女性の活躍推進に向けた公共調達及び補助金の活用に関する取組指針について

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第 2 中小企業者の受注の機会の増大のために講ずる措置に関する事項機構は 中小企業 小規模事業者の受注の機会の増大を図るために 基本方針に即すとともに 次のとおり取り組む 1 東日本大震災の被災地域等の中小企業 小規模事業者に対する配慮 (1) 適正な納期 工期の設定被災地域における工事の発注におけ

女性の活躍促進や仕事と子育て等の両立支援に取り組む企業に対するインセンティブ付与等 役員 管理職等への女性の登用促進 М 字カーブ問題の解消には企業の取組が不可欠 このため 企業の自主的な取組について 経済的に支援する 経営上のメリットにつなぐ 外部から見えるようにし当該取組の市場評価を高めるよう政

資料1:地球温暖化対策基本法案(環境大臣案の概要)

Ⅲ コース等で区分した雇用管理を行うに当たって留意すべき事項 ( 指針 3) コース別雇用管理 とは?? 雇用する労働者について 労働者の職種 資格等に基づき複数のコースを設定し コースごとに異なる配置 昇進 教育訓練等の雇用管理を行うシステムをいいます ( 例 ) 総合職や一般職等のコースを設定し

契約の適正な執行に関する行政評価・監視 要旨

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豊橋市 PPP/PFI 手法導入優先的検討方針 効率的かつ効果的な公共施設等の整備等を進めることを目的として 多様なPPP/P FI 手法導入を優先的に検討するための指針 ( 平成 27 年 12 月 15 日民間資金等活用事業推進会議決定 ) に基づき 公共施設等の整備等に多様なPPP/PFI 手

男女共同参画局

JICA 事業評価ガイドライン ( 第 2 版 ) 独立行政法人国際協力機構 評価部 2014 年 5 月 1

国費投入の必要性 事業の効率性 事業の有効性 関連事業 事業所管部局による点検 改善 項目 評価 評価に関する説明 事業の目的は国民や社会のニーズを的確に反映しているか 被災者の資力やニーズを踏まえた効率的 効果的な住まいの確保策に関する調査等を行っている 地方自治体 民間等に委ねることができない事

504 特定事業等に係る外国人の入国 在留諸申請優先処理事業 1. 特例を設ける趣旨外国人研究者等海外からの頭脳流入の拡大により経済活性化を図る地域において 当該地域における特定事業等に係る外国人の受入れにあたり 当該外国人の入国 在留諸申請を優先的に処理する措置を講じることにより 当該地域における

ア事業担当課長 ( 岐阜市上下水道事業部契約規程 ( 昭和 41 年水道部管理規程第 3 号 ) 第 4 条に規定する部長 ) は 工事請負契約約款第 7 条の2 第 2 項の規定に基づき 受注者に対して 期限を定め 当該下請契約を締結した具体的な理由を載した書面を求めるものとする ( 様式 1)

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手法 という ) を検討するものとする この場合において 唯一の手法を選択することが困難であるときは 複数の手法を選択できるものとする なお 本規程の対象とする PPP/PFI 手法は次に掲げるものとする イ民間事業者が公共施設等の運営等を担う手法ロ民間事業者が公共施設等の設計 建設又は製造及び運営

雇用管理分野における個人情報のうち健康情報を取り扱うに当たっての留意事項 第 1 趣旨 この留意事項は 雇用管理分野における労働安全衛生法 ( 昭和 47 年法律第 57 号 以下 安衛法 という ) 等に基づき実施した健康診断の結果等の健康情報の取扱いについて 個人情報の保護に関する法律についての

評価(案)「財務省行政情報化LANシステムの運用管理業務」

資料9

寄附文化の醸成に係る施策の実施状況 ( 平成 26 年度に講じた施策 ) 別紙 1 < 法律 制度改正 > 総務省 ふるさと納税の制度拡充 ( 平成 27 年 4 月 1 日施行 ) 学校法人等への個人寄附に係る税額控除の要件の緩和 ( 平成 27 年 4 月 1 日施行 ) 特例控除の上限の引上げ

事業者が行うべき措置については 匿名加工情報の作成に携わる者 ( 以下 作成従事者 という ) を限定するなどの社内規定の策定 作成従事者等の監督体制の整備 個人情報から削除した事項及び加工方法に関する情報へのアクセス制御 不正アクセス対策等を行うことが考えられるが 規定ぶりについて今後具体的に検討

23 歳までの育児のための短時間勤務制度の制度普及率について 2012 年度実績の 58.4% に対し 2013 年度は 57.7% と普及率は 0.7 ポイント低下し 目標の 65% を達成することができなかった 事業所規模別では 30 人以上規模では8 割を超える措置率となっているものの 5~2

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●子宮頸がん予防措置の実施の推進に関する法律案

二さらに現代社会においては 音楽堂等は 人々の共感と参加を得ることにより 新しい広場 として 地域コミュニティの創造と再生を通じて 地域の発展を支える機能も期待されている また 音楽堂等は 国際化が進む中では 国際文化交流の円滑化を図り 国際社会の発展に寄与する 世界への窓 にもなることが望まれる

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活動指標及び 活動指標標準仕様書 導入手順書策定数 ( 改定を含む ) 活動見込 31 活動見込 2 活動指標及び 活動指標 RPA 補助事業の完了数 活動見込 31 活動見込 5 活動指標及び AI 実証地域の完了数 活動指標 活動見込 31 活動見

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することを可能とするとともに 投資対象についても 株式以外の有価証券を対象に加えることとする ただし 指標連動型 ETF( 現物拠出 現物交換型 ETF 及び 金銭拠出 現物交換型 ETFのうち指標に連動するもの ) について 満たすべき要件を設けることとする 具体的には 1 現物拠出型 ETFにつ

特別融資制度推進会議設置要綱 平成 13 年 9 月 12 日 13 経営第 2931 号農林水産事務次官依命通知改正平成 14 年 7 月 1 日 14 経営第 1739 号平成 16 年 10 月 1 日 16 経営第 3086 号平成 17 年 4 月 20 日 16 経営第 8952 号平成

私立幼稚園の新制度への円滑移行について

いる 〇また 障害者の権利に関する条約 においては 障害に基づくあらゆる差別を禁止するものとされている 〇一方 成年被後見人等の権利に係る制限が設けられている制度 ( いわゆる欠格条項 ) については いわゆるノーマライゼーションやソーシャルインクルージョン ( 社会的包摂 ) を基本理念とする成年

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生涯現役促進地域連携事業に係る企画書の評価等について 1 評価委員会の設置等 (1) 厚生労働省職業安定局雇用開発部高齢者雇用対策課 ( 以下 事務局 という ) に生涯現役促進地域連携事業の企画書評価のため 生涯現役促進地域連携事業企画書等評価委員会 ( 以下 評価委員会 という ) を設置する

第 3 章認定品の利用推進に関する基本方針 ( 認定品の周知 ) 第 6 認定品の製品情報については, 環境生活部環境政策課ホームページ等を参考とするものとする ( 認定品の使用 ) 第 7 工事等において, 認定品を積極的に使用するものとし, 資材の名称, 規格 寸法等の必要項目を設計図書 ( 条

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ただし 受注者が下請業者と直接契約を締結 ( 以下 一次下請契約 という ) した請負代金の総額が3,000 万円 ( 建築一式工事の場合は4,500 万円 ) 以上の場合は 次のとおり取り扱うものとする ア主管部長 ( 岐阜市契約規則 ( 昭和 39 年規則第 7 号 ) 第 4 条に規定する部長

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世帯に付き10,000 円以内とする 2 助成金の交付の対象となる空気調和機器の稼働期間 ( 以下 交付対象期間 という ) は 7 月から10 月までとする 3 助成金の交付の申請をした者 ( 以下 申請者 という ) が 交付対象期間の一部について第 6 条に規定する資格に適合しない場合は 助成

項目 事業所管部局による点検 改善評価 評価に関する説明 事業の目的は国民や社会のニーズを的確に反映しているか 本施策は 男女共同参画社会基本法に掲げる男女共同参画社会の形成の促進という目標に向け 第 次男女共同参画基本計画により実施が求められている事業であり かつ 成長戦略の中核に女性活躍が位置付

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2 低入札対策の拡充

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改正要綱 第 1 国家公務員の育児休業等に関する法律に関する事項 育児休業等に係る職員が養育する子の範囲の拡大 1 職員が民法の規定による特別養子縁組の成立に係る監護を現に行う者 児童福祉法の規定により里親である職員に委託されている児童であって当該職員が養子縁組によって養親となることを希望しているも

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このガイドラインは 財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制に関する留意事項 ( 制定 発出時点において最適と考えられる法令解釈 運用等 ) を示したものである 第一章 総則 1-1 財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制に関する内閣府令 ( 平成 19 年

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参考資料 5 用語集 SPC( 特別目的会社 ) SPC(Special Purpose Company) は特別目的会社ともいわれ プロジェクトファイナンスにおいては 特定のプロジェクトから生み出されるキャッシュフローを親会社の信用とは切り離す事がポイントであるが その独立性を法人格的に担保すべく

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2 採用する受注者選定方式の検討について廃棄物処理施設整備事業で一般的に採用されている受注者選定方式は表 -2のとおりです 受注者選定方式の検討に際しての論点を下記に整理しましたので 採用する受注者選定方式について審議をお願いいたします 本施設に求められる5つの整備基本方針に合致した施設の整備運営に

参考 平成 27 年 11 月 政府税制調査会 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する論点整理 において示された個人所得課税についての考え方 4 平成 28 年 11 月 14 日 政府税制調査会から 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告 が公表され 前記 1 の 配偶

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( 内部規程 ) 第 5 条当社は 番号法 個人情報保護法 これらの法律に関する政省令及びこれらの法令に関して所管官庁が策定するガイドライン等を遵守し 特定個人情報等を適正に取り扱うため この規程を定める 2 当社は 特定個人情報等の取扱いにかかる事務フロー及び各種安全管理措置等を明確にするため 特

1 検査の背景 (1) 租税特別措置の趣旨及び租税特別措置を取り巻く状況租税特別措置 ( 以下 特別措置 という ) は 租税特別措置法 ( 昭和 32 年法律第 26 号 ) に基づき 特定の個人や企業の税負担を軽減することなどにより 国による特定の政策目的を実現するための特別な政策手段であるとさ

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平成28年度子どものための教育・保育給付災害臨時特例補助金交付要綱

女性の活躍推進の意義と課題 意 義 課題 少子高齢化で生産年齢人口が減少 労働力人口の増加 海外を含む企業間競争の中で 性別に関わらず優秀な人材の確保が必要 埋もれている優秀な人材の確保 少子化と生産年齢人口の減少が進む中で 女性の活躍の推進は喫緊の課題 女性の労働力率は 第 1 子出産を機に 6

27 年度当初予算 28 年度要求主な増減理由円)平 7 単 位 2 : 8 百年万度予訳(成 ( 目 ) 啓発広報費 2 平成 26 年度限りの経費 ( 重要事項に関する戦略的国際広報諸費に統合 ) 計 0 0 算内

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管理技術者の手持ち業務量の制限等の試行について【改正全文】

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改正 ( 事業年度の中途において中小企業者等に該当しなくなった場合等の適用 ) 42 の 6-1 法人が各事業年度の中途において措置法第 42 条の6 第 1 項に規定する中小企業者等 ( 以下 中小企業者等 という ) に該当しないこととなった場合においても その該当しないこととなった日前に取得又

新設 拡充又は延長を必要とする理地方公共団体の実施する一定の地方創生事業に対して企業が寄附を行うことを促すことにより 地方創生に取り組む地方を応援することを目的とする ⑴ 政策目的 ⑵ 施策の必要性 少子高齢化に歯止めをかけ 地域の人口減少と地域経済の縮小を克服するため 国及び地方公共団体は まち

従業員に占める女性の割合 7 割弱の企業が 40% 未満 と回答 一方 60% 以上 と回答した企業も 1 割以上 ある 66.8% 19.1% 14.1% 40% 未満 40~60% 未満 60% 以上 女性管理職比率 7 割の企業が 5% 未満 と回答 一方 30% 以上 と回答した企業も 1

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公共工事等における新技術活用システムについて 別添 公共工事等に関する優れた技術は 公共工事等の品質の確保に貢献し 良質な社会資本の整備を通じて 豊かな国民生活の実現及びその安全の確保 環境の保全 良好な環境の創出 自立的で個性豊かな地域社会の形成等に寄与するものであり 優れた技術を持続的に創出して

Transcription:

女性の活躍推進に向けた公共調達及び補助金の活用に関する取組指針について 平成 2 8 年 3 月 2 2 日すべての女性が輝く社会づくり本部決定 女性の活躍推進に向けた公共調達及び補助金の活用に関する取組指針について別紙のとおり定める

女性の活躍推進に向けた公共調達及び補助金の活用に関する取組指針 第 1 基本的な考え方人口減少社会を迎える中で 我が国の持続的成長を実現し 社会の活力を維持していくためには 最大の潜在力である 女性の力 の発揮が不可欠であり 政府としては 2020 年 30% の目標の実現に向け 女性の活力が十分生かされるよう 積極的改善措置( ポジティブ アクション ) も含めた 実施可能な施策を多面的に講じていく必要がある とりわけ 働きたい女性が仕事と子育て 介護等を両立でき その能力を十分に発揮することができるためには 長時間労働の削減等の働き方改革を進めることが極めて重要であり 長時間労働の削減や生産性の向上に向けた効率的な働き方や ライフイベントに対応した多様で柔軟な働き方を推進し ワーク ライフ バランスの実現を図ることが求められている これまで 女性の活躍推進に向けた公共調達及び補助金の活用に関する取組指針 ( 平成 26 年 8 月 5 日男女共同参画推進本部決定 ) に基づき 公共調達及び補助金 ( 補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律 ( 昭和 30 年法律第 179 号 ) 等の対象となる補助金等をいう 以下同じ ) の分野におけるポジティブ アクション等に取り組んできた さらに 公共調達に関しては 女性活躍加速のための重点方針 2015( 平成 27 年 6 月 26 日すべての女性が輝く社会づくり本部決定 ) において 企業の取組を促すインセンティブとして 公共調達において 生産性 持続可能性等の高いワーク ライフ バランス等を推進する企業について より幅広く評価する枠組みの導入による受注機会の増大を図る こととしたところである また 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律 ( 平成 27 年法律第 64 号 以下 女性活躍推進法 という ) 第 20 条においても 国は 国及び公庫等の調達に関し 予算の適正な使用に留意しつつ 同法に定める基準を満たす事業主等の受注の機会の増大その他の必要な施策を実施することとされ 地方公共団体も国に準じた施策を実施するよう努めることとされている なお こうした施策の実施の際には 憲法の平等原則との関係を踏まえつつ 公正性及び経済性の確保等 対象となる公共調達及び補助金の各制度が本来達成すべき目的が阻害されないよう配慮する必要がある 本取組指針は 上記を踏まえ 女性の活躍推進を図るため その前提となるワーク ライフ バランスの実現等に向けて 公共調達及び補助金の分野において こうした施策によりインセンティブを得る企業のポジティブ アクション等を推進することを目的とするものである 1

第 2 公共調達 1. ワーク ライフ バランスに係る調達時における評価 (1) 取組内容価格以外の要素を評価する調達を行うときは 契約の内容に応じて ワーク ライフ バランスを推進する企業として法令に基づく認定を受けた企業その他これに準ずる企業 ( 以下 ワーク ライフ バランス等推進企業 という ) を評価する項目を設定するものとする なお WTOの政府調達に関する協定 ( 以下 政府調達協定 という ) に係る調達に参加する外国企業については 当該認定の要件に相当する基準その他実施要領で定める基準を満たしていることの確認をもって ワーク ライフ バランス等推進企業に準じて取り扱うものとする 取組の実施に当たっては 不正な手段を使った企業が採用されることのないよう 適切な基準を設定し 公正かつ客観的な評価や取扱いを行うものとする (2) 実施時期原則として 平成 28 年度中に 価格以外の要素を評価する調達において ワーク ライフ バランス等推進企業を評価する項目を設定するものとする ただし 各府省において 競争参加資格を有する企業の状況等により 平成 28 年度中に上記取組の全面的な実施が困難な事情がある場合は 当該府省は スケジュールを公表した上で 段階的に取組を行うものとする また 政府調達協定の適用対象となる調達については 今後 内閣府において (1) に定める確認の方法 体制等の具体化に向けた検討を行った上で取組を開始するものとする 2. 発注先候補となる機会の増大上記 1に掲げる取組を行うほか 発注先候補となる機会の増大に向けた取組として 以下のような取組を行うことが考えられる 1ワーク ライフ バランス等推進企業 男女共同参画及びワーク ライフ バランス ( 以下 男女共同参画等 という ) に取り組む企業 女性が経営に参画している企業 ( 以下 ワーク ライフ バランス等推進企業等 という ) に対し 調達案件の把握方法を知らせる等の啓発活動を行う 2 指名競争入札による調達を行う際 指名基準に該当する企業にワーク ライフ バランス等推進企業等がある場合には 指名先に含める 3 少額随意契約の際 ワーク ライフ バランス等推進企業等を見積先に含める 取組の実施に当たっては 不正な手段を使った企業が採用されることのないよう ワーク ライフ バランス等推進企業等を的確に把握することが求められる 2

3. 納期の設定に際しての留意事項発注に当たり 要求される業務の量 水準に比し 極端に短い期間の納期を設定することは 経済性の観点からも望ましいことではないため 計画的な発注により十分な納期を設定するよう配慮することが適当である 4. 女性の活躍推進等に関する企業の取組促進入札等の機会を利用し 発注先企業の決定に影響を与えないことを前提に 女性の活躍推進等に関して企業の理解を求めることが考えられる 第 3 補助金 1. 女性の活躍推進を直接の目的とする補助金 2020 年 30% の目標に照らし ある分野における指導的地位に占める女性の割合が 3 割を大幅に下回っている等男女間の実質的な格差が存在している場合 こうした格差を解消することを直接の目的とする補助金を設置する合理性が認められ得る 2. 両立支援等女性の活躍推進に資する環境整備を対象とする補助金対象とする補助金の本来の補助目的の達成に有用な限度において 女性の活躍推進に向けた取組を条件とすることや 女性の活躍推進に取り組む企業等を優遇することなどが考えられる 3. 女性の活躍推進とは異なる政策目的を主たる目的とする補助金における措置補助金の政策目的の達成に女性の活躍が貢献する場合や女性の活躍推進が副次的な目的として位置付けられる場合は 次のような措置を講ずることが考えられる 1 優先枠の設定 補助金額の加算等の優遇措置 2と同様に女性の活躍推進に取り組む企業等を優遇する 2 女性の活躍推進に関連するメニューの設定補助金の政策目的を達成する手段の一つとして 女性特有の課題に対応する事業をメニューとして設け 補助金交付申請者の選択に委ねる 3 各種措置の組合せ 1 2の措置を組み合わせる 補助金の対象となる分野において女性の活躍を推進する必要性 優遇措置等により補助金の政策目的を達成できることを客観的に示すことが必要 ( 関係法令及び基本計画への明記 審議会等での議論等 ) 4. 女性の活躍推進等に関する企業の取組促進 3

女性の活躍推進等に関連する補助金の申請の機会を捉えて 補助金の交付決定に影響を与えないことを前提に 公共調達の場合に準じて 女性の活躍推進等に関して企業の理解を求めることが考えられる 5. 女性向けの周知活動等の支援女性が補助金を活用できる機会を実質的に増大させるため 女性向けの周知活動等を行う手法は 補助目的や効率的な執行を損なわない限り認められる 第 4 その他 1. 各府省による取組状況の公表 検証毎年度 内閣府において 各府省による取組状況を取りまとめ 公表するとともに 第 2に掲げる取組について手法等を含め検討した上で 検証を進める 2. 今後の検討事項上記第 2 及び第 3で挙げた項目については 現時点で公共調達及び補助金に関して考えられる取組を挙げたものであるが 当該項目に当てはまらない場合についても 財務省を含む関係府省と調整の上 適当と認められる案件については 積極的に取り組むことが考えられる 3. その他内閣府特命担当大臣 ( 男女共同参画 ) は 本取組指針の円滑な実施を図るため 本取組指針の実施要領を定め 各府省に提示するものとする 4. 留意事項上記第 2の1に掲げる取組が全面的に実施されるまでの間においても 総合評価落札方式等において積極的に評価すべき事業として 例えば以下のようなものが考えられる 取組の実施に当たっては 不正な手段を使った企業が採用されることのないよう 適切な基準を設定し 公正かつ客観的な評価を行うことが求められる 1 男女共同参画等に関連する調査 広報及び研究開発事業について総合評価落札方式や企画競争による調達を行う際 男女共同参画等に係る取組状況を評価項目として設定する 2 女性が重要な対象である広報事業等について総合評価落札方式や企画競争による調達を行う際 女性が経営に参画している企業や男女共同参画等に取り組む企業を評価する 4