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1 上原記念生命科学財団研究報告集, 26 (2012) 47. 繊毛の異常が神経発生 維持に与える影響の解析 大森義裕 Key words: 神経細胞, 網膜, 視床下部, 繊毛, キナーゼ * 大阪バイオサイエンス研究所発生生物学部門 緒言繊毛は, 細胞表面から突出した微小管を軸にもつ構造体である. 近年, 神経細胞に存在する繊毛には, レセプター分子が局在し, センサーの役割を担っていることが明らかになり注目されている. 繊毛異常による疾患であるバルデー ビードル症候群やアストロム症候群では, 網膜色素変性症をはじめとした感覚神経の変性や, 精神遅滞, 肥満や糖尿病が見られる. 網膜は眼球の奥に張り付いたシート状の神経細胞の層からなる組織であるが, 光センサーである視細胞は, もっとも外側の層に存在する. 視細胞の外節と呼ばれる部分には, オプシンが蓄積しており, 光を感知する. この外節の軸となり, アンテナのような役割を果たすのが繊毛である. 今回, 私たちは, この繊毛の長さを適切に保てないことが, ヒトの網膜色素変性症という失明や視覚障害を引き起こす疾患の原因のひとつとなることを明らかにした. 方法および結果私たちは, 約 4 万種類の遺伝子発現を同時に解析できる DNA マイクロアレイ法 ( アフィメトリクス社 Gene Chip ) を使って, 網膜視細胞の運命決定に重要な転写因子 Otx2 の網膜特異的なノックアウトマウスにおける遺伝子発現の変化を解析した.Otx2 flox マウスに Crx-Cre トランスジェニックマウスを掛け合わせることにより,Otx2 の網膜特異的なノックアウトマウス (Otx2 CKO) を得た.P1,P12 のステージにおける網膜から RNA を単離しマイクロアレイ解析に用いた.Otx2 CKO では, 本来視細胞となるべき細胞がアマクリン細胞に運命転換する. このことから,Otx2 CKO において, 発現が低下した遺伝子は, 視細胞に特異的に発現する遺伝子の候補となる. この解析により, 網膜の視細胞に特異的に発現すると予想される遺伝子約 400 個を見出した ( 図 1) 1). これらの中から視細胞に特に強く発現する機能未知のリン酸化酵素 Mak に注目した.in situ ハイブリダイゼーション解析により,Mak (male germ cell-associated kinase) は網膜において視細胞に特異的に発現することを確認した.Mak 遺伝子を欠損したマウスは, 外見上の異常はなく, 正常に発育した. 興味深いことに,Mak 遺伝子を欠損したマウスの網膜を観察したところ, 進行性の視細胞の脱落をはじめとした, ヒトの網膜色素変性症に似た症状が見られることを発見した 2). このマウスでは, 生後 1か月から進行性の視細胞の変性が観察され,6 か月までに視細胞層がほとんど消失した. また,Mak 欠損マウスでは, 光を感知する能力が著しく劣っていることが電気生理学的な測定からわかった.Mak に対する抗体を作製し,Mak の視細胞における局在を観察したところ,Mak は視細胞の繊毛に局在することがわかった.Mak 欠損マウスでは, 視細胞の繊毛が異常に長くなっており, 光センサータンパク質であるオプシンが細胞体に蓄積していることを見出した ( 図 2). オプシンが細胞体に蓄積することで, 細胞死が引き起こされると予想される. 電子顕微鏡を用いた観察により, 視細胞の繊毛の長さが Mak 欠損マウスでは異常に伸びていることを確認した. しかし, 微小管の 9+0 の構造は,Mak ノックアウトマウスにおいても, コントロールマウスと変化なく,Mak は繊毛の長さに特異的に作用する因子であることが示唆された. さらに, 私たちは,Mak と繊毛での局在が一致する網膜色素変性症の原因遺伝子 RP1 (retinitis pigmentosa 1) に注目した.RP1 遺伝子異常マウスでは, Mak ノックアウトマウスに類似した視細胞の脱落が報告されている. 培養細胞に,Mak を高発現させると, 繊毛が短くなることがわかった.RP1 を高発現させると繊毛が長くなり,Mak の共発現によって過剰に伸びた繊毛の長さが回復することを見出し * 現所属 : 大阪大学蛋白質研究所分子発生学研究室 1

2 た. これらの実験により,Mak と RP1 のバランスにより, 繊毛の長さが調節される可能性が示唆される ( 図 3). また,RP1 の GST 融合タンパクを作製 精製し,Mak が RP1 を直接リン酸化するか否かをインビトロキナーゼアッセイ法により解析した. この実験から,Mak が RP1 の機能に重要である N 末部分をリン酸化することがわかった ( 図 3).RP1 は N 末のダブルコルチンドメインにより直接, 微小管に結合することにより, 微小管を安定化する機能があることが知られている. 私たちの得た結果と考え合わせると,Mak が RP1 をリン酸化することで, 繊毛を構成する微小管の安定化を制御し, 繊毛の長さをコントロールしている可能性が考えられる. 図 1. 網膜視細胞の運命決定に重要な転写因子 Otx2 の網膜特異的なノックアウトマウスにおける遺伝子発現の変化. P1 と P12 における Otx2 の網膜特異的なノックアウトマウスとコントロールマウスの網膜の遺伝子発現の違いをマイクロアレイを用いて解析した. A) Otx2 欠損マウスにおいて発現が減少した遺伝子のクラスター解析.P12 コントロールマウスにおける遺伝子の発現量と比べて発現量が減少しているものを緑で示している.Otx2 欠損マウスにおいて著しく発現が減少している遺伝子の一つとして機能未知キナーゼ Mak を見出した. B) Otx2 欠損マウスにおいて発現が上昇した遺伝子のクラスター解析.P12 コントロールマウスにおける遺伝子の発現量と比べて発現量が増加しているものを赤で示している. 2

3 図 2 Mak 欠損マウスにおける繊毛の伸長とオプシンの細胞体への蓄積. A) マウスの網膜視細胞の繊毛を染色した Mak 欠損マウスでは 野生型マウスに比べ繊毛 緑 が 2 倍以上に長く 伸びていることがわかる (右) B) 野生型マウスの網膜では外節にのみオプシン 赤 の局在が見られるが Mak 欠損マウスでは視細胞層の細胞体 にもオプシンの蓄積が見られる このことが視細胞の脱落の原因になると予想される 3

4 図 3 微小管結合タンパク質 RP1 のリン酸化と繊毛の長さ制御 A) Mak による RP1 のリン酸化 Mak により RP1 の GST 融合タンパク質がリン酸化されるか否かをインビトロキナーゼ アッセイにより解析した Mak により RP1 の N 末部分が強くリン酸化されることがわかった B) Mak と RP1 による繊毛の長さ制御 細胞に RP1 や RP1N を発現させると繊毛が過剰に伸長するが Mak を同時 に発現させると 繊毛の過剰な伸長がレスキューされた *P<0.03. C) Mak と RP1 による繊毛の長さ制御のモデル Mak は RP1 をリン酸化することで繊毛軸糸における微小管の安定性 を制御し 繊毛の長さを調節していると予想される Mak は IFT の機能や微小管のアセチル化にも関与すると考えら れる 考 察 Mak は オプシンの輸送や 繊毛内のタンパク輸送機構 intraflagellar transport IFT にも影響を与えるようである Mak が直接 IFT をリン酸化することでオプシンの輸送を制御しているのか それとも 繊毛が伸長することの間接的な影響でオ プシンの輸送に異常が引き起こされるのかという点に興味が持たれる また IFT は small GTPase である Rab8 や BBS (Bardet-Biedl syndrome) 遺伝子産物と関連を持つことが知られているが 3) Mak がこれらの分子に影響を与えるのか否か 興味深い 最近 私たちは 繊毛のキネシンが組織によって異なった機能を有していることを報告しているが 4) 組織による Mak の機能の違いについても 今後 解析を行いたい 視細胞はリボンシナプスと呼ばれる特殊なシナプスによって 双極細胞や水平細胞と連結しているが 視細胞のシナプスの維持 に繊毛関連因子である NPHP4 (nephronophthisis 4) が重要であることが 報告されている 私たちは 視細胞リボンシナ プスの形成にピカチュリンとジストログリカンが重要であることを見出している 5) 筋ジストロフィー患者で見られる網膜電図の異常 が ピカチュリン欠損マウスや ジストログリカン欠損マウスで見られることから これらの複合体が視細胞から双極細胞への情報 4

5 伝達に重要であると考えられる 6).Mak がリボンシナプスの維持に関係する可能性も考えられ, 興味深い. 私たちは現在, 組 織特異的な繊毛異常動物を作製し, 繊毛が摂食行動に果たす役割の解析を行っている. 神経細胞に発現する繊毛の機能に 興味が持たれる. 今回の結果から網膜色素変性症を引き起こす原因のひとつとして, 視細胞における繊毛の長さ制御が重要であり, 微小管結合 タンパク質 RP1 のリン酸化制御が関与することがわかってきた. 難病である網膜色素変性症の診断や治療法の確立に向けて, 一歩前進したと言える. 今後, 網膜色素変性症において RP1 以外のさまざまな原因遺伝子産物と繊毛の長さ調節との関連を解 析することで, 繊毛機能が疾患とどのようにかかわっているかの研究を進めてゆきたいと考えている. 文献 1) Omori, Y., Katoh, K., Sato, S., Muranishi, Y., Chaya, T., Onishi, A., Minami, T., Fujikado, T. & Furukawa, T.:Analysis of transcriptional regulatory pathways of photoreceptor genes by expression profiling of the Otx2-deficient retina. PLoS One, 6:e19685, doi: /journal.pone , ) Omori, Y., Chaya, T., Katoh, K., Kajimura, N., Sato, S., Muraoka, K., Ueno, S., Koyasu, T., Kondo, M. & Furukawa, T.:Negative regulation of ciliary length by ciliary male germ cell-associated kinase (Mak) is required for retinal photoreceptor survival. Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 107: , ) Omori, Y., Zhao, C., Saras, A., Mukhopadhyay, S., Kim, W., Furukawa, T., Sengupta, P., Veraksa, A. & Malicki, J.:elipsa is an early determinant of ciliogenesis that links the IFT particle to membraneassociated small GTPase Rab8. Nature Cell Biol., 10: , ) Zhao, C., Omori, Y., Brodowska, K., Kovach, P. & Malicki, J.: Kinesin-2 family in vertebrate ciliogenesis. Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 109: , ) Sato, S., Omori, Y., Katoh, K., Kondo, M., Kanagawa, M., Miyata, M., Funabiki, K., Koyasu, T., Kajimura, N., Miyoshi, T., Sawai,H., Kobayashi, K., Tani, A., Toda, T., Usukura, J., Tano, Y., Fujikado, T. & Furukawa, T.:Pikachurin, a dystroglycan ligand, is essential for photoreceptor ribbon synapse formation. Nat. Neurosci., 11: , ) Omori, Y., Araki, F., Chaya, T., Kajimura, N., Irie, S., Terada, K., Muranishi, Y., Tsujii, T., Ueno, S., Koyasu, T., Tamaki, Y., Kondo, M., Amano, S. & Furukawa, T.:Presynaptic dystroglycan-pikachurin complex regulates the proper synaptic connection between retinal photoreceptor and bipolar cells. J. Neurosci., 32: ,

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Various function and toxicity of iron Key words 1) Hentze, M. W. et al: Cell, 117, 285-297 (2004) 2) Ganz, T.: Blood, 102, 783-788 (2003) 3) Nemeth, E. et al.: Science, 306, 2090-2093 (2004) 4) Hentze,

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<4D F736F F D DC58F4994C5817A C A838A815B83588CB48D F4390B3979A97F082C882B5816A2E646F6378> 肥満における慢性炎症の新規発症メカニズムの解明 1. 発表者 : 門脇孝 ( 東京大学大学院医学系研究科糖尿病 生活習慣病予防講座特任教授 ) 窪田直人 ( 東京大学医学部附属病院糖尿病 代謝内科病態栄養治療部准教授 ) 窪田哲也 ( 東京大学医学部附属病院糖尿病 代謝内科 / 理化学研究所生命医科学研究センター粘膜システム研究チーム上級研究員 ) 2. 発表のポイント : 抗炎症作用を有する M2a

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