Microsoft PowerPoint - 第１回目復習_pdf用.ppt [互換モード]

Transcription

1 第 1 回プログラミング応用 ( 担当三輪 ) この講義の前半部分の HP は三輪研 HP にある 講義の目標 数値計算の基本的なアルゴリズムを学修し C 言語によるプログラムを作成して実行することにより 数値計算の考え方を習得する C 言語プログラミングのための各種ツールの使い方や簡単なグラフィックス プログラミング デバッグの方法も学習し ある程度実用的なプログラムが作成できる技量を身につける

2 授業の概要 総合情報メディアセンターの演習室の端末を利用する 最初に 30 分程度の説明を行った後 一人一台づつの PC を用いて 実際にプログラミングを行う 毎回 課題を提出する 中間と最後に総合的な課題を行う 授業内容のレベル C 言語の初級者を対象とする プログラミング基礎を履修し Unix の基本 ( ファイル操作 ) エディタの使い方 C 言語プログラムのコンパイルと実行方法 for 文,if 文,printf 関数などを理解していること

3 評価法 毎回の課題提出 (5 点 ) 中間課題 (20 点 ) 最終課題 (20 点 ) の合計点により評価する 60 点以上を合格 60~69 点を C 70~79 点を B 80 点以上を A 配列や入出力 関数などを用いた簡単なプログラムを作成することができる 数値計算の基本的なアルゴリズムを用いた簡単なプログラムを作成することができる 90 点以上の上位 5 パーセント程度を S とする

4 授業の展開 第 1 回おさらい ( 数値表現 for 文 if 文 ) 第 2 回配列変数の取り扱い第 3 回ファイル入出力第 4 回 gnuplot によるグラフ化の方法第 5 回関数の取り扱い第 6 回最小二乗法によるフィッティング (1) 第 7 回 中間課題 最小二乗法によるフィッティング (2) 第 8 回非線形方程式第 9 回常微分方程式第 10 回数理計画法第 11 回数値積分第 12 回モンテカルロ法第 13 回連立一次方程式第 14 回 最終課題 最小二乗法によるフィッティング ( 多変数 ) 第 15 回

5 コンピュータの構造 入力装置 キーボード マウス 出力装置 ディスプレイ シェル ( gnome ターミナル ) コマンドを受け付け 入力を解釈してOSに指令を出す GUI ( グラフィカルユーザインターフェイス ) マウスの動きを判断してOSに指令を出す OS 基本的な処理プログラムの集合機械語プログラム実行の交通整理例 ) 画面表示ハードディスクに保存 CPU 演算判断 機械語の処理 主記憶装置 ( 内部記憶装置 ) 半導体メモリ 補助記憶装置 ( 外部記憶装置 ) ハードディスク CD-ROM CPU は機械語 (01 の羅列 ) のみ理解可能

6 コンパイル C 言語 柔軟性高い OS 内部まで操作 C 言語ソースファイル X 機械語の生成 CPU に直接命令 最も低級な言語 理解困難 実行可能ファイル 画面出力 ファイル出力 CPU 演算判断プログラムの実行 数値データのやり取り プログラム 機械語プログラム データ 変数記憶領域 プログラム格納領域 内部記憶装置 CPU はメモリから機械語プログラムを取り出し その手順に従って数値データを処理することしかできない

7 コンパイルの手順 エディタにより C 言語のソースファイルを作成 cc コマンドによりソースファイルのコンパイル 機械語で書かれた実行可能ファイルの作成 コンパイルエラーが出れば再編集 ディレクトリの作成の準備 (gnome ターミナル上で ) > mkdir src > ls > cd src ディレクトリの作成 ( 作成は一度だけ ) ディレクトリの確認 ディレクトリの移動

8 ソースファイルの作成 > emacs ソースファイル名 & ファイルの編集 注意 1) コマンド最終行の & は命令をバックグラウンドで起動することを意味する ここでは emacs がコマンドウインドウの裏でも動くため コマンド受付とファイル編集を同時に操作できる 注意 2) ファイル名は末尾の拡張子に.c をつけるのが慣習である #include <stdio.h> int main() { int i; i=10; printf( i=%d n,i); i=i+100; printf( i=%d n,i); return 0; } sample.c

9 C ソースファイルのコンパイル 実行 コンパイルの実行 cc という unix コマンドを使用する > cc ソースファイル名 コンパイルが成功すれば a.out という名前の実行可能ファイルが生成される 入力に誤りがあれば エラーメッセージがでてコンパイルに失敗する このとき emacs に戻って編集し直す コンパイルが成功するまで繰り返す 注意 )-o オプションにより任意の名前の実行可能ファイルが生成できる > cc -o 実行可能ファイル名ソースファイル名 プログラムの実行 >./a.out または >./ 実行可能ファイル名 プログラムの実行により 例のプログラムでは以下のような結果が出力される i = 10 i = 110 ピリオドスラッシュの後に実行可能ファイル名を指定

10 C 言語の特徴 sample.c #include <stdio.h> int main() { int i; i=10; printf( i=%d n,i); i=i+100; printf( i=%d n,i); return 0; } 命令文 プリプロセッサ指令 コンパイルの前処理としてさまざまな処理を実行する. #include 命令は <~.h> のようなヘッダーファイルを読み込んである特定の機能をもつ関数群を使用できるようにする. stdio.h は標準入出力用の関数群であり, ほとんどのプログラムに使用する main 関数 どのプログラムも必ず一つの main 関数を持つ. プログラムの最初に実行される 左中括弧 { で始まり } で終了する {} で囲まれた文は命令文と呼ばれる. 命令文は単文と { } で囲まれた複文で構成される. 単文は ;( セミコロン ) で終了する. 命令文には右の要素を含む 5. 変数宣言 6. 代入文 7. 関数 8. リターン文

11 ビットとバイト 計算機の中ではCPUは0と1のみを判断できる. 0か1を表す最小単位を1ビット呼ぶ. メモリにはプログラムやデータが格納されるがビット毎に並んでいるわけではない メモリには均等に番号( アドレス ) が割り当てられている. データ 8 個のビットデータの集まりを 1 バイトと呼ぶ. アドレス番号 各アドレスは 1 バイトの整数倍 (CPU によって異なる ) を基本単位とするビットデータが格納される 1 ビットの足し算 0+0=0 0+1=1 1+0=1 1+1=10 ( 次の桁に 1 繰り上がる ) 10 進数 2 進数 バイトのデータでは 1,0 の組み合わせで,256 の範囲の整数を表せる

12 C 言語で扱えるデータ型 (1) ビットの羅列の数や, ビット情報を何に対応させるかで扱えるデータの種類が異なる 整数型 ( ビットの羅列を符号付の二進数で表される整数と見る ) short 16ビット (2バイト) 長 -32,768~32,767 long 32ビット (4バイト) 長 -2,147,483,648~2,147,483,647 long long 64ビット (8バイト) 長 -9,223,372,036,854,775,808 int システムによって異なる整数型には int 型を指定することが多い char 8 ビット (1 バイト ) 長 -128~127 char 型は数値ではなく文字を表すときにも使用 ~9,223,372,036,854,775,807 これらの型に unsigned が付くとビットの羅列を符号なしの二進数で表される整数と見る. すなわち, 下限が 0 で, 符号付きの場合の上限の二倍 +1 が上限となる. ビット長に比例して有効桁数が増加する

13 C 言語で扱えるデータ型 (2) 実数型 ( ビットの羅列を IEEE 浮動小数点で表される実数と見る ) float 32ビット長 1.1e-38 ~3.4e+38 単精度浮動小数点型 double 64ビット長 2.2e-308 ~1.7e+308 倍精度浮動小数点型 long double 96ビット長 1.1e-4932 ~3.3e+4932 拡張精度浮動小数点型 単精度の IEEE 浮動小数点形式 ( 32 ビット ) 符号ビット指数部 8 ビット仮数部 23 ビット 指数部を符号なし二進数としたときの整数値 = a 各ビット列を b(n) としたとき c 23 n 1 b( n)2 n 符号ビット a-127 値 =(-1) 2 (1+c) ビット長に対して指数関数的に有効桁数が増加する

14 変数の型宣言 int main() { 型名変数名 ; short seisuu; メイン関数の命令文の先頭で指定 変数 seisuu を 16 ビットの符号付整数型として宣言 float jissuu1, jissuu2; char i=10; 単精度の浮動小数点型として変数 jissuu1 と jissuu2 をコンマで区切って同時に宣言 宣言文と代入文を組み合わせて, 初期値を設定可能 10 seisuu hensuu jissuu1 jissuu2 i メモリ内に割り当てられた変数の様子 ( 箱の大きさが 8bit の場合 ) 変数名と 領域の先頭番号, 占有バイト数, データの種類 ( 整数? 実数?) は対応プログラマは変数名を取り扱う CPU にとっては 先頭アドレスから定められた範囲にある bit の羅列を数値に変換して取り扱う

15 標準入出力関数 端末画面に文字を表示する関数 printf ( 出力文字列および変換文字, 変数名 1, 変数名 2, ) 文字や数値を変換文字 ( フォーマット指定子 ) で示された表示法で表示 端末画面から 文字や数値を入力する関数 scanf ( 変換文字, & 変数名 1, & 変数名 2, ) 変換文字で示された書式で, キーボードからの入力を変数に代入する関数 変換文字の書式指定が重要

16 printf 関数 printf( 出力文字列および変換文字, 数値もしくは変数名,, ) 第一引数の変換文字と代入する変数のデータ型は一致させる 第二引数以降は数値を指定する. 変数で表される数値でもよい int i=10, j=5; float a= ; printf( Hello ); printf( i=%ddd,i); Hello i=10dd printf( i=%d : j=%d,i,j); i=10 : j=5 printf( %d %d %d,1,2,3); printf( abc ndef ); 改行文字バックスラッシュ ( もしくは マーク ) n abc def 改行文字を入れない限り 最後に表示された位置の右に書かれていくので注意

17 フォーマット指定子 表示する数値をフォーマット指定子を使って 表示形式を変えられる データの種類 10 進数 8 進数 16 進数 int 型 %d %o %x short 型 %hd %ho %hx long 型 %ld %lo %lx long long 型 %Ld %Lo %Lx データの種類 変換文字 浮動小数点数 %f 浮動小数点数 ( 指数表示 ) %e 文字 %c 文字列 %s 変数の型と指定子の種類は対応させないと思いがけない結果が表示される printf( %f,a); 浮動小数点表示 printf( %d,a); データ型を間違えた場合 printf( %e,a*100); 浮動小数点指数表示 e+02 printf( %5d,i); 表示桁数の指定 10 printf( %5.3f,a); 書式付浮動小数点表示 % 小数点も含む総文字数. 小数点以下の桁数 f

18 scanf 関数 scanf ( 変換文字, & 変数名 1, & 変数名 2, ) 標準入力関数 scanf は変換文字で示された書式で, キーボードからの入力を変数に代入する関数である. 第一引数の変換文字には printf 関数と同じものを用いる 変換文字と代入する変数のデータ型は一致させる 第二引数以降の変数には変数名の前に & をつける. & 変数名は, その変数が格納されているメモリ内のアドレス番号を関数に渡すことになる 引数に変数名のみを指定すれば, 変数が今現在持っている数値を関数に渡すことになる. この場合アドレス番号 10 番にデータを入力しようとする そうすると実行時に セグメンテーションエラー が出てプログラムは停止する i 10

19 scanf 関数の働き int i; scanf( %d,&i); 変数が格納されたアドレスを示す数値が入る 変数 i が格納される先頭のアドレスを受け取る i 入力を受け付ける をint 型として変換 アドレスに変数型に対応するバイト数分のデータを格納 i

20 プログラムの流れの制御 流れを枝分かれ 流れの順序を変える 上から下のみの流れ start 条件に対して Yes か No で処理を 2 分岐 start ある処理からジャンプ start 処理 1 処理 1 処理 1 処理 2 処理 3 Yes 条件成立? No No 処理 2 処理 2 条件成立? Yes 処理 2 end 処理 3 処理 3 end end 条件式によって流れを変える

21 条件式 条件式が真 (YES) か偽 (No) かの結果を出力する関係演算子記号意味例例の意味 ==!= > < >= <= 等しい異なるより大きいより小さい以上以下 a==0 a!=0 a>0 a<0 a>=0 a<=0 a が 0 と等しいか? a が 0 以外か? a が 0 より大きいか? a が 0 より小さいか? a が 0 以上か? a が 0 以下か? 論理演算子 記号意味例例の意味 &&! 論理積 (AND) 論理和 (OR) 論理否定 (NOT) (a==0) && (b==0) (a==0) (b=0)!(a==0) a=0 かつ b=0 か? a=0 または b=0 か? a=0 でないか? 複数の条件を組み合わせた条件を表現可能

22 if 文 if( 条件式 1) else { 文 2;} 文 3; { 文 1;} 条件式は括弧 ( ) でくくる 条件式が真のときだけ条件式以降の中括弧 { } でくくられた文を実行 対応する if 文の条件式に当てはまらないとき else 以降の中括弧を実行 一つの if 文に対して else 文は一つ なくてもよい YES 条件式 1 を判断 NO 文 1 文 2 文 3

23 if 文の入れ子 if( 条件式 1) { 文 1;} else if( 条件式 2) { 文 2;} else { 文 3;} 文 4; 中括弧は必ず 1 対 1 に対応させないといけない else の処理文が条件文のみのとき else if 文を使うとスマートに書ける else if は複数記述できる YES 条件式 1 を判断 NO 文 1 YES 条件式 2を判断 NO 文 2 文 3 文 4

24 while 文 While 文は繰り返しの回数がわからないとき便利な構造である while( 条件式 ){ 文 1; } 条件式が満たされている間, 文 1 を繰り返す if( 条件式 ){ 文 1;} 文 2; while( 条件式 ){ 文 1;} 文 2; 繰り返す Yes 条件式の判定 No Yes 条件式の判定 No 文 1 文 1 文 2 文 2 if 文 ある条件を満たすとき 1 回だけ文 1 を実行 While 文 ある条件を満たす間文 1 を繰り返す文 1 で条件を変更させることが必要

25 for 文 決められた回数だけ同じ処理を繰り返す for( カウンタの初期化 ; 継続条件式 ; カウンタの更新方法 ){ 文 1; } カウンタの初期化繰り返し回数を数えるための変数 ( カウンタ ) を初期化 継続の条件繰り返しを継続するかを判定するためのカウンタ変数に対する条件式 No カウンタの初期化条件の判定 Yes 文 1 カウンタの更新 カウンタの更新方法カウンタ変数の値を更新するための数式 for 文カウンタ変数のみを条件式とする

26 for 文の例 for(i=0; i<5; i++){ printf( i=%d,i); } i=0 i=1 i=2 i=3 i=4 i = 0, 1, 2, 3, 4 と繰り返す for(i=5; i>=1; i--){printf( i=%d,i);} i = 5, 4, 3, 2, 1 と繰り返す i=5 i=4 i=3 i=2 i=1 for(i=0;i<10;i=i+2){printf( i=%d,i);} i = 0, 2, 4, 6, 8 と繰り返す i=0 i=2 i=4 i=6 i=8 for(i=0; i<2; i++){ 二重ループ. 内側のループが先に繰り返される for(j=0; j<2; j++){printf( [i=%d j=%d],i,j);} } [i=0 j=0] [i=0 j=1] [i=1 j=0] [i=1 j=1]

27 課題 1 1. for 文と printf 文を使って 10 個の異なる数値を表示するプログラムを作成する 2. cc コマンドによりコンパイルを行う 3. 実行結果を script コマンドでファイルに出力する kadai1.c #include <stdio.h> int main() { int i; for(i= ){ printf( ); } return 0; } 提出物 : C ソースファイル 及び コンパイル後に実行した実行結果 (script コマンドの出力ファイル ) をメールに添付して送る課題締め切り : 次回講義開始日の 12:00 まで

28 実行結果確認ファイルの作り方 script コマンドが実行されてから exit が入力されるまでに 端末画面へ出力される文字を指定したファイルにも書き込む Unix コマンド > script > script ファイル名 typescript という名前のファイル名で保存 指定したファイル名で保存 課題のように ソースファイル [kadai1.c] をコンパイルし 実行結果の様子をファイル名 [result_ 課題番号 ( 半角 )_ 学籍番号 ( 半角 ).txt] として保存する場合 > script result_2_ result_1_ txt スクリプトを開始しました ファイルは result_1_ txt です > cc cc kadai1.c >./a.out i=10 > exit exit スクリプトを終了しました ファイルは result_1_ txt です >cat ファイル名 でファイル内容を確認してみよ