たものと 言 ってすましている このあたり 英 文 典 にひきずられた 典 型 的 な 国 文 典 の 例 を 見 る ( 同 上 229 ページ) 日 本 語 に ~~が~~する という 主 語. 述 語 の 形 式 のほかに ~~ は~~だ という 主 題 とその 解 説 を 表 す 形 式 が

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1 EFC 第 60 回 例 会 象 は 鼻 が 長 い 主 題 と 主 格 ) 発 端 ; 中 国 人 日 本 語 科 学 生 に 日 本 語 を 教 える 時 は と が 今 日 はやっと 学 校 に 帰 りました 重 い 荷 物 を 持 ていて 本 当 に 大 変 でし た 中 には 色 んなお 菓 子 とか 飲 み 物 とか 果 物 とか 入 っていました 6 時 間 もかかりました 学 校 に 着 いたのは 夜 8 時 半 ごろでした 友 達 は 大 学 の 正 門 で 出 迎 えに 来 てくれて 本 当 に 感 動 しました ( 許 昌 学 院 日 本 語 科 2 年 生 の 日 記 ) 自 分 でも 経 験 的 な 知 識 しか 無 いので 教 え 方 が 分 からない 細 野 氏 に 日 本 語 文 法 の 参 考 書 文 献 の 示 唆 を 受 ける 2)いわゆる 主 語 : 国 語 教 育 は そんなわけでいろいろ 英 語 教 育 に 負 っている 特 に 文 法 教 育 においてはおかげをこうむることが 大 きい しかしその 半 面 英 文 法 の 効 果 が 大 きいあまり 国 語 の 文 法 教 育 にしば しば 支 障 が 生 じていることもあるようだ これは 英 語 における 文 法 的 知 識 がついそのまま 日 本 語 にも 通 用 すると 思 ったり 英 文 法 と 国 文 法 で 同 じ 術 語 が 使 われている 場 合 国 語 においても 指 されている 対 象 が 英 語 におけるものと 完 全 に 同 じものだと 思 ったりすることから 来 るもので ある 主 語 述 語 の 問 題 などはその 一 例 だ ( 金 田 一 春 彦 1998 日 本 語 教 室 227 ページ 筑 摩 書 房 ) 日 本 語 では このように ~ハの 語 句 が 大 きな 位 置 を 占 めるのに この 部 分 は 文 法 教 育 ではあまり 重 要 視 されていない ~~ガの 語 句 を 主 語 だと 言 って 大 事 にし このような~~ハは ~~ガの 形 式 の 代 りに 現 れ 1

2 たものと 言 ってすましている このあたり 英 文 典 にひきずられた 典 型 的 な 国 文 典 の 例 を 見 る ( 同 上 229 ページ) 日 本 語 に ~~が~~する という 主 語. 述 語 の 形 式 のほかに ~~ は~~だ という 主 題 とその 解 説 を 表 す 形 式 がある ( 金 田 一 春 彦 1998 日 本 語 教 室 37 ページ 筑 摩 書 房 ) 学 校 文 法 ではあくまでも 主 語 と 述 語 という 主 述 関 係 が 文 の 基 本 的 な 構 造 であるとするわけです ( 原 沢 伊 都 夫 2013 日 本 人 のための 日 本 語 文 法 入 門 講 談 社 現 代 新 書 17ページ) 日 本 語 文 法 で 主 語 を 特 別 な 存 在 とはみなさない 理 由 は 主 語 でなくて も 格 成 分 ( 格 助 詞 がついた 成 分 )であれば どの 成 分 でも 平 等 に 主 題 として 提 示 することができるからです ( 原 沢 伊 都 夫 2012 日 本 人 のた めの 日 本 語 文 法 入 門 43ページ 講 談 社 ) 主 語 廃 止 論 三 上 章 1960 象 は 鼻 が 長 い 象 主 題 鼻 主 語 ( 主 格 ) 金 谷 武 洋 2006 主 語 を 抹 殺 した 男 評 伝 三 上 卓 講 談 社 欧 米 語 における 主 語 は 主 題 と 主 格 が 一 体 化 している 特 別 な 存 在 太 郎 は 原 宿 で 花 子 と 珈 琲 を 飲 んだ 主 格 (~が)の 主 題 化 ( 同 上 46 ページ) 追 って 説 明 3) は が の 特 殊 性 :この 場 合 特 に 注 意 すべきは 日 本 語 におけ る 主 格 を 表 わす ガ という 助 詞 の 存 在 だ 一 体 名 詞 の 主 格 を 表 す 言 い 方 というものが 日 本 語 以 外 のどこにあるだろうか? ( 金 田 一 春 彦 2

3 1998 日 本 語 教 室 筑 摩 書 房 127 ページ) 韓 国 語 の 助 詞 は ウン ヌン が イ カ ( 李 蓮 玉 2003 驚 くほど 身 につく 韓 国 語 高 橋 書 店 ) 食 べ 物 は 韓 国 が 最 高 です 日 本 語 でも 古 くは が という 助 詞 の 働 きが 十 分 でなく いま 鳥 が 鳴 く という 所 を ただ 鳥 鳴 く と 言 った 鳥 に 特 別 に 主 格 を 示 す 助 詞 をそえず つまり 無 格 の 鳥 を 自 動 詞 の 前 におくことにより 文 脈 によ って 鳥 が 主 格 であることを 推 測 させた ( 金 田 一 春 彦 日 本 語 教 室 1998 筑 摩 書 房 200 ページ) 欧 米 語 すべて 4) 最 古 文 献 に 於 ける は が : 稲 荷 山 古 墳 金 錯 銘 鉄 剣 (1968 年 出 土 73.5センチ 縦 書 き) 471 年 ( 表 ) 辛 亥 年 七 月 中 記 乎 獲 居 臣 上 祖 名 意 富 比 垝 其 児 多 加 利 足 尼 其 児 名 弖 已 加 利 獲 居 其 児 名 多 加 披 次 獲 居 其 児 名 多 沙 鬼 獲 居 其 児 名 半 弖 比 ( 裏 ) 其 児 名 加 差 披 余 其 児 名 乎 獲 居 臣 世 々 為 杖 刀 人 首 奉 事 来 至 今 獲 加 多 支 鹵 大 王 寺 在 斯 鬼 宮 時 吾 左 治 天 下 令 作 此 百 練 利 刀 記 吾 奉 事 根 源 也 下 線 スペースは 筆 者 下 線 は 固 有 名 詞 出 典 : フリー 百 科 事 典 ウ ィキペディア(Wikipedia) 2013/08/21 10:18 UTC 版 3

4 ( 辛 亥 の 年 七 月 中 しるす をわけのしん かみつおや 名 はおほひこ その こ たかりのすくね そのこ 名 は てよかりわけ そのこ 名 はたか ひしわけ そのこ 名 はたさきわけ そのこ 名 ははてひ そのこ 名 はかさひよ そのこ 名 はをわけのしん よよ 杖 刀 人 の 首 となり ほうじしきたりいまにいたる わかたけるだいおうのじ しき のみやにあるとき われてんかをさじし このひゃくれんのりとうをつ くらしめ わがほうじの 根 源 をしるすなり ) 東 京 新 聞 p14 下 線 は 筆 者 古 事 記 日 本 書 紀 の 記 述 も 斯 様 ( 準 備 資 料 ) は も 文 字 化 されていない 無 かったのか わかたけるだ いおう 雄 略 天 皇 ( 後 掲 ) 中 国 語 の 書 き 方 今 でも 使 う 単 語 ; 七 月 奉 事 大 王 天 下 根 源 萬 葉 集 巻 第 一 雑 歌 時 代 は 約 300 年 後 泊 瀬 朝 倉 宮 御 宇 天 皇 代 天 皇 御 製 歌 (21 代 雄 略 天 皇 ) みうた はつせのあさくらのみやに あめのしたしらしめしし すめらみことのみよ 天 皇 のおほ 籠 毛 与 美 籠 母 乳 布 久 思 毛 与 美 夫 君 志 持 此 岳 尒 菜 採 須 児 家 吉 閑 名 告 紗 根 虚 見 津 山 跡 乃 国 者 押 奈 戸 手 吾 許 曾 居 師 吉 名 倍 手 吾 己 曾 座 我 許 背 歯 告 目 家 呼 毛 名 雄 母 こもよ みこもち ふくしもよ みふくしもち このおかに なつま すこ いえきかな のらさね そらみつ やまとのくには おしなべて われこそをれ しきなべて われこそませ われにこそは のらめ い えをもなおも 4

5 ( 籠 もよい 籠 を 持 ち 堀 串 も 良 い 堀 串 を 持 って この 岡 で 菜 をお 摘 みの 娘 さん あなたの 家 は 何 処 か 聞 きたい 言 いなさいな 大 和 の 国 は 私 こ そすべてを 従 えて 一 面 に 治 めているのだが 私 にこそは 教 えてくれるで しょうね あなたの 家 をも 名 をも ) 日 本 古 典 文 学 大 系 4. 萬 葉 集 一 1957 岩 波 書 店 ( 縦 書 き) 5) 日 本 語 学 習 者 への 教 え 方 : 基 本 的 機 能 は 主 題 を 示 す が 主 格 ( 動 作 事 態 の 主 体 )を 示 す A 文 章 の 中 での 基 本 的 用 法 ; が 初 めて 話 題 に 出 たもの または 読 み 手 には 特 定 できないと 考 えられるものを 示 す は すでに 話 題 に 出 た もの または 読 み 手 に 特 定 できると 考 えられるものを 示 す B 初 めて 話 題 に 出 たものであっても は を 使 う 場 合 二 つのことを 対 比 させるとき C すでに 話 題 に 出 たものであっても が を 使 う 場 合 添 付 資 料 ; 日 本 語 能 力 試 験 一 級 実 力 養 成 編 第 三 部 文 章 の 文 法 例 文 問 題 練 習 簡 単 に 申 し 上 げれば は と が は 初 級 でも 中 級 でも 教 えるこ となので その 時 時 に 適 切 な 例 文 を 用 意 し また 文 法 の 説 明 ができる 学 生 なら その 説 明 もするということでしょうか ( 和 陽 学 院 日 本 語 教 師 ) 例 文 問 題 集 で 実 践 的 に 教 える ここで 詳 細 に 説 明 始 めたら 前 に 進 まなくなる ( 許 昌 学 院 日 本 人 教 師 ) 5

6 6) 最 近 の 主 題 理 論 : 文 構 成 の 基 本 形 属 性 叙 述 事 象 叙 述 (p.2 金 田 一 1998 参 照 ) 属 性 叙 述 太 郎 は 優 しい 主 題 + 解 説 topic + comment 事 象 叙 述 子 供 が 笑 った 項 + 述 語 argument+predicate 無 題 文 子 供 は 笑 った 主 題 は 文 外 部 の 事 情 により いわば 派 生 的 に 付 与 され た 子 供 は 談 話 テクスト 主 題 例 えば 各 ブロックのまとまりを 示 すため ( 益 岡 隆 志 ( 編 )2004 主 題 の 対 照 くろしお 出 版 ) 文 内 主 題 ( 属 性 叙 述 文 の 主 題 )と 談 話 テクスト 主 題 ( 事 象 叙 述 文 の 主 題 化 した 主 題 )が 主 題 として 合 一 するのは 日 本 語 では 属 性 叙 述 文 が 文 構 成 の 基 本 モデルになっていることに 因 る ( 主 題 の 対 照 2004 第 一 章 日 本 語 の 主 題 16ページ 益 岡 隆 志 ) 7) 英 語 の 主 題 : 日 本 語 ではトピックが は でマークされ 品 定 め 文 (すなわち categorical judgment)の 形 をとっているが 英 語 ではまった くトピックの 形 をとらない という 例 が 多 い 彼 女 は 笑 顔 が 素 敵 だ 彼 は 記 憶 力 がいい She has a nice smile. He has a good memory. ( 西 光 義 弘 2004 主 題 の 対 照 第 六 章 英 語 のトピック 構 文 120 頁 ) I m proud of myself! ぼくは 鼻 が 高 いよ! (NHK 基 礎 英 語 I 月 号 11 月 12 日 ) 象 は 鼻 が 長 い を 英 訳 してもらう すべて 日 本 語 の 上 手 な 外 人 6

7 An elephant's trunk is long TUJ 学 友 星 野 芳 江 さんの 友 人 米 人 The direct translation is "The nose of the elephant is long" In English the underlying meaning seems to be the same. SAUMIL DHIREN SHAH 印 度 人 Elephants have long trunks. Nobby Kealey 松 蔭 学 園 講 師 英 人 Elephants have long noses. 細 野 氏 友 人 米 人 Der Elefant hat eine lange Nase. (Prof. Dr. Viktoria Eschbach-Szabo チュ ービンゲン 大 学 日 本 語 科 教 授 ) 英 訳 :The elephant has a long nose. 8) 中 国 語 の 近 似 点 : 主 谓 谓 语 句 文 頭 に 主 題 が 置 かれた 文 を 学 び ましたが その 主 題 の 後 にまた 主 語 + 述 語 の 文 が 続 く 場 合 は 文 全 体 を 主 述 述 語 文 だと 考 えることができます 文 頭 に 先 ず 大 きな 主 語 が 置 かれ それに 対 する 述 語 の 中 がさらに 小 さな 主 語 と 述 語 になっているのです 日 本 語 に 直 すと ~は が となることが 多 いです 这 种 电 脑 价 格 很 便 宜 <---> 这 种 电 脑 的 价 格 很 便 宜 この 種 のパソコンは 値 段 が 安 い この 種 のパソコンの 値 段 は 安 い ( 三 宅 登 之 NHKまいにち 中 国 語 2013 年 7 月 79 ページ) 二 つの 主 語 が 使 われる 文 主 語 1 主 語 2+ 述 語 网 球 我 不 太 拿 手 テニ スは 私 はそんなに 得 意 ではありません ( 平 山 邦 彦 NHK ま いにち 中 国 語 ) 象 は 鼻 が 長 い それでは 中 国 人 は ~は が の 構 造 を 正 確 に 理 解 しているか? 実 験 ; 中 国 語 訳 を 和 訳 させてみ る 大 象 鼻 子 很 长 象 は 鼻 が 長 いのですが 正 しいですか 先 生 普 7

8 通 の 人 は 良 く 象 の 鼻 が 長 いと 言 います ( 中 国 大 学 生 日 本 語 科 3 年 ) 中 国 人 は 大 象 的 鼻 子 很 长 大 象 鼻 子 很 长 を 区 別 しようとしないだろう ( 埼 玉 大 学 教 育 学 部 修 士 卒 日 本 に 帰 化 済 み) 日 本 語 能 力 判 断 の 材 料 になる 9) 文 に 主 題 も 主 語 も 文 字 化 されない 現 象 : 中 国 語 も 同 様 もう 一 度 之 を 茹 でればようござる ( 芥 川 龍 之 介 鼻 ) これは 誰 が 茹 でる 意 味 だろうか 禅 智 内 供 がか 弟 子 の 僧 がか どっちとも 言 え まい 英 語 訳 はここは you という 主 語 を 出 して 内 供 自 身 が 茹 でるよう な 意 味 になってしまっているが これははっきりさせなくていいものを 文 法 上 の 制 約 からはっきりさせられてしまった 例 ではないか ( 金 田 一 春 彦 1998 日 本 語 教 室 筑 摩 書 房 118 ページ) 英 語 > 日 本 語 の 場 合 Why don't I make us dinner, ' Akiko said. 'Maybe some fish? I could go into town...' Her voice broke and she covered her face with her hands. 'We have so little time left,' she murmured. ("Damaged Goods") なぜ 私 が 作 っちゃいけないの 魚 なんてどう? 街 へ 行 けるし 彼 女 は 声 を 詰 まらせ 両 手 で 顔 を 覆 ってつぶやいた もう 時 間 がほんのち ょっとしかない ( 訳 河 辺 俊 彦 2013) 人 称 名 詞 代 名 詞 英 文 10<--> 邦 訳 文 2. 池 上 ( ) によれば 英 語 はいわゆる スル 型 言 語 で 事 態 を 参 与 者 とそれらの 関 係 として プロセス 的 に 把 握 し 表 現 する 傾 向 が 強 いが 日 本 語 は ナル 型 言 語 で 事 態 をその 場 に 生 起 するものとして 8

9 非 プロセス 的 存 在 論 的 に 表 現 する 傾 向 がある 事 態 をプロセス 的 に 把 握 すると 事 態 は< 動 作 > < 変 化 > < 結 果 状 態 > としてと らえられる( 影 山 ) (お 茶 の 水 女 子 大 森 山 新 教 授 出 所 失 念 ) 認 知 言 語 学 的 考 察 以 上 9