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4 目次 第 1 章プロジェクト概要 プロジェクトの目的 スケジュール 実施方法 調査の成果品... 1 第 2 章 SEZ 開発マスタープランへの提言 目標とビジョン 開発経済フレーム 開発戦略 官民連携パートナーシップ 空間計画 投資優遇策及び法令整備 実施計画 第 3 章開発ガイドラインへの提言 開発ガイドライン概要 ガイドラインの内容 第 4 章各種提言の背景 ( 現状分析結果 ) インドネシア国の経済と産業 投資先としてのインドネシアの競争優位性 インドネシアの産業 貿易構造及び SEZ の開発効果 SEZ の先進事例 i

5 図目次 図 2.1 SEZ 成功への必須要素... 2 図 2.2 インドネシア国全体及び工業セクターの GDP 予測... 3 図 2.3 SEZ 開発のための地域との連携... 4 図 2.4 ボトムアップ及びトップダウン双方向による SEZ 開発... 5 図 2.5 SEZ を構成するゾーン... 6 図 2.6 インドネシア国における SEZ 開発への提案 (3 タイプ )... 7 図 2.7 SEZ タイプ別ゾーン構成... 8 図 2.8 SEZ 開発計画案 1( 積極開発案 ) 図 2.9 SEZ 開発計画案 2( 限定開発案 ) 図 2.10 SEZ 開発計画案 3( 消極開発案 ) 図 2.11 インドネシア国の SEZ 開発適地 ( 州 ) 図 2.12 競合国の財政的インセンティブ ( 法人所得税の減免期間 ) 図 2.13 SEZ 実施に向けたロードマップ 図 2.14 SEZ 実施工程とステークホルダーの役割分担 図 3.1 財務分析における 5 つのステップ 図 3.2 経済分析における 4 つのステップ 図 4.1 インドネシアのネット FDI の推移 ( 百万ドル : 名目価格 ) 図 4.2 ASEAN 各国における対 GDP FDI 比率の推移 図 年におけるインドネシア製造業のスカイラインチャート 図 年におけるインドネシア製造業のスカイラインチャート 図 4.5 SEZ の生産誘発効果 図 4.6 アジア各国における輸出加工区 自由貿易地区 SEZ 開発の歴史 図 4.7 SEZ 機能の変遷 図 4.8 SEZ の開発規模 ii

6 表目次 表 2.1 SEZ の開発目標と期待される効果... 4 表 2.2 インドネシア国における SEZ3タイプの提案... 6 表 2.3 SEZ タイプ別ゾーン構成要素... 7 表 2.4 SEZ 開発適地選定方針 表 2.5 SEZ 開発計画案の環境影響評価項目とスコアー 表 2.6 SEZ 開発計画案の評価項目とスコアー 表 2.7 SEZ 開発計画案の評価結果 表 2.8 特定 SEZ 開発適地評価のための分析項目 表 2.9 特定 SEZ 開発適地 ( 州 ) 表 2.10 SEZ 開発計画まとめ ( 開発箇所数 ) 表 2.11 SEZ 開発計画まとめ (SEZ 開発適地面積 ) 表 2.12 インドネシアが付与している財政的インセンティブ 表 2.13 SEZ に付与すべきインセンティブ ( 提案 ) 表 2.14 生産に使用する機材 原材料の輸入に対する付加価値税 (VAT) 及び関税の免除 ( 提案 ) 表 2.15 競合国等の非財政的インセンティブ 表 2.16 関連法令条文等の修正案 表 4.1 中期国家開発戦略の位置づけ 表 4.2 SEZ 開発に係る主要現行法令 表 4.3 SEZ に類似した既存経済ゾーンの法令等 表 4.4 SEZ 開発による直接 間接効果 表 4.5 世界の輸出加工区 自由貿易地区 SEZ 整備状況 表 4.6 地域別の輸出加工区 自由貿易地区 SEZ 整備状況 表 4.7 アジアにおける SEZ 開発の評価 iii

7 略語表 ACFTA AFTA AMDAL ASEAN BAPPENAS BBK BKK BKPM BOI BOOT BOT BUMN CA CaSEZ CMEA CPI DAC DPN ECER-SEZ ECSEZ EJIP EPZ ETDZ FDI FEZ FTZ FY GCA GDP GRDP GHG GIE GIZ GL HTDZ ICT IDR IIGF アセアン中国自由貿易協定 (ASEAN-China Free Trade Zone Area) アセアン自由貿易協定 (ASEAN Free Trade Agreement) 環境影響アセスメント (environmental impacts assessment) 東南アジア諸国連合 (Association of South-East Asian Nations) 国家開発企画庁 (National Development Planning Agency) バタム ビンタン及びカリムン (Batam, Bintan Karimun) バタム経済特区 (Batam SEZ) 投資調整庁 (Investment Coordinating Board Republic of Indonesia) タイ王国投資委員会 (Board of Investment) BOOT 方式 (Build, Operate, Own and Transfer) BOT 方式 (Build, Operate and Transfer) 国有企業 (State-owned enterprises) 協力合意 (Cooperation Agreement) 特定 SEZS (Characterized Special Economic Zone) 経済企画調整省 (Coordinating Ministry for Economic Affairs) 消費価格指数 (Consumer Price Index) 開発援助委員会 (Development Assistance Committee) 国家観光地 (National Tourism Destination) 東海岸経済地域 (East Coast Economic Region) 経済センター SEZ (Economic Center Special Economic Zone) 東ジャカルタ工業団地 (East Jakarta Industrial Park) 輸出加工区 (Export Processing Zone) 経済技術開発区 (Economic and Technological Development Zone) 海外直接投資 (Foreign Direct Investment) 自由経済区 (Free Economic Zone) 自由貿易区 (Free Trade Zone) 会計年度 (fiscal year, from April to March of the following year) インフラ整備担当中央省庁 / 国営企業 / 地方政府 (Government Contract Agency) 国内総生産 (Gross Domestic Product) 国内地域総生産 (Gross Regional Domestic Product) 温室効果ガス (Green House Gas) 一般工業団地 (General Industrial Estate) 一般工業ゾーン (General Industrial Zone) ガイドライン (Guide Line) ハイテック開発区域 (High Technological Development Zone) 情報通信技術 (Information and Communication Technology) インドネシアルピア (Indonesian Rupiah) インドネシア政府補償ファンド (Indonesian Infrastructure Guarantee Fund) iv

8 ILO IP ISIC ITA IZ JBIC JICA JST KAPET KB KSPN LARAP LPI MICE MOF MP MP3EI O&M OECD P3CU PEZA PLN PMA PMDN PPh PPP PTSP R&D RAPBN RKP RPJMN RTRW RUPM SAIDI SCM Agreement SEA SEZ SEZLC 国際労働機関 (International Labour Organization) 工業団地 (Industrial Park) 国際標準産業分類 (International Standard Industrial Classification) 投資税額控除 (Investment Tax Allowance) 工業団地 (Industrial Zone) 国際協力銀行 (Japan Bank of International Cooperation) 国際協力機構 (Japan International Cooperation Agency) JICA 調査団 (JICA Survey Team) 総合経済開発地域 (Integrated Economic Development Area) 保税地区 (Bonded Area) 国家戦略観光地域 (National Strategic Tourism Area) 用地取得及び住民移転行動計画 (Land Acquisition and Resettlement Action Plan) ロジスティック パフォーマンス指数 (Logistics Performance Index) 会議 / インセンティブ旅行 / 国際会議 / イベント (Meeting, Incentive Travel, Convention/conference, Event/Exhibition) 財務省 (Ministry of Finance) マスタープラン (Master Plan) 経済開発加速化 拡充マスタープラン (The Master Plan for the Acceleration and Expansion of Economic Development of Indonesia) 事業運営 管理 (Operation & Management) 経済協力開発機構 (Organization for Economic Co-operation and Development) PPP 中央ユニット (PPP Central Unit) フィリピン経済区庁 (Philippine Economic Zone Authority) インドネシア国有電力会社 (Perusahaan Listrik Negara) 海外投資資本 (Foreign Private Company) 国内投資資本 (National Private Industrial Estate Developer) 所得税 (Income tax) 官民連携パートナーシップ (Private-public-partnership) ワンストップ サービス (One-stop Service) 研究開発 (Research and Development) 政府予算原案 (Draft Government Budget) 政府年次作業計画 (Annual Government Work Plan) 国家中期開発計画 (National Midterm Development Plan) 空間計画 (Spatial Plan) インドネシア投資計画 (Indonesia Investment Planning) 一需要家当たり年間停電時間 (System Average Interruption Duration Index) 補助金 相殺関税協定 (Agreement on Subsidies and Countervailing Measures) 戦略的環境アセスメント (Strategic Environment Assessment) 経済特別区域 (Special Economic Zone) SEZ 地方審議会 (Special Economic Zone Local Council) v

9 SEZNC SME SPIPISE USD VAT VGF WTO SEZ 国家審議会 (Special Economic Zone National Council) 中小企業 (Small Medium Enterprise) 電子投資ライセンスシステム (Electronic Investment Licensing and Information Service) 米国ドル (United States Dollar) 付加価値税 (Value Added Tax) 財務的実施可能性ギャップ補填 (Viability Gap Funding) 世界貿易機構 (World Trade Organization) vi

10 第 1 章プロジェクト概要 1.1 プロジェクトの目的対インドネシア向け海外民間投資の増大による経済振興 産業競争力の強化及び投資主導の経済構造転換を最終目標とし インドネシア国側により SEZ 開発マスタープラン及び SEZ 開発ガイドラインが作成され SEZ 開発促進のための具体的政策 戦略として SEZ 国家開発審議会で活用されることが本プロジェクトの目的である 1.2 スケジュール SEZ 開発はインドネシア国の投資環境改善を目指した国家プログラムとして 下記のスケジュールで定められていた マスタープラン策定 : 2011 年 7 月まで ( 延期 ) マスタープランの承認 : 2011 年以内に最低 2 カ所の SEZ 2014 年以内に合計最低 5 カ所の SEZ ガイドライン : 上記スケジュールに沿って必要に応じて作成 1.3 実施方法本プロジェクトのカウンターパートである投資調整庁 (BKPM) は SEZ 国家審議会の副議長を務めている SEZ 開発マスタープラン及びガイドライン作成に当たっては BKPM に加え SEZ 国家審議会の事務局メンバーと共に作業を実施した 1.4 調査の成果品本報告書は 下記の 3 つのパートから成っている パート A SEZ 開発マスタープランへの各種提言パート B SEZ 開発ガイドライン ( 案 ) パート C 現状と詳細の分析 1

11 第 2 章 SEZ 開発マスタープランへの提言 2.1 目標とビジョン (1) ビジョン SEZ 開発は 更なる多くの外国直接投資 (FDI) を誘致することで 効率的かつ効果的に国家 / 地域経済及び社会の発展と成長に貢献する 産業発展と地域雇用機会の拡大 持続可能な資源利用と環境保全への配慮のもと 地方の開発を促進し 均衡ある国土の発展に寄与することが求められる (2) ゴール 本マスタープランの目標年は 国家中期開発計画 (RPJMN) 及び長期開発計画 ( RPJPN) に準じ 2019 年とする (3) 使命 FDI 促進の成功の鍵は 魅力的なロケーション 望ましいビジネス上の優遇措置 ( インセンティブ ) 整備されたインフラ 優秀な労働力及び合理的な開発コストが 有望な投資家に対して準備されていることである ( 図 2.1 参照 ) SEZ の使命は そのような魅力的なビジネス環境を如何に提供するかである そのために SEZ 開発は適切かつ総合的に計画されなくてはならない 工業分野における投資誘致促進に関して 内部 (SEZ 場内 ) インフラ維持管理費水道下水道など外部インフラ電力通信廃棄物など インフラ 立地 投資誘致促進のための成功要因 物理的条件交通アクセス 利便性資源へのアクセス 裾野産業市場へのアクセス勤務者の居住環境 優遇措置 税制諸手続諸権利など 人件費労働力数労働力品質地域特性 雇用 コストハ フォーマンス 土地収用と補償諸手数料インフラ料金建設費 出典 :JICA 調査団 図 2.1 SEZ 成功への必須要素 2

12 2.2 開発経済フレーム (1) 社会経済フレーム図 2.2 は 工業省戦略計画 に記載されているインドネシア国全体及び工業セクターの GDP 及び伸び率の実績 予測値を示したものである この図によれば 過去において工業セクターの GDP 伸び率は 国全体の GDP 伸び率を大幅に下回っていた 一方 将来は工業セクターの GDP が国全体の伸び率を超える年率 6~9% という高い伸びが期待されている また 工業省戦略計画では 工業セクターの労働者数が毎年約 65 万人増加し 2014 年には 1,721 万人に達すると予測している 出典 : 工業省戦略計画 をベースに JICA 調査団作成図 2.2 インドネシア国全体及び工業セクターの GDP 予測 一方 国連経済社会局人口部の予測によると インドネシア国の人口は 2020 年までに年率 0.83%~0.98% で増加するのに対し 労働年齢人口 (15~65 歳 ) は それを大幅に上回る年率 1.74% で増加するとされている また 都市人口比率については 2010 年の 64.7% から 2020 年には 69.5% に増加すると予測されている 都市化と労働人口の急増が同時に進行し 都市部を中心とした地域で適切な労働機会を提供できない場合 失業率が大幅に増加する恐れがある 工業セクターに期待される高い GDP の伸びと 労働力の吸収を達成するためには SEZ 開発による工業振興及び雇用創出が期待されている (2) SEZ 開発フレーム SEZ 開発 ( 各種工業団地を含む ) による労働者の吸収は 特にアジアにおいて目覚ま しい成果をあげている 2008 年の世界銀行の調査によると アジア太平洋地域にお けるSEZは 同地域の雇用の 2.3% を吸収していると推計されている 一方 インドネシアにおける工業団地による労働力吸収は 全人口の 1.36% にとどまっており 5.91% のマレーシア 4.35% のフィリピン 2.69% のタイ 2.19% のベトナムを大きく 1 1 Special Economic Zones - Performance, Lessons Learned and Implications for Zone Development, 2008, World Bank 3

13 下回っている インドネシア国全体の労働人口 インドネシアにおける SEZ 以外の工 業団地の労働人口 単位面積あたりの労働者数 労働生産性などのデータを予測した上で SEZの開発目標及び期待される効果を表 2.1 の通りに設定した 表 2.1 SEZの開発目標と期待される効果 2009 ( 実績 ) 工業団地 /SEZ の雇用貢献率 1.36% 1.74% 2.37% SEZ 以外の工業団地の直接雇用効果 ( 人 ) 1,429,200 1,644,000 1,706,000 SEZ の直接雇用効果 ( 人 ) - 524,000 1,300,000 SEZ 開発面積 (ha) - 4,100 11,100 SEZ における付加価値創出 (10 億 Rp.) - 74, ,200 出典 : JICA 調査団 2.3 開発戦略 (1) SEZ 開発戦略 SEZ 開発の目的は外国投資家を誘致することにより SEZ 立地地域の経済振興及び社会開発を促進することである SEZ による地域経済 / 社会の開発の為には SEZ と地域との様々な連携が必要である ( 図 2.3 参照 ) 国内関連産業との連携 国内及び国際物流セクターとの連携 リンケージ 賦存資源との連携 出典 : JICA 調査団図 2.3 SEZ 開発のための地域との連携 (i) 国内及び国際物流セクターとの連携 工業生産活動には原料の搬入 製品の搬出という行程があり 適切な品質 / コストの物流サービスが SEZ 開発において必須である そうした物流サービスは生産工場 ( 投資家 ) あるいは SEZ デベロッパーが自立的に整備することは難しく 専門業者あるいは公的な物流サービスが必要である 既存システムを最大限に活用しつつ SEZ 開発を担保する国内 国際物流サービスの確保が重要である (ii) 国内関連産業との連携 工業生産活動においては 部品や原材料を供給する下請企業 製品の仕上げ あるいは梱包などに携わる関連企業との連携が重要である そうした下請 / 関連企業との物理的距離は適切でなければならず 道路などの輸送インフラも整備されていることが求められる 4

14 (iii) 賦存資源との連携 自然資源 人的 ( 労働者 ) 資源 整備イン フラは SEZ をプロモートするための重 TWOFOLD DEVELOPMENT APPROACH 要な地域資源である 自然資源は当該資源を利用する資源加工型工業にとって必須であり 人的資源及びインフラはあ location sector fund らゆる種類の工業が求めるものである etc. 地域資源を有効に活用し SEZ 開発を成 TOP-DOWN Government Led 功させるためには ボトムアップ的な SEZ Development SEZ 開発が基本的手法である 地方政府との協力を確保しつつ マーケットオリ出典 : JICA 調査団エントな SEZ 開発が望まれる 民間資金による SEZ 開発整備 需要に則した最適な開発規模 内容 民間ネットワークを活用した効率のよい工場やテナント等の誘致が可能となるはずである BOTTOM-UP Market Driven SEZ Development 図 2.4 ボトムアップ及びトップダウン双方向による SEZ 開発 一方 国家開発政策との整合 特に均衡ある地域開発の観点からの SEZ 開発も求められており 中央政府によるトップダウン的開発主導も必要である それゆえ 図 2.4 に示すボトムアップとトップダウン双方向からの開発が SEZ 開発においては求められると言えよう (2) SEZ のゾーン構成要素 2009 年制定の SEZ 法 No.39/2009 によれば SEZ は経済地理上及び開発戦略上の有利性を有した地域において開発され 工業 国際交易 その他経済活動など高次の経済価値と国際競争力を期待できる産業が立地するものと規定されている また同法では SEZ は下記の機能を有するゾーンのひとつあるいは複数により構成されることが規定されている i. 輸出加工ゾーン ii. 物流ゾーン iii. 工業ゾーン iv. 技術革新 ( 研究開発 ) ゾーン v. 観光ゾーン vi. エネルギー開発ゾーン vii. その他の経済活動ゾーン SEZ の概念的ゾーン構成を図 2.5 に示す 5

15 SEZ 開発概要コンセプト 教育 医療 観光 輸出加工 MICE 等 その他物流 製造 研究開発 エネルキ ー シナジー 付加価値工業 - ハイテク工業 - バイオ 化学工業 - 一連産業 ( 資源発掘から採取 精製 第 2 次 第 3 次産業まで ) - その他 国際競争力の強化 中小企業などの裾野産業 住宅などの支援施設およびインフラ 出典 :JICA 調査団 図 2.5 SEZ を構成するゾーン 更に SEZ 法は SEZ の立地個所につき下記を規定している 空間計画と整合し 環境保護地域への環境影響がないこと 国際交易ルートあるいは国際海運コース上及びその近傍 あるいは資源ポテンシャル地区に位置していること SEZ 境界が明確なこと (3) SEZ のタイプ 近隣諸国における SEZ 開発事例 豊富な資源等のインドネシア国現況を踏まえ 3 種類の SEZ タイプを SEZ 開発コンセプトとして提案した ( 表 2.2 及び図 2.6) SEZ+(SEZ プラス ) 表 2.2 インドネシア国におけるSEZ3タイプの提案 SEZタイプ経済振興における役割主要な活動 ECSEZ(Economic Center SEZ) 特定 SEZ (Characte r-ized SEZ: CaSEZ) 鉱産資源 エネルギー資源立地型特定 SEZ 農林水産資源立地型特定 SEZ 観光地型特定 SEZ R&D( 含 ICT) 型特定 SEZ 物流型特定 SEZ 出典 :JICA 調査団 中長期的国家経済成長のための戦略的 基幹 SEZ で 近隣諸国との競争手段 MP3EI で規定された地方の経済センターの開発に資する 地域の資源 特徴を活用した SEZ ハイテク産業 先端技術産業 R&D ICT メディア事業 金融ビジネス 国際高度教育 国際高度医療サービス 国際会議 展示 国際物流 観光レクリエーションなど多様な機能がフルに立地した先端的 SEZ 工業 交易 物流 R&Dなど複数の活動が立地する一般的 SEZ 鉱産品の1 次加工 2 次加工業 エネルギー開発を主としたSEZ 食品及び林産品加工業を主とした SEZ 別荘地 リゾート 観光地開発の為のSEZ R&D 情報産業 知識集約型産業のためのSEZ 物流センター 貨物ターミナル 6

16 Characterized SEZ ( 特定 SEZ, CaSEZ): 地域の資源 特徴を活用した SEZ SEZ+ THREEFOLD SEZ 開発戦略 SEZ+ (SEZ プラス ): 中長期的国家経済成長のための戦略的 基幹 SEZ で 近隣諸国との競争手段となる SEZ ECSEZ (Economic Center SEZ): MP3EI で規定された地方野経済センターの開発に資する SEZ Characterized SEZ ECSEZ 出典 :JICA 調査団 図 2.6 インドネシア国における SEZ 開発への提案 (3 タイプ ) (4) SEZ タイプ別の構成要素提案した 3 タイプの SEZ は表 2.3 及び図 2.7 に示すゾーンで構成されることになる SEZ+ はほとんど全ての経済活動を網羅した先進的複合 SEZ である ECSEZ は工業活動と R&D 及び観光機能が含まれ 輸出加工区が立地する可能性もある 特定 SEZ は鉱産資源 エネルギー資源立地型 農林水産資源型 観光型 R&D(ICT) 型など地域の資源や特徴を活用した単一機能の SEZ である 表 2.3 SEZ タイプ別ゾーン構成要素 Zone/Function Type of SEZ export prc. logistics industry R&D tourism energy others SEZ+ - *1 Economic Center SEZ (ECSEZ) - - Characterized SEZ (CaSEZ) - Mineral/Energy Resources CaSEZ *2 - - Agro/Fishery/Timber Resources CaSEZ - Tourism CaSEZ R&D / ICT CaSEZ Logistics CaSEZ Note: Characterized SEZ (CaSEZ) can be developed independently and jointly one another. *1 Renewable energy supply industry only *2 Mineral/energy resources processing industry such as coal upgrading, coal gasification industry including refinery industry of mineral and energy resources. 7

17 SEZ+ High tech Industrial Park High-grade Education SEZ+ Utility House/ Facility MICE International Medical Service ICT Park R&D Trade center Logistic Center Rec. Tourism rail highway Metropolis boat ECSEZ (Economic Center SEZ) Rec. Tourism ECSEZ Utility Industrial Park, Hightech IP R&D/ ICT Park Logistic Center EPZ rail highway boat Metropolis/ City of Economic Center Mineral/Ene rgy Resource Exploitation Mineral/EnergyResources SEZ Utility Mineral/ energy Resources Processing Board/ Residence Tourism SEZ Recreation, Villa, Resort Utility Agro, Fishery, Timber Resources Agro/Fishery/Timber Resources SEZ Primary Process IP Secondary Process IP Utility University/ Institute R&D/ICT SEZ Utility R&D/ ICT park Accommodation Logistics SEZ Utility Trade center Logistic Center Characterized SEZ Trade tax treatment can be applicable inside. MICE: Meeting, Incentive Travel, Convention/Conference, Event/Exhibition Source: JICA Survey Team Combined development with couple of Characterized SEZ can be conceivable in addition above. For instance, combination of 1Mineral/Energy Resources SEZ and Agro/Fishery/Timber Resources SEZ, 2Mineral/Energy Resources SEZ and Logistics SEZ, 3Agro/Fishery/Timber Resources SEZ and Logistic SEZ, 4R&D/ICT SEZ and Tourism SEZ, etc. can be flexibly developed on the basis of the investor's requirement. 図 2.7 SEZ タイプ別ゾーン構成 2.4 官民連携パートナーシップ (1) SEZ 開発に対する PPP スキーム適用の必要性インドネシアにおける工業団地開発は 他国と同様に政府が主導する形で始まった しかし 1989 年に工業団地法が改正されて以降 民間資金の導入が進んでおり 現在では多くの工業団地が民間のデベロッパーにより開発 運営されている これらの工業団地の多くは 民間事業者が全ての開発資金を負担し 工業団地開発及び運営におけるほぼ全てのリスクを負担する形で事業が進められている こうした案件は 民間資金を活用しているものの 官民が資金及びリスクを分担する PPP とは異なる性格を有していることから 単独の民間開発に分類することができる こうした民間単独開発による工業団地 /SEZ は 経験豊富な民間の厳しいコスト管理とマーケット活動を踏まえて実施されるため 政府主導のプロジェクトに比べ一般的に成功しているケースが多い そのため 民間が単独で実施した場合でも採算性がとれるような事業の場合 政府予算節約の観点からも 民間単独開発のスキームを選定することが合理的であると思われる 8

18 ただし 民間単独開発が可能なのは インフラが整っている大都市周辺部または 有望な資源に隣接する一部の SEZ に限られる 一方 地域格差是正のために戦略的に地方部に整備するような SEZ では 民間が単独で事業を実施することは困難である このため 地方部に開発する SEZ の場合 政府が一部の資金及びリスクを分担する形での開発が必要になると考えられる (2) SEZ 開発に対する民間資金活用のスキームについてインドネシアでは アジア通貨危機以降停滞していた PPP によるインフラ整備を促進するために 2005 年以降立て続けに PPP 関連の法整備 関連機関の設立が進んでいる しかしながら こうした既存 PPP 関連法は 空港 鉄道 道路 港湾 上下水 廃棄物 灌漑設備 通信 電力 石油 ガスを対象としたもので SEZ を含む工業団地の開発は対象外となっている 既存の PPP 法に則って事業を実施した場合 インドネシア インフラ保証基金を通じて政府保証を受けることができるほか 中央政府から採算性を補填するための補助金 (VGF: Viability Gap Funding) を受け取ることができることがメリットとなる 一方 PPP 法適用のためには 法改正の必要性があることに加え 実施に際して複雑な手続きを経る必要があるため 運営開始までに多くの時間が必要となることがデメリットとなる PPP 法に則らない形で官民が連携して事業を行うことも可能ではあるものの この場合 中央政府からの財政的 非財政的支援を受けることができなくなるため 政府側の発注機関 (GCA: Government Contracting Agency) である地方政府または公社が独自の財源で民間をサポートする必要がある こうした形で事業を実施した場合 PPP 法の場合とは異なり GCA は入札を経ることなく 直接事業を提案した民間事業者に開発を任せることもできるため 事業実施までの時間を短縮でき 民間事業者にとっては自ら提案した最適と思われる事業内容で開発を実施できるメリットがある 一方 GCA が民間をサポートするだけの資金的な余裕がない場合 本スキームでの SEZ 開発は困難である 以上より 事業が単独で採算が取れる場合は 政府が資金負担を行わず 民間が独自の裁量で事業を実施する民間単独開発が望ましい 一方 GCA に資金的余裕がある場合は 既存 PPP 制度を活用することなく GCA と民間事業者が資金及びリスクを分担する形での事業実施が期待できる 事業の独立採算が難しく GCA に資金的な余裕がない場合は PPP 法に則った事業実施が必要となる この場合 法改正の必要があることが大きなネックとなる 9

19 2.5 空間計画 (1) SEZ の配置方針 SEZ の配置は インドネシア国の工業立地方針及び地域経済の開発方針を参考として決定される SEZ+ は インドネシアの国家経済及び工業発展の中心的役割を担うべく首都圏等の大都市圏内あるいはその近隣に立地するべきである 一方 ECSEZ (Economic Center SEZ) は MP3EI で規定されている地方中核都市 (Economic Center) の経済発展を支えるべく配置される 特定 SEZ(CaSEZ: Characterized SEZ) は 各州における資源賦存状況 環境評価 インフラ整備状況の評価に基づき開発適地が選定される ( 表 2.4) SEZ+ 表 2.4 SEZ 開発適地選定方針 SEZ タイプ SEZ 開発適地選定の基本方針配置のアイデア ECSEZ (Economic Center SEZ) CaSEZ ( 特定 SEZ) 出典 :JICA 調査団 SEZ+ は 国家経済開発の戦略拠点として認識されるべきである SEZ+ は 豊富で質の高い人的資源 整備されたビジネス環境 居住環境 港湾 空港などのインフラ 供給処理施設へのアクセスが保証されている大都市圏において整備されるべきである MP3EI において規定されているメガ経済センターであるジャカルタ及びスラバヤ その他の大都市圏に整備し 国家経済発展の牽引車になることを想定 ECSEZは 地方中核都市の経済開発拠点とし MP3EIに規定された地方中核都市て整備されるべきである / 経済センターに整備し 地域経地方中核都市では 人的資源 ビジネス環境 済発展に寄与することを想定 生活環境 一級港湾 空港などインフラの利用が可能であること 鉱産資源 エネルギー資源 農水産資源賦存地立地型特定 SEZ: 資源へのアクセス ( 海運及び内陸運輸 ) 用地及び供給処理施設( 資源処理のための給電 給水施設 ) の有無が立地の基本的条件観光地型特定 SEZ: 観光開発と資源保護のバランスがとれた持続可能な観光地で 空及び海上アクセス利便性が高い地域であること R&D 型特定 SEZ (ICT 含む ): 大学及び研究所など学際施設へ近接 国際空港へのアクセス 高品質な情報通信施設 安定的なエネルギー供給が可能な地域であること 物流型特定 SEZ: 主要港湾 主要空港 大規模工業団地などにおける 貨物流通機能の高度化が求められる地域が候補である 特定 SEZ は地方政府及び民間による開発申請を基に 資源分布 港湾 空港 / インフラへのアクセス 環境条件 地方経済への効果などを評価して選定される 観光省定義の国家観光地 戦略的観光地域は特定観光 SEZ の候補である SEZ+ はインドネシア国の国家経済振興 社会開発のための戦略的拠点である大規模 経済センター / 大都市圏に整備することを下記の通り提案する 10

20 1 ジャカルタ首都圏大規模経済センター : インドネシア国経済 産業振興のエンジンであり 産業の高度化に焦点を当てたSEZ 開発を行う 2 スラバヤ大規模経済センター : 東部ジャワ成長の核であり ジャカルタとともにジャワ島ひいてはインドネシア国経済成長の双エンジンとして整備 3 メダン都市圏 経済センター : メダン大都市圏は スマトラ島に賦存する各種資源が近隣アジア諸国に流出することを防止するための防波堤として 地政的な好位置にある 資源活用型産業の振興を中心に 北インドネシアの開発エンジンとして整備 4 マカサル都市圏 経済センター : 東インドネシアの経済社会発展を先導するSEZ+ として機能することが求められる (2) SEZ 開発計画 SEZ 配置方針を踏まえ インドネシアにおける SEZ 開発計画 3 案を以下に提案する 開発計画案 1( 積極開発案 ): ジャカルタ スラバヤ メダン及びマカサルに 4 箇所の SEZ+ MP3EI に規定された地方中核都市全てに ECSEZ を整備する 特定 SEZ は資源分布などの評価結果に基づき全国を視野に最大限整備する 開発計画案 2( 限定開発案 ): ジャカルタ スラバヤ メダンの 3 箇所にSEZ+ を整備する ECSEZは地方開発への効果の高い主要な地方中核都市での整備とし 例えば国家空間計画が提言している 10 箇所の大都市圏に限定して整備する 2 特定 SEZは案 1 と同様とする 開発計画案 3( 消極開発案 ): インドネシア国経済振興の牽引車であるジャワ島の更なる経済振興のため ジャカルタ スラバヤの 2 大都市圏に SEZ+ を整備 ECSEZ 案 2 と同様 主要な地方中核都市に 10 箇所程度を整備する 特定 SEZ は MP3EI において提唱された国家経済コリドー上に限定した整備とする 以上開発計画 3 案の配置を図 2.8 図 2.9 及び図 2.10 に示す 2 公共事業省の大都市圏には Jabodetabek punjur, Cekungan Bandung, Kedungsepur, GerbangKertosusila, Sarbagita, Mebidang, Banjarmasin-Banjarbaru-Martapura, Samarinda, Maminasata, Manado Bitung が含まれる 11

21 Aceh Medang Strategic Location for SEZ Development (Alternative 1) Scale 0 400km Batam Manado Padang Pekanbaru Jambi Pontianak Pangkal Pinang Palembang Samarinda Palu Mamuju Gorontalo Sofifi Sorong Manokwari Jayapura Legend Bengkulu Lampung Serang Jakarta Semarang Banjarmasin Makassar Kendari Ambon Timika Strategic location for SEZ+ Strategic location for ECSEZ Strategic area for Characterized SEZ Bandung Surabaya Yogyakarta Denpasar Mataram Note: National park, protected nature reserve, protected forest area and marine reserve should be excluded from strategic area of SEZ. Kupang Merauke 図 2.8 SEZ 開発計画案 1 ( 積極開発案 ) Mebidangro Batam Manado Bitung Strategic Location for SEZ Development (Alternative 2) Scale 0 400km Samarinda Legend Strategic location for SEZ+ Strategic location for ECSEZ Strategic area for Characterized SEZ Jabodetabek punjur Cekungan Bandung Kedungsepur Banjarmasin- Banjarbaru-Martapura Gerbang Kertosusila Sarbagita Maminasata Note: National park, protected nature reserve, protected forest area, and marine reserve should be excluded from strategic area of SEZ. 図 2.9 SEZ 開発計画案 2 ( 限定開発案 ) Mebidangro Batam Manado Bitung Strategic Location for SEZ Development (Alternative 3) Scale 0 400km Samarinda Legend Strategic location for SEZ+ Strategic location for ECSEZ Strategic area for Characterized SEZ Jabodetabek punjur Banjarmasin- Banjarbaru-Martapura Kedungsepur Maminasata Cekungan Bandung Gerbang Kertosusila Sarbagita Note: National park, protected nature reserve, protected forest area, and marine reserve should be excluded from strategic area of SEZ. 図 2.10 SEZ 開発計画案 3 ( 消極開発案 ) 出典 :JICA 調査団 12

22 (3) SEZ 開発計画の環境影響評価 3 つの SEZ 開発計画案について 州単位で以下の項目を考慮して環境影響評価を行っ た 社会環境 : 人口密度を基準に開発による影響を評価 自然環境 : 土地利用 ( 緑化率 ) を基準に開発による影響を評価 地球温暖化 : 開発面積および自然環境への影響度によって評価 SEZ 開発面積は 1 ヶ所 400 ha と想定した 400 ha は前工業団地法で規制していた 1 ヶ所に対する 最大開発面積である また製造業には該当しない 物流 研究開発および観光 SEZ は環境負荷が少ない為 面積計算から除外した 表 2.5 に SEZ 開発計画案の比較評価結果を示す 案 2 と 3 が同点で 案 1 より環境へ の影響が少ない 表 2.5 SEZ 開発計画案の環境影響評価項目とスコアー 開発計画案 社会環境 自然環境 地球温暖化 総合評価点 (4) SEZ 開発計画の評価 SEZ 開発計画案 3 案について 経済協力開発機構 (OECD) の開発援助委員会 (DAC) による国際的な ODA 評価の視点である DAC 評価 5 項目 を用いて評価した 評価 5 項目は以下の通り 妥当性 :MP3EI PRJMN( 国家中期開発計画 ) 及び関係各省の開発マスタープランに照らし SEZ 整備の妥当性を評価 効果 : 就業機会の拡大 地方経済振興への寄与など SEZ 開発効果を比較評価 実現性 :SEZ 投資需要や開発組織の実施能力など SEZ の実現性を比較評価 影響 :SEZ 整備による環境への影響 ( 直接 / 間接 ) を比較評価 持続性 : 環境影響評価 資源に関する持続性を比較評価 5 評価項目は表 2.6 のサブ項目で構成し 合計 100 点とする様に評価点配分を設計した 13

23 表 2.6 SEZ 開発計画案の評価項目とスコアー 評価項目 評価点 サム評価項目 評価点 妥当性 20 国家開発計画との整合性 10 各省開発マスタープランとの整合性 10 効果 20 就業機会の拡大効果 10 地方経済振興への寄与 10 実現性 20 投資需要 10 開発組織の実施能力 10 環境影響 20 環境影響 20 持続性 20 環境及び資源持続性 20 合計 100 出典 :JST 表 2.7 に SEZ 開発計画案の比較評価結果を示す 3 案の得点差は大きくないが 案 2 ( 限定開発 ) が最も高い評価点である 表 2.7 SEZ 開発計画案の評価結果 SEZ 開発計画案 案 1 案 2 案 3 評価項目 ( 積極開発案 ) ( 限定開発案 ) ( 消極開発案 ) 妥当性 国家開発計画との整合性 各省開発マスタープランとの整合性 *1 5 効果 就業機会の拡大効果 10 *2 5 *3 5 地方経済振興への寄与 10 *4 5 *5 5 実現性 投資需要 * 開発組織の実施能力 * 環境影響環境影響 * 持続性 環境及び資源持続性 * 総合 評価 : *1 案 3 の観光型特定 SEZ は MP3EI の経済コリドー上に限定配置 全国の観光資源を活用する国家観光地及び戦略的観光地開発 ( 観光省観光 MP) との整合性が限定的 *2 ECSEZ 開発個所が少ないため 案 1 に比較して案 2 の雇用創出効果は限定的 *3 ECSEZ 開発個所が少ないため 案 1 に比較して案 3 の雇用創出効果は限定的 *4 ECSEZ 開発個所が少ないため 案 1 に比較して案 2 の地域経済効果は限定的 *5 ECSEZ 開発個所が少ないため 案 1 に比較して案 3 の地域経済効果は限定的 *6 多くの ECSEZ 整備には多大な投資需要が前提であり 案 1 の実現は簡単ではない *7 多くの ECSEZ 整備にはステークホルダーの多大なインプットが必要であり 案 1 の実現は簡単ではない *8 全国に多くの SEZ を整備する案 1 は 案 2 及び 3 と比較し 環境影響も大である *9 適切な資源活用が行われるならば 案の持続的開発性は差異がないと考える 出典 :JICA 調査団 (5) 特定 SEZ の整備可能地域特定 SEZ は 地方自治体あるいは民間による開発申請に基づき開発審査が行われ 開発の是非が評価されることとなるが 事前に全国レベルで開発適地を評価し整備効果の高い SEZ を誘導することも重要である 14

24 開発ポテンシャル表 2.4 に示した様に特定 SEZ には 1) 鉱物資源 / エネルギー資源賦存地特定 SEZ 2) 農林水産資源賦存地特定 SEZ 3) 観光地特定 SEZ 4) 研究開発 IT 型特定 SEZ 5) 物流型特定 SEZ が考えられる これら特定 SEZ の開発適地評価は SEZ タイプ毎 州別に 1) 開発ポテンシャル 2) サポート施設 3) 開発ニーズの分析により行った ( 表 2.8 参照 ) 表中でマーク ( ) されている項目を使って 開発適地の分析 選定を行っ た 表 2.8 評価項目 特定 SEZ 開発適地評価のための分析項目 Mineral/ energy resource SEZ Agro/ fishery /timber resource SEZ 特定 SEZ Tourism SEZ 鉱物資源 現在の生産量 (GRDP 比 ) *3 重要なポテンシャル資源の有無 農産 森林 水産 現在の生産量 (GRDP 比 ) *1 資源 重要なポテンシャル資源の有無 *3 ホテルおよび飲食業の (GRDP 比 ) 観光資源 *2 *3 観光開発計画 重要な観光資源 大学の有無 高等教育優秀な大学の有無 ( 政府評価上位 10 校 ) 利便性および内需 工業団地の有無 国際空港へのアクセス *3 国際港湾へのアクセス ( 水産業主体 SEZの場合は漁港へ *3 のアクセス ) 国際 ( 海 ) 航路の有無 高速道路の有無 電力供給の品質 (System Average Interruption Duration: SAIDI 評価 ) 地域の雇用可能人口数要 地域の一人当たり平均収入 *1 青果作物 材木 水産 家畜を分析対象とする *2 観光庁指定の National Tourism Destination (DPN) および National Strategic Tourism Area (KSPN) 対象地域 *3 Appendix Aを参照 : Distribution of Potential Resources, National Tourism Destination and Logistic Infrastructure Contributable for SEZ Development 出典 :JICA 調査団 主要都市の有無 支援 補助施設開発需R&D/ ICT SEZ Logistics SEZ 表 2.9 図 2.11 は開発適地 ( 州 ) の選定結果である 特定 SEZ 開発適地の第 1 次適地及 び第 2 次適地となる州を SEZ+ 及び ECSEZ の配置計画とともに示してある 15

25 表 2.9 特定 SEZ 開発適地 ( 州 ) 特定 SEZ (CaSEZ) Agro/ Mineral/ fishery/ no. Province M ajor city Energy Tourism R&D, ICT Logistics SEZ+ ECSEZ timber resources SEZ SEZ SEZ resource SEZ SEZ 1 Nanggroe Aceh Darussalam Banda Aceh 2 Sumatera Utara Medan 3 Sumatera Barat Padang 4 Riau Pekanbaru, Dumai 5 Jambi Jambi 6 Sumatera Selatan Palembang 7 Bengkulu Bengkulu 8 Lampung Bandar Lampung 9 Bangka Belitung Pangkal Pinang 10 Kepulauan Riau Batam 11 DKI Jakarta DKI Jakarta 12 Java Barat Bandung 13 Java Tengah Semarang, Solo 14 Yogyakarta Yogyakarta 15 Java Timor Surabaya, Malang 16 Banten Serang 17 Bali Denpasar 18 Nusa Tenggara Barat Mataram 19 Nusa Tenggara Timor Kupang 20 Kalimantan Barat Pontianak 21 Kalimantan Tengah Palangkaraya 22 Kalimantan Selatan Banjarmasin 23 Kalimantan Timor Samarinda 24 Sulawesi Utara Manado 25 Sulawesi Tengah Palu 26 Sulawesi Selatan Makassar 27 Sulawesi Tenggara Kendari 28 Gorontalo Gorontalo 29 Sulawesi Barat M amuju 30 Maluku Ambon 31 Maluku Utara Sofifi 32 Papua Barat Sorong, Manokwari 33 Papua Jayapura, Merauke, Timika Legend : first priority potential area : second priority potential area 出典 :JICA 調査団 16

26 Nanggroe Aceh Darussalam -CaSEZ: Tourism, Logistics Banda Aceh North Sumatra -CaSEZ: Mineral/Energy resources 出典 :JICA 調査団 Banda Aceh North Sumatra -SEZ+ in Mebidangro, -CaSEZ: Agro/Fishery/Timber resources Tourism Riau -CaSEZ: Agro/Fishery/Timber resources Riau -CaSEZ: Minerall/Energy resources, Tourism, Logistics West Sumatra -CaSEZ: Tourism, Logistics Lhokseumawe South Sumatra -CaSEZ: Mineral/Energy resources, Agro/Fishery/Timber resources Lhokseuma Jambi -CaSEZ: Agro/Fishery/Timber reousrce South Sumatra -CaSEZ: Logistics Medang KualaTanjung Sei Mankei Padang Legend SEZ+: Integrated SEZ ECSEZ: Ecnomic Center SEZ Alternative International Hub Port Kepulauan Riau Kuala Tanjung/Belawan -ECSEZ Medang (Batam/Bintan) KualaTanjung Sei Mankei Padang Teluk Bayur Alternative International Hub Port Teluk Bayur Bengkulu Banten -CaSEZ: Mineral/Energy resources, Logistics Tourism Legend SEZ+: Integrated SEZ ECSEZ: Economic Center SEZ Dumai Bengkulu -CaSEZ: Tourism Pekanbaru Economic Center Connecting Lane (MP3EI) Capital City/Economic Center (MP3EI) Pekanbaru Bengkulu Lampung -CaSEZ: Agro/Fishery/TImber resouce Banten Economic Center Connecting Lane (MP3EI) Capital City/Economic Center (MP3EI) Batam Bintan Jambi Api-Api Batam Bintan Tanjung Pinang Jambi Api-Api Tanjung Pinang Palembang Bandar Palembang Pangk Tanjung Priok Panjang Jakarta Semarang Banten West Java -ECSEZ (Bandung) Bengka Belitung -CaSEZ: Mineral/Energy resources Bandar Lampung Pangkal Pinang Pinang Tanjung Priok Port Panjang Banten Jakarta Semarang Bandung -CaSEZ: Agro/Fishery/Timber resources Bandung Pontianak DKI Jakarta -SEZ+ in Jabodetabek Yogjakarta -CaSEZ: Tourism Pontianak SEZ Development Potential by Province (Second Priority Potential Area) Yogyakar SEZ Development Potential by Province (First Priority Potential Area only) West Kalimantan -CaSEZ: Mineral/Energy Resources, Agro/Fishery/Timber Resource, Tourism, Logistics EPZ Yogyakarta Yogjakarta -CaSEZ: R&D ICT Banjarmasin Central Kalimantan -CaSEZ: Agro/Fishery/Timber Resource Palangkaraya Banjarmasin Madura Surabaya Palangkaraya East Kalimantan --CaSEZ: Tourism Logistics Tanjung Perak Port Bali Balikpapan - Tenggarong Samarinda - Bontang Denpasar Mataram Balikpapan Banjarmasin-Banjarbaru-Martapura Central Java -ECSEZ (Semarang) -CaSEZ: Mineral/Energy resources East Kalimantan -ECSEZ (Samarinda) -CaSEZ: Mineral/Energy Resource Bali Madura -ECSEZ Surabaya Tanjung Perak Port Bali Maloy Port Samarinda Balikpapan Port Balikpapan West Sulawesi -CaSEZ: Agro/Fishery/Timber Resources West Nusa Tenngara -CaSEZ: Logistics South Kalimantan -ECSEZ (Banjarmasin) Maloy Port Palu Mamuju Makassar Port Makassar East Java Denpasar Mataram Sumbawa -SEZ+ in Gerbang Kertosusila Lombok Sumba -CaSEZ: West Nusa Tenngara Tourism -CaSEZ: Agor/Fishery/Timber resource, Tourism Palu Mamuj Makassar Port Makassar Sumbawa Sumba South Kalimantan -CaSEZ: Mineral/energy resources Gorontalo Kupang Central Sulawesi -CaSEZ: Mineral/Energy Resources, Agro/FIshery/Timber Resources Gorontalo Kupang Kendari South Sulawesi -ECSEZ (Makassar) Kendari South Sulawesi -CaSEZ: Tourism North Sulawesi -ECSEZ (Manado/Bitung) -CaSEZ: Tourism Manado Bitung Bitung Port South East Sulawesi -CaSEZ: Agro/Fishery/ Timber Resources Gorontalo -CaSEZ: Agro/Fishery/ Timber Resources Manado Bitung Port South East Sulawesi -CaSEZ: Mineral/Energy Resources, Sofifi Sofifi Maluku -CaSEZ: Logistics East Nusa Tenggara CaSEZ: Tourism 図 2.11 インドネシア国の SEZ 開発適地 ( 州 ) Morotai Ambon Morotai Banda Island Maluku -CaSEZ: Agro/FIshery/Timber Resources, Tourism East Nusa Tenggara CaSEZ: Agro/Fishery/Timber resource Ambon North Maluku -CaSEZ: Agro/FIshery/Timber Resource Banda Island Sorong Sorong Manokwari East Papua -CaSEZ: Mineral/Energy Resource Torusim Manokwari Biak Timika Biak Timika Papua -CaSEZ: Mineral/Energy Resource, Tourism 500km Merauke Papua -CaSEZ: Agro/Fishery/Timber Resource 500km Merauke Jayapura Jayapura SEZ Development Potential by Province (First Priority Potential Area) SEZ Development Potential by Province (Second Priority Potential Area) 17

27 (5) SEZ 開発計画まとめ開発計画案 2( 限定開発案 ) の SEZ+ ECSZE 特定 SEZ 開発適地をまとめると 3 箇所の SEZ+ 8 箇所の ECSEZ( バタム島を含む ) 21 箇所の第 1 次優先特定 SEZ 及び 36 箇所の第 2 次優先特定 SEZ となる ( 表 2.10) First Priority Potential Area SEZ Type SEZ+ Economic Center SEZ (ECSEZ) SEZ -BKK 表 2.10 SEZ 開発計画まとめ ( 開発箇所数 ) Num. of Potential Area Bali-Nusa Sumat ra Java Kalimantan Sulawesi Tengara Papua- Maluku Total Characterized SEZ (CaSEZ) Mineral/energy resources IP SEZ Agro/fishery/timber resources IP SEZ Tourism SEZ R&D inclusive of ICT park SEZ Logistics/trade SEZ 1 1 Total Second Priority Potential Area Num. of Potential Area SEZ Type Bali-Nusa Papua- Sumat ra Java Kalimantan Sulawesi Tengara Maluku Total SEZ+ Economic Center SEZ (ECSEZ) SEZ -BKK Characterized SEZ (CaSEZ) Mineral/energy resources IP SEZ Agro/fishery/timber resources IP SEZ Tourism SEZ R&D inclusive of ICT park SEZ 1 1 Logistics/trade SEZ Total 出典 :JICA 調査団 表 2.11 に示すとおり SEZ 開発適地面積は第 1 次優先適地が 9,600ha 第 2 次優先適地が 6,800ha 合計 16,400ha と推計される これらの SEZ 開発適地面積は SEZ 開発需要である 4,100ha(2019 年目標 ) 及び 11,100ha( 中長期目標 ) の 2 倍 ( 第 1 次優先適地 :2019 年目標 ) あるいは 1.5 倍 ( 第 1 次及び 2 次優先適地 : 中長期目標 ) であり 十分な開発適地があることになる 18

28 表 2.11 SEZ 開発計画まとめ (SEZ 開発適地面積 ) First Priority Potential Area Area of SEZ (ha) (Gross area) SEZ Type Bali-Nusa Papua- Sumatra Java Kalimantan Sulawesi Total Tengara Maluku SEZ ,200 Economic Center SEZ (ECSEZ) ,800 SEZ -BKK Characterized SEZ (CaSEZ) 5,200 Mineral/energy resources I P SEZ ,600 Agro/fishery/timber resources IP SEZ ,600 Tourism SEZ R&D inclusive of ICT park SEZ Logistics/trade SEZ Total 2,400 2,400 1,200 1,200 1,200 1,200 9,600 Second Priority Potential Area SEZ Type Area of SEZ (ha) (Gross area) Bali-Nusa Tengara Sumatra Java Kalimantan Sulawesi Papua- Maluku SEZ+ Economic Center SEZ (ECSEZ) SEZ -BKK Characterized SEZ (CaSEZ) 6,800 Mineral/energy resources I P SEZ 1, ,600 Agro/fishery/timber resources IP SEZ ,200 3,200 Tourism SEZ R&D inclusive of ICT park SEZ Logistics/trade SEZ Total 2, ,600 2, ,800 Note *1 Size of industrial land use of SEZ+, ECSEZ, CaSEZ is assumed 400 ha. *2 Logistics/trade SEZ, R&D (ICT) SEZ, and Tourism SEZ area are excluded in area counting because of non-manufacturing land use. 出典 :JICA 調査団 Total 2.6 投資優遇策及び法令整備 (1) 投資促進のための手法外国投資を促進するための優遇策は大きく分けて2 種類ある ひとつは財政的インセンティブの付与 3 であり もうひとつは非財政的インセンティブ 4 の付与である 3 主に税の優遇策を指す 具体的には法人所得税 関税 付加価値税あるいは地方税等の減免 投資額に応じた税額控除 個人所得税の減免などである 4 財政的インセンティブ以外の優遇策で ワンストップサービスの提供 輸入手続きの簡素化 外国人投資家 マネージャー等に対する特別査証の交付や雇用優遇 補助金の支給 中央政府等による債務保証 インフラ整備支援などである 19

29 (2) 財政的インセンティブ外国投資に関してインドネシアの競合国となるアジア諸国の財政的インセンティブ ( 法人所得税の減免期間 ) を表したのが下図である 特に競合国と想定されるマレーシア フィリピン タイあるいはベトナムでは法人所得税免除期間が 3 年 ~8 年あり さらにその後も半額免除を設定しているケースが見受けられる 競合国 マレーシア 法人所得税の減免期間 ( 単位 : 年 % は控除率 :100% なら免除 ) 備考 100% 東部海岸地域 SEZ(ECER-SEZ) 内 フィリピン 100% 100% 100% 拡張プロジェクトエコゾーン内非パイオニア業種エコゾーン内パイオニア業種 タイ 100% 100% 100% 50% バンコク首都圏工業団地内バンコク首都圏近郊工業団地内地方工業団地内 ベトナム 100% 50% 特別促進地域 SEZ あるいはハイテクパーク内 ( 参考情報 ) 韓国中国インド 100% 50% SEZ 内 100% 50% SEZ 内ハイテク業種 100% 50% SEZ 内 出典 :JICA 調査団注 : 法人所得税の減免適応はフィリピン インド 中国が操業開始時から ベトナム マレーシア タイ 韓国が利益発生時から 図 2.12 競合国の財政的インセンティブ ( 法人所得税の減免期間 ) 一方 インドネシアが複数の経済ゾーンに付与している財政的インセンティブは表 2.12 に示すとおりである 基本的に法人所得税の免除はなく 5 一定の条件を満たせば 投資額の 30% を年間 5% ずつ合計 6 年間に渡って利益から控除する優遇策 ( 税額控除 ) が取られている また 加速度償却 損失の 10 年間繰り延べ 配当に係る所 年 8 月 15 日に財務省は財務大臣令 ( 省令 )130 号 /2011 を発出し パイオニア産業 (1 基礎金属 ( 製鉄 ) 2 石油精製あるいは石油天然ガスを資源とする有機化学 3 機械 4 再生可能エネルギー関連 ( 太陽光 地熱 風力等 ) 5 通信機器 ( 携帯電話等 )) に該当し 1 兆ルピア以上の新規投資を行う企業に対して インドネシアにおいて始めて 法人所得税の免除 ( タックスホリデー ) を付与した 免除期間は財務省等が精査して決めるが 利益が出るまでに時間がかかりそうな業種は 10 年 そうでない業種は 5 年になる また その後 2 年間 法人所得税を 50% 軽減する なお この省令は発効後 3 年間有効と記された時限法令である 20

30 得税の軽減 資本財 原材料にかかる関税や付加価値税等の免除などが適用されている 法人所得税 法人所得税関連 輸入関税 付加価値税 奢侈品販売税等 出典 :JICA 調査団 表 2.12 インドネシアが付与している財政的インセンティブ 保税区 (KB) KAPET FTZ SEZ( 未決定 ) 一定の条件を満たせ 一定の条件を満たせ 一定の条件を満たせ ( 左記以外の ) インセ ば 投資額の 30% を ば 投資額の 30% を ば 投資額の 30% を ンティブ付与を考 年間 5% ずつ 6 年間に 年間 5% ずつ 6 年間に 年間 5% ずつ 6 年間に 慮する (SEZ 法 : 渡って利益から控除 渡って利益から控除 渡って利益から控除 No.39/2009 第 30 条 ) できる ( 政令 : できる ( 政令 : できる ( 政令 : No1/2007 及び政 No147/2007) No1/2007 及び政 令 :No.62/2008) 令 :No.62/2008) 加速度償却 損失の 10 年間繰り延べ 配当に係る所得税の削減 資本財 原材料にかかる関税 付加価値税等の免除 加速度償却 損失の 10 年間繰り延べ 配当に係る所得税の削減 生産に関係する資本財 原材料にかかる関税 付加価値税等の免除 加速度償却 損失の 10 年間繰り延べ 配当に係る所得税の削減 FTZ 内に持ち込まれた財に対する輸入関税は免除 付加価値税等も徴税されない FTZ と同等以上のインセンティブを付与する (SEZ 法 No.39/2009 第 30 条 ) 輸入関税 付加価値税 奢侈品販売税等の免除を付与する予定 (SEZ 法 : No.39/2009 第 32 及び 33 条 ) 競合国において付与されている財政的インセンティブの方が インドネシアの既存の経済区 (KAPET 等 ) で現在付与されているものと比べて 投資家にとって はるかに魅力的であり さらに SEZ 法 No.39/2009 で記載されている内容 ( 将来的に各種インセンティブの付与に含みをもたせている点 ) を考慮し インドネシアで今後 SEZ 開発を効率的効果的に進めていくために 表 2.13 のような財政的インセンティブ ( 法人所得税の減免 ) を付与することを提案する 具体的な法人税の減免期間の根拠としては 研究開発 では 国家戦略上の優先目標であるので 競合相手と想定されるバンコクのインセンティブ 流通 や 工業優先業種 への投資は拠点開発推進にとって重要であるため 競合すると考えられるマレーシア東部沿岸経済地域 SEZ(ECER-SEZ) のインセンティブ 工業非優先業種 は広範な投資の中核をなすので 競合国となるフィリピンやベトナムと同等のインセンティブをそれぞれ参考にした 観光 では島嶼国として競合する可能性の高いフィリピンのインセンティブと同等とした 3 つのメトロポリタン地域は 恵まれた地域特性と十分に整備されたインフラを有するので 上記の中で最もインフラが整備されている韓国仁川 ( インチョン ) 地域の FEZ と同等のインセンティブとした これらのインセンティブは中期開発計画 (RPJMN) や MP3EI による各地域の開発目標 開発拠点 経済拠点等にも配慮し ゾーン別 地域別に提案したものである また 法人所得税の減免と同時に 生産に使用する機材 原材料の輸入に対する付加価値税 (VAT) 及び関税の免除を 現在類似事業 (KAPET 等 ) と同等となる様 表 2.14 の通り提案する なお インセンティブは基本的に SEZ 入居企業および SEZ の開発 運営事業者 ( ディベロッパー ) の両方に適用される 21

31 地域開発目標 表 2.13 SEZ に付与すべき法人税の免税期間 ( 提案 ) 後発地域 主要開発拠点 副次的開発拠点 エネルギー 8 n.a. 8 n.a. n.a. 8 8 研究開発 (IT を含む ) n.a. n.a. n.a. 8 8 n.a. n.a. 輸出加工 8 n.a. n.a. n.a. n.a. n.a. n.a. 流通 n.a. 工業 ( 優先業種 ) * 8 8 工業 ( 非優先業種 ) 観光 その他 (MICE( コンベンション等 ) 国際医療 高等教育 ) n.a. n.a. n.a. 3 3 n.a. n.a. その他 ( 上記以外 ) n.a. n.a. n.a. 0 0 n.a. n.a. 注 : 中期開発計画 (RPJMN) による開発目標大統領令 No.5/2010 GERBANGKERTA- SUSILA および MEBIDANGRO JABODETA- BEKPUNJUR 経済センター (MP3EI) ( 単位 : 年 ) その他の地域 主要開発拠点 : [Sumatra] Bandar Lampung and vicinity, Palembang and vicinity, Lhokseumawe, Dumai, Batam and Padang; [Java] Bandung, Denpasar, Semarang, Yogyakarta and vicinity; [Kalimantan] Balikpapan, Banjarmasin, and Pontianak; [Sulawesi] Maminasata and Manado-Bitung; [Nusa Tenggara] Mataram and Kupang, [Maluku] Ambon and Ternate-Sofifi; [Papua] Sorong and Jayapura. 副次的開発拠点 : [Sumatra] Pekanbaru and Jambi; [Java] Serang and vicinity, Cilacap and vicinity, Cirebon and vicinity, and Surakarta and vicinity; [Kalimantan] Palangka Raya, Samarinda, Bontang and Tarakan; [Sulawesi] Gorontalo, Palu and Mamuju; [Papua] Manokwari and Timika. 経済拠点 : [Sumatra] Banda Aceh, Medan, Pakenbaru, Jambi, Palembang, Tanjungpinang, Pangkal Pinang, Padang, Bandar Lampung, Bengkulu and Serang; [Java] Jakarta, Bandung, Semarang, Yogyakarta and Surabaya; [Kalimantan] Pontianak, Palangkaraya, Banjarmasin and Samarinda; [Sulawesi] Makassar, Kendari, Mamuju, Palu, Gorontalo and Manado; [Bali-Nusa Tenggara] Denpasar, Lombok, Kupang and Mataram; [Papua-Maluku] Sofifi, Ambon, Sorong, Manokwari, Timika, Jayapura and Merauke. 後発地域 : この定義は Pembangunan Daerah Tertinggal (Ministry for Development of Disadvantage Region) の評価に依拠する 工業優先業種は政令 No. 62/2008 に依る * JABODETABEKPUNJUR において 3 年間の法人所得税免除を与えられるのはハイテク業種のみ 地域が重複した場合は左側に位置するコラムを優先する 凡例 : [ n.a. ] 当該地域に適用なし 新規投資にインセンティブが付与されると既存の立地企業 活動との間に齟齬 格差が生じる 研究開発は国家戦略上の優先目標であり 少なくとも競合相手であるバンコクのインセンティブと同等以上にすべきである エネルギーは中期国家計画 (RPJMN) や長期投資計画 (RUPM) 等の主要政策あるいは法令等に明記された優先分野である 流通や工業優先業種への投資は拠点開発推進にとって重要である 競合するマレーシア東部沿岸経済地域 SEZ(ECER-SEZ) と同等のインセンティブを付与する 国家開発戦略の重要政策である地域格差の是正に資するため十分なインセンティブを付与する 工業非優先業種は広範な投資の中核をなすので 競合国であるフィリピンやベトナムと同等のインセンティブを付与する 観光では島嶼国として競合する可能性の高いフィリピンのインセンティブと同等とする 3 つのメトロポリタン地域は 恵まれた地域特性を有し インフラが十分に整備されているので 韓国仁川 ( インチョン ) 地域の FEZ と同等のインセンティブを付与する 地名略称 : Gerbangkeitasusila: Gresik, Bangkalan, Mojokerto, Mojokerto, Surabaya, Sidoarjo, Lamongan. Mebidangro: Medan, Binjai, Deliserdang, Karo. Jabodetabekpunjur: Jakarta, Bogor, Depok, Tangerang, Bekasi, Puncak, Cianjur 22

32 表 2.14 生産に使用する機材 原材料の輸入に対する付加価値税 (VAT) および関税の免除 ( 提案 ) 地域開発目標 中期開発計画 (RPJMN) による開発目標大統領令 No.5/2010 GERBANGKERTA- SUSILA および MEBIDANGRO JABODETA- BEKPUNJU R 経済センター (MP3EI) その他の地域 後発地域 主要開発拠点 副次的開発拠点 エネルギー 免除 該当なし 免除 該当なし 該当なし 免除 免除 研究開発 (IT を含む ) 該当なし 該当なし 該当なし 免除 免除 該当なし 該当なし. 輸出加工 免除 該当なし 該当なし 該当なし 該当なし 該当なし 該当なし. 流通 免除 免除 免除 免除 免除 免除 該当なし. 工業 ( 優先業種 ) 免除 免除 免除 免除 免除 免除 免除 工業 ( 非優先業種 ) 免除 免除 免除 免除 免除 免除 免除 観光 免除 免除 免除 免除 免除 免除 免除 その他 (MICE( コンベンション等 ) 国際医療 高等教育 ) 該当なし 該当なし 該当なし 免除 免除 該当なし 該当なし. その他 ( 上記以外 ) 該当なし 該当なし. 該当なし 免除 免除 該当なし 該当なし 注 : 基本的に付加価値税および輸入関税はすべての SEZ で免除されるものとする ( 類似の経済地区 (FTZ KAPET あるいは保税地域等 ) では既に免除されている ) (3) 非財政的インセンティブ (2) 財政的インセンティブと同様に インドネシアの競合国となる周辺アジア諸国の非財政的インセンティブを整理したのが下表である ワンストップウィンドウの設置 各種手続きの簡略化 外国人に対するビザ発給の優遇 ユーティリティ費用 ( 電力料金 水道料金 ゴミ収集費用等 ) の軽減 土地代金あるいは地代等の軽減 従業員の訓練費用 ( 職業訓練 ) の補助 直接的な補助金の支給あるいは融資 政府による債務保証等 様々な非財政的インセンティブが付与されているのがわかる ワンストップウィンドウ / 各種手続きの簡略化 表 2.15 競合国等の非財政的インセンティブ 外国人に対するビザ発給等 ユーティリティー費用の軽減 土地代金 地代等の軽減 従業員の訓練 補助金等の支給 融資 マレーシア 有 有 有 有 有 有 柔軟的な外国為替管理 タイ 有 有 無 有 無 無 フィリピン 有 有 無 無 無 無 委託機材の無制限利用 ベトナム 有 有 無 有 有 有 韓国 有 有 無 有 無 有 労働法適用緩和等 インド 有 有 無 無 無 有 出典 :JICA 調査団 その他 競合国において付与されている非財政的インセンティブ等を踏まえ インドネシアで今後 SEZ 開発を進めていくために 以下のような非財政的インセンティブを提供することを提案する 各 SEZ 内でのワンストップサービス (PTSP) ユニットの効果的運用 電子投資ライセンスシステム (SPIPISE) の早期導入 外国人投資家及び外国人マネージャー等管理職及び専門家等への優遇的な査証発行 23

33 公有地地代の軽減 ユーティリティ費用 ( 水道代 廃棄物処理費用等 ) の軽減 輸出入手続きの簡素化 (4) 法令整備に係る提案 SEZ 法 No.39/2009 及び SEZ 施行に係る政令 No.2/2011 については 表 2.16 に示した 点について 改正する必要があると考えられる 表 2.16 関連法令条文等の修正案 ポイント 法令条文等 現状 修正案 輸入関税 SEZ 法 No.39/2009 の 32 条 条件付きで立地が制限されている業種 インセンティブ重複享受の禁止 複数経済ゾーンへのプロポーザル提出 契約終了 資産やインフラ施設の地方政府等への譲渡土地の移転 SEZ のアドミニストレータの独自権限 SEZ 法 No.39/2009 の 39 条大統領令 No.76/2007 インセンティブとして輸入関税の支払延期というような表現がある 条件付きで立地が制限されている業種であっても SEZ に立地可能という条文がある - インセンティブの重複享受について明記した条項がない SEZ 施行に係る政令 No.2/2011 の第 11 条あるいは 12 条付近 SEZ 施行に係る政令 No.2/2011 の第 49 条 (2) SEZ 施行に係る政令 No.2/2011 の第 49 条 (2) SEZ 施行に係る政令 No.2/2011 の第 49 条 (3) 複数経済ゾーンへのプロポーザル提出について明記した条項がない 政府 地方自治体あるいは政府機関等からの申し出による契約の終了について 契約書条文に含むべきとの記載がある 契約完了後 資産やインフラ施設を企業 ( ディベロッパー ) から地方政府等に譲渡する旨 記載されている 企業 ( ディベロッパー ) が土地の一部あるいは全部を他の企業に移転することを禁じている - 既存の経済ゾーン ( 例えば KAPET) 内に SEZ が指定された場合の管理について 明記されていない 既に FTZ 等では輸入関税が免除されているので 輸入関税の免除あるいは支払延期 と言う表現に改めるべきである 本条文については精査が必要である SEZ に立地可能な業種については新たな法令等で明示する必要がある SEZ 法 No.39/2009 あるいは SEZ 施行に係る政令 No.2/2011 において 既にインセンティブを享受している企業は 重複して SEZ のインセンティブを受けられない旨 明示すべきである 申請者 ( ディベロッパー ) は SEZ 及びその他の経済ゾーン開発のプロポーザルを同時に提出しても構わないという一文を加えるべきである ここに 企業 ( ディベロッパー ) 自体からの申し出 も加えるべきである SEZ は BOT あるいは BOOT 契約ではないので このような条文は削除すべきである これでは入居企業に土地 ( 土地の建設権 ) を売却できないので 削除すべきである 既存の経済ゾーン内に SEZ が指定された場合 その管理は SEZ のアドミニストレータが独自に実施できる旨 SEZ 施行に係る政令 No.2/2011 の中に記載すべきである 24

34 2.7 実施計画 (1) ロードマップインドネシア国側は 2011 年までに 2 件 2014 年までに 3 件の SEZ をファストトラックとして認定する予定であり これは 2015 年までに実施される AFTA への対応策であるといえる さらに 中長期開発目標達成には 2019 年 ( または 2020 年 ) までに 52 万人 2025 年までに 130 万人の直接雇用創出が必要とされ そのためにはそれぞれ 4,100 ha と 11,100 ha の工業用地面積を有する SEZ が必要と推定される ロードマップの概要を図 2.13 に示す 現在中期長期 2011/ / / 準備作業 該当する法律の施行 該当するガイドラインの準備 実施パフォーマンスに対するモニタリングと評価法制度及びガイドラインの改正 備考 : 1. 該当する法律の施行 とは (i) インセンティブの付与 (ii) 現行法の改正 から成る 優先実施プロジェクト SEZ を 2 箇所選定 ( 第 1 段階 ) プロジェクト形成 SEZ を 3 箇所選定 ( 第 2 段階 ) プロジェクト形成 オペレーション オペレーション 備考 : 1. 第一段階におけるプロジェクト選定に関しては 現在十分なインフラが整備された地域に集中するものとする 理由は 投資家を呼び込むには インフラ整備が重要であるが インフラ整備には時間を要するためである 2. 民間企業は インセンティブや免除などの諸条件が確定しない内は SEZ 申請を行わないと予想される 通常プロジェクト 申請に対する評価プロジェクト形成オペレーション 備考 : 1. 通常プロジェクト とはインセンティブや免除が確定した後に 申請されたものとする 2. 経済成長を国全体へ広げるには 地方政府は十分なインフラを整備する 又は地域の天然資源を活用できるインセンティブを与える事が必要である ターゲット 2009 年現在における雇用率を基準とした工業化率 1.36 % 合計 2SEZ 2011/2012 合計 5 SEZ 2014/2015 雇用率を基準とした工業化率 1.74 % 雇用率を基準とした工業化率 2.37 % 2019/ 目標指標 目標指標 : SEZ 直接雇用労働者数 SEZ 直越雇用労働者数 524,000 人 1,300,000 人 SEZ 面積 ( 工業用地 ) SEZ 面積 ( 工業用地 ) 4,100Ha 11,100Ha 出典 :JICA 調査団 図 2.13 SEZ 実施に向けたロードマップ 25

35 (2) 実施上の問題点現在 SEZ のインセンティブは決まっておらず また前述の如く現行 SEZ 関連法制度には改善すべき点が多く残る 即ち SEZ 開発に関わる現行法律 No.2 (2011 年 ) に規定されている土地使用権の委譲 資産及びインフラの譲渡等については SEZ 関連産業の活動阻害要因にならない様 改正が必要である ファストトラック案件の決定は インセンティブの付与と現行法制度の改正に並行して実施されることになろう しかしながら インセンティブと法改正の確定無しに民間企業 ( 投資家 ) を誘致する事は難しく 地方政府主導 SEZ あるいは観光産業のように現行スキームでは十分なインセンティブが享受できない産業からの SEZ 開発提案 申請に限られることになると考えられる (3) 実施計画 SEZ 開発は 民間セクターの入札を通じて実施する地方政府案件を含め 民間セクターの資金によって実現されることになる それゆえ SEZ 認定後 3 年以内の操業開始が求められることもあり 民間が市場機会を逃さないためにも 実施プロセスの簡素化 短縮化が必要である SEZ 実施の役割分担を (i)sez 国家審議会 ( ⅱ ) ディベロッパー ( 民間 / 公共 ) ( ⅲ ) 地方政府 ( iv)sez 地方協議会 (v) 事務局 (vi) 投資家 及び (vii) BKPM 別に見ると図 2.14 の通りである SEZ 実施に際して最も重要な点は インセンティブの付与と現行法の改正であり 投資家 ( デベロッパー ) の活動はその後になる事である 更に 投資申請の前提である (i) 地方政府から SEZ 国家評審議会への提案書提出 (ii) SEZ 国家審議会との協議と承認 (ⅲ)SEZ 国家審議会からの大統領への提言 (iv) 大統領の承認といった数ヶ月が必要なことも工程の改善が必要で SEZ 地方評議会設立の手続き短縮により民間デベロッパーのスピードに呼応しなければならない 26

36 準備段階 実施段階 維持段階 インセンティブの付与 評価および大統領に対する推薦 地方政府及び SEZLC に対する補助 評価業務 現行法の改正 申請手続 / 入札に対する補助業務 年間モニタリング評価 SEZNC SEZ 設立の概要計画準備 大統領による承認取得 提案する手続き 3 年目評価 第一段階プロジェクト SEZLC 設立に対する SEZ 設立の決定 デベロッパー ( 民間 / 公共 ) 第一段階プロジェクト 第一段階プロジェクト 申請書類の準備 投資家と地方政府間の調整 申請書類準備 土地収用 設計 施工 土地収用補助 SEZ テナントに対する販売活動 UU39, 43 条 特別三者間連携会議 顧客サービス 維持 管理 SEZLC 地方政府 インセンティブの付与 SEZLC の組織編成 第一段階プロジェクト 入札手続き 提案する手続き SEZLC 設立 UU39, 21 条 事務局設立 UU39, 44 条賃金会議 SEZ テナントに対する販売活動モニタリング及び SEZNCへの報告 SEZ テナントに対する販売活動 事務局 ワンストップサービス モニタリング及び SEZLC への報告 投資家 工場設立 工場稼働 BKPM SEZ デベロッパーに対する販売活動 SEZ テナントに対する販売活動 出典 :JICA 調査団 図 2.14 SEZ 実施工程とステークホルダーの役割分担 27

37 第 3 章開発ガイドラインへの提言 3.1 開発ガイドライン概要 SEZ 国家審議会による SEZ 開発の指針とすべく 下記ガイドライン案を提案した (1) 申請書と評価基準に関するガイドライン (2) モニタリング及び評価基準に関するガイドライン上記に加え SEZ 内におけるインフラと施設の質を確保するため SEZ 開発者に適用する技術的なガイドラインを関係省庁が持つ既存の技術基準に準じた形でとりまとめた (3) インフラ整備基準 (1) 申請書 および (3) インフラ整備基準は既に調査団の支援の下 SEZ 国家審議会によりとりまとめられ 関係機関に配布済みである ( 注 ; モニタリング及び評価基準のガイドラインについてもドラフト済み ) 3.2 ガイドラインの内容 (1) 申請書と評価基準 SEZ 開発申請に対する評価基準は 申請書を順位付けや点数づけするのではなく 認定資格と SEZ 開発の実施能力があるか否かを査定するものである よって 申請者は必須要件を満たしているかどうかのみ評価される 但し 例え条件を満たしていない必須事項があったとしても 直ちに申請が却下されるものではなく 評価者が作成する評価レポートに基づき修正を行うことで 再度申請することも可能である 財務分析プロジェクトの財務評価は プロジェクトの実施主体の立場から プロジェクトの財務的妥当性を評価するものである 収入を伴うプロジェクトについてはその収支 料金設定の適正さ等が検討され プロジェクトの収益性が評価される 分析では プロジェクトが実施された場合 (With Project Case) と実施されなかった場合 (Without Project Case) の費用と便益を比較して定量化することを原則としている SEZ 開発事業の場合 開発主体が負担すべきインフラの初期投資 リハビリ 追加投資などの資本コスト 運営維持管理費が財務費用として計上され 工業用地 事務所 工場建家などの賃貸収入や各種ビジネスサポートサービスの料金収入が財務便益となる 財務分析では 推定された費用と便益をベースとしてキャッシュフローを作成し 1) プロジェクトの財務的内部収益率 (FIRR) が プロジェクトの加重平均資本コスト 28

38 (WACC) を上回った場合 2) WACC を割引率として使用した場合に プロジェクトの正味現在価値 (FNPV) が正の値をとる場合 において事業の財務的な採算性が確保できると判断できる SEZ 開発事業は 事業期間が長期に及ぶため費用及び便益についても 長期的な予測が必要となる ただし これらの予測は 外的な要因によって大きく変化しうることから 感度分析の実施が不可欠である 感度分析では 建設費 賃貸収入など重要な指標について 財務的にマイナスな影響を及ぼす方向に指標を変化させた場合の FIRR, FNPV への影響を分析し 財務面での強靱性を確認することが必要となる ガイドライン本文では 財務分析を以下の 5 つの段階に分割し それぞれについて各指標の算定方法及び留意点を纏めている 出典 :JICA 調査団 図 3.1 財務分析における 5 つのステップ 経済分析プロジェクトの経済評価は 国家的見地に立ち 資源の最適配分がなされるようなプロジェクトを選択することを目的としている そのために 当該のプロジェクトが国民経済にもたらす便益と プロジェクトの実施に必要な費用を計測し 便益と費用を比較して プロジェクトの実施が国家経済的な見地から妥当であるかを評価する手法であり 公共投資の効率性を評価するための手法である 経済分析では 財務状況同様に プロジェクトの実施の有無における費用と便益を比較して定量化することを原則としている SEZ 開発事業の場合の追加便益としては SEZ 事業を実施した場合に SEZ 内で生じる付加価値の増加分及び間接的に外部に波及する付加価値増分効果が経済便益として算定される 一方 追加費用は プロジェクトの建設費 維持管理費など 当該プロジェクトの実施にあたり新たに生ずる費用である 経済分析で用いる経済価格は 財務分析で使用される市場価格 (Market Price) とは異なり 経済価格 (Economic Price) に修正する必要がある 経済価格への修正に際しては 税金 利子 補助金などを除外する必要がある ( これらは国家全体の立場から見ると単に移転項目にすぎないため ) また 市場価格のゆがみを修正して 真の価格 を表す価格に修正するために補正を行う必要がある 経済分析では 1) プロジェクトの経済的内部収益率 (EIRR) が 一定の割引率 ( 資本の機会費用 =12%) を上回った場合 2) 資本の機会費用である 12% を割引率として 29

39 使用した場合に プロジェクトの正味現在価値 (ENPV) が正の値をとる場合 経済的観点から事業を実施すべきことが判断できる また 経済分析においても 財務分析同様に 主要な指標を変化させた場合の EIRR ENPV の変化を分析するための感度分析の実施が必須となる ガイドライン本文では 経済分析を以下の 4 つの段階に分割し それぞれについて各指標の算定方法及び留意点を纏めている 出典 :JICA 調査団 図 3.2 経済分析における 4 つのステップ (2) モニタリング及び評価基準 SEZ 法 No.39/2009 に順じ SEZ 認定後 3 年以内の事業運営開始するまでの期間 SEZ 国家審議会は 6 カ月毎に事業進捗のモニタリングを行わなければならない モニタリング業務の簡略化と申請からの業務の一貫性を考慮し モニタリングは申請書に基き 一定項目の進捗を確認する事で実施する事を提案する (3) インフラ整備基準 SEZ は地理経済的 地理的戦略的に優位性があり 産業活動 輸出入 及びその他高い経済価値と国際競争力のある経済活動を支える地域にて開発される (2009 年法律第 9 条第 2 項 ) SEZ への準備では 当該地域が質の高いインフラとサービスの基準を有し 高い競争性があることを確実にするための開発努力が重要である この点で インフラ開発のための基準が必要である 国及び地方自治体による最少限の規制 環境品質 安全性 国のシステムとの融合性 中央及び地方政府による全ての関連法を参照し SEZ の必須項目と照合 数値的基準は少なくし インフラ設計におけるデベロッパーの自由裁量を極力尊重 国際競争力確保のため 国際水準のインフラとする インフラ基準は 既存の分野 地域の規制を参考とし 各分野別ガイドライン 分野別規制 他国でのベストプラクティスを参考にしながら定められている 30

40 第 4 章各種提言の背景 ( 現状分析結果 ) 4.1 インドネシア国の経済と産業 (1) インドネシア国の近年の経済動向広大な国土 豊富な自然資源 世界第 4 位の人口を誇るインドネシア国は 大規模な潜在市場を持ち 大幅な国内需要の成長が予想されている しかしながら 近年の世界経済の変化に伴い この国内市場の優位性も国際的な競争圧力にさらされている 物流網の整備 技術進歩 中国やインドの台頭などによる国際産業ネットワークの成長により世界経済は変化し AFTA や CAFTA( 中国 ASEAN 自由貿易協定 ) の開始はインドネシア国の国内産業にマイナスの影響を及ぼすことが懸念されている (2) 経済状況概要インドネシアの 2009 年の一人当たり名目 GDP は USD 2,376 で 2001 年以降継続的に成長している インドネシア国の経常収支における GDP シェアは 0-5% の間で変化しており 国全体の経済は 著しくはないものの安定して成長している 但し 消費者物価指数 (CPI) は近隣諸国にくらべ上昇が著しく インフレ傾向にある (3) 対外貿易 2009 年の国際貿易総額は輸出額 (FOB ベース ) が 1,650 億ドル 輸入額 (CIN ベース ) が 969 億ドルである 特に中国との貿易は 2005 年から 2008 年の 3 年間で輸入額が 2.6 倍になるなど著しく増加しており 2010 年発効した CAFTA 以降 更なる増加が予想されている 商品別では 鉱物燃料及び動植物性油脂の伸びが大きく 植物性油脂の中でも特にバイオディーゼルとしてパーム油への注目が近年集まっており 今後も伸びが期待される 天然ガスについては インドネシア国は輸出国であるものの 同時に国内需要への供給のため輸入量も年々増加している これは インドネシア国が輸入石油への依存を減らすため 急速に成長している国内産業によるエネルギー需要を石油からガスへ転換するよう政策的に進めていることが一因としてあげられる (4) 人口と雇用人口 :2000 年代後半から 高い生産年齢人口比率と低い依存人口比率が同時に起こる状態が続いている この期間は人口ボーナス期と呼ばれ 豊富な労働力で高度な経済成長が可能となる しかし 2020 年から 2025 年の間に依存人口率は増加に転じる 31

41 と予想され 以降高齢人口の急増と生産年齢人口の減少により財政 経済成長の重荷となる人口オーナス期と呼ばれる状態に突入する 雇用 : インドネシア国における雇用の特徴として 下記 3 点があげられる 1) 失業率が高い : インドネシア国の失業率は 年には8-12% の間で推移し 近隣 ASEAN 諸国中 常に最も高い値を示している 2) 生産性が低い産業の労働人口割合が高い : 労働人口の40% 以上が農業関連に従事している 一方 製造業従事者は12% しか占めていないものの 名目 GDPへの寄与率は26% に達している 3) 労働コストが低い : 近隣のアジア大都市と比較すると ジャカルタの労働者コストはベトナム2 都市 ( ハノイ ホーチミン ) に次いで低く 外資投資誘致において競争優位性があるといえる (5) 国家開発目標 ( 国家中期開発計画 空間計画 経済回廊計画 ) 国家中期開発計画 の国家中期開発計画 (RPJMN ) は 年の国家長期開発計画の第二フェーズにあたり 11 の国家優先事項を設定 1) 官僚制度と行政の改革 2) 教育 3) 健康 4) 貧困削減 5) 食品の安全 6) インフラ 7) ビジネス分野での投資 8) エネルギー 9) 観光及び自然災害 10) 孤立地域 遠隔地域及び紛争終結地域 11) 文化 創造 技術の革新 の 11 の国家優先事項が定められている 表 4.1 中期国家開発戦略の位置づけ RPJM 1 ( ) RPJM 2 ( ) RPJM 3 ( ) RPJM 4 ( ) Reforming and developing an Indonesia that is secure, peaceful, just, and democratic, with enhanced prosperity Consolidating the reformed Indonesia, increasing quality of human resources, capacity building in science and technology, strengthening economic competitiveness Consolidating overall development by emphasizing enhancement of economic competitive advantage based on available natural resources, quality human resources, and capability in science and technology 出典 : The National Medium-term Development Plan (RPJMN ) Realizing an Indonesia that is self reliant, advanced, just, and prosperous, through acceleration of development in all E31fields, with an economic structure that is solid based on competitive advantage SEZ は この中で定められた投資及びビジネス環境整備のための行動計画で 2014 年までに PPP として 5 カ所の SEZ を開発する事を目標としている 国家空間計画 インドネシアの国家空間計画は自然資源における協調管理の必要性増加に伴って設けられ 国家空間計画 州空間計画 地域空間計画 の 3 つに分かれている 全レ 32

42 ベルの行政で各地域における開発指針に基づく空間計画を それぞれの地域に対して作ることが求められている 国家空間計画は CMEA により策定され 10 の大都市圏と 32 の国家成長軸が指定されている 経済回廊マスタープラン (MP3EI) は基本的にこの各軸を結ぶように策定されている インドネシア経済回廊マスタープラン (MP3EI) インドネシア経済回廊マスタープラン (MP3EI) は 総合的かつ競争力のある経済基盤の創出と強化を目的とした 政策目標 開発構想 インフラ計画のための地域を明示するもので 2011 年 6 月に公表された インドネシアの主要な島々を結ぶ主要物流路を 1) スマトラ及び北西ジャワ 2) 北部ジャワ 3) 西部ジャワ及びバリ- ヌサテンガラ 4) カリマンタン 5) スラウェシ 6) パプアの 6 つに分割して 6 つの回廊として開発指針を示している (6) 法制度 SEZ 開発を進めていく上で重要な法律は3つある つまり 表 4.2 に示すように (1) 投資促進法 (2) SEZ 法 (3) 財政的インセンティブに係る所得税法である 2007 年に発効した投資促進法は インドネシアの競争力を高めるために 内資投資法および外資投資法を統合した投資に係る基本法令である また 2009 年に発効した SEZ 法は SEZ の定義 設立手順 開発と管理 制度 インセンティブなどの主要事項について大枠を規定している さらに SEZ 法の施行令として整備された政令 No.2/2011 では SEZ 設立提案書 設立手順 マネジメント等に関する具体的な規定が述べられている 所得税に係る政令 No. 36/2008 およびその施行令である政令 No. 62/2008( 政令 No. 1/2007 の改訂版 ) では 投資に対するインセンティブとして (1) 投資総額の 30% 相当額 (6 年間にわたり年 5% ずつ ) までの純利益の減額 ( 税額控除 ) (2) 税務上の加速減価償却 (3) 欠損金の繰越期間を 10 年間まで延長 (4) 非居住者への支払配当に対する源泉税を 10% に減税することなどが規定されている なお 2011 年 8 月には 3 年間の時限令ながら 財務省令 No.130/PMK/.011/2011 で投資額が 1 兆ルピア以上で パイオニア産業に該当する企業に対して 5 年 ~10 年間法人所得税を免除することが規定された 33

43 表 4.2 SEZ 開発に係る主要現行法令 投資促進 SEZ 開発 所得税 / インセンティブ 基本法 投資促進法 No. 25/2007 SEZ 法 No.39/2009 所得税に係る法律 No. 7/1983 および No. 36/2008 基本法に関係した政令 ( 施行令 ) 等 (1) 投資制限分野 / 業種及び条件付き投資制限分野 / 業種に係る大統領令 No.76/2007 (2) 投資分野リストに係る大統領令 No.36/2010 (1) SEZ 実施に関わる大統領令 No.2/2011 (2) SEZ 国家審議会に係る大統領令 No.8/2010 (3) SEZ 国家審議会及び地方審議会に係る大統領令 No33/2010 (4) SEZ 実施に関わる政令 No.2/2011 (1) 所得税のインセンティブに係る政令 No.1/2007 (2) 政令 No.1/2007 改正に関わる政令 No.62/2008 (3) 非課税所得及び所得税の支払計算に関わる政令 No.94/2010 (4) 財務省による法人所得税減免に関わる省令 No. 130/ PMK.011/2011 on 担当政府機関投資調整庁 (BKPM) 経済企画調整省 (EKON) 財務省 (MOF) 出典 :JICA 調査団 一方 SEZ および既存の工業ゾーンあるいは経済ゾーンに関する法令 定義 機能 導入業種 設立手順 財源 インセンティブ等は表 4.3 に整理されている ( なお SEZ のインセンティブはまだ確定していない ) 各ゾーンに係る基本法令はそれぞれ独立しているが 機能や導入業種等ではゾーン間で重複しているものも見受けられる 工業団地 基本法令法律 No. 5/ 1984 第 20 条工業団地に係る政令 No. 24/ 2009 定義 機能 工業団地は主に製造活動を行う場所で それを支えるためのインフラ等が整備されている区域である 一般に 認可を受けたテ ヘ ロッハ ーにより開発され 維持管理される 工業団地開発は (1) 空間計画との整合 (2) 工業開発の集中 (3) 地域開発の推進 (4) インフラ開発との整合等を目指している 表 4.3 SEZに類似した既存経済ゾーンの法令等保税区自由貿易区 KAPET (KB) (FTZ) 法律 No. 17/ 2006 第 1 条 保税区は境界を有し ビジネス活動を行うための区域である 保税区は製品加工 デザイン 建築 設 計 仕分け 包装 最終検査などの活動を行うことを目的としている 大統領令 No. 89/ 1996 大統領令 No. 150/ 2000 政令 No. 20/ 2000 KAPET は成長ポテンシャルをもった業種が立地するための区域である 法律 No. 36/2000 法律 No. 44/2007 政令 Regulation No No.48/ 2007 その他 特別経済区 (SEZ) 法律 No. 25/ 2007 法律 No. 39/2009 政令 Regulation No. 2/ 2011 FTZ は税関管理区一定のインセンテ域から外れており ィブが付与され 境関税 奢侈品への販界を有し 経済活動売税 付加価値税をを実施する区域で徴収されない区域ある である KAPET は地域開発 FTZ は 商業 サー 地政学的 戦略的な の推進を果たすことを主な目的としている ビス 製造 鉱業 配置を考慮し 工エネルギー 通信 業 エネルギー 金融 保険 観光等 の分野の活動を促 進させるための場 所である R&D 輸出加工 物流などの分野で 付加価値が高く 競争力の強い企業を導入する 34

44 導入すべき活動 設立手順等 ライセンス 財源 インセンティブ ( 法人所得税 ) 工業団地 基本的に製造業 工業団地開発テ ヘ ロッハ ー ( 合法的法人組織 ) が提案する (1) 最低 50ha (2) 中小零細企業向けであれば 5ha (1) Principle Approval (2) Location Permit (3) Business Permit for Industrial Estate (4) Building Right (HGB) 主に民間資金 ( 工業団地開発デベロッパー等 ) 政令 No.1/ 2007 および政令 No. 62/2008 に規定されているインセンティブ ( 税額控除が中心 ) 保税区 (KB) 製品加工 デザイン 建築 設計 仕分け 輸入品あるいは税関管轄地域から持ち込まれた製品等の包装 最終検査など設立は財務省令によって認可を受ける必要がある Business Permit その他 出典 :BKPM の資料に基づき JST 作成 国内資本 外国資本 あるいはその組合せ 協同組合 基金等 政令 No.1/ 2007 および政令 No. 62/2008 に規定されているインセンティブ ( 税額控除が中心 ) 自由貿易区特別経済区 KAPET (FTZ) (SEZ) - 製造業 デザイン 輸出加工 ロジステエンジニアリング ィクス 製造 仕分け 包装 再包 R&D エネルギー 装 補修など. 観光 その他 SEZ を支援する諸施設 ( 職員用住宅など ) KAPET の設立は州知事が 大統領に提案し 承認を得る Business permit その他 中央政府予算 (APBN) 地方政府予算 (APBD) その他 政令 No.1/ 2007 および政令 No. 62/2008 に規定されているインセンティブ ( 税額控除が中心 ) FTZ は政令によって設立される その有効期間は 70 年である Business permit その他 自己資金 ( 民間資金 ) 中央政府予算 (APBN) 地方政府予算 (APBD) その他 政令 No.1/ 2007 および政令 No. 62/2008 に規定されているインセンティブ ( 税額控除が中心 ) 企業 地方政府等が国家審議会に対して SEZ の設立を提案する Business permit その他 民間資金 中央政府予算 (APBN) 地方政府予算 (APBD) その他 インセンティブは未確定 法律 No. 39/ 2009 には追加的なインセンティブを付与するとの条文あり (7) 地域特性人口と雇用ジャワ島の都市人口集中が著しく進んでおりジャカルタ市とバンテン ( 西ジャワ州 ) だけで全都市人口の 60% 以上を占める 近年この地域への一極集中にさらに拍車がかかっており 2025 年までには 80% 以上になると予想されている 失業率は 人口が集中している上記地域に加え 東カリマンタンと北スラウェシで 10% 以上と高い値を示している 貧困率はパプア 西パプア マルクを含む東部地域が高く 25% 以上の貧困人口を抱えている 特にパプアは 37% を超える人口が貧困ライン以下で生活している SEZ による新たな産業開発は余剰労働者を吸収することで失業率を引き下げるとともに 貧困削減にも寄与することが可能であるため 地域経済の活性化 格差の縮小へ貢献することが予想される 35

45 経済成長アチェでは 年の平均地域内総生産 (GRDP) 成長率が著しく低く 2004 年 12 月に起きたインド洋大津波の影響がみられるものの 同期間のその他都市の成長率は 4-8% となっており 国全体では安定した成長がみられた 特異な経済を持つ地域としては 東カリマンタンとリアウの両州が 石油とガスの GRDP 比が 80% 以上を占め エネルギー資源依存型経済の地域といえる パプアは鉱山資源 特に銅の GRDP 寄与率が高く 貧困率が 37% を超えているにも関わらず 一人当たり GRDP は全国で 5 番目に高い 産業資源の特性スマトラ島のマラッカ沿岸地域ではパーム油の産出量が多く 精製工場も多く建設されており今後も有望な投資先の一つとされている 西カリマンタンを除き カリマンタン島全体では木材の輸出が盛んである そのため 港湾輸出貨物の取扱量は全国でも突出している パプア 西パプア 北マルクにおける全輸出量の 95% 以上は鉱物資源である 西パプアでは天然ガスが近年投資家より注目されてきた マルクではニッケルと金が産出している (8) インフラストラクチャー水へのアクセスインドネシア国は無数の島々から構成されることもあり 上水道の全国人口カバー率は東南アジア諸国全体の平均を下回っている 地域別にみると安全な水へのアクセスが確保されている世帯率が 70% を超えるのは ジャカルタ市とバリのみであり 地方上下水道整備は今後も必要となっている エネルギー : 現在の主要産業地域であるジャカルタ バタムでは十分にエネルギー需要が満たされているものの ジャワ島内全体では電力供給待ちの申請者が増加しており 今後見込まれる需要増加を考えると 早急な整備が必要と考えられる 運輸交通多くの島嶼から成るインドネシア国では 首都と地方都市 更に近隣諸国都市とを結ぶ空運及び海運網が発達している 空港は 2002 年時点で全国に国際空港が 24 カ所 国内空港が 164 カ所あり 港湾は国に指定された戦略港 ( 国際港湾 ) が 25 カ所及び無数の官営または民営港湾が存在する 殆どの国際貨物がシンガポール港を経由して輸送されるため インドネシア国発着貨物船はインドネシア国 -シンガポール間のフィーダー輸送が大半を占める なお 近海コンテナ物流はシンガポール経由が大部分を占めているものの マレーシアのタンジュン ペパレス港の出現により近年そのシェアが減少し始めている 36

46 (9) 自然環境インドネシア国には国指定自然保護地域に加え ラムサール条約登録湿地が 3 カ所 世界文化遺産が 3 カ所 世界自然遺産が 4 カ所存在する また環太平洋造山帯に位置する列島には火山が無数に存在することから 火山の噴火 地震 津波等の自然災害リスクの高いエリアにも注意して SEZ の開発用地を選定する必要がある (10) SWOT 分析以上の現状分析を踏まえ SEZ 実施におけるインドネシア国の 強み 弱み 機会 脅威 について下記のようにまとめることができる 強み (Strength) 世界第四位の人口 豊富な農林水産資源 バタム自由貿易区 ジャカルタ首都圏 スラバヤで確立している手工業ベースの産業 低い投資コスト弱み (Weak) 世界の中での投資先として 国際機関からの評価が低い 鉱山資源への投資における評価が低い 投資インセンティブの魅力が限られている FDI 投資の承認手続きが煩雑で コストがかかる KAPET 等の地域経済開発スキームがFDI 誘致には不適切であり SEZなどの新たな投資先スキームが必要 国の産業開発戦略が不透明機会 (Opportunity) 安定した経済成長と高いポテンシャルを持つ国内市場 自然資源の世界的な価格上昇脅威 (Threat) 地域による経済格差拡大に伴い騒乱の発生及び治安の悪化 高水準ビジネス環境を装備した先端的複合機能 SEZの近隣諸国における開発 地震 津波 火山による自然災害リスク 自由貿易協定 (FTA) が締結 実施されることにより SEZでの輸出入に係るインセンティブの優位性減少 37

47 4.2 投資先としてのインドネシアの競争優位性 (1) インドネシアへの FDI の特徴インドネシアに対する FDI は 図 4.1 に示したとおり 1990 年代前半から中頃にかけ順調に増加している これは 政府が第一次産業への過度の依存の軽減を目的とし 様々な施策を通じて 第二次 第三次産業への FDI に対するインセンティブ付与及び国内市場の自由化を進めてきた結果だと考えられる しかし 1997~98 年にかけて発生したアジア通貨危機 1998 年のスハルト政権の崩壊 1999 年から始まった急激な地方分権などにより 国内の政治的 社会的混乱が発生した結果 1998~2003 年にかけて FDI の流出が流入を上回ることとなった その後 政治経済の安定が図られたことに加え 国内の目覚ましい経済発展に伴い 2004 年以降 FDI の流入は再び増加している 出所 : 世界銀行データベースをもとに JICA 調査団作成図 4.1 インドネシアのネット FDI の推移 ( 百万ドル : 名目価格 ) 2006~2009 年における FDI のうち 39.6% は運輸 通信セクターに集中している これは通信セクターへの大規模な投資及び M&A が複数成立したことが理由としてあげられる また 製造業への FDI も活発で 化学 製薬セクター 8.8% を始めとして 電気機器 8.6% 自動車 輸送用機器 5.2% 食品加工業 5.0% 製紙産業 4.2% などが それに続いている 製造業への FDI の特徴としては 大規模なグリーンフィールド案件 特に資本集約型の産業への投資が活発であることが挙げられる 一方 労働集約型の産業への投資は限定的であった 資本集約型の産業は投資額に対して雇用効果が少ないことから FDI による雇用創出の効果はそれほど大きくなかった可能性がある 投資国別に見た場合 シンガポールからの FDI が最も多く全体の 24% を占めている これは 日本を含む多国籍企業のシンガポール現地法人による投資の影響も大きいとみられる また 税制面でのメリットをねらって 租税回避地であるモーリシャス 17.2% セイシェル 2.3% を経由した投資も多い そのほかには 日本 8.5% イギリス 8.2% 韓国 4.8% からの投資が多い 38

48 8.5% の FDI を占める日本は 自動車 金属加工 電気機器 石炭 石油 天然ガス開発 電力への投資に注力しており インドネシアにとって依然として重要な投資国である 既に述べたとおり インドネシアへの FDI は近年経済危機以前の水準を大きく上回っているように見受けられるものの 経済規模と比較した場合 必ずしもその重要度を増しているわけではない 図 4.2 は ASEAN 主要国における GDP にしめる FDI の割合を示したものであるが インドネシアの値は 経済危機以前と変わらない水準にとどまっており 他国に比べても非常に低いままである 出所 : 世界銀行データベースを元に JST 作成図 4.2 ASEAN 各国における対 GDP FDI 比率の推移 (2) インドネシアの投資環境インドネシアは 豊富な天然資源に恵まれ 労働人口も豊富であることに加え 巨大で急激な成長を続けている国内市場を持っている しかしながら 他の ASEAN 諸国と比べ 経済規模に比した FDI は かなり少ない状況にある これは 投資家に対する税の優遇面で他国に劣ること 道路 港湾 空港 電力 水道などのインフラが未整備であること 賄賂や非効率な官僚機構などが原因となっている 例えば JBIC が 2010 年に行った わが国製造業企業の海外事業展開に関する調査 によると インドネシアの税の優遇が魅力的と答えた企業はわずか 1.9% であったのに対し マレーシア タイ 中国 ベトナムの場合 それぞれ 25.0% 15.9% 8.9% 6.3% となっている また 同 2009 年調査では インドネシアの インフラの未整備 が問題であると答えた企業は 35.4% にも上っている これは 33.8% のベトナムと同水準であり 中国 14.6% タイ 3.8% マレーシア 4.2% に比べ著しく悪い値である そのほか 世銀の 2010 年ロジスティクス パフォーマンス インデックス調査でも インドネシアは 39

49 75 位にランクされており 2 位シンガポール 29 位マレーシア 35 位タイ 44 位フィリピン 53 位ベトナムを下回っている 一方 インドネシアにおける賄賂及び非効率な官僚主義については 2000 年初めの地方分権後に悪化したと言われている Global Competitiveness Report において 非効率な官僚主義と賄賂は インドネシアに投資する上での阻害要因の 1 位 2 位を占めているほか 前述の JBIC 調査でも 法制度の運用が不透明 が阻害要因の 3 位としてあげられている 4.3 インドネシアの産業 貿易構造及び SEZ の開発効果 (1) インドネシアの産業 貿易構造図 は インドネシアの 1995 年 2008 年における 66 分類の産業連関表を加工して作成したインドネシア製造業のスカイラインチャートである グラフの各項目の高さは 国内需要額を 100%( 赤線 ) とした場合の総需給額を示しており 淡色が国内生産 その上の濃色が輸入を示している また 国内需給 100% の線を上回っている部分が 輸出を示している 各項目の幅は 製造業の総生産額に占める各セクタ -の生産額の比率を示している 分析では 製造業を資源集約型 労働集約型 資本集約型 機械産業型の 4 つに分類して分析を行った 出典 : 1995 年産業連関表をベースとして JICA 調査団作成図 年におけるインドネシア製造業のスカイラインチャート 40

50 出典 : 2008 年産業連関表をベースとして JICA 調査団作成 図 年におけるインドネシア製造業のスカイラインチャート インドネシアの製造業は 資源集約型 労働集約型の産業においては ほぼ全てのサブセクターにおいて国内需要を上回る生産を行っており 石油精製を除くと輸入への依存度も低い 一方 資本集約型 機械産業型については ある程度の輸出を行っているものの 依然として輸入への依存度が高い 1995 年と 2008 年のチャートを見比べた場合 機械産業については 生産額のシェアが高まっているほか 輸入への依存度が大幅に減少していることがわかる 労働集約型産業については 繊維協定の輸入枠割当てが 2005 年に失効して以降 縫製業の倒産 撤退 減産が進んでいることが影響し 生産額のシェアが大幅に下がっている 資源集約型及び資本集約型の産業については 植物油 ( 主にパーム油 ) 非鉄金属( 主にニッケル 金 銅 錫 ) の輸出量が大幅に増加していること 製鉄の輸入依存度の高まり 石油精製の生産額シェアの高まりと輸入依存度の増加がみてとれる (2) SEZ の開発効果 SEZ の開発を行った場合 SEZ 内の工場において経済効果があるだけでなく 工場に原材料を供給する SEZ 外の工場や運送業に経済効果 ( 後方連関効果 ) が生じるほか 工場で製造された製品が他の工場で加工され 消費者に輸送 販売される過程で新たな経済効果 ( 前方連関効果 ) が発生する ここでは SEZ 内の効果を 直接効果 SEZ 外への波及効果を間接効出典 : JICA 調査団果と規定した 図 4.5 SEZ の生産誘発効果ここでは 2019 年の時点計画 SEZ 開発面積である 4,150 ha 入居率 80% をベースとし 単位面積あたりの雇用者数 各産業 41

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