第 2章 地 理 的 歴 史 的 環 境 第 1節 地 理 的環境 富士見一丁目 遺跡(以下 本遺跡と表記する )は 四方を 山に固まれた甲府盆地の 北西部から南西方 向に貫 流する荒川左岸の標高 275m の位置 に立地している 荒川は 富士川 の支流で その源を金峰 山 朝日岳 国師 ヶ岳などの 山岳に発し 甲府市街地で相川 貢川 を 合わせて盆地南部で笛吹川 と合流する その 流域面積は 182.3 平方 km 流路延長は 48kmに及ぶ 1級河川である W 甲斐 国志 巻之二十 山川 部第一)とあ 荒川の名は 荒ノ言ハ暴ナ リ其ノ水暴流スル ヨリ起リ シ名 ナルベシ J ( るように 古くか ら氾濫を繰り返してきたその歴史 に裏付けられて いる 流路は 時代によって変遷があるもの と考え られるが その痕跡は遺跡全体に厚く交互に堆積する砂層 砂質層から推測する ことができる この地域は 荒川 に沿 った自然堤防上 にあり また荒川 中流域の中でも 比較的水の便が良く 水はけも良いと ころか ら かつては水田や畑地 として利用されていたことが知 られている 恐らく 古くから生活の場としてほ 適地であったと考えられる このことは 本遺跡の周辺に多くの遺跡が存在している事実からも想像に難くない 実際に 具体的な遺構は確認されて いないが 散布地として知 られている天神西 跡部 富士見などをはじ め 弥生時代から平安時代 の集落跡である榎田遺跡(ツリータウン千塚団地)や音羽遺跡(県営音羽住宅) 塩部遺 跡(甲府工業高校) 江戸時代 の水田遺構が検 出された東河原遺跡(県立看護短大)などは その 一例と 言える 第 2節 歴史的環境 本遺跡の名称は 現在の 町名に因んで命名されたも のであるが この町名は昭和 44 ( 1969) 年以降のもので 第 1図 遺 跡位置図 -2一
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図版1 全景 水路跡 水田跡 吋 令 内 1J
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図版7 木 材 1 マツ属複維管束亜属(試科番号 W-1) 2 ヒノキ(試科番号 W-4) 3 サワラ(試科番号 W-13) a:木口 b:柾目 C 板目 200μm:a 200μm:b c J Qノ 今
図 版8 木 材 4 マキ属(試科番号 W 21) 5 クリ(試科番号 W-25) 6 イネ科タケ亜科(試科番号 W-14) a:木口 b:柾目 c 板目 6:横断面 宇 4 0 200μm:4-5a 6 200μm:4-5b c