ICO(Initial Coin Offering) の概要 ICO の確固たる定義は存在しないこれまでに実施された ICO の共通点は企業やプロジェクトがを販売すること Ethereum のスマートコントラクトを使いを支払うと自動的にが分配されるケースが多いただしがまったく使えない訳で

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ともひろわにべ
5 years ago
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1 資料 4 ICO(Initial Coin Offering) のご説明 2018 年 4 月 10 日みずほ証券株式会社戦略調査部小川久範

2 ICO(Initial Coin Offering) の概要 ICO の確固たる定義は存在しないこれまでに実施された ICO の共通点は企業やプロジェクトがを販売すること Ethereum のスマートコントラクトを使いを支払うと自動的にが分配されるケースが多いただしがまったく使えない訳ではなくベネズエラによる ICO では同国通貨以外ので可能であるまた特定の投資家を対象にしたプレセール ( 先行販売 ) でもがに使われることがある購入者はを売却し利益を得られる可能性がある企業以外がを販売するケースもあるを支払うとが自動的に分配される自動販売機と考えると分かり易い世界中で購入される可能性がある企業またはプロジェクト販売世界中の購入者売買交換業者等 ICO プラットフォームが介在する場合もある必ずしも交換業者等が取扱うようになるとは限らない ( 出所 ) 各種資料を元にみずほ証券戦略調査部作成 1

3 の分類に確固たる定義はなく ICO においては一般的にブロックチェーンに記録されたデジタル資産を指すブロックチェーンが利用されるのは ICO の仕組みが整備されていることやリレーショナルデータベース等に記録されたは改ざんや二重払いの懸念があることが理由と考えられるは表象する権利によりいくつかのタイプに分類される保有者の権利あり有価証券型株式等の有価証券に似た性質プロジェクトからの収益の分配を受けられる債券型債券に似た性質これまでに実例はほとんどないスタートアップや個人による不確実性が高いプロジェクトでは現実的ではない会員権型ゴルフの会員権等に似た性質 ( ただし資金が預託される訳ではない ) サービス利用等の権利を得られるプリペイドカード型交通系電子マネーに似た性質サービスを利用する際残高を消費する保有者の権利なしモノ ( 電子データ ) トレーディングカードに似た性質権利や資産の裏付けはないが価値を認める人がいる ( 出所 ) 各種資料を元にみずほ証券戦略調査部作成 2

4 ICO のプロセス ICO のプロセスは 1 プロジェクト計画の策定 2ICO の周知 3 の販売の 3 つに大別されるの販売後は開発したサービスのローンチや交換業者等によるの取扱いが想定されるただしこれらは必ずしも実現するとは限らないしサービスがローンチしていなくても交換業者等がを取扱い始めることがあるサービスローンチプロジェクト計画の策定 ICO の周知の販売交換業者等による取扱いホワイトペーパーの作成ホワイトペーパー ( 計画書 ) に記載する項目は定められていない一例として下記が挙げられるプロジェクトの目的と概要プロジェクトの成長シナリオとの関連に表象される価値が値上がりする仕組みプロジェクトの内容はが関連しないものでも構わないただしその場合の価値が上がる説明が困難になるための保有者に配当を出すなどしなければ十分な量を販売できない懸念があるアナウンス Bitcointalk や Reddit といった電子掲示板でホワイトペーパーにまとめたプロジェクトの概要を告知し有識者からのフィードバックを得る必要に応じてホワイトペーパーを修正するオファーホワイトペーパーを完成しの単価発行上限販売数などを決めた上で特定の人物や機関投資家に対して提案する有力な投資家や VC などが購入すればプロジェクトの評判が高まるプロモーションティザーサイト ( 発売前の商品をプロモーションするためのサイト ) を用意するなどして不特定多数に向けた周知活動を行う Facebook や Google が ICO の広告を取扱わなくなり周知が難しくなっているプレセール前プロセスでオファーを行った相手に対し一般向けよりも先にを販売する有利な条件で販売されることが多い下記クラウドセールよりも販売期間は短いはだけではなくで行われることもあるクラウドセール広く一般に向けてを販売する販売期間は数ヶ月に亘ることがある Ethereum のスマートコントラクトを利用して販売することが多い ( を支払うと自動的にが分配される ) 交換業者等を通じて販売する方法もあるが国内では現実的ではないサービスローンチの販売により得たお金で開発したサービスを提供するサービスは必ずしもローンチするとは限らないプロジェクトが失敗に終わるケースや多額の金銭を得たプロジェクトチームがプロジェクトを完遂させるモチベーションを失ってしまいなかなか進展しないケースなどがある交換業者等による取扱い交換業者等がを取扱うようになると購入者はを売却できる ( 出所 ) 各種資料を元にみずほ証券戦略調査部作成 3

5 ICO による販売額の累計 (2018 年 2 月 19 日現在 ) これまでに累計で 9,000 億円以上のが販売されているが高騰した 2017 年の後半から ICO による販売額が急増したただし最近は ICO が有価証券に該当するとされた米国などにおいて減少傾向にあるとされる単位 : 10 億ドル 2018 年 2 月 19 日現在販売額累計 88.4 億ドル /6/1 2015/6/1 2016/6/1 2017/6/1 ( 出所 ) CoinDesk ICO Tracker のデータを元にみずほ証券戦略調査部作成 4

6 ICO による販売額上位 20 プロジェクト (2018 年 4 月 1 日現在 ) 販売額上位 20 プロジェクトのうち The DAO 以外は 2017 年以降に ICO を実施 2018 年に入っても最高販売額を更新する大型の ICO が登場している実績を上げたスタートアップや大手企業が ICO を実施するようになったためと考えられる ( 出所 ) 各種資料や報道を元にみずほ証券戦略調査部作成 ( 注 )EOS の販売額は推計値 No. プロジェクト名 ICO 完了日販売額 ( 米ドル ) 1 Telegram ICO 2018 年 3 月 31 日 1,700,000,000 2 Dragon 2018 年 3 月 15 日 320,000,000 3 Huobi token 2018 年 2 月 28 日 300,000,000 4 EOS 2017 年 7 月 1 日 289,000,000 5 Hdac 2017 年 12 月 22 日 258,000,000 6 Filecoin 2017 年 9 月 7 日 257,000,000 7 Tezos 2017 年 7 月 13 日 232,319,985 8 Paragon 2017 年 10 月 15 日 183,157,275 9 The DAO 2016 年 5 月 28 日 168,000, Bancor 2017 年 6 月 12 日 153,000, Bankera 2018 年 3 月 1 日 150,949, QASH 2017 年 11 月 9 日 105,000, Envion 2018 年 1 月 14 日 100,000, Kin Kik 2017 年 9 月 26 日 97,041, COMSA 2017 年 11 月 6 日 95,372, Elastos 2018 年 1 月 23 日 94,100, Status 2017 年 6 月 20 日 90,000, Press.One 2017 年 7 月 82,000, Neuromation 2018 年 1 月 8 日 71,669, BANKEX 2017 年 12 月 28 日 70,600,000 5

7 ICO の事例千差万別の発行体が多様な権利を表象するを販売している Ethereum The DAO EOS サンタルヌー ICO Hdac Huobi token Telegram ICO ICO 完了日 2014 年 8 月 2016 年 5 月 28 日 2017 年 7 月 1 日 2017 年 7 月 17 日 2017 年 12 月 22 日 2018 年 2 月 28 日 2018 年 3 月 31 日販売額 1,890 万米ドル 1 億 6,800 万米ドル 2 億 8,900 万米ドル 865 万円 2 億 5,800 万米ドル 3 億米ドル 17 億米ドル発行体 Ethereum Foundation 発行体の形態財団スマートコントラクト不在 Block.one サンタルヌー Hdac Technology AG Huobi スタートアップ飲食店大企業交換業者 Telegram Messenger スタートアップ ( 非営利企業 ) 拠点スイス地球ケイマン諸島日本スイス香港ドバイ? ( 次々に移転 ) のタイププリペイドカード型有価証券型モノ ( 電子データ ) が表象する権利スマートコントラクト使用時に Gas( 燃料 ) として利用可能事業収益の分配を受けられるなし ( の用途は何もない ) プリペイドカード型飲食費のやグッズの購入に利用可能モノ ( 電子データ ) なし ( としての利用を想定 ) 会員権型プリペイドカード型手数料の割引やの購入に利用可能プリペイドカード型コンテンツやサービスのに利用可能プロジェクト概要分散型アプリケーション (DApps) やスマートコントラクトを構築するプラットフォームチューリング完全なプログラミング言語を持ち任意の DApps やスマートコントラクトを実行可能投資ファンドを非中央集権的に実施提案された事業へ Ethereum により投資し事業収益の一部を購入者に分配米国では有価証券に該当すると判断された 2017 年 6 月 26 日に 2 億単位を発行以後 24 時間ごとに 200 万単位を追加発行し 350 日かけて 9 億単位を発行発行完了 48 時間後にはが移転できなくなる名古屋のベルギービール専門店が東京への移転費用を調達約 100 人がを購入 Hyundai Pay ( 現代自動車系列 ) がスイスに本社を置く Hdac Technology AG と協力しスイスの法制度に準拠して行ったもよう目的はの発行中国最大手クラス ( 拠点は香港 ) の交換業者である Huobi が実施目的はの発行 Telegram は 2 億人以上が使用するチャットアプリを提供匿名性が高く犯罪者やテロリストが利用しているとされる目的はブロックチェーンの開発とメッセンジャーの構築維持 ( 出所 ) 各種資料や報道を元にみずほ証券戦略調査部作成 ( 注 )EOS の販売額は推計値 6

8 購入型クラウドファンディングと ICO による ( モノ ) 販売の比較が法的にモノであるならば購入型クラウドファンディングと ( モノ ) の販売は本質的な違いはないただしが資金決済法のに該当する場合交換業者等を介さなければ販売できないが法的にモノであっても人気があるは二次流通市場での流動性が高く換金の手間やコストが小さいためマネーロンダリング等に利用される懸念が大きい購入型クラウドファンディングクラウドファンディングサービススタートアップなど世界中の購入者売買中古市場製品完成後に提供 ( モノ ) 販売 ( 注 )ICO プラットフォームが介在するケースと介在しないケースの両方がある企業またはプロジェクト ICO プラットフォーム販売世界中の購入者売買 ( モノ ) 交換業者等 ( モノ ) ( 出所 ) 各種資料を元にみずほ証券戦略調査部作成 7

9 エクイティ型クラウドファンディングと ( 有価証券型 ) 販売の比較エクイティ型クラウドファンディングは法規制で定められた国内在住者が対象であるのに対し ( 有価証券型 ) の販売では規制が明確ではなかったため世界中が対象となった有価証券の販売という点で両者は本質的に近いため最近は各国で有価証券関連の法規制に準拠するよう求められる中で ( 有価証券型 ) の販売による ICO は減少しているとされるエクイティ型クラウドファンディングクラウドファンディングサービススタートアップなど国内の投資家発行株式海外における ( 有価証券型 ) 販売 ( 注 )ICO プラットフォームが介在するケースと介在しないケースの両方がある企業またはプロジェクト ICO プラットフォーム販売 ( 有価証券型 ) ( かつて ) 世界中の購入者 ( 最近 ) 法規制で対象とする購入者売買 ( 有価証券型 ) 交換業者等 ( 出所 ) 各種資料を元にみずほ証券戦略調査部作成 8

10 ICO の利点と問題点現在の ICO は購入者に不利で発行体に有利な仕組みと考えられる有利な立場の発行体も会計処理や税制が定まらなければの販売により得た資金を実際に利用する見通しが立たない購入者発行体利点共感した企業やプロジェクトを簡単に支援できる将来有望なスタートアップ等への投資に相当する機会を得られる短期間で大きな利益を得ることがあるイーサリアムの価格は数年でICO 時の1,000 倍以上に既存株主の株式が希薄化しないプロジェクトの初期段階であっても多額の資金を調達できる可能性がある世界中の多種多様な人にを販売できるの性質によっては購入者に対して義務や責任を負わない既存の手段よりも手間がかからず短期間に低コストで資金を調達できる問題点購入者の保護が十分ではない ( 発行体に有利な仕組み ) 投資家の権利が明確ではなく法的にも保護されていない発行体の情報開示が不十分である第三者による審査等が行われていない詐欺が多発している交換業者等が購入したを取扱うとは限らずいつまでも売却できないことがある本質的価値が不明であり価格の妥当性を評価できない ICOの定義や購入者と発行体の権利関係等が明確ではないため会計処理や税制が定まっていない発行体の情報セキュリティの不備により支払われたがハッカーに盗まれており被害規模は全体の10% 程度とされる交換業者等がを取扱う基準が不明確である ( 取扱う条件として発行体に金銭やを要求する交換業者が存在するとされる ) ( 出所 ) 各種資料や報道を元にみずほ証券戦略調査部作成 9

11 ディスクレーマー本資料は一時点または一定の条件の下でのインディケーション提供のみを目的として作成されたものであり取引の勧誘を目的としたものではありませんここに記載されているデータ意見などはみずほ証券が信頼に足りかつ正確であると判断した情報に基づき作成されたものではありますがみずほ証券はその正確性確実性を保証するものではありませんまたここに記載された内容は事前連絡なしに変更されることがあります本資料に記載された条件等はあくまでも仮定的なものでありかかる取引に関するリスクを全て特定示唆するものではありませんまた貴社決算税務申告あるいは第三者への報告情報開示の目的等に利用されることを想定したものではありません投資および取組みの最終決定に際しましては貴社ご自身の判断でなされますようまた必要に応じ貴社の顧問弁護士顧問会計士等にご相談のうえでお取り扱いくださいますようお願い申し上げますなお本資料の著作権はみずほ証券に属しその目的を問わず無断で引用または複製することを禁じます金融商品取引に関する主なリスク有価証券の引受募集売出し私募の取り扱いについては株式相場為替相場等の変動および発行会社の財産の状況の変化等により募集売出しまたは私募の延期または中止を余儀なくされ予定の資金調達が行えない可能性や売却代金が希望した額に満たないおそれがありますまた有価証券の売買デリバティブ取引等については株式相場金利水準為替相場不動産相場商品相場等の変動に伴い有価証券等の価格または価値が変動することによって損失が生じるおそれがあります貴社にご負担いただく手数料等金融商品取引の実施に際してはその内容に応じた手数料および諸費用を貴社にご負担いただきますが本資料のような金融商品取引の仕組みスキームに関するご紹介資料においてはその額または計算方法等の表示ができないかもしくは表示を行っている場合もインディケーションにすぎず個別取引ごとにご提示する契約書等をご確認いただく必要がありますなお有価証券の引受等に関し手数料等をいただくことに替えて販売価格と払込金額との差額を当社の手取金とさせていただく場合もあります商号等みずほ証券株式会社金融商品取引業者関東財務局長 ( 金商 ) 第 94 号加入協会日本証券業協会一般社団法人日本投資顧問業協会一般社団法人金融先物取引業協会一般社団法人第二種金融商品取引業協会 10

上場有価証券等書面.indd

上場有価証券等書面.indd 上場有価証券等書面 ( この書面は金融商品取引法第 37 条の 3 の規定によりお渡しするものです ) この書面には国内外の金融商品取引所に上場されている有価証券 ( 以下上場有価証券等といいます ) の売買等 ( 1) を行っていただくうえでのリスクや留意点が記載されていますあらかじめよくお読みいただきご不明な点はお取引開始前にご確認ください手数料など諸費用について上場有価証券等の売買等にあたっては