計画段階環境配慮書のあらまし 千葉市の花 オオガハス
はじめに 平素より皆さまには, 両社の事業活動につきまして, 格別のご理解とご協力を賜り, 厚くお礼申し上げます 現在, 我が国のエネルギー, とりわけ電気事業を取り巻く環境は, 電気料金の高騰および地球温暖化問題等への対応, 小売り全面自由化を中心とした電力システム改革など大きな変革期を迎えています そのような中, 中国電力株式会社と JFE スチール株式会社は, 関東地域における中長期的な電力の安定供給確保への貢献を目的に, 中国電力株式会社を主体に設立する特別目的会社による JFE スチール株式会社東日本製鉄所 ( 千葉地区 ) 構内での石炭火力発電所の建設について, 共同で計画しています 国の エネルギー基本計画 ( 平成 26 年 4 月 11 日閣議決定 ) において, 燃料である石炭については, 安定供給性や経済性に優れた重要なベースロード電源の燃料として再評価されており, 高効率石炭火力発電の有効利用等により環境負荷を低減しつつ活用していくエネルギー源 として位置づけられ, 石炭火力発電については, 利用可能な最新技術の導入を促進し, 環境負荷の低減と両立した形で利用していく必要がある とされています 本計画においては, 利用可能な最新鋭の技術 (BAT) の一つである超々臨界圧 (USC) 発電方式の導入により二酸化炭素の排出量抑制を図るとともに, 適切な環境対策設備を導入することで硫黄酸化物, 窒素酸化物及びばいじんを削減し, 環境負荷の低減を図ることとしています また, 石炭粉じんに対しても周辺地域への飛散防止を図ることとしています 加えて, 二酸化炭素の排出削減に係る国の目標 計画との整合については, 電気事業連合会加盟社, 電源開発株式会社, 日本原子力発電株式会社および特定規模電気事業者有志が 電気事業における低炭素社会実行計画 ( 平成 27 年 7 月 17 日公表 ) を策定し, 低炭素社会の実現に向けた自主的枠組みを構築していることから, 本計画も, この枠組みに沿う形で取り組むこととしています また本計画は,JFE スチール株式会社が所有する港湾設備や造成された用地等を活用するとともに, 価格の低廉な石炭を燃料とすることで, 競争力のある電力を生み出すことが可能です 以上のことから, 安定供給性, コストに優れ, かつ高効率な石炭火力を導入する本計画は, 電力価格低減および電力購入の選択肢の拡大といった継続的な社会的要請に応え, 中長期的な京葉臨海地区を中心とした関東地域の電力安定供給に貢献するとともに, 地元の経済活性化にも寄与するものであり, 国の方針や社会的要請にも合致していると考えています なお, 規模については, 約 107 万 kw とし, 運転開始は, 平成 36 年 (2024 年 ) を予定しています N N 習志野市 千葉市花見川区 千葉市稲毛区 四街道市 事業実施想定区域 千葉市美浜区 千葉市中央区 千葉市若葉区 千葉市緑区 市原市 0 5 10km 事業実施想定区域 (C)Digital Globe,lnc.All Rights Reserved 0 500 1,000m 1
事業の名称 所在地 ( 仮称 ) 蘇我火力発電所建設計画 千葉県千葉市中央区川崎町 1 番地 (JFEスチール( 株 ) 東日本製鉄所 ( 千葉地区 ) 構内 ) 原動力の種類 汽力 出 力 約 107 万 kw 燃 料 石炭 + 副生ガス 着 工 平成 32 年 ( 予定 ) 運転開始時期 平成 36 年 ( 予定 ) 副生ガス混焼時は, 燃料熱量比約 10% で計画 ボイラ 凡例 蒸気海水空気 発電機 G 復水器 蒸気タービン 石炭バンカ 副生ガス 排煙脱硝装置 給水 石炭 副生ガス等 電気 排水 排ガス 石炭灰 給炭機 空気予熱器 ポンプ P 微粉炭機 F F 電気式集じん装置 F 排煙脱硫装置 海水 P 循環水ポンプ 一次通風機 押込通風機 誘引通風機 石炭 貯炭場 空気 排水処理装置 排水口 石炭灰 石炭灰貯蔵サイロ 年数全体工程土木建築工事機械等設置工事試運転 着工 1 2 3 4 運転開始 30ヶ月 29ヶ月 8ヶ月 2
発電所は,JFE スチール ( 株 ) 東日本製鉄所 ( 千葉地区 ) 東工場に配置する計画です 発電所の配置計画の策定にあたっては,JFE スチール ( 株 ) 東日本製鉄所が有する港湾 石炭インフラ ( 石炭の荷揚げ設備 ) 及び造成済み用地の活用等を図ることで工事量を大幅に低減できること, また, 事業実施想定区域に重要な動植物の生息等もないことから, 環境への影響を実行可能な範囲内で回避 低減できる配置としています 石炭を燃焼するため, 硫黄酸化物, 窒素酸化物, ばいじん等が発生しますが, 排煙脱硫装置, 排煙脱硝装置及び集じん装置により適正に処理した後, より排出します 貯炭場は降雨等による石炭含水量の上昇を防止し, 併せて粉じんの飛散が生じない密閉構造とし, 新設する運炭ベルトコンベアは密閉構造とします 復水器の冷却方式は, 深層取水, 表層放水による海水冷却方式を採用し, 取放水温度差は 7 以下とします N 西工場 東工場 J F E スチール東日本製鉄所 石炭灰貯蔵サイロ 排水処理設備貯炭場 放水口 ばい煙処理設備ボイラ建屋タービン建屋タービン設備 取水口 事業実施想定区域 発電設備等 東京電力千葉火力発電所 0 500 1,000m 環境影響評価とは, 環境に影響を及ぼすおそれがある事業について, 環境の現状を調査し, 事業の環境への影響について環境保全措置を検討した上で予測 評価して, その結果について, 検討を行うものです 最初の手続きとなる 計画段階環境配慮書 は, 計画段階において大規模な土地改変や貴重な動植物の生息場所が失われるなど重大な環境影響を受ける可能性があるものについて, 既存の知見 文献等をもとに予測 評価を行うものです また, 構造などに関する複数案を設定して, 比較 検討を行うことにもなっています なお, 今回の配慮書の予測 評価を含め, 騒音 振動, 廃棄物, 温室効果ガスなどについては次の段階である 環境影響評価方法書 以降で, 詳細に現地調査を実施し, 予測 評価を行っていきます 3
本事業において, 重大な影響を受ける可能性があるものとして, 発電所から温排水を排出することにより海域に生息する動植物への影響が考えられることから, 海域の 動物 植物 を選定しました また, 高効率の排煙処理装置により重大な影響を受ける可能性はないものの, 高さの複数案 (150m,190m,230m) を設定し, 高さによる大気質への影響の違いを把握する 大気質, 併せてが視認性の高い構造物であることから, 眺望景観においての影響の違いを把握する 景観 を選定しました 影響要因の区分 施設の稼働 ( 排ガス ) 施設の稼働 ( 温排水 ) 地形改変及び施設の存在 大気質 動物植物 景観 硫黄酸化物窒素酸化物 浮遊粒子状物質 海域に生息する動物 海域に生育する植物主要な眺望点及び景観資源並びに主要な眺望景観 施設の稼働 ( 排ガス ) 二酸化硫黄, 二酸化窒素, 浮遊粒子状物質の寄与濃度 ( 年平均値 ) を予測した結果, いずれの予測結果も高さによる影響の違いはほとんどないこと, 将来環境濃度は環境基準の年平均相当値を下回っていることから, 大気質への影響は少ないものと評価します 石炭専焼時の予測結果 > 項目予測ハ ックク ラウント 将来予測環境環境基準の寄与濃度 (a) ( 単位 ) ケース濃度 (b) 濃度 (c=a+b) 年平均相当値 A 案 0.002006 (150m) 0.000053 0.004053 二酸化硫黄 B 案 0.000004 0.002004 0.009 (ppm) (190m) 0.000043 0.004 0.002 0.004043 C 案 0.000003 0.002004 (230m) 0.000036 0.004036 A 案 0.000006 0.009027 (150m) 0.000059 0.019026 二酸化窒素 B 案 0.000004 0.009 0.009021 0.029 (ppm) (190m) 0.000048 0.019021 C 案 0.000003 0.009017 (230m) 0.000040 0.019018 A 案 0.000002 0.014014 (150m) 0.000015 0.028013 浮遊粒子状物質 B 案 0.000001 0.019 0.014 0.014011 0.036 (mg/m 3 ) (190m) 0.000012 0.028 < 0.028010 C 案 0.000001 0.014009 0.000006 (230m) 0.000010 0.028008 注 :1. 寄与濃度 (a) は, 事業実施想定区域から 10km 以内の一般大気環境測定局の予測結果です 2. バックグラウンド濃度 (b) は, 事業実施想定区域から 10km 以内の一般大気環境測定局の 5 ヵ年分の年平均値の平均値です 3. 環境基準の年平均相当値は, バックグラウンド濃度を求めた年平均値と環境基準に該当する値である日平均値の年間 2% 除外値 ( 二酸化窒素は, 日平均値の年間 98% 値 ) との関係から求めた値です 4. 寄与濃度 (a) 及びバックグラウンド濃度 (b) の値は 10km 以内の個々の一般大気環境測定局の最小値 ~ 最大値であり 将来予測環境濃度 (c) は個々の a+b であるため 表中の a+b とは一致しない 4 環境要素の区分
< 副生ガス混焼時の予測結果 > 項目 ( 単位 ) 予測ケース A 案 0.002006 (150m) 0.000014 0.028013 浮遊粒子状物質 B 案 0.000001 0.014 0.014011 (mg/m 0.000012 0.028 0.028010 0.000001 0.014009 0.000010 0.028008 ) (190m) C 案 0.036 (230m) (150m) 0.000051 0.004051 二酸化硫黄 B 案 0.000004 0.002 0.002004 (ppm) (190m) 0.000042 0.004 0.004042 C 案 0.000004 0.002004 0.009 (230m) 0.000035 0.004035 A 案 0.000006 0.009026 (150m) 0.000058 0.019026 二酸化窒素 B 案 0.000004 0.009 0.009020 (ppm) (190m) 0.000047 0.019 0.019021 C 案 0.000003 0.009016 0.000006 0.029 (230m) 0.000039 0.019018 A 案 0.000002 0.014013 注 :1. 寄与濃度 (a) は, 事業実施想定区域から10km 以内の一般大気環境測定局の予測結果です 2. バックグラウンド濃度 (b) は, 事業実施想定区域から10km 以内の一般大気環境測定局の5ヵ年 分の年平均値の平均値です 3. 環境基準の年平均相当値は, バックグラウンド濃度を求めた年平均値と環境基準に該当する値で ある日平均値の年間 2% 除外値 ( 二酸化窒素は, 日平均値の年間 98% 値 ) との関係から求めた値 です 4. 寄与濃度 (a) 及びバックグラウンド濃度 (b) の値は 10km 以内の個々の一般大気環境測定 局の最小値 ~ 最大値であり 将来予測環境濃度 (c) は個々のa+bであるため 表中のa+b とは一致しない 施設の稼働 ( 温排水 ) 寄与濃度 (a) 本事業における温排水拡散面積 (3 上昇域 ) については 1.8k m2と推定し,jfe スチール ( 株 ) 東日本製鉄所の西工場と千葉中央ふ頭に挟まれた海域内に留まると予想されます 既存資料により確認された重要な魚類等 ( ニホンウナギ, シリヤケイカ ) については遊泳力を有すること, 海底及び潮間帯に生息する重要な軟体動物 ( アカガイ, ムギガイ ) については, 温排水は海底に及ばないこと及び潮間帯生物は環境変化の大きいところに生息していることから, 温排水が周辺海域に生息 生育する動植物の重要な種に及ぼす重大な影響は回避 低減されるものと評価します また, 事業実施想定区域は干潟から約 6 kmの距離があり, 温排水による水温 3 以上上昇域は干潟に及ばないと考えられます 地形改変及び施設の存在 ( 景観 ) ハ ックク ラウント 濃度 (b) 本事業による主要な眺望点及び景観資源の直接改変はありません 高さの違いによる予測 評価を行った結果, 蘇我スポーツ公園では,C 案の高さ 230m では垂直視角約 20 度と圧迫感が強くなりますが, 発電所等は 千葉県良好な景観の形成の推進に関する条例 等に基づいたものとし, 建屋の色彩等は周辺環境との調和に配慮するとともに, 等による圧迫感の低減を図り眺望景観に配慮する等の環境保全措置を検討することから, 地形の改変及び施設の存在による景観への重大な影響は回避 低減されるものと評価します 5 将来予測環境濃度 (c=a+b) 環境基準の年平均相当値
眺望点 千葉ポートタワー 千葉港めぐり観光船 蘇我スポーツ公園 オリシ ナルメーカー海釣り公園 発電所からの距離 (km) 3.2 1.2 0.7 6.4 発電所の最大垂直視角 ( 度 ) A 案 (150m) B 案 (190m) C 案 (230m) 2.7 3.4 4.1 7.1 9.0 10.9 13.0 16.3 19.5 1.3 1.7 2.1 注 :1. 垂直視角とは, 眺望点から発電所のを見た時の垂直方向の角度です 2. 垂直視角が 10 度を超えると眼いっぱいに大きくなり, 圧迫感を受けるようになります 主な眺望点 千葉港めぐり観光船 蘇我スポーツ公園 A 案 高さ 150m B 案 高さ 190m C 案 高さ 230m 総合評価 本事業において選定した計画段階配慮事項について, 調査及び予測 評価の結果, 重大な環境影響は回避 低減されているものと評価します また, 複数案を設定した高さについては, 大気質及び景観の予測及び評価の結果から B 案の 190m とします 6
参考 法令に基づく環境影響評価の手続きは次のとおりであり, 今回の 計画段階環境配慮書 の手続きは太枠の段階のものです 今後, 皆様のご意見をお聴きした上で, 環境影響評価方法書 以降の手続きに反映します 環境影響評価方法書 において評価項目等の選定を行い, 現況調査 予測及び評価した結果に基づき 環境影響評価準備書 を作成し, さらに 環境影響評価書 を取りまとめます 国事業者画段階経済産業大臣計画段階環境配慮書環送付境配送付意見慮書環境大臣公告 縦覧の手続意見き意見環境影響評価方法書経済産業大臣勧告意見現況調査 予測 評価県知事 市長環境影響評価準備書経済産業大臣勧告意見環境大臣環境影響評価書県知事 市長事業の実施計 送付 住民の皆様のご意見意見 意見 意見 住民 地方自治体 県知事 関係市長 住民の皆様のご意見 住民の皆様のご意見 縦覧場所 縦覧期間 時間等 千葉県 千葉県庁環境生活部環境政策課 9:00~17:00 千葉市 千葉市役所環境局環境保全部環境保全課 中央区役所 若葉区役所 花見川区役所 緑区役所 稲毛区役所 美浜区役所 千葉市中央図書館 平成 28 年 12 月 20 日 ( 火 ) ~ 平成 29 年 1 月 25 日 ( 水 ) 8:30~17:30 火 ~ 金 :9:30~21:00 土日祝日 :9:30~17:30 蘇我コミュニティーセンター 市原市市原市役所環境管理課 市原支所 ちはら台支所 8:30~17:15 土日祝日および年末年始を除く 千葉市中央図書館 蘇我コミュニティーセンターは休館日および年末年始を除く インターネットでもご覧になれます (http://www.energia.co.jp/energy/soga_assessment/index.html) 環境保全の見地からご意見をお持ちの方は 平成 29 年 2 月 8 日 ( 水 ) 当日消印有効 までに意見書を 中国電力株式会社電源事業本部新地点調査グループ までお寄せください 計画段階環境配慮書に関するお問い合わせ先 9:00~21:00 中国電力株式会社 730-8701 広島県広島市中区小町 4-33 電源事業本部新地点調査グループ TEL 0120-725-588 7 本文の用紙は古紙パルプ配合率 80% 再生紙を使用しています