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1 年 7 月 20 日 発 行 Japan Building Materials Association 社 団 法 人 日 本 建 築 材 料 協 会 巻 頭 特 別 エッセイ 長 期 優 良 住 宅 制 度 について 米 国 住 宅 制 度 を 参 考 に ( 上 ) 澁 谷 デザイン 事 務 所 代 表 デザインコンセプト インク 日 本 代 表 ( 住 宅 地 開 発 プランナー) 澁 谷 征 教 会 員 企 業 の 横 顔 株 式 会 社 光 海 外 経 済 情 報 香 港 経 済 の 現 状 と 今 後 の 取 り 組 みについて 香 港 貿 易 発 展 局 アシスタントマーケティングマネージャー リッキー フォン 明 石 市 立 天 文 科 学 館

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3 CONTENTS 巻 頭 特 別 エッセイ 長 期 優 良 住 宅 制 度 について 米 国 住 宅 制 度 を 参 考 に ( 上 ) 澁 谷 デザイン 事 務 所 代 表 デザインコンセプト インク 日 本 代 表 ( 住 宅 地 開 発 プランナー) 澁 谷 征 教 8 海 外 経 済 情 報 香 港 編 香 港 経 済 の 現 状 と 今 後 の 取 り 組 みについて 香 港 貿 易 発 展 局 アシスタントマーケティングマネージャー 香 港 貿 易 発 展 局 から 2つの 見 本 市 のお 知 らせ リッキー フォン 12 海 外 視 察 レポート 大 連 海 外 視 察 研 修 記 広 報 宣 伝 部 長 株 式 会 社 山 中 製 作 所 代 表 取 締 役 社 長 山 中 豊 茂 16 Spirit 無 機 系 建 材 の 輪 廻 転 生 東 京 大 学 大 学 院 工 学 系 研 究 科 准 教 授 野 口 貴 文 18 会 員 企 業 の 横 顔 株 式 会 社 光 20 新 製 品 & 注 目 製 品 情 報 テキスタイルパネル アスワン 株 式 会 社 シンプルLEDライトシリーズ 株 式 会 社 タカショー 吸 盤 ハンドル 吸 盤 ドアハンドル 株 式 会 社 光 5mm 厚 磁 器 質 600 角 タイル Blade 株 式 会 社 平 田 タイル 22 暑 中 お 見 舞 い 申 し 上 げます 26 GBRC 便 り 財 団 法 人 日 本 建 築 総 合 試 験 所 提 供 試 験 紹 介 床 構 造 の 性 能 試 験 28 健 康 住 宅 を 考 える/ 第 59 回 NPO 法 人 日 本 健 康 住 宅 協 会 提 供 部 会 紹 介 防 露 部 会 結 露 を 通 して 快 適 住 宅 環 境 を 考 える 30 協 会 だより 平 成 22 年 の 協 会 通 常 総 会 を 開 催 しました 各 支 部 でも 通 常 総 会 が 開 かれました 関 東 支 部 / 中 部 支 部 / 中 国 支 部 / 九 州 支 部 建 材 研 究 会 の 委 員 会 および 総 会 が 開 かれました 香 港 めっき 組 合 視 察 団 が 会 員 企 業 を 見 学 しました 日 本 プラスター 株 式 会 社 が 本 社 工 場 を 移 転 しました 新 入 会 員 紹 介 株 式 会 社 日 総 / 旭 ファイバーグラス 株 式 会 社 九 州 支 店 / チヨダウーテ 株 式 会 社 福 岡 支 店 / 株 式 会 社 オーサカ トラベル 34 私 の 建 築 探 訪 / 第 65 回 明 石 市 立 天 文 科 学 館 レポーター: けんざい 編 集 部 髙 木 絢 子 36 建 築 着 工 統 計 2010 年 5 月 38 編 集 談 話 室 表 紙 : 明 石 市 立 天 文 科 学 館 ( 兵 庫 県 明 石 市 ) 東 経 135 の 日 本 標 準 時 子 午 線 上 に 建 つ 時 と 宇 宙 の 博 物 館 1960 ( 昭 和 35) 年 明 石 市 民 の 声 によって 誕 生 して 以 来 子 午 線 のまち 明 石 のシンボル 的 存 在 となっている 1995( 平 成 7) 年 の 阪 神 淡 路 大 震 災 では 大 きな 被 害 を 受 けながらも 奇 跡 的 に 復 活 世 代 を 超 えて 愛 されてきた 満 50 歳 の 科 学 館 は 今 年 大 幅 なリニューアルを 終 え 新 たな 歴 史 への 一 歩 を 踏 み 出 した ( 関 連 記 事 :P34) けんざい229 号 2010 年 7 月 1

4 巻 頭 特 別 エッセイ Opening Special Essay 長 期 優 良 住 宅 制 度 について 米 国 住 宅 制 度 を 参 考 に ( 上 ) 澁 谷 デザイン 事 務 所 代 表 デザインコンセプト インク 日 本 代 表 ( 住 宅 地 開 発 プランナー) 澁 谷 征 教 氏 スクラップ&ビルドからストック&メンテナンスへ 日 本 の 住 宅 システムの 転 換 を 告 げる 長 期 優 良 住 宅 法 ( 長 期 優 良 住 宅 の 普 及 の 促 進 に 関 する 法 律 ) 施 行 から この6 月 で 満 1 年 が 経 過 した この 間 同 制 度 に 適 合 した 新 住 宅 新 技 術 の 開 発 が 進 んでいること は 前 号 (228 号 )の 第 29 回 建 材 情 報 交 流 会 でもご 紹 介 したとおりだ 一 方 維 持 管 理 融 資 システムなどを 含 むグランドデザインについては まだまだ 明 確 でない 部 分 が 多 い そこで 日 本 と 米 国 そ れぞれで 大 規 模 な 住 宅 地 開 発 を 手 がけてきた 澁 谷 征 教 氏 ( 澁 谷 デザイン 事 務 所 代 表 住 宅 地 開 発 プランナー)に 長 期 優 良 住 宅 制 度 に 関 する 特 別 エッセイを 2 回 にわたってご 寄 稿 いただいた 日 米 両 国 の 制 度 と 現 場 を 熟 知 するトッププランナーの 視 点 は われ われにとっても 参 考 にすべき 面 が 多 い なぜ 長 期 優 良 住 宅 が 求 められたのか 長 期 優 良 住 宅 の 普 及 の 促 進 に 関 する 法 律 が 昨 年 から スタートしました 欧 米 並 みに100 年 住 むことのでき る 住 宅 いわば 量 より 質 を 目 的 とした 住 みやす く 長 持 ちする 住 宅 の 普 及 のために 造 られました こ の 法 律 に 沿 って 建 てられた 住 宅 には 住 宅 ローン や 所 得 税 の 減 税 登 録 免 許 税 の 減 額 不 動 産 取 得 税 固 定 資 産 税 の 減 税 等 が 特 例 措 置 とされた のです 長 い 間 日 本 の 住 宅 は 欧 米 と 異 なり 雨 や 湿 気 が 多 く 気 象 条 件 が 厳 しい そのため 住 宅 は 長 持 ちしな い などと 言 われてきました そのうえ 世 界 でも 屈 指 の 地 震 多 発 地 帯 です 確 かに 米 国 南 カルフォルニアのように 年 間 を 通 じて 気 温 の 変 化 も 少 なく ほとんど 雨 も 降 らず 大 きな ハリケーンもこない あるいは ヨーロッパでも 地 中 海 沿 岸 のように 通 年 温 暖 で 乾 燥 した 日 本 よりはるか に 気 象 条 件 のよい 地 域 もあります しかし 西 海 岸 でも サンフランシスコ より 北 の ワシントン 州 ポートランド や シアトル いわ ば ノースウエスト 地 区 では 秋 から 冬 季 いっぱい 濃 霧 と 氷 雨 の 日 々で それこそ5 月 になるまで 終 日 晴 天 の 日 はほとんどないのです しかも 米 国 の 西 海 岸 は 日 本 に 負 けぬ 地 震 の 多 発 地 帯 です 東 部 の 大 都 市 ニューヨーク や 首 都 の ワシント ンD.C. では 冬 は 日 中 でもマイナス 以 下 に 気 温 が 下 がる 日 々が 続 きます しかも 夏 になると 湿 気 と 高 温 に 悩 まされます 日 本 の 太 平 洋 岸 の 気 候 は 欧 米 の 大 都 市 と 比 べても はるかに 過 ごしやすい 気 象 条 件 では ないでしょうか 逆 に 住 宅 にとって 気 象 条 件 の 悪 い と 思 われる 日 本 海 側 の 豪 雪 地 帯 の 家 が 皮 肉 な 事 に 太 平 洋 側 の 家 より 長 期 に 住 まわれているという 現 実 もあ ります つまり 今 回 の 長 期 優 良 住 宅 コンセプトは はっ きり 言 えば 残 念 な 事 ですが 日 本 の 住 宅 の 質 がよくな かったから 欧 米 並 みの 質 のよい 住 宅 を 造 ろうという ことです 澁 谷 征 教 氏 しぶや ゆきのり: 澁 谷 デザ イン 事 務 所 代 表 日 米 両 国 で 活 躍 する 住 宅 地 の 企 画 開 発 プ ランナーであり 世 界 基 準 に 基 づくエポックメイキングな 街 並 み 創 造 の 第 一 人 者 国 内 で 最 も 米 国 型 住 宅 の 実 績 の 多 い プライドホーム 顧 問 住 宅 生 産 性 研 究 会 理 事 ハワイと 日 本 に 本 部 を 置 く デザインコン セプト インク 日 本 代 表 を 兼 ねる 代 表 的 な 開 発 例 は 南 ヨーロッ パの 城 郭 都 市 のような 景 観 と 資 産 価 値 で 知 られる 南 町 田 マークスプリ ングス ( 横 浜 市 瀬 谷 区 ) 著 書 マークスプリングス 物 語 ( 井 上 書 店 ) 日 本 住 宅 の 寿 命 と 住 宅 ローンの 意 外 な 関 係 ところで 長 持 ちする 建 物 といえば 法 隆 寺 に 代 表 されるような 日 本 の 古 建 築 は 全 て 木 造 で さすがに 千 数 百 年 経 たようなものは 天 災 や 焼 失 により 希 少 です が 室 町 末 期 から 江 戸 時 代 初 期 の 建 物 を 含 めると 築 後 数 百 年 経 た 木 造 建 物 物 は 相 当 数 残 存 しています 日 本 の 木 造 建 築 技 術 は 世 界 最 古 の 木 造 建 築 である 法 隆 寺 が 示 すように 最 高 の 技 術 が 集 積 されてきまし た まったく 技 術 的 な 問 題 はないのです ではなぜ 日 本 に 長 持 ちする 住 宅 が 育 たないのか 2 けんざい229 号 2010 年 7 月

5 巻 頭 特 別 エッセイ 江 戸 時 代 に 市 中 で 頻 繁 に 発 生 する 火 事 の 延 焼 を 防 ぐ 消 火 方 法 として 火 事 場 の 風 下 や 周 りの 家 を 破 壊 しまし た このような 消 火 活 動 の 考 え 方 が 影 響 して 現 代 に 至 るまで 比 較 的 安 易 な 住 宅 を 建 設 してきたという 伝 統 では まさかないでしょう やはり 最 大 の 理 由 は 経 済 的 な 理 由 によります 言 うまでもありませんが 第 二 次 大 戦 終 結 後 の 日 本 では 焼 け 野 原 となった 都 心 部 の 周 辺 に 短 期 間 に 大 量 の 住 宅 を 建 設 する 必 要 に 迫 られました そのためローコスト な 住 宅 を 建 てざるをえなくなった 当 時 は ローコス トで 長 期 の 住 宅 ローンが 組 める 住 宅 が 急 務 でした そ こで 安 易 な 住 宅 建 設 に 慣 れてしまったのではないか 戦 後 まもなく GHQ( 連 合 軍 総 司 令 部 ) が 米 国 の 住 宅 ローンシステムを 導 入 して 日 本 の 住 宅 建 設 を 指 導 したのですが この 時 点 で 日 本 には 木 造 住 宅 に 対 す る 建 築 三 法 建 築 基 準 法 がなかったのです やがて 建 築 基 準 法 の 確 立 (1950)と 住 宅 金 融 公 庫 ( 同 ) による 住 宅 ローンが 策 定 されますが 日 本 では 住 宅 と 所 有 者 はいつ 売 却 してもローン 残 額 を 支 払 うことがで きるだろう! 確 かに 長 期 優 良 住 宅 そのものは 頑 丈 で 長 持 ちする はずです しかし 住 宅 の 資 産 価 値 とは 頑 強 である ことだけではないのです 欧 米 の 住 宅 ローン=ノンリコース ローン 長 期 の 住 宅 ローン 発 祥 の 地 米 国 では 1929( 昭 和 4) 年 にウォール 街 の 株 価 大 暴 落 から 世 界 大 恐 慌 が 発 生 し 世 界 中 を 襲 いました この 時 米 国 では 頭 金 50%で 残 金 を5 年 で 返 済 する 住 宅 ローンが 主 流 でした そのため 多 くの 人 たちがローンを 遅 滞 するか 返 済 できない 状 態 となりました 1933( 昭 和 8) 年 大 恐 慌 時 のフーバー 大 統 領 が 失 脚 して 民 主 党 のフランクリン ルーズベルトが 大 統 領 に 就 任 すると ニューディール ( 新 政 策 )が 打 ち 出 されます そのひとつが 住 宅 所 有 者 と 建 設 業 者 支 援 のために15 年 で 返 済 する 長 期 住 宅 ローン で 1933 個 人 のクレジットをその 担 保 に 当 て 購 入 者 に 生 命 保 ( 昭 和 8) 年 に 実 施 されました その 後 まもなく 頭 金 険 を 掛 けリスクヘッジしたのです つまり スタート 25% 返 済 20 年 と さらに 優 遇 された 長 期 住 宅 ロー 時 点 では 住 宅 より 個 人 のクレジットに 重 きを 置 き ンが 確 立 されるのです 将 来 性 のある 優 良 企 業 に 勤 める 人 にのみ 融 資 したわけ そのうえ 重 要 なことは これらの 長 期 住 宅 ローンの です その 結 果 住 宅 の 品 質 は ローン 返 済 まで 住 め 融 資 条 件 が 借 主 責 任 限 定 型 (ノンリコース) つま れば 十 分 といった 建 て 方 となったのです これが り 担 保 に 差 し 出 した 住 宅 以 外 から 担 保 を 取 らない 点 で 1960 年 代 から 奇 跡 的 な 経 済 発 展 を 遂 げた 日 本 において す 借 主 責 任 が 限 定 されているのですから 連 帯 保 証 住 宅 政 策 の 三 本 柱 である 公 営 公 団 公 庫 が 進 めてき 人 も 必 要 なければ 生 命 保 険 も 必 要 ない 住 宅 だけが た 住 宅 供 給 でもあったのです 担 保 なのです もし 本 人 が 返 済 できなければ 連 帯 保 証 人 に 債 務 を この 結 果 として 米 国 では 借 り 手 にとって 安 心 して 引 き 受 けてもらう 仮 に 本 人 が 死 亡 すれば 生 命 保 険 か 住 宅 ローンを 組 める 道 が 開 けました 万 が 一 病 気 や ら 残 額 を 返 済 させる 一 番 困 るのは 本 人 が 返 済 能 力 事 故 で 働 けなくなりローンの 返 済 に 困 っても 住 宅 の を 失 い しかもほかに 資 産 がないときで この 場 合 は 鍵 を 銀 行 に 送 りつけ デフォルト ( 支 払 い 不 能 宣 言 ) 家 を 売 却 する ところが 実 際 には 家 を 売 却 しても 資 すれば 事 足 りるのです そして この 条 件 が 法 律 で 取 産 価 値 がないため 残 額 を 返 済 することは 不 可 能 に 近 い り 決 められました もちろん 米 国 の 全 州 がこの 法 律 そのような 状 況 に 追 い 込 まれた 人 たちによる 悲 惨 な 状 を 受 け 入 れたわけではありませんが おおむね 米 国 の 況 が 日 本 のローン 地 獄 として 社 会 問 題 とされました 住 宅 ローンは この 方 向 性 で 組 み 立 てられたのです それが 2006( 平 成 18) 年 新 たに 住 生 活 基 本 法 この 仕 組 み(ノンリコース 頭 金 20% 返 済 20 年 )で が 交 付 され 住 宅 政 策 がこの 三 本 柱 から 民 間 住 宅 産 業 は 頭 金 の20%を 差 し 引 いた80%を 融 資 しているので に 方 向 転 換 され 2009( 平 成 21) 年 には 長 期 優 良 住 宅 へ すから デフォルト されたばあいは 住 宅 の 融 資 の 特 例 措 置 がなされたのです つまり 長 期 優 良 住 宅 残 額 以 上 で 再 販 する 必 要 があります 販 売 時 の80% 以 に 住 めば 資 産 価 値 を 継 続 維 持 できることによって 下 に 値 下 がりしていないことが 重 要 な 鍵 となります けんざい229 号 2010 年 7 月 3

6 巻 頭 特 別 エッセイ Opening Special Essay (80% 以 上 で 売 却 できれば 諸 経 費 を 引 いて 残 額 は 元 の 持 ち 主 に 返 金 されます) つまり 金 融 事 故 が 起 きた 際 貸 し 付 けた 金 融 機 関 のリスクヘッジの 手 法 と して ( 個 人 のクレジット 能 力 ではなく) 住 宅 が 値 下 が りしないようにマーケットを 管 理 することが 重 要 であ るとしたわけです こうして 米 国 では 優 良 な 分 譲 地 に 建 つ 優 良 な 家 と そこでの 生 活 の 規 定 が 確 立 された 物 件 にのみ 融 資 を 実 施 するという 方 向 性 が 打 ち 出 されます そこで 住 宅 の 品 質 の 安 定 のために 建 築 基 準 法 が 策 定 され る 一 方 建 築 技 術 の 法 律 とは 別 の 不 動 産 鑑 定 法 (ア プレイザル) 良 質 な 街 造 りと 住 民 生 活 のための 住 宅 地 環 境 管 理 法 人 (HOA=ホームオーナーズ アソシ エイション) および 環 境 管 理 約 款 (CC&Rs) が 確 立 され これらが 米 国 の 住 宅 マーケットを 管 理 する 柱 となるわけです 以 下 そのあらましについてご 説 明 しましょう 不 動 産 鑑 定 法 が 重 視 する 本 格 的 デザイン とは 不 動 産 鑑 定 法 (アプレイザル) の 中 で 抽 象 的 で あってもきわめて 重 要 な 課 題 は 住 宅 設 計 と 街 造 り の 景 観 設 計 について 意 匠 :デザイン 機 能 :ファ ンクション 性 能 :パフォーマンス が 優 れている こと とされました 特 に 意 匠 :デザイン は クラシカル( 本 格 的 ) であることが 明 記 されていま す つまり 思 いつきのデザインは 時 とともに 飽 き られてしまうことが 多 い そこで 時 を 経 るごとに 愛 着 がわく 魅 力 的 な 外 観 デザインを 最 重 要 テーマとし て 規 定 したのです 本 格 的 を 言 い 換 えれば 住 宅 の 資 産 価 値 が 下 が らないデザインであることです それは 住 宅 の 所 有 者 がデフォルト( 債 権 放 棄 )しても 安 心 して 再 販 できる からです これは 住 宅 ローンの 借 り 手 にとっても 重 要 なことでした 米 国 ではこの 住 宅 金 融 (ノンリコース ローン)が 早 くに 確 立 されたため 戦 後 住 宅 を 持 つことは 優 良 しかも 新 しい ユニットプラン( 間 取 り) として オープンユニットプラン の 住 宅 が 開 発 されます 若 い 夫 婦 は 共 働 きにより 住 宅 を 購 入 する 当 然 小 さな 子 供 たちは 保 育 園 に 預 けられることになります この 子 供 たちを 仕 事 帰 りに 引 き 取 って 家 で 子 供 たち の 表 情 を 見 ながら 子 供 と 触 れ 合 う 時 間 を 大 切 にする ライフスタイルが 定 着 していきます その 結 果 生 まれ たのが リビングからダイニング キッチンと 連 続 す る 空 間 の 中 で 子 供 を 中 心 とする 家 族 が 一 つになれる オープンスタイルのユニットプランでした このプランは( 若 い 夫 婦 が 住 む) 小 さな 住 宅 を 大 きく 使 える 上 米 国 人 の 好 きなホームパーティーにとって も 最 適 なユニットプランとなりました 特 に 第 二 次 大 戦 後 帰 還 する 若 い 兵 士 たちで 妻 帯 している 者 には この 住 宅 が 報 奨 制 度 の 一 部 として 安 価 に 提 供 されまし た( 独 り 者 には 報 奨 として 大 学 入 学 の 窓 口 が 広 げら れました) 50 年 代 から60 年 代 にかけて このような 住 宅 に 住 む 人 々をモデルとした 映 画 やTVのホームコメディー( ア イ ラブ ルーシー 奥 様 は 魔 女 など)が 世 界 中 に 配 信 されます まさにゴールデンエイジと 呼 ばれた 米 国 この 時 代 の 分 譲 地 と 住 宅 が アメリカンドリー ム ホーム と 呼 ばれ 世 界 中 の 憧 れとなりました 建 築 基 準 法 (UBC) と 住 宅 地 環 境 管 理 法 人 HOA 米 国 では 国 土 が 広 く 地 域 によって 大 幅 に 気 候 風 土 が 異 なるため 1934( 昭 和 9) 年 に 長 期 住 宅 ローンが 策 定 されるに 当 たって 二 つの 建 築 基 準 法 が 確 立 され ました カリフォルニア 州 など 地 震 の 発 生 の 多 い 州 は 現 在 UBC(ユニホーム ビルディング コード) を 選 択 し これは 戦 後 日 本 の 建 築 基 準 法 策 定 の 基 本 となります この 法 律 とともに さらに 重 要 なのが 住 宅 地 環 境 管 理 法 人 (HOA=ホームオーナーズ アソシエイショ ン) の 確 立 です これは 分 譲 地 内 の 法 律 である アーキテクチャー ガイドライン( 建 築 協 定 ) と な 投 資 をすることと 同 等 に 考 えられるようになります ランドスケープ ガイドライン( 外 構 造 園 協 定 ) 預 金 をするより ( 資 産 価 値 の 安 定 した) 住 宅 を 購 入 す それと 環 境 管 理 約 款 (CC&Rs) を 制 定 維 持 する るライフスタイルが 善 良 なるアメリカ 人 の 常 識 と 主 体 です HOAでは 建 築 基 準 法 の 規 定 以 外 の 項 目 なったのです たとえば 住 宅 の 様 式 や 外 壁 や 屋 根 の 色 彩 庭 の 芝 生 や 4 けんざい229 号 2010 年 7 月

7 巻 頭 特 別 エッセイ 長 期 優 良 住 宅 に 認 定 された 定 期 借 地 権 付 住 宅 ( 工 藤 建 設 株 式 会 社 ) 100 年 後 を 見 据 えた 飽 きのこない 外 観 デザインが 特 徴 だ けんざい229 号 2010 年 7 月 5

8 巻 頭 特 別 エッセイ Opening Special Essay 生 垣 の 状 態 ( 一 定 以 上 に 長 く 伸 びれば 刈 らなければな らない) また 分 譲 地 内 での 生 活 の 規 定 安 全 基 準 等 々まで 厳 しく 管 理 します とにかく 快 適 な 生 活 が 送 れるような 事 柄 を 法 律 に 基 づいて 厳 しく 管 理 制 限 しているのがHOAです もし 庭 の 生 垣 などを 伸 び 放 題 にしておくと HOA からガーデナーが 雇 われ 勝 手 に 伐 採 や 清 掃 をして いった 上 で 居 住 者 の 給 与 から 強 制 的 に 費 用 が 引 き 落 とされます この 法 律 で 縛 ること 罰 則 規 定 が 日 本 (たとえば 分 譲 マンションの 管 理 組 合 )との 大 きな 違 いなのです 欧 米 諸 国 では おおむね 同 様 な 仕 組 みにより 住 宅 地 が 厳 しく 管 理 されています これらの 仕 組 みはもと もと 英 国 における 長 期 定 期 借 地 権 制 度 での 街 造 りが 起 源 です 借 地 がベースの 英 国 では 地 主 ( 主 に 貴 族 )が 厳 しく 管 理 体 制 を 敷 くことができたのですが その 仕 組 みを 市 民 の 所 有 地 に 導 入 したのが 米 国 の 住 宅 地 造 りでした 米 国 では 地 主 ではなく 所 有 者 自 らが HOA を 確 立 し 自 らの 住 宅 地 を 管 理 することで 資 産 価 値 を 維 持 することに 成 功 したのです そのため 住 宅 所 有 者 に 対 しては ローン 金 利 の 控 除 等 々 多 くの 優 遇 税 制 による 支 援 が 行 なわれており 定 期 借 地 権 での 販 売 は 殆 どなくなったのです サブプライムローンを 乗 り 越 えて この 米 国 の 住 宅 ローンの 仕 組 みは 70 年 近 くほとん どパーフェクトと 言 ってもよいほど 機 能 し 続 けてきま したが その 核 心 はもちろん ニューディール 期 以 後 整 備 された 官 民 一 体 の 家 造 りシステムにあったわけ です 住 宅 金 融 制 度 を 支 え 続 けた 米 国 の 連 邦 住 宅 局 融 資 保 険 制 度 と 債 務 保 証 またこれらの 業 務 の 中 心 と なった ファニーメイ が1934( 昭 和 9) 年 に 確 立 され ています これらの 仕 組 みはまさに 英 国 貴 族 による 土 地 制 度 から 逃 れ 自 らの 土 地 と 家 を 求 め 新 大 陸 へ 旅 立 った ピューリタン の 子 孫 たちの 夢 と 希 望 を 叶 え たものでした こうして 米 国 の 住 宅 金 融 証 券 は 世 界 中 から 引 っ 張 りだことなるのです その 挙 句 制 度 の 虚 をついた 史 上 最 悪 の 投 機 目 的 金 融 商 品 サブプライム ローン が 2001( 平 成 13) 年 ごろから 無 鉄 砲 に 販 売 され 営 々 と 築 き 上 げた 米 国 の 住 宅 金 融 は 2007( 平 成 19) 年 に 崩 壊 してしまうのです しかし 悪 徳 金 融 商 品 の 影 響 が 収 まれば 米 国 の プライムローン( 正 規 の 住 宅 ローン) と 住 宅 行 政 の システムは 毎 年 百 万 人 の 人 口 が 増 え 続 けている 米 国 において きわめて 優 れたシステムとして 機 能 を 回 復 するでしょう 長 期 優 良 住 宅 が 活 性 される 条 件 とは 長 期 優 良 住 宅 は 建 築 資 材 の 品 質 や 建 築 技 術 の 向 上 だけでなく このような 住 宅 金 融 と 住 宅 地 の 管 理 システム により 本 来 の 目 的 と 機 能 を 発 揮 すると 思 います 残 念 なことに 今 日 のような 日 本 の 住 宅 地 に 建 つ 長 期 優 良 住 宅 は 単 に 建 築 資 材 と 建 築 技 術 の 向 上 だけに 偏 ってしまっています 戦 後 日 本 では GHQ : 国 連 軍 が 米 国 の 住 宅 ローンのシステムを 鳴 り 物 入 りで 持 ち 込 みました し かし まったく 考 えられぬことですが 当 時 の 日 本 で は 建 築 基 準 法 が 確 立 されておらず その 後 住 宅 金 融 ( 公 庫 銀 行 など) 側 に 日 本 なりのリスクヘッジ(= 個 人 クレジット)を 求 めた 住 宅 ローンが 策 定 されたの は 先 にも 触 れたとおりです そして 今 日 まで リ コースローン ( 借 主 全 額 保 証 )の 住 宅 ローンが 組 み 込 まれ 一 方 的 に 金 融 側 に 有 利 なシステムとして 継 続 さ れてきました 2001( 平 成 13) 年 当 時 国 民 の 税 金 で 大 銀 行 を 救 済 し ているのだから せめて 欧 米 先 進 国 並 みに 住 宅 ロー ンの 仕 組 みを 変 えるべきだ といった 声 が 一 部 の 弁 護 士 グループより 聞 かれましたが 肝 心 の 不 動 産 業 界 や 住 宅 業 界 から 何 ら メッセージ が 出 されていませ ん そして いまだに 日 本 の 住 宅 ローンだけが 戦 後 策 定 された リコースローン として 実 行 されている のです 現 代 の 住 宅 建 設 は 住 宅 ローンなくして 成 り 立 ちま せん 設 計 者 建 築 資 材 業 者 建 築 業 者 開 発 業 者 そして 住 宅 金 融 住 宅 産 業 に 携 わるすべての 企 業 の 社 会 的 責 任 と 所 有 者 の 自 己 責 任 が 応 分 に 配 分 され る 仕 組 みが 確 立 されてこそ 長 期 優 良 住 宅 の 制 度 が 活 用 され 国 民 に 豊 かな 住 宅 が 提 供 されると 思 います 6 けんざい229 号 2010 年 7 月

9 巻 頭 特 別 エッセイ 筆 者 が 開 発 に 当 たった サスティナブルコミュニティ 南 町 田 マークスプリングス( 上 : 全 景 下 : 戸 建 街 区 カーサ に 建 つモデルハウス) 米 国 不 動 産 鑑 定 法 (アプレイザル) に 明 記 された 本 格 派 デザインが 基 調 となっている けんざい229 号 2010 年 7 月 7

10 海 外 経 済 情 報 香 港 編 香 港 経 済 の 現 状 と 今 後 の 取 り 組 みについて 1. 最 新 動 向 ( 表 1 参 照 ) 香 港 貿 易 発 展 局 アシスタントマーケティングマネージャー リ ッ キ ー フ ォ ン( 馮 政 淼 ) 氏 2003 年 に 香 港 貿 易 発 展 局 大 阪 事 務 所 に 入 局 し 関 西 を 中 心 に 中 部 中 国 四 国 九 州 沖 縄 をカバーしている 担 当 分 野 は 環 境 保 護 建 材 メディカル バイオ コンテンツ ジュエ リーなど また 日 本 企 業 団 体 について 香 港 展 示 会 への 出 展 支 援 や 香 港 で の 商 談 会 パートナー 探 しなどを 積 極 的 にサポートしている 香 港 貿 易 発 展 局 : 香 港 経 済 は 金 融 危 機 からの 立 ち 直 りを 見 せている 2009 年 全 体 としては GDPは 実 質 で2.8%の 減 少 にと どまった 2010 年 第 1 四 半 期 は ますます 安 定 した 回 復 傾 向 にあり GDPは 実 質 で 前 年 同 期 比 8.2%と 大 幅 に 増 加 している 2010 年 第 1 四 半 期 は 広 い 範 囲 で 景 気 回 復 が 進 んでいる 個 人 消 費 は2009 年 に1.8%の 緩 や かな 減 少 となったのに 対 し 2010 年 第 1 四 半 期 は 実 質 で 前 年 同 期 比 7.1% 増 加 した 固 定 資 本 投 資 は2009 年 に2% 減 少 の 後 2010 年 第 1 四 半 期 は22.7%と 大 幅 に 増 加 した 対 外 部 門 では 2009 年 に 製 品 及 びサービス 輸 出 が 前 年 同 期 の12.3% 減 及 び 6.7% 減 となったのに 対 し 2010 年 第 1 四 半 期 は 実 質 で 25% 増 及 び23.5% 増 と 急 増 した 2010 年 5 月 発 表 の 香 港 政 庁 の 最 新 予 測 では 2010 年 通 年 の 経 済 成 長 率 は 引 き 続 き 実 質 4 5% 増 加 の 見 込 みである 消 費 意 欲 の 回 復 を 反 映 して 小 売 売 り 上 げもここ 数 カ 月 間 著 しい 回 復 を 見 せている 2009 年 の0.6% 増 に 対 して 2010 年 1 月 3 月 は 前 年 同 期 比 で18.8%の 増 加 となった 労 働 市 場 も 徐 々に 改 善 している 失 業 率 はここ 数 カ 月 間 着 実 に 低 下 し 続 けており 2009 年 の5.4%に 対 して 2010 年 3 月 期 第 4 四 半 期 は4.4%であっ た 消 費 者 物 価 は2009 年 の0.5%に 対 し 2010 年 第 4 四 半 期 は 前 年 同 期 比 で1.9% 上 昇 した インフレは 穏 や かなものの 物 価 上 昇 圧 力 は 増 している 2010 年 5 月 発 表 の 香 港 政 庁 の 最 新 予 測 では 2010 年 の 消 費 者 イン フレ 率 を 引 き 続 き2.3%と 見 込 んでいる 2. 政 府 予 算 及 び 措 置 2010 年 2 月 24 日 に 発 表 した 年 度 予 算 の 演 説 において 財 務 長 官 は 世 界 金 融 危 機 からの 香 港 経 済 の 回 復 をさらに 推 し 進 めるための 施 策 を 発 表 した 例 としては 1) 香 港 政 庁 が 土 地 資 源 人 的 資 源 イン センティブを 提 供 し 香 港 経 済 の 伝 統 的 な4つの 支 柱 産 業 と 優 位 性 のある6つの 産 業 を 促 進 する 2)3 億 ド ルのパイロット グリーン トランスポート ファン ド 設 立 し 運 輸 部 門 がより 革 新 的 な 環 境 技 術 を 導 入 す ることを 奨 励 香 港 で 育 ち 始 めている 環 境 技 術 のさら なる 育 成 を 助 ける 3) 上 場 投 資 信 託 の 取 引 における 印 紙 税 免 除 を 拡 大 し 香 港 の 資 産 運 用 ビジネスを 促 進 す る 4) 国 家 第 12 次 5ヵ 年 計 画 を 補 完 し 台 湾 との 交 流 及 び 協 力 を 深 める などが 挙 げられる 不 動 産 市 場 を 安 定 させ 福 祉 を 充 実 させるための 施 策 も 発 表 された また 2009 年 10 月 14 日 の 施 政 方 針 演 説 の 中 で 香 港 特 別 行 政 区 政 府 行 政 長 官 は 香 港 の 長 期 的 経 済 成 長 を 達 成 するための 主 要 経 済 基 盤 を 多 様 化 するための 一 連 の 政 策 を 発 表 した 行 政 長 官 は 1) 近 隣 地 域 との 協 力 の 強 化 2) 土 地 利 用 の 改 善 3)4つの 既 存 の 経 済 支 柱 産 業 と 香 港 が 優 位 性 をもつ6つの 産 業 ( 教 育 医 療 試 験 認 証 環 境 技 術 革 新 文 化 クリエイティブ 産 業 )の 発 展 の 必 要 性 に 焦 点 を 当 てた また 2009 年 1 月 に 発 表 された 珠 江 デルタ 改 革 発 展 計 画 綱 要 の 下 で 広 東 省 との 協 力 を 深 め 香 港 と 台 湾 の 協 力 促 進 のため に 香 港 - 台 湾 経 済 文 化 協 力 促 進 委 員 会 の 設 立 及 び 台 湾 への 多 機 能 的 な 事 務 所 設 立 を 通 して 関 係 強 化 を 図 る と 述 べた 4つの 支 柱 産 業 の 目 標 香 港 の 既 存 の4つの 支 柱 産 業 ( 金 融 観 光 貿 易 物 流 専 門 サービス)を 強 化 するため 長 官 は 一 連 の 目 標 を 提 示 した 金 融 サービス に 関 しては 人 民 元 建 て 商 品 及 び 表 1 主 要 経 済 指 標 2007 年 2008 年 2009 年 予 測 / 最 新 人 口 ( 百 万 人 ) a GDP( 十 億 米 ドル) b 実 質 GDP 成 長 率 (%) b 1 人 当 たりGDP ( 米 ドル) 29,900 30,800 29,900 30,800-31,000 b インフレ 率 (%) c 失 業 率 (%) d a:2009 年 b:2010 年 政 府 予 測 c:2010 年 1 月 3 月 の 前 年 同 期 比 d:2010 年 1 月 3 月 8 けんざい229 号 2010 年 7 月

11 海 外 経 済 情 報 人 民 元 の 国 際 化 の 実 験 場 としての 香 港 の 役 割 強 化 と 中 国 本 土 企 業 の 資 金 調 達 地 としての 地 位 強 化 などである 観 光 に 関 しては より 多 くの 中 国 本 土 からの 旅 客 が 香 港 を 訪 問 できるよう 中 央 政 府 と 話 し 合 いを 進 めて いるほか 入 境 手 続 きを 簡 素 化 し さらに 新 興 市 場 の 発 掘 を 進 めている 物 流 に 関 しては グローバ ル サプライ チェーンにおける 香 港 の 主 導 的 地 位 を 維 持 することを 図 る 専 門 サービス に 関 しては 一 段 の 振 興 のためにCEPA( 後 述 )の 枠 組 内 での 一 層 の 規 制 緩 和 を 求 め 中 国 本 土 での 既 存 市 場 の 拡 大 及 び 新 たな 市 場 の 開 拓 を 図 ると 述 べた 6つの 産 業 の 振 興 策 6つの 産 業 ( 教 育 医 療 試 験 認 証 環 境 技 術 革 新 文 化 クリエイティブ 産 業 )を 振 興 するためには 1,000 以 上 の 老 朽 化 した 工 場 ビルを 再 開 発 もしくは 用 途 変 更 を 奨 励 する 政 策 を 実 施 すること 表 明 し その 再 開 発 促 進 のため 強 制 売 却 基 準 の 引 き 下 げ 個 別 事 情 に 合 わせた 賃 貸 条 件 の 検 討 2,000 万 香 港 ドル( 約 2 億 4,000 万 円 )を 超 える 追 加 的 なプレミアムの5 年 間 で の 固 定 金 利 での 分 割 払 いの 容 認 などを 提 案 した 医 療 の 分 野 では より 多 くの 中 国 本 土 の 高 名 な 漢 方 医 に 香 港 での 臨 床 指 導 及 び 研 究 計 画 への 参 加 を 認 めることを 検 討 し それにより 香 港 を 漢 方 医 学 に ついての 世 界 に 向 けた 情 報 発 信 基 地 としていくことを 提 案 した 教 育 に 関 しては さらなる 国 際 化 のた め 中 国 本 土 の 学 生 が 香 港 において 学 位 またはそれ 以 上 のレベルで 香 港 外 の 課 程 を 履 修 することを 認 める など 関 連 の 要 件 を 緩 和 することを 検 討 している ま た ハイテク 投 資 と 研 究 開 発 を 促 すため 要 件 を 満 たす 企 業 への 研 究 開 発 費 の 最 高 10% 相 当 の 払 い 戻 し を 認 めることを 発 表 した 3. CEPAに 基 づくサービス 自 由 化 中 国 本 土 / 香 港 経 済 貿 易 緊 密 化 協 定 (CEPA)に 基 づくこれまでの 自 由 化 策 に 加 えて 2009 年 5 月 9 日 新 たに20のサービス 分 野 で29の 自 由 化 措 置 が 発 表 され CEPAにもとづく 自 由 化 措 置 が 適 用 されたサービス 分 野 は 合 計 42となった サービスの 自 由 化 以 外 にも 双 方 が 互 いの 専 門 性 を 正 しく 評 価 することで 財 政 上 の 協 力 関 係 を 強 化 し 取 り 組 みを 進 めていくことに 合 意 した 2009 年 10 月 から 施 行 されるこれらの 措 置 によっ て 中 国 本 土 における 香 港 のサービスサプライヤーの 競 争 力 がさらに 強 化 され 双 方 の 長 期 的 な 経 済 発 展 が 促 進 されると 見 込 まれている また 香 港 と 広 東 省 は 相 互 経 済 及 び 貿 易 促 進 を 強 化 するため 初 期 的 かつ 実 験 的 な 自 由 化 と 円 滑 化 の 一 括 法 案 を 推 し 進 める 予 定 である CEPAは 当 初 2003 年 6 月 に 締 結 され その 後 追 加 自 由 化 措 置 によって 補 足 さ れた 現 在 少 数 の 禁 止 品 目 を 除 くすべての 香 港 原 産 品 をCEPAに 基 づき 本 土 にゼロ 関 税 輸 出 することがで きる 香 港 に 対 する 影 響 に 関 する 我 々の 分 析 を 含 め CEPAに 関 する 詳 細 及 び 新 たな 動 向 については をご 確 認 ください 4. 香 港 グリーン ビルディング 事 情 香 港 のエネルギー 消 費 量 は その 他 先 進 国 家 と 比 較 して 低 い 数 字 を 示 しているが 年 間 1.3%で 増 えてい るのが 現 状 である 2009 年 の 電 気 使 用 量 は160,000テ ラジュールを 超 え 一 人 当 たり 電 気 使 用 量 は6,000kWh にもなる 香 港 は 製 造 業 がほとんど 存 在 しないため 約 90%の 電 気 使 用 元 は 商 業 ビルになる 調 査 によれば ビル エネルギー 消 費 パターンを 見 ると 空 調 関 係 が 約 50% オフィス 機 器 が 約 20% 照 明 関 係 が 約 20% その 他 が10%を 占 める 香 港 政 府 は 2030 年 の 電 気 使 用 量 を2005 年 比 で25% 減 少 するという 目 標 を 立 てた この 目 標 を 達 成 するた めには ビルの 省 エネ 化 が 不 可 欠 になる 香 港 政 府 は BEC(ビル エネルギー コード) 省 エネ ラベル 制 度 など 規 制 強 化 により 事 業 者 に 圧 力 を 与 え 更 に 10 億 香 港 ドル( 約 120 億 円 )を 導 入 し ビルのエネル ギー 効 率 化 を 図 る その 他 ビル エネルギー 監 査 制 度 新 エネ 推 進 制 度 省 エネコンペなど 様 々なプロ グラムで 省 エネを 促 進 する 省 エネ 関 連 建 材 は 今 後 香 港 での 市 場 拡 大 を 期 待 で きる 中 でも 屋 上 緑 化 ガラスコーティング コン バーター 制 御 耐 熱 外 壁 (ガラス 外 壁 など) 省 エネ 照 明 などは 特 に 高 い 需 要 が 予 測 される また ビル エネルギー 管 理 システムも 可 能 性 があると 思 われる けんざい229 号 2010 年 7 月 9

12 ECO EXPO ASIA 2010 香 港 貿 易 発 展 局 から 2 つの 見 本 市 のお 知 らせ エコ エキスポ アジア( 環 境 関 連 見 本 市 ) IDT Expo( 技 術 革 新 デザイン 関 連 見 本 市 ) エコ エキスポ アジア2010は 11 月 3 6 日 に 香 2010 年 日 本 は 香 港 におけるデザインの パート 港 主 催 の 気 候 変 動 解 決 策 の2つの 主 要 な 側 面 ( 建 築 エネ ナー 国 として 位 置 づけられており 12 月 2 4 日 に 香 ルギー 効 率 及 び 電 気 自 動 車 )に 関 するC40 会 議 と 同 時 港 貿 易 発 展 局 が 主 催 する 香 港 Inno Design Tech Expo に 香 港 にて 開 催 され (IDT Expo)において 経 済 産 業 省 及 び 財 団 法 人 日 本 ます この 会 議 には 産 業 デザイン 振 興 会 の 力 強 いご 支 援 の 下 大 型 の 日 本 世 界 40 都 市 ( 日 本 か パビリオンが 出 展 される 予 定 になっています らは 東 京 が 参 画 )か IDT Expoのインスピレーションホール(B to C)で ら 商 業 部 門 及 び 非 は 経 済 産 業 省 が 優 れた 感 性 プロダクト を 公 募 し 政 府 部 門 などの 政 府 選 定 された 製 品 が 展 示 されます また 過 去 にグッド 当 局 者 や 環 境 専 門 家 が 集 まり 気 候 変 動 解 決 策 に 関 す デザイン 賞 を 受 賞 したプロダクトも 数 多 く 展 示 される る 見 識 を 共 有 します 予 定 です 一 方 トレードホール(B to B)では 一 般 の 気 候 変 動 に 関 する 世 界 的 な 課 題 に 応 え 見 本 市 の 優 れた 製 品 やテクノロジーが 日 本 パビリオンとして 展 テーマは 気 候 変 動 へのビジネスソリューション と 開 されます 昨 年 は 川 崎 市 が 独 自 パビリオンで 出 展 し なります このテーマは 香 港 が 革 新 的 環 境 技 術 の 国 高 度 な 環 境 技 術 を 披 露 しました 日 本 の 技 術 は 評 判 が 際 市 場 としての 役 割 を 果 たすことをはっきりと 示 して 高 く 川 崎 パビリオンは 大 変 な 盛 況 で 幕 を 閉 じました います 地 域 の 環 境 ニーズに 応 じ 特 にグリーン ビ 前 回 は 香 港 の 地 理 的 利 便 性 の 高 さから 世 界 各 国 ル 及 び 電 気 自 動 車 に 焦 点 を 当 て さらに 主 要 な 展 示 品 から13,000 名 以 上 の 海 外 バイヤーが 集 結 しました も 目 として 大 気 質 エネルギー 効 率 & 省 エネルギー 廃 ちろん 中 国 からも 毎 年 数 多 くのバイヤーが 参 加 しま 棄 物 管 理 &リサイクル エコ 製 品 を 取 り 上 げます す 香 港 は 中 国 だけではなく 欧 米 や 東 南 アジアへ 向 2009 年 のエコ エキスポ アジアには 105カ 国 か けてのゲートウェイです 本 エキスポは 香 港 中 国 市 ら10,000 人 以 上 が 来 場 し 中 国 政 府 関 係 者 ( 環 境 保 護 場 に 日 本 の 優 れたデザインやテクノロジー を 訴 求 局 化 学 技 術 局 など)140 名 も 訪 れる 盛 況 でした また し 日 中 間 の 新 たなるクリエイティブ ビジネスの 機 日 港 間 の 環 境 分 野 のビジネスチャンス 拡 大 を 目 指 して 会 をご 提 供 する 最 高 のプラットフォームです 皆 さま 近 畿 経 済 産 業 局 大 阪 府 の 協 力 のもと 関 西 の 環 境 関 も 魅 惑 的 なプラットフォームである 香 港 でぜひ 出 展 連 企 業 約 20 社 からなる 商 談 視 察 団 が 同 エキスポ してみませんか に 合 わせて 香 港 を 訪 問 香 港 環 境 エンジニアリング 大 手 ATALやDunwellの 他 省 エネ 関 連 施 設 を 見 学 した 上 香 港 貿 易 発 展 局 が 用 意 した 個 別 商 談 会 を 通 じ 香 港 環 境 関 連 企 業 と 具 体 的 な 商 談 も 行 なわれました ますます 高 まるグリーン ビルの 需 要 に 伴 う ビル 省 エネ 関 連 商 品 ( 耐 熱 外 壁 ガラスコーティングなど) を 展 開 されている 日 本 企 業 にとって 本 見 本 市 は 香 港 進 出 のカギになると 期 待 されます IDT EXPO けんざい229 号 2010 年 7 月

13 広告 永 原 穣 けんざい229号 2010年7月 11 代表取締役社長

14 海 外 視 察 レポート 大 連 海 外 視 察 研 修 記 山 中 豊 茂 広 報 宣 伝 部 長 ( 株 式 会 社 山 中 製 作 所 代 表 取 締 役 社 長 ) 遼 寧 省 大 連 市 は 省 都 瀋 陽 市 に 次 ぐ 大 都 市 中 核 をなす 市 区 部 は 面 積 約 2,400km 2 ( 大 阪 市 の10 倍 強 ) 人 口 約 210 万 人 ( 大 阪 市 の 約 8 割 )を 擁 し 中 国 東 北 部 の 産 業 経 済 センターとし て 旺 盛 な 開 発 が 進 められています 今 回 同 市 大 連 北 展 豪 迈 集 団 より 第 15 回 中 国 国 際 建 築 装 飾 材 料 展 覧 会 にて 日 本 の 建 築 建 材 の 状 況 および 輸 出 入 について 講 演 依 頼 がありました そこで 本 協 会 を 代 表 し 山 中 広 報 宣 伝 部 長 藤 井 義 朋 会 勢 部 理 事 (ガムスター 株 式 会 社 代 表 取 締 役 社 長 ) 佐 藤 栄 一 事 務 局 長 の3 名 で 4 月 8 11 日 の4 日 間 視 察 を 行 ないました 約 400 社 が 集 まった 国 際 建 築 建 材 展 第 15 回 中 国 国 際 建 築 装 飾 材 料 展 覧 会 は 大 連 市 の 沙 河 口 区 にある 大 連 世 界 博 覧 広 場 の 大 連 星 海 会 展 中 心 において 4 月 9~12 日 の4 日 間 の 会 期 で 行 なわれ た 主 催 は 大 連 市 人 民 政 府 で 展 示 会 規 模 は 出 展 社 数 391 社 展 示 面 積 2 万 m2 参 観 人 数 約 9 万 3000 人 で あった 展 示 内 容 としては 衛 生 用 具 陶 器 製 品 厨 房 設 備 および 金 物 窓 &ドア 建 具 設 備 壁 材 床 材 保 温 材 防 水 材 建 築 金 物 電 動 工 具 暖 房 エアコン 換 気 関 係 ガス 技 術 及 びエネルギー 照 明 器 具 イ ンテリア 美 化 工 程 および 庭 園 用 品 配 管 材 バル ブ ペイント 塗 料 工 事 会 社 およびセキュリティー 関 係 製 品 その 他 が 展 示 され 日 本 企 業 も 参 加 していた 全 般 的 に 中 国 においても 環 境 エコ 省 エネを 中 心 にした 商 品 が 展 示 されていた イベントとして 9 日 の13 時 30 分 より 場 内 特 別 会 場 にて 中 国 日 本 韓 国 の 建 材 状 況 セミナーが 開 催 さ 大 連 市 の 玄 関 口 大 連 駅 れた 座 席 を 埋 め 尽 くす 入 場 者 の 中 日 本 の 建 築 状 況 について 当 協 会 の 山 中 広 報 宣 伝 部 長 が 登 壇 日 本 の 建 築 業 界 の 法 律 である 建 築 基 準 法 住 宅 性 能 表 示 住 宅 瑕 疵 担 保 履 行 法 の 概 略 最 新 のトレンドである 長 期 優 良 住 宅 住 宅 版 エコポイントの 概 略 および 新 JIS 制 度 の 概 略 について パワーポイントの 映 像 を 用 いて 説 明 を 行 った 後 当 協 会 の 日 中 友 好 活 動 やPRも 行 い 約 40 分 の 講 演 を 締 めくくった 商 魂 たくましき 大 連 人 たち 会 場 では 日 本 ではないと 思 われる 併 催 展 示 会 とし ての 不 動 産 展 覧 会 も 視 察 したが 予 想 以 上 の 入 場 者 が 訪 れていた こちらの 会 場 は 建 材 展 とは 違 い 約 30~ 50 小 間 を1ブースとする 出 展 がなされ 中 国 各 地 の 集 合 住 宅 マンションについて 投 資 中 心 のPRが 行 なわ れていた 中 には 日 本 の 不 動 産 仲 介 業 者 も 出 展 してお り 東 京 都 内 の 物 件 も 紹 介 されていた 両 会 場 ともに 活 気 にあふれ 中 国 の 経 済 発 展 の 勢 い を 感 じさせた だが それ 以 上 に 驚 いたのは 会 場 前 会 場 となった 大 連 星 海 会 展 中 心 にぎわう 展 覧 会 場 内 会 場 内 のブースを 訪 ねる 藤 井 理 事 12 けんざい229 号 2010 年 7 月

15 まばゆい 光 につつまれた 会 場 内 部 併 設 の 不 動 産 展 覧 会 場 は 大 混 雑 こうした 模 型 を 前 に 不 動 産 の 説 明 が 行 なわれる 広 場 に 新 車 の 自 動 車 約 50~60 台 が 並 べられ 無 許 可 で 市 内 には 旧 日 本 人 街 区 旧 ロシア 人 街 区 の 約 85 年 前 の PRをしているのだ 建 物 と 近 代 的 な 高 層 ビルが 混 在 して 立 ち 並 び 歴 史 を 中 国 ( 大 連 だけ?)の 展 示 会 では 当 たり 前 の 光 景 らし 感 じる その 半 面 近 年 の 四 川 大 地 震 による 既 存 建 物 いが 路 上 には 車 不 動 産 などの 冊 子 を 配 る 人 が 列 を の 耐 震 見 直 しもあって 大 規 模 な 耐 震 建 替 えが 行 なわれ なして 約 50mぐらいの 人 のアーケードができていた たり 地 下 鉄 の 建 設 が 進 められるなど 至 るところが 日 本 のティッシュ 配 りと 違 い あつかましいぐらいに 工 事 中 で 一 瞬 戦 場 跡 地 かと 思 わせる 地 域 もある 追 いかけてでも 冊 子 を 渡 そうとしてくる 恐 ろしいほ 大 連 の 経 済 技 術 開 発 区 には サンヨー 東 芝 キャ どの 商 魂 のたくましさである ノン マブチモーター トステム YKKなど 大 手 邦 発 展 著 しい 大 連 市 の 風 景 中 国 中 央 政 府 による 東 北 旧 工 業 基 地 振 興 の 戦 略 政 策 により 2007 年 に 東 北 地 区 の 遼 寧 吉 林 黒 竜 江 内 モンゴル 東 部 四 市 の 都 市 建 設 及 び 住 宅 改 装 に1 万 億 元 ( 約 13 兆 円 ) 近 くの 資 金 が 投 入 された その 結 果 人 企 業 も 多 い 一 帯 は ハイテクパークやソフトウエ アパークを 含 む 中 国 の 工 業 エリアとして 急 速 な 発 展 を 遂 げている 下 の 写 真 は 藤 井 理 事 佐 藤 事 務 局 長 山 中 広 報 宣 伝 部 長 展 覧 会 運 営 に 当 たった 張 建 軍 (Zhang Jian Jun) 大 連 北 方 国 際 展 覧 有 限 会 社 総 経 理 助 手 同 地 区 は 巨 大 な 建 築 装 飾 市 場 および 建 材 市 場 となり (Ms.Mary Sun) 同 社 国 際 部 部 長 の 各 氏 ( 左 から) 東 北 建 材 業 界 は 中 国 の 中 でも 急 成 長 を 遂 げている 産 業 最 後 になりましたが 今 回 の 大 連 視 察 にて 現 地 サ となっている ポートを 頂 いた 同 社 国 際 部 の 宇 婷 婷 (Yu Ting Ting) 大 連 は 歴 史 的 に 満 州 の 一 部 として 帝 政 ロシアや 旧 氏 ならびに 四 国 化 研 ( 上 海 ) 有 限 公 司 大 連 営 業 所 に 感 日 本 の 支 配 を 受 け 貿 易 港 として 栄 えた 場 所 である 謝 いたします 講 演 する 山 中 広 報 宣 伝 部 長 関 係 者 との 記 念 撮 影 けんざい229 号 2010 年 7 月 13

16 広 告 14 けんざい229 号 2010 年 7 月

17 広 告 けんざい229 号 2010 年 7 月 15

18 Spirit 無 機 系 建 材 の 輪 廻 転 生 野 口 貴 文 ( 東 京 大 学 大 学 院 工 学 系 研 究 科 准 教 授 ) のぐち たかふみ: 1961( 昭 和 36) 年 岡 山 県 生 まれ 東 京 大 学 大 学 院 工 学 系 研 究 科 修 了 東 京 大 学 工 学 部 助 手 カリフォルニア 大 学 バークレー 校 客 員 研 究 員 を 経 て 1998( 平 成 10) 年 より 現 職 コンクリートを 中 心 に 建 材 研 究 を 進 めてきたが 近 年 無 機 系 建 材 全 般 および 防 耐 火 に 関 する 研 究 にも 傾 倒 している CCS( 炭 素 回 収 貯 留 )テクノロジーだけが 解 決 策 か (Si) ニッケル(Ni) 硫 黄 (S) カルシウム(Ca) ア 地 球 温 暖 化 問 題 の 解 決 に 向 け 企 業 のさまざまな 生 ルミニウム(Al)という 順 である だが われわれが 産 活 動 で 発 生 する 二 酸 化 炭 素 (CO2)を 分 離 回 収 濃 容 易 に 利 用 することができる 地 殻 に 限 れば その 順 は 縮 し 海 底 や 地 中 に 貯 留 するCCS(Carbon Capture 酸 素 珪 素 アルミニウム 鉄 カルシウム ナトリ and Storage 炭 素 回 収 貯 留 )テクノロジーに 関 する 研 ウム(Na) カリウム(K) マグネシウムとなる 究 が 先 進 国 を 中 心 に 盛 んに 進 められている われわれは 地 殻 からこれらの 鉱 物 資 源 を 採 掘 し この 技 術 が 開 発 され 実 用 化 されれば 生 産 活 動 の 抑 精 錬 焼 成 合 成 などの 化 学 的 なプロセスと 混 合 制 や 炭 素 税 の 導 入 は 必 要 なくなり 産 業 革 命 以 降 に 推 積 層 圧 延 などの 物 理 的 なプロセスを 加 えて 建 材 を 作 進 されてきた より 長 く より 高 く より 大 きく り 出 し それを 組 み 合 わせて 建 築 物 や 土 木 構 造 物 を より 速 く より 快 適 に といった 人 間 の 飽 くなき 欲 造 ってきた 都 市 に 集 積 された 建 築 物 土 木 構 造 物 の 望 に 対 する 技 術 開 発 が 復 興 するかもしれない ただ 多 さを 考 えると 都 市 鉱 山 といわれるのも 納 得 がいく 二 酸 化 炭 素 の 漏 出 や 環 境 への 影 響 などを 危 惧 する 意 見 日 本 のように 天 然 資 源 に 恵 まれず かつ 必 要 な 建 もあり まだまだ 実 用 化 への 道 は 遠 いかもしれない 築 物 や 土 木 構 造 物 などの 社 会 資 本 が 飽 和 状 態 に 達 した 一 方 アメリカから 毎 月 送 られてくる 情 報 によれば と 考 えられる 国 においては 高 濃 度 の 鉱 物 が 高 密 度 で 最 近 二 酸 化 炭 素 そのものを 液 体 固 体 として 貯 留 す 集 積 されたこの 都 市 鉱 山 を 資 源 として 利 用 しない 手 は るのではなく カルシウム(Ca)やマグネシウム(Mg) ないはずである などの 第 2 族 元 素 と 人 工 的 に 結 合 させることで 炭 酸 塩 ( 炭 酸 カルシウムCaCO3や 炭 酸 マグネシウムMgCO3) CO2 固 定 とCa 制 御 を 可 能 にする 輪 廻 転 生 技 術 として 二 酸 化 炭 素 を 固 定 化 し それを 建 材 生 産 のため 無 機 系 建 材 の 多 くはカルシウムを 含 んでいる 建 築 の 資 源 として 再 利 用 しようとする 研 究 技 術 開 発 が 進 物 土 木 構 造 物 の 解 体 に 伴 って 発 生 するコンクリート められつつあるようである 自 然 界 で 炭 酸 カルシウム やボード 類 の 廃 棄 物 に 含 まれるカルシウムを 二 酸 化 炭 からなる 石 灰 岩 が 形 成 されるまで すなわち 二 酸 化 炭 素 と 結 合 させて 人 造 石 灰 岩 を 製 造 し それをセメント 素 が 炭 酸 カルシウムとして 固 定 化 され 塊 状 になるまで クリンカーなどの 原 料 として 利 用 することができれば には 相 当 の 年 月 を 要 したはずであるが 人 工 的 に 大 量 セメント 系 建 材 は 木 材 と 同 様 にカーボンニュートラ に 生 産 できるとすれば それは 夢 の 技 術 であると 言 え ルな 材 料 になるだけでなく カルシウムをもコント るかもしれない ロールすることができる すなわち 無 機 系 建 材 の 輪 廻 転 生 が 実 現 できるかもしれない 都 市 は 建 材 用 鉱 物 資 源 を 供 給 する 鉱 山 になる 地 球 全 体 に 存 在 する 元 素 を 多 いものから 順 に 並 べ 東 京 大 学 大 学 院 工 学 系 研 究 科 建 築 学 専 攻 ると 鉄 (Fe) 酸 素 (O) マグネシウム(Mg) 珪 素 建 築 材 料 研 究 室 ( 野 口 研 究 室 ) 16 けんざい229 号 2010 年 7 月

19 広 告 けんざい229 号 2010 年 7 月 17

20 会 員 企 業 の 横 顔 No.42 株 式 会 社 光 原 点 は 建 築 用 サインプレート 膨 大 な 品 ぞろえで 建 築 建 材 市 場 にも 進 出 オフィスの 樹 脂 製 室 名 札 や 案 内 板 飲 食 店 などのメニュー さらには 老 人 介 護 施 設 などの 保 護 クッション 材 実 は これらすべて を 扱 っているのが 株 式 会 社 光 だ 1964( 昭 和 39) 年 樹 脂 製 サインプレートの 製 造 販 売 からスタートした 事 業 は DIY 素 材 建 築 DIY 金 物 関 連 店 舗 用 品 にも 拡 大 安 定 した 業 績 を 背 景 に 建 築 金 物 建 材 ルートでも 一 層 の 成 長 を 目 指 している 代 表 取 締 役 社 長 佐 野 省 治 氏 1949( 昭 和 24) 年 大 阪 府 に 生 まれる 1968( 昭 和 43) 年 大 阪 市 立 東 高 等 学 校 卒 業 株 式 会 社 光 に 入 社 1995( 平 成 7) 年 取 締 役 営 業 部 長 2005( 平 成 17) 年 専 務 取 締 役 を 経 て 2009( 平 成 21) 年 代 表 取 締 役 社 長 に 就 任 現 在 に 至 る 社 名 / 株 式 会 社 光 代 表 者 / 代 表 取 締 役 社 長 佐 野 省 治 創 業 /1964( 昭 和 39) 年 3 月 1 日 資 本 金 /2000 万 円 従 業 員 /70 名 事 業 内 容 / 各 種 サイン( 店 舗 用 住 宅 用 ) DIY 素 材 店 舗 用 品 インテリア 用 品 の 企 画 デザイン 販 売 本 社 / 大 阪 市 中 央 区 上 町 TEL/ URL/ 営 業 所 / 玉 造 流 通 センター 東 京 営 業 所 福 岡 営 業 所 アクリル 製 サインプレートで 急 成 長 1964( 昭 和 39) 年 オリンピックイヤーの 創 業 です 佐 野 創 業 者 の 故 木 村 三 郎 が 商 品 化 直 後 のアクリ ル 素 材 と 両 面 テープを 見 て サインプレートに 使 える とひらめいたのがきっかけです 社 名 は 開 通 したば かりの 新 幹 線 ひかり にあやかったと 聞 きました 爆 発 的 にヒットしたそうですね 佐 野 それまでのサインプレートは 陶 器 や 鋳 物 木 製 の 注 文 生 産 品 で 手 間 もお 金 もかかりました とこ ろが 当 社 の 製 品 はローコストで 美 しい 取 付 も 両 面 テープで 簡 単 です 高 度 経 済 成 長 時 代 の 建 築 ブームに も 乗 って 一 気 に 広 がりました 佐 野 社 長 は 創 業 4 年 目 のご 入 社 ですね 佐 野 まだ 小 さな 会 社 でしたから セールス 受 発 注 納 品 と 目 の 回 るような 忙 しさでした でも 街 を 歩 くと サインプレートがどんどん 当 社 の 製 品 に 変 わっ ていくのが 分 かる あれは うれしかったですね 圧 倒 的 な 品 ぞろえとオーダー 対 応 力 が 強 み 昭 和 50 年 代 に 大 きな 転 機 が 訪 れたとか 佐 野 競 合 企 業 の 参 入 と 製 造 プロセ スの 進 化 で 市 場 環 境 が 大 きく 変 わ りました そこで 開 拓 したの が ホームセン ター 市 場 とサイン 以 外 の 商 品 開 発 これは 今 も 事 業 の 大 きな 柱 になっ 屋 上 庭 園 のある 本 社 社 屋 ています 18 けんざい229 号 2010 年 7 月

21 会員企業の横顔 膨大な商品を掲載する製品カタログ 同社の原点である各種サインプレート 力を入れている新製品 吸盤式ハンドル 創業当初に比べて商品の多角化が進んでいます 時代の先を読み 次代への継承を考える 佐野 主力4部門のうち サイン関連の売上げは 全 佐野社長ご自身の経営哲学をうかがいます 体の4分の１程度 4分の3は DIY素材 建築 DIY 佐野 企業にとって大切なのは 社業の継続です と 金 物 関 連 店 舗 用 品 で す 販 路 面 で は 半 分 以 上 が りわけ現代は 売上げトップ10の企業が10年で入れ替 DIY ホームセンター関係ですが 建築金物 建材系 わってしまう時代 どんどん現場に出て 社内外の 通販関係を中心とする文具 事務用品関係 店舗 外 人々と活発にコミュニケーションしながら 次の一手 食産業関係も 安定した引き合いをいただいています を考える そして 一度決めたことは最後まで貫く 圧倒的な品ぞろえに驚きました 先を読む 継続 現場主義 活性化 が基本です 佐野 当社の強みは あらゆるルートとニーズにお応 お忙しい日々ですが ご趣味は えできる商品力 25,000点以上の商品をコンピュータ 佐野 仕事と 昨年生まれた初孫ですね 笑 2人の に登録しているほか 社内のデザインスタッフと国内 子供も独立したので 週に1度は妻と一緒にテニスと の加工拠点により きめ細かなご注文にも対応してい 外食を楽しむよう心がけています ます DIY素材の一部は 海外輸入も可能です 本もお好きとうかがいました 建築 建材関係の業務も拡大しておられますね 佐野 司馬遼太郎 松本清張 清水一行の本はほとん 佐野 業界シェア70 90 を占めているサイン関連製 ど読破しました でも 最近はEメールの処理などに 品に加え 介護施設などで使われる保護 クッション 時間をとられて 読書も思うに任せません 材 ドアストッパーなどの建具関連製品を新たに投入 最後に 座右の銘 をお聞かせください しました 特に 屋内外向けのガラス代用プラスチッ 佐野 あえて言うなら 先憂後楽 本来の意味は 民 ク製品には期待しています よりも先に世を憂え 民よりも後に暮らしを楽しむ 建築 建材業界は100年の一度の苦境にあります 為政者の心がけですが 私は イヤなこと 社員のた 佐野 DIYルートなどに影響は出ていますが 全社で めになることを先に 好きなこと 自分のためになる 見ると影響は意外に小さいですね 取引先による商品 ことは後に という意味で使っています 当社を途中 の見直しが進み いいモノが選ばれるという意味では 退職する社員が少ないのも そんな社風が影響してい 展示会にも積極的だ DIY SHOW 2009 るのかもしれません 厳しい現状にこそチャンスあり と語る佐野社長 けんざい229号 2010年7月 19 むしろチャンスと考えています

22 新 製 品 & 注 目 製 品 情 報 New! Attention! 20 けんざい229 号 2010 年 7 月

23 新 製 品 & 注 目 製 品 情 報 New! Attention! けんざい229 号 2010 年 7 月 21

24 暑 中 お 見 舞 い 申 し 上 げます 平 成 22 年 社 団 法 人 日 本 建 築 協 会 会 長 中 井 進 大 阪 市 中 央 区 大 手 前 大 阪 マーチャンダイズ マートビル7 階 B 室 TEL(06) FAX(06) URL 社 団 法 人 大 阪 府 建 築 士 会 会 長 柳 川 陽 文 大 阪 市 中 央 区 谷 町 ジョイント 大 手 前 ビル TEL(06) FAX(06) 社 団 法 人 大 阪 府 建 築 士 事 務 所 協 会 会 長 佐 野 吉 彦 社 団 法 人 大 阪 空 気 調 和 衛 生 工 業 協 会 会 長 槇 淑 也 大 阪 市 中 央 区 農 人 橋 大 阪 建 築 会 館 TEL(06) FAX(06) 大 阪 市 中 央 区 安 土 町 1 丁 目 6 番 14 号 朝 日 生 命 辰 野 ビル2 階 TEL(06) FAX(06) 財 団 法 人 日 本 建 築 総 合 試 験 所 理 事 長 辻 文 三 吹 田 市 藤 白 台 TEL(06) FAX(06) 住 まいに 人 に 安 心 を 住 宅 情 報 相 談 センター ( 住 宅 展 示 場 併 設 ) 本 部 センター 花 博 センター 岸 和 田 センター 住 宅 に 関 する 情 報 提 供 (モデル 住 宅 の 展 示 等 ) 住 宅 相 談 ( 一 般 建 築 法 律 税 務 資 金 計 画 ) 住 宅 に 関 する 各 種 セミナーの 開 催 住 宅 の 性 能 評 価 住 宅 瑕 疵 担 保 責 任 保 険 業 務 等 財 団 法 人 大 阪 住 宅 センター 理 事 長 立 成 良 三 大 阪 市 中 央 区 南 船 場 四 丁 目 4 番 3 号 心 斎 橋 東 急 ビル4 階 電 話 FAX けんざい229 号 2010 年 7 月

25 社団法人 建設広報協議会 未来予報図 世界を読む 明日が見える 伴 襄 会 長 東京都千代田区麴町4-2 麴町４丁目共同ビル TEL FAX いまを読む 未来を建てる おかげさまで６０周年 日 刊建 設 通 信 新 聞 社 大 澤 正 次 代表取締役社長 本 社 東京都千代田区神田錦町 TEL 関西支社 大阪市中央区内本町 TEL 米ブルームバーグと連携 本格的 総合ビジネス金融紙 代表取締役社長 株式会社 縣 良二 日 刊建 設新 聞社 中 山 敏 夫 代表取締役 中 山 貴 雄 代表取締役 大阪市中央区高麗橋1-5-6 東洋ビル6F TEL FAX 日刊建設産業新聞社 大阪支社 西 坂 武 文 取締役支社長 大 阪 市 中 央 区 平 野 町 平野町八千代ビル TEL FAX けんざい229号 2010年7月

26 暑 中 お 見 舞 い 申 し 上 げます 平 成 22 年 相 談 役 理 役 相 談 役 柴 田 藤 祐 淀 川 製 鋼 所 前 淀 川 製 鋼 所 取 締 役 社 長 相 談 役 恩 庄 二 郎 大 阪 化 工 取 締 役 会 長 相 談 役 松 本 重 太 郎 マツ 六 代 表 取 締 役 会 長 事 会 長 藤 井 實 エスケー 化 研 代 表 取 締 役 社 長 副 会 長 遠 山 巽 淀 川 製 鋼 所 取 締 役 常 務 執 行 役 員 営 業 本 部 長 専 務 理 事 久 我 三 郎 久 我 代 表 取 締 役 社 長 総 務 部 長 貞 利 政 和 大 島 応 用 代 表 取 締 役 会 長 総 務 副 部 長 森 上 恒 日 本 セメント 防 水 剤 製 造 所 代 表 取 締 役 総 務 部 森 田 淳 一 白 洋 産 業 代 表 取 締 役 社 長 総 務 部 嶋 田 聡 日 新 工 業 第 一 営 業 本 部 次 長 総 務 部 松 井 眞 人 佐 渡 島 第 一 営 業 本 部 次 長 財 務 部 長 毛 利 征 一 郎 大 久 代 表 取 締 役 財 務 副 部 長 安 田 稔 東 亜 コルク 取 締 役 会 長 財 務 部 熊 本 辰 視 オクジュー 取 締 役 社 長 財 務 部 伊 藤 直 孝 扇 商 會 代 表 取 締 役 社 長 事 業 部 長 立 野 純 三 ユニオン 代 表 取 締 役 社 長 員 一 同 事 業 副 部 長 深 江 隆 司 アスワン 取 締 役 社 長 事 業 部 廣 瀬 勘 一 郎 ヒロセ 相 談 役 事 業 部 安 田 誠 安 田 代 表 取 締 役 社 長 事 業 部 森 村 泰 明 森 村 金 属 代 表 取 締 役 社 長 事 業 部 土 肥 雄 治 日 本 パワーファスニング 代 表 取 締 役 社 長 事 業 部 恩 庄 康 之 大 阪 化 工 代 表 取 締 役 社 長 事 業 部 越 井 潤 越 井 木 材 工 業 代 表 取 締 役 社 長 事 業 部 増 田 伸 行 タイコー 軽 金 属 代 表 取 締 役 社 長 広 報 宣 伝 部 長 山 中 豊 茂 山 中 製 作 所 代 表 取 締 役 社 長 広 報 宣 伝 副 部 長 市 山 太 一 郎 日 幸 産 業 代 表 取 締 役 広 報 宣 伝 副 部 長 柏 原 賢 二 東 リ 代 表 取 締 役 社 長 広 報 宣 伝 部 山 下 博 史 コニシ 常 務 取 締 役 ボンド 事 業 本 部 本 部 長 兼 営 業 本 部 本 部 長 広 報 宣 伝 部 谷 本 隆 広 関 包 スチール 代 表 取 締 役 社 長 広 報 宣 伝 部 西 村 信 國 エスケー 化 研 事 業 本 部 広 報 企 画 グループ 次 長 広 報 宣 伝 部 神 戸 睦 史 ハウゼサンエイ 代 表 取 締 役 社 長 会 勢 部 長 村 上 高 久 サンエス 石 膏 代 表 取 締 役 社 長 会 勢 副 部 長 水 島 正 廣 ミヅシマ 工 業 代 表 取 締 役 24 けんざい229 号 2010 年 7 月

27 会 勢 部 横 山 雄 二 ナブコドア 代 表 取 締 役 社 長 会 勢 部 田 島 常 雄 タジマ 代 表 取 締 役 社 長 会 勢 部 藤 井 義 朋 ガムスター 代 表 取 締 役 社 長 会 勢 部 松 本 將 マツ 六 代 表 取 締 役 社 長 会 勢 部 畠 山 祐 治 シンコー 代 表 取 締 役 社 長 会 勢 部 永 原 穣 王 建 工 業 代 表 取 締 役 社 長 関 東 支 部 長 高 吉 芳 幸 エーアンドエーマテリアル 取 締 役 建 材 営 業 本 部 長 関 東 副 支 部 長 福 岡 透 エスケー 化 研 東 京 支 社 取 締 役 支 社 長 中 部 支 部 長 片 岡 秀 人 エスケー 化 研 名 古 屋 支 店 長 中 部 副 支 部 長 佐 々 木 幸 男 三 晃 フラワー 電 装 代 表 取 締 役 社 長 中 部 副 支 部 長 田 中 孝 昌 シンエイライフ 代 表 取 締 役 社 長 中 国 支 部 長 大 橋 忍 大 橋 商 会 取 締 役 会 長 中 国 副 支 部 長 森 清 勲 アオケン 相 談 役 中 国 副 支 部 長 真 志 田 正 和 広 興 工 産 代 表 取 締 役 四 国 支 部 長 阪 上 泰 三 淀 川 製 鋼 所 高 松 統 括 営 業 所 長 四 国 副 支 部 長 武 田 俊 典 東 洋 工 業 取 締 役 営 業 統 括 本 部 長 四 国 副 支 部 長 長 江 雄 二 大 和 スレート 四 国 営 業 所 長 九 州 支 部 長 越 智 通 広 越 智 産 業 代 表 取 締 役 社 長 九 州 副 支 部 長 森 重 隆 森 硝 子 店 代 表 取 締 役 社 長 常 務 理 事 佐 藤 栄 一 日 本 建 築 材 料 協 会 常 務 理 事 事 務 局 長 監 事 監 事 丸 谷 太 一 高 田 鋼 材 工 業 代 表 取 締 役 社 長 監 事 上 西 美 智 子 アシスト 代 表 取 締 役 監 事 伊 東 廸 之 山 崎 産 業 代 表 取 締 役 会 長 兼 社 長 評 議 員 議 長 佐 竹 一 彦 小 島 鋼 業 代 表 取 締 役 社 長 総 務 部 井 上 大 輔 井 上 冷 熱 代 表 取 締 役 社 長 財 務 部 青 木 久 茂 日 信 商 事 取 締 役 社 長 事 業 部 沢 田 太 郎 田 島 ルーフィング 大 阪 支 店 支 店 長 事 業 部 小 林 德 也 福 井 コンピュータ 代 表 取 締 役 社 長 事 業 部 髙 松 伸 伍 オーエム 工 業 代 表 取 締 役 社 長 事 業 部 出 向 井 康 司 日 本 ドアーチエック 製 造 代 表 取 締 役 社 長 事 業 部 北 村 良 一 北 恵 代 表 取 締 役 社 長 広 報 宣 伝 部 松 元 収 丸 ヱム 製 作 所 代 表 取 締 役 社 長 広 報 宣 伝 部 平 田 芳 郎 平 田 タイル 常 務 取 締 役 会 勢 部 熊 本 博 クマモト 代 表 取 締 役 社 長 会 勢 部 関 口 芳 隆 吉 野 石 膏 大 阪 支 店 取 締 役 支 店 長 会 勢 部 上 石 茂 行 サンコーテクノ 取 締 役 ファスニング 事 業 部 長 会 勢 部 川 野 康 雄 オーウェル 取 締 役 会 勢 部 野 田 明 三 興 塗 料 代 表 取 締 役 けんざい229 号 2010 年 7 月 25

28 GBRC 便 り 試 験 紹 介 床 構 造 の 性 能 試 験 床 構 造 に 要 求 される 性 能 性 能 試 験 の 概 要 図 1 面 内 せん 断 試 験 装 置 の 概 要 ( 試 験 体 を 立 てて 行 う 場 合 ) 表 ー1 床 構 造 の 性 能 試 験 一 覧 分 類 試 験 項 目 担 当 部 署 構 造 試 験 木 造 床 の 面 内 せん 断 試 験 床 パネルの 曲 げ 試 験 構 造 要 素 試 験 室 耐 火 試 験 耐 火 構 造 準 耐 火 構 造 性 能 評 価 試 験 防 火 区 画 等 を 貫 通 する 管 の 性 能 試 験 耐 火 防 火 試 験 室 床 衝 撃 音 遮 断 性 能 試 験 音 響 試 験 衝 撃 インピーダンスの 測 定 空 気 音 遮 断 性 能 試 験 環 境 試 験 室 熱 試 験 断 熱 性 能 試 験 1) 構 造 試 験 図 2 床 パネルの 曲 げ 試 験 装 置 の 概 要 2) 耐 火 試 験 26 けんざい229 号 2010 年 7 月

29 GBRC 便 り 構 造 区 分 耐 火 構 造 準 耐 火 構 造 表 ー2 法 令 床 に 対 する 要 求 耐 火 時 間 最 上 階 から 数 えた 階 数 1 4 階 5 階 以 上 令 第 107 条 1 時 間 2 時 間 令 第 107 条 の 2 令 第 115 条 の2の2 45 分 1 時 間 図 4 床 衝 撃 音 遮 断 性 能 試 験 の 状 況 図 3 下 面 加 熱 試 験 における 水 平 加 熱 炉 と 載 荷 装 置 の 概 要 3) 音 響 試 験 4) 熱 試 験 図 5 断 熱 性 能 試 験 装 置 の 概 要 ( 垂 直 断 面 模 式 図 ) 各 種 試 験 のお 問 い 合 わせ 先 : 担 当 部 署 TEL ( 財 ) 日 本 建 築 総 合 試 験 所 構 造 要 素 試 験 室 耐 火 防 火 試 験 室 環 境 試 験 室 試 験 研 究 センター 吹 田 市 藤 白 台 info@gbrc.or.jp けんざい229 号 2010 年 7 月 27

30 第 59 回 健 康 住 宅 を 考 える 部 会 紹 介 防 露 部 会 結 露 を 通 して 快 適 住 宅 環 境 を 考 える 結 露 って?? 生 活 者 への 発 信 と 建 材 業 界 などの 協 力 呼 びかけ 結 露 対 策 には 換 気 が 効 果 的 お 問 い 合 わせは 防 露 部 会 が 中 心 になって 編 集 した 結 露 を 予 防 して 気 持 ちよく 暮 らそう 住 まいのクリニックVol.7 28 けんざい229 号 2010 年 7 月

31 広 告 けんざい229 号 2010 年 7 月 29

32 Japan Building Materials Association 平成22年の協会通常総会を開催しました ５月21日 金 社団法人日本建築材料協会の平成22 6名 永年勤続優良社員表彰4名 年 通 常 総 会 が KKR HOTEL OSAKA 大 阪 市 中 央 技術改良開発表彰1名 部門表彰 区 に会員55名を集めて開催されました 1名 を表彰 代表として エス 冒頭 久我三郎専務理事の昨年度黄綬褒章受章 な ケー化研株式会社の竹田信次氏 らびに中島信行 元理事 白洋産業株式会社前社長 の が答辞を述べました あいさつする藤井会長 逝去が報告された後 規約に基づき総会の成立を確 認 藤井實会長が 開会あいさつを行ないました 続いて 藤井会長を議長に選出し 1 6号議案を審 議 理事および監事の改選 平成21年度の事業 決 算 監査報告 超緊縮型となった平成22年度事業計画 案と収支予算案などは 原案通り承認されました 議事終了後 優良社員表彰式に移り 会員企業より 優良社員の皆さんと記念撮影 各支部でも通常総会が開かれました 関東 中部 中国 九州支部でも 平成22年通常総 中部支部 会が開催されました 各支部とも規定の定足数を満た 5月26日 水 エスケー化研株式会社名古屋支店に会 して総会は成立 平成21年度事業 決算 監査報告 員6社が参加 他に委任状10社 本部からも西村信國技 および平成22年度事業計画案と収支予算案は 原案ど 術委員長が出席しました 総会成立を確認後 片岡秀 おり承認されました 人支部長 エスケー化研株式会社名古屋支店長 を議長 に選出し 5つの議案を審議 承認しました また 中 関東支部 部支部の発展のため 会員の増強 異業種交流団体な 6月4日 金 メルパルク横浜に会員10社が参加 他に らではの魅力ある 委任状6社 本部からも佐藤事務局長 永原穣会勢部 事業 講演会 勉 理事 王建工業株式会社代表取締役社長 が出席しまし 強会の開催 各種 た 当日は 高吉芳幸支部長 株式会社エーアンドエー 展示会への参加を マテリアル取締役 建材営業本部長 を議長に選出し 積極的に行なうこ ４つの議案すべてを承認しました その後 場所を移し とを申し合わせま て懇親会を開催 関東地区の経済情勢や今後の会勢強 した 中部支部総会の様子 化など 和やかな中にも熱心な語らいが続きました 中国支部 5月21日 金 ホ テル ニ ュー ヒロ デ ン に 会 員11社 他に委任状1社 が参加 大橋忍支部長 株式会社大橋 商会取締役会長 を議長に 5議案を審議 承認しまし た 引き続き 全国初の女性技術専門学校 建設 電気 工事 造園 内装など を設立し 女性の社会進出に貢献 関東支部総会では４つの議案を審議 けんざい229号 2010年7月 30 和やかな雰囲気の懇親会 した平田冨美子先生 IWAD環境福祉専門学校理事長

33 協 会 だより 校 長 )が チャレンジの 人 生 と 題 して 講 演 時 流 の 先 を 読 み 人 のやらないことに 挑 んだ 先 生 の 先 見 力 行 動 力 チャレンジ 精 神 に 出 席 者 は 感 銘 を 受 けました その 後 は 懇 親 会 に 移 り 互 いの 親 睦 を 深 め 合 いました 中 国 支 部 総 会 の 様 子 平 田 冨 美 子 先 生 による 講 演 会 九 州 支 部 6 月 14 日 ( 月 ) ANAクラウンプラザホテル 福 岡 に 会 員 15 社 が 参 加 ( 他 に 委 任 状 6 社 ) 越 智 通 広 支 部 長 ( 越 智 産 業 株 式 会 社 代 表 取 締 役 社 長 )を 議 長 に2つの 議 案 を 審 議 し 原 案 どおり 承 認 しま した 引 き 続 き 経 済 産 業 省 九 州 経 済 産 業 局 地 域 経 済 課 の 松 田 一 也 課 長 が 九 州 経 済 の 展 望 と 題 して 講 演 九 州 経 済 の 現 状 と 未 来 について 興 味 深 いお 話 を うかがいました その 後 会 場 を 移 して 懇 親 会 となり ましたが 九 州 支 部 の 一 層 の 発 展 を 目 指 す 歓 談 の 輪 は いつまでも 続 きました 越 智 支 部 長 のあいさつ 講 演 会 に 耳 を 傾 ける 会 員 建 材 研 究 会 の 委 員 会 および 総 会 が 開 かれました 5 月 14 日 ( 金 ) 大 阪 科 学 技 術 センターにおいて 建 材 研 究 会 の 第 45 回 常 任 委 員 会 ならびに 第 29 回 総 会 が 開 建 材 研 究 会 総 会 中 のひとコマ 講 演 を 行 なう 小 冨 士 課 長 6 月 22 日 ( 火 ) 香 港 貿 易 発 展 局 を 介 して 香 港 電 鍍 業 商 会 ( 香 港 電 気 めっき 組 合 )の 香 港 グリーン プロダ クション 来 日 視 察 団 が 来 日 当 協 会 の 会 員 企 業 であ るオーエム 工 業 株 式 会 社 泉 北 工 場 ( 大 阪 府 堺 市 西 区 築 港 浜 寺 西 町 6 )を 見 学 し ま し た 参 加 者 26 名 は 同 工 場 の 生 産 ラインや 環 境 対 策 につ いて 説 明 を 受 けたあと 工 場 の 各 所 を 見 学 日 本 の 当 協 会 の 本 部 会 員 である 日 本 プラスター 株 式 会 社 は 新 社 屋 ならびに 新 工 場 を 建 設 移 転 しました 同 社 は ドロマイトプラスターならびにこれを 主 材 料 とする 建 築 材 料 漆 喰 の 製 造 販 売 を 手 がけていま す 新 本 社 工 場 での 業 務 は 平 成 22 年 6 月 28 日 ( 月 )よ かれました 常 任 委 員 会 では 平 成 21 年 度 活 動 報 告 および 収 支 決 算 平 成 22 年 度 役 員 の 選 任 平 成 22 年 度 活 動 計 画 およ び 収 支 予 算 を 提 案 承 認 続 く 総 会 では28 名 が 出 席 し 上 記 議 案 をすべて 審 議 承 認 しました 議 事 終 了 後 国 土 交 通 省 近 畿 地 方 整 備 局 建 政 部 住 宅 整 備 課 の 小 冨 士 貴 課 長 が 住 宅 エコポイントについて と 題 して 講 演 さまざまな 意 味 でタイムリーな 話 題 だけに 参 加 者 は 熱 心 に 耳 を 傾 けていました 香 港 めっき 組 合 視 察 団 が 会 員 企 業 を 見 学 しました めっき 技 術 の 高 い 精 度 や 先 進 的 なエコプロダクトシス テムにも 大 きな 刺 激 を 受 けたようでした 泉 北 工 場 での 記 念 撮 影 熱 心 に 施 設 を 見 学 日 本 プラスター 株 式 会 社 が 本 社 工 場 を 移 転 しました りスタート 新 住 所 は 下 記 のとおりです 新 本 社 工 場 栃 木 県 佐 野 市 多 田 町 TEL FAX 旧 TEL FAXは 使 用 できませんので ご 注 意 ください けんざい229 号 2010 年 7 月 31

34 新 NEW FACE 入 会 員 株 式 会 社 日 総 所 在 地 大 阪 府 堺 市 美 原 区 太 井 47 代 表 取 締 役 伏 木 剛 志 創 業 昭 和 63 年 5 月 21 日 TEL FAX 資 本 金 1,000 万 円 取 り 扱 い 商 品 TAGネット モルきんくん0024 各 種 ラス FRP 防 火 材 料 一 式 ホームページ チヨダウーテ 株 式 会 社 福 岡 支 店 所 在 地 福 岡 県 糟 屋 郡 粕 屋 町 内 橋 中 ノ 坪 福 岡 支 店 長 我 妻 直 昌 創 業 昭 和 23 年 1 月 TEL FAX 資 本 金 37 億 4,200 万 円 取 り 扱 い 商 品 せっこうボード 製 造 販 売 ホームページ N E W F A C E 旭 ファイバーグラス 株 式 会 社 九 州 支 店 所 在 地 福 岡 市 早 良 区 高 取 福 岡 高 取 第 一 生 命 ビルディング5 階 九 州 支 店 長 佐 々 木 聡 創 業 昭 和 31 年 11 月 1 日 TEL FAX 資 本 金 22 億 9,000 万 円 取 り 扱 い 商 品 グラスウール 製 品 各 種 ガラス 繊 維 製 品 ホームページ 株 式 会 社 オーサカ トラベル 所 在 地 大 阪 市 西 区 京 町 堀 安 田 ビル2 階 代 表 取 締 役 平 塚 正 英 創 業 昭 和 44 年 12 月 TEL FAX 資 本 金 4,500 万 円 取 り 扱 い 商 品 旅 行 全 般 ( 国 内 海 外 ) ホームページ 32 けんざい229 号 2010 年 7 月

35 広 告 けんざい229 号 2010 年 7 月 33

36 私 の 建 築 探 訪 No.65 明 石 市 立 天 文 科 学 館 明 石 市 立 天 文 科 学 館 といえば 日 本 標 準 時 子 午 線 が 通 る 同 市 のシ ンボル 子 どものころ 巨 大 な 時 計 塔 に 見 とれ プラネタリウムに ワクワクした 思 い 出 を 持 つ 人 も 多 いことでしょう 取 材 に 訪 れたの は 開 館 50 周 年 の 節 目 となる 大 改 修 を 終 えて 間 もない 時 期 小 惑 星 探 査 衛 星 はやぶさ の 帰 還 とも 重 なって 小 さな 子 どもたちから 高 齢 者 の 方 まで たくさんの 人 々でにぎわっていました けんざい 編 集 部 髙 木 絢 子 丘 陵 の 上 にそびえる 明 石 市 立 天 文 科 学 館 東 経 135 の 子 午 線 上 にある 科 学 館 JR 明 石 駅 から 東 へ 約 15 分 静 かな 住 宅 地 から 小 高 い 丘 に 向 かって 歩 いていくと 巨 大 な 時 計 塔 が 見 えて きます 明 石 市 立 天 文 科 学 館 が 建 っているのは 日 本 の 標 準 時 の 基 準 である 東 経 135 の 子 午 線 上 日 本 標 準 時 子 午 線 を 意 味 する J.S.T.M. の 大 文 字 が 時 計 塔 に 鮮 やかです 日 本 の 標 準 時 が 定 められたのは1886( 明 治 19) 年 国 際 子 午 線 会 議 の 決 定 に 基 づき 東 経 135 の 子 午 線 上 の 時 間 が 日 本 の 標 準 時 となりました そう 教 えてくださったのは 同 館 の 松 下 豊 久 業 務 係 長 ちなみに 現 在 の 標 準 時 は 原 子 時 計 で 定 められ 大 時 計 もその 表 示 に 合 わせてあるそうです 松 下 係 長 の 案 内 で 館 内 を 見 せていただきました ま ず 訪 れたのが 1960( 昭 和 35) 年 の 開 館 当 時 からある 東 ドイツ( 当 時 ) ツァイス 社 製 プラネタリウム 総 重 量 2トンの 巨 大 な 装 置 が 多 彩 な 星 空 を 映 し 出 します 投 影 できる 星 は 太 陽 惑 星 恒 星 天 の 川 など 9,000 以 上 数 百 枚 のレンズと 歯 車 ランプの 組 み 合 わせだけで 何 千 年 前 もの 過 去 から 未 来 の 星 空 まで 映 し 出 せます 稼 動 中 のものとしては 国 内 最 古 世 界 でも 貴 重 な 長 老 級 ですが まだまだ 現 役 だそうです 銀 河 系 の 構 造 が 分 かる 模 型 屋 外 にはさまざまな 日 時 計 が 並 ぶ プラネタリウムドームから 展 示 室 に 向 かうと 古 い 和 時 計 から 子 午 線 の 観 測 機 器 最 新 の 宇 宙 論 を 示 す 模 型 まで 時 と 宇 宙 に 関 する 最 新 展 示 が 並 びま す うれしいのは その 多 くが 実 際 に 観 察 したり 触 ったり 動 かせること 太 陽 望 遠 鏡 のリアル 映 像 や 隕 石 のサンプル 屋 外 には 人 間 日 時 計 もありました 見 るだけの 展 示 で 科 学 を 身 近 に 感 じてもらうこ とは 難 しい そんな 思 いから 今 回 の 改 修 では 体 験 型 の 展 示 を 増 やしました 過 去 人 気 のあった 展 示 も 一 部 復 活 していますよ と 松 下 係 長 子 どもたちはもち ろんですが 小 さなころ 科 学 館 を 訪 れた 親 世 代 さら に 高 齢 者 の 方 々の 再 来 館 も 増 えているそうです 最 後 に 案 内 されたのは 地 上 14 階 の 展 望 塔 明 石 海 峡 大 橋 から 淡 路 島 までを 望 むパノラマとともに 教 えら れたのが 市 内 に 現 存 する 子 午 線 標 識 の 存 在 です 子 午 線 標 識 は 時 と 宇 宙 の 科 学 に 深 い 関 心 を 寄 せ てきた 明 石 市 民 の 歴 史 遺 産 です 天 文 科 学 館 の 建 設 も 今 回 の 改 修 も その 積 み 重 ねの 上 にある 子 午 線 の まち 明 石 のいわば 原 点 が あの 標 識 なのですよ 明 治 の 子 午 線 標 識 設 置 から 続 く 歩 み 開 館 当 時 から 現 役 の 旧 東 ドイツ 製 プラネタリウム 子 午 線 のまち 明 石 のスタートは 今 から100 年 前 にさかのぼります 1910( 明 治 43) 年 当 時 の 明 石 郡 小 学 校 長 会 の 人 々がお 金 を 出 し 合 い 初 めての 子 午 線 標 識 ( 石 碑 )を 建 てたのです そのころの 小 学 校 長 は 西 洋 の 近 代 文 明 を 学 んだ 最 先 端 の 知 識 人 その 強 い 使 命 感 が この 運 動 につながったのでしょう その 後 も 観 測 機 器 や 測 定 法 の 進 歩 にともない 34 けんざい229 号 2010 年 7 月

37 名 称 : 明 石 市 立 天 文 科 学 館 所 在 地 : 兵 庫 県 明 石 市 人 丸 町 2-6 TEL: URL: 数 々の 時 計 が 時 の 歴 史 を 伝 える 隕 石 サンプルや 宇 宙 開 発 史 のある 宇 宙 のギャラリー 展 望 室 からの 眺 望 はすばらしい 新 しい 子 午 線 標 識 が 建 設 されました 特 に 1928( 昭 和 3) 年 の 天 体 測 量 による 標 識 は トンボの 標 識 とし て 親 しまれ 戦 後 の1956( 昭 和 31) 年 には 再 測 量 に 基 づ く 位 置 の 移 動 が 行 われています それを 後 押 しした のは 明 治 から 受 け 継 がれてきた 子 午 線 のまち 天 体 観 測 のまち の 誇 り 天 文 科 学 館 の 誕 生 もこの 市 民 意 識 があったから と 松 下 係 長 はいいます 当 時 は スプートニクに 始 まる 宇 宙 開 発 への 関 心 が 高 まった 時 期 明 石 市 でも 国 立 施 設 を 誘 致 しようと したのですが なかなか 進 まない それなら と 行 政 と 市 民 が 力 を 合 わせた 結 果 1960( 昭 和 35) 年 に 現 在 の 市 立 天 文 科 学 館 が 生 まれたわけです 標 準 時 子 午 線 の 上 に 完 成 した 天 文 科 学 館 は 二 つの 円 形 平 面 を 持 つ4 階 建 ての 主 屋 の 上 に 地 上 54mの 展 望 塔 がそびえる 印 象 的 なスタイル 日 本 標 準 時 を 示 す 大 時 計 口 径 15cmの 屈 折 望 遠 鏡 大 型 プラネタリウ ムと 数 々の 展 示 で 多 くの 人 々に 親 しまれてきました 大 震 災 の 試 練 を 乗 り 越 え 今 年 開 館 50 周 年 1995( 平 成 7) 年 1 月 17 日 天 文 科 学 館 は 試 練 を 迎 えま す あの 阪 神 淡 路 大 震 災 ( 兵 庫 県 南 部 地 震 )です 展 望 塔 は 随 所 がひび 割 れ 内 部 のエレベーター シャフトは 破 損 望 遠 鏡 は 転 倒 し 大 時 計 も 停 止 しま した 専 門 家 から 大 破 の 判 定 を 受 ける 被 害 でしたが 人 々は 復 旧 に 全 力 を 尽 くします まず シンボルの 大 新 たに 設 置 された 太 陽 光 発 電 パネル 外 壁 タイルは 同 館 オリジナル 時 計 が2 月 17 日 正 午 から 運 転 を 再 開 し 人 々を 力 づけ ました さらに 同 年 12 月 から 本 格 的 な 復 旧 工 事 が 行 なわれ 天 文 科 学 館 は 復 活 を 遂 げます 再 オープンは 明 石 海 峡 大 橋 が 開 通 した1998( 平 成 10) 年 3 月 15 日 待 ちかねた 市 民 が 続 々と 入 館 したといいます 一 時 は 館 の 存 続 さえ 危 ぶまれる 被 災 状 況 でした が 3 代 目 の 大 時 計 や 最 新 の 望 遠 鏡 も 導 入 され パワー アップしてよみがえりました 市 民 に 親 しまれてきた 施 設 だからできたことでしょうね 国 の 協 力 もあり 耐 震 設 備 や 内 外 装 も 一 新 されました こうしてよみがえった 天 文 科 学 館 は 今 年 開 館 50 年 文 化 庁 の 登 録 有 形 文 化 財 にも 登 録 される 運 びになって います 当 時 の 子 どもたちもお 孫 さんがいる 年 代 3 世 代 で 訪 れてくださる 方 も 多 いですよ とにこやかに 語 る 松 下 係 長 に 天 文 科 学 館 の 今 後 をうかがいました 市 民 に 支 えられた 科 学 系 博 物 館 であることが 当 館 の 強 み 省 エネやエコロジーといった 分 野 にも 視 野 を 広 げながら これからも 明 石 市 の 独 自 性 を 発 信 する 施 設 であってほしいですね 子 午 線 のまちのシンボル に 寄 せる 熱 い 思 いを 改 めて 実 感 した 瞬 間 でした 標 準 時 子 午 線 を 示 す 明 石 市 街 の 模 型 プラネタリウムドームはチタン 製 日 本 標 準 時 子 午 線 の 前 で 松 下 係 長 ( 左 )と けんざい229 号 2010 年 7 月 35

38 月 建 築 着 工 統 計 資 料 : 国 土 交 通 省 総 合 政 策 局 情 報 管 理 部 情 報 安 全 調 査 課 建 設 統 計 室 ( 平 成 年 11 6 月 日 発 表 ) 図 / 新 築 住 宅 ( 戸 数 前 年 同 月 比 ) 120, 戸 数 ( 戸 ) 100, , , ,000 ー20.0 前 年 同 月 比 ( % ) 戸 数 前 年 同 月 比 20,000 ー ー 年 5 月 7 月 9 月 11 月 22 年 1 月 3 月 5 月 表 1/ 建 築 物 : 総 括 表 36 けんざい229 号 2010 年 7 月

39 建 築 着 工 統 計 表 2/ 新 設 住 宅 : 統 括 表 表 3/ 新 築 住 宅 着 工 利 用 関 係 別 戸 数 床 面 積 詳 細 は 国 土 交 通 省 ホームページ 参 照 けんざい229 号 2010 年 7 月 37

40 編 集 談 話 室 誤 審!? 皆 さんがこの 号 を 手 にするころは サッカーワールドカップも 終 わり 寝 不 足 も 解 消 しているのではないでしょうか 私 がこの 原 稿 を 書 いている 今 は 日 本 チームは 残 念 ながら 決 勝 トーナメ ントの 対 パラグアイ 戦 において 延 長 の 末 PK 対 決 に 敗 れ 帰 国 これから ベスト8の 戦 いが 始 まろうとしているところです それにしても イングランドvsドイツ 戦 ご 覧 になりました?イング ランドのミドルシュート 球 はゴールラインを 完 全 に 越 えたが 審 判 の 判 定 でゴールは 認 められず 結 果 的 にイングランドは1 回 戦 を 突 破 できませ んでした TVや 新 聞 では 世 紀 の 誤 審!? と 大 きく 報 じられました 一 方 参 議 院 選 挙 の 報 道 が 連 日 繰 り 返 し 放 送 され 与 野 党 入 り 乱 れての 戦 いが 繰 り 広 げられております 審 判 という 言 葉 は 選 挙 でもよく 使 われ ますよね 目 をオッ 開 き 耳 をかっぽじって 世 紀 の 誤 審 をしないように 笛 を 吹 かなければ 判 定 は 覆 りませんからね (7 月 2 日 藍 審 判 ) 広 告 出 稿 企 業 (50 音 順 数 字 は 掲 載 頁 ) アシスト アスワン エーアンドエーマテリアル エスケー 化 研 王 建 工 業 大 阪 化 工 大 島 応 用 関 包 スチール コニシ サワタ サンエス 石 膏 シンコー ナブコドア 二 三 産 業 日 幸 産 業 日 本 セメント 防 水 剤 製 造 所 日 本 モルタルン 平 田 タイル ヒロセ マツ 六 ミヅシマ 工 業 森 村 金 属 淀 川 製 鋼 所 表 表 表 2 けんざい 編 集 委 員 編 集 委 員 長 山 中 豊 茂 山 中 製 作 所 代 表 取 締 役 社 長 編 集 副 委 員 長 市 山 太 一 郎 日 幸 産 業 代 表 取 締 役 高 島 章 東 リ 近 畿 圏 ブロック 統 括 部 長 編 集 長 佐 藤 栄 一 日 本 建 築 材 料 協 会 事 務 局 長 編 集 委 員 川 端 節 男 関 包 スチール 大 阪 営 業 部 部 長 西 村 信 國 エスケー 化 研 事 業 本 部 広 報 企 画 グループ 次 長 平 田 芳 郎 平 田 タイル 常 務 取 締 役 松 元 収 丸 ヱム 製 作 所 代 表 取 締 役 社 長 向 井 義 浩 コニシ 大 阪 工 業 用 部 マネージャー 神 戸 睦 史 ハウゼサンエイ 代 表 取 締 役 社 長 髙 木 絢 子 日 本 建 築 材 料 協 会 事 務 局 編 集 協 力 辻 勝 也 新 通 神 戸 支 社 長 229 号 発 行 日 平 成 22 年 7 月 20 日 ( 年 4 回 発 行 ) 発 行 社 団 法 人 日 本 建 築 材 料 協 会 大 阪 市 西 区 江 戸 堀 撞 木 橋 ビル4 階 TEL: FAX: URL: 発 行 責 任 者 佐 藤 栄 一 編 集 株 式 会 社 新 通 TEL: 印 刷 株 式 会 社 宣 広 社 TEL: 関 東 支 部 横 浜 市 鶴 見 区 鶴 見 中 央 ( 株 式 会 社 エーアンドエーマテリアル 内 ) TEL: 中 部 支 部 名 古 屋 市 西 区 菊 井 (エスケー 化 研 株 式 会 社 内 )TEL: 中 国 支 部 広 島 市 中 区 三 川 町 8-23 (アスワン 株 式 会 社 内 )TEL: 四 国 支 部 香 川 県 高 松 市 天 神 前 10-5 高 松 セントラルスカイビル5F ( 株 式 会 社 淀 川 製 鋼 所 内 )TEL: 九 州 支 部 福 岡 市 中 央 区 那 の 津 ( 越 智 産 業 株 式 会 社 内 )TEL: けんざい229 号 2010 年 7 月

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