1.4 河川堤防の浸透・地震複合対策技術の開発

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1 1.4 河川堤防の浸透 地震複合対策技術の開発研究予算 : 運営費交付金 ( 一般勘定 ) 研究期間 : 平 23~ 平 27 担当チーム : 地質 地盤研究グループ ( 土質 振動 ) 研究担当者 : 佐々木哲也 石原雅規 谷本俊輔 吉田直人 荒木裕行 要旨 直轄管理区間の堤防では 各種指針に基づいて浸透安全性 耐震性の照査が実施されており 安全性の不足する区間が相当程度存在することが明らかになりつつある また 2011 年東北地方太平洋沖地震では 堤体が液状化して大変形する現象が多く確認された 本研究は 堤防の質的向上に迅速かつ効率的に対応するため 浸透対策のコストダウンや効果的な地震対策 洪水と地震の対策を両立させる複合対策について提案することを目的としている 平成 26 年度は 平成 25 年度に引き続き 浸透対策の現地モニタリングと 洪水時の揚圧力対策と堤体の液状化対策について模型実験を実施した その結果 姶良川における現地モニタリングからドレーン工と川表遮水シートを併用した対策実施箇所及びドレーン工の対策実施箇所において 短時間集中豪雨に対する対策効果を確認することができた また 河川堤防の揚圧力対策に関する模型実験により 対策工の規模や仕上がりによっては 対策工周辺から噴砂が生じ さらに噴砂によって対策工の目詰まりが生じることが明らかとなった これより 設計する際には十分な安全余裕を持ち 土砂が移動しないよう透水層の流速を抑える必要があることが分かった さらに堤体の液状化対策工法に関する動的遠心実験を実施し 対策工の種類と規模 組合せに応じた効果を整理した上で 再現解析を実施し堤体液状化対策工を施した堤防の沈下量を評価できることを確認した キーワード : 河川堤防 堤体液状化 液状化対策 動的遠心模型実験 浸透対策 2011 年東北地方太平洋沖地震 1. はじめに直轄管理区間の堤防では 平成 14 年の 河川堤防設計指針 1) に基づいて詳細点検を実施した結果 点検対象区間約 11,000km のうち約 3 割の区間で浸透安全性が不足していることが明らかになった また 平成 19 年以降 河川構造物の耐震性能照査指針 ( 案 ) に基づいて耐震性能の照査が進められており 平成 24 年 2 月に改訂 2) された内容も含めて耐震性が不足する区間が明らかになりつつある また 2011 年東北地方太平洋沖地震では これまで主に検討してきた基礎地盤の液状化による被害とともに 堤体自体が液状化して大変形する現象が多く確認された 河川堤防耐震対策緊急検討委員会 3) においても 堤体の液状化対策の効果の定量的な把握とそれを反映した設計法の高度化が急がれると指摘されている 本研究は 堤防の質的向上に迅速かつ効率的に対応するため 浸透対策のコストダウンや効果的な地震対策 洪水と地震の対策を両立させる複合対策について提案することを目的としている 平成 26 年度は 平成 25 年度に引き続き 浸透対策の現地モニタリングと 洪水時の揚圧力対策と堤体の液状化対策について模型実験によりその効果 を検証し 再現解析を実施した 2. 堤防の浸透対策に関する検討 2.1 堤防の浸透対策に関する現地モニタリング モニタリングの継続実施川裏のり尻部にドレーン工や川表のり面被覆工法による浸透対策を実施した肝属川水系姶良川左岸 5.4k 付近 ( 鹿児島県鹿屋市 ) において 現地モニタリングを継続実施した 対策工の設置位置と観測井の位置関係 及び地質縦断図 代表断面の横断図を図 -2.1 に示す 姶良川堤防のモニタングは 平成 20 年度末に ドレーン工法もしくはドレーン工法と表のり面被覆工法 ( 遮水シート ) の併用による質的整備が実施された箇所で行っている 観測は平成 21 年 8 月から実施しており 平成 26 年 3 月末時点も継続中である 堤体内水位の観測頻度は 10 分に 1 回としている 加えて モニタリング箇所における河川水位と 降雨量も観測している 平成 21 年 8 月の観測開始以降 最も河川水位が上昇したのは平成 24 年 6 月の出水であり 平成 26 年度はそれ - 1 -

2 to: 天端川表側 tu: 天端川裏側 un: のり面川裏側 (a) モニタリング箇所平面図 図 -2.2 姶良川の現地モニタリング箇所で計測した降雨量と堤体内水位等の時刻歴対して 裏のり尻ドレーン 川表遮水シートの浸透対策が効果的であることが確認できた TP+19.2m ( 天端 ) TP+15.9m (b) モニタリング箇所縦断図 ( 天端川裏肩 ) 125 un 125 tu 125 to (c) モニタリング箇所横断図 ( 左岸 5.4k+60m) 図 -2.1 姶良川の現地モニタリングを超える河川水位の上昇は確認されなかった しかし 平成 26 年 6 月 27 日に鹿屋市において梅雨前線の影響で 4) 24 時間降水量 182 mmが観測されているため 今年度は 降雨時のモニタリング結果から 短時間の降雨に対する質的整備の効果について検討した モニタリング結果平成 26 年 6 月 27 日にモニタリング地点の雨量計で最大で 68.5mm/hr が観測された 図 -2.2 に 6 月 26 日 ~6 月 29 日のモニタリング結果を示す 河川水位の上昇は 高水敷程度までで堤体の高さに達していないため 堤体内水位は雨の影響のみを反映している結果を示していると考えられる 無対策の箇所では 降雨と同時に急激に堤体内水位が上昇することが確認された それに対して対策工 ( ドレーン ) を実施した箇所では やや緩やかに堤体内水位が上昇することが確認され 対策工 ( ドレーン+ 遮水シート ) を実施した箇所では 緩やかに堤体内水位が上昇することが確認された また 無対策と比較し対策工を実施した箇所では 堤体内水位のピークも低下しており 短時間の急激な降雨に 二次元浸透流解析による検証モニタリング箇所で 地盤調査した結果から二次元断面のモデルを作成し 二次元浸透流解析により降雨に対する質的整備の効果について検証した 浸透流解析は Dtransu-2D EL 5) プログラムにより行った 解析条件は 堤体内の降雨による水位低減効果を確認するため 初期水位 河川水位は 堤内地盤高 -0.5m に合わせて一定とした 降雨は 平成 26 年 6 月 26 日 ~6 月 29 日に観測した雨量とした 地盤の透水係数は 図 -2.1(b) に示す地盤調査結果とした また 不飽和特性 ドレーン 遮水シートの透水係数は 河川堤防の構造検討の手引き 5) により設定した 浸透流解析の結果を図 -2.3 に示す 短期間の降雨に対して 無対策と比較して対策工がある場合は 川裏のりの堤体内水位が低い値を示し 解析によっても対策工の効果が確認された しかし モニタリングで水位差が確認された堤防天端裏の肩の位置や モニタリングの堤体内水位の結果とは値が乖離しており 地下水位や堤防縦図 -2.3 二次元浸透流解析結果 ( 降雨後のピーク水位 ) 2

3 断方向の影響や 地盤の透水係数などを検討する必要がある モニタリングを継続し 質的整備の効果について検証を続ける予定である 2.2 堤防の盤ぶくれ対策に関する模型実験 対象とする盤膨れ対策工河川堤防の多くは 河川流出土砂で形成された沖積層上に築造されており 基礎地盤に透水性の高い地層が存在する場合が多い このような透水性地盤が存在する箇所では 洪水時など堤外地側の河川水位が上昇すると 浸透現象によって透水層内の水圧が高くなり堤内地側の被覆土層表面が膨れ上がり漏水 噴砂などの被害が発生する場合がある 河川堤防の基礎地盤の盤膨れに対する安全性照査は 河川堤防の構造検討の手引き 2) に基づき 堤内地地盤の表層が粘性土で被覆されている場合に行われ G/W>1.0(G: 被覆土層の重量 W: 被覆土層底面に作用する揚圧力 ) で照査される 盤膨れ対策としては 断面拡大工法や川表遮水工法 ブランケット工法などのように浸透距離を増し川裏のり尻位置の水圧を低下させるか 基礎地盤の浸透水を遮断する工法が一般である しかし これらの工法が適用困難な箇所でも実施可能な対策工法の開発が望まれている 上記対策工法の他には ウェル工法 7) などの堤内基盤排水工法 ( 川裏のり尻部から透水層の水を排水し揚圧力を低減させる工法 ) があり 上述の工法に比べ安価で用地もほとんど必要ないものの 効果を検証した事例が少ない そのため 昨年度の実験 7) に加え堤内地側に設置したドレーンについて模型実験を行い 効果の確認および極端な圧力を透水層へ加えた時のドレーンやドレーン周りの地盤挙動など検証を行うものとした 実験概要実験は図 -2.4に示す実験土槽 ( 幅 4m 奥行き8m 高さ 2.5m) に盛土高さ 1.25m 勾配 1:2.0 の実堤防ののり尻部分のみを切り出した模型を作製した 盤膨れを再現するため透水層 ( 川砂 : 透水係数 k s = m/s) の上に被覆土層 ( ローム : 透水係数 k s = m/s) を設置し盤膨れが発生し易い構造とした 堤体部の盛土には被覆土層と同じロームを使用した ドレーンは円形に組んだジオグリッドの内側に単粒度砕石を投入して作製した 外力は模型の堤体端部に VU 200の塩ビ管を埋設し給水する事で 透水層 ( 川砂層 ) に水圧を与えることとした その結果 1.25mの堤防では考えられない水圧が透水層に作用することになる これは より大きな堤防ののり尻付 2.50 断面図 給水用塩ビ管 VUφ 近の透水層に作用する水圧を再現するための工夫である 対策工は模型中央ののり尻部に円柱ドレーンを地表面から透水層 ( 川砂層 ) まで貫通するよう設置した 実験ケースは表 -2.2 に示すように昨年度実施した 3 ケース 8) に加え 円柱ドレーンの設置間隔 大きさを変化させたケースの計 3 ケースを平成 26 年度に行った 実験方法実験は外力条件として 埋設した塩ビ管に給水し 管内の水を上昇させることで 河川水位の上昇による透水層の水圧上昇を再現した 初期水位は 実験開始までに土層を飽和させ被覆土層表面とした 図 -2.5 に示すように実験開始時に被覆土層表面を 0cm とし 塩ビ管内の水位を 1 時間毎に 10cm ずつ段階的に上昇させた 8.00 天端川裏法面堤内地 堤体 ( ローム ) 被覆土層 ( ローム ) 透水層 ( 川砂 ) φ300 ドレン 間隙水圧計 マノメーター 単位 :m 変位計のり尻から 0cm,50cm,100cm 図 -2.4 模型実験の断面図 平面図 表 -2.2 実験ケース ドレーン形状 設置間隔 Case1 φ Case2 φ Case3 φ300+2m - Case4 φ m Case5 φ m Case6 φ 図 -2.5 外水位 H25 年度実施 H26 年度実施 3

4 る ドレーンから砂の噴出後 一度低下した圧力水頭は, 水位 1.1m の時点で再度上昇している これは, 透水層より流出した砂によってドレーン内部が閉塞し 目詰まりをおこした結果ドレーンからの排水が遮断され 透水層内部の水圧が上昇したと思われる ただし ドレーンからの噴砂が生じた辺りでは 流量が急変した影響で水位を階段状に制御することができなかった このため 噴砂 ドレーン内の堆積を繰り返し ドレーンの目詰まりを助長させた可能性もある この透水層内部の圧力上昇によりのり尻から 1.5m 離れた堤内地側中央部の被覆土層表面が膨れ上がり 噴砂を伴った漏水が発生した 図 -2.8 に Case4 の噴砂 漏水の写真を示す 対策工の脇から漏水が生じた原因としては 透水層内の圧力が上が (a)case4 (b)case5 (c)case6 り易かったことと 対策工の周りに比較的大きな隙間が図 -2.6 平成 26 年度実施模型の断面図 平面図存在したことだと考えられる 対策工以外にも被覆土層 模型は図 -2.6 に示すように 堤内地側の地表面に変位計を 9 箇所設置し地盤の変位を計測し 透水層の上部に間隙水圧計を 35 箇所 透水層下部にマノメーターを 24 箇所設置し被覆土層下面に働く揚圧力の計測を行った また 実験中は塩ビ管への給水量と堤内地側に排出される水の量を併せて計測した 実験結果 (1) 水位上昇と圧力水頭および鉛直変位の関係各実験で計測された間隙水圧計 ( 圧力水頭 ) の値と堤内地側の被覆土層表面の鉛直変位量を水位上昇による変化で表したグラフを図 -2.7 に示す いずれのグラフも模型中央のり尻から堤内地側に 1m 離れた地点の計測値である 実験で計測された圧力水頭の値と鉛直変位量は, 水位の上昇に伴い右肩上がりに増加している また圧力水頭の増加が鈍りほぼ横ばいとなる水位と 地表面の鉛直変位量が 5 mmを上回る水位は ほぼ同じ水位である Case4 以外の実験では 堤内地側地表面で噴砂や漏水を伴った盤膨れは確認されなかったが 圧力水頭の増加が横ばいとなり 鉛直変位が 5 mm以上となる状態で 明瞭な噴砂を伴った漏水は確認できていないが 堤内地側の被覆土層表面や土槽壁面から漏水が発生していると思われる Case4 の実験で計測された圧力水頭は, 実験開始から右肩上がりに上昇しているが 水位が 1m を超えた 7 時間 40 分を過ぎた辺りから 圧力水頭が低下している この圧力水頭の低下は ドレーンからの排水が濁り始めた時点であり その後まもなく噴砂も生じている ドレーン付近から透水層の砂が流出したことや 排水量が増えたことによって 透水層内の水圧が下がったと考えられ 圧力水頭 (m) 変位 (mm) case1 case2 case3 case4 Case5 Case6 Case4 濁り Case4 噴砂 水位 (m) Case1 Case2 Case3 Case4 Case5 Case 水位 (m) 図 -2.7 のり尻から 1m 離れた地点の圧力水頭 ( 変位 ) と水位の関係 表面から土槽壁面から目視でははっきり確認できない程度の漏水が発生しているものと考えられる のり尻から離れるにしたがって透水層内の水圧は減少する傾向が全ての実験ケースで見られたのは このような漏水が原因だと考えられる この減少傾向の程度や 外水位と透水層内の圧力の関係には ケースごとにバラツキがある Case4 は比較的減少傾向が小さく 図 -2.7 のとおり外水位に対して透水層内の圧力が大きいケースであった 目視では判別できない漏水の程度が小さいケースであったことが推測される 透水層内の圧力が大きければ噴砂が生じやすくなる また 対策工の周りの隙間は 意図して作ったものではなく 円形に組んだジオグリッドの内側に単粒度砕石を投入して対策工を作った結果 くり抜 4

5 図 -2.8 Case4 盤膨れ状況 図 三次元解析モデル (Case1) 水位 (m) Case2 Case5 Case4 0.5 Case3 Case6 Case ドレーン面積 (m 2 ) 変位出始め変位 5mm超水圧一定 ( 堤内地 ) 排水濁り盤膨れ 砂噴出 図 -2.9 ドレーンの表面積と水位上昇に伴う経過 いた被覆土とジオグリッドの間が密着しないためにできたものである このような隙間に水が集まると流速が大きくなり 噴砂が生じやすくなると推測される 対策工を設置するために被覆土層を鉛直に切った場合には 施工上隙間をゼロにすることは難しいかもしれない 設計上 隙間が存在することを前提に必要安全率を割り増しする考え方があり得る 一方 隙間をゼロにするための工夫として被覆土層を鉛直に切らずに 5 分程度の勾配をもって切る方法が考えられる 内部に投入する砕石が隙間を充填するように埋まる これらは 次年度 設計法を取りまとめるにあたっての課題となる (2) 水位上昇と圧力水頭および鉛直変位の関係円柱縦型ドレーンの断面積と水位上昇に伴う状態の変化の関係を図 -2.9 に示す 縦軸方向に同一ケースとなり 各ケースについて状態が変化した時点の水位をプロットした 概ねすべてのケースで水位を上げていくと地表面の変位が出始め 間隙水圧計の値がほぼ一定となり 地表面の変位が 5 mm以上となる 変位が出始める水位と変位が 5 mm以上となる水位は 右肩上がりの同様な傾向がありドレーンの円の面積と関係がある Case4 は水位が比較的低い段階でドレーンからの排水が濁りはじめ その後ドレーンが目詰まりを起こし 堤内地側に盤膨れが発生した また Case6 では 水位上昇に伴い被覆土層表面に 図 三次元浸透流解析結果発生した細かな亀裂や土槽壁面から噴砂を伴わない漏水が確認された Case6 は 水位が 1.8m を超えたあたりからドレーンからの排水が濁りはじめ 最終的には砂混じりの排水となった 実験結果と浸透流解析実験で行った各ケースについて 図 に示すようなモデルを用いて 3 次元浸透流解析を行った 対策工を離散配置する場合には 対策工の中間で透水層の水圧が最も大きくなることから 設計でも対策工の中間で対策工の効果を評価すべきである しかし 現在 設計で一般的に使われている 2 次元浸透流解析では 対策工の中間の透水層の水圧分布を適切に評価することは困難であることが分かっている そこで 今年度は 3 次元解析による再現性を確認するものである 不飽和特性は, 河川堤防の構造検討の手引き 6) にしたがって設定した ドレーン ( 砕石 ) の透水係数は不明のため パラメトリックスタディーを行い間隙水圧計により計測された被覆土層下面に働く水圧 ( 圧力水頭 ) に近い解析結果となるドレーンの透水係数を推定した ドレーン ( 砕石 ) の透水係数を変化させただけは計測値と整合しない場合 被覆土層 ( ローム ) の透水係数についても変化させ 解析値と計測値が整合する透水係数を推定した 5

6 図 にパラメトリックスタディーを行ったドレーンの透水係数と被覆土層の透水係数の組み合わせを で示し 概ね整合した組み合わせを 印で示す 浸透流解析は 6 ケース全て同じ透水係数を用いた 全てのケースでロームの室内試験値である透水係数 k s = m/s より大きい値を用いた方が計測値と整合する結果となった これは水位上昇に伴い堤内地側の被覆土層表面に細かな亀裂や土槽壁面でルーフィングが生じ 目視で確認できない漏水が発生していることが原因ではないかと推測している ドレーンからの砂の噴出や盤膨れが発生した Case4 以外は ドレーン ( 砕石 ) の透水係数を k s = ~ m/s 被覆土層( ローム ) の透水係数 k s = m/s 程度で計測値と解析値が概ね整合した ドレーンから砂が噴出し盤膨れが発生した Case4 は, 他のケースに比べ透水層の水圧が上がりやすかったことに対応し 他のケースと離れた透水係数になったと推察される まとめ堤内基盤排水工法のうち堤防縦断方向に離散配置された円柱縦型ドレーンについて大型模型を使用した浸透実験を行った結果 対策工の断面積が小さな Case6 でも効果が確認された一方で Case4 では水位上昇の早い段階で円柱縦型のドレーンから砂が噴出され 目詰まりを起こした結果 堤内地側の地表面で盤膨れ現象が確認された Case4 の対策工脇からの噴砂の原因の 1 つは 対策工の周りに隙間が存在していたことである 次年度 堤内基盤排水工の設計法を取りまとめるにあたって 隙間が存在することを前提とした安全率の割り増し あるいは 隙間ができない工夫が課題となる また 今回 三次元浸透流解析によって実験の再現解析を実施した結果 対策工の中間の透水層の水圧分布を適切に評価することが可能であることが確認できた したがって 離散的に配置された対策工の設計に際して対策工の効果を評価する場合には 三次元解析が望ましいと考えられる 3. 堤防の地震対策に関する検討 3.1 堤体液状化対策の効果に関する遠心模型実験 遠心模型実験の目的軟弱粘性土地盤上の堤体の底部に形成された飽和域の液状化 ( 堤体の液状化 ) では 対策技術の確立が課題となっている 堤体が液状化すると液状化領域が水平方向に伸張変形することで天端沈下が生じるような被災形態をとることから 堤体内での液状化は許容するものの堤体の変形を抑制することを目的として 法尻の水平変位を抑制する対策工を検討している 既設堤防への適用性を考慮した結果 堤体への河川水の浸入を助長しない対策工として押え盛土工 堤体からの排水を妨げない対策工としてドレーン工が挙げられ それぞれ川表側および川裏側への適用が想定される これまでにもこれらの対策工の効果を明らかにする目的で遠心模型実験が実施したが 9) 10) 縮尺模型実験を実施する上での課題があり 対策効果の定量的な検証には至っていない そこで 実験条件等を見直した遠心模型実験を実施し 対策効果について検討を行った 実験条件本研究では厚さ 8.0m の粘性土地盤の上に築かれた高さ5.0m 法勾配 2 割の堤防を模擬した模型を作製し 50G の遠心場において加振実験を行った 以降に示す数値は特記しない限り全て実物換算した値である 実施した実験ケースの一覧を表 -3.1 に示す 対策工は押え盛土工およびドレーン工の寸法を変えて組み合わせ 寸法の大きい対策工のケースを Case 2-10 寸法の小さい対策工のケースを Case 2-11 さらに無対策のケースを Case 2-4 とした 模型の概要図を図 -3.1 に示す 堤体は非塑性シルト (DL クレー ) とカオリン (ASP-200) を乾燥重量比 3:1 で配合した混合材料 ( s = g/cm 3 D 50 = mm I p = 7.5 dmax = g/cm 3 ) を用い モールド内で D c が 85% となるように締固めて作製した 堤体材料の液状化強度 R L20 は 0.14 透水係数 k は m/sec である 6

7 加速度 (gal) 表 -3.1 実験ケースの一覧 川表側対策工 川裏側対策工 Case 2-4 無し無し Case 2-10 押え盛土大ドレーン工大 Case 2-11 押え盛土小ドレーン工小 Case 2-4 Case 2-10 Case 2-11 図 -3.1 模型の概要図 時刻 (sec) Case 2-4 Case 2-10 Case 2-11 図 -3.2 入力波 写真 -3.1 加振後の模型状況 ( 側面 ) Case 2-4 AT( 振動台 ) 粘性土地盤はスミクレー ( s = g/cm 3 I p = 15.8 Cc = 0.183) を用い 40kPa の圧密応力で圧密度が 90% となるまで先行圧密を行うことで作製した Case 2-10 および Case 2-11 については 粘性土地盤の変形を観察するため 堤体直下付近を中心に棒状の塑性状カオリンを地表面より鉛直に挿入することで地盤中に標線を作製した また 堤体の荷重による粘性土地盤の圧密沈下だけでは十分なめり込み沈下を生じさせることが難しいことから 堤体を設置する前に堤体直下の粘性土地盤表面を最大部で深さ 1.0m の弧状に掘削した なお いずれのケースでも堤体の荷重による粘性土地盤の圧密沈下量は堤体中央直下部で約 0.19m であり 加振直前時点での堤体底部のめり込み沈下量は最大部で地表面から 1.19m であった ドレーン工は砕石 7 号を金網で包んだ模型で模擬した ドレーン工の寸法は Case 2-10 が幅 5.0 m 高さ 1.0 m Case 2-11 が幅 4.0 m 高さ 1.0 m である ドレーン工の設置箇所の下部は堤体土を東北硅砂 3 号で置き換えて地表面を水平にした また ドレーン工模型の側面には土槽のガラス面との間は摩擦を低減するためにスポンジを貼り付けた 押え盛土工は東北硅砂 3 号を用い 軽く締固めて作製した 以上の条件で作製した模型は重力場で堤体の飽和を行った後 50G の遠心加速度を与えた状態で加振を行った 入力波にはレベル 2-1 地震動 11 における加速度応答スペクトルに周期特性を適合させた板島橋 TR (II 種地盤 ) の振幅を 0.9 倍した波形を用いた ( 図 -3.2) 模型作製および実験の具体的な手順を以下に示す 1) スラリー状にしたスミクレーを土槽内に投入し 脱気を行った後 40 kpa の先行圧密荷重の下で圧密度が概ね 90% となるまで遠心力を載荷した 2) 遠心力を除荷し 地表面を所定の層厚に整形した また 盛土下部の粘性土地盤表面を円弧状に掘削するとともに 堤体直下付近に棒状の塑性状カオリンを鉛直に挿入することで 地盤中に標線を作製した 3) モールド内で D c =85% となるように突き固めて作製した堤体模型を凍結し 粘性土地盤上に設置した 堤体の底面の形状は 粘性土地盤表面と同形状とした 4) 対策工のあるケース (Case 2-10 Case 2-11) については 対策工の設置を行った 5) 模型を脱気槽内で真空脱気した後 CO 2 ガスを注入しながら大気圧に戻すことで堤体内の空隙を炭酸ガスで置換した さらに 50 kpa の負圧を与え 間隙流体として脱気水を注入することで G.L.+1.0 m 付近まで飽和させた 7

8 6) 水位を保った状態のまま 0.1 G/min の増加割合で 50 G まで遠心力を載荷し 堤体荷重による粘性土地盤の圧密を実施した 堤体中央底部における有効上載圧は 80~ 85 kpa 程度であり 少なくとも中央から両法面中腹付近までの直下における粘性土地盤は正規圧密状態となる 7) 水位を G.L. まで低下させ 有効応力の増加に伴う粘性土地盤の圧密と堤体内の水位変化が概ね収まった状態で加振を行った 実験結果と考察加振後の堤体側面写真および天端写真を写真 -3.1 および写真 -3.2 変形図を図-3.3 に示す 無対策の Case 2-4 では 堤体は主として両法尻にはらみだすように変形し これに伴って天端部分が沈下することで著しいクラックが生じた 一方 Case 2-10 および Case 2-11 では押え盛土工およびドレーン工の近傍において縦断クラックが生じたものの Case 2-4 と比較すると天端沈下および縦断クラックは大幅に減少した 加振後における残留変位の一覧を表 -3.2 に示す 加振により 堤体直下の粘性土地盤では 0.14~0.22m の沈下が認められた また 対策ケースのみの結果ではあるが 法尻部の粘性土地盤には 0.6~0.9m の水平変位が生じ 堤体下部全体での水平伸張ひずみは Case 2-10 で 4.9% Case 2-11 で 6.4% であった 地盤中の標線の動きに基づくと 粘性土地盤の変形は地表面から深さ 3~4m 付近までの領域で生じており ( 図 -3.3) このような変形が実際にも生じる可能性については今後の検討が必要である 堤体中央および川裏側法肩直下での過剰間隙水圧比の時刻歴変化を図 -3.4 に示す Case 2-4 と Case 2-11 では加振により過剰間隙水圧が上昇して液状化したが Case 2-10 については加振中に過剰間隙水圧が負に転じて液状化しなかった 負圧が生じた直接的な原因は正のダイレイタンシーに起因するとみられ これには加振中の粘性土地盤の変形挙動との相互作用や初期せん断等が複合的に影響している可能性が考えられるが 詳細なメカニズムの把握には上述の粘性土地盤の変形とともに今後の研 究が必要である このように Case 2-10 と Case 2-11 では変形抑制メカニズムが厳密には異なることに留意すべきであるが 表 -3.2 に示した堤体天端の平均沈下量で比較すると 小さい寸法の対策工を施した Case 2-11 の天端沈下量は無対策の 33% 大きい寸法の対策工を施した Case 2-10 の天端沈下量は無対策の 19% に抑制されている これらの天端沈下量には粘性土地盤の沈下分 (0.14~0.22m) が含まれるが 粘性土地盤の沈下は対策工がある方がわずかに増加する傾向にあり 対策工の変位抑制効果は主に堤体変形分に対して作用したと考えられる 図 -3.5に堤体の法尻水平変位と天端沈下量の関係を示す 天端沈下量は法尻水平変位の約半分であり 堤体の水平伸張変形を抑えることで天端沈下が抑制されることが明らかである 実験による検討結果のまとめ堤体液状化対策に関する対策工として押え盛り土とドレーン工を対象とし 遠心模型実験を実施することでその効果の検証をおこなった 検討結果を以下にまとめる 無対策のケースでは天端部分が沈下することで著しいクラックが生じたが 対策ケースでは天端沈下および縦断クラックは大幅に減少した 小さい寸法の対策工を施した実験ケースの天端沈下量は無対策ケースの 33% 大きい寸法の対策工を施した実験ケースの天端沈下量は無対策ケースの 19% であった 堤体法尻の水平変位が抑制されることで堤体天端の沈下は減少し 両者はほぼ比例関係にあった 堤体底部の粘性土地盤で変形が生じた点 大きい寸法の対策ケースでは堤体底部で過剰間隙水圧が低下した点に関して 詳細なメカニズムの把握には今後の検討が必要である 表 -3.2 堤体初期条件および加振後残留変位の一覧 加振前 加振後 堤体天端堤体法尻変位 (m) 堤体直下粘性土地盤 (m) Case 堤防高さ飽和層厚平均沈下川表側法尻川裏側法尻堤体中央直下川表側法尻川裏側法尻 (m) (m) (m) ( 水平 ) ( 水平 ) ( 沈下 ) ( 水平 ) ( 水平 ) * 3.83 * ** - ** *** 0.57 *** *** 0.93 *** * 重力場で残留値を測定 ** 欠測 *** 堤体解体時に法尻位置の変位量を測定 8

9 (m) Case 2-4 Case 2-10 Case 2-11 Case 2-4 写真 -3.2 加振後の模型状況 ( 天端 ) ( 加振前 ) ( 加振後 ) 地盤形状 地盤形状 堤体内水位 地盤形状および標線は土槽側面からの観察結果. 0 堤体底部の粘性土地盤表面については模型解体時の観察結果 (m) Case 2-10 ( 加振前 ) ( 加振後 ) 20 地盤形状地盤中標線 地盤形状地盤中標線 押え盛土工大 堤体内水位 堤体内クラック ( 幅 5.0m 高 2.5m) ドレーン工大 10 ( 幅 5.0m 高 1.0m) 地盤形状はレーザー変位計による計測結果, 加振後の堤体内クラックと地盤中標線は模型解体時の観察結果. 0 いずれも土槽ガラス面から模型スケールで150mm 付近を対象 (m) 20 Case 2-11 ( 加振前 ) 地盤形状 ( 加振後 ) 地盤形状地盤中標線地盤中標線 押え盛土工小 堤体内水位 堤体内クラック ( 幅 3.0m 高 2.5m) ドレーン工小 10 ( 幅 4.0m 高 1.0m) 地盤形状はレーザー変位計による計測結果, 加振後の堤体内クラックと地盤中標線は模型解体時の観察結果. いずれも土槽ガラス面から模型スケールで150mm 付近を対象 図 -3.3 模型変形図 3.2 堤体液状化対策に関する数値解析前述の動的遠心模型実験の Case2-4,2-10,2-11 を解析対象とした 解析に用いたメッシュの例としてCase2-10のメッシュを図 -3.6 に, 解析に用いたパラメータ一覧を表 -3.3 に示す 実験においては堤体荷重による圧密沈下も若干生じているが, 解析においては無視し, 堤体の基礎地盤へのめり込み量は掘り込んだ深さの 1.0m とした 地下水位より上の範囲の弾塑性モデルに使う粘着力と摩擦角は, 模型の密度に合わせた三軸試験の結果から設定した ま (m) (m) (m) 過剰間隙水圧比 堤体中央直下 川裏側法肩直下 Case 2-4 ( 無対策 ) Case 2-10 ( 対策工大 ) Case 2-11 ( 対策工小 ) 時刻 (sec) 図 -3.4 過剰間隙水圧比の時刻歴変化 天端沈下量 ( 平均 ) (m) 無対策 (Case2-4) y = x R² = 対策工小 (Case2-11) 対策工大 (Case2-10) 堤体の法尻水平変位 ( 平均 )(m) 図 -3.5 堤体の天端沈下量と法尻水平変位 た, 加振によって生じる基礎地盤の変形を解析でも表現できるよう, 基礎地盤も堤体と同じく液状化層として扱った 基礎地盤のモデル化の方法として, 液状化層ではなく, 弾塑性要素によって表す方法も考えられる しかし, 非排水繰り返し三軸試験では液状化しやすい砂に似た挙動を示したことや, 三軸圧縮試験から得られた粘着力, 摩擦角では実験における基礎地盤の変形を解析において上手く再現できなかったことから, 液状化層扱いとした 一方, 液状化層扱いとした場合でも, 繰り返し三軸試験の結果得られた液状化強度比をそのまま使うと実験の変形を上手く再現することができなかったので, 無対策の Case2-4 の天端沈下量が実験と解析でほぼ一致するように解析に使う堤体と基礎地盤の液状化強度比を設定した 基礎地盤の液状化強度比を 0.300,0.350,0.400 と変え, 沈下量がほぼ実験結果と一致する堤体の液状化強度比を求めた結果が表 -3.3 の液状化強度比の組み合わせ 1~3 である 今回の検討の目的は対策工の効果の評価であるため, 同じパラメータを使って対策工を入れた場合の解析を行って実験と比較すれば良い ALID の解析では, 初期応力解析, 自重変形解析, 水圧消散解析の 3 つのステップを順に計算し, 水圧消散解析後の変形から天端沈下量を算出するのが一般的である しかし, 本検討では, 水圧消散解析は実施せず, 初期応力解析, 自重変形解析の 2 つのステップとした 実験では水圧消散に伴う変形はあまり顕著に表れていないこと, 基礎地盤も液状化層扱いとした結果, 水圧消散解析を含 9

10 地下水位ドレーン工押え盛土 5m 堤体 8m 基礎地盤 図 -3.6 Case2-10 の解析に用いたメッシュ表 -3.3 解析に用いたパラメータ 堤体 基礎地盤 押え盛土 ドレーン工 せん断剛性 (kn/m 2 ) ポアソン比 湿潤単位体積重量 (kn/m 3 ) 粘着力 (kn/m 2 ) 摩擦角 ( 度 ) 液状化 組合せ 強度比 組合せ 組合せ 図 -3.7 天端沈下量の比較めると実験とは全く異なる基礎地盤の全体的な沈下が支配的な変形モードになるためである さらに, 東北地方太平洋沖地震の基礎地盤や堤体の液状化による被災箇所の天端沈下量をより精度よく解析するために検討した 2 つの改善方策を本検討でも適用した 1 つ目が自重変形解析の液状化層のせん断剛性の補正である 東北地方太平洋沖地震の被災事例では, 液状化判 定上の液状化層のうち深い層は堤防の変形にほとんど寄与しない場合 12) も多いが,ALID では深い液状化層が沈下に大きな影響を及ぼす場合が多い そこで, 安田 稲垣式から得られるせん断剛性に拘束圧に応じた補正係数を乗じることによって, 深い液状化層の変形を抑制するものである この補正によって, 実測沈下量に近い解析沈下量を得ることができるようになった 13) 2 つ目が地下水位の高さを 0.5m 高い位置に設定することである 模型内の水圧計で確認できる水位は水平地盤の高さであったが, 図 -1 のように計算では堤体内の地下水位を上げている 地下水位より上には, サクションにより飽和度が高い範囲が分布する 飽和度が十分に高ければ地震時に液状化するし, 自ら液状化するほど飽和度が高くない範囲でもそれより下の範囲が先行して液状化した場合には水圧が伝播し, 液状化に近い状態になることが想定される このため, 地下水位より上の範囲を全て一様の弾塑性モデルで表すことは沈下量を過小評価することに繋がる このような影響を実際の地下水位より高い位置に解析上の地下水位を設定することによって考慮しようとしたところ, 東日本大震災の被災事例を最も良く再現できたのが, ボーリング孔で確認された地下水位よりも地下水位を 0.5m 上昇させた場合であった 14) また, 対策工 ( ドレーン工と押え盛土 ) には透水性の良い材料を用いていることから, 対策工内部の地下水位は水平地盤と同じ高さとし, 堤体内部にはドレーン工によって地下水位が下がる範囲を若干設けた 図 -3.7 に実験の天端沈下量と解析による天端節点の平均沈下量を比較した結果を示す Case2-4 の実験と解析がほぼ一致しているのは, 沈下量が一致するようにパラメータを設定したためである Case2-10 と 11 の実験と解析を比較すると, 今回の組み合わせの中では, 基礎地盤を大きな液状化強度比とした組合せ 3 の再現性が高く, 逆に基礎地盤の液状化強度比を小さくした組合せ 1 は対策工の効果を上手く評価できていないことが分かる 10

11 図 -3.8~3.10 に解析の結果得られた変形図を示す 図 -3.8 に示す組合せ 1 では無対策のケースでも基礎地盤に比較的大きな水平変位とのり尻部の水平地盤に盛り上がりが見られる これは, 盛土荷重による初期せん断が基礎地盤に作用して結果であると考えられ, 基礎地盤の剛性の比較的小さな組合せ 1 では基礎地盤が大きく変形したものである 対策工を入れた場合には, 堤体下部の液状化層から作用する力が対策工を介して基礎地盤に伝わることにより, さらに変形が大きくなっている 基礎地盤の変形が大きいと堤体が水平に広がるために, 対策効果が十分に発揮されないものと考えられる なお, 実験では, 基礎地盤の水平変位や盛り上がりは, ここまで顕著に見られておらず, 沈下量の再現性の低さと整合的である 図 に示す組合せ 3 の変形にも, 対策工を入れた場合に基礎地盤の水平変位や盛り上がりが大きくなる傾向はみられるが, その量は図 -3.8 の組合せ 1 に比べるとかなり小さい その結果, 対策工を入れた場合に, 堤体が広がらないようのり尻がしっかり押さえられ, 天端の沈下量も大きく低減したものと考えられる なお, 無対策の場合には, 不自然に く の字に堤体のり尻部が変形している これは, 水平地盤に崩壊した堤体土が覆い被さっている状態に対応していると考えられる 図 -3.9 に示す組合せ 2 の変形は, 組合せ 1 と 3 の中間である このように, のり尻ドレーン工や押え盛土による堤体液状化対策工の対策効果は, 大きさ等の対策工の仕様だけでなく, 基礎地盤の物性に大きく左右されることが分かった また, 堤体の液状化による実被災箇所において, ドレーン工を設置した箇所も含め組合せ 1 のように粘土地盤が盛り上がった事例は確認されていないものの, 設計に当たっては, 対策工が十分な支持力を得ることができるよう, 寸法や根入れ等を設定する必要があると考えられる 図 -3.8 組合せ 1 の解析結果 ( 上から Case2-4,10,11) 図 -3.9 組合せ 2 の解析結果 ( 上から Case2-4,10,11) 4. まとめ平成 26 年度は 平成 25 年度に引き続き 浸透対策の現地モニタリングと 洪水時の揚圧力対策と堤体の液状化対策について模型実験を実施した その結果 姶良川における現地モニタリングからドレーン工と川表遮水シートを併用した対策実施箇所及びドレーン工の対策実施箇所において 短時間集中豪雨に対する対策効果を確認することができた また 河川堤防の揚圧力対策に関する模型実験により 対策工の規模や仕上がりによって 対策工周辺から噴砂が生じ さらに噴砂によって対策工 図 組合せ 3 の解析結果 ( 上から Case2-4,10,11) の目詰まりが生じることが明らかとなった これより 堤内基盤排水工法を設計する際には十分な安全余裕を持ち 土砂が移動しないよう透水層の流速を抑える必要があることが分かった 11

12 さらに堤体の液状化対策工法に関する動的遠心実験を実施し 対策工の種類と規模 組合せに応じた効果を整理した上で 再現解析を実施し堤体液状化対策工を施した堤防の沈下量を評価できることを確認した 参考文献 1) 治水課 : 河川堤防設計指針, 2002(2007 最終改正 ). 2) 治水課 : 河川構造物の耐震性能照査指針 解説, ) 河川堤防耐震対策緊急検討委員会 : 河川堤防耐震対策緊急検討委員会報告書 ~ 東日本大震災を踏まえた今後の河川堤防の耐震対策の進め方 ~, ) 気象庁 : 過去の気象データ 5) 西垣誠ほか :Dtransu-2D EL, 6) ( 財 ) 国土技術研究センター : 河川堤防の構造検討の手引き ( 改訂版 ),pp.65-68,pp.71-72, ) US Army Corps of Engineers:Design and Construction of Levees, pp , ) 平林学 吉田直人 石原雅規 佐々木哲也 : 円柱縦ドレーンを使用した堤内基盤排水工法に関する模型実験の再現 解析 地盤工学シンポジウム, ) 谷本俊輔 石原雅規 増山博之 佐々木哲也 : 堤体盛土の液状化対策に関する動的遠心力模型実験 第 47 回地盤工学研究発表会 ) 荒木裕行 谷本俊輔 石原雅規 林宏親 佐々木哲也 : 法尻の安定化を目的とした堤体盛土の液状化対策 第 48 回地盤工学研究発表会 ) 国土交通省水管理 国土保全局治水課 : 河川構造物の耐震性能照査指針 解説 ) 石原雅規 谷本俊輔 川口剛 佐々木哲也 : 東日本大震災による河川堤防の液状化被害に及ぼす液状化層の深度の影響, 地盤工学シンポジウム, ) 脇中康太 石原雅規 佐々木哲也 : 造成年代等を考慮した河川堤防の液状化被害事例再現解析, 第 49 回地盤工学研究発表会, ) 脇中康太 石原雅規 佐々木哲也 : 東日本大震災における堤体の液状化による河川堤防の被災事例解析, 第 48 回地盤工学研究発表会,

13 DEVELOPMENT OF COMPOSITE COUNTERMEASURE FOR SEEPAGE AND LIQUEFACTION OF LEVEE Budged:Grants for operating expenses General account Research Period:FY Research Team: Soil Mechanics and Dynamics Research Group ( Geology and Geotechnical Engineering ) Author:SASAKI Tetsuya ISHIHARA Masanori TANIMOTO Shunsuke YOSHIDA Naoto ARAKI Hiroyuki Abstract :In the fiscal 2014, centrifuge model tests concerning countermeasures for liquefaction inside embankment and for underseepage of levee were performed continuously from the fiscal In addition, field observation of water levels inside levees and precipitation at the sites where some countermeasures for seepage were installed has been continued. As the result, the followings were confirmed. 1) Drainage at the landside toe of levee and seal on the riverside surface of embankment in the Aira river effected to reduce the water level inside the embankment during the short time heavy intensive rain. 2) Boiled sand around the vertical drainage penetrating surface clay layer to reduce uplift force due to seepage during flood was observed in the model test. Boiled sand clogged the vertical drainage. As the result, flow velocity inside permeable layer needs to reduce well in order to prevent to move sand in the permeable layer. 3) Effects of countermeasures against liquefaction inside embankment corresponding to various sizes observed in the series of the dynamic centrifuge model tests were arranged and FEM analysis liquefaction induced deformation could evaluate the effects Key words : levee, liquefaction inside embankment, countermeasure for liquefaction, countermeasure for underseepage

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