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Article ID: NVSI-080177JP Created: 2008/06/10 Revised: - 1. 検証目的 トレンドマイクロウイルス対策ソフト ServerProtect for Linux 3.0 とウイルスバスターコーポレートエディション 8.0 を組み合わせた NetVault Backup バックアップ動作検証 各クライアントが様々なファイルを書き込む中で ファイル サーバ自身とそのバックアップ データの安全性が求められています 本検証では トレンドマイクロの ServerProtect for Linux 3.0 およびウイルスバスターコーポレートエディション 8.0 の持つウイルスのリアルタイム検索を NetVault Backup によるバックアップ / リストアと組み合わせて使用した場合の動作検証と データの種類によるパフォーマンスへの影響を確認します 2. 検証環境 2.1 構成図 VTL IBM System x3650 ServerProtect for Linux NetVault Server VTL IBM xseries 336 ウイルスバスターコーポレートエディション 8.0 FC Switch Network 仮想マシン 仮想マシン IBM Blade Center HS 21 IBM System Storage TS3200 VMware Infrastructure ServerProtect for Linux 3.0 NetVault Client ウイルスバスターコーポレートエディション 8.0 NetVault Client リモート バックアップ NetVault Server ローカル バックアップ Page(s): 1/19

2.2 システム構成 サーバ 表 2-1 ハードウェア構成 [x365004] IP: 10.185.0.2/255.255.255.0 メーカー IBM 機種 System 3650 Model 7979-C3J CPU Intel Xeon X5355 2.6GHz(QC,HT) x2 メモリ 4GB 内蔵ディスク容量 73.4GB Disk x4 台 (RAID5 構成 ) ソフトウェア構成 OS RedHat Enterprise Linux 5 Antivirus Software ServerProtect for Linux 3.0 SP1 Backup Software NetVault Backup 8.0 Update2 表 2-2 ハードウェア構成 [x33612] IP: 10.185.0.3/255.255.255.0 メーカー IBM 機種 xseries 336 Model 8837-PAA CPU Intel Xeon 3.2GHz メモリ 2GB 内蔵ディスク容量 36.4GB Disk x2 台 (RAID1 構成 ) OS Windows Server 2003 ソフトウェア構成 OS Windows Server 2003 Antivirus Software ウイルスバスターコーポレートエディション 8.0 Patch2 Backup Software NetVault Backup 8.0 Update2 表 2-3 ハードウェア構成 [HS21B03] IP: 10.185.0.1/255.255.255.0 メーカー IBM 機種 BladeCenter HS21 #B03 Model 8853-C2J CPU Intel Xeon E5345 2.33GHz(QC) x2 メモリ 4GB 内蔵ディスク容量 73GB Disk x1 台 ソフトウェア構成 OS VMware ESX Server 3.0 表 2-4 ハードウェア構成 [HS21B03vm01] IP: 10.185.0.4/255.255.255.0 メーカー VMware ESX Server による VM 機種 VMware ESX Server による VM CPU VMware ESX Server による VM メモリ 1GB 内蔵ディスク容量 20GB ソフトウェア構成 OS RedHat Enterprise Linux 5.1 Antivirus Software ServerProtect for Linux 3.0 SP1 Backup Software NetVault Backup 8.0 Update2 Page(s): 2/19

表 2-5 ハードウェア構成 [HS21B03vm02] IP: 10.185.0.5/255.255.255.0 OS: Windows 2003 メーカー VMware ESX Server による VM 機種 VMware ESX Server による VM CPU VMware ESX Server による VM メモリ 1GB 内蔵ディスク容量 20GB ソフトウェア構成 OS Windows Server 2003 Antivirus Software ウイルスバスターコーポレートエディション 8.0 Patch2 Backup Software NetVault Backup 8.0 Update2 ネットワークについては IBM escoc の施設を利用し すべて Gigabit Ethernet による接続 テープ装置は x3650 と x336 に FC 経由で接続 TS3200 1 ドライブ (LTO4) / 20 スロット / 2 カートリッジ / 3I/O スロット 3. 結果概要 3.1 検証方法 検証は大きく分けて ローカル バックアップとリモート バックアップがあり それぞれについて Windows と Linux の 2 つの OS によって行いました 表 3-1 検証パターン 1 Linux ローカル バックアップ 項目 内容 バックアップ形態 ローカル バックアップ NetVault サーバ IBM System 3650 NetVault サーバ OS Linux Antivirus Software ServerProtect for Linux 3.0 SP1 ターゲットデバイス NetVault サーバに接続した LTO テープ ライブラリ NetVault サーバに構築した仮想テープ ライブラリ 対象データ [10KB] [50KB] [100KB] [500KB] [largedata] リアルタイム検索 オンとオフの場合を計測 VTL IBM System x3650 ServerProtect for Linux NetVault Server ローカル バックアップ FC Switch IBM System Storage TS3200 Page(s): 3/19

表 3-2 検証パターン 2 Windows ローカル バックアップ 項目 内容 バックアップ形態 ローカル バックアップ NetVault サーバ IBM xseries 336 NetVault サーバ OS Windows Antivirus Software ウイルスバスターコーポレートエディション 8.0 Patch2 ターゲットデバイス NetVault サーバに接続した LTO テープ ライブラリ NetVault サーバに構築した仮想テープ ライブラリ 対象データ [10KB] [50KB] [100KB] [500KB] [largedata] リアルタイム検索 オンとオフの場合を計測 ローカル バックアップ VTL IBM xseries 336 ウイルスバスターコーポレートエディション 8.0 NetVault Server FC Switch IBM System Storage TS3200 表 3-3 検証パターン 3 Linux リモート バックアップ 項目 内容 バックアップ形態 リモート バックアップ NetVault サーバ IBM System 3650 NetVault サーバ OS Linux NetVault クライアント IBM BladeCenter HS21 上に VMware ESX Server を使用して構築した仮想マシン NetVault クライアント OS Linux Antivirus Software ServerProtect for Linux 3.0 SP1 ターゲットデバイス NetVault サーバに構築した仮想テープ ライブラリ 対象データ [smalldata] [largedata] リアルタイム検索 オンとオフの場合を計測 VTL Network IBM System x3650 NetVault Server VMware Infrastructure 仮想マシン IBM Blade Center HS 21 ServerProtect for Linux 3.0 NetVault Client リモート バックアップ Page(s): 4/19

表 3-4 検証パターン 4 Windows リモート バックアップ 項目 内容 バックアップ形態 リモート バックアップ NetVault サーバ IBM xseries 336 NetVault サーバ OS Windows NetVault クライアント IBM BladeCenter HS21 上に VMware ESX Server を使用して構築した仮想マシン NetVault クライアント OS Windows Antivirus Software ウイルスバスターコーポレートエディション 8.0 Patch2 ターゲットデバイス NetVault サーバに構築した仮想テープ ライブラリ 対象データ [smalldata] [largedata] リアルタイム検索 オンとオフの場合を計測 VTL Network IBM xseries 336 NetVault Server 3.2 バックアップ形態 VMware Infrastructure 仮想マシン IBM Blade Center HS 21 ウイルスバスターコーポレートエディション 8.0 NetVault Client リモート バックアップ リモート バックアップの際には バックアップクライアント側に NetVault Backup をクライアントとしてインストールを行い バックアップサーバ側に追加して検証を実施しました 今回の検証では バックアップサーバとバックアップクライアントは 同じ種類の OS で構成を行っていますが NetVault Backup の仕様上異なる種類の OS 間で サーバおよびクライアントを構成することが可能です 図 3-1 リモート バックアップ時のバックアップクライアントの追加 Page(s): 5/19

3.3 対象データ 下記の異なる対象データを使用し それぞれのバックアップ時にアンチウイルスソフトのリアルタイム検索をオン / オフした時に パフォーマンスや動作に影響がないか検証を行いました 表 3-1 検証項目対象データ [largedata] 1 ファイル約 200MB x 5 x 2 ディレクトリ計約 2GB バイナリ [50KB] 50KB x 2000 ファイル x5 ディレクトリ計 500MB テキスト [100KB] 100KB x 1000 ファイル x10 ディレクトリ計 1000MB テキスト [500KB] 500KB x 200 ファイル x10 ディレクトリ計 1000MB テキスト [smalldata] 10KB x 10000 ファイル x 3 ディレクトリ計 300MB テキスト バックアップの対象となるデータは Linux の場合には /testdata ディレクトリ以下に Windows の場合には C:\testdata ディレクトリ以下にそれぞれ各テストデータのディレクトリを作成し [largedata][smalldata] 以外は同一ディレクトリに配置しています 対象データはそれぞれ バックアップ セレクションセットとして保存し 各検証の際にロードして選択しました 対象データの詳細は 上記の検証項目の表を確認してください 図 3-2 バックアップ セレクションセットの指定 3.4 ターゲットデバイス NetVault サーバ上に 5000MBx4 スロットの仮想テープ ライブラリを作成しています 作成先としては Linux の場合 /vtl ディレクトリ以下に Windows の場合には E: ドライブ以下にそれぞれ NewLibrary という名称で作成しています また LTO4 ドライブを搭載したテープ ライブラリを接続しています ローカル バックアップについては 2 つのデバイスによってパフォーマンスを確認しました 図 3-3 Linux のバックアップサーバでのデバイス設定 Page(s): 6/19

図 3-4 Windows のバックアップサーバでのデバイス設定 3.5 ServerProtect for Linux 3.0 およびウイルスバスターコーポレートエディション 8.0 の設定について ServerProtect for Linux 3.0 およびウイルスバスターコーポレートエディション 8.0 は インストール後の管理をすべて Web ブラウザ経由で実行することが可能です 今回のパフォーマンス検証では これらアンチウイルスソフトのリアルタイム検索の機能を使用した場合と使用しない場合の状況について確認を行いました ServerProtect for Linux 3.0 を使用時の設定について リアルタイム検索は Scan Options の Real-time Scan 項目から その動作について設定することができるようなっています Real-time Scan は Incoming files( 入力ファイル ), Outgoing files( 出力ファイル ), Running files( 使用中のファイル ) の 3 種類の Scan Target を選択可能であり バックアップの際には Outgoing files が選択されていると リアルタイム検索 ( 以下 RTS を略します ) によりデバイスへ書き込みが行われる前に ウイルスのチェックが行われます 本検証では RTS が ON の場合と OFF の場合で パフォーマンスに関する影響を確認します 図 3-5 ServerProtect for Linux 3.0 上での Real-time scan の設定 Real-time scan 有効 Real-time scan 停止 ファイル出力時 Scan 停止 Page(s): 7/19

なお検証に際して 仮想テープ ライブラリ ( 以下 VTL と略します ) を使用するため Incoming files に対するチェックが有効になっていると VTL のメディア ファイルに対してもスキャンが行われます パフォーマンスに対する影響が懸念される場合には 特定ディレクトリ以下をスキャンの対象からはずすことが可能です Exclusion List に VTL の作成先ディレクトリを指定します 図 3-6 ServerProtect for Linux 3.0 上での Exclusion List の設定 ウイルスバスターコーポレートエディション 8.0 を使用時の設定について まず サーバの設定項目から リアルタイム検索設定 を選択します 次に表示される リアルタイム検索 の設定画面で 対象タブから リアルタイム検索を有効にする チェックがオンになっている場合に リアルタイム検索が実施されます デフォルトでは作成 / 変更 / 読み取り中のファイルすべてに対して有効になっており バックアップの場合にはこのうち読み取り中に対して有効になっていれば スキャンが行われます 図 3-7 ウイルスバスターコーポレートエディション 8.0 上でのリアルタイム検索の設定 リアルタイム検索の設定 Page(s): 8/19

検証時に VTL を使用する場合 VTL のメディア ファイルに対してもスキャンが行われます パフォーマンスに対する影響が懸念される場合には VTL のディレクトリをスキャンの対象からはずすことが可能です リアルタイム検索の設定と同じ項目内に 除外指定の項目がありますので そこにディレクトリ指定で VTL のディレクトリを登録します 図 3-8 ウイルスバスターコーポレートエディション 8.0 上での Exclusion List の設定 Page(s): 9/19

4. バックアップ検証結果 各マシンのローカルディスクにあるデータを 仮想テープ ライブラリと LTO4 のテープ ライブラリへバックアップを行う検証を行いました バックアップの形態には 物理サーバを使用したローカルのバックアップと VMwareESX Server 上に構築した仮想マシン上のデータを リモートからバックアップする 2 種類があります また RTS 機能を ON/OFF した場合のそれぞれで比較できるようバックアップジョブを実行し Job Management から 各ジョブの Job Monitor を参照することにより バックアップ / リストア終了後の数値を記録しました 4.1 ローカル バックアップ検証結果 検証パターン 1 Linux ローカル バックアップ 項目 内容 バックアップ形態 ローカル バックアップ NetVault サーバ IBM System 3650 NetVault サーバ OS Linux Antivirus Software ServerProtect for Linux 3.0 SP1 ターゲットデバイス NetVault サーバに接続した LTO テープ ライブラリ NetVault サーバに構築した仮想テープ ライブラリ 対象データ [50KB] [100KB] [500KB] [largedata] リアルタイム検索 オンとオフの場合を計測 グラフ 4-1 Linux ローカル (VTL) バックアップでの速度結果 平均転送レート (KB/s) Test Data 50KB 100KB 500KB largedata Real-time Scan off on 0 50000 100000 150000 200000 250000 Page(s): 10/19

表 4-1 Linux ローカル バックアップの詳細データ (VTL) Realtime Test Average Peak Data Xfer(KB/s) Xfer(KB/s) Scan largedata off 54030 268781 largedata on 90439 117269 largedata off 84792 187472 largedata on 81012 197196 500KB off 143418 285768 500KB on 92351 233824 500KB off 134149 221648 500KB on 192751 213832 100KB off 44412 125771 100KB on 14055 220272 100KB off 67849 236096 100KB on 59935 153635 50KB off 39725 52704 50KB on 4286 6240 50KB off 124782 170252 50KB on 18135 22408 グラフ 4-2 Linux ローカル (LTO) バックアップでの速度結果 平均転送レート (KB/s) Test Data 50KB 100KB 500KB largedata Real-time Scan off on 0 20000 40000 60000 80000 100000 120000 140000 Page(s): 11/19

表 4-2 Linux ローカル バックアップの詳細データ (LTO) Realtime Test Average Peak Data Xfer(KB/s) Xfer(KB/s) Scan largedata off 105928 143574 largedata on 106463 124365 largedata off 72557 126577 largedata on 95318 155296 500KB off 100430 151072 500KB on 19715 25520 500KB off 97093 162933 500KB on 54266 108533 100KB off 81935 99024 100KB on 5683 6112 100KB off 98289 167100 100KB on 29219 49696 50KB off 42699 74974 50KB on 20880 24420 50KB off 132838 167609 50KB on 11537 13728 検証パターン 2 Windows ローカル バックアップ 項目 内容 バックアップ形態 ローカル バックアップ NetVault サーバ IBM xseries 336 NetVault サーバ OS Windows Antivirus Software ウイルスバスターコーポレートエディション 8.0 Patch2 ターゲットデバイス NetVault サーバに接続した LTO テープ ライブラリ NetVault サーバに構築した仮想テープ ライブラリ 対象データ [50KB] [100KB] [500KB] [largedata] リアルタイム検索 オンとオフの場合を計測 グラフ 4-3 Windows ローカル (VTL) バックアップでの速度結果 平均転送レート (KB/s) Test Data 50KB 100KB 500KB largedata Real-time Scan off on 0 5000 10000 15000 20000 25000 30000 Page(s): 12/19

表 4-3 Windows ローカル バックアップの詳細データ (VTL) Realtime Test Average Peak Data Xfer(KB/s) Xfer(KB/s) Scan largedata off 23379 42560 largedata on 25245 41680 largedata off 23926 39472 largedata on 20536 39680 500KB off 25138 40528 500KB on 18118 21536 500KB off 17286 23792 500KB on 14205 32078 100KB off 19795 36336 100KB on 13017 16382 100KB off 13579 25968 100KB on 9012 13888 50KB off 13086 22000 50KB on 11953 19184 50KB off 9820 16896 50KB on 6429 8768 グラフ 4-4 Windows ローカル (LTO) バックアップでの速度結果 平均転送レート (KB/s) Test Data 50KB 100KB 500KB largedata Real-time Scan off on 0 10000 20000 30000 40000 50000 60000 70000 Page(s): 13/19

表 4-4 Windows ローカル バックアップの詳細データ (LTO) Realtime Test Average Peak Data Xfer(KB/s) Xfer(KB/s) Scan largedata off 55110 77184 largedata on 61673 76992 largedata off 65427 118112 largedata on 40851 118096 500KB off 47261 71465 500KB on 23604 32624 500KB off 62978 106240 500KB on 15747 66144 100KB off 28791 50576 100KB on 15901 21696 100KB off 15673 40000 100KB on 9622 13936 50KB off 12885 27200 50KB on 10913 19280 50KB off 11788 18560 50KB on 6000 8784 4.2 リモート バックアップ検証結果 対象となるデータを NetVault クライアント上に配置し その上でアンチウイルスソフトを稼動させて ローカル バックアップの時と同様に検証しました ファイル サイズとパフォーマンスに関する傾向はローカル バックアップの時に類似しているため テストデータは largedata,smalldata に絞って確認しています 検証パターン 3 Linux リモート バックアップ 項目 内容 バックアップ形態 リモート バックアップ NetVault サーバ IBM System 3650 NetVault サーバ OS Linux NetVault クライアント IBM BladeCenter HS21 上に VMware ESX Server を使用して構築した仮想マシン NetVault クライアント OS Linux Antivirus Software ServerProtect for Linux 3.0 SP1 ターゲットデバイス NetVault サーバに構築した仮想テープ ライブラリ 対象データ [smalldata] [largedata] リアルタイム検索 オンとオフの場合を計測 Page(s): 14/19

グラフ 4-5 Linux リモート バックアップでの速度結果 平均転送レート (KB/s) Test Data smalldata largedata Real-time Scan off on 0 20000 40000 60000 80000 100000 120000 表 4-5 Linux リモート バックアップの詳細データ (VTL) Test Data Realtime Scan Average Xfer(KB/s) Peak Xfer(KB/s) largedata off 111080 114062 largedata on 44778 49925 largedata off 40312 55255 largedata on 27816 54776 smalldata off 46604 50134 smalldata on 1561 1984 smalldata off 12756 24813 smalldata on 2039 2514 Windows リモート バックアップ 項目 内容 バックアップ形態 リモート バックアップ NetVault サーバ IBM xseries 336 NetVault サーバ OS Windows NetVault クライアント IBM BladeCenter HS21 上に VMware ESX Server を使用して構築した仮想マシン NetVault クライアント OS Windows Antivirus Software ウイルスバスターコーポレートエディション 8.0 Patch2 ターゲットデバイス NetVault サーバに構築した仮想テープ ライブラリ 対象データ [smalldata] [largedata] リアルタイム検索 オンとオフの場合を計測 Page(s): 15/19

グラフ 4-6 Windows リモート バックアップでの速度結果 平均転送レート (KB/s) Test Data smalldata largedata Real-time Scan off on 0 5000 10000 15000 20000 25000 30000 35000 表 4-6 Windows リモート バックアップの詳細データ (VTL) Test Data Realtime Average Peak Xfer(KB/s) Xfer(KB/s) Scan largedata off 32927 33408 largedata on 30072 33040 largedata off 11562 12967 largedata on 12871 40176 smalldata off 12137 16320 smalldata on 4096 6448 smalldata off 3640 6016 smalldata on 2904 3505 Page(s): 16/19

5. バックアップ考慮点 5.1 アンチウイルスソフトウェアのサービスを停止してのバックアップ 今までの検証でローカル バックアップ リモート バックアップ共に 対象となるデータのファイル サイズによって RTS の影響が変化していることがわかります 小さなファイル サイズのデータが多い場合には 一次的にアンチウイルスソフトウェアのサービスを停止して バックアップを行うことを検討する必要があるかもしれません 通常運用環境では ジョブの都度サービスの停止を行うことは難しいため 一つの解決方法として 対象のファイルをバックアップするジョブの詳細設定で プレ / ポスト スクリプトに サービス停止およびサービス起動のためのスクリプトを登録するという方法があります 但し この場合バックアップ中のウイルスに対する防御が有効にならないため 合わせてクライアントからの接続を制限するために ファイル共有のサービスも停止する等の対応が必要になる場合もあります ServerProtect for Linux 3.0 を使用時の設定について OS が Linux の場合には ServerProtect for Linux 3.0 のデーモンの停止と起動に必要なシェルスクリプトを作成して それを NetVault Backup のバックアップジョブを作成する際の詳細設定タブにある プレスクリプトとポスト スクリプトの項目に登録を行います 図 5-1 プレ / ポスト スクリプトへの登録 スクリプト名 :splxstop #!/bin/csh /etc/init.d/splx stop スクリプト名 :splxstart #!/bin/csh /etc/init.d/splx start >& /dev/null & ウイルスバスターコーポレートエディション 8.0 を使用時の設定について OS が Windows の場合には ウイルスバスターコーポレートエディション 8.0 のすべてのサービスの停止と起動に必要なバッチファイルを作成して それを NetVault Backup のバックアップジョブを作成する際の詳細設定タブにある プレスクリプトとポスト スクリプトの項目に登録を行います Page(s): 17/19

図 5-2 プレ / ポスト スクリプトへの登録 スクリプト名 :officescanstop.bat net stop "OfficeScan Master Service" net stop "OfficeScan NT Firewall" net stop "OfficeScan NT Listener" net stop "OfficeScanNT RealTime Scan" スクリプト名 :officescanstart.bat net start "OfficeScan Master Service" net start "OfficeScan NT Firewall" net start "OfficeScan NT Listener" net start "OfficeScanNT RealTime Scan" 5.2 スケジュール スキャンの活用 あえて Outgoing files や 読み取り中のファイル にチェックを入れず バックアップ時にウイルス チェックを行わない場合 バックアップの前にスキャンを行うようにスケジュール設定を行うことも可能です ServerProtect for Linux 3.0 のスケジュール設定画面やウイルスバスターコーポレートエディション 8.0 の予約検索設定画面より 日時を指定するようにします すべてのスキャンがバックアップ開始時間よりも前に完了するよう アンチウイルスソフトウェアのログなどを確認します 図 5-3 ウイルスバスターコーポレートエディション 8.0 のスケジュール設定画面 Page(s): 18/19

例としてはウイルスバスターコーポレートエディション 8.0 で紹介していますが ServerProtect for Linux 3.0 でも同じような設定が可能です 5.3 Virus スキャンについて 対象ディレクトリを共有できる状態にし Windows クライアントからネットワーク経由でテスト用のウイルスファイルを バックアップ開始と同時に送り込み 正しくウイルスが除去された状態でバックアップが行われることを確認しました なお テスト用ウイルスファイルとしては トレンドマイクロが各製品共通テストウイルスとして使用している Eicar ファイルを使用しました (http://www.eicar.com/) 図 5.4 ServerProtect for Linux 3.0 のウイルス検出例 例としては ServerProtect for Linux 3.0 で紹介していますが ウイルスバスターコーポレートエディション 8.0 でも同じようなログ表示が行われます 5.4 仮想化環境での動作について リモートバックアップについては 仮想化環境のマシンをバックアップクライアントとし 動作の確認を行いましたが 物理サーバと同様に問題なく動作することが確認できました 6. まとめ 1 ローカル バックアップ リモート バックアップ共に ServerProtect for Linux 3.0 およびウイルスバスターコーポレートエディション 8.0 のリアルタイム検索機能を活用し ウイルス フリーなバックアップ / リストアが行えることが確認できました 2 RTS はデータの容量ではなく ファイル数によってパフォーマンスに影響が出る場合があります 3 バックアップに対するパフォーマンスへの影響が考えられる場合には ServerProtect for Linux 3.0 またはウイルスバスターコーポレートエディション 8.0 のサービスをスクリプトにより停止してのバックアップや バックアップ前に事前にスケジュール スキャンを行うなどにより対応することが可能です 4 バックアップ中に ウイルスが送り込まれても バックアップには一切影響を与えずに動作することが確認できました 5 仮想化環境については 物理サーバと同じように扱うことができ まったく意識する必要がなく動作することが確認できました 本資料のデータは 検証環境でのデータであり 環境によってはパフォーマンス等の値が異なる場合があります Page(s): 19/19