新 交付規程(本文) 5月23日

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1 ( 別紙 1) 助成事業結果報告書 1. 助成事業の名称植物粗精製油を用いた高品質バイオディーゼルの大量生産 2. 実用化開発の経過 (1) 実用化開発担当者 ( 主任研究者及び研究担当者の氏名 職名 所属並びに分担した実用化開発の事項 ) 主任研究者 : 松村正利取締役会長サンケァフューエルス株式会社開発研究の統括研究分担者 : 住川武嘉取締役サンケァフューエルス株式会社パイロットプラント建設中村信行研究員サンケァフューエルス株式会社 BDF 生産プロセス開発田中順子研究員サンケァフューエルス株式会社低温流動性改善剤の開発サマン 研究員サンケァフューエルス株式会社酸化安定化の開発研究ビジェセカラ鈴木信義研究員サンケァフューエルス株式会社エンジニアリングの適正坪田宏研究員サンケァフューエルス株式会社品質評価 内燃機関山根浩二教授滋賀県立大学工学部ひまわりBDFの燃料及び排気ガス特性野村名可男講師筑波大学生命環境科学研究科ひまわり BDF 生産プロセス解析および品質評価松寺昌文課長西日本鉄道株式会社新規事業室バスの走行試験 (2) 実施場所 ( 実施場所の名称 所在地及び電話番号 2 以上に分かれるときはそれぞれの場所で実施した主たる実用化開発項目 ) サンケァフューエルス株式会社研究所茨城県土浦市木田余 TEL: BDF 生産プロセス開発 低温流動性改善剤の開発 酸化安定化の開発研究 パイロットプラントの評価滋賀県立大学工学部機械システム工学科滋賀県彦根市八坂町 2500 番地 TEL: ひまわりBDF 燃料及び排気ガス特性解析筑波大学生命環境科学研究科茨城県つくば市天王台 TEL: BDF 生産プロセス解析および品質評価西日本鉄道株式会社自動車教習所福岡県大野城市山田 TEL: バスの走行試験 (3) 実用化開発の期間開始平成 18 年 9 月 1 日終了平成 19 年 3 月 20 日平成 18 年度平成 18 年 9 月 1 日から平成 19 年 3 月 20 日平成 19 年度平成 19 年 3 月 21 日から平成 20 年 3 月 20 日 -1-

2 (4) 実用化開発の日程 ( 実用化開発の開始から完了 ( 終了又は廃止 ) までの実用化開発の日程を研究の段階に従って記載すること ) 開発日程表期間平成 18 年度平成 19 年度 開発項目 9 月 ~12 月 1 月 ~3 月 4 月 ~6 月 7 月 ~9 月 10 月 ~12 月 1 月 ~3 月 BDF 連続製造プラント生産プロセス解析プラント製作 設置プラント稼動プラント改造 BDF 製品の一部提供添加剤の大量生産生産技術の基礎研究化審法の取得 MSDS 作成大量生産の問題点抽出と OEM 生産の検討製品安定性評価 BDF 混合軽油混合燃料の特性調査パームBDF 混合燃料 大豆 BDF 混合燃料の製造と製品評価バス走行試験と排ガス解析 (5) 実用化開発の実績 ( 申請書の内容説明書と対応させて 実用化開発のために使用した設備 材料及び実用化開発の経過 並びに内容に付いて 図面 図表又は写真等も含めて詳細に記載すること ) 本年度は下記の4つの開発課題について研究をすすめた [I] パイロットプラントを用いた高品質ひまわりBDF の連続生産 [II] パイロットプラントで生産されたヒマワリBDF のエンジン排気特性と長期走行試験 [III] 流動点降下剤の大量生産と新規利用方法の開発 [IV] BDF 混合軽油の低温流動性改善 -2-

3 開発課題 [I] パイロットプラントを用いた高品質ひまわりBDFの連続生産パイロットプラントで生産されたひまわりBDFの品質の安定性および製造コストについての検証を実施した また 不飽和脂肪酸含有量の高いひまわり BDFの欠点である酸化安定性についても適切な抗酸化剤を見出すことに成功し 安定性の向上につながった また 実際の長期使用時に問題となるBDF 中の水分の影響を明らかにし その対策技術の開発につなげた (I-1) 数値シュミレーションを用いた製造プロセスの解析 ( 筑波大学委託 ) バイオディーゼルの品質は 酸化安定性 低温流動性などのように原料油の特性に由来するものと 反応中間体や石鹸などの不純物残存量のように製造プロセスに由来するものとに大別される バイオディーゼル混合軽油の強制規格およびこの混合軽油の製造に用いられるバイオディーゼルのニート規格が平成 19 年 3 月 31 日に施行される このニート規格値は欧州規格 EN14214 に準じており 反応中間体のモノー ジーグリセリドの残存量がそれぞれ 0.8, 0.2% と極めて厳格な値である ( 表 I-1-1) 表 I-1-1. 国内 BDF ニートおよび混合軽油規格 バイオディーゼルを製造する化学反応 ( メチルエステル化反応 ) は図 I-1-1 に示すような逐次 可逆反応である この反応式から明らかなように 逐次反応の最終段階に位置するモノグリセリドの変換がもっとも困難である 我々は このメチルエステル化反応の反応速度定数を得ており ( 図 I-1-2) 数値シュミレーションによってモノグリセリド残存量を 0.8% 以下に抑制し得る反応操作を探索した 反応プロセスとしては 単槽連続反応プロセスと2 段階連続反応プロセス ( 図 I-1-3) について数値計算を行った -3-

4 図 I-1-1. メチルエステル化反応の素反応 図 I-1-2. メチルエステル化素反応速度定数のアウレニュースプロット 単槽連続反応における反応開始時から定常状態に達するまでの数値解析結果を図 I-1-4 にまたこのときの物質収支を表 I-1-2 に示した 表 I-1-2 から明らかなように メチルエステル (FAME) への変換率は98.23 % であるが モノグリセリド (MNG) は1.61 と規格を満足していない ついで2 段階反応では 第 1 段と第 2 段それぞれへのメタノール 触媒混合液の投入量を50:50, 60:40, 70:30 と変化させモノグリセリド残存濃度への影響を検証した -4-

5 図 I-1-3. 単槽および 2 段階連続反応プロセスの概要 F: 植物油 M: メタノール 触媒混合液 R: エステル化反応液 G: 粗グリセリン層 B1: 粗メチルエステル層 B2: メタノール除去メチルエステル層 A: 回収メタノール 第 1 槽 第 2 槽への触媒分配比 70:30 の場合を1 例として図 I-1-5 に示した 2 段階反応での1 段目および2 段目での反応経過を示し 表 I-1-3 に物質収支を示した メチルエステル (FAME) への変換率は99.48% に達し モノグリセリド (MNG) の残存濃度は 0.42% と著しく減尐し 完全にニート規格を満足するものとなった これらのシュミレーションの結果に基づいて実際のパイロットプラントの設計を行った 図 I-1-4. 単槽連続反応における反応経過 -5-

6 表 I-1-2. 単槽連続反応における物質収支 Mass Flow Composition (% wt) Stream (kg/h) MeOH NaOH TRG DIG MNG GLY FAME Soaps F M R G B A B Reactor Volume Requirement = 46.2 L 図 I 段階反応プロセスにおける反応経過 上図 : 第 1 槽 下図 : 第 2 槽 -6-

7 表 I 段階反応における物質収支 ( 触媒分配比 70:30) Mass Stream Flow %wt Composition (kg/h) MeOH NaOH TRG DIG MNG GLY FAME Soaps F M R G F M R G B A B Reactor Volume Requirement (First-Stage) = 12.4 L Reactor Volume Requirement (Second-Stage) = 16.6 L (I-2) パイロットプラントの設計 施行 運転 a) 最適操作条件の決定と品質規格上記の数値シュミレーションの結果に基づき 申請書に記載した1 段反応プロセスを2 段階反応プロセスに変更し 三菱化工機と共に図 I-2-1 に示すようなパイロットプラントの設計を行い 平成 19 年 3 月に写真 I-2-1 に示すプラントが完成した 本プラントのプロセスは 反応工程 中和 洗浄工程 精製工程 の三つに大別される それぞれの特徴と実証試験中に得られた知見 ( 今後の改良点を含む ) をまとめる 反応工程反応工程は反応槽を二つに分割し 各々において副産物であるグリセリンを反応と同時に抜去することで逆反応による反応達成度の低下を抑制している 反応を正反応 ( エステル化進行方向 ) に強化するためにはメタノール 触媒の過剰投入か 温度 攪拌等反応強度を高める必要がある 一方で逆反応を抑制し 反応中間耐 ( グリセリド類 ) を低減するために グリセリンを除去する しかし 反応強化のために過剰量のメタノールを投入することは結果的にエステルとグリセリンの比重差を尐なくし 物理的な分離速度は低下する傾向があるため 製造速度の向上 及び連続的操作においてバイオディーゼル品質規格値を満たす反応条件を見出すことは単純ではなかった 触媒量増加によって反応を強化した場合 後段の中和プロセスへの影響 及び反応中に派生する遊離脂肪酸量を増加させる傾向があり 中和洗浄後の 酸価値 を基準値以上に増加させることも確認された 遊離脂肪酸の発生はバイオディーゼル ( 脂肪酸メチルエステル ) の収率低下にも繋がるため 過剰投入は望ましくないことを実際に確かめた 7 月までの試験運転においては反応到達度を最優先項目としていたため 全体収率は低く 更に反応工程後段のメタノール蒸留操作においてエステルの変質を引き起こす結果となった いくつかの再現テストの結果 余剰の触媒と遊離脂肪酸がエステル中に存在し ( 鹸化物として存在 -7-

8 するため主にグリセリン相に配向する ) 他場合においてメタノール蒸留操作時にエステルの変質を確認することが出来た 反応工程において 現状設備における最適化結果を確定することが出来た しかし エステル中のグリセリン ( 又は含まれる鹸化物 ) 濃度が高まらないようにスケールアップ時には滞留時間制御よりも遠心分離による機械分離が適切であると考えられた 中和洗浄本パイロットプラントでは 反応触媒としてNaOH を また中和剤として酢酸を使用している 製品エステル中の残存アルカリ濃度の分析結果に示される通り Na 等陽イオン除去は十分な結果であった この工程は 500Lの未洗浄エステルに500L の酢酸温水を混合 分離する中和と 500L 温水と混合 分離する 2 段階湿式洗浄工程である 不純物除去に水を使用しない乾式洗浄と比較して排水処理工程が必要になり また最終工程において製品バイオディーゼルから水分除去を行う必要がある 油水分離には三菱化工機株式会社製の遠心分離機 (Self Jector) を用い 高い収率で油水分離を達成でき またスケールアップ時においても同方式が有効であることを確認できた 蒸留工程蒸留工程は湿式洗浄操作後の残存水分率調整として行う 連続遠心分離機試験報告書にもあるように 洗浄操作後約 2000ppm 前後まで低下した水分率を 500ppm 以下まで蒸留する 本パイロットプラントの真空蒸留において250ppmまで低減する運転条件を 処理速度 温度 循環流量等 のバランスから確定した 温度 については以前に出光テクノリサーチに依頼した分析結果よりバイオディーゼルの初留点が300 近いことも考慮した この操作条件の検討はスケールアップデザイン時 シミュレーション根拠として一定の成果となると判断された 以上述べたように 各工程の精査に基づいて操作条件が改善された この最適操作条件の下で得られた ひまわり BDF の品質分析結果を表 I-2-1 に示した -8-

9 図 I-2-1. BDF 連続生産プロセスチャート 写真 I-2-1. BDF 連続生産パイロットプラントの全景 -9-

10 表 I-2-1. ひまわり BDF の品質分析表 b) バイオディーゼルの生産性本パイロットプラントの運転に際して 原料油から製品であるバイオディーゼルを製造するまでの収率を評価した その結果 定常運転時における収率は 反応工程 99% 以上 中和 精製工程が 99% 以上と見込まれ 全体で98%( 油容量 ) 以上の回収率を達成した プラントの立ち上げ 停止期間等におけるロス -10-

11 等はここでは含まないものとした 運転試験期間中において得られた収率 及びランニングコストより 本パイロットプラントにおけるバイオディーゼル製造価格を試算した 当プラントのオペレーション想定 人員を加味して その価格を評価した BDF 原価 (1L) 積算 表.I-2-2. バイオディーゼル製造原価積算 ケース ケース ケース ケース 150KL/Y 290KL/Y 3135KL/Y 4220KL/Y 原価合計 1,583 1,304 1, 大きな比率を占めている原価要素 1) ヒマワリ油原料 15.7% 20.6% 21.8% 18.2% 2) 人件費 3) 事務所経費 4) 設備減価償却費合計 64% 80.1% 59% 79.9% 61% 82.8% 66% 84.2% 条件 1. 人件費は 700 万 / 人 年とした 2. 事務所経費 間接人件費などは除外した (3 4は2 人計上 ) 3. 設備減価償却費はパイロットプラントのみ 4. 流動点降下剤は原価から除外した 本パイロットプラントは試験設備であり 生産設備ではないため固定が大きな比重を占め原価は極めて高いものとなった そこで 海外 ( フィリピンを予定 ) で50k/ 日プラントを製造した場合の建設費用概算を試みた 固定費のうち 減価償却費用については プロセスを共同開発している三菱化工機株式会社に商業用 50K/ 日プラントをフィリピンに設置した場合の概算費用を評価いただいた その結果 約 15 億程度の設置費用 ( 製品輸送等のインフラは含まない ) が見込まれている 年間 300 日稼動として試算して10 年の償却期間で約 10 円となる 減価償却を加味し 原料価格以外の費用 ( 固定費用及び一部変動費用込み ) は 26 円 /L 程度と見積もることが出来た 現在は商社を介してひまわり油を購入しており ひまわり油 250 円 /Lを筆頭に原料費用トータルでは270 円近くかかっており 製造原価は300 円近くと計算される 原価 100 円以下を見込むには原料費用 特にひまわり油を安価に確保することが必須である -11-

12 50K/ 日プラント建設工事見積書 c) バイオディーゼルの供給および品質管理体制使用試験を実施するに当たり バイオディーゼルの供給体制を整備する必要から 給油ポンプステーションの増築を行った これは パイロットプラント設置計画当初におけるバイオディーゼル使用量 およびその輸送パッケージ等に変化があったためである 18 年度時点では コスト削減のため 大容量パッケージで一度に出荷する計画としていたが バス会社等での試験導入において扱い易さを優先する また大容量パッケージでの輸送は受け入れ先において消防法上の取り扱いが不可欠になる等の課題があり 簡便性を高めるために変更を決定した さらに 製造時及び保存中の品質务化等を評価する上で 酸化安定度 をロット毎に測定することとし 油脂安定性試験装置を購入した これは务化した燃料を誤って使用しないためである (I-3) 酸化安定性の改善に関する検討 ( 筑波大学委託 ) A) ひまわりBDF に適した抗酸化剤の探索バイオディーゼルの品質は 反応中間体や石鹸などの不純物残存量のように製造プロセスに由来するものと 酸化安定性 低温流動性などのように原料油の特性に由来するものとに大別される 原料油の特性 ( 特に 不飽和脂肪酸の含有量 ) に依存する酸化安定性は 実際の使用において燃料の保存性を左右する重要な因子である 現在 フェノール系 アミン系に大別される数多くの酸化安定剤が市 -12-

13 販されており ( 図 I-3-1) 菜種 BDF 大豆 BDF についてはその効果が明らかにされている ( 表 I-3-1) 図 I-3-1. 代表的なフェノール系抗酸化剤とアミン系系抗酸化剤 表 I-3-1. 菜種 BDF に対する抗酸化剤の効果 しかし 我々が使用しているひまわり油は 不飽和脂肪酸含有量が高く 酸化を受けやすいBDF でありこれまで適切な酸化安定剤の探索はなされていなかった 本年度は ひまわりBDF に適した酸化安定剤を選択すると共に 脂肪酸組成の異なるひまわり油についてその酸化安定性を調べた 実験に用いたバイオディーゼルは リノール酸含有量の高いひまわり油を用いてパイロットプラントで生産されたBDF である その脂肪酸組成は リノール酸が 50% オレイン酸 39% を含む 酸化安定性試験には Rancimat 743を用い 110 o Cで測定した 抗酸化剤には BHT (Butylated Hydroxytoluen) 2,2 -methylene-bis-(4-methyl-6-tert.-butylphenol) ( 商品名 BAYNOX PLUS;Degussa Japan) およびアミン系抗酸化剤を用いた 前述の国内 BDF 品質規格における酸化安定性は 当事者間の合意に基づくとあいまいにされているが ここではEN14214 での規格 6 時間を基準とした 図 I-3-2 は 最も一般的な抗酸化剤として知られているBHT (Butylated Hydroxytoluen) を用い 品質基準を達成するために必要な添加量を調べたものである 添加量 4500 ppm においても酸化安定性に関わる品質基準 6 時間を満足していない 先の表 I-3-1 に示されているように BHTは菜種 BDFに対しても顕著な効果を示していない -13-

14 Oxidative st ) そこで 国内メーカーで製造 販売されている別のフェノール系 アミン系の抗酸化剤について検討を進 めた BHT ( 図 I-3-2. ひまわり BDF に対する BHT の抗酸化効果の検討 2,2 -methylene-bis-(4-methyl-6-tert.-butylphenol) ( 商品名 BAYNOX PLUS;Degussa Japan) はドイツ製であるが 精工化学株式会社 ( においてもノンフレックスMBP の商品名で市販されている 精工化学では 大豆 BDFなどに良く用いられている 2,5-Di-tert-butylhydroquinone( ノンフレックスアルバ ) およびアミン系抗酸化剤である Di-tert-butyl-diphenilamine( ステアラー ECOTIVE) も製造している 図 I-3-3 は フェノール系 アミン系抗酸化剤のひまわりBDF に対する効果を比較して示したものである フェノール系抗酸化剤 BAYNOX は3000 ppmの添加によって品質規格 6 時間をほぼ満足し 前述のBHT より優れている また アミン系抗酸化剤は1200 ppmですでに規格を満足しており 不飽和脂肪酸含有量の高いひまわりBDF にはより適していると言えよう 今後さらに数種類のアミン系抗酸化剤と2,5-Di-tert-butyl -hydroquinone についてつきか実験を実施し 効果と価格の両面から検討し ひまわりBDFに最適な抗酸化剤を決定する -14-

15 Oxidative stabili Standard limit Antioxida Baynox Seik 図 I-3-3. フェノール系抗酸化剤 BAYNOX とアミン系抗酸化剤 SREARA-ECOTIVE の抗酸化効果の比較 B) BDFの脂肪酸組成と酸化安定性表 I-3-2 は 同一の種 ( 高リノレン酸種 ) をタンザニア タイ フィリピンで栽培した時の脂肪酸組成の違いを示したものである タンザニアとフィリピン タイとでは18:1 と18:2 との割合が全く異なる 植物は温度センサーを有し 気温の高い場所で栽培された場合には リノール酸含有量が下がり オレイン酸の濃度が高まる タンザニアでは キリマンジェロの高原地帯で栽培されたため気温は日本とほぼ同様であった BDFの酸化安定性は不飽和脂肪酸の含有量が高まるに連れて低下する ひまわり油の場合 オレイン酸含有量の高い油は 表 I-3-3 で示すように 安定性が高いことが既に知られている よって 気温の高い場所で栽培することにより 酸化安定性の高い原料が得られることとなる -15-

16 表 2. 異なる国で収穫されたひまわり油の脂肪酸組成 表 I-3-2. 栽培地の気温による脂肪酸組成の変化 Fatty Acid profile Tanzani a Philippin e Thaila nd Shima ne (Japan) High Oleic Pilot plant oil 12: : : : : : : : : : 表 I-1-3. オレイン酸高含有ひまわり油を原料とした BDF の酸化安定性 Type of Sunflower oil Oleic acid (%) Oxidative stability (hrs at 110 C) 1 Pilot plant oil High oleic C) BDFの酸化と水分 EN14214 によると BDFの保存期間は6ヶ月を目指している 一方 BDFは生分解性を有しており 長期間保存中には酸化分解が進行する この酸化を抑制するために抗酸化剤が添加されるが この対策だけでは不十分な事もある 図 I-3-4 は 携行缶に BDFを詰めてトラックに掲載していた場合に生じた問題である 缶内に褐色の沈殿物が発生した この携行缶の材質は鉄を亜鉛でメッキしたボンデ鋼板であった 沈殿物中の金属分析の結果 鉄 亜鉛が検出され 携行缶の腐食が進行したことが明らかである この金属腐食の発生機構について検証した -16-

17 図 I-3-4.BDF の酸化に伴って発生した沈殿物 ( 上 : 携行缶底部 下 : 携行缶上部 ) 図 I-3-5 は BDF( メチルエステル ) が加水分解後に酸化を受けて酸化力の強い蟻酸や酢酸を生成する機構を示したものである また 酸化分解によって発生する有機酸 脂肪酸によって酸価は増大する この酸価の変化とBDF 中の水分濃度の変化を対比し 図 I-3-6 に示した BDFの水分の規格値は 500 ppmであるが長期保存中にはこれを超える可能性も十分ある 水分の増加に伴って 図 I-3-5 の反応はさらに促進されていく事も明らかであり 水分管理が極めて重要となる 図 I-3-4 に示した携行缶内部を詳細に調査すると 水滴の存在が確認された この水滴は 外部から混入したか あるいは BDF 中における水分が過飽和状態になって生成されたか不明であるが この水滴が金属腐食に極めて重大な影響を与える事が判明した 図 I-3-5.BDF の酸化分解に伴って発生する蟻酸 酢酸の生成機構 -17-

18 図 I-3-6. 酸価の増加に伴って増加する水分 下の写真 I-3-1 は ひまわり BDFにボンデ鋼板の小片を加え 長期間放置して変化を観察したものである 左右の瓶の違いは尐量の水滴の有無である 水滴を加えた左の瓶では 携行缶と同様に褐色のスラッジが発生している 一方 水滴の無い右の瓶では BDFの酸化の進行にもかかわらず腐食は発生していない この違いについて以下のように考えている BDFの酸化に伴って 図 I-3-6 で示したように蟻酸 酢酸は発生するが 水滴が無い場合にはBDF 全体に分散されおり その濃度も然程高くない しかし 水滴が存在すると 蟻酸 酢酸の分配係数は圧倒的に水に対して大であるため 水滴中の酸性は極めて高くなり 容易に直接接触する金属を腐食する 写真 I-3-1. 金属腐食に及ぼす水滴の影響 以上の検討から 燃料タンクおよび保存用ドラム缶などにおいては 水滴の外部からの混入には十分な注 意が必要である また 水分の過飽和によって発生する水滴に対しては新たな水分除去法の開発が必要で -18-

19 ある 開発課題 [II] パイロットプラントで生産されたヒマワリ BDFのエンジン排気特性と長期走行試験 ( 滋賀県立大学および西日本鉄道委託 ) 本年度のハイライトの一つである実車に長期試験を実施した また 滋賀県立大学では 定置コモンレールエンジンを用いた燃焼試験とその排気ガスについての検証がなされた 特に 走行におけるエンジン潤滑油の燃料希釈と务化状況, 噴射ノズルの先端のデポジット堆積状況を観察した. その結果 軽油に比べて特段の問題点は見出されなかった (II-1) 燃料性状とエンジン排気特性バイオディーゼル燃料は, ニート使用のみならず, 低濃度での混合使用でも自動酸化に対する貯蔵安定性や使用時の熱安定性の担保が大きな課題となっている. これら酸化安定性に関しては, 欧州のバイオディーゼルのニート規格であるEN14214 では, 加速酸化試験による過酸化物誘導期間で6 時間以上, 米国のニート規格 ASTM D a では 3 時間以上と規定している. 日本では, 自動車燃料 - 混合用ニート FAMEとして2006 年 10 月にJASO M360-06が定められ,2007 年 1 月 15 日に改正軽油品確法が公布され, 軽油への混合を5 質量 % まで許容している, その中には酸価および酸価増加量で酸化安定性を定めている. なお,2008 年 2 月 20 日には, 混合用ニートFAME がJASO 規格からJIS K2390 規格となっている. そこで本研究では, 未使用ヒマワリ油を原料とする BDF(SuME) の燃料性状, とくに酸化安定性ならびにエンジン排気特性を明らかにし SuMEの有用性を示すことを目的とした. 1) 燃料性状の分析供試燃料のEN 酸化安定性を調べるために,EN14112 試験方法に準拠したランシマット試験機を用いた. 図 II-1-1 はその原理を示す. 試験は約 4g の試料に10L/h の空気を吹き込み, 試料を一定温度 (110 ) に保ちながら強制酸化させる. 加熱容器内で発生したギ酸などの過酸化物は蒸留水に溶解し導電率の変化として連続測定される. 導電率が急増するまでを過酸化物誘導時間 IPとする. 本実験では,EN 酸化安定性であるIPのほか, ハイドロパーオキサイドの含量を示す過酸化物価 POV, 遊離による务化程度を示す酸価 AV, 不飽和脂肪酸の量を示すヨウ素価 IV, 動粘度, エンジン内部でのカーボンデポジット生成の目安となる100% 残留炭素量, およびメチルエステル構成成分変化を調べた. Measuring Unit Air Intake Measuring Cell Test Tube Heating Unit 図 II-1-1 自動油脂安定性試験装置外観と原理 -19-

20 なお, ランシマット試験には自動油脂安定性試験装置 ( メトローム シバタ製 679 型 ) を用い,POV, AV, IVの測定には自動滴定装置 ( メトローム シバタ製 794 型 ) を, 動粘度は JIS K2283 規格に準じて測定した. 100% 残留炭素量はJIS K2270 準拠のミクロ法を使用したミクロ残留炭素分試験器 ( 田中科学製,ACR-M3) を. メチルエステル成分の分析には, パックドカラムを用いたGCを使用した. 写真 II-1-1. POV,AV,IV 測定用自動滴定装置 ( 左 ) ミクロ残留炭素分試験器 ( 右 ) の外観 図 II-1-2. 供試機関および各測定装置の配置 噴射装置 エンジン 写真 II-1-2. 実験に使用したエンジン概観 -20-

21 図 II-1-3. コモンレール高圧燃料噴射システム ( 左 ) と供試機関の燃焼室断面 ( 右 ) 2) エンジン性能および排気測定使用したエンジンは単シリンダ直接噴射式ディーゼルエンジン ( 日産ディーゼル社製,FD-1 型, ボア ストローク108mm 115mm, 圧縮比 :16.7:1, 噴射系 : コモンレール式燃料噴射装置 ECD-U2, ノズル :5 噴孔ー 0.18mm) である. 図 II-1-2 は, エンジンベンチにおける機関レイアウトと各種測定装置の概要を, 写真 II-1-2 にはエンジン概観を, 図 II-1-3 には, 燃焼室の形状とコモンレール燃料噴射系の概略図を示す. 実験では, 冷却水温を80 一定, 噴射圧力 ( レール圧力 ) を100MPa 一定とし, 機関回転数 (Ne), 燃料噴射時期 (Inj.T), 機関負荷である正味平均有効圧力 (BMEP) を系統的に変更し, 正味燃料消費率 BSFC, 正味熱効率 e, 排気微粒子 PM,PM 中の固形成分 ISFと可溶有機成分 SOF, 一酸化炭素 CO, ガス状未燃炭化水素 THC, 窒素酸化物 NOx, 黒煙 Smoke を測定した. 実験において, 負荷を変更する場合, 高負荷側から徐々に負荷を下げて運転した. また, 実験は, 供試燃料で冷却水温度が安定するまで暖気運転を行い, その後に所定の運転実験条件に設定して安定したから計測を行った. また, ひまわりBDF(SuME) をB100 の運転のほか, 比較のために,JIS2 号軽油との混合である B5, および参考に報告者のもとで製造した大豆 BDF(SME) で機関を運転した. 3) 燃料性状分析結果表 II-1-1 および II-1-2 は, 各種分析項目と燃料の脂肪酸組成の測定結果を示している. 参考に, 大豆 BDF(SME) の値も一部示す. 表 II-1-1 脂肪酸 ME 組成 SuME SME(Ref) C16: C18: C18: C18: C18:

22 表 II-1-2 各種性状項目 SuME SME(Ref) EN 酸化安定性 hours 動粘度 mm 2 /s@40 o C 密度 g/cm o C 酸価 mgkoh/g 0.8 過酸化物価 meq/kg ヨウ素価 gi 2 /100g % 残留炭素量 wt-% 0.01 水分含有量 ppm 562 また,100% 残留炭素量も低く, 燃焼室内でのカーボンデポジットの形成も尐ないと推察される. なお, 酸価と水分含有量がそれぞれ EN 規格で 0.5mgKOH/g 以下および 500ppm 以下となっており, これらより若干高 い値であるが, 誤差範囲と思われる. 4) エンジン性能および排気特性 (a) 機関負荷の影響 図 II-1-4 は, 機関回転数 Ne=1800rpm 一定, 燃料噴射時期 Inj.T= -5 deg.ca-atdc( 上死点前クランク角 度 5deg の意 ) において, 正味平均有効圧力 BMEP に対する, 正味熱効率 e, 正味燃料消費率 BSFC,NOx,Smoke, PM,PM 中の ISF および SOF,THC,CO の変化を示す. 図から,BSFC は,SuME および SME ともに軽油 (Gas oil) よりも値が高い. これは, 燃料の発熱量が軽油 よりも低いためである. そこで, 発熱量ベースでの比較となる正味熱効率は.SuME および SME ともに軽油と 変わらない. かえって SuME の B5 の効率が若干悪いことがわかる. また,Smoke は,SuME および SME ともに高 負荷運転時でも軽油よりも低い.B5 においても, 軽油より低く, スモーク排出量の低減の観点では,B5 で も十分と言える. なお,Smoke の測定は,BSU の単位で 0-10 で表し,10 が一番高い値であり, 今回の測定値の 零以下は, ほとんど無煙に近い値を意味している.NOx に関しては, いずれも軽油より若干高い値を示して いる. また,SuME および SME ともに SOF 排出量は, 中低運転時に軽油よりも高いため PM 排出量が高く,SME よりも SuME の方が若干高いこともわかる. これは, 自着火性の高い脂肪酸 ME 成分であるパルミチン酸 ME(C16:0) が SME よりも SuME の方が低いため, 未燃焼の燃料成分が残りやすいためと考えられる. なお,THC は軽油 より低く,SME よりも若干低い.CO は軽油よりも高い値と示している. (b) 機関回転数の影響 図 II-1-5 は, 機関回転数を低速から高速まで変化させた際の機関性能および廃棄特性を示している. 図 から, 機関回転数に係わらず,SuME の B100 は,BSFC が軽油よりも悪いが, 熱効率では軽油と変わらない. Smoke もほとんど軽油と変わらない.NOx は,B5 が全回転数で若干低い. 図から,THC は全回転域で軽油よりも低いものの,SOF が中 高速で高い値を示している.CO に関しては, B100 および B5 ともに軽油よりも若干高い. なお, 機関回転数が増すほど, 燃焼室での高温保持の実時間が 短くなるため,NOx は機関回転数の増加とともに低減される. また, 中 高速で B100 において SOF が高い値 を示すのは, 高温保持時間が短いため, 気化性が軽油よりも务る B100 では, 混合気が燃料過濃となりやす く, それがそのまま未反応のまま排出され,SOF が増加したと考えられる. (c) 燃料噴射時期の影響 図 II-1-6 は, 燃料噴射時期を変更した際の機関性能および排気特性を示している. 一般に, 燃料噴射時 期を遅らせる ( たとえば,-7.5deg.CA-ATDC から TDC へ ) ことによって,NOx が低減される, 図に示されてい -22-

23 ISF g/kwh CO ppm SOF g/kwh PM g/kwh THC ppmc e % NOx ppm BSFC g/kwh Smoke BSU るように, 噴射時期を遅らすほど NOxは下がるが,SuME のレベルは軽油よりも高い. 一方, 噴射時期を遅らせると黒煙の排出量が一般に増加するが,100MPa の高圧噴射のため, 無煙運転が可能となっている. 正味熱効率は,TDCまで噴射時期を極度に遅らせると低下することがわかる. この傾向はいずれの燃料も同様である. 図から,SuME のSOFの排出量は, 噴射時期を遅らせることによって低下することがわかる. つまり, 十分に圧縮した高温雰囲気へ噴射する方が気化がよくなることと, 自着火が確保され未燃焼成分が減るものと考えられる. ただし, 極度の噴射時期を遅らせると, かえってSOF やCOが増加する傾向を示す. Ne=1800rpm, Inj.T=-5 deg.ca ATDC SuME B100 SuME B5 SME B100 Gasoil SuME B100 SuME B5 SME B100 Gasoil BMEP MPa 図 II-1-4. 機関負荷が正味熱効率 e, 正味燃料消費率 BSFC, 排気中の窒素酸化物 NOx, 黒煙 Smoke, 微粒 子 PM,PM 中の可溶有機成分 SOFと不可溶成分 ISF, 一酸化炭素 CO, およびガス状全未燃炭化水素 THCの排出濃 度に及ぼす影響 -23-

24 ISF g/kwh CO ppm SOF g/kwh PM g/kwh THC ppmc e % NOx ppm BSFC g/kwh Smoke BSU BMEP=0.47MPa, Inj.T=-5 deg.ca ATDC 500 SuME B100 SuME B5 400 Gasoil SuME B100 SuME B5 Gasoil Engine speed rpm 図 II-1-5. 機関回転数が正味熱効率 e, 正味燃料消費率 BSFC, 排気中の窒素酸化物 NOx, 黒煙 Smoke, 微 粒子 PM,PM 中の可溶有機成分 SOFと不可溶成分 ISF, 一酸化炭素 CO, およびガス状全未燃炭化水素 THCの排出 濃度に及ぼす影響 -24-

25 ISF g/kwh CO ppm SOF g/kwh THC ppmc PM g/kwh e % NOx ppm BSFC g/kwh Smoke BSU Ne=1800rpm, BMEP=0.57MPa 500 SuME B100 SuME B5 400 Gasoil SuME B100 SuME B5 Gasoil TDC TDC 2.5 Injection timing deg.ca-atdc 図 II-1-6. 燃料噴射時期が正味熱効率 e, 正味燃料消費率 BSFC, 排気中の窒素酸化物 NOx, 黒煙 Smoke, 微粒子 PM,PM 中の可溶有機成分 SOFと不可溶成分 ISF, 一酸化炭素 CO, およびガス状全未燃炭化水素 THCの排出濃度に及ぼす影響 (II-2) ヒマワリ油 BDF(B100) による車両走行試験本走行試験は, 西日本鉄道路線バスにヒマワリ BDF(SuME) をB100 で使用し, その運転上の課題を抽出することを目的としている. 試験は,90 年登録の使用過程車両を用い, とくに走行におけるエンジン潤滑油の燃料希釈と务化状況, 噴射ノズルの先端のデポジット堆積状況を観察した. -25-

26 エンジンオイルの酸価 mgkoh/g 11 月 14 日 12 月 7 日 12 月 27 日 1 月 17 日 2 月 7 日 11 月 14 日 12 月 7 日 12 月 27 日 1 月 17 日 2 月 7 日 1) 使用した車両と分析項目使用した車両は, 短期規制 ( 平成 2 年 ~ 平成 6 年規制 ) 適合車の6 気筒直接噴射式ディーゼルエンジンを搭載した三菱ふそう6D40である. 分析は以下の項目に絞って行った. エンジンオイルの务化 ( 酸価 ) 噴射ノズル先端のカーボンデポジット堆積状況観察 2) 走行試験の結果の概要 a) エンジンオイルの务化状況 B100を燃料とする場合, エンジンオイルに燃料である BDFが混入し, 潤滑油の潤滑性が低下し, 务化が早まることが懸念される. 図 Ⅱ-2-1 は,2 台の車両をおよそ3000km 走行するまでの過程におけるオイル酸価の変化を示している. 通常, 务化が進んでいれば酸価が高くなるが, 図から, ほとんど変化が無いことがわかる. なお, 酸価の計測法は,JIS K2501 電位差滴定法であり,SVC 東京に分析依頼して行われた 車両 No.4517 車両 No.4516 図 Ⅱ-2-1 走行過程におけるエンジンオイルの酸価の変化 b) 噴射ノズル先端のカーボンデポジット堆積状況図 Ⅱ-2-2 ~5 は, 走行試験前後のノズル先端部の様子とノズル開弁圧の計測結果を示している. 図 Ⅱ-2-4 と5 を比較すると, ノズル開弁圧は, 走行前後でほとんど変化がないことがわかる. 噴霧の様子に関しては,2007 年 11 月 13 日の試験出場時に 不良 と判定された2 筒や4 筒のノズルは,2008 年 2 月 25 日の試験入場時にも同じ 不良 であったことから, 噴霧の様子には変化がないと思われる. しかし, 図 Ⅱ-2-2 と3 におけるノズル先端部のカーボンデポジットの堆積量を観察した結果, 軽油走行後 ( 今回の走行前 ) の図 Ⅱ-2-3 上段の写真の2,4,5 番ノズルにおいても, かなりのカーボンが堆積しているが, 噴孔は確認できる. しかし, 走行運転後 ( 図 Ⅱ-2-3 下段の写真 ) のノズル先端において, 噴孔の確認が困難なほどカーボンが堆積しているのがわかる. さらに, 走行前にノズルチップを新品に交換した 1,3,5 番ノズルにおいては, 今回の走行距離の3000km 程度の走行運転でも, かなりカーボンが堆積したことが示されている. なお, カーボンが堆積しても, 図 Ⅱ-2-4 および5 で示されたように噴霧状態にはほとんど問題が生じていないことは, 噴孔内に析出物が固着していないことを意味している. なお, 一般に軽油運転時の堆積したカーボンは, 乾いた性質のものであり, 負荷の変化によって堆積 脱落を繰り返すため, 問題になることは尐ない. しかし,BDF の場合は, 固着した高粘性の堆積物となることがある. とくに低品質のバイオディーゼル燃料の場合, その残留トリグリセリド -26-

27 や残留グリセリンの量に比例して, カーボンデポジットを生成量も増すと考えられている. 図 Ⅱ-2-2. 走行試験前後の燃料噴射ノズルホルダの様子 -27-

28 2008 年 2 月 25 日 図 Ⅱ-2-3. 走行試験前後の燃料噴射ノズル先端部の様子 -28-

29 図 Ⅱ-2-4. 走行試験前の燃料噴射ノズル開弁圧および噴霧の状況 -29-

30 図 Ⅱ-2-5. 走行試験後の燃料噴射ノズル開弁圧および噴霧の状況 -30-

31 C) まとめ今回の走行試験では, とくに走行に影響が生じるようなトラブルは確認できなかったが, ノズルチップ先端部へのカーボンデポジットの堆積が, 通常の軽油運転よりも多いことは, 間違いない. しかし, 今後, パイロット噴射やポスト噴射を行う新長期規制対応車両などでは, エンジンオイルへのBDFの混入の問題や, コモンレール式高圧燃料噴射システム用の長微細燃料フィルター (5ミクロン以下 ) では, 燃料中の不純物, たとえばステロールなどが付着しフィルターが目詰まりすることなどが報告されており, 最新排気規制対応車両を使用する際には注意する必要がある. 開発課題 [III] 流動点降下剤の大量生産と新規利用方法の開発化審法の申請 MSDMの作成は昨年度実施した 化審法の申請に際しての分解試験結果から 大規模生産への認可申請に際しては多大な試験費用が予想される 弊社の資金状況を鑑み 大量生産は国内大企業と共に海外でOEM 生産を目指し 国内においては現在取得した化審法の認可範囲 年産 1トン以下の小規模生産のみに限定することとし 製造プロセスを確立した BDF の低温流動特性は 流動点のみならず曇り点 (CP) 目詰まり点 (CFPP) で評価されている 特にEU では CFPPが重要視されている 我々が新規に開発した添加剤 OzOil は 流動点改善効果の高いことを既に昨年度報告した 本年度は ひまわりBDFのCFPP を改善する方法について検討し 異種の添加剤を混合使用することによって流動点のみならず目詰まり点をも改善し 3 号軽油に匹敵する低温流動特性を付与することに成功した (III-1) 小型添加剤製造設備の確立と製造原料の決定 a) 小型添加剤製造設備の確立我々が開発した新規添加剤は 植物油をオゾン処理することにより得られるが 添加剤を構成する化学物質は新規化学物質と見なされ 化学物質審査規制法 ( 化審法 ) の対象となる 現在 添加剤について 少量新規化学物質製造 の申請は行っており 年間 1トン以下であれば製造することができる しかし 年間 1トンを超えて製造しようとすれば 低生産量新規化学物質製造 の届出を行わなければならない 昨年度の SCF 流動点降下剤の安定性評価試験 において 分解度試験 ( 非 GLP) を行ったが これは 低生産量新規化学物質製造 申請のための予備試験であった 化審法の分解度試験としては BOD 分解度が60% 以上 分解生成物が 1% 未満 物質終始 90% 以上であれば 良分解 と判定され 低生産量新規化学物質製造 が許可される しかし SCF 流動点降下剤は 標準活性汚泥による BOD 分解性は 61% と良好であったものの 分解生成物が多数確認できたため 良分解 とは判定されなかった そのため 現状では 低生産量新規化学物質製造 の申請が出来ず 年間生産量は 1トンまでしか製造できない よって 今年度も添加剤の大量生産装置を設置せず 小型製造設備を改良し 製造コストを下げ 生産量 3 kg/ 日で安定的に製造できるように改良した 添加剤は オゾン - 酸素混合ガスを植物油に通気して製造される これまでオゾンを発生させるのに必要な酸素ガスは シリンダーに入った圧縮ガスを利用していた しかし 添加剤製造に非常に多くの酸素ガスを要するため 酸素ガスのコストが非常に高く 製造コスト ( 原材料費 + 電力費用 ) の75% を占めていた 製造コストを下げるため酸素ガスの供給方法を検討した結果 液体酸素から酸素ガスを供給する方が大幅にコストを下げ 10 分の1 以下になることが分かった そこで 新たに液体酸素から酸素ガスを供給する設備を設置した ( 図 III-1-1) -31-

32 図 III-1-1 酸素ガス供給設備 ( 左側の容器に入っている液体酸素は 右側にある蒸発器でガスになり 供給される ) 次に添加剤の製造コストを下げるために オゾン発生器の発生効率を上げることを検討した 現在弊社が使用しているオゾン発生器 (Ozonia CFS-6A) は 水冷が必要であり 十分な冷却能力がないと不安定になり オゾン発生効率が低下していた そこで新たに冷却装置 (Eyela 製冷却水循環装置 CA-3110) を設置し オゾン発生効率の改善を図った その結果 オゾンの発生は安定し オゾン発生効率も 70% 近く上昇した 図 III-1-2 に添加剤製造設備の全体図を示すが 上記 2 点の改良により 製造コストを 20 分の1にすることができた 図 III-1-2 添加剤製造設備 上記設備を利用して 2 ヶ月間連日運転し 132 kg の添加剤を製造した 製造された添加剤の品質は良好で 生産 量も 3 kg/ 日で安定的に添加剤を製造できるようになった b) 原料油脂の精製度合いの検討食用植物油は 通常油脂植物の種子から圧搾等により得られた粗油を 4 段階で精製されて食用となる 搾油脱ガム脱酸脱色脱臭 1 脱ガム油 2 脱酸油 3 脱色油 4 精製油 -32-

33 新規添加剤の研究には これまで精製油から製造した添加剤を用いてきたが 精製度合いが上がればそれだけ原料コストが上がってしまう 一方 精製度合いの低い油脂を原料として使用することで 製造中に余分な副生成物が生成し 添加剤としての性能が悪化する可能性がある また 製造にオゾンガスを利用するため 主反応とは別の反応が起こることで 製造時の危険性が上がる可能性もある そこで 新規添加剤の油脂原料として どこまで精製する必要があるかを検討した 食用油の精製工場より 各精製段階の菜種油 4 種 (1 脱ガム油 2 脱酸油 3 脱色油 4 精製油 ) を入手し 製造した添加剤の性能を比較した 表 III-1-1 は ひまわり油又は大豆油より製造したバイオディーゼルに 4 種の菜種油から製造した添加剤を 1 重量 % 添加した時の バイオディーゼルの曇り点及び流動点である 曇り点及び流動点は 田中科学機器製作 流動点 曇り点試験器 MPC-101A で分析した ひまわりバイオディーゼルの流動点は -4 であり 4 種の菜種油添加剤を加えると 添加剤の違いに関わらず流動点は-32 まで降下した 4 種の添加剤の流動点降下作用には違いが見られなかった 大豆バイオディーゼルの場合も同様に 流動点が -2 のバイオディーゼルが 添加剤の違いに関わらず流動点は -6~-7 まで降下し 精製度合いによる流動点降下作用の違いは見られなかった 表 III-1-1. 精製度合いの違う 4 種の菜種油添加剤の流動点降下作用への影響 曇り点 [ ] 流動点 [ ] ひまわりバイオディーゼル + 1% 脱ガム油添加剤 + 1% 脱酸油添加剤 + 1% 脱色油添加剤 + 1% 精製油添加剤 大豆バイオディーゼル + 1% 脱ガム油添加剤 + 1% 脱酸油添加剤 + 1% 脱色油添加剤 + 1% 精製油添加剤 精製度合いの違いにより 添加剤の構造にどのような影響があるかを調べるため 各添加剤の 1 H-NMR 分析を行った NMRは Bruker 製 AVANCE-600 NMR Spectrometer を使用した その結果 精製度合いの違いにより新たな構造を示すピークは見られなかったものの 流動点降下作用を示す主生成物 ( オゾニド ) と副生成物 ( アルデヒド ) の割合に違いが見られた 図 III-1-3 に4 種の添加剤に含まれる オゾニド構造とアルデヒド構造の割合 ( トリグリセリドを 1とする ) を示す 精製度合いの最も良い精製油から製造された添加剤には 流動点降下作用を示すオゾニドが最も多く含まれ 副生成物であるアルデヒド類の割合が低かった 一方 最も精製されていない脱ガム油からの添加剤には オゾニドの割合が低くアルデヒド類の割合が最も高かった 脱酸油からの添加剤では オゾニドやアルデヒド類の割合を見ても 精製油と比べてそれ程差がなかった -33-

34 トリグリセリドを 1 とした時の各構造の割合 精製油白絞油脱色油脱酸油脱ガム油 ,2,4-trioxolane 主生成物主反応物 ( オゾニド ) 副反応物副生成物 -CH2COH ( アルデヒド ) 図 III-1-3. 精製度合いの違いによる添加剤製造時の生成物への影響 上記結果より 精製度合いの違いにより 添加剤の流動点降下作用には影響が見られなかったものの その構造には違いが見られた 精製度合いが良い程 添加剤製造中の主反応が進み 副生成物の生成割合が低下した 添加剤製造時の安全面を考えると 主生成物以外の物質が多く生成されるということは好ましくない よって 添加剤の原料油脂としては 脱ガム 脱酸処理をした油脂が好ましいと判断した バイオディーゼルの原料であるひまわり粗油から添加剤の原料油脂を得るため 新たにひまわり油精製設備を 設置した 精製プロセスを下記に示す 原料の供給ひまわり粗油の投入脱ガム工程粗油に水を加え 加温し 遠心分離機にてガム質を除去脱酸工程脱ガム油にリン酸を加え水溶性のガム質を除去後 苛性ソーダを加え脱酸洗浄工程脱酸油を水で洗浄し セッケン分等を除去精製工程蒸発缶で 洗浄油内の水分を除去 まず 脱ガム工程で 粗油に水を少量加え加温し 水溶性のガム質 ( 主にリン脂質 ) を遠心分離によって除去する 次いで脱酸工程で リン酸 苛性ソーダを添加して 遊離脂肪酸をセッケン分にして除去する 得られた脱酸油を洗浄工程で水洗し 最後に精製工程で蒸留により水分を除去する 本精製設備によりひまわり油を精製したところ 各工程において表 III-1-2 のような性状の油が得られた ガム分は 脱ガム工程で約 80% 除去され 脱酸工程において完全に除去された 遊離脂肪酸 (FFA) は 脱酸工程で約 70% 除去され 洗浄工程において完全に除去された 最終的に得られたひまわり油は 中性油を 99.99% 占めるまで精製された この精製油を原料として製造された添加剤は これまで使用していた食用植物油を原料とした添加剤と比べても 遜色なかった -34-

35 表 III-1-2. 各工程におけるひまわり油の性状 (III-2) ニートひまわり BDFのCFPP ( 目詰まり点 ) の改善方法の開発我々は植物油を原料とした流動点改善剤を既に開発し その特徴を明らかにしてきた 本添加剤 OzOil は 菜種 BDF ひまわり油 BDFなど飽和脂肪酸含有量の尐ないBDF に対しては 写真 III-2-1 および表 III-2-1 に示すように 結晶の凝集化を著しく抑制し BDFの低温下での流動性を維持することが出来る バイオディーゼルの偏光顕微鏡写真 パーム BDF (10 ) 無添加 + 1% OzOil ひまわり BDF (-20 ) 無添加 1% OzOil 写真 III-2-1. BDFの結晶生成と添加剤によるその抑制効果 -35-

36 表 III-2-1. OzOil の各種 BDF に対する流動点改善効果 バイオディーゼルの結晶化への OzOil の影響を調べるため 示差走査熱量計 ( 島津製作所製示差走査熱量計 DSC-60) を用いてひまわりバイオディーゼルの熱分析を行った 図 III-2-1 にひまわりバイオディーゼルと 1% OzOil 入りひまわりバイオディーゼルの DSC 曲線を示す DSC 曲線より OzOil の有無により 結晶化温度はほとんど変わっていないが ピークの大きさには大きく差が見られた 添加剤が混合されたことにより ひまわりバイオディーゼルの結晶化による発熱量は大きく低下した これは OzOil によりバイオディーゼルの結晶に違いがあることが示された 図 III-2-1. ひまわりバイオディーゼルの DSC 曲線 ( 上 : ひまわりバイオディーゼル下 :1% OzOil 入りひまわりバイオディーゼル ) -36-

37 軽油の品質規格は 低温流動性の違いによって特 1 号から特 3 号まで 5 段階に分類されており ( 表 III-2-2) 季節 地域によって使い分けられている 特 3 号は 厳冬期の北海道などで用いられる 表 III-2-2. 国内軽油の低温流動性に関する規格 特 1 号 1 号 2 号 3 号 特 3 号 動粘度 (30 ) [mm 2 /s] 2.7 以上 2.5 以上 2.0 以上 1.7 以上 流動点 [ ] +5 以下 -2.5 以下 -7.5 以下 -20 以下 -30 以下 CFPP [ ] -1 以下 -5 以下 -12 以下 -19 以下 引火点 [ ] 50 以上 45 以上 BDFの低温流動特性も 流動点のみならずCFPP( 目詰まり点 ) 曇り点でも評価される 特に EUでは CFPP による評価が一般的である そこで ひまわりバイオディーゼルを用い 流動点だけでなく 曇り点を改善する方法を検討した 曇り点 流動点の分析には 田中科学機器製作 製流動点 曇り点試験器 MPC-101A を CFPP には 田中科学機器製作 製目詰まり点試験器 AFP-102 型を用いて行った ひまわりバイオディーゼルに OzOil を1 重量 % 加えた時の低温流動性を表 III-2-3 に示す OzOil により流動点は -21 まで降下させることができているが 目詰まり点 曇り点はほとんど改善できなかった 表 III-2-3. ひまわりバイオディーゼルの低温流動性 曇り点 [ ] 目詰まり点 [ ] 流動点 [ ] ひまわりバイオディーゼル % OzOil 入りバイオディーゼル 表 III-2-3, 4 に示されるように OzOil の流動点改善効果は優れているが 目詰まり点および曇り点への改善効果は見られない 対照実験に用いた Infineum, Clariant, Chimec は主にヨーロッパで市販されている化学合成品 ( 表 III-2-5) であり 目詰まり点については優れた効果を示すものもある そこで 異種の添加剤を組合せ 流動点と目詰まり点への相乗効果が現れるかを検証した その結果 表 III-1-5 に示すように 流動点を 36 o C 目詰まり点を 17 o C にまで改善できる組合せ 0.5% OzOil + 0.1% Chimec を見出した この複合添加剤の利用によって ひまわりBDF に3 号軽油並みの低温流動性を付加させることが可能となった これらの実験結果から明らかなように 流動点 目詰まり点の改善は可能となったが 曇り点については何ら改善されていない 曇り点は 飽和脂肪酸の結晶化に起因するものであり 曇り点を改善するためには飽和脂肪酸メチルエステルを選択的に効率よく除去する方法の新たな開発が今後必要となる 表 III-1-4. 各種添加剤の低温流動性改善効果 低温流動性改善剤 曇り点 [ ] 目詰まり点 [ ] 流動点 [ ] ひまわり BDF % OzOil 添加 % Infineum R488 添加 % Clariant 5305 添加 以下 0.1% Chimec 6635 添加 以下 -37-

38 表 III-1-5. 海外で利用されている低温流動性改善 表 III-1-6. 複合添加剤によるひまわり BDF の低温流動特性の改善 低温流動性改善剤の組合せ 曇り点 [ ] 目詰まり点 [ ] 流動点 [ ] ひまわり BDF % OzOli +0.1% Infineum R % OzOil +0.1% Clariant 以下 0.5% OzOil +0.1% Chimec 開発課題 [IV] BDF 混合軽油の低温流動性改善パームBDF 混合軽油の低温流動性を改善し BDF 混合比率を20% まで高めることを目標とした 流動点については 20%BDF においても 20 o Cと改善できたが 目詰まり点から判断して混合比 20% での使用は困難と判断した 1) パームBDF 混合軽油最も 低温流動性の悪いBDF は パーム油を原料としたものである ( 表 IV-1-1) このため国内では 安全性を考慮して BDF5% を軽油に混ぜたBDF 混合軽油について強制品質規格が設定されている しかし 昨年 12 月東京都で試用されたパームBDF 混合軽油 (B5) によってもトラブルが発生したと言われている これが低温流動性による可能性も考えられるため OzOil によってどれほどパームBDF(B5) の低温流動特性値が改善できるのかを検証した 表 IV-1-2 はパームBDF 混合軽油のパームBDFの割合を増加した場合の流動点の変化 およびそれに対する OzOil の添加効果を示したものである なお BDF 混合軽油の調製に用いた軽油は三井石油からのものを用いた パーム BDF 20% を添加した場合の混合軽油の流動点は - 8 o C に上がり OzOil 0.5% を添加すれば 20 o C にまで低下する しかし 曇り点 目詰まり点への改善効果を確認する必要がある 軽油の低温流動性は 原油の採掘場所や軽油の精製方法によってことなるため ここでは三井石油 三愛石油から軽油を調達し パームBDF 混合軽油 B5を調整した 表 IV-1-3 から明らかなように, B5 パーム BDF 混合軽油に1% のOzOil を添加することによって 流動点 目詰まり点に大きな改善効果が見られ 3 号軽油に匹敵する低温流動特性を付与することが出来た これによって 冬季においても安心してパームBDF 混合軽油 B5を使用することが出来る しかし B5 以上の混合割合については目詰まり点の安全基準を満た -38-

39 すことが困難なように思われる パーム BDF 混合軽油の目詰まり点をさらに改善するためには 飽和脂肪酸メチルエステルを選択的に取り 除く技術の開発が必要である これについても一案を有している 表 IV-1-1. パーム BDF の燃料特性と 4 脂肪酸組成 パーム BDF 脂肪酸組成 [%] 比重 (15 ) 動粘度 (40 ) [cst] C12:0 C16: 曇り点 [ ] 12.0 C16: 流動点 [ ] 10.0 C18: 引火点 [ ] C18:1 C18: C18: C20: unknown 0.75 表 IV-1-2. パームBDF 混合軽油の流動点に及ぼす BDF 混合割合の影響および OzOil の改善効果パーム混合軽油の流動点に及ぼす BDF 濃度の影響 軽油 95% + Palm BDF 5 % 軽油 90% + + Palm Palm BDF10% 軽油 80% + Palm BDF 20% 軽油 70% + Palm BDF 30% 曇り点 [ ] 流動点 [ ] パーム BDF 混合軽油の流動点に及ぼす OzOil の効果 軽油 95% + Palm BDF 5 % + 0.5% OzOil 軽油 90% + Palm BDF 10% + 0.5% OzOil 軽油 80% + Palm BDF 20% + 0.5% OzOil 軽油 70% + Palm BDF 30% + 0.5% OzOil 曇り点 [ ] 流動点 [ ] 以下 以下 表 IV-1-3. OzOil のパーム BDF 混合軽油 (B5) に対する低温流動特性の改善効果 三井石油 2 号軽油で調整したパーム BDF 混合軽油 流動点 (oc) 目詰まり点 (oc) 曇り点 (oc) B5 ー 19 ー %OzOil <-34.0 ー

40 三愛石油 2 号軽油で調整したパーム BDF 混合軽油 流動点 (oc) 目詰まり点 (oc) 曇り点 (oc) B5 ー 15.0 ー 8.0 ー % OzOil ー 30.0 ー 12.0 ー 実用化開発の期間中に特許又は実用新案の登録の出願をしているときはその状況発明名称 : ディーゼルエンジン用混合燃料及びその流動点降下方法出願番号 : 特願 出願日 :2007(H19) 年 4 月 23 日出願人 : サンケァフューエルス株式会社 4. 実用化開発の成果 ( 実用化開発の成果は具体的に詳細に記載し 実用化開発の成果を適用させるため 具体的方法 適用上の問題点及び実用化開発の技術的 経済的効果 公害防止効果等について 具体的 かつ 詳細に記載すること ) 開発課題 [I] パイロットプラントを用いた高品質ひまわりBDF の連続生産 における成果筑波大学が担当したBDF 生産プロセスの数値シュミレーションにより 従来の一段階反応では EU14214 が規定する反応中間体の濃度を満足することが出来ず 2 段階反応が必須であることが指摘された この結果を踏まえて当初予定していたパイロットプラントの設計を変更した 新たな反応プロセスに基づいてプラントを建設し ここで生産された製品の燃料特性 反応中間体などを詳細に分析し 当初予定した規格 EN14214 を十分満足するものであることを確認した これによって 今後のスケールアップへの指針が明確となった 原料物質に依存する燃料特性の一つである酸化安定性の検討は実用化において必須の項目である 特に不飽和脂肪酸含有量の高いひまわりBDFについては慎重に抗酸化剤を選択することが必要である 抗酸化剤は フェノール系とアミン系とに大別されており 比較調査の結果 ひまわり BDFにはアミン系が有効であり 1200 ppmで規格を満足することを明らかにした これによって 酸化安定性が欠点と言われていたひまわりBDF の利用促進が図れることとなった さらに 酸化安定性と関る燃料タンクの腐食もんだいについてもその原因がタンク中に存在する水滴であることを究明し 今後のBDF 実用化におけるノウハウを蓄積した 開発課題 [II] パイロットプラントで生産されたヒマワリBDF のエンジン排気特性と長期走行試験 滋賀県立大学山根研究室および西日本鉄道によって 定置コモンレールエンジを用いた排気ガス特性の調査が行われ 排気特性の解析が行われた また 実車 2 台 (6 気筒直接噴射式ディーゼルエンジンを搭載した三菱ふそう6D40) による3000 km 走行試験では エンジン潤滑油の燃料希釈と务化状況, 噴射ノズルの先端のデポジット堆積状況を観察した. Smoke は, ひまわりBDFおよび大豆 BDFともに高負荷運転時でも軽油よりも低く ほとんど無煙に近い値であった B5においても, 軽油より低く, スモーク排出量の低減の観点では,B5でも十分と言える. 排気ガスの可溶有機成分 (SOF) については 中 高速回転時に B100において高い値を示す これは, 高温保持 -40-

41 時間が短いため, 気化性が軽油よりも务るB100 では, 混合気が燃料過濃となりやすく, それがそのまま未反応のまま排出されためと考えられる. このSOFの排出量は, 噴射時期を遅らせることによって低下する. つまり, 十分に圧縮した高温雰囲気へ噴射する方が 気化がよくなることと, 自着火が確保され未燃焼成分が減るものと考えられる. これらの SOFに関する知見は BDFの引火性 気化性を高めることの重要性を示唆している 具体的な方法として BDF 混合軽油 (B5) の利用 また我々が開発した流動点降下剤は 流動点のみならず引火点を下げる効果がある よって この添加剤を冬季のみならず 引火性改善効果剤として積極的に常時使用することが考えられる その他の排気特性については 軽油に比べて特段の問題点は見出されなかった 今回の走行試験では, とくに走行に影響が生じるようなトラブルは確認できなかったが, ノズルチップ先端部へのカーボンデポジットの堆積が, 通常の軽油運転よりも多いことは, 間違いない. 今後, パイロット噴射やポスト噴射を行う新長期規制対応車両などでは, エンジンオイルへのBDF の混入の問題や, コモンレール式高圧燃料噴射システム用の長微細燃料フィルター (5ミクロン以下 ) では, 燃料中の不純物, たとえばステロールなどが付着しフィルターが目詰まりすることなどが報告されており, 最新排気規制対応車両を使用する際には注意する必要がある. 開発課題 [III] 流動点降下剤の大量生産と新規利用方法の開発化審法の制限により 生産量が 3 kg/ 日となったが 添加剤製造装置を整備したことによって 安定的に製造できるようになった その整備内容は オゾン発生用酸素ガスの供給装置および冷却水循環装置の新たな設置である この今回の製造装置の整備により オゾン発生効率を改善することができ 製造コストは昨年度比 20 分の1とすることができた 更に 添加剤の原料油脂として必要なスペックを満たすひまわり油を精製するため ひまわり油精製設備を設置したことにより ひまわり粗油から安定的に添加剤の製造が行えるようになった しかし 添加剤の製造コストを削減できたと言っても 現在の製造コストは 1 kg 当たり 1,000 円程度かかり 酸素の利用効率を改善することによって更なるコスト削減が必要である また ひまわりニートBDF のCFPP を改善する方法について検討し 特性の異なる2 種類の添加剤を混合使用することによって流動点のみならず目詰まり点をも改善し得ることを見出した 1 例として 0.5% OzOil + 0.1% Chimec によって流動点を - 36 o C 目詰まり点を - 17 o C にまで改善し 3 号軽油に匹敵する低温流動特性を付与することに成功した 開発課題 [IV] BDF 混合軽油の低温流動性改善 B5 パームBDF 混合軽油に1% のOzOil を添加することによって 流動点 目詰まり点に大きな改善効果が見られ 3 号軽油に匹敵する低温流動特性を付与することが出来た これによって 冬季においても安心してパームBDF 混合軽油 B5を使用することが出来る しかし B5 以上の混合割合については目詰まり点の安全基準を満たすことが困難なように思われる パームBDF 混合軽油の目詰まり点をさらに改善するためには 飽和脂肪酸メチルエステルを選択的に取り除く技術の開発が必要である これについても一案を有しており今後早急にこの技術を確立する -41-

42 5. 実用化開発の成果の企業化及び輸出の見通し (1) バイオディーゼルプロジェクトひまわりBDF について その品質は国際規格を十分に満足するものであり 製造プロセスの信頼性は得られた 今回の実用化開発では 具体的なユーザーを想定し パイロットプラントで試験生産したバイオディーゼルについては 下記の企業にサンプル出荷を行った 企業名 出荷 (KL) 種類 時期 用途 評価 NHK 3.05 B100 H.19.9-H 報道トラック 一部問題発生 他は可 三井物産 住友建機 7.8 混合 H.19.9-H 建機 良好 土浦市 0.27 B100 H 現在 良好 土浦 コミュニティーバス B100 H.20.1 現在 バス 良好 茨城県 0.12 B100 H.20.2 送迎バス 良好 西日本鉄道 1.2 B100 H H.20.3 教習所バス 良好 結果 先述のNHKでのトラブルがあったもののモニター企業からは バイオディーゼルの利用について非常に好評であり 今後も継続して使っていきたいとの意見が大半であった 今後 サンプルを出荷した企業を中心に引き続きバイオディーゼルの試験供給を行っていき 各企業への納入実績を積みながら営業を広げ 下記の販売計画に沿った事業化を目指す計画である バイオディーゼル販売単価 ( 円 /KL) 販売量 (KL) 売上 ( 千円 ) 平成 20 年度 150, ,500 平成 21 年度 150, ,500 平成 22 年度 150, ,500 平成 23 年度 125,000 5, ,000 平成 24 年度 120,000 7, ,000 平成 25 年度 120,000 22,500 2,700,000 平成 26 年度 120,000 22,500 2,700,000 平成 27 年度 120,000 22,500 2,700,000 平成 22 年度までは 現行のパイロットプラントをベースに 試験製造販売が済んだ後に実販売へ移行する計画 しかし パイロットプラントは元々実用化開発の為に設置したラインである為 採算性の面ではまったく優位性を持っていない その為 当初 3 年半は赤字を見込む事になる 平成 23 年度から実生産として生産スケールを上げてバイオディーゼルの供給を行う予定にしており 同年度から徐々に利益の確保が可能と考えている 一方実生産へ移行するときの問題として 生産能力 50 kl/ 日の実用装置の制作費も15 億円程度と国際競争力があるが 生産性解析の結果 BDF 生産コストに占める原料費 ( ひまわり粗精製油 ) が極めて大きくこの削減が今後の鍵となる事が明確となった よって 弊社では価格 量共に安定的に原料を確保する為 広大な遊休地を有する東南アジアの国々において大規模なひまわりプランテーションを構築し オンサイトでBDF の生産を2011 年に実施することを計画している 製造されたBDF の一部を現地で使用して炭酸ガス排出権 (CDM) を得ると共に 残りを日本に輸出する いわゆる バイオマス日本総合戦略が推薦する 開 -42-

43 発輸入型 の生産を目指す計画である 現在 この実生産計画に向けて フィリピン企業との提携を進め ており 平成 20 年度には約 10~50ha のひまわり栽培を開始する予定である また国内 地元では よりバイオディーゼルの普及を促進する為に 平成 19 年 7 月に 土浦地域バイ オディーゼル燃料普及協議会 を設立し 地元を中心とした茨城県地域でのバイオディーゼル普及に力を 入れ始めている 土浦地域バイオディーゼル燃料普及協議会 設立 : 平成 19 年 7 月 31 日 役員 : 会長松村正利 ( 筑波大学名誉教授 サンケァフューエルス株式会社取締役会長 ) 会員 : 茨城県 土浦市 筑波大学 中央農業研究所 NPO 法人まちづくり活性化土浦 土浦商工会議所 関東鉄道 関彰商事 宇田川石油 サンケァフューエルス 大塚倉庫 (2) 添加剤プロジェクト 新規添加剤 OzOil は バイオディーゼルだけでなく バイオディーゼル混合軽油に対しても 低温流動特性を改善 する効果がある事が実用化開発を通して明確となった しかし 化審法の規定により 現状では年間 1 トン以上の国内 での製造 また輸入が出来ない そこで バイオディーゼル市場が既に大きい欧米での展開が考えられる 海外での展開を考えると 弊社単独での事業化は難しく 大手商社と組んで添加剤の事業展開を行っていく方向を 模索 現在その準備を進めており 平成 20 年度中に商社との取組が決まり 21 年度から商品として展開していく予定 である 添加剤 販売単価 ( 円 /KL) 販売量 (KL) 売上 ( 千円 ) 平成 20 年度 500, 平成 21 年度 500,000 3,000 45,000 平成 22 年度 500,000 4,200 63,000 平成 23 年度 500,000 5,900 88,500 平成 24 年度 500,000 8, ,500 平成 25 年度 500,000 11, ,000 平成 26 年度 500,000 12, ,000 平成 27 年度 500,000 14, ,500 国内での化審法による制限と 海外で展開する場合には輸送の面からも海外で生産した方がコストも低くて済むことから 海外企業へ委託生産する計画である 既に海外にある大手のオレオケミカルメーカーと接触している しかし 日本の化審法のように 米国の TSCA 欧州の REACH 等新規化学物質に対する製造量の規制がある 海外で添加剤が新規化学物質にあたるか 製造量の規制はどうなっているか等 法律面でクリアしなければいけない 更に製造コストを下げていく必要がある 他社添加剤の販売価格を参考にすると 最終的には本添加剤も 1 L 当たり 500~800 円程度に設定する必要がある -43-

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