4 信頼性確保のための原則 DO YOU KYOTO? クレジット制度の信頼性を確保するため, 排出削減プロジェクトの計画 実施, モニタリング, 算定, 検証など, 手続きの規定に当たっては, 以下の原則を最大限配慮するとともに, それぞれの原則に限界を設ける場合は数値で明示する ⑴ 完全性排出削

Similar documents
お知らせ


⑴ ⑵ ⑶ ⑷ 1


⑴ ⑵ ⑶

⑴ ⑵ ⑶

⑴ ⑵ ⑶

⑴ ⑵ ⑶

⑴ ⑵ ⑶

A.3 排出削減量の算定方法 A.3.1 排出削減量 ER EM BL EM PJ ( 式 1) 定義単位 数値 4 ER 排出削減量 1 kgco2/ 年 0 t<1 年 年 t<2.5 年 年 <t EM BL ベースライン排出量 2 kgco2/

⑵ ⑶ ⑷ ⑸ ⑴ ⑵





-2 -


(2) ベースラインエネルギー使用量 それぞれの排出起源のベースラインエネルギー使用量の算定方法は以下のとおり 1) 発電電力起源 EL BL = EL ( 式 1) 記号定義単位 ELBL ベースライン電力使用量 kwh/ 年 EL 事業実施後のコージェネレーションによる発電量 kwh/ 年 2)

<4D F736F F D208EC090D195F18D908F B4C93FC977697CC816A32392E30322E31352E646F63>

【HP公開用】J-グリーン・リンケージ倶楽部(電気自動車)プロジェクト計画書案(別紙) 1205

(2) ベースラインエネルギー使用量 それぞれの排出起源のベースラインエネルギー使用量の算定方法は以下のとおり 1) 発電電力起源 EL BL = EL ( 式 1) 記号定義単位 ELBL ベースライン電力使用量 kwh/ 年 EL 事業実施後のコージェネレーションによる発電量 kwh/ 年 2)

2(1) 総量削減義務と排出量取引制度のポイント (2010 年度 ~) 大規模事業所向け制度の主な変更点等 旧制度 ( 地球温暖化対策計画書制度 ) 新制度 ( 排出総量削減義務と排出量取引制度 ) 温室効果ガス排出量の削減対策推進義務 排出総量の削減義務と排出量取引制度の導入 計画書等の作成 提

グループ代表者 グループ参加者 クレジットグループを登録し, キーワードを参加者に伝える 1.(1)~(3) 参照 パソコン, スマートフォンを利用できる YES NO キーワードを使い, クレジットグループに参加 ( 登録 ) する 3.(1)~(3) 参照 代表者に代理入力の登 録を依頼する 4

Qfuel, ベースラインエネルギー使用量 GJ/ 年 Qheat, 事業実施後使用熱量 GJ/ 年 事業実施前のボイラーのエネルギー消費効率 4 % Fheat, ΔTheat, 事業実施後の設備で加熱された温水の使用量又は熱媒油の流量事業実施後の設備で加熱された温水又は熱媒油の熱利用前後の温度差

<8CF68A4A E94728F6F8DED8CB88E968BC68C7689E62E786C73>

番号文書項目現行改定案 ( 仮 ) 1 モニタリン 別表 : 各種係 グ 算定規程 ( 排出削 数 ( 単位発熱量 排出係数 年度 排出係数 (kg-co2/kwh) 全電源 限界電源 平成 21 年度 年度 排出係数 (kg-co2/kwh) 全電源 限界電源 平成 21 年度 -

方法論 EN-S-031(ver.1.0) サーバー設備の更新 方法論番号 EN-S-031 Ver.1.0 本方法論に基づいてプロジェクトを計画する場合は 方法論名称 サーバー設備の更新 方法論の改定が必要となる場合があるので 計画書作成前に制度管理者へ確認してください < 方法論の対象 > <

資料1:地球温暖化対策基本法案(環境大臣案の概要)



よこはまウォーキングポイント事業実施要綱 制定平成 26 年 8 月 20 日健保事第 1631 号 ( 局長決裁 ) 最近改正平成 30 年 9 月 28 日健保事第 2150 号 ( 局長決裁 ) ( 目的 ) 第 1 条この要綱は 歩数計及びスマートフォン歩数計アプリ ( 以下 スマホアプリ

暫定ケアプランの取扱いについて 平成 30 年 11 月 29 日事務連絡隠岐広域連合介護保険課長通知 暫定ケアプランの取扱いについては 介護制度改革 INFORMATION vol.80 平成 18 年 4 月改定関係 Q&A(vol.2) について ( 平成 18 年 3 月 27 日厚生労働省

< F18D908F DC58F4994C5817A>


地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律(第7次地方分権一括法)の概要

1 平成 22 年度の取組み結果 平成 22 年度の取り組み結果は 下記のとおりです 温室効果ガスの総排出量 平成 22 年度 温室効果ガス総排出量 (t-co2) 26,876 27, % 具体的取り組み 平成 22 年度 電気使用量 (kwh) 37,334,706 38,665,4

1 排出削減事業者の情報排出削減事業者会社名株式会社シンセラ排出削減事業を実施する事業所事業所名株式会社シンセラ排出削減事業共同実施者 ( 国内クレジット保有予定者 ) 排出削減事業共同実施者名一般社団法人低炭素投資促進機構 1

EN-S-041: 園芸用施設における炭酸ガス施用システムの導入 削減方法 園芸用施設における CO2 施用について 別途設置している空調用ボイラーの排気ガス等から CO2 を回収し施用するシステムを導入することで 化石燃料方式により施用していた CO2 を削減する 適用条件 1 プロジェクト実施前

B.2 モニタリング実績 (1) 活動量 ( 燃料消費量 生成熱量 生産量等 ) 記号 モニタリング項目 定義 単位 分類 1 モニタリング方法 概要 頻度 実績値 モニタリング実績 計測対象期間 ( 年月日 ~ 年月日 ) 備考 F PJ,biosolid プロジェクト実施後のバイオマス固形燃料使

Microsoft Word - 19 ‚¾Šz”©fi®”Ô.doc

2 ( 178 9)

281

平成 30 年度朝倉市地球温暖化対策実行計画 ( 事務事業編 ) 実施状況報告書 ( 平成 29 年度実績 ) 平成 30 年 9 月 朝倉市環境課

JICA 事業評価ガイドライン ( 第 2 版 ) 独立行政法人国際協力機構 評価部 2014 年 5 月 1


<4D F736F F D A6D92E894C581458E7B8D7393FA A956C8FBC8E738FE18A518ED293FC89408E9E E A B E E968BC68EC08E7B97768D6A2E646F63>

Microsoft Word - 02_21 衛星通信車調達仕様書

取組概要 ( 申請書からの転記 ) 全 般 排 出 量 の 認 識 取組名称 認証取得者名取組の概要 適用したカーボン オフセット第三者認証基準のバージョン認証の有効期間オフセット主体認証ラベルの使途 認証対象活動 認証番号 :CO 有効期間満了報告書受領済み 持続可能な島嶼社会の発展に

1 プロジェクト実施者の情報 1.1 プロジェクト実施者 ( 複数のプロジェクト実施者がいる場合は代表実施者 ) ( フリガナ ) エンジニアウッドミヤザキジギョウ実施者名キョウドウクミアイエンジニアウッド宮崎事業協同組合住所 宮崎県都城市吉尾町 プロジェクト代

議案第4号

かなければならず 防犯カメラ設置運用基準に防犯カメラ取扱責任者の設置及び指定に関することについて定めること ( 防犯カメラ設置運用基準の届出等 ) 第 5 条防犯カメラ設置運用基準の届出をしようとする者は 防犯カメラを設置しようとする日の14 日前までに 防犯カメラ設置運用基準届 ( 別第 1 号様

目 次 1. 目的 1 2. 選択約款の変更 1 3. 用語の定義 1 4. 適用条件 2 5. 契約の締結 2 6. 使用量の算定 2 7. 料金 3 8. 単位料金の調整 3 9. 設置の確認 その他 4 付則 4 別 表 家庭用厨房 給湯 暖房契約に適用する料金表 5

様式第14の2

2


⑴ ⑵ ⑶

1

資料 3 ー 1 環境貢献型商品開発 販売促進支援事業 環境省市場メカニズム室

目 次 第 1 審査概要 本書の位置づけ 審査方式 審査体制... 1 第 2 優先交渉権者決定の手順 参加資格審査 基礎審査 加点審査 優先交渉権者の決定... 6 別紙 1 提案内容の審査項目及び評

⑵ 街頭防犯カメラの設置は 補助金の交付申請を行った年度に着手し 当該年度内に完了できるものであること ⑶ 補助金の交付を受けようとする街頭防犯カメラに関し 他の法令等により 国 県又は市から同種の補助金の交付を受けていないこと ( 補助対象経費 ) 第 5 条補助の対象となる経費 ( 以下 補助対

目次 1. 奈良市域の温室効果ガス排出量 温室効果ガス排出量の推移 年度 2010 年度の温室効果ガス排出状況 部門別温室効果ガス排出状況 温室効果ガス排出量の増減要因 産業部門 民生家庭部門

ウ暗号化通信必要に応じて,SSLによる暗号化通信を行うこと ⑶ 運用保守サイトを安定的に運営するため, ソフトウェアやサーバ等の保守を行うこと ⑷ マニュアル等の作成サイトの運用管理に関するマニュアルを作成すること なお, 運用管理に関するマニュアルの作成に当たっては, 専門的な知識を持つ者でなくと


資料3-1 温室効果ガス「見える化」の役割について

吹田市告示第  号

どのような便益があり得るか? より重要な ( ハイリスクの ) プロセス及びそれらのアウトプットに焦点が当たる 相互に依存するプロセスについての理解 定義及び統合が改善される プロセス及びマネジメントシステム全体の計画策定 実施 確認及び改善の体系的なマネジメント 資源の有効利用及び説明責任の強化

Microsoft Word - 1表紙


SGEC 附属文書 理事会 統合 CoC 管理事業体の要件 目次序文 1 適用範囲 2 定義 3 統合 CoC 管理事業体組織の適格基準 4 統合 CoC 管理事業体で実施される SGEC 文書 4 CoC 認証ガイドライン の要求事項に関わる責任の適用範囲 序文

< F2D916688C481698A A E6A>

船橋市商店街活性化アドバイザー派遣事業補助金交付要綱

Microsoft Word - 少売温水紗款 ~.doc

を得ないと認めるときは 当該住宅に居住する世帯の世帯主であること ⑶ 補助金の申請時において 補助金の対象となる住宅の所有者 ( 所有者が2 人以上いるときは その全員 ) が市税 ( 所沢市税条例 ( 昭和 25 年告示第 7 6 号 ) 第 3 条に掲げる税目をいう 以下同じ ) を滞納していな

家庭用高効率給湯器プラン定義書 ( エコほっと ) 平成 29 年 10 月 1 日実施 京葉ガス株式会社

( 別紙 ) 中国電力株式会社及び JFE スチール株式会社 ( 仮称 ) 蘇我火力 発電所建設計画計画段階環境配慮書 に対する意見 1. 総論 (1) 石炭火力発電を巡る環境保全に係る国内外の状況を十分認識し 本事業を検討すること 本事業を実施する場合には 本事業に伴う環境影響を回避 低減するため

お知らせ

宮城県道路公社建設工事総合評価落札方式(簡易型及び標準型)実施要領

<4D F736F F D20964C8BB48BA397D6837A815B B83578D4C8D908EE688B CC816992F990B394C5816A2E646F63>

東京都検証主任者事務処理要綱

<4D F736F F F696E74202D F43444D838D815B D B988C493E089F090E08F91816A5F8CF68EAE94C5>

静岡市の耐震対策事業

スライド 1

1. のれんを資産として認識し その後の期間にわたり償却するという要求事項を設けるべきであることに同意するか 同意する場合 次のどの理由で償却を支持するのか (a) 取得日時点で存在しているのれんは 時の経過に応じて消費され 自己創設のれんに置き換わる したがって のれんは 企業を取得するコストの一

品川区町会・自治会館等葬祭設補助金交付要綱

資料2 会議・イベントにおけるカーボン・オフセットの現状

平成 30 年度事業報告について ( 平成 30 年 4 月 1 日 ~ 平成 31 年 3 月 31 日 ) ( 特定非営利活動に係る事業 ) 1. 特定非営利活動に係る事業 (1) 事業の成果 地球温暖化対策の推進に関する法律 第 24 条の規定に基づき 川崎市において設置された 川崎市地球温暖

4 推進体制別途添付いたします 5 公表の方法等 ホームページアドレス 閲覧場所 窓口で閲覧 所在地 冊 子 閲覧可能時間 冊子名 入手方法 その他

参考資料3(第1回検討会資料3)

1/12 三豊市若者定住促進 地域経済活性化事業補助金交付要綱 三豊市若者定住促進 地域経済活性化事業補助金交付要綱平成 24 年 7 月 10 日告示第 256 号改正平成 26 年 3 月 20 日告示第 46 号平成 26 年 3 月 31 日告示第 88 号平成 27 年 3 月 31 日告

御意見の内容 御意見に対する電力 ガス取引監視等委員会事務局の考え方ることは可能です このような訴求は 小売電気事業者が行うことを想定したものですが 消費者においても そのような訴求を行っている小売電気事業者から電気の小売供給を受け 自らが実質的に再生可能エネルギーに由来する電気を消費していることを

県管理の河川区域内における支障木伐採利用に係る取扱要領 1 目的本事業は 県が管理する河川区域内の支障木に関し 住民との協働による河川管理の一環として 河川支障木の効率かつ計画的な伐採による適切な維持管理に向け 公募型による支障木の伐採利用を推進する取扱いを行い もって河川区域内の支障木撤去の促進と

地球温暖化対策計画書

Monitoring National Greenhouse Gases

松本市補助金交付規則 昭和 37 年 7 月 27 日規則第 16 号改正昭和 45 年 9 月 12 日規則第 31 号昭和 53 年 12 月 8 日規則第 25 号昭和 63 年 4 月 1 日規則第 18 号 ( 目的 ) 第 1 条この規則は 法令又は条例等に特別の定めのあるもののほか 補

文書管理番号

<4D F736F F D208E9197BF315F B838D C8C768E5A977697CC5F FC C8AEE8F808F808B925F E646F63>

弘前市町会等事務費交付金交付要綱

様式 1 号 ( 総括票 ) 事業活動温暖化対策計画書兼実施状況等報告書 1 事業者等の概要 氏名又は名称 横浜ゴム株式会社 長野工場 代表者名 氏名 皆川 浩 役職名 工場長 主たる事務所の所在地 長野県下伊那郡高森町吉田 548 主たる事業の分類 大分類 中分類 E 製造業 2499 他に分類さ

<8E9197BF31305F B E8D8096DA2E786C7378>

Transcription:

DO YOU KYOTO? クレジット制度実施要領 第 1 基本的な考え方 1 目的京都市内における地域団体や商店街等のコミュニティによる温室効果ガスの排出削減を促進するため, 各主体の環境配慮行動の結果実現した温室効果ガス排出削減量を取引可能なクレジットとして認証する制度として,DO YOU KYOTO? クレジット制度を構築する 2 方針温室効果ガスの排出削減量をクレジットとして国が認証する制度としては, 国際的な規格に準拠したJ-クレジット制度があるが, 削減規模が相当以上でないとプロジェクトとして成立しないことから, 小規模な削減量をクレジットとして認証することは困難な状況である また, 国の制度では, コミュニティにおける省エネ行動等による削減量については対象に含まれていないため, 市民に身近な基礎自治体としての役割を十分に果たす必要がある 一方, 中小事業者における省エネ活動等による削減量については, 市 府 経済界連携体制の下, 府が認証する制度に基づき推進する さらに, 削減量を金銭的価値のあるクレジットとして認証する以上, 制度の信頼性を確保することが不可欠である このため, 市民 商店街の日常活動における省エネの努力等により創出されたクレジットを, 市域のイベント等において自主努力をしてもなお削減できない温室効果ガス排出量のオフセットに活用し, 更なる省エネ等の促進につながる, 地域で好循環する制度とするとともに, クレジットとして認証するものは, 計算上の結果としてではなく, 排出削減が実際に生じた削減量のみとするという基本的方針の下, 信頼性確保のための原則を確立し, 明確な手続きを規定する 3 用語の定義 排出削減プロジェクト 運用改善, 設備更新及び設備導入等により, 温室効果ガスの排出量の削減を行うこと 排出削減実施者 排出削減プロジェクトを実施し, 自らの排出量の削減を行う者 バウンダリー 排出削減プロジェクトを実施する地理的又は物理的境界線 少量排出源 バウンダリー全体の排出量に比べて些少な排出源 モニタリング 排出削減量の算定に必要な値を計測し, 記録すること コミュニティ 地域団体及び商店街など, 主として事業の用に供しない居宅 ( 以下 世帯 という ) 及び小規模な店舗等 ( 以下 店舗 という ) で組織された団体 1

4 信頼性確保のための原則 DO YOU KYOTO? クレジット制度の信頼性を確保するため, 排出削減プロジェクトの計画 実施, モニタリング, 算定, 検証など, 手続きの規定に当たっては, 以下の原則を最大限配慮するとともに, それぞれの原則に限界を設ける場合は数値で明示する ⑴ 完全性排出削減プロジェクトとベースラインに関連する排出活動が漏れなく特定され, 算定対象期間の温室効果ガス排出量が漏れなく算定されていること なお, 第 1 第 8 項第 4 号 における例外は除くこと ⑵ 一貫性同一の方法やデータ類を使用し, 算定対象期間において排出削減量が比較可能なかたちで算定されていること ⑶ 正確性仮定に基づく推計というプロセスを可能な限り回避し, 計測, 計算等に含まれる偏りと不確実性を可能な限り低減させ, 要求される精度が確保されていること ⑷ 透明性制度の参加者又は第三者が, 合理的な自信を持って判断できるよう, 十分かつ適切な手続きや情報, プロセスが開示されていること ⑸ 保守性温室効果ガス排出削減量が過大評価されないことを確実にするよう, 保守的な想定, 数値, 及び手続きが用いられていること ⑹ その他排出削減をもたらす環境配慮行動が行われていなかったことを求める 追加性 の原則については, 本制度が必ずしも住宅や店舗の省エネ改修, 高効率家電への更新などの投資を必要とするものではなく, ライフスタイル転換による排出削減を積極的に評価しようとする方針であることから, 排出削減事業の登録審査に当たって要求しない 5 本制度の運営体制本制度は本市により実施されることとし, 以下の組織及び役割により運営する 組織役割環境政策局地球温暖化対策室 制度運営に関する事務局業務 排出削減プロジェクトの登録審査, 承認 DO YOU KYOTO? クレジットの認証, 発行 DO YOU KYOTO? クレジット管理簿の運営 管理 その他制度運営に当たり必要な事項の決定京都市環境審議会地球 制度運営に関する報告聴取及び必要に応じた意見具申温暖化対策推進委員会 2

6 DO YOU KYOTO? クレジットの認証対象コミュニティが排出削減実施者となり, コミュニティ構成員の世帯及び店舗において, そこから排出されるエネルギー起源の二酸化炭素のうち, 電気, 都市ガス, プロパンガスの消費に伴い排出される二酸化炭素の削減量を対象とする このため, 上記以外のエネルギー ( 灯油, ガソリン等の揮発油類その他 ) 起源の二酸化炭素は, 対象外とする 7 DO YOU KYOTO? クレジットの発行単位 DO YOU KYOTO? クレジットの発行単位は,100kg-CO 2 とし, 発行単位ごとに一連 番号を付与する 8 削減量の算定 ⑴ バウンダリーの確定とモニタリングプランの策定削減量の算定は, 世帯や店舗などの単位で行うことを原則とする 二酸化炭素の排出量を算定でき, 排出削減の取組を実施する一定エリアを, 排出削減プロジェクトのバウンダリーとして確定する バウンダリー内での二酸化炭素排出源を特定し, それぞれの排出量の測定の場所 ( モニタリングポイント ) 及び方法 ( モニタリングパターン ) を定めたモニタリングプランを策定する ⑵ ベースライン排出量の算定排出削減プロジェクトを開始する月 ( 以下 起算月 という ) から前 1 年間におけるエネルギー使用量の記録に基づいて月ごとに排出量を算定し, この排出量をベースライン排出量とする なお, 起算月は排出削減プロジェクトの登録申請日の存する月又はその翌月とする ベースライン排出量は, 起算月から2 年後の前月 ( 以下 終了月 という ) までの2 年間のみ有効とし, それ以降に排出削減プロジェクトを継続する場合は, 改めて排出削減プロジェクトの登録申請を行い, ベースライン排出量を算定し直さなければならない ⑶ 削減量の算定策定したモニタリングプランに基づいて, 定期的にモニタリングを行うことにより, 排出削減プロジェクト実施後の排出量を算定する モニタリングは, 電気 ガス供給事業者の帳票 ( 以下 検針票 という ) により替えることができる 検針票によりモニタリングを行う場合には, 検針日が存する月のエネルギー使用量をもって, 当月の使用量を示すものと取り扱う 排出削減プロジェクトは, 原則,1 年ごとに1 回認証を受けるものとし, それぞれの認証期間は, 起算月又は前回の認証が完了した月の翌月 ( 認証開始月 ) から, 次の認証が完了する月 ( 認証完了月 ) 又は終了月までの期間とする ベースライン排出量から排出削減プロジェクト実施後の排出量を減じたものを, 当該排出削減プロジェクトによる削減量とする ⑷ 算定の例外起算月から1 年以内の認証において, 構成員が認証期間の検針票を漏れなく保存し, かつ, 検針票に前年同月のエネルギー使用量の記載がない場合には, 排出削減プ 3

ロジェクト変更 廃止申請書 ( 後述, 第 2 第 2 項第 5 号 ) の提出をもって, 当該構成員について前年同月使用量の記載がない月の削減量は算定しないものとする ⑸ その他ア削減取組以外の要因による大幅な排出減少の取扱い排出削減プロジェクトの実施後に, 設備の廃止や居住人数, 活動量の著しい減少等により, 排出量が大幅に減少し, 削減量とすることが合理的でないと判断される場合は,DO YOU KYOTO? クレジットとして認証しない イ排出係数削減量の算定に使用する排出係数は別表第 1のとおりとし, 排出削減プロジェクト登録の際に使用した係数を, 当該排出削減プロジェクトの認証期間は固定して使用する 第 2 排出削減プロジェクト 1 要件排出削減プロジェクトは, 以下の要件を満たさなければならない ⑴ 概ね10 世帯以上の世帯及び店舗で構成される団体の取組であること ⑵ 構成員である世帯及び店舗が本市内にあること ⑶ 構成員である店舗が京都市地球温暖化対策条例に規定する特定事業者に該当しないこと ⑷ 当該プロジェクトにより実現する削減量に係る環境価値について, 本制度以外の制度で重ねて利用しないこと ⑸ その他制度の規定に定める事項に合致していること 2 登録審査及び認証等の手続き ⑴ 登録申請書の作成, 提出排出削減実施者は, 排出削減プロジェクト登録申請書 ( 第 1 号様式, 以下 登録申請書 という ) を作成し, 必要な証拠書類を添えて, 本市 ( 地球温暖化対策室 ) に提出する ⑵ 排出削減プロジェクトの登録審査本市は, 提出された登録申請書の内容を審査し, 本要領をはじめとする関係規定に合致している場合は, 排出削減プロジェクトとして承認し, 排出削減プロジェクト番号を付して登録のうえ, 排出削減実施者に排出削減プロジェクト登録通知書 ( 第 2 号様式 ) を送付する ⑶ ベースライン排出量の算定, モニタリング及び認証申請書の作成排出削減実施者は, 排出削減プロジェクト期間中, 電気 ガス供給事業者が発行する検針票の保存等により, エネルギー使用量の測定, 記録を行う また, 起算月から1 年間については, 検針票に記載された前年同月のエネルギー使用量の実績に基づき, ベースライン排出量を算定する 排出削減実施者は, エネルギー使用量の実績に基づき, 排出削減量を算定のうえクレジット認証申請書 ( 第 5 号様式, 以下 認証申請書 という ) を作成し, 証拠書類を添えて, 本市 ( 地球温暖化対策室 ) に提出する 4

なお, 排出削減プロジェクト期間中において, 構成員の居住人数の減少又は店舗の営業日数や面積等の大幅な減少など, 排出量の削減をもたらす外的要因が生じた場合には, 当該構成員の実施後の排出量は, ベースライン排出量と同一であるとみなす ⑷ クレジットの認証及び帰属本市は, 提出された認証申請書の内容を審査し, 本要領をはじめとする関係規定に基づき排出削減が実現していると認められる場合は,DO YOU KYOTO? クレジットとして認証し, 排出削減実施者にクレジット認証通知書 ( 第 6 号様式 ) を送付する 認証されたクレジットの処分に関する権限は, すべて本市に帰属する ⑸ 事業の変更 廃止排出削減実施者は, 構成員の内容の変更など登録された排出削減プロジェクトを変更する必要が生じた場合, 又は廃止する必要が生じた場合には, 排出削減プロジェクト変更 廃止申請書 ( 第 3 号様式, 以下 変更 廃止申請書 という ) を作成し, 本市 ( 地球温暖化対策室 ) に提出する 本市は, 変更 廃止申請書の内容を確認のうえ, 排出削減プロジェクト変更 廃止通知書 ( 第 4 号様式 ) を送付する なお, 登録申請書に記載した構成員数の過半に異動が生じ, かつ, 構成員数が5 世帯 ( 又は店舗 ) を下回った場合, 排出削減実施者は当該プロジェクトを廃止しなければならない ⑹ その他本市は, 排出削減プロジェクト登録審査及びクレジット認証審査に必要な限りにおいて, 排出削減実施者に書類の提出又は実地検査を求めることがある 3 低炭素化支援パートナー事業者制度本市は, コミュニティによる排出削減プロジェクトの実施とクレジット創出を支援するため, 排出削減実施者の取組を支援するパートナーとなる事業者又は事業者グループを低炭素化支援パートナー事業者 ( 以下 パートナー事業者 という ) として登録する パートナー事業者は, 低炭素化促進に関する施策の協力事業者として, 本市と協働して, コミュニティの低炭素化支援を実施し, 本制度をはじめとする低炭素化促進に関する施策の周知, 排出削減に向けた助言, 診断, 改善策及びファイナンスの提案を行う また, 排出削減実施者が低炭素化支援パートナー事業者制度を活用する場合は, 本制度に係る手続きの支援 代行等の役割を果たす 4 DO YOU KYOTO? クレジットの管理 ⑴ クレジットの認証登録本市は, クレジットを認証した際, クレジット管理簿 ( 第 10 号様式, 以下 管理簿 という ) に記録する ⑵ クレジットの購入申込クレジットを購入しようとする者 ( 以下 購入申込者 という ) は, クレジットの使用目的や購入見込量等を記載したクレジット購入申込書 ( 第 11 号様式, 以下 購入申込書 という ) を, あらかじめ本市 ( 地球温暖化対策室 ) に提出する 5

本市は, 購入申込者に対し, クレジット購入申込受理通知書 ( 第 12 号様式, 以下 購入申込受理書 という ) を送付する 購入申込受理書の送付を受けた購入申込者は, 購入申込書に記載した使用目的の範囲内において,DO YOU KYOTO? クレジットによりオフセットする旨を称することができる この場合, クレジット使用に係る活動 ( 以下 オフセット事業 という ) の概要, 期間, オフセットの範囲又は対象, オフセット見込量など, あらかじめ可能な限り明確にしたうえで公表しなければならない ⑶ クレジットの償却購入申込者が, オフセット事業を実施した場合, オフセットに必要なクレジットの量を算定のうえ, クレジット償却申請書 ( 第 13 号様式, 以下 償却申請書 という ) を本市 ( 地球温暖化対策室 ) に提出するとともに, 購入量にクレジット100kg-CO 2 当たり金 1,000 円を乗じた金額を本市に納付する 本市は, 償却申請書の内容を確認のうえ, クレジット償却通知書 ( 第 14 号様式 ) を購入申込者に送付するとともに, 管理簿において当該クレジットの無効化処理を行う なお, オフセット事業の実施前にオフセットに必要なクレジット量を確定できる場合, 並びにクレジットの使用目的が京都市地球温暖化対策条例及び京都府地球温暖化対策条例における事業者排出量削減計画書に定める温室効果ガスの排出量の削減目標を達成する手段である場合は, 購入申込書の提出を省略し, 当初から償却申請書を提出することができる 改定履歴平成 23 年 8 月 1 日平成 24 年 4 月 1 日平成 25 年 4 月 1 日平成 25 年 7 月 1 日平成 26 年 4 月 1 日平成 27 年 4 月 1 日平成 28 年 4 月 1 日 制定改定改定改定改定改定改定 6

別表第 1( 排出係数 ) 1 他人から供給を受けた電気 換算係数 排出係数 数値 単位 数値 単位 電気 0.550 t-co 2/ 千 kwh 2 燃料の使用 プロパンガス ( 液化石油ガ ス,LPG) 換算係数 排出係数 数値 単位 数値 単位 50.8 GJ/t 0.0161 t-c/gj 都市ガス 45.0 GJ/ 千 m3 0.0509 t-co 2/GJ 7