ア更正の請求をした者の被相続人から相続又は遺贈により財産を取得した他の者が法 2 7 条若しくは 2 9 条の規定による申告書 ( これらの申告書に係る期限後申告書及び修正申告書を含む ) を提出し 又は相続税について決定を受けた者である場合において 当該申告又は決定に係る課税価格又は相続税額 (
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- しょうこ ふじした
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1 File.11< 判決原文 > 相続後の認知判決と更正の請求期間の起算日 - 武藤事件 - 第 1 審 : 東京地裁平成 11 年 ( 行ウ ) 第 号 平成 13 年 5 月 2 5 日判決 (TAINS 訟資料 250 号順号 8907) 控訴審 : 東京高裁平成 13 年 ( 行コ ) 第 号 平成 14 年 1 1 月 2 7 日判決 (TAINS 訟資料 252 号順号 9236) 判例検索 Z 税務訴 判例検索 Z 税務訴 第 1 審 : 東京地方裁判所平成 1 1 年 ( 行ウ ) 第 号課税処分取消請求事件 ( 全部取消し )( 被告控訴 )( 納税者勝訴 ) 判決 ( 平成 1 3 年 5 月 2 5 日判決 ) 原 告 甲 訴訟代理人弁護士 赤 井 文 彌 同 船 崎 隆 夫 同 清 水 保 彦 同 舟久保 賢 一 同 宮? 万壽夫 同 岡 崎 秀 也 同 相 澤 重 一 同 小 菅 稔 同 奈 良 恒 則 被 告 板橋税務署長 三 上 雅 規 指定代理人 林 俊 夫 同 小 林 英 男 同 萩 原 克 美 主 文 1 被告が 原告に対し 平成 1 0 年 1 月 2 7 日付けでした相続税の決定処分を取り消す 2 訴訟費用は被告の負担とする 事実及び理由第 1 請求被告が 原告に対し 平成 1 0 年 1 月 2 7 日付けでした相続税の決定処分を取り消す 第 2 事案の概要本件は 乙 ( 以下 乙 という ) の死後 原告が乙の子であることを認知する裁判が確定したことから 原告が 民法 条に基づき 他の相続人から価額の支払を受けたところ 被告が 乙の死亡により開始した相続に係る原告の相続税に関し 相続税法 ( 平成 1 0 年法律第 8 3 号による改正前のもの 以下 法 という ) 3 5 条 3 項に基づいて 原告に対し相続税の決定処分をしたため 原告が これを不服としてその取消しを求めているものである 1 法令の定め ( 1 ) 法によれば 相続税について申告書を提出した者又は決定を受けた者は 法 3 2 条各号に掲げる事由のいずれかに該当することにより当該申告又は決定に係る課税価格又は相続税額 ( 当該申告書を提出した後又は当該決定を受けた後修正申告書の提出又は更正があった場合には 当該修正申告又は更正に係る課税価格及び相続税額 ) が過大となったときは 当該各号に規定する事由が生じたことを知った日の翌日から 4 月以内に限り 納税地の所轄税務署長に対し その課税価格及び相続税額につき国税通則法 ( 以下 通則法 という ) 2 3 条 1 項の規定による更正の請求をすることができるとされているところ ( 法 3 2 条 ) 法 3 2 条 2 号には 民法 条又は 条から 条までの規定による認知 相続人の廃除又はその取消しに関する裁判の確定 同法 条に規定する相続の回復 同法 条 2 項の規定による相続の放棄の取消しその他の事由により相続人に異動を生じたこと と規定されている ( 2 ) 法によれば 税務署長は 法 3 2 条 1 号から 4 号までの規定による更正の請求に基づき更正をした場合において 当該請求をした者の被相続人から相続又は遺贈により財産を取得した他の者につき 次に掲げる事由があるときは 当該事由に基づき その者に係る課税価格又は相続税額を更正し 又は決定することとされているが 当該請求があった日から 1 年を経過した日と通則法 7 0 条の規定により更正又は決定をすることができな いこととなる日とのいずれか遅い日以後においては 更正又は決定をすることができないとされている ( 法 3 5 条 3 項 ) - 1 -
2 ア更正の請求をした者の被相続人から相続又は遺贈により財産を取得した他の者が法 2 7 条若しくは 2 9 条の規定による申告書 ( これらの申告書に係る期限後申告書及び修正申告書を含む ) を提出し 又は相続税について決定を受けた者である場合において 当該申告又は決定に係る課税価格又は相続税額 ( 当該申告又は決定があった後修正申告書の提出又は更正があった場合には 当該修正申告又は更正に係る課税価格又は相続税額 ) が当該請求に基づく更正の基因となった事実を基礎として計算した場合におけるその者に係る課税価格又は相続税額と異なることとなること ( 法 3 5 条 3 項 1 号 ) イ当該他の者が前記アに規定する者以外の者である場合において その者につき前記アに規定する事実を基礎としてその課税価格及び相続税額を計算することにより その者が新たに相続税を納付すべきこととなること ( 法 3 5 条 3 項 2 号 ) ( 3 ) 子 その直系卑属又はこれらの者の法定代理人は 父又は母の死亡の日から 3 年以内に限り 認知の訴えを提起することができ ( 民法 条 ) 認知は 出生の時に遡ってその効力を生ずるが 第三者が既に取得した権利を害することはできない ( 同法 条 ) そして 相続の開始後認知によって相続人となったものが遺産の分割を請求しようとした場合において 他の共同相続人が既に分割その他の処分をしたときは 価額のみによる支払の請求権を有するものとされている ( 同法 条 ) 2 前提となる事実等 ( 証拠等を掲記した以外の事実は 当事者間に争いがない ) ( 1 ) 乙は 昭和 6 3 年 9 月 1 8 日 死亡した ( 以下 乙の死亡により開始した相続を 本件相続 という ) ( 2 ) 乙の子である丙 ( 以下 丙 という ) 丁 ( 以下 丁 という ) 及び戊 ( 以下 戊 といい 丙及び丁とまとめて 丙ら という ) は 平成元年 2 月 2 8 日 乙の相続財産につき遺産分割を行い 分割した各遺産を取得した そして 丙らは 同年 3 月 2 9 日 被告に対し 本件相続に係る相続税について その旨の申告をした ( 3 ) 原告は 平成元年 1 2 月 2 5 日 東京地方裁判所平成元年タ第 号死後認知請求事件において 乙の子であることを認知する旨の判決 ( 以下 本件認知判決 という ) の言渡しを受け 同判決は 平成 2 年 1 月 9 日の経過により 確定した ( 4 ) 原告は 丙らに対し 民法 条に基づき 遺産分割に代わる価額の支払を求める訴え ( この訴えに係る請求を以下 本件価額請求 という ) を当庁に提起したところ 丙らは 平成 7 年 7 月 1 8 日付けで前記判決確定の事実を認める旨の答弁書を提出し ( 弁論の全趣旨 ) 平成 8 年 1 1 月 2 6 日 丙らが各自原告に対し金 万 円及び遅延損害金を支払うよう命じる判決 ( 以下 本件価額支払判決 という ) がされた ( 5 ) 丙及び丁は 平成 9 年 2 月 2 4 日 原告に対し 本件価額支払判決による元利金の合計金額全額として 万 円を 戊は 同日 同様に 万 円を それぞれ原告に対して支払った ( このように原告の受領額の合計は 万 円であり 実際上 その時点における元利金の合計額 万 円を下回るものであった 以下 この支払を 本件支払 という ) ( 甲 5 の 1 ないし 3 弁論の全趣旨 ) ( 6 ) 丙らは 平成 9 年 3 月 2 1 日 被告に対し 本件支払により前記 ( 2 ) 記載の申告に係る相続税額が過大となったとして 法 3 2 条 2 号に基づき 更正の請求 ( 以下 本件更正の請求 という ) をした 被告は 同年 6 月 3 日 本件更正の請求に基づき 本件相続に係る丙らの相続税について 減額の更正をした ( 甲 7 9 ) ( 7 ) 被告は 平成 1 0 年 1 月 2 7 日付けで 原告に対し 法 3 5 条 3 項に基づき 本件相続に係る原告の相続税について 課税価格を 万 円 納付すべき税額を 万 円とする決定処分 ( 以下 本件決定 という ) をした ( 8 ) 原告は 平成 1 0 年 3 月 2 6 日 被告に対し 本件決定を不服として 異議申立 てをしたが 被告は 同年 6 月 2 4 日付けで 上記異議申立てを棄却する旨の決定をした ( 9 ) 原告は 平成 1 0 年 7 月 2 3 日 国税不服審判所長に対し 前記 ( 8 ) 記載の決定を経た後の本件決定を不服として 審査請求をしたが 同所長は 平成 1 1 年 5 月 2 4 日付けで 上記審査請求を棄却する旨の裁決をした ( 1 0 ) 原告は 平成 1 1 年 8 月 1 6 日 当庁に対し 本件決定の取消しを求める本件訴えを提起した ( 当裁判所に顕著な事実 ) 3 被告が主張する本件決定の根拠被告が本訴において主張する原告の相続税の課税価格及び納付すべき相続税額は 別表 1 の 課税価格等の計算明細表 及び別表 2 の 税額算出表 記載のとおりである 4 争点本件の争点は 本件決定がその前提としている丙らの更正の請求が法 3 2 条所定の期間内にされたものか否かが主たる争点である - 2 -
3 5 当事者の主張 ( 被告の主張 ) ( 原告の主張 ) ( 1 ) 相続税の申告又は決定の時におい ( 1 ) 現行の法が採用する法定相続分 て相続人とされていた者が後発的な事由に 課税方式による遺産取得者課税方式の下 より相続人でなかったこととなった場合 では 他の共同相続人が遺産分割協議を 又は 相続人とされていなかった者が後に 終了している場合に認知判決の確定があ 相続人とされる場合など 申告又は決定の ると 共同相続人の数に異動が発生し 時以後に相続人に異動を生じる場合があ 民法 条に規定する価額金を他の共 る この場合には 各相続人等の相続又は 同相続人に請求するか否かにかかわら 遺贈による取得財産の内容に異動が生じる ず 従来の共同相続人各自の法定相続分 ことがあり また 法 1 5 条 1 項に定める に応ずる取得金額及び相続税額に異動が 遺産に係る基礎控除額が異なることになる 生ずることになる ため 既に確定した相続税額に異動が生じ したがって 他の共同相続人は 認知 ることになる の判決が確定し同人らの法定相続分に応 そこで 課税価格及び相続税額が過大と ずる取得金額及び相続税額が過大となっ なった者については 法 3 2 条による更正 たのであるから 法 3 2 条 2 号の規定に の請求に基づいて更正を行う一方で 同条 より 認知判決の確定を知った日の翌日 に規定する更正の請求をした者の被相続人 から 4 か月以内に更正の請求をしなけれ から相続又は遺贈により財産を取得した他 ばならない の者に対する更正又は決定が 更正又は決 ( 2 ) 法 3 2 条 2 号の解釈について 定の除斥期間を経過しているためにできな 被告は 認知判決が確定し民法 いこととすると 相続税の総額の一部が課 条に規定する価額請求権を有することと 税されない結果となり 法定相続分課税方 なったときだけではなく 被認知者と他 式による遺産取得者課税方式 ( 同一の被相 の共同相続人との間で価額金の支払が確 続人から相続又は遺贈により財産を取得し 定したとき すなわち 価額金の支払額 たすべての者に係る相続税の課税価格に相 が具体的に確定したときにすることがで 当する金額の合計額を被相続人の法定相続 きる旨主張するが このような解釈は妥 人が民法 条及び 条に規定する 当でなく 価額金の支払が確定したとき 相続分に応じて取得したものとした場合に には 通則法 2 3 条 2 項 1 号の事由によ おける各取得金額に累進税率を適用して算 る更正の請求をすることができるにすぎ 出した金額の合計額を相続税の総額とし ないものである その理由は以下のとお その相続税の総額を相続又は遺贈により財 りである 産を取得した者の課税価格に応じてあん分 ア 法 3 2 条が掲げる事由は いずれ した金額を相続税として課税する方式をい も相続人の異動を生ずる場合についての う 法 1 1 条以下 ) を導入した趣旨 すな 規定であるところ 相続人の数に異動が わち 相続財産の取得者の担税力に照応し 生じたときは 遺産に係る基礎控除額 ( 法 た合理的な課税をすることにより税負担の 1 5 条 ) も変化することから 法定相続 公平を期することとする趣旨に反すること 分課税方式による遺産取得者課税方式を になる そのため 法 3 5 条 3 項は 相続 取り入れた現行の相続税制度において 人等の間において相続財産の異動に関する それ自体として 独自の意義を有してい 法 3 2 条 1 号ないし 4 号までの事由が発生 るのである し これらの事由に基づく更正の請求に基 しかるに 被認知者と他の共同相続人 づき更正をした場合には 同一の被相続人 との間で価額金の支払が確定したとき から財産を相続又は は 相続人の異動を生じる場合ではない 遺贈により取得した者相互間の税負担の公 イ 税法は侵害規範 ( 国民に負担を求 平を図るため 法 3 5 条 3 項ただし書に規 める規範 ) の代表的なものであり 法的 定する日の前日までは更正の請求をした者 安定性の要請が強く働くから 税法の解 の被相続人から相続又は遺贈により財産を 釈 特に租税実体法の解釈は一般的にい 取得した他の者に対する更正又は決定をす って法文から離れた自由な解釈は許され ることができるとしているのである ていない 特に 法 3 2 条 2 号は 民法 この場合において 民法 条の規 における用語 ( 概念 ) が用いられている 定による認知により相続人に異動を生じた ( 以下 借用概念 という ) 規定であ こと による更正の請求 ( 法 3 2 条 2 号 ) るところ 借用概念について 税法独自 は ( 2 ) に述べる理由から 認知判決が の解釈を認めることになると 納税者の 確定し民法 条に規定する価額請求権 経済生活における予測と安定性を阻害す を有することとなったときだけではなく ることになるから これについては 他 被認知者と他の共同相続人との間で民法 9 の法分野におけるのと同じ意義で用いて 1 0 条に規定する価額金 ( 以下単に 価額 いると解すべきである 金 という ) の支払が確定したとき す 民法 条による認知の意義は民法 なわち 価額金の支払額が具体的に確定し においてその概念は確定しており 法 3 たときにおいても その翌日から 4 か月以 2 条 2 号に民法 条を含めて解すべ 内にすることができると解すべきであり き別段の規定がない以上 被告主張のよ 被認知者は 法 3 0 条の規定による相続税 うに解することは 租税法律主義と法的 - 3 -
4 の期限後申告書又は法 3 1 条 1 項の規定に 安全性を阻害し 課税要件明確主義に反 よる相続税の修正申告書を提出することが するものであって 許されない拡張解釈 でき 課税庁は法 3 5 条 3 項の規定に基づ というべきである き更正又は決定をすることができると解す ウ 法 3 2 条 3 号は 遺留分による べきである 減殺の請求があったこと と規定し 遺 ( 2 ) 法における課税の原則 留分による減殺請求権の発生ではなく ア 相続税は 人の死亡によって財産が 具体的にその行使があった場合を規定し 移転するのを機会にその財産に対して課さ ており 遺留分減殺請求権の発生と行使 れる租税であるところ 法は 各共同相続 とを明確に区分している 法 3 2 条 2 号 人が現実に取得した財産の価額に応じて相 は 民法 条の規定による認知によ 続税を課することを課税の原則としている り相続人に異動を生じ それに伴い価額 ( 法 1 1 条 1 1 条の 2 第 1 号参照 ) 請求権を有することとなったことまでを したがって 遺書がある場合には 各受 規定しているのであり 価額請求権の行 遺者が遺言により現実に取得した相続財産 使があったことまでを含めることは拡張 に対し また 遺言がない場合には 各相 解釈であって 許されないものである 続人が遺産分割協議により取得した相続財 ( 3 ) しかして 丙らは 遅くとも 産に対し相続税が課されるのが原則であ 本件価額請求に対し 同人らが答弁書を る 提出して本件認知判決の確定の事実を認 イ 現実に取得した財産の価格に応じて めた平成 7 年 7 月 1 8 日までに 本件認 相続税を課するという相続税の課税の原則 知判決の確定を知ったのであるから そ に照らせば 認知判決の確定前において の翌日から 4 か月以内である平成 7 年 1 被認知者を除く他の共同相続人が既に遺産 1 月 1 8 日までに 法 3 2 条 2 号により 分割協議を成立させて現実に各共同相続人 更正の請求をすることができたのであ が相続財産を取得している場合において る しかるに 丙らは 上記期間内に更 被認知者から民法 条に基づく価額の 正の請求を行わず 平成 9 年 3 月 2 1 日 請求を受けた他の共同相続人が法 3 2 条 2 になってようやく請求をしたものであ 号の事由が生じたことにより更正の請求が り これは 請求期限を徒過した不適法 できることとなる時期は 他の共同相続人 な請求であった が被認知者に対して現実に支払うべき価額 なお 丙らは 本件価額支払判決が確 金の額が確定した時 すなわち 被認知者 定したことにより 同判決確定の日の翌 が支払を受ける価額金の額が確定した時と 日から起算して 2 か月以内に 通則法 2 解すべきである 3 条 2 項 1 号の規定により更正の請求を ( 3 ) 認知判決の確定時に価額請求権に することができるが 丙らは かかる期 基づき更正の請求を行う場合の不合理性認 間経過後に更正の請求を行ったのであ 知判決が確定したことにより 被認知者は り いずれにせよ 更正の請求の期限を 相続分に相当する価額を他の共同相続人に 徒過したものであるから かかる請求を 対して請求することができ 他の共同相続 基礎として 原告に対し行った本件決定 人は被認知者に対し相続分に相当する価額 は違法なものである 金の支払義務が生じることとなるが 仮に この時点で 価額金相当額について 法 3 2 条 2 号の事由が生じたとして更正の請求 を行い その後 価額金の支払に関する訴 えについての判決が確定したときに別途通 則法 2 3 条 2 項 1 号による更正の請求を行 うことができるとした場合には 以下に述 べるとおり 相続税の課税漏れが生じるな ど不合理な結果を招くこととなる ア 第 1 に 本件の場合において 仮に 認知判決の確定した時に更正の請求をしそ の請求に基づいて他の共同相続人から被認 知者へ相続税の課税替えをしたとすると 次のとおり 最終的に他の共同相続人から 被認知者に対し支払う価額金の額と被認知 者の法定相続分に相当する金額との差額に 係る相続税の課税漏れが生じることにな る まず 原告は 本件認知判決の確定によ り相続人の地位を取得したことから 原告 に法定相続分 ( 4 分の 1 ) に相当する価額 金の請求権が発生し 丙らはそれぞれ 万 円の価額金の支払義務が確 定したとして更正の請求を行うことにな る この更正の請求に対して 被告は 丙 らの課税価格及び相続税額を減額する更正 を行う一方 原告は価額金の請求権を取得 - 4 -
5 したことになるから 法 3 0 条又は法 3 1 条 1 項の規定に基づき相続税の期限後申告書又は修正申告書を提出するか又は原告から申告書の提出がない場合には 法 3 5 条 3 項の規定により決定又は更正が行われることになる その後 本件価額支払判決の確定により 原告は丙らからそれぞれ 万 円 総額 万 円を取得することが確定している ( 価額金の額が法定相続分に相当する金額よりも減少したのは 債務及び葬式費用の額 万 円が相続財産価額から控除されたこと及び原告が乙から生前贈与を受けた 1 億 万 円が特別受益と認定されたためである ) そこで 原告は 価額金請求事件の判決確定により丙らから受け取る価額金の額が法定相続分に相当する金額よりも減少することから 通則法 2 3 条 2 項 1 号の事由に当たることを理由として更正の請求を行うことにより 前述の申告又は更正決定により確定している相続税額の減額を求めることができる これに連動して 丙らの課税価格が増加することとなるが 丙らの法定申告期限が平成元年 3 月 3 0 日 ( 昭和 6 3 年法律第 号附則 3 4 条 ) であることから 被告が丙らに対し更正をすることができるのは平成 4 年 3 月 3 0 日まで ( 通則法 7 0 条 1 項 ) であり 丙らに対し増額の更正をすることができるとする何らの規定もないことから 課税漏れが生じることとなるのである イ第 2 に 通則法 2 3 条 2 項 1 号に規定する 判決 ( 判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む ) によらないで価額金の額が確定した場合 例えば 当事者間の話合いによる解決があった場合には 同号による更正の請求を求めることができないことになるが そうすると 他の共同相続人にとっては 当事者間での話合いによる解決の場合には更正の請求はできないが 判決による解決の場合には更正の請求が可能となり 相続により取得した財産において何ら変わるところがないのにもかかわらず当事者間の解決の方法の違いにより課税額が異なることとなり 取得した財産に応じた課税という相続税の課税の原則にかんがみ不合理といわざるを得ない ウ第 3 に 認知判決の確定のときに他の共同相続人の更正の請求を認め 被認知者に対する課税替えを行うことができるとすれば 認知判決の確定時点では現実には何ら財産を取得せず将来における価額金の取得見込額さえも明らかでない被認知者に対し課税を行うこととなり 担税力の全くないところに課税が行われるという被認知者にとっては非常に酷な結果となる これを他の共同相続人について見ると 認知判決の確定時には 他の共同相続人は被認知者に対し価額金を支払うのかどうかも明らかではなく したがって 未だ価額金の額さえも確定していないのにもかかわらず 更正の請求により相続税の減額が受けられることになり 被認知者及び他の共同相続 - 5 -
6 人のいずれにとっても担税力に照応した課税という課税の原則にかんがみ不合理である 確かに 認知判決が確定した時に価額請求権は発生すると解されるが 認知判決の確定した時点の価額請求権は 被認知者が法定相続分まで請求できることが抽象的に確定しているだけにすぎないもの ( 本件の場合 特別受益について当事者間に争いがあり 判決によらなければ特別受益の額 したがって被認知者に支払われる価額金の額を確定させることは不可能であった ) であって 被認知者と他の共同相続人との間で価額金の額に争いがあれば 具体的に支払われる価額金の額は確定しないのであるから 認知判決の確定の時点で価額請求権に基づき更正の請求をすることができると解することは不合理である エ第 4 に 仮に 他の共同相続人間における当初の遺産分割協議において他の共同相続人の 1 人が全く相続財産を相続していなかったり被認知者に対して負担すべき価額金の額を下回る相続財産しか取得していない場合を考えると 相続財産の取得の有無にかかわらず 他の共同相続人は 互いに他の共同相続人とともに価額金の支払義務を負うと解されるから これらの場合には 財産を全く取得していない共同相続人の負担すべき額に相当する金額だけ又はその共同相続人の負担すべき価額金の額と実際に取得した相続財産の価額の差額分だけ 被認知者の課税価格に算入された金額 ( 価額金の全額 ) と他の共同相続人の課税価格から減額される額の合計額が一致しないこととなり 法定相続分による遺産取得者課税方式を採用している法の趣旨に昭らし不合理である ( 4 ) 法における更正の請求の規定の変遷 ( 以下 各年に施行されている個別の相続税法については 昭和 2 5 年相続税法 等といい 昭和 2 5 年から通則法が制定された昭和 3 7 年までの間に施行されていた相続税法を総称して 旧相続税法 といい また 通則法の制定以後施行された相続税法を総称して 現行相続税法 という ) 及び通則法 ( 各年に施行されている個別の通則法を以下 昭和 3 7 年の通則法 等といい 昭和 3 7 年から昭和 4 5 年までの間に施行されていた通則法を総称して 旧通則法 旧通則法の改正が行われた昭和 4 5 年以後施行された通則法を総称して 現行通則法 という ) ア旧相続税法における更正の請求の規定旧相続税法における更正の請求は 昭和 2 5 年の税制改正により 現行通則法 2 3 条 1 項に相当する規定 ( 申告の内容に計算誤り等があった場合の通常の更正の請求 ) が旧相続税法 3 2 条 1 項に規定され 現行相続税法 3 2 条 1 号ないし 3 号の規定が旧相続税法 3 2 条 2 項に規定されていた なお 昭和 2 5 年相続税法 3 2 条 1 項及び 2 項の規定は 次のとおりとなっていた ( ア ) 昭和 2 5 年相続税法 3 2 条 1 項 期限内申告書又は当該申告書に係る修 - 6 -
7 正申告書を提出した者は 当該申告に係る課税価格若しくは相続税額又は当該修正申告に因り増加した課税価格若しくは相続税額が過大であることを知ったときは 当該申告書の提出期限又は当該修正申告書を提出した日から 1 月以内に限り 当該申告書又は修正申告書を提出した税務署長に対し その課税価格又は相続税額につき 更正をすべき旨の請求をすることができる ( イ ) 昭和 2 5 年相続税法 3 2 条 2 項 申告書を提出した者又は 決定を受けた者は 左の各号の一に該当する事由に因り当該申告又は決定に係る課税価格及び相続税額が過大となったときは 当該各号に規定する事由が生じたことを知った日の翌日から 4 月以内に限り 当該申告書を提出した税務署長又は当該決定をした税務署長に対し その課税価格及び相続税額につき 更正をすべき旨の請求をすることができる 条の規定により分割されていない財産について民法の規定による相続分又は包括遺贈の割合に従って課税価格が計算されていた場合において当該財産の分割が当該相続分又は包括遺贈の割合に従ってなされなかったこと 2 民法 条等の規定による認知等に因り相続人に異動を生じたこと 3 遺留分の減殺の請求があったこと イ通則法の制定 ( 通常の更正の請求の規定の制定 ) 昭和 3 7 年に制定された通則法 ( 昭和 3 7 年法律第 6 6 号 ) により 各税に共通する更正の請求の事由 ( 通常の更正の請求の事由 ) は 同法 2 3 条 ( 以下 旧通則法 2 3 条 という ) に規定されることになり これに伴い 昭和 2 5 年相続税法 3 2 条 1 項は削除され 同条 2 項は現行相続税法 3 2 条となった なお 旧通則法 2 3 条 1 項は 納税申告書を提出した者は 次の各号の 1 に該当する場合には 当該申告書に係る国税の法定申告期限から 1 月以内に限り 税務署長に対し その申告に係る課税標準等又は税額等につき 更正をすべき旨の請求をすることができる と規定し その 1 号に 当該申告書に記載された課税標準等若しくは税額等の計算が国税に関する法律の規定に従っていなかったこと又は当該計算に誤りがあったことにより 当該申告書の提出により納付すべき税額が過大であるとき と規定していた ウ旧通則法 2 3 条の改正 ( 後発的事由による更正の請求の追加 ) 昭和 4 5 年の通則法の改正 ( 昭和 4 5 年法律第 8 号 ) により 旧通則法 2 3 条 1 項の更正の請求ができる期間が 1 月以内から 1 年以内とされ また いわゆる後発的事由に基づく更正の請求が追加され 現行通則法 2 3 条 2 項が規定された なお 昭和 4 5 年の通則法 2 3 条 2 項は 納税申告書を提出した者又は 決定を受けた者は 次の各号に該当する場合には 当該各号に掲げる期間において その該当することを理由として 更正の請求をす - 7 -
8 ることができる と規定し その 1 号においては その申告 更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決 ( 判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む ) により その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき は その確定した日の翌日から起算して 2 月以内 に更正の請求ができると規定している エ以上述べたところによれば 仮に認知判決の確定のときに法 3 2 条 2 号の事由による更正の請求を行い その後に価額金の支払に関する訴えについての判決が確定したときに現行通則法 2 3 条 2 項 1 号の事由による更正の請求ができると解すると 現行通則法 2 3 条 2 項が制定されていなかった昭和 2 5 年から 4 4 年までの間は 価額金の支払に関する訴えについての判決が確定し 被認知者の価額金の実際の取得額 ( 他の共同相続人の価額金の実際の支払額 ) と認知判決の確定時に更正の請求に基づき確定されている金額に相違があったとしてもこれを是正することはできなかったこととなる また 昭和 4 4 年以前においては 相続税に関する後発的事由に基づく更正の請求は相続税法に規定されていたのであり 昭和 2 5 年相続税法の当時から現在まで法 3 2 条 2 号による事由が相続税法 3 2 条に規定され 認知により相続人に異動を生じたことにより相続税の課税価格及び相続税額が過大となったときに更正の請求をすることができるとの規定が設けられ この規定の趣旨が民法 条の価額のみによる支払の請求権によって財産の分割がなされた場合のことであるとすれば 認知による価額金の支払事由の発生による更正の請求は法 3 2 条 2 号による更正の請求であると解すべきであって 更正の請求をすることができる時期は 被認知者と他の共同相続人の間で価額金の額が具体的に確定したときと解すべきである また このように解釈すれば 前記 ( 3 ) で述べた不合理な点も全て解消されることからもこのような解釈は優に合理的であるというべきである ( 5 ) 本件決定の適法性についてア前記 ( 2 ) で述べたとおり 法 3 2 条 2 号には 認知の確定により相続人の数に異動を生じたことのほか 価額金の支払額が具体的に確定したことをも含むと解すべきところ 丙らは 原告に支払うべき価額金の額が具体的に確定したことにより課税価格及び相続税額が過大となったことから法 3 2 条 2 号による更正の請求を行ったものであり 当該更正の請求は法 3 2 条 2 号に基づく適法なものであるから 被告が丙らの更正の請求に基づき更正をしたことに伴い 原告に対し法 3 5 条 3 項の規定を適用して行った本件決定も適法である イ前示のとおり 法 3 5 条 3 項によれば 同項に定める更正又は決定は 法 3 2 条による更正の請求があった日から 1 年を経過した日と通則法 7 0 条の規定により決定をすることができないこととなる日との - 8 -
9 いずれか遅い日以後においては 決定をすることができないとされている しかして 他の相続人から被告に対して更正の請求があったのは平成 9 年 3 月 2 1 日 当該請求のあった日から 1 年を経過した日は 平成 1 0 年 3 月 2 2 日であり 他方 通則法 7 0 条の規定により決定をすることができないこととなる日は 相続税の法定申告期限から 5 年を経過した日であり 相続税の法定申告期限は 相続の開始があったことを知った日の翌日から 6 か月以内 相続税法 2 7 条 ( 平成 4 年法律 1 6 号による改正前のもの ) であるところ 原告は 認知に関する裁判の確定により相続人となった者であるので 相続の開始があったことを知った日は 認知に関する裁判の確定を知った日 つまり平成 2 年 1 月 9 日であるから 通則法 7 0 条の規定により決定をすることができないこととなる日は 平成 7 年 7 月 1 0 日である そうすると 本件決定は 前記のうち いずれか遅い日である平成 1 0 年 3 月 2 2 日より前に行われていることから 本件決定は適法である ウ被告が本訴において主張する原告の納付すべき相続税額は 別表 1 記載のとおり 万 円であるところ 本件決定における原告の納付すべき相続税額 ( 万 円 ) は この金額の範囲内であるから 本件決定は適法である 第 3 当裁判所の判断 1 相続税又は贈与税については 通則法に定める事由に該当しない場合 すなわち 課税価格又は相続税額若しくは贈与税額が法の規定に従って計算されている場合や 通則法の定める一般的な後発事由にも該当しない場合であっても 相続 遺贈又は贈与により財産を取得した者から請求があったときには それらの者の間の負担の公平を図るため 課税価格又は税額を更正すべきであると考えられる場合がある そこで 法は 3 2 条において そのような趣旨から相続税法特有のいわゆる後発的更正の請求の事由を定めている 法 3 2 条 2 号は 民法 条又は 条から 条までの規定による認知 相続人の廃除又はその取消しに関する裁判の確定 同法 条に規定する相続の回復 同法 条 2 項の規定による相続の放棄の取消しその他の事由により相続人に異動を生じたこと と規定しているところ これは 列挙されたような各事由が生じて相続人に異動が生じた場合には 各相続人の取得する相続財産に異動が生じ また 基礎控除額 ( 法 1 5 条 ) が異なることとなって 先に確定した相続税額に異動が生ずることになるから これを理由として更正の請求をすることを認めたものである 2 このうち 民法 条による認知の訴えの判決が確定した場合において それ以前に他の共同相続人間で遺産分割がされていたときには その時点で認知の判決確定によって新たに相続人となった者には 他の共同相続人に対して その具体的相続分に相当する価額支払請求権が生じ 他の共同相続人には これに対応した支払義務が期限の定めのない債務として生ずることとなる ( 民法 条 ) この請求権及び支払義務の内容については 必ずしも解釈の確定していない部分があるため 現実問題としては 訴訟においてこの請求権を行使した結果がいかなるものとなるかが予測困難な場合もないではないが 法解釈は本来一義的にされるべきものであるから 理論的には現在解釈の確定していない部分についても 本来あるべき解釈は一義的に定まるべきものであり それに応じて請求権の内容も一義的に定まるべきものである また 現在の通説的見解によると 新たに相続人となった者が請求し得る価額は請求時の時価を基準として算出することとされているから 請求の時期によって請求し得る額が変動することとなり 請求権の内容が確定していないかのように見えないでもないが 時点さえ特定すれば その時点における請求権の内容は常に一義的に特定し得るものであるから 被認知者はその当日における請求権の内容を確定させて具体的金額を請求することが可能であり 他の共同相続人は 新たな相続人からの支払請求を待つまでもなく 例えば認知の裁判の確定した日においても その時点における自己の支払義務の内容を算出し その金額 - 9 -
10 を提供し その受領を拒まれたときは これを供託することにより価額支払義務を免れることができるのである しかも 価額支払請求権の内容は このように変動するものではあるが それは相続財産の価額の変動に伴うものにすぎず その算出の基礎となるべき被認知者が取得する財産の相続財産全体に対する割合は一定不変なものであるから 法 1 7 条にいう被認知者に 係る相続税の課税価格が当該財産を取得したすべての者に係る課税価格の合計額のうちに占める割合 ( この割合を 以下 法 1 7 条にいう割合 という ) もまた不変であり それによって算出する同人の負担すべき相続税の額もまた変化することがなく認知の裁判が確定した時点から確定しているということができ その反面として 他の共同相続人らが全体として負担すべき相続税額の変動も その時点で確定的に生じているということができる この点については 相続税額を算出する際に 被認知者に係る 相続税の課税価格 を現に取得した価額金自体と考えることを前提とし その金額は変動が予想されるものであり 他方 すべての者に係る課税価格の合計額 は相続開始時の相続財産全体の価格として一定不変のものであるから 被認知者の負担すべき相続税もまた現に取得した価額金に応じて変動するとの見解も考えられないではない しかし この見解は 相続財産の価額変動に伴って各相続人の具体的相続分の割合と相続税負担額の割合とが整合しない結果となることを容認するものであり 具体的相続分の割合に応じて相続税を負担させようという同条の趣旨に反するものというほかない 同条の趣旨からすると 相続開始時から相当期間が経過し 相続財産の価格が変動したのち その変動後の価格を基準に価額金が算定された場合においては 当該価額金の 相続税の課税価格 は 当該価額金自体の額面金額ではなく これを相続開始時においてその算定がされた場合の金額となるよう補正した金額と考えるべきものであり このような解釈は 課税庁においても 相続財産の価格変動後にされた代償分割の場合には既に採用しているところである ( 相続税法基本通達 1 1 の ) そして このように解釈すると 法 1 7 条にいう割合は 結局 当該価額金算定時において価額金が相続財産全体に占める割合に等しいこととなり この割合は前記のとおり一定不変なのであるから 被認知者が負担すべき相続税額にも変化がないこととなる したがって このような見解は 法 1 7 条についての誤った見解を前提とするものであって採用できない 3 このような価額支払請求権の内容 その発生に伴う相続税額の変動及び法 3 2 条 2 号の文言に照らすと 認知の裁判の確定によって新たな相続人が生じた場合において それ以前に他の共同相続人間で遺産分割がされていたときにおける同号に基づく更正の請求は 文言どおり同裁判の確定したことを知った日から 4 か月以内に限ってすることができ この期限以後はすることはできないと解するのが相当である 他方 認知の裁判が確定した場合には 被認知者は 出生の時に遡って被相続人の子となり 被相続人の死亡時に遡って相続人たる資格を有することになる ( 民法 条 ) から 当該判決確定の日の翌日から 1 0 か月以内 ただし 原告については 相続税法 ( 平成 4 年法律第 1 6 号による改正前のもの ) 2 7 条により 6 か月以内である に 当該相続に係る相続税について 申告する義務を負う ( 法 2 7 条 1 項 ) ものと解するのが相当である この時点において 他の共同相続人らが既に遺産分割を終えている場合には 当該被認知者は 前記 2 のとおり 価額支払請求権を取得しており その価額の相続財産全体に占める割合は既に確定しているのであるから その割合を基礎として 納付すべき税額を計算して 申告すべきものであり 他の共同相続人から前記の更正の請求を受けた課税庁としては 被認知者に対して この申告をするよう促すべきである そして その時点において 被認知者と他の共同相続人との間において価額支払請求権の内容に争いがあり その係争をめぐる判決 ( 判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む ) において 当初の申告等における計算の基礎となった事実が異なるところとなったとき 特別受益の有無やその額の判断によって 被認知者の具体的相続分の相続財産全体に対する割合が異なる場合などが想定される 前記 2 のとおり この割合に変動がなく 相続財産の価格変動によって請求し得る金額に変動があったにすぎない場合は 税額の計算の基礎となった事実が異なったことにはならないし 各相続人が話合いにより任意にこの割合を変動させて紛争を解決したときにも 後記 4 ( 2 ) のとおり 法所定の更正の請求の理由が生じたとはいえない は 被認知者及びその他の共同相続人は 当該判決等の確定の日の翌日から起算して 2 か月以内に 通則法 2 3 条 2 項 1 号に基づき 更正の請求をすることができるのである 4 ( 1 ) これに対し 被告は 認知判決の確定時に価額金相当額について 法 3 2 条 2 号の事由が生じたとして更正の請求を行い その後 価額金の支払に関する訴えについての判決が確定したときに別途通則法 2 3 条 2 項 1 号による更正の請求を行うことができるとした場合には 相続税の課税漏れが生じる旨主張するが 前記 3 のように解すれば 課税庁は被認知者からの申告及び他の共同相続人からの更正の請求を照らし合わせ 必要があれば双方に事実関係の確認を行い 自ら正しいと認めるところに従って申告内容等を是認し又はこれを更正しているのであるから それに誤りがあったために後に課税漏れの結果が生じたとしてもやむを得ない結果というべきであるし このような紛争状態下にある双方当事者は それぞれ自己の取得すべき財産を多めに主張することが予想され それをそのまま課税関係に反映させると税額についても多めに申告することが予想され この点において 前記第 2 の 5 ( 被告の主張 )( 3 ) アにおける被告の想定
11 には疑問がある むしろ 丙らは 本件価額支払判決に摘示されているように原告の特別受益を考慮し 結局は同判決の結論どおりの更正の請求をするのが通常であると考えられる 課税庁において いずれの当事者の主張が正しいかを決することが困難な場合には 双方の主張を前提とする申告等をそのまま是認することにより いわば税の過大な納付をさせることもやむを得ないところであり 将来の価額支払請求の判決の確定により 通則法 2 3 条 2 項 1 号に基づく更正の請求の理由が生じたときには その手続によって是正すれば むしろ過大な納付の状態が解消するにとどまり 課税漏れが生ずることはないというべきである ( 2 ) 被告は 例えば 当事者間の話合いによる解決があった場合には 通則法 2 3 条 2 項 1 号による更正の請求を求めることができないことになるが そうすると 他の共同相続人にとっては 当事者間での話合いによる解決の場合には更正の請求はできないが 判決による解決の場合には更正の請求が可能となり 相続により取得した財産において何ら変わるところがないのにもかかわらず当事者間の解決の方法の違いにより課税額が異なることとなって 取得した財産に応じた課税という相続税の課税の原則にかんがみて不合理といわざるを得ない旨主張する しかしながら この場合には法律上改めて遺産分割を行うことは許されていないのであり 各相続人は法に従って価額金を算定するほかなく その額を話合いで変動させることは 相続とは無関係な新たな財産の移転行為となることに留意しなければならない このことからすると 当事者間の話合いによる解決の場合は それが同号にいう更正の請求の理由に該当するか否かが明らかでない場合が多く 例えば その内容が請求権の一部免除というものであるときには もはや相続税額を更正すべきものではなく 新たに所得税や贈与税を発生させるにすぎないものであるから 判決の場合と同列に論じられないのは当然である また 被告が主張する点は 通則法 2 3 条 2 項 1 号が その申告 更正又は決定に係る課税標準等又は税額等の計算の基礎となった事実に関する訴えについての判決 ( 判決と同一の効力を有する和解その他の行為を含む ) により その事実が当該計算の基礎としたところと異なることが確定したとき と規定していることの帰結にすぎず 被告主張の不合理な点は本件のような場合に限って生じることではなく この点をもって 法 3 2 条 2 号の解釈を左右するものとみるのは相当でない しかも 当事者が通則法 2 3 条 2 項 1 号に基づいて更正の請求をしようという場合には 価額の支払 ( 民法 条 ) 等に関して 起訴前の和解 ( 民事訴訟法 条 ) や民事調停 ( 民事調停法 1 6 条 2 4 条の 3 ) 等の手続を経ることによって 同号の更正の請求をすることができるのであるから このように解したとしても 当事者にとって著しく酷であるとはいえない ( 3 ) 被告は 仮に 他の共同相続人間における当初の遺産分割協議において他の共同相続人の 1 人が全く相続財産を相続していなかったり被認知者に対して負担すべき価額金の額を下回る相続財産しか取得していない場合を考えると 財産を全く取得していない共同相続人の負担すべき額に相当する金額だけ又はその共同相続人の負担すべき価額金の額と実際に取得した相続財産の価額の差額分だけ 被認知者の課税価格に算入された金額 ( 価額金の全額 ) と他の共同相続人の課税価格から減額される額の合計額が一致しないこととなり 法定相続分による遺産取得者課税方式を採用している法の趣旨に照らし不合理である旨主張する しかしながら 被告の主張する不合理は この場合に限らず 例えば 相続人の 1 人が消極財産のみを相続し 他の 1 人が積極財産の大部分を相続し 他の相続人がそれぞれごく僅かずつの積極財産を相続したときにも生ずることである すなわち このような場合においても 法 1 7 条を形式的に適用するだけでは相続税の合理的な負担割合とはならないのであり このことは法定相続分による遺産取得者課税方式自体の問題というほかなく 法 3 2 条 2 号の解釈とは関係がないものである そして このような場合には 法 1 7 条の規定にかかわらず 各人の取得した積極財産の割合に応じて相続税を分担するほかなく 被告の設例の場合には 先に相続税を負担した者がその割合に応じて被認知者の負担すべき税額をあん分して還付を受けるなど合理的な解釈を見出すほかないと考えられる ( 4 ) 被告は 1 仮に認知判決の確定のときに法 3 2 条 2 号の事由による更正の請求を行い その後に価額金の支払に関する訴えについての判決が確定したときに現行通則法 2 3 条 2 項 1 号の事由による更正の請求ができると解すると 現行通則法 2 3 条 2 項が制定されていなかった昭和 2 5 年から 4 4 年までの間は 価額金の支払に関する訴えについての判決が確定し 被認知者の価額金の実際の取得額 ( 他の共同相続人の価額金の実際の支払額 ) と認知判決の確定時に更正の請求に基づき確定されている金額に相違があったとしてもこれを是正することはできなかったこととなる 2 昭和 4 4 年以前においては 相続税に関する後発的事由に基づく更正の請求は相続税法に規定されていたのであり 昭和 2 5 年相続税法の当時から現在まで法 3 2 条 2 号による事由が相続税法 3 2 条に規定され 認知により相続人に異動を生じたことにより相続税の課税価格及び相続税額が過大となったときに更正の請求をすることができるとの規定が設けられ この規定の趣旨が民法 条の価額のみによる支払の請求権によって財産の分割がなされた場合のことであるとすれば 認知による価額金の支払事由の発生による更正の請求は法 3 2 条 2 号の更正の請求であり 更正をすることができる時期は価額金の額が確定し
12 たときと解すべきである旨主張する しかしながら 被告の前記主張 1 は 結局 立法の不備を主張するものにすぎず それ自体が他の法文の解釈に影響を及ぼすものではないし まして それが解消された現時点においては 前記のように法 3 2 条 2 号の文言に忠実な解釈をすることに何ら妨げがなくなったというべきである また 被告の前記主張 2 は 要するに 価額金の額が確定したことを要するか否かについての見解の相違にすぎず この点については 前記 2 に説示したとおりである なお 現行の 法定相続分課税方式による遺産取得者課税方式が採用された昭和 3 3 年以前においては 遺産取得者課税方式が採られ 各相続人の課税価格に異動が生じない限り その税額に異動が生じないことになっており かかる課税体系の下では 当裁判所の前記解釈を採用すべきか否かに疑問が生じないでもないが そのことによって 現行相続税法 3 2 条 2 号の解釈が左右されるものではない 5 そうすると 丙らは 本件支払を理由として 法 3 2 条 2 号の規定による更正の請求をすることはできなかったものであり 本件認知判決の確定による更正の請求 ( 法 3 2 条 2 号 ) ないし本件価額支払判決の確定による更正の請求 ( 通則法 2 3 条 2 項 1 号 ) をなし得たにすぎないものである しかして 法 3 5 条 3 項に基づいて税務署長が更正又は決定を行う場合には 法 3 2 条 1 号から 4 号までの規定による適法な更正の請求に基づいて更正処分が行われたことがその前提となるところ 前記第 2 の 2 記載の事実によると 丙らのした本件更正の請求は 丙らが本件認知判決確定の事実を知ってから 4 か月以内に行われたものではなく これを大幅に徒過した後に行われた不適法なものであるから これに応じてされた更正処分には重大かつ明白な瑕疵があるというほかなく 被告がした本件決定は その前提を欠くものと解するのが相当である また 前示のとおり 原告に係る相続税の申告期限は平成 2 年 7 月 9 日であるから 原告に対する相続税の決定は 上記申告期限から 5 年を経過した日である平成 7 年 7 月 9 日以降はすることはできないものであり 本件決定を法 2 5 条 ( ママ ) に基づく適法な決定とみる余地はない したがって 本件決定は違法なものといわざるを得ない 第 4 結論以上によれば 原告の請求は理由があるから これを認容することとし 訴訟費用の負担について 行政事件訴訟法 7 条 民事訴訟法 6 1 条を適用して主文のとおり判決する ( 口頭弁論終結日 平成 1 3 年 2 月 2 1 日 ) ( 東京地方裁判所民事第 3 部 裁判長裁判官 藤山雅行 裁判官 谷口豊 裁判官 篠田 賢治 ) 別表 1 課税価格等の計算明細表 ( 単位 : 円 ) 区 分 本件相続人らの合計 原 告 その他の相続人 相 土地 続 家屋及び構築物 取 有価証券 得 現金 預貯金 財 家庭用財産 産 その他の財産 価額請求額 ( 小 計 ) 債 債務 務 葬式費用 等 ( 小 計 ) 差引純資産価額 課税価格 納付すべき税額 ( 注 ) 順号 1 3 の金額は 本件相続人ら各人ごとに 1, 円未満の端数を切り捨て た後の金額である 別表 2 税額算出表 ( 単位 : 円 ) 区分 相続人らの合計額 原告 その他の相続人
13 課税価格 遺産に係る基礎控除 千円 千円 4 人 課税遺産価額 法定相続分 A 1 1 / 4 3 / 4 A に応ずる金額 相続税の総額
14 控訴審 : 東京高等裁判所平成 1 3 年 ( 行コ ) 第 号課税処分取消請求控訴事件 ( 控訴人板橋税務署長 )( 棄却 )( 確定 )( 納税者勝訴 ) 判決 ( 平成 1 4 年 1 1 月 2 7 日判決 ) 主文本件控訴を棄却する 控訴費用は控訴人の負担とする 控 訴 人 板橋税務署長 五位渕 光 壽 指定代理人 森 脇 江津子 鯉 沼 康 典 鈴 木 博 福 田 一 男 被 控 訴 人 甲 訴訟代理人弁護士 赤 井 文 彌 船 崎 隆 夫 宮 崎 万壽夫 岡 崎 秀 也 相 澤 重 一 奈 良 恒 則 山 本 裕 子 矢 野 公 士 藤 川 和 之 事実及び理由 第一 控訴の趣旨 一 原判決を取り消す 二 被控訴人の請求を棄却する 第二事案の概要一 1 本件は 被相続人の死亡後に 被控訴人が提起した 被相続人の子であることの認知を求める訴訟において 認知の判決 ( 以下 本件認知判決 という ) がされ 確定したが それ以前に 被相続人の他の共同相続人において既に被相続人の相続財産について遺産分割協議を行って各遺産を取得していたことから 被控訴人が 他の共同相続人に対し 民法第 条に基づき 遺産分割に代わる価額の支払を命じる判決 ( 以下 本件価額支払判決 という ) を取得してその支払 ( 以下 本件支払 という ) を受けたため 他の共同相続人が既に申告済みの上記相続に係る相続税額が本件支払により過大となったとして 相続税法 ( 平成 1 0 年法律第 8 3 号による改正前のもの 以下 法 という ) 第 3 2 条第 2 号に基づき 更正の請求 ( 以下 本件更正の請求 という ) をしたのに対し 控訴人が減額の更正 ( 以下 本件更正処分 という ) をした上 被控訴人に対し 法第 3 5 条第 3 項に基づいて 相続税の決定処分 ( 本件決定 ) をしたため 被控訴人が これを不服としてその取消しを求める事案である 原審は 相続税法特有のいわゆる後発的更正の請求事由を定める法第 3 2 条の規定の文言 民法第 条に基づく価額支払請求権の内容等に照らすと 本件において 上記共同相続人らは 法第 3 2 条第 2 号に基づき本件認知判決の確定による更正の請求をするか 国税通則法 ( 以下 通則法 という ) 第 2 3 条第 2 項 1 号に基づき本件価額支払判決の確定による更正の請求をなし得たにすぎず 本件支払を理由として 法第 3 2 条第 2 号の規定による更正の請求をすることはできなかったものというべきであるとした上 法第 3 5 条第 3 項に基づいて税務署長が更正又は決定を行う場合には 法第 3 2 条第 1 号から第 4 号までの規定による適法な更正の請求に基づいて更正処分が行われたことがその前提となるところ 上記共同相続人らのした本件更正の請求は 本件認知判決確定の事実を知ってから 4 か月以内になされたものではなく 法第 3 2 条所定の期間を大幅に徒過してなされた不適法なものであり これに応じてされた本件更正処分には重大かつ明白な瑕疵があり したがって これを前提とする本件決定も適法とみる余地はないとして 被控訴人の請求を認容したため これを不服として控訴人が控訴を申し立てた なお 本判決においては 原則として原判決と同じ略語を使用する 2 関係法令の定め 前提となる事実等 控訴人が主張する本件決定の根拠 争点及び当事者双方の主張は 当審における当事者の補充主張として二及び三を加えるほかは 原判決 事実及び理由 欄中の 第 2 事案の概要 1 ないし 5 に記載のとおりであるから これを引用する
15 二 当審における控訴人 被控訴人の補充主張 控訴人の補充主張 被控訴人の補充主張 1 相続税法の改正と後発的事由による相 1 現行相続税法が採用する法定相続分 続税の更正の請求 課税方式による遺産取得者課税方式の下 ( 一 ) 昭和 2 5 年相続税法 では他の共同相続人が遺産分割協議を終 相続税法における課税方式は シャウプ 了している場合に認知に関する裁判の確 勧告に基づく昭和 2 5 年の改正 ( 昭和 2 5 定があると 共同相続人の数に異動が発 年法律第 7 3 号 以下 昭和 2 5 年相続税 生し 被認知者において民法第 条 法 という ) により 人が死亡した場合 に規定する価額金を請求するか否かにか にその遺産に対して課税する 遺産課税方 かわらず 従来の共同相続人各自の法定 式 から 人が相続によって取得した財産 相続分に応ずる取得金額及び相続税額に に対して課税する 遺産取得者課税方式 異動が生じることになる へと変更された この遺産取得者課税方式 したがって 他の共同相続人は 認知 は 相続等による財産の取得という事実に に関する裁判が確定し同人らの法定相続 担税力を認めて相続税を課するものであ 分に応じた取得金額及び相続税額が過大 り いったん相続税の申告等をした場合で となったのであるから 法第 3 2 条第 2 あっても 民法の定める相続特有の事情に 号の規定により 認知に関する裁判の確 基づく相続財産の増減があり これにより 定を知った日の翌日から 4 か月以内に更 取得財産が減少する場合には 現実に取得 正の請求をしなければならないこととな した財産に応じた課税が行われるよう 課 る 税の修正を行うこととした これが いわ ゆる後発的事由に基づく更正の請求 ( 昭和 2 控訴人は 法第 3 2 条第 2 号に基づ 2 5 年相続税法第 3 2 条第 2 項 ) である く更正の請求は 認知に関する裁判が確 すなわち 昭和 2 5 年相続税法第 3 2 条 定し民法第 条に規定する価額支払 第 2 項は 未分割遺産の分割 ( 第 1 号 ) 請求権を有することとなったときだけで 民法第 条等の規定による認知等に関 はなく 被認知者と他の共同相続人との する裁判の確定等により相続人に異動を生 間で価額金の支払が確定したとき すな じたこと ( 第 2 号 ) 遺留分減殺請求 ( 第 わち 価額金の支払額が具体的に確定し 3 号 ) の後発的事由 ( 現行相続税法第 3 2 たときにすることができる旨主張する 条第 1 号ないし第 3 号に該当する ) によ が 以下のとおり このような解釈は許 って 課税価格及び相続税額が過大になっ されず 上記価額金の支払が確定したと たときには 当該事由が生じたことを知っ きに 通則法第 2 3 条第 2 項 1 号の事由 た日の翌日から 4 か月以内に限り 課税価 による更正の請求をすることができるに 格及び相続税額について更正の請求をする 過ぎない ことができる旨規定した ( 一 ) 法定相続分課税方式による遺産 そして 昭和 2 5 年相続税法においては 取得者課税方式の下では 民法第 各相続人の取得財産から 被相続人の債務 条による認知により相続人に異動を生じ 等及び基礎控除額を控除したものに累進税 たときには 課税標準 税率に重大な変 率を乗じて計算するものとされ かつ 基 更を生じることとなり それ自体として 礎控除額は相続人の数と関係なく決められ 独立した課税要件を構成するものとして ていたから 遺産分割後に認知に関する裁 位置付けられることになることから そ 判の確定により相続人の数が増えたとして の段階において法第 3 2 条第 2 号に基づ も それだけでは他の共同相続人が遺産分 く更正の請求をしなければならないこと 割により既に取得している財産及び基礎控 とされており これは法定相続分課税方 除額に変動を生じることはなく 他の共同 式による遺産取得者課税方式の特質とい 相続人の 課税価格及び相続税額が過大 える となる余地はなかったから 民法第 7 8 ( 二 ) 昭和 4 5 年の通則法の一部改正 7 條 の規定による認知 に因り により同法第 2 3 条第 2 項が新設された 相続人に異動を生じたこと とは 認知に が 同項第 1 号は その申告 更正又 関する裁判の確定後に被認知者から他の共 は決定に係る課税標準等又は税額等の計 同相続人に対して民法第 条の価額支 算の基礎となった事実に関する訴えにつ 払請求権が行使され 他の共同相続人がそ いての判決 ( 判決と同一の効力を有する の支払をすることにより取得財産が減少し 和解その他の行為を含む ) により そ た場合を指すと解するほかなかったのであ の事実が当該計算の基礎としたところと り 当時の立法担当者も同様の説明をして 異なることが確定したとき は その いる ( 乙 5 ) 確定した日の翌日から起算して二月以 ( 二 ) 昭和 3 3 年相続税法 内 に更正の請求ができるとしているか ( ア ) 昭和 3 3 年の相続税法の改正にお ら 価額支払請求権に基づく価額金の判 いては 相続税の課税体系が 純粋な意味 決 和解等はその適用条件を満たすこと での遺産取得者課税方式から 法定相続分 になり 法第 3 2 課税方式による遺産取得者課税方式へ変更 条第 2 号の更正の請求によらず 通則法 された この課税方式は 相続等により財 第 2 3 条第 2 項第 1 号が適用されること 産を取得したすべての者に係る相続税の総 となる
16 額を計算し これを基礎として各相続人ご ( 三 ) 税法は侵害規範 ( 国民に負担を との相続税額を計算するものであり ( 法第 求める規範 ) の代表的なものであり 法 1 1 条 ) その相続税の額の算定に当たっ 的安定性の要請が強く働くから 税法の ては 先ず共同相続人全員が法定相続分 ( 民 解釈 特に租税実体法の解釈は 一般的 法第 条 ) に従って相続財産を取得し にいって法文から離れた自由な解釈は許 たものと仮定して相続税の総額を算出した されていない 特に 法第 3 2 条第 2 号 上 ( 法第 1 6 条 ) これを各相続人が実際 は 民法における用語 ( 概念 ) が用いら に取得した財産の価額の割合に応じて按分 れている ( 以下 借用概念 という ) することによって 各相続人が納付すべき 規定であるところ 借用概念について税 相続税の額を算出することとしている ( 法 法独自の解釈を認めることになると 納 第 1 7 条 ) この税額算定の方式は 相続 税者の経済生活における予測と安定性を 税の総額をほぼ一定のものとすることを前 阻害することになるから これについて 提として 各相続人が現実に取得した財産 は 他の法分野におけるのと同じ意義で に相応する課税を行うこととしたものとい 用いられていると解すべきである うことができる また このような課税方 また 民法第 条の 認知 の意 式の改正と同時に基礎控除額を相続人の数 義は民法においてその概念が確定してお により決定することとされた ( 法第 1 5 り 法第 3 2 条第 2 号に民法第 条 条 ) を含めて解すべき別段の規定がない以 ( イ ) 上記のような課税方式の改正をし 上 控訴人主張のように解することは た昭和 3 3 年の相続税法改正においても 租税法律主義と法的安全性を阻害し 課 上記昭和 2 5 年相続税法第 3 2 条第 2 項第 税要件明確主義に反するものであって 2 号については 条文の文言の改正はなさ 許されない拡張解釈というべきである れなかったが 法定相続分課税方式による遺産取得者課税方式が採用されたことによ 3 控訴人は 仮に 民法第 条の り 認知に関する裁判の確定によって新た 価額支払請求権の行使によって価額金額 な相続人が生じた場合 既に相続税を申告 が具体的に確定した場合 が法第 3 2 条 納付している他の共同相続人については 第 2 号の 民法第 条の認知 に含 1 被認知者が価額支払請求権を行使し 価 まれないとしても 法第 3 2 条第 1 号の 額金の額が具体的に確定した場合には 課 更正事由に該当する旨主張するが 法第 税価格及び相続税額 が過大となることと 3 2 条第 1 号の規定は法第 5 5 条の未分 なり また 2 被認知者が価額支払請求権 割遺産の分割が行われた場合の規定であ を行使しない場合には 相続人の増加によ り 民法第 条の価額支払請求権 って基礎控除額 ( 法第 1 5 条 ) が増加する の行使によって価額金の額が具体的に確 ことから 課税価格には変動がないものの 定した場合 を遺産分割と同義と解する 相続税額のみが過大となることとなり い ことは 民法第 条 ( ママ ) の規定 ずれの場合も相続税額が過大となることと に違背する拡張解釈をするものとして許 なった すなわち 昭和 2 5 年相続税法第 されない 3 2 条第 2 項第 2 号の文言には何らの改正 も加えられず また 同項本文の 課税価 格及び相続税額が過大となった 場合とい う文言も改正されなかったが 上記の課税 方式の変更により 従前から更正の請求事 由とされていた上記 1 の場合に加えて 上 記 2 の場合が新たに相続税法第 3 2 条第 2 項第 2 号の更正の請求事由となったわけで ある このことは 昭和 3 3 年の法改正時 の立法担当者が 相続人に異動を生じた こととは 認知確定等により相続人となっ た者がその者の相続分を主張し ために他 の共同相続人が遺産分割により取得したと して相続税の課税価格計算の基礎に算入さ れた財産のうちからその相続分の主張に応 じて財産の分配をしたため共同相続人の相 続税額が過大となったことをいうと解さ れ このように解する限り相続税法第 3 2 条第 2 項第 2 号の改正を要しないと解し た 旨説明していることからも明らかで ある ( 乙 1 0 ) このことからも 昭和 3 3 年の改正当時 同号は 民法第 条に規定する価額 支払請求権を行使した場合 を含むものと 解されていたということができる ( ウ ) 昭和 3 3 年の法改正により 現行 相続税法第 3 0 条の 期限後申告 の特則 及び第 3 5 条第 3 項の 更正又は決定 の
17 特則が新たに規定され これにより 新たに相続人となった者については期限後申告書の提出が認められ また 共同相続人間の財産の異動により いったん確定していた相続税額が過大となった者については更正の請求が認められ 他方 これにより相続税額が過少となった者や新たに相続税を納付すべきこととなった者については期限後申告を認め 若しくは更正又は決定を行うことができることとなった これらの相続税法の規定の趣旨は 民法に定める相続特有の事情に基づく相続財産の増減があり これにより取得財産が減少する場合においては 現実に取得した財産に応じて更正の請求を行うこと かつ その場合でも 相続税の総額はほぼ一定であることを定めたものであって これらの規定は相互に有機的に連関しているというべきである そして このような配慮の下に 昭和 2 5 年相続税法第 3 2 条の後発的事由についても改正の要否が検討され 上記 ( イ ) 記載のような理由であえて文言の改正はしなかったものの 民法第 条の規定する価額支払請求権を行使した場合 も 共同相続人間の財産異動により相続財産が減少して相続税額が過大となる場合として 昭和 3 3 年相続税法第 3 2 条第 2 項第 2 号 ( 現行相続税法第 3 2 条第 2 号に該当する ) の更正の請求ができるとされたのである 2 民法第 条の価額金の取得時期 ( 一 ) 被認知者による課税物件の取得時期相続税法は 1 相続税の納税義務者を 相続又は遺贈 ( 死因贈与を含む 以下 相続等 という ) によって 財産を取得した 個人 ( 法第 1 条第 1 号 ) とし 2 その課税物件を 相続等によって 取得した財産 ( 法第 2 条 ) とし 3 その課税標準を 相続等により 取得した財産 の価額の合計額 ( 法第 1 1 条の 2 ) としており これらの規定は 相続税が 個人が相続等により財産を取得することによって生ずる担税力に着目して課税される遺産取得税であることを示すものである そして ここにいう 取得した財産 とは 各相続人が相続等によって当該財産に対する管理支配を現実に取得し その金額を具体的に算定することができる状態にあるものをいうと解するべきである ( 二 ) 被認知者が価額支払請求権を有する場合の課税物件認知に関する裁判の確定によって新たに相続人となった被認知者が遺産の分割を請求しようとする場合において 他の共同相続人が既に遺産分割等の処分を終えていた場合 被認知者は他の共同相続人に対して価額支払請求権を有するが ( 民法第 条 ) これは 既になされた遺産分割の安定の要請と被認知者の権利保護との調和を図るため 遺産分割のやり直しに代えて 価額の支払による金銭的解決を図ったものであり その実質は相続回復請求又は遺産分割請求にほかならない このような価額
18 支払請求権の性質にかんがみれば 被認知者が相続等によって 取得した財産 すなわち 被認知者に係る相続税の課税物件は 同人が受領する価額金ということになる けだし 被認知者には遺産分割の請求の代わりに価額支払請求が認められているのであるから これによって受領する価額金は 遺産分割前に認知の裁判が確定していれば取得し得たはずの分割財産が化体したものだからである ( 三 ) 被認知者が価額支払請求権を有する場合の課税物件の取得時期上記のとおり 相続税の課税物件は 各相続人が相続等によって管理支配を現実に取得し その金額を具体的に算定できる状態にある財産であり 被認知者が価額支払請求権を有する場合において同人に係る相続税の課税物件は 同人が受領する価額金であるから その課税物件の取得時期は 同人が価額金に対する管理支配を現実に取得し その金額を具体的に算定することができる状態に至った時点であり 本件においては 本件価額支払判決が確定した時ということになる 価額支払請求権の行使は被認知者の自由意思に委ねられているから 被認知者が認知に関する裁判の確定だけで満足し 価額支払請求権を行使しない場合があり得ることからも この裁判が確定しただけでは 被認知者が価額金に対する管理支配を現実に取得したとは到底いえない また 被認知者が価額支払請求訴訟を提起した場合 裁判所は 被認知者の具体的相続分に従って被認知者が受領すべき価額金の額を算出することになるが 具体的相続分の算出に当たっては 特別受益の持戻し ( 民法第 条 ) 並びに寄与分の相続財産からの控除及び相続分への算入 ( 民法第 条の 2 ) などの調整を経る必要があるから 裁判所がこの点についていかなる判断をするかを判決前に正確に予測することは極めて困難であり したがって 被認知者が価額金の金額を具体的に算定することができる状態になるのは 価額支払判決の確定を待たなければならないから 認知に関する裁判の確定時において価額支払請求権の内容が既に確定しているということはできない 3 法第 3 2 条第 2 号に基づく更正の請求の期限 ( 一 ) 以上によれば 認知に関する裁判が確定することによって新たな相続人が生じた場合 既に相続税を申告納付している他の共同相続人は 1 被認知者が価額支払請求権を行使し 価額金の額が具体的に確定した場合 課税価格及び相続税額 が過大となり 2 被認知者が価額支払請求権を行使しない場合であっても 相続人数の増加により基礎控除額 ( 法第 1 5 条 ) が増加することから 課税価格には変動がないものの 相続税額が過大となることになり いずれも更正の請求を認める必要が生じる
19 ( 二 ) 法第 3 2 条柱書きは 更正の請求理由について 申告等に係る 課税価格及び相続税額 が過大となったとき と規定し 他方通則法第 2 3 条第 2 項は 課税標準等又は税額等 と規定しているところ 被認知者が価額支払請求権を行使し 価額金の額が具体的に確定した場合は 課税価格及び相続税額の双方が過大となるから 法第 3 2 条の上記文言に適合するといえる また 法第 3 2 条第 2 号は 認知 その他の事由により相続人に異動を生じたこと と規定し その文言中に 価額支払請求権を行使した場合 とは明示されていないが 価額支払請求権は 遺産分割請求権に代わるものとして被認知者の地位に当然伴うものである上 被認知者の権利実現のための手段に過ぎないのであるから 価額支払請求権の行使についても あえて独立に規定するまでの理由はなく 民法第 条の規定による認知 に当然に含まれると解して差し支えないというべきであり 昭和 3 3 年の相続税法改正当時においてもこれと同様に解されていたことは前記のとおりである ( 三 ) 被認知者は 民法第 条の価額金の額が確定すれば 法第 3 0 条所定の期限後申告書を提出することができるとされているから このことと表裏の関係にある他の共同相続人の更正の請求について 法第 3 2 条によることを否定し 通則法第 2 3 条第 2 項によるべきであるとすることは 相続税法の趣旨に反する ( 四 ) ところで 他の共同相続人がまだ遺産分割を行っていない場合 課税庁は 法第 5 5 条により 暫定的に各相続人が具体的相続分に従って財産を取得したものとして課税価格を計算することになり この時点で既に認知の裁判がなされていれば 被認知者についても共同相続人の一人として同様の課税がなされることになるが その後 被認知者を含む共同相続人が遺産分割を行った結果 各相続人が取得した財産に係る課税価格が具体的相続分に従って計算された課税価格と異なることになった場合について 法第 5 5 条ただし書は 各相続人は 申告書を提出し 若しくは第 3 2 条の更正の請求をし 又は税務署長において更正若しくは決定をすることを妨げない と規定し 遺産分割の結果 各相続人に係る課税標準に異動があった場合についても 法第 3 2 条による更正の請求を認めていることに照らすと 民法第 条の規定に基づき 遺産分割に代わる価額支払請求権の行使がなされた結果 他の共同相続人に係る課税標準に異動があった場合についても 法第 3 2 条による更正の請求を認めるというのが相続税法の予定するところというべきである ( 五 ) したがって 遺産分割終了後に民法第 条の裁判が確定した場合 他の共同相続人が法第 3 2 条の更正の請求をなし得る期限は 次のとおりになる ( ア ) 価額支払請求権を行使し 価額金の額が具体的に確定した場合他の共同相
20 続人は 価額金の額が確定したことを知った日の翌日から 4 か月以内に法第 3 2 条第 2 号による更正の請求ができる ( イ ) 被認知者が価額支払請求権を行使しないままであった場合認知に関する裁判が確定したことにより基礎控除額が増える ( 法第 1 5 条第 1 項 ) から これにより 他の共同相続人は 認知に関する裁判が確定したことを知った日の翌日から 4 か月以内に法第 3 2 条第 2 号による更正の請求ができる 4 仮に 本件の場合が法第 3 2 条第 2 号の 民法第 条の規定による認知に関する裁判の確定 に含まれないとしても 価額支払請求権が実質的には遺産分割の趣旨であり 改めて遺産分割を行う代わりに 価額のみによる償還請求を認めたものであることに照らすと 法第 3 2 条第 1 号の定める更正事由に該当するものと解される 5 本件における被認知者以外の共同相続人は 本件価額支払判決が確定した日の翌日から 4 か月以内に更正の請求をすることができるところ 本件更正の請求がこの期限内になされていることは証拠上明らかであるから 本件更正の請求は適法であり これに対する減額更正を前提としてなされた本件決定も適法というべきである 第三当裁判所の判断一法第 3 2 条の更正請求相続税又は贈与税の納税申告書を提出した者は 通則法第 2 3 条第 1 項各号所定の理由により その申告書の提出により納付すべき税額が過大であるとき等には その申告に係る課税標準等又は税額等につき更正をすべき旨の請求をすることができ また 同条第 2 項各号所定の後発的事由が発生した場合には 更正の請求をすることができるとされているが 通則法の上記規定により更正の請求をすることができるとされている事由がない場合でも 相続 遺贈又は贈与により財産を取得した者の間の負担の公平を図るため 課税価格又は税額を更正すべき場合があるとの観点から 法第 3 2 条は相続税法特有の後発的更正の請求の事由を定めている すなわち 相続税又は贈与税の納税申告書を提出した者又は決定を受けた者は 同条各号に掲げる事由の一つに該当することにより 申告又は決定に係る課税価格及び相続税額又は贈与税額が過大となったときは その事由を知った日の翌日から 4 か月以内に更正の請求をすることができることとされている 他方 同条第 1 号ないし第 4 号に規定する事由により 新たに相続税を納付すべきこととなる者については期限後申告 ( 法第 3 0 条 ) 既に確定した相続税額に不足を生じることになる者については修正申告 ( 法第 3 1 条第 1 項 ) が それぞれ認められ また 法第 3 5 条第 3 項によれば 税務署長は 上記各号の規定による更正の請求に基づき更正をした場合において その更正の請求をした者の被相続人から相続又は遺贈により財産を取得した他の者 ( 更正の請求をし 更正を受けた者以外の者 ) について 該当事由に基づき その者に係る課税価格又は相続税額を更正し 又は決定することができることとされている 二法第 3 2 条第 2 号の事由法第 3 2 条第 2 号は 民法第 条又は第 条から第 条までの規定による認知 相続人の廃除又はその取消しに関する裁判の確定 同法第 条に規定する相続の回復 同法第 条第 2 項の規定による相続の放棄の取消しその他の事由により相続人に異動を生じたこと と規定して 相続人に異動を生じる後発的事由を列挙しているが これは 相続税の申告又は決定の時に 相続人とされていた者がこれらの事由により相続人でなかったこととなり 又は相続人とされていなかった者が後に相続人とされるなど 申告又は決定の時以後に相続人に異動を生じた場合には 各相続人の取得する相続財産に異動が生じ また 基礎控除額 ( 法第 1 5 条 ) が異なることとなり 先に申告又は決定により確定した相続税額に異動が生じることとなるため 申告又は決定に係る相続税額が過大となり これを減少すべきこととなる者について更正の請求をすることを認めたものである
21 三法第 3 2 条第 2 号所定の 民法第 条の規定による認知に関する裁判の確定 と被認知者の民法第 条の価額支払請求権の行使控訴人は 法第 3 2 条第 2 号所定の 民法第 条の規定による認知に関する裁判の確定 により相続人に異動を生じた場合には 相続人の数に異動が生じたこと自体により被認知者以外の共同相続人の申告又は決定に係る相続税額が過大となる場合のほか 被認知者が上記裁判の確定後に民法第 条の価額支払請求権を行使したのに応じて他の共同相続人が価額金の支払をしたことにより申告又は決定に係る課税価格及び相続税額が過大となった場合も含むと解すべきである 旨主張する しかしながら 法第 3 2 条第 2 号が 上記のとおり 相続人に異動を生じることとなる場合を列挙し これらを更正の請求の事由として規定しているのは これらが生じたことにより相続人の数に異動が生じた場合には そのこと自体で 各相続人の法定相続分及び法第 1 5 条所定の基礎控除額に異動が生じ 被認知者以外の共同相続人の申告又は決定に係る相続税額が過大となり これを更正によって是正することが相続税の負担の公平を図る観点から必要であることによるものであると解され 同号の 民法第 条の規定による認知に関する裁判の確定 も そのような相続人の異動をもたらすものとして 更正の請求をすることができる事由とされているものというべきである 他方 被認知者が認知に関する裁判の確定後に民法第 条の価額支払請求権を行使したのに対して他の共同相続人が価額金の支払をした場合も 他の共同相続人の申告又は決定に係る課税価格及び相続税額が過大となるから これを是正する必要が生じ 他方 新たに相続人となった被認知者については他の共同相続人から支払を受けた価額金について課税の必要が生じることは 控訴人の主張するとおりである しかしながら 法第 3 2 条には 被認知者による民法第 条の価額支払請求権の行使あるいは被認知者以外の共同相続人による価額金の支払を更正請求の事由とするとの別段の規定がないこと 同条第 2 号は 上記のとおり 更正請求の事由として相続人に異動が生じる場合を列挙しているところ 上記価額支払請求権の行使自体は相続人に異動を生じさせる事由ではないこと 認知に関する裁判が確定したとしても 被認知者において当然に上記価額支払請求権を行使するとはいえず 仮にこれを行使したとしても 被認知者に民法第 条所定の特別受益が存在すること等の理由から 他の共同相続人の申告又は決定に係る課税価格及び相続税額が必ずしも過大となるとは限らないこと等に照らすと 法第 3 2 条第 2 号所定の 民法第 条の規定による認知に関する裁判の確定 という事由の中に 被認知者による民法第 条の価額支払請求権の行使あるいは被認知者以外の共同相続人による価額金の支払が含まれると解することはできないものというべきである もっとも 以上のように解すると 法第 3 2 条所定の期間の経過後に被認知者による上記価額支払請求権の行使がなされ これに対して他の共同相続人が価額金の支払をした場合には 他の共同相続人の申告又は決定に係る相続税額が過大となったことを是正する方法としては 通則法第 2 3 条第 2 項第 1 号に基づく更正の請求以外にはないこととなるため 価額金の支払を受けた被認知者に対する法第 3 5 条第 3 項に基づく課税が実質上不可能となり その限度でいわゆる課税漏れが生じることは控訴人の主張するとおりである そこで このような結果を回避するために 法第 3 2 条第 2 号において 民法第 条の規定による認知に関する裁判の確定 により他の共同相続人の申告又は決定に係る 課税価格及び相続税額が過大となったときは 更正の請求をすることができると規定している趣旨にかんがみ 被認知者による民法第 条の価額支払請求権の行使あるいは被認知者以外の共同相続人による価額金の支払により他の共同相続人の申告又は決定に係る課税価格及び相続税額が過大となった場合も 認知に関する裁判の確定により相続人に異動を生じたことにより他の共同相続人の申告又は決定に係る課税価格及び相続税額が過大となったとき に含まれると解することにも 遺産分割後の後発的事由に基づく共同相続人間における相続税負担の不均衡を是正してその公平を図るとの見地から 合理性があることは否定できない しかしながら 租税法規については 租税法律主義の見地から 納税義務者の不利益になる場合と利益になる場合とを問わず 文理から乖離した拡張解釈をすることには慎重であるべきことが要請されているところであり 上記の合目的的解釈の趣旨に合理性があることを首肯し得ないわけではないとしても 同条第 2 号の 民法第 条の規定による認知に関する裁判の確定 という文言に被認知者による民法第 条の価額支払請求権の行使あるいは被認知者以外の共同相続人による価額金の支払が含まれると解することは 文理上の乖離があまりにも大きいというべきであるから 上記の解釈を採用することは困難といわざるを得ない 控訴人は 原審以来 被認知者による価額支払請求権の行使あるいは被認知者以外の共同相続人による価額金の支払を法第 3 2 条の更正請求の事由として肯定しない場合には相続税の課税上種々の不合理な結果が生じるとして縷々主張するけれども それらはいずれも立法問題として解決されるべきものであるというほかない したがって 控訴人の前記主張は採用することができない
22 四さらに 控訴人は 仮に本件の場合 法第 3 2 条第 2 号の適用が許されないとしても 同条第 1 号の規定による更正の請求が認められるべきである旨主張するが 同号は 未分割の遺産について法第 5 5 条の規定に基づき計算した課税価格がその後なされた分割によって過大となった場合に更正の請求を認める規定であり これに被認知者による民法第 条の価額支払請求権の行使あるいは被認知者以外の共同相続人による価額金の支払がなされた場合が含まれないことは明らかであるから 丙らによる本件更正の請求を同号に基づくものとしてその適法性を肯定することはできない したがって 控訴人の前記主張は採用することができない 五そうすると 丙らは 本件支払を理由として 法第 3 2 条第 2 号の規定による更正の請求をすることはできなかったものであり 法第 3 2 条第 2 号に基づき本件認知判決の確定による更正の請求をするか あるいは 通則法第 2 3 条第 2 項第 1 号に基づき本件価額支払判決の確定による更正の請求をするほかはなかったものというべきである そして 法第 3 5 条第 3 項に基づいて税務署長が更正又は決定を行う場合には 法第 3 2 条第 1 号から第 4 号までの規定による適法な更正の請求に基づいて更正処分が行われたことがその前提となるところ 丙らのした本件更正の請求は 本件認知判決確定の事実を知ってから 4 か月以内に行われたものではなく これを大幅に徒過した後に行われた不適法なものであるから これに応じてされた本件更正処分には重大かつ明白な瑕疵があるというほかなく 控訴人がした本件決定は その前提を欠くものというべきである したがって 本件決定は違法なものといわざるを得ない 第四結論よって 本件決定が違法であるとしてその取消しを求める被控訴人の請求を認容した原判決は結論において相当であり 本件控訴は理由がないから棄却することとし 控訴費用の負担について行政事件訴訟法第 7 条 民事訴訟法第 6 7 条第 1 項 第 6 1 条を適用して 主文のとおり判決する ( 平成 1 4 年 9 月 1 8 日口頭弁論終結 ) ( 東京高等裁判所第 5 民事部裁判官濱野惺裁判官竹内努 ) ( 裁判長裁判官魚住庸夫は 差し支えのため 署名 押印することができない 裁判官濱野惺 )
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諮問番号 : 平成 29 年諮問第 7 号 答申番号 : 平成 30 年答申第 5 号 答申書 第 1 京都府行政不服審査会 ( 以下 審査会 という ) の結論本件諮問に係る審査請求 ( 以下 本件審査請求 という ) は 棄却されるべきであるとする審査庁の判断は 妥当でない 第 2 事案の概要本件は 審査請求人及び審査請求人と土地を共有している者 ( 以下 共有者 という ) が共有に係る1~6の6
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第 1 節国税の還付 学習のポイント 1 国税の還付金等とはどのようなものか 2 充当とはどのようなものか 1 還付金等の種類国税の還付には 還付金の還付と過誤納金の還付の二種類があり 還付金と過誤納金を併せて還付金等という ( 通 561) ⑴ 還付金還付金は 国税に関する法律において 予定 ( 中間 ) 的に納付することが義務付けられている税額が後日確定額を超えることとなった場合などに還付するものである
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相続した財産を譲渡した場合の税務 坂本和則相談部東京相談室花野稔相談部大阪相談室 相続した財産 ( 不動産や株式など ) を譲渡し 相続税の納税資金を捻出する場合があります 特に譲渡する株式が非上場株式である場合は 譲渡しようとしても流通性が乏しく また買取資金を用意する関係などからも その株式を発行会社に買取ってもらうケースが多いと思われます そうしたケースをはじめ 財産の譲渡による所得には 原則として所得税と住民税が課税されますが
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Q45. 有期契約労働者が正社員と同じ待遇を要求する 1 問題の所在有期契約労働者の労働条件は個別労働契約, 就業規則等により決定されるべきものですので, 正社員と同じ待遇を要求することは認められないのが原則です しかし, 有期契約労働者が正社員と同じ仕事に従事し, 同じ責任を負担しているにもかかわらず, 単に有期契約というだけの理由で労働条件が低くなっているような場合には, 期間の定めがあることによる不合理な労働条件の禁止
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