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まれああみおか
5 years ago
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1 簿記検定合格講座簿記 3 級 1

2 目次 STEP 1 簿記を始めよう! STEP 2 簿記の流れを概観してみよう! STEP 3 現金取引をマスターしよう! STEP 4 当座預金取引をマスターしよう! STEP 5 商品売買取引をマスターしよう! STEP 6 手形取引をマスターしよう! STEP 7 固定資産の取引をマスターしよう! STEP 8 有価証券取引をマスターしよう! STEP 9 その他の取引をマスターしよう! STEP 10 商品券の処理をマスターしよう! STEP 11 資本の引き出しをマスターしよう!

3 STEP 12 税金の処理をマスターしよう! STEP 13 訂正仕訳の仕方をマスターしよう! STEP 14 伝票式会計をマスターしよう! STEP 15 試算表を作成してみよう! STEP 16 決算手続をマスターしよう! STEP 17 決算整理事項をマスターしよう! STEP 18 精算表を作成しよう! STEP 19 勘定の締め切りをマスターしよう! STEP 20 財務諸表を作成しよう! 演習問題解答索引

4 STEP 00 1 簿記を始めよう! なぜ簿記を学ぶのか? 会社や商店にとって利益をあげることが重要な関心事です利益は収益から費用を引くことにより計算されますもっとも会社や商店では毎日お金や物の出入りがありますそのため頭の中だけでは正確に収益や費用を把握することができませんそこで毎日の取引を帳簿につける必要がありますこの帳簿をつけるためのルールを学ぶことが簿記を学ぶことの意義です 4

5 実際に簿記をやってみよう! 1 ケース 1 商品を 100 円で販売し現金を受け取った借方貸方現金 100 売上 100 しわけ ❶ 日々の取引をこのように帳簿につけておくことを仕訳と言います ❷ 借方と貸方という記載借方帳簿の左側の欄を意味します貸方帳簿の右側の欄を意味します ❸ 100 という数字仕訳では左右同じ数字になりますかんじょうかもく ❹ また現金や売上という記載は勘定科目と言いますポイントかりかたかしかた 1 帳簿の左側の欄は借方右側の欄は貸方 2 借方と貸方の数字は必ず同じにする 5

6 STEP 1 簿記を始めよう! 実際に簿記をやってみよう! ₂ ケース 2 商品の宣伝のため広告費 500 円を現金で支払った借方貸方広告費 500 現金 500 かりかたケース 1 現金増加借方に記入されていますかしかたケース 2 現金減少貸方に記入されていますポイント現金が増加するときは借方現金が減少するときは貸方 6

7 実際に簿記をやってみよう! 3 ケース 3 銀行から 800 円借り入れ現金で受け取った借方貸方現金 800 借入金 800 ケース 4 借入金 800 円を現金で返済した借方貸方借入金 800 現金 800 ケース 3 とケース 4 を比較して下さいかしかた借入金増加貸方に記入されていますかりかた借入金減少借方に記入されています現金の場合とは逆になっていますこれは現金と借入金の性格が違うからですつまり現金は資産であるのに対して借入金は負債だからですポイント資産が増加するときは借方負債が増加するときは貸方ここで資産とは現金の他に預金や売掛金棚卸資産である商品や製品土地や建物などの有形固定資産株式や社債などの有価証券を示す総称ですこれに対する負債とは借入金の他に買掛金や支払手形未払費用や未払金などを示す総称です 7

8 STEP 1 簿記を始めよう! 実際に簿記をやってみよう! ₄ ケース 5 現金 700 円を出資して開業した借方貸方現金 700 資本金 700 かしかた資本金は純資産 ( 資本 ) にあたりますそのため貸方に記入しますポイント純資産 ( 資本 ) が増加するときは貸方ここで純資産 ( 資本 ) とは資本金の他に利益準備金などを示す総称ですなおこれ以降本書では純資産 ( 資本 ) のことを単に資本といいます 8

9 実際に簿記をやってみよう! 5 再びケース 1 とケース 2 を具体例として使いますケース 1 商品を 100 円で販売し現金を受け取った借方貸方現金 100 売上 100 かしかた売上は収益にあたりますそのため貸方に記入しますケース 2 商品の宣伝のため広告費 500 円を現金で支払った借方貸方広告費 500 現金 500 かりかた広告費は費用にあたりますそのため借方に記入しますポイント費用が増加するときは借方収益が増加するときは貸方ここで収益とは売上の他に受取利息や有価証券売却益などを示す総称ですこれに対する費用とは広告費の他に売上原価や従業員に対する給料賞与水道光熱費や通信費固定資産売却損などを示す総称です 9

10 STEP 1 簿記を始めよう! まとめ増加した場合の記入 ❶ 資産借方 ❷ 負債貸方 ❸ 資本貸方 ❹ 収益貸方 ❺ 費用借方イメージ借方貸方 ❷ 負債 ❶ 資産 ❸ 資本 ❺ 費用 ❹ 収益利益 ( 差額 ) これからの学習のポイント次のステップでは数多くの勘定科目が出てきますその際には勘定科目を覚えるのと同時にその勘定科目の性質つまり資産負債資本収益費用のいずれにあたるかを押さえるようにしましょう 10

11 演習問題以下の ( ) に適当な言葉を入れなさい ❶ 簿記の世界では帳簿が左側と右側に別れていますここで左側を ( ) 方右側を ( ) 方といいます ❷ 簿記では勘定科目というものを資産 ( ) 資本収益 ( ) のいずれかに分類しますここで売掛金は ( ) 支払手形は ( ) 資本金は ( ) に分類されますまた受取利息は ( ) 水道光熱費は ( ) に分類されます ❸ 資産が増加する場合は ( ) 方に記入し減少する場合は ( ) 方に記入します ❹ 負債が増加する場合は ( ) 方に記入し減少する場合は ( ) 方に記入します ❺ 資本が増加する場合は ( ) 方に記入し減少する場合は ( ) 方に記入します ❻ 収益が増加する場合は ( ) 方に記入し費用が増加する場合は ( ) 方に記入します 11

12 STEP 2 簿記の流れを概観してみよう! がいかん簿記の流れの概観取引 ( 仕訳の発生 ) a. 仕訳帳 b. 補助記入帳 d. 総勘定元帳 c. 補助元帳 e. 試算表の作成 f. 決算整理 g. 損益計算書 h. 貸借対照表 12

13 13

14 STEP 2 簿記の流れを概観してみよう! 詳細し a. 仕わけちょう訳帳とはすべての取引をその発生順 ( 日付順 ) に記録する帳簿のことを言います仕訳帳は P16 d. 総勘定元帳と合わせて主要簿と呼ばれています具体例仕訳帳 ❶ 500 ❸ ❶ 500❸ ❷ ❹ 5 ❺ A 11 ❻ 800 B 18 ❼ ❶ 摘要欄に勘定科目を書きますその際に以下の点に注意して下さい ⅰ 摘要欄を左右に分けて左側を借方の欄右側を貸方の欄として下さい ⅱ 勘定科目は必ずカッコ書きにします叅通常は借方を上に貸方を1 行下げて書きますこが ❷ 勘定科目の下に取引の要約を書きますこれを小書きといいます ❸ 金額も勘定科目と同様に借方側を上に貸方側を 1 行下げて記入します 14

15 ❹ 一つの取引が終わったらそれを示す線 ( 境界線 ) を摘要欄に引きますしょくち ❺ 勘定科目が複数のときには複数のほうの最初に諸口をつけます諸口とは相手科目が複数ある場合に相手科目を記入する代わりに記入するものですこのような記入をしなければならないときは以下の点に注意して下さい ⅰ 貸方が複数の場合借方の勘定科目と同じ行に諸口と書きます ⅱ 諸口はカッコ書きをしません ❻ 借方が複数であり貸方が1 行の場合は貸方を先に記入し貸方の勘定科目と同じ行に諸口と書きます ❼ 借方貸方ともに複数の場合は借方を先に記入しそれの最後の勘定科目と同じ行に諸口と書きます ( なお諸口を同じ行に並べる記入の仕方もあります ) ほじょきにゅうちょう b. 補助記入帳とは特定の取引についてその明細を記録する帳簿のことを言います例えば現金の明細を記録する現金出納帳がこれにあたります補助記入帳は次ページ c. 補助元帳と共に補助簿と呼ばれています ( 詳しくは各 Step で学習します ) 具体例現金出納帳 A B C

16 STEP 2 簿記の流れを概観してみよう! ほじょもとちょう c. 補助元帳とは特定の勘定または事柄について記録を行う帳簿のことを言います例えば売掛金の明細を記録する売掛金元帳がこれにあたります補助元帳は前ページ b. 補助記入帳と共に補助簿と呼ばれています ( 詳しくは各 Step で学習します ) 具体例売掛金元帳横浜商店 d. 総勘定元帳とは勘定科目ごとに設けられる勘定口座を1 つにまとめた帳簿のことを言います総勘定元帳は a. 仕訳帳と合わせて主要簿と呼ばれていますまた仕訳帳から総勘定元帳に書き移すことを転記と言います転記をする際には日付相手科目金額を記入しますなお相手科目が複数あるときは諸口と記入しますケース 1 次の仕訳を転記しなさい 4 月 1 日借方貸方借入金 100 現金 120 支払利息 20 16

17 借入金現金 4/1 現金 100 4/1 諸口 120 4/1 現金 20 支払利息総勘定元帳の記入例 1 ( 標準式 ) 現金 ❶ ❷ 1 ❸ ❶ 摘要欄に仕訳の相手科目を書きます相手科目にカッコはつけません ❷ 相手科目が2つ以上あるときは諸口と記入します ❸ 仕丁欄に仕訳が記入されている仕訳帳のページを記入します総勘定元帳の記入例 2 ( 残高式 ) 現金 ❶ ❶ 借/ 貸欄の記入は残高が借方のときは借残高が貸方のときは貸と記入します 17

18 STEP 2 簿記の流れを概観してみよう! し e. 試さんひょう算表とは勘定の合計または残高を集計した一覧表のことを言います試算表の種類には合計試算表残高試算表合計残高試算表の三種類がありますここでは試験によく出題される合計残高試算表を示しておきます ( 詳しくは Step 15 で学習します ) 具体例合計残高試算表平成 18 年 12 月 31 日 60, ,000 40, , ,000 20, , ,000 30,000 40, , , , , , , , , , , ,000 ❶ 900,000 ❷ 900,000 ❷ 770,000 ❶ ポイント 1 残高欄は借方合計と貸方合計の差を出します借方合計の数字の方が大きい借方残高に借方合計と貸方合計の差を記入貸方合計の数字の方が大きい貸方残高に借方合計と貸方合計の差を記入 2 借方の合計と貸方の合計は常に一致します借方残高と貸方残高の合計の数字が一致借方合計と貸方合計の数字が一致 3 試算表の勘定科目は資産負債資本収益費用の順番になることが一般的です 18

19 19

20 STEP 2 簿記の流れを概観してみよう! けっさんせいり f. 決算整理決算とは一定の期間ごとに勘定を整理して帳簿を締め切り貸借対照表と損益計算書を作成する一連の手続のことを言いますこの決算は総勘定元帳の勘定の記録に基づいて行いますしかし決算の際には総勘定元帳の記録の他に特殊な仕訳をして記録を整理する必要が生じますこの特殊な仕訳をして記録を整理することを決算整理と言いますせいさんひょう精この決算整理の際に作られる表を算表と言います ( 詳しくは Step 18で学習します ) 具体例精算表 ❶ 200,000 ❶ 10, , ,000 ❷ 20, , ,000 ❸ 10, , ,000 ❹ 20,000 80, , ,000 ❶ 10,000 10,000 ❷ 20,000 20,000 ❸ 10,000 10,000 ❹ 20,000 20, , ,000 60,000 60, , , , ,000 20

21 修正記入欄の基となる仕訳を表すと以下のようになります ❶ 借売買目的有価証券 10,000 貸有価証券評価益 10,000 ❷ 借貸倒引当金繰入 20,000 貸貸倒引当金 20,000 ❸ 借未収利息 10,000 貸受取利息 10,000 ❹ 借前払保険料 20,000 貸支払保険料 20,000 そんえきけいさんしょ g. 損益計算書とは一定期間における収益と費用の発生高および当期純利益 ( または当期純損失 ) を一覧表にまとめ企業の経営成績を明らかにするためのものを言います ( 詳しくは Step 20 で学習します ) 具体例損益計算書平成 18 年 4 月 1 日から平成 19 年 3 月 31 日まで 1,500 3,000 1,000 1, ,000 4,000 21

22 STEP 2 簿記の流れを概観してみよう! たいしゃくたいしょうひょう h. 貸借対照表とは決算時における資産負債および資本の内容と残高を一覧表にまとめ企業の財政状態を明らかにするためのものを言います ( 詳しくは Step 20で学習します ) 具体例貸借対照表平成 19 年 3 月 31 日 , ,100 1, , ,000 3,000 しさんひょうせいさんひょう試算表もしくは精算表とたいしゃくたいしょうひょうそんえきけいさんしょ貸借対照表損益計算書との関係試算表もしくは精算表借方貸方負債資産資本費用収益利益 22

23 演習問題 ❶ 次の仕訳を下記の総勘定元帳へ転記しなさい 4 月 1 日 ( 借 ) 現金 90 ( 貸 ) 売掛金 100 売上割引 10 売掛金現金売上割引 ❷ 次の仕訳を修正記入欄に転記し損益計算書及び貸借対照表欄を完成させなさい ( 借 ) 有価証券評価損 500 ( 貸 ) 売買目的有価証券 500 貸倒引当金繰入 100 貸倒引当金 100 未収利息 1,000 受取利息 1,000 前払賃借料 50 賃借料 50 精算表勘定科目試算表修正記入損益計算書貸借対照表借方貸方借方貸方借方貸方借方貸方売買目的有価証券 4,000 貸倒引当金 1,500 受取利息 3,000 賃借料 500 4,500 4,500 有価証券評価損貸倒引当金繰入未収利息前払賃借料当期純利益 23

24 STEP 00 3 現金取引を簿記を始めようマスターしよう! 帳簿上の現金 ( 資産 ) 一般に現金といえば紙幣や硬貨などの通貨のことをさしますしかし簿記では紙幣や硬貨のほかにすぐに換金できるものを現金として取り扱っていますたとえば次のようなものも簿記では現金として扱います ❶ 他人振り出しの小切手 ❷ 郵便為替証書 ❸ 支払期日の到来した公社債の利札 ❹ 配当金領収書 ❺ 送金小切手 ( なお ❶に関連して自己振り出しの小切手は現金ではなく当座預金を勘定科目としますので注意して下さい詳しくは Step 4で説明します ) 24

25 げんきんか現金過ふそく不足 a. 現金過不足の処理現金はお釣りなどの関係で帳簿残高と実際有高が合わないことがありますこの場合簿記では帳簿残高を実際有高に合わせる処理をしますげんきんかふそくこのときに使う勘定科目のことを現金過不足勘定と言います ( ちなみに現金過不足勘定は仮の勘定科目なので資産負債資本収益費用のいずれにも属しません ) ケース 1 現金の帳簿残高の方が多い場合 [ 実際有高 < 帳簿残高 ] 現金減少貸方現金現金の実際有高を調べたところ200 円で帳簿残高 230 円より30 円不足していることが分かった借方貸方現金過不足 30 現金 30 ケース 2 現金の帳簿残高の方が少ない場合 [ 実際有高 > 帳簿残高 ] 現金増加借方現金現金の実際有高を調べたところ340 円で帳簿残高 300 円より40 円多いことが分かった借方貸方現金 40 現金過不足 40 25

26 STEP 3 現金取引をマスターしよう! b. 現金過不足の原因が分かったときの処理 ❶ 現金過不足を取り消します ( 残高をゼロにします ) ❷ 正しい勘定科目を計上します ❸ 原因が不明の時雑益 ( 収益 ) あるいは雑損 ( 費用 ) に振り替えますケース 3 現金過不足勘定 30 円 ( 借方残高 ) について原因を調べたところ広告費の支払額 20 円の記入漏れが判明したが残額の原因は不明である借方貸方広告費 20 現金過不足 30 雑損 10 ケース 4 現金過不足勘定 40 円 ( 貸方残高 ) について原因を調べたところ売上額 20 円の記入漏れが判明したが残額の原因は不明である借方貸方現金過不足 40 売上 20 雑益 20 26

27 こ小ぐちげんきん口現金 ( 資産 ) a. 小口現金とは企業では多額の現金を手元に保管しないで当座預金などに預け入れますしかし日々発生する少額の支払いのために一定の現金を手元に残しておく必要がありますこの手元に残しておく現金のことを小口現金と言います現金が小口現金に姿を変えたと考えよう! b. インプレストシステム ( 定額資金前渡制 ) とは一定の金額を決め 1 週間などの単位で使った分を用渡係が補給するというシステムのことを言います 27

28 STEP 3 現金取引をマスターしよう! c. 小口現金の処理インプレストシステム ( 定額資金前渡制 ) を採用している場合は小口現金勘定 ( 資産 ) を用いて処理しますケース 5 A 社では定額資金前渡制度を採用しており小口現金 550 円を現金で用渡係に前渡しした借方貸方小口現金 550 現金 550 ケース 6 用渡係から次のような支払いの報告を受けた交通費 250 円借方貸方交通費 250 小口現金

29 現金関連の補助簿げんきんすいとうちょう a. 現金出納帳現金出納帳とは現金取引の内訳明細を発生順に記入する補助簿のことを言います具体例現金出納帳 A B C

30 STEP 3 現金取引をマスターしよう! こぐちげんきんすいとうちょう b. 小口現金出納帳小口現金出納帳とは小口現金の内訳明細を発生順に記入する補助簿のことを言いますケース 7 月初に小口現金を補給した場合具体例小口現金出納帳 18 5, , , ,000 8,000 8,000 6, ,000 ケース 8 月末に小口現金を補給した場合具体例小口現金出納帳 18 8, , , ,000 10,000 10,000 8,

31 演習問題以下の仕訳を作成しなさい ❶ 現金の実際有高を調べたところ300 円で帳簿残高 270 円より30 円超過していることが分かった ❷ 現金の実際有高を調べたところ600 円で帳簿残高 670 円より70 円不足していることが分かった ❸ 現金過不足勘定 50 円 ( 貸方残高 ) について原因を調べたところ受取利息 30 円の記入漏れが判明したが残額の原因は不明であるので適切な勘定に振り替える ❹ 次の一連の取引の仕訳を行いなさい ⑴ 用渡係に小口現金 10,000 円を現金で渡した ⑵ 用渡係から次のような支払の報告を受けた交通費 2,000 円通信費 2,500 円交際費 1,200 円雑費 600 円 ⑶ ⑵ と同額を用渡係に現金で渡した 31

32 STEP 4 当座預金取引をマスターしよう! とう当ざ座よきん預金 ( 資産 ) 当座預金とは小切手を振り出すことができる預金のことを言いますイメージ 1,000,000 当座預金の処理 ❶ 小切手を振り出した時当座預金勘定 ( 資産 ) を用いて処理しますケース 1 小切手の振り出し商品 300 円を仕入れて代金は小切手で支払った借方貸方仕入 300 当座預金

33 ❷ 小切手を受け取った時他人振り出し現金勘定自己振り出し当座預金勘定ケース 2 他人振り出しの小切手の受け取り商品を 300 円で販売し代金は小切手で受け取った借方貸方現金 300 売上 300 Step 3 ケース 3 自己振り出しの小切手の受け取り商品を 300 円で販売し代金はかつて当店が振り出した小切手で受け取った借方貸方当座預金 300 売上 300 当座預金 33

34 STEP 4 当座預金取引をマスターしよう! とう当ざかりこし座借越 ( 負債 ) a. 当座借越とは当座預金の残高を超えて当座預金を引き出すことをいいますこの当座借越が行われると銀行から資金を一時的に借り入れたことになります当座借越の処理には一勘定制と二勘定制があります試験では二勘定制がよく出題されているので二勘定制から説明します b. 二勘定制二勘定制では次のように処理します当座預金の残高内の引き出し当座預金勘定当座預金の残高を超えた引き出し当座借越勘定ケース 4 商品 300 円を仕入れて代金は小切手で支払ったなお当座預金の残高は200 円であったが借越限度 3,000 円の当座借越契約を結んでいる借方貸方仕入 300 当座預金 200 当座借越 100 ケース 5 ケース4のあと当座預金口座に現金 500 円を預け入れた借方貸方当座借越 100 現金 500 当座預金 400 ❶ ❷ 34

35 c. 一勘定制一勘定制では次のように処理しますすべての当座預金の預け入れや引き出し当座勘定ケース 6 商品 300 円を仕入れて代金は小切手で支払ったなお当座預金の残高は200 円であったが借越限度 3,000 円の当座借越契約を結んでいる借方貸方仕入 300 当座 300 ケース 7 ケース 6 のあと当座預金口座に現金 500 円を預け入れた借方貸方当座 500 現金

36 STEP 4 当座預金取引をマスターしよう! とう当ざ座よ預きんすいとうちょう金出納帳当座預金出納帳とは当座取引の内訳明細を発生順に記入する補助簿のことを言います具体例当座預金出納帳 A B C

37 演習問題 ❶ 商品 500 円を販売し代金はかつて当店が振り出した小切手で受け取った ❷ 次の一連の取引の仕訳を一勘定制と二勘定制で行いなさい ⑴ 借越限度 100,000 円の当座借越契約を結んだ ⑵ 商品 50,000 円を仕入れ代金は小切手で支払ったなお当座預金口座の残高は30,000 円である ⑶ 当座預金口座に 80,000 円を預け入れた 37

第 138 回日商簿記 3 級解答解説第 1 問実教出版株式会社仕訳借方科目金額貸方科目金額 1 売買目的有価証券 1,970,000 未払金 1,970,000 2 備品減価償却累計額 70,000 備品 150,000 現金 20,000 固定資産売却損

第 138 回日商簿記 3 級解答解説第 1 問実教出版株式会社仕訳借方科目金額貸方科目金額 1 売買目的有価証券 1,970,000 未払金 1,970,000 2 備品減価償却累計額 70,000 備品 150,000 現金 20,000 固定資産売却損第 1 問仕訳借方科目金額貸方科目金額 1 売買目的有価証券 1,970,000 未払金 1,970,000 2 備品減価償却累計額 70,000 備品 150,000 現金 20,000 固定資産売却損 60,000 3 当座預金 508,900 受取手形 511,000 手形売却損 2,100 4 受取手形 150,000 売上 350,000