資源開発環境調査 ガボン共和国 Gabonese Republic
目 次 1. 一般事情 1 2. 政治 経済概要 1 3. 鉱業概要 2 4. 鉱業行政 2 5. 鉱業関係機関 3 6. 投資環境 3 7. 地質 鉱床概要 4 8. 鉱山概要 5 9. 新規鉱山開発状況 5 10. 探査状況 5 11. 製錬所概要 6 12. わが国のこれまでの鉱業関係プロジェクト実施状況 6 資料 ( 統計 法律 文献名 URL 等 ) 7
1. 一般事情 1-1. 面積 267,667Km 2 1-2. 人口 129 万 3,500 人 (2001 年 ) 1-3. 首都リーブルビル Libreville 1-4. 人種バンツー系 ( 約 2/3) ファン系( 約 1/3) 1-5. 公用語フランス語 1-6. 宗教大半はキリスト教 および伝統的宗教 1-7. 地勢等アフリカ西海岸沿いのオゴウエ川の流域に位置する当国は 熱帯性気候で 降雨量は 1500~3000mm に達する 国土の 3/4 は密林に覆われている ( 外務省 HP) 2. 政治 経済概要 2-1. 政体 共和制 2-2. 元首 エル ハジ オマール ボンゴ オンディンバ大統領 (2003 年 11 月より オンディンバ 姓を付加する ) 2-3. 議会 2 院制 ( 国民議会 上院議会 ) 2-4. 政治概況 ボンゴ大統領の下 政権は安定的に推移してきたが 1990 年の民主化要求の高まりを受 けて 複数政党制へ移行した 1991 年には新憲法 政党法の採択など 民主化に向けた諸 施策が実施された 1998 年にボンゴ大統領は6 選を果たし 更に7 年間大統領を務める 2-5. 主要産業 鉱業 ( 原油 マンガン ) 農林業 ( 木材 カカオ ) 2-6. GNI 40 億ドル (2001 年 ) 一人あたり 3,160 ドル (2001 年 ) 2-7. 貿易 輸出 22,653 億 CFA フラン (2000 年 ) - 1 - ガボン
輸入 5,527 億 CFA フラン (2000 年 ) 対日貿易 (2003 年 通商白書 ) 輸出 162 百万ドル : 原油 木材 マンガン 輸入 30 百万ドル : 自動車 同部品 2-8. 通貨 CFA フラン (1 ユーロ=506.99CFA(2004/11) 2-9. 為替レート 1US$=505.905CFA フラン (XAF) (2005/02 現在 ) 年末 1999 年 2000 年 2001 年 2002 年 2003 年 1US$= 652.95 704.95 744.31 625.50 519.36 (International Financial Statistics 2004) 2-10. 経済概況 サブサハラでの産油国として 周辺諸国に比して高い水準を保っている 石裕関連産業 が GDP の 32% 全輸出額の 75% を占め 石油への過度の依存体質となっている 3. 鉱業概要 3-1. 概況石油以外の鉱産物として マンガンが挙げられる フランスビル (Franceville) の近くの Moanda 鉱山において COMILOG(Cie Minière de l Ogooué) により採掘されている 埋蔵量として 2 億トンが推定されており 旧ソ連 南アをのぞいた地域の埋蔵量の 1/4 を占める 1993 年に南アの Gencor 社が COMILOG の権益の15% を US Steel から得た また フランスの Eramet 社が 1955 年に 47% の権益を得ており その後 58% まで増加させている 残りは投資公社 (Societe National d Investissement) と個人が保有する 2001 年には 1.8 百万トンを生産している ウランの開発が COMUF(Cie des Mines d Uranium de Franceville) により 1958 年から Mounana で開始された このコンソシアムはフランスの強力な指導のもと行なわれ ガボン政府は 26% の権益を保有している 1980 年には年産 999 トンに達するが 2000 年には生産を中断している ガボンの北東部の Belinga には 8.5 億トンの埋蔵量を持つ鉄鉱床があるが 未だ開発されていない その他 砂金採取が小規模に行なわれており 年産 80 kgの生産が推定されている (Africa, South of the Sahara 1999 MbendiHP) 4. 鉱業行政 4-1. 法律鉱業法は 1997 年に改正された - 2 - ガボン
鉱業権として次のものがある 広域調査権 (Prospecting)2 年間有効であり 更新は出来ない 探査権 (Exploration) は 探査と鉱床評価を目的としている コンセッションを取得した探査権は 3 年間有効である 更に 3 年間の期間で 2 回更新できる コンセッションを取得していない探査件は 2 年間有効で 2 年の期間で 1 回の更新ができる 鉱業権 (Mining) は 鉱物の採取を目的としている 鉱床の規模によりコンセッションを必要とするか否かが決められる 鉱業許可 (mining permit) の場合 5 年間の有効期間が与えられ 更に 5 年間毎の更新が申請によりできる コンセッションを得た場合の鉱業権 (Mining concession) は 25 年間有効で 更に 10 年間毎の更新が申請によりできる コンセッションを得ない鉱業権 (Mining) は 建設資材関連の資源の採掘に適用される 暫定的な採掘ライセンスは 2 年間の有効期間が認められ 1 年の更新が 1 回認められる 恒久的な採掘ライセンスは 5 年間の有効期間が認められ 5 年毎の更新が申請により認められる 鉱業権には 固定手数料と地表占有料 0.5~5% の付加価値税がかけられる 年次の手数料の額は少ないが 許可のタイプにより異なる 法人所得税は 35% 石油 ガス その他全ての鉱物の所有権は政府に帰属する 5. 鉱業関係機関 5-1. 政府機関 Ministere de Mines, de l Energie de du Petrole が鉱業の責任を持つ 6. 投資環境ガボンでの投資活動は 基本的にフランスと同様である 会社設立には 最低限 5 百万 CFA が必要とされる 会社は最低 7 名の構成員 / 株主が必要とされる 会長は取締役会において選出される 会長は会社の経営にたいして全ての責任を持つとみなされ 第三者との取引において会社を代表する 法人税は課税所得に対する35% 最小税額の 60 万 CFA または売上の 1.1% のいずれかの額の大きいもの しかし 会社設立後の 2 年間はこの最小税額を免除される 個人所得税は 0% から 55% の累進課税である 非居住者は源泉徴収によらねばならない 個人所得税額は 最低税額 35 万 CFA か年間所得の 1.1% を下回ることは出来ない 補足賃金税として 月額賃金 10 万 CFA までは 2% を それを超えるものについて 5.5% を支払う - 3 - ガボン
公道維持税として 18 歳から 55 歳の全ての男性に 3000 または 2000CFA がかけられる その他の税として 都市税 商業ライセンス税 開発土地税 未開発土地税 建設税 賃貸税 源泉徴収税 (10%) などがある 為替は CFA に属し CFA ゾーン内の 5 百万 CFA までの為替については商業取引の書面を要する CFA ゾーン外の 5 百万 CFA まdの為替については財務大臣の認可が必要となる 入国ビザは フランス ドイツ人およびフランス語圏のアフリカ諸国の人は必要ない それ以外の国の人はそれぞれの国のガボン大使館においてビザを取得する必要がある Globe Africa http://www.globeafrica.com/gabon/gabon2.htm 7. 地質 鉱床概要ガボンは コンゴクラトンの北西部にある この国の主要な先カンブリア系の構造単位は Chaillu および North Gabon の結晶岩質山塊である これらはこの国の約半分を占め 始生代と早期原生代の花崗岩と片麻岩 およびクラトン内部の中期原生代の Franceville の盆地と後期原生代の West Congo の盆地からなっている 沿岸の Gabon 盆地は 陸成と海成の中生代および新生代の堆積物から成っている 陸成白亜紀堆積物および第三紀堆積物は 南東の Bateke 台地に分布する 中期原生代の河成 三角州成 Franceville 統は 2 回の砂岩 泥質岩サイクルから成り 厚さは 1,500~2,000mの範囲である 流紋岩および凝灰岩がこの系列の上部にある この系列の全体は 東 北東方向に伸びている粗粒玄武岩の岩脈によって貫入されている ( 海外ウラン資源開発対象地域に関する資料動力炉 核燃料開発事業団昭和 57 年 1 月 ) - 4 - ガボン
地質図 UNESCO Geological World Atlas 8. 鉱山概要 同国南東部 Moanda 地域の原生代の Francevillian 盆地ではいくつかのピットから高品 位二酸化マンガン鉱を採掘している 鉱量は年間 2.5 百万 t の生産を続けても百年以上あ るといわれる 世界第二位の生産を誇っていたが 生産量の減少により 2002 年現在第三位 となっている また Mabounie 近くで生産されるニオビウムは世界の生産量の 15 を生産 する可能性があるという Libreville の南東 200Km に位置する 21.6 百万 t 1.6%Nb2O5 のプロジェクトが FS を待っている その他 金やダイアモンドの生産が知られている ウラニウムを生産していたHaut Ogooué ProvinceのFrancevillian Basin depositsは鉱量 枯渇と建値の下落により 40年続いた操業を 1999年に終了した 文献 Mining Annual Review 2003: Mining Communications Ltd. 2003 9. 新規鉱山開発状況 該当なし 10. 探鉱状況 Southern Eraは同国北部の超塩基性岩中のCu-Ni-Au-PGMの探鉱を積極的に進めている -5- ガボン
11. 製錬所概要該当なし 鉱山製錬所位置図 Franceville 操業鉱山 Moanda 地域 Francevillian 盆地 : 高品位二酸化マンガン鉱 Mabounie 近傍 :Nb Libreville 南東 200Km:Nb プロジェクト FS 待ち休廃止 Francevillian Basin U-deposits(Haut Ogooué Province) 12. 我が国のこれまでの鉱業関係プロジェクト実施状況該当なし - 6 - ガボン
資料 ( 統計 法律 文献名 URL 等 ) Mbendi http://www.mbendi.co.za/indy/ming/af/ga/p0005htm Africa South of the Sahara 1999 海外ウラン資源開発対象地域に関する資料動力炉 核燃料開発事業団昭和 57 年 1 月 - 7 - ガボン