除く 以下同じ ) に因り財産を取得した個人で当該財産を取得した時においてこの法律の施行地に住所を有するものは この法律により 贈与税を納める義務がある旨定めている ( 3 ) 相続税法 9 条本文は 4 条から 8 条までに規定する場合を除く外 対価を支払わないで又は著しく低い価額の対価で利益を受

Size: px
Start display at page:

Download "除く 以下同じ ) に因り財産を取得した個人で当該財産を取得した時においてこの法律の施行地に住所を有するものは この法律により 贈与税を納める義務がある旨定めている ( 3 ) 相続税法 9 条本文は 4 条から 8 条までに規定する場合を除く外 対価を支払わないで又は著しく低い価額の対価で利益を受"

Transcription

1 File.12< 参考判決 2 > 相続分一部譲渡の有効性 第 1 審 : さいたま地裁平 16( 行ウ ) 1 号 2 号 平 16( 行ウ ) 3 号 平成 判決 ( TAINS 判例検索 Z ) 控訴審 : 東京高裁平 17( 行コ ) 140 号 平成 判決 ( TAINS 判例検索 Z ) 第 1 審 : さいたま地方裁判所平成 1 6 年 ( 行ウ ) 第 1 号贈与税決定処分等取消請求事件 ( 甲事件 ) 平成 1 6 年 ( 行ウ ) 第 2 号贈与税決定処分等取消請求事件 ( 乙事件 ) 平成 1 6 年 ( 行ウ ) 第 3 号贈与税決定処分等取消請求事件 ( 丙事件 )( 棄却 )( 控訴 ) 判決 ( 平成 1 7 年 4 月 2 0 日言渡 ) 主 文 1 原告らの請求をいずれも棄却する 2 訴訟費用は 原告らの負担とする 甲事件原告 A 乙事件原告 B 丙事件原告 C 原告ら訴訟代理人弁護士石 橋 克 郎 甲乙丙事件被告 川口税務署長 鈴 木 信 同指定代理人 西 村 圭 一 横 島 淳 子 石 川 利 夫 柴 野 喜一郎 山 畑 正 柴 田 道 神 田 福 男 須 藤 哲 右 事実及び理由第 1 請求 1 甲事件被告が平成 1 4 年 7 月 2 日付けで甲事件原告に対してした甲事件原告の平成 1 2 年分贈与税の決定処分及び無申告加算税賦課決定のいずれも取り消す 2 乙事件被告が平成 1 4 年 7 月 2 日付けで乙事件原告に対してした乙事件原告の平成 1 2 年分贈与税の決定処分及び無申告加算税賦課決定のいずれも取り消す 3 丙事件被告が平成 1 4 年 7 月 2 日付けで丙事件原告に対してした丙事件原告の平成 1 2 年分贈与税の決定処分及び無申告加算税賦課決定のいずれも取り消す 第 2 事案の概要 1 事案の要旨本件は 被相続人の共同相続人ではない甲乙丙事件原告ら ( 以下 原告ら という ) が 共同相続人から相続分の一部譲渡を受け その後の遺産分割協議により財産を取得し 被相続人の相続開始に係る相続税について各申告したところ 甲乙丙事件被告 ( 以下 被告 という ) が 相続税について 納付すべき税額を零円とする各更正処分をするとともに 平成 1 4 年 7 月 2 日付けで平成 1 2 年分の贈与税について 別表 1 本件決定処分等の経緯の各原告の 決定処分 欄のとおりの決定処分 ( 以下 本件各決定処分 という ) 及び無申告加算税の賦課決定処分 ( 以下 本件各賦課決定処分 といい 本件各決定処分と併せて 本件各決定処分等 という ) を行ったことに対し 原告らは相続税の納税義務者に該当し 相続分譲渡により得た利益は相続税法 9 条に規定するいわゆるみなし贈与財産には当たらない等として 本件各決定処分等の取消しを求めた事案である 2 関係法令等の定め ( 1 ) 相続税法 ( 平成 1 5 年法律第 8 号による改正前のもの 以下同じ ) 1 条 1 号は 相続又は遺贈 ( 贈与者の死亡に因り効力を生ずる贈与を含む 以下同じ ) に因り財産を取得した個人で当該財産を取得した時においてこの法律の施行地に住所を有するものは この法律により 相続税を納める義務がある旨定めている ( 2 ) 相続税法 1 条の 2 第 1 号は 贈与 ( 贈与者の死亡に因り効力を生ずる贈与を - 1 -

2 除く 以下同じ ) に因り財産を取得した個人で当該財産を取得した時においてこの法律の施行地に住所を有するものは この法律により 贈与税を納める義務がある旨定めている ( 3 ) 相続税法 9 条本文は 4 条から 8 条までに規定する場合を除く外 対価を支払わないで又は著しく低い価額の対価で利益を受けた場合においては 当該利益を受けた時において 当該利益を受けた者が 当該利益を受けた時における当該利益の価額に相当する金額を当該利益を受けさせた者から贈与に因り取得したものとみなす旨規定している 3 基本的事実関係 ( 当事者間に争いがない事実並びに証拠及び弁論の全趣旨により容易に認定できる事実 ) ( 1 ) ( 以下 亡 D という ) の相続等の事実関係ア亡 D は 昭和 年 月 日 ( 以下 G という ) と養子縁組をし また 同年 月 日 ( 以下 F という ) と養子縁組をした イ亡 D は その財産を G F 及び G の夫である ( 以下 H という ) に遺贈する旨の平成 年 月 日付け遺言公正証書を作成した ウ亡 D は 平成 年 月 日 死亡した なお 亡 D は E とも養子縁組をしていたが E は平成 年 月 日に相続放棄をしたため 亡 D の法定相続人は G と F の 2 名であった エ原告らは いずれも H と G との間の子である オ F 及び G は それぞれ 原告らに対し 平成 年 月 日付け 相続分譲渡証書 を差し入れたが ( 乙 5 の 1 2 以下 本件各相続分譲渡証書 という ) 本件各相続分譲渡証書は 私は 右被相続人の相続開始による相続分の一部をあなた方に譲渡します ( 以下 本件相続分一部譲渡 という ) というものであり その具体的割合についての定めがないものであった カ平成 1 2 年 月 日 G F H 原告らは 亡 D の相続財産について 遺産分割協議書 と題する書面 ( 乙 2 以下 本件遺産分割協議書 という ) を作成した 原告らが上記協議により取得した財産の価額は別表 3 の各原告の取得した財産の価額のとおりであり 引き継いだ債務の額は平成 1 2 年 6 月 2 0 日付けの各原告らの相続税の修正申告書の記載によれば 原告 ( 以下 原告 A という ) は 万 円 原告 ( 以下 原告 B という ) 及び原告 ( 以下 原告 C という ) は各 万 円である ( 2 ) 本件各決定処分等原告 A は この相続開始に係る相続税について 申告書に課税価格を 万円及び納付すべき税額を 6 9 万 円と 原告 B 及び原告 C は 課税価格を 万 円及び納付すべき税額を 6 7 万 円とそれぞれ記載して平成 1 2 年 6 月 2 0 日に各申告をした ところが 被告は これに対し 平成 1 4 年 6 月 2 8 日付けで上記の相続税について 納付すべき税額を零円とする各更正処分をするとともに 同年 7 月 2 日付けで平成 1 2 年分の贈与税について本件各決定処分等を行い 原告らに通知した ( 3 ) 異議申立て等ア原告らは 平成 1 4 年 8 月 2 3 日 本件各決定処分等を不服として 被告に対し 各異議申立てをしたところ 被告は 同年 1 1 月 2 1 日付けで別表 1 本件各決定処分等の経緯の各原告の 異議決定 欄記載のとおり 本件各決定処分等の一部を取り消す各異議決定をした イ原告らは 平成 1 4 年 1 2 月 1 7 日 国税不服審判所長に対し 異議決定を経た後の本件各決定処分等を不服として各審査請求を行ったが 国税不服審判所長は 平成 1 5 年 1 0 月 7 日 上記各審査請求をいずれも棄却し 同月 1 0 日原告らは裁決書の謄本の送達を受けた ウそこで 原告らは 平成 1 6 年 1 月 6 日 本件各訴えを提起した 4 本件決定処分等の適法性に関する被告の主張 ( 1 ) 原告 A ア原告 A の平成 1 2 年分の贈与税の課税価格及び納付すべき税額は下記のとおりである ( ア ) 課税される財産の価額の合計額 ( 別表 2 原告 A 分順号 3 ) 万 円上記金額は 下記 a の金額から下記 b の金額を控除した後の金額である a 取得した財産の価額 ( 別表 2 原告 A 分順号 1 ) 万 円上記金額は 原告 A が 平成 1 2 年 月 日付けの亡 D の遺産に係る本件遺産分割協議書に記載された原告 A の取得財産の価額の - 2 -

3 合計額である b 債務の金額 ( 別表 2 原告 A 分順号 2 ) 万 円上記金額は 原告 A が平成 1 2 年 6 月 2 0 日に提出した亡 D の相続に係る相続税の申告書に記載された債務及び葬式費用の金額である ( イ ) 基礎控除額控除後の課税価格 ( 別表 2 原告 A 分順号 5 ) 万 円上記金額は 相続税法 2 1 条の 5 の規定により 上記 ( ア ) の金額から基礎控除額 6 0 万円を控除した金額 ( ただし 国税通則法 条 1 項の規定により 円未満の端数を切り捨てた後のもの ) である ( ウ ) 納付すべき税額 ( 別表 2 原告 A 分順号 6 ) 万 円上記金額は 上記 ( イ ) の金額に相続税法 2 1 条の 7 に規定する税率を乗じて計算した金額である イ原告 A が納付すべき平成 1 2 年分の贈与税の額は 上記のとおり 万 円であるところ 本件決定処分 ( 異議決定により取り消された後のもの ) における納付すべき税額は これと同額の 万 円であるから ( 別表 1 原告 A 分参照 ) 本件決定処分は適法である ウ原告 A に対する本件決定処分に係る無申告加算税の額は 国税通則法 6 6 条 1 項により 上記 ( ウ ) の納付すべき税額 万円 ( ただし 国税通則法 条 3 項により 1 万円未満の端数を切り捨てた後のもの ) に 分の 1 5 の割合を乗じて算出した金額 5 0 万 円である エ原告 A が納付すべき無申告加算税の金額は 上記ウのとおり 5 0 万 円であるところ 原告 A に対する本件賦課決定処分 ( 異議決定により取り消された後のもの ) における無申告加算税の額は これと同額の 5 0 万 円であるから ( 別表原告 A 分 1 参照 ) 原告 A に対する本件賦課決定処分は適法である ( 2 ) 原告 B 原告 C ア同原告らの平成 1 2 年分の贈与税の課税価格及び納付すべき税額は下記のとおりである ( ア ) 課税される財産の価額の合計額 ( 別表 2 同原告ら分順号 3 ) 万 円上記金額は 下記 a の金額から下記 b の金額を控除した後の金額である a 取得した財産の価額 ( 別表 2 同原告ら分順号 1 ) 万 円上記金額は 同原告らが 平成 1 2 年 月 日付けの亡 D の遺産に係る本件遺産分割協議書に記載された同原告らの取得財産の価額の合計額である b 債務の金額 ( 別表 2 同原告ら分順号 2 ) 万 円上記金額は 同原告らが平成 1 2 年 6 月 2 0 日に提出した亡 D の相続に係る相続税の申告書に記載された債務及び葬式費用の金額である ( イ ) 基礎控除額控除後の課税価格 ( 別表 2 同原告ら分順号 5 ) 万 円上記金額は 相続税法 2 1 条の 5 の規定により 上記 ( ア ) の金額から基礎控除額 6 0 万円を控除した金額 ( ただし 国税通則法 条 1 項の規定により 円未満の端数を切り捨てた後のもの ) である ( ウ ) 納付すべき税額 ( 別表 2 同原告ら分順号 6 ) 万 円上記金額は 上記 ( イ ) の金額に相続税法 2 1 条の 7 に規定する税率を乗じて計算した金額である イ同原告らが納付すべき平成 1 2 年分の贈与税の額は 上記のとおり 万 円であるところ 本件決定処分 ( 異議決定により取り消された後のもの ) における納付すべき税額は これと同額の 万 円であるから ( 別表 1 同原告ら分参照 ) 本件決定処分は適法である ウ同原告らに対する本件決定処分に係る無申告加算税の額は 国税通則法 6 6 条 1 項により 上記ア ( ウ ) の納付すべき税額 万円 ( ただし 国税通則法 条 3 項により 1 万円未満の端数を切り捨てた後のもの ) に 分の 1 5 の割合を乗じて算出した金額 4 6 万 円である エ同原告らが納付すべき無申告加算税の金額は 上記ウのとおり 4 6 万 0-3 -

4 5 0 0 円であるところ 同原告らに対する本件賦課決定処分 ( 異議決定により取り消された後のもの ) における無申告加算税の額は これと同額の 4 6 万 円であるから ( 別表 1 同原告ら分参照 ) 同原告らに対する本件賦課決定処分は適法である 5 争点 ( 1 ) 本件相続分一部譲渡の有効性 ( 争点 1 ) ( 2 ) 共同相続人以外の者が共同相続人から相続分を譲り受け その後の遺産分割により財産を取得した場合に相続税の納税義務者に該当するかどうか ( 争点 2 ) ( 3 ) 本件で 原告らが遺産分割協議の結果得た利益に贈与税を課すのが相当かどうか ( 争点 3 ) 6 争点に関する当事者の主張 ( 1 ) 争点 1 ( 本件相続分一部譲渡の有効性 ) について ( 被告の主張 ) 原告らは 亡 D の相続人である F 及び G から 本件各相続分譲渡証書の差入れを受けているところ 本件各相続分譲渡証書は 被相続人の相続開始による相続分の一部をあなた方に譲渡します としか記載されておらず 譲渡の対象となる相続分の範囲が特定されていない 相続分の譲渡 ( 民法 条 1 項 ) により 譲受人は 相続人とともに遺産共有者としての地位に立つところ 譲渡される相続分の範囲が特定されなければ 共有持分の割合が不明であるばかりか 本件のような 単に 一部 という抽象的範囲でのみ合意したにとどまり 範囲ないし具体的割合が不確定の相続分の贈与については いかなる相続分の割合で分割するのかについて特定できず 家庭裁判所において遺産分割の審判ができないこととなる したがって 譲渡の対象となる相続分の特定のない本件各相続分譲渡証書にある抽象的な一部譲渡は 相続分の一部譲渡として特定性を欠き無効である ( 原告らの主張 ) 譲渡する相続分の特定は 各当事者が遺産分割協議等を経て個々の財産について最終的な持分を取得する段階までに確定できれば足りるのであって 一部 譲渡の時点で 具体的な分数的な割合が決まっていなければならないものではない 相続分の一部譲渡の時点から その後に引き続きなされる遺産分割協議で最終的な相続分の取得割合が決まるまでを一連の行為とみるべきであって 相続分の具体的な取得割合については 相続分の一部譲渡の時点においては単に 一部 とするだけで その具体的な取得割合をその後引き続きなされる遺産分割協議において決めるという方法も当然認められて然るべきである 相続分の一部譲渡の時点では 一部 の内容が具体的に決まっていないからといってその一部譲渡それ自体が無効という被告の主張は不当な解釈である そもそも相続分は相続を受ける権利又はその地位を指すものであり 判例も 具体的な相続財産の持分権を取得するまでの暫定的な権利状態 を意味するものとしているから 一部譲渡の段階において分数的割合が明示されていなければならないという論理的必然性はないというべきである ( 2 ) 争点 2 ( 共同相続人以外の者が共同相続人から相続分を譲り受け その後の遺産分割により財産を取得した場合に相続税の納税義務者に該当するかどうか ) について ( 被告の主張 ) ア相続税法における 相続 の概念は 私法におけると同じ意義に解すべきであるところ 民法 条等における 相続 とは 自然人の法律上の ( 財産的 ) 地位を その者の死後に 相続人と称する特定の者に包括的に承継させることであり 民法は 相続人については 配偶者のほか 法律に定められた被相続人の一定の範囲の近親者に限定して法定相続人として定め 法定相続人以外に被相続人の指定によって相続人をつくることはできないとしている 現行民法における相続制度ないし相続概念は 被相続人と一定の身分関係にあった者に遺産を帰属させるという要素を不可欠の前提としているものであり 法定の相続人を超えて 被相続人により相続人を創設することはできず ましてや第三者ないし相続人が 新たに法定外の相続人を創設することを許容するものでないことは明らかである 被相続人と相続人以外の者との間では 相続 という概念を想定し得ないものと解されるところ 原告らは 亡 D の養子である G の子であり 亡 D の法定相続人ではないから 亡 D の遺産を 相続 することはあり得ない したがって 原告らは 相続税法 1 条 1 号の 相続 により亡 D の財産を取得した個人に当たる余地がない イ仮に 本件各相続分譲渡証書の差入れによる相続分の 一部 譲渡を相続分の一部譲渡として有効としても 原告らの主張のように 民法 条本文を根拠に 相続分を譲り受けた者が 初めから相続人であったことになると解することはできない - 4 -

5 すなわち 遺産分割の遡及効を規定した民法 条本文の趣旨は 被相続人に属していた一切の権利義務がいったん共同相続人の共有に属し これが後になされた遺産分割という手続により 個々の財産が特定の相続人に分割 帰属したことを この間の法律関係の簡明化を図るとの観点から それぞれ被相続人からの直接の承継であるかのごとくの法律構成をするために設けられた擬制である 遺産分割の遡及効は 相続開始による共同相続人の遺産共有の状態にあったことまで否定するものではなく 相続分の譲受人である第三者が遺産分割により現実に財産を取得するのは 飽くまで相続により相続人がいったん取得した相続分 ( 権利 ) の移転が介在した結果なのである そうすると 相続開始後に発生した相続人の行為に基因し遺産分割協議によって財産を取得した共同相続人以外の第三者は 直ちに民法上の 相続 により財産を取得したとは言い難い また 相続人が取得した具体的な相続財産を第三者に移転する場合には 相続人が相続税を負担するが この場合と 遺産分割前に取得した相続分を移転する場合とで 相続人における相続税の課税の有無を異にする合理的な理由は見当たらない ( 原告らの主張 ) 原告らは 共同相続人である F 及び G から相続分を譲り受けているが 相続分の譲渡とは 相続によって承継した権利義務の総体である相続人の地位を譲渡することをいうと解され 積極財産のみならず消極財産を譲り受け 原告は相続分を譲り受けたことによって相続人の地位を承継している このことは 相続分の譲受人が共同相続人と同じ資格で遺産分割協議に参加できると解されていること 相続分の譲渡は相続人の地位を譲渡することを意味し その譲受人は債務も承継すると解されていること 民法 条が遺産分割の遡及効について規定し 相続分の譲渡による権利移転は遺産分割により 遺産は被相続人から相続分の譲受人に直接移転したことからも裏付けられる そうすると 原告らは 相続税法 1 条 1 号の 相続に因り財産を取得した個人 に当たり 相続税の納税義務者であって 原告らが遺産分割により取得した財産については 相続税が賦課されるべきである ( 3 ) 争点 3 ( 本件で原告らが遺産分割協議の結果得た利益に贈与税を課すのが相当かどうか ) について ( 被告の主張 ) 原告らは 亡 D の相続財産を平成 1 2 年 月 日の遺産分割協議 ( 以下 本件遺産分割協議 という ) によって具体的に取得しているが 本件遺産分割協議は その前提となる相続分の一部譲渡が前記のとおり無効であるから 本来参加する資格のない原告らが参加して成立している点で瑕疵があるといわざるを得ない しかし 原告らを遺産分割協議に参加させた相続人 F 及び G の合理的な意思は 自らの相続分の範囲内で 原告らに相続財産の一部を与えることにあるというべきであるから 本件遺産分割協議は 相続人 F 及び G 並びに受遺者 H の間の遺産分割協議とともに 相続人 F G から原告らに対する相続財産の一部の贈与契約が遺産分割の形式で同時に締結されたものと解される ( 本件では 遺産分割協議書が作成され F G の署名押印があるから この遺産分割協議書をもって 原告らに対し書面による贈与が行われたとみることができる ) したがって 原告らは 本件遺産分割協議の時点で 相続人 F G から相続財産の一部を贈与契約により取得したものというべきであるから 原告らは 贈与により財産を取得した個人に当たり 贈与税の納税義務を負うものである ( 原告らの主張 ) 原告は相続税の納税義務者であって 贈与を受けた者には当たらない 被告は 平成 1 2 年 月 日の遺産分割協議をもって F 及び G から原告らに書面による贈与があったとみるべきと主張するが 原告らの財産取得につき上記遺産分割協議をもって書面による贈与があったとみるのは原告ら F 及び G の合理的意思解釈としては無理がある 合理的意思解釈は 当事者の利益のためになされる解釈であるが 本件の場合 相続分の一部譲渡に伴う遺産分割協議の意思表示を書面による贈与契約が行われたとする被告の解釈は 贈与税を賦課するための解釈論であって 原告ら F 及び G の誰も望んでいない解釈である また 被告は 審査請求の段階で 相続分の譲渡によって原告らが受けた利益が相続税法 9 条に当たる旨主張しているが これは同条の 対価を支払わないで又は著しく低い価額の対価で利益を受けた場合 の解釈を誤ったものである 相続税法 4 条ないし 9 条が 贈与に因り取得したものとみなす とする 利益 の内容は いずれも金銭的な評価がなされる具体的な財物と解されるところ 相続分の譲渡は 具体的な財物ではなく 抽象的な相続を受ける権利又はその地位を譲り渡すことにほかならないのであって 相続分を譲り受けることは 相続税法 9 条の 利益を受けた場合 に当たらない 相続分譲渡による - 5 -

6 権利移転は 遺産分割までの暫定的なものにすぎず その後の遺産分割により遺産は被相続人から相続分の譲受人へ直接移転したことになる 第 3 当裁判所の判断 1 争点 1 ( 本件相続分一部譲渡の有効性 ) について ( 1 ) 基本的事実関係 証拠 ( 甲 1 5 乙 2 ) 及び弁論の全趣旨によれば 次の事実が認められる ア原告らの父の H は 平成 1 1 年 1 0 月頃 親族である亡 D の相続について相続税と不動産の所有権移転登記に伴う印紙税について研究し 法定相続人である G と F の相続分を原告らに一部譲渡し 受遺者である H を加えて 6 名で遺産分割協議を行うことにより 原告らに贈与税を課されることはないと考え G F 原告らに本件の相続分一部譲渡を提案し その同意を得た イ H は 相続分の譲渡を原因とする所有権移転登記申請において その原因証書である相続分の譲渡証書に単に一部譲渡と記載され 分数的割合による持分が明示されていない場合は原因証書として無効であり これを添付した登記申請書は受理されないことはわかっていたが 相続分の譲渡は 相続を受ける権利又はその地位の譲渡であって一部譲渡も有効であり 相続分の一部譲渡を受けた者が遺産分割協議に参加できることを前提として相続分の一部譲渡を行う場合には 一部譲渡の内容が分数的割合で明示されていなくても 遺産分割協議に相続財産の分割は委ねられるので 相続を受ける権利又はその地位を譲り渡すことに何らの影響を与えるものではないと考えて 譲渡する相続分の一部の具体的割合を定めない本件各相続分譲渡証書を作成し G F はこれに捺印の上原告らに差し入れた ウ平成 1 2 年 月 日 G F H 原告らは 亡 D の相続財産について次のとおり各人が取得する旨の合意をした 1 の宅地 H G 原告 A 原告 B 原告 C が各 5 分の 1 づつ 2 の宅地 H 5 分の 1 原告 A 5 分の 1 原告 B 1 0 分の 3 原告 C 1 0 分の 3 3 の宅地 H 5 分の 1 原告 A 5 分の 2 原告 B 5 分の 1 原告 C 5 分の 1 4 所在 家屋番号 建物 ( 種類店舗 構造木造亜鉛メッキ鋼板葺 2 階建床面積 1 階 平方メートル 2 階 平方メートル ) H 5 分の 1 原告 A 5 分の 4 5 の田 H 5 分の 1 F 1 5 分の 8 G 1 5 分の 4 6 の田 H 5 分の 1 F 1 5 分の 8 G 1 5 分の 4 7 の山林のうち亡 D の持分 8 分の 1 H 5 分の 1 F 1 5 分の 8 G 1 5 分の 4 ( 2 ) アそこで 検討する 民法 条は 1 項で 共同相続人の 1 人が分割前にその相続分を第三者に譲り渡したときは 他の共同相続人は その価額及び費用を償還して その相続分を譲り受けることができる 2 項で 前項に定める権利は 1 箇月以内にこれを行わなければならない と規定し 共同相続人の 1 人が相続開始から遺産分割までの間にその相続分を第三者に譲り渡すことができることを認めている そして 相続分の一部譲渡もこれを私法上無効と解すべき特段の根拠を見出せないところ 相続分は具体的な相続財産の分配を受けるまでの暫定的な権利状態であり 一部を譲渡する との意思表示の段階において必ず分数的割合が明示されていなければならないとまでは解することはできない なぜなら 譲渡人 譲受人の当事者間においては 最終的な遺産分割までの間に具体的な割合についての合意ができれば足りると考えられるからである そうすると 本件相続分一部譲渡は有効と認められる イこれに対して 被告は 概ね 譲渡される相続分の範囲が特定されなければ 共有持分の割合が不明であること 民法 条は 相続分の価格と費用の償還による共同相続人の相続分の取戻権を規定するが 相続分の価格算定のためには具体的割合が確定していることを当然の前提としていると考えられること 遺産の分割が遺産分割協議又は家庭裁判所の調停において整わず審判においてされるときは 相続分は審判による遺産分割において重要な基準であり 具体的割合で表示される必要があることなどに鑑みれば 譲渡の対象となる相続分は特定していることを要するものと解すべきであり したがって 本件各相続分譲渡証書による譲渡の対象となる相続分の特定のない相続分の一部譲渡は特定性を欠き無効というべきである と主張する - 6 -

7 しかし 相続分の一部譲渡契約において 相続分の 一部 を譲渡する とした場合に その内容を確定するのは契約の解釈の問題であり 民法 条の共同相続人による価格償還による相続分の取戻権の規定の存在や 遺産分割審判においては相続分の具体的割合が重要な基準となることを考慮に入れても 前記判断を左右するものではない ( 相続分の 一部 を譲渡する との契約がされた場合において 民法 条の取戻しや遺産分割の審判が問題となった場合には その判断の前提として裁判所において関係証拠から当事者の意思を忖度して具体的な割合を確定すれば足りるのであり 具体的な割合が示されず 相続分の 一部 を譲渡する との契約内容であるとの一事から これらの価格算定や遺産分割審判が不可能となるとまでは解しがたい ) 2 争点 2 ( 共同相続人以外の者が共同相続人から相続分を譲り受け その後の遺産分割により財産を取得した場合に相続税の納税義務者に該当するかどうか ) について ( 1 ) 相続税法 1 条 1 号において規定する納税義務の前提となる 相続 の概念は 私法における 相続 と同じ意味に解すべきであるところ 民法 条等における 相続 とは 自然人の財産上の地位を その者の死亡を原因として 相続人と称する特定の者に包括的に承継させることであり 民法は 相続人を配偶者のほか 法律に定められた被相続人の一定の範囲の近親者に限定して定め それ以外に被相続人の指定によって相続人を創設することはできないと解される そうすると 第三者ないし相続人が 新たに法定外の相続人を創設することを許容するものでないことは明らかである したがって 原告らは 亡 D の養子である G の子であり 亡 D の法定相続人ではないから 相続人となることはできず 相続税法 1 条 1 号の 相続 により亡 D の財産を取得した個人に当たらないというべきであり 相続税の納税義務者ではないというべきである ( 2 ) これに対し 原告らは 民法 条本文を根拠に 相続分を譲り受けた者は初めから相続人であったことになると主張する しかし 遺産分割の遡及効を規定した民法 条本文の趣旨は 被相続人に属していた一切の権利義務がいったん共同相続人の共有に属し これが後になされた遺産分割という手続により 個々の財産が特定の相続人に分割 帰属したことを この間の法律関係の簡明化を図るとの観点から それぞれ被相続人からの直接の承継であるかのごとく法律構成するために設けられた擬制であり 相続開始によって共同相続人が遺産共有の状態にあったことまで否定するものではない 相続分の譲受人である第三者が遺産分割により現実に財産を取得するのは 飽くまで相続により相続人がいったん取得した相続分の譲受けによるものであり 相続開始後に発生した相続人の譲渡行為に基因するものであるから 当該第三者は 遺産分割協議によって財産を取得したとしても 直ちに民法上の 相続 により財産を取得したということはできないのである したがって 原告らの上記主張は失当である 3 争点 3 ( 本件で原告らが遺産分割協議の結果得た利益に贈与税を課すのが相当かどうか ) について原告らは 亡 D の相続財産を本件遺産分割協議によって具体的に取得しているが 原告らに自らの相続分の一部を譲渡し 原告らを遺産分割協議に参加させた相続人 F 及び G の合理的な意思は 前後の状況からして自らの相続分の範囲内で 原告らに相続財産の一部を取得する地位を付与することにあったというべきである そして 前記のとおり 原告らは相続税の納税義務者ではないので 原告らが本件遺産分割協議により土地に対する共有持分権を取得し債務を承継した結果受けた経済的利益は 対価を支払わないで共同相続人から受けた経済的利益であって 経済的実質において 贈与と同じであるから 原告らは 相続税法 1 条の 2 第 1 号にいう 贈与に因り財産を取得した個人 に当たるというべきであり 仮にそうでないとしても少なくとも原告らは 相続税法 9 条の 対価を支払わないで利益を受けた場合 に当たるというべきであるから 原告らについては贈与税が課税されるべきである 原告らの主張は独自の見解であり採用できない なお 原告らは 本件相続分一部譲渡契約や遺産分割協議において原告らが亡 D の債務を承継した事実はないのに 被告が贈与税の計算に当たり債務を控除して計算しているのは矛盾である 旨主張する しかし 甲 4 ないし 6 によれば 原告らは平成 1 2 年 6 月 2 0 日付の相続税の修正申告書において 債務及び葬式費用として 原告 A は 万 円を 原告 B と原告 C はそれぞれ 万 円を引き継いだ旨記載していることが認められる そうすると 原告らの議論は前提を異にするものであり 被告において本件各決定処分において原告らが遺産分割によって得た利益から債務を控除して税額を計算したことに不合理な点はない 4 結論以上の次第であり 原告らに対し本件相続分の一部譲渡及び本件遺産分割により相続税が課せられるべきであるとする各争点についての原告らの主張はいずれも理由がない そして 弁論の全趣旨によれば 被告の本件各決定処分等は適法であると認め - 7 -

8 られる したがって 原告らの請求は理由がないから棄却することとし 主文のとおり判決する ( 口頭弁論終結日平成 1 6 年 1 2 月 2 2 日 ) ( さいたま地方裁判所第 4 民事部裁判長裁判官豊田建夫裁判官松村一成 ) ( 裁判官都築民枝は転補のため署名押印できない 裁判長裁判官豊田建夫 ) - 8 -

9 控訴審 : 東京高等裁判所平成 17 年 ( 行コ ) 第 140 号贈与税決定処分等取消請求控訴事件 ( 棄却 ) 判 決 ( 平成 1 7 年 1 1 月 1 0 日言渡 ) 控 訴 人 A 控 訴 人 B 控 訴 人 C 控訴人ら訴訟代理人弁護士石 橋 克 郎 埼玉県川口市青木 2 丁目 2 番 1 7 号 被 控 訴 人 川口税務署長 大 澤 範 義 同指定代理人 西 村 圭 一 横 島 淳 子 樫 村 好 則 須 藤 哲 右 加 藤 道 子 主 文 1 本件控訴をいずれも棄却する 2 控訴費用は 控訴人らの負担とする 事実及び理由第 1 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す 2 被控訴人が平成 1 4 年 7 月 2 日付けで控訴人 A に対してした平成 1 2 年分贈与税の決定処分及び無申告加算税賦課決定のいずれも取り消す 3 被控訴人が平成 1 4 年 7 月 2 日付けで控訴人 B に対してした平成 1 2 年分贈与税の決定処分及び無申告加算税賦課決定のいずれも取り消す 4 被控訴人が平成 1 4 年 7 月 2 日付けで控訴人 C に対してした平成 1 2 年分贈与税の決定処分及び無申告加算税賦課決定のいずれも取り消す 5 訴訟費用は 第 1 2 審とも 被控訴人の負担とする 第 2 事案の概要 1 ( 亡 D ) は 平成 9 年 月 日に死亡し その養子である E F G の 3 名が法定相続人であったが 相続開始後に E は相続を放棄した ところで 亡 D は 生前 財産を F G H ( G の夫 ) の 3 名に遺贈する旨の遺言を公正証書によりしており また 相続開始後である平成 1 1 年 1 0 月 3 0 日 F 及び G は それぞれ G と H の子である控訴人らあてに 私は 右被相続人の相続開始による相続分の一部をあなた方に譲渡します と記載した譲渡証書 ( 本件各相続分譲渡証書 ) を作成した そして 平成 1 2 年 1 月 2 7 日 G F H 控訴人らの間で 遺産分割協議が成立し 控訴人らもそれぞれ財産を取得した 控訴人らが 亡 D の相続開始に係る相続税について申告したところ 被控訴人は 相続税について 納付すべき税額を零円とする各更正処分をするとともに 平成 1 2 年分の贈与税について 平成 1 4 年 7 月 2 日付けで原判決別表 1 本件決定処分等の経緯 の各控訴人の 決定処分 欄のとおりの決定処分 ( 以下 本件各決定処分 という ) 及び無申告加算税の賦課決定処分 ( 以下 本件各賦課決定処分 といい 本件各決定処分と併せて 本件各決定処分等 という ) を行った 本件は 控訴人らが 控訴人らは相続税の納税義務者に該当し 相続分譲渡により得た利益は贈与財産には当たらない等と主張して 被控訴人に対し 本件各決定処分等の取消しを求めた事案である 2 原審は F 及び G の本件各相続分譲渡証書による相続分一部譲渡 ( 本件相続分一部譲渡 ) は有効であるが 控訴人らは亡 D の法定相続人ではないから相続税法 ( 平成 1 5 年法律第 8 号による改正前のもの 以下同じ ) 1 条 1 号の 相続 により亡 D の財産を取得した個人には当たらないというべきであり 相続税の納税義務者ではなく 同法 1 条の 2 第 1 号にいう 贈与に因り財産を取得した個人 に当たり 仮にそうでないとしても少なくとも同法 9 条の 対価を支払わないで利益を受けた場合 に当たるというべきであるから 控訴人らについては贈与税が課税されるべきであって 本件各決定処分等は適法である旨説示し 控訴人らの請求をいずれも棄却した 控訴人らは これを不服として控訴したものである 3 関係法令等の定め 基本的事実関係 本件決定処分等の適法性に関する被控訴人の主張 争点 争点に関する当事者の主張は 次のとおり当審における控訴人らの主張を付加するほか 原判決の 事実及び理由 の第 2 の 2 ないし 6 ( 3 頁 1 行目から 1 3 頁 1 3 行目まで ) に記載のとおりであるから これを引用する - 9 -

10 ( 当審における控訴人らの主張 ) ( 1 ) 争点 2 ( 共同相続人以外の者が共同相続人から相続分を譲り受け その後の遺産分割により財産を取得した場合に相続税の納税義務者に該当するかどうか ) について相続税法 1 条 1 号は 相続税の納税義務者について 相続 ( 中略 ) に因り財産を取得した個人 としか規定していないのに 原判決は これを法定相続人に限定する解釈をしており あまりに狭く解釈するものである 相続分の譲受人も 相続に因り財産を取得した個人 に該当すると解釈すべきである すなわち ア原判決は 相続 とは 自然人の財産上の地位を その者の死亡を原因として 相続人と称する特定の者に包括的に承継させること とするところ 相続分の譲渡とは 相続人の地位を特定の譲受人に包括的に承継させること をいうのであり 相続分の譲受人は 相続人たる地位をそのまま承継するのであるから 相続に因り 財産を取得した個人と解し 相続税法上 相続税の納税義務者と解しても何ら差し支えない 相続に因り とは 相続に起因して あるいは 被相続人の死亡によって相続という法的事由が発生したことに因り との意味と解釈すべきである なぜなら 法定相続人であっても 被相続人の死亡時には 相続を受ける権利が発生しただけであって 相続財産の具体的な取得又は移転にまで至っておらず また 相続財産の取得又は移転については 相続放棄の手続や遺産分割協議を経て相続財産の具体的な取得割合が確定することが多いのであるから そのことも含めて 相続税法 1 条 1 号の 相続に因り財産を取得した個人 を解釈すべきである イ相続分の譲受人は 相続人と同じ資格で遺産分割協議に参加し 遺産分割の効果としては 相続の時にさかのぼるのであるから ( 民法 条本文 ) 相続分の譲受人は はじめから相続人であったことになる ウ原判決は 第三者ないし被相続人が新たな法定外の相続人を創設することを許容するものではないと判示するが 民法は 相続分の譲渡という概念を認めており 相続分の譲受人は 譲渡人たる相続人の地位を包括的に譲り受け 譲渡人と法的に同一視されるとされているのであるから 相続分の譲渡は 民法が認めた例外というべきである エ相続分の譲受人が遺産分割協議を経て相続財産を取得したことが贈与に当たるとすると 相続分の譲渡は 法定相続人がその相続分に応じていったん相続した相続財産の持分の一部を具体的に贈与する場合と異ならなくなり これでは 相続分の譲渡なる概念を否定することに等しくなる オ相続分の譲渡について原判決のように贈与と解釈すると 相続分の譲渡の効果として消極財産である債務を承継することの説明ができない ( 2 ) 争点 3 ( 本件で控訴人らが遺産分割協議の結果得た利益に贈与税を課すのが相当かどうか ) について原判決は 控訴人らが申告した相続税の内容につき事実誤認をしている すなわち 控訴人らが 相続税の修正申告書において 遺産分割協議により相続財産を取得した割合に応じて被相続人の債務及び葬式費用を控除して相続税を計算したのは 相続分の譲渡が被相続人の積極財産及び消極財産を包括的に承継するものであるとの法解釈に基づき 相続税の算定に当たり 亡 D の相続債務を控訴人らが各々負担したとして申告したものである しかし 本件遺産分割協議書には 債務の承継について何ら触れられていないし 債務引受の事実もないのであるから 原判決の立場を前提とした場合 債務が承継され 負担付贈与になる理由がない ( 3 ) 被控訴人は 亡 D の財産について G 及び F が いったん相続した後 控訴人らに対してその持分権を贈与したのと同じ賦課処分をしたものであり 1 回の相続に当たって二重の賦課を行うものであって 不合理な処分といわざるを得ない 控訴人らの財産取得は 遺産分割協議時に譲渡人である G 及び F の財産取得と同時にされたものであるから 相続財産全体に対して通常の相続税に加えてさらに贈与税を賦課する合理的理由はないというべきである 第 3 当裁判所の判断 1 事実関係については 原判決の 事実及び理由 の第 3 の 1 ( 1 )( 1 3 頁 1 6 行目から 1 5 頁 4 行目まで ) に記載のとおりであるから これを引用する 2 争点 1 ( 本件相続分一部譲渡の有効性 ) について相続分の譲渡は 民法 条にそれができることを前提とした規定が置かれているから 当然に許容されるものと解される また ここでいう相続分とは 積極財産のみならず消極財産を含めた包括的な相続財産全体に対して各共同相続人が有する割合的な持分をいうから これを更に細分化して譲渡することを妨げる理由はなく 相続分の一部譲渡も許容されると解すべきである しかしながら 法律行為が有効であるためには 内容が確定されていなければならないから 相続分の一部譲渡が有効であるためには 譲渡の対象となる相続分につい

11 て その相続財産全体に対する割合が確定していなければならない ( 譲渡に係る合意自体で確定していなくても 同合意において当事者の定めた標準ないし解釈によって確定し得るものでなければならない ) と解される ところが 本件各相続分譲渡証書は 私は 右被相続人の相続開始による相続分の一部をあなた方に譲渡します というものであり その具体的割合についての定めがなく また これを確定し得る標準についての定めもないのであり さらに 同証書が作成された経緯に照らすと 解釈によってこれを確定することもできない ( むしろ 当事者は これを確定する必要がないものとの考えにより 上記のような不確定な内容の証書をあえて作成したものと認められる ) のであるから 本件相続分一部譲渡は 内容を確定し得ないものとして 無効と解するほかない これに対し 控訴人らは 譲渡する相続分の特定は 各当事者が遺産分割協議等を経て個々の財産について最終的な持分を取得する段階までに確定できれば足りるのであって 一部 譲渡の時点で 具体的な分数的な割合が決まっていなければならないものではないなどと主張する しかし 同主張は 次のとおり採用できない ( 1 ) 相続分の全部ないし一部の譲渡は 譲渡人の相続分の全部ないし一部を譲受人に移転し 譲受人が譲渡人の有していた相続分の全部ないし一部を取得する効果をもたらす合意であるところ 譲受人に移転される相続財産に対する割合が確定しない合意では 譲受人の取得する相続分の範囲が不確定であるから 上記のような効果が生ずるとは認められないから 相続分の譲渡の法的性質と相いれない ( 上記の効果をもたらさない合意を相続分の譲渡として論ずる意味はない ) というべきである ( 2 ) 相続人が数人あるときは 相続財産は その共有に属する ( 民法 条 ) のであり その共有 ( いわゆる遺産共有 ) は 遺産分割によって具体的な財産の帰属がそ及的に定まる ( 同法 条 ) までの暫定的な法状態ではあるが それまでの間は物権法上の通常の共有と異ならないとされる ( 最高裁昭和 3 0 年 5 月 3 1 日第三小法廷判決 民集 9 巻 6 号 頁参照 ) したがって 相続分が第三者に譲渡されたときは 譲受人も遺産共有者の 1 人に加わることになり 各財産について 暫定的ではあるものの 共有持分を有することになる ところが 相続分の一部譲渡において 本件のようにその内容が特定されていない場合は 共有持分の割合も特定できないことになるのであって そのような相続分の一部譲渡を有効と解することはできない ( 3 ) 相続分が第三者に譲渡されたときは 他の共同相続人は その価額及び費用を償還して その相続分を取り戻すことができる ( 民法 条 ) のであるが 相続分の一部の譲渡において 譲渡の対象となる相続分が特定されていないときは 償還すべき価額も特定できないのであって そのような相続分の一部譲渡の効力を認めるのは この点から見ても 相当でない 原審は 民法 条の取戻しが問題となった場合 その判断の前提として裁判所において関係証拠から当事者の意思を忖度して具体的な割合を確定すれば足りるとする ( 原判決 1 6 頁 3 行目から 1 3 行目にかけて ) 確かに 当事者の合理的意思解釈により譲渡される相続分の内容が特定し得る場合は 合意自体からその内容が一義的に明確になっていない場合であっても 相続分の一部譲渡として有効というべきであるが 上記 1 で引用した原判決記載の事実関係によれば 本件相続分一部譲渡は 当事者が譲渡すべき相続分の内容を敢えて特定せず その具体的な内容は遺産分割協議に委ねようとの趣旨であったことがうかがわれるのであって このような経緯でされた本件相続分一部譲渡は 当事者の合理的意思解釈によってその内容を確定することができないというべきであり これを有効と解することはできない ( 4 ) 相続分の全部又は一部の譲渡されたときは 譲渡後の持分割合を基準として 遺産分割がされるのであるが 遺産分割協議が成立せず 調停も不調で終了したときは 家庭裁判所の審判で遺産分割がされることになる ところが 譲渡の対象となる相続分が確定できないのでは 審判の基準になる各当事者の相続分の割合を特定し得ないことになるのであって このような結果をもたらす本件相続分一部譲渡は 無効というべきである 原審は 遺産分割の前提として裁判所において関係証拠から当事者の意思を忖度して具体的な割合を確定すれば足りるとするが 上記 ( 3 ) において民法 条の取戻しについて説示したのと同じ理由により この見解を採用するはできない 3 争点 3 ( 本件で控訴人らが遺産分割協議の結果得た利益に贈与税を課すのが相当かどうか ) について ( 1 ) 上記 2 で検討したとおり 控訴人らは 本件相続分一部譲渡により相続分を取得したとはいえないから 本件相続分一部譲渡を根拠として控訴人らが相続法 1 条 1 号にいう 相続に因り財産を取得した個人 に該当するとはいえない ( 2 ) そして 本件遺産分割協議では 亡 D の相続財産について相続分を有する F G H の 3 名のほかに控訴人らも加わり 亡 D の相続財産を分割することの合意をしているところ 前記 1 で引用した事実関係に照らすと 控訴人らを遺

12 産分割協議に参加させた F G H の 3 名の合理的な意思は F 及び G の相続分の範囲内で 控訴人らに相続財産の一部を与えることに合意したものというべきであるから 本件遺産分割協議は F G 及び H の間における遺産分割協議とともに F 及び G から控訴人らに対する相続財産の一部の贈与契約が同日に締結されたものと解するのが相当である ( 本件では 遺産分割協議書が作成され F 及び G の署名押印があるから この遺産分割協議書をもって 控訴人らに対し書面による贈与が行われたとみることができる ) したがって 控訴人らは 本件遺産分割協議の時点で F 及び G から相続財産の一部を贈与契約により取得したものというべきであるから 控訴人らは 相続税法 1 条の 2 第 1 号の 贈与 ( 中略 ) に因り財産を取得した個人 に該当し 贈与税の納税義務を負うものである ( 3 ) 控訴人らは 控訴人らが 相続税の修正申告書において 遺産分割協議により相続財産を取得した割合に応じて被相続人の債務及び葬式費用を控除して相続税を計算したのは 相続分の譲渡が被相続人の積極財産及び消極財産を包括的に承継するものであるとの法解釈に基づき 相続税の算定に当たり 亡 D の相続債務を控訴人らが各々負担したとして申告したものである しかし 本件遺産分割協議書には 債務の承継について何ら触れられていないし 債務引受の事実もないのであるから 原判決の立場を前提とした場合 債務が承継され 負担付贈与になる理由がない と主張するところ 上記主張は 上記 ( 2 ) のような考え方に対する批判としても検討する必要がある ところで 贈与税の課税標準については 納税義務者がその年中における贈与により取得した財産の価額の合計額をもって 贈与税の課税価格とすることとされている ( 相続税法 2 1 条の 2 ) が 負担付贈与に係る贈与財産の価額は 贈与を受けた財産の通常の取引価額から負担の金額を控除した残額と解すべきである そして 被控訴人は 控訴人らに対する贈与税の算定において 控訴人らの提出した相続税の修正申告書における被相続人の債務及び葬式費用の記載に基づき 控訴人らに有利な扱いとして上記債務等を控訴人らの負担として扱い そのことを前提にして贈与により控訴人らの取得した財産の課税価格及びこれによる贈与税額を算定したものであって 控訴人らにおいて 上記債務等を負担として処理することを非難する利益はないというべきであり そのことを根拠に 被控訴人の本件各決定処分等を非難するのは 失当である ( 4 ) なお 控訴人らは 被控訴人は 亡 D の財産について G 及び F が いったん相続した後 控訴人らに対してその持分権を贈与したのと同じ賦課処分をしたものであり 1 回の相続に当たって二重の賦課を行うものであって 不合理な処分といわざるを得ない などと主張する しかし G 及び F に対する相続税の原因事実は 相続開始による財産の取得という事実であり 控訴人らに対する贈与税の原因事実は G 及び F から財産の贈与を受けた事実であって それぞれ異なった事実に対する課税であるから 同じ事実に二重の課税がされているわけではなく 控訴人らの上記主張は 失当である 4 ところで 上記 3 ( 2 ) で説示したとおり 本件遺産分割協議は F G 及び H の間における遺産分割協議とともに F 及び G から控訴人らに対する相続財産の一部の贈与契約が同日に締結されたものと解するのが相当であるが このような考え方とは異なり 同協議の際 F 及び G から控訴人らへの相続分の一部譲渡がされるとともに これを前提として上記 6 名の間において遺産分割協議が同日にされたものと解する考え方もあり得ないではない そこで 念のために 後者の考え方に立つことを前提にして 以下争点 2 3 について検討する ( 1 ) 争点 2 ( 共同相続人以外の者が共同相続人から相続分を譲り受け その後の遺産分割により財産を取得した場合に相続税の納税義務者に該当するかどうか ) についてア当裁判所も 共同相続人以外の者が共同相続人から相続分を譲り受け その後の遺産分割により財産を取得した場合 当該相続分譲受人は 相続税の納税義務者に該当しないというべきであり したがって 仮に控訴人らが本件遺産分割協議の際同遺産分割に先立ち F 及び G から相続分の一部譲渡を受けたとしても 共同相続人ではない控訴人らは 相続税の納税義務者ではないものと判断する その理由は 原判決の 事実及び理由 の第 3 の 2 ( 原判決 1 6 頁 1 7 行目から 1 7 頁 1 6 行目まで ) に記載のとおりであるから これを引用する イ当審における控訴人らの主張に沿って 説明を付加する ( ア ) 控訴人らは 相続分の譲受人は 相続人たる地位をそのまま承継するのであるから 相続に因り 財産を取得した個人と解し 相続税法上 相続税の納税義務者と解しても何ら差し支えない 相続に因り とは 相続に起因して あるいは 被相続人の死亡によって相続という法的事由が発生したことに因り との意味と解釈すべきであるなどと主張する

13 しかし 上記アで引用した原判決説示のとおり 相続税法 1 条 1 号の 相続 は私法における 相続 と同じ意味に解すべきである そして 共同相続人ではない相続分譲受人が相続財産の持分を取得するのは 相続によるものではなく 相続分の譲渡という人為的な行為によるものであるから その財産取得の際に相続税が課せられる理由はない したがって 控訴人らの上記主張は 採用できない ( イ ) 控訴人らは 相続分の譲受人は 相続人と同じ資格で遺産分割協議に参加し 遺産分割の効果としては 相続の時にさかのぼるのであるから ( 民法 条本文 ) 相続分の譲受人は はじめから相続人であったことになる と主張する しかし この点については 上記アで引用した原判決 1 7 頁 3 行目から 1 6 行目までに説示のとおりである さらに付言すれば 相続分の譲渡の効果が相続開始時にさかのぼる旨の規定はないから 少なくとも相続分の譲渡が共同相続人以外の者に対してされた場合は 相続分の譲渡は譲渡時に効力を生じ その効力はさかのぼらないと解するのが相当であり 遺産分割のそ求効 ( ママ ) はそのまま適用されるわけではないというべきである したがって 相続分譲受人は 譲渡人が相続人たる地位において承継取得した財産を 譲渡人から承継取得したことになるというべきである ( ウ ) 控訴人らは 原判決は 第三者ないし被相続人が新たな法定外の相続人を創設することを許容するものではないと判示するが 民法は 相続分の譲渡という概念を認めており 相続分の譲受人は 譲渡人たる相続人の地位を包括的に譲り受け 譲渡人と法的に同一視されるとされているのであるから 相続分の譲渡は 民法が認めた例外というべきである と主張する しかし 相続分の譲渡は 相続財産に対する割合的持分を移転するものであるが 譲受人がこれによって相続人という身分を取得するわけではないから 民法がこれによって法定外の相続人の創設を認めたとはいえない この点についての控訴人らの主張は 採用できない ( エ ) 控訴人らは 相続分の譲受人が遺産分割協議を経て相続財産を取得したことが贈与に当たるとすると 相続分の譲渡は 法定相続人がその相続分に応じていったん相続した相続財産の持分の一部を具体的に贈与する場合と異ならなくなり これでは 相続分の譲渡なる概念を否定することに等しくなるとか 相続分の譲渡の効果として消極財産である債務を承継することの説明ができないなどと主張する しかし 相続分の譲渡によって移転される相続分は 前記のとおり 積極財産 消極財産を含めた包括的な相続財産全体に対して各共同相続人が有する割合的な持分をいうから その譲渡行為の法的性質を贈与と解したからといって ( 有償である場合は売買ないしその類似行為と解することになる ) 相続分の譲渡なる概念を否定することに等しいとか 消極財産である債務を承継することの説明ができないということにはならない ( オ ) その他 上記アの判断を左右するに足りる事情は認められない ( 2 ) 争点 3 ( 本件で控訴人らが遺産分割協議の結果得た利益に贈与税を課すのが相当かどうか ) について仮に本件遺産分割協議の際控訴人らに対し F 及び G から相続分の譲渡がされたと解するとしても 上記のとおり 控訴人らは 相続税の納税義務者ではなく 亡 D の相続財産の割合的持分を対価を支払わないで譲り受け 本件遺産分割協議により不動産の持分を取得するに至ったのであるから F 及び G からこれらの財産の贈与を受けたものというべきである したがって 控訴人らは 相続税法 1 条の 2 第 1 号にいう 贈与に因り財産を取得した個人 に当たり 贈与税が課されるべきである これに反する控訴人らの主張は 採用できない 5 結論以上のとおりであるから いずれにせよ控訴人らに対しては 贈与税が課されるべきである そして 弁論の全趣旨によれば 本件決定処分等の適法性に関する被控訴人の主張 ( 原判決 5 頁 1 2 行目から 8 頁 1 3 行目まで ) は いずれもこれを認めることができるから 被控訴人の本件各決定処分等は適法であると認められる よって 控訴人らの請求は理由がないからこれを棄却すべきであり 原判決は相当であるから 本件控訴をいずれも棄却することとし 主文のとおり判決する ( 口頭弁論終結日平成 1 7 年 8 月 3 0 日 ) ( 東京高等裁判所第 2 民事部裁判長裁判官太田幸夫裁判官前田順司裁判官森一岳 )

控訴人は, 控訴人にも上記の退職改定をした上で平成 22 年 3 月分の特別老齢厚生年金を支給すべきであったと主張したが, 被控訴人は, 退職改定の要件として, 被保険者資格を喪失した日から起算して1か月を経過した時点で受給権者であることが必要であるところ, 控訴人は, 同年 月 日に65 歳に達し

控訴人は, 控訴人にも上記の退職改定をした上で平成 22 年 3 月分の特別老齢厚生年金を支給すべきであったと主張したが, 被控訴人は, 退職改定の要件として, 被保険者資格を喪失した日から起算して1か月を経過した時点で受給権者であることが必要であるところ, 控訴人は, 同年 月 日に65 歳に達し 平成 25 年 7 月 4 日判決言渡平成 25 年 ( 行コ ) 第 71 号不作為の違法確認請求控 訴事件 主 文 1 本件控訴を棄却する 2 控訴費用は控訴人の負担とする 事実及び理由第 1 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す 2 厚生労働大臣が平成 22 年 4 月 15 日付けで控訴人に対してした被保険者期間を411 月, 年金額を179 万 4500 円とする老齢厚生年金支給処分を取り消す

More information

平成  年(オ)第  号

平成  年(オ)第  号 平成 25 年 ( 行ヒ ) 第 35 号固定資産税等賦課取消請求事件 平成 26 年 9 月 25 日第一小法廷判決 主 文 原判決を破棄する 被上告人の控訴を棄却する 控訴費用及び上告費用は被上告人の負担とする 理 由 上告代理人岩谷彰, 同水島有美, 同谷川光洋の上告受理申立て理由について 1 本件は, 被上告人が, 坂戸市長から自己の所有する家屋に係る平成 22 年度の固定資産税及び都市計画税

More information

(イ係)

(イ係) 平成 26 年 5 月 19 日判決言渡 平成 25 年 ( 行コ ) 第 391 号所得税更正処分取消請求控訴事件 主 文 本件控訴を棄却する 控訴費用は控訴人の負担とする 事実及び理由 第 1 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す 2 四日市税務署長が平成 25 年 3 月 15 日付けで控訴人に対してした平成 21 年分所得税の更正処分のうち課税総所得金額 2361 万 7000 円, 還付金の額に相当する税額

More information

算税賦課決定 (5) 平成 20 年 1 月 1 日から同年 3 月 31 日までの課税期間分の消費税及び地方消費税の更正のうち還付消費税額 6736 万 8671 円を下回る部分及び還付地方消費税額 1684 万 2167 円を下回る部分並びに過少申告加算税賦課決定 (6) 平成 20 年 4 月

算税賦課決定 (5) 平成 20 年 1 月 1 日から同年 3 月 31 日までの課税期間分の消費税及び地方消費税の更正のうち還付消費税額 6736 万 8671 円を下回る部分及び還付地方消費税額 1684 万 2167 円を下回る部分並びに過少申告加算税賦課決定 (6) 平成 20 年 4 月 平成 28 年 2 月 9 日判決言渡し 平成 27 年 ( 行コ ) 第 156 号消費税更正処分等取消請求控訴事件 ( 原審 東京地方 裁判所平成 23 年 ( 行ウ ) 第 718 号 ) 主 文 本件控訴を棄却する 控訴費用は控訴人の負担とする 事実及び理由第 1 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す 2 芝税務署長が平成 22 年 4 月 28 日付けで控訴人に対してした次の各処分を取り消す

More information

次のように補正するほかは, 原判決の事実及び理由中の第 2に記載のとおりであるから, これを引用する 1 原判決 3 頁 20 行目の次に行を改めて次のように加える 原審は, 控訴人の請求をいずれも理由がないとして棄却した これに対し, 控訴人が控訴をした 2 原判決 11 頁 5 行目から6 行目

次のように補正するほかは, 原判決の事実及び理由中の第 2に記載のとおりであるから, これを引用する 1 原判決 3 頁 20 行目の次に行を改めて次のように加える 原審は, 控訴人の請求をいずれも理由がないとして棄却した これに対し, 控訴人が控訴をした 2 原判決 11 頁 5 行目から6 行目 主 文 本件控訴を棄却する 控訴費用は控訴人の負担とする 事実及び理由第 1 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す 2 処分行政庁が平成 19 年 6 月 27 日付けでした控訴人の平成 16 年 10 月分の源泉徴収に係る所得税の納税告知処分及び不納付加算税賦課決定処分をいずれも取り消す 3 被控訴人は, 控訴人に対し7446 万 1087 円及びうち39 万 4200 円に対する平成 19 年 6

More information

丙は 平成 12 年 7 月 27 日に死亡し 同人の相続が開始した ( 以下 この相続を 本件相続 という ) 本件相続に係る共同相続人は 原告ら及び丁の3 名である (3) 相続税の申告原告らは 法定の申告期限内に 武蔵府中税務署長に対し 相続税法 ( 平成 15 年法律第 8 号による改正前の

丙は 平成 12 年 7 月 27 日に死亡し 同人の相続が開始した ( 以下 この相続を 本件相続 という ) 本件相続に係る共同相続人は 原告ら及び丁の3 名である (3) 相続税の申告原告らは 法定の申告期限内に 武蔵府中税務署長に対し 相続税法 ( 平成 15 年法律第 8 号による改正前の 税務訴訟資料第 263 号 -249( 順号 12373) 東京地方裁判所平成 年 ( ) 第 号裁決取消請求事件 国側当事者 国 ( 国税不服審判所長 ) 平成 24 年 4 月 24 日棄却 控訴 判原告被告同代表者法務大臣裁決行政庁同指定代理人 決 選定当事者甲 ( 選定者は別紙選定者目録記載のとおり ) 国小川敏夫国税不服審判所長孝橋宏渡邊未来子野村昌也山口克也阿部晃子小板橋賢一甲斐香 主文

More information

7 という ) が定める場合に該当しないとして却下処分 ( 以下 本件処分 という ) を受けたため, 被控訴人に対し, 厚年法施行令 3 条の12の7が上記改定請求の期間を第 1 号改定者及び第 2 号改定者の一方が死亡した日から起算して1 月以内に限定しているのは, 厚年法 78 条の12による

7 という ) が定める場合に該当しないとして却下処分 ( 以下 本件処分 という ) を受けたため, 被控訴人に対し, 厚年法施行令 3 条の12の7が上記改定請求の期間を第 1 号改定者及び第 2 号改定者の一方が死亡した日から起算して1 月以内に限定しているのは, 厚年法 78 条の12による 平成 26 年 12 月 25 日判決言渡 平成 26 年 ( 行コ ) 第 289 号標準報酬改定請求却下決定取消等請求控訴事件 ( 原審東京地方裁判所平成 25 年 ( 行ウ ) 第 114 号 ) 主 文 1 本件控訴を棄却する 2 控訴費用は控訴人の負担とする 事実及び理由第 1 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す 2 被控訴人が控訴人に対し平成 23 年 3 月 4 日付けでした標準報酬の改定の請求を却下する旨の処分を取り消す

More information

7 平成 28 年 10 月 3 日 処分庁は 法第 73 条の2 第 1 項及び条例第 43 条第 1 項の規定により 本件不動産の取得について審査請求人に対し 本件処分を行った 8 平成 28 年 11 月 25 日 審査請求人は 審査庁に対し 本件処分の取消しを求める審査請求を行った 第 4

7 平成 28 年 10 月 3 日 処分庁は 法第 73 条の2 第 1 項及び条例第 43 条第 1 項の規定により 本件不動産の取得について審査請求人に対し 本件処分を行った 8 平成 28 年 11 月 25 日 審査請求人は 審査庁に対し 本件処分の取消しを求める審査請求を行った 第 4 諮問番号 : 平成 29 年諮問第 9 号 答申番号 : 平成 30 年答申第 1 号 答申書 第 1 京都府行政不服審査会 ( 以下 審査会 という ) の結論本件諮問に係る審査請求 ( 以下 本件審査請求 という ) は 棄却されるべきであるとする審査庁の判断は 妥当である 第 2 事案の概要本件は 京都府 広域振興局長 ( 知事の権限の受任者 以下 処分庁 という ) が審査請求人に対して行った地方税法

More information

取得に対しては 分割前の当該共有物に係る持分割合を超える部分の取得を除いて 不動産取得税を課することができないとするだけであって 分割の方法に制約を設けているものではないから 共有する土地が隣接している場合と隣接していない場合を区別し 隣接していない土地を一体として分割する場合に非課税が適用されない

取得に対しては 分割前の当該共有物に係る持分割合を超える部分の取得を除いて 不動産取得税を課することができないとするだけであって 分割の方法に制約を設けているものではないから 共有する土地が隣接している場合と隣接していない場合を区別し 隣接していない土地を一体として分割する場合に非課税が適用されない 諮問番号 : 平成 29 年諮問第 7 号 答申番号 : 平成 30 年答申第 5 号 答申書 第 1 京都府行政不服審査会 ( 以下 審査会 という ) の結論本件諮問に係る審査請求 ( 以下 本件審査請求 という ) は 棄却されるべきであるとする審査庁の判断は 妥当でない 第 2 事案の概要本件は 審査請求人及び審査請求人と土地を共有している者 ( 以下 共有者 という ) が共有に係る1~6の6

More information

年 10 月 18 日から支払済みまで年 5 分の割合による金員を支払え 3 被控訴人 Y1 は, 控訴人に対し,100 万円及びこれに対する平成 24 年 1 0 月 18 日から支払済みまで年 5 分の割合による金員を支払え 4 被控訴人有限会社シーエムシー リサーチ ( 以下 被控訴人リサーチ

年 10 月 18 日から支払済みまで年 5 分の割合による金員を支払え 3 被控訴人 Y1 は, 控訴人に対し,100 万円及びこれに対する平成 24 年 1 0 月 18 日から支払済みまで年 5 分の割合による金員を支払え 4 被控訴人有限会社シーエムシー リサーチ ( 以下 被控訴人リサーチ 平成 26 年 2 月 19 日判決言渡平成 25 年 ( ネ ) 第 10070 号著作権侵害差止等請求控訴事件 ( 原審東京地方裁判所平成 24 年 ( ワ ) 第 25843 号 ) 口頭弁論終結日平成 26 年 1 月 22 日 判 決 控訴人 ( 原告 ) X 訴訟代理人弁護士寒河江孝允 被控訴人 ( 被告 ) 有限会社シーエムシー リサーチ 被控訴人 ( 被告 ) 株式会社シーエムシー出版

More information

き一 修正申告 1 から同 ( 四 ) まで又は同 2 から同 ( 四 ) までの事由が生じた場合には 当該居住者 ( その相続人を含む ) は それぞれ次の 及び に定める日から4 月以内に 当該譲渡の日の属する年分の所得税についての修正申告書を提出し かつ 当該期限内に当該申告書の提出により納付

き一 修正申告 1 から同 ( 四 ) まで又は同 2 から同 ( 四 ) までの事由が生じた場合には 当該居住者 ( その相続人を含む ) は それぞれ次の 及び に定める日から4 月以内に 当該譲渡の日の属する年分の所得税についての修正申告書を提出し かつ 当該期限内に当該申告書の提出により納付 二期限後申告及び修正申告等の特例 第十章第七節 修正申告 1 国外転出をした者が帰国をした場合等の修正申告の特例 1 国外転出をした者が帰国をした場合等の修正申告の特例第六章第四節一 11 国外転出をする場合の譲渡所得等の特例 に規定する国外転出の日の属する年分の所得税につき確定申告書を提出し 又は決定を受けた者 ( その相続人を含む ) は 当該確定申告書又は決定に係る年分の総所得金額のうちに同

More information

という ) 開始に係る各相続税 ( 以下 本件各相続税 という ) の申告をしたところ, 処分行政庁から本件各相続税の各更正及びこれらに係る重加算税の各賦課決定を受け, 裁決行政庁からこれらに係る原告らの審査請求を却下する旨の各裁決を受けたのに対し, 上記各更正のうち原告らが主張する納付すべき税額を

という ) 開始に係る各相続税 ( 以下 本件各相続税 という ) の申告をしたところ, 処分行政庁から本件各相続税の各更正及びこれらに係る重加算税の各賦課決定を受け, 裁決行政庁からこれらに係る原告らの審査請求を却下する旨の各裁決を受けたのに対し, 上記各更正のうち原告らが主張する納付すべき税額を 平成 29 年 3 月 9 日判決言渡平成 28 年 ( 行ウ ) 第 252 号相続税更正処分等 取消請求事件 主 文 1 本件訴えをいずれも却下する 2 訴訟費用は原告らの負担とする 事実及び理由第 1 当事者が求めた裁判 1 請求の趣旨 (1) 原告 B1 ア処分行政庁が, 平成 26 年 10 月 30 日付けで原告 B1に対してした, 平成 21 年 6 月 13 日相続開始に係る相続税の更正処分のうち納付すべき税額

More information

4 処分行政庁が平成 25 年 3 月 5 日付けでした控訴人に対する平成 20 年 10 月 1 日から平成 21 年 9 月 30 日までの事業年度の法人税の再更正処分のうち翌期へ繰り越す欠損金 4 億 万 6054 円を下回る部分を取り消す 5 処分行政庁が平成 25 年 3 月

4 処分行政庁が平成 25 年 3 月 5 日付けでした控訴人に対する平成 20 年 10 月 1 日から平成 21 年 9 月 30 日までの事業年度の法人税の再更正処分のうち翌期へ繰り越す欠損金 4 億 万 6054 円を下回る部分を取り消す 5 処分行政庁が平成 25 年 3 月 税務訴訟資料第 266 号 -63( 順号 12841) 東京高等裁判所平成 年 ( ) 第 号法人税更正処分等取消請求控訴事件国側当事者 国 ( 浅草税務署長 ) 平成 28 年 4 月 13 日棄却 確定 ( 第一審 東京地方裁判所 平成 年 ( ) 第 号 平成 27 年 11 月 19 日判決 本資料 265 号 -173 順号 12756) 判決控訴人 (1 審原告 ) 同代表者代表取締役同訴訟代理人弁護士同同被控訴人

More information

達したときに消滅する旨を定めている ( 附則 10 条 ) (3) ア法 43 条 1 項は, 老齢厚生年金の額は, 被保険者であった全期間の平均標準報酬額の所定の割合に相当する額に被保険者期間の月数を乗じて算出された額とする旨を定めているところ, 男子であって昭和 16 年 4 月 2 日から同

達したときに消滅する旨を定めている ( 附則 10 条 ) (3) ア法 43 条 1 項は, 老齢厚生年金の額は, 被保険者であった全期間の平均標準報酬額の所定の割合に相当する額に被保険者期間の月数を乗じて算出された額とする旨を定めているところ, 男子であって昭和 16 年 4 月 2 日から同 平成 28 年 ( 行ヒ ) 第 14 号特別支給の老齢厚生年金決定取消請求事件 平成 29 年 4 月 21 日第二小法廷判決 主 文 原判決を破棄し, 第 1 審判決を取り消す 被上告人の請求を棄却する 訴訟の総費用は被上告人の負担とする 理 由 上告代理人定塚誠ほかの上告受理申立て理由について 1 本件は, 被上告人が, 厚生労働大臣から, 厚生年金保険法 ( 平成 25 年法律第 63 号による改正前のもの

More information

により容易に認められる事実 ) (1) 当事者等ア原告は, 亡 AとBとの間の子である 原告は, 所得税法 16 条 2 項の規定により, その営む事業に係る事業場の所在地である渋谷区を納税地としている イ亡 Aは, 平成 年 月 日に死亡し, 原告は, 渋谷区 α 番地 1ほか所在の区分所有建物及

により容易に認められる事実 ) (1) 当事者等ア原告は, 亡 AとBとの間の子である 原告は, 所得税法 16 条 2 項の規定により, その営む事業に係る事業場の所在地である渋谷区を納税地としている イ亡 Aは, 平成 年 月 日に死亡し, 原告は, 渋谷区 α 番地 1ほか所在の区分所有建物及 平成 25 年 6 月 20 日判決言渡 平成 24 年 ( 行ウ ) 第 243 号更正をすべき理由がない旨の通知処分取消請求事件 主 文 1 原告の請求を棄却する 2 訴訟費用は原告の負担とする 事実及び理由 第 1 請求渋谷税務署長が原告の平成 21 年分所得税の更正の請求に対して平成 23 年 5 月 31 日付けでした更正をすべき理由がない旨の通知処分 ( 以下 本件通知処分 という )

More information

平成  年 月 日判決言渡し 同日判決原本領収 裁判所書記官

平成  年 月 日判決言渡し 同日判決原本領収 裁判所書記官 平成 27 年 1 月 29 日判決言渡平成 26 年 ( ネ ) 第 10095 号不正競争行為差止等請求控訴事件 ( 原審東京地方裁判所平成 25 年 ( ワ ) 第 28860 号 ) 口頭弁論終結日平成 26 年 12 月 17 日 判 決 控訴人 ( 一審原告 ) X 訴訟代理人弁護士勝部環震 被控訴人 ( 一審被告 ) Y 被控訴人 ( 一審被告 ) 株式会社宝島社 両名訴訟代理人弁護士芳賀淳

More information

である旨の証券取引等監視委員会の指導を受け, 過年度の会計処理の訂正をした 本件は, 本件事業年度の法人税について, 控訴人が, 上記のとおり, その前提とした会計処理を訂正したことにより, 同年度の法人税の確定申告 ( 以下 本件確定申告 という ) に係る確定申告書の提出により納付すべき税額が過

である旨の証券取引等監視委員会の指導を受け, 過年度の会計処理の訂正をした 本件は, 本件事業年度の法人税について, 控訴人が, 上記のとおり, その前提とした会計処理を訂正したことにより, 同年度の法人税の確定申告 ( 以下 本件確定申告 という ) に係る確定申告書の提出により納付すべき税額が過 平成 25 年 7 月 19 日判決言渡平成 25 年 ( 行コ ) 第 117 号更正をすべき理由がない旨の通知処分取消請求控訴事件主文 1 本件控訴を棄却する 2 控訴費用は控訴人の負担とする 事実及び理由第 1 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す 2 豊島税務署長が控訴人に対し平成 22 年 2 月 3 日付けでした控訴人の平成 1 9 年 9 月 1 日から平成 20 年 8 月 31 日までの事業年度

More information

Unit1 権利能力等, 制限行為能力者 ( 未成年 ) 1 未成年者が婚姻をしたときは, その未成年者は, 婚姻後にした法律行為を未成年であることを理由として取り消すことはできない (H エ ) 2 未成年者が法定代理人の同意を得ないで贈与を受けた場合において, その贈与契約が負担付の

Unit1 権利能力等, 制限行為能力者 ( 未成年 ) 1 未成年者が婚姻をしたときは, その未成年者は, 婚姻後にした法律行為を未成年であることを理由として取り消すことはできない (H エ ) 2 未成年者が法定代理人の同意を得ないで贈与を受けた場合において, その贈与契約が負担付の Unit1 権利能力等, 制限行為能力者 ( 未成年 ) 1 未成年者が婚姻をしたときは, その未成年者は, 婚姻後にした法律行為を未成年であることを理由として取り消すことはできない (H27-04- エ ) 2 未成年者が法定代理人の同意を得ないで贈与を受けた場合において, その贈与契約が負担付のものでないときは, その未成年者は, その贈与契約を取り消すことはできない (H27-04- オ )

More information

特例適用住宅 という ) が新築された場合 ( 当該取得をした者が当該土地を当該特例適用住宅の新築の時まで引き続き所有している場合又は当該特例適用住宅の新築が当該取得をした者から当該土地を取得した者により行われる場合に限る ) においては, 当該土地の取得に対して課する不動産取得税は, 当該税額から

特例適用住宅 という ) が新築された場合 ( 当該取得をした者が当該土地を当該特例適用住宅の新築の時まで引き続き所有している場合又は当該特例適用住宅の新築が当該取得をした者から当該土地を取得した者により行われる場合に限る ) においては, 当該土地の取得に対して課する不動産取得税は, 当該税額から 平成 28 年 ( 行ヒ ) 第 6 号不動産取得税還付不許可決定処分取消請求事件 平成 28 年 12 月 19 日第一小法廷判決 主 文 原判決を破棄する 被上告人の控訴を棄却する 控訴費用及び上告費用は被上告人の負担とする 理 由 上告代理人橋本勇, 同茂木伸仁, 同黒澤洋介の上告受理申立て理由について 1 本件は, 土地の取得に対する不動産取得税を納付した被上告人が, 当該土地上に建築された複数棟の建物につき同税が減額されるべき住宅に該当するとして,

More information

事実 ) ⑴ 当事者原告は, 昭和 9 年 4 月から昭和 63 年 6 月までの間, 被告に雇用されていた ⑵ 本件特許 被告は, 次の内容により特定される本件特許の出願人であり, 特許権者であった ( 甲 1ないし4, 弁論の全趣旨 ) 特許番号特許第 号登録日平成 11 年 1

事実 ) ⑴ 当事者原告は, 昭和 9 年 4 月から昭和 63 年 6 月までの間, 被告に雇用されていた ⑵ 本件特許 被告は, 次の内容により特定される本件特許の出願人であり, 特許権者であった ( 甲 1ないし4, 弁論の全趣旨 ) 特許番号特許第 号登録日平成 11 年 1 平成 30 年 2 月 28 日判決言渡同日原本交付裁判所書記官 平成 29 年 ( ワ ) 第 3879 号民事訴訟請求事件 口頭弁論終結日平成 30 年 1 月 1 日 判 決 原告 A 被告日本電気株式会社 同訴訟代理人弁護士髙﨑仁 同羽田長愛 主 文 1 原告の請求を棄却する 2 訴訟費用は原告の負担とする 事実及び理由 第 1 請求 被告は, 原告に対し,00 万円を支払え 1 第 2 事案の概要等

More information

遺者であったが 事情があって遺贈の放棄をした 民法 986 条の規定によれば 受遺者は 遺言者の死亡後 いつでも 遺贈の放棄をすることができ 遺贈の放棄は 遺言者死亡のときに遡ってその効力を生じるとされているから 前所有者から請求人に対する本件各不動産の所有権移転の事実は無かったものであり 請求人は

遺者であったが 事情があって遺贈の放棄をした 民法 986 条の規定によれば 受遺者は 遺言者の死亡後 いつでも 遺贈の放棄をすることができ 遺贈の放棄は 遺言者死亡のときに遡ってその効力を生じるとされているから 前所有者から請求人に対する本件各不動産の所有権移転の事実は無かったものであり 請求人は 答 申 審査請求人 ( 以下 請求人 という ) が提起した地方税法 ( 以下 法 という ) の規定に基づく各不動産取得税賦課処分及び各督促処分に係る各審査請求について 審査庁から諮問があったので 次のとおり答申する 第 1 審査会の結論 本件各審査請求は いずれも棄却すべきである 第 2 審査請求の趣旨本件各審査請求の趣旨は 東京都 都税事務所長 ( 以下 処分庁 という ) が 請求人に対し

More information

求めるなどしている事案である 2 原審の確定した事実関係の概要等は, 次のとおりである (1) 上告人は, 不動産賃貸業等を目的とする株式会社であり, 被上告会社は, 総合コンサルティング業等を目的とする会社である 被上告人 Y 3 は, 平成 19 年当時, パソコンの解体業務の受託等を目的とする

求めるなどしている事案である 2 原審の確定した事実関係の概要等は, 次のとおりである (1) 上告人は, 不動産賃貸業等を目的とする株式会社であり, 被上告会社は, 総合コンサルティング業等を目的とする会社である 被上告人 Y 3 は, 平成 19 年当時, パソコンの解体業務の受託等を目的とする 平成 27 年 ( 受 ) 第 766 号損害賠償請求事件 平成 28 年 9 月 6 日第三小法廷判決 主 文 1 原判決中, 上告人の被上告人ら各自に対する1 億 6 500 万円及びこれに対する平成 20 年 1 月 23 日から支払済みまで年 5 分の割合による金員の支払請求に関する部分を破棄する 2 前項の部分につき, 本件を東京高等裁判所に差し戻す 3 上告人のその余の上告を却下する 4

More information

録された保有個人情報 ( 本件対象保有個人情報 ) の開示を求めるものである 処分庁は, 平成 28 年 12 月 6 日付け特定記号 431により, 本件対象保有個人情報のうち,1 死亡した者の納める税金又は還付される税金 欄,2 相続人等の代表者の指定 欄並びに3 開示請求者以外の 相続人等に関

録された保有個人情報 ( 本件対象保有個人情報 ) の開示を求めるものである 処分庁は, 平成 28 年 12 月 6 日付け特定記号 431により, 本件対象保有個人情報のうち,1 死亡した者の納める税金又は還付される税金 欄,2 相続人等の代表者の指定 欄並びに3 開示請求者以外の 相続人等に関 諮問庁 : 国税庁長官諮問日 : 平成 29 年 4 月 5 日 ( 平成 29 年 ( 行個 ) 諮問第 65 号 ) 答申日 : 平成 29 年 7 月 24 日 ( 平成 29 年度 ( 行個 ) 答申第 72 号 ) 事件名 : 本人が相続人である特定被相続人に係る平成 26 年分の所得税及び復興特別所得税の準確定申告書付表の一部開示決定に関する件 答申書 第 1 審査会の結論 被相続人特定個人

More information

賦課決定 ( 以下 本件賦課決定 といい, 本件更正と併せて 本件更正等 という ) を受けたため, 本件更正は措置法 64 条 1 項が定める圧縮限度額の計算を誤った違法なものであると主張して, 処分行政庁の所属する国に対し, 本件更正等の一部取消し等を求める事案である 原審は, 控訴人の請求をい

賦課決定 ( 以下 本件賦課決定 といい, 本件更正と併せて 本件更正等 という ) を受けたため, 本件更正は措置法 64 条 1 項が定める圧縮限度額の計算を誤った違法なものであると主張して, 処分行政庁の所属する国に対し, 本件更正等の一部取消し等を求める事案である 原審は, 控訴人の請求をい 平成 25 年 3 月 14 日判決言渡 平成 24 年 ( 行コ ) 第 237 号法人税更正処分取消等請求控訴事件 主 文 1 本件控訴を棄却する 2 控訴費用は控訴人の負担とする 事実及び理由 第 1 当事者の求めた裁判 1 控訴人 原判決を取り消す 山形税務署長が平成 20 年 11 月 25 日付けで控訴人に対してした平成 18 年 4 月 1 日から平成 19 年 3 月 31 日までの事業年度

More information

< F2D96AF A88CA081408D C52E6A7464>

< F2D96AF A88CA081408D C52E6A7464> 民法 2 物権 ( 第 3 版 ) (22114-7) 補遺相続法改正と物権法 2019 年 1 月 1 2018 年相続法の改正案が国会を通過し ( 平成 30 年法律 72 号 ), 一部を除き 2019 年 7 月に施行される予定である 相続法の改正により, 配偶者 ( 短期 ) 居住権の創設 (2020 年 4 月施行 ), 自筆証書遺言の簡易化 (2019 年 1 月施行 ), 遺留分を遺留分減殺請求による現物返還から遺留分侵害額請求による金銭請求に変えたことなど重要な改正が幾つか行われている

More information

0A8D6C A49256C A0

0A8D6C A49256C A0 判決平成 14 年 9 月 19 日神戸地方裁判所平成 13 年 ( ワ ) 第 1073 号税理士報酬請求事件主文一被告は原告に対し, 金 367 万 0050 円及びこれに対する平成 13 年 4 月 9 日から支払済みまで年 5 分の割合による金員を支払え 二原告のその余の請求を棄却する 三訴訟費用は, これを6 分し, その1を原告の負担とし, その余は被告の負担とする 四この判決は, 原告勝訴部分に限り,

More information

事実及び理由 第 1 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す 2 被控訴人は, 原判決別紙被告方法目録記載のサービスを実施してはならない 3 被控訴人は, 前項のサービスのために用いる電話番号使用状況調査用コンピュータ及び電話番号使用状況履歴データが記録された記録媒体 ( マスター記録媒体及びマスター記録

事実及び理由 第 1 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す 2 被控訴人は, 原判決別紙被告方法目録記載のサービスを実施してはならない 3 被控訴人は, 前項のサービスのために用いる電話番号使用状況調査用コンピュータ及び電話番号使用状況履歴データが記録された記録媒体 ( マスター記録媒体及びマスター記録 平成 24 年 1 月 16 日判決言渡平成 23 年 ( ネ ) 第 10056 号特許権侵害差止等請求控訴事件 ( 原審 東京地方裁判所平成 21 年 ( ワ ) 第 35411 号 ) 口頭弁論終結日平成 23 年 11 月 29 日 判 決 控訴人 ( 原告 ) 株式会社ジンテック 訴訟代理人弁護士 田 中 浩 之 野 口 明 男 飯 塚 卓 也 弁理士 原 島 典 孝 被控訴人 ( 被告

More information

1 A 所有の土地について A が B に B が C に売り渡し A から B へ B から C へそれぞれ所有権移転登記がなされた C が移転登記を受ける際に AB 間の売買契約が B の詐欺に基づくものであることを知らなかった場合で 当該登記の後に A により AB 間の売買契約が取り消された

1 A 所有の土地について A が B に B が C に売り渡し A から B へ B から C へそれぞれ所有権移転登記がなされた C が移転登記を受ける際に AB 間の売買契約が B の詐欺に基づくものであることを知らなかった場合で 当該登記の後に A により AB 間の売買契約が取り消された 1 A 所有の土地について A が B に B が C に売り渡し A から B へ B から C へそれぞれ所有権移転登記がなされた C が移転登記を受ける際に AB 間の売買契約が B の詐欺に基づくものであることを知らなかった場合で 当該登記の後に A により AB 間の売買契約が取り消されたとき C は A に対して土地の所有権の取得を対抗できる (96-51) 2 A が B の欺罔行為によって

More information

上陸不許可処分取消し請求事件 平成21年7月24日 事件番号:平成21(行ウ)123 東京地方裁判所 民事第38部

上陸不許可処分取消し請求事件 平成21年7月24日 事件番号:平成21(行ウ)123 東京地方裁判所 民事第38部 上陸不許可処分取消し請求事件平成 21 年 7 月 24 日事件番号 : 平成 21( 行ウ )123 東京地方裁判所民事第 38 部 裁判長裁判官 : 杉原則彦 裁判官 : 品田幸男 角谷昌毅 < 主文 > 1. 本件訴えを いずれも却下する 2. 訴訟費用は 原告の負担とする < 事実および理由 > 第 1: 請求 1. 大阪入国管理局 関西空港支局 特別審理官が原告に対して平成 20 年 9

More information

政令で定める障害の程度に該当するものであるときは, その者の請求に基づき, 公害健康被害認定審査会の意見を聴いて, その障害の程度に応じた支給をする旨を定めている (2) 公健法 13 条 1 項は, 補償給付を受けることができる者に対し, 同一の事由について, 損害の塡補がされた場合 ( 同法 1

政令で定める障害の程度に該当するものであるときは, その者の請求に基づき, 公害健康被害認定審査会の意見を聴いて, その障害の程度に応じた支給をする旨を定めている (2) 公健法 13 条 1 項は, 補償給付を受けることができる者に対し, 同一の事由について, 損害の塡補がされた場合 ( 同法 1 平成 28 年 ( 行ヒ ) 第 371 号障害補償費不支給決定取消等請求事件 平成 29 年 9 月 8 日第二小法廷判決 主 文 原判決中上告人敗訴部分を破棄する 前項の部分につき, 被上告人の控訴を棄却する 控訴費用及び上告費用は被上告人の負担とする 理 由 上告代理人定塚誠ほかの上告受理申立て理由について 1 本件は, 水俣病の認定を受けた被上告人が, 公害健康被害の補償等に関する法律 (

More information

1 項で, 道府県知事は, 固定資産課税台帳に固定資産の価格が登録されている不動産については, 当該価格により当該不動産に係る不動産取得税の課税標準となるべき価格を決定するものとする旨を定め, 同条 2 項で, 道府県知事は, 固定資産課税台帳に固定資産の価格が登録されていない不動産又は当該固定資産

1 項で, 道府県知事は, 固定資産課税台帳に固定資産の価格が登録されている不動産については, 当該価格により当該不動産に係る不動産取得税の課税標準となるべき価格を決定するものとする旨を定め, 同条 2 項で, 道府県知事は, 固定資産課税台帳に固定資産の価格が登録されていない不動産又は当該固定資産 平成 28 年 11 月 30 日判決言渡 平成 27 年 ( 行ウ ) 第 654 号不動産取得税賦課処分取消請求事件 主 文 1 東京都立川都税事務所長が平成 27 年 1 月 9 日付けで原告に対してした不動産取得税の賦課決定を取り消す 2 訴訟費用は被告の負担とする 事実及び理由 第 1 請求主文同旨第 2 事案の概要本件は, 別紙物件目録記載の各土地 ( 同別紙における略称は以下においても用いる

More information

平成  年(あ)第  号

平成  年(あ)第  号 平成 26 年 ( あ ) 第 948 号所得税法違反被告事件 平成 27 年 3 月 10 日第三小法廷判決 主 文 本件上告を棄却する 理 由 第 1 事案の概要本件は, 馬券を自動的に購入できるソフトを使用してインターネットを介して長期間にわたり多数回かつ頻繁に網羅的な購入をして当たり馬券の払戻金を得ることにより多額の利益を上げていた被告人が, その所得につき正当な理由なく確定申告書を期限までに提出しなかったという所得税法違反の事案である

More information

 

  平成 30 年 1 月 24 日判決言渡 平成 28 年 ( 行ウ ) 第 344 号相続税更正処分等取消請求事件 主 文 1 本件訴えのうち, 江東東税務署長が平成 26 年 11 月 12 日付けで 原告に対してした相続税の更正をすべき理由がない旨の通知処分のう ち納付すべき税額が4 億 4689 万 9300 円を超える部分の取消しを求める部分を却下する 2 江東東税務署長が平成 26 年 11

More information

ものであった また, 本件規則には, 貸付けの要件として, 当該資金の借入れにつき漁業協同組合の理事会において議決されていることが定められていた (3) 東洋町公告式条例 ( 昭和 34 年東洋町条例第 1 号 )3 条,2 条 2 項には, 規則の公布は, 同条例の定める7か所の掲示場に掲示して行

ものであった また, 本件規則には, 貸付けの要件として, 当該資金の借入れにつき漁業協同組合の理事会において議決されていることが定められていた (3) 東洋町公告式条例 ( 昭和 34 年東洋町条例第 1 号 )3 条,2 条 2 項には, 規則の公布は, 同条例の定める7か所の掲示場に掲示して行 平成 27 年 ( 行ヒ ) 第 156 号損害賠償請求事件 平成 28 年 1 月 22 日第二小法廷判決 主 文 原判決中上告人敗訴部分を破棄する 前項の部分につき本件を高松高等裁判所に差し戻す 理 由 上告代理人小泉武嗣の上告受理申立て理由 ( ただし, 排除されたものを除く ) について 1 本件は, 東洋町がA 漁協 ( 以下 A 漁協 という ) に対し漁業災害対策資金として1000 万円を貸し付けたこと

More information

平成  年(オ)第  号

平成  年(オ)第  号 平成 28 年 ( 行ヒ ) 第 169 号相続税更正及び加算税賦課決定取消請求事件 平成 29 年 2 月 28 日第三小法廷判決 主 文 原判決を破棄する 本件を東京高等裁判所に差し戻す 理 由 上告代理人脇田敬志の上告受理申立て理由について 1 本件は, 共同相続人である上告人らが, 相続財産である土地の一部につき, 財産評価基本通達 ( 昭和 39 年 4 月 25 日付け直資 56, 直審

More information

(2) B 社に係る破産事件等東京地方裁判所は, 平成 21 年 2 月 24 日,B 社を再生債務者として, 再生手続開始の決定をした しかし, 東京地方裁判所は, 同年 3 月 24 日,B 社の事業継続を不可能とする事実が明らかになったとして, 再生手続廃止の決定をするとともに, 再生手続廃止

(2) B 社に係る破産事件等東京地方裁判所は, 平成 21 年 2 月 24 日,B 社を再生債務者として, 再生手続開始の決定をした しかし, 東京地方裁判所は, 同年 3 月 24 日,B 社の事業継続を不可能とする事実が明らかになったとして, 再生手続廃止の決定をするとともに, 再生手続廃止 平成 26 年 ( 行ヒ ) 第 71 号第二次納税義務告知処分取消等請求事件 平成 27 年 11 月 6 日第二小法廷判決 主 文 本件上告を棄却する 上告費用は上告人の負担とする 理 由 上告代理人直井春夫, 同青木那和の上告受理申立て理由 ( ただし, 排除されたものを除く ) について 1 本件は, 株式会社 A( 以下 A 社 という ) が, 東京都知事から株式会社 B( 以下 B 社

More information

1 審査会の結論 平成 28 年度市民税 県民税の賦課決定処分 に係る審査請求は棄却する べきであるとの審査庁の判断は妥当である 2 事案概要南区長 ( 以下 処分庁 という ) は 地方税法 ( 昭和 25 年法律第 226 号 以下 法 という ) 第 24 条及び第 294 条並びに横浜市市税

1 審査会の結論 平成 28 年度市民税 県民税の賦課決定処分 に係る審査請求は棄却する べきであるとの審査庁の判断は妥当である 2 事案概要南区長 ( 以下 処分庁 という ) は 地方税法 ( 昭和 25 年法律第 226 号 以下 法 という ) 第 24 条及び第 294 条並びに横浜市市税 横浜市行政不服審査会答申 ( 第 4 号 ) 平成 29 年 1 月 18 日 横浜市行政不服審査会 1 審査会の結論 平成 28 年度市民税 県民税の賦課決定処分 に係る審査請求は棄却する べきであるとの審査庁の判断は妥当である 2 事案概要南区長 ( 以下 処分庁 という ) は 地方税法 ( 昭和 25 年法律第 226 号 以下 法 という ) 第 24 条及び第 294 条並びに横浜市市税条例

More information

20 第 2 章 遺留分減殺請求権の行使 遺留分侵害行為の特定 () 遺言遺言のうち 相続分の指定 相続させる遺言 包括遺贈 特定遺贈 が遺留分を侵害する行為です (2) 生前贈与生前贈与のうち 相続開始前 年間になされた贈与 遺留分権利者に損害を与えることを知ってなされた贈与 特別受益 不相当な対

20 第 2 章 遺留分減殺請求権の行使 遺留分侵害行為の特定 () 遺言遺言のうち 相続分の指定 相続させる遺言 包括遺贈 特定遺贈 が遺留分を侵害する行為です (2) 生前贈与生前贈与のうち 相続開始前 年間になされた贈与 遺留分権利者に損害を与えることを知ってなされた贈与 特別受益 不相当な対 第 2 章遺留分減殺請求権の行使 9 第 遺留分減殺請求の対象を特定する フローチャート 遺留分減殺請求の対象の特定 20 第 2 章 遺留分減殺請求権の行使 遺留分侵害行為の特定 () 遺言遺言のうち 相続分の指定 相続させる遺言 包括遺贈 特定遺贈 が遺留分を侵害する行為です (2) 生前贈与生前贈与のうち 相続開始前 年間になされた贈与 遺留分権利者に損害を与えることを知ってなされた贈与 特別受益

More information

〔問 1〕 抵当権に関する次の記述のうち,民法の規定によれば,誤っているものはどれか

〔問 1〕 抵当権に関する次の記述のうち,民法の規定によれば,誤っているものはどれか ( 宅建 ) 要点解説講義 要点確認テスト 2 権利関係 2 問題 制限時間 20 分 問 1 不動産の物権変動の対抗要件に関する次の記述のうち 民法の規定及び判例によれば 誤っているものはどれか なお この問において 第三者とはいわゆる背信的悪意者を含まないものとする 1 甲不動産につき兄と弟が各自 2 分の1の共有持分で共同相続した後に 兄が弟に断ることなく単独で所有権を相続取得した旨の登記をした場合

More information

滞納処分によって財産の差押えを受け 被告がその売却代金等の配当を受けたことについて 本件各申告の一部は錯誤に基づく無効なものであり これを前提としてされた滞納処分も無効であるから 被告は法律上の原因なく配当を受けているとして 不当利得返還請求権に基づき 前記第 1の請求記載の各金員の支払を求めている

滞納処分によって財産の差押えを受け 被告がその売却代金等の配当を受けたことについて 本件各申告の一部は錯誤に基づく無効なものであり これを前提としてされた滞納処分も無効であるから 被告は法律上の原因なく配当を受けているとして 不当利得返還請求権に基づき 前記第 1の請求記載の各金員の支払を求めている 税務訴訟資料第 261 号 -63( 順号 11653) 大阪地方裁判所平成 年 ( ) 第 号不当利得返還請求事件国側当事者 国 ( 旭税務署長 ) 平成 23 年 3 月 24 日棄却 控訴 判決原告甲原告乙原告丙原告丁原告戊原告 A 原告ら訴訟代理人弁護士谷口房行被告国同代表者法務大臣江田五月同指定代理人山口智子同杉浦弘浩同小松啓訓同田中庸喜同歌橋一美同西沢幸一 主文 1 原告らの請求をいずれも棄却する

More information

指定商品とする書換登録がされたものである ( 甲 15,17) 2 特許庁における手続の経緯原告は, 平成 21 年 4 月 21 日, 本件商標がその指定商品について, 継続して3 年以上日本国内において商標権者, 専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが使用した事実がないことをもって, 不使用に

指定商品とする書換登録がされたものである ( 甲 15,17) 2 特許庁における手続の経緯原告は, 平成 21 年 4 月 21 日, 本件商標がその指定商品について, 継続して3 年以上日本国内において商標権者, 専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが使用した事実がないことをもって, 不使用に 平成 22 年 4 月 28 日判決言渡同日原本受領裁判所書記官 平成 21 年 ( 行ケ ) 第 10407 号審決取消請求事件 口頭弁論終結日平成 22 年 4 月 21 日 判 決 原告 X 同訴訟代理人弁理士須田篤被告 Y 同訴訟代理人弁護士佐藤興治郎 主 文 原告の請求を棄却する 訴訟費用は原告の負担とする 事実及び理由 第 1 請求特許庁が取消 2009-300474 号事件について,

More information

税金の時効 税務では 時効のことを更正 決定処分の期間制限 = 除斥期間 といいます その概要は 以下の通りです 1. 国税側の除斥期間 ( 通則法 70) 1 期限内申告書を提出している場合の所得税 相続税 消費税 税額の増額更正 決定処分の可能期間 : 法定申告期限から 3 年 2 無申告の場合

税金の時効 税務では 時効のことを更正 決定処分の期間制限 = 除斥期間 といいます その概要は 以下の通りです 1. 国税側の除斥期間 ( 通則法 70) 1 期限内申告書を提出している場合の所得税 相続税 消費税 税額の増額更正 決定処分の可能期間 : 法定申告期限から 3 年 2 無申告の場合 平成 22 年 4 月 1 日現在の法令等に準拠 UP!Consulting Up Newsletter 税金の時効 遺産未分割の場合の相続税の申告 http://www.up-firm.com 1 税金の時効 税務では 時効のことを更正 決定処分の期間制限 = 除斥期間 といいます その概要は 以下の通りです 1. 国税側の除斥期間 ( 通則法 70) 1 期限内申告書を提出している場合の所得税

More information

4 訴訟費用は, 第 1,2 審とも被控訴人の負担とする 事実及び理由第 1 控訴の趣旨主文と同旨第 2 事案の概要 1 本件は, 競馬の勝馬投票券 ( 以下 馬券 という ) の的中による払戻金に係る所得を得ていた控訴人が, 平成 17 年から平成 21 年までの各年分の所得税に係る申告期限後の確

4 訴訟費用は, 第 1,2 審とも被控訴人の負担とする 事実及び理由第 1 控訴の趣旨主文と同旨第 2 事案の概要 1 本件は, 競馬の勝馬投票券 ( 以下 馬券 という ) の的中による払戻金に係る所得を得ていた控訴人が, 平成 17 年から平成 21 年までの各年分の所得税に係る申告期限後の確 平成 28 年 4 月 21 日判決言渡し 平成 27 年 ( 行コ ) 第 236 号所得税更正処分等取消請求控訴事件 ( 原審 東京地方 裁判所平成 24 年 ( 行ウ ) 第 849 号 ) 主 文 1 原判決を取り消す 2 稚内税務署長が平成 23 年 3 月 14 日付けで控訴人に対してした次の各処分をいずれも取り消す (1) 控訴人の平成 17 年分の所得税に係る更正のうち総所得金額 2118

More information

被上告人に対し, 上記各賦課決定の取消しを求めている事案である 2 原審の適法に確定した事実関係等の概要は, 次のとおりである (1) 上告人は, 東京都渋谷区内に所在する面積が200m2以下である本件土地及びこれを敷地とする第 1 審判決別紙物件目録記載の建物 ( 以下 旧家屋 という ) を所有

被上告人に対し, 上記各賦課決定の取消しを求めている事案である 2 原審の適法に確定した事実関係等の概要は, 次のとおりである (1) 上告人は, 東京都渋谷区内に所在する面積が200m2以下である本件土地及びこれを敷地とする第 1 審判決別紙物件目録記載の建物 ( 以下 旧家屋 という ) を所有 主 文 1 原判決のうち東京都渋谷都税事務所長が上告人に対し平成 19 年 2 月 9 日付けでした第 1 審判決別紙物件目録記載の土地に係る平成 17 年度の固定資産税及び都市計画税の賦課決定に関する部分を破棄し, 同部分につき第 1 審判決を取り消す 2 前項の賦課決定を取り消す 3 上告人のその余の上告を棄却する 4 訴訟の総費用は, これを2 分し, その1を上告人の負担とし, その余を被上告人の負担とする

More information

〔問 1〕 Aは自己所有の建物をBに賃貸した

〔問 1〕 Aは自己所有の建物をBに賃貸した ( 宅建 ) 要点解説講義 要点確認テスト 4 権利関係 4 問題 制限時間 20 分 問 1 Aは 所有する家屋を囲う塀の設置工事を業者 Bに請け負わせたが Bの工事によりこの塀は瑕疵がある状態となった Aがその後この塀を含む家屋全部をCに賃貸し Cが占有使用しているときに この瑕疵により塀が崩れ 脇に駐車中の D 所有の車を破損させた A B 及びCは この瑕疵があることを過失なく知らない

More information

2. 制度の概要 この制度は 非上場株式等の相続税 贈与税の納税猶予制度 とは異なり 自社株式に相当する出資持分の承継の取り扱いではなく 医療法人の出資者等が出資持分を放棄した場合に係る税負担を最終的に免除することにより 持分なし医療法人 に移行を促進する制度です 具体的には 持分なし医療法人 への

2. 制度の概要 この制度は 非上場株式等の相続税 贈与税の納税猶予制度 とは異なり 自社株式に相当する出資持分の承継の取り扱いではなく 医療法人の出資者等が出資持分を放棄した場合に係る税負担を最終的に免除することにより 持分なし医療法人 に移行を促進する制度です 具体的には 持分なし医療法人 への 医業継続に係る相続税 贈与税の納税猶予制度 福田和仁相談部東京相談室 国内の医療法人の多くは 出資持分のある医療法人です 医療法人の出資者に相続が発生したときは出資持分に対して相続税が課税され また 一部の出資者が持分を放棄するなど一定の場合は他の出資者に贈与税が課税されます ただ 医療法人の財政状態によっては納税額が多額に上ることがあり得るなど その負担により医療活動の安定的な継続に影響を与えかねないといった懸念が示されていました

More information

第 1 民法第 536 条第 1 項の削除の是非民法第 536 条第 1 項については 同項を削除するという案が示されているが ( 中間試案第 12 1) 同項を維持すべきであるという考え方もある ( 中間試案第 12 1 の ( 注 ) 参照 ) 同項の削除の是非について どのように考えるか 中間

第 1 民法第 536 条第 1 項の削除の是非民法第 536 条第 1 項については 同項を削除するという案が示されているが ( 中間試案第 12 1) 同項を維持すべきであるという考え方もある ( 中間試案第 12 1 の ( 注 ) 参照 ) 同項の削除の是非について どのように考えるか 中間 民法 ( 債権関係 ) 部会資料 68B 民法 ( 債権関係 ) の改正に関する要綱案の取りまとめに向けた検討 (5) 目次 第 1 民法第 536 条第 1 項の削除の是非... 1 i 第 1 民法第 536 条第 1 項の削除の是非民法第 536 条第 1 項については 同項を削除するという案が示されているが ( 中間試案第 12 1) 同項を維持すべきであるという考え方もある ( 中間試案第

More information

税務訴訟資料第 267 号 -70( 順号 13019) 大阪高等裁判所平成 年 ( ) 第 号更正をすべき理由がない旨の通知処分取消請求控訴事件国側当事者 国 ( 富田林税務署長 ) 平成 29 年 5 月 11 日棄却 上告受理申立て ( 第一審 大阪地方裁判所 平成 年 ( ) 第 号 平成

税務訴訟資料第 267 号 -70( 順号 13019) 大阪高等裁判所平成 年 ( ) 第 号更正をすべき理由がない旨の通知処分取消請求控訴事件国側当事者 国 ( 富田林税務署長 ) 平成 29 年 5 月 11 日棄却 上告受理申立て ( 第一審 大阪地方裁判所 平成 年 ( ) 第 号 平成 税務訴訟資料第 267 号 -70( 順号 13019) 大阪高等裁判所平成 年 ( ) 第 号更正をすべき理由がない旨の通知処分取消請求控訴事件国側当事者 国 ( 富田林税務署長 ) 平成 29 年 5 月 11 日棄却 上告受理申立て ( 第一審 大阪地方裁判所 平成 年 ( ) 第 号 平成 28 年 10 月 26 日判決 本資料 266 号 -145 順号 12923) 判決控訴人 ( 原告

More information

(1) 本件は, 歯科医師らによる自主学習グループであり, WDSC の表示を使用して歯科治療技術の勉強会を主催する活動等を行っている法人格なき社団である控訴人が, 被控訴人が企画, 編集した本件雑誌中に掲載された本件各記事において WDSC の表示を一審被告 A( 以下, 一審被告 A という )

(1) 本件は, 歯科医師らによる自主学習グループであり, WDSC の表示を使用して歯科治療技術の勉強会を主催する活動等を行っている法人格なき社団である控訴人が, 被控訴人が企画, 編集した本件雑誌中に掲載された本件各記事において WDSC の表示を一審被告 A( 以下, 一審被告 A という ) 平成 30 年 6 月 27 日判決言渡平成 30 年 ( ネ ) 第 10014 号損害賠償請求控訴事件 ( 原審 東京地方裁判所平成 29 年 ( ワ ) 第 14909 号 ) 口頭弁論終結日平成 30 年 5 月 21 日 判 決 控訴人 ( 一審原告 ) W D S C 同訴訟代理人弁護士渡辺実 被控訴人 ( 一審被告 ) 株式会社シーエム 同訴訟代理人弁護士石井琢磨 田中和慶 伏木壮太

More information

<4D F736F F D2095BD90AC E D738CC2816A939A905C91E D862E646F63>

<4D F736F F D2095BD90AC E D738CC2816A939A905C91E D862E646F63> 諮問庁 : 国税庁長官諮問日 : 平成 2 0 年 7 月 1 1 日 ( 平成 2 0 年 ( 行個 ) 諮問第 1 5 2 号 ) 答申日 : 平成 2 2 年 3 月 1 7 日 ( 平成 2 1 年度 ( 行個 ) 答申第 9 9 号 ) 事件名 : 本人に係る平成 1 8 年分所得税確定申告書の無効確認決議書の不訂正決定に関する件 答申書 第 1 審査会の結論平成 1 9 年 1 1 月

More information

第 4 審理員意見書の結論 本件各審査請求は理由がないから 行政不服審査法 4 5 条 2 項に より いずれも棄却すべきである 第 5 調査審議の経過審査会は 本件諮問について 以下のように審議した 年月日審議経過 平成 30 年 3 月 6 日 諮問 平成 30 年 4 月 26 日審議 ( 第

第 4 審理員意見書の結論 本件各審査請求は理由がないから 行政不服審査法 4 5 条 2 項に より いずれも棄却すべきである 第 5 調査審議の経過審査会は 本件諮問について 以下のように審議した 年月日審議経過 平成 30 年 3 月 6 日 諮問 平成 30 年 4 月 26 日審議 ( 第 答 申 審査請求人 ( 以下 請求人 という ) が提起した各不動産取得税賦 課処分に係る各審査請求について 審査庁から諮問があったので 次の とおり答申する 第 1 審査会の結論 本件各審査請求は いずれも棄却すべきである 第 2 審査請求の趣旨本件各審査請求の趣旨は 都税事務所長 ( 以下 処分庁 という ) が 請求人に対し 平成 2 9 年 7 月 7 日付けの納税通知書により行った別紙 1

More information

<4D F736F F D2094DB944690BF8B818C8892E BC96BC8F88979D8DCF82DD816A2E646F63>

<4D F736F F D2094DB944690BF8B818C8892E BC96BC8F88979D8DCF82DD816A2E646F63> 平成 24 年 ( モ ) 第 51 号否認請求申立事件 ( 基本事件平成 24 年 ( フ ) 第 214 号 ) 決 主 文 定 1 申立人が A 株式会社に対して別紙債権目録記載の債権を有することを 確認する 2 申立手続費用は相手方の負担とする 理 由 第 1 申立ての趣旨主文と同旨 第 2 事案の概要本件は, 否認請求の事案である 破産会社の破産管財人である申立人が, 破産会社による相手方に対する債権譲渡行為について,1

More information

ア更正の請求をした者の被相続人から相続又は遺贈により財産を取得した他の者が法 2 7 条若しくは 2 9 条の規定による申告書 ( これらの申告書に係る期限後申告書及び修正申告書を含む ) を提出し 又は相続税について決定を受けた者である場合において 当該申告又は決定に係る課税価格又は相続税額 (

ア更正の請求をした者の被相続人から相続又は遺贈により財産を取得した他の者が法 2 7 条若しくは 2 9 条の規定による申告書 ( これらの申告書に係る期限後申告書及び修正申告書を含む ) を提出し 又は相続税について決定を受けた者である場合において 当該申告又は決定に係る課税価格又は相続税額 ( File.11< 判決原文 > 相続後の認知判決と更正の請求期間の起算日 - 武藤事件 - 第 1 審 : 東京地裁平成 11 年 ( 行ウ ) 第 1 8 2 号 平成 13 年 5 月 2 5 日判決 (TAINS 訟資料 250 号順号 8907) 控訴審 : 東京高裁平成 13 年 ( 行コ ) 第 1 4 6 号 平成 14 年 1 1 月 2 7 日判決 (TAINS 訟資料 252 号順号

More information

て 次に掲げる要件が定められているものに限る 以下この条において 特定新株予約権等 という ) を当該契約に従つて行使することにより当該特定新株予約権等に係る株式の取得をした場合には 当該株式の取得に係る経済的利益については 所得税を課さない ただし 当該取締役等又は権利承継相続人 ( 以下この項及

て 次に掲げる要件が定められているものに限る 以下この条において 特定新株予約権等 という ) を当該契約に従つて行使することにより当該特定新株予約権等に係る株式の取得をした場合には 当該株式の取得に係る経済的利益については 所得税を課さない ただし 当該取締役等又は権利承継相続人 ( 以下この項及 租税特別措置法 ( 昭和三十二年三月三十一日法律第二十六号 ) 抜粋 ( 特定の取締役等が受ける新株予約権等の行使による株式の取得に係る経済的利益の非課税等 ) 第二十九条の二会社法 ( 平成十七年法律第八十六号 ) 第二百三十八条第二項若しくは会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律 ( 平成十七年法律第八十七号 ) 第六十四条の規定による改正前の商法 ( 明治三十二年法律第四十八号 以下この項において

More information

平成 23 年 10 月 20 日判決言渡同日原本領収裁判所書記官 平成 23 年 ( 行ケ ) 第 号審決取消請求事件 口頭弁論終結日平成 23 年 9 月 29 日 判 決 原 告 X 同訴訟代理人弁護士 佐 藤 興 治 郎 金 成 有 祐 被 告 Y 同訴訟代理人弁理士 須 田 篤

平成 23 年 10 月 20 日判決言渡同日原本領収裁判所書記官 平成 23 年 ( 行ケ ) 第 号審決取消請求事件 口頭弁論終結日平成 23 年 9 月 29 日 判 決 原 告 X 同訴訟代理人弁護士 佐 藤 興 治 郎 金 成 有 祐 被 告 Y 同訴訟代理人弁理士 須 田 篤 平成 23 年 10 月 20 日判決言渡同日原本領収裁判所書記官 平成 23 年 ( 行ケ ) 第 10188 号審決取消請求事件 口頭弁論終結日平成 23 年 9 月 29 日 判 決 原 告 X 同訴訟代理人弁護士 佐 藤 興 治 郎 金 成 有 祐 被 告 Y 同訴訟代理人弁理士 須 田 篤 主 文 原告の請求を棄却する 訴訟費用は原告の負担とする 事実及び理由 第 1 請求特許庁が無効 2010-890060

More information

なお, 基本事件被告に対し, 訴状や上記移送決定の送達はされていない 2 関係法令の定め (1) 道路法ア道路管理者は, 他の工事又は他の行為により必要を生じた道路に関する工事又は道路の維持の費用については, その必要を生じた限度において, 他の工事又は他の行為につき費用を負担する者にその全部又は一

なお, 基本事件被告に対し, 訴状や上記移送決定の送達はされていない 2 関係法令の定め (1) 道路法ア道路管理者は, 他の工事又は他の行為により必要を生じた道路に関する工事又は道路の維持の費用については, その必要を生じた限度において, 他の工事又は他の行為につき費用を負担する者にその全部又は一 平成 2 7 年 ( ソ ) 第 7 0 号移送決定に対する即時抗告事件 主 文 原決定を取り消す 事実及び理由 1 事案の概要 (1) 基本事件の要旨基本事件 ( 以下 本件訴訟 ともいう ) は, 抗告人 ( 基本事件原告 ) が, 基本事件被告に対し, 同被告が平成 2 5 年 1 2 月 2 3 日午前 4 時 8 分頃, 抗告人の管理する高速道路である東京湾アクアライン海ほたるパーキングエリア内を進行中,

More information

の補正書 において, 審査請求の趣旨を この開示請求は本人の給与のみずましにかかわる書面である為 としているが, 原処分を取り消し, 本件対象保有個人情報の開示を求めている審査請求として, 以下, 原処分の妥当性について検討する 2 原処分の妥当性について (1) 給与所得の源泉徴収票について給与所

の補正書 において, 審査請求の趣旨を この開示請求は本人の給与のみずましにかかわる書面である為 としているが, 原処分を取り消し, 本件対象保有個人情報の開示を求めている審査請求として, 以下, 原処分の妥当性について検討する 2 原処分の妥当性について (1) 給与所得の源泉徴収票について給与所 諮問庁 : 国税庁長官諮問日 : 平成 30 年 10 月 10 日 ( 平成 30 年 ( 行個 ) 諮問第 178 号 ) 答申日 : 平成 30 年 12 月 7 日 ( 平成 30 年度 ( 行個 ) 答申第 144 号 ) 事件名 : 特定法人等が特定税務署に法定調書として提出した本人に係る給与所得の源泉徴収票の不開示決定 ( 存否応答拒否 ) に関する件 答申書 第 1 審査会の結論特定法人

More information

11総法不審第120号

11総法不審第120号 答 申 審査請求人 ( 以下 請求人 という ) が提起した土地区画整理法 ( 以下 法 という )41 条 1 項 2 項及び 土地区画整理事業定款 ( 土地区画整理組合 ) ( 以下 本件定款 という ) 条の規定に基づく土地区画整理事業賦課金に係る督促処分に係る審査請求について 審査庁から諮問があったので 次のとおり答申する 第 1 審査会の結論 本件審査請求は 棄却すべきである 第 2 審査請求の趣旨本件審査請求の趣旨は

More information

2. 改正の趣旨 背景 (1) 問題となっていたケース < 親族図 > 前提条件 1. 父 母 ( 死亡 ) 父の財産 :50 億円 ( すべて現金 ) 財産は 父 子 孫の順に相続する ( 各相続時の法定相続人は 1 名 ) 2. 子 子の妻 ( 死亡 ) 父及び子の相続における相次相続控除は考慮

2. 改正の趣旨 背景 (1) 問題となっていたケース < 親族図 > 前提条件 1. 父 母 ( 死亡 ) 父の財産 :50 億円 ( すべて現金 ) 財産は 父 子 孫の順に相続する ( 各相続時の法定相続人は 1 名 ) 2. 子 子の妻 ( 死亡 ) 父及び子の相続における相次相続控除は考慮 13. (1) 特定の一般社団法人等に対する相続税の課税 1. 改正のポイント (1) 趣旨 背景一般社団法人及び一般財団法人に関する法律が施行された平成 20 年 12 月以降 一般社団法人等は 事業の公益性の有無や種類に制限がなく 登記のみで設立できるようになった 一般社団法人等は 持分の定めのない法人 であり 一般社団法人等が保有する資産は相続税の課税対象とならないことから 個人の財産を一般社団法人等に贈与等し

More information

旨の申告 ( 以下 本件申告 という ) をしたところ, 処分行政庁から, 本件不動産取得税を還付しない旨の処分 ( 以下 本件処分 という ) を受けたため, 処分行政庁が所属する東京都を被告として, 本件処分の取消しを求める事案である 原判決は, 控訴人の請求を棄却したので, これを不服とする控

旨の申告 ( 以下 本件申告 という ) をしたところ, 処分行政庁から, 本件不動産取得税を還付しない旨の処分 ( 以下 本件処分 という ) を受けたため, 処分行政庁が所属する東京都を被告として, 本件処分の取消しを求める事案である 原判決は, 控訴人の請求を棄却したので, これを不服とする控 平成 27 年 9 月 2 日判決言渡 平成 26 年 ( 行コ ) 第 488 号不動産取得税還付不許可決定処分取消請 求控訴事件 ( 原審 東京地方裁判所平成 25 年 ( 行ウ ) 第 705 号 ) 主 文 1 原判決を取り消す 2 処分行政庁が控訴人に対して平成 24 年 8 月 9 日付けでした, 別紙 1 土地目録記載の不動産の取得に係る不動産取得税を還付しない旨の処分 (24 税セ還第

More information

平成  年(行ツ)第  号

平成  年(行ツ)第  号 平成 26 年 ( 行ツ ) 第 96 号, 平成 26 年 ( 行ヒ ) 第 101 号 選挙無効請求事件 平成 26 年 7 月 9 日第二小法廷決定 主 文 本件上告を棄却する 本件を上告審として受理しない 上告費用及び上告受理申立費用は上告人兼申立人の負担とする 理 由 1 上告について民事事件について最高裁判所に上告をすることが許されるのは, 民訴法 312 条 1 項又は2 項所定の場合に限られるところ,

More information

平成 31 年 1 月 29 日判決言渡平成 30 年 ( ネ ) 第 号商標権侵害行為差止等請求控訴事件 ( 原審東京地方裁判所平成 29 年 ( ワ ) 第 号 ) 口頭弁論終結日平成 30 年 12 月 5 日 判 決 控訴人 ジー エス エフ ケー シ ー ピー株式会

平成 31 年 1 月 29 日判決言渡平成 30 年 ( ネ ) 第 号商標権侵害行為差止等請求控訴事件 ( 原審東京地方裁判所平成 29 年 ( ワ ) 第 号 ) 口頭弁論終結日平成 30 年 12 月 5 日 判 決 控訴人 ジー エス エフ ケー シ ー ピー株式会 平成 31 年 1 月 29 日判決言渡平成 30 年 ( ネ ) 第 10057 号商標権侵害行為差止等請求控訴事件 ( 原審東京地方裁判所平成 29 年 ( ワ ) 第 12058 号 ) 口頭弁論終結日平成 30 年 12 月 5 日 判 決 控訴人 ジー エス エフ ケー シ ー ピー株式会社 被控訴人 株式会社国際建機販売 被控訴人 Y 上記両名訴訟代理人弁護士小林幸夫 弓削田 博 河 部

More information

民法 ( 債権関係 ) の改正における経過措置に関して 現段階で検討中の基本的な方針 及び経過措置案の骨子は 概ね以下のとおりである ( 定型約款に関するものを除く ) 第 1 民法総則 ( 時効を除く ) の規定の改正に関する経過措置 民法総則 ( 時効を除く ) における改正後の規定 ( 部会資

民法 ( 債権関係 ) の改正における経過措置に関して 現段階で検討中の基本的な方針 及び経過措置案の骨子は 概ね以下のとおりである ( 定型約款に関するものを除く ) 第 1 民法総則 ( 時効を除く ) の規定の改正に関する経過措置 民法総則 ( 時効を除く ) における改正後の規定 ( 部会資 民法 ( 債権関係 ) 部会資料 85 民法 ( 債権関係 ) の改正に関する要綱案の取りまとめに向けた検討 (18) 目次 第 1 民法総則 ( 時効を除く ) の規定の改正に関する経過措置... 1 第 2 時効の規定の改正に関する経過措置... 1 第 3 債権総則の規定の改正に関する経過措置... 2 第 4 契約総則 各則の規定の改正に関する経過措置... 4 i 民法 ( 債権関係 )

More information

最高裁○○第000100号

最高裁○○第000100号 平成 28 年 2 月 15 日判決言渡同日原本交付裁判所書記官 平成 27 年 ( ワ ) 第 17362 号損害賠償請求事件 口頭弁論終結日平成 27 年 12 月 9 日 判 決 原告株式会社ティアラ 被告 A 同訴訟代理人弁護士冨田烈 同河野佑果 主 文 1 原告の請求を棄却する 2 訴訟費用は原告の負担とする 事実及び理由 第 1 請求被告は, 原告に対し,375 万円及びこれに対する平成

More information

処分の一部の取消しを求めている事案である 1 関係法令の定め (1) 所得税法の規定ア所得税法 9 条所得税法 9 条 1 項 15 号 ( 本件非課税規定 ) は 相続 遺贈又は個人からの贈与により取得する所得については 所得税を課さない旨規定している イ所得税法 33 条所得税法 33 条 1

処分の一部の取消しを求めている事案である 1 関係法令の定め (1) 所得税法の規定ア所得税法 9 条所得税法 9 条 1 項 15 号 ( 本件非課税規定 ) は 相続 遺贈又は個人からの贈与により取得する所得については 所得税を課さない旨規定している イ所得税法 33 条所得税法 33 条 1 所得税更正処分取消請求事件 東京地方裁判所平成 24 年 ( 行ウ ) 第 354 号 平成 25 年 7 月 26 日民事第 38 部判決 判 決 原告 同訴訟代理人弁護士間瀬まゆ子同補佐人税理士小山隆洋小谷文子執行裕子被告国同代表者法務大臣 A 処分行政庁 税務署長 同指定代理人 B 外 5 名 主 文 1 原告の請求を棄却する 2 訴訟費用は原告の負担とする 事実及び理由 第 1 請求 税務署長が原告の平成

More information

○不動産を贈与した場合の申請書の様式・記載例(オンライン庁)

○不動産を贈与した場合の申請書の様式・記載例(オンライン庁) < 記載例 > ( 記載例の解説及び注意事項等は,5 ページ以下を御覧ください ) * この記載例は, 土地又は建物を離婚による財産分与により取得した場合のものです 受付シールを貼るスペースになります, この部分 には何も記載しないでください 登記申請書 登記の目的 所有権移転 原因平成 2 8 年 3 月 3 0 日財産分与 ( 注 1 ) 権利者 郡 町 3 4 番地 ( 住民票コード 12345678901

More information

11総法不審第120号

11総法不審第120号 答 申 審査請求人 ( 以下 請求人 という ) が提起した地方税法 ( 以下 法 という ) に基づく不動産取得税賦課処分に係る審査請求につ いて 審査庁から諮問があったので 次のとおり答申する 第 1 審査会の結論 本件審査請求は 棄却すべきである 第 2 審査請求の趣旨本件審査請求の趣旨は 東京都 都税事務所長 ( 以下 処分庁 という ) が請求人に対し平成 2 8 年 10 月 7 日付けで行った別紙物件目録記載の家屋

More information

MJS/ 第 79 回租税判例研究会 ( ) MJS 判例研究会 平成 30 年 8 月 9 日 報告者西野道之助 更正の請求/ 雇用者給与等支給額が増加した場合の法人税額の特別控除 平成 28 年 7 月 8 日 東京地裁 ( 棄却 )( 控訴 ) 平成 29 年 1 月 26 日

MJS/ 第 79 回租税判例研究会 ( ) MJS 判例研究会 平成 30 年 8 月 9 日 報告者西野道之助 更正の請求/ 雇用者給与等支給額が増加した場合の法人税額の特別控除 平成 28 年 7 月 8 日 東京地裁 ( 棄却 )( 控訴 ) 平成 29 年 1 月 26 日 [ 租税判例研究会 ] 更 の請求 / 雇 者給与等 給額が増加した場合の 法 税額の特別控除 平成 28 年 7 8 東京地裁 ( 棄却 )( 控訴 ) 平成 29 年 1 26 東京 裁 ( 棄却 )( 上告 ) 第 79 回 2018 年 8 9 ( ) 発表者 野道之助 MJS 租税判例研究会は 株式会社ミロク情報サービスが主催する研究会です MJS 租税判例研究会についての詳細は MJS

More information

国籍確認請求控訴事件平成 12 年 11 月 15 日事件番号 : 平成 12( 行コ )61 大阪高等裁判所第 4 民事部 裁判長裁判官 : 武田多喜子 裁判官 : 正木きよみ 松本久 原審 : 大阪地方裁判所平成 11 年 ( 行ウ )54 < 主文 > 一. 原判決を 取り消す ニ. 訴訟費用

国籍確認請求控訴事件平成 12 年 11 月 15 日事件番号 : 平成 12( 行コ )61 大阪高等裁判所第 4 民事部 裁判長裁判官 : 武田多喜子 裁判官 : 正木きよみ 松本久 原審 : 大阪地方裁判所平成 11 年 ( 行ウ )54 < 主文 > 一. 原判決を 取り消す ニ. 訴訟費用 国籍確認請求控訴事件平成 12 年 11 月 15 日事件番号 : 平成 12( 行コ )61 大阪高等裁判所第 4 民事部 裁判長裁判官 : 武田多喜子 裁判官 : 正木きよみ 松本久 原審 : 大阪地方裁判所平成 11 年 ( 行ウ )54 < 主文 > 一. 原判決を 取り消す ニ. 訴訟費用は 第 1 2 審とも被控訴人の負担とする < 事実および理由 > 第一 : 当事者の求めた裁判 一.

More information

配偶者の税額軽減特例の有利な受け方 配偶者がいる場合の 相続税の具体的な計算例は以下の通りです 1. 設例 自宅 預貯金等の相続財産の遺産額 =2 億円 法定相続人 = 配偶者 + 子 2 人の合計 3 人 実際の遺産分割は 法定相続分の通りとする 未成年者控除 外国税額控除 生命保険金の非課税枠金

配偶者の税額軽減特例の有利な受け方 配偶者がいる場合の 相続税の具体的な計算例は以下の通りです 1. 設例 自宅 預貯金等の相続財産の遺産額 =2 億円 法定相続人 = 配偶者 + 子 2 人の合計 3 人 実際の遺産分割は 法定相続分の通りとする 未成年者控除 外国税額控除 生命保険金の非課税枠金 平成 22 年 4 月 1 日現在の法令等に準拠 UP!Consulting Up Newsletter 配偶者の税額軽減特例の有利な受け方 居住用不動産の配偶者控除 http://www.up-firm.com 1 配偶者の税額軽減特例の有利な受け方 配偶者がいる場合の 相続税の具体的な計算例は以下の通りです 1. 設例 自宅 預貯金等の相続財産の遺産額 =2 億円 法定相続人 = 配偶者 + 子

More information

取っていないため課税されるべき所得はなく 川越税務署長が平成 24 年 8 月 24 日付けで原告に対して行った平成 19 年分 平成 22 年分及び平成 23 年分の所得税の各決定処分 ( 以下 本件決定処分 という ) 並びに平成 22 年分及び平成 23 年分の無申告加算説の各賦課決定処分 (

取っていないため課税されるべき所得はなく 川越税務署長が平成 24 年 8 月 24 日付けで原告に対して行った平成 19 年分 平成 22 年分及び平成 23 年分の所得税の各決定処分 ( 以下 本件決定処分 という ) 並びに平成 22 年分及び平成 23 年分の無申告加算説の各賦課決定処分 ( 平成 25 年 12 月 25 日判決言渡同日原本領収裁判所書記官 平成 年 ( ) 第 号課税処分取消等請求事件 口頭弁論終結日平成 25 年 10 月 16 日 判 決 原告被告処分行政庁被告 X 国川越税務署長 Y 市 主 文 1 原告の請求をいずれも棄却する 2 訴訟費用は 原告の負担とする 事実及び理由第 1 請求 1 被告国に対する請求 (1) 川越税務署長が平成 24 年 8 月 24

More information

式会社 (A) の債務に係る保証債務及び清算人を務める株式会社 (B) の債務の履行にそれぞれ充てた控訴人が 上記各債務の履行に伴って生じた求償権を一部行使することができなくなったとして これに相当する金額につき 譲渡所得の金額の計算上なかったものとみなす所得税法 ( 法 )64 条 2 項の規定を

式会社 (A) の債務に係る保証債務及び清算人を務める株式会社 (B) の債務の履行にそれぞれ充てた控訴人が 上記各債務の履行に伴って生じた求償権を一部行使することができなくなったとして これに相当する金額につき 譲渡所得の金額の計算上なかったものとみなす所得税法 ( 法 )64 条 2 項の規定を 税務訴訟資料第 262 号 -191( 順号 12041) 福岡高等裁判所平成 年 ( ) 第 号所得税更正処分等取消請求控訴事件国側当事者 国 ( 福岡税務署長 ) 平成 24 年 9 月 20 日棄却 上告 上告受理申立て ( 第一審 福岡地方裁判所 平成 年 ( ) 第 号 平成 23 年 11 月 11 日判決 本資料 2 61 号 -217 順号 11807) 判決控訴人同訴訟代理人弁護士被控訴人同代表者法務大臣処分行政庁同指定代理人

More information

情報の開示を求める事案である 1 前提となる事実 ( 当事者間に争いのない事実並びに後掲の証拠及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実 ) 当事者 ア原告は, 国内及び海外向けのモバイルゲームサービスの提供等を業とす る株式会社である ( 甲 1の2) イ被告は, 電気通信事業を営む株式会社である

情報の開示を求める事案である 1 前提となる事実 ( 当事者間に争いのない事実並びに後掲の証拠及び弁論の全趣旨により容易に認められる事実 ) 当事者 ア原告は, 国内及び海外向けのモバイルゲームサービスの提供等を業とす る株式会社である ( 甲 1の2) イ被告は, 電気通信事業を営む株式会社である 平成 29 年 12 月 12 日判決言渡同日原本交付裁判所書記官 平成 29 年 ( ワ ) 第 2732 号発信者情報開示請求事件 口頭弁論終結日平成 29 年 11 月 21 日 判 決 原告株式会社コロプラ 同訴訟代理人弁護士鎌田真理雄 小西智志 被告エキサイト株式会社 同訴訟代理人弁護士藤井康弘 主 文 1 1 被告は, 原告に対し, 別紙発信者情報目録記載の各情報を開示せよ 2 訴訟費用は被告の負担とする

More information

平成 27 年 2 月までに, 第 1 審原告に対し, 労働者災害補償保険法 ( 以下 労災保険法 という ) に基づく給付 ( 以下 労災保険給付 という ) として, 療養補償給付, 休業補償給付及び障害補償給付を行った このことから, 本件事故に係る第 1 審原告の第 1 審被告に対する自賠法

平成 27 年 2 月までに, 第 1 審原告に対し, 労働者災害補償保険法 ( 以下 労災保険法 という ) に基づく給付 ( 以下 労災保険給付 という ) として, 療養補償給付, 休業補償給付及び障害補償給付を行った このことから, 本件事故に係る第 1 審原告の第 1 審被告に対する自賠法 平成 29 年 ( 受 ) 第 659 号, 第 660 号保険金請求事件 平成 30 年 9 月 27 日第一小法廷判決 主 文 1 第 1 審被告の上告を棄却する 2 原判決中,344 万円に対する平成 27 年 2 月 20 日から本判決確定の日の前日までの遅延損害金の支払請求を棄却した部分を破棄し, 同部分につき本件を東京高等裁判所に差し戻す 3 第 1 審原告のその余の上告を棄却する 4

More information

第 1 控訴の趣旨 控訴人は, 原判決取消しとともに, 被控訴人らの請求をいずれも棄却する判決を 求めた 第 2 事案の概要 被控訴人らは日本舞踊の普及等の事業活動をしている 控訴人はその事業活動に 一般社団法人花柳流花柳会 の名称 ( 控訴人名称 ) を使用している 被控訴人ら は, 花柳流 及び

第 1 控訴の趣旨 控訴人は, 原判決取消しとともに, 被控訴人らの請求をいずれも棄却する判決を 求めた 第 2 事案の概要 被控訴人らは日本舞踊の普及等の事業活動をしている 控訴人はその事業活動に 一般社団法人花柳流花柳会 の名称 ( 控訴人名称 ) を使用している 被控訴人ら は, 花柳流 及び 平成 25 年 2 月 28 日判決言渡平成 24 年 ( ネ ) 第 10064 号名称抹消等請求控訴事件 ( 原審東京地方裁判所平成 23 年 ( ワ ) 第 18147 号 ) 口頭弁論終結日平成 24 年 12 月 10 日 判 決 控訴人 ( 被告 ) 一般社団法人花柳流花柳会 訴訟代理人弁護士張界満 被控訴人 ( 原告 ) Y 被控訴人 ( 原告 ) 花柳流花柳会 上記両名訴訟代理人弁護士錦

More information

平成  年(オ)第  号

平成  年(オ)第  号 平成 24 年 ( 受 ) 第 1478 号損害賠償請求事件 平成 27 年 3 月 4 日大法廷判決 主 文 本件上告を棄却する 上告費用は上告人らの負担とする 理 由 上告代理人川人博ほかの上告受理申立て理由第 2について 1 本件は, 過度の飲酒による急性アルコール中毒から心停止に至り死亡したA の相続人である上告人らが,Aが死亡したのは, 長時間の時間外労働等による心理的負荷の蓄積によって精神障害を発症し,

More information

返還の必要性を十分説明しており 手続は適法である 第 3 審理員意見書の要旨 1 結論本件審査請求には理由がないので 棄却されるべきである 2 理由 (1) 本件の争点は 本件保険が法第 4 条第 1 項に規定する 利用し得る資産 に該当するかどうかであるが その判断に当たっては 処分庁が判断の要素

返還の必要性を十分説明しており 手続は適法である 第 3 審理員意見書の要旨 1 結論本件審査請求には理由がないので 棄却されるべきである 2 理由 (1) 本件の争点は 本件保険が法第 4 条第 1 項に規定する 利用し得る資産 に該当するかどうかであるが その判断に当たっては 処分庁が判断の要素 諮問番号 : 平成 30 年度諮問第 1 号答申番号 : 平成 30 年度答申第 1 号 答申書 第 1 審査会の結論 福祉事務所長 ( 以下 処分庁 という ) が審査請求人に対して行った生活保護法 ( 昭和 25 年法律第 144 号 以下 法 という ) 第 63 条に基づく費用返還決定処分 ( 以下 本件処分 という ) に係る平成 29 年 8 月 15 日付け審査請求 ( 以下 本件審査請求

More information

そこで、X男は、八年前にY女が出した離婚届は民法742条に該当し、無効だと裁判を起こした

そこで、X男は、八年前にY女が出した離婚届は民法742条に該当し、無効だと裁判を起こした 7 届出意思を欠く無効な婚姻の追認 最高裁昭和 47 年 7 月 25 日第三小法廷判決 ( 昭和 45 年 ( オ ) 第 238 号婚姻無効確認請求事件 ) 民集 26 巻 6 号 1263 頁 判時 677 号 53 頁 2010 年 4 月 21 日報告分 婚姻の無効 = 成り立つと婚姻の成立要件 1 当事者間に婚姻をする意思がないとき 742 条 1 号 婚姻は当事者の自由な意思の合致によって成立するので

More information

(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る

(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る 資産課税個人事業者の事業用資産に係る納税猶予制度の創設 個人事業者の事業承継税制が 10 年間の時限措置として新たに創設される 認定相続人 受贈者が 青色申告の承認を受けていた個人事業者から 相続等又は贈与によりその個人事業者の事業の用に供されていた 特定事業用資産 を取得し 事業を継続していく場合には その取得した特定事業用資産の課税価格に対応する相続税又は贈与税の全額について その納税を猶予する

More information

7265BB4891EFF48E A000659A

7265BB4891EFF48E A000659A 主文 1 原告の請求を棄却する 2 訴訟費用は原告の負担とする 事実及び理由第 1 請求被告が原告に対して平成 14 年 4 月 26 日付けでした平成 12 年 8 月 1 日から平成 13 年 7 月 31 日までの事業年度に係る法人税の更正処分のうち所得金額 211 万 0221 円, 納付税額 41 万 6700 円を超える部分及び過少申告加算税の賦課決定処分を取り消す 第 2 事案の概要

More information

11総法不審第120号

11総法不審第120号 答 申 審査請求人 ( 以下 請求人 という ) が提起した地方税法 ( 以下 法 という ) に基づく不動産取得税賦課処分に係る審査請求につ いて 審査庁から諮問があったので 次のとおり答申する 第 1 審査会の結論 本件審査請求は 棄却すべきである 第 2 審査請求の趣旨本件審査請求の趣旨は 都税事務所長 ( 以下 処分庁 という ) が請求人に対し平成 2 8 年 9 月 7 日付けで行った別紙物件目録記載の家屋

More information

公益財団法人全国競馬 畜産振興会役員慰労金支給規程 ( 平成 25 年 8 月 1 日会長達第 3 号 ) ( 趣旨 ) 第 1 条この規程は 公益財団法人全国競馬 畜産振興会 ( 以下 振興会 という ) 役員及び評議員の報酬等の支給に関する規程第 5 条の規定に基づき 役員 ( 常勤の者に限る

公益財団法人全国競馬 畜産振興会役員慰労金支給規程 ( 平成 25 年 8 月 1 日会長達第 3 号 ) ( 趣旨 ) 第 1 条この規程は 公益財団法人全国競馬 畜産振興会 ( 以下 振興会 という ) 役員及び評議員の報酬等の支給に関する規程第 5 条の規定に基づき 役員 ( 常勤の者に限る 公益財団法人全国競馬 畜産振興会役員慰労金支給規程 ( 平成 25 年 8 月 1 日会長達第 3 号 ) ( 趣旨 ) 第 1 条この規程は 公益財団法人全国競馬 畜産振興会 ( 以下 振興会 という ) 役員及び評議員の報酬等の支給に関する規程第 5 条の規定に基づき 役員 ( 常勤の者に限る 以下同じ ) に対する慰労金の支給に関し必要な事項を定めるものとする ( 慰労金の額 ) 第 2 条役員を退任した者に対する慰労金の額は

More information

日税研メールマガジン vol.111 ( 平成 28 年 6 月 15 日発行 ) 公益財団法人日本税務研究センター Article 取締役に対する報酬の追認株主総会決議の効力日本大学法学部教授大久保拓也 一中小会社における取締役の報酬規制の不遵守とその対策取締役の報酬は ( 指名委員会等設置会社以

日税研メールマガジン vol.111 ( 平成 28 年 6 月 15 日発行 ) 公益財団法人日本税務研究センター Article 取締役に対する報酬の追認株主総会決議の効力日本大学法学部教授大久保拓也 一中小会社における取締役の報酬規制の不遵守とその対策取締役の報酬は ( 指名委員会等設置会社以 Article 取締役に対する報酬の追認株主総会決議の効力日本大学法学部教授大久保拓也 一中小会社における取締役の報酬規制の不遵守とその対策取締役の報酬は ( 指名委員会等設置会社以外の株式会社では ) 定款または株主総会の決議によって定めなければならず ( 会社法 361 条 ) それを経ずに支給された報酬は無効と考えられている ところが 中小閉鎖的会社においては株主総会を開催せず しかも定款規定も整備していないまま報酬を支給しているケースが多くみられる

More information

るものであり 本件不動産の価額の2 分の1に相当する部分は相続財産から除外して相続税を計算すべきであるとして 丁及び戊の死亡に係る相続税の更正の請求をしたところ 処分行政庁から更正をすべき理由がない旨の通知処分 ( 以下 本件各処分 という ) を受けたため 同処分の取消しを求める事案である 2 前

るものであり 本件不動産の価額の2 分の1に相当する部分は相続財産から除外して相続税を計算すべきであるとして 丁及び戊の死亡に係る相続税の更正の請求をしたところ 処分行政庁から更正をすべき理由がない旨の通知処分 ( 以下 本件各処分 という ) を受けたため 同処分の取消しを求める事案である 2 前 税務訴訟資料第 261 号 -162( 順号 11752) 東京地方裁判所平成 年 ( ) 第 号更正をすべき理由がない旨の通知処分取消請求事件国側当事者 国 ( 目黒税務署長 ) 平成 23 年 9 月 8 日棄却 控訴 判原告被告同代表者法務大臣処分行政庁同指定代理人 決 甲国江田五月目黒税務署長唯木誠野村昌也楠野康子木﨑弘之山口克也長田和英 主文 1 原告の請求をいずれも棄却する 2 訴訟費用は原告の負担とする

More information

所得税確定申告セミナー

所得税確定申告セミナー 不動産を購入した場合の税金について ~ マイホームを取得する時には 色々な税金がかかります ~ 不動産と税 1. 印紙税 マイホームを新築したり購入したりするときに作成する建築請負契約書や不動産売買契約書などには 収入印紙をはって消印する方法により印紙税を納付しなければなりません 建築請負契約書 不動産売買契約書 1 通当たりの印紙税額 ( 抜粋 ) 2. 不動産取得税 ( 平成 9 年 4 月 1

More information

株式等に係る譲渡損失の額を控訴人申告に係る3196 万 8863 円から813 万 9478 円と更正したため 控訴人が 処分行政庁の属する国に対し 本件更正処分のうち上記更正に係る部分が違法であると主張してその取消しを求める事案である 原判決は 控訴人の請求を棄却したため 控訴人が控訴した 1 法

株式等に係る譲渡損失の額を控訴人申告に係る3196 万 8863 円から813 万 9478 円と更正したため 控訴人が 処分行政庁の属する国に対し 本件更正処分のうち上記更正に係る部分が違法であると主張してその取消しを求める事案である 原判決は 控訴人の請求を棄却したため 控訴人が控訴した 1 法 税務訴訟資料第 266 号 -48( 順号 12826) 大阪高等裁判所平成 年 ( ) 第 号所得税更正処分取消請求控訴事件国側当事者 国 ( 伏見税務署長 ) 平成 28 年 3 月 17 日棄却 上告 上告受理申立て ( 第一審 京都地方裁判所 平成 年 ( ) 第 号 平成 27 年 7 月 3 日判決 本資料 26 5 号 -106 順号 12689) 判決控訴人 ( 原告 ) 同訴訟代理人弁護士同同被控訴人

More information

〔問 1〕 A所有の土地が,AからB,BからCへと売り渡され,移転登記も完了している

〔問 1〕 A所有の土地が,AからB,BからCへと売り渡され,移転登記も完了している ( 宅建 ) 要点解説講義 要点確認テスト 1 権利関係 1 問題 制限時間 20 分 問 1 意思無能力者又は制限行為能力者に関する次の記述のうち 民法の規定及び判例によれば 正しいものはどれか 1 意思能力を欠いている者が土地を売却する意思表示を行った場合 その者が意思能力を回復した後に その意思表示を取り消すことができる 2 未成年者が土地を売却する意思表示を行った場合 その未成年者が婚姻をしていても

More information

2,606 円 B2,703 万 2,606 円 C2,641 万 4,735.5 円 D2,637 万 5,221.5 円であると主張した そこで共同相続人等は平成 12 年 5 月 30 日 争いのある部分につき引き続き協議を行い 協議が調わない場合共同口座をいったん解約し Y が解約金を預かり

2,606 円 B2,703 万 2,606 円 C2,641 万 4,735.5 円 D2,637 万 5,221.5 円であると主張した そこで共同相続人等は平成 12 年 5 月 30 日 争いのある部分につき引き続き協議を行い 協議が調わない場合共同口座をいったん解約し Y が解約金を預かり 松橋事件 ~ 遺留分減殺請求の裁判外合意と不動産収入の帰属 ~ 第 1 審 : 東京地裁平 13 年 ( 行ウ ) 305 号 平成 15 年 9 月 1 2 日控訴審 : 東京高裁平 15 年 ( 行コ ) 2 4 5 号 平成 16 年 2 月 1 8 日 PDF 資料 [ 渡辺論文 ] 渡辺充 遺留分減殺請求の裁判外合意と不動産収入の帰属問題 ( 検証! 藤山税務訴 訟判決 3 6 ~ 4 5

More information

審査請求書の記載に当たっては 別紙 審査請求書の書き方 を参照してください 付表 1 号様式 ( 次葉 ) 正本原処分に係る異議申立ての状況 9 異議申立てをした場合 ( 該当する番号を で囲む ) 10 異議申立てをしていない場合 ( 該当する番号を で囲む ) 審査請求書 ( 次葉 ) 審査請求

審査請求書の記載に当たっては 別紙 審査請求書の書き方 を参照してください 付表 1 号様式 ( 次葉 ) 正本原処分に係る異議申立ての状況 9 異議申立てをした場合 ( 該当する番号を で囲む ) 10 異議申立てをしていない場合 ( 該当する番号を で囲む ) 審査請求書 ( 次葉 ) 審査請求 審査請求書 ( 初葉 ) 国税不服審判所長殿 審査請求人総代又は収受日付 ( 注 ) 必ず次葉とともに 正副 2 通を所轄の国税不服審判所に提出してください 正本 審判所 2 住所 所在地 ( 納税地 ) 3 ( ふりがな ) 法 人住所 所在地の代表者4( ふりがな ) 通信日付確認整理簿記入本人確認 番号確認 整理欄本人確認書類個人番号カード / 通知カード 運転免許証その他 1 請求年月日平成年月日

More information

事実及び理由控訴人補助参加人を 参加人 といい, 控訴人と併せて 控訴人ら と呼称し, 被控訴人キイワ産業株式会社を 被控訴人キイワ, 被控訴人株式会社サンワードを 被控訴人サンワード といい, 併せて 被控訴人ら と呼称する 用語の略称及び略称の意味は, 本判決で付するもののほか, 原判決に従う

事実及び理由控訴人補助参加人を 参加人 といい, 控訴人と併せて 控訴人ら と呼称し, 被控訴人キイワ産業株式会社を 被控訴人キイワ, 被控訴人株式会社サンワードを 被控訴人サンワード といい, 併せて 被控訴人ら と呼称する 用語の略称及び略称の意味は, 本判決で付するもののほか, 原判決に従う 平成 28 年 3 月 30 日判決言渡平成 27 年 ( ネ ) 第 10133 号損害賠償請求控訴事件 ( 原審 東京地方裁判所平成 27 年 ( ワ ) 第 9476 号 ) 口頭弁論終結日平成 28 年 2 月 15 日 判 決 控訴人 ( 原告 ) X 控訴人補助参加人 株式会社サンワード 両名訴訟代理人弁護士笠原克美 被控訴人 ( 被告 ) キイワ産業株式会社 被控訴人 ( 被告 ) 株式会社サンワード

More information

48

48 47 48 提案事項に係る見解について ( 補足資料 ) 平成 29 年 8 月 2 日厚生労働省 市や福祉事務所において 児童扶養手当の返還請求権が発生した際の返還額相当分の回収が困難であることが 貴市からのご提案の背景にあると考えており そのような状況を生じさせない何らかの工夫が重要であると考えている 類似の事例として 生活保護法における 被保護者が遡及して年金を受給した場合における当該被保護者が受けた保護金品に相当する金額の返還

More information

○不動産を贈与した場合の申請書の様式・記載例(オンライン庁)

○不動産を贈与した場合の申請書の様式・記載例(オンライン庁) < 記載例 > ( 記載例の解説及び注意事項等は,6 ページ以下を御覧ください ) * この記載例は, 土地又は建物を贈与により取得した場合のものです 受付シールを貼るスペースになります, この部分 には何も記載しないでください 登記申請書 登記の目的 所有権移転 原因平成 2 8 年 3 月 3 0 日贈与 ( 注 1 ) 権利者 市 町二丁目 1 2 番地 ( 住民票コード 12345678901

More information

本件非課税規定 という ) により所得税を課されないことを理由に, 阿倍野税務署長に対し, 平成 22 年分所得税の更正の請求をしたところ, 阿倍野税務署長から, 平成 23 年 8 月 30 日付けで, 更正をすべき理由がない旨の本件各通知処分を受けたため, 阿倍野税務署長の所属する国を被告として

本件非課税規定 という ) により所得税を課されないことを理由に, 阿倍野税務署長に対し, 平成 22 年分所得税の更正の請求をしたところ, 阿倍野税務署長から, 平成 23 年 8 月 30 日付けで, 更正をすべき理由がない旨の本件各通知処分を受けたため, 阿倍野税務署長の所属する国を被告として 平成 27 年 4 月 14 日判決言渡 平成 24 年 ( 行ウ ) 第 292 号通知処分取消請求事件 主 文 1 原告らの請求をいずれも棄却する 2 訴訟費用は原告らの負担とする 事実及び理由第 1 請求阿倍野税務署長が原告らの平成 22 年分所得税に係る更正の請求に対して平成 23 年 8 月 30 日付けでした更正をすべき理由がない旨の各通知処分 ( 以下 本件各通知処分 という ) をいずれも取り消す

More information

03_税理士ラスパ_相続税法_答案用紙-1.indd

03_税理士ラスパ_相続税法_答案用紙-1.indd 平成 26 年度税理士試験 相続税法ラストスパート模試 < 答案用紙 > 答案用紙ご利用時の注意 1. 実際の税理士試験では この表紙はありません 答案用紙のみが配布されます 2. 実際の税理士試験の答案用紙は B4サイズです 3. この答案用紙は ミシン目に沿ってカッターナイフ等で切り取り ご利用ください なお 切り取りのさいの損傷についてのお取り替えはご遠慮願います 4. 弊社ホームページでは

More information

2006 年度 民事執行 保全法講義 第 4 回 関西大学法学部教授栗田隆

2006 年度 民事執行 保全法講義 第 4 回 関西大学法学部教授栗田隆 2006 年度 民事執行 保全法講義 第 4 回 関西大学法学部教授栗田隆 T. Kurita 2 目 次 1. 執行文に関する争いの解決 ( 民執 32 条 -34 条 ) 2. 請求異議の訴え ( 民執 35 条 ) 3. 執行停止の裁判 ( 民執 36 条 37 条 ) 執行文の付与等に関する異議 (32 条 ) 債権者 執行文付与申立て 執行文付与拒絶 債権者 異議 書記官 事件の記録の存する裁判所の裁判所書記官

More information

固定資産評価審査申出とは

固定資産評価審査申出とは H30.4 伊那市固定資産評価審査委員会 1 固定資産評価審査申出とは固定資産税の納税者は 固定資産課税台帳に登録された価格に不服がある場合 固定資産評価審査委員会に審査の申出 ( 以下 審査申出 といいます ) ができます 固定資産評価審査委員会は 市長が登録した価格に関する納税者の不服を審査決定するために設置された 市長から独立した執行機関です 納税者から審査申出があった場合は 中立的な立場で委員会を開催し審査を行います

More information

 

  平成 30 年 5 月 18 日判決言渡 平成 29 年 ( 行コ ) 第 195 号所得税更正処分取消請求控訴事件 ( 原審 大阪地方裁判所平成 26 年 ( 行ウ ) 第 298 号 ) 主 文 1 本件控訴を棄却する 2 控訴費用は控訴人の負担とする 事実及び理由第 1 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す 2 A 税務署長が平成 24 年 12 月 25 日付けで控訴人に対してした, 平成 21

More information

11総法不審第120号

11総法不審第120号 答 申 審査請求人 ( 以下 請求人 という ) が提起した地方税法 ( 以下 法 という ) 3 4 2 条 1 項の規定に基づく固定資産税賦課処分及び法 7 0 2 条 1 項の規定に基づく都市計画税賦課処分に係る審査請求について 審査庁から諮問があったので 次のとおり答申する 第 1 審査会の結論 本件審査請求については 棄却すべきである 第 2 審査請求の趣旨本件審査請求の趣旨は 東京都 都税事務所長

More information

により容易に認められる事実 ) (1) 当事者等ア原告は,Aの子である イ Aは, 大正 年 月 日生まれの男性であり, 厚生年金保険の被保険者であったが, 平成 年 月 日, 死亡した ( 甲 1) (2) 老齢通算年金の受給 Aは, 昭和 年 月に60 歳に達し, 国民年金の納付済期間である18

により容易に認められる事実 ) (1) 当事者等ア原告は,Aの子である イ Aは, 大正 年 月 日生まれの男性であり, 厚生年金保険の被保険者であったが, 平成 年 月 日, 死亡した ( 甲 1) (2) 老齢通算年金の受給 Aは, 昭和 年 月に60 歳に達し, 国民年金の納付済期間である18 平成 25 年 9 月 24 日判決言渡 平成 24 年 ( 行ウ ) 第 678 号厚生年金保険時効特例給付不支給決定処分取消請 求事件 主 文 1 原告の請求を棄却する 2 訴訟費用は原告の負担とする 事実及び理由 第 1 請求厚生労働大臣が平成 24 年 2 月 28 日付けで原告に対してした厚生年金保険時効特例給付不支給決定処分を取り消す 第 2 事案の概要本件は, 原告が, 厚生労働大臣から父である亡

More information

事実及び理由第 1 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す 2 被控訴人は 控訴人に対し 427 万 5200 円及びこれに対する平成 4 年 8 月 7 日から支払済みまで年 5 分の割合による金員を支払え 3 訴訟費用は 第 1 2 審とも 被控訴人の負担とする 4 仮執行宣言第 2 事案の概要等 1

事実及び理由第 1 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す 2 被控訴人は 控訴人に対し 427 万 5200 円及びこれに対する平成 4 年 8 月 7 日から支払済みまで年 5 分の割合による金員を支払え 3 訴訟費用は 第 1 2 審とも 被控訴人の負担とする 4 仮執行宣言第 2 事案の概要等 1 税務訴訟資料第 258 号 -234( 順号 11092) 東京高等裁判所平成 年 ( ) 第 号過誤納金還付請求控訴事件国側当事者 国平成 20 年 11 月 28 日棄却 上告 判示事項 (1) 本件訴訟は 納税者が源泉徴収義務者であるA 信金に債権者代位し A 信金が課税庁に対して有する還付請求権を代位して請求するものであるところ A 信金は納税者に債権譲渡通知書を送付しており それによれば

More information