大成建設技術センター報第 42 号 (2009) コンクリートの乾燥収縮ひび割れ対策に関する検討 黒岩秀介 *1 並木哲 *1 *2 飯島眞人 Keywords : drying shrinkage, aggregate, unit water content, shrinkage-reductio

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1 コンクリートの乾燥収縮ひび割れ対策に関する検討 黒岩秀介 * 並木哲 * * 飯島眞人 Keywords : drying shrinkage, aggregate, unit water content, shrinkage-reduction, expansive admixture 乾燥収縮, 骨材, 単位水量, 収縮低減, 膨張材. はじめに 9 年に改定された日本建築学会の建築工事標準仕様書 JASS 5 では, 計画供用期間の級が長期 ( 約 年 ) 以上の場合, 耐久性を確保するためには収縮ひび割れを低減する必要があるとして, コンクリートの乾燥収縮率を 8-4 (.8%) 以下に規定した この値は骨材事情によっては厳しい値であるため, 実態把握のための乾燥収縮試験が各方面で行われている例えば ) 筆者らは, 硬質砂岩砕石と AE 減水剤を使用したスランプ 8cm の調合,スランプを 8cm から cm にして単位水量を kg/m 低減する調合, 高性能 AE 減水剤を使用してスランプ 8cm のままで単位水量を kg/m 低減する調合のコンクリートを比較し, スランプを小さくしたり, 高性能 AE 減水剤を用いて単位水量を減じても, 乾燥収縮率を低減できないことがあることを報告した ) 併せて, 産地の異なる石灰砕石を用いた数種のコンクリートを比較し, 粗骨材を石灰砕石とすれば乾燥収縮率を 5-4 程度にまで低減できることを確認した 本稿では, コンクリートの乾燥収縮率に及ぼす調合要因の影響および乾燥収縮ひび割れ対策の効果について, より詳細な検討結果を報告する. 各種調合要因と乾燥収縮率の関係. 乾燥収縮率に及ぼす調合要因の影響コンクリートの乾燥収縮率に及ぼす調合要因の影響は, 表 - に示すグループ No.~No.4 の合計 4 調合の実験により検討を行った No. では, 乾燥収縮への影響が大きいとされる単位水量, 水セメント比, 粗骨材種類, 粗骨材量を変動要 * 技術センター建築技術研究所建築構工法研究室 * 建築本部技術部建築技術部 因とし, 各因子 水準とする計 6 調合の比較を行った No. では, 骨材に着目し, 細骨材種類, 粗骨材種類, 粗骨材量を変動要因とする計 8 調合を比較した No. では, 骨材を混合して使用する場合を想定し, 粗骨材の混合比率 4 水準, 細骨材の混合比率 4 水準, 計 8 調合 ( 一部 No. を兼ねる ) について比較した No.4 では, 異なる粗骨材を用いて乾燥収縮率を大小 水準に設定したコンクリートにより, 膨張材や収縮低減型高性能 AE 減水剤の収縮低減効果を確認した No.4 の収縮低減効果については 章に示す 表 - 実験の構成 Table Planning of experiments ク ルーフ 因子と水準 共通 単位水量 :(7, 85kg/m ) No. 水セメント比 :(47, 5%) 細骨材 ( 山砂 ) 粗骨材種 :( 安山岩砕石, 石灰砕石 ) 粗骨材量 :(, 6 l/m ) No. No. No.4 細骨材種 :( 安山岩砕砂, 石灰砕砂 ) 粗骨材種 :( 安山岩砕石, 石灰砕石 ) 粗骨材量 :(, 6 l/m ) 粗骨材混合比率 :4( 安山岩砕石 : 石灰砕石 =:, 7:, :7, :) 細骨材混合比率 :4( 安山岩砕砂 : 石灰砕砂 =:, 7:, :7, :) 膨張材 :( 有, 無 ) 粗骨材種 :( 安山岩砕石, 石灰砕石 ) 単位水量 (7kg/m ) 水セメント比 (5%) 単位水量 (7kg/m ) 水セメント比 (5%) 粗骨材量 (6 l/m ) 細骨材 ( 山砂 ) 単位水量 (7kg/m ) 水セメント比 (5%) 粗骨材量 (6 l/m ) 粗骨材 ( 安山岩砕石 ) 単位水量 (7kg/m ) 水セメント比 (5%) 粗骨材量 (6 l/m ) 細骨材 ( 山砂 ) 収縮低減型高性能 AE 減水剤 :( 有, 無 ) 粗骨材量 (6 l/m ) 粗骨材種 :( 安山岩砕石, 石灰砕石 ) 細骨材 ( 山砂 ) 単位水量と水セメント比 : 普通ホ ルトラント セメント: 密度.6g/cm, 比表面積 cm /cm 細骨材山砂 : 表乾密度.6g/cm, 吸水率.8%,FM.65 安山岩砕砂 : 表乾密度.6g/cm, 吸水率.46%,FM.5 石灰砕砂 : 表乾密度.7g/cm, 吸水率.54%,FM.6 粗骨材安山岩砕石 : 表乾密度.6g/cm, 吸水率.78% 石灰砕石 : 表乾密度.7g/cm, 吸水率.% 混和剤 AE 減水剤 : リク ニンスルホン酸系収縮低減高性能 AE 減水剤 : ホ リカルホ ン酸及びク リコールエーテル系 膨張材石灰系低添加型 5-

2 W=85kg/m の長さ変化率 (%) y =.99 x R =.98 W=7kg/m の長さ変化率 (%) W/C=47% の長さ変化率 (%) y =.95 x R =.86 W/C=5% の長さ変化率 (%) Gv=l/m の長さ変化率 (%) y =. x R =.97 Gv=6l/m の長さ変化率 (%) a) 単位水量 (W) b) 水セメント比 (W/C) c) 粗骨材量 (Gv) 石灰砕石使用の長さ変化率 (%) y =.69 x R =.7 安山岩砕石使用の長さ変化率 (%) 石灰砕砂または山砂使用の長さ変化率 (%) 山砂 y =.8 x R =.98 石灰砕砂 y =.7 x R =.94 安山岩砕砂使用の長さ変化率 (%) d) 粗骨材種類 e) 細骨材種類 f) 骨材混合比率 図 - コンクリートの乾燥収縮率に及ぼす調合要因の影響 ( 乾燥期間 6 週 ) Fig. Effect of mix proportion and materials on drying shrinkage of concrete 長さ変化率 (%) 砕砂 : 石灰 + 安山岩 ( 粗骨材は安山岩砕石 ) y =. x -.87 砕石 : 石灰 + 安山岩 ( 細骨材は山砂 ) y =.7 x 石灰比率 コンクリートは試験室ミキサにより製造した スランプは概ね 5.~.cm の範囲にあったが, 安山岩砕砂を用いた調合の一部に cm を下回るもの, 収縮低減型高性能 AE 減水剤を用いた調合の一部に 4cm に達するものもあった 空気量は.~6.% の範囲にあった 標準養生した供試体の材齢 8 日の圧縮強度は, 山砂を用いた水セメント比 (W/C)5% では 7.4~4.5N/mm, 山砂を用いた W/C=47% では 44.8~49.7N/mm, 砕砂を用いた W/C=5% では 4.8~49.5N/mm の範囲にあった 乾燥収縮率は, 4mm の供試体を用いて, JIS A9-: モルタル及びコンクリートの長さ変化試験方法 - 第 部 : コンパレータ方法 により測定を行った 基長の測定は材齢 7 日まで 水中養生した後に行い, その後 6%RH の養生室内に 6 週間保管して長さ変化率を求めた 図 - a) に,W/C, 粗骨材種類, 粗骨材量は等しく, 単位水量のみが異なるコンクリートの長さ変化率を比較して示す 同図の x 軸を単位水量 7 kg/m,y 軸を単位水量 85kg/m のコンクリートの長さ変化率とする 両者の関係は y=.99x に近似できるため, 乾燥収縮率に及ぼす単位水量の影響は小さいといえる 図 - b) に, 単位水量, 粗骨材種類, 粗骨材量は等しく, 水セメント比のみが異なるコンクリートの長さ変化率を比較して示す 同図の x 軸を W/C=5%,y 軸を W/C=47% のコンクリートの長さ変化率とする ややばらつきは見られるものの両者の関係は y=.95x に近似できるので, 水セメント比が 5% 大きいと, 乾燥収縮率が 5% 程度増大することが確認された 図 - c) に, 粗骨材量以外の調合要因を等しくし, 粗骨材量を 6l/m (x 軸 ) または l/m (y 軸 ) とするコンクリートの長さ変化率を比較して示す 両者の関係は y=.x に近似できるので, 粗骨材量 l/m ( 約 8kg/m ) 程度の増加に対して, 乾燥収縮率は % 程度低下することが確認された 図 - d) に, 粗骨材種類以外の調合要因を等しくし, 粗骨材種類を安山岩砕石 (x 軸 ) または石灰砕石 (y 軸 ) とするコンクリートの長さ変化率を比較して示す ややばらつきは見られるものの両者の関係は y=.69x に近似できるので, 石灰砕石コンクリートの乾燥収縮率は安山岩砕石コンクリートの 7% 程度に低減することが確認された 図 - e) に, 細骨材種類以外の調合要因を等しくし, 細骨材に安山岩砕砂, 石灰砕砂, 山砂を各々単独で用いるコンクリートの長さ変化率を比較して示す 安山岩砕砂 (x 軸 ) に対して, 石灰砕砂または山砂を用いる場合 (y 軸 ) は, 各々 y=.7x,y=.8x に近似できる したがって, 石灰砕砂コンクリートおよび山砂コンクリートの乾燥収縮率は, 安山岩砕砂コンクリートの乾 5-

3 燥収縮率の各々 7% 程度,85% 程度まで低減することが確認された 本実験では, 石灰石骨材による収縮低減効果は, 粗骨材と同様に, 細骨材にも認められた 図 - f) に, 細骨材を対象として, 安山岩砕砂と石灰砕砂の混合比率を変化させたコンクリートの長さ変化率 ( 図中 ), および, 粗骨材を対象として, 安山岩砕石と石灰砕石の混合比率を変化させたコンクリートの長さ変化率 ( 図中 ) を示す 同図の x 軸を石灰石骨材の混合比率 ( 容積 ) とし, 混合比率は表 - のグループ No. に示すものとした 同図より, 細骨材および粗骨材のいずれも, 混合比率に応じて, 直線的に乾燥収縮率が変化することが確認された. 乾燥収縮に及ぼす粗骨材の影響度の迅速評価コンクリートの乾燥収縮に及ぼす骨材種類の影響は,. 節からも明らかなように, 単位水量や粗骨材量などの調合要因よりも大きい コンクリートの乾燥収縮が骨材の種類によって異なるのは, 骨材自身の剛性や乾燥収縮などによるものと考えられている ) このような骨材の特性を迅速に評価する試験方法として,BS EN 67-4:998, Tests for thermal and weathering properties of aggregates-part 4: Determination of drying shrinkage. があり, 荒井ら 4) によって国内での適用性が検討され, 筆者らも同方法の有効性を確認している ) 迅速評価法の主な手順は, 骨材粉砕 乾燥 分級, 練混ぜ 打込み テーブルバイブレータによる締固め, 脱型, 材齢 日 ~7 日まで水中養生,4 基長測定後, 日間 乾燥,5デシケータ内で冷却( 日間 ) 後に長さ測定であり, 約 週間での判断が可能である 供試体寸法は図 - に示すように 5 5 mm と小さいが, 骨材の最大寸法は mm とし, 粒度分布が規定されている 調合は, 通常のコンクリートよりも骨材比率が高く, 普通ポルトランドセメント 55g, 骨材 g, 蒸留水 g としている なお, 山砂などの天然の細骨材には規定の粒度分布を満足できないので適用できず, 適用対象は粗骨材および同じ産地の粗骨材を入手できる砕砂となる また,EN 規格のセメントや器具の入手は困難なので JIS 規格品などで試験の一部を代用した 図 - に, 粗骨材の迅速評価法による収縮率と, コンクリートの長さ変化率 ( 測定方法は. 節と同様 ) との関係を示す コンクリートは,W/C=5%,W=66~ 7kg/m, 細骨材を山砂とし, 粗骨材の種類が異なる 種類とした 同図において, コンクリートの乾燥収縮率は, 粗骨材の迅速評価法による収縮率と良い相関を示しており, 同方法は粗骨材選定の迅速評価法とし て有効なものと考えられた つぎに, これらの結果と,. 節による水セメント比, 粗骨材量, 細骨材種類の影響を考慮し, 粗骨材の迅速評価法による収縮率から式 () によってコンクリートの乾燥収縮率を推測した ε CON = R R R (A ε AGG + B) () ここで ε CON : コンクリートの乾燥収縮率 ε AGG : 粗骨材の迅速判定法による収縮率 A, B: 図 - の近似式から得られる定数 R :.48+(W/C) /, W/C は水セメント比 (%) R :.6-G vol /, G vol は粗骨材量 (l/m ) R : 砕砂., 天然砂., 混合砂は混合 比率に応じて直線補間 a) 練混ぜ b) 供試体作製 c) 供試体 (5 5 mm) d) 乾燥前後の長さ測定 図 - 粗骨材の迅速評価法 (BS EN 67-4:998) Fig. Determination of drying shrinkage of coarse aggregates 乾燥材齢 6 週におけるコンクリートの長さ変化率 (%) コンクリートは W/C=5%, 山砂 W=66~7kg/m -.5 y =.57 x -.7 R = 粗骨材の迅速評価法による長さ変化率 (%) 図 - 粗骨材の迅速評価法による収縮率とコンクリートの乾燥収縮率 ( 乾燥期間 6 週 ) の関係 Fig. Relationship between shrinkage of coarse aggregates by BSEN 67-4 and drying shrinkage of concrete 5-

4 図 -4 に, 式 () によるコンクリートの乾燥収縮率計算値と JIS A9-: によるコンクリートの乾燥収縮率との比較を示す コンクリートは,. 節および図 - とは異なる様々な細骨材を混合使用しているものとした 同図から, 各種調合要因を考慮しても, 粗骨材の迅速評価法からコンクリートの乾燥収縮率そのものを必要十分な精度で推定するのは難しいことが分かった しかしながら, 乾燥収縮率の傾向は概ね把握できていることから, 材料および調合選定時の指標として用いることは十分妥当であると考えられる 乾燥材齢 6 週におけるコンクリートの長さ変化率 (%) y=x 式 () 式 () の R=R=R= 迅速評価法から求めた長さ変化率計算値 (%) 図 -4 乾燥収縮率の実測値と骨材の迅速評価法を用いた計算値 Fig.4 Relationship between measured and calculated drying shrinkage of concrete. 乾燥収縮ひび割れ対策の効果. 鉄筋による収縮拘束ひび割れ試験コンクリートの乾燥収縮率を把握できれば, 日本建 5) 築学会の収縮ひび割れ指針に示される修正ベース マレー法などにより, 収縮ひび割れ幅の予測が可能である しかし, 膨張材や収縮低減剤などを用いる乾燥収縮ひび割れ対策を適用するにあたっては, より詳細な検討や実験的な確認を行うことが望ましい そこで, 図 -5 に示す mm のコンクリートに D の拘束鉄筋を埋設した収縮拘束ひび割れ試験体を用いて, 収縮ひび割れ対策の有効性を検討した 表 - に, 検討対象としたコンクリートの種類を示す コンクリートの使用材料は. 節と同じとし, 単位水量 (W)7kg/m, 水セメント比 (W/C)5%, 石灰砕石, 粗骨材量 (Gv)6l/m のコンクリートを基本調合 (7-5-L6) として, 各調合要因について, W=85kg/m ( 85-5-L6 ), W/C=47% ( L6),4 安山岩砕石 (7-5-A6),5Gv=l/m (7-5-L) とする調合のコンクリートを比較した これらは表 - のグループ No. に示すコンクリートの一部である さらに, 基本調合 (7-5-L6) および乾燥収縮の大きい調合 4(7-5-A6) に対して, 膨張材を添加したコンクリート (67-5-L6EX, A6EX),W=6 kg/m として収縮低減型高性能 AE 減水剤を使用したコンクリート (86-5-L6SR, A6SR),W/C=47% として収縮低減型高性能 AE 減水剤を使用したコンクリート (7-47-L6SR, 7-47-A6SR) を各々比較し, 収縮低減対策の効果を確認した これらは表 - のグループ No.4 に示すコンクリートである 図 -6 に, 乾燥収縮が鉄筋に拘束されることにより発生するの時間変化を示す コンクリートの応力は, 鉄筋中央部に貼付した表 裏 枚のひずみゲージによる鉄筋ひずみ, コンクリートと鉄筋の断面積比, 鉄筋のヤング率から換算した 試験体は各 体とし, その平均値を図示した 計測の零点はコンクリート打込み時とした 調合 コンクリート 定着区間 =4mm 拘束鉄筋 付着除去区間 =mm mm 表 - 収縮拘束ひび割れ試験の調合 Table Mix proportion for drying shrinkage cracking tests W W/C 砕石 Gv EX SR 7-5-L L L6 47 鉄筋の付着除去 ひずみ測定 定着区間 =4mm 試験体外形 : mm 拘束鉄筋 : D( 付着除去区間は φ とし テフロン巻付 ) 乾燥条件 : 7 日間の 水中養生後 6%RH にて乾燥 図 -5 鉄筋による収縮拘束ひび割れ試験体の形状 Fig.5 Test specimen for drying shrinkage cracking of restricted concrete 石灰石 A6 7 安山岩 L 石灰石 L6EX 石灰石 A6EX 安山岩 5 対 L6SR 石灰石 6 策 A6SR 安山岩 7-47-L6SR 石灰石 A6SR 安山岩 W: 単位水量 (kg/m ), W/C: 水セメント比 (%) Gv: 粗骨材量 (l/m ), EX: 石灰系低添加型膨張材 (kg/m ) SR: 収縮低減型高性能 AE 減水剤 (C %) mm 5-4

5 (N/mm ) 7-5-L L L L (N/mm ) 7-5-L A6 ひび割れ発生 a) 単位水量, 水セメント比, 粗骨材量による影響 b) 粗骨材種類 ( 石灰砕石と安山岩砕石 ) による影響 (N/mm ) 7-5-L L6EX 86-5-L6SR 7-47-L6SR (N/mm ) 47-5-A A6EX 96-5-A6SR 7-47-A6SR ひび割れ発生 c) 膨張材 収縮低減型減水剤の効果 d) 膨張材 収縮低減型減水剤の効果 ( ベースコンクリートの収縮小 : 石灰砕石使用 ) ( ベースコンクリートの収縮大 : 安山岩砕石使用 ) 図 -6 収縮拘束ひび割れ試験によるコンクリート応力の推移 Fig.6 Time-dependent change of concrete stress 試験体の養生は, 乾燥収縮率の試験と同様に, 打込み翌日に脱型して材齢 7 日まで 水中養生した後, 6%RH の養生室内に保管した 図 -6 a) に, 単位水量, 水セメント比, 粗骨材量が異なる石灰砕石を使用したコンクリートの応力履歴を比較して示す 応力はほぼ同様に推移しており, 乾燥収縮によって生じる引張応力に及ぼす単位水量, 水セメント比, 粗骨材量の影響は小さいことが確認された 図 -6 b) に, 単位水量, 水セメント比, 粗骨材量を等しくし, 粗骨材種類が異なるコンクリートの応力履歴を比較して示す 安山岩砕石を用いたは, 石灰砕石を用いたコンクリートの.5 倍に達し, 材齢 68 日にひび割れを生じさせた 粗骨材の種類は, 乾燥収縮によるコンクリートのひび割れに大きく影響することが確認された 図 -6 c) に, 石灰砕石を用いた乾燥収縮の小さいコンクリートに, 膨張材および収縮低減型高性能 AE 減水剤を用いた場合の応力履歴を示す 膨張材は, 材齢 7 日までの水中養生期間に N/mm 程度の圧縮応力を蓄積させ, その後の引張応力を小さくさせることを確認できた また, 収縮低減型高性能 AE 減水剤による応力低減効果も認められた 図 -6 d) に, 安山岩砕石を用いた乾燥収縮の大きいコンクリートに, 膨張材および収縮低減型高性能 AE 減 水剤を用いた場合の応力履歴を示す 膨張材は, 図 -6 c) と同様に引張応力を低減させた 一方, 収縮低減型高性能 AE 減水剤は, 応力低減効果は認められるもののひび割れの抑制までには至らず, 図 -6 c) との比較から, 骨材選定が極めて重要であることが再確認された. 乾燥収縮により発生する引張応力の算定実際の構造物の部材では, 拘束条件が様々であり, 同じ乾燥収縮率でも発生する応力は変わってくる 実構造物に効果的なひび割れ対策を適用していくには, 拘束状態に応じて発生応力を予測できることが望ましい ここでは, 収縮の小さい石灰砕石の調合 (7-5-L6),. 項においてひび割れを生じた安山岩砕石の調合 4(7-5-A6), 安山岩砕石に膨張材を用いた調合 7(7-5-A6EX) について, 収縮拘束ひび割れ試験の発生応力の算定を行った 表 - に, コンクリートの圧縮強度 (JIS A8:6), 調合名 表 - コンクリートの力学特性等 Table Mechanical properties of concrete 圧縮強度 N/mm 引張強度 N/mm ヤンク 率 kn/mm 自由収縮ひずみ -6 週 4 週 週 4 週 4 週 週 4 週 8 週 週 6 週

6 圧縮強度 (N/mm ) ヤング 率 (kn/mm ) 引張強度 (N/mm ) 収縮ひずみ (μ) 5 4 AIJ 実測 4AIJ 4 実測 7AIJ 7 実測 4 AIJ(k=.4) 実測 4AIJ(k=.6) 4 実測 7AIJ(k=.9) 7 実測 4... AIJ 実測. 4AIJ 4 実測. 7AIJ 7 実測 材齢 ( 日 AIJ(K=67,A=.) ) 4AIJ(K=86,A=.) 8 7AIJ(K=8,A=.) 図 -7 応力解析に用いたコンクリート物性の時間変化 Fig.7 Time-dependent change of mechanical properties of concrete used for stress analysis ヤング率 (JIS A49:), 引張強度 (JIS A: 6), 収縮ひずみ (JIS A9:) の実測値を示す また, 図 -7 に, これらの物性の時間変化曲線と実測値の関係を示す 時間変化曲線は, 式 ()~ 式 (5) に示す日本建築学会 (AIJ) の収縮ひび割れ指針式 5) を参考としたが, 実測値との乖離が見られたヤング率および収縮ひずみに関しては, 図中に示す係数により実測値との整合を図り, 解析に使用した 材齢 t 日の圧縮強度 (N/mm ) fc(t) = exp(. ( - (8/t).5 )) fc(8) () 材齢 t 日のヤング率 (kn/mm ) Ec(t) = k.5 (fc(t) / 6) / () ここで,k は図 -7 に示す値とした 材齢 t 日の引張強度 (N/mm ) ft(t) =.97 fc(t).67 (4) 材齢 t 日の JIS A9 による収縮ひずみ ( -6 ) ε(t) = K [(t-7) / {.6 (V/S).8 +(t-7)}] A (5) ここで,A'=A (V/S) -.8,V/S 体積表面積比 =5mm K および A は図 -7 に示す値とした クリープは, 応力の計算結果に大きな影響を与えるが, 本検討ではクリープ試験を行っていないため,AIJ 収縮ひび割れ指針の式 (6) をそのまま用いて検討することとした また, 膨張材によるケミカルプレストレス効果は,AIJ 収縮ひび割れ指針では定式化せずに. N/mm 程度という値を示すにとどめているが, 本検討では日本コンクリート工学協会のマスコンクリートのひび割れ制御指針 5) ( 以下,JCI マスコン指針とする ) の式 (7) を用いて考慮することとした 単位応力あたりのクリープひずみ ( -6 /(N/mm )) C(t, t') = ( G)(t') -. log e (t - t' +) (6) ここで,t' は載荷開始 材齢 t 日の膨張材による膨張ひずみ ( -6 ) ε EX (t) = 5 ( - exp (-.69 t -.). ) (7) 図 -8 に, 応力解析における試験体形状のモデルを示す 試験体寸法 mm に対して, 対象性を考慮して /8 モデルとした 鉄筋とコンクリートの付着を除去した部分には, ヤング率の十分小さい要素を挿入した また, 以降の検討において, コンクリート応力として評価するのは, 図中に示す試験体中央付近の 応力表示位置 の部分とした なお, 応力解析には市販の 次元 FEM による温度応力解析用ソフト ASTEA-MACS を使用した 図 -9 に, 解析による応力の時間変化を, 収縮拘束ひび割れ試験の結果と併せて示す 解析は, クリープを考慮したものと考慮しないものの ケースについて行った また, 割裂引張試験による引張強度も図中にプロットした 同図によれば, 収縮の小さい石灰砕石の調合 (7-5-L6), ひび割れを生じた安山岩砕石の調合 4(7-5-A6), 安山岩砕石に膨張材を用いた調合 7(7-5-A6EX) のいずれについても, クリープを考慮することにより引張応力は緩和され, 実 コンクリート 付着除去層 D 鉄筋 応力表示位置 試験体中心点付着除去区間 /mm 図 -8 試験体のメッシュ分割 (/8 モデル ) Fig.8 Finite element mesh of specimen z x y 5-6

7 (N/mm ) (N/mm ) (N/mm ) - - 実験値計算値 ( クリーフ 考慮 ) 計算値 ( クリーフ 無し ) 割裂引張強度 6 9 (7-5-L6): 石灰砕石の調合 実験値計算値 ( クリーフ 考慮 ) 計算値 ( クリーフ 無し ) 割裂引張強度 6 9 4(7-5-A6): 安山岩砕石の調合 のと思われる 4(7-5-A6) の調合では, 収縮拘束ひび割れ試験においてひび割れを生じたにもかかわらず, 実験による引張応力およびクリープを考慮した解析による引張応力は, 割裂試験による引張強度以下に収まった AIJ 収縮ひび割れ指針では, ひび割れ発生強度は割裂引張強度よりも小さく, 割裂引張強度に対するひび割れ発生強度の比 ( ひび割れ発生低減係数 ) は,.5~.9 の範囲に分布するため, ひび割れ発生の検討にあたっては, 中間的な値の.7 あるいは安全側の値の.5 の採用を提案している 今回, 収縮拘束ひび割れ試験では, 割裂引張強度 ( 材齢 8 日 ) が.8N/mm に対して, ひび割れ発生時の引張応力 ( 材齢 68. 日 ) が.N/mm であり, その比は.74 となった また, 解析では, 式 () および式 (4) から算出される材齢 68 日の割裂引張強度が.N/mm に対して, 同じ材齢 68 日の引張応力が.4 N/mm であり, その比は.75 となった よって, ひび割れ発生低減係数は,AIJ 収縮ひび割れ指針が提案する 中間的な値.7 を採用することが妥当であると考えられる 4. まとめ - 実験値計算値 ( クリーフ 考慮 ) 計算値 ( クリーフ 無し ) 割裂引張強度 6 9 7(7-5-A6EX): 膨張材を用いた調合 図 -9 計算結果と実験結果の比較 Fig.9 Comparison of calculation results and experimental results 験値に近づいた また, クリープを考慮しても, 計算値は実験値よりやや高めを推移していることから,AIJ 収縮ひび割れ指針のクリープ式を用いる検討は, 精度良くかつやや安全側の評価となることが確認できた 7(7-5-A6EX) の調合は膨張材を用いているため, 初期に圧縮応力が導入される 本検討では, 膨張ひずみを JCI マスコン指針の式により考慮したが, 図 -9 に示すように, 初期に導入される圧縮応力は実験値よりやや小さい 初期の圧縮応力を低く見積もることは安全側の評価になるので, 収縮拘束ひび割れ試験と同程度の一般的な拘束条件であれば, 乾燥収縮による応力算定にも JCI マスコン指針の式を用いてよいも ひび割れに関する社会的関心は高く, また日本建築学会の建築工事標準仕様書 JASS 5 の改定においてコンクリートの乾燥収縮率が新たに規定されたこともあり, 今後も乾燥収縮ひび割れ対策が重要な品質管理項目になると考えられる そこで, コンクリートの乾燥収縮率に及ぼす調合要因の影響, 収縮ひび割れ試験による乾燥収縮ひび割れ対策の効果などについて実験的検討を行い, 以下の結論を得た 乾燥収縮率に及ぼす単位水量の影響は小さい W/C が 5% 大きいと乾燥収縮率は 5% 程度増大した 粗骨材量 l/m ( 約 8kg/m ) 程度の差であれば, 乾燥収縮率に及ぼす粗骨材量の影響は % 程度であった 4 石灰砕石コンクリートの乾燥収縮率は安山岩砕石コンクリートの 7% 程度となった 5 石灰石骨材による収縮低減効果は, 粗骨材と同様に, 細骨材にも認められた 山砂コンクリートおよび石灰砕砂コンクリートの乾燥収縮率は, 安山岩砕砂コンクリートの各々 85% 程度,7% 程度まで低減した 6コンクリートの乾燥収縮率を大きくする骨材と小さくする骨材を混合使用する場合, コンクリートの乾燥収縮率は混合比率に応じて直線的に変化した 5-7

8 7BS 規準にある粗骨材の迅速評価法による収縮率は, 粗骨材の種類が異なるコンクリートの乾燥収縮率と良い相関を示した この迅速評価法は, 週間での評価が可能なため, 粗骨材の選定方法として有効と考えられた 8 鉄筋による収縮拘束ひび割れ試験においても, 単位水量,W/C, 粗骨材量などが, 収縮により発生する引張応力に大きな影響を及ぼすことはなかった 9 安山岩砕石を用いたは, 石灰砕石を使用した場合の.5 倍に達し, ひび割れを発生させた 膨張材は, 水中養生期間に圧縮応力を蓄積させ, その後の引張応力を小さくさせることを確認できた 乾燥収縮の大きいコンクリートに収縮低減型高性能 AE 減水剤を用いた場合, 応力低減効果は認められるものの, ひび割れを抑制するまでには至らず, 骨材の選定が重要であることが再確認された AIJ 収縮ひび割れ指針のクリープ式を用いる検討, および JCI マスコンクリートのひび割れ制御指針の膨張材による膨張ひずみの式を用いる検討は, いずれもやや安全側の評価となることから, 妥当な方法 であることが確認できた ひび割れ発生低減係数 ( 割裂引張強度に対するひび割れ発生強度の比 ) は,AIJ 収縮ひび割れ指針が提案する 中間的な値.7 を採用することが妥当と考えられた 参考文献 ) 吉兼亨 : 乾燥収縮ひずみの規制へのレディーミクストコンクリート業界の対応, コンクリート工学,Vol.46, No.,pp.-8,8. ) 飯島眞人, 並木哲, 黒岩秀介, 陣内浩, 山本佳城, 渡邉悟士, 渡部勝利 : コンクリートの乾燥収縮ひずみ簡易評価に関する検討その,, 日本建築学会学術講演梗概集 A- 材料施工,pp.8-84,8.7 ) 岩清水隆, 米澤敏男, 井上和政, 松本竹史 : コンクリートの乾燥収縮に及ぼす骨材品質の影響に関する実験, 日本建築学会大会学術講演集 A- 材料施工,pp.79-8, ) 荒井正直, 津平公彦, 今本啓一, 成田瞬 :BS EN 試験による粗骨材の収縮特性の評価, 第 6 回セメント技術大会講演要旨,pp.5-5,6. 5) 日本建築学会 : 鉄筋コンクリート造建築物の収縮ひび割れ制御設計 施工指針 ( 案 ) 同解説,6 6) 日本コンクリート工学協会 : マスコンクリートのひび割れ制御指針,8 5-8

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