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フジタ技術研究報告第 44 号 28 年 乾式二重床先行工法の居住性能に関する検討床衝撃音 空気音遮断性能と体感振動について 小谷朋央貴 漆戸幸雄 概 要 今回 実験室において 乾式二重床仕上げ構造と発泡プラスティック系床下地構造材を用いた床仕上げ構造による床を床先行工法 壁先行工法で施工し 床衝撃音遮断性能 固体音低減性能 空気音遮断性能 隣室の床とへの振動伝搬性能 ( 体感振動 ) の比較検討実験を行った 実験の結果以下の知見が得られた (1) 床衝撃音レベルのスラブ素面に対する低減量は 壁先行工法の方が 床先行工法よりも若干大きい傾向がある (2) 隣室への固体音は 床先行工法の方が壁先行工法よりも 1 db 程度大きくなっている () 空気音遮断性能は 乾式二重床の床先行工法では 25Hz 帯域と 5Hz 帯域で空気音遮断性能の低下がみられた (4) 隣室への振動低減量は 床先行工法で 1dB~4dB 壁先行工法で 2dB~6dB である (5) 乾式二重床における歩行程度の加振時の隣室の床振動は V-~V-7 程度である Study on the habitation performance of dry double floor-preceding construction method focused on floor impact sound and airborne sound insulation, and body sensory vibration Abstract In this report, model rooms were constructed by using floor-preceding method and wall-preceding method with dry double floor methods using foam plastic as base materials. Tests were then carried out to examine performance for floor impact sound insulation, solid-borne sound reduction, airborne sound insulation vibration transmission (body sensory vibration) between floors of neighboring rooms and partition walls. The following findings were obtained; 1) The wall preceding method was slightly more effective than the floor preceding method for reduction of floor impact sound level. 2) Regarding solid-borne sound transmission, the floor-preceding method transmitted sounds 1 db louder than the wall-preceding method. ) For airborne sound insulation performance, the floor-preceding method showed performance reduction in 25Hz band and 5 Hz band. 4) Vibration reduction was 1 db-4db in the floor-preceding method compared with 2-6dB in the wall-preceding method. 5) In vibration level by walking, floor vibrations of neighboring rooms showed V- V-7. キーワード : 乾式二重床床先行壁先行床衝撃音遮音固体音床振動 -7-

フジタ技術研究報告第 44 号 1. はじめに 2. 実験概要 乾式二重床の集合住宅などにおいて 住戸内の床仕上げ構造との施工法には大きく分けて 床先行工法 ( 床を先に施工して その上にを建てる工法 ) と壁先行工法 ( を先に施工してからで区画された部分の床を施工する工法 ) がある 床先行工法は 施工性や将来的な間取り変更への対応の面で利点があるが 住戸内の居室間で床下地構造や床下空間が連続するため 床衝撃音遮断性能の低下 隣接居室への固体音や体感振動の増加 床下の側路伝搬による空気音遮断性能の低下などの懸念がある 本報では実験室において 乾式二重床仕上げ構造と発泡プラスティック系床下地構造材を用いた床仕上げ構造による床を床先行工法 壁先行工法で施工し 床衝撃音遮断性能 固体音低減性能 空気音遮断性能 隣室の床とへの振動伝搬性能 ( 体感振動 ) の比較検討を行った実測結果について報告する 2.1 試験室および床仕上構造実験は矩形残響室 ( 内法 5m 7m h6m) の屋上を図 1 に示すように石膏ボード乾式二重壁 (PB t12.5 2+LGS +PB t12.5) で区画した 7 m.55 m 天井高 2.2m の仮設室 A 室 B 室で行った 実験対象の仕上げ床構造と各床下地の割付け 及び測定点を図 2に示す 実験で使用した床仕上げ構造は 発泡プラスティック系下地床 ( 以下 5 55 A 室 A1 A4 7 455 9 455 A A2 A5 B2 施工位置 B5 B B 室 B1 B4 出入口出入口 PBt12.5 2+LGS+PBt12.5 スラブ 2mm 厚 下室 矩形残響室 W7m D5m 6m 腰壁 ( 天端 FL+27mm) 図 1 実験室 ( 平面図 ) 天然木化粧複合フローリング t=12 捨て張り合板 t=12 発泡プラスチック系床下地材 t=12 レベル調整材 t=6( ウレタン系接着剤 ) 9 天然木化粧複合フローリング t=12 捨て張り合板 t=12 発泡プラスチック系床下地材 t=12 レベル調整材 t=6( ウレタン系接着剤 ) 9 合木根太 15 合木根太 15 発泡プラスチックネダ 発泡プラスチックネダ A 室 床 a B 室床床 a a A 室 床 a' B 室 床 a' 4 4 床 a 発プラ下地床 ( 床先行 ) 床 a 発プラ下地床 ( 壁先行 ) 2 フローリング t=12 中密度繊維板 t=7 パーティクルボード 9 2 フローリング t=12 中密度繊維板 t=7 パーティクルボード t=2 5 5 ハ ッキン 15 ハ ッキン 15 防振システムネダ 支持脚 ( 一般部用 ) 支持脚 ( 下用 ) (@) 防振システムネダ 支持脚 ( 一般部用 ) 9 A 室 床 b B 室床 b A 室 床 b B 室床 b 4 4 床 b 乾式二重床 ( 床先行 ) 床 b 乾式二重床 ( 壁先行 ) 図 2 実験対象床仕上げ構造および測定点図 -8-

乾式二重床先行工法の居住性能に関する検討 発プラ下地床 ) と木質系乾式二重床 ( 以下乾式二重床 ) の2 種類である A 2 室とB 室間のは 主寝室の区画を想定し 角型鋼製間柱 (4 mm 1 角 ) 下地に石膏ボード (12.5 mm 厚 ) 両面 2 枚張りとした ( ) なお 振動伝搬実験は乾式二重床先行工法 -1 のを石膏ボード (12.5 mm 厚 ) 両面 1 枚張りとした ( 1) 条件 でも行った 2.2 実験方法 2 床衝撃音遮断性能はA 室を音源室 1 矩形残響室を受音室とし JIS A 1418-1:2 JIS A 1418-2:2 に準 拠して測定した 加振源はバングマシ -1 ン (RION FI-1) ゴムボール(RION YI-1) タッピングマシン(B&K 427) 6 を用いた 加振点 受音点はともに 5 点とした ( 図 1) 固体音低減性能は 5 A 室から隣のB 室への固体音を対象と 4 して A 室を音源室 B 室を受音室とする床衝撃音レベルを測定した 空気音 遮断性能は A 室を音源室とし ノイズ 2 発生器 (RION SF-5) から広帯域ノイズを発生させ 隣のB 室との室間平均 1 音圧レベル差を測定した 振動伝搬の実験は 各受振点 ( 図 2 印 ) に加速度ピックアップ (RION -1 PV-85,PV-86) を瞬間接着剤で設置し A 室の中央の測定点 から 4cm 離れた点 ( 図 2 印 ) を加振点として測定した 振動実験の諸条件を表 1に示す 分析は FFT アナライサ により 衝撃加振は 5 発平均値 定常加振は約 1 秒間の平均値とし 振動加速度レベルは 部位毎の各 5 点のエネルギ平均値とした 表 1 振動実験の諸条件 床構造床 壁施工法加振源受振点バングマシン A 室 B 室 : 床 5 点床先行 タッピングマシン B 室側 : 壁 5 点 ( 面外方向 ) 発プラ下地床壁先行同上同上同上 乾式二重床 床先行 壁先行 バングマシンタッピングマシンゴムボール 足踏み踵落しバングマシンタッピングマシンゴムボール足踏み踵落し歩行 床衝撃音レベル低減量 (db) 床衝撃音レベル低減量 (db) 床衝撃音レベル低減量 (db) A 室 B 室 : 床 5 点 B 室側 : 壁 5 点 ( 面外方向 ) ( 鉛直方向 ) A 室 B 室 : 床中央点 同上 同上 乾式二重床床先行工法乾式二重床壁先行工法発プラ床床先行工法発プラ床壁先行工法 バングマシン :PBt12.5mm2 枚張り 1.5 6 125 25 5 1k 2k 乾式二重床床先行工法乾式二重床壁先行工法発プラ床壁先行工法 ゴムボール :PBt12.5mm2 枚張り 1.5 6 125 25 5 1k 2k 乾式二重床床先行工法乾式二重床壁先行工法発プラ床床先行工法発プラ床壁先行工法 タッピングマシン :PBt12.5mm2 枚張り 1.5 6 125 25 5 1k 2k 固体音低減量 (db) 固体音低減量 (db) 固体音低減量 (db) 図 床先行工法と壁先行工法の床衝撃音レベル低減量の比較 無 1. 実験結果 1-1 -2-1 -1-2 - 4 2 1-1 -2 - A 室 B 室バングマシン 壁先行工法 床先行工法 乾式二重床 :PBt12.5mm2 枚張り 1.5 6 125 25 5 1k 2k A 室 B 室ゴムボール 壁先行工法 床先行工法 乾式二重床 :PBt12.5mm2 枚張り 1.5 6 125 25 5 1k 2k A 室 B 室タッピングマシン 壁先行工法 床先行工法 乾式二重床 :PBt12.5mm2 枚張り 1.5 6 125 25 5 1k 2k 図 4 床先行工法と壁先行工法の固体音低減量の比較.1 床衝撃音遮断性能床仕上げ構造とを施工後の床衝撃音レベルを 壁先行工法の床仕上げ構造施工前の状態 ( 以下スラブ素面 ) に対する低減量として図 に示す 床仕上げ構造 加振源によらず 壁先行工法の低減量の方が 床先行工法よりも 2~dB 大きい傾向がある.2 固体音低減性能スラブ素面状態でA 室を加振した場合のB 室における床衝撃音レベルに対する床衝撃音レベルの低減量を図 4に比較して示す バングマシンとゴムボールで音源室の床を衝撃加振したときの隣室での発生音は 乾式二重床を施工すると スラブ素面よりも大きくなる傾向がある タッ -9-

フジタ技術研究報告第 44 号 5 ピングマシンの場合 壁先行工法では 25Hz 帯 : D-5 D-5 両面 PBt12.5mm2 枚張り域以上 床先行工法では 1kHz 帯域以上で スラ 4 D- 4 D- ブ素面よりも発生音が低減している 床先行工法 では壁先行工法よりも 1 db 程度 隣室での固体 音が大きくなっている. 空気音遮断性能 スラブ素面 2 2 間柱先行工法床先行工法 A B 室間の音圧レベル差の測定結果を比較して 1 スラブ素面壁先行工法乾式二重床床先行工法 壁先行工法 1 床 : スラブ素面, 乾式二重床 図 5に示す 発プラ床の床先行と壁先行工法 乾発プラ床床先行工法 壁先行工法 : 両面 PBt12.5mm2 枚張り 式二重床の壁先行工法の場合の空気音遮断性 125 25 5 4 125 25 5 4 能は スラブ素面を間仕切った場合と同程度もしく 図 6 乾式二重床の空気音遮は向上している 図 5 空気音遮断性能の比較断性能 ( 施工法の比較 ) 乾式二重床の床先行工法では 25Hz 帯域とで 8 db 程度のレベル差が見られる 5Hz 帯域で空気音遮断性能の低下がみられ 床先行乾式二重床床 b と床 b の床 壁の振動加速度レベル工法と同様に床下空間が居室間で連続する間柱先行工差を図 8に示す B 室の床振動 ( 図 8 左側 ) では 5 Hz 帯法 ( 間柱 仕上げ床下地 ボード張りの手順で施工し 通域付近と 1k Hz 以上ではレベル差が見られないが その常は床下地天端から上のみにボードが張られる ) の遮断他の周波数では発プラ下地床同様 1dB~dB 程度の性能と同程度である ( 図 6) レベル差である B 室の面外方向の壁振動 ( 図 8 中央 ) で.4 振動伝搬性能は 1.5 Hz 帯域付近で壁先行工法の振動が 1dB 程度.4.1 床先行工法と壁先行工法の比較大きく 5Hz~2kHz 帯域では床先行工法の方が 8dB 発プラ下地床床 a と床 a の床 壁の振動加速度レベ程度大きなレベルになっている B 室の鉛直方向の壁振ル差 ( 床先行 - 壁先行 ) を図 7 に示す A 室の床振動 ( 図動 ( 図 8 右側 ) では 1.5 Hz 帯域より高域では 床先行工 7 左側 ) では レベル差は 5dB 以下で B 室の床振動 ( 図 7 法の方が 5dB~1dB 程度大きなレベルになっている ま中央 ) では 6 Hz 帯域と 2kHz 帯域付近を除く周波数帯た いずれの場合も加振機の違いによる顕著な差は見ら域では 加振機によらず 1dB~dB 程度のレベル差にれない なっている B 室の壁振動 ( 図 7 右側 ) では 低域から 25.4.2 隣室への振動低減量 Hz 帯域付近までは レベル差が小さく 5 Hz 帯域付近 B 室床振動 -A 室床振動の振動加速度レベル差を隣室 ベル差 (db) 音圧レ 音圧レベル差 (db) 5 2 1-1 -2 4 2 1-1 A 室床振動 ( 床先行 - 壁先行 ) 16 1.5 6 125 25 5 1k 2k B 室床振動 ( 床先行 - 壁先行 ) : バングマシン : ゴムボール : タッピングマシン 16 1.5 6 125 25 5 1k 2k 4 2 1-1 B 室床振動 ( 床先行 - 壁先行 ) 16 1.5 6 125 25 5 1k 2k 2 1-1 -2 図 7 床先行工法と壁先行工法の比較 ( 発プラ下地床 ) 2 1-1 -2 B 室壁振動 ( 床先行 - 壁先行 ) : バングマシン : ゴムボール : タッピングマシン 16 1.5 6 125 25 5 1k 2k 図 8 床先行工法と壁先行工法の比較 ( 乾式二重床 ) 2 1-1 -2 B 室壁振動 ( 床先行 - 壁先行 ) 16 1.5 6 125 25 5 1k 2k B 室壁 ( 鉛直 ) 振動 ( 床先行 - 壁先行 ) : バングマシン : ゴムボール : タッピングマシン 16 1.5 6 125 25 5 1k 2k -4-

乾式二重床先行工法の居住性能に関する検討 への床振動低減量として図 9に示す 発プラ下地床の床先行工法の場合 2dB 程度の低減量であり 2kHz 付近では 4dB 程度となっている 一方 壁先行工法では 2dB~ 6dB の振動低減量となっている ( 図 9 左側 ) 乾式二重床の場合 ( 図 9 中央 ) も 発プラ下地床の結果と同様な傾向である 床先行工法の発プラ下地床と乾式二重床の床振動を比較すると 6Hz 帯域以下の低域では 乾式二重床の方が 5dB~2dB 程度低減量が少なく 6Hz 帯域より高域では同様の低減量になっている ( 図 9 右側 ) また いずれも加振機の違いによる顕著な差は見られない.4. 床先行工法のの振動低減効果乾式二重床の床先行工法において 1 2 の場合の B 室の床振動とが無い場合の B 室の床振動の振動加速度レベル差と 1と2の B 室壁の振動加速度レベル差を図 1に示す を施工することで B 室の床振動は 全帯域にわたり振動低減効果が得られ 特に 1kHz~2kHz 帯域付近では大きな効果となっている ( 図 1 左側 ) 1と2の B 室の面外方向の壁振動 ( 図 1 中央 ) では 全帯域にわたり 1dB -1 B 室 -A 室床振動 -1 B 室 -A 室床振動 1 B 室 -A 室床振動 ( 床先行 ) -2 - -4-5 -6-7 -8 2 1-1 -2 - 床先行 ( バングマシン ) 壁先行 ( バングマシン ) 床先行 ( タッピングマシン ) 壁先行 ( タッピングマシン ) 16 1.5 6 125 25 5 1k 2k -2 - -4-5 -6-7 -8 床先行 ( バングマシン ) 壁先行 ( バングマシン ) 床先行 ( ゴムボール ) 壁先行 ( ゴムボール ) 床先行 ( タッピングマシン ) 壁先行 ( タッピングマシン ) 16 1.5 6 125 25 5 1k 2k -1-2 - -4-5 -6-7 発プラ下地床 ( バングマシン ) 乾式二重床 ( バングマシン ) 発プラ下地床 ( タッピングマシン ) 乾式二重床 ( タッピングマシン ) 16 1.5 6 125 25 5 1k 2k a) 発プラ下地床 b) 乾式二重床 c) 両工法比較 ( 床先行 ) 図 9 隣室への床振動低減量 B 室床振動 ( なし基準 ) 1( バングマシン ) ( バングマシン ) 1( ゴムボール ) ( ゴムボール ) 1( タッピングマシン ) ( タッピングマシン ) 16 1.5 6 125 25 5 1k 2k 2 1-1 -2 B 室壁面外振動レベル差 ( 壁 1- 壁 2) バングマシンゴムボールタッピングマシン 16 1.5 6 125 25 5 1k 2k 図 1 乾式二重床 - 床先行工法におけるの振動低減効果 2 1-1 -2 B 室壁鉛直振動レベル差 ( 壁 1- 壁 2) バングマシンゴムボールタッピングマシン 16 1.5 6 125 25 5 1k 2k 程度のレベル差が見られる B 室の鉛直方向の壁振動 ( 図 1 右側 ) では 6Hz 帯域付近で の方のレベルが 4dB 程度大きくなっているが その他の周波数では の方が 5dB~1dB の振動低減効果が見られる また いずれの場合も加振機の違いによる顕著な差は見られない.4.4 床仕上げ構造の違いの比較 ( 床先行工法 ) 床先行工法における発プラ下地床と乾式二重床の床 壁の振動加速度レベル差 ( 乾式二重床 - 発プラ下地床 ) を図 11に示す A 室の床振動 ( 図 11 左側 ) では 6Hz 帯域付近を境に低域では乾式二重床の方が 1dB 程度大きく 高域では発プラ下地床の方が 1dB 程度大きくなっている B 室の床振動 ( 図 11 中央 ) では A 室の床振動と同様な傾向であるが 2dB 程度のレベル差になっている B 室の面外方向の壁振動 ( 図 11 右側 ) では A 室の床振動と同様の傾向であり 1dB 程度のレベル差が見られる また 加振機の違いでは 6Hz 帯域より高域で 床壁振動共にバングマシンよりタッピングマシンの方が 発プラ下地床のレベルが 5dB~1dB 程度大きくなっている.4.5 実加振源による隣室への床振動評価 -41-

フジタ技術研究報告第 44 号 2 A 室床振動 ( 乾式二重床 - 発プラ ) B 室床振動 ( 乾式二重床 - 発プラ ) B 室壁振動 ( 乾式二重床 - 発プラ ) 1-1 -2-16 1.5 6 125 25 5 1k 2k 2 1-1 -2 16 1.5 6 125 25 5 1k 2k 2 1-1 -2 16 1.5 6 125 25 5 1k 2k 図 11 発プラ下地床と乾式二重床の比較 ( 床先行工法 ) 乾式二重床で実加振 ( 足踏み 踵落しなど ) した時の隣室の床振動を 日本建築学会環境基準に示されている鉛直振動に関する振動評価曲線 4) と併せて図 12に示す 足踏みの場合 床先行工法でV-5~V-7 程度 壁先行工法ではV-~V-5 程度のレベルである 踵落しでは両者ともV-9 以上となっている また 壁先行工法のみで行った歩行による振動は 足踏みと同程度のレベルである 歩行程度の生活動作による隣室の床振動は 旧基準 ) ランクⅡ~Ⅲとなり いずれの工法でも許容範囲内のレベルである 4. まとめ 振動加速度レベル (db)(-p) ref:1-5 m/s 2 12 11 1 9 8 7 6 5 4 2 V-9 V-7 V-5 V- V-1 床先行 ( 足踏み ) 床先行 ( 踵落し ) 壁先行 ( 足踏み ) 壁先行 ( 踵落し ) BGV 壁先行 ( 歩行 ) 今回の検討結果から以下の知見が得られた (1) 床衝撃音レベルのスラブ素面に対する低減量は 壁先行工法の低減量の方が 床先行工法よりも若干大きい傾向がある (2) 床先行工法では壁先行工法よりも 1 db 程度 隣室での固体音が大きくなっている () 発プラ床の床先行と壁先行工法 乾式二重床の壁先行工法の場合の空気音遮断性能は スラブ素面を間仕切った場合状態と同程度もしくは向上している 乾式二重床の床先行工法では 25Hz 帯域と 5Hz 帯域で空気音遮断性能の低下がみられ 床先行工法と同様に床下空間が居室間で連続する間柱先行工法 ( 間柱 仕上げ床下地 ボード張りの手順で施工し 通常は床下地天端から上のみにボードが張られる ) の遮断性能と同程度である (4) 床先行工法と壁先行工法の床振動加速度レベル差は最大 db 程度である また 壁振動では 1dB 程度のレベル差である (5) 隣室への振動低減量は 床先行工法で 1dB~ 4dB 壁先行工法で 2dB~6dB である (6) 床先行工法の場合 施工により 隣室への床振動はある程度低減される また 1と2の壁振動加速度レベル差は 1dB 程度である (7) 床先行工法の隣室の床振動は 低域では乾式二重床が 高域では発プラ下地床の方が 1dB~2dB 大きい傾向が見られた (8) 乾式二重床での足踏みや歩行程度の加振では 隣室の床 1 4 8 16 1.5 6 125 25 図 12 実加振時の隣室の床振動 ( 乾式二重床 ) 振動は 床先行工法で V-5~V-7 程度 壁先行工法で V-~V-5 程度である 参考文献 1) 漆戸幸雄 小谷朋央貴 : 床先行工法と壁先行工法で区画された室の床衝撃音と空気音遮断性能に関する基礎的検討 日本音響学会講演論文集 2-6-18 27.9 2) 小谷朋央貴 漆戸幸雄 : 床先行工法と壁先行工法で区画された室間の振動伝搬に関する基礎的検討 日本音響学会講演論文集 2-6-19 27.9 ) 建築物の振動に関する居住性能評価指針 同解説 ( 社 ) 日本建築学会 1991.4 4) 日本建築学会環境基準 AIJES-V1-24 建築物の振動に関する居住性能評価指針 同解説 ( 社 ) 日本建築学会 24.5 ひとこと今回の検討から床先行は壁先行に比べ 若干音響振動性能が低いことが示されたが 実生活上は気にならないレベルと考えられ 今後床先行工法の適用に向けて更に検討したい 小谷朋央貴 -42-