学校給食配膳員作業マニュアル 平成 28 年 3 月 諫早市教育委員会
目 次 1. 健康管理 1 2. 入室管理 2 3. 手洗い 3 学校給食における標準的な手洗いマニュアル 4 学校給食における作業中の手洗いマニュアル 5 4. 配膳作業 6 5. 各種記録 7 6. 検収 保管 8 学校給食用食品の保存基準 9 7. 冷蔵庫 冷凍庫管理 10 8. 清掃 11 9. そ族 昆虫の駆除 12 10. 事故発生時対応 13 事故発生時の連絡体制 14 食器消毒マニュアル 15 各種様式 第 24 票 第 25 票 給食日誌 検食日誌 第 26 票冷蔵庫 冷凍庫温度記録表 ( 学校用 ) 第 27 票 第 28 票 学校給食事故等報告書 給食当番衛生管理チェック表
1. 健康管理 毎日点検を行うもの 衛生 健康チェック 毎日 作業前に第 24 票 給食日誌 の学校給食日常点検表により健康状態のチェックを行う 感染症の疑いがある場合には 医療機関を受診して感染性疾患の有無を確認し その指示に従う 調理従事者の家族に症状がある時には 本人も感染している可能性があるので注意が必要である 点検票により不良があった場合 体調に異常がある場合は学校長と教育委員会に申告し 指示に従う 定期的に行うもの 健康診断 健康診断は年 1 回以上実施する 健康診断で異常が認められたものは教育委員会の指示に従う 検 便 赤痢 サルモネラ 腸管出血性大腸菌 O1 57 についての検便を月 2 回以上実施す 検便結果が陽性の場合は 陰性結果を る 確認してから作業 に従事する 健康診断で異常が 認められた場合 検 便結果が陽性の場 合の処置について 記録する 検便結果の記録を とっておく 臨時に行うもの 検 便 体調に異常がある場合 ( 医療機関で感染性疾患と診断された場合 ) 必要に応じ 学校長 と教育委員会に申 海外に旅行などで出かけた場合 告し 指示に従う 家族に保菌者 発症者が出た場合 地域の感染症発生状況による場合 衛生管理は 調理従事者の健康管理から始まる ということを常に意識し 日頃から健康に留意 し作業に当たること 作業中 傷を生じた場合や手荒れがある場合には 使い捨て手袋を着用し作業すること -1-
2. 入室管理 爪は短く切り マニキュアはしない 指輪 時計 イヤリング ピアス ネック レス 香水 ヘアピン等はつけない 衛生 健康チェック 第 24 票 給食日誌 の学校給食日常点検 表に沿って 点検を行う 1. 健康管理 (p 1) 参照 清潔な作業着等の着用 白衣 帽子 マスクは洗濯された清潔なものを着用し 裾 袖などから服がはみ出さないようにする 帽子から毛髪がはみださないようにする マスクは午前の作業に着用し 必ず鼻と口を覆う トイレ使用時はを参照 長髪の場合は ゴム 等でまとめる 手洗い 手洗いを行い 作業に当たる コンテナ置き場 ( グリーンの床 ) がある施 設は 専用の履物を履く 3. 手洗い (p 3) 参照 トイレ使用の際は作業着 帽子 履物 ( コンテナ置き場 ) マスクをはずす また 用便後は確実に 手洗いを行い作業にあたる -2-
3. 手洗い 下記の際に2 回手洗いを行うこと 標準的手洗い 作業開始の前 用便後 給食センターからの配送品( 料理 ) の温度を測定する前 作業中の手洗い 食品( 外装 ) に触れる前 作業の変わり目 不衛生なもの( 床面 廃棄物容器 髪 鼻 口 耳等 ) に触れた時 その他汚染の可能性があると思われるとき 学校給食における標準的な手洗いマニュアル (p4) 参照 学校給食における作業中の手洗いマニュアル (p5) 参照 2 回手洗いの方法 流水で洗う 流水で 汚れを洗い流す 石けん液で洗う 石けん液を適量とり 泡立てる 手の平 甲 指先 指の間 親指の付け根など手全体を洗う 標準的な手洗いの場合 爪ブラシを使用すること 流水で十分にすすぐ 石けんが除去されるまで十分にすすぐ ここまでの手順を 2 回 行う ペーパータオル でふく ペーパータオルで水気をぬぐい取るよう に十分にふき取る 消毒液で消毒する 消毒用アルコールをかけ 手全体にすり込 む 個人用爪ブラシを設置すること 3-
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4. 配膳作業 日程例 10:30 学校へ出勤 身支度 手洗い 牛乳 パン 直送品の検収 10:30~11:30 配膳室の清掃 牛乳 パン 学校直送品をクラスごとに振り分ける 配膳棚がある施設は 食器コンテナから給食食器を取り出し 配膳棚に配置 11:30~12:30 配膳棚がある施設は 食缶コンテナから給食食缶を取り出し 配膳棚に配置 学校長への給食検食提供 サンプルケース ( 展示食 ) の準備 児童生徒の運搬作業の補助 12:30~13:00 休憩 ( 昼食 ) 13:00~14:00 児童生徒の返却作業の補助 食器及び食缶を各コンテナに戻す 配膳室の清掃 後片付け 各学校の日課に応じて 調整を行うこと 給食コンテナは 重量があり動き出すと急に停止ができないので 作業をしている人が挟まれるなど の危険性がある 給食コンテナを移動させるときは 移動場所を確認し 配膳員が複数の場合はお互 いに声を掛け合いゆっくり動かすなど 安全な作業に心がけること 給食センターの食器 食缶は 消毒を行い清潔な状態で配送される そのため 必要以上に食器等に 触れないこと アレルギー対応児童生徒がいる場合 給食センターからの対応食配送予定表により配送日を確認し 対象児童生徒 ( または学級担任等 ) に対応食を確実に手渡す -6-
5. 各種記録 記録用紙に記入 確認した直後にボールペンで 結果 氏名 を記入する メモからの転記を しない 記録を修正する場合は 2 本線で消して新 たに記入し 修正者の名前を記録する 配膳室内に指定し た以外の筆記用具 を持ち込まない 各種記録表 ( 簿 ) は 項目ごとにファイルし適切に保管すること 給食日誌 ( 第 24 票 ) 検食日誌( 第 25 票 ) 冷凍冷蔵庫管理表( 第 26 票 ) は 1 年間保存 学校給食物資関係納品書は 3 年間保存 -7-
6. 検収 保管 受け入れ 床に直置きしないようにする 検収 計量 配膳室で検収を行う 1. 品名 2. 数量 3. 納品時間 4. 納入業者名 5. 品質 6. 包装状況 7. 異物 8. 賞味期限等年月日表示およびロット番号 9. 品温 非接触温度計使用 検収項目に沿って確認し 丌適のものは返品 交換等を行う 記 録 上記 (1~9) について点検し 第 24 票 給食日誌 の検収表に記録する 給食センターからの配送品は 料理ごとに 温度を測定して記録する 食品の温度に大きく異常がある場合は 学 校長に連絡し 対応を協議する 望ましい品温 牛乳 :10 以下 和え物 :20 以下 温食 :60 以上 パン : 室温以下 保 管 食品は それぞれの保存基準に従い保管する 学校給食用食品の 保存基準 (p9) 移送用外装包装の汚染を持ち込まない 参照 ( ダンボール箱 業者の容器から 清潔な ビニール袋等に移し替える ) 検収の際 勤務時間内で給食配膳員が必ず立ち会うこと ( 配膳員が丌在の場合は 代わりの者が立 ち会うこと ) 学校直送品 ( 給食センター以外から届く食品 ) の保存食は 各給食センターが学校 ( 東部給食センタ ーエリアは 4 校 西部給食センターエリアは 3 校 ) から回収しまとめて保存する 牛乳は予備がないため 各給食センターで必要本数を保存する -8-
学校給食用食品の保存基準 ( 学校給食衛生管理基準 より ) 食品名 保存温度 牛乳 10 以下 バター クリームなど 10 以下 チーズ 15 以下 種実類 15 以下 冷凍食品 -15 以下 -9-
7. 冷蔵庫 冷凍庫管理 設備管理 故障 破損は速やかに補修する 庫内の棚に錆や汚れがないこと 温度管理 毎日 作動状態と庫内温度を点検し 記録する ( 午前と午後の2 回 ) 庫内温度に異常がある場合は 速やかに学校長に連絡する DF 表示または基準より高い場合 時間をおいて再度点検し記録する 第 26 票 冷蔵庫 冷凍庫温度記録表 に記録する 食品材料の保管 食品は間隔を空けて冷気が通るように保管する 整理整頓し 不要物は撤去する 学校給食用物資の保管のみに使用し 個人の物品等は入れない 点検 清掃 月 1~2 回 フィルターを取り外し換気状 態の点検や清掃を行う 第 26 票 冷蔵庫 冷凍庫温度記録表 に記録する 庫内温度は 冷蔵庫 10 以下 冷凍庫 -15 以下であること -10-
8. 清掃 午前 カウンター 棚 食品や食器等を置くカウンター等の汚れ やほこりをペーパータオルで取り除く 消毒 アルコール消毒をする 冷蔵庫 冷凍庫の取っ手も アルコールを 浸したペーパータオルで拭き上げる 乾いた状態で 消毒用アルコールを濡れるように十分噴霧し ペーパーでまんべんなく塗り広げる 午後 カウンター 棚 食品や食器を置くカウンター等の汚れや ほこりをペーパータオルで取り除く 床 床は 掃き掃除またはモップで拭く 床が汚れたときは 汚れを取り除き洗剤を含ませたモップで拭き上げる 水を含ませたモップで洗剤を拭き取り 乾いたモップで乾拭きする 通常は 水で洗い流 さない 冷凍庫 冷蔵庫 取手 庫内 棚 扉およびパッキン部を清掃する 汚れがひどい場合は 洗剤をしみこませたペーパータオル等で拭いた後 水を含ませた別のペーパータオル等で拭き上げる 月に1~2 回 フィルターを取り外し 水洗いや掃除機での吸引などで清掃する 第 26 票 冷蔵庫 冷凍庫温度記録表 に記録する 清掃は 食品が配膳室にないときに行うこと 配膳室専用の清掃用具で清掃すること 窓や扉なども定期的に清掃すること -11-
9. そ族 昆虫の駆除 発生状況の確認 駆 除 ねずみ 昆虫等の発生状況を点検する 発生を確認した時はその都度駆除する ( ハエたたき 駆除スプレー ごきぶりホイホイ設置 煙霧駆除剤等 ) 結果を第 24 票 給食日誌 の学校給食日常点検表に記録する 駆除内容も第 24 票 給食日誌 の学校給食日常点検表に記録する 侵入防止措置を講じ 補修 整理 整頓 清掃 清拭 消毒等衛生保持に努めること -12-
10. 事故発生時対応 配膳時 喫食中 喫食後 包装容器等の異状 味 臭いがおかしい 異物の混入発見 健康異常 複数で確認し異常と認められた場合 速やかに学校長へ連絡する 異物混入 牛乳 パンの異常等の場合は 可能な限り現物を保持しておく 健康異常の情報が入った場合 速やかに学校長へ連絡する 第 30 票 学校給食事故等報告書 により報告する 事故発生時の連絡体制 (p14) 参照 嘔吐物の処理 学校給食配膳員は 嘔吐物の処理を行わない 嘔吐物は配膳室に持ち込まない 嘔吐物が付着した食器等は 消毒が行われ衛生的に処理されたものを受け取る 嘔吐物処理後 ( 消毒済み ) の食器等が返却された場合 新しいビニール袋に入れ 処理した食器とわかるように給食センターに返却する 食器消毒マニュア ル (p15) 参照 食器等の破損 過不足 少量であれば予備で対応し その後 関係給食センターに連絡する 多量であれば直ちに関係給食センターへ連絡し 届けてもらう 給食センターへの 連絡は 学校を通し て行う -13-
事故発生時の連絡体制 速やかに 市教委及び給食センターに第一報を入れるとともに 市策定 学校給食事故報告書 にて報告 食中毒発生時の報告については 下記参照 保護者 連絡 事 故 連絡 4 各学校 連絡 1 指導 指導 報告 諫早市教育委員会 教育総務課 ( 対策本部 ) ( 直通 )22-2532 市教育委員会 全学校の児童生徒の健康状況調査 把握 関係者による対策の協議 対策委員会の設置 県策定 報告様式 1 により報告 被害拡大防止のため 市教委の対応と学校の状況を県教委及び保健所へ報告する 助言 指導 県教育委員会 状況の把握 必要に応じて市教委へ情報提供 指導 関係機関へ連絡 調整 長崎県教育庁体育保健課 095-894-3395 報告 指導 文部科学省 報告 連絡 2 学校医 学校薬剤師 関係業者 連絡 諫早市学校給食センター ( - ) ( 市役所代表 :22-1500) 連絡 立ち入り調査 原因究明 指示 連絡 ( 食中毒の場合 ) 連絡 長崎県県央保健所 26-3305 指導 連絡 長崎県県民生活部 報告報告 生活衛生課 095-895-2364 食中毒発生時の報告内容 学校給食衛生管理基準 別紙 4-1にて報告 ( 学校名 発生日時 児童生徒数 欠席者数 有症者数 健康状況等 ) 学校運営の措置( 給食中止 出席停止 臨時休業等 ) 保護者への通知等の状況 校医 薬剤師への状況報告及び対応協議 発生時は 毎日児童生徒の健康状況を報告する ( 学校 ) 検食簿 児童生徒等の健康チェック票 ( 給食センター ) 過去 2 週間の献立内容と保存食名 検収簿 検食簿 調理従事者健康チェック表 日常点検表等 指導 厚生労働省 指示 処置 発 生 校 連絡 3 相談 -14- 報告
1 吐物の処理 児童生徒の吐物が食器についた場合の処理について 食器消毒マニュアル 吐物には ノロウイルスが大量に含まれている場合があります 取り扱いに注意して ウイルスを他に拡大させないようにすることが大切です 1000ppm 次亜塩素酸ナトリウム溶液 ( ) を作ります 使い捨て手袋を着用します キッチンハイター (6% 濃度 ) の場合 60 倍で 1000ppm キッチンハイター 50ml を 3L に薄める 食器の中の吐物をタオルペーパ等で拭き取り ビニール袋に入れ密封します 吐物が できるだけ残らないようにふき取ります 2 食器の消毒 ビニール袋に次亜塩素酸ナトリウム溶液を入れ 吐物のついた食器をしばらく浸します ビニール袋に次亜塩素酸溶液を入れて 十分に浸して消毒を行います 3 すすいで 返却する 流水でよくすすぎ 他の食器と別にして返却してください その後 食器をすすいだ場所を洗剤できれいに洗浄します 処理が終わったら ていねいに手洗い うがいをします 新しいビニール袋に入れ 学校名を記入し 処理した食器とわかるように返却してください -15-