SEA JAPAN 海上技術安全研究所主催セミナー AR 技術から造船のサイバーフィジカルシステムの実現に向けて 2016 年 4 月 14 日松尾宏平 CopyrightC 2015 National Maritime Research Institute,

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1 SEA JAPAN 海上技術安全研究所主催セミナー AR 技術から造船のサイバーフィジカルシステムの実現に向けて 2016 年 4 月 14 日松尾宏平 kohei@nmri.go.jp

2 AR 技術とものづくり AR (Augmented Reality, 拡張現実 ) 技術 : 情報端末を使って様々な情報をオーバーレイ直感的人の認知を拡張新しい情報の提示の仕方人と情報の新しいやり取りの仕方広告宣伝エンターテイメントの分野で利用拡大かざせば見える! 1

3 ものづくりでの利用 : 車家電業界組立メンテのサポート造船分野で想定される目的 : 生産の指示サポート教材技能伝承研究開発の経緯 : 人依存が強い産業でより効果大造船での応用事例なし BMW の取り組み : 車のメンテナンスをサポートする AR システム研究の目的 : AR 技術の造船応用への有効性を確認造船利用の場合の技術的課題の抽出造船向け AR アプリケーションの研究開発 2

4 AR (Augmented Reality): 新しい情報の提示の仕方人と情報の新しいやり取りの仕方リアルタイムインタラクティブ要素技術原理 : 認識技術 Computer Graphics 表示するコンテンツ AR の主な認識方法 : マーカーベースマーカーレスロケーションベース Object Camera Object Based Recognition (Marker-less) 3D objects Monitor Marker Based Recognition Location Based Recognition GPS Camera 3D objects Camera 3D objects Marker Monitor Motion sensor Monitor 3

5 造船作業を支援する AR アプリケーションの開発研究期間 : 2011 年 ~ 開発アプリケーション : 造船の現場作業生産管理を支援するアプリの開発 - 曲げ加工支援 AR アプリケーション - 配管施工支援 AR アプリケーション - 艤装作業支援 AR アプリケーション現在いずれのアプリも造船所での実運用に向けた製品版アプリの開発を推進中 4

6 曲げ加工支援 AR アプリケーション海技研ではぎょう鉄の科学的アプローチに実績あり匠の技ぎょう鉄を支援する AR アプリケーション鞍型形状皿形形状溶接線ビルジ部 ( ガウス曲率 =0) 5

7 曲面の 3 次元形状がイメージしにくい目的曲面への成形プロセスの立案が難しい計画した成形プロセス通りに成形するのが難しい曲げ型を用いた仕上がりの形状計測が難しい施工手順に関する情報が少ない形状確認は曲げ型 ( 木型 ) を使って行う職人自身が施工手順を決定する施工前の外板プレス作業形状確認形状を定量的に評価することが難しい形状変化に応じて施工手順が変わるガス加熱作業形状確認作業終了 6

8 マーカーベースによる外板認識 AR ライブラリ ARToolkit を使用 ( カメラ接続マーカー認識 ) 7

9 デモ動画の放映 8

参考曲率線展開法曲率線展開法 : 曲率線を展開基線に展開する外板展開手法曲率線がそのままプレス線ガス加熱線などの現場での施工線になる曲率線 : 面外曲り ( 法曲率 ) の最大最小方向をそれぞれ結んだ曲面上の 2 組の曲線 Z 1.5 1.45 1.4 1.35 1.3 1.25 1.2 1.15-4.

10 参考曲率線展開法曲率線展開法 : 曲率線を展開基線に展開する外板展開手法曲率線がそのままプレス線ガス加熱線などの現場での施工線になる曲率線 : 面外曲り ( 法曲率 ) の最大最小方向をそれぞれ結んだ曲面上の 2 組の曲線 Z X 第 1 曲率線 : 曲がりの最も大きい方向第 2 曲率線 : 交差する他方を結んだもの最もメリハリのある 2 組の曲線外板展開 : 展開基線外板加工 : プレス線ガス加熱線 Y 10 9 ペーパークラフトでの曲率線に基づく任意曲面の成形 9

11 艤装作業支援 AR アプリケーション取り付ける艤装品の図面を出したり取付け箇所の案内現場で作業管理する AR アプリ 2014 年度に開発したアプリ富士通殿のシステムをベースに開発取り付ける管について図面で確認している様子 - 図面 ( 配置図 ) が複雑で該当する管がどれかどのように取り付けるかの理解に時間を要する - 現在現場から詳細な作業状況 ( 管一品ごとの作業のかかり終了の報告 ) はされていない 10 10

12 艤装作業支援 AR アプリケーションの機能 : 艤装品の認識 ( マーカー貼付 ) 関連図面の自動表示取付け箇所の AR 的ガイド各種コメント等の追記情報共有進捗管理 Main View Input comments Input work status AR guidance Pipe drawing Arrangement drawing 11

13 管一品ごとの進捗管理の様子完了配管 / 予定配管タブを開くと配管毎の日程本システムによる配管取り付けの進捗管理画面の様子 12

14 13

15 デモ動画の放映実績送信作業一覧申し送り一覧管一品情報管符号 FY-8 品名管 FY8 番系統燃料系統デッキアッパーデッキ船体マーカ位置名称デモ設備一品図 3 作業入力諸管配置図 (2D) + 申し送り諸管配置図 (3D) q 管取付位置 14

16 AR アプリケーションの操作の流れ準備作業支援モード管取付位置表示モードサーバに実績データを送信船番を選択船ごとにシナリオデータを作成します情報表示メニューアイコン取付け区画の時管 3D モデルを重畳表示船体マーカデータをダウンロード作業員を選択ダウンロードしておけばオフラインでも利用可能です作業員ごとに担当作業内容を表示できます申し送り管の AR マーカを読み込み必要な情報を表示する取付け対象外の区画の時船体マーカ名称 15

17 3D CAD との連携設計 ( 汎用 CAD) MaintenanceViewer サーバ設計側は船ごとのフォルダ配下に造船一隻に必要な情報を格納現場 (AR クライアント ) 側は該当船のフォルダ配下を参照する現場 AR クライアント ( スマートデバイス ) 出力船 1 名称船 2 名称船 3 名称船 4 名称船 5 名称船 6 名称情報表示船名称管一品情報.csv 一品図諸管配置図 ( 二次元 ) 諸管配置図 ( 三次元 ) 配管 3D モデル配管重心位置.csv 船体マーカ情報.csv CAD 寸法情報.ini 管 1.pdf, 管 2. pdf, 管 3. pdf 管 1.jpg, 管 2.jpg, 管 3.jpg 管 1.dds, 管 2.dds, 管 3.dds 管 1.zip, 管 2.zip, 管 3.zip 16

18 AR 技術と造船の CPS (Cyber Physical System) AR 技術は単にビジュアルな生産支援をするだけではないカメラを通して映像や音声等を記録現場でリアルタイムに情報にアクセス構内の誰とでもどことでも常時接続設計データ 3D モデルとも常時アクセス可能遠隔にいる誰かとも状況経験を共有 ( 熟練工が自宅等から指示支援も ) 現物に情報を貼り付けることができる ( 船内付箋船内 google map 構内 SNS etc.) ナチュラルなユーザーインタフェース 17

19 3 次元情報設計工作工程情報工作現場現場の情報設計情報の現場での有効活用 3 次元表示 3 次元での認識紙の図面からの脱却作業員が設計を行う現場設計の構想設計部だけで設計するのではなく現場でも設計を 18

MENU 3D DRAWINGS 3D VIEWER AR VIEWER SCHEDULE INFORMATION CONTACT MY STATUS LOGIN MY SCHEDULE MONTH/WEEK/DAY MY DRAWING MY MEMO MY WORK-LOG MY ACCOUNT センサー部材にマーカを印字したりチップを備え付けたりすることで

作業手順の指示建造データの取得他工程サーバ最新リアルタイム進捗情報建造データ - 作業記録 - 形状データ身体生理データ MENU 3D DRAWINGS 3D VIEWER AR VIEWER SCHEDULE INFORMATION CONTACT MY STATUS LOGIN MY SCHEDULE MONTH/WEEK/DAY MY DRAWING MY MEMO MY

20 MENU 3D DRAWINGS 3D VIEWER AR VIEWER SCHEDULE INFORMATION CONTACT MY STATUS LOGIN MY SCHEDULE MONTH/WEEK/DAY MY DRAWING MY MEMO MY WORK-LOG MY ACCOUNT センサー部材にマーカを印字したりチップを備え付けたりすることで端末をかざすと当該部材に関する各種情報をシームレスに取得するまたその場で端末に作業状況等を入力したり録画したりしてこれまでは拾えなかった建造に関する情報を取得する他ブロック PARTS: FUE0119_k BLOCK: BC-4G6 PANEL: NA7-S 3 次元図面データ前後工程進捗情報周辺フロックの施工後形状データ生産指示情報不具合発生情報各種連絡事項作業手順の指示建造データの取得他工程サーバ最新リアルタイム進捗情報建造データ - 作業記録 - 形状データ身体生理データ MENU 3D DRAWINGS 3D VIEWER AR VIEWER SCHEDULE INFORMATION CONTACT MY STATUS LOGIN MY SCHEDULE MONTH/WEEK/DAY MY DRAWING MY MEMO MY WORK-LOG MY ACCOUNT SHIP: 7777 BLOCK: BC-4G6 PLATE: NA7-S STATUS PROCESS QUALITY 一部に AR 技術で直感的表示 PARTS: FUE0119_k BLOCK: BC-4G6 PANEL: NA7-S 全体の進捗管理リスケジュール機能ビッグデータ解析等による建造最適化作業進捗の自動集計作業マニュアル教材他部署将来は Google glass なども作業者の User Interface 19

21 まとめ AR 技術とは造船工場に ICT の情報網を張り巡らすことの一部工場の最適化 ( 生産の最適化 ) 造船 CIM の理念の実現? 新しい造船の仕事のあり方現場からの設計等建造のトレーサビリティスマートフォン等の普及で私たちの社会が変わっていく今の状況と同じことが造船の現場でも起こりうる 20

AR 技術を用いた造船生産支援システムの開発について構造基盤技術系松尾宏平 1

AR 技術を用いた造船生産支援システムの開発について構造基盤技術系松尾宏平 1 AR 技術を用いた造船生産支援システムの開発について構造基盤技術系松尾宏平 1 AR 技術とものづくりへの応用について AR (Augmented Reality 拡張現実 ) 技術 : 情報端末を使って様々な情報をオーバーレイ直感的人の認知を拡張新しい情報の提示の仕方人と情報の新しいやり取りの仕方広告宣伝エンターテイメントの分野で利用拡大かざせば見える! 平成 27 年度

SEA JAPAN 海上技術安全研究所主催セミナー AR 技術から造船のサイバーフィジカルシステム の実現に向けて 2016 年 4 月 14 日 松尾宏平 CopyrightC 2015 National Maritime Research Institute,

SEA JAPAN 海上技術安全研究所主催セミナー AR 技術から造船のサイバーフィジカルシステムの実現に向けて 2016 年 4 月 14 日松尾宏平 CopyrightC 2015 National Maritime Research Institute,