( 参考文献 1 より引用 ) 腰痛体操の目的は痙痛の緩和軽減のみに留まらず身体機能の向上と QOL の改善が主眼となる 2)

Size: px

Start display at page:

Download "( 参考文献 1 より引用 ) 腰痛体操の目的は痙痛の緩和軽減のみに留まらず身体機能の向上と QOL の改善が主眼となる 2)"

あいりかんざとばる
5 years ago
Views:

1 腰痛体操 (140203) それほど害はなさそうだしお金もかからないいいことだらけのように思うが思い込みによる指導で増悪しても困る腰痛体操の基本を踏まえておこうと思う基本的なことについて復習してみることにしたちなみにコクランのシステマティックレビューでは慢性腰痛に対しては痛みや機能に関して有効であることが報告されているこの効果はフォローアップ期間が長くなっても認められているので一時的な改善ではないようだ MAIN RESULTS: Sixty-one randomized controlled trials (6390 participants) met inclusion criteria: acute (11), subacute (6) and chronic (43) low-back pain (1 unclear). Evidence was found of effectiveness in chronic populations relative to comparisons at all follow-up periods; pooled mean improvement was 7.3 points (95% CI, 3.7 to 10.9) for pain (out of 100), 2.5 points (1.0 to 3.9) for function (out of 100) at earliest follow-up. In studies investigating patients (i.e. presenting to healthcare providers) mean improvement was 13.3 points (5.5 to 21.1) for pain, 6.9 (2.2 to 11.7) for function, representing significantly greater improvement over studies where participants included those recruited from a general population (e.g. with advertisements). There is some evidence of effectiveness of graded-activity exercise program in subacute low-back pain in occupational settings, though the evidence for other types of exercise therapy in other populations is inconsistent. There was evidence of equal effectiveness relative to comparisons in acute populations [pain: 0.03 points (95% CI, -1.3 to 1.4)].Limitations: This review largely reflects limitations of the literature, including low quality studies with heterogeneous outcome measures, inconsistent and poor reporting, and possibility of publication bias.

2 ( 参考文献 1 より引用 ) 腰痛体操の目的は痙痛の緩和軽減のみに留まらず身体機能の向上と QOL の改善が主眼となる 2)

3 無用な長期間安静は極力避けるべきである近年の EBM では 3 日以上の安静は避けるべきとされ可及的早期に低負荷の腰痛体操から開始すべきである腰痛体操の最も良い適応は急性期を過ぎた発症後 3 ヵ月以内 ( 亜急性期 ) またはそれ以降 ( 慢性期 ) の腰痛症である 2) 複雑な体操を数多く行う必要は全くないできるだけ少ないプログラムで効果が得やすいものを選択して実施すべきである対象者の理解力が高く余裕がある場合に限って少しずつ多くのプログラムを試みるべきである 2) 腰痛体操の種類には数多くの方法があるが患者が継続して実施することが一番の問題となるしたがってはじめはより平易な方法を 1~2 種類だけ処方するように努め複雑で種類の多い方法は控えるべきである腹筋訓練と背筋訓練のどちらに重点を置くかについての一致した見解はいまだないがバランスの取れた脊柱を維持するためには両者の訓練が必要である 2) 現在行われている腰痛体操について : ほとんどは 1937 年に Williams により考案された屈曲体操で腰椎前弯の増強が腰痛を起こす主原因であるとする考えですすなわち腰椎前弯が強いために脊柱管や椎間孔が狭くなったり椎問関節に負荷がかかり腰痛や下肢痛を起こすので腰椎前弯を減じるために腹筋や殿筋を強化したり背筋や股関節屈筋を伸長 ( ストレッチ ) するものです現在本邦ではほとんどこの Williams 法に準じて腰痛体操が行われておりよくみかける腰痛体操のパンフレットはこの原理に基づくものです 3) 下肢体幹柔軟性の向上は腰痛治療予防の観点から最も重要である具体的な訓練方法として手軽に場所を選ばず施行可能であるという観点から患者本人が行う自動的ストレッチングが推奨される主に腸腰筋腰背筋大殿筋ハムストリングスのストレッチングを行う 2) 腰痛体操の実施に際しては医師患者ともに以下の点に留意する 2) 1 運動量が過大にならないように指導する体操時に腰痛が悪化したり疲労感が残るようであれば逆効果である実際には 1 日約 15 分程度の体操を指示する 2 腰椎前弯の増強は腰下肢痛を悪化させる腰椎前弯を十分取った肢位での体操を指導する 3 懇切に何回も繰り返し指導する体操療法の効果は短期間では得られない 3~6 ヵ月時には年単位という長期間継続してはじめて効果が上がるものである歯と違い腰を実際に磨くことはできないしかし腰痛を惹起しないように日常生活肢位運動の些細なことにでも注意し歯磨きに匹敵することを行えば腰痛を予防することは可能である腰磨きの具体例が腰痛を発症悪化させる姿勢に気を付け腰椎を支持する体幹筋下肢筋の体操を行うことに相当する正しい姿勢 ( 良肢位 ) に気をつけ適切な体操を行うことは腰痛予防において表裏一体の関係にある 2) まず仰臥位を取るこのとき膝および股関節を屈曲させることにより腰椎前弯を減弱させ

4 ることが肝要である次にこの安静肢位から体幹を徐々に挙上させ約 45 の位置でその姿勢を 5 秒間保持するその後再び体幹を床上まで戻すこの一連の運動を 1 セットとし適当な回数を実施する 2) ( 参考文献 4 より引用 )

5 体幹を胸骨が床から離れるまで徐々に挙上しその位置を保持する腰椎前弯の増強につながるため体幹の過度な挙上は不要である約 5 秒間保持後再び安静腹臥位に戻させる同様に適当な回数を実施する 2) ( 参考文献 4 より引用 )

Exercise therapy for treatment of non-specific low back pain.

6 腰部安定化運動 (Lumbar stabilization exercises) 参考文献 1. Hayden JA, van Tulder MW, Malmivaara A, Koes BW. Exercise therapy for treatment of non-specific low back pain. Cochrane Database Syst Rev Jul20;(3):CD Review. PubMed PMID:

7 2. 白土修. コモ対策腰痛体操.THE BONE 24(1): 57-62, 渡辺俊彦. 腰痛患者の運動療法とは? 腰痛をもつ患者の運動療法について教えてください. Q&A でわかる肥満と糖尿病 5(1): 60-62, 腰痛体操. ヘルスドットネットホームページ

ROCKY NOTE 敗血症性ショックに対するステロイドの効果 :CORTICUS 他 (130904) 救急に興味のある学生と一緒に抄読会敗血症性ショックに対するステロイドの有効性については議論のあるところ

ROCKY NOTE 敗血症性ショックに対するステロイドの効果 :CORTICUS 他 (130904) 救急に興味のある学生と一緒に抄読会敗血症性ショックに対するステロイドの有効性については議論のあるところ敗血症性ショックに対するステロイドの効果 :CORTICUS 他 (130904) 救急に興味のある学生と一緒に抄読会敗血症性ショックに対するステロイドの有効性については議論のあるところと思うまず公開されている日本のガイドライン 1) 上の記載を一部抜き出してみる CQ1: 敗血症患者に対するステロイド投与の適応は? A1: 初期輸液と循環作動薬に反応しない成人敗血症性ショック患者に対しショックからの早期離脱目的に投与する

( 参考文献 1 より引用 ) 腰痛体操の目的は 痙痛の緩和 軽減のみに留まらず 身体機能の向上と QOL の改善が主 眼となる 2)

( 参考文献 1 より引用 ) 腰痛体操の目的は痙痛の緩和軽減のみに留まらず身体機能の向上と QOL の改善が主眼となる 2)