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1 0 / 33 土研新技術ショーケース2012 in 熊本 表面含浸工法によるコンクリートの耐久性向上技術 代表的な劣化因子 損傷 ( 寒冷地の事例 ) 沿岸部 ( 凍結融解 飛来塩分 ) 1 / 33 寒地土木研究所耐寒材料チーム 遠藤裕丈 山間部 ( 凍結融解 凍結防止剤 ) 凍害 塩害の複合劣化 社会基盤整備を取り巻く環境 課題 2 / 33 表面含浸工法 3 / 33 これまで多く蓄積された社会資本ストックの維持管理 更新費の増大に伴い 社会基盤の整備に対する投資余力は減少傾向 厳しい社会情勢 ( 財政 少子高齢化 ) の制約下で劣化対策を講じてライフサイクルコストの最小化を図り 構造物を長く使いこなすことが課題 目的とする性能を発揮する液体状の材料 ( 表面含浸材 ) を刷毛 ローラー スプレー等を用いてコンクリートに塗布 含浸させて 所定の機能をコンクリートに付与することでコンクリート部材の耐久性を高める工法 表面含浸工法の特徴 4 / 33 代表的な表面含浸材 5 / 33 工程が少なく 簡便で 施工性に優れる 製品によるが 全般的に経済性に優れる 施工範囲を 改質が必要な範囲に限定できるため 合理性が期待 樹脂系の被覆材とは異なり 水蒸気透過性を有する コンクリートの外観が大きく変化しないため 施工後も目視による日常点検が可能 不足性能を補うことが可能 ( かぶり不足など ) 改修時の産業廃棄物の発生量が少ない 含浸部は紫外線の影響を受けない シラン系表面含浸材コンクリート表層に吸水抑制機能を付与 ケイ酸塩系表面含浸材脆弱なコンクリート表層の固化を図る その他例えば 含浸性防錆材 ( 腐食抑制機能付与 ) 本日は検証事例を幾つか紹介

2 6 / 33 シラン系を塗布したコンクリートのイメージ 7 / 33 疎水基 ( アルキル基 ) 水滴は通さない 水蒸気は通す シラン系表面含浸材 O Si O Si O Si O Si O Si O Si O Si O コンクリート表面 O 酸素 Si けい素 シラン含浸部分 ( 吸水防止層 = 保護層 ) 8 / 33 9 / 33 直接噴霧 表面を紙ヤスリで擦ってから噴霧 塗布 6 年経過後の道路橋地覆から採取したコアに水を噴霧した状況 塗布 8 年経過後の部材表面に水を噴霧した状況 10 / 33 道路橋車道地覆 ( 美幌 4 年目 11 )/ 33 試験施工の状況 ( 北海道 美幌町 ) シラン塗布区間 無塗布区間

3 道路橋車道地覆 ( 札幌 山間部 1 年目 12 / 33 ) 塩化物イオン量 ( 塗布後 6 年経過 ) 場所 北海道美幌町 場所 北海道白糠町 13 / 33 無塗布区間 シラン塗布区間 2 ) 塩化物イオン量 (g/cm 施工部材 打換え直後の地覆 塗布は打設から約 2 週間 経過後に実施 無塗布塗布 (1) 塗布 (2) 施工時の Cl - 量 Fick の拡散方程式の解から求めた 6 年前の値 ( 凍害ひび割れの影響は無視 ) 施工部材 既設の地覆 打設から 2 年経過 軽度のスケーリング発生 深さ (cm) 深さ (cm) 試験施工の結果に基づいたコストの評価 14 / / 33 費用 ( 百万万円 ) 発錆限界到達 ( 部材打換 ) 2000 万円 無塗布 塗布 塗布の B/C 無塗布の B/C 費用対効果の比率 コストに見合った性能保持効果が得られている領域 50 年 20 年 経過年数 経過年数 ここでは美幌橋での試験施工の結果の例を表示 シラン系表面含浸材の利用拡大 = 表面被覆材の剥がれ抑制 = 表面被覆材による部材保護機能低下例 16 / 33 シランによる表面被覆材剥離抑制実験 17 / 33 浮き 裂き 浮き 寒冷沿岸域の脚柱 材脚柱ウレタン被覆材 シラン塗布 ウレタン 付着強度 ( ウレタン端部 ) 1 塩水浸漬 2 水中凍結融解 ( 試験水は塩水 ) 3 塩水浸漬 3 日 気中凍結融解 4 日 ( 繰返し )

4 シランの含浸状況 ( 切断面に水を噴霧 ) 18 / 33 被覆材端部の付着強度の経時変化 19 / 33 撥水部分 ( 含浸 ) ウレタン ウレタン下層にもシランが含浸 非撥水部分 ( 非含浸 ) 付着強度 絶対対値 (MPa) 相対値 (0 日を 1 とする ) 塩水浸漬 試験日数 水中凍結融解 ( 塩水使用 ) 試験日数 塩水浸漬 3 日 気中凍結融解 4 日 塩水浸漬 3 日 ( 繰り返し ) 無塗布シラン塗布 (1) シラン塗布 (2) 試験日数 20 / 33 反応型と固化型の概念 ( イメージ ) 反応型固化型 ( 主にケイ酸ナトリウム系 ) ( 主にケイ酸リチウム系 ) 21 / 33 ケイ酸塩系表面含浸材 水と Ca(OH) 2 と反応してゲル化 ( 結晶 ) 未反応の成分は乾燥 固形化 ( 固形分 ) 未反応の固形分は水と反応して溶解 内部へ移動 塗布後 新たなひび割れが内部に発生 固形分は難溶性のため溶解 移動せず 新たなひび割れは充填が図られる 新たなひび割れが発生した範囲 新たなひび割れは充填されない 道路橋主桁 ( 北海道 石狩 海岸部 22 /) / 33 含浸性防錆材 ( アミン ) ひび割れが充填されているの様子が目視でわかる

5 含浸性防錆材の概念 ( イメージ ) 24 / 33 室内実験 ( 腐食速度低減効果の評価 ) 25 / 33 アミン 気化 拡散 コンクリート表面 乾湿繰返し 腐食速速度 (mm/ 年 ) 発錆限界 (1.2kg/m 3 ) 無塗布塗布 ヨーロッパコンクリート委員会の判定基準 激しい 高い腐食速度 中 ~ 高程度の腐食速度低 ~ 中程度の腐食速度 内在塩化物イオン量 (kg/m 3 ) 不動態状態 鉄筋周りに付着 腐食速度測定 腐食速度の低減効果を確認 ただし 腐食速度を低 ~ 中程度に抑える のであれば 2kg/m 3 程度が限界 26 / 33 試験施工一般図 27 / 33 試験施工の状況 ( 北海道 浜頓別町 ) 28 / 33 追跡調査 ( 腐食速度低減効果の評価 ) 29 / 33 腐食速度の測定 腐食速度 (mm/ 年 ) 塗布 7 日後 無塗布アミンアミン+シランシラン 再結線 ヨーロッパコンクリート委員会の判定基準 激しい 高い腐食速度 中 ~ 高程度の腐食速度低 ~ 中程度の腐食速度 10-3 塗 布塗布後経過年数 ( 年 ) 前 3 不動態状態

6 研究成果の社会還元 ( 留意事項の作成 ) 30 / 33 道路設計要領のダウンロード手順 31 / 33 北海道開発局のホームページ 1 防災 技術 機械 電気通信 2 道路設計要領 3 第 3 集橋梁 道路橋での表面含浸材の設計および施工にぜひお役立て下さい 4 参考資料 道路橋での表面含浸剤の適用にあたっての留意事項 ( 北海道開発局道路設計要領第 3 集橋梁第 2 編コンクリートに反映 ) 留意事項の目次構成 32 / 33 紹介 これまでの成果をまとめた報告 33 / 総則 1.1 はじめに 1.2 用語の定義 2. 基本事項 3. シラン系表面含浸材 3.1 適用範囲 3.2 製品選定 3.3 作業の留意点 4. ケイ酸塩系表面含浸材 4.1 適用範囲 4.2 製品選定 4.3 作業の留意点 5. 各部材への施工 5.1 地覆 面壁 5.2 橋座面 5.3 主桁 ( コンクリート橋 ) 6. 記録 7. 劣化予測 ( シラン系 ) 8. 維持管理 寒地土木研究所報告 第 133 号 (2011 年 3 月発刊 ) 凍結融解と塩化物による複合劣化に対するコンクリートの耐久性設計法および表面含浸材を活用した耐久性向上に関する研究 寒地土木研究所 HPの 月報 からダウンロードできます ( 34 / 33 ご静聴 ありがとうございました

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