高知県感染症発生動向調査（週報）

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とよみきせんばる
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1 高知県感染症発生動向調査 ( 週報 ) 1 年第 5 週 12 月 13 日 ~12 月 19 日県内情報患者情報総評注意報発令疾患 :,A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎, 水痘, 日によって気温の差が激しく, 週の始めは日中前後まで上がったが,17 日早朝は氷点下の厳しい寒さとなり初氷が観測された. ( 高知市 : 警報警報, 中央西 : 注意報警報, 高幡 : 注意報警報, 中央東 : 注意報注意報, 安芸 : 注意報 ) は幡多でやや減少したが, その他の地域では増加し, 総数は約 1.2 倍増となり警報値に迫る報告数となった. A 群溶血レンサ球菌咽頭炎 ( 高知市 : 注意報, 中央西 : 注意報, 中央東 : 注意報注意報 ) は中央医療圏で増加し, 総数は約 1.3 倍増となり注意報値を超した. 水痘 ( 高知市 : 注意報警報, 高幡 : 注意報 ) は高知市と高幡で増加したが, その他の地域で減少したため, 総数はほぼ横ばいであった. 高知県衛生研究所高知県感染症情報センター TEL: FAX: kansen@ken.pref.kochi.jp 上位疾患構成図 72 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 9 水痘 9 その他 6 % 1% % 3% % 5% 6% 7% 8% 9% 1% 地域別感染症注意報警報発生状況第 5 5 報 (1 (1 年月日 ~1 ~1 年月日 ) 警報注意報中央西 A 群溶レン菌咽頭炎中央東 A 群溶レン菌咽頭炎幡多高幡水痘流行性耳下腺炎高知市水痘 A 群溶レン菌咽頭炎高知県安芸 A 群溶レン菌咽頭炎水痘 : 今週 19.7 ( 注意報値 :12. 警報値 :.) 総数はさらに増加し, 警報値に迫る報告数となった. 地域毎にみると, 高知市, 中央西, 高幡で警報値を超し, 中央東, 安芸では警報値に近い報告数であった. また搬入された検体からは Norovirus GⅡ 13 件が検出された. 例年通りであれば, まもなく流行のピークに達すると思われるので, 引き続き注意が必要である.

2 人平年値 ( 過去 1 年 ) の週別推移 ( 定点当たり ) 28 施設における集団発生多発 H17-18 年 H18-19 年 H19- 年 2 警報基準値ノロウイルスが多い H-21 年 H21-22 年ロタウイルスが多い H22-23 年 16 注意報基準値月 8 月 9 月 1 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月月 5 月 6 月 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 : 今週 2.3 ( 注意報値 :2. 警報値 :.) 総数はさらに増加し, 注意報値を超した. 地域毎にみると, 高知市, 中央西, 中央東で注意報値を超している. 過去 5 年間のデータでは報告数の多い年と少ない年が隔年であり, 今後しばらくは高いレベルで推移すると考えられるので注意が必要である. 人 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎の週別推移 ( 定点当たり ) 注意報基準値平年値 ( 過去 5 年 ) H17 年 H18 年 H19 年 H 年 H21 年 H22 年 1 週月 2 月 3 月月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 1 月 11 月 12 月検査情報週臨床診断名患者地域ウイルス, 細菌の検出状況 9 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 7 歳男高知市 Streptococcus pyogenes T 歳男高幡 Mycoplasma pneumoniae 5 6 歳男高幡 Mycoplasma pneumoniae 1 歳男高幡 Poliovirus 歳女高知市 Norovirus GⅡ 5 2 歳男高知市 Norovirus GⅡ 5 1 歳女中央東 Norovirus GⅡ 5 歳男高幡 Norovirus GⅡ 5 8 歳男高幡 Norovirus GⅡ 5 2 歳男高幡 Norovirus GⅡ 5 7 歳男高幡 Norovirus GⅡ 5 8 歳女高幡 Norovirus GⅡ 5 11カ月男高幡 Norovirus GⅡ 5 8カ月男高幡 Norovirus GⅡ 5 歳女高幡 Norovirus GⅡ 5 3 歳女高幡 Norovirus GⅡ 5 3 歳男高幡 Norovirus GⅡ 全数報告の感染症情報 2 類感染症 : 結核 3 例 (65 歳女 ) 幡多 (89 歳女 ) 高知市 (62 歳女 ) 中央西 ( 今年 15 例 ) 高知県の平均気温と湿度 ( 週別 ) 気温平均気温と相対湿度の週別推移湿度 % % 3 9 気温 1 気温 9 湿度湿度週定点からの地域ホット情報幡多 : さたけ小児科 : アデノウイルス感染症 1 例 (3 歳女 ) 2 例 (2 歳男,3 歳女 )

3 松谷内科 :A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 1 例 (27 歳女 ) は迅速キット陽性高幡 : もりはた小児科 : アデノウイルスによる滲出性扁桃炎 3 例中央西 : 石黒小児科 : ヘルペス性歯肉口内炎 1 例 (3 歳女 ) くぼたこどもクリニック : の 3 例 (2,5 歳女,8 歳男 ) は須崎市,1 例 (15 歳女 ) は高知市水痘の 1 例 (2 歳女 ) は上浮穴郡岡本内科 : 今回の胃腸炎の患者さんは子供 2 人, 大人人, ノロウイルス感染と考えられる方のみ, 症状は軽い高知市 : けら小児科アレルギー科 : アデノウイルス陽性 2 例 2 例 (1 歳男,12 歳女 ) 近森病院内科 : インフルエンザの 1 例 ( 歳代男 ) は A 型陽性全国情報第 8 週 ( 11/29 ~ 12/5 )( ) 2 類感染症 : 結核 318 例 3 類感染症 : 細菌性赤痢 3 例腸管出血性大腸菌感染症 31 例 ( 有症者 16 例うち HUS なし ) パラチフス 1 例類感染症 :A 型肝炎 3 例オウム病 1 例つつが虫病 2 例デング熱 3 例日本紅斑熱 1 例マラリア 2 例レジオネラ症例レプトスピラ症 1 例 5 類感染症 : アメーバ赤痢 1 例ウイルス性肝炎 (C 型 )1 例急性脳炎 1 例クロイツフェルトヤコブ病 2 例劇症型溶血性レンサ球菌感染症 2 例後天性免疫不全症候群 1 例 (AIDS 2 例無症候 11 例その他 1 例 ) ジアルジア症 1 例梅毒 6 例破傷風 3 例バンコマイシン耐性腸球菌感染症 2 例風しん 2 例麻しん 2 例報告遅れ : 細菌性赤痢 1 例 E 型肝炎 3 例デング熱 3 例日本紅斑熱例急性脳炎 2 例劇症型溶血性レンサ球菌感染症 3 例後天性免疫不全症候群 1 例風しん 1 例は多種多様の原因によるものを包含する症候群名である全国約 3, カ所の小児科定点からの患者発生報告数が増加するのは冬季でありその大半はノロウイルスやロタウイルス等のウイルス感染を原因とするものであると推測されているまた患者発生のピークは例年 12 月中となることが多く同時期のの特に集団発生例の原因の多くはノロウイルスによるものであると考えられてきた ( 感染症情報センターホームページ参照 ) ノロウイルスの感染経路としては以前は食中毒としての経口感染がよく知られていたが患者や無症状病原体保有者との直接もしくは間接的接触による接触感染や患者の嘔吐物や下痢便を介した飛沫感染等のヒト - ヒト感染がありその感染力は非常に強い乳幼児の集団生活施設である保育所や幼稚園小児の集団生活施設である小学校等においてはこれら接触感染や飛沫感染等により集団発生が繰り返されてきているものと推察されるまた 6 年 12 月の東京都豊島区のホテルにおいて発生した集団感染事例のように吐物や下痢便の処理が適切に行われなかったために残存したウイルスを含む小粒子が掃除などの物理的刺激によって舞い上がりそれを間近とは限らない場所で吸引し経食道的に嚥下して消化管へ至る感染経路である塵埃感染が発生する場合があるノロウイルスの感染予防には流水石けんによる手洗いの励行と吐物や下痢便の適切な処理がきわめて重要である感染症発生動向調査によると全国約 3, カ所の小児科定点からのの 1 年第 8 週の定点当たり報告数は 15.8( 報告数 7,99) となり第 2 週以降増加が続いている都道府県別では山口県 (25.5) 埼玉県 (23.) 群馬県 (23.1) 静岡県 (23.1) 山形県 (22.8) 福井県 (22.7) 三重県 (.9) 熊本県 (.8) の順となっている第 8 週は 1 都道府県での報告数よりも増加がみられており特に埼玉県富山県山口県熊本県滋賀県群馬県高知県の報告数で大きな増加がみられている第 36 週から第 8 週までの定点当たり累積報告数は 79.( 累積報告数 239,613) であり年齢群別では ~1 歳 23.8% 2~3 歳 22.2% ~5 歳 18.6% 6~7 歳 11.% の順であり 5 歳以下で全報告数の 6% 前後を 7 歳以下で 7% 以上を占めているのは例年と同様であるはその報告数が 11 月に入ると急増し 12 月中 ( 第 9 ~52 週 ) にピークを迎えるという流行を殆どの年で繰り返してきた 1 年は第 39 週以降過去 1 年間の同時期の報告数としては 6 年に次ぐ高い値で推移しておりその高い水準を維持したまま第 2 週以降継続的に増加してきており特に第 5 週からは急激な増加が続いている 12 月に入りの報告数はピークの時期を迎えつつあるものと予想される第 36 週以降に全国の地研から報告されているノロウイルスは過去 2 年間と同様にほとんどが遺伝子群 (Genogroup)II であるの発生動向とノロウイルスの検出状況には今後とも注意深い観察が必要である

4 定点名内科インフルエンザ小児科咽頭結膜熱 1 1 (.2 ) 3 (.6 ),8 (.93 ) 2,597 ( 5.1 ) (.33 ) 1 (.7 ) 1,789 (.59 ) 55 ( ) A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 ( 2.3 ) 55 ( 1.83 ) 6,52 ( 2.15 ) 1,168 ( ) 水痘手足口病小児科伝染性紅斑眼科基幹突発性発疹百日咳ヘルパンギーナ流行性耳下腺炎急性出血性結膜炎流行性角結膜炎細菌性髄膜炎無菌性髄膜炎 ( 19.7 ) 8 ( ) 52,35 ( ) 9,569 ( ) ( 2. ) 7 ( 2.33 ) 6,77 ( 2.23 ) 2,7 ( ) (.23 ) 6 (. ) 771 (.25 ) 3,28 ( ) 1 3 (.13 ) 2 (.7 ) 1,575 (.52 ) 22 ( 8.7 ) (.33 ) 13 (.3 ) 1,621 (.53 ) 619 (.63 ) 81 (.3 ) 78 ( 2.6 ) 1 1 (.3 ) 152 (.5 ) 1,36 ( 3.53 ) (.17 ) 15 (.5 ) 3,938 ( 1.3 ) 286 ( 9.53 ) ( 1.23 ) 2 (.8 ) 3,8 ( 1.13 ) 895 ( ) 12 (.2 ) 2 (.67 ) 3 3 ( 1. ) 51 (.8 ) 78 ( 26. ) 7 (.2 ) 15 ( 2.1 ) 1 (.1 ) 16 (.3 ) 21 ( 3. ) 1 5 (.71 ) 1 (.1 ) 285 (.62 ) 13 ( 1.71 ) クラミジア肺炎 ( オウム病は除く ) 23 (.5 ) 23 ( 3.29 ) ( 小児科定点当たり人数 ) ( 小児科定点当たり人数 ) 定点名内科小児科小児科眼科疾病名定点当たり疾病名医療圏インフルエンザ咽頭結膜熱安芸医療圏中央医療圏中央東高知市中央西高幡医療圏幡多医療圏全国 (9 週 ) 高知県 (5 週末累 ) H22/1/~H22/12/ ( 21. ) ( 26.1 ) ( ) ( ) ( 28.5 ) ( 7.6 ) 812 ( ) ( ) ( 23.9 ) ( ) ( ) ( 26.5 ) ( ) 688 ( ) 8,382 22,59 ( ) A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎水医療圏痘手足口病伝染性紅斑突発性発疹百日咳ヘルパンギーナ流行性耳下腺炎急性出血性結膜炎流行性角結膜炎細菌性髄膜炎無菌性髄膜炎クラミジア肺炎 ( オウム病は除く ) 安芸医療圏中央医療圏中央東高知市中央西第 5 週.3.5 基幹.1 ( 小児科定点当たり人数 ) ( 小児科定点当たり人数 ) 高幡医療圏幡多医療圏全国 (9 週 )

5 1 年週報推移 ( 定点当たり ) A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎の週報推移第 6 週第 7 週第 8 週第 9 週第 5 週 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎の週報推移第 6 週第 7 週第 8 週第 9 週第 5 週水痘の週報推移第 6 週第 7 週第 8 週第 9 週第 5 週水痘の週報推移第 6 週第 7 週第 8 週第 9 週第 5 週流行性耳下腺炎の週報推移流行性耳下腺炎の週報推移第 6 週第 7 週第 8 週第 9 週第 5 週第 6 週第 7 週第 8 週第 9 週第 5 週マイコプラズマの週報推移安芸中央東高知市中央西高幡幡多第 6 週第 7 週第 8 週第 9 週第 5 週マイコプラズマの週報推移第 6 週第 7 週第 8 週第 9 週第 5 週. 安芸中央東高知市中央西高幡幡多安芸中央東高知市中央西高幡幡多の週報推移の週報推移第 6 週第 7 週第 8 週第 9 週第 5 週第 6 週第 7 週第 8 週第 9 週第 5 週. 安芸中央東高知市中央西高幡幡多インフルエンザの週報推移安芸中央東高知市中央西高幡幡多インフルエンザの週報推移第 6 週第 7 週第 8 週第 9 週第 5 週第 6 週第 7 週第 8 週第 9 週第 5 週. 安芸中央東高知市中央西高幡幡多

Microsoft Word - WIDR201826

Microsoft Word - WIDR201826 和歌山県感染症報告 < 速報 > Wakayama Infectious Diseases Report(WIDR) 2018 年第 26 号 ( 週報 ) 2018 年第 26 週 (6 月 25 日 ~7 月 1 日 ) 注目すべき感染症の動向 - ヘルパンギーナ : 新宮保健所管内で警報レベル継続!- ヘルパンギーナは発熱と口腔内に水疱性発疹ができるウイルス感染症でいわゆる夏かぜの代表的な疾患です