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1 地域環境工学概論 II ー最近の研究からー キーワード : 食品, 農産物性, 過冷却, ロボット, 家畜, 精密養魚, 生体計測 農学研究科地域環境科学専攻 農産加工学分野 近藤直

2 食味 生食 ( 人間だけとは限らない, 家畜も ) 栄養 おいしさ 味 化学的な呈味 芳香成分 物理的な味 かたさ ねばり うま味 甘み 塩味 苦み 酸味

3 保存 冷蔵, 冷凍 温度を下げる. 凍結させる. 細菌の繁殖防止 各種酵素の活性が低下 呼吸が低下 水を媒介とした活動が緩慢になる 室温で保存 乾燥, 濃縮, 添加 水分活性が低い CA 貯蔵 MA 貯蔵

4 温度 [ ] 過冷却現象 : 液体が凝固点を過ぎて冷却されても凝固 せず 液体状態を保持する現象 冷凍庫内空気食品 過冷却の解除 冷却媒体の温度 時間 [h]

5 < 過冷却現象を利用して冷凍する利点 > 氷結晶が比較的小さくなる 細胞液の分離的損傷の軽減 物理的な損傷が尐ない 品質の保持ができる 緩慢冷凍 過冷却を経て凍結した場合 氷結晶氷結晶 氷結晶

6 農産施設における騒音環境下でのウエアラブルアシスト機器 1 騒音環境下における作業者の健康を守るため 耳元での騒音を低減すること 2 バーチャル空間を形成することで作業者同士のコミュニケーションを円滑にし 作業性の向上を計ること 3 雑音を含む音声情報から危険回避のキーワードの認識を行い 安全性を高めること

7 ヘルムホルツ共鳴 共鳴周波数 f 口の断面積 :S c 1 S 首長さ :l f 2 W V l 液体量 :V ビン容積 :W 形状 性状を問わない 計測装置が安価 精度がよい 液体量 音響法による食品体積計測 多孔室性評価

8 測定装置 IN OUT ボイスコイル電流に比例した電圧信号 サウンド機能付 PC ( スウィープ信号の再生 録音応答信号の周波数解析 ) スウィープ信号 スピーカ ヘルムホルツ共鳴器 必要なもの : 共鳴器 PC スピーカ ( マイク ) 音響法による食品体積計測 多孔室性評価

9 精密養魚システム ヘルムホルツ共鳴器および水中カメラによる非接触計測生魚の体積, 体長, 色等 個体識別 可変給餌 高品質, 高収量のための最適制御 PC 情報蓄積用データベース 組合員 ヘルムホルツ共鳴器付き給餌装置 給餌量, タイミング ( 給餌要因 ) 病気の事前予測養魚指導 1 万尾の場合 1 尾 /4 秒 カメラ 光, 色芳香等 ( 刺激要因 ) 海水温度溶存酸素流速等 ( 環境要因 ) 海産物情報センター ( 漁協, 管理法人 ) 地域のブランドトレーサビリティ 環境計測センサによる計測 生簀

10 マグロの精密養魚 ( 個体管理 ) 成長曲線に基づく給餌 1 尾 /40 秒 30m 稚魚 ヘルムホルツ共鳴器付き給餌装置 50m 成魚 1 尾 /2 分 ヨコワ 1000 尾 :1kg~20kg の場合 ( タイ等の稚魚場合, 生簀ごとの管理?) タグによる管理 300 尾 :20kg 以上の場合 40kg~80kg で出荷 V

11 精密養魚システムにおけるデータベース 精密養魚システム構築のための入出力因子 出力因子 生産される魚の 品質 収量 入力因子 給餌因子 環境因子 刺激因子 餌の量 餌の種類 給餌のタイミング給餌時間 水温 潮流速度 水深 魚密度 水質 ( 濃度,pH) 酸素濃度 太陽光強度 ( 可視, 紫外 ) 音 ( 周波数, 強度 ) 振動 ( 周波数, 強度 ) 芳香 ( 強度, 種類 ) 人工光 ( 波長, 強度 ) 太陽光の色温度 物体色, 液体色 日照時間 暗騒音 データベース

12 稚魚生産 精密養魚 水揚げ 品質評価 ふ化 稚魚情報 給餌 成育情報環境情報作業履歴 養魚指導 生産物情報 IC タグ バイオマス 海産物情報センター ( 漁協, 管理法人等 ) 輸送 DSS GIS, 広域環境計測 データベースネットワーク 病気分析 消費者 消費者の声 ブランド 小売店 ブランド 販売量 価格 市場

13 精密畜産 ( 生体計測, 健康診断 ) 個体認識 成長管理のための計測 タグ顔鼻紋虹彩 ( 目 ) 網膜 ( 目 ) 鳴き声耳静脈歩き方 体温血液体重心拍数分泌物糞尿など

14 牛肉の品質 細かな刺し BMS 3 BMS 7 BMS 11 脂肪交雑 (BMS) No.1~No.12 まで分類 分化の促進 脂溶性ビタミン 分化阻害 ビタミン A のコントロール 肥育牛は, 運動させず, 高カロリーで, 肥育中期のビタミン A を低下させるような給餌により, 血液中の VA 濃度をコントロール

15 血中ビタミン A 濃度 (IU/dl) 血中ビタミン A 濃度のコントロール 牛の血中ビタミン A 濃度 肉の品質 瞳孔の反応 血液検査 労働力, 金銭面での負担牛へのストレス結果を得るまでの時間遅れ 肥育前期高ビタミン 万 IU 経口または筋注 肥育中期低ビタミン ビタミン A 濃度の制御 (30~50IU/dl) 肥育後期高ビタミン 万 IU 経口または筋注 20 飼料添加 2 万 IU/ 日 IU/ 日 IU/ 日 月齢 : 採血を示す ビタミンA 濃度測定経費は 2,000で 1 頭 6,000+ 採血経費 牛はビタミン A( レチノール ) を生合成 植物性飼料にはビタミン A に変化する β- カロテンが存在 吸収された β- カロテンはビタミン A に転換 レチノール 1 μg=3.33 IU β- カロテン 1 μg=0.4 IU 欠乏症 食欲不振, 発育不良被毛粗剛, 下痢, 盲目四肢の浮腫 ビタミンA 調節は生後 12ヶ月から KYOTO 約 1 年間の間 UNIVERSITY

16 過去の研究 松田敬一他 : 黒毛和種肥育牛における血中 Vitamin A 濃度と瞳孔反射の関係, 家畜診療,47(4), (2000) 瞳孔反射速度と血中ビタミン A 濃度との関係が有意な負の相関を有する 瞳孔反射速度 : 遮光器で片目を被い,10 秒間遮光し, 散大させた瞳孔にライトを照射したとき, 瞳孔が収縮するまでの時間

17 実験装置 ( 現在, 試作改良中 ) PL フィルタ 最適波長帯フィルタ (LED 照明 ) ( 光センサ, カメラまたは分光器 ) ( 星和電機 ( 株 ) の試作装置,2008 年 5 月於 : 兵庫県立農林水産技術総合センター )

18 高品質, 高収量のための最適制御 PC 情報蓄積用データベース 生産者 病気, 品質, 収量の事前予測 地域のブランドトレーサビリティ 消費者 カメラ 環境計測センサ 精密肥育システム

19 子牛生産 ( 繁殖農家 ) 精密肥育 RFID RFID 枝肉 血統情報出生年月日 繁殖のためのガイダンス 血中ビタミン A 健康情報 最適給餌 生産物評価 ( たとえば BMS) 健康情報生育環境情報給餌情報 情報管理システム 病気の検査 輸送 消費者の声 ブランド データベース ブランド 価格, 販売量 消費者 小売店 生産物および情報の流れ

20 トマト果房収穫ロボット

21 A harvesting robot in plant factory

22 What is Terahertz? 1 THz (Terahertz) = 1000 GHz = Hz 1 period = 1ps Wavelength = 300 mm Energy = 4.1 mev Equivalent temperature = 48 K

23 Tera-Photonics Photodynamics Research Center (RIKEN) THz-wave Parametric Generator

24 残留農薬検査

25 THz 画像 THz image Monochrome image

26 ポストハーベストにおける検査 紫外 LED による蛍光反応を利用した腐敗果実検出と蛍光物質の特定 PL フィルタを利用した高品質画像の取得

27 レポート 現時点では, どのような課題研究 ( 卒業論文 ) を行いたいか, 考えているテーマ, 具体的内容等があれば, 述べなさい ( 特に現時点で考えてない場合は, 漠然としたもの, あるいはどのようなことができるかという質問でもよい )

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