第 1 章公共用水域の水質測定結果

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こうざぶろうはにうだ
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1 第 1 章公共用水域の水質測定結果

2 第 1 章公共用水域の水質測定結果第 1 測定の概要 1 測定期間平成 26 年 4 月 1 日 ~ 平成 27 年 3 月 31 日 2 測定地点及び測定機関平成 26 年度公共用水域水質測定計画に基づく水系別の測定地点数を表 -1 に測定機関別の地点内訳を表 -2 に示す測定計画に基づき河は 44 河 94 地点で湖沼は 3 湖沼 3 地点で測定を実施した測定機関は埼玉県国土交通省さいたま市越市熊谷市口市所沢市春日部市草加市越谷市狭山市及び独立行政法人水資源機構である ( 表 - 3 及び図 1) 表 -1(1) 水系別測定地点数 ( 河 ) 表 -2(1) 測定機関別地点内訳 ( 河 ) 測定地点数内訳水系河数国土政令市測定機関地点数埼玉県計交通省等基準点補助地点その他荒埼玉県 38 22(27) 11(6) 5 中国土交通省 29 19(19) 10(10) 新河岸さいたま市 7 3(3) 2(2) 2 利根越市 3 1(1) 2(2) 計熊谷市 2 2(2) 口市 2 1(1) 1 所沢市 2 1(1) 1 春日部市 2 2(2) 草加市 3 1(1) 2 越谷市 3 3(3) 狭山市 3 3(3) 計 94 52(57) 31(26) 11 表 -1(2) 水系別測定地点数 ( 湖沼 ) 表 -2(2) 測定機関別地点内訳 ( 湖沼 ) 測定地点数内訳水系湖沼数国土水資源測定機関地点数計交通省機構基準点補助地点その他荒国土交通省 2 2(1) 利根水資源機構 1 1(1) 計計 3 3(2) 基準点とは環境基準の水域類型指定がされている水域において水域の評価を行う地点である環境基準点補助地点とは類型指定水域内の環境基準点以外の地点その他とは類型指定がされていない水域における測定地点を示す ( ) は水生の保全に係る測定地点数を示す 3 測定項目測定項目は表 -4 のとおりである 4 測定回数水質については全地点において毎月 1 日 1~2 回 ( 御成橋は隔月 ) 底質については主要地点において年 1 回流量については主要地点において年 6~12 回

3 表 -3 測定地点一覧表 ( 河 ) 地点番号 1 C D 11 D 12 D 環基準点類境一生型基般物準特あら荒かわささ笹あき秋じ治かい開お御く久しょう正おや親なか中しば芝しん新河名測定地点名所在地北緯東経測定機関名しば芝かわはっ八さかい境かわさん山ケがつ津せ瀬かわめ目すい水へい平なり成げ下き喜はな鼻ごう合しゅ取ちょう丁のう王すい水りゅうてん流点はし国土交通省橋戸田市 ( 荒下流 ) せきさいたま市桜区堰志木市国土交通省 ( 荒上流 ) はし橋さいたま市西区はし上尾市橋越市はし橋鴻巣市はし橋熊谷市はし橋寄居町はし橋皆野町埼玉県まえ前秩父市はし橋さいたま市緑区さいたま市はし橋さいたま市大宮区はし東京都足立区橋口市口市と 13 藤う右え衛もん門かわろん論しょ處はし橋口市やなぎ 14 柳はし橋さいたま市南区さいたま市しょう 15 菖ぶ蒲かわあら荒かわごう合りゅう流てん点まえ口市前戸田市埼玉県ささ 16 笹め目かわささ笹め目ひ樋かん管戸田市し 17 市 18 C 19 C 20 かも鴨いる入ま間かわなか中か加かわいる入りつうらわみなみ立浦和南ど土も茂ま間こう高て手がわおお大注 1 類型の欄の空欄は類型の指定がされていないもの注 2 基準点の欄の印は環境基準点を示す注 3 類型は平成 26 年度におけるものを記載しているこうわきさいたま市南区校脇戸田市さいたま市はし橋さいたま市桜区はしさいたま市大宮区橋さいたま市西区はし国土交通省橋越市 ( 荒上流 )

4 地点番号 C 39 環類境型基準基準点一般いる入ま間かわおち落はつ初ふ富とよ豊じ士あい合かり雁みず水み見はし島町橋越市国土交通省 ( 荒上流 ) ばし橋越市越市はし橋狭山市狭山市はし狭山市橋入間市きゅうしょくまえ給食センター前飯能市埼玉県おっ越ぺ辺かわおち落いま今やま山と都き幾がわひがし東みょう明つき槻かわかぶと兜がわまつ松ごう合あい合かわぶき吹やま山りゅう流てん点はし島町橋越市はし鳩山町橋毛呂山町国土交通省 ( 荒上流 ) 埼玉県はし橋越生町ばし国土交通省橋東松山市 ( 荒上流 ) かく覚ときがわ町埼玉県まえ前小町おおうちさわかわごうりゅうてんまえ大内沢合流点前東秩父村こ高ま麗かわこ高てん天こ小かすみ霞なる成いち市河名測定地点名所在地あぜ畔き木の野ま麗かわじん神おお大はし国土交通省橋坂戸市 ( 荒上流 ) はし橋日高市埼玉県かわはし国土交通省とげ橋越市 ( 荒上流 ) かわやま大かわなる成かわか徒てん天き木と和ち歩じん神おお大はし橋入間市埼玉県はし橋飯能市はし吉見町橋島町北緯東経測定機関名はし橋東松山市なめ 40 滑かわはち八まん幡はし橋東松山市わ和あか赤だ田よし吉ひら平の野かわよし吉かわあか赤み見ひら平はし橋熊谷市熊谷市はし橋小鹿野町埼玉県

5 地点番号 43 環類境型基準基準点一般よこ横河名測定地点名所在地北緯せ瀬がわはら原や谷東経測定機関名ばし橋秩父市埼玉県なか 44 中 45 C 46 C 47 C 48 C 49 C 50 C 51 C 52 C 53 C 54 C 55 C なか中つ津かわおち落かわしお潮はち八や弥ゆたか豊あや綾でん 56 伝 57 D せ瀬まつ松み行どう道かわた内て手さいかち槐なわて畷ふる古け 58 毛 59 C 60 C 61 C 62 C おお大もと元あや綾う右なが長ば場あら荒せ瀬かわでん伝かわあや綾かわすい水かわかつ葛かわなか中はち八しぶ渋せ瀬かわあい合どめ止じょう条よい生とみ富ゆき幸くみ匠しろ代ど戸う右ごう合じん神み三しま島まん幡い井りゅうてん流点はし橋秩父市はし国土交通省橋八潮市 ( 江戸 ) ばし三郷市橋八潮市はし橋松伏町ばし吉市橋松伏町埼玉県はし橋春日部市春日部市はし橋幸手市埼玉県はし橋加須市はし八潮市橋東京都足立区国土交通省 ( 江戸 ) はし橋草加市はし橋草加市ばし橋さいたま市緑区ばし草加市橋東京都足立区さいたま市草加市まえ前草加市ばし草加市橋東京都足立区ばし東京都葛飾区橋三郷市埼玉県はし橋越谷市越谷市ばし白岡市橋蓮田市埼玉県はし橋鴻巣市おし 63 忍かわまえ前や屋しき敷はし橋鴻巣市 C にい新がた方かわしょう昭わ和はし橋越谷市越谷市

6 地点番号 65 C 66 C 67 C 68 C 69 C 70 C 71 C 72 C 73 C 74 C 75 C 環類境型基準基準点一般おおおとし大落しん新ふる古が河と利し岸ね根かわはし松伏町ふれあい橋越谷市こ小すぎ杉かわささ笹と戸ぶち渕ふる古め目かわ越谷市はし橋春日部市春日部市はし橋杉戸町埼玉県はし和光市橋東京都板橋区はしいろは橋志木市しら白くろ黒やな柳河名測定地点名所在地北緯東経こ子め目せ瀬あさひ旭かわみ三かわあずま東と都かわさかえ栄ふた二けん県その園きょう境やぎ柳ち地はし橋越市越市はし和光市橋東京都板橋区埼玉県ばし橋朝霞市てん新座市点東京都東久留米市ばし橋志木市はし所沢市橋東京都東村山市測定機関名所沢市あずま 76 東 77 C 78 C ふ不と利ろう老ね根かわなか中がわとし不いり入かわくり栗と利とう刀じょう上ばん坂え江ど戸がわながれ流の野せき関ね根ぶ武どう東とらず老そ曽すい水やま山だ田やど宿おお大おお大おお大ばし橋所沢市はし橋越市越市はし橋狭山市狭山市はし茨城県古河市橋久喜市ぜき群馬県千代田町堰行田市はし群馬県太田市橋熊谷市はし群馬県伊勢崎市橋深谷市はし群馬県伊勢崎市橋本庄市ばし千葉県流山市橋三郷市ばし千葉県野田市橋松伏町はし千葉県野田市橋幸手市国土交通省 ( 利根上流 ) 国土交通省 ( 江戸 )

7 地点番号環類境型基準基準点一般ふく福こ小やま山かわしょう昭かわしん新いち一しん新から唐もと元かん神河名測定地点名所在地北緯東経測定機関名こ小さわ沢な流やま山かわもり森かわげん元わ和めい明のした下だ田はし橋熊谷市熊谷市はし橋深谷市埼玉県はし本庄市橋深谷市はし橋本庄市はし橋深谷市けんどうほんじょうめぬませんこうさてん県道本庄妻沼線交差点本庄市かわかん神とう藤な流ぶ武かわはし群馬県高崎市橋上里町はし群馬県藤岡市橋上里町国土交通省 ( 高崎 ) 測定地点一覧表 ( 湖沼 ) 地点番号環類境型基準基準点一般湖沼名測定地点名所在地北緯東経測定機関名 L1 Ⅲ しも下くぼちょすいち久保ダム貯水池かん ( 神な流こ湖 ) こ湖しん群馬県藤岡市心神町独立行政法人水資源機構 L2 Ⅲ ふたせ二瀬ちち ( 秩ちょすいダム貯水ぶ父こ湖ち池 ) こ湖しん国土交通省心秩父市 ( 二瀬ダム ) L3 あらかわちょすいちさいたま市南区荒貯水池こしん国土交通省さいこ Ⅲ 湖心戸田市 ( 荒上流 ) ( 彩湖 ) 和光市平成 25 年 6 月 5 日の環境省告示により荒貯水池 ( 彩湖 ) は湖沼のⅢ 類型に指定された

8 中津図 1 測定計画に基づく測定地点位置図注 ) 図中の数字は地点番号を表す烏 93 神流橋笹元小山 94 藤武橋流神小山 L1 下久保ダム貯水池 90 新元田橋下久保ダム 7 吉田 8 親鼻橋 32 大内沢合流点前赤平 43 原谷橋 42 赤平橋横瀬 44 落合橋 L2 二瀬ダム貯水池二瀬ダム 9 中津合流点前 83 坂東大橋 92 県道本庄妻沼線交差点 82 上武大橋 81 刀水橋 88 新明橋森下橋一の橋唐沢福 87 昭和橋 80 利根大堰武蔵水路利根中谷田荒忍 51 道橋正喜橋槻 31 兜合流点前市野和田吉野滑 6 久下橋 39 天神橋 41 吉見橋 40 八幡橋 63 前屋敷橋 5 御成橋 62 渋井橋星元荒大落古利根高麗入間都幾 30 明覚 28 山吹橋成木 34 天神橋霞 27 今橋越辺 25 センター前給食 37 成木大橋 29 小畔 24 豊水橋東松山橋 36 大和橋 33 高麗大橋 35 不老とげ橋 23 富士見橋東柳瀬 22 初雁橋 78 入曽橋 38 徒歩橋 26 落合橋 21 落合橋 77 不老橋 76 中橋 20 入間大橋 70 旭橋新河 69 岸 4 開平橋いろは橋 74 3 黒目治水橋栄橋鴨東橋 19 加茂橋中土手橋三園橋綾瀬 2 秋ケ瀬取水堰 11 境橋 14 柳橋 L3 荒貯水池荒貯水池八幡橋笹目橋芝 17 市立浦和南高校脇 16 1 笹目橋 13 論處橋笹目樋管 75 二柳橋 73 都県境地点白子渡良瀬測定機関地点数国土交通省埼玉県さいたま市 7 越市 3 熊谷市 2 口市 2 所沢市 2 春日部市 2 草加市 3 越谷市 3 狭山市 3 水資源機構 1 合計 79 栗橋 50 行幸橋倉松 86 関宿橋 67 杉戸古橋 49 松富橋江戸 66 小渕橋 15 荒合流点前伝右 10 八丁橋新方 55 畷橋毛長 12 山王橋戸橋 54 槐 56 伝右橋 64 昭和橋 58 水神橋古豊橋ふれあい橋中島橋綾瀬 53 手代橋内匠橋 47 弥生橋 46 八条橋 57 綾瀬合流点前 85 野田橋大場潮止橋葛三橋 84 流山橋 - 7 -

9 表 -4 測定項目一覧表区分項目数項目観測項目 5 気温水温色相臭気透視度生活環境項目 12 水素イオン濃度 (ph) 溶存酸素量 (DO) 化学的酸素要求量 (OD) 化学的酸素要求量 (COD) 浮遊物質量 (SS) 大腸菌群数ノルマルヘキサン抽出物質 ( 油分等 ) 全窒素全りん全亜鉛ノニルフェノール直鎖アルキルベンゼンスルホン酸及びその塩 (LS) 水健康項目 27 カドミウム全シアン鉛六価クロム砒素総水銀アルキル水銀 PC ジクロロメタン四塩化炭素 1,2- ジクロロエタン 1,1- ジクロロエチレンシス -1,2- ジクロロエチレン 1,1,1- トリクロロエタン 1,1,2- トリクロロエタントリクロロエチレンテトラクロロエチレン 1,3- ジクロロプロペンチウラムシマジンチオベンカルブベンゼンセレン硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素ふつ素ほう素 1,4- ジオキサン特殊項目 5 フェノール類銅溶解性鉄溶解性マンガンクロム質その他の項目 13 要監視項目 31 アンモニア性窒素硝酸性窒素亜硝酸性窒素有機性窒素りん酸性りん濁度導電率硬度塩化物イオン陰イオン界面活性剤 (MS) トリハロメタン生成能クロロフィル a DOC クロロホルムトランス -1,2- ジクロロエチレン 1,2- ジクロロプロパン p- ジクロロベンゼンイソキサチオンダイアジノンフェニトロチオンイソプロチオランオキシン銅 ( 有機銅 ) クロロタロニルプロピザミド EPN ジクロルボスフェノブカルブイプロベンホスクロルニトロフェントルエンキシレンフタル酸ジエチルヘキシルニッケルモリブデンアンチモン塩化ビニルモノマーエピクロロヒドリン全マンガンウランフェノールホルムアルデヒド 4-t- オクチルフェノールアニリン 2,4- ジクロロフェノール要測定指標項目 4 下層 DO 透明度大腸菌数有機体炭素 (TOC) 底質 19 カドミウム全シアン鉛六価クロム砒素総水銀アルキル水銀 PC トリクロロエチレンテトラクロロエチレン ph OD COD 全りん銅クロム有機性窒素強熱減量水分流量 1 ( 横断面平均流速水位 )

10 第 2 測定結果 1 健康項目人の健康の保護に関する項目については全 97 地点中 96 地点で調査を行った ( 湖沼を含む )( 総検体数 8,762) 96 地点全てで環境基準を達成した検出状況を見ると 27 項目中 11 項目が検出されており特に硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素の検出率が高く次いでふつ素の順で高かった ( 資料 1-1) 一時的に環境基準の値を超過した検体数は 2 検体であった ( 資料 2-1) 健康項目については一時的に基準値超過が観測された場合には原因究明のための追跡調査等の実施を検討する環境基準値超過検体数の推移は図 -2 のとおりである図 -2 健康項目超過検体数及び非達成地点数の推移河は 94 地点中御成橋を除いた 93 地点湖沼は 3 地点全てで健康項目の調査を行った年度の下の ( ) 内は総検体数を示す折れ線グラフは環境基準値を超過した検体数棒グラフは非達成地点数の推移をそれぞれ示す平成 18 年度以降は測定頻度の見直しを行い総検体数が減少した - 9 -

11 2 生活環境項目 (1) 河 1) ODの環境基準適合状況ア環境基準達成状況 ( 資料 ) ( 注 1) 環境基準の類型指定がされている 44 水域中 38 水域で環境基準を達成し環境基準達成率は 86% であった環境基準達成率は 12 年度には 68% であったが近年は 90% 付近で推移しており概ね改善の傾向が見られる ( 注 2) 類型別環境基準達成状況及び達成率を表 -5 に全国及び埼玉県の環境基準達成率の過去 15 年間の推移を図 -3 に示す表 -5 河の類型別環境基準 (OD) 達成状況類型 C D E 計達成状況 2/ 2 12/14 7/10 15/16 2/ 2 0/ 0 38/44 達成率 ( % ) 達成状況とは環境基準達成水域数 / 類型指定水域数図 -3 環境基準達成率の推移 ( 全国埼玉県 ) 注 1) 環境基準の類型指定がされている 49 水域中県内に環境基準点のない 5 水域 ( 利根上流 (4) 烏下流渡良瀬 (4) 谷田荒下流(2)) を除いた 44 水域で評価した注 2) 河の水質は季節や河流量によって変動するため ODによる環境基準の達成状況は公共用水域が通常の状態 ( 河にあっては低水流量以上の流量 ) にあるときの測定値によって判断することになっているしかし低水流量時の水質の把握が非常に困難であるため ODについては測定された年度のデータのうち 75% 値のデータが基準値に適合することをもって評価することとされている

12 イ環境基準適合割合 ( 注 3) の推移 ( 資料 5~7) 類型指定がされている 83 地点における環境基準適合割合は次のとおりである ( ア ) 全水域の OD 環境基準適合割合 ( 図 -4) 全水域の適合割合は 94% で過去最高の割合となった過去 10 年間の推移を見ると 19 年度まで 85% 付近で横ばいとなっていたが 20 年度に初めて 90% 台を達成した近年は 90% 付近と高い水準で推移している図 -4 OD 環境基準適合割合の推移 ( 全水域 ) 注 3) 環境基準適合割合 (%)= 環境基準に適合する日数 / 総測定日数

13 ( イ ) 水域別の OD 環境基準適合割合 ( 荒水系 ) ( 図 -5(1)) 前年度と比較して新河岸水系では同じ割合であったが荒水系と入間水系は適合割合が増加した近年はいずれの水域も 90% 以上と高い水準で推移している荒水系では 21 年度に荒中流の水質環境基準の類型が類型から類型に見直されたことから適合割合は低下したが水質は良好である新河岸水系では改善傾向が続き高い適合割合を維持している 24 年度末に新河岸及び白子の水質環境基準の類型が D 類型から C 類型に見直されたが年度の適合割合は 100% であった図 -5(1) 水域別 OD 環境基準適合割合の推移 ( 荒水系 ) ( 利根水系 ) ( 図 -5(2)) 前年度と比較して 3 つの水系全てで改善した中水系綾瀬水系は特定の大きな水源を持たず農業用水の落とし水や生活排水雨水等を水源とするため例年農業用水が無くなる非かんがい期に水質が悪化する傾向がある綾瀬水系は 26 年度に初めて適合割合 100% を達成した図 -5(2) 水域別 OD 環境基準適合割合の推移 ( 利根水系 )

14 2) その他の生活環境項目の環境基準適合状況 ( 資料 5) ( ) 内に前年度の適合割合を示すア水素イオン濃度 ph 全水系の適合割合は 96%(93%) で前年度と同程度であったイ浮遊物質量 SS 全水系の適合割合は 97%(96%) で前年度と同程度であったウ溶存酸素量 DO 全水系の適合割合は 97%(94%) で前年度と同程度であったエ大腸菌群数全水系の適合割合は 21%(17%) で他の生活環境項目と比較して低い傾向にある 3) 水域別の概況 ( 図 -14 資料 7) ア荒水系 ( 図 -6) ( ア ) 荒上流水域 ( 旧熊谷市旧江南町境より上流 ) 荒本上流域の中津合流点前 ( 類型 ) 親鼻橋及び正喜橋 ( 類型 ) の OD 年度平均値は 0.5~0.7mg/L で良好であった OD 適合割合は 100% であったその他の適合割合は大腸菌群数が 17~42% SS が 92~100% DO は 100% であった支の OD 年度平均値は赤平 ( 類型 ) の赤平橋が 0.6mg/L 横瀬 ( 類型 ) の原谷橋が 0.9mg/L であった OD 適合割合は赤平橋原谷橋ともに 100% で良好であった大腸菌群数の適合割合は赤平橋原谷橋ともに 0% SS 及び DO の適合割合は 2 地点とも 100% であったまた ph の年度平均値は赤平橋原谷橋ともに 8.3 でアルカリ性に傾いているのが特徴であるこれは秩父山系の石灰岩層を流下すること等の自然的要因によるものと考えられる ( イ ) 荒中流水域 ( 旧熊谷市旧江南町境から秋ケ瀬取水堰まで ) 荒本中流域 ( 類型 )5 地点の OD 年度平均値は 0.8~1.4mg/L で前年度 (1.0~1.6mg/L) より改善した OD 適合割合は 75~100% であったその他の適合割合は大腸菌群数が 8~17% ph が 75~100% D O が 92~100% SS が 92~100% であった大腸菌群数を除き高い達成水準にあると言える支では市野下流域 (C 類型 ) の徒歩橋の OD 年度平均値が 4.7mg /L( 前年度 3.6mg/L) 市野上流域 ( 類型 ) の天神橋の OD 年度平均値が 2.9mg/L( 前年度 2.3mg/L) でどちらも前年度と比較して悪化した OD 適合割合はそれぞれ 83% 67% であった和田吉野 ( 類型 ) の吉見橋の OD 年度平均値は 1.6mg/L で前年度 (1.9mg/L) より改善した適合割合は前年同様 100% であった ( ウ ) 荒下流水域 ( 秋ケ瀬取水堰から下流 ) 荒本下流域 (C 類型 ) 笹目橋の OD 年度平均値は 3.2mg/L で前年度 (6.9mg/L) より改善した OD 適合割合は 83% で SS 適合割合が 92% ph 及び DO の適合割合がいずれも 100% であった支は住宅密集地を流下する都市河が多いうえ東京湾の潮の満ち

15 引きの影響を受ける感潮区間で汚濁が滞留しやすい条件にあるため汚濁した河が多い藤右衛門の論處橋は生活排水の流入による汚濁が著しく OD 年度平均値が 7.0mg/L( 前年度 4.8mg/L) と高めの値となっている鴨 (C 類型 ) は基準点である中土手橋の OD 年度平均値が 3.7mg/L ( 前年度 3.5mg/L) となり前年に引き続き 4mg/L を下回った OD 適合割合は 75% であった上流の加茂橋の OD 年度平均値は 2.5mg/L( 前年度 4.5mg/L) で初めて 3mg/L を下回った芝 (D 類型 ) の OD 年度平均値は八丁橋が 2.7mg/L( 前年度 3.9mg/L) 境橋が 2.4mg/L( 前年度 3.2mg/L) と改善がみられ両地点とも初めて 3mg/L を下回った生活環境項目の適合割合は全ての項目で 100% であった荒下流水域は住宅密集地を流下する都市河が多いうえ東京湾の潮の満ち引きの影響を受ける感潮区間で汚濁が滞留しやすい条件にあるそのため比較的汚濁した河が多いが近年は改善傾向にある図 -6 OD 年度平均値でみた荒水質縦断変化図

16 イ入間水系 ( 図 -7) 入間本 ( 類型 )6 地点の OD 年度平均値は 0.7~2.3mg/L で前年度 (0.6~2.6mg/L) と比べて同程度であった OD 適合割合は 67~100% であったその他の適合割合は ph が 83~100% SS が 100% DO が 92~100% 大腸菌群数が 0~33% であった最下流の入間大橋において環境基準の超過があったがそれ以外の 5 地点は例年と同程度であった支のうち都幾高麗成木 ( いずれも類型 ) の 3 河は OD 年度平均値が 0.5~0.9mg/L で前年度 (0.6~0.8mg/L) と同程度であり OD 適合割合はいずれも 100% と良好な水質であった越辺は下流域 ( 類型 ) の落合橋の OD 年度平均値が 1.9mg/L で前年度 (1.9mg/L) と同じ値であった上流域 ( 類型 )2 地点の OD 年度平均値は今橋山吹橋ともに 1.0mg/L と前年度 ( ともに 1.0mg/L) と同じ値であった下流域上流域ともに近年 10 年間の水質は横ばいで推移している霞 ( 類型 ) の大和橋の OD 年度平均値は 1.4mg/L で前年度 (1.4mg /L) と同じ値であった生活環境項目の適合割合は大腸菌群数を除く全ての項目で 100% であった図 -7 OD 年度平均値でみた入間水質縦断変化図

17 ウ中水系 ( 図 -8) 中水系全体の OD 適合割合は 92% で前年度 (91%) と同程度であった河ごとに見ると中本 (C 類型 )7 地点の OD 年度平均値は 2.0~ 3.4mg/L で前年度 (2.4~3.6mg/L) と比べてやや改善した支では元荒 (C 類型 )3 地点の OD 年度平均値は 2.4~3.0mg/L で前年度 (2.2~3.3mg/L) と同程度であった OD 適合割合は 92~100% であった新方 (C 類型 ) の昭和橋の OD 年度平均値は 3.6mg/L で前年度 (4.0mg /L) よりやや改善した OD 適合割合は 67% であった大落古利根 (C 類型 )3 地点の OD 年度平均値は 2.8~3.4mg/L で前年度 (2.7~3.6mg/L) と同程度であった OD 適合割合は 83~100% であった大場 (C 類型 ) の葛三橋の OD 年度平均値は 4.4mg/L で前年度 (3.3mg /L) より悪化した OD 適合割合は 92% であったこの水域の河は農業用水としての利水が大きくかんがい期と非かんがい期の流量差が大きいこのため OD 値も非かんがい期に高くなる傾向がある図 -8 OD 年度平均値でみた中水質縦断変化図

18 エ綾瀬水系 ( 図 -9) 綾瀬本 (C 類型 )4 地点の OD 年度平均値は 2.1~2.5mg/L で前年度 (3.4~3.8mg/L) より大きく改善した OD 適合割合は全地点で 100% であり前年度 (75~83%) より改善した支では古綾瀬 (D 類型 ) の綾瀬合流点前の OD 年度平均値は 4.0mg /L で前年度 (6.5mg/L) より改善した OD 適合割合は 100% であったまた伝右の伝右橋毛長の水神橋は OD 年度平均値がそれぞれ 2.4mg /L 2.9mg/L で前年度 (3.4mg/L 3.6mg/L) より改善した綾瀬水系においてはすべての地点で前年度より改善した図 -9 OD 年度平均値でみた綾瀬水質縦断変化図 25 年度畷橋は欠測

19 オ新河岸水系 ( 図 -10) 新河岸本 (C 類型 )3 地点の OD 年度平均値は 0.9~3.1mg/L で前年度 (1.6~2.9mg/L) と同程度であった OD 適合割合は前年度同様いずれも 100% であった支の不老 (C 類型 ) では入曽橋で OD 年度平均値が 2.9mg/L で前年度 (2.5mg/L) より悪化したが基準点である不老橋では OD 年度平均値が 2.5mg/L と前年度 (4.1mg/L) より改善し OD 環境基準を達成した支の OD 年度平均値は白子 (C 類型 ) で 2.4mg/L( 前年度 2.2mg/L) 黒目 (C 類型 ) で 1.0~1.3mg/L( 前年度 0.9~1.2mg/L) 柳瀬 (C 類型 ) で 1.2~3.0mg/L( 前年度 1.4~2.7mg/L) 東で 1.4mg/L( 前年度 1.5mg/L) と全体的に前年度と同程度であった図 -10 OD 年度平均値でみた新河岸水質縦断変化図カ利根水系 ( 図 -11)

20 利根本 ( 類型 )5 地点の OD 年度平均値は 0.8~1.3mg/L で前年度 (0.8~1.5mg/L) より改善したまた OD 適合割合は 100% ph 適合割合は 100% SS 適合割合は 92~100% DO 適合割合は 100% 大腸菌群数適合割合は 17~50% ですべての項目で前年度より改善した支の小山の OD 年度平均値は下流域 ( 類型 ) の新明橋で 2.2mg/L 上流域 ( 類型 ) の一の橋と新元田橋でそれぞれ 2.4mg/L 1.1mg/L であった OD 適合割合は 58~100% で大腸菌群数の適合割合は 0~33% であった元小山 ( 類型 ) の県道本庄妻沼線交差点の OD 年度平均値は 3.1mg/L で前年度 (3.3mg/L) より改善したが OD 適合割合は 58% と低く環境基準は達成できていない福 ( 類型 ) の昭和橋の OD 年度平均値は 2.7mg/L で前年度 (3.7mg/L) より改善したが OD 適合割合は 67% と低く環境基準は達成できていない唐沢 ( 類型 ) 森下橋の OD 年度平均値は 2.3 mg/l で前年度 (2.0mg /L) よりやや悪化した OD 適合割合は 83%( 前年度 100%) で環境基準を達成した神流 ( 類型 ) の 2 地点の OD 年度平均値はいずれも 0.7mg/L( 前年度いずれも 0.6mg/L) と良好であった OD 適合割合は 100% 大腸菌群数の適合割合は 33~42% であった元小山と福では OD 環境基準の達成が困難な状況が続いているが OD 年度平均値を長期的に見るといずれも改善傾向にある図 -11 OD 年度平均値でみた利根水質縦断変化図 4) 県内河の OD 年度平均値の改善状況 ( 資料 10-1)

21 ア OD 濃度レベルごとの水質測定地点数の推移昭和 46 年からの推移 ( 図 -12) を見ると OD 年度平均値 3.0mg/L 以下の地点が著しく増加するとともに OD 年度平均値 8.1mg/L 以上あるような汚濁が著しい地点はみられなくなった図 -12 OD 濃度レベルごとの水質測定地点数の推移 (S46~H26 年度 ) イアユが棲める水質の河の割合の推移一般にアユが棲める目安となる水質である OD 年度平均値 3.0mg/L 以下の河の割合は 26 年度において 84%(94 地点中 79 地点 ) であり前年度の 72% (94 地点中 68 地点 ) より 12 ポイント増加したまた 22 年度の 77%(94 地点中 72 地点 ) を上回り過去最高であった平成 17 年度は 52% であったがその後は改善傾向にあり 23 年度以降は右肩上がりで推移している ( 図 -13) 図 -13 アユが棲める水質の河の割合の推移 ( 過去 10 年間 ) (2) 湖沼 ( 表 -6 表 -7)

22 COD は環境基準の類型指定がされている 3 湖沼 3 地点の内 2 地点で環境基準を達成した全りんは環境基準の類型指定がされている 3 湖沼 3 地点の内全地点で環境基準を達成した ( 資料 4 資料 8) 表 -6 湖沼の環境基準 (COD) 達成状況類型 75% 水質値基準値達成状況 2.4~5.1 mg/l 3 mg/l 以下 2/ 3 表 -7 湖沼の環境基準 ( 全りん ) 達成状況類型年度平均値基準値達成状況 Ⅲ 0.009~0.021 mg/l 0.03 mg/l 以下 3/ 3 3 水生の保全に係る環境基準項目 ( 資料 9) 水生保全に係る環境基準項目として全亜鉛ノニルフェノール直鎖アルキルベンゼンスルホン酸及びその塩 (LS) が設定されている全ての項目において河では環境基準の類型指定がされている 41 水域全てで湖沼では環境基準の類型指定がされている 2 湖沼全てで環境基準を達成した 4 要監視項目 ( 資料 1-2 資料 2-2) 人の健康の保護に関連する物質ではあるが公共用水域等における検出状況等からみて現時点では直ちに環境基準項目とはせず引き続き知見の集積に努めるべきと判断されるものについては要監視項目として位置付け継続して公共用水域等の水質測定を行いその推移を把握していくこととされており平成 26 年度は 31 項目を測定した各地点における調査では全マンガンが 3 地点で 3 回指針値を超過した 5 トリハロメタン生成能特定水道利水障害防止のための水道水源水域の水質の保全に関する特別措置法第 24 条に基づき県内の主要な河 38 地点湖沼 2 地点においてトリハロメタン生成能を調査した各調査地点におけるトリハロメタン生成能の年度平均値は 0.013~0.087mg/L ( 平均値 :0.038mg/L) で滑の八幡橋が 0.087mg/L と最も高く荒の中津合流点前が 0.013mg/L と最も低かった表 -8 トリハロメタン生成能水質目標値 ( 参考 ) 水域の水温水質目標値 ( 年平均値 ) 15 以下 0.09 mg/l 15 を超え 20 以下 0.08 mg/l 20 を超え 25 以下 0.07 mg/l 25 を超え 30 以下 0.06 mg/l 30 を超え 35 以下 0.05 mg/l 水域の水温は当該水域の月平均値の年間最高値とするトリハロメタン生成能は浄水処理の標準的な条件 (ph7 20 ) において塩素処理を行い生成されるトリハロメタン ( クロロホルムブロモジクロロメタンジブロモクロロメタンブロモホルムの 4 物質 ) の量をいう

23 図 -14 河水質状況 ( 平成 26 年度 ) OD 年度平均値 1.0mg/L 以下 1.1~2.0mg/L 2.1~3.0mg/L 3.1~5.0mg/L 5.1~8.0mg/L 8.1mg/L 以上治水橋開平橋久下橋正喜橋親鼻橋中津八丁橋山王橋中土手橋入間大橋落合橋センター前給食落合橋今橋東松山橋高麗大橋とげ橋成木大橋徒歩橋天神橋吉見橋赤平橋原谷橋八条橋豊橋内匠橋中島橋昭和橋あい橋ふれ笹目橋いろは橋三園橋東橋栄橋不老橋栗橋利根大堰坂東大橋流山橋昭和橋新明橋一の橋県道本庄妻沼線交差点合流点前元小山烏神流小山下久保ダム吉田赤平中津二瀬ダム横瀬入間槻高麗都幾荒唐沢福和田吉野市野越辺成木霞不老柳瀬東黒目新河岸武蔵水路利根谷田中渡良瀬星元荒小畔大落古利根倉松鴨綾瀬新方江戸大場白子右芝伝毛長綾瀬古藤武橋神流橋笹目橋秋ケ瀬取水堰御成橋境橋論處橋柳橋荒合流点前 2.8 笹目樋管 2.1 市立浦和南高校脇加茂橋初雁橋 1.0 富士見橋豊水橋兜合流点前 0.5 天神橋 1.3 大和橋潮止橋弥生橋行幸橋 3.4 道橋手代橋戸橋 2.2 槐伝右橋綾瀬合流点前 2.9 水神橋 4.4 葛三橋八幡橋 2.4 渋井橋杉戸古橋旭橋都県境地点二柳橋 1.4 中橋入曽橋刀水橋 0.9 上武大橋野田橋 0.8 関宿橋森下橋忍滑落合橋前屋敷橋八幡橋松富橋小渕橋笹 1.1 新元田橋 1.0 山吹橋 0.8 明覚 0.8 合流点前大内沢畷橋 2.2 荒貯水池

資料 1 測定地点一覧表 ( 河川 ) 地点番号生 1 C 物 B 生 2 A 物 B 生 3 A 物 B 生 4 A 物 B 生 5 A 物 B 生 6 A 物 B 7 A 生物特 B 生 8 A 物 A 生 9 AA 物 A 生 10 D 物 B 生 11 D 物 B 12 D 環基準点類境一

資料 1 測定地点一覧表 ( 河川 ) 地点番号生 1 C 物 B 生 2 A 物 B 生 3 A 物 B 生 4 A 物 B 生 5 A 物 B 生 6 A 物 B 7 A 生物特 B 生 8 A 物 A 生 9 AA 物 A 生 10 D 物 B 生 11 D 物 B 12 D 環基準点類境一資料 1 測定地点一覧表 ( 河川 1 C 物 2 物 3 物 4 物 5 物 6 物 7 物特 8 物 9 物 10 D 物 11 D 物 12 D 環類境一型基般物準物あら荒あき秋じ治かい開お御く久しょう正おや親しば芝しんしば芝はっ八さかい境さん山ケがつ津へい平なり成げ下き喜はな鼻ちょう丁のう王しゅ取せき堰戸田市 35.48.0 6 139.38.53