C&M Journal no7.indd

Size: px

Start display at page:

Download "C&M Journal no7.indd"

ゆきさあいきょう
5 years ago
Views:

C&M ournal Civilization 2017年2月1日発行 Management 次の世代に与えられた課題は個人コミュニティ社会のために新しい多元社会における諸々の新しい組織を生産的な組織にすることであるすでに起こった未来 rucker Forum 指南の地長崎ドラッカー生誕 1909 年当時の長崎長崎三菱造船所クレン手彩色絵葉書です

Drucker s Management Philosophy 2017年冬ご挨拶本会理事私の見るところドラッカーをめぐり現在起きている最も特筆すべきは個が生き学ぶうえでの指南役とする動きである半世紀以上前にドラッカーが周到に予告したようにすでに社会の中心を占める人々にとってお金より稀少かつ価値あるものなどいくらでもある時代となった時間がそれでありつながりがそれで

圧巻から温泉のように心身を温め伸びやかにしてくれるいくつもの読書会そして言うまでもなく大会当日の運営者参加者登壇者のいきいきと成果をあげる姿それらに接しいかなる付帯条件も留保条件もなくドラッカーの声に率直に耳を傾ける女性たちの姿が際だっていたこれはドラッカーを発明したと言っていい重みを持つ出来事であったかもしれない従来ドラッカーと言えば中高年以上の男性

1 C&M ournal Civilization 2017年2月1日発行 Management 次の世代に与えられた課題は個人コミュニティ社会のために新しい多元社会における諸々の新しい組織を生産的な組織にすることであるすでに起こった未来 rucker Forum 指南の地長崎ドラッカー生誕 1909 年当時の長崎長崎三菱造船所クレン手彩色絵葉書ですこのクレーンは現在も稼働中で明治日本の産業革命遺産となっています出典 The Forum for Studies of Peter F. Drucker s Management Philosophy 2017年冬ご挨拶本会理事私の見るところドラッカーをめぐり現在起きている最も特筆すべきは個が生き学ぶうえでの指南役とする動きである半世紀以上前にドラッカーが周到に予告したようにすでに社会の中心を占める人々にとってお金より稀少かつ価値あるものなどいくらでもある時代となった時間がそれでありつながりがそれである何より質の高い知識や情報がそれであるかくして真に稀少なものに対し鋭敏かつ意識的な人々が一つのトレンドを形成しているように見える長崎大会で体感したのがまさにそれである人間的なつながり学びと美意識の共同体それらにともなう志といったものが質の高い人生に必須であることを知る人々によってなされる追求であるそれを端的に示すのは女性参加者の多さであろう大会前日の軍艦島ツアー圧巻から温泉のように心身を温め伸びやかにしてくれるいくつもの読書会そして言うまでもなく大会当日の運営者参加者登壇者のいきいきと成果をあげる姿それらに接しいかなる付帯条件も留保条件もなくドラッカーの声に率直に耳を傾ける女性たちの姿が際だっていたこれはドラッカーを発明したと言っていい重みを持つ出来事であったかもしれない従来ドラッカーと言えば中高年以上の男性特に経営者や中間管理職のためのものという一貫したイメージがなかったわけではない気づけばもしドラを一つの契機として何かが確かに変わってきたこの社会を生き延び自らを成就する伴走者としてドラッカーが活用されるようになったそしてさらに特筆すべきは経済的成功よりも自らという素材をこの社会で適切に用いることすなわち正しい意味における自己実現の本質が鋭く洞察され実行に移されている点にある考えてみればまず生き延びることそれは最優先の課題であるそうであるならばあの20 世紀の過酷きわまりなき荒波を見事に泳井坂康志ぎ切ったドラッカーから私たちが個として学べることがないはずがないむしろ手つかずの秘密兵器とさえ言っていい私たちは学びによって自己実現可能な存在たりうるとはドラッカー晩年の発言であるまさしく学びが自分らしい生き方を可能にしてくれるいかに風通しよく人とつながり学びの糧とし合えるかが高い指南力と訴求力を持つのはそのためである一方で学びほど多様なものはない学びの価値は経済と違って貨幣以外のさまざまな尺度で測られるものさしは学びの数だけいやそれ以上にある多ければ多いほどよいいくつものものさしをあてがうことでしか発見できない喜びや楽しみがあるドラッカーを師とする方々は言われなくてもそのことを知っている言い方を変えればドラッカーの発言はそのままでは役に立たない長崎では長崎の事情に自社では自社の事情にあるいはそれぞれが個々の事情に合った活用法を一人ひとりが独自の蔵で地酒を醸すように創造していかないと思想が本当の意味で生きてこない与えられた力をフルに活用して目の前の応用問題を日々解くかたちにならざるをえないそれこそがドラッカーと他の凡百の論者とを分ける分水嶺であるなぜならドラッカーは読み手に受け身をとらせない書き方をしたそれぞれが自分だけの道を苦心と葛藤の末に拓かざるをえない書き方をしたメッセージの熱をうちに受けとめつつも持てる心技体を使って今ここから動き出ざるをえなくする発言をしたそれは真の指南力がドラッカーに存する証左にほかならない長崎で切実に実見させられたのはまさにそれであるしかもそれらがどこまでも大会関係者の自覚的追求であることは志の一語がテーマに掲げられたことからも明らかである改めて偉業を讃えたい 1 号

2 MESSAGE IN A BOTTLE 2

3 3

4 4

5 5

6 6

7 in 7

8 8

実務家の視座円城寺雄介氏はみだし公務員の挑戦先憂後楽を胸にドラッカーを実践するドラッカーは自分のその後円城寺氏は本庁の生産者支援課職員研修所とミッションを自覚し当異動をした職員研修所では本来の研修業務だけではなく事者意識を持って社会人事の仕事にも携わったその時に県ではたまたま人事制や組織に貢献すること度の改革を実施していたのだ人事では

救急車へのiPad配備やドクターヘリの導入など救急医療体 2. 人材マネジメント部会との出会い制の変革を成し遂げた人である近年公務員の体験記県庁そろそろクビですか?

円城寺氏の生い立ちと県庁での活動学んだ円城寺氏は 1977年に佐賀県で生ま人材マネジメント部会は一種の道場でれ佐賀県で育った 10代前半のころはあった当時早稲田大学マニフェスト研父親の本棚にあった三国志吉川英治究所の所長だった北川正恭氏などから鍛著をきっかけに歴史にのめりこんだ本えられた人事改革の仕事では攻める仕当は歴史学者になりたかったのが当時は

公務員にありがちな落としどころを意識したきれいにまとめようとすることをほじくり返され最初の配属は土木事務所だったここは本庁ではなく現地機関出先機関である円城寺氏は最初に現地機関に行ったお前は何故やらないのか自分が何をするか一人称たのはラッキーだったと言う顧客県民と接する職場だっで徹底的に考えさせられた公務員は目先の業務をこなすだけでなく本来あるべき姿を

9 実務家の視座円城寺雄介氏はみだし公務員の挑戦先憂後楽を胸にドラッカーを実践するドラッカーは自分のその後円城寺氏は本庁の生産者支援課職員研修所とミッションを自覚し当異動をした職員研修所では本来の研修業務だけではなく事者意識を持って社会人事の仕事にも携わったその時に県ではたまたま人事制や組織に貢献すること度の改革を実施していたのだ人事では色々な経験ができまた変化をチャンスとた職員に新しい人事制度を浸透させる仕事にも携わった捉えて行動することの重人をやる気にさせるのは難しいと思った一定の成果は出せて要性を説いているここもなかなか変わらない組織の体質に自らの力の至らなさを感ではその実践例として円城寺雄介氏の活動を紹介したいじることもあった円城寺氏は佐賀県庁の公務員として組織の壁を越えて救急車へのiPad配備やドクターヘリの導入など救急医療体 2. 人材マネジメント部会との出会い制の変革を成し遂げた人である近年公務員の体験記県庁そろそろクビですか? はみ出し公務員の挑戦小学館新そんな時に入ったのが早稲田大学マニフェスト研究所の書を書き話題になった今回はそのような円城寺氏の活人材マネジメント部会である人材マネジメント部会は先進動を紹介する的な取り組みを続けている地方自治体を事例とし管理型人事システムから経営型人事システムに移行することなどを目的に設立された研究会である円城寺氏はこの時ドラッカーも 1. 円城寺氏の生い立ちと県庁での活動学んだ円城寺氏は 1977年に佐賀県で生ま人材マネジメント部会は一種の道場でれ佐賀県で育った 10代前半のころはあった当時早稲田大学マニフェスト研父親の本棚にあった三国志吉川英治究所の所長だった北川正恭氏などから鍛著をきっかけに歴史にのめりこんだ本えられた人事改革の仕事では攻める仕当は歴史学者になりたかったのが当時は事をしているつもりだったしかしそれま後にロストジェネレーションと呼ばれる就では思うように変革が進まないことがあっ職超氷河期で歴史の道を進むことができてもどこかで組織や体制のせいにしてず結局何となく県庁に就職した当時は本気で自分の問題として捉えていなかった必ずしも志が高くて県庁に入ったというわことを思い知らされたこの人材マネジメンけではなかったというト部会では公務員にありがちな落としどころを意識したきれいにまとめようとすることをほじくり返され最初の配属は土木事務所だったここは本庁ではなく現地機関出先機関である円城寺氏は最初に現地機関に行ったお前は何故やらないのか自分が何をするか一人称たのはラッキーだったと言う顧客県民と接する職場だっで徹底的に考えさせられた公務員は目先の業務をこなすだけでなく本来あるべき姿をたので顧客への価値の提供を意識せざるを得ない所だったまたここにいて徹底した現場主義が身に付いたたとえ机模索したり地域に新しい価値を生み出したりする仕事をしな上の書類仕事だけで完結するとしても物事を進めるときは現ければならない人材マネジメント部会に2年間通ううちにた場を必ず自分の目で見てからでなければいけないどのようなとえ一職員に法律や仕組みを変える権限がないとしてもやり場所であっても足を運び住民と話をすることで思いがけない方を工夫すれば課題解決の道が見つかるかもしれないと思発見も多々あったさらにここで法律の成り立ちの重要性もうようになった無意識に自分にできることはここまでと線引学んだ公務員が行う仕事の一つひとつには根拠となる法律きしていた殻を破ることができた変革を自ら起こしていくことや規則が存在している現場を見て状況にそぐわないルールの大切さに気付き就業時間後部署を超えて自主的な勉強があれば改革が必要ではあるがそのためにはまず現行のルー会を開くなどするようになったルとその成り立ちをよく理解していなければいけない 9

10 10

11 11

12 The Daily Drucker Management Challenges for the 21st Century The Daily Drucker The Practice of Management A Functioning Society 12

13 The Daily Drucker 13

14 The Daily Drucker Living in more than one world The Practice of Management The Practice of Management 14

15 15

16 16

17 17

18 18

19 19

20 20

Meiji university Izumi campus research building 213, 1-9-1, Eifuku,Suginami-ku, Tokyo,

21 2016 Publisher Drucker Workshop President Ichiro Miura Managing Editor Hideki Fujishima Chief Editors Koki Hanamatsu Drucker Workshop c/o. Service Innovating lab., Meiji University. Meiji university Izumi campus research building 213, 1-9-1, Eifuku,Suginami-ku, Tokyo, , Japan Law department Kazuo Sakai Labo URL:

C&M Journal no4.indd

C&M Journal no4.indd C&M ournal Civilization Management rucker Forum The Forum for Studies of Peter F. Drucker s Management Philosophy Jeff McNeill 1 2 3 201510 4 5 Message in a Bottle message in a bottle 901999 11 9 Drucker