日本アンドロイドの会四国支部 Kickoff ミーティング in ABC2009

Size: px

Start display at page:

Download "日本アンドロイドの会四国支部 Kickoff ミーティング in ABC2009"

いとはねごろ
5 years ago
Views:

1 NDK の使い方 Android のネイティブ開発環境 :25-21:00 京都リサーチパーク 4 号館 2F ルーム 2A 日本 Android の会幹事四国支部長瀬戸直喜この資料の一部は Google が作成提供しているコンテンツをベースに変更したものでクリエイティブコモンズの表示 2.5 ライセンスに記載の条件に従って使用しています

2 アジェンダ概要イントロダクション Bionic libc Android アプリとネイティブコード使い方 NDK のインストール方法ネイティブコードのビルド方法アプリからネイティブコードを使う 3

3 NDK 概要 4

4 NDK とは Native Development Kit の略 Android アプリからコール可能なメソッドを実装するためのツール C/C++ ソースコードをコンパイルビルドして共有ライブラリを生成 Android アプリの一モジュールとして利用実機へ展開する機能 5

5 NDK に含まれているもの C/C++ 言語のソースコードのコンパイラビルドツール開発ツールビルドした共有モジュール (.so) を Android アプリケーション (.apk) に配置するためのツールソースコードビルドに必要な C/C++ のヘッダファイルとライブラリ詳細なドキュメントドキュメントサンプルコード 6

6 NDK の特徴 ARMv5TE(*) のバイナリ生成とデプロイ簡単なビルドファイルを記述してコンパイル安定版ネイティブ API の一部が将来のバージョンでも保証 ( 但し Android1.5 以上 ) C/C++ ライブラリ ( 専用ライブラリ : Bionic libc) Math ライブラリログサポート関連ツールを順次追加予定 *: 組込機器に広く用いられる 32bit RISC CPU アーキテクチャの高性能モデル 7

7 アーキテクチャ上の NDK と libc Android NDK Bionic libc 8

8 Android 専用ライブラリ Bionic libc Bionic libc とは Android 専用機能を有する C/C++ ライブラリ下記ライブラリとのバイナリ互換性なし GNU Cライブラリ uclibc その他 LinuxのCライブラリ C++ の例外機能は未サポート ARM 及びx86をサポート 9

9 Bionic libc の由来 BSD の libc + Linux + Android = Bionic libc 故に Bionic libc のライセンスは BSD ライセンス Android BSD Linux Bionic libc BSD ライセンス 10

10 Android アプリとネイティブコード Android アプリケーション JNI(Java Native Interface) C/C++ ネイティブコード Android アプリからは通常のメソッドとして動作 11

11 ネイティブコードの実装と利用アプリ側で native キーワードをつけてメソッドを宣言 native byte[] loadfile(string filepath); ネイティブ側でメソッドの実体を実装共有ライブラリ (.so) として用意し.apk ファイルの Android アプリケーションに組み込む 12

12 ネイティブコードの実装と利用共有ライブラリ名は標準 UNIX 規約に従う lib< モジュール名 >.so として JNI のエントリポイントを含める例 ) FileLoader -> libfileloader.so アプリ側から共有ライブラリをロード System.loadLibrary( FileLoader ); lib と.so は丌要 13

13 NDK 利用における注意事項ネイティブコードありきの開発は良くない原則 Javaでパフォーマンスを意識しライフサイクルに則って記述すべき下記の理由でネイティブコードで記述することは許されている既存のコードを流用するためパフォーマンスを確保するため JNI を十分に理解することを推奨 14

14 NDK の使い方 15

15 NDK のインストール (Windows の場合 ) インストールに必要なもの Android NDK release 1.5 Android SDK release 1.5 最新版のCygwin(Linux 仮想実行環境 ) Msysは未サポート GNU Make 以降 gcc gccとmakeはcygwinインストール時に指定 16

16 NDK のインストールの流れ 17

17 NDK のインストールの流れ 18

18 1 NDK の配置インストール方法 NDK のアーカイブ後 Cygwin 配下の任意のフォルダに NDK 本体を配置する 19

19 NDK のインストールの流れ 20

20 2NDK ルートパスの設定インストール方法 Cygwin のホームディレクトリの.bashrc 中に ANDROID_NDK_ROOT として NDK のルートパスを設定 export ANDROID_NDK_ROOT= C: cygwin android-ndk-1.5_r1 export 文を.bashrc の最終行に追加 = の両隣は空白文字を入れないことパスには空白文字を入れないことをオススメします 21

21 NDK のインストールの流れ 22

22 3host-setup.sh の実行インストール方法 NDKのルートフォルダに移動シェルスクリプト host-setup.sh を実行 23

23 NDK のインストールの流れ 24

24 4 インストール完了 Host setup complete. の表示を確認 25

25 ネイティブコードのビルド方法 26

26 ネイティブコードのビルド方法 27

27 1 ネイティブコードの配置 $NDK/sources/ 任意のフォルダ / に下記ファイルを配置ネイティブのソースコード (.c) ex. hello-jni.c ヘッダファイル (.h) make ファイル (Android.mk) 28

28 ネイティブコードの例 first.c 通常の C プログラム #include "first.h int first(int x, int y) { return x + y; } second.c JNI 形式で記述した add 関数 #include "first.h #include <jni.h> jint Java_com_example_twolibs_TwoLibs_add( JNIEnv* env, jobject this, jint x, jint y ) { return first(x, y); } 29

29 ネイティブコードのビルド方法 30

30 Android.mk についてネイティブプログラムをビルドするためのファイルスタティックライブラリまたは共有ライブラリとしてモジュール化することを宣言する 1つのモジュールに対して複数の.mkファイルで定義可能 31

31 2Android.mk の記述 LOCAL_PATH := $(call my-dir) カレントディレクトリの指定 # first.c : スタティックライブラリとしてビルド include $(CLEAR_VARS) 変数の初期化 LOCAL_MODULE := libtwolib-first モジュール名を記述 LOCAL_SRC_FILES := first.c ソースファイル名を記述 include $(BUILD_STATIC_LIBRARY) スタティックライブラリとしてビルド # second.c: first.c に依存する共有ライブラリのビルド include $(CLEAR_VARS) LOCAL_MODULE := libtwolib-second LOCAL_SRC_FILES := second.c LOCAL_STATIC_LIBRARIES := libtwolib-first スタティックライブラリ名の利用 include $(BUILD_SHARED_LIBRARY) アプリから利用する共有ライブラリ 32

32 ネイティブコードのビルド方法 33

33 3Application.mk の記述 Android アプリケーションが必要とするネイティブモジュール ( ライブラリ ) を定義する配置場所 $NDK/apps/<myapp>/Application.mk <myapp> はアプリケーションの短縮名になる APP_PROJECT_PATH := $(call my-dir)/project APP_MODULES := twolib-first twolib-second APP_PROJECT_PATH:Android アプリケーションソースへのパス (Eclipse 等でアプリを作る場所 ) APP_MODULES:Android.mk の LOCAL_MODULE で定義したモジュール名 ( 空白区切り ) 34

34 ネイティブコードのビルド方法 35

35 4 ビルドアプリケーションの短縮名を指定して NDK のトップディレクトリからビルドを実行 make APP=<myapp> <myapp> は Application.mk で定義したアプリケーションの短縮名 ( ディレクトリ名 ) 36

36 アプリからネイティブコードを使う package com.example.twolibs; import android.app.activity; import android.widget.textview; import android.os.bundle; public class TwoLibs extends Activity public void oncreate(bundle savedinstancestate) { super.oncreate(savedinstancestate); TextView tv = new TextView(this); int x = 1000; int y = 42; System.loadLibrary( twolib-second ); libtwolib-second.soをロードする int z = add(x, y); JNI 経由でネイティブメソッドを呼び出す } tv.settext( "The sum of " + x + " and " + y + " is " + z ); setcontentview(tv); } public native int add(int x, int y); ネイティブメソッドの宣言 37

37 アプリ実行結果 38

38 NDK の使い方まとめネイティブソースを $NDK/sources/ 以下に配置 Android.mk を記述し $NDK/sources/ 以下に配置 Application.mk を記述 $NDK/app/<myapp>/ に配置 make APP=<myapp> を実行して lib<myapp>.so を生成 Android アプリから JNI メソッドとして呼び出す 39

39 終わり 40

40 おまけ : 再コンパイル方法再コンパイル方法 1 Makeでネイティブコードを再コンパイル 2 Eclipse 等でJavaアプリを再コンパイル 1 2 の順序でコンパイルすること 41

日本アンドロイドの会四国支部 Kickoff ミーティング in ABC2009

日本アンドロイドの会四国支部 Kickoff ミーティング in ABC2009 この資料の一部は Google が作成提供しているコンテンツをベースに変更したものでクリエイティブコモンズの表示 2.5 ライセンスに記載の条件に従って使用しています 2009.11.18(Wed) Embedded Technology 2009 スペシャルセッション C-2-2 日本 Android の会幹事四国支部長 ( 株 ) ジャストシステムサービス瀬戸直喜 NDK 概要 NDK の使い方

日本アンドロイドの会 四国支部 Kickoff ミーティング in ABC2009

日本アンドロイドの会四国支部 Kickoff ミーティング in ABC2009