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さみひがき
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1 ( 別添 ) (1) 地盤の許容支持力および適用範囲 1. 本工法により施工される基礎ぐいの許容支持力を定める際に求める長期並びに短期に生ずる力に対する地盤の許容支持力 1) 長期に生ずる力に対する地盤の許容支持力 (kn) Ra= 1 3 {α Ap+(β Ns - Ls+γ qu - Lc)ψ} (1.1) N- 2) 短期に生ずる力に対する地盤の許容支持力 Ra= 2 3 {α Ap+(β Ns - Ls+γ qu - Lc)ψ} (1.2) N- ここで,(1.1) 式,(1.2) 式において, α : 基礎ぐいの先端支持力係数砂質地盤 ( 礫質地盤を含む ) α=270 N - : 基礎ぐいの先端付近 ( くい先端より下方に 1Dw, 上方に 1Dw の範囲 ) の地盤の標準貫入試験による打撃回数の平均値 ( 回 ) で,4 N - 50 とする ( くい先端 : くい本体鋼管部の下端 Dw: 先端翼部径 ) なお,N - <4 の場合には本算定式の適用範囲外 (α=0) とし,N - >50 の場合にはN - =50 として適用する N - 算定にあたっては, 地盤の標準貫入試験による打撃回数の個々の値 (N 値 ) は,N<3 の場合 N=0,N>60 の場合 N=60 とする Ap : 基礎ぐいの先端の有効断面積 (m 2 ) Ap=π D 2 /4+0.43π(Dw 2 /4-D 2 /4) (D: くい軸部径 ) 下記の係数については, 周面摩擦力を無視するため考慮しない β : 砂質地盤における基礎ぐい周面摩擦力係数 β=0 γ : 粘土質地盤における基礎ぐい周面摩擦力係数 γ=0 Ns - Ls : 基礎ぐいの周囲の地盤のうち砂質地盤の標準貫入試験による打撃回数の平均値 ( 回 ) : 基礎ぐいの周囲の地盤のうち砂質地盤に接する長さの合計 (m) qu - : 基礎ぐいの周囲の地盤のうち粘土質地盤の一軸圧縮強度の平均値 (kn/m 2 ) Lc φ : 基礎ぐいの周囲の地盤のうち粘土質地盤に接する長さの合計 (m) : 基礎ぐいの周囲の長さ (m) φ=πd 別添 -1

2 2. 適用範囲 1) 適用する地盤の種類基礎ぐいの先端地盤 : 砂質地盤 ( 礫質地盤を含む ) 基礎ぐいの周囲の地盤 : 砂質地盤および粘土質地盤ここでの先端地盤における砂質地盤 ( 礫質地盤を含む ) とは, 確認申請書に添えられる基礎地盤説明書の土質柱状図に記載される土質区分において, 砂 ( 粗砂, 中砂, 細砂を含む ) の記載がある地盤の他, シルト混じり砂や粘土質砂等, 土質区分において末尾 ( 語尾 ) に砂の表記がある地盤をいうまた, 先端地盤における礫質地盤とは, 確認申請書に添えられる基礎地盤説明書の土質柱状図に記載される土質区分において, 礫 ( 砂礫を含む ) の記載がある地盤の他, シルト混じり礫や粘土質砂礫等, 土質区分において末尾 ( 語尾 ) に礫の表記がある地盤をいう周囲の地盤における砂質地盤とは, 上述の砂質地盤および礫質地盤をいう周囲の地盤における粘土質地盤とは, 確認申請書に添えられる基礎地盤説明書の土質柱状図に記載される土質区分において, シルトや粘土の記載がある地盤の他, 砂混じりシルトや砂質粘土等, 末尾 ( 語尾 ) に粘土またはシルトの表記がある地盤をいう 2) 最大施工深さ最大施工深さは, 基礎ぐい施工地盤面から 130D 以下 (D: くい軸部径 ) とし, くい軸部径と最大施工深さの関係を表 1.1 に示す表 1.1 くい軸部径と最大施工深さくい軸部径 D (mm) 最大施工深さ (130D) (m) ) 適用する建築物の規模各階の床面積の合計が 50,000m 2 以内の建築物に適用する別添 -2

3 4) 基礎ぐいの構造方法基礎ぐいの構造および形状寸法本工法に用いるくいは, 鋼管 (φ101.6,φ114.3,φ139.8,φ165.2,φ190.7,φ216.3, φ267.4) の先端に半円形の先端翼 2 枚と三角形の掘削刃を取り付けたものであり,2 枚の先端翼はそれぞれが水平軸に対して 15 の勾配を持ち, 掘削刃は 2 枚の先端翼の中央に鉛直に挟み込んだものとしている本工法に用いる基礎ぐいの構造は, 先端翼がついた下くいのみか, これに中くい, 上くいを継いで構成するものとするくいの軸部は,JIS G 3444 一般構造用炭素鋼鋼管 (STK400, STK490)-2006 とし, 先端翼部および掘削刃は,JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材 (SS400)-2010 を用いる基礎ぐいの先端支持力係数 α の算定位置は, くい先端より 1Dw 上方としている基礎ぐいの構造を図 1.1 に, 先端翼部の形状を図 1.2 に, 部材寸法を表 1.2 に示すまた, 基礎ぐいの先端付近の平均 N 値の算定範囲を図 1.3 に, 先端翼部有効断面積の扱い方を図 1.4 に示すくい長くい先端掘削刃 SS400 くい軸部 STK D Dw 下くい先端翼部 SS400 くい軸部 STK D 中くい上くい図 1.1 基礎ぐいの構造図 1.2 先端翼部の形状別添 -3

4 表 1.2 部材寸法くい軸部くい軸部先端翼部先端翼部掘削刃寸法径厚径厚 a b(mm) c(mm) d(mm) e(mm) D(mm) t1(mm) Dw(mm) t2(mm) ~ 溶接部脚長 S(mm) ~ ~ ~ ~ ~ , 7(t1 10.3) 4.5~ , (t1 12.7) 公差については, 使用する材料の JIS 規格に準拠する左記に規定のない寸法は ±10% 以内を許容差とするくい先端図 1.3 基礎ぐいの先端付近の平均 N 値算定範囲図 1.4 先端翼部の有効断面積 Ap=π D 2 /4+0.43π(Dw 2 /4-D 2 /4) 別添 -4

5 5) 工事施工および管理本工法の施工及び管理は, 株式会社ソイエンスが組織したテコットパイル工法協会 ( 以下, 協会本部という ) が指定する指定施工会社が行う施工に関する指導, 教育, 改善および不具合再発防止などは協会本部内に設ける施工技術委員会で行うなお, 本工法の地盤の許容支持力については株式会社ソイエンスが責任を負うものとする 6) その他本工法により施工される基礎ぐいの許容支持力を定める際に求める長期並びに短期に生ずる力に対する地盤の許容支持力は単ぐいとしての性能を示している別添 -5

6 (2) 工法の概要 1. 工法の概要本工法は, 図 1.2 に示す先端翼部と掘削刃を鋼管に溶接接合したものを, 回転させることによって地盤中に貫入させ, これをくいとして利用する技術である 2. 施工機械施工機械本体は, 先端翼部径, 施工長, 地盤条件, 作業場の広さ形状, 搬入路等の条件を考慮し決定する施工機械はクローラー型機, ラフター型機, 建柱車タイプ, バックホータイプが使用可能であるが, 装備する装置については, 以下に示す条件のものを選定して使用する 1) オーガー駆動装置オーガー駆動装置は,5kN m ( 電機の場合は 15kW) 以上の能力を有するものとし, 先端翼部径, 施工長および施工地盤を考慮して, 十分な容量のものを選定する 2) 施工管理装置トルク値 ( 電流値または油圧値 ) を管理できる機器を施工機械に装備する 3. 施工方法テコットパイル工法の施工方法は, 次の 6 工程で行う 1 くいを吊り込んでくい先端をくい芯に合わせる 2 くいのセットくい芯へのセット終了後, 鉛直性を確認する 3 回転貫入開始くいを正回転 ( 右回転 ) させ, 先端翼の推進力で貫入させる地盤状況により必要に応じて, 圧入力を加えることがあるくいの回転貫入中は, くい体の鉛直性に注意し, 2 方向から水準器などによってくいの傾斜が 1/100 以下になるようにする 4 継手作業 1 本目を回転貫入したら,2 本目以降は継手により継ぎ足しを行い, 順次回転貫入させる 5 回転貫入完了回転治具 ( キャップ ) を用いて所定の深度まで回転貫入させる 6 打設完了回転治具 ( キャップ ) を逆回転 ( 左回転 ) させて引抜き, 施工を完了する別添 -6

7 4. 施工管理の方法施工管理項目を表 2.1 に示す表 2.1 施工管理項目工程管理項目管理方法管理基準および管理値くいの受け入くい各部の寸法れ搬入時にくい軸部くい長先端翼部の寸法と変形の無いこと, および数量, 材質をくいの仕様書, 施工計画書確認施工準備作業地盤調査時の N 値等より作業地盤の安定性確認作業地盤の状況に応じて敷き鉄板を敷くくい芯の設定くい芯より 90 度方向に 2 点逃ぐいを打ってくい芯の偏芯量が 1/5D 以内おく (D: くい軸部径 ) 回転貫入くい建込精度水準器で直角 2 方向から鋼管は鉛直 1/100 以内貫入速度貫入速度は 1 回転の貫入量が先端翼勾配の貫入速度は1 回転の貫入量が先端翼勾配高さ程度を確認の高さ程度回転トルク施工管理装置のトルク出力値を確認, くいの短期ねじり強さ以下データを記録継ぐいの建込み精度水準器で直角 2 方向から確認傾斜が 1/100 以内継手溶接継手資格確認と溶接状況の目視確認資格確認, 裏当金具使用全周溶接無溶接 ( 機械式 ) 継各無溶接 ( 機械式 ) 継手の基準に準拠手各無溶接 ( 機械式 ) 継手の基準に準拠支持地盤の確認設置深度地盤調査資料, 試験ぐいと対比設置深度は問題ないか施工管理装置のトルク出力値を確認, 回転トルク試験ぐいと対比くいの短期ねじり強さ以下トルク管理値以上くい頭のずれ偏芯量逃げぐいから確認くい頭の偏芯 ±10cm 以内くい頭レベル確認くい頭レベルレベルくい頭レベル確認貫入量管理 1 工程管理項目管理方法管理基準および管理値貫入量管理貫入量スライドウエイト試験 2 レベル貫入量管理基準値以下 (5mm/20 回転平均 ) 工程管理項目管理方法管理基準および管理値スライドウエイト試験変位量スライドウエイト本体目盛確認設定変位量以上くい頭沈下量レベル 1 打撃あたり 2mm 以下 1 トルク管理値未満時に行う 2 試験ぐいおよびトルク管理値未満時 ( 貫入量管理時 ) に行う別添 -7

8 表 2.2 テコットパイル工法施工管理チェックシートテコットパイル工法施工管理チェックシート工程管理項目管理方法確認内容確認くいの受け入くい各部のれ寸法施工準備回転貫入継手支持地盤の確認作業地盤数量に間違いはないかくいの材質確認はしたか搬入時に仕様書, 施工計画書によくい軸部は間違いないかり検査くい長は間違いないか先端翼部の寸法間違いはないか部材に変形腐食はないか調査時の N 値等より作業地盤の安作業地盤の状況に応じて敷き鉄板を敷く定性確認くい芯の設定くい芯より 90 度 2 点逃ぐいくい建込精度水準器で直角 2 方向から貫入速度逃げぐいは出したかくい芯の偏芯量が 1/5D 以内か鋼管は鉛直か,1/100 以内か貫入速度は 1 回転の貫入量が先端貫入速度は1 回転の貫入量が先端翼勾配の翼勾配の高さ程度を確認高さ程度か回転トルクトルク出力値くいの短期ねじり強さ ( kn m) 以下継ぐいの建込み精度水準器で直角 2 方向から確認鋼管は鉛直か ( 傾斜 1/100 以内 ) 溶接継手資格確認と溶接状況の目視確認資格確認裏当金具を使用しているか溶接方法は適切か溶接の仕上がりは問題ないか無溶接 ( 機械各無溶接 ( 機械式 ) 継手の基準に各無溶接 ( 機械式 ) 継手の基準に準拠式 ) 継手準拠設置深度地盤調査資料, 試験ぐいと対比設置深度は問題ないか回転トルク施工管理装置のトルク出力値を確くいの短期ねじり強さ以下か認, 試験ぐいと対比トルク管理値以上かくい頭のずれ偏芯量逃げぐいから確認くい頭の偏芯は基準値 (±10cm) 以内かくい頭レベルくい頭レベルレベル確認貫入量管理 1 くい頭レベル確認総合判定 ( 合, 否 ) 工程管理項目管理方法確認内容確認貫入量管理貫入量レベル貫入量管理基準値 (5mm) 以下かスライドウエイト試験 2 工程管理項目管理方法確認内容確認スライドウエイト試験変位量くい頭沈下量レベルスライドウエイト本体目盛確認設定変位量以上 ( 1 打撃あたり 2mm 以下か 1 トルク管理値未満時に行う 2 試験ぐいおよびトルク管理値未満時 ( 貫入量管理時 ) に行う mm 以上 ) か別添 -8

9 5. 施工管理体制 1) 施工管理組織テコットパイル工法施工管理体制を以下に示すソイエンス本工法の地盤の許容支持力についてはソイエンスが責任を負うものとする発注者指定製造会社全物件の施工計画書施工記録に関する検収実績報告書の提出指定製造会社の指定指定製造会社への指導製造検査報告書の提出協会本部 ( 施工技術委員会 ) 指定施工会社の指定指定施工管理者への教育訓練および指定指定施工会社および指定施工管理者への技術的指示および指導不具合再発防止の徹底施工計画書の承認施工記録の確認施工実績の定期監査設計および施工技術の指導や研修会の実施材料の供給施工実績の報告施工計画書の提出施工記録の提出不具合の報告指定施工会社 ( 協会員 ) 指定施工管理者図 2.1 施工管理フロー別添 -9

10 それぞれの役割を以下にまとめて示す A 施工技術委員会本工法に関する技術統括指定施工会社の指定指定施工管理者への教育訓練および指定指定施工会社および指定施工管理者への技術的指示および指導施工計画書の承認, 施工記録の確認指定製造会社の指定指定製造会社への指導製造検査報告書の確認不具合再発防止の徹底施工実績の定期監査設計および施工技術の指導や研修会の実施 B 指定製造会社くいの製造加工供給製造検査報告書を作成し, 協会本部へ報告する C 指定施工会社 ( 協会員 ) 指定施工管理者の管理下で施工を行う施工実績を協会本部へ報告する D 指定施工管理者事前調査を実施し, 施工計画書を作成し, 協会本部へ提出する施工管理を行い, 不測の事態が生じた場合は, その内容と対処方法案を協会本部に報告し, 指示を仰ぐ施工記録を協会本部へ報告する 2) 資格条件 A 指定施工会社下記の条件をすべて満たす会社建設業許可取得会社協会が指定する施工会社協会が指定した施工管理者が 1 名以上在籍していること B 指定製造会社協会が指定する製造会社 ( 施工技術委員会の指導を受けた半自動溶接技術検定における試験方法および判定基準 JIS Z による検定技能取得者が半自動溶接により製造を行う ) C 指定施工管理者下記の条件をすべて満たすものくい工事に関わる実務経験が 5 年以上, または,1~3 のいずれかの資格を有し, くい工事に関わる実務経験が 1 年以上のもの 11 級,2 級建築施工管理技士,1 級,2 級土木施工管理技士 21 級,2 級建築士, 木造建築士 3 技術士, 技術士補 ( 建設部門 ) 協会本部が行う指定施工管理者講習を修了し, その能力を認められたもの別添 -10

11 6. 施工における確認事項本工法で基礎ぐいを施工する場合には, 以下について確認する 1) 試験ぐいにおける確認事項試験ぐいは本工法の施工性, 騒音振動および地層の変化や支持地盤の深さ, 並びに打ち止め管理値の設定など, 本ぐい施工時に必要な情報を入手するために実施するもので当現場における 1 本目に施工する基礎ぐいを指すなお, 試験ぐいの本数はくい軸部, 施工機械毎に 1 本ずつ実施する試験ぐいの施工位置は, 土層構成が明らかな調査実施地点の近傍で行う試験ぐいの打ち止め管理は, 深度と回転トルクの変化により支持地盤 ( 所定深度 ) への到達について, 地盤調査結果を参照して確認する打ち止め時に得られた回転トルクを打ち止め管理値 ( トルク管理値という ) とするまた, スライドウエイト試験による支持力確認を行うなお, 試験ぐいにおいて回転貫入時, 回転トルクがくい軸部の短期許容ねじれ強さ ( 表 2.3) を超えないように管理を行う試験ぐいのトルク管理値決定までのフローを図 2.2 に示す別添 -11

12 くい軸部径 D(mm) くい軸部厚 t1 (mm) ねじり断面係数 ( 10 3 mm 3 ) 表 2.3 くい軸部の許容ねじり強さ断面 2 次モーメント ( 10 3 mm 4 ) STK400 短期許容ねじり強さ (kn m) STK490 短期許容ねじり強さ (kn m) Zt : ねじり断面係数 Zt= D4 -(D-2t) 4 16D π Mt : ねじり強さ Mt=fs Zt F : 設計基準強度,STK400 では 235N/mm 2,STK490 では 325N/mm 2 fs : 短期許容せん断応力度 fs=f/ 3 別添 -12

13 START くいの回転貫入深度と回転トルクの変化により支持地盤への到達を確認 ( 試験ぐいの打ち止め ) トルク管理値の決定スライドウエイト試験設定変位量以上確認くい頭沈下量 2mm 以下確認 NO YES END 地盤再調査設計再検討図 2.2 試験ぐいによる本ぐいの打ち止め管理値決定までのフロー別添 -13

14 2) 本ぐいの打ち止め管理方法本工法の打ち止め管理は, 地盤調査結果より支持地盤 ( 所定深度 ) を確認した上で回転トルクがトルク管理値以上であることを確認する回転トルクがトルク管理値未満の場合は, 貫入量管理を行う本ぐいの打ち止め管理値に決定に用いる回転トルクと 1 回転あたりの貫入量の測定は以下の要領で行う 1 回転トルクの測定は, くいの鉛直性を保った状態で行う 2 1 回転あたりの貫入量は,20 回転以上させて測定した平均値とするなお, 本ぐいにおいて回転貫入時, 回転トルクがくい本体の短期許容ねじれ強さ ( 表 2.3) を超えないように管理を行う打ち止め時の判断は, 回転トルクがトルク管理値以上の場合とするもし, トルク管理値未満の場合は,1 回転あたりの回転貫入量が 5mm 以下 ( 貫入量管理基準値 ) を確認した後, スライドウエイト試験による支持力確認を行うなお, 打ち止め時に回転トルクがトルク管理値未満で,1 回転の貫入量が貫入量管理基準値より大きい場合, あるいはスライドウエイト試験で所定の管理値を確認出来なった場合, くい本体のねじれ強さを回転トルクがトルク管理値を上回る場合には, 工事監理者と協議し, 地盤の再調査や設計再検討を行う本ぐいの支持地盤の確認と打ち止めまでのフローを図 2.3 に示す別添 -14

15 START くいの回転貫入深度と回転トルクの変化により支持地盤への到達を確認回転トルクの確認, トルク管理値以上 NO 貫入量管理基準値以下 5mm 以下 /20 回転平均 YES YES スライドウエイト試験設定変位量以上確認 YES くい頭沈下量 2mm 以下確認 NO くいの打ち止め NO END 地盤再調査設計再検討図 2.3 本ぐいの支持地盤の確認と打ち止めまでのフロー別添 -15

16 3) 継手の施工くいの継手は, 溶接継手又は無溶接 ( 機械式 ) 継手とする A 溶接継手継手の溶接方法は, 下記による 1 溶接作業作業可能な位置で貫入を止め, 裏当金具を介して接続する側の鉛直性と密着具合を確認し, 電気溶接による全周溶接を行う 2 溶接材料継手の溶接に用いる溶接材料は, 引張強さが 490N/mm 2 級のものを用いる 3 溶接工溶接工は,JIS Z または JIS Z に定められた試験に合格した者, 又は, 労働安全衛生法アーク溶接の特別教育を修了し, 継続してくいの溶接作業に従事している者とする 4 溶接検査と対策溶接部分に割れやアンダーカット等がないことを目視にて確認する重大な欠陥を発見した時は, その部分を完全に除去し, 再溶接する B 無溶接 ( 機械式 ) 継手無溶接 ( 機械式 ) 継手は, 支持力に影響を与えないものとし, 旧建築基準法第 38 条に基づく建設大臣の認定, または第三者機関の技術評価を受けているものとする施工方法や管理方法は各無溶接 ( 機械式 ) 継手の基準に準拠する別添 -16

17 4) 施工記録施工記録施工した全てのくいについての施工記録を作成する指定施工管理者は, 下記の項目に関する施工記録を作成する施工記録内容 1 一般事項 1 工事件名 2 工事場所 3 施工目的 4 工事種別 5 施工期間 2 施工管理体制 3 工事内容 1 施工鋼管材質仕様鋼管ぐいの設計上の腐食代 2 施工機械 3 施工状況施工くい位置図 GL 設定およびくい天端くい頭処理くい別施工状況くい No 設計長施工長くい芯ずれ施工管理システム表示グラフ最終貫入状況, 備考施工管理チェックシートスライドウエイト試験結果 4 土質柱状図 5 工事施工写真集別添 -17

18 5) その他スライドウエイト試験スライドウエイト試験は, 鋼管を使用した基礎ぐいの支持力に関する品質管理に用いる試験方法であり, 施工後のくいに測定器を装備した重錘を自由落下させて打撃を加え, 測定器の応答値からくいに載荷された最大衝撃荷重を推定するとともに, くい頭沈下量を計測し, 最大衝撃荷重とくい頭沈下量に基づいて支持力に関する品質検査を行うものである試験ぐい施工終了後のくいおよび本ぐい打設時に回転トルク値がトルク管理値を下回る場合や貫入量管理を行う場合は, スライドウエイト試験を行うなお, 本技術は小規模建築物に採用される小口径鋼管くいを対象として,( 財 ) 日本建築総合試験所建築技術性能証明第号スライドウエイト S 試験として性能証明されている本工法では, 建築技術性能証明の範囲については上記性能証明内容に準拠し, その範囲以外については外挿して採用する設定変位量や試験手順は, 上記性能証明の実施マニュアルによるものとし, 打撃時のくい頭沈下量は 2mm 以下とする別添 -18

Microsoft Word - ケンマ工法計画書.docx

Microsoft Word - ケンマ工法計画書.docx 施工計画書工事名称〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇新築工事国土交通大臣認定工法ケンマ工法 TACP-0520 TACP-0521 平成 29 年〇月一輝株式会社目次 1. 工事概要 2. 現場案内図 3. 工程表 4. ケンマ工法概要 5. 施工計画 5-1 施工管理組織 5-2 使用機械及び設備計画 5-3 施工くい施工フロー図 5-4 杭材の受け入れ 5-5 準備工事 5-6 試験杭