーパネル設置工事ソーラーパネルの設置工事の主な内容は 梱包の解体 架台の設置 パネルの設置 ケーブルの敷設等です 工事施工例は 写真 2.3-5 に示したとおりです 写真 2.3-5 ソーラーパネル設置工事施工例 ( 左 : 設置 右 : ケーブル敷設 ) 5) 環境保全計画 環境保全計画は 事業計画時の一般的事項として 次のとおり計画します 1 大気質 低公害型の機械等の使用及び日常の整備点検の励行により 大気汚染物質の発生量を抑制するよう努めます また 工事車両については 可能な限りディーゼル微粒子除去装置の搭載された車両を使用します 造成工事は最小限とし ソーラーパネル設置区域等の造成にあたっては 周辺地域への粉じんの飛散防止を図ります 工事用車両の走行に伴う大気汚染を軽減するため 車両の適切な運行管理により 工事用車両の集中化を避けます 工事用車両が周辺の道路で待機 ( 路上駐車 ) することがないよう 工事区域内に速やかに入場させます また 工事用車両等の不要な空ぶかしの防止に努め 待機時のアイドリングストップの遵守を指導 徹底します 造成工事については 事業区域内で切土 盛土の土量バランスを図り 残土の発生を抑制することで ダンプトラックの走行台数を減らし 大気汚染の軽減を図ります 工事の実施にあたっては出来る限り作業の効率化を図り 建設機械等の稼働台数を削減し 大気汚染の軽減に努めます 17
2 騒音 振動 低周波音等 機械 重機等については 可能な限り低騒音型 低振動型の機種を使用することにより 周辺地域への騒音 振動等の影響の低減を図ります 工事用車両の走行に伴う騒音 振動を軽減するため 車両の適切な運行管理により 工事用車両の集中化を避けます 工事用車両が周辺の道路で待機 ( 路上駐車 ) することがないよう 工事区域内に速やかに入場させます また 工事用車両等の不要な空ぶかしの防止に努め 待機時のアイドリングストップの遵守を指導 徹底します 工事関係機械等は 常に点検 整備を行い 良好な状態で使用します 造成工事については 事業区域内で切土 盛土の土量バランスを図り 残土の発生を抑制することで ダンプトラックの走行台数を減らし 騒音 振動の軽減を図ります 工事の実施にあたっては出来る限り作業の効率化を図り 建設機械等の稼働台数を削減し 騒音 振動の軽減に努めます 3 水質 工事中は仮沈砂池または濁水濾過フィルター等を設け 場外への土砂や濁水の流出防止に努めます 造成緑地の早期緑化を行い 緑地における貯水機能の復元に努めます 造成工事区域内は可能な限りアスファルト等の舗装はせず 地下水環境の保全に努めます 工事車両のタイヤに付着した泥土により周辺道路を汚さないよう タイヤ洗浄等の徹底により 防止します 4 動植物 環境影響評価現況調査の実施により 当該地域において重要な動植物の生息及び生育が確認された場合には 本事業による環境影響を可能な限り回避 低減 代償する方法を検討します 残置森林及び造成森林を確保することにより 可能な限り動植物の生息環境の保全に努めます 緑化 ( 植生管理 ) については 周辺景観に調和させると共に 土地改変により低下する生物の多様性を可能な限り回復させることを目的とし 積極的に緑化を推進します 樹木伐採は 必要最小限に留めます 18
工事車両の走行による野生生物との交通事故を回避するため 走行速度の制限や工事関 係者への注意喚起に努めます 5 廃棄物 伐採樹木はチップ化の処理を適宜検討し再利用することで 廃棄物としての場外搬出量を削減し 資源の有効利用を促進することで 環境負荷の低減を図ります 造成工事においては 事業区域内で切土 盛土の土量バランスを図り 残土の発生抑制を図ります 6 景観 残置森林及び造成森林を確保するとともに 樹木伐採は必要最小限に留め 周辺からの 景観に配慮します 7 その他 工事期間中 車両の運行は 通学時間帯やスクールゾーンを極力避けることとします 工事期間中は巡回警備を行い 工事完了後は工事箇所周辺に立入り禁止処置を行うことで 防犯 安全管理に努めます 残置森林及び造成森林を確保するとともに 樹木伐採は必要最小限に留め 温室効果ガスの吸収源としての樹木の保全に努めます 工事の実施にあたっては出来る限り作業の効率化を図り 車両の搬入 搬出や建設機械等の稼働を必要最小限に抑えることで 工事に伴う温室効果ガスの排出量低減に努めます 19