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資料 4 第 1 回被害想定部会 深部地盤モデル作成結果 平成 27 年 3 月 24 日 1

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若狭ネット第 149 pp.6-31( ( S2) M Ss M7.2 M ( 1 ) /21/ / M6.4 (1997) M7.2 M

咲洲地区における 地震動作成方法

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層等のうち 同年 3 月 11 日以降に発生した地震によって 実際に地表に断層が出現した事例が 1 件ありました このため 原子力事業者が耐震設計上考慮しないと評価している各々の断層等に応じて必要な距離の範囲内において 同年 3 月 11 日以降に発生した地震に伴って生じた地殻変動量及び地震の発生状

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布田川・日奈久断層帯の地震を想定した強震動評価について

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第 257 回審査会合 5. 地下構造モデルの策定 ( まとめ ) 資料再掲 調査結果に基づき策定した地下構造モデルについて 速度構造を以下に示す S 波速度 (km/s) 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4 0 0 P 波速度 (km/s) 3 3.5 4 4.5 5 5.5 6 6.5 1 1 2 2 3 4 調査結果に基づき策定した地下構造モデル 45 深さ (km) 深さ (km) 3 4

第 257 回審査会合 5. 地下構造モデルの策定 ( まとめ ) 資料再掲 試掘坑内弾性波試験結果等から E.L.+0m の位置に解放基盤表面を設定した 敷地内の単点微動観測結果や反射法地震探査結果等から 敷地の地下構造に特異な構造がないことを確認したことから 水平成層構造とみなして一次元の速度構造をモデル化した 敷地内における微動アレイ観測結果から位相速度を求め インバージョン解析により地盤の速度構造を推定した PS 検層結果を用いた不均質強度の評価及び Q 値測定の結果に基づき 減衰定数を設定した 以上により 調査結果に基づく地下構造モデルを策定した 46

第 257 回審査会合 6. 敷地ごとに震源を特定して策定する地震動 ( 地震発生層の評価 ) 資料再掲 地盤速度構造による地震発生層の検討 シナリオ地震の強震動予測 入倉孝次郎 三宅弘恵,2001, 地学雑誌,110(6) 微小地震の浅さ限界 Hs は P 波速度 5.8~5.9km/s の層の上限と良い相関がある 近畿地方北部の地震波速度構造と地震発生層 吉井弘治 伊藤潔,2001, 地球惑星科学連合学会 2001 年合同大会 1989 年に実施された岐阜県藤橋村から兵庫県上郡町における人工地震探査データをもとに 波線追跡法によって地殻の詳細な速度構造を求め 得られた速度構造モデルと 地震活動の深さ断面とを比較し 地震発生層の上限は速度構造が 6km/s となるところにおおむね一致していることが分かった 広角反射法および屈折法解析による近畿地方の地殻構造の推定 廣瀬一聖 伊藤潔,2006, 京都大学防災研究所年報, 第 49 号 B,pp307-321 浅い地殻内で発生する微小地震は P 波速度が 5.8~6.4km/s の層に集中しており その上下には地震波速度境界が存在する 47

6. 敷地ごとに震源を特定して策定する地震動 ( 地震発生層の評価 ) 第 257 回審査会合資料再掲 48 地盤速度構造による地震発生層の検討 若狭周辺地域において 大都市大震災軽減化特別プロジェクト ( 大大特 ) による大規模な地下構造探査が実施されており 近畿地方北部の浅い地震活動は地震波速度 Vp=5.8~6.3km/s の層に集中し その深さは約 5~16km 程度であった 新宮 - 舞鶴測線 (2004) の探査結果 藤橋 - 上郡測線 (1989) の再解析結果 美浜発電所 美浜発電所 伊藤他 (2007) に一部加筆 伊藤他 (2006) に一部加筆 地震発生層は Vp=5.8~6.4km/s 層に対応すると考えられることから 断層上端深さは Vp=5.8km/s 層の上面深度により設定する

6. 敷地ごとに震源を特定して策定する地震動 ( 地震発生層の評価 ) 第 257 回審査会合資料再掲 49 地震波速度トモグラフィ解析による検討 ( 川里他 (2007) による ) 敷地周辺を取り囲むような震源と観測点の観測記録を用いて 地震波の伝播をインバージョンし 速度構造が求められている 敷地周辺の地震発生層の上限は 概ね深さ 4km 以深となっている 美浜発電所 A A A-A 断面美浜発電所 B B 高浜 大飯発電所周辺 B-B 断面 C C C-C 断面

6. 敷地ごとに震源を特定して策定する地震動 ( 地震発生層の評価 ) 第 257 回審査会合資料再掲 微小地震に関する検討 若狭地域の微小地震の発生分布について調査すると 地震の発生は深さ 5~20km 程度の間に 分布している 50

6. 敷地ごとに震源を特定して策定する地震動 ( 地震発生層の評価 ) 第 257 回審査会合資料再掲 微小地震記録を用いた検討 ( 美浜発電所 ) 伊藤 中村 (1998) を参考に 敦賀半島を中心とする半径 100km 以内の地震発生状況を統計的に評価すると 地震の 10% 発生頻度深さ (D10%) は約 7km 地震の 90% 発生頻度深さ (D90%) は約 15km であった 伊藤 中村 (1998) によれば D90% は地震発生層の下限より 2~3km 浅いとされていることから 地震発生層の下限は 18km 程度と推定できる 美浜発電所 領域半径 100km 50km 30km D5 6.3km 6.6km 6.7km D10 7.3km 7.6km 7.8km D50 11.0km 11.6km 11.5km D90 14.2km 14.6km 14.0km D95 15.2km 15.4km 14.5km 地震個数 N 59,609 11,824 3,610 51

6. 敷地ごとに震源を特定して策定する地震動 ( 地震発生層の評価 ) 第 257 回審査会合資料再掲 52 1 地盤速度構造による検討 2 微小地震記録を用いた検討 (1) 地盤速度構造による地震発生層の検討地震発生層に関する文献調査から Vp=5.8~6.4km/s 層と地震発生層には相関があることが分かった 大大特による大規模な地下構造探査によれば 近畿地方北部の浅い地震活動は Vp=5.8~6.3km/s の層に集中し その深さは約 5~16km 程度であった (2) 地震波速度トモグラフィ解析による検討川里他 (2007) によると 敷地周辺における地震発生層の上限は 概ね深さ 4km 以深となっている (3) 美浜発電所の地下構造モデルによる検討発電所の敷地内で取得した観測データに基づいて地下構造モデルを検討した結果 Vp=5.8km/s 層の上面深度は 5km よりも深く評価された (1) 周辺地域における地震発生状況の調査 若狭地域の微小地震の発生分布について 調査した結果 地震の発生は深さ 5~20km に 見られた (2) 地震発生状況の統計的評価 伊藤 中村 (1998) を参考に 若狭地域の 地震の 10% 発生頻度深さ (D10%) は約 7km 地震の 90% 発生頻度深さ (D90%) は約 15km であった 美浜発電所における断層上端深さ及び下端深さは 以下のとおり設定できることを確認した 上端 下端 4km 18km

6. 敷地ごとに震源を特定して策定する地震動 ( 地震発生層の評価 ) 第 257 回審査会合資料から変更 近畿地方の地盤速度構造に関する文献調査を行った 内陸地殻内地震について 地震発生層は Vp=5.8~6.4km/s 層に対応すると考えられることから 断層上端深さは Vp=5.8km/s 層の上面深度により設定することとした 敷地周辺の微小地震の発生状況について整理した 微小地震は深さ約 5~20km の範囲で発生しており 統計的評価から D10% は約 7km D90% は約 15km であった 発電所敷地における Vp=5.8 km /s 層の上面深度が 5km 以深であることや 微小地震の発生状況から 断層上端深さを 4km 下端深さを 18km として設定できることを確認した 以上の検討結果から 保守的に断層上端深さを 3km と設定する また 地下構造モデルについては 深さ 3km までのモデルを用いて 全ての地震動評価を実施することとする 53

6. 敷地ごとに震源を特定して策定する地震動 ( 地震発生層の評価 ) 第 263 回審査会合資料から変更 断層モデルを用いた手法による地震動評価のための地下構造モデルを以下のとおり策定した 美浜発電所の地震動評価に用いる地下構造モデル No. P 波速度 (km/s) S 波速度 (km/s) 密度 1 (g/cm 3 ) 層厚 (km) 上面深度 (km) Qs 2 減衰定数 (%) 1 4.0 1.65 2.6 0.06 0.00 16.67 3.0 2 4.1 1.7 2.6 0.11 0.06 16.67 3.0 3 4.2 1.8 2.6 0.03 0.17 16.67 3.0 3' 4.2 1.8 2.6 0.06 0.20 100.00 0.5 4 4.4 1.9 2.6 0.09 0.26 100.00 0.5 5 4.5 2.0 2.6 0.02 0.35 100.00 0.5 6 4.6 2.1 2.6 0.08 0.37 100.00 0.5 7 4.7 2.2 2.6 0.07 0.45 100.00 0.5 8 4.8 2.3 2.6 0.05 0.52 100.00 0.5 9 4.9 2.4 2.6 0.01 0.56 100.00 0.5 10 5.0 2.5 2.6 0.07 0.57 100.00 0.5 11 5.1 2.6 2.6 0.08 0.64 100.00 0.5 12 5.2 2.7 2.6 0.21 0.72 100.00 0.5 13 5.3 2.8 2.6 0.21 0.93 100.00 0.5 14 5.4 2.9 2.6 0.08 1.13 100.00 0.5 15 5.4 3.0 2.6 0.16 1.21 100.00 0.5 16 5.5 3.1 2.6 0.02 1.37 100.00 0.5 17 5.6 3.2 2.6 0.47 1.40 100.00 0.5 18 5.7 3.3 2.6 1.13 1.87 100.00 0.5 19 5.9 3.6 2.7-3.00 100.00 0.5 1: 浅部は敷地内でのボーリング調査結果から 2.6g/cm 3 として設定し 地質調査結果から浅部と同質の花崗岩が深部まで分布していることから 深部も浅部と同等とみなして設定 2.7g/cm 3 は 琵琶湖西岸断層帯の地震を想定した強震動評価 ( 地震調査研究推進本部平成 16 年 6 月 21 日 ) 等でも用いられている値を採用 2: 深さ 200m 以浅は 地盤の不均質性の評価及び Q 値測定の結果を総合的に踏まえて Qs=16.67( 減衰定数 3%) とし 200m 以深は Qs=100( 減衰定数 0.5%) として設定 54

6. 敷地ごとに震源を特定して策定する地震動 ( 地震発生層の評価 ) 第 263 回審査会合資料再掲 断層モデルを用いた手法による地震動評価のための地下構造モデルについて 速度構造を以下に示す S 波速度 (km/s) 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4 0 0 P 波速度 (km/s) 3 3.5 4 4.5 5 5.5 6 6.5 1 1 2 3 美浜発電所の地震動評価に用いる地下構造モデル 55 深さ (km) 深さ (km) 2 3

6. 敷地ごとに震源を特定して策定する地震動 ( 評価手法 ) 第 263 回審査会合資料再掲 評価手法 応答スペクトルに基づく地震動評価 解放基盤表面の地震動として評価できること 震源の拡がりが考慮できること 敷地における地震観測記録等を用いて諸特性が考慮できること 更に水平方向及び鉛直方向の地震動が評価できることから Noda et al.(2002)( 以下 耐専式 という ) を採用 検討用地震毎に耐専式の適用性を検討し 適用が難しいと判断した場合は 断層モデルを用いた地震動評価結果を重視 マグニチュード M は松田 (1975) により算定 断層名長さ (km) マグニチュード M C 断層 18 6.9 三方断層 27 7.2 白木 - 丹生断層 15 6.9 大陸棚外縁 ~B~ 野坂断層 49 7.7 安島岬沖 ~ 和布 - 干飯崎沖 ~ 甲楽城断層 76 8.0 甲楽城沖断層 ~ 浦底断層 ~ 池河内断層 ~ 柳ヶ瀬山断層 36 7.4 断層モデルを用いた手法による地震動評価 評価地点の震源近傍で発生した地震の適切な観測記録が得られていないため 短周期側を統計的グリーン関数法 長周期側を理論的方法 ( 離散化波数法 ) を適用したハイブリッド合成法により評価 新潟県中越沖地震の反映事項を踏まえて 短周期の地震動レベルを 1.5 倍したケースも評価 56

6. 敷地ごとに震源を特定して策定する地震動 ( 評価手法 ) 第 263 回審査会合資料再掲 57 応答スペクトルに基づく地震動評価 検討用地震の等価震源距離と耐専式での地震の諸元との比較 1. 回帰分析に用いた地震の諸元 5.5 M 7.0(M: 気象庁マグニチュード ) h 60km(h: 震源深さ ) 28km Xeq 202km(Xeq: 等価震源距離 ) 2. 観測記録を用いて距離減衰式の適用性について検討した際に用いた地震の諸元 5.4 M 8.1(M: 気象庁マグニチュード ) h 60km(h: 震源深さ ) 14km Xeq 218km(Xeq: 等価震源距離 ) Xeq 回帰式の作成に用いた観測記録 No. 検討用地震 M 適用性検討に用いた他地点観測記録 ( 海外の地震 ) (km) 適用性検討に用いた他地点観測記録 ( 国内の地震 ) 8.5 1 C 断層 6.9 7.8 8.0 7.5 7.0 6.5 6.0 5.5 4 2 3 極近距離近距離 6 5 1 Mj 5 10 20 50 100 200 500 Xeq(km) 平成 21 年 5 月 22 日原安委意見交換会資料 ( 東京電力 ) に加筆 美浜 2 三方断層 7.2 11.8 3 白木 - 丹生断層 6.9 8.8 4 大陸棚外縁 ~B~ 野坂断層 7.7 10.3 5 6 安島岬沖 ~ 和布 - 干飯崎沖 ~ 甲楽城断層 甲楽城沖断層 ~ 浦底断層 ~ 池河内断層 ~ 柳ヶ瀬山断層 8.0 31.1 7.4 12.2 Xeq は基本ケースの値 大陸棚外縁 ~B~ 野坂断層については 極近距離との乖離が大きいため 耐専式を適用範囲外と判断する

6. 敷地ごとに震源を特定して策定する地震動 ( 評価手法 ) 第 263 回審査会合資料再掲 応答スペクトルに基づく地震動評価 耐専式以外の距離減衰式国内の地震を含むデータベースにより作成された距離減衰式のうち 大陸棚外縁 ~B~ 野坂断層の地震動評価に用いた距離減衰式は以下のとおり 各種距離減衰式のデータベース諸元 距離減衰式 Kanno et al.(2006) 主に国内 対象地震地震種別 Mw 1 の範囲 内陸プレート間プレート内 データベース諸元 断層最短距離の範囲 5.5~8.2 1~500km 地盤種別 2 100 Vs30 1,400m/s ( 原論文の図から読取 ) サイト補正の考え方 原論文の評価式を用いて補正 Zhao et al.(2006) 主に国内 内山 翠川 (2006) 日本周辺 内陸プレート間プレート内 内陸プレート間プレート内 5.0~8.3 0.3~300km 5.5~8.3 300km 以内 Vs30>1,100m/s Vs30>600m/s 等で整理 Vs30=500m/s 程度の工学的基盤 原論文の評価式を用いて補正 - 片岡 他 (2006) 日本周辺 内陸海溝性 4.9~8.2 250km 以内 工学的基盤 (31 測点 ) の Vs30 の平均値は 720m/s - Abrahamson and Silva(2008) 4.27~7.9 200km 以内 100 Vs30 2,000m/s 原論文の評価式を用いて補正 Boore and Atkinson(2008) 4.27~7.9 400km 以内 NEHRP 分類 A~E 原論文の評価式を用いて補正 Campbell and Bozorgnia(2008) 国内外内陸 4.27~7.9 200km 以内 150 Vs30 1,500m/s 原論文の評価式を用いて補正 Chiou and Youngs(2008) 4.27~7.9 70km 以内 100 Vs30 2,000m/s 原論文の評価式を用いて補正 Idriss(2008) 4.5~7.7 200km 以内 450 Vs30 900m/s 原論文の評価式を用いて補正 1:Mw: モーメントマグニチュード 2:Vs30: 地表から深さ 30m までの平均 S 波速度 ( 美浜発電所は Vs30=1,650m/s) 58

6. 敷地ごとに震源を特定して策定する地震動 ( 評価手法 ) 第 263 回審査会合資料再掲 59 断層パラメータの設定のフロー 巨視的パラメータ 断層形状 Boatwright(1988) 壇他 (2001) 微視的パラメータ アスペリティ面積 Sa アスペリティ面積 Sa が断層面積 S の 30% を超えるか? 断層面積 S 地震モーメント M0 入倉 三宅 (2001) または Somerville et al.(1999) 短周期レベル A 30% を超えない 応力降下量 σ Eshelby(1957) Madariaga(1979) 30% を超える アスペリティ面積 Sa Sa=0.22S 応力降下量 σ Fujii and Matsu ura(2000) 平均すべり量 D アスペリティ応力降下量 σa 各アスペリティの面積 Sai 地震発生層の密度 ρ 地震発生層の S 波速度 β 破壊伝播速度 Vr Geller(1976) Somerville et al.(1999) 背景領域の実効応力 σb 立ち上がり時間 tr fmax 各アスペリティ 背景領域のすべり量 Da,Db 香川他 (2003) レシピと設定方法が異なるパラメータ

6. 敷地ごとに震源を特定して策定する地震動 ( 評価条件 ) 第 263 回審査会合資料から変更 C 断層による地震の地震動評価ケースは以下のとおり設定した 1 基本ケース 断層上端深さについては 3km として設定 震源モデルを調査結果等に基づき 逆断層傾斜角 60 と設定 長さについては 詳細な調査結果等に基づき約 18km と設定 2 考慮する不確かさケース 新潟県中越沖地震の知見を踏まえ短周期の地震動レベルを 1.5 倍としたケースを考慮 敷地に近い断層であるため 断層傾斜角について敷地側へ近くなるように傾斜させた傾斜角 55 としたケースを考慮 なお アスペリティ位置については 基本ケースにおいて敷地近傍に配置した 破壊開始点については すべてのケースにおいて 断層及びアスペリティ下端に複数のケースを設定した 短周期の地震動レベル 傾斜角アスペリティ破壊開始点 基本ケースレシピ平均 60 敷地に近い位置に配置 複数設定 短周期の地震動レベルの不確かさを考慮 レシピ平均 1.5 倍 60 敷地に近い位置に配置 複数設定 断層傾斜角の不確かさを考慮 レシピ平均 55 敷地に近い位置に配置 複数設定 : 不確かさを独立して考慮するパラメータ : 不確かさを重畳して考慮するパラメータ 60

6. 敷地ごとに震源を特定して策定する地震動 ( 評価条件 ) 第 263 回審査会合資料再掲 C 断層のモデル図 ( 基本ケース 短周期の地震動 1.5 倍ケース ) 北部 1 GL 北 7.6km(=1.90km 4) 南 美浜発電所南部 3 2 4 1 5 0 10km 断面図 断層配置図 : 破壊開始点 61 17.3km(=1.73km 10) 8.65km(=1.73km 5) 3km 2 3 4 5 11.5km(=1.92km 6) 11.4km(=1.90km 6) : 破壊開始点

7.92km(=1.98km 4) 1 GL 北 北部 2 美浜発電所 2 3 4 南部 3 4 1 5 5 12.2km(=2.03km 6) 11.9km(=1.98km 6) 0 10km : 破壊開始点 断面図 断層配置図 南 62 18.3km(=1.83km 10) 3km 10.98km(=1.83km 6) 6. 敷地ごとに震源を特定して策定する地震動 ( 評価条件 ) 第 263 回審査会合資料再掲 C 断層のモデル図 ( 断層傾斜角 55 ケース ) : 破壊開始点

6. 敷地ごとに震源を特定して策定する地震動 ( 評価条件 ) 第 263 回審査会合資料から変更 三方断層による地震の地震動評価ケースは以下のとおり設定した 1 基本ケース 断層上端深さについては 3km として設定 震源モデルを調査結果等に基づき 逆断層傾斜角 60 と設定 長さについては 詳細な調査結果等に基づき約 27km と設定 2 考慮する不確かさケース 新潟県中越沖地震の知見を踏まえ短周期の地震動レベルを 1.5 倍としたケースを考慮 なお アスペリティ位置については 基本ケースにおいて敷地近傍に配置した 破壊開始点については すべてのケースにおいて 断層及びアスペリティ下端に複数のケースを設定した 短周期の地震動レベル 傾斜角アスペリティ破壊開始点 基本ケースレシピ平均 60 敷地に近い位置に配置 複数設定 短周期の地震動レベルの不確かさを考慮 レシピ平均 1.5 倍 60 敷地に近い位置に配置 複数設定 : 不確かさを独立して考慮するパラメータ : 不確かさを重畳して考慮するパラメータ 63

6. 敷地ごとに震源を特定して策定する地震動 ( 評価条件 ) 第 263 回審査会合資料再掲 三方断層のモデル図 ( 基本ケース 短周期の地震動 1.5 倍ケース ) 美浜発電所 1 GL 10.14km(=1.69km 6) 北南 2 3 4 2 3 4 1 5 27.0km(=1.69km 16) 0 10km ⅰ) 断層配置図 5 : 破壊開始点 断面図 断層配置図 64 17.3km(=1.73km 10) 10.38km(=1.73km 6) 3km

6. 敷地ごとに震源を特定して策定する地震動 ( 評価条件 ) 第 263 回審査会合資料から変更 白木 - 丹生断層による地震の地震動評価ケースは以下のとおり設定した 1 基本ケース 断層上端深さについては 3km として設定 震源モデルを調査結果等に基づき 逆断層傾斜角 60 と設定 長さについては 断層の存在が明確な範囲は約 15km であるが 断層両端を延長し 20km と設定 2 考慮する不確かさケース 新潟県中越沖地震の知見を踏まえ短周期の地震動レベルを 1.5 倍としたケースを考慮 なお アスペリティ位置については 基本ケースにおいて敷地近傍に配置した 破壊開始点については すべてのケースにおいて 断層及びアスペリティ下端に複数のケースを設定した 短周期の地震動レベル 傾斜角アスペリティ破壊開始点 基本ケースレシピ平均 60 敷地に近い位置に配置 複数設定 短周期の地震動レベルの不確かさを考慮 レシピ平均 1.5 倍 60 敷地に近い位置に配置 複数設定 : 不確かさを独立して考慮するパラメータ : 不確かさを重畳して考慮するパラメータ 65

6. 敷地ごとに震源を特定して策定する地震動 ( 評価条件 ) 第 263 回審査会合資料再掲 白木 - 丹生断層のモデル図 ( 基本ケース 短周期の地震動 1.5 倍ケース ) 美浜発電所 1 2 3 GL 北南 7.70km(=1.54km 5) 2 3 4 4 5 1 5 20.0km(=1.54km 13) 0 10km 青色の線は活断層調査結果を示す : 破壊開始点 断面図 断層配置図 66 17.3km(=1.57km 11) 3km 7.85km(=1.57km 5) : 破壊開始点

6. 敷地ごとに震源を特定して策定する地震動 ( 評価条件 ) 第 263 回審査会合資料から変更 67 大陸棚外縁 ~B~ 野坂断層による地震の地震動評価ケースは以下のとおり設定した 1 基本ケース 断層上端深さについては 3km として設定 震源モデルを調査結果等に基づき 北部 ( 大陸棚外縁断層 ) は右横ずれ断層傾斜角 60 中部 (B 断層北部 ) は左横ずれ断層傾斜角 60 南部 (B 断層南部及び野坂断層 ) は左横ずれ断層傾斜角 90 と設定 長さについては 大陸棚外縁断層 B 断層及び野坂断層の連動を考慮し 49km と設定 2 考慮する不確かさケース 新潟県中越沖地震の知見を踏まえ短周期の地震動レベルを 1.5 倍としたケースを考慮 長い横ずれ断層であるため 破壊伝播速度については基本ケース Vr=0.72β(β は地震発生層の S 波速度 ) に対して 宮腰他 (2003) の知見を参考にして アスペリティ領域の平均的な破壊伝播速度に標準偏差 1σ を考慮した Vr=0.87β としたケースを考慮 なお アスペリティ位置については 基本ケースにおいて敷地近傍に配置した 破壊開始点については すべてのケースにおいて 断層及びアスペリティ下端に複数のケースを設定した 短周期の地震動レベル 破壊伝播速度 Vr 傾斜角アスペリティ破壊開始点 基本ケースレシピ平均 Vr=0.72β 北部 中部 60 南部 90 敷地に近い位置に配置 複数設定 短周期の地震動レベルの不確かさを考慮 レシピ平均 1.5 倍 Vr=0.72β 北部 中部 60 南部 90 敷地に近い位置に配置 複数設定 破壊伝播速度 Vr の不確かさを考慮 レシピ平均 Vr=0.87β 北部 中部 60 南部 90 敷地に近い位置に配置 複数設定 : 不確かさを独立して考慮するパラメータ : 不確かさを重畳して考慮するパラメータ

15.0km(=1.5km 10) GL 北 2 6.84km(=1.71km 4) 11.76km(=1.68km 7) 9.42km(=1.57km 6) 7.85km(=1.57km 5) 3 4 5 6 南 GL 1 6.72km(=1.68km 4) 13.4km(=1.68km 8) 22.0km(=1.57km 14) 7 : 破壊開始点 断面図 断層配置図 68 17.3km(=1.73km 10) 6.92km(=1.73km 4) 3.0km 6.0km(=1.5km 4) 9.0km(=1.5km 6) 6. 敷地ごとに震源を特定して策定する地震動 ( 評価条件 ) 第 263 回審査会合資料再掲 大陸棚外縁 ~B~ 野坂断層のモデル図 ( 基本ケース 短周期の地震動 1.5 倍ケース Vr=0.87β ケース ) 2 1 3 4,5 美浜発電所 6 7 0 10km 6.84km(=1.71 4) 13.68km(=1.71 8) ⅱ) 断面図 傾斜角 90 の断層面は 傾斜角 0 として図化している : 破壊開始点 ⅰ) 断層配置図 傾斜角 90 の断面図は 傾斜角 0 として図化している

6. 敷地ごとに震源を特定して策定する地震動 ( 評価条件 ) 第 263 回審査会合資料から変更 安島岬沖 ~ 和布 - 干飯崎沖 ~ 甲楽城断層による地震の地震動評価ケースは以下のとおり設定した 1 基本ケース 断層上端深さについては 3km として設定 震源モデルを調査結果等に基づき 北部 ( 安島岬沖断層 ) 中部 ( 和布 - 干飯崎沖断層 ) は逆断層傾斜角 45 南部 ( 甲楽城断層 ) は左横ずれ断層傾斜角 90 と設定 長さについては 安島岬沖断層 和布 - 干飯崎沖断層 甲楽城断層の連動を考慮し 76km と設定 2 考慮する不確かさケース 新潟県中越沖地震の知見を踏まえ短周期の地震動レベルを 1.5 倍としたケースを考慮 横ずれを伴う長い断層であるため 破壊伝播速度については基本ケース Vr=0.72β(β は地震発生層の S 波速度 ) に対して 宮腰他 (2003) の知見を参考にして アスペリティ領域の平均的な破壊伝播速度に標準偏差 1σ を考慮した Vr=0.87β としたケースを考慮 なお アスペリティ位置については 基本ケースにおいて敷地近傍に配置した 破壊開始点については すべてのケースにおいて 断層及びアスペリティ下端に複数のケースを設定した 短周期の地震動レベル 破壊伝播速度 Vr 傾斜角アスペリティ破壊開始点 基本ケースレシピ平均 Vr=0.72β 北部 中部 45 南部 90 敷地に近い位置に配置 複数設定 短周期の地震動レベルの不確かさを考慮 レシピ平均 1.5 倍 Vr=0.72β 北部 中部 45 南部 90 敷地に近い位置に配置 複数設定 破壊伝播速度 Vr の不確かさを考慮 レシピ平均 Vr=0.87β 北部 中部 45 南部 90 敷地に近い位置に配置 複数設定 : 不確かさを独立して考慮するパラメータ : 不確かさを重畳して考慮するパラメータ 69

70 2 4 6 7 8 9 1 3 5 断面図 10 9.0km(=1.5km 6) 15.0km(=1.5km 10) 6. 敷地ごとに震源を特定して策定する地震動 ( 評価条件 ) 第 263 回審査会合資料再掲 安島岬沖 ~ 和布 - 干飯崎沖 ~ 甲楽城断層のモデル図 ( 基本ケース 短周期の地震動 1.5 倍ケース Vr=0.87β ケース ) 1 2 GL 北 10.71km(=1.53km 7) 13.95km(=1.55km 9) 7.70km(=1.54km 5) 21.2km(=1.51km 14) 12.08km(=1.51km 8) 3km 10.57km(=1.51km 7) 4 3 21.5km(=1.54km 14) 27.6km(=1.53km 18) 37.1km(=1.55km 24) 6 : 破壊開始点 7 8 5 9 10 美浜発電所 0 10km 傾斜角 90 を傾斜角 0 として図化している : 破壊開始点 傾斜角 90 の断面図は 傾斜角 0 として図化している 断層配置図 南

6. 敷地ごとに震源を特定して策定する地震動 ( 評価条件 ) 第 263 回審査会合資料から変更 甲楽城沖断層 ~ 浦底断層 ~ 池河内断層 ~ 柳ヶ瀬山断層による地震の地震動評価ケースは以下のとおり設定した 1 基本ケース 断層上端深さについては 3km として設定 震源モデルを調査結果等に基づき 北部 ( 甲楽城沖断層 ) 南部 ( 浦底断層 ~ 池河内断層 ~ 柳ヶ瀬山断層 ) ともに左横ずれ断層傾斜角 90 と設定 長さについては 甲楽城沖断層 浦底断層 池河内断層 柳ヶ瀬山断層の連動を考慮し 36km と設定 2 考慮する不確かさケース 新潟県中越沖地震の知見を踏まえ短周期の地震動レベルを 1.5 倍としたケースを考慮 なお アスペリティ位置については 基本ケースにおいて敷地近傍に配置した 破壊開始点については すべてのケースにおいて 断層及びアスペリティ下端に複数のケースを設定した 短周期の地震動レベル 傾斜角アスペリティ破壊開始点 基本ケースレシピ平均 90 敷地に近い位置に配置 複数設定 短周期の地震動レベルの不確かさを考慮 レシピ平均 1.5 倍 90 敷地に近い位置に配置 複数設定 : 不確かさを独立して考慮するパラメータ : 不確かさを重畳して考慮するパラメータ 71

6. 敷地ごとに震源を特定して策定する地震動 ( 評価条件 ) 第 263 回審査会合資料再掲 72 甲楽城沖断層 ~ 浦底断層 ~ 池河内断層 ~ 柳ヶ瀬山断層のモデル図 ( 基本ケース 短周期の地震動 1.5 倍ケース ) 1 14.76km(=1.64km 9) GL 北南 2 3 4 15.0km(=1.5km 10) 9.0km(=1.5km 6) 3km 2 美浜発電所 3 4 1 5 8.2km(=1.64km 5) 27.9km(=1.64km 17) 36.1km 5 : 破壊開始点 ⅱ) 断面図 断面図 0 10km 傾斜角 90 の断層面は 傾斜角 0 として図化している : 破壊開始点 傾斜角 90 の断面図は 傾斜角 0 として図化している 断層配置図

6. 敷地ごとに震源を特定して策定する地震動 ( 評価条件 ) 第 263 回審査会合資料から変更 73 敷地ごとに震源を特定して策定する地震動については 過去に発生した地震及び周辺活断層による地震のうち 影響が大きい以下の活断層による地震を検討用地震として選定した C 断層 三方断層 白木 - 丹生断層 大陸棚外縁 ~B~ 野坂断層 安島岬沖 ~ 和布 - 干飯崎沖 ~ 甲楽城断層 甲楽城沖断層 ~ 浦底断層 ~ 池河内断層 ~ 柳ヶ瀬山断層 各検討用地震について 基本ケース及び不確かさを考慮したケースのモデル化を行った 以上のモデルに対して地震動評価を行うが その結果については 8. 基準地震動 Ss の策定 において まとめて示す

第 263 回審査会合 7. 震源を特定せず策定する地震動資料再掲 74 審査ガイドに示されている 16 地震について 1Mw6.5 以上の 2 地震 (2008 年岩手 宮城内陸地震 2000 年鳥取県西部地震 ) については 地域性について整理 分析した結果 鳥取県西部地震を観測記録収集の対象とした 2Mw6.5 未満の 14 地震については 震源近傍の観測記録を収集し 基盤地震動の検討 評価を実施