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1 学 部 研 究 科 等 の 現 況 調 査 表 教 育 平 成 20 年 6 月 京 都 大 学

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3 目 次 1. 文 学 部 文 学 研 究 科 教 育 学 部 教 育 学 研 究 科 法 学 部 法 学 研 究 科 経 済 学 部 経 済 学 研 究 科 理 学 部 理 学 研 究 科 医 学 部 医 学 研 究 科 薬 学 部 薬 学 研 究 科 工 学 部 工 学 研 究 科 農 学 部 農 学 研 究 科 総 合 人 間 学 部 人 間 環 境 学 研 究 科 エネルギー 科 学 研 究 科 アジア アフリカ 地 域 研 究 研 究 科 情 報 学 研 究 科 生 命 科 学 研 究 科 地 球 環 境 学 舎 公 共 政 策 教 育 部 経 営 管 理 教 育 部 法 学 研 究 科 法 曹 養 成 専 攻 医 学 研 究 科 社 会 健 康 医 学 系 専 攻 29-1

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5 京 都 大 学 文 学 部 1. 文 学 部 Ⅰ 文 学 部 の 教 育 目 的 と 特 徴 1-2 Ⅱ 分 析 項 目 ごとの 水 準 の 判 断 1-3 分 析 項 目 Ⅰ 教 育 の 実 施 体 制 1-3 分 析 項 目 Ⅱ 教 育 内 容 1-5 分 析 項 目 Ⅲ 教 育 方 法 1-7 分 析 項 目 Ⅳ 学 業 の 成 果 1-8 分 析 項 目 Ⅴ 進 路 就 職 の 状 況 1-10 Ⅲ 質 の 向 上 度 の 判 断

6 京 都 大 学 文 学 部 Ⅰ 文 学 部 の 教 育 目 的 と 特 徴 1. 文 学 部 は 創 設 以 来 京 都 学 派 と 称 せられる 精 緻 な 文 献 読 解 と 透 徹 した 思 索 を 基 幹 とする 実 証 主 義 の 学 風 により 幾 多 の 優 れた 業 績 を 挙 げてきた その 文 献 実 証 学 の 伝 統 の 継 承 は 本 学 部 の 重 大 な 任 務 であり 今 後 とも 保 持 されなければならない しかし 一 方 学 問 が 多 様 化 し 社 会 に 対 する 責 任 が 重 視 される 現 在 文 献 学 的 考 察 のみが 本 学 部 の 研 究 教 育 の 目 的 であること は 許 されない この 観 点 から 文 学 部 は 京 都 大 学 創 立 以 来 の 自 由 の 学 風 を 継 承 し その 伝 統 を 発 展 させつつ 諸 分 野 との 融 合 と 調 和 をはかりながら 人 類 の 英 知 を 総 体 で 扱 う 人 文 学 におけ る 世 界 最 高 水 準 の 教 育 研 究 の 推 進 と その 成 果 を 通 じての 地 球 社 会 への 貢 献 を 目 的 として 以 下 の 教 育 目 標 を 制 定 している ( 平 成 18 年 4 月 13 日 教 授 会 制 定 ) 1 知 的 な 人 間 活 動 の 基 礎 的 解 明 と 人 類 の 根 源 的 価 値 の 再 確 立 をめざし 人 類 の 思 想 や 言 語 文 化 歴 史 行 動 さらには 文 化 全 体 に 関 わる 学 術 を 教 授 研 究 する 2 人 類 文 化 の 継 承 と 地 球 社 会 の 持 続 的 な 発 展 に 寄 与 し 真 に 新 しい 文 化 創 造 の 担 い 手 となる 深 い 専 門 知 識 と 広 い 教 養 を 具 え かつ 道 徳 的 応 用 的 能 力 に 優 れた 人 材 を 育 成 する 3 地 域 密 着 的 な 視 点 と 地 球 規 模 の 広 角 的 視 点 の 両 面 から 京 都 日 本 アジアに 固 有 の 知 的 遺 産 の 維 持 継 承 発 展 に 寄 与 すると 同 時 に 人 類 文 化 全 般 についての 多 元 的 総 合 的 探 求 を 推 進 し 人 類 に 共 有 される あらたな 世 界 像 の 構 築 をめざす 4 地 域 連 携 と 国 際 交 流 の 強 化 を 通 じて 教 育 研 究 の 成 果 を 地 域 社 会 ならびに 国 際 社 会 にひろく 還 元 する 5 人 権 を 尊 重 し 環 境 に 配 慮 した 運 営 を 行 うとともに 社 会 的 な 説 明 責 任 に 応 える 2. 文 学 部 の 教 育 の 主 な 特 徴 は 次 のとおりである 1 少 人 数 教 育 の 徹 底 した 訓 練 により 高 度 な 語 学 力 と 読 解 能 力 もしくは 厳 密 にして 客 観 的 な 基 準 に 基 づく 実 験 調 査 能 力 を 涵 養 し 実 証 的 な 学 問 態 度 を 体 得 することを 第 一 の 目 標 とする 2 自 ら 課 題 を 設 定 し 資 料 を 集 め 考 察 するという 主 体 性 と 論 理 的 思 考 能 力 の 向 上 を 目 指 し 卒 業 論 文 の 作 成 に 重 点 を 置 いている 3 幅 広 い 知 識 と 多 様 な 視 点 を 獲 得 できるよう 必 修 以 外 の 科 目 の 自 由 選 択 を 多 く 認 めている [ 想 定 する 関 係 者 とその 期 待 ] 関 係 者 としては 1) 在 校 生 2) 卒 業 生 3) 高 校 の 文 科 系 教 員 4) 卒 業 生 の 就 職 先 の 指 導 者 や 雇 用 者 5) 進 学 先 の 指 導 教 員 等 を 想 定 している 寄 せられる 期 待 としては 第 一 に は 人 文 学 全 般 にわたる 深 い 素 養 と 専 門 的 知 識 を 備 え 主 体 的 に 課 題 に 取 り 組 み 安 易 な 情 報 や 目 先 の 流 行 に 惑 わされることなく 理 性 と 実 証 に 裏 付 けられた 思 考 によって 問 題 の 解 決 を 目 指 す 人 材 を 養 育 すること 第 二 には 伝 統 の 自 由 を 尊 ぶ 学 風 と 実 事 求 是 の 実 証 的 学 問 態 度 を 継 承 し 後 世 に 伝 達 することを 想 定 している -1-2-

7 京 都 大 学 文 学 部 分 析 項 目 Ⅰ Ⅱ 分 析 項 目 ごとの 水 準 の 判 断 分 析 項 目 Ⅰ 教 育 の 実 施 体 制 (1) 観 点 ごとの 分 析 観 点 基 本 的 組 織 の 編 成 ( 観 点 に 係 る 状 況 ) 本 学 部 には 人 文 学 科 を 置 き 学 科 内 に 哲 学 基 礎 文 化 学 東 洋 文 化 学 西 洋 文 化 学 歴 史 基 礎 文 化 学 行 動 文 化 学 基 礎 現 代 文 化 学 の6 系 が 設 けられている( 京 都 大 学 文 学 部 の 組 織 に 関 する 規 定 平 成 16 年 達 示 第 23 号 第 4 条 ) 各 系 に 属 する 専 修 は 以 下 のとお りである 哲 学 基 礎 文 化 学 系 : 哲 学 西 洋 哲 学 史 ( 古 代 中 世 近 世 ) 日 本 哲 学 史 倫 理 学 宗 教 学 キリスト 教 学 美 学 美 術 史 学 東 洋 文 化 学 系 : 国 語 学 国 文 学 中 国 語 学 中 国 文 学 中 国 哲 学 史 インド 古 典 学 仏 教 学 西 洋 文 化 学 系 : 西 洋 古 典 学 スラブ 語 学 スラブ 文 学 ドイツ 語 学 ドイツ 文 学 英 語 学 英 文 学 アメリカ 文 学 フランス 語 学 フランス 文 学 イタリア 語 学 イタリア 文 学 歴 史 基 礎 文 化 学 系 : 日 本 史 学 東 洋 史 学 西 南 アジア 史 学 西 洋 史 学 考 古 学 行 動 環 境 文 化 学 系 : 心 理 学 言 語 学 社 会 学 地 理 学 基 礎 現 代 文 化 学 系 : 科 学 哲 学 科 学 史 情 報 史 料 学 二 十 世 紀 学 現 代 史 学 なお 各 専 修 の 収 容 人 員 は 系 及 び 専 修 に 関 する 内 規 により 定 められている 教 員 は 研 究 科 教 員 の 兼 任 となっており その 配 置 状 況 は 別 添 資 料 A 講 座 配 置 表 のとおり である ただし 定 員 に 対 し 若 干 名 の 欠 員 があるが 大 学 設 置 基 準 第 十 三 条 に 定 める 規 定 に 合 致 している また 専 任 教 員 のほかに 必 要 に 応 じて 非 常 勤 講 師 が 雇 用 されている 教 務 事 務 に 関 しては 事 務 部 の 中 に 学 士 教 育 課 程 教 務 を 職 掌 とする 第 一 教 務 掛 が 設 置 され 4 人 の 事 務 員 が 配 置 されている( 京 都 大 学 文 学 部 研 究 科 事 務 分 掌 規 定 第 4 条 ) また 学 生 の 修 学 に 関 して 審 議 統 括 するための 委 員 会 として 各 系 より 選 出 された 委 員 より 構 成 される 第 2 委 員 会 が 常 設 の 委 員 会 として 設 置 されている 観 点 教 育 内 容 教 育 方 法 の 改 善 に 向 けて 取 り 組 む 体 制 ( 観 点 に 係 る 状 況 ) 本 学 部 における 教 育 の 基 礎 単 位 は 専 修 であり 専 門 教 育 はそれぞれの 専 修 を 基 本 として 行 われている したがって 専 門 科 目 の 大 半 は 少 人 数 教 育 であり とくに 演 習 は 文 献 講 読 や 研 究 発 表 を 主 とする 双 方 向 授 業 であるため 教 員 と 学 生 の 関 係 は 緊 密 であり 授 業 や 学 習 指 導 を 通 じて 学 生 の 意 見 は 日 常 的 に 聴 取 されており それに 基 づく 専 修 単 位 での 授 業 カ リキュラムの 改 善 は 常 時 行 われ 科 目 の 設 定 や 必 修 科 目 の 改 定 非 常 勤 講 師 の 選 択 等 に 活 かさ れている 時 には 組 織 の 改 編 に 至 ることもあり たとえば 平 成 16 年 度 よりサンスクリット 語 サンスクリット 文 学 専 修 とインド 哲 学 史 専 修 が 合 体 されてインド 古 典 学 専 修 として 編 成 された が これは 学 生 の 意 見 聴 取 に 基 づき 早 期 の 専 門 分 化 の 弊 害 を 避 け 両 分 野 の 教 育 連 携 を 強 化 す るために 行 われたものである 専 修 の 枠 を 超 えた 共 通 科 目 やより 学 生 数 の 多 い 専 門 基 礎 を 扱 う 授 業 に 関 しては その 内 容 方 法 の 改 善 は 教 員 個 人 の 自 主 性 に 負 うところが 多 く 学 生 による 授 業 評 価 も 文 学 部 英 語 など 一 部 でアンケートを 行 った 例 はあるものの いまだ 個 人 的 なものにとどまっており 組 織 的 に 実 施 されてこなかった 文 学 研 究 科 文 学 部 自 己 評 価 委 員 会 の 勧 告 により 系 共 通 科 目 ( 概 説 講 義 )については 授 業 評 価 アンケートを 実 施 することとし まず 平 成 18 年 度 に 試 行 アンケートを 行 い その 結 果 を 踏 まえて 項 目 を 再 検 討 し 平 成 19 年 度 より 本 格 的 に 実 施 を 始 めた アンケー トの 内 容 は 資 料 lのとおりであ その 評 価 結 果 ( 別 添 資 料 B)については 第 2 委 員 会 により その 結 果 の 検 討 が 行 われているが ただ 制 度 としては 始 まったばかりでサンプル 数 もなお 少 なく 今 後 の 継 続 とその 集 成 によるフィードバックは 必 須 の 課 題 である なお 全 体 的 な 制 度 の 問 題 も 第 2 委 員 会 が 担 当 し 学 年 による 科 目 配 当 や 他 大 学 における 履 修 科 目 の 認 定 等 を 行 って いる -1-3-

8 京 都 大 学 文 学 部 分 析 項 目 Ⅰ 資 料 1 京 都 大 学 文 学 部 学 生 による 授 業 評 価 ( 系 共 通 科 目 学 部 講 義 用 ) このアンケートは 文 学 部 系 共 通 科 目 ( 学 部 講 義 )の 授 業 について 学 生 の 皆 さんからの 意 見 を 聴 き 専 門 基 礎 にかかわる 授 業 カリキュラム 編 成 に 関 して 今 後 の 改 善 に 役 立 てようとするためのもの です 率 直 な 意 見 を 記 入 してください 1~12の 質 問 について の5 段 階 のうちで 最 もよく 当 てはまる 数 字 に 印 を 付 けてください 5が 最 高 の 評 価 で 1が 最 低 の 評 価 です 13は 自 由 記 述 です 授 業 科 目 名 ( ) 担 当 教 員 名 ( ) あなたの 所 属 学 部 ( ) あなたの 回 生 ( ) Ⅰ.あなたの 授 業 への 参 加 度 について Ⅲ. 授 業 の 方 法 について 1この 授 業 にほとんど 出 席 した 7 声 は 聞 き 取 りやすかった (100% 20%) 学 生 の 理 解 度 や 反 応 に 配 慮 して 授 業 が 進 められた この 授 業 に 積 極 的 に 参 加 し 自 主 的 に 学 習 した 自 主 的 な 学 習 を 促 すための 工 夫 や 助 言 があった Ⅱ. 授 業 の 内 容 について この 授 業 はわかりやすかった 授 業 に 対 する 教 員 の 熱 意 を 感 じた 授 業 内 容 は 体 系 的 であり 全 体 によくまとまっていた Ⅵ. 総 合 的 な 評 価 11シラバスの 内 容 と 授 業 の 内 容 はよく 合 致 していた 5この 授 業 は 面 白 かった 全 体 としてこの 授 業 に 満 足 した 6この 授 業 は 有 益 だった この 授 業 についての 感 想 授 業 の 内 容 方 法 などについて 希 望, 改 善 してほしい 点 授 業 環 境 につい ての 要 望 などを 書 いてください (2) 分 析 項 目 の 水 準 及 びその 判 断 理 由 ( 水 準 ) 期 待 される 水 準 にある ( 判 断 理 由 ) 文 学 部 には 哲 学 思 想 文 献 学 歴 史 学 という 読 書 を 中 心 とする 伝 統 的 人 文 学 の 方 法 にもとづく 専 修 のほか フィールドワークや 実 験 を 活 用 する 行 動 文 化 現 代 文 化 学 という 現 代 的 な 学 問 分 野 に 対 応 する 多 彩 な 専 修 が 設 けられている その 研 究 対 象 は 空 間 的 にもまた 時 間 的 にも 人 類 の 文 化 活 動 の 全 領 域 にわたっている このように 文 学 部 の 研 究 領 域 は 地 域 密 着 的 な 視 点 と 地 球 規 模 の 広 角 的 視 点 の 両 面 を 具 備 しており 現 代 の 人 文 学 に 求 められる 領 -1-4-

9 京 都 大 学 文 学 部 分 析 項 目 Ⅰ.Ⅱ 域 のほぼ 全 体 をおおうものであることから その 教 育 の 目 的 1および2を 十 分 に 果 たし 得 る 編 成 を 維 持 していると 認 められる 専 任 教 員 は 各 専 修 にほぼ 定 員 どおり 配 置 されており また 学 生 数 も 適 正 であり 教 育 の 遂 行 に 何 らの 問 題 はない 教 育 内 容 の 改 善 向 上 については 従 来 専 修 内 部 においては 日 常 的 に 取 り 組 みがなされて おり また 実 質 的 には 機 能 してきた ただ 制 度 的 には 立 ち 遅 れている 感 は 否 めず 今 後 の 大 きな 課 題 である 現 在 自 己 点 検 評 価 委 員 会 との 連 携 のもとに 第 2 委 員 会 がファカルティ ディべロップメントに 努 めており 平 成 20 年 度 よりは 本 格 的 な 体 制 作 りに 取 り 組 むべく 準 備 中 であり 5 月 15 日 に 全 教 員 に 対 し 研 究 科 のファカルティ ディべロップメントに 関 わる 説 明 講 習 会 を 実 施 し 秋 にも 教 員 全 体 の 検 討 会 を 実 施 する 予 定 である 分 析 項 目 Ⅱ 教 育 内 容 (1) 観 点 ごとの 分 析 観 点 教 育 課 程 の 編 成 ( 観 点 に 係 る 状 況 ) 本 学 部 では 入 学 時 には 専 修 を 決 定 せず 前 期 2 年 は 主 として 全 学 共 通 科 目 の 履 修 修 得 にあて 後 期 2 年 は 専 修 に 分 属 し 学 部 科 目 を 履 修 修 得 することになってい る これは 専 門 教 育 を 受 ける 前 にまず 幅 広 い 教 養 を 備 えることが 必 要 であり また 様 々な 学 問 分 野 に 触 れることによって 広 角 的 視 野 からの 専 修 選 択 に 資 したいという 新 制 大 学 以 来 の 一 貫 した 方 針 である ただし 1 回 生 に 若 干 の 講 義 科 目 ( 概 論 ) 2 回 生 にほとんど 全 ての 講 義 科 目 と 大 半 の 講 読 科 目 を 配 するとともに 2 年 次 に 系 分 属 を 行 うことにより 専 門 教 育 にスムースに 移 行 できるよ うに 配 慮 している これらの 講 義 科 目 は より 専 門 的 な 学 習 への 基 礎 となる 内 容 となっており また 系 共 通 科 目 として 専 修 の 枠 を 超 えた 幅 広 い 内 容 を 含 んでもいる( 別 添 資 料 C 平 成 19 年 度 系 共 通 科 目 シラバス 例 ) 専 修 分 属 に 至 るまでの 学 習 指 導 として 入 学 時 に 学 部 のオリエンテーション 1 年 次 に 研 究 室 ガイダンスおよび 系 分 属 ガイダンス 2 年 次 に 専 修 分 属 ガイダンスが 行 われている とくに 専 修 分 属 ガイダンスでは 各 専 修 に 固 有 の 学 習 目 標 や 学 習 方 法 授 業 への 関 わり 方 などが 詳 細 に 説 明 され 学 生 の 主 体 的 な 学 習 を 喚 起 するように 履 修 指 導 が 行 われている なお 専 修 分 属 に 際 しては 学 生 の 主 体 的 な 勉 学 意 欲 を 損 なわぬよう かつ 適 切 な 指 導 が 困 難 にならないかぎり において 学 生 の 希 望 を 最 大 限 尊 重 している 専 門 科 目 は 特 殊 講 義 演 習 講 読 実 習 等 に 分 かれている 専 修 ごとにその 内 容 方 法 に 差 異 はあるが いずれも 基 礎 から 高 度 な 専 門 知 識 の 獲 得 に 至 るべく 配 慮 されている また 授 業 に は 常 に 教 員 の 最 新 の 研 究 成 果 が 反 映 されていると 同 時 に 特 定 の 問 題 に 偏 ることなく できる かぎり 多 様 性 に 富 むよう 配 慮 している( 別 添 資 料 D 平 成 19 年 度 授 業 科 目 シラバス 例 ) なお 学 士 の 学 位 取 得 に 必 要 な 単 位 は 全 学 共 通 科 目 52 単 位 卒 業 論 文 12 単 位 を 含 む 学 部 科 目 88 単 位 である また 各 専 修 における 必 修 単 位 は 専 修 ごとに 定 められ 便 覧 に 記 載 する 文 学 部 専 門 課 程 専 修 別 単 位 表 により 周 知 されている 観 点 学 生 や 社 会 からの 要 請 への 対 応 ( 観 点 に 係 る 状 況 ) 他 専 修 の 科 目 は 全 て 自 由 選 択 科 目 として 卒 業 単 位 として 認 められている また 他 学 部 の 授 業 科 目 は 京 都 大 学 通 則 に 従 い 学 部 長 の 許 可 を 得 て 履 修 することが 認 められ ており 修 得 した 単 位 を 本 学 部 の 増 加 単 位 に 算 入 することができる 外 国 の 大 学 で 修 得 した 単 位 については 外 国 の 大 学 において 履 修 した 科 目 の 単 位 認 定 に 関 する 申 合 わせ に 従 い 第 2 委 員 会 での 審 査 を 経 て 本 学 部 において 対 応 する 科 目 の 単 位 として 読 み 替 えることが 認 められ ている 修 士 課 程 教 育 との 連 携 という 点 では 学 部 科 目 の 相 当 部 分 が 大 学 院 との 共 通 科 目 とな っており それによって 専 門 的 関 心 をさらに 深 めたいという 学 生 のニーズに 応 えるとともに 学 術 の 発 展 動 向 に 対 応 できる 体 制 になっている 本 学 部 における 学 生 関 係 の 要 望 や 対 応 は 常 設 の 第 1 委 員 会 が 担 当 しており 教 務 掛 より 第 -1-5-

10 京 都 大 学 文 学 部 分 析 項 目 Ⅱ 1 委 員 会 を 通 じて 学 部 長 に 伝 達 され 適 宜 処 理 されているほか 全 文 学 部 学 生 を 構 成 員 とする 自 治 会 ( 学 友 会 )とのあいだに 適 宜 交 渉 の 場 をもち 学 習 課 外 活 動 に 対 する 学 生 の 要 望 を 聴 取 し 実 行 可 能 なものから 改 善 を 図 り 図 書 館 開 室 時 間 の 延 長 コピー 機 の 増 設 等 を 行 ってきた が 平 成 17 年 度 には 図 書 館 の 書 庫 開 放 が 12~13 時 の 間 も 可 能 となり また 18 年 度 には 新 棟 に 隣 接 する 広 場 にベンチを 設 置 し 読 書 や 談 論 に 適 したコミュニティー 空 間 としての 利 用 を 可 能 にした 社 会 からの 要 請 に 対 しては 学 士 入 学 制 度 を 設 けており 毎 年 若 干 名 の 入 学 者 がいる( 資 料 2) さらに 毎 年 40~50 名 ほどの 聴 講 生 と 20 名 前 後 の 科 目 等 履 修 生 を 受 け 入 れている( 資 料 3) 資 料 2 学 士 入 学 者 数 年 度 志 願 者 数 受 験 者 数 合 格 者 数 入 学 者 数 平 成 15 年 度 平 成 16 年 度 平 成 17 年 度 平 成 18 年 度 平 成 19 年 度 資 料 3 聴 講 生 受 入 数 科 目 等 履 修 生 受 入 数 平 成 15 年 度 51 平 成 15 年 度 23(1) 平 成 16 年 度 44(2) 平 成 16 年 度 19 平 成 17 年 度 55(1) 平 成 17 年 度 29 平 成 18 年 度 44 平 成 18 年 度 14 平 成 19 年 度 50(1) 平 成 19 年 度 20 ( )は 私 費 留 学 生 で 内 数 ( )は 私 費 留 学 生 で 内 数 なお 本 学 部 の 教 育 の 目 的 は 実 務 的 専 門 職 の 養 成 にはないため いわゆるキャリア 教 育 イン ターンシップは 実 施 していない ただ 法 人 化 以 前 の 参 考 資 料 ではあるが 平 成 14 年 度 の 自 己 点 検 活 動 の 一 環 として 企 業 関 係 者 に 対 して 行 ったアンケート 結 果 では 問 題 に 対 する 適 応 能 力 が 高 いという 評 価 を 受 けており 実 質 的 にその 役 割 を 果 たせていると 思 われる( 京 都 大 学 大 学 院 文 学 研 究 科 文 学 部 自 己 点 検 評 価 報 告 書 教 育 の 現 状 と 課 題 平 成 15 年 3 月 ) (2) 分 析 項 目 の 水 準 及 びその 判 断 理 由 ( 水 準 ) 期 待 される 水 準 にある ( 判 断 理 由 ) 教 育 課 程 は 全 学 共 通 科 目 から 学 部 科 目 の 修 得 に 至 るまで 体 系 的 に 配 置 されており また 学 部 科 目 も 必 修 科 目 と 選 択 科 目 が 各 専 修 の 教 育 目 標 に 従 って 適 切 に 配 置 されており 文 学 部 の 目 的 とする 深 い 専 門 知 識 と 広 い 教 養 を 具 え かつ 道 徳 的 応 用 的 能 力 に 優 れた 人 材 の 育 成 にふさわしいものとなっていると 認 められる 学 生 のニーズは 授 業 内 容 については 日 常 の 授 業 を 通 して また 教 育 環 境 の 一 般 的 問 題 に 対 しては 第 1 委 員 会 を 通 じて 聴 取 し 適 切 に 対 応 している とくに 他 学 部 等 の 科 目 履 修 単 位 相 互 互 換 については 規 定 と 申 し 合 わせに 則 り 的 確 に 実 施 していると 認 められる 社 会 からの 要 請 は 学 士 入 学 や 聴 講 生 科 目 等 履 修 生 の 受 け 入 れにより 十 分 果 たしていると 認 められる -1-6-

11 京 都 大 学 文 学 部 分 析 項 目 Ⅲ 分 析 項 目 Ⅲ 教 育 方 法 (1) 観 点 ごとの 分 析 観 点 授 業 形 態 の 組 合 せと 学 習 指 導 法 の 工 夫 ( 観 点 に 係 る 状 況 ) 科 目 の 授 業 形 態 については 本 学 部 の 教 育 の 目 的 を 踏 まえて 各 専 修 の 研 究 分 野 の 特 性 に 応 じた 構 成 がとられている また 講 義 ( 概 論 ) 特 殊 講 義 演 習 講 読 実 習 といった 授 業 形 態 の 組 み 合 わせが そのバランスに 配 慮 してなされている 概 論 講 義 以 外 では 専 修 によって 多 少 の 差 はあるものの 少 人 数 授 業 が 基 本 となっている また その 授 業 内 容 と 学 習 目 標 に 応 じて 対 話 討 論 型 授 業 フィールド 型 授 業 多 様 なメディアを 高 度 に 利 用 した 授 業 情 報 機 器 の 活 用 などの 工 夫 が 随 時 なされている 講 義 は 全 て 専 任 教 員 が 担 当 するほか また 専 任 教 員 は 必 ず 演 習 を 担 当 し その 大 半 は 特 殊 講 義 も 担 当 している TAも 毎 年 おおむね 各 専 修 あて1 名 ずつの 割 合 で 計 34~36 名 採 用 されており 少 人 数 授 業 の 中 で 学 生 の 学 習 指 導 はいっそう 充 実 したものとなっている 多 種 多 様 な 専 修 を 抱 える 本 学 部 では その 学 習 内 容 からしても 少 人 数 教 育 の 体 制 からして も 教 師 が 学 生 と 共 に 思 索 しつつ 授 業 を 展 開 していくスタイルを 教 育 課 程 上 の 特 色 としている この 趣 旨 に 沿 って シラバスは 講 義 ( 概 論 ) 特 殊 講 義 演 習 講 読 実 習 といったそれぞれの 授 業 形 態 の 特 性 に 応 じ その 授 業 の 目 的 と 意 義 が 明 確 に 了 解 されるよう 適 切 に 作 成 されている とくに 講 義 は 詳 細 なシラバスを 作 成 している( 前 掲 別 添 資 料 CおよびD) また 講 義 室 には 全 て AV 機 器 が 配 備 されており 視 聴 覚 教 育 に 対 応 できるようになっている 観 点 主 体 的 な 学 習 を 促 す 取 組 ( 観 点 に 係 る 状 況 ) 主 体 的 学 習 への 配 慮 については 本 学 部 の 場 合 前 提 となる 基 礎 知 識 や 学 習 方 法 などが 分 野 によって 大 きく 異 なっているので 基 本 的 に 専 修 ( 研 究 室 ) 単 位 での 対 応 が なされている 各 研 究 室 では 大 学 院 生 がリーダーとなって 運 営 される 様 々な 読 書 会 研 究 会 が 行 われている 専 修 の 枠 を 超 えた 取 り 組 みとしては 学 生 の 申 請 に 応 じて 自 主 学 習 のための 講 義 室 の 利 用 を 許 可 しており また 文 学 部 図 書 館 の 閲 覧 室 や 書 庫 の 利 用 時 間 を 延 長 するなどの 便 宜 を 図 っている 各 専 修 の 研 究 室 には 基 本 的 文 献 や 事 典 辞 書 パソコンなどが 整 備 され 自 習 室 および 情 報 機 器 室 として 機 能 している また 文 学 部 図 書 館 には 基 本 文 献 工 具 書 が 完 備 されていて 学 生 は 自 由 に 利 用 でき 自 習 環 境 は 整 備 されている 文 学 部 情 報 処 理 室 ( 文 学 部 サテライト)には 専 任 のスタッフ( 助 教 )が 常 駐 しており 各 研 究 室 のパソコン 使 用 上 の 相 談 に 応 じている また 情 報 処 理 室 にはパソコン 46 台 が 設 置 されており 京 都 大 学 情 報 環 境 機 構 のメールサービスを 利 用 できる 科 目 履 修 については 毎 年 度 はじめに 各 専 修 でガイダンスを 実 施 し 教 員 が 履 修 科 目 の 指 導 を 行 い 適 正 な 履 修 となるよう 監 督 している (2) 分 析 項 目 の 水 準 及 びその 判 断 理 由 ( 水 準 ) 期 待 される 水 準 にある ( 判 断 理 由 ) 講 義 ( 概 論 ) 特 殊 講 義 演 習 講 読 実 習 といった 授 業 形 態 の 組 み 合 わせが そ のバランスに 配 慮 してなされており またその 授 業 内 容 も 文 献 の 精 密 な 読 解 から 対 話 討 論 型 授 業 フィールド 型 授 業 多 様 なメディアを 高 度 に 利 用 した 授 業 情 報 機 器 の 活 用 に 至 る まで 多 様 なものになっている またシラバスも 有 効 に 活 用 されている 学 生 の 主 体 的 学 習 については 文 学 部 図 書 館 情 報 処 理 室 および 各 研 究 室 に 基 本 的 文 献 なら びにパソコンが 完 備 されており 十 分 な 支 援 態 勢 が 取 られている -1-7-

12 京 都 大 学 文 学 部 分 析 項 目 Ⅳ 分 析 項 目 Ⅳ 学 業 の 成 果 (1) 観 点 ごとの 分 析 観 点 学 生 が 身 に 付 けた 学 力 や 資 質 能 力 ( 観 点 に 係 る 状 況 ) 学 生 が 身 につける 学 力 や 資 質 能 力 養 成 しようとする 人 材 等 についての 本 学 部 全 体 の 方 針 は 教 育 の 目 的 に 記 したとおりである ただし 上 述 のごとく 学 問 体 系 や 研 究 方 法 の 特 徴 に 基 づいて 32 の 専 修 に 分 かれており 専 門 の 学 力 については 専 修 ごとの 教 育 研 究 指 導 が 基 本 となっている したがって 勉 学 に 取 り 組 む 姿 勢 や 注 意 点 在 学 中 に 到 達 するこ とが 望 ましい 水 準 等 具 体 的 な 方 針 については, 専 修 案 内 において 示 し 専 修 ガイダンス 等 によって 徹 底 を 図 っている 達 成 状 況 を 検 証 評 価 するための 取 り 組 みに 関 しても 各 専 修 に 委 ねられており 少 人 数 形 式 の 授 業 や 卒 業 論 文 指 導 を 通 じて 達 成 状 況 を 把 握 している 卒 業 生 の7 割 以 上 が4 年 で 課 程 を 修 了 しており 5 年 以 上 を 要 した 者 も その 大 半 は5 年 で 修 了 している( 資 料 4) 資 料 4 卒 業 までに 要 した 年 数 ( 学 部 ) 卒 業 年 度 年 数 平 成 15 年 度 (202 名 ) 平 成 16 年 度 (225 名 ) 平 成 17 年 度 (211 名 ) 平 成 18 年 度 (187 名 ) 平 成 19 年 度 (229 名 ) 4 年 5 年 6 年 7 年 8 年 以 上 140 (71.1%) 157 (70.4%) 151 (74.0%) 134 (72.4%) 157 (69.8%) 39 (19.8%) 47 (21.1%) 35 (17.2%) 38 (20.5%) 47 (20.9%) 7 (3.6%) 12 (5.4%) 10 (5.0%) 6 (3.2%) 13 (5.8%) 7 (3.6%) 2 (0.9%) 7 (3.4%) 5 (2.7%) 7 (3.1%) 4 (2.0%) 5 (2.2%) 1 (0.5%) 2 (1.1%) 1 (0.4%) その 他 ( 編 入 学 者 ) 同 年 度 退 学 ( 除 籍 等 含 む) 合 計 (1,054 名 ) (71.5%) (19.9%) (4.6%) (2.7%) (1.3%) パーセンテージは 卒 業 者 総 数 のうち 編 入 学 者 数 を 除 いた 数 を 母 数 として 算 出 卒 業 論 文 は 教 育 の 目 的 である 実 証 的 研 究 能 力 論 理 的 思 考 力 体 系 的 洞 察 力 文 章 表 現 能 力 等 が 集 約 的 に 現 れるものであり 文 学 部 においては 教 育 成 果 の 指 標 として 最 も 重 視 している 卒 業 論 文 成 績 ( 資 料 5)にあるとおり 例 年 6 割 以 上 の 学 生 が 優 れた 卒 業 論 文 ( 評 価 Aおよ びB)を 提 出 しており 標 準 的 なもの( 評 価 C)を 含 めると 8 割 から9 割 に 達 する 資 料 5 卒 業 論 文 成 績 A B C D E 提 出 者 総 数 平 成 15 年 度 12 (6.0%) 116(57.4%) 49 (24.3%) 11 (5.4%) 14 (6.9%) 202 平 成 16 年 度 18 (8.0%) 115(51.1%) 69 (30.7%) 21 (9.3%) 2 (0.9%) 225 平 成 17 年 度 20 (9.5%) 106(50.2%) 51 (24.2%) 19 (9.0%) 15 (7.1%) 211 平 成 18 年 度 15 (8.0%) 92(49.2%) 49 (26.2%) 16 (8.6%) 15 (8.0%) 187 平 成 19 年 度 22(9.6%) 123(53.4%) 52(22.7%) 23(10.1%) 9(3.9%) 229 合 計 87 (8.3%) 552(52.4%) 270(25.6%) 90(8.5%) 55 (5.2%) 1,054 評 価 A= 非 常 に 優 れている;B= 優 れている;C= 普 通 ;D=やや 劣 る;E= 劣 る -1-8-

13 京 都 大 学 文 学 部 分 析 項 目 Ⅳ なお 卒 業 論 文 は 複 数 の 教 員 により 厳 正 に 審 査 される( 資 料 6) 資 料 6 平 成 19 年 度 卒 業 論 文 題 目 審 査 教 員 例 専 修 入 学 年 氏 名 論 文 題 目 審 査 教 員 国 文 16 省 略 蜻 蛉 日 記 における 和 歌 詠 作 事 情 - 他 出 資 料 との 異 同 とその 背 景 中 文 16 省 略 漢 字 の 規 範 木 田 大 谷 大 槻 金 光 平 田 川 合 木 津 中 哲 史 16 省 略 淮 南 子 における 教 育 思 想 池 田 宇 佐 美 武 田 時 昌 印 古 16 省 略 Bhagavadgītā における yoga と bhakti 仏 教 16 省 略 無 量 寿 経 における śrāvaka について 德 永 赤 松 横 地 藤 井 正 人 御 牧 宮 崎 他 21 件 また 毎 年 多 くの 学 生 が 学 芸 員 学 校 教 員 図 書 館 司 書 等 の 資 格 を 取 得 している 観 点 学 業 の 成 果 に 関 する 学 生 の 評 価 ( 観 点 に 係 る 状 況 ) 本 学 部 では 専 修 ごとの 少 人 数 形 式 の 授 業 が 教 育 研 究 指 導 の 土 台 になっ ているため 従 来 学 生 を 対 象 とした 授 業 評 価 や 学 習 達 成 度 満 足 度 に 関 する 定 期 的 なアンケ ート 調 査 は 実 施 せず 各 専 修 教 員 単 位 で 適 宜 学 生 の 意 見 を 聴 取 し 要 望 を 取 り 入 れるという 方 法 を 取 っている ただし 上 述 のとおり 平 成 19 年 度 から 講 義 に 関 してはアンケート 調 査 を 行 っている (2) 分 析 項 目 の 水 準 及 びその 判 断 理 由 ( 水 準 ) 期 待 される 水 準 にある ( 判 断 理 由 ) 教 育 の 成 果 や 効 果 については 卒 業 生 の7 割 以 上 が4 年 で 課 程 を 修 了 しており 5 年 で 修 了 した 者 を 加 えると9 割 を 超 えていることからみて 就 学 状 況 は 極 めて 良 好 であると 言 える また 卒 業 論 文 の 成 績 は 概 して 優 秀 で ほとんどが 学 士 論 文 として 水 準 に 達 しており 期 待 される 学 習 成 果 を 得 ていると 認 められる また 資 格 取 得 の 面 においても 毎 年 多 くの 学 生 が 学 芸 員 等 の 資 格 を 取 得 していることから 成 果 が 挙 がっていると 認 められる 学 生 自 身 による 学 習 成 果 の 評 価 についての 組 織 的 取 り 組 みはまだ 端 緒 に 着 いたばかりであ り 今 後 強 力 に 推 進 していく 必 要 がある ただし サンプル 数 は 少 ないが 19 年 度 のアンケート 結 果 によれば 総 合 満 足 度 で 229 名 中 5 段 階 の5 評 価 が 90 名 4 評 価 が 84 名 であり 満 足 度 はかなり 高 い( 前 掲 別 添 資 料 B) また 参 考 資 料 ではあるが 自 己 点 検 評 価 文 学 部 委 員 会 が 平 成 14 年 度 に 実 施 したアンケートによると 本 学 部 在 学 に 不 満 を 感 じている 学 生 は1 割 に 過 ぎ ず 教 育 の 成 果 は 十 分 に 挙 がっていると 認 められる -1-9-

14 京 都 大 学 文 学 部 分 析 項 目 Ⅴ 分 析 項 目 Ⅴ 進 路 就 職 の 状 況 (1) 観 点 ごとの 分 析 観 点 卒 業 後 の 進 路 の 状 況 ( 観 点 に 係 る 状 況 ) 卒 業 後 の 進 路 ( 資 料 7)にあるとおり 例 年 卒 業 生 の 半 分 程 度 が 就 職 し 約 3 分 の1が 進 学 している 就 職 希 望 者 のほとんどは 就 職 できており その 職 種 は 多 岐 にわたるが 時 代 を 反 映 して 情 報 通 信 業 が 最 も 多 く ついで 国 家 地 方 公 務 員 また 教 育 学 習 支 援 や 印 刷 印 刷 関 連 業 など 本 学 部 と 関 連 性 の 強 い 分 野 も 多 い( 資 料 8) したがって 本 学 部 での 就 学 が 進 路 決 定 に 生 かされている 場 合 が 多 いと 言 える 進 学 の 場 合 は 大 半 が 本 学 大 学 院 文 学 研 究 科 に 一 部 が 他 大 学 の 関 連 する 大 学 院 に 入 学 し 本 学 部 で 専 攻 した 分 野 の より 高 度 で 本 格 的 な 研 究 を 志 している なお 就 職 も 進 学 もしていない 卒 業 生 が 例 年 2 割 程 度 いる が ほとんどが 進 学 の 準 備 中 で その 多 くが 聴 講 生 や 科 目 等 履 修 生 として 本 学 部 に 在 学 してい る 資 料 7 卒 業 後 の 進 路 ( 就 職 率 進 学 率 ) 就 職 進 学 そ の 他 卒 業 生 総 数 平 成 15 年 度 81(40.1%) 81 (40.1%) 40 (19.8%) 202 平 成 16 年 度 100(44.4%) 78 (34.7%) 47 (20.9%) 225 平 成 17 年 度 108(51.2%) 71 (33.6%) 32 (15.2%) 211 平 成 18 年 度 111(59.4%) 61 (32.6%) 15 ( 8.0%) 187 合 計 400(48.4%) 291 (35.2%) 134 (16.2%) 825 資 料 8 卒 業 生 の 就 職 状 況 ( 学 部 ) 年 度 職 種 情 報 通 信 業 公 務 員 製 造 業 教 育 習 支 援 業 学 サ ー ビ ス 業 印 刷 刷 関 連 業 印 金 融 険 業 保 卸 売 売 業 小 運 輸 業 不 動 産 業 電 気 ガ ス 道 水 医 療 福 祉 飲 食 店 泊 業 宿 農 業 そ の 他 就 職 者 総 数 平 成 15 年 度 平 成 16 年 度 平 成 17 年 度 平 成 18 年 度 平 成 19 年 度 合 計 観 点 関 係 者 からの 評 価 ( 観 点 に 係 る 状 況 ) 本 学 部 では 卒 業 生 や 就 職 先 等 の 関 係 者 から 定 期 的 に 意 見 を 聴 取 する 取 り 組 みは 実 施 していない これは 就 職 先 が 多 岐 にわたり まとまった 数 の 卒 業 生 のいる 企 業 や 公 官 庁 が 極 めて 少 ないという 本 学 部 の 状 況 によるものであるが 今 後 は 定 期 的 に 聴 取 する 方 法 を 検 討 する 必 要 がある ただ 教 員 個 人 と 関 係 者 の 接 触 は 日 常 的 に 行 われており おおむね 論 理 的 思 考 力 主 体 的 姿 勢 等 において 卒 業 生 に 対 する 好 印 象 高 評 価 を 伝 えられている また 参 考 資 料 ではあるが 平 成 14 年 度 に 実 施 したアンケート 結 果 からみると 高 度 な 専 門 的 授 業 に 対 する 評 価 が 高 く 卒 業 論 文 の 意 義 も 十 分 に 理 解 されており 本 学 部 で 学 んだことに 不 満 を 感 じ ている 卒 業 生 は わずか1 割 にもみたない

15 京 都 大 学 文 学 部 分 析 項 目 Ⅴ (2) 分 析 項 目 の 水 準 及 びその 判 断 理 由 ( 水 準 ) 期 待 される 水 準 にある ( 判 断 理 由 ) 進 学 および 就 職 状 況 よりみて 卒 業 後 学 生 は 在 学 中 に 涵 養 した 専 門 的 知 識 を 活 かした 分 野 に 進 んでいる 者 がほとんどであり 教 育 の 成 果 は 十 分 に 挙 がっていると 認 められる また 関 係 者 の 意 見 の 聴 取 については 今 後 組 織 的 体 制 の 整 備 にさらなる 努 力 を 要 するが 現 実 的 には 個 人 的 接 触 を 通 して 意 見 は 日 常 的 に 聴 取 されており 不 満 を 聴 くことはほとんどないの で やはり 成 果 が 認 められているものと 推 測 される

16 京 都 大 学 文 学 部 Ⅲ 質 の 向 上 度 の 判 断 1 事 例 1 半 期 授 業 の 増 加 ( 分 析 項 目 Ⅲ) ( 質 の 向 上 があったと 判 断 する 取 組 ) 従 来 本 学 部 の 授 業 は 集 中 講 義 を 除 き ほぼ 全 てが 通 年 制 であったが 10 月 1 日 に 研 究 生 として 入 学 する 留 学 生 の 増 加 したことに 対 応 し また 一 般 学 生 にとってもより 多 様 な 授 業 の 受 講 が 可 能 となるばかりでなく 教 学 内 容 をより 重 点 化 しシス テム 化 することにも 半 期 科 目 (セメスター) 化 は 有 効 であるとの 認 識 のもと 本 学 部 では 教 学 上 望 ましい 科 目 についてはセメスター 化 を 促 進 してきた その 結 果 半 期 科 目 は 急 速 に 増 加 し 中 期 計 画 策 定 以 前 の 年 度 あたり 20 科 目 程 度 に 比 して 平 成 19 年 度 では 延 べ 100 科 目 近 くに 達 している 2 事 例 2 分 属 ガイダンスの 充 実 等 専 修 選 択 の 明 確 化 ( 分 析 項 目 Ⅱ) ( 質 の 向 上 があったと 判 断 する 取 組 ) 専 修 分 属 について 学 生 の 選 択 により 的 確 な 情 報 を 与 え ることを 目 的 に 第 2 委 員 会 の 提 言 により 従 来 は 秋 に 系 分 属 ガイダンス(1 回 生 向 け) 専 修 ガイダンス( 主 として2 回 生 向 け)を 各 1 回 実 施 していたのを 増 やし 平 成 19 年 度 より 1 回 生 に 対 して 春 にも 研 究 室 ガイダンス 参 観 を 実 施 した その 結 果 専 修 分 属 に 出 席 する 学 生 が 増 加 し 質 疑 応 答 もより 充 実 したものとなったばかりでなく 明 確 な 意 思 をもって 分 属 する 学 生 が 増 加 した 今 後 さらなる 明 確 化 を 図 り 平 成 20 年 度 より 二 段 階 の 専 修 選 択 を 実 施 する 予 定 である

17 京 都 大 学 文 学 研 究 科 2. 文 学 研 究 科 Ⅰ 文 学 研 究 科 の 教 育 目 的 と 特 徴 2-2 Ⅱ 分 析 項 目 ごとの 水 準 の 判 断 2-3 分 析 項 目 Ⅰ 教 育 の 実 施 体 制 2-3 分 析 項 目 Ⅱ 教 育 内 容 2-4 分 析 項 目 Ⅲ 教 育 方 法 2-6 分 析 項 目 Ⅳ 学 業 の 成 果 2-7 分 析 項 目 Ⅴ 進 路 就 職 の 状 況 2-11 Ⅲ 質 の 向 上 度 の 判 断

18 京 都 大 学 文 学 研 究 科 Ⅰ 文 学 研 究 科 の 教 育 目 的 と 特 徴 1. 文 学 研 究 科 は 創 設 以 来 京 都 学 派 と 称 せられる 精 緻 な 文 献 読 解 と 透 徹 した 思 索 を 基 幹 と する 実 証 主 義 の 学 風 により 幾 多 の 優 れた 業 績 を 挙 げてきた その 文 献 実 証 学 の 伝 統 の 継 承 は 本 研 究 科 の 重 大 な 任 務 であり 今 後 とも 保 持 されなければならない しかし 一 方 学 問 が 多 様 化 し 社 会 に 対 する 責 任 が 重 視 される 現 在 文 献 学 的 考 察 のみが 本 研 究 科 の 研 究 教 育 の 目 的 で あることは 許 されない この 観 点 から 文 学 研 究 科 は 京 都 大 学 創 立 以 来 の 自 由 の 学 風 を 継 承 し その 伝 統 を 発 展 させつつ 諸 分 野 との 融 合 と 調 和 をはかりながら 人 類 の 英 知 を 総 体 で 扱 う 人 文 学 における 世 界 最 高 水 準 の 教 育 研 究 の 推 進 と その 成 果 を 通 じての 地 球 社 会 への 貢 献 を 目 的 として 以 下 の 教 育 目 標 を 制 定 している ( 平 成 18 年 4 月 13 日 教 授 会 制 定 ) 本 目 標 制 定 の 趣 旨 は 文 学 部 の 教 育 目 的 の 理 念 を 基 本 的 に 継 承 しつつ より 高 度 な 専 門 知 識 を 備 えた 人 材 の 養 成 に 努 めることにある 1 知 的 な 人 間 活 動 の 基 礎 的 解 明 と 人 類 の 根 源 的 価 値 の 再 確 立 をめざし 人 類 の 思 想 や 言 語 文 化 歴 史 行 動 さらには 文 化 全 体 に 関 わる 学 術 の 理 論 および 応 用 を 教 授 研 究 する 2 人 類 文 化 の 継 承 と 地 球 社 会 の 持 続 的 な 発 展 に 寄 与 し 真 に 新 しい 文 化 を 創 造 しうる 卓 越 した 学 識 と 応 用 能 力 を 有 する 学 術 研 究 者 および 高 度 専 門 職 業 人 を 育 成 する 3 地 域 密 着 的 な 視 点 と 地 球 規 模 の 広 角 的 視 点 の 両 面 から 京 都 日 本 アジアに 固 有 の 知 的 遺 産 の 維 持 継 承 発 展 に 寄 与 すると 同 時 に 人 類 文 化 全 般 についての 多 元 的 総 合 的 探 求 を 推 進 し 人 類 に 共 有 される あらたな 世 界 像 の 構 築 をめざす 4 地 域 連 携 と 国 際 交 流 の 強 化 を 通 じて 教 育 研 究 の 成 果 を 地 域 社 会 ならびに 国 際 社 会 にひろく 還 元 する 5 人 権 を 尊 重 し 環 境 に 配 慮 した 運 営 を 行 うとともに 社 会 的 な 説 明 責 任 に 応 える 2. 文 学 研 究 科 の 教 育 の 主 な 特 徴 は 次 のとおりである 1 少 人 数 教 育 の 徹 底 した 訓 練 により 極 めて 高 度 な 語 学 力 と 読 解 能 力 もしくは 厳 密 にして 客 観 的 な 基 準 に 基 づく 実 験 調 査 能 力 を 体 得 し 実 証 的 な 研 究 能 力 を 涵 養 することを 第 一 の 目 標 とする 2 自 ら 課 題 を 設 定 し 資 料 を 集 め 考 察 するという 主 体 性 と 論 理 的 思 考 能 力 の 向 上 を 目 指 し 修 士 論 文 博 士 論 文 の 作 成 に 重 点 を 置 いている 3より 幅 広 い 知 識 と 多 様 な 視 点 を 獲 得 できるよう 必 修 以 外 の 科 目 の 自 由 選 択 を 多 く 認 めてい る [ 想 定 する 関 係 者 とその 期 待 ] 関 係 者 としては 1) 在 校 生 2) 修 了 生 3) 修 了 生 の 就 職 先 の 指 導 者 や 雇 用 者 4) 大 学 等 の 研 究 機 関 の 人 文 学 の 研 究 者 全 般 5) 文 科 系 メディア 等 を 想 定 している 寄 せられる 期 待 とし ては 第 一 には 人 文 学 全 般 にわたる 深 い 素 養 とより 高 度 な 専 門 的 知 識 を 備 え 主 体 的 に 課 題 に 取 り 組 み 安 易 な 情 報 や 目 先 の 流 行 に 惑 わされることなく 理 性 と 実 証 に 裏 付 けられた 緻 密 な 思 考 によって 問 題 の 解 決 を 目 指 す 学 術 研 究 者 および 高 度 専 門 職 業 人 を 養 育 すること 第 二 には 伝 統 の 自 由 を 尊 ぶ 学 風 と 実 事 求 是 の 実 証 的 学 問 態 度 を 継 承 し 後 世 に 伝 達 することを 想 定 してい る -2-2-

19 京 都 大 学 文 学 研 究 科 分 析 項 目 Ⅰ Ⅱ 分 析 項 目 ごとの 水 準 の 判 断 分 析 項 目 Ⅰ 教 育 の 実 施 体 制 (1) 観 点 ごとの 分 析 観 点 基 本 的 組 織 の 編 成 ( 観 点 に 係 る 状 況 ) 本 研 究 科 には 文 献 文 化 学 思 想 文 化 学 歴 史 文 化 学 行 動 文 化 学 現 代 文 化 学 の6 専 攻 と 客 員 講 座 として 総 合 文 化 学 が 設 けられている 各 専 攻 に 属 する 講 座 ( 専 修 )は 以 下 のとおりである( 京 都 大 学 大 学 院 文 学 研 究 科 の 組 織 に 関 する 規 定 平 成 17 年 達 示 第 65 号 第 5 条 ) 文 献 文 化 学 専 攻 : 国 語 学 国 文 学 中 国 語 学 中 国 文 学 東 洋 古 典 学 ( 中 国 哲 学 史 インド 古 典 学 仏 教 学 ) 西 洋 古 典 学 欧 米 語 学 文 学 (スラブ 語 学 スラブ 文 学 ドイツ 語 学 ドイツ 文 学 英 語 学 英 米 文 学 フランス 語 学 フランス 文 学 イタリア 語 学 イタリア 文 学 ) 思 想 文 化 学 専 攻 : 哲 学 宗 教 学 ( 哲 学 西 洋 古 代 哲 学 史 西 洋 中 世 哲 学 史 西 洋 近 世 哲 学 史 日 本 哲 学 史 倫 理 学 宗 教 学 キリスト 教 学 ) 美 学 美 術 史 学 歴 史 文 化 学 専 攻 : 日 本 史 学 東 洋 史 学 ( 東 洋 史 学 西 南 アジア 史 学 ) 西 洋 史 学 考 古 学 行 動 文 化 学 専 攻 : 心 理 学 言 語 学 社 会 学 地 理 学 現 代 文 化 学 専 攻 : 現 代 文 化 学 ( 科 学 哲 学 科 学 史 情 報 史 料 学 二 十 世 紀 学 現 代 史 学 ) なお 実 際 上 の 運 営 にあたっては 学 部 との 一 体 化 を 図 るため 文 献 文 化 学 専 攻 については 東 洋 文 献 文 化 学 系 と 西 洋 文 献 文 化 学 系 の 二 つに 分 け また 残 りの 専 攻 については 専 攻 を 系 とし て 取 り 扱 い 6 系 として 運 用 している 本 研 究 科 の 定 員 は 修 士 課 程 で 126 名 博 士 後 期 課 程 で 63 名 であるが 近 年 の 入 学 ( 進 学 ) 者 は 別 添 資 料 A 京 都 大 学 大 学 院 文 学 研 究 科 DATA のとおりであり 修 士 課 程 では 若 干 少 な く 博 士 後 期 課 程 では 年 によって 増 減 があるが いずれも 適 正 な 範 囲 内 である 専 任 教 員 の 配 置 状 況 は 別 添 資 料 B 講 座 配 置 表 のとおりである ただし 若 干 名 の 欠 員 があるが 大 学 設 置 基 準 第 十 三 条 に 定 める 規 定 に 合 致 している また 専 任 教 員 のほかに 協 力 講 座 として 人 文 科 学 研 究 所 より 17 名 の 教 員 が 加 わっており また 必 要 に 応 じて 非 常 勤 講 師 が 雇 用 されている 教 務 事 務 に 関 しては 事 務 部 の 中 に 大 学 院 教 育 課 程 教 務 を 職 掌 とする 第 二 教 務 掛 が 設 置 され 2 人 の 事 務 員 が 配 置 されている( 京 都 大 学 文 学 部 研 究 科 事 務 分 掌 規 定 第 5 条 ) また 学 生 の 修 学 に 関 して 審 議 統 括 するための 委 員 会 として 各 系 より 選 出 された 委 員 より 構 成 される 第 2 委 員 会 が 常 設 の 委 員 会 として 設 置 されている 観 点 教 育 内 容 教 育 方 法 の 改 善 に 向 けて 取 り 組 む 体 制 ( 観 点 に 係 る 状 況 ) 本 研 究 科 における 教 育 の 基 礎 単 位 は 専 修 であり 教 育 はそれぞれの 専 修 を 基 本 として 行 われている したがって 授 業 のほとんどは 少 人 数 教 育 であり とくに 演 習 は 文 献 講 読 や 研 究 発 表 を 主 とする 双 方 向 授 業 であるため 教 員 と 学 生 の 関 係 は 緊 密 であり 授 業 指 導 を 通 じて 学 生 の 意 見 の 聴 取 は 日 常 的 に 聴 取 されており それに 基 づく 専 修 単 位 での 授 業 カ リキュラムの 改 善 は 常 時 行 われ 科 目 の 設 定 や 必 修 科 目 の 改 定 非 常 勤 講 師 の 選 択 等 に 活 かさ れている さらにそれらの 意 見 の 中 で 重 要 なものは 系 の 打 ち 合 わせ 会 に 提 出 されて 検 討 され その 検 討 内 容 をもとにさらに 第 2 委 員 会 で 審 議 し 改 善 すべき 事 項 があれば 教 授 会 に 上 程 され 審 議 決 定 する その 一 例 として 平 成 16 年 度 よりサンスクリット 語 サンスクリット 文 学 専 修 と インド 哲 学 史 専 修 が 合 体 されてインド 古 典 学 専 修 として 編 成 されたが これは 学 生 の 意 見 聴 取 に 基 づき 早 期 の 専 門 分 化 の 弊 害 を 避 け 両 分 野 の 教 育 連 携 を 強 化 するために 行 われたものであ る このように 少 人 数 教 育 が 基 本 となっており また 高 度 に 専 門 的 内 容 の 教 授 が 行 われているた め 学 生 による 授 業 評 価 は 特 に 必 要 としていないが 少 人 数 教 育 上 実 施 しにくい 状 況 にある ただ 大 学 院 重 点 化 にともなって 他 大 学 卒 業 者 の 入 学 が 増 加 しており それぞれ 学 士 課 程 で 受 けてきた 教 育 方 法 が 異 なっているため それらの 学 生 に 入 学 当 初 やや 戸 惑 いが 見 られるのは 事 -2-3-

20 京 都 大 学 文 学 研 究 科 分 析 項 目 Ⅰ.Ⅱ 実 である そのケアーのために 研 究 科 全 体 のファカルティー ディベロップメントへの 取 り 組 みは 必 須 であり 第 2 委 員 会 において 検 討 を 行 っているが その 体 制 はまだ 十 分 整 っていると までは 言 い 難 く 今 後 の 大 きな 課 題 である 平 成 20 年 度 よりは 組 織 としてさらに 本 格 的 取 り 組 みを 増 進 させるべく 準 備 中 であり 5 月 15 日 に 全 教 員 に 対 し 研 究 科 のファカルティ ディべロ ップメントに 関 わる 説 明 講 習 会 を 実 施 し 秋 にも 教 員 全 体 の 検 討 会 を 実 施 する 予 定 である (2) 分 析 項 目 の 水 準 及 びその 判 断 理 由 ( 水 準 ) 期 待 される 水 準 にある ( 判 断 理 由 ) 本 研 究 科 には 哲 学 思 想 文 献 学 歴 史 学 という 読 書 を 中 心 とする 伝 統 的 人 文 学 の 方 法 にもとづく 専 修 のほか フィールドワークや 実 験 を 活 用 する 行 動 文 化 現 代 文 化 学 とい う 現 代 的 な 学 問 分 野 に 対 応 する 多 彩 な 専 修 が 設 けられている その 研 究 対 象 は 空 間 的 にも また 時 間 的 にも 人 類 の 文 化 活 動 の 全 領 域 にわたっている このように 文 学 研 究 科 の 研 究 領 域 は 地 域 密 着 的 な 視 点 と 地 球 規 模 の 広 角 的 視 点 の 両 面 を 具 備 しており 現 代 の 人 文 学 に 求 めら れる 領 域 のほぼ 全 体 をおおうものであることから その 教 育 の 目 的 1および2を 十 分 に 果 たし 得 る 編 成 を 維 持 していると 認 められる 専 任 教 員 は 各 専 修 にほぼ 定 員 どおり 配 置 されている また 学 生 数 も 適 正 の 範 囲 内 にある 教 育 内 容 の 改 善 向 上 については 専 修 内 部 において 授 業 や 学 生 の 学 会 発 表 の 指 導 等 を 通 し て 日 常 的 に 取 り 組 みがなされており 実 質 的 には 不 断 に 改 善 が 行 われているが 組 織 として 取 り 組 む 体 制 についてはいまだ 十 分 とまでは 言 い 難 く 今 後 の 大 きな 課 題 である 分 析 項 目 Ⅱ 教 育 内 容 (1) 観 点 ごとの 分 析 観 点 教 育 課 程 の 編 成 ( 観 点 に 係 る 状 況 ) 本 研 究 科 の 教 育 課 程 は 修 士 課 程 では 必 修 科 目 と 自 由 選 択 科 目 によって 構 成 されているが 必 修 科 目 と 自 由 選 択 科 目 を 合 計 して 30 単 位 履 修 することが 義 務 づけられて いる 必 修 科 目 は 各 専 修 で 定 められ( 大 学 院 修 士 課 程 単 位 表 が 便 覧 に 記 載 され 周 知 されて いる) 特 殊 講 義 演 習 講 読 実 習 といったさまざまな 形 態 の 授 業 が 用 意 されている 各 専 修 では こうした 多 様 なスタイルを 組 み 合 わせることによって 高 度 な 専 門 知 識 の 獲 得 と 研 究 能 力 の 向 上 を 可 能 にするような 内 容 の 授 業 が 展 開 されており また 授 業 には 常 に 教 員 の 最 新 の 研 究 成 果 が 反 映 されるべく 努 めている 必 修 科 目 における 特 殊 講 義 と 演 習 の 配 分 および 必 修 科 目 と 自 由 選 択 科 目 の 配 分 については 各 専 修 の 特 性 に 応 じて 教 育 課 程 の 体 系 性 とバランスを 確 保 し 得 るような 仕 方 でなされている また 他 専 修 他 研 究 科 との 共 通 科 目 を 設 けることによ って 高 度 専 門 教 育 における 専 修 間 研 究 科 間 の 連 携 を 実 現 している なお 博 士 後 期 課 程 に ついても 専 攻 ごとに 学 生 の 研 究 の 進 展 を 支 え 得 るような 科 目 指 定 がなされるとともに 年 次 進 行 に 伴 い 博 士 論 文 作 成 に 直 結 した 形 での 研 究 指 導 がなされている( 資 料 1) 修 士 課 程 博 士 後 期 課 程 いずれにおいても 主 任 指 導 教 授 が 指 導 の 中 核 を 担 うが 同 時 に 複 数 の 教 員 が 指 導 に 携 わっており 責 任 の 明 確 化 と 研 究 の 多 様 化 の 両 立 を 図 っている 資 料 1 文 学 研 究 科 の 授 業 研 究 指 導 及 び 学 修 方 法 に 関 する 申 し 合 わせ 事 項 ( 抜 粋 ) 1.(1) 各 学 生 について 指 導 教 授 のほかに 研 究 科 を 担 当 する 本 学 の 教 員 のうちから 指 導 教 員 若 干 名 を 定 める 2. 学 生 は 学 修 及 び 研 究 の 指 導 を 受 けるために 履 修 及 び 研 究 の 計 画 を 定 め 所 定 の 期 日 までにこれを 提 出 しなければならない 4. 博 士 後 期 課 程 の 学 生 は 研 究 指 導 を 受 けて 毎 学 年 演 習 などを 履 修 し 学 年 末 に 研 究 報 告 を 提 出 しなければならない ( 出 典 : 京 都 大 学 大 学 院 文 学 研 究 科 学 生 便 覧 ( 講 義 題 目 ) 平 成 19 年 度 版 p1) -2-4-

21 京 都 大 学 文 学 研 究 科 分 析 項 目 Ⅱ 観 点 学 生 や 社 会 からの 要 請 への 対 応 ( 観 点 に 係 る 状 況 ) 他 専 修 の 科 目 は 全 て 自 由 選 択 科 目 として 修 了 単 位 として 認 められている また 他 研 究 科 の 授 行 科 目 は 京 都 大 学 通 則 に 従 い 研 究 科 長 の 許 可 を 得 て 履 修 することが 認 め られており 修 得 した 単 位 を 本 学 部 の 増 加 単 位 に 算 入 することができる 外 国 の 大 学 で 修 得 し た 単 位 については 外 国 の 大 学 において 履 修 した 科 目 の 単 位 認 定 に 関 する 申 合 わせ に 従 い 第 2 委 員 会 での 審 査 を 経 て 本 研 究 科 において 対 応 する 科 目 の 単 位 として 読 み 替 えることが 認 められている また 平 成 12 年 度 から 奈 良 女 子 大 学 大 学 院 人 間 文 化 研 究 科 学 との 間 に 学 生 交 流 協 定 が 結 ばれており 相 互 科 目 履 修 が 認 められている 毎 年 若 干 名 の 相 互 履 修 ある( 資 料 2) 資 料 2 奈 良 女 子 大 学 との 交 流 協 定 による 学 生 交 流 実 績 数 受 入 れ 送 り 出 し 平 成 14 年 度 11 2 平 成 15 年 度 15 0 平 成 16 年 度 14 0 平 成 17 年 度 14 4 平 成 18 年 度 8 1 平 成 19 年 度 4 0 博 士 後 期 課 程 学 生 は 単 位 の 修 得 は 義 務 づけられていないが 演 習 等 に 参 加 して 研 究 成 果 を 発 表 することは 要 求 されており 所 属 の 学 生 が 学 術 の 発 展 動 向 に 対 応 できる 体 制 になっている ( 前 掲 資 料 1) 本 研 究 科 における 学 生 関 係 の 要 望 や 対 応 は 常 設 の 第 1 委 員 会 が 担 当 しており 教 務 掛 より 第 1 委 員 会 を 通 じて 研 究 科 長 に 伝 達 され 適 宜 処 理 されているほか 公 認 団 体 たる 自 治 会 ( 文 学 研 究 科 院 生 協 議 会 )とのあいだに 適 宜 交 渉 の 場 をもち 学 習 課 外 活 動 に 対 する 学 生 の 要 望 を 聴 取 し 実 行 可 能 なものから 改 善 を 図 っており 図 書 館 開 室 時 間 の 延 長 コピー 機 の 増 設 等 を 行 ってきたが 平 成 17 年 度 には 図 書 館 の 書 庫 開 放 が 12~13 時 の 間 も 可 能 となり また 18 年 度 には 新 棟 に 隣 接 する 広 場 にベンチを 設 置 し 読 書 や 談 論 に 適 したコミュニティー 空 間 としての 利 用 を 可 能 にした 社 会 からの 要 請 に 対 しては 博 士 後 期 課 程 の 編 入 学 の 制 度 を 設 けており 毎 年 40 名 ほどの 志 願 者 と 10 名 程 度 の 合 格 者 がある( 前 掲 別 添 資 料 A) また 毎 年 30 名 前 後 の 聴 講 生 を 受 け 入 れ ている ( 資 料 3) 資 料 3 聴 講 生 受 入 数 平 成 15 年 度 27(1) 平 成 16 年 度 27(1) 平 成 17 年 度 33(2) 平 成 18 年 度 37 平 成 19 年 度 33 ( )は 私 費 留 学 生 で 内 数 なお 本 研 究 科 の 教 育 の 目 的 は 実 務 的 専 門 職 の 養 成 にはないため いわゆるキャリア 教 育 イ ンターンシップは 実 施 していない ただ 法 人 化 以 前 の 参 考 資 料 ではあるが 平 成 14 年 度 の 自 己 点 検 活 動 の 一 環 として 企 業 関 係 者 に 対 して 行 ったアンケート 結 果 では 問 題 に 対 する 適 応 能 力 が 高 いという 評 価 を 受 けており 実 質 的 にその 役 割 を 果 たせていると 思 われる(( 京 都 大 学 大 学 院 文 学 研 究 科 文 学 部 自 己 点 検 評 価 報 告 書 教 育 の 現 状 と 課 題 平 成 15 年 3 月 ) また 研 究 科 から 教 育 面 における 社 会 への 働 きかけは 組 織 としては 行 われていないが 教 員 個 人 -2-5-

22 京 都 大 学 文 学 研 究 科 分 析 項 目 Ⅱ.Ⅲ レベルでは 大 半 の 教 員 が 教 養 講 座 の 講 師 や 地 域 の 公 共 団 体 等 の 専 門 委 員 を 務 めており 一 定 の 貢 献 をなしている( 資 料 4) 資 料 4 教 員 の 地 域 団 体 への 兼 職 数 平 成 15 年 度 平 成 16 年 度 平 成 17 年 度 平 成 18 年 度 平 成 19 年 度 (2) 分 析 項 目 の 水 準 及 びその 判 断 理 由 ( 水 準 ) 期 待 される 水 準 にある ( 判 断 理 由 ) 教 育 課 程 は 学 生 をより 深 い 専 門 的 学 習 へと 体 系 的 に 誘 導 する 工 夫 がなされている と 同 時 に 授 業 の 内 容 において つねに 広 がりと 多 様 性 が 確 保 されている 学 生 のニーズは 授 業 内 容 については 日 常 の 授 業 を 通 して また 教 育 環 境 の 一 般 的 問 題 に 対 しては 第 1 委 員 会 を 通 じて 聴 取 し 適 切 に 対 応 している とくに 他 学 部 等 の 科 目 履 修 単 位 相 互 互 換 については 規 定 と 申 し 合 わせに 則 り 的 確 に 実 施 していると 認 められる 社 会 からの 要 請 は 編 入 学 制 度 や 聴 講 生 の 受 け 入 れ また 教 員 も 公 共 団 体 の 専 門 委 員 等 を 通 じて 社 会 に 貢 献 しており 十 分 果 たしていると 認 められる 分 析 項 目 Ⅲ 教 育 方 法 (1) 観 点 ごとの 分 析 観 点 授 業 形 態 の 組 合 せと 学 習 指 導 法 の 工 夫 ( 観 点 に 係 る 状 況 ) 科 目 の 授 業 形 態 については 本 研 究 科 の 教 育 の 目 的 を 踏 まえて 各 専 修 の 研 究 分 野 の 特 性 に 応 じた 構 成 がとられている また 特 殊 講 義 演 習 講 読 実 習 といった 授 業 形 態 の 組 み 合 わせが そのバランスに 配 慮 してなされている 専 修 によって 多 少 の 差 はある ものの 少 人 数 授 業 が 基 本 となっている また その 授 業 内 容 と 学 習 目 標 に 応 じて 対 話 討 論 型 授 業 フィールド 型 授 業 多 様 なメディアを 高 度 に 利 用 した 授 業 情 報 機 器 の 活 用 などの 工 夫 が 随 時 なされている 専 任 教 員 は 必 ず 演 習 を 担 当 し その 大 半 は 特 殊 講 義 も 担 当 している TAは 毎 年 おおむね 各 専 修 あて1 名 ずつの 割 合 で 計 34~36 名 採 用 されており 少 人 数 授 業 の 中 で 学 生 の 学 習 指 導 はいっそう 充 実 したものとなっている 多 種 多 様 な 専 修 を 抱 える 本 研 究 科 では その 学 習 内 容 からしても 少 人 数 教 育 の 体 制 からし ても 教 師 が 学 生 と 共 に 思 索 しつつ 授 業 を 展 開 していくスタイルを 教 育 課 程 上 の 特 色 としてい る この 趣 旨 に 沿 って シラバスは 特 殊 講 義 演 習 講 読 実 習 といったそれぞれの 授 業 形 態 の 特 性 に 応 じ その 授 業 の 目 的 と 意 義 が 明 確 に 了 解 されるよう 適 切 に 作 成 されている( 別 添 資 料 C 平 成 19 年 度 授 業 シラバス 例 ) また 講 義 室 には 全 てAV 機 器 が 配 備 されており 視 聴 覚 教 育 に 対 応 できるようになっている 観 点 主 体 的 な 学 習 を 促 す 取 組 ( 観 点 に 係 る 状 況 ) 主 体 的 学 習 への 配 慮 については 本 研 究 科 の 場 合 前 提 となる 基 礎 知 識 や 学 習 方 法 などが 分 野 によって 大 きく 異 なっているので 基 本 的 に 専 修 ( 研 究 室 ) 単 位 での 対 応 がなされている 各 研 究 室 では 大 学 院 生 がリーダーとなって 運 営 される 様 々な 読 書 会 研 究 会 が 行 われている 専 修 の 枠 を 超 えた 取 り 組 みとしては 学 生 の 申 請 に 応 じて 自 主 学 習 のため の 講 義 室 の 利 用 を 許 可 しており また 文 学 部 図 書 館 の 閲 覧 室 の 利 用 時 間 を 延 長 するなどの 便 宜 を 図 っている 各 専 修 の 研 究 室 には 基 本 的 文 献 や 事 典 辞 書 パソコンなどが 整 備 され 自 習 室 および 情 報 機 器 室 として 機 能 している また 文 学 部 図 書 館 は 質 ( 古 典 籍 をはじめ 他 処 に 所 蔵 されていないも のが 多 い) 量 ( 約 95 万 册 )ともに 国 内 有 数 の 蔵 書 を 有 し 学 生 はほぼその 全 ての 資 料 を 利 用 で -2-6-

23 京 都 大 学 文 学 研 究 科 分 析 項 目 Ⅲ.Ⅳ き また 基 本 文 献 や 工 具 書 の 完 備 など 自 習 環 境 も 整 備 されている 文 学 研 究 科 情 報 処 理 室 ( 文 学 部 サテライト)には 専 任 のスタッフ( 助 教 )が 常 駐 しており 各 研 究 室 のパソコン 使 用 上 の 相 談 に 応 じている また 情 報 処 理 室 にはパソコン 46 台 が 設 置 されており 京 都 大 学 情 報 環 境 機 構 のメールサービスを 利 用 できる 科 目 の 履 修 については 毎 年 度 はじめに 各 専 修 でガイダンスを 実 施 し 教 員 が 履 修 科 目 の 指 導 を 行 い 適 正 な 履 修 となるよう 監 督 している (2) 分 析 項 目 の 水 準 及 びその 判 断 理 由 ( 水 準 ) 期 待 される 水 準 にある ( 判 断 理 由 ) 特 殊 講 義 演 習 講 読 実 習 といった 授 業 形 態 の 組 み 合 わせが そのバランスに 配 慮 してなされており またその 授 業 内 容 も 文 献 の 精 密 な 読 解 から 対 話 討 論 型 授 業 フ ィールド 型 授 業 多 様 なメディアを 高 度 に 利 用 した 授 業 情 報 機 器 の 活 用 に 至 るまで 多 様 なも のになっている またシラバスも 有 効 に 活 用 されている 学 生 の 主 体 的 学 習 については 文 学 部 図 書 館 情 報 処 理 室 および 各 研 究 室 に 基 本 的 文 献 なら びにパソコンが 完 備 されており 十 分 な 支 援 態 勢 が 取 られている 分 析 項 目 Ⅳ 学 業 の 成 果 (1) 観 点 ごとの 分 析 観 点 学 生 が 身 に 付 けた 学 力 や 資 質 能 力 ( 観 点 に 係 る 状 況 ) 学 生 が 身 につける 学 力 資 質 能 力 や 養 成 しようとする 人 材 像 等 についての 研 究 科 全 体 の 方 針 は 教 育 の 目 的 に 記 した 通 りである ただし 本 研 究 科 は 学 問 体 系 や 研 究 方 法 の 特 徴 に 基 づいて 31 の 専 修 に 分 かれており 専 修 ごとの 教 育 研 究 指 導 が 基 本 となってい る したがって 勉 学 に 取 り 組 む 姿 勢 や 注 意 点 在 学 中 に 到 達 することが 望 ましい 水 準 等 具 体 的 な 方 針 については, 専 修 案 内 において 示 し 専 修 ガイダンス 等 によって 徹 底 を 図 ってい る 達 成 状 況 を 検 証 評 価 するための 取 り 組 みに 関 しても 基 本 的 には 各 専 修 に 委 ねられてお り 少 人 数 形 式 の 授 業 や 修 士 および 博 士 論 文 の 指 導 を 通 じて 達 成 状 況 を 把 握 している 教 育 の 成 果 や 効 果 については 修 了 生 の7 割 以 上 が2 年 で 課 程 を 修 了 しており 3 年 以 上 を 要 した 者 も 大 半 が3 年 で 修 了 している( 資 料 5) 修 士 課 程 学 生 の 就 学 状 況 はきわめて 良 好 であ ると 言 える 博 士 後 期 課 程 学 生 の 認 定 退 学 までに 要 した 年 数 については 最 近 4 年 以 上 かかる 場 合 が 増 えているが これは 海 外 留 学 のための 休 学 が 主 な 要 因 である( 資 料 6) -2-7-

24 京 都 大 学 文 学 研 究 科 分 析 項 目 Ⅳ 資 料 5 修 了 までに 要 した 年 数 ( 大 学 院 修 士 課 程 ) 修 了 年 度 年 数 平 成 15 年 度 (92 名 ) 平 成 16 年 度 (98 名 ) 平 成 17 年 度 (87 名 ) 平 成 18 年 度 (112 名 ) 平 成 19 年 度 (99 名 ) 合 計 (488 名 ) 2 年 3 年 4 年 5 年 6 年 以 上 65 (70.7%) 70 (71.4%) 66 (75.9%) 74 (66.1%) 70 (70.7%) 345 (70.7%) 19 (20.7%) 21 (21.4%) 19 (21.8%) 27 (24.1%) 20 (20.2%) 106 (21.7%) 6 (6.5%) 3 (3.1%) 2 (2.3%) 10 (8.9%) 9 (9.1%) 30 (6.1%) 1 (1.1%) 3 (3.1%) 0 (0 %) 1 (0.9%) 0 (0 %) 5 (1.0%) 同 年 度 退 学 ( 除 籍 含 む) 欄 の( ) 内 は 退 学 後 の 進 路 と 人 数 1 (1.1%) 1 (1.0%) 0 (0 %) 0 (0 %) 0 (0 %) 2 (0.4%) 同 年 度 退 学 ( 除 籍 含 む) 6 ( 就 職 1 進 学 2) 7 ( 就 職 1 進 学 1) 8 ( 就 職 1 進 学 1) 5 ( 進 学 1) 8 ( 進 学 3) 34 ( 就 職 3, 進 学 8) 資 料 6 認 定 退 学 までに 要 した 年 数 ( 大 学 院 博 士 後 期 課 程 ) 認 定 年 度 年 数 平 成 15 年 度 (51 名 ) 平 成 16 年 度 (42 名 ) 平 成 17 年 度 (65 名 ) 平 成 18 年 度 (58 名 ) 平 成 19 年 度 (50 名 ) 合 計 (266 名 ) 3 年 4 年 5 年 6 年 7 年 以 上 33 (75.0%) 18 (53.0%) 30 (56.6%) 27 (55.1%) 20 (54.1%) 128 (59.0%) 5 (11.4%) 10 (29.4%) 6 (11.3%) 7 (14.3%) 6 (16.2%) 34 (15.7%) 5 (11.4%) 1 (3.0%) 8 (15.1%) 6 (12.2%) 3 (8.1%) 23 (10.6%) 1 (2.3%) 5 (14.7%) 3 (5.7%) 8 (16.3%) 5 (13.5%) 22 (10.1%) 0 (0.0%) 0 (0.0%) 6 (11.3%) 1 (2.0%) 3 (8.1%) 10 (4.6%) その 他 ( 編 入 学 者 ) 同 年 度 中 退 ( 除 籍 含 む) 7 10 ( 就 職 6) 8 9 ( 就 職 2) 12 5 ( 就 職 1) 9 4 ( 就 職 1) 13 5 ( 就 職 2) ( 就 職 12) 在 学 年 限 内 の 修 了 生 ( 学 位 取 得 者 )を 含 む パーセンテージは 認 定 退 学 者 総 数 のうち 編 入 学 者 数 を 除 いた 数 を 母 数 として 算 出 同 年 度 中 退 除 籍 欄 の( ) 内 は 中 退 後 の 進 路 と 人 数 修 士 論 文 は 教 育 の 目 的 である 実 証 的 研 究 能 力 論 理 的 思 考 力 体 系 的 洞 察 力 文 章 表 現 能 力 等 が 集 約 的 に 現 れるものであり 文 学 研 究 科 においては 教 育 成 果 の 指 標 並 びに 学 術 研 究 者 高 度 な 専 門 職 業 人 として 自 立 して 活 動 できるかどうかの 試 金 石 として 最 も 重 視 している 修 士 論 文 成 績 ( 資 料 7)にあるとおり 例 年 6 割 以 上 の 学 生 が 優 れた 修 士 論 文 ( 評 価 AおよびB)を 提 出 しており 標 準 的 なもの( 評 価 C)を 含 めると 9 割 に 達 する なお 修 士 博 士 論 文 の 審 査 は 必 ず 複 数 の 教 員 によって 行 われ またその 際 には 他 専 修 ないし 他 専 攻 他 部 局 の 教 員 も 加 -2-8-

25 京 都 大 学 文 学 研 究 科 分 析 項 目 Ⅳ わることが 多 く その 評 価 の 客 観 性 は 十 分 維 持 されている( 資 料 8) 資 料 7 修 士 論 文 成 績 A B C D E 提 出 者 総 数 平 成 15 年 度 5 (5.4%) 57 (62.0%) 20 (21.7%) 9 (9.8%) 1 (1.1%) 92 平 成 16 年 度 6 (6.1%) 59 (60.2%) 23 (23.5%) 6 (6.1%) 4 (4.1%) 98 平 成 17 年 度 8 (9.2%) 50 (57.5%) 23 (26.4%) 4 (4.6%) 2 (2.3%) 87 平 成 18 年 度 11 (9.8%) 60 (53.6%) 29 (25.9%) 10 (8.9%) 2 (1.8%) 112 平 成 19 年 度 14 (14.1%) 65 (65.7%) 16(16.2%) 3 (3.0%) 1 (1.0%) 99 合 計 44 (9.0%) 291(59.6%) 111(22.7%) 32 (6.6%) 10(2.0%) 488 評 価 A= 非 常 に 優 れている;B= 優 れている;C= 普 通 ;D=やや 劣 る;E= 劣 る 資 料 8 平 成 19 年 度 修 士 論 文 審 査 教 員 例 専 攻 専 修 入 年 学 氏 名 論 文 題 目 論 文 調 査 委 員 職 名 論 文 調 査 委 員 氏 名 文 献 文 化 学 専 攻 ( 国 語 学 国 文 学 専 修 ) 18 省 略 連 歌 表 現 の 方 法 教 授 教 授 准 教 授 准 教 授 木 田 章 義 大 谷 雅 夫 大 槻 信 金 光 桂 子 教 授 伊 藤 邦 武 准 教 授 出 口 康 夫 思 想 文 化 学 専 攻 ( 哲 学 専 修 ) 18 省 略 心 の 自 然 化 戦 略 を 再 構 築 す る 教 教 授 授 中 畑 正 志 川 添 信 介 教 授 小 林 道 夫 准 教 授 福 谷 茂 教 授 夫 馬 進 教 授 杉 山 正 明 歴 史 文 化 学 専 攻 ( 東 洋 史 学 専 修 ) 18 省 略 鄂 君 啓 節 からみた 楚 の 東 漸 秦 末 の 騒 乱 への 一 考 察 教 教 授 授 吉 本 道 雅 泉 拓 良 准 教 授 中 砂 明 徳 准 教 授 高 嶋 航 教 授 藤 田 和 生 行 動 文 化 学 専 攻 ( 心 理 学 専 修 ) 18 省 略 イヌの 社 会 的 認 知 に 関 する 実 験 的 研 究 教 授 教 授 准 教 授 苧 阪 直 行 櫻 井 芳 雄 板 倉 昭 二 准 教 授 蘆 田 宏 現 代 文 化 学 専 攻 ( 二 十 世 紀 学 専 修 ) 18 省 略 李 登 輝 政 権 下 の 両 岸 関 係 と 台 湾 人 アイデンティ ティの 変 容 教 授 教 授 教 授 准 教 授 杉 本 淑 彦 永 井 和 紀 平 英 作 小 野 澤 透 他 30 件 博 士 後 期 課 程 学 生 については 既 に 研 究 者 としての 活 動 を 開 始 しており おおむね 在 学 中 に 学 会 での 口 頭 発 表 や 学 会 誌 での 論 文 発 表 を 行 っている( 資 料 9) また 学 修 認 定 退 学 者 の 半 数 以 上 が 博 士 学 位 を 取 得 している( 前 掲 別 添 資 料 A) また 在 学 生 を 対 象 とする 学 術 振 興 会 特 別 研 究 員 に 採 択 される 者 も 多 い とくに 平 成 年 度 は 申 請 者 の3 割 以 上 が 採 択 されている( 資 料 -2-9-

26 京 都 大 学 文 学 研 究 科 分 析 項 目 Ⅳ 10) 資 料 9 大 学 院 博 士 後 期 課 程 学 生 の 学 術 誌 等 への 論 文 掲 載 数 ( 専 修 別 平 成 15~19 年 度 ) 文 献 文 化 学 専 攻 : 国 語 学 国 文 学 =45(32) 中 国 語 学 中 国 文 学 =20(9) 中 国 哲 学 史 =12(4) インド 古 典 学 =3(3) 仏 教 学 =26(19) 西 洋 古 典 学 =3(3) スラブ 語 学 スラブ 文 学 =11(10) ドイツ 語 学 ドイツ 文 学 =16(3) 英 語 学 英 米 文 学 =13(7) フランス 語 学 フランス 文 学 =34(19) イタリア 語 学 イタリア 文 学 =3(3) 思 想 文 化 学 専 攻 : 哲 学 =26(15) 西 洋 哲 学 史 ( 古 代 )=11(9) 西 洋 哲 学 史 ( 中 世 )=9(9) 西 洋 哲 学 史 ( 近 世 )=5(4) 日 本 哲 学 史 =21(17) 倫 理 学 =16(7) 宗 教 学 =19(12) キリスト 教 学 =32(19) 美 学 美 術 史 学 =24(6) 歴 史 文 化 学 専 攻 : 日 本 史 学 =8(4)( 平 成 15~17 年 度 ) 東 洋 史 学 =12(12) 西 南 アジア 史 学 =7(7) 西 洋 史 学 =37(31) 考 古 学 =17(13) 行 動 文 化 学 専 攻 : 心 理 学 =44(37) 言 語 学 =35(14) 社 会 学 =36(20) 地 理 学 =15(14) 現 代 文 化 学 専 攻 : 科 学 哲 学 科 学 史 =23(3) 二 十 世 紀 学 =2 現 代 史 学 =8(7) 注 :( )はレフェリーつきの 学 術 誌 に 掲 載 された 数 資 料 10 D1 D2の 学 術 振 興 会 特 別 研 究 員 採 択 数 D1 D2 平 成 16 年 度 7 6 平 成 17 年 度 3 7 平 成 18 年 度 6 9 平 成 19 年 度 8 13 観 点 学 業 の 成 果 に 関 する 学 生 の 評 価 ( 観 点 に 係 る 状 況 ) 本 研 究 科 では 専 修 ごとの 少 人 数 形 式 の 授 業 が 教 育 研 究 指 導 の 土 台 にな っているため 従 来 学 生 を 対 象 とした 授 業 評 価 や 学 習 達 成 度 満 足 度 に 関 する 定 期 的 なアン ケート 調 査 は 実 施 せず 各 専 修 教 員 単 位 で 適 宜 学 生 の 意 見 を 聴 取 し 要 望 を 取 り 入 れるとい う 方 法 を 取 っている (2) 分 析 項 目 の 水 準 及 びその 判 断 理 由 ( 水 準 ) 期 待 される 水 準 にある ( 判 断 理 由 ) 教 育 の 成 果 や 効 果 については 修 了 生 の7 割 以 上 が2 年 で 課 程 を 修 了 しており 3 年 で 修 了 した 者 を 加 えると9 割 を 大 きく 超 えており 修 士 課 程 学 生 の 就 学 状 況 は 極 めて 良 好 であると 言 える 修 士 論 文 の 成 績 は 概 して 優 秀 で ほとんどが 水 準 に 達 していることから 学 生 が 身 に 付 ける 学 力 や 資 質 能 力 については 十 分 に 教 育 の 成 果 や 効 果 が 挙 がっていると 認 め られる 博 士 後 期 課 程 の 学 生 についても 在 学 中 より 独 立 した 研 究 者 としての 活 動 を 行 っており 課 程 博 士 の 学 位 取 得 者 の 数 も 順 調 に 推 移 していることから 期 待 される 教 育 効 果 が 挙 がっている と 認 められる 学 生 自 身 による 学 習 成 果 の 評 価 についての 組 織 的 取 り 組 みはとくになされておらず 今 後 の 大 きな 課 題 であるが 実 質 的 には 学 生 の 意 見 や 希 望 は 授 業 や 論 文 指 導 に 十 分 に 反 映 されている

27 京 都 大 学 文 学 研 究 科 分 析 項 目 Ⅳ.Ⅴ また 法 人 化 以 前 の 参 考 資 料 ではあるが 自 己 点 検 評 価 文 学 部 委 員 会 が 平 成 14 年 度 に 実 施 した アンケートによると 本 研 究 科 在 学 に 不 満 を 感 じている 学 生 は8%に 過 ぎず 教 育 の 成 果 は 十 分 に 挙 がっていると 思 われる 分 析 項 目 Ⅴ 進 路 就 職 の 状 況 (1) 観 点 ごとの 分 析 観 点 修 了 後 の 進 路 の 状 況 ( 観 点 に 係 る 状 況 ) 修 士 課 程 修 了 生 については 例 年 約 5 割 が 進 学 し 約 2 割 が 就 職 して いる( 資 料 11) 進 学 の 場 合 は ほとんどが 本 研 究 科 博 士 後 期 課 程 に 進 学 し 本 研 究 科 で 専 攻 した 分 野 において 本 格 的 研 究 者 となり 学 位 を 取 得 することを 目 指 している 一 方 就 職 の 場 合 は 修 了 生 の 就 職 状 況 ( 資 料 12)にあるとおり 職 種 は 多 岐 に 亙 るが 教 育 学 習 支 援 や 国 家 地 方 公 務 員 が 多 く 時 代 を 反 映 して 情 報 通 信 業 も 多 い また サービス 業 には 学 術 開 発 研 究 機 関 が 含 まれ 製 造 業 には 印 刷 印 刷 関 連 業 が 含 まれている した がって 進 学 した 修 了 生 はもちろん 就 職 した 修 了 生 でも 本 研 究 科 での 就 学 が 進 路 決 定 に 活 かされている 場 合 が 多 いと 言 える なお 進 学 も 就 職 もしていない 修 了 生 が 例 年 3 割 近 くいるが ほとんどが 就 職 もしくは 進 学 の 準 備 中 で その 多 くが 聴 講 生 として 本 研 究 科 に 在 学 している 資 料 11 修 了 後 の 進 路 ( 進 学 率 就 職 率 / 大 学 院 修 士 課 程 ) 進 学 就 職 そ の 他 修 了 生 総 数 平 成 15 年 度 48 (52.2%) 22 (23.9%) 22 (23.9%) 92 平 成 16 年 度 46 (46.9%) 27 (27.6%) 25 (25.5%) 98 平 成 17 年 度 50 (57.5%) 18 (20.7%) 19 (21.8%) 87 平 成 18 年 度 51 (45.5%) 45 (40.2%) 16 (14.3%) 112 平 成 19 年 度 51 (45.5%) 45 (40.2%) 16 (14.3%) 99 合 計 246 (50.4%) 157(32.2%) 98 (20.1%) 488 資 料 12 修 了 生 の 就 職 状 況 ( 大 学 院 修 士 課 程 ) 教 公 サ 職 種 育 務 ー 員 ビ 学 ス 習 業 支 援 業 情 報 通 信 業 製 造 業 金 融 保 険 業 卸 売 小 売 業 そ の 他 就 職 者 総 数 卒 業 年 度 平 成 15 年 度 平 成 16 年 度 平 成 17 年 度 平 成 18 年 度 平 成 19 年 度 合 計 博 士 後 期 課 程 認 定 退 学 者 は 学 術 雑 誌 への 寄 稿 や 学 会 発 表 など 活 発 な 研 究 活 動 を 展 開 し ており 大 学 等 の 研 究 機 関 に 職 を 得 る 者 ( 別 添 資 料 A)や 日 本 学 術 振 興 会 特 別 研 究 員 に 採

28 京 都 大 学 文 学 研 究 科 分 析 項 目 Ⅴ 用 される 者 が 多 く( 資 料 13) また 上 述 のとおり 半 数 以 上 が 規 定 の 年 限 内 に 博 士 学 位 を 取 得 している ただ 大 学 の 人 文 学 関 係 のポストが 急 激 に 削 減 されていることにともない 教 員 に 就 く 者 の 数 は 漸 減 傾 向 にあるのは 気 掛 かりである 資 料 13 日 本 学 術 振 興 会 特 別 研 究 員 (PD) 採 用 数 平 成 16 年 度 =22(8) 平 成 17 年 度 =18(8) 平 成 18 年 度 =15(8) 平 成 19 年 度 =18(11) ( )は DC2 からの 資 格 変 更 者 を 内 数 で 表 示 ) 観 点 関 係 者 からの 評 価 ( 観 点 に 係 る 状 況 ) 本 研 究 科 では 修 了 生 や 就 職 先 等 の 関 係 者 から 定 期 的 に 意 見 を 聴 取 する 取 り 組 みは 実 施 していない これは 大 学 教 員 になったもの 以 外 は 就 職 先 が 多 岐 にわた り まとまった 数 の 修 了 生 のいる 企 業 や 公 官 庁 が 極 めて 少 なく 逆 に 大 学 教 員 とは 学 会 等 において 日 常 的 に 接 触 していて 特 段 取 り 組 みをする 必 要 がないという 本 研 究 科 の 状 況 に よるものであるが 前 者 については 今 後 定 期 的 に 聴 取 する 方 法 を 検 討 する 必 要 がある た だ 教 員 個 人 と 関 係 者 の 接 触 は 日 常 的 に 行 われており おおむね 論 理 的 思 考 力 主 体 的 姿 勢 等 において 修 了 生 に 対 する 好 印 象 高 評 価 を 伝 えられている また 参 考 資 料 ではあるが 平 成 14 年 度 に 実 施 した 卒 業 生 アンケート( 修 了 生 のみのアンケートは 実 施 していないが 回 答 者 の 29%が 修 士 修 了 8%が 博 士 課 程 退 学 者 であり また 卒 業 生 の 中 にも 大 学 院 修 了 者 が 含 まれているので 基 本 的 に 修 了 生 の 意 識 とみてよい) 結 果 からみると 高 度 な 専 門 的 授 業 に 対 する 評 価 が 高 く 修 士 論 文 の 意 義 も 十 分 に 理 解 されており 本 研 究 科 で 学 んだこ とに 不 満 を 感 じている 修 了 生 は わずか1 割 にもみたない (2) 分 析 項 目 の 水 準 及 びその 判 断 理 由 ( 水 準 ) 期 待 される 水 準 にある ( 判 断 理 由 ) 進 学 および 就 職 状 況 よりみて 修 了 後 学 生 は 在 学 中 に 涵 養 した 専 門 的 知 識 を 活 かした 分 野 に 進 んでいる 者 がほとんどであり 教 育 の 成 果 は 十 分 に 挙 がっていると 認 められる また 関 係 者 の 意 見 の 聴 取 については 今 後 組 織 としてさらなる 努 力 を 要 するが 現 実 的 には 個 人 的 接 触 を 通 して 意 見 は 日 常 的 に 聴 取 されており 不 満 を 聴 くことはほとん どないので やはり 成 果 が 認 められているものと 推 測 される

29 京 都 大 学 文 学 研 究 科 Ⅲ 質 の 向 上 度 の 判 断 1 事 例 1 半 期 授 業 の 増 加 ( 分 析 項 目 Ⅲ) ( 質 の 向 上 があったと 判 断 する 取 組 ) 従 来 本 研 究 科 の 授 業 は 集 中 講 義 を 除 き ほぼ 全 てが 通 年 制 であったが 10 月 1 日 に 研 究 生 として 入 学 する 留 学 生 の 増 加 したことに 対 応 し また 一 般 学 生 にとってもより 多 様 な 授 業 の 受 講 が 可 能 となるばかりでなく 教 学 内 容 をよ り 重 点 化 しシステム 化 することにも 半 期 科 目 (セメスター) 化 は 有 効 であるとの 認 識 のも と 本 研 究 科 では 教 学 上 望 ましい 科 目 についてはセメスター 化 を 促 進 してきた その 結 果 半 期 科 目 は 急 速 に 増 加 し 中 期 計 画 策 定 以 前 の 年 度 あたり 20 科 目 程 度 に 比 して 平 成 19 年 度 では 延 べ 100 科 目 近 くに 達 している

30 京 都 大 学 教 育 学 部 3. 教 育 学 部 Ⅰ 教 育 学 部 の 教 育 目 的 と 特 徴 3-2 Ⅱ 分 析 項 目 ごとの 水 準 の 判 断 3-3 分 析 項 目 Ⅰ 教 育 の 実 施 体 制 3-3 分 析 項 目 Ⅱ 教 育 内 容 3-4 分 析 項 目 Ⅲ 教 育 方 法 3-5 分 析 項 目 Ⅳ 学 業 の 成 果 3-7 分 析 項 目 Ⅴ 進 路 就 職 の 状 況 3-7 Ⅲ 質 の 向 上 度 の 判 断

31 京 都 大 学 教 育 学 部 Ⅰ 教 育 学 部 の 教 育 目 的 と 特 徴 教 育 学 部 の 目 的 は 実 践 と 研 究 の 密 接 な 連 携 のもとに 我 が 国 における 先 端 的 な 研 究 及 び 教 育 をつうじて 有 用 な 学 界 並 びに 社 会 に 貢 献 する 高 度 な 研 究 教 育 機 関 としての 役 割 を 果 たすこと というものである さらに 学 部 の 教 育 目 的 を 今 日 の 状 況 と 結 びつけてより 具 体 的 に 示 すため 教 育 学 部 の 望 む 学 生 像 を 定 めている そこでは 20 世 紀 は 教 育 が 学 校 中 心 に 機 能 した 学 校 教 育 社 会 でした しかし 21 世 紀 は 学 校 だけでなく 社 会 のさまざまな 場 所 と 一 人 ひとりの 人 生 のさまざまな 局 面 とにおいて 人 間 形 成 の 営 みがゆるやかにネットワーク 化 される 人 間 形 成 社 会 が 出 現 すると 予 想 されます これからの 教 育 学 は この 人 間 形 成 社 会 の 展 開 過 程 で 必 要 になる 新 しい 種 類 の 教 育 を 創 造 するという 課 題 に 取 り 組 まなければ なりません そのため 教 育 学 部 では 人 間 と 社 会 について 深 い 関 心 と 洞 察 力 をもち 柔 軟 な 思 考 と 豊 かな 想 像 力 に 富 む 学 生 を 求 めています と 明 示 している 本 学 部 の 教 育 目 的 の 特 徴 は 実 践 と 研 究 の 密 接 な 連 携 のもとでの 教 育 にある この 目 的 を 現 代 社 会 のニーズに 対 応 させて 具 体 的 に 明 示 したのが 教 育 学 部 の 望 む 学 生 像 で ある 学 生 像 では 実 践 と 研 究 の 密 接 な 連 携 は 新 しい 種 類 の 教 育 を 創 造 す る 課 題 を 実 現 する 人 材 の 育 成 に 収 斂 している このような 現 代 の 教 育 に 関 わる 課 題 を 実 現 できる 実 践 能 力 と 研 究 能 力 をもった 学 生 を 教 育 するため 理 論 と 実 践 との 密 接 な 連 携 及 び 少 人 数 教 育 による 対 話 型 の 教 育 を 土 台 に 教 養 教 育 を 専 門 教 育 と 合 わせて4 年 一 貫 教 育 として 位 置 づけること および 学 部 から 大 学 院 への 円 滑 な 移 行 のための 教 育 課 程 の 構 築 に 重 点 を 置 き 現 代 社 会 のニーズに 対 応 できる 人 材 の 育 成 にあたっている [ 想 定 する 関 係 者 とその 期 待 ] 就 職 進 学 がほぼ 半 数 であることを 考 えるとき 本 学 部 の 想 定 する 関 係 者 は 学 校 や 官 公 庁 人 事 情 報 に 関 わる 企 業 など 広 い 意 味 での 人 間 形 成 を 実 現 することを 目 的 としたグル ープと 学 界 大 学 心 理 療 法 関 係 者 などの 学 術 研 究 治 療 を 目 的 としているグループに 分 かれる 前 者 からは 生 涯 にわたる 人 間 形 成 についての 幅 広 い 視 野 と 実 践 知 を 備 えた 人 材 の 養 成 が 期 待 されており 後 者 からは 教 育 心 人 間 に 関 する 専 門 的 研 究 能 力 の 基 礎 ある いは 臨 床 知 の 構 えができている 人 材 の 養 成 が 期 待 されている

32 京 都 大 学 教 育 学 部 分 析 項 目 Ⅰ Ⅱ 分 析 項 目 ごとの 水 準 の 判 断 分 析 項 目 Ⅰ 教 育 の 実 施 体 制 (1) 観 点 ごとの 分 析 観 点 基 本 的 組 織 の 編 成 ( 観 点 に 係 る 状 況 ) 本 学 部 は1 学 科 3 大 学 科 目 ( 系 ) 制 をとっている それぞれ 現 代 教 育 基 礎 学 系 教 育 心 理 学 系 相 関 教 育 システム 論 系 である( 資 料 1) 本 学 部 はその 目 的 を 実 現 するために 教 員 組 織 を 編 成 し 高 度 な 教 育 研 究 を 目 指 してきた 現 在 の 配 置 は 現 代 教 育 基 礎 学 系 は 10 名 ( 教 授 6 名 准 教 授 4 名 ) 教 育 心 理 学 系 は9 名 ( 教 授 5 名 准 教 授 4 名 ) 相 関 教 育 システム 論 系 は9 名 ( 教 授 6 名 准 教 授 3 名 )で ある 助 教 は 学 部 全 体 に 関 わるものが2 名 附 属 臨 床 教 育 実 践 研 究 センター1 名 グロー バル COE2 名 特 別 教 育 研 究 経 費 ( 教 育 改 革 )によるプロジェクト 関 連 ( 教 育 実 践 コラボ レーション センター)2 名 大 学 院 教 育 改 善 支 援 プログラム( 大 学 院 GP)1 名 である ( 資 料 2) この 教 員 数 は 大 学 設 置 基 準 を 満 たしている 本 学 部 では 入 学 者 選 考 において 文 系 科 目 のみに 偏 ることなく センター 入 試 において は 国 語 地 歴 公 民 数 学 理 科 外 国 語 を 個 別 学 力 検 査 において 国 語 地 歴 数 学 外 国 語 を 入 試 科 目 として 課 すことで 目 的 にある 人 間 と 社 会 について 深 い 関 心 と 洞 察 力 をもち 柔 軟 な 思 考 と 豊 かな 想 像 力 に 富 む 学 生 の 選 抜 を 実 現 している また 平 成 19 年 度 入 試 からは 個 別 学 力 検 査 において 国 語 数 学 理 科 外 国 語 を 課 す 理 系 入 試 ( 入 学 定 員 60 名 中 10 名 )を 導 入 した このことによって 教 育 学 部 の 望 む 学 生 像 が 示 す 資 質 を 備 えた 学 生 を 従 来 よりもさらに 適 切 に 選 抜 できると 判 断 している また3 年 次 編 入 試 験 ( 入 学 定 員 10 名 )を 昭 和 58 年 より 実 施 している その 対 象 者 は 本 学 他 学 部 卒 業 者 を 含 む 広 く 内 外 の 国 公 私 立 大 学 の 学 部 課 程 を 修 了 した 者 で 再 度 大 学 に 入 学 し 教 育 諸 学 における 専 門 教 育 の 勉 学 を 望 む 者 で 社 会 人 を 含 めての 応 募 があり 高 度 な 学 力 を 備 えた 学 生 の 多 様 化 に 貢 献 している( 資 料 3) 学 部 学 生 の 収 容 定 員 は 260 名 ( 内 3 年 次 編 入 20 名 )で 平 成 19 年 度 の 現 員 は 292 名 ( 内 3 年 次 編 入 19 名 )となっている( 資 料 4) 観 点 教 育 内 容 教 育 方 法 の 改 善 に 向 けて 取 り 組 む 体 制 ( 観 点 に 係 る 状 況 ) 教 育 内 容 や 教 育 方 法 等 の 検 討 組 織 として 教 務 委 員 会 がある 教 務 委 員 会 は 原 則 として 本 研 究 科 を 構 成 している 全 講 座 の 教 授 あるいは 准 教 授 からなり 1 年 に 10 回 程 度 の 会 議 を 開 いている その 役 割 は 教 育 学 研 究 科 教 務 委 員 会 内 規 に 規 定 され その 中 に 教 育 内 容 や 教 育 方 法 等 の 検 討 が 含 まれる また3 名 の 教 授 と 准 教 授 からなる 自 己 点 検 評 価 委 員 会 の 役 割 は 教 育 学 研 究 科 自 己 点 検 評 価 委 員 会 内 規 に 規 定 され その 中 にファカルティ ディベロップメント(FD)が 含 まれる このように 教 育 内 容 や 教 育 方 法 等 の 改 善 に 向 けた 体 制 が 整 備 されている( 資 料 5) 自 己 点 検 評 価 委 員 会 は 学 生 による 授 業 評 価 アンケートを 毎 年 実 施 して 授 業 評 価 報 告 書 を 刊 行 している その 結 果 は 授 業 担 当 者 にフィードバックされ 授 業 担 当 者 は 定 期 的 に 授 業 の 内 容 や 方 法 を 見 直 している また 報 告 書 をもとに 教 員 への FD を 毎 年 実 施 する とともに 報 告 書 はホームページで 公 開 している さらに 本 学 部 は 平 成 19 年 3 月 に 外 部 評 価 を 受 け 報 告 書 外 部 評 価 報 告 書 をもとに FD を 実 施 するとともに ホームページ で 公 開 した( 資 料 6 7) また 両 委 員 会 では 大 学 院 で 開 設 されている 科 目 との 関 係 に 配 慮 しつつ カリキュラムの 適 切 性 を 継 続 的 に 検 討 し 教 育 内 容 を 改 善 している

33 京 都 大 学 教 育 学 部 分 析 項 目 Ⅰ.Ⅱ (2) 分 析 項 目 の 水 準 及 びその 判 断 理 由 ( 水 準 ) 期 待 される 水 準 を 上 回 る ( 判 断 理 由 ) 1 学 科 3 大 学 科 目 ( 系 ) 制 という 構 成 および 教 員 組 織 の 構 成 は 本 学 部 の 教 育 目 的 を 実 現 するための 適 切 な 構 成 となっている( 女 性 教 員 の 比 率 (33.3%)は 高 水 準 にある) なお 19 年 度 の 場 合 学 部 入 試 の 志 願 者 は 文 系 入 試 178 名 (3.56 倍 ) 理 系 入 試 27 名 (2.70 倍 ) 3 年 次 編 入 入 試 30 名 (3 倍 )で 学 部 入 試 として 適 切 な 倍 率 であ った( 資 料 8) 教 育 内 容 教 育 方 法 の 改 善 についても 教 務 委 員 会 自 己 点 検 評 価 委 員 会 が 教 育 内 容 や 教 育 方 法 などについて 大 所 及 び 細 部 にわたって 検 討 し 改 善 を 実 質 化 している そ うした 検 討 や 改 善 には 学 生 への 授 業 評 価 アンケート 結 果 と 担 当 教 員 へのフィードバック 外 部 評 価 及 びそれらに 基 づく FD を 積 極 的 に 活 用 しており 評 価 することができる 分 析 項 目 Ⅱ 教 育 内 容 (1) 観 点 ごとの 分 析 観 点 教 育 課 程 の 編 成 ( 観 点 に 係 る 状 況 ) 本 学 部 は 平 成 10 年 度 から1 学 科 ( 教 育 科 学 科 )3 大 学 科 目 ( 系 : 現 代 教 育 基 礎 学 系 教 育 心 理 学 系 相 関 教 育 システム 論 系 )で 教 育 課 程 の 編 成 を 行 ってい る 教 養 科 目 は A 群 ( 人 文 科 学 系 と 社 会 科 学 系 )16 単 位 B 群 ( 自 然 科 学 系 )8 単 位 を 最 低 必 要 単 位 数 とした 上 で 両 群 から 36 単 位 C 群 として 第 1 第 2 外 国 語 各 8 単 位 16 単 位 D 群 として 保 健 体 育 4 単 位 計 56 単 位 を 履 修 する 専 門 科 目 は 1 年 次 に 教 養 と 専 門 とをつなぐ 教 育 研 究 入 門 ( 必 修 科 目 )と 情 報 学 ( 推 奨 科 目 )を 履 修 できる その 他 の 専 門 科 目 も 専 門 ゼミナール 演 習 実 習 などを 除 いて 3 年 次 の 各 系 への 分 属 前 の2 年 次 から 履 修 できる この 系 分 属 以 前 に 修 得 した 専 門 科 目 の 単 位 は 分 属 以 降 に 所 属 系 と 他 系 とに 振 り 分 けられる 卒 業 時 までに 所 属 系 の 専 門 科 目 から 講 義 科 目 12 単 位 専 門 ゼミナール4 単 位 演 習 実 習 12 単 位 の 計 28 単 位 他 系 の 講 義 演 習 実 習 科 目 から 12 単 位 そして 選 択 科 目 28 単 位 ( 他 学 部 科 目 16 単 位 以 内 ) これらを 合 わせた 68 単 位 さらには 卒 業 論 文 の 16 単 位 を 加 えた 84 単 位 を 履 修 する 教 養 と 専 門 を 合 わせ 計 140 単 位 が 卒 業 に 要 する 単 位 となっている( 資 料 9) 本 学 部 の3つの 系 それぞれの 教 育 目 標 を 達 成 するために 教 養 教 育 を 専 門 教 育 と 合 わせ て4 年 一 貫 教 育 として 位 置 づけるとともに 学 部 から 大 学 院 への 円 滑 な 移 行 のための 教 育 課 程 の 構 築 を 視 野 にいれている 大 学 院 科 目 については 研 究 などを 除 いて 3 年 次 か ら 履 修 できる 1 年 次 から4 年 次 に 至 るまで 教 育 課 程 の 体 系 的 編 成 が 行 われており 授 業 科 目 の 配 置 内 容 も 適 切 である( 資 料 10-13) 観 点 学 生 や 社 会 からの 要 請 への 対 応 ( 観 点 に 係 る 状 況 ) 学 生 の 多 様 なニーズに 合 わせて 選 択 科 目 28 単 位 のうち 他 学 部 の 科 目 を 16 単 位 以 内 で 履 修 でき また 自 分 が 所 属 しない 他 系 の 講 義 演 習 実 習 科 目 からも 12 単 位 を 履 修 するようになっている また 教 養 科 目 に 関 しては 専 門 科 目 の 講 義 と 専 門 ( 教 育 科 学 )の 英 語 の 授 業 を 提 供 し 専 門 の 知 識 を 学 びたいとする 学 生 の 要 請 に 応 えてい

34 京 都 大 学 教 育 学 部 分 析 項 目 Ⅱ.Ⅲ る さらに 情 報 学 Ⅰ Ⅱ 教 育 情 報 学 の 授 業 を 新 たに 設 置 して 社 会 から 要 請 され る 新 たな 能 力 育 成 に 応 えている 教 育 学 研 究 科 は 21 世 紀 COE( 文 学 研 究 科 拠 点 : 平 成 年 度 ) グローバル COE ( 教 育 学 研 究 科 拠 点 : 平 成 年 度 ) 魅 力 ある 大 学 院 教 育 イニシアティブ( 平 成 年 度 ) 大 学 院 教 育 改 革 支 援 プログラム( 大 学 院 GP 平 成 年 度 ) 特 別 教 育 研 究 経 費 ( 教 育 改 革 平 成 年 度 )によって 大 学 院 科 目 の 積 極 的 な 改 革 を 図 り 強 化 してきた そうした 科 目 の 多 くを 学 部 3 年 次 以 上 に 履 修 可 能 とすることで 生 涯 にわた る 人 間 形 成 についての 広 い 視 野 と 実 践 知 をもった 人 材 の 育 成 という 社 会 からの 要 請 に 対 応 し 学 生 の 興 味 を 刺 激 するとともに 学 部 から 大 学 院 に 学 生 が 円 滑 に 適 応 できるようにし ている また 本 学 部 は 科 目 等 履 修 生 や 聴 講 生 も 積 極 的 に 受 け 入 れており 平 成 19 年 度 には 19 名 の 科 目 等 履 修 生 と 23 名 の 聴 講 生 が 在 籍 している( 資 料 14) また 既 述 のように3 年 次 編 入 生 ( 収 容 定 員 20 名 : 現 員 19 名 )も 受 け 入 れており 大 学 院 へ 進 学 する 学 生 も 多 い( 資 料 4 3 頁 ) (2) 分 析 項 目 の 水 準 及 びその 判 断 理 由 ( 水 準 ) 期 待 される 水 準 を 上 回 る ( 判 断 理 由 ) 教 育 学 部 の 教 育 課 程 は それぞれの 系 で 開 講 されている 科 目 に 関 しても 内 容 は 幅 広 く 多 岐 にわたり かつ 高 度 に 専 門 的 なものである その 意 味 で 本 学 部 の 教 育 目 的 を 十 分 に 反 映 している 科 目 配 置 は 教 養 科 目 と 専 門 科 目 とのバランス 面 からも 適 切 である また 本 学 部 が 採 用 する1 学 科 3 学 科 目 制 にそった 各 系 における 講 義 専 門 ゼミナール 演 習 実 習 の 別 を 設 けた 科 目 配 置 は 教 養 教 育 と 専 門 教 育 の 有 機 的 な 関 連 を 目 指 す 教 育 課 程 としての 体 系 性 を 十 分 に 備 えている 学 生 および 社 会 からの 要 請 に 応 じて 他 系 他 学 部 の 科 目 履 修 を 重 視 するとともに 新 たな 授 業 科 目 の 設 置 を 検 討 し 実 現 している また 多 様 な 大 学 院 科 目 を 受 講 可 能 とするこ とで 社 会 学 生 学 術 のニーズに 対 応 できるようにしている さらに 科 目 等 履 修 生 3 年 次 編 入 生 も 積 極 的 に 受 け 入 れており 学 生 や 社 会 からの 要 請 に 十 分 に 応 じていると 判 断 できる( 資 料 15 16) 分 析 項 目 Ⅲ 教 育 方 法 (1) 観 点 ごとの 分 析 観 点 授 業 形 態 の 組 合 せと 学 習 指 導 法 の 工 夫 ( 観 点 に 係 る 状 況 ) 本 学 部 では 各 系 で 掲 げる 教 育 目 的 を 実 現 するため 2 年 次 に 基 礎 ゼミ を 設 け 各 系 へのオリエンテーションと 3 年 次 の 系 分 属 時 の 円 滑 な 移 行 を 図 って いる また3 年 次 の 分 属 以 降 それぞれの 系 の 専 門 科 目 で 履 修 すべき 単 位 数 を 講 義 (12 単 位 ) 専 門 ゼミナール (4 単 位 ) 演 習 実 習 (12 単 位 )という 授 業 形 態 別 に 定 めている( 資 料 頁 ) 特 に 専 門 ゼミナール は 卒 業 論 文 の 指 導 とと もに 大 学 院 生 が TA として 参 加 し 大 学 院 教 育 への 橋 渡 しになっている ほとんどの 概 論 それにすべての 基 礎 ゼミナール 専 門 ゼミナールは 専 任 教 員 が 担 当 している また 1 年 次 推 奨 科 目 の 情 報 学 Ⅰ Ⅱ 3 年 次 専 門 科 目 の 教 育 情 報 学 は 十 分 な 情 報 機 器 の 活 用 が 可 能 となるよう 配 慮 されている TA に 関 しては 教 育 効 果 を 高 めるため 大 学 院 に 在 籍 する 優 秀 な 学 生 が 実 験 実 習 演 習 さらには 講 義 科 目 において 教 育 補 助 業 務