Page 2 れます ラミネートを金型外で加熱した場合は ラミネートの金型占有時間 が削減されるため サイクルタイムは大幅に短縮されます ただし 加熱し て軟化したラミネートのインサートの確実な処理と位置調整が必要です CIFO による材料 加工および部品開発 この新たな試験設備によるコンポジット部

Similar documents
Page 2 す しかしながら 機能性材料部門 化学品部門においては 販売価格の上昇 (+5%) さらに販売量の増加 (+2%) が売上高にプラスの影響を及ぼしました 高性 能製品部門以外のすべての部門で 販売量の増加を記録しました 営業利益 (EBIT) は前年同期比 7,000 万ユーロ増の 2

DURACON POM グレードシリーズ ポリアセタール (POM) TR-20 CF2001/CD3501 ミネラル強化 ポリプラスチックス株式会社

本日話す内容

アーブルグ : 各種アプリケーションとシステム アーブルグのノウハウと射出成形技術は継続して行なわれている基礎研究ならびに開発から生まれています あらゆる分野 成形方式に要求される成形品の製造において モジュール化された製造プログラムに基づき個々に応じた解決方法で満足いく結果を出しています メイドイ

急速加熱と冷却が成形品質の改善に有益なのはご承知の通りです 例えばプラスチックのガラス転移温度またはそれ以上に型を加熱することで高い表面品質とウェルドラインの改善 表面転写の向上 射出圧力の低下などを達成することが可能です 繊維が含まれている部品の表面品質は格段に向上されるのは成形表層に繊維が出現し

8 8 0

Ultrason® 特殊製品

‰à„^›œŁt.ai

PowerPoint Presentation

ISID教育サービスのご案内(Autodesk用)

Microsoft PowerPoint - 修論発表.ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint - 【最終提出版】 MATLAB_EXPO2014講演資料_ルネサス菅原.pptx

エポキシ樹脂の耐熱性・誘電特性を改良するポリアリレート樹脂低分子量タイプ「ユニファイナー Vシリーズ」の開発について

液体容器の蒸気滅菌について 当社の EZTest 高圧蒸気用バイオロジカル インジケータ (BI) の長年のユーザーで 最近自社の増殖培地培地 ( 液体 ) の殺菌を始めました 彼らは以前サプライヤーから準備された生培地を購入していましたが コスト削減策として開始されました 粉末培地の指示書には 1

POCO 社の EDM グラファイト電極材料は 長年の技術と実績があり成形性や被加工性が良好で その構造ならびに物性の制御が比較的に容易であることから 今後ますます需要が伸びる材料です POCO 社では あらゆる工業製品に対応するため 各種の電極材料を多数用意しました EDM-1 EDM-3 EDM

UL 規格規UL(Underwriters Laboratories.lnc) は 米国の火災保険業者によって 1894 年に設立された非営利の試験機関で 火災 盗難 その他の事故から人命 財産を守ることを目的として 材料 部品 および製品の安全規格の制定 試験 承認登録 検査などの業務を行っていま

はじめに 構成シミュレーションと注文 受け取り 1

食肉製品の高度化基準 一般社団法人日本食肉加工協会 平成 10 年 10 月 7 日作成 平成 26 年 6 月 19 日最終変更 1 製造過程の管理の高度化の目標事業者は 食肉製品の製造過程にコーデックスガイドラインに示された7 原則 12 手順に沿ったHACCPを適用して製造過程の管理の高度化を

n_csr_H1_H4_fix.ai

Mobile robotics KUKA Navigation Solution JP

ロータリーシール

untitled

PowerPoint Presentation

Page 2 ドイツ マンハイムのローゼンガルテン コングレス センターで 行 われた 年 次 株 主 総 会 にて BASF の 取 締 役 会 会 長 である Dr. クルト ボックは 高 性 能 製 品 部 門 機 能 性 材 料 部 門 農 業 関 連 製 品 部 門 において 特 別 項

デンカ透明樹脂

3D プリンタにより作製した樹脂部品の強度に関する研究 尾形正岐 阿部治 長田和真 西村通喜 山田博之 渡辺誠 Study on Strength of Resin Materials Processed by Fused Deposition Modeling Printer Masaki OGA

スライド 1

PowerPoint Presentation

ゴム固定用両面接着テープ VR-5311/VR-5321 概要 ポリエステルフィルムを支持体とし 片面にゴム系粘着剤 片面にアクリル系粘着剤を組み合わせた両面接着テープです ゴムと金属 プラスチックとの接着に適しています テープ構成 VR-5311/VR-5321 テープ厚:0.15 mm ( はく

1.1 テーラードブランクによる性能と歩留りの改善 最適な位置に最適な部材を配置 図 に示すブランク形状の設計において 製品の各 4 面への要求仕様が異なる場合でも 最大公約数的な考えで 1 つの材料からの加工を想定するのが一般的です その結果 ブランク形状の各 4 面の中には板厚や材質

0.45m1.00m 1.00m 1.00m 0.33m 0.33m 0.33m 0.45m 1.00m 2


複合構造レポート 09 FRP 部材の接合および鋼と FRP の接着接合に関する先端技術 目次 第 1 部 FRP 部材接合の設計思想と強度評価 第 1 章 FRP 構造物の接合部 FRP 材料 FRP 構造物における各種接合方法の分類と典型的な部位 接合方法

第 1 四半期は好調なスタートとなり 通年でも好調を維持する見通しです 主要製品の販売量を高水準で維持しながら 他の主な指標すべてにおいても 非常に好調であった前年同期からさらに大幅に向上しました と コベストロのチーフ コマーシャル オフィサー (CCO) であり 次期最高経営責任者 (CEO)

品質マニュアル(サンプル)|株式会社ハピネックス

Microsoft Word - 講演会原稿

POM PA66 Clinch Crimp IMA Erlangen-Nuremberg IMA 2007 VDI 射出成形コンファレンスで注目されたハイブリッド技術と表面処理 加工技術 29 VDI PA Singulus Technologies

目 次 1. タムラグループの環境活動 1 2. グリーン調達基準 1 第 1 章総則 1 第 2 章取引先様への要求事項 3 第 3 章材料 部品等の選定基準 3 第 4 章取引先様への調査内容 4 附則 5

どのような便益があり得るか? より重要な ( ハイリスクの ) プロセス及びそれらのアウトプットに焦点が当たる 相互に依存するプロセスについての理解 定義及び統合が改善される プロセス及びマネジメントシステム全体の計画策定 実施 確認及び改善の体系的なマネジメント 資源の有効利用及び説明責任の強化

両面接着テープ TW-Y01

EOS: 材料データシート(アルミニウム)

UL(Underwriters Laboratories lnc.) は 1894 年に米国の火災保険業者によって 設立された非営利の試験機関で 火災 盗難 その他の事故から人命 財産を守ることを目的として 材料 部品 および製品の安全規格の制定 試験 承認登録 検査などの業務を行っています 当業界

共通マイクロアーキテクチャ 富士通はプロセッサー設計に共通マイクロアーキテクチャを導入し メインフレーム UNIX サーバーおよびスーパーコンピューターそれぞれの要件を満たすプロセッサーの継続的かつ効率的な開発を容易にしている また この取り組みにより それぞれの固有要件を共通機能として取り込むこと

Microsoft PowerPoint 発表資料(PC) ppt [互換モード]

事例2_自動車用材料

IT スキル標準 V3 2011_ 職種の概要と達成度指標 (7) アプリケーションスペシャリスト 職種の概要と達成度指標 APS 経済産業省, 独立行政法人情報処理推進機構

Microsoft Word - 【プレス】 _ミツウロコ・京セラ・NEC_IoT協業_Final-2.docx

T

ジュラネックス PBT グレードシリーズ ポリブチレンテレフタレート Polybutylene Terephthalate (PBT) ポリプラスチックス株式会社

SOLIDWORKS SIMULATION SUITE 3 次元エンジニアリングソリューションで創造力を刺激する シミュレーション主導型 3 次元設計とエンジニアリング あらゆる業界の製造業者は 3 次元仮想シミュレーションを 実製品の組み合わせと定義のための貴重なエンジニアリングツールであると認識

< E89BB A838A834C D E786C73>

<4D F736F F D204A534D4582B182EA82DC82C582CC92B28DB88FF38BB54E524195F18D E90DA8B4B8A69816A5F F E646F63>

POM DURACON POM グレード別物性表 標準 高剛性 M25-44 M90-44 M M M M90FC HP25X 高粘度標準高流動 高流動 ハイサイクル 超高流動 ハイサイクル 密度 g/cm 3 ISO

Japanese nuclear policy and its effect on EAGLE project

強化 LVL 接合板および接合ピンを用いた木質構造フレームの開発 奈良県森林技術センター中田欣作 1. はじめに集成材を用いた木質構造で一般的に用いられている金物の代わりに スギ材単板を積層熱圧した強化 LVL を接合部材として用いる接合方法を開発した この接合方法では 集成材と接合板である強化 L

金型の加工性状が射出成形時の型内圧力 金型温度に及ぼす影響 メカニックス系工学専攻准教授西籔和明 東大阪モノづくり専攻修士学生長井孝太郎 藤塚精密金型株式会社専務取締役藤塚孝征 1. 緒言プラスチック射出成形は, 高温に加熱し溶融したプラスチックを金属の型に高速かつ高圧で射出し, 金型内で冷却固化し

スライド 1

フルボリュームのレプリケーションは 通常 営業時間外か週末に実施されます 一方 インクリメンタルなレプリケーションは 一日を通じて実施され 開始点としてフルボリュームのレプリケートを必要とします 主な機能 TCP 最適化標準的な TCP ウィンドウサイズと輻輳動作を変更することでスループットを改善

Microsoft Word - IRCA250g APG EffectivenessJP.doc

Microsoft PowerPoint - 第9回Live_Help PDF.pptx

Taro-新成形技術表紙4.jtd

1-16

ISO9001:2015内部監査チェックリスト

一体接合一体接合の工法工法 TRI System~ との一体接合技術 ~ 本技術は 新しい考え方によるとの一体接合技術です 本技術の特徴は への接合膜形成技術とインサート成形技術を用いて 接着剤を使わずにとを一体接合させるところにあります 本技術による一体接合方法の一例をモデル化すると 図のようにな

<4D F736F F D E518D6C C A95CA93595F8CC2906C8FEE95F182CC8EE688B595FB906A816982D082C88C60816A2E646F6378>

航空機複合材部品の紫外線劣化加速評価法の開発,三菱重工技報 Vol.51 No.4(2014)

再はく離可能&強接着 両面接着テープ No.5000NS

Microsoft Word - saibet_027_00

富士通セミコンダクタープレスリリース 2009/05/19

PowerPoint プレゼンテーション

Microsoft Word - (Fix)Formlabs、オートデスクが協業.docx

5989_5672.qxd

CASTROL ALUSOL XBB アルミニウム切削加工で妥協しない 自動車 機械および金属製品などの精密部品の加工には 多くの要求性能や課題があります 細かい生産計画の見直しや生産停止時間の短縮といった要求が厳しくなる一方 ますます高くなる生産目標を達成しなければなりません 製造業では 日常的に

<4D F736F F F696E74202D CC95E28F4390AB82C98AD682B782E98AEE CA48B862E >

製品紹介 異なる工法を両立させた新型 X-TRAIL 用 インストルメントパネル開発 Development of the Instrument Panel Design Method Adaptable to Multiple Manufacturing Processes for the New

15288解説_D.pptx

「世界初、高出力半導体レーザーを8分の1の狭スペクトル幅で発振に成功」

JAS Journal 2015 Vol.55 No.2(3 月号 ) 特集 : カーオーディオ ハイレゾ時代に相応しい高性能スピーカー振動板の開発 三菱電機株式会社鈴木聖記 NCV という名の革新的なスピーカー振動板を開発した NCV は Nano Carbonized high Velocity

FDA準拠(サニタリー)ダイアフラムポンプ エアー駆動式ダブルダイアフラムポンプ

YN315.pdf

HACCP 自主点検リスト ( 一般食品 ) 別添 1-2 手順番号 1 HACCP チームの編成 項目 評価 ( ) HACCP チームは編成できましたか ( 従業員が少数の場合 チームは必ずしも複数名である必要はありません また 外部の人材を活用することもできます ) HACCP チームには製品

附属書A(参考)品質管理システム

MINIARE VALVE (VAW ype) E O.D. 管用テーパおねじ PIPE HREAD APPROX P L L ODY L2 六角対辺 WIDH ACRO HEX F WIDH ACRO FLA G NI : mm VAW- 6M- 2R 6 R/

特長 包括的な金型設計 すぐに利用できる標準部品 / 金型ベース ライブラリ 簡単に定義および再利用できる設計基準スプレッドシート 標準部品登録ウィザードを含む金型ベース設計機能 シャットオフやパーティング ライン コア / キャビティ分割を迅速に設計するツールやパーティング サーフェスの自動設計ツ

NITOFLON® No. 903UL

Microsoft Word - 02目次

3. 回路図面の作図 回路図の作成では 部品など回路要素の図記号を配置し 要素どうしを配線するが それぞれの配線には 線番 などの電気的な情報が存在する 配線も単なる線ではなく 信号の入力や出力など部品どうしを結び付ける接続情報をもたせることで回路としての意味をもつ このように回路図を構成する図面は

3M™ Dual Lock™ Fastener

Microsoft PowerPoint - 知財報告会H20kobayakawa.ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint - 1.プロセス制御の概要.pptx

Nov 11

030801調査結果速報版.PDF

Tungsten Carbide End Mills UNIMAX Series

研究成果報告書(基金分)

NTN すべり軸受標準品シリーズ NTN すべり軸受標準品シリーズ 10

T ダイの流動解析 HASL 社 FlatCAD を使用した池貝製 T ダイの流動解析事例 各種の樹脂粘度を考慮した T ダイの流路設計 Rich Green on Land Deep Blue in Sky and Sea 株式会社池貝開発室横田新一郎

series Installed by

マニュアル作成ツール「epiplex Documentor」発売開始のお知らせ

中分類名 : エンジン用リーマー ファイル小分類名 : ニッケルチタン製ファイル 根管治療用器材編 メーカー マニー ( 株 ) ジッペラ - 社 / 茂久田 ジッペラ - 社 / 茂久田 商品名 NRT ファイル (NiTi) フレックスマスター レシプロック 規格 ステンレススチール製ファイルと

LG1H 形 高天井用 LED 照明 工場や倉庫の高天井に最適な LED 照明器具 108 形 /173W タイプ ( 水銀灯 400W 相当 ) ( メタルハライドランプ 250W 相当 ) 124 形 /482W タイプ ( 水銀灯 1,000W 相当 ) ( メタルハライドランプ 700W 相

Transcription:

News Release 本資料は 2013 年 6 月 25 日に BASF 本社 ( ドイツ ) で発表された K2013( 国際プラスチック ゴム産業展 ) 記者発表会でのプレスリリースの抄訳です BASF の新しい半製品コンポジット材料のためのシミュレーション 加工および部品試験を提供 UI コンポジット向け開発プラットフォーム BASF は 熱可塑性ラミネートやテープなどの半製品 オーバーモ ールド用樹脂に加え 包括的なサービスを含む新しいパッケージ Ultracom ( ウルトラコム ) を 2013 年 10 月から提供します 統合型開 2013 年 7 月 5 日 お問い合わせ : BASF ジャパン株式会社コーポレート コミュニケーションズ本部藤本朋子 / 麦谷英理子 TEL: 03-3796-4879/4865 tomoko.fujimoto@basf.com eriko.mugitani@basf.com 発プラットフォームとしての Ultracom パッケージは 最初にコンセプトを創案し 次に設計 シミュレーション 加工および部品試験を行い その結果顧客が効率的な大量生産を行えるようにサポートします また Ultrasim ( ウルトラシム ) シミュレーションツールを用いた設計支援 コンポジット部品向けの新たな試験設備や 広範囲な要求に対応可能な BASF での部品試験によるサポートも提供します 大量生産に適応可能なコンポジット用試験設備の導入 BASF は部品開発において 専門性を高め 顧客に最適なサポートを提 供するため 当社のテクニカルセンター内に熱可塑性プラスチック用大量 生産適応型コンポジット加工試験設備を導入しました このシステムは 2013 年 3 月から インモールド成形 ( オーバーモールド成形 ) による多機能コンポジット試験片の作成に利用されています この加工工程は ラミネートや射出成形用樹脂を使った構造部品の生産に 最も有望なアプローチです 本工程では まずラミネート ( ドレーピン グまたは型内熱成形 ) が金型内で行われ 次にオーバーモールドが行わ

Page 2 れます ラミネートを金型外で加熱した場合は ラミネートの金型占有時間 が削減されるため サイクルタイムは大幅に短縮されます ただし 加熱し て軟化したラミネートのインサートの確実な処理と位置調整が必要です CIFO による材料 加工および部品開発 この新たな試験設備によるコンポジット部品設計のすべての要素を試験するため BASF は 独自の試験片の開発も行っています これは CIFO ( combination of in-mold forming and overmolding( インモールド成形とオーバーモールド成形の組み合わせ ) ) というもので 顧客と共同開発する連続繊維強化コンポジット部品並びに材料を検証するための多機能試験片です この試験片は 縦横 40 cm 40 cm 高さ 4.5 cm で 1.5 mm 厚の成形ラミネートと リブなどの最大 3 mm 厚のモールド成形部分で構成されます 約 20 の機能により 実際のコンポジット製造における特徴や問題点を再現できます この試験片の特別な機能には 流動長が長い部分や インサート品のマウントに利用されるホールなども含まれます 追加機能としては 衝撃吸収能力評価用特殊リブ オーバーモールド成形性確認用リブ リブあり U 字型部分などがあります 作成される CIFO 試験片は 完全にオーバーモールドされるため 追加の処理を必要とせず 成形後の後加工も必要ありません CIFO 試験片作成用の金型 (Georg Kaufmann Formenbau ゲオルグ カウフマン フォルメンバウ社による ) は 取り替え可能なインサートの利用により 非常に汎用性が高く ラミネート成形の適用可能範囲などを検証することが可能です 高度に設計された金型は 特殊クランプの利用により 簡潔かつ正確なラミネート処理を可能にします ( このクランプにより 金型が閉じる直前までラミネートが制御されます ) コンポジット開発向けラミネートハンドリング用 6 軸ロボットを設置した新し い試験設備連続繊維強化熱可塑性コンポジット部品を実際に作成するためにドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに設置された試験設備は 以下の内容で構成されます

Page 3 ラミネートハンドリング用 6 軸ロボット ラミネートをクランプに自動で挿入する装置 赤外線加熱装置 ( 自動化およびプログラミングを含め すべて FPT Robotik ( エフ ペー テー ロボティック ) 社製 ) 射出成形装置 (KraussMaffei ( クラウス マッファイ ) 社 KM 300 1400C2 型締力 300 トン ) ホットランナー型 ホットランナー制御装置 ロボット制御装置等 同時処理能力に優れた完全自動加工 短いサイクルタイム 新しいコンポジット試験設備における加工工程では ラミネート処理におい て 3 つのクランプがセル内で同時に使われるため 最短のサイクルタイ ムを実現します この工程は以下の通り実施されます ラミネートをクランプに挿入 クランプごとラミネートを加熱 クランプを射出成形用金型に装填 ラミネートの成形 ( ドレーピング ) およびオーバーモールド クランプおよび仕上がり品の取り出し クランプが射出成形マシン内にあるとき 別のクランプは IR 加熱炉 ( 最高 250 C) 内のラミネートを保持し また別のクランプはロボットにより新しいラミネートを装填します ロボットは 高い精度を維持しながら ラミネートをクランプに挿入します 多くの検証により この試験設備 ( もしくは同様のプロセス ) において 1 分のサイクルタイムが実現可能であることが実証されています これは 一般的な射出成形工程と同等です したがって この試験設備 ( もしくは同様のプロセス ) は大量生産が必要な部品の製造に適応可能であることを示 しています Ultrasim シミュレーションツールによるコンポジット設計 Ultracom のサービスパッケージの 2 つ目の要素として Ultrasim シミュレーションツールがあります ガラス繊維織物からなるラミネートや UD

Page 4 テープ 並びにオーバーモールド用短繊維強化型樹脂からなる部品は精 度よく計算 解析することが可能となっています この機能は Opel Astra OPC のシート骨格に 既に利用されています BASF が提供する Ultrasim を使用することにより 樹脂部品の製造工程の影響を考慮した機械特性を計算できます 樹脂流動解析と連続繊維強化型ラミネートのドレーピングシミュレーションによって繊維配向を解析し 各部分の繊維配向結果を構造解析モデルに反映 ( マッピング ) させます 連続繊維強化部分に関しては 従来の Ultrasim 材料モデルを拡張した完全に新規の材料モデルを使用しています この新規材料モデルは典型的な繊維強化熱可塑性樹脂の特徴である異方性 非線形性 速度依存性 引張圧縮非対称性 温度依存性 様々な破壊特性を考慮しています これと同様に重要なのが 部品のデザインと一方向強化繊維からなる UD テープまたは二方向強化繊維からなるラミネートの繊維をどのように配置するかということです ここでは すでに短繊維強化樹脂で使用されている最適化の方法を強化しています 短繊維強化樹脂の分野でよく知られている Ultrasim によるサポートを Ultracom 連続繊維強化樹脂でも利用することができます CT スキャンによる 実験的部品試験 BASF は 試験ラボにおいて 試験片サンプルおよび新たなコンポジット部品の評価に コンポジットのノウハウを組み込んだ様々な試験装置を使用しています 新たなコンピューター断層撮影 (CT) システムにより 現在 材料 部品サンプルを完全に新しい方法で検証することが可能になっています CT は これまでにない非破壊検査的な方法で コンポジットの内部構造を詳細に検証することが可能です その他の試験機能としては 耐温度 耐候および耐薬品への長期暴露装置のほか 静的 動的 クラッシュおよび内部圧力などに対する耐久評価を行うことが可能です また部品サンプルは 目標となる引張り応力 圧縮 屈曲ねじり負荷などに対して 異なる温度で耐久性評価をすることが可能です さらに コンポジット部品のマルチマテリアル材料設計に欠か

Page 5 せない要素として 溶着や接着 ボルト締めといった接合技術の調査 評 価および最適化を行っています BASF のサポートによる部品開発 シミュレーションや部品試験とともに 顧客とのプロジェクトで 新たな熱可塑性コンポジットの製造に必要な試験設備が利用可能となっています 現時点では 半製品としてのラミネートを中心として検証がなされていますが K2013( 国際プラスチック ゴム産業展 ) までに 単方向 UD テープが評価されていく予定です BASF は シミュレーション 加工技術および試験ラボによる部品評価などを組み合わせた総合的なアプリケーション開発により 材料の特性評価から大量生産に適した製造方法まで 開発プロセス全体を通じて顧客にサポートを提供します K2013( 国際プラスチック ゴム産業展 ) 記者発表会 発表者 :Dr. ラインハルト ヤコビ (BASF ヨーロッパエンジニアリングプラスチック 加工技術代表 ) BASF について BASF( ビーエーエスエフ ) は世界をリードする化学会社 The Chemical Company です 製品ラインは 化学品 プラスチック 高性能製品 農業関連製品 石油 ガスと多岐にわたっています BASF は 経済的な成功 社会的責任 そして環境保護を同時に実現しています また BASF は科学とイノベーションを通して現代社会や将来のニーズを提示しながら ほぼすべての産業のお客様を支援しています BASF の製品とソリューションは 資源の確保に貢献し 栄養価の高い食品を提供するとともに 生活の質の向上に寄与しています BASF はこれらの活動を企業目標として 私たちは持続可能な将来のために 化学でいい関係をつくります を掲げています 2012 年の売上は約 721 億ユーロで 従業員数は約 11 万人です BASF の詳しい情報は www.basf.com( 英語 ) newsroom.basf.com( 英語 ) www.japan.basf.com( 日本語 ) をご覧ください

< 別添 > BASF は ドイツのルートヴィッヒスハーフェンのテクニカルセンター内に 大規模コンポジット試験設備を導入しました 2013 年 3 月より このシステムは インモールド成形 ( オーバーモールド成形 ) による多機能コンポジット試験片の製造に利用されています この試験設備は BASF の新しいコンポジットの材料とサービスを含むパッケージ Ultracom のサービスの一部として利用されます 試験設備の主要装置は ラミネートハンドリング用 6 軸ロボットです さらに 本設備は ロボットによるクランプへのラミネートの自動挿入ステーション 赤外線加熱ステーション 射出成形装置も有しています 同時作業性の高い完全自動化加工により 標準的な射出成形工程と同等の 1 分のサイクルタイムを実現 大量生産における工程の必須条件を満たしていることが実証されました また BASF は CIFO( combination of in-mold forming and overmolding( インモールド成形とオーバーモールド成形の組み合わせ ) ) と呼ばれる 大量生産向け連続繊維強化コンポジット部品の検証および共同開発用の多機能試験片を開発しました さらに Ultrasim シミュレーションツールを用いた設計支援と試験ラボも Ultracom のサービスに含まれます Ultracom パッケージを活用すれば BASF は 最も効率的な方法で 顧客のもっとも効率的なコンポジット部品の製造に貢献します