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えみさわなか
5 years ago
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1 2010 年版毒劇物及び危険物教育資料消防法危険物危険物の類別性質運搬における注意事項 0000 混載してはいけない物質消防法危険物の指定数量事故時の措置( 緊急時の対応 ) 化学の基礎 ~ 有機物と無機物化学反応について ~ 危険物質への変化酸アルカリと PH~ イオン化傾向安全の確保コンプライアンスと危機管理遵法毒劇物毒劇物の管理毒劇物扱い時の注意点 ( 設備運搬納品 ) 毒劇物危害防止規定作成 : 川崎営業所陣内正幸 1

2 定義有機物と無機物有機物 = 燃焼して二酸化炭素を出す物質 ( 炭素を含んでいる ) 有機化合物 1パラフィン系 C n H 2n+2 エタン C 2 H 6 H H 2オレフィン系 C n H 2n ( 二重結合 ) エチレン C 2 H 4 C C 3アセチレン系 C n H n ( 三重結合 ) アセチレン C 2 H 2 H H 4 芳香族 OH CH 3 CH 3 ベンゼンエチレン参考消防法第 4 類の危険物は有機物有機物質における数値の示し方 1 モノメタン CH 4 2 ディ ( ジ ) エタン C 2 H 6 ジクロルメタン CH 2 Cl 2 3 トリプロパン C 3 H 8 トリクロルエタン C 2 H 3 Cl 3 4 テトラブタン C 4 H 10 テトラクロルエタン C 2 H 2 Cl 4 5 ペンタペンタン C 5 H 12 6 ヘキサヘキサンノルマルヘキサン C 6 H 14 7 へプタへプタン 8 オクタオクタン 9 ノナノナン 10 デカデカン (Hがひとつ取れるとアルキル基:R) R-OH アルコールの構造式 CH 3 -OH : メタノール C 2 H 5 OH: エタノール R-O-R エーテルの構造式 CH 3 -O-CH 3 : ジメチルエーテル R-CO-R ケトンの構造式 CH 3 -CO-C 2 H 5 : メチルエチルケトン (MEK) CH 3 -CO-CH 3 : ジメチルケトン ( アセトン ) CH 3 フェノールトルエンキシレン (o m p) 2

3 化学反応について 1 化学物質同士が化学反応を起こすと全くことなった性質の物質が生成する毒劇物に変化 2 酸化または還元反応により発火爆発 ~ 自然発火の可能性 ( 空気と反応を起こす ) 3 発熱または吸熱 ~ 溶解熱中和熱 4 有害なガスの発生危険な行為結果酸とアルカリの混合薬火傷酸化剤と還元剤の混合火災爆発酸またはアルカリと金属の反応生じるH 2 で爆発酸とアルコールの混合( エステル化 ) 爆発物の生成過酸化水素過塩素酸塩類過マンガン酸塩類爆発の危険性金属の硫化物と酸の混合硫化水素の発生シアン化合物と酸の混合青酸ガスの発生表 -1 有毒ガスが発生する薬品の組み合わせ主剤副剤発生ガス主剤副剤発生ガス亜硝酸塩酸亜硝酸ガスアジド酸アジ化水素シアン化合物酸シアン化水素セレン化合物還元剤セレン化水素テルル化合物還元剤テルル化水素ヒ素化合物還元剤ヒ化水素次亜塩素酸塩酸塩素硫化物酸硫化水素硝酸硝酸塩銅などの金属硫酸亜硝酸ガス亜硝酸ガスリン還元剤苛性カリリン化水素 3

4 酸アルカリと PH 水素イオン濃度のべき数 PH 酸性中性アルカリ性水のイオン積 Kw= Pw=H + OH - = PH の公式代入する PH=-log 10 (H + ) PH の公式代入する PH=-log 10 (H -14 ) 中性の値 = - log 10 (H -14 ) 平方根は2/1 乗 -log 10 (H -7 ) 対数では指数が前に来る 7 参考 H + OH - = 水素イオンが増えれば塩基が減る関係にあるまた塩基が増えれば水素イオンが減る事になるこの関係が成り立つ範囲で PH が成立する 1 規定の酸は PH が 0 で 0.1 規定で PH 規定で PH2 さらにで PH3 アルカリは PH が 14 で 0.1 規定で PH 規定で PH12 さらにで PH13 4

5 酸アルカリと PH 強酸と強アルカリの判断と PH の値は無関係強酸塩酸硫酸硝酸リン酸フッ酸その他強アルカリ苛性ソーダ ( 水酸化ナトリウム ) 苛性カリ ( 水酸化カリウム ) 水素イオンまたは塩基の解離定数で決まるイオン化傾向 Li-Cs-Rb-K-Ba-Sr-Ca-Na-Mg-AL-Mn-Ta-Zn-Cr-Fe-Cd-Co-Ni-Sn-Sb-H-Bi-Cu-Hg-Ag-Pd-Ir-Pt-Au 碑金属酸と反応して水素ガスを発生する貴な金属酸と反応して水素ガスを発生しない複数の金属が接触すると電流が流れ酸化還元反応をおこす金属イオン (Cu) が溶けている溶液に碑な金属 (Fe) を入れると表面に銅が析出する Fe が酸化され銅が還元する銅と鉄の間で電子が移動している 5

6 安全の確保化学物質を扱う業務に大切なこと 1. 化学物質の性質を事前に理解し危険を予知する酸かアルカリか? 混合した際の化学反応を予測する酸化剤か還元剤か? 人体に与える影響適切な保護具の着用取扱方引火爆発などの危険性消防法への対応静電気対策火気厳禁環境に与える影響水質汚濁土壌汚染および生態系への影響廃棄時の注意事項適切な処置 2. 保護具の点検と着用 ~ 使用する前に点検しよう保護めがね変形くもりゴム手袋穴が開いていないかゴム長靴安全靴穴が開いていないかゴム前掛け紐が切れそうにないか破れていないか 3.MSDS を必ず読んでおくこといつでも取り出せる場所に保管すること 6

7 薬品が混合した場合の対応と注意点溶解熱中和熱反応熱有毒ガスの発生発火 ~ 爆発一度始まった化学反応は止められないではどうしたらよいか? 基本的に化学反応が終わるまで待つ ( 発火及び爆発を除く ) 安全な場所に避難し反応ガスが発生する場合は風上に立つこと化学反応が終わって温度が下がったら乾燥砂で回収する回収後石灰水の上澄みで中和しウエスで拭きとって終了土壌に浸み込んだ場合は汚染した土壌を取り除き持ち帰って処分する保護具の着用を忘れないこと石灰水は上澄みを希釈したものを用いること苛性ソーダなど強アルカリで中和しないこと回収した薬品が運搬中に化学反応を起こさないように十分注意すること 7

8 コンプライアンスと危機管理コンプライアンスとは何か? コンプライアンス ( 法令遵守 ) はコーポレートガバナンスの基本原理の一つ法律や規則といった法令を守るだけでなく社会的規範や企業倫理を守ることまでも含まれる ( コーポレートガバナンス : 企業統治の仕組み ) 生命の安全を第一とすること危機管理とは何か? 深い関係がある 1 企業不祥事の対応迅速な決断と対応が求められる 2 大規模災害への対応生き残ること被害をできるだけ低く抑えること ( 近隣住民への影響環境への影響 ) 特に重要早期復旧生産ラインの稼働二次災害の防止 8

9 遵守すべき法規制の目的法律の目的を理解する 1. 火災から国民の生命と財産を守る消防法 2. 毒物及び劇物から国民の生命と健康を守る毒劇物取締り法 3. 有害化学物質の移動量を公表し排出を抑制させる PRTR 法 4. 環境保護で国民の健康と文化的生活の確保環境基本法 5. 労働者の健康と生命を守る労働安全衛生法 6. 廃棄物の適切な処理廃棄物の処理と清掃に関する法律 7. 土壌汚染による健康被害の防止土壌汚染対策法 8. 高圧ガスによる事故の防止高圧ガス保安法 9

10 毒劇物の管理 1 管理体制社内管理組織を以て責任を明確にする 2 表示法律で定めた表示が行われているか 3 記録収支の記録がなされ記録が保管されているか 4 貯蔵方法と設備堅牢度耐食性があり地震対策がされているか施錠など盗難防止対策がされているか 5 納品授受管理がされ記録が保管されているか 6 廃棄適切な方法で廃棄されているか 7 教育と監査上記に関して教育を行い定期的に順守状況を監査する 10

11 毒物劇物管理責任者の責務毒物劇物の入出庫在庫量の記録と保管毒物劇物の保管庫および容器への表示毒物劇物保管庫の鍵の管理 ( 毒物の鍵は使用の都度使用者を記録 ) 毒物劇物の取扱方法応急措置等に関する教育及び訓練の実施飛散漏れ流出地下浸透防止の措置を行う運搬時の遵守事項トラックでの運搬は容易に持ち去られないように厳重に注意する車両に法律で定められた表示を行う (5000kg 以上の運搬 ) 保護具乾燥砂など緊急時の対応備品を常時積載する酸アルカリ又は酸とシアン化合物の接近混載は厳禁とするキャップの緩みや梱包材の破損が無いように確認し漏えいが無いこと 11

12 納品時の対応車両から離れる際は車両が容易に移動出来ないようにすると共に積載物が盗難にあい又は紛失する事を防止する措置を講じる納品に際しては納入先責任者の確認を受け捺印した受領書を受け取る受領書は帰社後速やかに担当者にわたす毒劇物危害防止規定トラックに緊急時対応備品を積載するトラック荷台にシートを掛ける車のキーにスパイラルワイヤーホルダーを付けること青化物専用 BOXの使用毒劇物危険物倉庫の鍵の管理毒物の在庫数量のチェック緊急連絡シート社内連絡体制シート緊急時の応急措置 12

13 消防法危険物の管理貯蔵設備類ごとに決められた屋内貯蔵所等に保管する届け出ている品目以外のものは保管してはならない届け出ている指定倍数以上は保管してはならない貯蔵所には取扱の類の注意事項 ( 火気厳禁等 ) の表示を行い貯蔵品の品名数量保安監督者名等を明記した表示をする運搬車両の前後に危の表示を行う指定数量以上の危険物を運搬する時は消火器を常備する混載禁止の類品名をよく理解し順守するキャップを確実に締め漏れがないようにする 13

14 消防法危険物の分類分類性質 1 類酸化性固体 : 可燃物を酸化して激しい燃焼や爆発を起こす固体 2 類可燃性固体 : 着火しやすい固体や低温で引火しやすい固体 3 類自然発火物質及び禁水性物質 : 空気や水と接触して発火したり可燃性ガスを出したりする物質 4 類引火性液体 : 引火しやすい液体その中で危険な順に以下の順序で分類されるたとえば第 2 石油類よりも第 1 石油類の方が危険なので保管できる指定数量は小さくなり容器に求められる安全性も高くなってくる 5 類自己反応性物質 : 加熱や衝撃で激しく燃えたり爆発したりする物質 6 類酸化性液体 : 他の可燃物と反応してその燃焼を促進する液体 14

15 消防法第 4 類分類指定数量引火点物質名特殊引火物 50 リットル -20 以下ジエチルエーテル二硫化炭素アルコール類水溶性第 1 石油類非水溶性 400リットル 200リットル 400リットル炭素数が 1~3 個 1 価 21 未満メタノールエタノール IPAなどアセトンガソリンベンゼントルエン第 2 石油類水溶性非水溶性 2000リットル 1000リットル 21 以上 70 未満氷酢酸灯油軽油キシレン第 3 石油類水溶性非水溶性 4000リットル 2000リットル 70 以上 200 未満エチレングリコールグリセリン重油クレオソート油第 4 石油類動植物油 6000リットル 10000リットル 200 以上 250 未満 250 未満 ( 動植物油 ) ギヤ油シリンダー油アマニ油ナタネ油 15

16 危険物の混載について第 1 類第 2 類第 3 類第 4 類第 5 類第 6 類第 1 類第 2 類第 3 類第 4 類第 5 類第 6 類 16

17 危険物の混載禁止一覧第一類物質酸化性固体 1 硝酸塩類硝酸ソーダ亜硝酸ソーダ等 2 クロム酸塩類無水クロム酸重クロム酸カリ重クロム酸ソーダ 3 過硫酸塩類過硫酸カリ過硫酸ソーダ NPE 過マンガン酸塩類過マンガン酸カリ第 6 類物質酸化性液体 1 過塩素酸 2 硝酸 3 過酸化水素と第四類物質 ( 例 ) 引火性液体アセトン IPA( イソプロピルアルコール ) メタノールエタノールトルエンキシレン酢酸エチル ( メチル ) 酢酸グリセリンエチレングリコールシンナー類その他は混載禁止 17

18 薬品の漏えい等緊急時事故時の適切な対応特に大切なこと安全最優先保護具を着用し怪我をしないようにすること ( ゴム手袋保護眼鏡マスク ) かならず風上に立って作業を行う危険を感じたらその場を離れる必要に応じて応援を要請する薬品の漏えい軽微な場合 1 吸着材やウエス等でふき取る 2 酸の場合は水または石灰水に浸したウエスで仕上げ拭きを行う注意 1 濃硫酸無水クロム酸はウエスで拭くと自然発火するので注意するまた濃硫酸は水が掛かると突沸するので水を掛けるのは厳禁 2 薬品を拭き取ったウエス等は自社に持ち帰って処分する社内で原因を調査し対策を講じる多量の場合 1 有毒なガスが発生していないか確認する 2 酸アルカリ等液体物質の拡散を防ぐ処置を講じる 3 第 4 石油類等の場合は火気や静電気に配慮する 4 客先の場合は担当者の指示に従う 5 上司に連絡し指示を仰ぐ 18

通行制限品目積載することができる車両は普通自動車及び四輪以上の小型自動車に限られます 1. 火薬類及びがん具煙火表示要件項目品名積載数量その他黒色火薬火薬類取締法その他火薬無煙火薬関係法令に定める事 10キログラム以下その他火薬類取締法に規定する火項を遵守すること爆薬薬カ

通行制限品目積載することができる車両は普通自動車及び四輪以上の小型自動車に限られます 1. 火薬類及びがん具煙火表示要件項目品名積載数量その他黒色火薬火薬類取締法その他火薬無煙火薬関係法令に定める事 10キログラム以下その他火薬類取締法に規定する火項を遵守すること爆薬薬カ通行制限品目積載することができる車両は普通自動車及び四輪以上の小型自動車に限られます 1. 火薬類及びがん具煙火表示要件項目品名積載数量その他黒色火薬火薬類取締法その他火薬無煙火薬関係法令に定める事 10キログラム以下その他火薬類取締法に規定する火項を遵守すること爆薬薬カーリットダイナマイト硝安爆薬テリトルトリニトロトルエントリメチレントリニトロアミンピクリン酸その他火薬類取締法に規定する爆薬工業雷管電気雷管信号雷管導火管付き雷管