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1 私の乳癌の診断と治療 まさい乳腺クリニック 正井良和 中央市民病院 Open Conf.

2 乳癌の疫学

3 乳癌の病理 診断技術の進歩と意識の高まりにより早い段階の乳癌が増えている ステージ 0 は 15% 1 は 40% 2 は 20% 3 は 10 % 4 は 5% 程度の印象

4 過去の乳癌の治療成績 20 年以上前 (10 年生存率 ) 約 85% 約 75% 約 70% 約 40% 約 10% 治療法の進歩により治る人がどんどん増えている 私個人はステージ 4 でも治癒をめざして良い時代が来たと考えている 10 年以上前

5 乳癌治療の特色 概ね進行が遅く 治療によく反応するため比較的治りやすい癌です 手術 温存手術の割合が増加し 9 割以上に施行されている センチネルリンパ節生検が広く行われるようになり QOL(quality of life: 生活の質 ) を損ねる後遺症である上肢浮腫が減尐してきた 薬物療法 有効な抗癌剤が多い ホルモン療法が有効 分子標的治療剤ハーセプチンやタイケルブが使える 骨転移に対しゾメタなどが有効 ( ゾメタは再発予防効果もある )

6

7 I. 診断 II. 手術 III. 薬物療法 診断の流れ 病理学的検査 整容性向上のために センチネルリンパ節生検 ガイドライン ホルモン療法 化学療法 術後補助化学療法術前化学療法転移性乳癌の治療

8 I. 診断 診断の流れ 病理学的検査

9 診断の流れ 問診 視触診 マンモグラフィ (MMG) 若年者で省略の場合あり ここまでがマンモグラフィー検診 乳腺超音波 (US) USで腫瘤あり * USで腫瘤なく異常石灰化のみ * CNB FNA US 下 MMT マンモトーム (MMT) 生検 異常なし 1-2 年毎の検診 乳癌 CT MRI etc. 良性 治療へ 3-12 か月後の再診または切除 ( 生検 ) * 血性乳頭分泌のみの場合は細胞診と共に MRI を行う

10 マンモグラフィ (MMG) 腫瘤 石灰化

11 腫瘤のカテゴリー分類 1 異常なし 2 良性 形態 円形多角形分葉形不整形 3 高確率で良性 4 悪性の疑い 5 悪性 境界 明瞭平滑微細鋸歯状不明瞭スピキュラ 濃度 脂肪濃度高濃度等濃度 評価困難

12 良性石灰化 (1,2) 石灰化のカテゴリー分類 血管線維腺腫円形中心透亮性 鑑別が必要な石灰化 1 異常なし 2 良性 3 高確率で良性 4 悪性の疑い 5 悪性 微小円形淡く不明瞭多形性 不均一微細線状 瀰漫性領域性集簇性線状区域性 ,

13 マンモグラフィーの問題点 若い方は乳腺が多く 腫瘤が見分けにくい だから MMG 検診は 40 歳以上 はずかしい 当院では女性技師が月水土に来ます 痛い おなかの脂肪をつまんでも痛くないように 痛むのは乳腺である 正確な診断のためにも生理のある方の検診は乳腺が柔らかくなる生理後 ( 開始後 5-12 日 ) が良い

14 乳腺超音波

15 乳腺超音波カテゴリー分類 内部エコー

16 私の病理検査法 超音波で異常あり yes USガイド下針生検 CNB:coreless needle biopsy yes 5mm 以上 no no MMG で cat.3 以上の石灰化 yes no マンモトーム生検 経過観察 判定困難 穿刺吸引細胞診 FNA:fine needle aspiration ABC:aspiration biopsy cytology US 下マンモトーム生検 切除生検 判定困難 US ガイド下 FNA

17 吸引細胞診 (FNA, ABC) 多くの場合良性 悪性の鑑別のみ乳管内乳頭腫と非浸潤癌の鑑別が困難な場合あり 針生検 (CNB) 組織診で免疫染色が可能 治療決定に必要 ER/PgR, HER2, MIB-1 等を検査できる マンモトーム (MMT) 多量に採取できるため病理診断はさらに確実だと思うがそれほどのメリットはないと思う 小さな良性腫瘍を全部切除することができる

18 マンモトーム生検神戸中央市民病院では 2006 年 5 月よりステレオガイド下マンモトーム ( 日立製 ) を導入した 現在も神戸市には 1 台しかない ( エコーガイド下のマンモトーム生検を行っているところはある )

19 II. 手術 整容性向上のために センチネルリンパ節生検

20 整容性向上のために (A) 組織欠損部の充填 (B) 皮膚切開の工夫

21 センチネルリンパ節生検 これまでの乳癌手術では腋窩リンパ節はすべて郭清され その結果 20-30% の確率で上肢浮腫が発症していた 転移の無いリンパ節の切除は有害無益である そこで術前転移が無いと診断した症例に対し 最初に転移するはずのリンパ節 ( センチネルリンパ節 ) の生検を行い 転移がなければ以下の郭清を省略する方法が導入された 同定には色素法 RI 法があるが 我々はさらに ICG 蛍光法 (PDE 法 ) を開発した

22 III. 薬物療法 ガイドライン ホルモン療法 化学療法 ( 抗癌剤 )

23 ガイドライン 大規模臨床試験の結果に基づいた 個々の症例に最適な治療を行うための目安 治療全般ー日本乳癌学会 NCCN( 米 ) 術後補助療法 - St. Gallen Adjuvant Online!

24 ガイドラインに基づく治療 1.00 ガイドラインに基づいた治療 0.75 生存率 0.50 ガイドラインから外れている治療 0.25 P< 術後の年数 カナダでの 1,541 人の調査 (1988~1992) JCO 22: 3685, 2004

25 St. Gallen 2009 (St. Gallen 2011 はほとんど同じ ) 増殖能 =Ki67 : 高い :>30% 低い :<15%

26 ER(+) ER(-) HER2(+) C+Tr+H C+Tr HER2(-) H±C C 2011 年 St.Gallen ではこれらの group はホルモン反応性の強度 Ki-67 値 HER2 によって Luminal A( 低悪性度 ) と Luminal B( 高悪性度 ) に再編された

27 Adjuvant! Online 術後補助化学療法の効果がわかるインターネットの無料サイト 米国 San Antonio data baseなどを基に作成 現在乳癌のほか結腸癌版と肺癌版がある例 ) 60 歳 ER(+) grade cm リンパ節転移 1-3 個の10 年生存率術後療法 : アロマターゼ阻害剤 + 化学療法 (AとA TAXANの比較)

28 ホルモン療法 女性ホルモン ( エストロゲン ) が増殖に必要な乳癌 ( ホルモン反応性乳癌 ) に対し 女性ホルモンを減らしたり働きを弱めることで抗癌作用を発揮する

29 乳癌のホルモン療法 ER 陽性細胞が 1% 以上のホルモン反応性乳癌患者 ( 約 2/3) に行う 術後補助療法では 5 年間投与が目安である ただし 10 年行ったほうが良いという臨床試験結果も出始めている 抗癌剤感受性の低い高齢者には副作用の点からも良い適応になる 最近 ER 陽性 HER2 陰性乳癌に乳房温存率向上を目的とした術前ホルモン療法がおこなわれるようになった ( 針生検で MIB-1 を再検することにより早期に効果判定ができる )

30 ホルモン療法の作用点 リュープリンゾラデックス ノルバデックスフェアストン アリミデックスフェマーラアロマシン MPA( ヒスロン H/ プロベラ ) の作用機序は多岐にわたっている

31 化学療法 DNA 合成などを阻害し 増殖能の高い細胞を無差別に攻撃する 毛母細胞や腸管など増殖能の高い正常細胞にも作用し脱毛や下痢などの副作用をきたす

32 乳癌の状態によって以下の 3 つに分けられ それぞれ治療の目的が異なる 術後化学療法 (adjuvant) 術前化学療法 (Neo-Adjuvant C) (Prim.Systemic T) 転移性乳癌 治癒率の向上無再発生存期間の延長乳房温存率の向上抗癌剤感受性の確認 ( 他 adjuvantと同じ ) 延命症状緩和 QOL 向上 ( 治癒?)

33 術後化学療法

34 私の術後化学療法 化学療法が必要な症例は術前化学療法を行っているため適用例はほとんどない 適否は St.Gallen と NCCN に基づいている 再発して後悔しないように私はやや over 気味にしている 術前化学療法の後の高再発危険群に対し TS-1/Xeloda を投与することもある ( 特に triple negative の non-pcr 症例 ) 最近 ER(+) 乳癌で C の重要性が低下したような潮流があるが (St. Gallen など ) C+H H が示されるまで私のなかで C の重要性は変わらないだろう

35 どれかひとつでもあれば化学療法? 免疫組織染色でKi67(MIB-1) の発現割合を測定する 2011 年 St.Gallenでは30% 以上を高値 15% 以下を低値とする Oncotype DX などキット製品による測定 保険適応無く実費で約 50 万円の患者負担 Prospective な検証は現在進行中である ( 結果は出ていない ) 化学療法の適否が判断困難な症例は多数存在する

36 症例 2

37 32 歳女性左乳癌 T2(2.5cm) N1(1/4) M0 IDC(Papillo-tubular ca.) Grade3 ER(+)>10% PgR(+)>10% HER2(1+) Bt+Ax 施行 Adjuvant : 5 -DFUR 1 年間 Zol+TAM 2 年間投与中 胸壁再発 ( 切除 ) から肝転移 左 PSLN 再発発見 5.30 神戸中央市民病院紹介

38 6 月 2 日 7 月 7 日 6.2 DOC DOC75 2

39 CT:08 年 5 月 11 月 PET:08 年 4 月 09 年 3 月 DOCx7 ECx6 TS-1+TAM にて現在 CR 継続中

40 私の ER(+)HER2(-) 化療方針 ER(+)HER2(-) は他の type に比べて著効率が低いことは承知しているが 再発して後悔しないためにも適応を広くしている ( するだけしたら再発しても仕方がない ) 閉経前患者には効果が高く 積極的に使用したい ( 年齢が評価項目から落ちたのは納得できない 40 歳で再発するのと 80 歳で再発するのは社会的意味合い quality of total life が違う )

41 ただし ホルモン療法が適当と考えられる症例には術前からホルモン治療だけを行う 投与後 2 週目以降に針生検を再施行し MIB-1 値の変動をみて治療をそのまま続行するか追加 変更するかを決めている

42 術前化学療法

43 乳癌術前化学療法の意義 1. 本来なら乳房切除術が必要な 3cm 以上の乳癌に対しても腫瘍を縮小させることにより乳房温存術の可能性をもたらすこと 2. 温存可能症例に対してもさらに腫瘍を縮小させることにより 切除範囲を縮小させて乳房変形の尐ない手術の可能性をもたらすこと 3. 原発巣消失例は予後が改善すること 4. 抗癌剤の有効性が in vivo の状態で検証でき 無効な抗癌剤の無駄な投与をしなくてすむこと 再発時の薬剤選択の参考になること

44 私の術前化学療法の適応 化学療法を行うべき症例 St. Gallen などのガイドラインで化学療法が必要とされた症例に積極的に行っている 乳房温存を希望されないなど 乳房切除術が前提であっても抗癌剤の反応性をみるために行うことを勧めている ER(+)PgR(-) 乳癌でも縮小率は悪くなく より美しい温存術を行うため積極的に行っている

45 タイプ別の腫瘍縮小効果 ( 腫瘍径の積の推移 ) 開始前 3コース目前 5コース目前 7コース目前手術前投与前 3コース前 5コース前 7コース前 OPE 前 Luminal A Luminal B HER2 Triple Negative

46 私の術前化学療法の基本 regimen ER(+)HER2(-) ABIx4 (EC+Xel)x4 手術 ホルモン療法 (5 年 ) HER2 (ABI+Tr)x4 (EC+Xel)x4 手術 Tr x14(± ホルモン療法 ) Triple negative ABIx6 (EC+Xel)x6 手術 { TS-1/Xeloda(1-2 年 )} 高危険群と判断すればそれぞれ6コース行う 心疾患合併例でTC(DOC+CPA) を行うことあり TAXANは血管新生阻害作用があるため術後療法ではEC+Xelを先行している EC<EC+Xelである Infusion reactionが稀なためabiとしているが低悪性度癌にはdocの方がいいかも

47 DOC 75 x 4 followed by FEC 75 x 4 根拠 (~2006 年 11 月 ) Anthracycline containing regimen 単独より TAXANE を加えたほうが術前化学療法の成績がよいが 投与順の根拠はない Preliminary study(fec DOC) で FEC より DOC のほうが腫瘍縮小率 有害事象とも勝っていたため DOC を先行させた

48 効果予測のための短期術前療法 増殖因子としての癌遺伝子 Ki67( 免染抗体 :MIB-1) が ER や HER2 と比肩する予後因子 治療決定のための因子として認識されるようになった ER(+)HER2(-) で化学療法適用の重要な指標である (cut off line は 14% が有力 ) 一方 術前にホルモン剤 抗癌剤を 2 週間投与しても腫瘍径はほとんど変わらないが MIB-1 は大きく変動し MIB1 低下が有効性の指標と認識されつつある

49 症例 56 歳女性 T2(23mm) N0 M0 浸潤性乳管癌 (metaplasric carcinoma) Grade 3 ER(-)0% PgR(-)0% HER2(0) MIB1 80%

50 TS-1:100mg/ 日 7 日間 5 日間 2 休 3 休 Metaplastic carcinoma pt2 pn0 f ly- v- Grade 3 広範な DCIS あり Bp+SLNB MIB1 : 80% 6% Adjuvant は DOC TS-1 を行った

51 転移性乳癌の治療

52 再発乳癌 再発後の平均生存期間は約 5 年 遠隔再発症例はほとんどが癌死 局所再発 ( 乳腺 所属リンパ節 ) は 4 人に 1 人が癌死 局所再発は小さな段階で見つかることが多く 局所再発が遠隔転移をもたらすというより偶々局所再発と遠隔再発が同時期に起こったと考えるべきか

53 進行 再発癌に対する治療 治癒させることは困難 縮小は必ずしも延命につながらない (TTP が重要 ) 継続投与による長期不変も期待する効果のひとつ 過大な副作用は逆効果 悪液質の増悪 治療は Hortobagyi(1997) の治療アルゴリズムに基づいて行うことが一般的である

54 Modified Hortobagyi のひとつ ( 北川ら 2007 日本臨床 65 巻増刊号 6)

55 進行 再発癌に対する治療 治癒させることは困難? 縮小は必ずしも延命につながらない (TTPが重要) 継続投与による長期不変も期待する効果のひとつ術前化学療法でpCRに普通感がある 過大な副作用は逆効果 現在 無治療例に対しては? 比較的効きにくい肝や肺に対して手術 放射線 RFAは? 悪液質の増悪症例によっては治癒を目指すべきで悪液質の増悪 はないか ( 特に初診 Stage IV)? 治療は Hortobagyi(1997) の治療アルゴリズムに基づいて行うことが一般的である

56 いつまでも Hortobagyi でいいのか? 病勢進行や年齢的なことからいずれは施行するはずの化学療法の導入のタイミングを逸してしまわないか 再発乳癌の初回治療で全生存期間が DOC+Xeloda >DOC との報告がある 初回治療は強力にしたほうが良いのでは? 初診時遠隔転移のある Stage IV 乳癌 ろくな治療を受けていない再発乳癌は分けて考えるべきだと思っている ( 特に HER2 陽性乳癌 化学療法で pcr が得られると驚きをもって報告されたのはほんの 10 数年前 治癒を目指してもいいのでは?)

57 症例 ( 症例 )44 歳閉経前女性 ( 家族歴 既往歴 ) 特記点なし ( 主訴 ) 全身痛 左乳房腫瘤 ( 現症 ) 2008 年 7 月転倒 以後腰痛持続 左乳房腫瘤自覚 10 月腰痛増悪し近医受診 乳房腫瘤急速増大 11 月紹介先の整形外科にて CT US 骨シンチを受け 乳癌による多発骨転移の可能性が高いと診断された 11 月 27 日当院整形外科紹介受診 28 日進行乳癌の疑いとして本科紹介 ( 初診時所見 ) 疼痛のため体動困難 しびれは無い 左乳房全体が硬く腫大し AxLN 触知 胸壁固定無し 皮膚変化無し

58 骨シンチ (11/20 他院 ) 第 1 斜位 背面

59 血液検査 (11/28) CBC 生化学腫瘍マーカー WBC 7900 TP 6.3 BUN 22 CEA 28.4 RBC 276 Alb 3.3 CRTN 1.67 CA Hb 8.0 GOT 81 UA 6.9 BCA Ht 24.7 GPT 79 Na 139 NCCST PLT 23.2 LDH 555 K 3.5 1CTP 44.0 Myelo 3 CPK 109 Cl 103 MetaMye 4 T-Bil 0.6 Ca 12.7 Band 2 ALP 860 Seg 50 CHE 550 Eos 2 TG 226 Lym 30 CHOL 204 Mono 9

60 胸部 US(11/28) AxLN swelling 左 AC 領域を中心に径 8cm 以上の腫瘤あり PSLN swelling SCLN swelling 無し皮膚に特変なし

61 CT(11/28) AxLN swelling 左乳房腫瘤両側胸水 (+ 無気肺 ) 肺 肝に明らかな腫瘤像なし

62 治療方針 左進行乳癌 {T3/N3b/M1( 骨 & 胸膜?)} が疑われるが病理診断は行われていない 病理結果が出てから治療を行っても大勢には影響しないと思われる が 多発骨転移は明らかであり 告知後約 2 週間無治療であった Pt の心情を考慮してまず即座にゾメタ (+NSAID) を開始した ( 骨への RT は将来の手術可能性を考え 薬物の効果が不十分な場合に考慮する ) 針生検の結果を待って本格的な治療を開始するのもひとつの見識だが 同じ理由で翌日から治療を開始した

63 化学療法 or ホルモン療法 進行 再発乳癌の治療方針は Modify 版も含めて Hortobagyi のアルゴリズムによるのが現在も一般的である 本症例のホルモン感受性は未だ明らかでないが life threatening な状態かどうかは議論の余地のあるところと考えられるのでホルモン療法の選択肢もありうる しかし 44 歳という年齢からして 必ずいつかは化学療法を行う ER(+) ならさらに化学閉経による効果も期待できる Pt の重篤感が強く 治療に即効性を求めたい という理由で化学療法を選択した

64 Anthracycline or TAXAN Anthracycline から入るのが一般的であろう しかし TC>AC また経験上 TAXAN(DOC) 単剤でも治療効果は FEC に劣らない HER2 陽性の場合ハーセプチンの併用が容易 TAXAN も卵巣機能抑制効果は強力で ER(+) ならばホルモン療法の効果も期待できる TAXAN は胸膜移行性が良く現時点での life threatening factor である癌性胸膜炎 (?) に効果が期待できる の理由で DOC を選択した 用量は DOC75 を目安に 100mg/body とした TC>T と思われるが 1 いつか FEC/EC に変更する予定で CPA 大量投与後の副作用が心配 2 肝機能 腎機能の低下があり安全に行いたいので DOC 単独とした

65 初診 緊急入院 経過 (1) 退院 ゾメタ (+NSAID) DOC Tr DOC+Tr+ ゾメタ 11/28 1W 2W 3W 12/21 IDC solid-tubular ca. ER 70% PgR 0% HG1 HER2 (3+:40%) CEA 28.4 CA BCA CTP 44.0 GOT 81 GPT 79 LDH 555 BUN 22 CRTN 1.67 Ca 12.7 疼痛スケール安静時 3 体動時 7 鎮痛剤不要自力歩行可能食餌摂取良好

66 US 原発巣 ( 縮尺不同 ) AxLN ( 同縮尺 ) 11/28 > 8 x 3 cm 2/4 (DOCx4 後 ) 3 x 1 cm (PSLN 消失 )

67 その後の治療方針 PD または重篤な副作用がでるまで同じ治療 (DOC+Tr+Zometa) を継続する 縮小傾向のまま 9 コース施行 足の爪がはがれたため中止 次は EC+Zometa を行う FEC ではなく EC を行った理由 : F は経口剤として次に使うことにして 副作用の軽減を図る EC75 から 90 に増量し計 8 コース (E: 約 700mg/m2) 施行

68 CEA 経過 (2) 11/28 12/18 2/4 4/3 6/5 CA WNL BCA WNL ICTP DOC+Tr+Zometa(1/3W) x 9 Tykerb+Capecitabin+Zometa EC+Zometa(1/3W) x 8

69 次の治療は? Long Time To Progression を目指す 分子標的治療剤を使用したい 脳転移を予防したい ホルモン療法も併用したい Tykerb + Xeloda + Zometa + TAM

70 乳癌の分子標的治療薬 癌細胞の増殖促進シグナルは癌細胞膜上の HER2 蛋白から細胞内のチロシンキナーゼ系へと伝わる ハーセプチン ( トラスツズマブ ) は抗原である HER2 蛋白に対する抗体である タイケルブ ( ラパチニブ ) はチロシンキナーゼ阻害薬である

71 脳転移

72 ハーセプチンで治療を受けている HER2 陽性 MBC 患者の脳転移発症率は 25-50% である Bendell et al. Cancer % Heinrich et al. ASCO % Brufsky et al. ASCO % Clayton et al. Br J Cancer % Altaha et al. ASCO % Stemmler et al. ASCO % Yau et al. Acta Oncol % (at 1 y) Gori et al. The Oncologist % Brufsky et al. ASCO BCS % ハーセプチンは血液脳関門を通過できない Incidence is higher than that reported in historical (10% 15%) and some autopsy (29.6%) series

73 HER2 陽性 MBC 患者の脳転移は比較的早期に起こる Frequency N = Time to CNS Event (months) (2 年目以降は尐ない ) Time to first CNS progression in patients with ErbB2 positive MBC, median of 12.1 months from diagnosis of metastatic disease Yardley et al SABC 2007

74 タイケルブは脳転移を抑える 治療開始後の中枢神経系での増悪 Incidence of CNS relapse states タイケルブは低分子なので血液脳関門を通過する Tykerb + capecitabine Capecitabine alone % of patients p = (n=198) (n=201) Cameron, D., et al.: Breast Cancer Res Treat., 112, (2008)

75 CEA 経過 (3) 11/28 12/18 2/4 4/3 6/5 CA WNL BCA WNL ICTP DOC+Tr+Zometa(1/3W) x 9 EC+Zometa(1/3W) x 8 Tykerb+Xeloda+Zometa+TAM ( 月よりリュープリン併用 )

76 FDG-PET( ) 骨に FDG の集積を認めるが 乳腺 リンパ節には認めない (CT: ) 第 1 斜位 ( 骨シンチ : ) 背

77 その後の経過 2010 年 8 月元気に富士山登頂 2011 年年 2 月 PET 骨にわずかに集積を認めるもさらに縮小 2011 年 5 月腫瘍マーカー治療開始後初めてすべてWNLとなった 予定通り Tykerb は 2 年間とし 今秋から ハーセプチン + ホルモン療法 + ゾメタ

78 Fin

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