第24回 風工学シンポジウム

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1 第 24 回風工学シンポジウム (2016) 2015 年 2 月 13 日厚木市で発生した突風被害 ガストフロントに伴う渦 ATSUGI GUSTNADO ON FEBRUARY 13, 2015 小林文明 1) 松井正宏 2) 吉田昭仁 2) 岡田玲 3) Fumiaki KOBAYASHI, Masahiro MATSUI, Akihito YOSHIDA, Rei OKADA ABSTRACT At 15:06 JST (Japan Standard Time) on February 13, 2015, a wind storm occurred in Atsugi City, Kanagawa Prefecture, Japan with F0 (JEF0) scale. The damage covered a closed area and caused by a dust column. The tangential velocity of the vortex was estimated to approximately 20 m/s based on the damaged signboard. Cumulonimbus clouds and arc cloud of gust front were observed at the front of the band shaped echo over the wind shear line. Doppler velocity patterns indicated vortex signatures, which had vorticity on the order of 10-2 s -1. The damage was caused by the vortex (gustnado), which formed in the gust front with the parent cloud (arc) and the parent vortex. Key Words : Gust front, Gustnado, Whirlwind 1. はじめにわが国で発生する竜巻の大部分は, 被害スケールが () スケールで ( あるいはフジタスケールで ) 以下の相対的に弱い竜巻であるが, 住宅密集地で発生した場合や自動車, 列車などの交通機関への影響も大きく, 甚大な被害につながる可能性がある わが国でも近年, 非スーパーセル型竜巻の現地調査, 地上観測から雲内のドップラーレーダ観測結果が蓄積されつつあるが ~, 被害をもたらした渦の成因がわからないままの事例も多い また, 数値実験の結果も明瞭なメソサイクロンを伴うスーパーセル型竜巻の事例が多く, 非スーパーセル型竜巻の詳細は解析事例が豊富にあるとはいえない さらに, つむじ風による被害もしばしば報告されているが, つむじ風の現地調査やドップラーレーダ観測などの, 実観測の事例報告はほとんど存在しない 年 月 日 時過ぎに, 神奈川県厚木市内で発生した突風被害は, 極めて局所的に被害が集中し ( スケール ), 地上付近の渦も目撃されていた 本論文では, 当日実施した現地調査, ドップラーレーダ観測からこの突風の成因を議論する 1) 防衛大学校地球海洋学科 教授 ( 横須賀市走水 ) 2) 東京工芸大学工学部建築学科 教授 3) 東京工芸大学風工学研究センター 研究員 115

2 2. 当日の気象状況 年 月 日は低気圧が北日本を通過し, 総観的には寒気移流の場に移行しつつあった 衛星画像をみても, 日本海で発達した雪雲が本州の日本海側を覆い, 太平洋側にも雲列が卓越していたことがわかる ( 図 ) 冬の季節風が卓越した関東平野では, 山越え気流のためにはじめは雲は存在しなかったが, 関東南岸 ( 神奈川県 ) では 時の段階で雲が発生していた アメダスによると, 神奈川県では寒気の南下による北寄りの風と南西風との間で風のシアーラインが形成されていた ( 図略 ) このシアーライン上で発生した雲はその後発達し, 時には関東平野でまとまった雲域が確認できる 図 年 月 日 時 ( 左 ) と 時 ( 右 ) の 可視画像 ( 気象庁 ). 3. 積乱雲の観測当日横須賀 ( 防衛大学校屋上 ) からこの積乱雲が発達する様子を観測した 時過ぎから北方で積乱雲の発生が始まり, 時 分には東西数 におよぶ積乱雲の前面には一部アークが形成され, ガストフロントが存在していたことが推察される ( 図 上矢印 ) 時 分の写真 ( 図 下 ) には, 上空に広がる積乱雲前面の雲底が確認でき, 降水の前方にアークが形成されたことがわかる ( 図中点線円 ) 寒気の進入に伴い雲頂は低く, 季節風により乱れていた ( 図 上 ) 雲底下にはいくつもの雨足 雪足が観測され, 下降流の存在を裏付けている 積乱雲通過前の観測地点 ( 横須賀 ) では南西風 ( 気温 程度 ) であったが, 雲の通過と同時に北寄りの風に変わり, 気温も 程度に降下した つまり, 関東南岸では, 季節風が関東西方の山岳を迂回した南西風から, 北関東から進入したより強い寒気に入れ替わったことを意味している 積乱雲前面では, 雲底が低く黒い乱れた積雲 ( アーク ) に覆われ, この 異様な空模様 を神奈川県内の多くの住人が目撃していた 防大ドップラーレーダ ( バンド ) は 分間隔のボリュームスキャン ( 仰角 ~ ) の連続観測を行っている 厚木で被害が生じたと考えられる時刻 ( 時 分 ) のドップラーレーダの観測結果を図 に示す エコー強度 ( 図 左 ) をみると, 北西から南東に走向を持つエコーが確認され, 以上の相対的に強い反射強度は横須賀の北に存在していた 以上の積乱雲本体のエコーは, 時 分の時点で厚木に達していなかった 一方, ドップラー速度場 ( 図 右 ) には明瞭なシアー ( 渦 ) パターンが複数確認でき, その内の 個が厚木上空に存在していた ( 図中 印 ) 厚木上空のシアーは低気圧性であり, 渦度を計算すると, のオーダーで あった この渦度の値は, スケールの被害をもたらした竜巻上空の親雲内で観測された値や, 海上竜巻 ( 竜巻渦の接線風速 ) の親渦 ( マイソサイクロン ) の渦度と同程度であった 今回厚木上空において, 未満の弱い反射鏡度領域で明瞭なドップラー速度パターンが検出されたのは, アーク ( 積雲 ) と降雪粒子の存在によるものと考えられる ドップラー速度パターンでは, 他の領域でも渦 ( シアー ) が検出され, 例えば藤沢市でも厚木市同様の渦が地上で目撃されているが, 厚木以外の渦に関しては本論文では言及しない 116

3 図 横須賀から北 ( 西 ~ 北 ~ 東 ) を望んだパノラマ画像. 上 年 月 日 時 分. 下 時 分. 図 時 分のドップラーレーダ画像 ( 仰角 ).( 左 ) 反射強度,( 右 ) ドップラー速度. 4. 被害の特徴地上の突風被害は神奈川県厚木市長谷付近で 時 分頃 ( 住民の証言による 東京電力の変電所における微地絡が記録された時刻は 時 分 ) 発生し, 倉庫 棟および事務所棟の屋根や扉の破損, コンテナ倉庫の転倒, 軽自動車のウィンドウガラスの破損, 看板転倒, 住宅の窓ガラスの破損, 外壁の損傷などが確認された 人的被害はないが, 多くの住民が渦を目撃し, 写真や動画が残された ( 図略 ) 動画により確認された渦の回転方向は低気圧性であった 漏斗雲を目撃した情報は確認できなかったが, 飛散物により可視化された渦の高度は少なくと 117

4 も数 はあったと推定された また, 遠方からの写真では渦が雲底まで連なっているものもあった これら被害の程度から, 藤田スケールは と推定された 現地における聞き取り調査によると, 急に風が吹いてきて, マズイと思い柱にしがみついた 秒ほど強い風が吹いた 南東側へ渦巻きが移動して行き, 倉庫の付近でしばらく停留していた 降雨等はなかった 竜巻が発生して, 電柱から火花が上がった 高さ ほどの黒っぽい風の渦のようなものが紙やビニール等を巻き上げながら自分の方に向かってきた 近くにあったフェンスにつかまって目をつぶってやり過ごしたが, 風がやんだ後, 周辺を見たら, 大きなトタン板が落ちていて, 非常に恐怖を感じた などの証言が得られた 厚木市長谷付近の被害マップと個々の被害写真を図 に示す 顕著な被害が確認されたのは半径 程度の極めて限られた範囲であった か所の被害は, 大きくガソリンスタンドと倉庫に分けられ, 渦の進行方向に沿い西北西から東南東にかけて生じたと考えられる 被害域が局所的であったのは, 渦 ( ガストフロント ) の移動速度が小さく, 渦の寿命が短かったことを反映している このような局所的被害パターンはしばしば確認され, 直線的な被害 がみられないことから, 竜巻 と認定されないことも多い ガソリンスタンド看板の諸元 ( 質量 ( 推定 ), 見附面積 :, 支持足幅 :) から, 転倒限界風速を推定したところ ( 看板の風力係数 =), と見積もられた この値は, これまで報告された海上竜巻など非スーパーセル型竜巻の地上付近における接線速度とほぼ同じであり, 移動速度が小さい直径 程度の渦の回転速度と同等である 図 厚木市長谷における被害状況. 118

5 5. 考察ここでは厚木で発生した地上付近の渦の成因を議論する ドップラーレーダ観測から,1 地上付近の渦は, 積乱雲のメインエコーの前面 ( 南側 ) に存在した上空の渦 ( シアー ) に伴い発生した また雲の画像解析から,2 地上付近の渦の上空には積乱雲から広がる積雲 ( アーク ) が対応していた 一般に, ガストフロント上にはしばしばアーク ( 積雲 ) が発生し, ガストフロント ( ヘッドの循環 ) の上昇流に伴い鉛直渦が形成される点を考慮すると, この地上付近の渦は, 積乱雲の直下ではなく, ガストフロント上で発生した渦と考えるのが妥当である つまり, ガストフロントにおける上昇流が寄与して形成された地上付近の渦 ( ガストネード ) と結論づけられる 目撃情報から判明した渦の特徴,3 明瞭な漏斗雲は確認されず, 地上の飛散物によって渦が可視化された点,4 渦の寿命は短く, 数 秒から数分程度であった点,5 渦の接線風速は 程度と スケールの下限値に近かった点は, いずれもガストネードの特徴を満たしている また, 厚木で目撃されたのと同様の渦は藤沢市でも確認された さらに, 今回観測されたアークの先端の雲底部に渦構造があり, このような渦を複数確認できた ( 図略 ) これらの事実は, アークが形成されたガストフロントに沿って, 地上および雲底で複数の渦が発生したことを裏付けている 厚木で発生した渦のメカニズムに関しては, 雲底の渦が地上まで到達していたか, 地上と雲底の渦どちらが先かなど不明な点は残るが, 渦近傍で目撃した住民の証言から渦の高度は少なくとも数 はあった点, 遠方からの写真で渦が雲底まで連なっていた点を考慮すると, 今回のガストネードは上空の積雲 ( アーク ) まで連続していたといえる 一般に, アークの雲底高度は 程度と, 通常の積乱雲雲底に比べて著しく低い ために, 地上付近の渦がアークに達することはそれほど困難ではない この事例においては, ドップラーレーダ観測から検出された上空の渦はより高高度 () で存在し, 地上付近の渦の上空に親渦が存在するという 竜巻 の要件 ( 上空に親雲が存在しその中に親渦が存在する ) を満たしていたことを示唆している ガストネードは, スーパーセルで発生するトルネードと区別され, ガストフロント上で形成される副次的 ( 次的 ) な竜巻と位置づけられ, ガストフロントの上昇流が主な要因のため, 気象学的にはつむじ風に分類される 上空に雲がなく, 渦の原因が地上付近にあるため, 雲内の親渦 ( メソサイクロン ) が主な地上付近の渦の形成の要因となるスーパーセルとは明瞭に区別される しかしながら, ガストフロント上にはしばしばアーク ( 積雲 ) が存在し, 渦とアークが一体となることが多い この場合はガストフロント上で形成された鉛直渦の上空に親雲が存在することになる つまり, 形態だけをみれば上空に親雲 ( 積雲 ) が存在しているため, 竜巻の要件を満たす さらに, ドップラー速度場で渦が検出されるということは, 観測上も竜巻の要件を満たすことになる 非スーパーセル型竜巻の場合, 上昇流は積雲が作るのに対して, ガストフロントでは上昇流はガストフロントの循環が作るため, 力学的には上昇流の成因が異なる しかしながら, 実際には, 目視やレーダで竜巻を観測して判断するため, 上空に積雲 ( アーク ) を伴うガストネードは, 親雲が存在している, 気象レーダで親雲のエコーや渦 ( マイソサイクロン ) が観測される という条件をクリアーするため, 広義の竜巻 ともいえる 今回の事例では, 住民から渦の目撃情報があり 竜巻注意情報 が発表された しかも, 実際に地上の被害が生じている 気象庁の突風データベースでは, ガストフロントに伴う渦による被害事例の多くは, ガストフロント, つむじ風 あるいは その他突風 に分類されている このような気象学的な定義は専門家以外理解するのは難しい また防災上, ガストフロント上で複数発生する渦 ( ガストネード ) の把握と住民への伝達は今後突風予測の重要な課題と考えられる さらに, スーパーセルの内部構造としてガストフロント上の渦の存在が竜巻の形成に重要であることも理解されている これらの点を考慮すると, ガストネードは 広義の竜巻 としても良いかもしれない 119

6 6. まとめ 年 月 日 時過ぎに神奈川県厚木市内で発生した突風被害の成因を, 現地調査, ドップラーレーダ観測, 雲の観測から議論した その結果, 今回の突風被害はガストフロント上の渦によってもたらされ, 極めて局所的に被害が集中し, 推定風速は と推定され,( 未満 ) スケールに相当した 今回の渦形成には, メソスケールのシアーライン上で形成された積乱雲前面におけるガストフロントが重要であり, ガストフロントにおける上昇流が寄与した地上付近の渦, すなわちガストネードが形成されたと考えられた この渦はガストフロントに伴い積雲 ( アーク ) 下に複数発生した渦の一つであり, 渦の接線風速もそれほど大きくなく, 明瞭な漏斗雲は形成されず, 地上の飛散物によって渦は可視化された 被害域が局所的だったのは, 渦の寿命が短い点と, ガストフロントの移動速度が遅かった点によるものと考えられた 今回のガストネードは, 上空の積雲 ( アーク ) と連なり, 親渦が存在するという構造を有し, 竜巻 の要件を満たしていた 厚木市内で発生した突風の要因は, 広義の竜巻 によってもたらされたと結論づけられる 謝辞 現地被害調査では多くの方々にお世話になりました また, 衛星画像 () は気象庁のデータを使用しました ここに謝意を表します 本研究の一部は, 科学研究費補助金 基盤研究 (C)( ) からサポートを受けました 参考文献 小林文明, 藤田博之, 野村卓史, 田村幸雄, 松井正宏, 山田正, 土屋修一, 年 月 7 日横須賀で発生した竜巻 月 日から 日にかけて各地で発生した突風災害に関連して, 天気, 田村幸雄編, 竜巻等の実態および発生予測と対策, 平成 年度科学技術振興調整費重要政策課題への機動的対応の推進研究成果報告書,, 小林文明, 千葉修, 松村哲, 年 月 日土佐湾海上で発生した竜巻群の形態と構造, 天気,, 小林文明, 菅原祐也, 今井真希, 前坂剛, 年 月 日に千葉県富津沖で発生した竜巻の風速分布, 日本風工学会論文集, 小林文明, 年 月 日横須賀で見られたガストフロント, 気象研究ノート, 小林文明, 鈴木菊男, 菅原広史, 前田直樹, 中藤誠二, ガストフロントの突風構造, 日本風工学会論文集, 120

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