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6 ヶ月間研究調査フェローシッププログラム 最終報告 経済発展を支えるための技術革新と特許の保護に向けた ブラジルと日本政府の政策に関する調査 マルセロ トレディニック - アカデミック アドバイザー : 藤野仁三教授 ( 東京理科大学 ) - ロジスティック アドバイザー : 横山方一 (JIII / APIC) 2011 年 3 月 28 日 東京

第 1 部 政府の知的財産戦略

1809~ 1884~ 注 ) 関係法の設立経緯概要 をイメージとして表現 IP 年表

ライセンス促進団体 JIII内の日本ライセンス協会 国 家 企 政 業 府 庁, 文 S 部 TA 科, 地 学 ME 融 方 省 T 資 自 農 I, A 財 IS 助 治 団 成 体 林水 T, 法 補 人 産 中小 無 助 省 償 資 技術移転 TT 情報サービス TT公的機関 日本 科学技術 現実的 民 中 間 中 小企 投 資 小 業 企 に 対 業 新 す に る 対 国 技 公 す 術 家 的 る 産 技 融 政 術 業化 策 資 産 融 に 業 資 化 対す に 対 る保 す る融 護 資 対する対策 金属鉱業事業団に 従来産業対象 イセンス付与 海外事業対象 ラ 金 技術移転 融 資 技術改革の 促進, JIII, N 発明環 境 談 総 テ 合技 研 スト 術 究 装 指導 所 置 技 に の 都 術 関す ため 道府 技 専 る の 県 術 門家 技術 設 備 指 制 相 導 談 員 度 A A IC, JST,,, 科学技 術訓練 と展示 会 発明相談 JIII 談 中小企業に対する研究開発発明相,,, IPCC O, JAPI J, JIII, JPA, AIPPI, PAA T, JI I ST,A TA 制度 S 価 発明 術評 高価値 評価 技 明 発 JAPIO 賞 る よ る賞 章 に 府 によ 勲 政 賞 TA S 他の 金 の 基 そ 表 評価 発明 対象 研究 研究所経費 進出対象 特定分野の新市場 JPO 特許料減免施策 都道府県 市町村 特許による 保護 技 術 相 情報 計画 職務 発明 制度 免税 減税 彰 発 開 究 金 研 成 助 投 資 税制度 対策 援 助

/ 教育関連投資利益研究開発 益売上利日本の知財推進機関 大企業 商業 消費者 銀行 商工 会議所 特許ポートフォリオ 事業計画 協業ネットワーク その他 TLO ニーズ 移転 マスコミ 発明通知 技術革新学術研究者 大企業に対する研究者共有 大企業調査チーム ライセンス付与 シーズ ニーズ発掘 税金売上 財政支援 発明評価 特許評価委員会 シーズ 特許ポートフォリオ 中小企業に対する共有 JIII / 税金 国家政府 地方自治体 大学または研究センター 特許出願 都道府県中小企業支援センター 財政支援助成金申請 中小企業研究チーム ニーズ シーズ ニーズ発掘 移転ライセンス付与 事業計画 税金 財政支援 教育 保健 インフラ スポーツに対する投資 非特許データベース 財政支援特許出願 情報手数料 特許ポートフォリオ 最新技術調査 IPO 情報交換 特許弁理士 中小企業 商業 消費者 その他知的財産局 (EPO, USPTO,,,) METI 中小企業財政支援 (JPO 運営 )

METI 経済産業省 JPO 日本特許庁 地方経済産業局 都道府県中小企業サポートセンター 都道府県 : 岩手 千葉 愛知 三重 富山 福井 和歌山市町村 : 名古屋 静岡 助成金申請 依頼 中小企業 国内外の弁理士 翻訳者等 支援

日本公的財政支援 内閣府 METI IP IP 本部 JPO IPPP( 知財戦略推進計画 ) 中小企業 大学に対する 50% の減免 知的財産普及セミナー 都道府県 ( 岩手 千葉 三重 富山 福井 和歌山 ) と市町村 ( 名古屋 静岡 ) への助成金 上記都道府県 市町村以外に 日本では東京都庁 横浜市役所などの主要な地方自治体が JPO 支援の枠外で同様の知的財産財政支援を行っている

ライセンス付与促進機関 MRE SIPRI プログラム INPI 技術移転理事会 SU 連邦 PP 政 技術移転 TT 情報サービス F OR 府 IN T 州 EP S SE M B 政, 府 県 M C, RA B 政 EC FI E O N 府 B FA NU 技 CA EP RA,M Z PE S FA P 術, S P IP 団 ES DI SE PE 地,C C R RJ I リオ V に N NN R デ 対 PQ BND ICE O IO ジ す E V 改 る, S FO AT ャ ネ 財 投 F N, R 革 IO イ M 資 団 N ロ DC CT FA 法 S T O PE PA 人 FT FAP M IIP C W E IG AR SP M TF そ E, AC E 技術移転 PI の CG /C PE 他 発 SI AM, 開 M FA EX 究 金 P, 研 S 中 支援計画 促すブラジル連邦経 企業における革新を 010年7月27日 過措置 MP497 2 表 彰 技術革新の 促進 特許による 保護 技 術 相 情報 INPI 個人 中小企業 協同組合 研究センター 大学に対する60%の 手数料削減 ADEPI 弁理士協会 ABPI, ABAPI, ASPI, NSEM /SIE ANN 弁理士企業 DANNEM RING BHE, MONSEN 談 テ 術 技 評価 ス 総 ト装 合 置 技 研 の 術 究 た 指導 所 めの に 連 関 設 す 備 邦政 る 技 I N 府 術 M 指 ET 導 RO Z, RU IOC, F IS... PA RA C, LN MB E, LNC 業 PF 間企 CB 民 E, INP 調査 術革新 BDI 技, INPI, A T, MEC, MC 年４回 C PINTE IBGE 章 ト勲 章 ッ 勲 章 メリ ット 勲 学 メリ ンコ 科 家 ラ 国 ブ オ リ 税制度 対策 成 助 評価 発明 4号 自由貿易 免税 法律第1177 オートメーショ 地区 のソフトウェア ン企業 令第6453号 法 税 減 投 資 発明環 境 その他の 融 資 職務 発明 制度 PDP計画と 政 第 に対 57 策 98 する 融 号 資 革 融資 商 新 法 第 品法 10 97 第 3号 科学技 術訓練 と展示 会 ブラジル 小 企 民 業 中小 間 投 h SE 企業 資 IN ttp V BR に NO :// E VA ww NTU AE 対す w, T る R.v F PR I E OD ON, entu CA INE 公的 re P P 融 ET Z E EC RO cap ITA PR 資 IM it a L,F I UN NTE l.go 25基 E, P 中 AP DE RE v.b PE C I ST r 小,S,P,P, 11 国家 企 PR O E R R 業 19 技 NA O O S FA に 6号 術 OF I, 対 SE RM 法 産 業 す T SI A, 令 化 る

ブラジルの知財推進機関 研究開発 / 教育関連投資 大企業 商業 消費者 CNI- 国家産業連盟 協業ネットワーク 銀行 他 NIT 特許ポートフォリオ 事業 ニーズ 移転 発明通知 技術革新学術研究者 大企業に対する研究者共有 大企業調査チーム シーズ ニーズ 連邦政府 発明評価 シーズ 中小企業に対する共有 特許評価特許ポートフォリオ 税金 大学または研究センター PDP 事務総長 PDP 運営諮問委員会 CDI 産業開発諮問委員会 PDP 協力 シーズ ニーズ 非特許データベース INPI/CEDIN ( 特許データベース ) 特許弁理士 241 登録企業 +1067 人 中小企業研究チーム 特許ポートフォリオ 中小企業 ニーズ 移転事業商業 消費者 リオデジャネイロ州 大学研究センター 地方政府 経済政策審議会 ( 財務省 ) その他産業財産局 JPO, USPTO, EPO サンパウロ州 バイア州 MCT による MPOG による 教育 保健 インフラ スポーツに対する投資

ブラジルの知的財産公的財政支援 大統領府 商工開発省 (MDIC) イノベーション局 IP IP 戦略と共に開発政策に資する戦略と共に開発政策に資する 国内外におけるブラジルの革新政国内外におけるブラジルの革新政策 戦略を計画 策定 監督 調整 策 戦略を計画 策定 監督 調整 監視 評価する監視 評価する IP IP 普及セミナー普及セミナー 科学技術省 (MCT) FINEP 工業所有権院 (INPI) 経済社会開発銀行経済社会開発銀行 (BNDES) PRO-INNOVATION PRO-INNOVATION ZERO-INTEREST ZERO-INTEREST PROSOFT-COMMERCIALIZING PROSOFT-COMMERCIALIZING 中小企業 非営利団体 大学に対する中小企業 非営利団体 大学に対する 60% 60% の減免の減免 IP IP アカデミーアカデミー /IP /IP マスターコースマスターコース IP IP 普及セミナー普及セミナー BNDES BNDES カードカード BNDES BNDES PRO-ENGINEERING PRO-ENGINEERING

ブラジルの知的財産公的助成 サンパウロ州 FAPE/SP FAPESP FAPESP PIPE PIPE プログラムプログラム リオデジャネイロ州 FAPE/RJ FAPERJ FAPERJ - RIO RIO INNOVATION INNOVATION リオデジャネイロ知的財産ボーナスリオデジャネイロ知的財産ボーナス ( 協力協力 : リオデジャネイロ政府 リオデジャネイロ政府 SEBRAE-RJ, SEBRAE-RJ, INPI) INPI) バイア州 FAPE/SB FAPESB FAPESB - INNOVATIVE INNOVATIVE SOFTWARE SOFTWARE

第 2 部 知的財産権と経済発展

産業財産権による日本 アメリカ合衆国 欧州連合間の産業依存 素材産業 機械工業 アメリカ合衆国 欧州連合 欧州連合 アメリカ合衆国 化学工業 エレクトロニクス産業 アメリカ合衆国 アメリカ合衆国 欧州連合 欧州連合 製鉄業 自動車産業 アメリカ合衆国 欧州連合 欧州連合 アメリカ合衆国

収益 経済発展 政府支援 社会分野 教育分野 保健分野 産業分野等 科学技術計画 予算流入を 管理 知の創造の新たなサイクル : 技術革新 IP 保護 / 商業化 革新的商品 の商業化に適用された料金 経済 発展からのフィードバック IP 商業化 IP 保護 技術革新

知的財産権と経済成長の関係 実際の創造サイクル 保護 発明 / 創造 知的財産 創造 公的投資 収益 経済発展 利用 製品 サービスに対する税金 IP 保護 その他

古典派経済成長論 1694 年のアダム スミスの著書に始まり 今日まで経済 特に経済成長に関する理論は大きく変化してきた 当時の経済成長理論は生産 ( 利益 つまり経済成長 ) は資本のみに相関すると考えた (Y=F(K)( アダム スミス [1694], ディビッド リカルド [1772]) 次に人口に関する情報も含めて考える理論 (Y=F (K,L)) の概念に至り ( トーマス マルサス [1798],) 後にマーシャル [1890] ケインズ [1936 年 ] に引き継がれた さらにシュンペーター [1948] は知識の蓄積が生産高に与えうる影響に関する仮説を立てた

新古典派 ( 外因的 ) 経済成長論 1956: ソローとスワンは知識を工業生産の重要な要因とする経済成長理論を唱えたが 知識を外生的要素とした (Y=F(K,A.L)) この理論は後にカルダー [1957] に引き継がれた f(k) の量は 有効労働単位あたり生産 量の 尺度であるため 経済にとって非常に重要で ある

内因的経済成長論 1962: アローは 学習効果 という理論を確立した これは知識の累積によって労働者の生産性が上げるというものである この理論は初めて知識を経済モデルに内生化させた 1969: ノードハウスは発明の特許価値を含める経済成長モデルを確立した 1986: ローマーは持続可能な発展論において研究開発 教育 学習効果を含めた正確なモデルを提案した

ソロー 非分岐経済 イナダ

消費投資理想

企業資本により N がそれぞれの商品を 中間財 x(n) と差別化 代表的な最終財に対する企業利益

工業製品に対する政府税金 G を含め 企業利益は次のように低下すると結論 政府税金は以下の通り求められる 約数 利益全体に対するパーセント値 N 社からの税金による政府予算への収入は次のようになる

知的財産の無形資産量を Ω( オメガ ) 平均知能指数を ψ( プシー ) とする場合 次のようになる N 社からの税金による政府予算への収入は次のようになる 知識集約型経済

知的財産権と経済成長の関係 経済成長の 2 つの原動力 ( 研究開発と 学習効果 ) 国内総生産 国内総生産 税金無形資産の量有形資産の量

国内総生産 特許 商標 その他 国内総生産 税金無形資産の量有形資産の量 特許 商標 その他知的財産権の価値 他の無形資産の価値

国内総生産 研究開発 経費 特許 商標 ( 出典 :WIPO, 2010(I)) 選抜高所得国選抜中所得国世界 GDP 居住者特許申請 GDP 居住者商標申請 特許申請と GDP 推移 / S.D. 研究開発費推移 % GDP 推移 % 年度 商標申請と GDP 推移 / S.D. 年度 本グラフに関する詳細は WIPO 特許統計 2010 または私の最終報告を参照してください

結論と提案

結論と提案 知識集約型経済 GDPはある国で生産されたあらゆる最終財 ( とサービス ) の市場価値であり 国家の産業財産及び研究開発活動と強い関連がある 政府は経済的 政治的シナリオにおいて知的財産及び産業財産局に強い重点を置かなければならない

結論と提案 ブラジル イノベーション局 : ブラジル大統領府官房の最重要機関に 変換して省庁の枠を超えた重要性をもたせ 産業 商業 学会と協力してブラジル国家 IP 戦略政策を策定すべきで ある

結論と提案 ブラジル INPI には適切なインフラが必要である : 職員の増加に対応する庁舎の建設と並んで INPI 特許 商標審査官の実際の必要に応じた適切な情報技術 (IT) 政策とインフラが必要である ( 例えば JPOにおいての場合と同様に 最新技術の検索に重要な非特許文献へのアクセス強化と無料インターネットアクセスの提供を行う ) また最近では人的資源分野に権限を与え始め 管理層への示唆を完全に管理し 全体的に専門的な運営を行えるようにしている

結論と提案 ブラジル 工業所有権院 (INPI) は商工開発省 (MDIC) から助成金 を受け取り 技術団地と生産的地方協定に関連する戦略 地域内の多くの県に対して知財支援を行うべきである

結論と提案 ブラジル ブラジルは政府 州政府 県政府の三者をより強固に統 合して特に特許 商標 技術移転に関する研究開発と知 的財産促進政策を推進していかなければならない

結論と提案 ブラジル INPI は地方産業組織から大規模技術団地に至るまであ らゆる商業団体に対して協力や助言を行い 企業と地方政府の IP 戦略実施を促進しなければならない

結論と提案 ブラジル SEBRAE ( ブラジル中小企業支援機構 ) の機能を 2 つの側 面において改善する :1) 産業財産データベースとデータ ベースへのアクセスを改善し ( 例えば INPI 技術情報セン ターとのより強力な関係によって ) 中小企業に対してより正確な最新技術情報を提供する 2) 中小企業における革 新インフラ需要に対応するには少なすぎると考えられる SEBRAETEC 構想予算を R$5000 以上に拡大する

結論と提案 ブラジル INPI/CEDIN( スタートアップ産業開発センター ): 日本の JAPIO と同様に 能力を拡大するかまたは INPI に対する最新技術調査を専門とする公的機関に変換することも可能

結論と提案 日本 日本は中小企業 大学 研究センターに有利なキャンペーンを実施して再販業者だけではなく研究開発パートナーを探すブラジル組織との協力を推進し ニーズとシーズの活発な出会いを促すことによって革新的製品の創造を目指すことができるかもしれない

結論と提案 日本 日本はソフトフェア 著作物 音楽 芸術の使用許諾における著作権に関連した損失 (US$20-30 億 ) に対して注意 を強めなければならない なぜならこの損失は現在まで 改善する兆候がなく将来の日本経済発展計画に危険を もたらす可能性があるからだ

結論と提案 日本 日本はJAPIO においてブラジルSEBRAE による SEBRAETEC 等と同等の中小企業融資プログラム実施を検討することが可能 技術革新に携わる中小企業に対して金融政策を提供することができる

結論と提案 ブラジルと日本 各国大学 研究センター 企業 ( 新興企業 中小企業 大企業 ) のニーズとシーズを協力して発掘するために ブラジルと日本のより緊密な連携を維持することが戦略上重要である これは両国の将来の経済発展を保証しようという考えである つまり研究開発の共有と知的財産の共有を通してブラジルと日本が同時に商業を独占し 経済成長を達成することを目的としている

結論と提案 ブラジルと日本は教育分野における関係を強化し 基礎 教育から大学院課程 ( 修士課程と博士課程 ) における組 織間協力の増強を検討することが可能

結論と提案 ブラジルも日本も司法制度を最適化し 知的財産専門裁 判所の充実と知的財産問題に関する訴訟解決の専門訓 練を受けた審判官の配置を行うべきである

結論と提案 両国の中小企業 大学 研究センター 大企業におけるニーズ シーズ連結を目的として ブラジル SEBRAE と日 本 JAPIO UNITT が連携するという案も非常に興味深い

結論と提案 非常に離れた地理的距離の問題 - この問題の解決に対する提案 : 両国とも中小企業に 経営支援を提供するために大使館と産業組合を通じ て戦略を研究することが可能である - 両国の政治家と実業家に対するビザの発行を主要な目的として 例えばブラジルとポルトガル間で調印された友好協力条約 ( 法令第 3927 号 2001 年 9 月 19 日 ) 等の検討が可能である

ありがとうございました マルセロ トレディニック marcelor@inpi.gov.br tredi@uol.com.br ブラジル 大統領官房 プラナルト宮殿 東京 首相官邸 ブラジルと日本は地理的に離れているが発展政策と商業的利益に関して非常に類似した友好国である