306 日本ガスタービン学会誌 Vol.46 No 流れ制御デバイスを用いた フィルム冷却の高効率化に関する研究 高密度比条件におけるデバイス最適形状検討 Improvement of Film Cooling Performance by Double Flow Control
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- やすはる しまむね
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1 306 日本ガスタービン学会誌 流れ制御デバイスを用いた フィルム冷却の高効率化に関する研究 高密度比条件におけるデバイス最適形状検討 Improvement of Film Cooling Performance by Double Flow Control Devices Investigation of Devices Optimum Shape under High Density Ratio 河村 朋広 1 健一 1 瀧澤 隼人 1 FUNAZAKI Ken-ichi TAKISAWA Hayato 船 KAWAMURA Tomohiro 田川 久人 2 森 TAGAWA Hisato 哲郎 2 MORISAKI Tetsuro ABSTRACT This paper describes several attempts to optimize double flow control devices (DFCD), which was invented by some of the authors for achieving better film cooling performance of gas turbine cooling holes The device, which will be referred to as DFCD, is a pair of protrusions with the shape of hemi-spheroid attached to the turbine blade surface just upstream of each of cooling holes It has been revealed in the previous studies that the optimized devices are able to improve film cooling effectiveness dramatically However DFCD optimization has only been done under low density- ratio condition and low blowing ratio, ie, DR=085 and BR= 10, therefore there is room for the improvement of device shape and configuration for the use at high density ratio and high blowing ratio conditions In order to investigate the film effectiveness at a high density ratio and high blowing ratio, we use CFD and EFD-based Taguchi Methods to optimize DFCD shape Then, performance evaluation of the optimum DFCD shape is done from CFD and EFD Key words : Film Cooling, Flow Control, Taguchi-Method, CFD, PSP 研究背景 本研究では岩手大学が特許取得に成功した三次元形 ガスタービンには更なる高効率化が求められている 状の流れ制御デバイス Double Flow Control Devices: 高効率化を達成するために有効な手法としては 圧力比 DFCD を冷却孔上流に設置することでフィルム冷却に の上昇と共にタービン入口温度 TIT の上昇が挙げら おける流れ場を制御し フィルム冷却性能向上をって れるが 後者は同時に燃焼器下流に位置する高圧タービ いる ン部の熱負荷増加を招く したがってタービン翼の冷却 DFCDは こ れ ま でFunazaki⑵,⑶ ら に よ り 密 度 比 技術は系全体の高効率化に対し必須となるが 中でも熱 =085条件 誤差要因を吹き出し比BR= 負荷の増大に対して優れた遮熱効果を持つフィルム冷却 とし 実験 数値解析の両者を使用した形状最適化や密 技術の適用は不可欠である 度比DR=153 吹き出し比 フィルム冷却については 過去数十年に渡り様々 =10条件下における数値 解析を使用した形状最適化が行なわれてきた しかしガ な 研 究 が な さ れ て お りHaven⑴ ら はCRVP Counter スタービン実機は高 Rotating Vortex Pair と呼ばれる渦構造が冷却空気の 動条件とする冷却孔も多く存在することから 本条件下 被冷却領域への付着性を著しく低下させることを示した における形状最適化はガスタービン実機適用を目指す上 このことから CRVPを抑制するために数多くの流れ場 では必須項目であるといえる 条件であり 高吹き出し比を作 そこで本研究では 最適化評価指標に面平均フィルム 制御手法が過去の研究で提案されている 冷却効率を選定し 数値解析による調査 実験的調査の 原稿受付 2017年 月 日 査読完了 2018年 月13日 岩手大学大学院 盛岡市上田 三菱日立パワーシステムズ 両者から高密度比 =153 高吹き出し比 =15条件 下でのDFCD最適形状の導出及び最適形状の性能評価を 実施した - ー 46 ー
2 最適化手法 307 Table 1 Control factor s level 概要 本研究では最適化手法にタグチメソッドを用いた 本 手法は解析対象への環境変動に対してロバストな設計を 実現する等の特徴があり 少ないサンプルデータから最 適形状を導出できるなどの利点が挙げられる 本最適化では 最適化指標に面平均フィルム効率を選 定し 面平均フィルム効率値を最大化する望大特性問題 としてDFCD最適形状導出を行なった タグチメソッド Table 2 L18 orthogonal table ⑴ 最適化形状導出の流れ 本手法では いくつかの規則に沿って設計を進める必 要がある 以下にDFCD最適化形状導出の流れ① ⑦を 示す ① DFCDの制御因子 誤差因子の選定 ② 各因子の水準値選定 ③ ex The height of DFCD=3mm, 4mm, 5mm ④ 適用する直交座標の決定 ⑤ 決定した水準値の直交表への割り付け ⑥ ④で作成されたDFCD形状を用いた最適形状導出 用サンプルデータの取得 ⑦ サンプルデータを用いたSN比算出及び最適水準の 決定 ⑧ 導出された最適形状の性能評価 ここで ①で選定した因子によっては導出される最適 形状が大きく異なる可能性があるため 設計者は選択す ⑶ SN比 る因子に細心の注意を払う必要がある 本最適化で選定 最適化形状導出のためには SN比と呼ばれるシグナ した因子 適用した直行表等についての詳細は次節以降 ル: Sとノイズ: Nの比を算出することが必要になる SN にて説明する 比算出には式⑴を使用した 本研究において Sは最適 化評価指標であり Nは主流流入角である Yは面平均 ⑵ 制御因子及び誤差因子 DFCD形状最適化に用いた制御因子A Gを に フィルム効率であり 数値解析においては 0 / に示す 今回は過去の最適化か 35, -3 / 3の領域 実験においては試験装置の制約 ら得た知見⑷を参考に各水準値を選定した なお今回使 上 0 / 20, -3 / 3の領域で平均している ま 用した直交表はL18直交表を採用しており 全18種類の た添え字iは条件名 Case1 Case18 nは誤差要因数 DFCDに対してサンプルデータの取得を行なった 使用 であり 本研究ではn=3である 制御因子の水準値を表 したL18直交表を表 今回は式⑴を利用し 高いSN比の値を選定すること に示す また誤差因子には主流流入角ε =0, 5, 10 deg を選 定した 選定理由としては流入角の変化がDFCDの形成 する渦構造に変化を与え 結果的にフィルム冷却効率に で誤差因子に対しロバストな性能及び面平均フィルム効 率が最大となるDFCD最適形状を探索した 大きく影響すると予想されるためである 今回はこの誤 ⑴ 差要因に対しロバストな性能を発揮するDFCD形状を探 数値解析手法 索する 解析ソルバー 解 析 ソ ル バ ー に 関 し て は 汎 用 流 体 解 析 ソ フ ト ANSYS CFX ver150 CFX is a trademark of Sony Corporation in Japan ⑸を用いた またタグチメソッド に使用する結果は 全条件RANSによる解析を実施した また乱流モデルにはSSTモデルを使用した RANS解析 及び本乱流モデルの選定理由は 過去の最適化⑹におい Fig 1 Control factor DFCD geometry ー 47 ー
3 308 日本ガスタービン学会誌 てRANS解析 SSTモデルを採用した場合の予測形状が 実験結果による最適形状と一致したという前例があるた めである 解析領域 解析格子 に今回使用した解析ドメインを示す 原点は冷却 孔後縁にとり 計算領域はスパン方向に冷却孔 ピッチ 分 6 冷却孔下流を36 とした ここで冷却孔直径 は10mmであり 冷却孔形状はRound hole 冷却孔傾斜 角α=30degである また流入角条件 5, 10deg におけ る解析では 冷却孔とDFCDの設置位置をスパン方向に Overall views 傾けて二次空気吹き出しの方向をずらすことで流入角の 変化を再現している に今回使用した解析格子を示す 本研究では タ グチメソッドで使用する格子 フィルム冷却効率算出用 に18条件 3 を用意し 計算を行なった 格子生成ソ フトにはANSYS ICEM CFD ver150 ICEM CFD DFCD part ⑸ is a trademark used by ANSYS, Inc under license を Center plane Fig 3 Computational grid 使用し 非構造格子を生成した 非構造格子を使用した 理由としては DFCD部分の格子作成が容易であること 本解析では 冷却孔直径 を代表長さとし レイノ が挙げられる また空間及び壁面解像度向上のために壁 面近傍及びDFCD周辺は格子を密に生成した 格子サイズは主流部ダクトにおいてy/ =0 25 の 範囲で の範囲で y/ =25 35 の範囲で 解析条件 境界条件 ルズ数 =6,000とした 吹き出し比 今回は =15である また主流と二次空気の密度比DR は式⑶で定義し y/ =35 75 =153 主流乱れ としている また壁面近傍にプリズムメッ は式⑵で定義し は %とした シュを適用しており 最小格子幅は00045 拡大率12で 21層生成している 冷却孔の格子サイズはすべて05と し 二次空気部ダクトの格子サイズはy/ = の 範 囲 で1 y/ = の 範 囲 で と し て い る ⑵ ⑶ 続いて 本研究で適用した境界条件について説明する また主流部ダクトと同様に壁面近傍にはプリズムメッ 解析ドメイン主流入口部には流速 速度プロファイル シュを適用しており 最小格子幅 拡大率 生成層数も 温度 乱れ度を与えている 速度プロファイルを適用し 主流部ダクトと同様である た理由としては 実験における境界層厚み 024d を そして格子は全ての解析 18条件 3 において同じ 再現するためである 解析ドメイン主流側上面部には 方法で作成しており DFCD形状によって若干の差異は 対称境界条件 主流側下面部には断熱壁条件 主流側 あるが 計算格子の総格子要素数は約2,500万セルである 側面部には周期境界条件を適用している また解析ドメ イン二次空気入口部には質量流量 温度 乱れ度を与え 解析ドメイン二次空気側上面部には断熱壁条件 二次空 気側側面部には周期境界条件または断熱壁条件を適用し ている 冷却孔部には断熱壁条件を適用している 定義式 フィルム冷却効率 数値解析による最適化形状の導出では 評価指標に面 平均フィルム冷却効率を使用し 最適化形状を導出して いる 式⑷にフィルム冷却効率の定義式を示す ⑷ Fig 2 Computational domain ー 48 ー
4 309 実験手法 実験装置 に実験装置の概要を示す 本実験には岩手大学の 所有する小型吸込式風洞を使用した 主流は風洞下流に 位置する送風機により吸引される形で供給され 風洞内 で整流及び縮流された後 高さ150mm 幅250mmのア クリル製矩形テストセクションへと流入する 主流流速 はテストセクションダクト上流部に設置したピトー管に より測定した 二次空気として本研究では二酸化炭素を使用しており Fig 5 Test model 二酸化炭素バッファータンク内部の供給圧により供給さ れサーマルフローメーターを経て プレナム内へ流入す る テストセクション側面にはABS樹脂製の平板供試体 を設置しており その表面には感圧塗料 PSP を塗布 した 供試体表面には PSP励起用のUVLED光源 ロ ングパスフィルタを取り付けた冷却CCDカメラを設置 している 使用したPSPの詳細等については44節にて 後述する またPSP計測は光量計測であることから 外 部の光を極力遮断する必要があるため テストセクショ Fig 6 Round Hole geometry ン全体を黒色フィルムによって暗室化した Fig 7 Hole block Angled condition Fig 4 Wind tunnel for film cooling investigations 実験条件 本実験では 解析条件と同様に冷却孔直径 を代表長 供試体 に本研究で使用した供試体の概観を示す 供 さとし レイノルズ数 =6,000とした 吹き出し比 試体は土台となるBase Blockと冷却孔部分のHole Block は式⑵で定義され 今回は から構成されており Hole Blockには単純円筒型冷却孔 空気の分子量比 Round Hole RH を有したRHモデルを採用している の密度比は式⑶で定義され 供試体の幾何形状を =10mm 冷却孔傾斜角α=30degであり 供試体の厚 =153 主流乱れ は PSP計測 壁面フィルム冷却効率 まずPSPについて簡単に説明する PSPは発光色素を つ設けて センサとした機能性塗料であり 特定の波長により励起 おり 冷却孔ピッチp=6 である 続いて =15192 主流と二次空気 =1%程度である に 示 す 冷 却 孔 直 径 は さは3 である また冷却孔はスパン方向に は =15である 主流と二次 に主流流入角を変更した際の供試体を示 す 実験においても主流に対しεだけ角度をつける事で され発光し その発光強度は色素周辺の酸素濃度に応じ て変化するという性質を持っている そこで本研究では UVLED光源によりPSPを励起し 主流流入角を再現している またそれに伴い DFCD設 置位置もεだけ角度をつけている 本実験では冷却孔上 冷却CCDカメラにより供試体表面のPSPの発光強度を撮 流に着脱可能なDFCDを設置し タグチメソッド用サン 影した後 画像処理を施すことでフィルム冷却効率を算 プルデータの取得を行なった 出した に撮影時の様子を示す 今回用いたPSPの感圧色素には常温で高い圧力感度を 持つ白金ポルフィリン PtTFTT を使用しており 励 ー 49 ー
5 310 起波長は392nm 発光波長は650nmである そのため 日本ガスタービン学会誌 に取得したデータについての画像処理の過程を示 UVLED光源の波長には400nmを採用した また650nm す データ処理ソフトにMATLAB を使用し 画像処 の発光波長を捉えるために カットオン波長630nmのロ 理ソフトにはImage Jを使用している ングパスフィルタを取り付けた冷却CCDカメラ 16bit 結果と考察 を採用した 数値解析結果 要因効果 SN比 S : 面平均フィルム効率 数値解析で調査した54条件 =形状数:18 誤差要因 数:3 から算出した要因効果を10に示す 本解析の 目的は 探索範囲の中からフィルム効率及びロバスト性 に大きく影響する制御因子を発見することである 要 因 効 果 か ら は 制 御 因 子D DFCD高 さ E DFCD開き角 F DFCDスパン方向距離 のSN比に 対する影響が他の制御因子と比べると突出して高いこと が分かる 従って この Fig 8 PSP excitation view 因子がフィルム効率及びロバ スト性の向上に大きく寄与していることが分かる 望大 なおPSPの発光強度と圧力の間には 式⑸で定義され 特性問題におけるタグチメソッドでは 制御因子におい て最もSN比が高い水準値を選択することで最適形状を るStern-Volumer式が成立することが知られている 導出することができる ⑸ そ こ で 最 適 化 形 状 と し て A1-B1-C1-D3-E3-F1-G1 Optimal01 を選択した ここで は主流のみ通風時の画像 k は暗電流画像 は二次空気吹き出し時の画像である また / は表 面の圧力と大気圧の比である A, B, Cは較正係数であ り実験中の供試体表面温度を使用した較正試験により取 得する 較正試験を行なった後 式⑸を利用し 画像か ら圧力比を算出し その後 Charconnierら ⑺ が提案し たフィルム冷却効率の式⑹に圧力比を代入することで フィルム冷却効率を算出した は主流と二次空気の分子量比 / ⑹ Fig 10 Response graphs for major effect film effectiveness =15192 である は二次空気に空気を使用した際の圧力比 / 最適形状の性能調査 フィルム効率分布 数値解析から導出した最適形状 Optimal01 におけ は二次空気に二酸化炭素を使用した際の圧力比 である なお二次空気に空気を使用した場合の圧力変化 るフィルム効率分布を11に示す 今回の比較対象には は非常に小さく 無視できるものと仮定し / case1 case10を選択した ここでcase10は取得したサ ンプルデータの中で 流入角変化によらず一定以上の高 1として計測を行なっている い効率を示したcaseである 11より 0deg条件においてOptimal01は二次空気の スパン方向拡散を促進し かつ冷却孔直下のフィルム効 率を大きく向上させていることが分かる Case10との 比較においては高効率領域が よりスパン方向に拡大し ていることが確認できた 5deg条件 10deg条件におい てもOptimal01は広範囲に一定のフィルム効率値が分布 している様子が確認でき case10との比較においても広 範囲に二次空気が付着している様子が見られた このこ とから今回導出した最適形状は流入角変化に対するロバ スト性が高いといえる Fig 9 Data process of film cooling investigation ー 50 ー
6 最適形状の性能調査 面平均フィルム効率 数値解析から導出した最適形状 Optimal01 におけ 比較対象には 前節と同様にcase1 case10を選択した 実験結果 要因効果 SN比 S : 面平均フィルム効率 実験で調査した54条件 =形状数:18 誤差要因数:3 る面平均フィルム効率を12に示す 面平均フィルム効 率のデータ処理範囲は 0 / 35, -3 / 3である 311 から算出した要因効果を13に示す 要因効果よ り 制御因子の影響度は 制御因子D DFCD高さ E Case1 case10の 結 果 と 比 較 す る と 流 入 角 の 変 化 DFCD開き角 F DFCDスパン方向距離 が比較的 によらずOptimal01の効率値が最も高いことがわかる 高いといえる また制御因子G DFCDと冷却孔中心か Case10とOptimal01を比較すると 0deg条件 5deg条件 らの距離 も比較的フィルム効率のロバスト性に影響し では23% 10deg条件では ていると分かる 加えて 制御因子C DFCD外側の幅 %程度 Optimal01の効率値 が高い結果を示した 以上より 面平均フィルム効率の はロバスト性への影響度が小さく C1とC2の差がほと 結果からも 今回導出した最適形状は最もフィルム効率 んど見られない 従って実験から得られた最適化形状 が高く 流入角変化に対するロバスト性が高いといえる は A1-B1-C1-D3-E3-F1-G1 Optimal01 も し く はA1B1- C2-D3-E3-F1-G1 Optimal02 である 続いて 実験から得られた要因効果と数値解析から 得られた要因効果 10 を比較する 制御因子の影 響度は 数値解析から得られた結果と傾向はおおむね一 致しているが 実験値による要因効果は小さく出ている これは各サンプルデータにおける実験値の個体差が数値 解析結果よりも小さく現れたために 各因子の効果もそ れに対応する形で小さいものになったと考えられる ま た数値解析及び実験から得られた最適形状は 数値解析 ではA1-B1-C1-D3-E3-F1-G1 Optimal01 実験ではA1B1-C1-D3-E3-F1-G1 Optimal01 も し く はA1-B1- C2D3-E3-F1-G1 Optimal02 であった よって数値解析 及び実験結果から得られた最適形状は ほぼ一致するこ とが分かり タグチメソッドでは比較的精度の高い最適 形状予測が可能であるといえる Fig 11 Contor of film effectiveness ε=0, 5, 10deg Fig 13 Response graphs for major effect (film effectiveness) 最適形状の性能調査 フィルム効率分布 実験から導出した最適形状におけるフィルム効率分布 を14に示す なお導出された最適化形状は 形状ある が 試験の都合上 Optimal01の制御因子Aのみを変化 させた形状 A2-B1-C1-D3-E3-F1-G1 Optimal03 を使 用し 最適形状の評価を行なっている また / =30 付近は供試体はめ込み部であり 点線で表示している 比較対象には 数値解析結果と同様にcase1 case10を 選択した Case10は数値解析の結果と同様に 実験に おいても取得したサンプルデータの中で流入角変化によ らず高いフィルム効率を示したcaseである Fig 12 Area-averaged film effectiveness ー 51 ー
7 312 日本ガスタービン学会誌 14より 0deg条件においてcase1,case10と比較する とOptimal03は冷却孔直下流の高効率領域がよりスパン 方向に拡大していることが確認できる また5deg条件 10deg条件においても0deg条件と同様の傾向が見られ 実験結果においても導出した最適形状は流入角変化に対 し ロバスト性が高いといえる 最適形状の性能調査 面平均フィルム効率 数値解析から導出した最適形状 Optimal01 におけ る面平均フィルム効率を15に示す 面平均フィルム効 率のデータ処理範囲は 0 / 20, -3 / 3である Fig 15 Span wise-averaged film effectiveness 比較対象には 前節と同様にcase1 case10を選択した Case1 case10の 結 果 と 比 較 す る と 流 入 角 の 変 化 によらずOptimal03の効率値が最も高いことがわかる の効率値が高い結果を示した 以上より 面平均フィル Case10とOptimal03を比較すると 0deg条件では ム効率の結果からも 今回導出した最適形状は最もフィ 5deg条件では % 10deg条件では % %程度 Optimal03 ルム効率が高く 流入角変化に対するロバスト性が高い といえる 結言 本研究では最適化手法にはタグチメソッドを用い 高 密度比条件下 =153及び高吹き出し比条件下 =15 におけるDFCD最適形状導出を行ない 以下の知見を得 た ⑴要因効果 評価指標 面平均フィルム効率 におけ る比較では 数値解析及び実験結果から導出された各 制御因子におけるSN比の傾向に高い一致性が見られ 因子D DFCD高さ E DFCD開き角 F DFCD スパン方向距離 がフィルム効率のロバスト性に大き く寄与している ⑵数値解析 実験ベースのタグチメソッドにおいて両者 の予測した最適形状は一致しており タグチメソッド では比較的高い精度の最適形態予測が可能である ⑶今 回 導 出 し た 最 適 形 状Optimal01は =153及 び =15条件下において高いフィルム冷却性能を示し 誤差要因として設定した流入角の変化に対しロバスト な性能を発揮する形態である 参考文献 ⑴ ⑵ ⑶ Fig 14 Contor of film effectiveness ε=0, 5, 10deg ー 52 ー Haven, B, A, Yamagata, D, K, kurosaka, M, Yamawaki, S, and Maya, T, 1997, "Anti-kidney pair of vortices in shaped holes and their influence on film cooling effeciveness", ASME, Paper No 97-GT-45 Ken-ichi Funazaki, Ryota Nakata, Hirokazu Kawabata, 2014, Improvement of Flat-Plate Film Cooling Perforemance by Double Flow Control Device : Part1Investigations on Capability of A Base-Type Device, ASME, GT 佐々木宏和 船﨑健一 瀧澤隼人 田川久人 中野晋 2016 流れ制御デバイスを用いた平板フィルム冷却の
8 ⑷ 高効率化に関する研究 -PSP PIV計測による密度比影 countries ICEM CFD is a trademark used by ANSYS, 響調査- 第44回日本ガスタービン学会定期講演会 Inc under license All other brand, product, service Takisawa, H, Funazaki, K, Sasaki, H, Kawamura, T, and feature names or trademarks are the property of Tagawa, H and Nakano, S, 2016, Improvement of ⑸ 313 Flat-Plate Film Cooling Performance by Double Flow Control Devices Under High Density Ratio, Asia Congress of Gas Turbine 2016, ACGT-123 ANSYS, ANSYS Workbench, AUTODYN, CFX, FLUENT and any and all ANSYS, Inc brand, product, service and feature names, logos and slogans are registered trademarks or trademarks of ANSYS, Inc or its subsidiaries in the United States or other their respective owners ⑹ ⑺ ー 53 ー 川端浩和 船﨑健一 中田諒大 田川久人 堀内康広 2014 タグチメソッドを用いたフィルム冷却用流れ制 御デバイス最適化手法に関する研究 日本ガスタービ ン学会誌20149 Charbonnier,D et al,2009, Experimental and Numerical Study of the Thermal Performance of Film Cooled Turbine Platform, ASME,GT
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X X Adobe, the Adobe logo, Acrobat, the Adobe PDF logo, Creative Cloud, and Reader are either registered trademarks or trademarks of Adobe Systems Incorporated in the United States and/or other countries.
123 ( 17 120 18 ) ( - 1 - - 2 - ⑴ ⑵ - 3 - - 4 - ⑴ - 5 - ⑵ - 6 - ⑶ - 7 - ⑴ ⑵ ⑶ - 8 - - 9 - - 10 - - 11 - ⑴ ⑵ ⑶ - 12 - ⑴ - 13 - ⑵ 12-14 - - 15 - - 16 - - 17 - - 18 - ⑴ ⑵ - 19 - ⑴ ⑵ ⑶ - 20 - ⑷ ⑸ ⑹ - 21 -
⑴ ⑵ ⑶
- 108 - ⑴ ⑵ ⑶ ⑴ ⑶ ⑵ ⑷ ⑴ ⑵ - 110 - ⑶ - 111 - ⑷ ⑴ ⑸ ⑹ ⑵ ⑶ - 112 - ⑴ ⑵ ⑶ ⑷ ⑴ ⑵ ⑶ ⑷ ⑴ ⑵ - 115 - - 116 - - 117 - - 118 - ⑴ - 119 - - 120 - ⑴ ⑴ ⑵ ⑴ ⑵ ⑵ - 121 - ⑴ ⑵ ⑴ ⑵ - 122 - - 123 - ⑴ ⑵ ⑴ ⑵ - 124 - ⑶ - 125
⑴ ⑵ ⑶
- 108 - ⑴ ⑵ ⑶ ⑴ ⑵ ⑶ ⑷ - 110 - ⑴ ⑵ ⑶ - 111 - ⑷ ⑴ ⑸ ⑹ ⑵ ⑶ - 112 - ⑴ ⑵ ⑶ ⑷ ⑴ ⑵ ⑶ ⑷ ⑴ ⑵ - 115 - - 116 - - 117 - - 118 - - 119 - - 120 - ⑴ - ⑴ ⑴ ⑵ ⑴ ⑵ ⑵ ⑴ ⑵ ⑴ ⑵ - 122 - - 123 - ⑴ ⑵ ⑴ ⑵ ⑶ - 124 - ⑷ - 125 -
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0 001212 112468 1 10 2 11 12 13 3 14 15 ⑴ ⑵ ⑴ ⑵ ⑴ ⑵ ⑴ 4 ⑵ 5 6 ⑴ ⑴ ⑴ ⑵ 7 ⑶ ⑷ ⑵ ⑴ 8 ⑵ ⑴ 9 ⑴ ⑵ ⑴ ⑴ ⑵ ⑶ ⑷ ⑴ ⑵ ⑴ ⑵ ⑵ 10 11 ⑷ ⑴ ⑵ ⑶ ⑵ ⑷ ⑸ ⑴ ⑴ ⑵ ⑴ ⑵ ⑶ 12 ⑵ ⑵ ⑴ ⑵ ⑶ ⑴ ⑵ 13 ⑶ ⑴ ⑵ ⑴ ⑵ ⑴ 14 ⑴ ⑵ ⑶ ⑷ ⑴ ⑵ ⑴ ⑵ ⑵ 15
-2 -
-1 - -2 - ⑴ ⑵ -3 - ⑶ -4 - ⑴ ⑵ ⑶ -5 - ⑷ 6,268 16 23,256,247.299 39.48 8,385. 34 35 2 2,117. 34 4 3,936 8 16,544,761.1 28.8 5,625. 927 35 14 1,689. 927 6 872 6 7,765,329.122 13.18 3,83. 554 17 7 2,211. 554
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