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1 第 10 回発生 分化 形態形成 今後の予定 減数分裂 第 章 受精 初期発生 分化 形態形成 6 月 28 日発生 分化 形態形成 7 月 5 日エピジェネティクス 7 月 12 日幹細胞と再生 細胞の老化と死 7 月 19 日期末試験 減数分裂 第一減数分裂で 二倍体 一倍体 (DNA 量は 2c) 第二減数分裂で DNA 量が半減 (2c c) MPF 活性と減数分裂 父系相同染色体 減数分裂前細胞 (2n 2c) 母系相同染色体 第一減数分裂後期 第一減数分裂 DNA 複製された染色体 (2n, 4c) 対合と乗換え ( 第一減数分裂中期 2n, 4c) 第二減数分裂 第二減数分裂中期娘細胞 (n, 2c) 第二減数分裂後期 第一減数分裂後期 p223

2 減数分裂における遺伝子の分配 p225 遺伝的組換え p226 染色体のシャッフリング 2 n 通りの分配組合せ 乗換え ヒト 23 対の相同染色体 x10 6 の組合せ 相同染色体間で起こる乗換え ( 交叉 ) による遺伝子組換えとともに遺伝子の多様性維持する重要な機構 第一減数分裂中期に染色体が凝縮し 父性 母性染色分体に少なくとも 1 箇所以上の乗換えが起こる 複製された相同染色体は互いに対を形成 ( 対合 ) コヒーシンの機能体細胞分裂 : S 期で DNA 複製した染色分体はコヒーシンで全体にわたり結合 M 期にはセントロメア周辺のみに限定 セパラーゼが Scc1 コヒーシンサブユニットを切断すると 姉妹染色分体は分離する 減数分裂 : 第一減数分裂 M 期に母系 父系染色分体の乗換えで 両親からの染色分体が対合 染色分体は全長にわたりコヒーシン複合体によって架橋 Scc1の減数分裂特異的ホモログのRec8は染色体腕部で切断されるが セントロメアでは切断されないので 相同染色体対が各娘細胞に分離 セントロメアのRec8 は第二減数分裂で切断され 各染色分体が娘細胞に分離する 動原体の向きを制御する機構 モノポリン : MAM1( 減数分裂時特異的に発現する遺伝子の一つ ) がコードするタンパク質 MAM1 のノックアウト 第一減数分裂中期の姉妹染色分体が体細胞分裂のように 1 本の複製された染色体を構成する 2 本の姉妹染色分体の動原体が 同一紡錘体極からではなく 互いに反対側の紡錘体極から発する微小管に接着 第一減数分裂で対合した相同染色体の姉妹染色体が共方向性を示すのに関与する第一減数分裂の動原体形成にモノポリンが必須 p224

3 配偶子 (Gametes) の形成 シンチシウム (Syncytium) の形成 一倍体の不利補う 二倍体の細胞質が精子の分化を支配 同調して精子をつくるためにも役立っている P 受精 (Fertilization) P 受精 (Fertilization) P233

4 Paternal chromatin recondensation and pronuclei formation Union of maternal & paternal gametes Paternal chromatin recondensation and pronuclei formation. A) Completely decondensed chromatin. It has a large size and is evenly stained and lightly colored. B, C) Partially recondensed chromatin. It is stained darker than in its fully decondensed form but lighter compared with the fully recondensed stage. The tightness of packaging reflected by the size is between the fully decondensed and recondensed stages. D) Fully recondensed chromatin. This stage is characterized by a small size, tight packaging, and dark staining of chromatin. The shape is still asymmetric, not ovoid. E, F) Beginning of pronucleus formation. The chromatin is less condensed than in the fully recondensed stage, and it has a granular structure. Dark spots of condensed chromatin can be observed on a lighter background. The shape is close to oval or oval. G) Early pronucleus. Chromatin begins to swell and gains more spherical shape. There is more lightly colored decondensed chromatin, but some dark spots are still visible. H) Fully developed pronucleus. It is the biggest in size of all pronuclei stages and has lightly stained chromatin and a characteristic net-like structure: chromatin threads are interspaced with free space. Bar = 10 μm Ajduk A et al. Biol Reprod 2006;75: by Society for the Study of Reproduction Pronuclear formation 卵割 (Cleavage) P236

5 Early development of human embryos 分化 (differentiation) P243 Pronuclear stage 2-cell stage 4-cell stage 8-cell stage Morula stage Blastocyst stage Hatching blastocyst 内胚葉 外胚葉 中胚葉 胚葉の運命 胚盤葉上層 羊膜層 卵黄嚢 陥入中の中胚葉細胞 胚盤葉下層 外胚葉中胚葉内胚葉 3 つの基本構造 : 表皮 消化管 筋 結合組織 神経組織 外胚葉 ( 中枢神経系 皮膚 ) 内胚葉 ( 呼吸器官 消化器官 ) 中胚葉 ( 筋組織 結合組織 ) 内胚葉 中枢神経系網膜とレンズ脳神経と感覚神経色素細胞頭部結合組織表皮体毛乳腺 頭蓋骨頭部 骨格筋骨格皮膚の真皮結合組織泌尿生殖器系心臓血球 リンパ球脾臓 胃結腸肝臓膵臓膀胱気管 肺 咽頭 甲状腺 小腸上皮部分

6 哺乳動物での筋芽細胞の胚による決定と移動 皮筋節 ( 皮膚の真皮と筋肉に成る ) 神経管 筋芽細胞 ( 筋節から移動して骨格筋と肢筋を形成 ) 腸管の形成 表皮 神経管形成後に 各体節は骨格構造と皮筋節へと発生する硬筋を形成 脊索 硬筋 ( 脊椎など骨格構造に成る ) 側方筋芽細胞は肢芽へ移動し 中央の筋芽細胞は体幹筋肉へと発生 他の部分の皮筋節は皮膚の結合組織になる 分化誘導 分化誘導の連鎖 陥入した中胚葉の一部が外胚葉に作用して神経管を誘導 ( 一次誘導 : 前方部分が脳 ) 眼胞 眼杯形成 表皮から水晶体を形成 ( 二次誘導 ) 水晶体が表皮に働き 角膜誘導 ( 三次誘導 )

7 シュペーマンの実験 (1924 年右図 ) 未分化細胞に調和とれた全体を形成させる能力のある原口背唇部を形成体 ( オーガナイザー ) と名付けた P242 オーガナイザーの正体 オーガナイザー領域の形式誘導因子の発見 :( 東大浅島誠ら ) アクチビン (Activin) ノーダル (Nodal) などの TGFβ スーパーファミリーが重要な働き アニマルキャップの様々な条件下での培養 アクチビンの濃度依存的に様々な組織が誘導される 15 種類以上の器官や組織が体外で分化誘導された 形態形成運動 P243 胚細胞が大規模に移動することによって誘起 ( 胚細胞の再編成 ) 胚葉間の相互作用最初の形態形成運動は 原腸 ( 将来の消化管 ) 形成 三胚葉形成 神経管形成など

8 ホメオボックス遺伝子 レチノイン酸ビタミンAのレチナールのアルコール基が酸化されカルボン酸になったもの脂溶性ビタミンなので細胞膜通過し 核内にある転写因子の受容体に結合し 遺伝子発現を変化させ 分化誘導に係わる 情報伝達物質として細胞分化に大きな役割 P244 細胞分化と幹細胞 ホメオティック変異 : 身体の一部が別の部分と置き換わった変異体哺乳動物 : Hox 遺伝子上にホメオボックス遺伝子存在 ホメオボックス遺伝子から翻訳されたタンパク質は 特定の DNA 配列に結合して遺伝子の発現を調節する転写因子の一種 ES 細胞とジーンターゲッティング ドリーはどのように作られたのか? 特定の遺伝子と相同的組換えしたものだけを増殖 ポジティブマーカー : ネオマイシン耐性遺伝子ネガティブマーカー : チミジンキナーゼ遺伝子 目的の遺伝子の破壊や置換が可能

9 P244 細胞分化と幹細胞 復習課題 下記タンパク質の減数分裂時特異的な機能は何か Rec8 モノポリン 減数分裂時の重要な働きとして 受精のためにゲノム数とDNA 量を半減することの他に どのようなことが挙げられるか答えよ 代表的分化誘導作用を3つ挙げ 簡単に説明せよ オーガナイザー領域の形式誘導因子としてどのようなものがあるか答えよ

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前立腺癌は男性特有の癌で 米国においては癌死亡者数の第 2 位 ( 約 20%) を占めてい ます 日本でも前立腺癌の罹患率 死亡者数は急激に上昇しており 現在は重篤な男性悪性腫瘍疾患の1つとなって図 1 います 図 1 初期段階の前立腺癌は男性ホルモン ( アンドロゲン ) に反応し増殖します そ 再発した前立腺癌の増殖を制御する新たな分子メカニズムの発見乳癌治療薬が効果的 発表者筑波大学先端領域学際研究センター教授柳澤純 (junny@agbi.tsukuba.ac.jp TEL: 029-853-7320) ポイント 女性ホルモンが制御する新たな前立腺癌の増殖 細胞死メカニズムを発見 女性ホルモン及び女性ホルモン抑制剤は ERβ 及び KLF5 を通じ FOXO1 の発現量を変化することで前立腺癌の増殖

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