NX のリバースエンジニアリング 意匠 製品 金型の設計 修正 / CAE / CMM / グローバルシェーピング Realize innovation.
はじめに 本書にご興味を頂きましてありがとうございます 以下に 2 点 おことわりを記します あらかじめご了承頂きたく ご理解のほど よろしくお願い致します <おことわり> 1. 本書の中では 以下の様に用語を短縮して記述している箇所がございますので あらかじめご了承下さい リバースエンジニアリング :RE リバース グローバルシェーピング :GS ラピッドサーフェシング :RS 2. STLをNXに取込みますと NXではファセットボディと呼びます 本書では便宜上 STLと記述したり説明させて頂く場合がございますので あらかじめご了承下さい Page 2
はじめに CAD は製品開発をする為の 道具 であり CAD モデルを通じ 実際の もの である製品を造る事が お客様のゴールです もの は様々な 3 次元測定 を通じ CAD モデル化できます NXでは 様々な 3 次元測定 即ち もの に係る機能群を 従来からご用意しておりました 継続的に改善されてきたその機能群は 今日 お客様の 道具 として お客様のお仕事の一助となる事ができるのではと考え 本書では その機能群の概要をご紹介させて頂きます Page 3
NX のリバースエンジニアリング 3 次元測定 製品開発プロセスとNX CMMプログラミング / PMI / 検査非接触測定データ (STL) の処理 CAE - 測定されたSTLからCAEメッシュリバースエンジニアリンググローバルシェーピング Page 4
3 次元測定 製品開発プロセスと NX 製品開発プロセスでは 様々な形で 3 次元測定が利用されています 様々な 3 次元測定装置 CMM / ロボットアーム / カメラ型 接触式 / 非接触式 レーザー / モアレ / 映像解析 製品開発プロセス : デザイン : クレイモデルの測定データから倣い加工 ラピッドサーフェシング リバースエンジニアリング (RE) クラスAサーフェシング 設計 / 試作 : 製品 / 試作品の測定データから 形状 / 寸法検査 RE を通じたCAEでの解析 図面やCADデータのない製品のREによる復元 金型 : 試作型の測定データから形状 寸法検査 CAEや測定データを通じたスプリングバッグ 収縮の補正 REを通じたN 番型の作成など 競合分析 他社製品の測定データから 意匠 / 形状評価 部品性能評価 Page 5
3 次元測定 製品開発プロセスと NX CAD で 3 次元モデルがどれほど高品質に作られていても その形状を 実際の 製品として具現化するには多くの課題が存在します NX では 3 次元測定 を通じ CAD モデルと測定された製品の間の形状的な 差異 寸法の差異を検査したり 測定データから 製品品質の 3 次元モデルを 作成 / 編集するリバースエンジニアリングが可能です 更に NXではその3 次元モデルを柔軟 / 迅速に 製品品質のまま修正する事 CAEを使えば3 次元モデルが もの になった際 どうなるかを予測する事なども可能です 検査 リバースエンジニアリングのプロセスを 製品開発プロセスの中で より有意義なプロセスにする事ができます Page 6
3 次元測定データを利用する NX NX では 3 次元測定データを通じ モノと密接にリンクした製品開発をサポートします CMM プログラミング : 3 次元測定装置のティーチングを CAD データを利用して実施 検査 : CAD データ上や図面の寸法と 測定データから得られたモノの寸法を比較 STL の処理 : 測定された STL の位置合わせ 間引き 穴埋め 形状解析 CAE: 非接触で測定された STL データから 短時間で高品質な CAE 用のメッシュを作成 リバースエンジニアリング : STL から 製品品質の CAD モデル リバースモデルを短時間で作成 +α CAD 製品品質のリバースモデルを 柔軟 / 迅速に修正 設計変更 グローバルシェーピング : STL や CAE のメッシュを参考に 製品 CAD モデルを大域で変形 +α CAE 製品 CAD モデルから 実際のものである 製品 がどの様にできるかを解析 予測 - スプリングバック オーバークラウン 収縮 Page 7
CAD データ通りの もの は 簡単にはできない 様々な業務を繰返し実行して初めて 設計意図 CAD データ通りの製品ができる 他 CAD で製造された製品 古い製品 / 金型などの現物しかない場合にも その形状で新しい製品をデジタルで開発したい場合がある 設計意図が入ったデジタルモデル製品 CAD データ 現実の もの お客様の製品 CMM では CAD データから測定プログラムを自動で生成 CAD データ / 図面上の 寸法や注釈 CAE でスプリングバックや収縮を解析 3 次元測定測定データ処理 STL から CAE 用メッシュを作成 グローバルシェーピング 他 CAD 他 CAD データの読み込みも可能 製品リリース 形状 / 寸法検査 合否判定 業務の繰返し リバースエンジニアリング
NX のリバースエンジニアリング 3 次元測定 製品開発プロセスとNX CMMプログラミング / PMI / 検査非接触測定データ (STL) の処理 CAE - 測定されたSTLからCAEメッシュリバースエンジニアリンググローバルシェーピング Page 9
NX CMM Inspection Programming 検査プログラム作成ツール NX CMM Inspection Programmingは 3 次元測定機 (CMM) へのオフライン検査プログラミング (DMIS) ツール CADの部品形状と3 次元注記 (PMI) に直接アクセス 自動で検査フィーチャと公差を認識 測定パスを自動生成 一般的な手動の検査フィーチャと公差定義に比べ50% 以上の時間短縮が可能 Page 10
NX CMM Inspection Programming PMI( 製品製造情報 ) 簡単に CAD 要素と PMI から検査プログラムを自動生成 PMI から測定要素と公差を自動認識 設計変更時の更新 ( 要素 公差 パス ) NX PMI 測定要素 公差の自動認識と自動パス作成 Page 11
NX CMM Inspection Programming - 製品の特長 PMI( 製品製造情報 ) 情報の利用 : 3D CADデータのPMIから測定要素と公差を自動定義し 測定ルールに従って自動で検査パスを作成 ベストプラクティスとして測定ルールを格納 : 一貫性のあるプログラミングを確実にするため 検査のベストプラクティスを測定ルールとして格納 フルマシンシミュレーション : プローブ交換を含めた検査パスをマシンシミュレーションで確認可能 衝突回避 : 自動的に衝突を検知し 回避ルールに従って回避 検査プログラムの出力 : ANSI DMIS 規格や機械の特定 (Mitutoyo MCOSMOS, Renishaw Equator) の出力が可能 CADデータと検査解析 : 検査結果データ (.dml or.mea) をNX CMMインポート 解析機能で誤差の表示やベストフィット解析が可能 CADマスターモデルに同調 : CADやPMIの変更に対しに簡単にプログラムの更新 Teamcenterと統合 : リビジョン / 変更管理が制御されたTeamcenter 環境でNX CMMを利用可能 Page 12
非接触測定データ (STL) の処理 NXには STLを処理する様々な機能が用意されています 検査 CAE リバースエンジニアリング グローバルシェーピングなど 用途に応じた処理を実行できます 位置合わせ : ベストフィット 点セット パッチ合わせ 通常のCAD 機能の位置合わせ STLの処理 : 間引き 穴埋め スニップ スムージング 形状解析 : 断面 曲率 幾何形状認識 ドラフト解析 Page 13
CAE - 測定された STL から CAE メッシュ 計測データ活用時の CAE の課題 未測定領域があり ソリッドメッシュが作成できない 細かな凹凸で メッシュが作成できない 素早く 容易に解析結果を得たい STL から サーフェイスラッピング 機能を使用し 解析用ソリッドボディを素早く 短時間で作成 Page 14
解析モデル作成の流れ JT ファセット 多角形ボディ STL サーフェイスラッピング ラッピングボディ メッシュ NT ファセット 2D メッシュ Page 15
リバースエンジニアリング (RE) RE は 以下の 4 つの観点でご紹介させて頂きます 効率化された NX 10 の製品品質 RE 従来比 <1/10> の工数での RE 不具合のない高品質 RE モデル 製品開発の中での RE プロセスの確実な遂行 測定データとの誤差 モノ の再現 測定から <0.0X>mm の誤差での RE NX の CAD 機能が支援する形状修正 RE モデルをベースに 設計 する Page 16
リバースエンジニアリング (RE) / 効率化された NX 10 の製品品質 RE STL から 製品品質のリバースエンジニアリングモデルを 効率的に作成できます NX10 の RE の工数は NX10 以前に比べ < 約 1/10 以下 > になります その効率化に大きく寄与するのは NX10 で新たに導入された RE 機能群と CAD としての NX が持つ豊富なモデリング機能群です RE のワークフロー STL 入力 位置合わせ 形状の解析 サーフェスフィット ( 大きな面の作成 ) サーフェストリム ( ボディ化 エッジモデル ) 詳細形状作成 仕上げ ( ブレンドなど ) Page 17
リバースエンジニアリング (RE) / 不具合のない高品質 RE モデル REの専用ツールを使い モデルができ それを基幹 CADシステムに送ると 使えるCADデータでない ソリッドになってない などの不具合が発生する事があります NXでREを行えば その様な不具合は起こらないモデルが作成できます 不具合の修正は 工数予測も難しい場合が多く REプロセスを安定して運営する事の支障となります NXでREする事で 負荷も安定し 業務を実施する人も安心して仕事を実施する事ができます Page 18
リバースエンジニアリング (RE) / 測定データとの誤差 モノ の再現 RE では モデルは測定データの 中心 を通る様に 誤差が最小になる様に作成します 測定のバラツキ 或いはモデルのできが仮に ±0.02mm 以内にできていれば 測定データと RE モデルの間の 誤差も同じく ±0.02mm 以内になります NX の RE モデルも同様 正確に モノ を再現できます 緑色 : 誤差 ±0.02mm 以内黄色 : 誤差 ±0.02mm 以上 緑色 : 誤差 ±0.01mm 以内黄色 : 誤差 ±0.01mm 以上 ±0.01 mm のしきい値で色分けすると平面や円筒部位内で 緑色と黄色がまだらになっている 測定か モノが バラツいている Page 19
リバースエンジニアリング (RE) / NX の CAD 機能が支援する形状修正 製品品質のリバースエンジニアリングを実行するのに NXのCAD 機能が有効である事は前記しました NXのCAD 機能は 形状を修正する事に対しても有効です 製品品質 REモデルに対して 通常の設計 CADモデルと同様 履歴 / フィーチャベースの修正も シンクロナスモデリングによるダイレクトな形状修正も可能です REの枠を超え お客様の要件に合わせ 設計意図を入れる様な形状修正が容易に 迅速に行えます Page 20
グローバルシェーピング (GS) グローバルシェーピングは 以下の 4 つの観点でご紹介させて頂きます グローバルシェーピングとは 様々なグローバルシェーピング 共通するグローバルシェーピングの設定 グローバルシェーピングを支援する機能 Page 21
グローバルシェーピング (GS) / グローバルシェーピングとは グローバルシェーピングとは 製品 CAD 形状を大域で変形する機能です 意匠設計では 完成した製品意匠モデルを大域変形 金型設計では スプリングバック 収縮などをCAEで解析した結果や 実際の製品 ものの測定しデータを参考にして 大域変形 などが実施できます 製品 CAD 形状を CAEの解析結果や測定データに 合わせる 事 CAEや解析結果や測定データを利用して 見込み形状に変形する 事 を実施します Page 22
グローバルシェーピング (GS) / 様々なグローバルシェーピング 様々なグローバルシェーピングにより 製品 CAD 形状を大域変形できます CAE の解析結果や測定データに 合わせる CAE の解析結果や測定データから 見込み形状に変形する CMM で測定する 数点 の点を利用する 非接触測定される 点群 データを利用する 壁 の様な形状を 移動する様に変形する フランジ 形状を 回転する様に変形する Page 23
グローバルシェーピング (GS) / 共通するグローバルシェーピングの設定 様々なグローバルシェーピングと共に 特に 金型製品開発を支援する機能を用意しております フローブレンド 小さなRの上に より大きなRの綺麗な流れのブレンドを通す シートに一致 固定した部位と変形した部位の間の面を接続する 半径縮小 製品形状の変形を要件に合わせ小さくする フローブレンドシートに一致変形縮小 Page 24
グローバルシェーピングを支援する NX の CAE 機能 様々な CAE 解析により グローバルシェーピングの目標 変形の有り方を定義できます 成形性解析 フォーマビリティ スプリングバック オーバークラウン 収縮など Page 25
お問合せ ご覧いただいた資料に関しまして また弊社製品に関しまして ご質問等がございましたら お電話もしくは Email にてお問い合わせください 皆様からのご連絡をお待ちしております 電話 00531-1-22445( フリーダイヤル ) 留守番電話になっている場合がございます NX リバースエンジニアリングの件 であること お客様のお電話番号とご用件をお知らせください のちほど弊社よりご連絡させていただきます Email enterprise.japan.plm@siemens.com NX リバースエンジニアリングの件 とご記載ください 詳しい内容をお電話にて伺いたいので ご用件とともにお電話番号をお知らせください のちほど弊社よりご連絡させていただきます Page 26
NX と 3 次元測定 2015/05 Realize innovation.