有害性リスクアセスメント支援ツール BIGDr.Worker のご説明 現在 簡易なリスクアセスメント支援ツールとして厚生労働省からコントロール バンディングが公開されています しかし このツールを用いたリスクアセスメントでは 詳細な作業環境を反映させることができないため 過大評価になる傾向が指摘さ

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1 有害性リスクアセスメント支援ツール BIGDr.Worker のご説明 現在 簡易なリスクアセスメント支援ツールとして厚生労働省からコントロール バンディングが公開されています しかし このツールを用いたリスクアセスメントでは 詳細な作業環境を反映させることができないため 過大評価になる傾向が指摘されており 作業環境の詳細設定が可能で 精緻なリスクアセスメントを行うためのツールが求められてきました そこで 日化協では数理モデル (ECETOC TRA ツール ) を日本語環境で用いることを基本方針とした 精緻なリスクアセスメントを可能とする リスクアセスメント支援ツール BIGDr Worker を開発しました BIGDr.Worker 登録ユーザー限定 改正安衛法に対応した作業者リスクアセスメントをより簡便かつ正確に行うことを目指して 日化協が開発した最新のツール 前身の GSSMaker Worker Tool を全面的に改良し 多くの機能を追加しました 初心者でも簡単に操作可能な シンプルかつユーザーフレンドリーな操作画面 必須入力項目は 物理化学的性状 2 種類 有害性参照値 ( 許容濃度等 )1 種類に絞っているため簡易な入力を実現 さらに より詳細な作業環境の条件を設定することにより精緻なシミュレーションが可能 混合物のリスクアセスメントも可能 同じ操作画面で 単一物質だけではなく混合物のリスクアセスメントの実施も可能 リード物質自動選定ツール LeadSelector 内蔵 多成分の複雑な混合物のリスクアセスメントをサポートするため リード物質を自動的に選定するツールを内蔵しており より高度なリスクアセスメントを実施したいユーザーにも対応 保護具仕様等の管理措置を変更した場合のリスクアセスメント結果を比較することで 作業環境改善のための対策の有効性の見積りが可能です また リスクアセスメント結果は レポート形式で出力することができますので 作業者への周知のための掲示や 文書の記録 保管にも活用できます 日本化学工業協会提供化学物質リスク評価支援ポータルサイト BIGDr 説 明文より

2 リスク評価ツール BIGDr.Worker 説明資料日本化学工業協会 スク評価にかかるコスト 手(1) リスク評価ツールと段階的リスク評価 間なんで多種の 段階 1 多 評価法があるのかな? 段階 4 安全側 ( 高リスク ) 段階 3 の評価法リ精緻化 で判断する 段階 2 少 小 リスクの大きさ 大 情報が少ないとき 荒い評価法で実施 ( 手間は掛からないが リスク見積もりの精度が低い ) 精緻な見積もりが必要な場合 精緻な方法で実施 ( 手間は掛かる ) 1

3 リスク評価ツールと段階的リスク評価 ( 続き ) 分類 代表的なツール 方法 段階 1 定性的な ばく露量推定 コントロールバンディング ( 厚労省提供のCB 法 ) 段階 2 段階 3 * 定量的な ばく露量のシミュレーション ( 経験的な数値を用いた方法 ) 定量的な ばく露量のシミュレーション ( 数値モデルを使った方法 ) ECETOC TRA (BIGDr.Worker) ART (SWEETs) 厚労省のリーフレットに記載されている 3 つのリスク評価法 段階 4 実測法個人ばく露測定等 * 段階 3 のツールは 入力条件項目が非常に多く ツールも難解で専門家でないと使いこなせない 厚労省の改正安衛法のリーフレットには コントロールバンディング法 ECETOC TRA 法 個人ばく露測定が 代表的なリスク評価法として推奨されている 2

4 (2) 代表的リスク評価ツール 1)CB 法 ( 厚労省方式 ) の仕組み 1 有害性 の区分 (GHS の利用 ) 5( 強 ) 4 3( 中 ) 2 1( 弱 ) 発がん性 : 区分 1A 1B 2 呼吸器感作性 : 区分 1 生殖細胞変異原性 : 区分 1A 1B 2 等 急性 : 区分 1 2 生殖毒性 : 区分 1A 1B 2 等 急性 : 区分 3 眼に対する重篤な損傷 / 眼の刺激性 : 区分 1 皮膚感作性 : 区分 1 皮膚腐食性 / 刺激性 : 区分 1A 1B 1C 等 急性 : 区分 4 等 急性 : 区分 5 眼に対する重篤な損傷 / 眼の刺激性 : 区分 2A 2B 皮膚腐食性 / 刺激性 : 区分 2 3 等 2 暴露 の区分 推定濃度レベル : 取扱量 揮発量 飛散量 ( 温度 物性 形状 ) から区分する 3 リスク評価 有害性と ばく露のマトリクス表でリスク評価 リスクレベル 結果の出力 作業のリスクレベルと対策シートの表示 皮膚刺激性 皮膚感作性 急性毒性 ( 経皮 ) がある場合は S とする 3

5 CB 法 ( 厚労省方式 ) の仕組み ( 続き ) 4

6 2)ECETOC TRA 法の原理 入力する条件 く露量の推定 ばく露の時間ばTRA計算定量計算 気中への放出のしやすさ 使用されるパターン 制御のパターン ばく露シナリオ 化学物質の性状 ( 揮発性 ) 分子量 物理状態( 固体 固体でない ) 固体 粉塵性固体でない 蒸気圧 行われる作業はどのようなものか どのような作業化 PROC 産業用か / 専門家使用か 作業がどのように制御されているか 換気の状況 LEV があるか 混合物内の物質の濃度 呼吸保護具の有無 4

7 (3) リスク評価の実例紹介 1)CB 法での結果 実験室でトルエンを移し変える作業について リスク評価を行った これ以上の精緻な見積もりをすることができない 定性法の限界 トルエンでの結果は リスクレベル 4,S となる リスクレベル 4 CB 法での 4 つの区分の中で最も高いリスクのバンドである 対策は 1) 原料の代替化 2) 工程の密閉化の実施を指示される ( 結果 ) 有害性に関して 作業環境が安全を確保されていることを示せていない 6

8 2)BIGDr. Worker でのリスク評価 作業環境を記述する条件の設定を種々変更してシミュレーション計算をする 記述した作業環境に対応した精緻なリスク評価結果が得られる 1 未満であれば O.K. 結果 TRA 実行結果 ( リスク判定比 ) 物質 No. 結果帳票を出力 物質名 長期吸入 (8h 平均 )1 混合物のリスク判定比 (RCR) 経皮 2 合計 (1+2) 吸入 - 短期 (15 分平均 ) 物質のリスク判定比 (RCR) 長期吸入 (8h 平均 )1 経皮 2 合計 (1+2) 吸入 - 短期 (15 分平均 ) 局所経皮 局所経皮 No Local 1 トルエン Dermal DNEL 7

9 3)CB 法 vs.bigdr.worker 法の比較 CB 法 : リスク区分 : 4,S リスクの大きな区分である 対策 : 1) 原料の代替化 2) 工程の密閉化保護具の使用を実施する ( その対策で リスクが管理されているかが不明!) BIGDr.Worker : 1 当初の条件 : (RCR= 約 2.0 )>1 リスクは管理されていない状態 ( しかし 許容濃度と桁数は同じ ) 2 対策を仮定して作業の条件を検討 (RCR= 約 0.09 ) <1 リスクは管理されている状態 CB 法 : 実施が非常に容易であり GHS 分類区分の項目を全て評価の対象としている 最初に行うリスク評価 ( 段階 1) としては 非常に優れている 作業の記述が大まかで安全側に評価するため リスクが過大に見積もられる BIGDr.Worker 法 : 簡単な操作で TRA 計算が可能 ばく露濃度を精緻に見積もることができる 対策立案のための検証 (PDCA サイクル ) を回すことができる 8

10 一般社団法人日本化学工業協会 FAX: ( 化学品管理部 ) リスク評価ツール BIGDr.Worker ユーサ ー登録のご案内 現在 リスク評価ツールとして厚生労働省から提供されているコントロール バンディング法の次のステップでの精緻なリスク評価用に 日化協は ECETOC TRA 法によるリスク評価を日本語環境で行う BIGDr.Worker を開発しました シンプルかつユーザーフレンドリーな操作画面で 初心者でも簡単に操作可能です 運用 BIGDr.Worker の使用には セキュリティーの確保 およびユーザーサポートの観 点から ユーザー登録が必要です 申請 1 事業者に対して一つの ID/PW を発行します 事業者に所属する方は 何 人でも何回でも自由に使用できます サービス維持 管理に必要な費用の負担があります (3 万円 /1 事業者 /1 年 ) 日化協の会員もしくはその関係会社である場合 費用負担は免除となります ID/PW の担当者を設定していただきます 担当者へバージョンアップ情報等を ご連絡します 担当者は 事業者内の ID/PW の管理を担います 新規に申請する場合 無料のお試し期間 (3ヶ月程度) があります URL: ユーザー登録申請の方法 ( 下の何れの方法で実施 ) ( 方法 1) 日化協が提供しているリスク評価支援 Web サイト BIGDr のトップページのユーザー登録の コチラ をクリックし ヘルプデスク宛メールを発信する BIGDr トップページ ( 方法 2) 日化協化学品管理部 BIGDr ヘルプデスクへ BIGDr.Worker ユーサ ー申請希望 の旨記載したメールを発信する ( アドレスは一番下に記載 ) ( 方法 3) 本リーフレットに所属 氏名 電話番号 電子メールアドレスを記載し ヘルプデスク宛に FAX する どの方法も 返信メールで申請書及び手続きの詳細案内をお送りいたします 所属 : 氏名 : 電話番号 : 電子メールアドレス : ( 正確に記載してください ) お問い合わせ ご不明の点ありましたら 遠慮なくお電話で相談ください 一般社団法人日本化学工業協会化学品管理部電話 : 化学品管理部デスク helpdesk-bigdr@jcia-net.or.jp