平成 24 年 9 月 1 日 2012 年度日本臨床検査標準協議会学術集会 HbA1c 適正運用機構群馬大学大学院医学系研究科臨床検査医学群馬大学医学部附属病院検査部村上正巳 1

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かおりおとべ
5 years ago
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1 平成 24 年 9 月 1 日 2012 年度日本臨床検査標準協議会学術集会 HbA1c 適正運用機構群馬大学大学院医学系研究科臨床検査医学群馬大学医学部附属病院検査部村上正巳 1

2 国際 4 団体によるコンセンサスステートメント Diabetes Care 30: ,2007 国際 4 団体 :ADA ( 米国糖尿病学会 ) EASD ( 欧州糖尿病学会 ) IFCC ( 国際臨床化学連合 ) IDF ( 国際糖尿病連合 ) 測定体系と報告値は国際的に標準化されるべき測定体系はIFCC 法を基準測定法とする IFCC 値の報告単位はmmol/molとし IFCC-NGSP 換算式で換算 NGSP 値 (%) を併記する将来的に基準を満たせばHbA1c 換算平均血糖値 (ADAG) も報告する治療目標値はIFCC 値換算 NGSP 値で表す 2

3 IFCC 値 JDS 値 NGSP 値の換算式 46 mmol/mol IFCC 値国際標準 IFCC(mmol/mol) =10.39xJDS(%)-16.8 JDS(%)=0.0963xIFCC (mmol/mol)+1.62 IFCC(mmol/mol) =10.19xNGSP(%)-19.9 NGSP(%)=0.0981xIFCC (mmol/mol)+1.95 JDS 値日本 NGSP 値米国ほか NGSP(%) =1.019xJDS(%)+0.30 JDS(%) =0.981xNGSP(%) % 6.5% 3

4 HbA1c 国際標準化に関するわが国の対応ー糖尿病関連検査の標準化に関する委員会報告ー糖尿病関連検査の標準化に関する委員会柏木厚典門脇孝羽田勝計名和田新伊藤博史富永真琴及川真一野田光彦河村孝彦三家登喜夫難波光義柱本満笹原誉之西尾善彦武井泉梅本雅夫桑克彦村上正巳小栗孝志糖尿病 52: ,2009 日常診療での HbA1c の表記法 JDS(%), IFCC(mmol/mol) を併記 HbA1c 6.1%, 46 mmol/mol 4

5 糖尿病関連検査の標準化に関する委員会第 5 回平成 21 年 8 月 13 日 HbA1c を糖尿病診断基準に取り入れるという世界的動向 JDS 値を用いるか NGSP 値を用いるかの問題第 6 回平成 21 年 11 月 18 日 NGSP 相当値の併記に関する検討 HbA1c のサーベイの施行に関する検討について第 7 回平成 22 年 2 月 21 日 NGSP 相当値への移行を平成 24 年 3 月までに行う方針第 8 回平成 22 年 7 月 24 日 JDS による新診断基準に用いる新規 HbA1c への対応作業の現況と今後の課題特定健診保健指導の問題 5

HbA1c JDS 値と NGSP 値と国際標準値 2010 年 HbA1c JDS 値日本 HbA1c NGSP 値米国ほか NGSP 値 (%)=1.019xJDS 値 (%)+0.30 6.

6 HbA1c JDS 値と NGSP 値と国際標準値 2010 年 HbA1c JDS 値日本 HbA1c NGSP 値米国ほか NGSP 値 (%)=1.019xJDS 値 (%) % JDS 値 (%)=0.981xNGSP 値 (%) % 表記が国際的に IFCC 値に統一されるのはしばらく先になる見通し国際標準値 =JDS 値 +0.4% NGSP 値 6

7 HbA1c の国際標準化日常臨床検診健康診断など英文論文や国際学会の発表 2010 年 5 月 26 日新しい診断基準の策定 2010 年 7 月 1 日新しい診断基準の施行 201 年月日新しい HbA1c ( 国際標準値 ) への全国一斉変更日時に関する告知広報活動準備活動現行の HbA1c (JDS 値 ) 現行の HbA1c (JDS 値 ) を継続して使用現行の HbA1c (JDS 値 ) 2010 年 7 月 1 日以降国際標準化された新しい HbA1c ( 国際標準値 ) に変更 201 年月日国際標準化変更日新しい HbA1c ( 国際標準値 ) への全国一斉変更を実施 201 年月日以降国際標準化された新しい HbA1c ( 国際標準値 ) に変更 7 改訂診断基準とHbA1cに関する記述の原則と実例日本糖尿病学会ホームページ 2010 年 8 月 16 日

8 米国の標準化ネットワーク NGSP:National Glycohemoglobin Standa CPRL:Central Primary Reference Laboratory SRL SRL:Secondary Reference Laboratory certification blood sample CPRL SRL SRL PRL PRL blood certification sample blood samplecertification Manufacturer Clinical calibrator Lab. NGSP Guideli

9 NGSP の認証取得と NGSP 値平成 23 年 8 月 10 日第 9 回糖尿病関連検査の標準化に関する委員会 HbA1c 国際標準化の対応に関するこれまでの取り組みと今後の予定 ~ 特に特定健診特定保健指導に派生する諸問題 ~ HbA1c 国際標準化変更日を平成 24 年 4 月 1 日から開始するに当たって派生する諸問題平成 23 年 10 月 1 日検査医学標準物質機構 (ReCCS) が JDS 値を決める KO500 法で NGSP の基準測定施設であるアジア地区 Secondary Reference Laboratory (ASRL) の認証を取得し NGSP 値と呼称することが可能となった平成 23 年 11 月 27 日日本糖尿病学会定例理事会日常臨床 : 平成 24 年 4 月 1 日から HbA1c(NGSP) を用い HbA1c(JDS) を併記特定健診保健指導 : 平成 25 年 3 月 31 日まで HbA1c(JDS) のみ報告以降は未定平成 23 年 12 月 1 日第 10 回糖尿病関連検査の標準化に関する委員会 HbA1c 国際標準化に関する基本方針について HbA1c 測定に関する Manufacturer Meeting( 平成 23 年 12 月 12 日 ) について 9

10 NGSP 値と JDS 値の関係式 NGSP 認証前の関係式 NGSP 値 (%)=1.019xJDS 値 (%)+0.30 JDS 値 (%)=0.981xNGSP 値 (%) NGSP 認証後の関係式 NGSP 値 (%)=1.02xJDS 値 (%)+0.25 JDS 値 (%)=0.980xNGSP(%) IFCC 値との関係式? 10

12 第 1 回 HbA1c 適正運用機構準備委員会平成 24 年 5 月 9 日 18 時 19 時日本臨床検査医学会事務局出席者 : 矢冨裕植木浩二郎武井泉石橋みどり村上正巳 ( 敬称略 ) 議題 1. 機構の名称目的について 2. 構成員組織について 3. 機構の運営方法について 4. 機構における検討課題 1 NGSP 値維持管理に関する機構の関与 2 JDS 値の今後の扱い 3 IFCC 値の今後の扱い 12

13 HbA1c 適正運用機構臨床検査医学会 JSLM 臨床検査薬協会 JACRI 臨床化学会 JSCC 臨床衛生検査技師会 JAMT HbA1c 適正運用機構臨床検査標準協議会 JCCLS 糖尿病学会 JDS 検査医学標準物質機構 ReCCS 13

14 委員長 HbA1c 適正運用機構名簿村上正巳 ( 群馬大学臨床検査医学教授,JSLM 理事,JDS 標準化委員会委員 ) 副委員長委員柏木厚典 ( 滋賀医科大学教授理事病院長副学長 JDS, 標準化委員会委員長 ) 武井泉 ( 東京歯科大学市川総合病院教授,JSCC 糖尿病関連指標専門委員会委員長 ) 矢冨裕 ( 東京大学臨床病態検査医学教授,JCCLS 糖尿病関連検査標準化委員会委員長 ) 雨宮伸 ( 埼玉医科大学小児科教授,JDS 学術評議員 ) 植木浩二郎 ( 東京大学代謝栄養病態学准教授,JDS 理事 ) 石橋みどり ( 慶應義塾大学中央臨床検査部課長,JSCC 常務理事 ) 佐藤麻子 ( 東京女子医科大学臨床検査科教授,JSCC) 前川真人 ( 浜松医科大学臨床検査医学教授,JSLM 常任理事 ) 永峰康孝 ( 徳島大学病院キャリア形成支援センター JAMT), 技術専門委員望月克彦 ( 臨床検査薬協会技術委員会委員長, 富士レビオマーケティング部 ) 安部正義 ( 臨床検査薬協会技術委員会副委員長, アークレイ学術センター ) 山口真理 ( 臨床検査薬協会技術委員会副委員長, ロシュダイアグノスティックス事業本部 IVD ) ( 敬称略 ) 14

15 ( 名称 ) HbA1c 適正運用機構規程第 1 条本機構は HbA1c 適正運用機構とする ( 目的 ) 第 2 条我国において HbA1c を NGSP 値に変更するにあたりその適正かつ健全な運用がなされるよう管理することを目的とする ( 事業 ) 第 3 条前条の目的達成のため必要に応じて委員会を開催しまた必要な次の事業を行う HbA1c 測定の適正な国内認証の監視 HbA1c 測定値の維持管理の確認 15

16 HbA1c 適正運用機構規程 ( 委員組織 ) 第 4 条機構を円滑に運営するため下記の委員をおく委員長 :1 名副委員長 :2 名委員 : 若干名委員は日本臨床検査医学会日本糖尿病学会日本臨床化学会日本臨床検査標準協議会日本臨床衛生検査技師会から推薦を受けた者とするこの他委員長が必要と認めた者 ( 若干名 ) を委員とすることができる委員長は委員の中から互選により決定され副委員長は委員長の指名による ( 任期 ) 第 5 条任期は 2 年とし再任を妨げない 16

17 ( 会議 ) HbA1c 適正運用機構規程第 6 条委員会は委員の過半数の出席がなければ開くことができない 2. 議事は出席委員の過半数をもって決し可否同数のときは議長の決するところによる ( 委員以外の出席 ) 第 7 条委員長が必要と認めたときは委員以外の者を会議に出席させその意見を聴くことができる ( 会計 ) 第 8 条委員を推薦する学会ならびに団体の拠出金により機構を運営する ( 事務局 ) 第 9 条事務局は日本臨床検査医学会事務局に置く住所東京都千代田区神田小川町 2-2 UI ビル 2F 電話 FAX ( 規程の変更 ) 第 10 条この規程の変更は機構委員の過半数以上の同意を必要とする 17

18 第 1 回 HbA1c 適正運用機構運営会議平成 24 年 8 月 3 日 17 時 19 時日本臨床検査医学会事務局出席者 : 矢冨裕武井泉雨宮伸植木浩二郎石橋みどり佐藤麻子永峰康孝望月克彦安部正義山口真理村上正巳 ( 敬称略 ) 議題 1.HbA1c 適正運用機構発足について 1 HbA1c 適正運用機構発足の経緯について 2 日本糖尿病学会における NGSP 値の現状について 2.HbA1c 適正運用機構の運営と役割について 3.HbA1c 適正運用機構の活動について 1 NGSP 値の標準物質と認証について 2 NGSP 値の精度管理サーベイランスについて 3 JDS 値の今後の扱いについて 4 IFCC 値の今後の扱いについて 18

19 第 1 回 HbA1c 適正運用機構運営会議日本糖尿病学会における NGSP 値の現状について 1 当面の課題 NGSP 値に適切に移行できているか確認する精度管理サーベイランスを実施する 2 特定健診の問題 2013 年 4 月から2 期目になるので日本糖尿病学会として NGSP 値の使用を要望している 3 JDS 値併記の問題精度管理とトレーサビリティーの観点からはJDS 値を維持する必要があるが日本糖尿病学会では2~3 年で併記を止めてNGSP 値に完全に移行したいと考えている 19

20 第 1 回 HbA1c 適正運用機構運営会議 HbA1c 適正運用機構の今後の活動について 1 NGSP 値の標準物質と認証について臨薬協の委員会で質問事項をまとめ年内に検査医学標準物質機構 (ReCCS) と協議を行う予定とする 2 NGSP 値の精度管理サーベイランスについて 2013 年以降に日本臨床化学会が主導で実施することとする 3 JDS 値の今後の扱いについて JDS 値の併記を行わなくなるとしても正確性担保のために JDS 値を維持すべきである 4 IFCC 値の今後の扱いについて NGSP 認証後の IFCC 値と NGSP 値の関係を確認すべきである 20

平成 23 年 10 月 13 日第 5 回保険者による健診保健指導等に関する検討会資料 1 HbA1c 表記見直しへの対応について HbA1c 表記の国際標準化に向けて関係者間での調整状況を踏まえ本検討会としては以下の方針を基本として詳細な事項については実務担当者によるワーキンググル

資料 3 HbA1c 表記見直しへの対応について平成 23 年 10 月 13 日第 5 回保険者による健診保健指導等に関する検討会資料 1 HbA1c 表記見直しへの対応について HbA1c 表記の国際標準化に向けて関係者間での調整状況を踏まえ本検討会としては以下の方針を基本として詳細な事項については実務担当者によるワーキンググループにおいて検討することとしたいまたその検討の結果

平成 24 年 9 月 1 日 2012 年度日本臨床検査標準協議会学術集会 HbA1c 適正運用機構 群馬大学大学院医学系研究科臨床検査医学 群馬大学医学部附属病院検査部 村上正巳 1

平成 24 年 9 月 1 日 2012 年度日本臨床検査標準協議会学術集会 HbA1c 適正運用機構群馬大学大学院医学系研究科臨床検査医学群馬大学医学部附属病院検査部村上正巳 1