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1 平成 25 年度エネルギー使用合理化促進基盤整備事業 建材等のトップランナー制度導入に伴う 熱損失防止建築材料等調査 報告書 平成 26 年 2 月 株式会社野村総合研究所

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3 目次 1 はじめに 背景と目的 調査内容と実施方法 熱の損失の防止に資する断熱材 窓製品等の実態調査 断熱材 窓製品の使用状況調査 断熱材 サッシ ガラス 断熱材 窓製品の断熱性能向上に伴うコスト調査 断熱性能向上に係る技術改善要素 断熱性能向上に伴うコストと課題 断熱材 窓製品の断熱性能向上に伴う省エネ効果 省エネポテンシャル推計の基本的な考え方 推計方法 推計結果 高断熱断熱材 窓製品の普及方策に関する調査 検討 地方自治体等における規制動向 海外における規制動向 トップランナー方式の導入に際しての課題整理 断熱材 トップランナー基準に係る 3 つの要件 目標基準値等策定における考え方 その他 サッシ トップランナー基準に係る 3 つの要件 目標基準値等策定における考え方 その他 ガラス トップランナー基準に係る 3 つの要件 目標基準値等策定における考え方 その他

4 4 他の設備 機器のエネルギー消費効率の向上に資する水回り設備等の実態調査 水廻り設備の使用実態 調査結果のまとめ 水回り設備の省エネポテンシャル ポンプ直送方式における給水負荷と電力消費量の実態 節水型便器の導入によるエネルギー消費量の低減効果 海外における水廻り設備の規制 基準の動向 シャワーの節水基準 便器の節水基準 まとめと今後の課題

5 1 はじめに 1.1. 背景と目的民生分野のエネルギー消費量の増加が著しい中 今般のエネルギーの需給の早期安定化が求められていることを鑑みると 民生分野のより一層の省エネの取組は急務である 特に 空調と給湯のエネルギー消費量は 住宅分野では約 60% 建築物では約 40% を占めるとも言われており 民生部門の省エネルギー化に向けて 空調や給湯の負荷に関与する窓 断熱材の断熱性能の向上や水廻り設備等の節水は 大きな省エネ効果を発揮する可能性を秘めている このため 我が国の民生部門の更なる省エネ化の観点から 新たに 窓 断熱材等の自らエネルギーを消費せずに 住宅 ビルや他の機器等のエネルギー消費効率の向上に資する製品を 新たにトップランナー制度の対象にすべく エネルギーの使用の合理化に関する法律 ( 省エネ法 ) の改正法案を今通常国会 ( 第 183 回 ) に提出したところである 本調査では新たにトップランナー制度を導入した際の課題について整理した上で その効果について検証するとともに 使用実態を踏まえた評価を行うべく 機器のエネルギー消費効率の向上に資する 窓 や 断熱材 等の製品の効果等について実態調査を行い 新たな規制体系を導入する際の課題の整理や 断熱材 等の機器のエネルギー消費効率の向上に資する製品の性能向上のための検討を行う また 国外の民生分野の省エネに関する情報の入手 分析等も実施し 上記の機器のエネルギー消費効率の向上に資する製品についての分析を行い エネルギー消費機器における省エネルギー対策の促進を図る 1.2. 調査内容と実施方法 本調査の調査内容と実施方法の概要を以下に示す 1) 熱の損失の防止に資する断熱材 窓製品 ( サッシ ガラス等 ) 等の熱損失防止建築材料および他の設備 機器のエネルギー消費効率の向上に資する機器等の実態調査文献調査や有識者 関係業界へのヒアリング調査を通じて 1 断熱材 窓製品の使用状況 ( 種類 普及率 製造事業者 性能値等 ) 2 断熱材 窓製品の断熱性能向上に伴うコスト 課題 3 断熱材 窓製品の断熱性能向上に伴う省エネ効果 に関する調査を行う また 文献調査や地方自治体等へのヒアリング調査を通じて 地方自治体等が設定する推奨基準および海外の規制動向等を整理する 2) 熱損失防止建築材料および他の設備 機器のエネルギー消費効率の向上に資する機器等に対し トップランナー方式を導入するにあたり生じる課題等の整理 検討すべき事項に対する原則の策定熱損失防止建築材料や他の設備 機器のエネルギー消費効率の向上に資する機器に対し トップランナー方式による省エネルギー基準を策定するにあたり 現在の機械機器のトッ 5

6 プランナー制度の原則を基に 熱損失防止建築材料等に適用すべき原則を整理する また 高断熱断熱材および窓製品にトップランナー制度を導入することを鑑み 地域毎の出荷把握の可能性 温暖地域への断熱強化となる規制導入の影響 製品出荷が限定される製造事業者等の把握 出荷地域毎の基準目標設定の可否 効果的な性能表示方法等について 断熱材 窓製品に当該原則を適用した際に生じる課題を整理する 3) 他の設備 機器のエネルギー消費効率の向上に資する水廻り設備等の実態調査文献調査および有識者等からなる検討会を踏まえ 性能の向上により空調や給湯等の他の設備 機器のエネルギー消費量を低減する ( 水廻り設備の節水によるエネルギー消費量の削減等を含む ) 製品について 水廻り設備の省エネ手法 ( メカニズム ) 省エネ効果のポテンシャル 製造企業数等の基礎情報 海外での規制の状況等の観点から 調査を行う 6

7 2 熱の損失の防止に資する断熱材 窓製品等の実態調査 ここでは 文献調査や有識者 関係業界へのヒアリング調査に基づく 1 断熱材 窓製品の使用状況 ( 種類 普及率 製造事業者 性能値等 ) 2 断熱材 窓製品の断熱性能向上に伴うコスト 課題 3 断熱材 窓製品の断熱性能向上に伴う省エネ効果 について記載する また 文献調査や地方自治体へのヒアリング調査等を通じて 地方自治体等が設定する推奨基準および海外の動向についても整理する なお 平成 24 年度調査で実施済みの項目については トップランナー制度の検討に際し更新が必要な項目のみを調査し 最新年のデータを用いて 集計ならびに分析結果を更新した 2.1. 断熱材 窓製品の使用状況調査 断熱材 1) 断熱材の種類と特徴断熱材とは 熱を遮断するために用いる材料で 一般に繊維系 発泡プラスチック系 その他に大別される 繊維系には グラスウール ロックウール セルロースファイバー等があり 発泡プラスチック系には 押出法ポリスチレンフォーム 硬質ウレタンフォーム 高発泡ポリエチレン ビーズ法ポリスチレンフォーム フェノールフォーム等がある JIS A 0202( 断熱用語 ) の附属書では 建築物に用いられる断熱材は 常温で 0.065W/ (m K) 以下の熱伝導率をもち しかも 0.5 m2 K/W 以上の熱抵抗をもつものと考えられる と記載されている 断熱材の種類毎の特徴を下表に示す 種類毎に性能や施工性等が異なることから 使用される用途にも違いがある 繊維系断熱材は熱抵抗値あたりの価格が低いため 比較的高い省エネ性能を求められる戸建住宅の天井や外壁に採用されることが多く 発泡プラスチック系断熱材は戸建住宅の床や外壁 ( 外張り ) に加え 形状維持性能が高く コンクリート打ち込み工法に対応できるため 集合住宅 (RC 造 ) や業務用ビルの屋根や外壁 床等に採用されることが多い 7

8 断熱材種特徴繊維系断熱材発泡プラスチック系断熱材図表 住宅 建築物用途の断熱材の種類と特徴 グラスウール ガラスを細かい繊維にして綿状に加工した断熱材で 密度が高くなるほど熱伝導率が小さく断熱性能に優れる 軽くて柔軟で弾力性があり 切断も容易で施工しやすい また 梱包が圧縮されているため 保管や運搬時に効率が良い ロックウール 高炉スラグや岩石等の鉱物を高温で溶かして細かい繊維状にした断熱材であり 住宅用断熱材としてはマット フェルト ボード等の種類がある カッターナイフで容易に切断可能であり 施工も簡単で 扱いやすい セルロースファイバー パルプや新聞古紙等を綿状にほぐし 防燃性 撥水 ( はっすい ) 性 防錆性等を付与する薬剤を加えた断熱材である 専用の吹込機を用い 天井裏および躯体構造体の中に吹込むことで断熱施工をする 押出法ポリスチレンフォーム 硬質ウレタンフォーム 高発泡ポリエチレン スチレン樹脂 発泡剤 難燃剤等を押出機中で混和 溶融し 大気中に連続的に押し出して発泡させ 成型後 板状製品に裁断加工する 充填断熱および外張断熱工法に適し 水 湿気に強く 基礎断熱 土間床の断熱にも適している 軽くて適度な硬さと耐圧縮力があり 取り扱いやすい ポリオールおよびイソシアネートを主原料とし 発泡剤を加えた液状原料を混合して 短時間に高分子化と発泡成形を同時に行って製品とする ボード状に成型加工された製品だけでなく 施工現場で断熱部位に直接吹き付けて発泡させる製品がある ポリエチレン樹脂に発泡剤等を加えて加熱溶融し シート状 ブロック状に発泡させた断熱材である 吸水 吸湿性が小さく 耐薬品性があり 柔軟性に富み 折り曲げたり ナイフ等での切断が容易で 加工性 施工性に優れる 8

9 図表 住宅 建築物用途の断熱材の種類と特徴 ( 続き ) ビーズ法ポリスチレン フォーム 発泡剤および難燃剤を添加したビーズ法ポリスチレンを加 熱により一次発泡させ 一定時間 養生 乾燥させた後に金 型に詰め 再加熱による二次発泡により粒間を埋めながら融着 冷却して製品とする 大型ブロックを形成 切断加工したボード状断熱材や金型成型による様々な形状の断熱建材がある フェノールフォーム フェノール樹脂に発泡剤 硬化剤を加えて混合し 発泡硬化 させた断熱材である 耐熱性がよく 炎を当てても炭化するだけで 煙や有害ガス の発生がほとんど発生しない 羊毛等 羊毛は 可燃性繊維 ( 綿 ポリエステル等 ) に比べて耐燃性 があり 熱伝導率が 0.05W/(m K) と低いことから断熱材 その他 として用いられる 但し ロックウールやグラスウール等の無機断熱材と比べる と耐熱性能は低く 価格も数倍以上である 出所 ) 各種ウェブサイトより作成 図表 住宅 建築用断熱材の種類別の主な用途 部位 断熱材種類繊維系断熱材発泡プラスチック系断熱材 主な用途 部位 戸建住宅の床 外壁 ( 充填断熱工法 ) 天井 屋根 戸建住宅の床 外壁 ( 外張り断熱工法 ) 屋根 集合住宅 (RC 造 ) や業務用ビル等の床 外壁 屋根 天井 9

10 住宅用非住宅用繊維系断熱材セルロースファイバー 1% 1% 4 社で約 100% 発泡プラスチック系断熱材2) 断熱材の普及状況とメーカーシェア断熱材の普及状況 ( 施工面積ベース ) とメーカーシェアを下表に示す 住宅用途 ( 戸建住宅 集合住宅向け ) では グラスウール ロックウール 押出法ポリスチレンフォーム 硬質ウレタンフォーム 非住宅用途 ( 主に業務用ビル向け ) では グラスウール 押出法ポリスチレンフォームの出荷割合が多い 図表 断熱材の種類別の普及状況 ( 施工面積ベース ) とメーカーシェア 断熱材種類 出荷割合 ( 施工面積ベース ) メーカーシェア グラスウール 55% 30% 大手 4 社で約 100% ロックウール 11% 3% 2 社で約 100% 押出法ポリスチレンフォーム 14% 33% 3 社で約 100% 硬質ウレタンフォーム 12% 13% ボード品は 3 社 吹付品は 7 社 高発泡ポリエチレン 1% 11% 1 社 ( 平成 24 年に生産中止 現在は製造メーカーゼロ ) ビーズ法ポリスチレンフォーム 4% 8% 41 社 フェノールフォーム 2% 1% 2 社で約 100% その他羊毛等不明不明不明 ( 主に輸入 ) 計 100% 365,373 千m2 100% 136,052 千m2 出所 ) 財団法人建築環境 省エネルギー機構 ( 平成 23 年 6 月 ) および業界ヒアリングに基づき作成 10

11 メーカ施主また 住宅 非住宅用途において出荷割合が多いグラスウール ロックウール 押出法ポ リスチレンフォームの 3 種について 主要な断熱材メーカー毎の出荷割合を下表に示す 図表 主要な断熱材メーカー毎の出荷割合 断熱材種 ( 住宅 非住宅合計値 ) 出荷面積 [ m2 ] 出荷割合 [%] メーカー別 出荷面積 [ m2 ] 出荷割合 [%] 旭ファイバーグラス 95,741, グラスウールロックウール押出法ポリスチレンフォーム 241,770, ,272, ,049, マグ イゾベール 86,312, パラマウント硝子工業 48,837, その他 ( 主にワンワールド ) 10,879, JFE ロックファイバー 18,505, ニチアス 14,565, 日本ロックウール ( ) 11,200, ダウ化工 38,611, カネカ 34,673, JSP 22,763, その他 119,332, その他 119,332, 計 501,425, 計 501,425, 日本ロックウールはニチアスのグループ会社である 出所 ) 住設建材マーケティング便覧 (2012 年度版 ) および業界ヒアリングに基づき作成 3) 商流構造 (1) 繊維系断熱材繊維系断熱材の商流構造を下図に示す 繊維系断熱材の場合 代理店や問屋 商社を介して工務店やビルダーに供給される割合が約 65% と最も大きく 次いでハウスメーカーや有力ビルダーへの供給が約 30% ゼネコンやマンションメーカーへの供給が約 5% となっている 図表 繊維系断熱材の商流構造と出荷割合 商社 販売工事店 ゼネコン / マンションメーカー <5%> ハウスメーカーー商社 / 有力ビルダー <30%> 代理店 / 問屋 商社 工務店 / ビルダー <65%> 出所 ) 住設建材マーケティング便覧 (2012 年度版 ) および業界ヒアリングに基づき作成 11

12 メーカ施主(2) 発泡プラスチック系発泡プラスチック系断熱材の商流構造を下図に示す 発泡プラスチック系断熱材についても 繊維系断熱材と同様に 代理店や問屋 商社を介して工務店やビルダーに供給される割合が最も大きく ( 約 60%) 次いでハウスメーカーや有力ビルダーへの供給と ゼネコンやマンションメーカーへの供給がそれぞれ約 20% となっている 特に ゼネコンやマンションメーカー向けの製品については 成型品 ( ボード品 ) でなく 現場発泡品の割合が大きい 図表 発泡プラスチック系断熱材の商流構造と出荷割合 商社 販売工事店 ゼネコン / マンションメーカー <20%> ハウスメーカーー商社 / 有力ビルダー <20%> 代理店 / 問屋 商社 工務店 / ビルダー <60%> 出所 ) 住設建材マーケティング便覧 (2012 年度版 ) および業界ヒアリングに基づき作成 4) 熱抵抗と熱伝導率断熱材の断熱性能は 一般に熱抵抗値または熱伝導率で表わされる 断熱材の熱抵抗値は 断熱材の厚さを断熱材の熱伝導率で除すことで求められる 熱伝導率は材料の厚みによらず材質によって決まるが 熱抵抗値は熱伝導率と厚みによって決まる 特に繊維系断熱材の場合 繊維径や充填密度によって熱伝導率が異なることから 熱抵抗値による性能表示が一般的に採用されている R = d λ 1,000 R : 熱抵抗値 [ m 2 K / W] d : 厚さ [ mm] λ : 熱伝導率 [ W /( m K)] 図表 熱抵抗および熱伝導率の定義 用語 単位 定義 熱抵抗 m 2 K/W 材料の平行 2 平面において 定常状態の下で単位時間に単位面積を通過する単位熱流量によって生じる両面の温度差 熱伝導率 W/(m K) 均質材料の平行 2 平面において 定常状態の下で 単位厚さについて単位面積を通過する単位温度差あたりの熱流量出所 )JIS A 0202( 断熱用語 ) なお 住宅の省エネルギー基準においては 下表に示すとおり 断熱材は熱伝導率の区 分によって A-1 から F の 7 段階に分類されている 12

13 分類種類 ( 略号 ) 繊維系断熱材発泡プラスチック系断熱材その他 図表 断熱材の分類および種類 性能区分 λ( 熱伝導率 ) A-1 A-2 B C D E F グラスウール (GW) ロックウール (RW) セルロースファイバー (CF) インシュレーションファイバーボード (IB) ビーズ法ポリスチレンフォーム (EPS) 押出法ポリスチレンフォーム (XPS) ウレタンフォーム (PUF) ポリエチレンフォーム (PE) フェノールフォーム (PF) 羊毛等 注 ) 印は 性能区分 λの該当範囲であることを示す それ以外の空白部は該当する製品がない 出所 ) 住宅の省エネルギー基準の解説 ( 建築環境 省エネルギー機構 ) 図表 性能区分別断熱材の種類 性能区分 λ A-1 (λ=0.052~0.051) A-2 (λ=0.050~0.046) B (λ=0.045~0.041) C (λ=0.040~0.035) D (λ=0.034~0.029) 断熱材の種類吹込み用グラスウール GW-1 GW-2( 施工密度 13K 18K) タタミボード A 級インシュレーションボード (9mm) シージングボード (9mm) 住宅用グラスウール 10K 相当吹込み用ロックウール 25K 住宅用グラスウール 16K 相当 20K 相当 A 種ビーズ法ポリスチレンフォーム保温板 4 号 A 種ポリエチレンフォーム保温板 1 種 1 号 2 号住宅用グラスウール 24K 相当 32K 相当高性能グラスウール 16K 相当 24K 相当 32K 相当吹込み用グラスウール 30K 相当 35K 相当住宅用ロックウールマット フェルト ボード A 種ビーズ法ポリスチレンフォーム保温板 1 号 2 号 3 号 A 種押出法ポリスチレンフォーム保温板 1 種建築物断熱用吹付け硬質ウレタンフォーム A 種 3 A 種ポリエチレンフォーム保温板 2 種 A 種フェノールフォーム保温板 2 種 1 号 3 種 1 号 3 種 2 号吹込み用セルロースファイバー 25K 45K 55K 吹込み用ロックウール 65K 相当高性能グラスウール 40K 相当 48K 相当 A 種ビーズ法ポリスチレンフォーム保温板特号 A 種押出法ポリスチレンフォーム保温板 2 種 A 種硬質ウレタンフォーム保温板 1 種建築物断熱用吹付け硬質ウレタンフォーム A 種 1 A 種 2 A 種ポリエチレンフォーム保温板 3 種 A 種フェノールフォーム保温板 2 種 2 号 13

14 E (λ=0.028~0.023) F (λ=0.022 以下 ) A 種押出法ポリスチレンフォーム保温板 3 種 A 種硬質ウレタンフォーム保温板 2 種 1 号 2 種 2 号 2 種 3 号 2 種 4 号 A 種フェノールフォーム保温板 2 種 3 号 A 種フェノールフォーム保温板 1 種 1 号 1 種 2 号出所 ) 住宅の省エネルギー基準の解説 ( 建築環境 省エネルギー機構 ) また 住宅の省エネルギー基準の 設計 施工指針 では 断熱構造とする部分の具体的な仕様を示し 躯体および開口部の断熱性能等に関する基準等を規定している 躯体の断熱性能等に関する基準として 断熱材の熱抵抗の基準を 住宅の種類 断熱材の施工法 部位 および 地域の区分 に応じて定めている 具体例として 木造の住宅 ( 充填断熱工法 ) および 木造 枠組壁工法または鉄骨造の住宅 ( 外張断熱工法 ) の断熱材の熱抵抗の基準を下表に示す 図表 断熱材の熱抵抗の基準 ( 木造の住宅 ( 充填断熱工法 ) の場合 ) ( 平成 25 年改正前の省エネ基準 ( 平成 11 年基準 )) 住宅の種類 断熱材の熱抵抗の基準値断熱材の部位地域の区分施工法 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ Ⅵ 木造の住宅 充填断熱 屋根又は 屋根 工法 天井 天井 壁 床 外気に接する部分 その他の部分 土間床等 外気に接する部分 の外周部 その他の部分 出所 ) 住宅に係るエネルギーの使用の合理化に関する建築主および特定建築物の所有者の判断の基準 図表 断熱材の熱抵抗の基準 ( 木造の住宅 ( 外張断熱工法 ) の場合 ) ( 平成 25 年改正前の省エネ基準 ( 平成 11 年基準 )) 住宅の種類 断熱材の熱抵抗の基準値断熱材の部位地域の区分施工法 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ Ⅵ 木造 枠組壁 外張断熱 屋根又は天井 工法または 工法 壁 鉄骨造の住 床 外気に接する部分 宅 その他の部分 土間床等 外気に接する部分 の外周部 その他の部分 出所 ) 住宅に係るエネルギーの使用の合理化に関する建築主および特定建築物の所有者の判断の基準 14

15 代表的な断熱材の熱伝導率から この断熱材の熱抵抗の基準に適合するのに必要な厚さを知るための 早見表 が一般財団法人建築環境 省エネルギー機構により示され ビルダー等において広く活用されている 木造の住宅 ( 充填断熱工法 ) および木造 枠組壁工法または鉄骨造の住宅 ( 外張断熱工法 ) のⅢ Ⅳ Ⅴ 地域における断熱材の必要厚さを下図に示す 図表 断熱材の必要厚さ ( 木造の住宅 ( 充填断熱工法 ) Ⅲ Ⅳ Ⅴ 地域の場合 ) ( 平成 25 年改正前の省エネ基準 ( 平成 11 年基準 )) 住宅の 木造 種類 断熱材の施工法充填断熱工法 断熱材の 断熱材の厚さ ( 単位 : ミリメートル ) 部位 熱抵抗の値 A-1 A-2 B C D E F 屋根又は 屋根 天井 天井 壁 床 外気に接する部分 その他の部分 土間床等 外気に接する部分 の外周部 その他の部分 出所 ) 住宅の省エネルギー基準の解説 ( 建築環境 省エネルギー機構 ) 図表 断熱材の必要厚さ ( 木造の住宅 ( 外張断熱工法 ) Ⅲ Ⅳ Ⅴ 地域の場合 ) ( 平成 25 年改正前の省エネ基準 ( 平成 11 年基準 )) 住宅の種類木造 枠組壁工法または鉄骨造の住宅 断熱材の施工法外張断熱工法 断熱材の 断熱材の厚さ ( 単位 : ミリメートル ) 部位 熱抵抗の値 A-1 A-2 B C D E F 屋根又は天井 壁 床 外気に接する部分 その他の部分 土間床等 外気に接する部分 の外周部 その他の部分 出所 ) 住宅の省エネルギー基準の解説 ( 建築環境 省エネルギー機構 ) 15

16 5) 断熱材の断熱性能別出荷分布断熱建材協議会の協力のもと グラスウール ロックウール 押出法ポリスチレンフォームの 3 種について 断熱材メーカー各社より 2007~2012 年の 6 年間における熱抵抗値毎の断熱材の出荷量データ ( 施工面積ベース ) を提供いただいた H24 年度調査の結果に加え 新たに最新年の 2012 年のデータを加えた場合の集計結果を以下に示す なお データには グラスウール 4 社 ロックウール 2 社 押出法ポリスチレンフォーム 3 社のデータが含まれている (1) グラスウール断熱材 熱伝導率グラスウール断熱材では 2007 年から 2012 年の直近 6 年間にかけて 総出荷面積は減少傾向にあり 2012 年時には 90,000,000 m2程度となっている 内訳としては 熱伝導率が大きい ( 断熱性能が低い )0.045W/(m K) 超の製品の出荷面積が直近 6 年間で大きく減少し 一方で 熱伝導率が小さい ( 断熱性能が高い )0.034W/(m K) 超 0.045W/(m K) 以下の製品の出荷面積が増加しており より高性能な製品へと転換が進んでいる なお グラスウール断熱材において 0.022W/(m K) 以上 W/(m K) 以下の製品は存在しない 図表 グラスウール断熱材の性能別出荷分布の推移 ( 熱伝導率別 出荷面積積算値 2007 年 ~2012 年 ) 120,000, ,000,000 出荷面積 [ m2 ] 80,000,000 60,000,000 40,000,000 20,000, W/(m K) 超 0.045W/(m K) 超 0.040W/(m K) 超 0.034W/(m K) 超 0.028W/(m K) 超 0.022W/(m K) 超 0.022W/(m K) 以下 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 出所 ) 業界提供データより作成 16

17 図表 グラスウール断熱材の性能別出荷分布の推移 ( 熱伝導率別 出荷面積積算値 2007 年 ~2012 年 ) 100% 1.1% 0.8% 0.3% 0.2% 0.1% 0.1% 出荷シェア 80% 60% 40% 20% 66.9% 4.9% 27.0% 60.5% 5.7% 32.8% 56.9% 5.9% 36.8% 33.3% 40.0% 46.0% 8.9% 15.4% 6.1% 47.7% 50.9% 50.8% 0.050W/(m K) 超 0.045W/(m K) 超 0.040W/(m K) 超 0.034W/(m K) 超 0.028W/(m K) 超 0.022W/(m K) 超 0.022W/(m K) 以下 0% 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 出所 ) 業界提供データより作成 熱抵抗値グラスウール断熱材では 熱抵抗値 1.0~1.5 m2 K/W 未満の製品の出荷面積が直近 6 年間で大きく減少し 熱抵抗値 2.0~2.5 m2 K/W 未満 熱抵抗値 2.5 m2 K/W 以上の製品の出荷面積が増加しており より高性能な製品へと転換が進んでいる これは 2009 年より導入された住宅エコポイント制度の影響が大きいと考えられる 図表 グラスウール断熱材の性能別出荷分布の推移 ( 熱抵抗値別 出荷シェア 2007 年 ~2012 年 ) 100% 80% 10.0% 12.4% 12.9% 17.3% 18.2% 19.0% 出荷シェア 60% 40% 36.3% 35.4% 35.4% 11.6% 11.4% 11.2% 42.4% 8.6% 47.8% 47.1% 9.5% 9.5% 2.5 以上 2.0~2.5 未満 1.5~2.0 未満 1.0~1.5 未満 1.0 未満 20% 39.4% 37.7% 37.0% 28.5% 21.6% 21.3% 0% 2.7% 3.1% 3.4% 3.2% 2.9% 3.1% 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 出所 ) 業界提供データより作成 17

18 2012 年および 2008 年におけるグラスウール断熱材の熱抵抗値別の出荷分布を下図に示す 2012 年の出荷データでは 熱抵抗値 2.0 m2 K/W 付近に出荷面積のピークがあり 全出荷面積による加重平均値は 2.06 m2 K/W である なお 住宅エコポイント制度が導入される前の 2008 年の出荷データでは 熱抵抗値 1.0 m2 K/W 付近にも出荷面積のピークがあり 熱抵抗値の加重平均値は 1.77 m2 K/W である 図表 グラスウール断熱材の熱抵抗値別出荷分布 (2012 年 ) 30,000,000 25,000,000 R=2.2 H11 年省エネ基準 (Ⅲ~Ⅴ 地域 ) ( 壁 / 床 ) 加重平均値 R=2.06 R=4.0 H11 年省エネ基準 (Ⅲ~Ⅴ 地域 ) ( 天井 ) 人口割合 (H11 年基準の地域区分別 ) Ⅰ 地域 : 4.3% Ⅱ 地域 : 3.0% Ⅲ~Ⅴ 地域 : 92.7% 20,000,000 集荷 k 面積 [ m2 ] 15,000,000 10,000, 年 主な用途 住宅の床 壁 天井 5,000, ~ 0.5~ 1.0~ 1.5~ 2.0~ 2.5~ 3.0~ 3.5~ 4.0~ 4.5~ 5.0~ 5.5~ 6.0~ 6.5~ 熱抵抗値 [ m2 K/W] 出所 ) 業界提供データより作成 図表 グラスウール断熱材の熱抵抗値別出荷分布 (2008 年 ) 30,000,000 25,000,000 加重平均値 R=1.77 R=2.2 H11 年省エネ基準 (Ⅲ~Ⅴ 地域 ) ( 壁 / 床 ) R=4.0 H11 年省エネ基準 (Ⅲ~Ⅴ 地域 ) ( 天井 ) 人口割合 (H11 年基準の地域区分別 ) Ⅰ 地域 : 4.3% Ⅱ 地域 : 3.0% Ⅲ~Ⅴ 地域 : 92.7% 20,000,000 集荷 k 面積 [ m2 ] 15,000,000 10,000, 年 主な用途 住宅の床 壁 天井 5,000, ~ 0.5~ 1.0~ 1.5~ 2.0~ 2.5~ 3.0~ 3.5~ 4.0~ 4.5~ 5.0~ 5.5~ 6.0~ 6.5~ 熱抵抗値 [ m2 K/W] 出所 ) 業界提供データより作成 18

19 密度 2012 年のグラスウール断熱材において 密度別に集計した結果を下図に示す 最も直近である 2012 年において 細繊維かつ密度 10K 超 20K 未満 の製品が占める割合が最も大きい (46.2%) ついで 通常繊維かつ密度 10K 以下 が 34.2% を占める 図表 グラスウール断熱材の性能別出荷分布の推移 ( 密度別 出荷シェア 2012 年 ) 100% 2.4% 15.4% 80% 出荷シェア 60% 40% 46.2% 4.1% 細繊維かつ密度 20K 以上通常繊維かつ密度 20K 以上細繊維かつ密度 10K 超 20K 未満通常繊維かつ密度 10K 超 20K 未満通常繊維かつ密度 10K 以下 20% 34.2% 0% 2012 年 出所 ) 業界提供データより作成 (2) ロックウール断熱材 熱伝導率ロックウール断熱材において 2007 年 ~2011 年の 5 年間では熱伝導率は変動しておらず 0.038W/(m K) の製品のみが住宅 建築物用途の断熱材として出荷されている 総出荷面積は 2009 年には減少しているものの 2009 年以降は増加傾向にあり 2011 年時点では 約 20,000,000 m2である 19

20 図表 ロックウール断熱材の性能別出荷分布の推移 ( 熱伝導率別 出荷面積積算値 2007 年 ~2011 年 ) 25,000, W/(m K) 20,000,000 出荷面積 [ m2 ] 15,000,000 10,000,000 5,000, 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 出所 ) 業界提供データより作成 熱抵抗値一方で 熱抵抗値別に集計した結果を見ると 直近 5 年間で熱抵抗値 1.5 m2 K/W 未満の製品の出荷シェアが徐々に減少しており 逆に 熱抵抗値 2.0 m2 K/W 以上の製品の出荷面積が増加傾向にあることが見て取れる 100% 図表 ロックウール断熱材の性能別出荷分布の推移 ( 熱抵抗値別 出荷シェア 2007 年 ~2011 年 ) 21.4% 20.4% 23.9% 27.5% 28.9% 80% 出荷シェア 60% 40% 21.2% 24.1% 7.6% 5.9% 23.8% 6.4% 26.4% 26.7% 5.6% 6.7% 2.5 以上 2.0~2.5 未満 1.5~2.0 未満 1.0~1.5 未満 20% 49.8% 49.7% 45.9% 40.5% 37.7% 1.0 未満 0% 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 出所 ) 業界提供データを基に NRI 作成 20

21 (3) 押出法ポリスチレンフォーム保温材 熱伝導率押出法ポリスチレンフォーム保温材において 2007 年 ~2009 年の 3 年間では出荷面積の総量が減少傾向にあり 2009 年の総量が 2007 年 ~2012 年の 6 年間で最も少なくなっている これは 2008 年のリーマンショックの影響を受け 住宅 建築物の着工 リフォーム件数が減少したことに起因すると考えられる 2010 年以降は 出荷面積が増加傾向にあり 2012 年時点の出荷面積は 60,000,000 m2程度となっている 図表 押出法ポリスチレンフォーム保温材の性能別出荷分布の推移 70,000,000 ( 熱伝導率別 出荷面積積算値 2007 年 ~2012 年 ) 60,000,000 50,000,000 出荷面積 [ m2 ] 40,000,000 30,000,000 20,000,000 Ⅲ 種 Ⅱ 種 Ⅰ 種 10,000, 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 出所 ) 業界提供データより作成 2007 年 ~2012 年における出荷シェアの分布では Ⅰ 種製品のシェアが減少し その分 Ⅲ 種製品のシェアが増加傾向にあるが 2011 年をピークに 2012 年では Ⅰ 種 48.1% Ⅱ 種 9.0% Ⅲ 種 42.9% と 前年よりもⅠ 種製品のシェアが減少し Ⅲ 種製品のシェアが増加する傾向にある これは 住宅エコポイントの対象となる工事が 2011 年 7 月末で終了したことにより 2012 年は 2011 年よりも高性能製品のニーズが低下したことに起因していると考えられる 21

22 図表 押出法ポリスチレンフォーム保温材の性能別出荷分布の推移 100% ( 熱伝導率別 出荷シェア 2007 年 ~2012 年 ) 80% 33.4% 35.6% 38.2% 42.6% 44.5% 42.9% シェア 60% 40% 9.5% 9.6% 7.8% 8.3% 8.7% 9.0% Ⅲ 種 Ⅱ 種 Ⅰ 種 20% 57.1% 54.8% 54.0% 49.2% 46.8% 48.1% 0% 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 出所 ) 業界提供データより作成 熱抵抗値一方で 熱抵抗値別に集計した結果を見ると 直近 6 年間で熱抵抗値 0.9 m2 K/W 未満の製品の出荷シェアが徐々に減少しており 逆に 熱抵抗値 0.9 m2 K/W 以上の製品の出荷シェアが増加傾向にあることが見て取れる 図表 押出法ポリスチレンフォーム保温材の性能別出荷分布の推移 ( 熱抵抗値別 出荷シェア 2007 年 ~2012 年 ) 100% 15.5% 16.6% 18.0% 23.2% 22.9% 22.6% 80% 12.1% 11.6% 11.6% 10.3% 9.9% 10.7% シェア 60% 40% 13.5% 13.8% 13.1% 11.7% 11.2% 11.6% 44.7% 44.1% 43.5% 41.8% 42.5% 42.3% 1.5 以上 未満 未満 未満 0.6 未満 20% 14.3% 13.9% 13.8% 13.1% 13.4% 12.9% 0% 2007 年 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 出所 ) 業界提供データを基に NRI 作成 22

23 2012 年および 2008 年における発泡プラスチック系断熱材の熱抵抗値別の出荷分布を下図に示す 2012 年の出荷データでは 熱抵抗値 0.5~1.0 m2 K/W 付近に出荷面積のピークがあり 最大値は 5.34 m2 K/W となっている また 熱抵抗値の全出荷面積による加重平均値は 1.12 m2 K/W であり 住宅エコポイント制度導入前の 2008 年の出荷データでは 1.05 m2 K/W となっている 発泡プラスチック系断熱材の熱抵抗値の加重平均値が繊維系断熱材の加重平均値と比べて低い値となっているのは 発泡プラスチック系断熱材の主な用途が 戸建住宅の床 外壁 ( 外張り ) もしくは集合住宅や業務用ビルの屋根 外壁 床等であり これらの用途は 繊維系断熱材が主に用いられる木造戸建住宅の天井や外壁に比べ 住宅の省エネ基準において求められる熱抵抗値が小さいことに起因している 図表 発泡プラスチック系断熱材の熱抵抗値別出荷分布 (2012 年 ) 40,000,000 加重平均値 R=1.5 R=2.2 Ⅲ~Ⅴ 地域 Ⅲ~Ⅴ 地域 R=1.12 ( 床 RC 造 外張 ) ( 床 木造 充填 ) 出荷面積 [ m2 ] 35,000,000 30,000,000 25,000,000 20,000,000 15,000,000 10,000,000 人口割合 (H11 年基準の地域区分別 ) Ⅰ 地域 : 4.3% Ⅱ 地域 : 3.0% Ⅲ~Ⅴ 地域 : 92.7% 最大値 R= 年 主な用途 住宅の床 壁 非住宅 5,000, 熱抵抗値 [ m2 K/W] 出所 ) 業界提供データより作成 23

24 図表 発泡プラスチック系断熱材の熱抵抗値別出荷分布 (2008 年 ) 40,000,000 35,000,000 30,000,000 加重平均値 R=1.05 R=1.5 H11 年省エネ基準 (Ⅲ~Ⅴ 地域 ( 床 RC 造 外張 ) R=2.2 H11 年省エネ基準 (Ⅲ~Ⅴ 地域 ) ( 床 木造 充填 ) 最大値 R=4.00 出荷面積 [ m2 ] 25,000,000 20,000,000 15,000, 年 10,000,000 5,000, ~ 0.5~ 1.0~ 1.5~ 2.0~ 2.5~ 3.0~ 3.5~ 4.0~ 4.5~ 5.0~ 5.5~ 6.0~ 6.5~ 熱抵抗値 [ m2 K/W] K 出所 ) 業界提供データより作成 2008 年と 2012 年それぞれの熱抵抗値別出荷分布を 繊維系断熱材と発泡プラスチック系断熱材とで比較すると 繊維系断熱材の方が熱抵抗値の大きい製品への転換がより進んでいる これは 繊維系断熱材の方が 住宅向け出荷比率が大きいことや 熱抵抗値あたりの価格が安いこと等に起因していると考えられる 24

25 サッシ 1) サッシの種類と特徴サッシの種類は 大きく構造 ( 素材 ) と開閉形式により異なる 開閉形式には 引き違い FIX 上げ下げ 開き( 横すべり出し ) すべり出し ( 縦すべり出し ) 等がある 構造 ( 素材 ) には アルミサッシ アルミ樹脂複合サッシ 樹脂サッシ 木製サッシ スチールサッシがあるが 木製サッシやスチールサッシについては 生産量が少ない ( 図表 ) そこで 本報告書では アルミサッシ アルミ樹脂複合サッシ 樹脂サッシの 3 種類について整理を行う また サッシには 上記で整理を行った構造の一部として用いられる外窓とは別に 断熱 気密 遮音性能等を高めることを目的に設置される主に樹脂で構成された内窓がある 既存の外窓サッシを交換することは容易ではない一方 内窓は容易に取り付けを行うことが出来るため 主にリフォーム用途で用いられている そのため 省エネ性能が既存の窓に影響されることから 本報告書では特記が無い限り外窓について整理を行う 図表 サッシの開閉形式 単体サッシシャッター付サッシ雨戸付サッシ面格子付サッシ 引き系 FIX 上げ下げ開きルーバーオーニング 突き出し窓すべり出し窓外倒し窓内倒し窓出窓 装飾窓 天窓折りたたみ戸ガラスブロックその他 ( 回転 ) その他 ( 多機能 ) 出所 ) 日本サッシ協会提供資料 25

26 図表 住宅用サッシの構造別出荷量 (2012 年度 ) アルミ アルミ樹脂複合 樹脂 木製 スチール 合計 窓数 ( 窓 ) 7,173,848 4,084, ,000 11,830 僅少 12,060,053 シェア 59.5% 33.9% 6.6% 0.1% 0.1% 未満 100.0% 出所 ) 日本サッシ協会 樹脂サッシ工業会 日本木製サッシ工業会の提供データより NRI 集計 図表 サッシの構造と特徴 アルミサッシアルミ樹脂複合サッシ樹脂サッシ アルミのみで構成されたサッシ 強度は強いが 他のサッシと比べると断熱性能に劣る 想定されるガラスとしては 単板ガラスと複層ガラスがある 樹脂の断熱性能とアルミの強度のそれぞれの良さを兼ね備えたサッシ アルミサッシよりも断熱性能は良いが 樹脂サッシと比べると断熱性能は劣る 想定されるガラスは複層ガラスである 樹脂のみで構成された耐熱性能が最も優れたサッシ 断熱性能は優れているが 強度やデザイン性の観点かで課題がある 想定されるガラスは複層ガラスである 出所 ) 日本サッシ協会提供資料より NRI 作成 26

27 窓の断熱性能は一般的には熱貫流率によって表わされ 熱貫流率はサッシとガラスの組み合わせによっても異なる また 窓の大きさによってサッシとガラスの面積比率が変わることから 熱貫流率の値も変わる ( 窓が大きいほど ガラスの面積比率が大きく サッシの面積比率が小さくなり 通常熱貫流率は小さくなる 一方 一般複層ガラスと樹脂サッシの組み合わせなどサッシ部分の性能がガラスに比べ高い場合は逆の挙動を示す ) 図表 サッシとガラスの組合せによる熱貫流率 出所 ) 建築環境 省エネルギー機構 2) サッシの普及状況とメーカーシェア (1) サッシの普及状況 ( 構造別 開閉形式別 ) 一般社団法人日本サッシ協会ならびに樹脂サッシ工業会の協力のもと サッシメーカー各社より提供いただいた 2007 年度 ~2012 年度の 6 年間における住宅用サッシ 1 の構造別出荷量 ( 窓数 ) を下図に示す 2007 年度以降 概ね 1,100 万窓前後で推移しており 経年とともに単板ガラス用アルミサッシ ( アルミ SG) の出荷量が減少し 複層ガラス用アルミサッシ ( アルミ PG) と複層 1 住宅用サッシとして含まれるものは主に戸建住宅向けの商品であり RC 造の集合住宅や業務用ビル向け の商品は含まれない 27

28 ガラス用アルミ樹脂複合サッシの出荷量が増加する傾向にある 特に 2009 年度以降におい ては 住宅エコポイントの影響が大きいと考えられる ( 窓 ) 14,000,000 図表 住宅用サッシの構造別出荷量 ( 窓数 )(2007~2012 年度 ) 12,000,000 10,000,000 8,000, ,000 3,149, ,000 3,392, ,000 3,231, , ,000 3,590,429 3,577, ,000 4,084,375 6,000,000 4,000,000 4,890,886 4,738,555 4,270,436 5,076,534 5,281,213 5,743,878 2,000,000 3,278,328 2,798,978 2,351,016 1,845,334 1,539,628 1,429, 年度 2008 年度 2009 年度 2010 年度 2011 年度 2012 年度 アルミ SG アルミ PG アルミ樹脂複合樹脂 出所 )) 日本サッシ協会 樹脂サッシ工業会の提供データより NRI 集計 下表に 2012 年度および 2008 年度における住宅用サッシの開閉形式別 構造別出荷量を示す 引き違い系の出荷量が最も多く 出荷量全体の半分以上 (54.8%) を占める また 引き違い系 FIX 上げ下げ 縦すべり出し 横すべり出しの主要 5 種で全体の 90% 以上を占める 2008 年度と 2012 年度を比較すると 構造別には前述のとおり単板ガラス用サッシ ( アルミ SG) から複層ガラス用サッシ ( アルミ PG アルミ樹脂複合 樹脂) への転換が進んでいるが 開閉形式別の比率に大きな変化は見られない 図表 住宅用サッシの開閉形式別 構造別出荷量 (2012 年度 ) 引き違い 2012 年度 FIX 開閉上げ下げ形縦すべり出し式横すべり出し その他 ( 単位 : 窓 ) 構造アルミSG アルミPG アルミ樹脂複合樹脂 総合計 % 数量 % 数量 % 数量 % 数量 % 数量 8.6% 1,033, % 3,232, % 2,135, % 205, % 6,606, % 79, % 443, % 346, % 100, % 970, % 38, % 445, % 166, % 22, % 672, % 83, % 829, % 895, % 288, % 2,096, % 43, % 401, % 335, % 127, % 908, % 152, % 392, % 204, % 10, % 759,590 合 計 11.9% 1,429, % 5,743, % 4,084, % 755, % 12,013,480 1 仮設用サッシはアルミ SG に含む 出所 )) 日本サッシ協会 樹脂サッシ工業会の提供データより NRI 集計 28

29 図表 サッシの開閉形式別 構造別出荷量 (2008 年度 ) ( 単位 : 窓 ) 開閉形式 引き違い FIX 上げ下げ 2008 年度 縦すべり出し 横すべり出し その他 構造アルミSG アルミPG アルミ樹脂複合樹脂 総合計 % 数量 % 数量 % 数量 % 数量 % 数量 15.8% 1,845, % 2,689, % 1,886, % 208, % 6,629, % 184, % 394, % 310, % 95, % 984, % 142, % 443, % 129, % 22, % 738, % 159, % 532, % 566, % 291, % 1,550, % 82, % 223, % 264, % 89, % 659, % 384, % 455, % 235, % 5, % 1,080,175 合 計 23.9% 2,798, % 4,738, % 3,392, % 712, % 11,642,432 1 仮設用サッシはアルミ SG に含む 2 樹脂サッシ工業会受領データにおける開閉形式区分は 2012 年度の分布で代替した 出所 )) 日本サッシ協会 樹脂サッシ工業会の提供データより NRI 集計 参考: 内窓の出荷数量について 2007 年度 ~2012 年度の 6 年間における内窓の出荷推移を下図に示す 2010 年度以降出荷数量が大幅に増えているのは 外窓と同様に住宅エコポイントの影響が大きいと考えられる 図表 内窓における出荷量 ( 窓数 )(2007~2012 年度 ) ( 窓 ) 1,000, , , , , , , , , , , , , , , , 年度 2008 年度 2009 年度 2010 年度 2011 年度 2012 年度 出所 ) 日本サッシ協会提供資料 29

30 (2) サッシの普及状況 ( 構造別 地域別 ) 2008 年度および 2011 年度における住宅用サッシの構造別 地域別の出荷比率 ( 窓数ベース ) を下図に示す 北海道では樹脂サッシの比率が最も大きく 8 割以上を占めるが 樹脂サッシが普及している地域は基本的には北海道と東北が中心である 大きな傾向として 北方の寒冷地ほどアルミ樹脂複合サッシの比率が大きく 南方の温暖地ほど単板ガラス用アルミサッシ ( アルミ SG) の比率が大きくなる 図表 住宅用サッシの構造別 地域別出荷比率 (2011 年度 ) 全国北海道東北関東首都圏北陸東海関西中国四国九州 0% 20% 40% 60% 80% 100% アルミSG アルミPG アルミ樹脂複合樹脂 出所 ) 日本サッシ協会提供資料 図表 住宅用サッシの構造別 地域別出荷比率 (2008 年度 ) 全国北海道東北関東首都圏北陸東海関西中国四国九州 0% 20% 40% 60% 80% 100% アルミSG アルミPG アルミ樹脂複合樹脂 出所 ) 日本サッシ協会提供資料 30

31 (3) サッシのメーカー別シェア 主要なサッシメーカーの 2011 年度における住宅用サッシ ( 外窓 ) の出荷割合を下表に示 す LIXIL YKK AP 三協立山の大手 3 社で シェア 95% 以上を占める 図表 主要なサッシメーカー毎の外窓出荷割合 (2011 年度 ) 不二サッシ 1.2% エクセルシャノン 1.6% その他 2.1% 三協立山 13.7% LIXIL 47.2% YKK AP 34.2% 出所 )2012 年版住設建材マーケティング便覧 ( 富士経済 ) 2012 年度版住宅産業白書 ( 矢野経済研究所 ) より推計 主要なサッシメーカーの 2012 年度における内窓の出荷割合を下表に示す 外窓と同様に 大手 3 社のが占めるシェアは 90% 弱と大きいが 外窓と比べると樹脂専業メーカーの割合 が増える 図表 主要なサッシメーカー毎の内窓出荷割合 (2012 年度 ) 大信工業 7.9% リフォジュール 3.5% AGC ガラスプロダクツ 1.5% 三協立山 11.6% LIXIL 41.7% YKK AP 33.8% 出所 )2013 年度版住宅産業白書 ( 矢野経済研究所 ) 31

32 サッシメーカ施主3) サッシの商流構造前述のとおり 住宅用 ( 主に戸建住宅向け ) サッシの出荷数は年間約 1,200 万窓程度であるが 窓として組み立てを行っている事業者の割合は プレハブメーカー ( 工場生産 ) が約 15% サッシメーカーからハウスメーカー/ 有力ビルダーを通じた販売が約 25% 代理店 販売店を経由して 工務店 / ビルダーを通じた販売が約 60% となっている 図表 住宅用サッシの商流構造 ガラス サッシ 完成窓 組立ハウスメーカー / 有力ビルダー代組立理店ー販売店組立 プレハブメーカー ( 工場生産 ) 工務店 / ビルダー <15%> <25%> <60%> ガラスメーカー 組立 出所 ) 業界ヒアリング等に基づき作成 4) サッシのエネルギー性能別出荷分布一般社団法人日本サッシ協会の協力のもと算出した住宅用サッシの熱貫流率別出荷分布を下図に示す 熱貫流率は 単位面積あたりの熱の逃げやすさを示し 値が大きいほど熱が逃げやすいことを表わす 計算は ガラス仕様が単板ガラス用アルミサッシ ( アルミ SG) の場合 厚さ 3mm の単板ガラス 複層ガラス用サッシ ( アルミ PG アルミ樹脂複合 樹脂 ) の場合 ガラス 3mm + 空気層 12mm+ガラス 3mm 厚みと設定し 構造別 開閉形式別に出荷量による加重平均サイズを算出し ( 図表 ) シリーズ毎に平均サイズの窓の熱貫流率を算出した 図表 計算に用いた平均サイズ ( 出荷量による加重平均値 ) アルミアルミ樹脂樹脂 全構造加重平均 引き窓 ( 単窓 /2 枚引き ) 2.3 m2 2.3 m2 2.3 m m2 縦すべり出し窓 0.5 m2 0.5 m2 0.7 m m2 横すべり出し窓 0.4 m2 0.4 m2 0.4 m m2 FIX 窓 0.6 m2 0.6 m2 1.2 m m2 上げ下げ窓 0.6 m2 0.7 m2 0.8 m m2 出所 ) 日本サッシ協会提供資料 32

33 すべてのサッシの熱貫流率の加重平均値は約 4.0W/(m 2 K) であり 樹脂 アルミ樹脂複 合 アルミ PG アルミ SG の順に 熱貫流率は大きくなる 図表 住宅用サッシの引き違い窓 (2 枚引き ) における熱貫流率別出荷分布 出荷窓数 熱貫流率 [W/( [ m2 K)] アルミSG アルミPG アルミ樹脂複合樹脂 プレハブオリジナル品 2 は 4 機種のみ加えている 出所 ) 日本サッシ協会提供資料 図表 住宅用サッシの縦すべり出し窓における熱貫流率別出荷分布 出荷窓数 熱貫流率 [W/( [ m2 K)] アルミSG アルミPG アルミ樹脂複合樹脂 プレハブオリジナル品は 3 機種のみ加えている 出所 ) 日本サッシ協会提供資料 2 プレハブオリジナル品とは カタログ等により一般に販売されている商品ではなく ハウスメーカー等 の特注品のことを指す 33

34 図表 住宅用サッシの横すべり出し窓における熱貫流率別出荷分布 出荷窓数 熱貫流率 [W/( [ m2 K)] アルミSG アルミPG アルミ樹脂複合樹脂 プレハブオリジナル品は未考慮 出所 ) 日本サッシ協会提供資料 図表 住宅用サッシの FIX 窓における熱貫流率別出荷分布 出荷窓数 熱貫流率 [W/( [ m2 K)] アルミSG アルミPG アルミ樹脂複合樹脂 プレハブオリジナル品は未考慮 出所 ) 日本サッシ協会提供資料 34

35 図表 住宅用サッシの上げ下げ窓における熱貫流率別出荷分布 出荷窓数 熱貫流率 [W/( [ m2 K)] アルミSG アルミPG アルミ樹脂複合樹脂 プレハブオリジナル品は未考慮出所 ) 日本サッシ協会提供資料 参考 : 窓の性能評価ツールについて 各国の計算法規格 (ISO や JIS 等 ) に基づき 熱性能評価ツールが開発されている 図表 窓の熱の性能評価ツールの国際的な状況 対象 日本 熱性能評価ツール 海外 WIS (EU) 窓全体ガラスフレーム ( サッシ ) WindEye WindEye TB2D/BEM WINDOW (U.S) FRAME plus (Canada) OPTICS (U.S) VISON (Canada) THERM (U.S) FRAME (Canada) 出所 ) 開口部の熱性能に関するフィールド簡易測定法および 簡易評価法の研究 ( 田代達一郎 ) より NRI 作成 窓の性能計算ツールとして日本では WindEye がリビングアメニティ協会より提供されている WindEye とは 専門家でなくても容易に扱うことのできる窓の熱性能総合評価プログラムであり 鹿児島大学の二宮教授を中心としてリビングアメニティ協会の開口部の熱性能計算方法に関する研究委員会で開発がなされているツールである 具体的には 窓のサイズと大きさ サッシやガラスの種類 付属物を指定することで 窓の熱貫流率や日射熱取得率等を計算することが出来る サッシやガラスについては メーカーが熱貫流率等を計算し WindEye に登録する必要がある 35

36 図表 WindEye のフレーム選択画面 出所 ) WindEye リビングアメニティ協会 HP 図表 WindEye の計算結果画面 出所 ) WindEye リビングアメニティ協会 HP 36

37 サッシのフレームにおける熱貫流率の計算については JIS に対応し リビングアメニティ協会のもと滋賀県立大学環境科学部の伊丹講師を中心としてサッシメーカーと共同で開発がなされている TB2D/BEM があり サッシメーカー各社でも熱貫流率の計算に活用されている TB2D/BEM を活用した際のサッシの熱貫流率の計算について 以下に整理をする 図表 サッシの熱貫流率計算の流れ 作業内容 使用するソフト 1.CAD データのプリ処理 CAD データの簡素化 隅角部に節点を作成 CAD ソフト 上枠 下枠 縦枠等部位毎に繰り返し 2. 入力データの作成 3. 入力データのチェック 材質の設定 境界条件の設定 計算条件の設定 入力データを確認し ミスを修正 FinDXF(TB2D/BEM) Indchk (TB2D/BEM) テキストエディタ 4. 解析プログラムの実行 各部位毎の熱貫流率の計算 TB2DBEM(TB2D/BEM) 5. 総合熱貫流率の計算 窓の熱貫流率を計算 エクセル等 サッシの構造が複雑なほど熱貫流率の計算に時間がかかるため 計算に対応していない かつ計算に影響が少ない部分 ( 曲線部等 ) について CAD ソフトを使用して修正し 構造の簡素化等の作業を行うことで計算時間の短縮が図れる その他にも 放射の影響等を受けにくい隅角部について 簡略化を図る等の対応策がある 図表 CAD データのプリ処理 CAD データの修正前 CAD データの修正後 細かな空気層の簡素化 小さな中空層の密閉 隅角部の線引き 細かな凹凸の簡素化 曲線部の多角形化 修正部分が多いため 主な修正部分のみ指摘 出所 )TB2D/BEM 説明書より NRI 作成 37

38 次に TB2D/BEM のツールの一つである FinDXF を使用して 部位毎に材質 ( 熱伝導率 ) や 周囲の境界線についての境界条件 ( 室外側 室内側 隅角部等 ) フレームサイズや室内外温度を設定する 図表 材質の設定画面と設定完了後のモデル 材質の設定画画面 材質の設定完了後のモデル 部材のプルダウン 出所 )TB2D/BEM より NRI 作成 つづいて TB2D/BEM のツールの一つであるチェックソフト (Indchk) やテキストエディタを使用しながら設定情報を確認し 修正点があればテキストエディタで修正を行う その後 解析プログラムの実実行を行うことで 部位の熱貫流率を計算することができる 図表 解析プログラムの実行画面 出所 )TB2D/BEM より NRI 作成 以上の部位毎の熱貫流率の計算作業を 上枠 下枠 縦枠等部位毎に繰部位毎に繰り返して行い サッシ各部位とガラス部分の熱貫流率や面積等に基づき窓の熱貫流率を計窓の熱貫流率を計算することができる 38

39 以上のように サッシの熱貫流率の計算には複数の計算工程が必要となっており 計算には多大なる時間が必要となっている そこで 戻る 機能の設置 材質設定の効率化等 計算ツールを使用するユーザーを支援する機能の改善 GUI の最適化 ( 保存のアイコン表示 ) 複数に分割しているソフトの統合 データ修正を補助する CAD ソフトのプラグイン開発等により さらなる効率化が図られると考えられる 39

40 ガラス 1) ガラスの種類と特徴ガラスの種類は ガラスの枚数により単板ガラス ( シングルガラス ) 複層ガラス ( ペアガラス トリプルガラス等 ) に分類される また 複層ガラスについては 一般の複層ガラスに加えて 金属膜をガラス表面にコーティングした Low-E 複層ガラス 中空層にガスを封入した複層ガラス 防犯用途として樹脂中間膜を敷き二枚のガラスを合わせたもの 耐熱強化を施したもの 異なる厚みの単板ガラスを組み合わせたもの 中空層を真空にしたもの ( 真空ガラス ) 等が存在する 図表 複層ガラスの種類と特徴 Low-E 複層ガラス 一般複層ガラス 防犯合わせ複層ガラス耐熱強化複層ガラス異厚複層ガラス 出所 ) 板硝子協会ウェブサイト 図表 真空ガラスの構造 出所 ) 日本板硝子ウェブサイト 40

41 2) 複層ガラスの普及状況 複層ガラスの出荷量は 年間 1,100 万 ~1,600 万m2程度で推移している 図表 複層ガラスの普及状況 単位 2008 年 2009 年 2010 年 2011 年 2012 年 出荷量 ( 千m2 ) 複層ガラス出荷金額 ( 百万円 ) 14,076 11,893 13,912 14,835 16,053 79,048 64,695 73,895 75,378 78,155 出所 ) 経済産業省 窯業 建材統計 複層ガラス (Low-E 複層ガラス含む ) の普及率は年々高まっており 戸建住宅において は 9 割以上 共同住宅においては 5 割程度まで普及が拡大している 図表 Low-E 複層ガラスの普及状況 出所 ) 板硝子協会ウェブサイト 3) 複層ガラスの商流構造とメーカーシェア複層ガラスのシェアは 大手ガラスメーカー (3 社 ) のシェア約 70% ガラスメーカーから単板ガラスを購入して複層ガラスに加工する大手 2 次メーカー (2 社 ) が約 25% となっており それ以外の中小 2 次メーカーや卸 代理店が約 5% となっている 41

42 図表 複層ガラスの商流構造とメーカーシェア 3 社 67.8% A パターン PG 卸 代理店 B パターン PG 基本 ハウスメーカー向け C パターン 2 社 26.1% 大手ガラスメーカー (3 社 ) SG 大手 2 次メーカー D パターン (2 社 ) PG 卸 代理店 PG ビルダー / 建設会社 SG PG 約 200 社 6.1% E パターン SG 中小 2 次メーカー / 卸 代理店 ( 約 200 社 ) PG 出所 ) 業界ヒアリングに基づき作成 また 出荷シェアが 0.1% 程度の事業者別の出荷シェアについて 業界団体へのヒアリングに基づく調査結果を下図に示す 大手一次ガラスメーカーならびに大手二次メーカーの出荷量で概ね 100% を占める (OEM の入り繰り分があるため 上図とは異なる ) 出荷シェアが 0.1% 程度の事業者については 出荷量が明確ではないことから 継続的な調査が必要である 図表 複層ガラスの事業者別メーカーシェア (2012 年度 概算値 ) 事業者 シェア 旭硝子 日本板硝子 セントラル硝子 約 50% YKK AP 20% 弱 伊藤忠ウィンドウズ 10% 弱 LIXIL 20% 弱 歌志内興山 0.1% 程度 サンシバ複層 0.1% 程度 アジカタ 0.1% 程度 青木硝子 0.1% 程度 中島硝子工業 0.1% 程度 福間商事 0.1% 程度 石崎本店 0.1% 程度 栗原 0.1% 程度 渡辺藤吉 0.1% 程度 清永宇蔵 0.1% 程度 キヨナガ 0.1% 程度 小園 0.1% 程度 ハートグラス工業 0.1% 程度 池田硝子工業所 0.1% 程度 出所 ) 業界ヒアリングに基づき作成 42

43 4) 複層ガラスの性能別出荷分布業界提供資料を基に作成した U 値別の出荷分布を以下に示す 複層ガラスは 1Low-E 化 2ガス封入により性能改善が見込めるが 以下によると 一般複層ガラス 一般複層ガラス ( ガス入り ) Low-E 複層ガラス Low-E 複層ガラス ( ガス入り ) の順に U 値が良くなり ( 数値が低くなり ) それぞれの出荷面積での加重平均値は 一般複層ガラス ( ガスなし ): 約 3.03W/( m2 K) 一般複層ガラス( ガス入り ): 約 2.83W/( m2 K) Low-E ガラス ( ガスなし ): 約 1.81W/( m2 K) Low-E 複層ガラス ( ガス入り ): 約 1.55W/( m2 K) となっている 1,200,000 図表 一般複層ガラスの熱抵抗値別出荷分布 (2012 年度 ) 1,000, ,000 出荷面積 [ m2 ] 600, , , 熱貫流率 U[W/( ( m2 K)] 出所 ) 業界提供資料を基に NRI 作成 図表 一般複層ガラス ( ガス入り ) の熱抵抗値別出荷分布 (2012 年度 ) 2,500 2,000 出荷面積 [ m2 ] 1,500 1, 熱貫流率 U[W/( ( m2 K)] 出所 ) 業界提供資料を基に NRI 作成 43

44 700,000 図表 Low-E 複層ガラスの熱抵抗値別出荷分布 (2012 年度 ) 600, ,000 出荷面積 [ m2 ] 400, , , , 熱貫流率 U[W/( ( m2 K)] 出所 ) 業界提供資料を基に作成 図表 Low-E 複層ガラス ( ガス入り ) の熱抵抗値別出荷分布 (2012 年度 ) 300, , ,000 出荷面積 [ m2 ] 150, ,000 50, 熱貫流率 U[W/( ( m2 K)] 出所 ) 業界提供資料を基に作成 また ローレンスバークレー国立研究所では ゼロエネルギー住宅 (Zero Energy Homes) の実現に向け 熱貫流率と日射遮蔽係数の 2 軸に基づき窓の省エネ性能を評価した研究成 果を Zero Energy Window 基準の案として公表している 44

45 図表 Zero Energy Window 基準 ( 案 ) 出所 )LBNL, Performance Criteria for Residential Zero Energy Windows 45

46 2.2. 断熱材 窓製品の断熱性能向上に伴うコスト調査 ここでは 断熱材や窓製品の断熱性能向上に伴い発生するコストと課題について 製造 事業者と ハウスメーカー等の断熱材 窓製品を使用するビルダーそれぞれの観点から整 理する 断熱性能向上に係る技術改善要素 1) 断熱材 (1) グラスウール断熱材グラスウール断熱材は 繊維の間に空気を含ませることでより優れた断熱性能を有する 製造工程は 1 原料組成 調合 2 溶解 スピナーへの投入 3 繊維化 4 接着剤の塗布 5 集綿 6 乾燥 成形 7 養生 トリミング の 7 つの工程に分けられる グラスウール断熱材の断熱性能向上に係る主な技術改善要素として 素材の断熱性能を高める高密度化 細繊維化と 製品としての断熱性能を高める厚手化が挙げられる 図表 グラスウール断熱材の製造工程別の技術改善要素 1 原料組成 調合 2 溶融 スピナーへの投入 3 繊維化 4 接着剤の塗布 5 集綿 6 乾燥 成形 7 養生 トリミング 6 乾燥 成形 1 原料組成 調合 2 溶融 スピナーへの投入 4 接着剤の塗布 3 繊維化 5 集綿 7 養生 トリミング 原料組成 ( 表面輻射率 ) の改良 - スピナーの高速回転化 スピナー穴径の縮小化 スピナー以外の繊維装置の改良 ( 細繊維化 ) 接着剤成分 投入量 コーティング方法 ( 表面輻射率 ) の改良 繊維配向性 ( 伝導距離 ) の改良 繊維分布の均一化 - - 出所 ) 硝子繊維協会へのヒアリング結果に基づき NRI 作成 1 高密度化 ( 熱伝導率の向上に寄与 ) 密度が増すにしたがい繊維間の空気が細分化されることから 密度が高くなるほど熱伝導率は低くなり 断熱性能は向上する グラスウールにおける密度と熱伝導率の関係を下図に示す 密度が 10~30kg/ m3では熱伝導率の低下率が特に大きい しかしながら さらに高密度になると ガラス繊維の占める割合が大きくなり 熱伝導率の低下率は小さくなる 現状では 高性能グラスウール 32K 46

47 ( 密度 :32kg/ m3 熱伝導率 0.035W/(m K)) が最も熱伝導率が低く 既存の製造技術で は 0.033W/(m K)) 程度が限界と考えられる 図表 グラスウールの特性 : 密度と熱伝導率の関係 出所 ) マグ技術資料 2 細繊維化 ( 熱伝導率の向上に寄与 ) 密度が同じ場合でも繊維径によって熱伝導率は異なり 繊維径が細くなるほど熱伝導率は低くなる 下図に グラスウールにおける繊維径と熱伝導率の関係を示す グラスウールの場合 通常のグラスウール ( 住宅用グラスウールと呼ばれる ) は繊維径が 7 ミクロン程度であるのに対して 高性能製品 ( 高性能グラスウールと呼ばれる ) は繊維径が 4 ミクロン程度となっている 図表 グラスウールの特性 : 繊維径と熱伝導率の関係 出所 ) マグ技術資料 47

48 図表 グラスウールの繊維径 ( 電子顕微鏡写真 ) 高性能グラスウール ( 繊維径 :4~5 マイクロメートル ) 通常グラスウール ( 繊維径 :7~8 マイクロメートル ) 出所 ) マグウェブサイト 3 厚手化 ( 熱抵抗値の向上に寄与 ) 断熱材の製品としての断熱性能を表わす熱抵抗値は 厚みと熱伝導率によって規定され 厚みが増すほど熱抵抗値は大きくなる ただし 製造設備のスペックの都合上 厚手化製品の製造における制限が生じる ( 以下 業界団体へのインタビュー結果を示す ) グラスウール断熱材の製造において 綿をネット上に集めるために 大型のファンを使用している 現状では 通常品のグラスウール断熱材は 2,400g/ m3程度が限度である (24K100mm が 2,400g/ m3 16KHG100mm が 1,600g/ m3程度 ) 製品が厚手化するほど 通気抵抗は大きくなり 高性能品のグラスウール断熱材は繊維が細いため 通気抵抗が大きくなり上限が低下する したがって 断熱材厚さ 105mm を超える高性能品のグラスウール断熱材は 投入ガラス量を 10~20% 低くして生産をしているのが現状である そのため 綿を集めるゾーンの通過時間を 10~20% 伸ばすことで集められる綿の量を増やしており その結果 製造コスト増加に繋がってしまっている 上記が主力製品になることで 供給能力が 10~20% 低下し 供給不足を招くおそれが発生する つまり 供給能力が 20% 低下した場合 供給不足に陥る可能性が発生し 次世代基準義務化への対応が困難になると考えられる グラスウール断熱材の製造設備のスペックを上げることは 多大な設備投資を必要とし また 設備改修期間は製品製造が停止するため 欠品が長期間継続する (2) ロックウール断熱材ロックウール断熱材は 細繊維化や低ショット化による熱伝導率の向上 製品二枚重ねによる断熱材厚み 熱抵抗値の向上 の二点の技術改善要素が考えられるが 前者は既に数十年前より数多くの対策が施されてきており 抜本的な性能改善が見込めないのが現状である 48

49 1 熱伝導率の性能向上細繊維化 低ショット化等のために 以下に該当する性能改善技術が数十年前より進められてきたが 現行密度 (30~50kg/ m3 ) ではこれ以上の性能向上が見込みがたいのが現状である A) スラグ成分の最適化 ( 繊維化要因のスラグの溶解温度と粘性 ( 最適粘性 )) B) スピンナー回転数の高速化 C) ペンジュラム導入による配綿ばらつきの減少 ( 断熱材繊維密度の高品質化 ) D) バインダー ( 接着剤 ) 投入量の最適化 E) 硬化炉温度の最適化 また 住宅用ロックウール断熱材は 密度が軽く圧縮梱包が可能という特長がある ハ ウスメーカーからのコストダウンの要望を受けて 軽量ロックウール ( 密度 30kg/ m3以下 ) の製造に踏み切ったが 熱伝導率は低下する傾向にある 繊維化装置そのものがグラスウールのものとは異なり ロックウールは高速で回転しているスピンナーの表面に溶解した湯を落とし 遠心力で飛ばすことで繊維化している 繊維径の比較 : ロックウール 3~6μm グラスウール通常品 7~8μm 細繊維品 4~5μm 図表 ロックウール ( スラグウール ) の概略フロー 出所 ) ロックウール工業会 49

50 図表 スピンナーによるロックウールの繊維化 出所 ) ロックウール工業会 2 断熱材厚み 熱抵抗値の向上密度を向上させることによる高性能化も手段としては有り得るが 重量が重くなるため 消費者のニーズは多くないと考えられる 仮に密度 60kg/ m3で熱伝導率 0.036W/(m K) の場合 熱抵抗値は 0.1 m2 K/W 程度の向上しか見込めない一方で 重量はほぼ倍となる また 厚みに関しては 一般建築物やプラント 設備向けのロックウール ( 密度 40kg/ m3以上 ) を含めた場合でも 現行の製品ラインナップでは 住宅用途 105mm 製品が 1 枚ものの最大厚みである したがって 現状では 熱抵抗値ならびに厚み向上の手段としては 断熱材の二枚重ねが一般的である 二枚重ねは幅方向に半分ずらして重ねることで 継ぎ目部の断熱補強も行うことができるため 施工信頼性の観点からも有効であり 充填断熱の柱や熱橋部の補強等も同様に行うことが可能である 50

51 一種 二種三種(3) 押出発泡ポリスチレンフォーム保温材押出発泡ポリスチレンフォーム保温材は 独立した小さな気泡の中にガスを閉じ込めて断熱性能を発揮する 製造工程は 1 原料投入 ( ポリエチレン 難燃剤 造核剤等 ) 2 圧入 混合 3 冷却 4 発泡 成形 5 養生 トリミング の 5 つの工程に分けられる 発泡プラスチック系断熱材の断熱性能向上に係る主な技術改善要素として 素材の断熱性能を高める低熱伝導率発泡ガスおよび樹脂の使用や微細発泡化と 製品としての断熱性能を高める厚手化が挙げられる 図表 押出発泡ポリスチレンフォーム保温材の製造工程別の技術改善要素 1 原料投入 ( ポリエチレン 難燃剤 造核剤等 ) 1 原料投入 2 圧入 混合 3 冷却 4 発泡 成形 5 養生 トリミング 3 冷却 4 発泡 成形 5 養生 トリミング 2 圧入 混合 微細発泡化 - 輻射抑制剤の添加例 ) グラファイト 熱伝導率の低い発泡剤への転換例 ) 炭化水素系 HFO 密度アップによるセル形状変更時の耐圧低下防止 微細発泡化 セル形状扁平化 - 出所 ) 押出発泡ポリスチレン工業会へのヒアリング結果に基づき NRI 作成 1 低熱伝導率発泡ガスおよび樹脂の使用 押出発泡ポリスチレンフォーム保温材に用いる発泡ガスや樹脂そのものを 熱伝導率の 低いガスや素材に転換することにより 熱伝導率を低くすることが可能となる 51

52 2 微細発泡化 押出発泡ポリスチレンフォーム保温材中の気泡を微細化することにより 熱伝導率を低 くすることが可能となる 図表 発泡プラスチック系断熱材の気泡 ( 電子顕微鏡写真 ) 出所 ) 京都大学大学院工学研究科ウェブサイト 例えば 押出法ポリスチレンフォーム保温材においては 従来 3 種製品の熱伝導率は 0.028W/(m K) であったが 樹脂の素材改良や気泡形状の工夫等により 熱伝導率 0.024W/ (m K) の製品を開発した しかしながら 素材が同じであれば 今後さらなる技術改善がなされるとしても 熱伝導率 0.020W/(m K) 程度が限界と考えられる 3 厚手化 繊維系断熱材と同様に 厚みが増すほど熱抵抗値は大きくなる 52

53 (4) その他 上記以外に 高性能断熱材として 真空断熱材とエアロゲルが挙げられる 1 真空断熱材 (VIP: Vacumed Insulated Panel) 多孔質の芯材をフィルムで包み 内部を 1~200Pa まで減圧したもの (1 気圧 :101,325Pa) 熱伝導率は他の断熱材よりも優れており 熱伝導率は 0.002~0.01W/(m K) 程度である ただし 減圧するためのコストが大きく 非常に高価であることが課題となっている さらに 熱橋や施工性 性能劣化等の課題がある 現状においては 住宅用としてはほとんど普及しておらず 冷蔵庫 電気保温ポット 自動販売機等で採用されている 図表 真空断熱材の主な用途例 出所 ) 旭ファイバーグラスウェブサイト 真空断熱材に関して 米国の NAHB(National Associations of Home Builders = 全米住宅建設業者協会 ) リサーチセンター等を中心に研究が行われている 真空断熱材のイニシャルコストは 1 スクエアフィート当たり $3~$5 程度 使用量や用途によっては価格が下がるものもある R 値 ( 熱抵抗値 ) は 厚さ 1 インチあたり 30 程度となる 真空断熱材の問題点としては 表面が傷つきやすいことが挙げられる このため 輸送や施工の際には破裂を防ぐために保護する必要がある 2エアロゲルエアロゲルは ナノメートルオーダーの空孔を有する脆弱な多孔質体で構成される 熱伝導率は発泡プラスチック系断熱材よりも優れる ただし 原材料 製造装置が高価であることから価格が非常に高い 国内では 研究開発段階にあり 住宅用にはほとんど普及していない 下図に 各断熱材の熱伝導率と単位面積あたり価格の関係を示す 真空断熱材やエアロゲルは 繊維系断熱材や発泡プラスチック系断熱材に比べて熱伝導率は極めて低いが 価格が高く コスト以外にも技術開発課題は残されているものの コストが普及の大きな阻害要因となっている 53

54 位面積あたりの価格(円/m2図表 各断熱材の熱伝導率と単位面積あたり価格の関係 単) ,000 真空 断熱材 エアロゲル 5,000 発泡プラスチック系 断熱材 0 熱伝導率 (W/mK) 繊維系断熱材 出所 ) 各種資料より NRI 作成 2) サッシ サッシの断熱性能向上に係る主な技術改善要素としては 素材の改良とサッシ形状の設 計工夫が挙げられる 1 素材の改良現状におけるサッシの素材はアルミが主流であるが 高断熱サッシとして アルミ樹脂複合サッシが普及しつつあり 北海道や東北等の寒冷地域では樹脂サッシも採用されている また 寒冷地域では木サッシを採用している住宅もある サッシとしては 素材をアルミから樹脂 木へと転換することで 断熱性能を高めることが可能である また 米国再生可能エネルギー国立研究所 (National Renewable Energy Laboratory: NREL) によれば 米国においては現在 グラスファイバー ( 硝子繊維 ) を用いた高性能サッシの技術開発を行っている 2サッシ形状の設計工夫サッシ形状の設計工夫によっても断熱性能の向上を図ることが可能である 例えば 窓全体に対するサッシの面積比率を小さくする工夫 アルミサッシやアルミ樹脂複合サッシにおける樹脂量の増加や サッシとサッシの間に断熱性能の高い部材を充填し 断熱性能を高める工夫等が考えられる 54

55 3) ガラスガラスの断熱性能向上に係る主な技術改善要素としては 中空層厚みの増加 ガラス面への金属膜コーティング 中空層への低熱伝導率ガスの注入 中空層の真空化等が挙げられる 1 中空層厚みの増加ガラスとガラスの間のスペース ( 中空層 ) を厚くすることにより 熱貫流率を低くすることが可能である ただし 中空層厚みの増加については 空気の対流が生じる可能性や耐加重性等の観点から 概ね 18mm 程度が限界と考えられる 2 金属膜コーティングガラス面への金属膜コーティングについては 各メーカーにおいて Low-E 複層ガラスが商品化されており 普及が進みつつある Low-E 複層ガラスについては 金属膜コーティング (Low-E 膜 ) の方法によって 製品用途や性能が異なる Low-E 膜に関する業界ヒアリングの結果を以下に示す A) Low-E 膜を室内側のガラスに張った製品は 断熱性能を高めるタイプであり 屋外側に Low-E 膜を張った製品は遮熱性能を高めるタイプとして製品化されている B) 室内側単板ガラス 室外側単板ガラスの両方に Low-E 膜を張った製品は 工場やオフィス等の電磁波カットを目的した特殊品である U 値は 0.1% 程度改善されるが 手作業での製造が前提になるため 今後も特殊用途に留まる見込みとのことである C) 室内側または室外側の単板ガラスに複数層の Low-E 膜を張った場合 U 値は 0.1W/ ( m2 K) 程度改善するが 基本的には日射遮蔽性能の向上を目的とした技術改善要素とのことである D) Low-E 膜そのものの技術は限界に達しており これ以上の改善は見込めない可能性が高いとのことである 3 低熱伝導率ガスの注入中空層にアルゴンガス等の低熱伝導率ガスを注入した製品が商品化されている 中空層に乾燥空気を満たした一般的なペアガラスからアルゴンガス入りペアガラスへ転換させる 1 ことでおよそ 0.3 W/( m2 K) 程度の性能改善が見込める また アルゴンガスからク 2 リプトンガスへの転換は およそ 0.2 W/( m2 K) 程度の性能改善が見込めるものの クリプトンガスは アルゴンガスに比べて希少であることから 製品コストは約 100 倍増加するとのことである 1(Low-E 膜かつ中空層厚み 12mm の場合 W/( m2 K)) 2(Low-E 膜かつ中空層厚み 12mm の場合 W/( m2 K)) 55

56 4 真空ガラス日本板硝子では 1997 年より 2 枚のガラスの間に 0.2mm の真空層を構成する真空ガラスを上市している 真空ガラスは 開発されて間もないことから 未だ計算方法が十分に確立していない 真空ガラスは 2 枚の板ガラス間の空間を真空にするため 室内側右上部の穴より空気を吸引し栓をする その栓を保護するために保護キャップと呼ばれる樹脂製のキャップが設けられている また 外気圧で 2 枚のガラスが着いてしまうことを防ぐため その間にマイクロスペーサーと呼ばれる厚さ 0.2mm 直径約 0.5mm のスペーサーを 20mm 間隔では挟み込み 真空層を保持している 気体による対流や伝導を抑えることを目的として中間層を真空としているが マイクロスペーサー部分が熱伝導する課題も残されている 図表 真空ガラス 出所 ) 日本板硝子ウェブサイト 5その他 ( サーモクロミック エレクトロクロミック ) 上記以外の技術改善要素として サーモクロミック技術やエレクトロクロミック技術が挙げられる 米国では 2002 年に窓に係る技術向上を目指すロードマップが策定され エネルギー省 (Department of Energy: DOE) の主導により国立研究所や民間企業が実施する研究開発ならびに実証事業の支援が行われている 特に注力しているのが サーモクロミック技術とエレクトロクロミック技術である サーモクロミック (Thermocromic) ウインドウ 窓を特殊なフィルムでコーティングすることで 温度に応じて可視透過率を調整し 必要以上に室内温度が上昇することを防止 紫外線の透過を防止することも可能 エレクトロクロミック (Electrochromic) ウインドウ 非常に小さな電圧を印可することで 明暗の切り分けを可能にするコーティング機能を有するガラスである 小さな電圧が外部の導電性層に加えられると リチウムイオンが対向電極層から移動し イオン伝導層を横切り エレクトロクロミック層へ向かい 窓を紺青に染色する 加える電圧を逆にすると 電子は反対方向に流れ 窓を透明にする その結果 可視光透過率 まぶしさ さらに太陽熱入射を調節する一方で 外部の視界を確保できることが可能である エネルギー省 (DOE) とローレンスバークレー国立研究所 (Lawrence Barkley 56

57 National Laboratory: LBNL) は 共同でエレクトロクロミック ウインドウの 研究開発を 10 年以上にわたり実施しており 建物のピーク時電力消費量 (kw) の削減に大きく貢献することが確認されている 図表 エレクトロクロミック ウインドウを採用した場合の 可視透過率 (Tv) の違い ( 左 :Tv=0.60 右 :Tv=0.05 ともに冬の晴れた日 ) 出所 )LBNL ウェブサイト 57

58 断熱性能向上に伴うコストと課題 1) 製造事業者 断熱材や窓製品を扱う製造事業者の視点から 断熱性能向上に伴うコストと課題を以下 に整理する (1) 断熱材素材としての断熱性能の向上ついては それぞれに技術的課題があり 各製造事業者や研究機関等において研究開発 技術開発が進められている 物流コストの観点からは 熱伝導率の低い製品ほど 断熱性能あたりの容積が削減されることから コスト削減に寄与する また 製品としての断熱性能向上のための厚手化については 繊維系断熱材 発泡プラスチック系断熱材ともに既存設備の制約から製造できる厚みに限界がある グラスウールの場合 理論上は 200mm 以上の厚みの断熱材も製造可能であるが 既存設備における吸引性や熱硬化性の観点から 現状においては住宅用グラスウール 16K( 密度 : 16kg/ m3 ) において厚み 155mm の製品を製造することが限界と考えられる これ以上の厚みの製品を製造する場合には より高性能な製造設備の開発および導入が必要となり 少なくとも数億 ~ 数十億円規模の追加投資が必要と考えられる ロックウールの場合には 既存設備においては厚み 105mm の製品の製造が現状では限界であり これ以上の厚みの断熱材を生産するためには 新たな製造設備の開発や製造ラインの新設 改造等に 数億 ~ 数十億円規模の追加投資を要すると推定される 押出法ポリスチレンフォームの場合 製造設備の押出圧力と面積の都合上 既存設備においては厚み 100mm の製品を製造することが限界と考えられる それ以上の厚みの製品を製造するには製造設備の開発 新設や既存設備の改造等が必要であり 数億 ~ 数十億円の追加投資が想定される (2) サッシ単板ガラス用アルミサッシ 複層ガラス用アルミサッシ アルミ樹脂複合サッシ 樹脂サッシ等のサッシの種類により製造ラインが分かれていることから これらの出荷量や出荷比率が変わると 製造ラインの改良や新増設が必要となる 製造ラインの改良や新増設には 数億 ~ 数十億円規模の投資が必要と想定される また 樹脂サッシにおいてはアルミサッシに比べ 押出成型に時間を要するため 量産化が難しい そのほかにも アルミサッシ ( アルミ樹脂複合サッシも含む ) はねじで組み立てを行うことが出来るため現場で最終組み立てをすることができるが 樹脂サッシは素材が柔らかいためねじで組み立てを行えないことから 工場にて熱で圧着しなくてはならない そのため 樹脂サッシは最終製品として出荷しなくてはならず アルミサッシに比べ輸送コストを要する 58

59 (3) ガラス単板ガラス 一般複層ガラス Low-E 複層ガラス等のガラスの種類により製造ラインが分かれていることから これらの出荷量や出荷比率が変わると 製造ラインの改良や新増設が必要となる また 複層ガラスの中空層にガスを封入することにより 断熱性能の改善が見込めるが 現状では手作業でガスを封入しており ガス入りの複層ガラスを効率的に生産するには ガスの封入を自動化できる設備が必要となる 2) ハウスメーカー等のビルダー 断熱材や窓製品を使用するビルダーの視点から 断熱性能向上に伴うコストと課題を以 下に整理する (1) 断熱材繊維系断熱材の場合には 断熱材のコスト ( 販売価格 ) は重量に比例する傾向が強い したがって 密度が 2 倍になる または厚みが 2 倍になれば コストも 2 倍になり その分のコストは ビルダー側が材料費として吸収し 住宅の建設コストに上乗せすることになる また 発泡プラスチック系断熱材の場合には 断熱材のコスト ( 販売価格 ) は熱抵抗値に比例する傾向が強いことから 高性能な製品を採用したり 厚みを厚くすると その分 断熱材のコストは増大することとなる 真空断熱材の場合には 釘等を打ってしまうと真空状態が解けてしまい断熱性能が著しく劣化することから ビルダーにとっては施工コストの増大につながる可能性がある 断熱材の高性能化や厚手化によるコスト増分は 基本的には施工コストや販売価格に転嫁することが理想的であるが 住まい手にとって実際の効果が見えにくいことから ビルダーの立場からはそのまま転嫁するのは難しい状況にある 大手住宅メーカーでは 営業担当が顧客に対して断熱性能向上によるメリットを十分に説明することが難しいために 断熱仕様は住まい手に選択させるのではなく ある程度高性能な仕様を標準仕様として採用している ビルダーの視点からの課題として 設計や工法との兼ね合いにより 採用できる断熱材の厚みに限界がある 充填断熱工法の場合 天井については 200mm 以上でも施工可能であるが 外壁については在来木造では柱寸法により 105mm ツーバイフォーでは 89mm 鉄骨プレハブでは 120mm が限界となる また 床については ネダがある場合には 45mm という制約が生じる 外張り断熱工法の場合には 外装材としてタイル等の重量のある建材を採用する場合には 施工上の問題で 50mm 程度が限界と考えられ それ以上の断熱材を施工する場合には 基礎工事が必要となる 59

60 図表 住宅工法別の断熱材厚みの限界値の目安 充填断熱工法天井 :200~300mm 外壁 : 在来木造 105mm 2 489mm 鉄骨プレハブ120mm 床 : ネダあり45mm ネダなし90mm(105mm) 外張り断熱工法 外壁 :50mm( 外装材にタイル等を用いる場合 ) 50mm 以上は基礎工事が必要になる可能性 出所 )JSBC 出所 ) 業界 メーカーヒアリングに基づき作成 (2) 窓製品 ( サッシ ガラス ) 窓製品については サッシとガラスの組合せによりコストが異なる アルミサッシ+ 単板ガラスの組合せの価格を 100 とした場合 アルミサッシ + 複層ガラスの場合に約 1.7 倍 アルミ樹脂複合サッシ+ 複層ガラスの場合に約 2.5 倍 樹脂サッシ + 複層ガラスの場合に約 3.5 倍となる これらのコスト増分については 基本的には施工コストや販売価格に転嫁することが理想的であるが 住まい手にとって実際の効果が見えにくいことから ビルダーの立場からはそのまま転嫁するのは難しい状況にある 図表 サッシとガラスの組合せによるエネルギー消費指数と価格指数の比較 サッシ ガラス エネルギー消費指数 ( 熱貫流率 ) 価格指数 アルミ 単板 複層約 75 約 170 アルミ樹脂複層約 55 約 250 樹脂複層約 45 約 350 出所 ) 業界提供データに基づき作成 60

61 2.3. 断熱材 窓製品の断熱性能向上に伴う省エネ効果 省エネポテンシャル推計の基本的な考え方ここでは 断熱材 サッシ ( 住宅用のみ ) ガラス ( 住宅用のみ ) を対象に 製品ストックのすべてが現状の製品出荷フローベースの性能値に入れ替わった場合と 建材トップランナー基準の導入により省エネ性能の高い製品に入れ替わった場合の比較により 省エネポテンシャルを推計する なお 省エネポテンシャル推計に必要な設定値 ( 家庭部門のエネルギー消費量等 ) は 2012 年度以降は一定と仮定し 最新版の情報が公開されているもののみ更新を行った 推計方法 1) 断熱材 1 繊維系断熱材は 断熱材トップランナー制度において定められるグラスウール断熱材の密度 20kg/ m3以下の製品を対象に 業界提供データから得られる 2012 年時点における熱抵抗値に加重平均値に従い 2.06 m2 K/W をベースケースとして設定する 一方 発泡プラスチック系断熱材においても 断熱材トップランナー制度において定められる押出法ポリスチレンフォーム保温材を対象に 業界提供データから得られる 2012 年時点における熱抵抗値に加重平均値に従い 1.12 m2 K/W をベースケースとして設定する 2 対策ケースとして 断熱材トップランナー制度において定められた熱伝導率の目標基準値 ( グラスウール断熱材 : W/(m K) 押出発泡ポリスチレンフォーム保温材 : W/(m K)) を満たす製品に転換したと仮定し 熱抵抗値の加重平均値を算出した ただし 断熱材厚み別の出荷面積は 2012 年度以降は一定と仮定している その結果 熱抵抗値は グラスウール断熱材 : m2 K/W 押出発泡ポリスチレンフォーム : m2 K/W と推計された ( ベースケース ) 3 熱抵抗値とエネルギー消費指数 (=H11 基準相当を 100 とした場合の相対値 ) との相関式を算出 (y( エネルギー消費指数 )= x( 熱抵抗値 ) )( 熱抵抗値は S55 基準 H4 基準 H11 基準の部位別熱抵抗値を面積比率により按分して 平均熱抵抗値を算出している (Ⅳ 地域を対象 ) エネルギー消費指数は 国土交通省試算 (Ⅳ 地域を対象 低炭素社会に向けた住まいと住まい方推進会議 資料 ) に基づく ) 4 3で算出した相関式から ベースケースと対策ケースのエネルギー消費指数を繊維系断熱材採用住宅および発泡プラスチック系断熱材採用住宅でそれぞれ算出 5 4で算出したエネルギー消費指数より 暖冷房エネルギー消費量に対する省エネ率を繊維系断熱材採用住宅および発泡プラスチック系断熱材採用住宅でそれぞれ算出 (= 1 ( 対策ケース )/( 現状ケース )) 6 住宅における暖冷房エネルギー消費量の占める割合 (26.9%) より 家庭部門のエネルギー消費量に対する省エネ率を繊維系断熱材採用住宅および発泡プラスチック系 61

62 断熱材採用住宅でそれぞれ算出 (= ) 7 6で算出した繊維系断熱材採用住宅および発泡プラスチック系断熱材採用住宅の省エネ率より それぞれの家庭部門のエネルギー消費量 ( 繊維系断熱材および発泡プラスチック系断熱材の施工面積比率で按分 ) に対する省エネポテンシャルを算出 (6 エネルギー消費量 ) 8 7で算出したそれぞれの省エネポテンシャルを足し上げ 家庭部門のエネルギー消費量に対する省エネ率 ( 断熱材 TR による省エネ率 ) を算出 2) サッシ 1 ベースケースとして 業界団体からの提供データに基づき 現状 (2012 年度 ) の製品出荷フローベース ( 出荷窓数 ) での熱貫流率の加重平均値を開閉形式別に算出する その結果 引き違い :4.26W/ m2 K 縦すべり出し :3.86W/ m2 K 横すべり出し :3.77W/ m2 K FIX:3.71W/ m2 K 上げ下げ:4.26W/ m2 K と算出され それぞれの出荷シェアを加味すると その加重平均値は 4.08W/ m2 K と推計される ( ベースケース ) 2 対策ケースとして 現状 (2012 年度 ) において市場に出荷されている最も省エネ性能の高い製品の性能値に対し アルミ PG:2.0% アルミ樹脂複合 :5.0% 樹脂 :0.5% の性能改善を見込み 開閉形式別の熱貫流率の加重平均値を算出した その結果 引き違い :3.7427W/ m2 K 縦すべり出し:3.4724W/ m2 K 横すべり出し:3.6098W/ m2 K FIX:3.2787W/ m2 K 上げ下げ:3.8760W/ m2 K を設定し それぞれの出荷シェアを加味すると その加重平均値は W/ m2 K と推計される ( 対策ケース ) ただし 出荷シェアは 2012 年度以降 一定と仮定している 3 熱貫流率とエネルギー消費指数 (=アルミ単板窓( 躯体は H11 基準相当 ) を 100 とした場合の相対値 ) との相関式を算出 ( 戸建 :y( エネルギー消費指数 )= x( 熱貫流率 ) 集合:y( エネルギー消費指数 )= x( 熱貫流率 ) ) ( 熱貫流率とエネルギー消費指数は Window25 研究会報告書 サッシ協会データに基づく ) 4 3で算出した相関式から ベースケースと対策ケースのエネルギー消費指数を算出 5 4で算出したエネルギー消費指数より 暖冷房エネルギー消費量に対する省エネ率を算出 (=1 ( 対策ケース )/( 現状ケース )) 6 住宅における暖冷房エネルギー消費量の占める割合 (26.9%) より 家庭部門のエネルギー消費量に対する省エネ率を算出 (= ) 7 6で算出した家庭部門の省エネ率より 省エネポテンシャルを算出 (6 エネルギー消費量 ) 8 7で算出した省エネポテンシャルから 家庭部門のエネルギー消費量に対する省エネ率 ( サッシ TR 導入による省エネ率 ) を算出 62

63 3) ガラス 1 ベースケースとして 業界団体からの提供データに基づき 現状 (2012 年度 ) の製品出荷フローベース ( 出荷窓数 ) での熱貫流率の加重平均値を一般複層ガラス ( ガスなし )/Low-E 複層ガラス ( ガスなし ) 別に算出する その結果 一般複層ガラス ( ガスなし ):3.03W/ m2 K Low-E 複層ガラス ( ガスなし ):1.81W/ m2 K と算出され それぞれの出荷シェアを加味すると その加重平均値は 2.39W/ m2 K と推計される ( ベースケース ) 2 対策ケースとして 複層ガラスの中空層にアルゴンガスが封入された製品を加味した場合の熱貫流率の加重平均値を算出した その結果 一般複層ガラス :2.9111W/ m2 K Low-E 複層ガラス :1.4502W/ m2 K と算出され それぞれの出荷シェアを加味すると その加重平均値は W/ m2 K と推計される ( 対策ケース ) ただし 出荷シェアは 2012 年度以降 一定と仮定している 3 熱貫流率とエネルギー消費指数 (=アルミ単板窓( 躯体は H11 基準相当 ) を 100 とした場合の相対値 ) との相関式を算出 ( 戸建 :y( エネルギー消費指数 )= x( 熱貫流率 ) 集合:y( エネルギー消費指数 )=10.467x( 熱貫流率 ) ) ( 熱貫流率とエネルギー消費指数は Window25 研究会報告書 サッシ協会データに基づく ) 4 3で算出した相関式から ベースケースと対策ケースのエネルギー消費指数を算出 5 4で算出したエネルギー消費指数より 暖冷房エネルギー消費量に対する省エネ率を算出 (= 1 ( 対策ケース )/( 現状ケース )) 6 住宅における暖冷房エネルギー消費量の占める割合 (26.9%) より 家庭部門のエネルギー消費量に対する省エネ率を算出 (= ) 7 6で算出した家庭部門の省エネ率より 省エネポテンシャルを算出 (6 エネルギー消費量 ) 8 7で算出した省エネポテンシャルから 家庭部門のエネルギー消費量に対する省エネ率 ( ガラス TR 導入による省エネ率 ) を算出 推計結果家庭部門のエネルギー消費量に対して 断熱材のトップランナー基準導入により約 2.0% 削減 サッシ ( 住宅用のみ ) のトップランナー基準導入により約 1.0% 削減 ガラス ( 住宅用のみ ) のトップランナー基準導入により約 0.6% 削減 合わせて約 3.6% 削減の省エネポテンシャルを有すると推計された ただし それぞれの省エネ性能の向上により熱負荷が低減されることから 両方を合わせた省エネポテンシャルは単純な和にはならない点については留意が必要である 63

64 2.4. 高断熱断熱材 窓製品の普及方策に関する調査 検討 地方自治体等における規制動向今後の高性能断熱材 窓製品の導入促進を図るための検討を行う上で 地方自治体が設定する推奨基準の一例として 沖縄県の独自基準 ( 住宅エコポイント制度 ) について以下に整理する 1) 沖縄県の独自基準 ( 住宅エコポイント制度 ) 概要沖縄県は 住宅版エコポイント認定で全国一律の省エネ基準について 亜熱帯の沖縄の気候風土に合わせた独自の基準を策定し 沖縄版認証制度の制定を進めている 適合住宅には財政支援や低利融資等の優遇制度を想定しており 事実上の沖縄版住宅エコポイント制度を検討している 想定している新たな基準としては ひさしを長くする 沖縄古来の住宅で取り入れられてきた風通しの良さ等が項目に加えられている また 地産地消の再生可能エネルギーとして太陽熱や太陽光利用による更なる優遇策も予定しているとのことである 検討の背景住宅エコポイント制の基準が全国一律であったことから 沖縄独特の気候風土になじまず申請件数が少なかったことが最大の要因であるとのことである そのため 家庭での省エネ促進と再生可能エネルギー導入推進を促すため沖縄版の策定に着手しており さらに亜熱帯型省エネハウスを普及させることで 沖縄の建築技術を東南アジア諸国へ展開することも視野に入れているとのことである 検討スケジュール 状況将来的に 基準の素案を策定し 県内の 5~10 カ所で コンクリートや木造 外国人住宅等いろいろなパターンについて 県が公募してモデル住宅で実証する 沖縄版省エネ基準に沿って施工した住宅と既存住宅とを比べ省エネ率を調査する この設計代等については助成制度を設けるとのことである 同基準の策定に向け 先行事例を確認するために 2011 年 8 月から 9 月にかけて 県の建築技師や電気設備技師らが東京と米ハワイ州を訪れ 省エネ基準の現状を視察している また 2012 年 3 月には ハワイの視察内容も含めて報告のためのシンポジウムが開催されている 同事業は沖縄県のスマートエネルギーアイランド基盤構築事業の一環で沖縄ハワイ間のクリーン省エネルギー開発の一角も担っている 将来的には 省エネビルの基準についても策定したい考えで 将来的にはエコ県営住宅の建築も視野に入れているとのことである 64

65 海外における規制動向ここでは 欧州において建材を対象に導入が検討されている ErP(Energy Related Product) 指令と 米国 カナダ 英国 スウェーデン 豪州における窓の性能表示ラベリング制度を対象に これらの動向を整理する 1)ErP 指令 ( エコデザイン指令 ) EU においては 建材等の製品のエネルギー性能に関する欧州指令として 主にエネルギー関連製品のエコデザインに関する指令 (Energy Related Products (ErP) 指令 以下エコデザイン指令 ) とエネルギーラベリング指令 (Energy Labeling Directive 以下エネルギーラベリング指令 ) の 2 つが存在している 以下 Erp 指令の H24 年度から H25 年度にかけての動向について記載する 1エコデザイン指令エコデザイン指令については EU でかつて策定されていた エネルギー使用製品のエコデザインに関する指令 (EuP(Energy using Products) 指令 ) に代わり 対象製品を従来の エネルギー使用製品 から エネルギー消費に影響を及ぼす製品 にまで拡大する形で 2009 年 10 月 31 日に告示され 同年の 11 月 20 日に発効された この規制の特徴は 製品の原料採取から廃棄に至るまでのライフサイクル全般についての環境配慮設計を義務付けた世界初の規制であることで 直接エネルギーを使用しない製品の具体的な対象として 窓 断熱材 シャワーヘッド 節水弁等の水廻り設備が候補に挙げられている ( 具体的な対象製品は順次決定する予定 ) エコデザイン指令は 最低基準 (Minimum Requirement) であり EU 統一的な基準が適用される 最低基準を満たした製品には CE マーク が与えられ 欧州統一市場に上市することが可能になる 逆に 最低基準を満たしていないと 欧州統一市場において製品を上市することができない エコデザイン指令は あくまで枠組みのみを提示しており 各製品の具体的な規定については 製品分野 ( ロット ) 別に予備調査を実施し 具体的な規定事項を決定していく 図表 エコデザイン指令対象製品の候補 ( 建材関連を一部抜粋 ) 出所 )Study on Amended Working Plan under the Eco-design Directive 65

66 2 エコデザイン指令の対象製品の現状 平成 25 年度において 温水ヒーターおよび貯湯タンク スペースヒーターおよび組み合 わせ加熱器が新たな対象製品として追加されている [ 温水ヒーターおよび貯湯タンク ] 概要欧州議会 理事会指令に則り 2015 年 9 月 26 日以降 温水ヒーターおよび貯湯タンクの製造事業者および供給業者は 当該製品種別に対するエコデザイン要件およびエネルギー表示要件を遵守しなくてはならない 規定される要件は あくまでミニマムスタンダードであり トップランナー値ではない 適用範囲 エコデザイン要件定格熱出力 400kW 以下の温水ヒーター貯蔵容量 2,000L 以下の貯湯タンク エネルギー表示要件定格熱出力 70kW 以下の温水ヒーター定格熱出力 70kW 以下の温水ヒーターパッケージ貯蔵容量 500L 以下の貯湯タンク太陽装置 ( 太陽熱収集器 太陽熱水貯蔵タンク 収集器ループ用ポンプ等 ) 評価指標 温水ヒーター最低エネルギー性能効率 (%) 最大貯蔵容量 (L) 40 における最低混合水量 (L) 最大音響出力レベル (db) 窒素酸化物の最大排出量 (mg/kwh) 貯湯タンク最大定常熱損失 (W) [ 貯蔵容量 ]0.4(W) が基準値となる 66

67 図表 温水ヒーターおよび貯湯タンクのエコデザイン指令概要 指標 適用開始時期 区分 ( 有効水流量 水温 ピーク水温の組み合わせ ) 別の基準値 3XS XXS XS S M L XL XXL 3XL 4XL 2015 年 9 月 26 日以降 最低エネルギー性能効率 (%) 2017 年 9 月 26 日以降 年 9 月 26 日以降 最大貯蔵容量 (L) 2015 年 9 月 26 日以降 における最低混合水量 (L) 2015 年 9 月 26 日以降 ,040 指標 適用開始時期 6kW 以下 ( 室内 ) 6kW 以下 ( 屋外 ) 6~ 12kW ( 室内 ) 区分 ( 定格熱出力 ) 別の基準値 6~ 12kW ( 屋外 ) 12~ 30kW ( 室内 ) 12~ 30kW ( 屋外 ) 30~ 70kW ( 室内 ) 30~ 70kW ( 屋外 ) 最大音響出力レベル (db) 2015 年 9 月 26 日以降 窒素酸化物の最大排出量 (mg/kwh) 指標 適用開始時期 基準値 気体燃料を使用する従来の温水ヒーター 56 液体燃料を使用する従来の温水ヒーター 120 気体燃料を使用する外燃機関搭載ヒートポンプ温水ヒーター 70 及び気体燃料を使用する太陽光温水ヒーター 2018 年 9 月 26 日以降液体燃料を使用する外燃機関搭載ヒートポンプ温水ヒーター 120 及び液体燃料を使用する太陽光温水ヒーター 気体燃料を使用する内燃機関搭載ヒートポンプ温水ヒーター 240 液体燃料を使用する内燃機関搭載ヒートポンプ温水ヒーター 420 出所 )European Commission - DG Energy に基づき NRI 作成 [ スペースヒーターおよび組み合わせ加熱器 ] 概要欧州議会 理事会指令に則り 2015 年 9 月 26 日以降 スペースヒーターおよび組み合わせ加熱器の製造事業者および供給業者は 当該製品種別に対するエコデザイン要件およびエネルギー表示要件を遵守しなくてはならない 規定される要件は あくまでミニマムスタンダードであり トップランナー値ではない 適用範囲 エコデザイン要件定格熱出力 400kW 以下のスペースヒーターおよび組み合わせ加熱器 ( 温度調節器 太陽装置のパッケージまたは組み合わせヒーターを含む ) エネルギー表示要件定格熱出力 70kW 以下のスペースヒーターおよび組み合わせ加熱器定格熱出力 70kW 以下のスペースヒーター 温度制御装置 太陽装置のパッケージ定格熱出力 70kW 以下の組み合わせ加熱器 温度制御装置 太陽装置のパッケージ 評価指標 最低エネルギー性能効率 (%) 最低温水加熱エネルギー性能効率 (%) 最大音響出力レ ベル (db) 窒素酸化物の最大排出量 (mg/kwh) 温水ヒーター 67

68 図表 スペースヒーターおよび組み合わせ加熱器のエコデザイン指令概要 指標 最低エネルギー性能効率 (%) 適用開始時期 2015 年 9 月 26 日以降 2017 年 9 月 26 日以降 スペースヒーター (~70kW) 組み合わせ加熱器 (~70kW) ただし B1 型ボイラー (~ 10kW) B1 型組み合わせボイラー (~30kW) を除く B1 型ボイラー (~10kW) B1 型組み合わせボイラー (~ 30kW) 区分 ( 製品種 ) 別の基準値 スペースヒーター (70kW~400kW) 組み合わせ加熱器 (70kW~ 400kW) 電気ボイラースペースヒーター 電気ボイラー組み合わせ加熱器 コジェネ型スペースヒーター ヒートポンプスペースヒーター ヒートポンプ組み合わせ加熱器 ( ただし 低温ヒートポンプを除く ) 低温ヒートポンプ 86% 75% 86% または 94% 30% 86% 100% 115% % 100% 110% 125% 指標 最低温水加熱エネルギー性能効率 (%) 適用開始時期 2015 年 9 月 26 日以降 2017 年 9 月 26 日以降 適用範囲区分 ( 製品種 ) 別の基準値 3XS XXS XS S M L XL XXL 3XL 4XL 指標 最大音響出力レベル (db) 適用開始時期 2015 年 9 月 26 日以降 6kW 以下 ( 室内 ) 6kW 以下 ( 屋外 ) 6~12kW ( 室内 ) 区分 ( 定格熱出力 ) 別の基準値 6~12kW ( 屋外 ) 12~30kW ( 室内 ) 12~30kW ( 屋外 ) 30~70kW ( 室内 ) 30~70kW ( 屋外 ) 窒素酸化物の最大排出量 (mg/kwh) 指標 適用開始時期 基準値 気体燃料を使用する燃料ボイラースペースヒーター及び燃料ボイラー組み合わせ加熱器 56 液体燃料を使用する燃料ボイラースペースヒーター及び燃料ボイラー組み合わせ加熱器 120 気体燃料を使用する外燃機関搭載コジェネレーションスペースヒーター 70 液体燃料を使用する外燃機関搭載コジェネレーションスペースヒーター 120 気体燃料を使用する内燃機関搭載コジェネレーションスペースヒーター 240 液体燃料を使用する内燃機関搭載コジェネレーションスペースヒーター 2018 年 9 月 26 日以降 420 気体燃料を使用する外燃機関搭載ヒートポンプスペースヒーター及びヒートポンプ組み合わせ加熱器 70 液体燃料を使用する外燃機関搭載ヒートポンプスペースヒーター及びヒートポンプ組み合わせ加熱器 120 気体燃料を使用する内燃機関搭載ヒートポンプスペースヒーター及びヒートポンプ組み合わせ加熱器液体燃料を使用する内燃機関搭載ヒートポンプスペースヒーター及びヒートポンプ組み合わせ加熱器 出所 )European Commission - DG Energy に基づき NRI 作成 なお 住宅 建築物の断熱性能に係る断熱材および窓 他の設備 機器のエネルギー消費効率の向上に資する水廻り設備は エコデザイン指令の第 2 次計画において優先度の高い製品として位置づけられ 予備調査が行われる予定であったとのことであるが 現時点においては取組が進んでいないようである 下図に 第 2 次計画における予備調査の対象製品群を示す 図表 第 2 次作業計画における予備調査の対象製品候補 出所 ) 欧州委員会 68

69 2) 窓の性能表示制度ここでは 米国 カナダ 英国 豪州における窓の性能表示制度について 以下に整理する H24 年度調査の結果に加え 窓の性能表示制度と各国の住宅 建築物の省エネ規制や省エネインセンティブとの関係性や シミュレーションツールならびに 市場に流通している製品を検索するためのソフトウェアについて記載する (1) 米国米国は 環境保護庁 (Environmental Protection Agency: EPA) とエネルギー省 (Department of Energy: DOE) の共同により エネルギー スター制度と呼ばれる エネルギー性能ラベリング制度を運用している これは 一定の省エネ基準を満たした製品に対して エネルギー スターのロゴ使用を認めることで 消費者の選択を促し 省エネ製品の普及を目的とした制度である 1992 年の制度導入当初は パソコンやプリンタ 複写機等のオフィス機器に限定されていたが 現在ではテレビ エアコン 照明器具等の一般の電気製品や住宅 ビルも対象となっており 窓も対象製品として位置づけられている 以下に 窓のエネルギー スターのラベル ( 例 ) を示す 図表 窓のエネルギー スターのラベル ( 例 ) 出所 ) エネルギー スター制度ウェブサイト 69

70 窓のエネルギー スター制度では 気候条件により全米を 4 つの地域に区分し 地域ご とに U 値と日射取得率に基づく基準を定めている 図表 窓のエネルギー スター評価の地域区分 出所 ) エネルギー スター制度ウェブサイト 図表 窓のエネルギー スターの評価基準 出所 ) エネルギー スター制度ウェブサイト ラベルの上部に示される米国の地図は 州別に当該窓製品がエネルギー スターの基準を満たしているか否かを表している エネルギー スターの評価 認証を得るためには 事業者は全米窓製品評価委員会 (National Fenestration Rating Council: NFRC) による試験と認証を受けなければならない ラベルの下部に示される情報は 全米窓製品評価委員会が運用している窓のエネルギー性能ロゴである 全米窓製品評価委員会のラベルには 定性的な情報としてメーカー名 商品名 商品概要の 3 項目 定量的な情報として U 値 日射取得率 可視光線透過率 気密性能の 4 項目 計 7 項目が記載されている 環境保護庁およびエネルギー省は エネルギー スターの認証を受けた窓製品の導入メリットとして 省エネ CO2 排出量の削減とともに 光熱費削減 快適性の向上等を指摘している 地域差はあるものの エネルギー スターの認証を得た窓製品は 認証を得て 70

71 いない製品に比べて 暖冷房に係る CO2 排出量や光熱費を 7~15% 程度にまで削減することが可能としている なお 窓のエネルギー スター制度のウェブサイトでは 地域ごと 都市ごとに 一般的な住宅を想定した場合のエネルギー スター適合窓製品への交換による光熱費削減額を提示しており 単板ガラスからの交換で 146~500 ドル程度 ( 約 1 万 4,600 ~5 万円程度 3) 複層ガラスからの交換で 71~247 ドル程度 ( 約 7,100~2 万 4,700 円程度 ) のメリットがあるとしている また 2012 年 2013 年においては エネルギー スター適合窓製品を採用した場合 製品コストの 1 割分 (200 ドルまで ) の税額控除を受けられる 図表 エネルギー スター適合窓製品への交換による光熱費削減メリット 出所 ) エネルギー スター制度ウェブサイト また 米国の省エネ基準との関係性としては 米国の約 80% の州が省エネ基準として採用している国際省エネルギー規定 (International Energy Conservation Code, IECC) は 改定される毎に基準強化が図られているが IECC が厳しくなればなるほど 同基準以上の要件を設定しているエナジースターの基準も厳しくなる 本表示制度は あくまで自主的なプログラムであり 法的拘束力はないが 税額控除 リベート等とも連携しており その対象 必要な水準等は地域によって異なる 3 1 ドル 100 円で換算 71

72 (2) カナダカナダでは カナダ天然資資源省 (Natural Resources Canada, NRCan) ) により 窓のエネルギー性能ラベル制度が運運用されている ラベルには 気候帯 メーカー名 商品名 商品概要の他 U 値 日射取取得率 可視光線透過率 エネルギー評価結果 (Energy Rating, ER) 気密性能等が記載される 気候区分別の窓および天窓窓の U 値ならびにエネルギー評価結果 (Energy Rating, ER) の水準値を以下に示す 図表 カナダにおける窓性能表示制度の水準 ( 窓および天天窓 ) 出所 ) カナダ天然資源省 72

73 エネルギー性能のためのシミュレーションツールは カナダ天然資源省のウェブサイトにて公開されているが 活用するには会員に登録する必要がある 一方 市場に流通している製品を検索するためのツールに関しても 同ウェブサイトにて公開されており 当該ツールは 会員に登録することがなくとも 窓タイプや評価星の数または性能値を入力し 製品を検索することが可能である 図表 カナダにおける製品検索画面の入力画面 出所 ) カナダ天然資源省ウェブサイト 73

74 (3) 英国英国では 英国窓製品評価委員会 (British Fenestration Rating Council: BFRC) により 窓のエネルギー性能ラベル制度が運用されている 以下に英国窓製品評価委員会のラベルの例を示す 米国のエネルギー スター制度は基準値を満たす製品にのみラベル表示が認められるが 英国の制度は窓のエネルギー性能を 7 段階で格付けし 標準的な製品と比較しての相対評価を行っている ラベルには メーカー名の他 U 値 日射取得率 気密性能も併記される 図表 英国窓製品評価委員会のエネルギー性能ラベル ( 例 ) 出所 ) 英国窓製品評価委員会ウェブサイト また 英国の省エネ基準との関係性としては 英国の住宅 建築物の省エネ規制 (Building Regulation) の Part L( エネルギー関連部分 ) において 既築住宅の窓交換時には E 評価以上 増築時の新しい窓には D 評価以上を取得した窓が推奨されている ただし 対象は住宅用途のみである 74

75 (4) スウェーデンスウェーデンでは Swedish Energy Authority が 2006 年に窓の省エネラベリング制度を策定されており 現在 同制度は Energy and Quality Rated Windows Organisation によって運用されている 同ラベルは任意制度であり Energy and Quality Rated Windows Organisation に参加する企業のみが取得可能である また EQ Rated Windows Organisation は 省エネラベリング制度の他 スウェーデン国内の窓の品質管理制度の運用も担っている 省エネラベルの性能表示は A~G の 7 段階に分かれており ラベル上には U 値の他 日光透過率や日射取得率等の情報も表示している 図表 スウェーデンにおける窓の省エネラベルのラベル 製造者名と製品コード 製品の U 値日光透過率 (%) 日射熱取得率 (%) 出所 )Energy and Quality Rated Windows Organisation 図表 スウェーデンにおける窓の省エネラベルのラベルの区分値 ラベル区分値 ( 窓全体 ) A 0.9 W/m 2 K 以下 B 0.9~1.0W/m 2 K C 1.0~1.1W/m 2 K D 1.1~1.2W/m 2 K E 1.2~1.3W/m 2 K F 1.3~1.4W/m 2 K G 1.4~1.5W/m 2 K 出所 )Energy and Quality Rated Windows Organisation に基づき NRI 作成 75

76 (5) 豪州豪州では 豪州窓協会 (Australian Window Association: AWA) により Window Energy Rating Scheme(WERS) というプログラムが運用されている WERS のウェブサイトでは メーカーごとに 各商品のエネルギー性能を冷房と暖房の別に星の数で格付けされる 格付けを得るためには 豪州窓製品評価委員会 (Australian Fenestration Rating Council: AFRC) による認証が必要となる なお 豪州の窓性能の評価手法は 全米窓製品評価委員会の手法を採用しており ウェブサイトの評価結果には U 値 日射取得率 可視光線透過率 気密性能が併記されている 図表 Window Energy Rating Scheme のラベル 出所 ) 豪州窓製品評価委員会 図表 豪州の窓製品のエネルギー性能格付け結果 ( 例 ) 出所 ) 豪州窓製品評価委員会ウェブサイト 76

77 また 豪州の省エネ基準との関係性としては WERS(Window Energy Rating Schem) での評価結果を 豪州の住宅 建築物の省エネ規制 (BCA:The Building Code of Australia) におけるエネルギー消費効率に代替することが可能な点が挙げられる 計算に活用するシミュレーションツールは 全国窓製品評価委員会 (National Fenestration Rating Council, NFRC) が使用するものと同じソフトウェアを用いている ( ただし 活用するには会員に登録する必要がある ) また 製品検索ツール上では 希望の窓タイプや星の数 性能値を入力し 製品を検索することが可能である 図表 Window Energy Rating Scheme に登録されている製品検索画面 77

78 3 トップランナー方式の導入に際しての課題整理 ここでは 熱損失防止建築材料や他の設備 機器のエネルギー消費効率の向上に資する 機器等に対し トップランナー方式による省エネルギー基準を策定するにあたり 現在の機械機器のトップランナー制度の原則を基に 熱損失防止建築材料等に適用すべき原則を整理する また 高断熱断熱材および窓製品にトップランナー制度を導入することを鑑み 地域毎の出荷把握の可能性 温暖地域への断熱強化となる規制導入の影響 製品出荷が限定される製造事業者等の把握 出荷地域毎の基準目標設定の可否 効果的な性能表示方法等について 断熱材 窓製品に当該原則を適用した際に生じる課題を整理する 課題の整理にあたっては 以下に示すトップランナー基準に係る 3 つの要件と 目標基 準値等策定における考え方に沿って検討を行う トップランナー基準に係る 3 つの要件 1 我が国において大量に使用される機械器具であること 2その使用に際し相当量のエネルギーを消費する機械器具であること 3その機械器具に係るエネルギー消費効率の向上を図ることが特に必要なものであること 目標基準値等目標基準値等策定における考え方 熱損失防止建築材料についても 当該建築材料の実情に見合った建材トップランナー制度を構築し 円滑な法運用を図る観点から エネルギー消費機器の原則を参考に 判断基準策定における考え方 を策定することが望ましいと考えられる 以下 建材トップランナー制度の原則ならびに断熱材についての詳細な制度設計にあたっては 2013 年 10 月 1 日に開催された総合資源エネルギー調査会省エネルギー 新エネルギー分科会省エネルギー小委員会建築材料等判断基準ワーキンググループ ( 第 1 回 ) にて審議された なお 建材におけるトップランナー制度の原則を策定するにあたり 機械 機器のトップランナー制度の原則からの変更部分について下線部を付す 78

79 1) 対象範囲の考え方 ( 原則 1) 対象範囲は 一般的な構造 用途 使用形態を勘案して定めるものとし 1 特殊な用途に使用される機種 2 技術的な測定方法 評価方法が確立していない機種であり 目標基準値を定めること自体が困難である機種 3 市場での使用割合が極度に小さい機種は 原則として対象範囲から除外する ( 原則 1) 対象範囲は 一般的な構造 用途 使用形態を勘案して定めるものとし 1 特殊な用途に使用される建築材料 2 技術的な測定方法 評価方法が確立していない建築材料であり 目標基準値を定めること自体が困難であるもの 3 市場での使用割合が極度に小さい建築材料は 原則として対象範囲から除外する エネルギー消費機器の対象範囲策定に関し 本原則により円滑かつ合理的な選定が 行われているところ 特定熱損失防止建築材料を定めるにあたっても 同様に本原則 により対象範囲を判断すべきだと考えられる 79

80 2) 区分設定および目標基準設定の考え方 ( 原則 2) 特定機器はある指標に基づき区分を設定することになるが その指標 ( 基本指標 ) は エネルギー消費効率との関係の深い物理量 機能等の指標とし 消費者が製品を選択する際に基準とするもの ( 消費者ニーズの代表性を有するもの ) 等を勘案して定める ( 原則 2) 特定熱損失防止建築材料はある指標に基づき区分を設定することになるが その指標 ( 基本指標 ) は 熱損失防止性能との関係の深い物理量 機能等の指標とし 最終消費者のニーズの代表を有するものとして設計事務所 ハウスメーカー 工務店等が建築材料を選択する際に基準とするもの等を勘案して定める 基本指標は 1 当該材料に係る基本的な物理量等当該材料の熱損失防止性能と関係の深いものから 2 消費者ニーズの代表性等を勘案して定める 基本指標は基本的には 1 つであることが好ましいが 消費者ニーズに対応するために ( 例えば その指標を考慮しないと消費者ニーズが高いにもかかわらず材料を市場に提供できない事態が生じるような場合に対応するために ) 必要に応じて複数の基本指標を導入することも可能とすることが適当である ( 原則 4 参照 ) 本原則は 対象材料へのトップランナー制度導入に際し その材料の区分設定の際のパラメタ ( 指標 ) の考え方について定めている 区分設定に際し 熱損失防止性能と関係の深い物理量 機能等を指標とし および消費者ニーズを勘案して定める必要があることについては熱損失防止建築材料においても論を待たないところ エネルギー消費機器同様 特定熱損失防止材料においても本原則が必要だと考えられる ( 原則 3) 目標基準値は 同一のエネルギー消費効率を目指すことが可能かつ適切な基本指標の区分ごとに 1 つの数値又は関係式により定める ( 原則 3) 目標基準値は 同一の熱損失防止性能を目指すことが可能かつ適切な基本指標の区分ごとに 1 つの数値又は関係式により定める 区分毎の目標基準値の設定方法としては 数値により目標基準値を設定する方法と関係式により目標基準値を設定する方法の 2 通りがある (1) 数値により目標基準値を設定する場合 省エネを最大限進める観点から 区分の範囲は可能な限り広範囲に高効 80

81 率な数値を設定することが好ましい しかしながら 材料の原料 製造方法が異なっていること等により 同一の熱損失防止性能を目標基準値とすることができない場合にあっては 別の区分を設け その区分における目標基準値を定めることとする また 熱損失防止性能と連続して相関のある要素がない場合等には 熱損失防止性能に影響を与える機能を基本指標として設定し この基本指標に応じて一つの数値を設定する (2) 関係式により目標基準値を設定する場合 特定熱損失防止建築材料の中には 区分を定め目標基準値を 1 つの数値により設定することが 適切ではない場合がある 基本指標の増加に伴い必然的に熱損失防止性能が悪化 ( 改善 ) し 区分内の目標基準値を 1 つの値により設定した場合 トップランナー方式であるが故に 区分内で最も熱損失防止性能の目標の達成が容易となる材料に製造が集中し 消費者の多様なニーズを満たすことが困難となることが考えられるため 関係式により目標基準値を表すことが適当である また 上記の関係式により目標基準値を設定した場合 ある基本指標の範囲で消費者ニーズが高いにもかかわらず 技術的対応可能性が無く目標値の達成ができない場合が考えられる このような場合にあっては 基本指標の範囲により別の区分を設け 区分された基本指標の範囲における最も効率のよい材料の分布点を包括する関係式を求め これを目標基準値とする なお このように別の区分を設ける場合には 区分が分かれる基本指標において 熱損失防止性能に影響を与える技術的 構造的な差異があることが必要である 本原則では 原則 2 で定めた指標に基づき 具体的な区分設定の考え方および目標基準値の考え方を整理している 区分設定に際して 同一の目標基準値を目指すことが可能かつ適切なことを要件とすることは 熱損失防止建築材料についても当然に要求される また 目標基準値を 1 つの数値ではなく関係式によって定めることを認めることについて 例えば複層ガラスにおける中空層の厚み等については 当該厚みの減少に伴い必然的に性能が悪化し 区分内の目標基準値を 1 つの値により設定した場合 区分内で最も熱損失防止性能の目標の達成が容易となる材料に製造が集中し 消費者の多様なニーズを満たすことが困難となることが考えられる このような状況を回避するためには エネルギー消費機器の場合と同様 特定熱損失防止材料においても本原則の策定を行うことが必要だと考えられる 81

82 ( 原則 4) 区分設定に当たり 付加的機能は 原則捨象する ただし ある付加的機能の無い製品のエネルギー消費効率を目標基準値として設定した場合 その機能を有する製品が市場ニーズが高いと考えられるにもかかわらず 目標基準値を満たせなくなることにより 市場から撤退する可能性が高い場合には 別の区分 ( シート ) とすることができる ( 原則 4) 区分設定に当たり 付加的機能は 原則捨象する ただし ある付加的機能の無い建築材料の熱損失防止を目標基準値として設定した場合 その機能を有する製品が市場ニーズが高いと考えられるにもかかわらず 目標基準値を満たせなくなることにより 市場から撤退する可能性が高い場合には 別の区分 ( シート ) とすることができる 機能を勘案して 別の目標基準値の関係式を定める場合は 別の区分 ( シ ート ) とする トップランナー制度では 市場のニーズを十分に勘案しつつ 可能な限り高い目標数値を設定することが必要である 原則 2 および原則 3 に基づき 基本的指標の値が同一である材料について同一の目標値を設置した場合に 市場ニーズが高いと考えられる材料が市場から撤退する可能性が高いときは 市場ニーズを満たすため それらの原則によらず別の区分として設定し 当該区分の中で性能改善を行わせることが適切である 従って エネルギー消費機器の場合と同様 特定熱損失防止材料においても本原則の策定を行うことが必要だと考えられる ( 原則 5) 高度な省エネ技術を用いているが故に 高額かつ高エネルギー消費効率である機器については 区分を分けることも考え得るが 製造事業者等が積極的にエネルギー消費効率の優れた製品の販売を行えるよう 可能な限り同一の区分として扱うことが望ましい ( 原則 5) 高度な熱損失防止技術を用いているが故に 高額かつ高熱損失防止性能である建築材料については 区分を分けることも考え得るが 製造事業者等が積極的に熱損失防止性能の優れた建築材料の販売を行えるよう 可能な限り同一の区分として扱うことが望ましい 高度な省エネ技術を用いている材料について 同一の区分として扱うこ とにより 製造事業者等にとっては これらの材料を販売することによ り 基準達成が容易になることから これらの材料を積極的に販売する 82

83 インセンティブとなる また 熱損失防止性能の高い材料は 価格が高いものであっても 建築物の光熱費等が低減されることから 結果的に経済的なものとなる場合が多い 仮に ランニングコストにより省エネ技術の導入費用が回収できないほど価格が高い材料についても 当該材料の普及により 材料価格の低下が図られることが期待できる このため 高度な省エネ技術を用いている材料についても 技術的な差異に着目した区分は設けず一つの区分として取り扱うことが望ましい ただし この際において高額な熱損失防止性能の高い材料のみを勘案して基準値の策定を行うと 消費者は省エネの名の下に経済的に見合わない高額材料の購入を余儀なくされる畏れがあることから この点に配慮して基準値の策定を行うべきである 本原則を用いることにより 原則 2 3 および 4 に基づく区分分けを行わずに あえて区分を分けず同一区分内において目標基準値を定めることで より性能の高い材料へのシフトを促すことによる性能改善が可能となる 熱損失防止建築材料の多くでは消費者ニーズを理由とした普及品と高付加価値品の区分が存在していることから 市場ニーズを勘案しつつ 普及品から高付加価値品への市場移行による性能改善が可能となる本原則は極めて有効であると考えられる 従って エネルギー消費機器の場合と同様 特定熱損失防止材料においても本原則の策定を行うことが必要だと考えられる ( 原則 6) 1 つの区分の目標基準値の設定に当たり 特殊品は除外する ただし 技術開発等による効率改善分を検討する際に 除外された特殊品の技術の利用可能性も含めて検討する ( 原則 6) 1 つの区分の目標基準値の設定に当たり 特殊品は除外する ただし 技術開発等による効率改善分を検討する際に 除外された特殊品の技術の利用可能性も含めて検討する (1) 特殊品の考え方 目標基準値の設定に当たっては 以下のような材料は 多様な消費者ニーズへの対応 安全問題等への配慮 一層の熱損失防止技術の革新等を阻害する畏れが高いことから 特殊品として除外することが適当である 使用目的 使用用途が特殊であり 主として特注品 受注品等の形態で生産されており 量産されていない材料 企業イメージ向上等のために 材料原価割れで販売されている蓋然 83

84 性が相当程度高いと認められる材料 安全性 信頼性に関する評価が確立していない等により 技術的に未成熟と認められる材料 特殊な技術を用いた材料であり 全体の中で 当該材料のシェアが現時点において相当程度低く 将来においても不確定要素が大きいと認められる材料であって 当該技術を用いた材料の熱損失防止性能を目標基準値として設定した場合 広く用いられている技術を用いた材料が存在し得なくなり 極度に市場をゆがめたり 他の技術の改善 革新を阻害する畏れの蓋然性が相当程度高い材料 消費者ニーズに直結する性能 機能を捨象していることから 高い熱損失防止性能を実現している材料があり得る この場合 原則 3 に従って区分することとなるが 当該区分に属する材料がごく少数の機種 (1~ 2 機種 ) しか存在せず 目標基準値を設定することが困難な材料 (2) 特殊品の目標値への反映 目標基準値の設定に当たり 技術開発等による効率改善分を検討する際に 除外された特殊品の技術の利用可能性も含めて検討する 特注品や 企業イメージ向上等の為に材料原価割れで販売されている材料等については 仮にそれらが高性能な材料であったとしても それを目標基準値とした場合には 製造事業者に過度な負担を強いる等健全な市場の形成を妨げることとなる 従って エネルギー消費機器の場合と同様 特定熱損失防止材料においても本原則の策定を行うことが必要であると考えられる ( 原則 7) 家電製品 OA 機器においては 待機時消費電力の削減に配慮した目標 ( 設定しない ) 基準とする エネルギー消費機器における待機時消費電力に着目した本原則は 自らエネルギ ーを消費しない特定熱損失防止建築材料に対しては意味をなさないことから 策定 する必要性はない 84

85 3) 目標年度の考え方 ( 原則 8) 目標年度は 特定機器の製品開発期間 将来技術発展の見通し等を勘案した上で 3~10 年を目途に機器ごとに定める ( 原則 7) 目標年度は 特定熱損失防止建築材料の製品開発期間 将来技術発展の見通し等を勘案した上で 3~10 年を目途に建築材料ごとに定める 目標達成に必要な期間は 現行の熱損失防止性能と目標基準値との関係 従来からの熱損失防止性能の改善の程度により異なると考えられるが 目標年度の設定に当たっては目標達成に必要となる当該特定熱損失防止建築材料の開発期間 設備投資期間 将来の技術進展の見通し等を勘案した上で 適切なリードタイムを設けることが適当であると考えられる 一方で 目標年度までの期間が長すぎる場合には 本制度の現実味が失われることにより 逆に目標達成に向けた具体的な改善計画の策定が困難になる等の支障を来す畏れもある これらを踏まえると 3~10 年を目安として設定することが適当である なお 特定熱損失防止建築材料毎に現行の熱損失防止性能と目標基準値との関係 従来からの熱損失防止性能の改善の程度 材料開発期間 設備投資期間 将来の技術進展の見通し等により異なることから 目標年度は材料毎に異なったものとすることが適当である 目標基準値は 性能が最も優れている特定熱損失防止建築材料の当該性能 および 技術開発の将来の見通し を勘案して策定されることから 製造事業者等が自社材料を当該基準値に満足させるためには 製造設備の改良等一定の期間が必要である 従って エネルギー消費機器の場合と同様 特定熱損失防止材料においても本原則の策定を行うことが必要だと考えられる 85

86 4) 達成判定方法の考え方 ( 原則 9) 目標年度において 目標基準値に達成しているかどうかの判断は 製造事業者等ごとに 区分ごとに加重平均方式により行う ( 原則 8) 目標年度において 目標基準値を達成しているかどうかの判断は 製造事業者等ごとに 区分ごとに加重平均方式により行う 加重平均方式は 目標値以上の熱損失防止性能を有する材料をより多く生み出すことにより 真に市場が必要としている材料であれば目標値を下回るものであっても市場に投入し得る余地を生み出すことが可能となる このため 製造事業者等に対して 更に熱損失防止性能の高い材料を市場に投入しようとするインセンティブを付与することができ 個々の材料の熱損失暴政性能の一層の向上が期待できる さらに 当該判断方法の効果により 特定熱損失防止建築材料の多様性を確保することも可能となる 目標基準値の達成判断手法として加重平均方式を用いることにより 目標基準値以上の性能を有する材料の製造にインセンティブを与えると同時に 材料の多様性を確保することが可能となることにより 様々な市場ニーズへ対応しつつ区分における製造材料全体の性能改善を促すことが可能となる 従って エネルギー消費機器の場合と同様 特定熱損失防止材料においても本原則の策定を行うことが望ましい 86

87 5) 測定方法の考え方 ( 原則 10) 測定方法は 内外の規格に配慮し 規格が存在する場合には 可能な限りこれらとの整合性が確保されたものとすることが適当である また 測定方法に関する規定が存在しない場合には 機器の使用実態を踏まえた 具体的 客観的かつ定量的な測定方法を採用することが適当である ( 原則 9) 測定方法は 内外の規格に配慮し 規格が存在する場合には 可能な限りこれらとの整合性が確保されたものとすることが適当である また 測定方法に関する規定が存在しない場合には 建築材料の使用実態を踏まえた 具体的 客観的かつ定量的な測定方法を採用することが適当である 測定方法については 特定熱損失防止建築材料の使用実態を踏まえたものである必要がある また 国際規格 JIS 等の任意規格又は強制規格等により 測定方法が制定されている場合には 可能な限り当該測定方法を採用し 内外の規格と整合性を確保することが適当である また 前述の測定方法が存在しない場合にあっては 具体的 客観的 定量的なものである必要がある トップランナー制度による測定方法が他の規格と整合しないものである場合 トップランナー制度とそれ以外とで異なる数値が 熱損失防止性能 として計算され 市場が混乱する畏れがある また 測定方法に関する規格がない場合に測定者によって結果が異なるような不適切な測定方法を定めた場合 数値の操作によって本制度が形骸化する危険性がある 従って エネルギー消費機器の場合と同様 特定熱損失防止材料においても本原則の策定を行うことが必要だと考えられる 87

88 3.1. 断熱材 トップランナー基準に係る 3 つの要件 1 我が国において大量に使用される熱損失防止建築材料熱損失防止建築材料であること年間の断熱材の出荷量 ( 平成 22 年 ) は 施工面積ベースで住宅用 365,373 千m2 非住宅用 ( 主に建築用途 )136,052 千m2である したがって 断熱材は 我が国において大量に使用される熱損失防止建築材料 と言え 従来の要件を 我が国において大量に使用される熱損失防止建築材料であること と言い換えることで 本要件を満たすと考えられる 2 その使用に際し相当量のエネルギー消費効率の向上効率の向上に資するに資する熱損失防止建築材料熱損失防止建築材料であること断熱材は 民生用エネルギー消費量のうち 暖冷房用エネルギー消費削減に資する建築材料であり 住宅 建築物のエネルギー消費量において 暖冷房用エネルギー消費量はそれぞれ 3 割弱を占める したがって 直接的にエネルギーを消費しないものの 間接的に相当量のエネルギー消費削減に資する熱損失防止建築材料であることから 従来の要件を その使用に際し相当量のエネルギー消費効率の向上に資する熱損失防止建築材料であること と言い換えることで 本要件を満たすと考えられる 図表 断熱材が間接的にエネルギー消費削減に寄与する用途 厨房用 8% 動力他 36% 住宅 暖房用 25% 給湯用 29% 暖房用 暖冷房用 27% 16% 暖冷房用 27% 冷房用 2% 動力他 49% 建築物 給湯用 15% 厨房用 9% 冷房用 11% 出所 )EDMC 推計 3 その熱損失防止建築材料の性能熱損失防止建築材料の性能向上を図ることが特に必要なものであること我が国の民生部門におけるエネルギー消費量は 産業部門や運輸部門に比べて過去からの増加が顕著であることから 喫緊の対策が求められており 民生部門のエネルギー消費削減に寄与する断熱材の向上は極めて重要である また 住宅 建築物の断熱性能向上は 居住者の快適性 健康性の向上や 優良な建築資産の蓄積にも貢献する したがって 従来の要件を その熱損失防止建築材料の性能向上を図ることが特に必要なものであること と言い換えることで 本要件を満たすと考えられる 88

89 目標基準値等策定における考え方 以下 断熱材についての詳細な制度設計にあたっては 2013 年 10 月 1 日に開催された 総合資源エネルギー調査会省エネルギー 新エネルギー分科会省エネルギー小委員会建 築材料等判断基準ワーキンググループ ( 第 1 回 ) にて審議された 1) 対象範囲の考え方について ( 原則 1) 対象範囲は 一般的な構造 用途 使用形態を勘案して定めるものとし 1 特殊な用途に使用される建築材料 2 技術的な測定方法 評価方法が確立していない建築材料であり 目標基準値を定めること自体が困難であるもの 3 市場での使用割合が極度に小さい建築材料は 原則として対象範囲から除外する 熱損失防止に資する建築材料が対象となることから 対象は住宅 建築用途とし 冷凍倉庫 土木 車両用途 吸音材 遮音材等は除くことが考えられる これらは 製造事業者において出荷統計等により判別することが可能である 断熱材は 繊維系 3 種 発泡プラスチック系 5 種 それ以外に羊毛等 製品種類が多種多様であり 業界構造や商流構造も種類毎に分かれていることから 当面は出荷割合が大きいグラスウール ロックウール 押出法ポリスチレンフォームの 3 種を優先対象とし 将来的に他の断熱材にも対象を拡大していくことが考えられる ただし グラスウールの吹込み品は 出荷段階において施工時の性能担保が難しく 技術的な測定方法 評価方法が確立していないため 対象とするには引き続き検討が必要である 断熱材の出荷全体 ( 施工面積ベース ) に占める上記 3 種の割合は 2010 年時点において住宅用は約 80% 非住宅用( 主に建築用途 ) は約 66% である ( いずれも施工面積ベース ) 原則 1 に従い 以下の建築材料は対象範囲から除外することが望ましい 1 特殊な用途に使用されるもの グラスウール断熱材のうち 密度 24[kg/ m3 ] 以上の建築材料 グラスウール断熱材のうち密度 24[kg/ m3 ] 以上の製品は 遮音材 防火材として使用されている ( 準耐火構造の構造方法を定める件 ( 平成 12 年建設省告示第 1358 号 ) において防火構造の条件として定められている ) 本製品は 主として断熱用途ではなく 遮音用途 防火用途として用いられることから 1 特殊な用途に使用されるもの に該当すると考えられる 2 技術的な測定方法 評価方法が確立していないもの 硬質ウレタンフォーム 硬質ウレタンフォームは 工場から液体であるウレタン原料および発泡剤を施工現場 89

90 まで運び 現場によって発泡させ壁等に吹き付ける 吹き付け品が主流である 吹きつけ品は施工現場によって性能が変わる可能性があり 現段階では出荷時点における製品の断熱性能を把握できていないことから 2 技術的な測定方法 評価方法が確立していないもの に該当すると考えられる 将来的に現場の施工にかかる測定方法 評価方法が確立された段階で トップランナー制度の対象とすることを再度検討することが望ましい ロックウール断熱材およびグラスウール断熱材のうち吹き込み品 吹き込み品は施工現場によって性能が変わる可能性があり 現段階では出荷時点における製品の断熱性能を把握できていないことから 2 技術的な測定方法 評価方法が確立していないもの に該当すると考えられる 将来的に現場の施工にかかる測定方法 評価方法が確立された段階で トップランナー制度の対象とすることを再度検討することが望ましい 3 市場での使用割合が極度に小さいもの グラスウール断熱材を使用した真空断熱材 超高性能な断熱性能を有する真空断熱材は 現時点では 冷蔵庫等の家電用途が中心であり 近年になり実験的に住宅 建築物の断熱用途として発売されてきている 現時点でこの断熱材は 採用実績はほとんどない ( シェア 0.1% 未満 ) ことから 3 市場での使用割合が極度に小さいもの に該当すると考えられる セルロースファイバー 高発泡ポリエチレン ビーズ法ポリスチレンフォーム フェノールフォームおよび羊毛断熱材 これらの断熱材は いずれもシェアが数 % である ( 羊毛については殆ど用いられていない ) ことから 3 市場での使用割合が極度に小さいもの に該当すると考えられる 90

91 住宅用非住宅用繊維系断熱材セルロースファイバー 1% 1% 4 社発泡プラスチック系断熱材図表 断熱材の出荷割合 ( 施工面積ベース ) 断熱材種 出荷割合 ( 施工面積ベース ) 主要 メーカー グラスウール 55% 30% 4 社 ロックウール 11% 3% 2 社 押出法ポリスチレンフォーム 14% 33% 3 社 硬質ウレタンフォーム 12% 13% 10 社 高発泡ポリエチレン 1% 11% 1 社 ( 平成 24 年に生産中止 ) ビーズ法ポリスチレンフォーム 4% 8% 41 社 フェノールフォーム 2% 1% 2 社 その他羊毛等不明不明 - 計 100 % (365,373 千m2 ) 100% (136,052 千m2 ) - 出所 ) 財団法人建築環境 省エネルギー機構 ( 平成 23 年 6 月 ) および業界ヒアリングに基づき NRI 作成 2) 区分設定および目標基準値設定の考え方について ( 原則 2) 特定熱損失防止建築材料はある指標に基づき区分を設定することになるが その指標 ( 基本指標 ) は 熱損失防止性能との関係の深い物理量 機能等の指標とし 最終消費者のニーズの代表を有するものとして設計事務所 ハウスメーカー 工務店等が建築材料を選択する際に基準とするもの等を勘案して定める 指標選定に際し 論点となる事項を以下に記載する 1 熱伝導率 (W/m K) 熱伝導率は 断熱材の性質を表わしている点で素材の性能の比較が容易であり 業界側の技術開発により 性能改善をすることが可能である ( ハンドリングが利きやすい ) 住宅や建築物の設計においては 厚みも考慮した熱抵抗値で基準が設定されていることから 熱伝導率をどれだけ向上させても 設計において薄い断熱材が選択された場合 結果的に省エネにつながらない可能性も想定される 2 熱抵抗値 熱抵抗値は 熱伝導率に加え 断熱材の厚みも加味した指標であることから 評価指 91

92 標として設定されることで 熱伝導率の向上とともに 厚手化を推進することで 目標基準値を達成することが可能となる 消費者 ( 工務店 ハウスメーカー等 ) からの注文は熱抵抗値で行われることから 指標として分かりやすい ( ただし 求める熱抵抗値を定めるのは消費者側 ( 工務店 ハウスメーカー等 ) であり 製造事業者側ではない ) 一方で 住宅や建築物の設計においては 厚みも考慮した熱抵抗値で基準が設定されていることから 省エネ基準強化等の政策の影響を受けやすい側面もある 以上の二案を受け (a) 断熱材の素材そのものの熱損失の程度を示す (b) 設計事務所 ハウスメーカー 工務店等の消費者や省エネ基準強化等の政策の影響を受けにくく 製造事業者の性能改善に係るコントロールが利きやすい の二点から 断熱材の熱損失防止性能は 断熱材の素材そのものの熱損失の程度を表す熱伝導率 λ[w/(m K)] を指標とすることとされた 熱伝導率 λ[w/(m K)]:1 度の温度度差がある場合に 1 m2の断面積 1m の長さを有する断熱材を流れる単位時間当たりの熱量 値が小さいほど性能が良い 図表 断熱材の基本指標 ( 熱伝導率および熱抵抗値 ) 熱伝導率 [W/m K ] 熱抵抗値 [ m2 K/W ] 断熱材の厚さを考慮 熱の伝えやすさを表し 数値が小さいほど 断熱性能が優れていることを表す 熱の伝えにくさを表し 数値が大きいほど 断熱性能が優れていることを表す 出所 )NRI ( 原則 3) 目標基準値は 同一の熱損失防止性能を目指すことが可能かつ適切な基本指標の 区分ごとに 1 つの数値又は関係式により定める 繊維系断熱材は主に内断熱材 ( 充填断熱工法 ) として木造建築物 鉄骨造建築物の天井 壁等に利用されるのに対し 発泡系断熱材は主に外断熱材 ( 外張り断熱工法 ) として鉄筋コンクリート造建築物用途や床等に利用されている 上記のように 利用される部位および利用方法の重複が繊維系断熱材と発泡系断熱材とで少ないことから 原則 2 のとおり 断熱材の目標基準値の策定では 断熱材 92

93 という単一の区分ではなく 繊維系断熱材と発泡系断熱材とに区分を分けることが建築材料等判断基準 WG にて審議された また 繊維系断熱材のうち グラスウール断熱材とロックウール断熱材は下表の通り 原料 製造方法が異なっていることから 最も優れている製品の熱損失防止性能 技術開発の将来の見通し いずれも異なるものとなっている これらの違いを踏まえると グラスウール断熱材とロックウール断熱材とで同一の目標基準値を設定することは適切でないことから 原則 3 に基づき グラスウール断熱材 と ロックウール断熱材 との区分に分けることとされた 図表 グラスウール断熱材とロックウール断熱材の原料および製造方法の違い断熱材種類原料 製造方法グラスウール 原料 リサイクルガラス等 製法方法 ガラスを高温で溶解 スピナー( 回転体 ) により遠心力で繊維化し 結束剤を添加し綿状にしたもの 製造工程ロックウール 原料 高炉スラグ等 製造方法 原材料を 1,500~1,600 の高温で溶解 スピナー ( 繊維化装置 ) により遠心力で繊維化し 結束剤を添加し綿状にした製造工程もの グラスウールとロックウールで使われているスピナーは 原料の溶解温度の違い等から形状に大きな違いがある 以上から 断熱材における区分は以下の 3 区分とすることとされた 1グラスウール断熱材 2ロックウール断熱材 3 押出法ポリスチレンフォーム保温材 また 技術開発および断熱性能の改善余地の将来の見通しは以下の通りとする 1グラスウール断熱材グラスウール断熱材においては 熱伝導率 λを改善するための技術として 細繊維化等による繊維質の改善 高密度化等が考えられる 具体的には 繊維化装置 ( スピナー ) の高速回転化等による細繊維技術 集綿装置の高性能化等による高密度化技術により 2022 年度には 0.5% 程度の断熱性能の改善が見込まれる 93

94 2ロックウール断熱材ロックウール断熱材においては 熱伝導率 λを改善するための技術として 高密度化が考えられる 具体的には 集綿装置の高性能化等で 2022 年度には 0.5% 程度の断熱性能の改善が見込まれる 3 押出法ポリスチレンフォーム保温材押出法ポリスチレンフォーム保温材は JIS A 9511:2009 により 密度区分に応じて 1 種品 2 種品 3 種品に分かれている 1 種品に関しては 樹脂を発泡する段階で泡を微細化することで 2022 年度には 2.5% 程度の性能改善が見込まれる また 2 種品および 3 種品については 輻射抑制剤の添加 高密度化 泡の微細化により 2022 年度には 1.7 程度の断熱性能の改善が見込まれる ( 原則 4) 区分設定に当たり 付加的機能は 原則捨象する ただし ある付加的機能の無い建築材料の熱損失防止を目標基準値として設定した場合 その機能を有する製品が市場ニーズが高いと考えられるにもかかわらず 目標基準値を満たせなくなることにより 市場から撤退する可能性が高い場合には 別の区分 ( シート ) とすることができる 付加的機能のある断熱材として 石膏ボードやアルミサイディング等と一体型の断熱材が考えられるが これらの一体型製品の市場ニーズは限定的であり かつ断熱材そのものの熱抵抗値を測定することも可能であることから 同一区分として扱うことが可能と考えられる ( 原則 5) 高度な熱損失防止技術を用いているが故に 高額かつ高熱損失防止性能である建築材料については 区分を分けることも考え得るが 製造事業者等が積極的に熱損失防止性能の優れた建築材料の販売を行えるよう 可能な限り同一の区分として扱うことが望ましい 1グラスウール断熱材グラスウール断熱材については 一定のコスト内である程度の断熱性能を求める市場ニーズと 高性能の断熱性能を求めるニーズとが混在していることから 大きく以下の 2 つの市場が構築されている A) グラスウール断熱材のうち 通常繊維径 (7~8μm 以上 ) であって密度が 10kg/m 3 以下の硝子繊維を使用した普及品の市場 B) グラスウール断熱材のうち 細繊維径 (4~5μm 以下 ) の硝子繊維又は通常繊維径 (7 ~8μm 以上 ) であって密度が 10kg/m 3 より大きな硝子繊維を使用した高付加価値品の市場 94

95 この 高付加価値品 普及品 それぞれについて目標基準値の設定を行った場合 それぞれの中での断熱性能の向上は図られたとしても 普及品 から 高付加価値品 への移行は促進されず 断熱材全体としての性能向上は限定的になる 従って グラスウール断熱材では 原則 5 に基づき 普及品 と 高付加価値品 とを同一区分として 1 つの目標基準値を定めることとする その際 目標基準値の設定において 高付加価値品 のみを考慮して基準値の策定を行うと 消費者は省エネの名の下に経済的に見合わない高額の材料の購入を余儀なくされる畏れがあることから 普及品 から 高付加価値品 への移行を積極的に評価する仕組みとして目標年度におけるそれぞれのシェアを勘案した目標基準値を設定する 具体的には 以下の設定方法により目標基準値を設定する データ取得最終年度における 普及品 高付加価値品 それぞれのトップランナー値を求める データ取得を行えた期間(2007~2012 年の 6 年間 ) の 普及品 高付加価値品 それぞれのシェアの推移等を勘案し 目標年度におけるそれぞれの目標シェアを設定する 普及品 高付加価値品 それぞれのトップ値に将来の技術改善予測率を加えた値に 目標年度におけるそれぞれの目標シェアを乗じて得た期待値を 目標基準値 とする 2ロックウール断熱材ロックウール断熱材は グラスウール断熱材と異なり 現状出荷されている製品が熱伝導率 λ=0.038[w/(m K)] の単一製品のみである 従って ロックウール断熱材の市場は単一であり 市場の推移による性能改善は見込めない 従って ロックウール断熱材については 最も優れているものの熱損失防止性能 である熱伝導率 λ=0.038[w/(m K)] から 技術開発 ( およびそれによる断熱性能の改善余地 ) の将来の見通し として 0.5% 改善した値 (λ= [w/(m K)]) を目標基準値とする 3 押出法ポリスチレンフォーム保温材押出法ポリスチレンフォーム保温材については 一定のコスト内である程度の断熱性能を求める市場ニーズと 高性能の断熱性能を求めるニーズとが混在していることから 大きく以下の 2 つの市場が構築されている A) 押出法ポリスチレンフォーム保温材のうち 気泡サイズが大きく (0.7mm~0.9mm 程度 ) 密度の小さい普及品 ( いわゆる 1 種品 ) の市場 B) 押出法ポリスチレンフォーム保温材のうち 発泡サイズが小さく (0.3mm~0.6mm) 密度の大きい高付加価値品 ( いわゆる 2 種品 3 種品の市場 ) の市場 95

96 この 高付加価値品 普及品 それぞれについて目標基準値の設定を行った場合 それぞれの中での断熱性能の向上は図られたとしても 普及品 から 高付加価値品 への移行は促進されず 断熱材全体としての性能向上は限定的になる 従って 押出法ポリスチレンフォーム保温材では 原則 5 に基づき 普及品 と 高付加価値品 とを同一区分として 1 つの目標基準値を定めることとする その際 目標基準値の設定において 高付加価値品 のみを考慮して基準値の策定を行うと 消費者は省エネの名の下に経済的に見合わない高額の材料の購入を余儀なくされる畏れがあることから 普及品 から 高付加価値品 への移行を積極的に評価する仕組みとして目標年度におけるそれぞれのシェアを勘案した目標基準値を設定する 具体的には 以下の設定方法により目標基準値を設定する データ取得最終年度における 普及品 高付加価値品 それぞれのトップランナー値を求める データ取得を行えた期間(2007~2012 年の 6 年間 ) の 普及品 高付加価値品 それぞれのシェアの推移等を勘案し 目標年度におけるそれぞれの目標シェアを設定する 普及品 高付加価値品 それぞれのトップ値に将来の技術改善予測率を加えた値に 目標年度におけるそれぞれの目標シェアを乗じて得た期待値を 目標基準値 とする 上記に基づき 断熱材の目標基準値を以下の通り設定する 品種 図表 断熱材の区分ならびに目標基準値一覧効率改善後トップ値現在目標年度のトップ値 [W/(m K)] シェアシェア [W/(m K)] 目標基準値 [W/(m K)] グラスウール断熱材 普及品 高付加 価値品 (0.5% 改善 ) (0.5% 改善 ) 40.48% 31.41% 59.52% 68.59% ロックウール断熱材 (0.5% 改善 ) 押出法ポリスチレンフォーム保温材 普及品 高付加 価値品 (2.5% 改善 ) (1.7% 改善 ) 48.12% 41.80% 51.88% 58.20%

97 なお 目標基準値を達成した場合の性能改善率については以下のとおり 図表 目標基準値を達成した場合の各区分における性能改善率 品種 現状の加重平均値目標基準値 (W/m K) (W/m K) 性能改善率 グラスウール断熱材 % ロックウール断熱材 % 押出法ポリスチレンフォーム保温材 % ( 原則 6)1 つの区分の目標基準値の設定に当たり 特殊品は除外する ただし 技術開発 等による効率改善分を検討する際に 除外された特殊品の技術の利用可能性も含 めて検討する 目標基準値を定める際には 原則 6 により 特殊品を除くこととしている 断熱材につ いては 以下の材料を特殊品として トップランナー値を選定する際に除外することが望 ましい 1 使用目的 使用用途が特殊であり 主として特注品 受注品等の形態で生産されており 量産されていない製品 グラスウール断熱材のうち 密度 20kg/m 3 であるものグラスウール断熱材のうち 密度 20kg/m 3 であるものについては 一定のハウスメーカーに限定して出荷されている 性能としては良いものの極めて出荷量が少なく ( シェアは 2012 年時点で 0.69% 程度 ) 主として特注品 受注品等の形態で生産されていることから トップ値を選定する際に除外することとする 2 特殊な技術を用いた製品であり 全体の中で 当該製品のシェアが現時点において相当程度低く 将来においても不確定要素が大きいと認められる製品 押出法ポリスチレンフォーム保温材のうち 輻射抑制剤を大量 ( 重量比 1~2% 程度 ) に添加したもの押出法ポリスチレンフォーム保温材のうち 通常は添加していない輻射抑制剤を大量 ( 重量比 1~2% 程度 ) に添加したものは 熱損失防止性能は高いものの 従来品と比較して耐熱性能が高く 耐久性上の問題が解決されていない等の問題から 全体の中でシェアが現時点において相当程度低く ( シェアは 2012 年時点で 0.18% 程度 ) 将来においても不確定要素が大きいと認められるものである 当該製品の性能を目標基準値として設定した場合 極度に市場を歪める可能性が高いことから トップ値を選定する際に除外することとする 97

98 3) 目標年度の考え方について ( 原則 7) 目標年度は 特定熱損失防止建築材料の製品開発期間 将来技術発展の見通し等 を勘案した上で 3~10 年を目途に建築材料ごとに定める 断熱材は 様々な部品から構成され技術改善要素が多数想定されるエネルギー消費機器と異なり 性能向上手法については材質の改善 製造設備の改良等に限られている状況にある また 最も断熱性能が優れている製品の熱伝導率は 過去 5 年間改善がない状況にある 各メーカーが品質改良等製品の断熱性能の向上を行うためには 製造設備の更新等一定の期間を要するため 目標年度を設定するにあたっては当該状況に配慮する必要があると考えられる グラスウール断熱材およびロックウール断熱材については 原料を溶かす炉を稼働し続ける必要があり 大規模修繕等のタイミングは 5~10 年に1 度のタイミングとなる 大規模修繕等のタイミング以外では性能改善要素が限定的になり 製造事業者による対応が困難になるところ 10 年の期間を設定する必要がある また 押出法発泡ポリスチレンフォーム保温材においても 性能向上のためには各社の技術開発 試作ラインにおける製造 調整および本製造ラインにおける製造 調整の対応が発生する これらの対応を全ラインで完了させるためには 5~10 年程度の期間が必要となる したがって 製造事業者による性能向上の対応を行うためには グラスウール断熱材 ロックウール断熱材と同様に 10 年の期間を設定する必要がある 以上を勘案し 断熱材の目標年度については 平成 24 年 (2012 年度 ) を基準年とし て 10 年後の平成 34 年度 (2022 年度 ) とすることが望ましい 4) 達成判定の考え方について ( 原則 8) 目標年度において 目標基準値を達成しているかどうかの判断は 製造事業者等 ごとに 区分ごとに加重平均方式により行う 製造事業者ごとに 区分ごとに加重平均方式により目標基準値に達成しているかどう かの判断を行うことは可能と考えられる 98

99 5) 測定方法の考え方について ( 原則 9) 測定方法は 内外の規格に配慮し 規格が存在する場合には 可能な限りこれらとの整合性が確保されたものとすることが適当である また 測定方法に関する規定が存在しない場合には 建築材料の使用実態を踏まえた 具体的 客観的かつ定量的な測定方法を採用することが適当である (1) 繊維系断熱材 繊維系断熱材は JIS A 9521:2011 により定める測定方法により求められた熱抵抗値 R[ m2 K/W] と厚さ d[mm] を用いて 下記の関係式より熱伝導率 λ[w/(m K)] を求める 厚さ d[mm] 1 熱伝導率 λ[w/(m K)]= 熱抵抗値 R[ m2 K/W] 1,000 (2) 発泡系断熱材 発泡系断熱材は JIS A 9511:2009 により定める測定方法により熱伝導率 λ[w/(m K)] を求める ただし 測定方法に係る留意事項は以下の通りである 現在検討が進められている断熱材 JIS の見直し ( 統合 ) の状況も踏まえた検討が必要となる 具体的には 計算 試験の条件が変わる可能性が考えられるが その場合には基準値を換算することで対応可能と想定される 99

100 その他 1) 対象事業者 省エネ法第 81 条の 5 で準用する法第 79 条第 1 項に基づき 熱損失防止性能の向上に関する勧告および命令の対象となる事業者 ( 対象事業者 ) は 年間の生産量又は輸入量が一定以上の者に限定される この生産量又は輸入量の目安は 他のトップランナー対象機器では製造 加工又は輸入シェア概ね 0.1% 未満を目安として運用されているところ 断熱材においても同様に 製造 加工又は輸入シェアが 0.1% 未満のグラスウール断熱材 ロックウール断熱材又は押出法ポリスチレンフォーム保温材の製造 加工事業者および輸入事業者を熱損失防止性能の向上に関する勧告および命令の対象外となると考えられる なお 熱損失防止性能の表示義務については 出荷量に関わらず全ての製造 加工又は輸入事業者が対象となる 輸入品事業者としては 韓国の KCC が最大手であるが 建築物の吸音用途が大半であり 断熱用途の市場シェアは 0.1% にも満たないとのことである ( 数値は業界概算 ) また 羊毛断熱材メーカー ( アイティエヌジャパン コスモプロジェクト等 ) が存在するが 市場シェアは 0.1% にも満たないとのことである ( 数値は業界概算 ) また サンゴバングループ ( フランス ) やダウ ケミカル ( アメリカ ) は 海外に拠点を有するが 現地生産 現地販売を基本にしている 2) 表示方法断熱材の製造事業者等が表示すべき事項は 次に掲げる事項とする 1 品名又は形名 2 区分名 ( グラスウール断熱材 ロックウール断熱材 押出法ポリスチレンフォーム保温材の別 ) 3 熱損失防止性能の値 ( 熱伝導率 λ) 4 製造事業者等の氏名又は名称 また 表示に際して製造事業者等が遵守すべき事項は 次に掲げる事項とする 1 熱損失防止性能の値 ( 熱伝導率 λ) は 有効数字 2 桁以上で表示すること 2 表示は 性能に関する表示のあるカタログ又は断熱材の選定にあたり製造事業者等により提示される資料の見やすい箇所に容易に消えない方法で記載して行うこと なお 断熱材の表示に係る現状は以下の通りである 断熱材は 施工後 ユーザーに見えないことから 流通 施工段階を念頭に置いた表示が求められる カタログやホームページ等での熱抵抗値そのものの表示が妥当と考えられる なお 現状において 断熱材メーカー各社はすでにカタログやホームページ等に熱抵抗値の表示を行っている 100

101 表示の義務は中小メーカーにもかかることから 中小メーカーでも算出可能な簡易な 計算手法 ( ツール ) の開発 整備が必要となるが 測定方法は JIS に則っており 特 に大きな問題はないと考えられる 101

102 3.2. サッシ トップランナー基準に係る 3 つの要件 1 我が国において大量に使用される熱損失防止建築材料熱損失防止建築材料であること年間の住宅用サッシ ( 主に戸建住宅向け ) の出荷量 (2012 年度 ) は約 1,205 万窓である したがって サッシは 我が国において大量に使用される建築材料 と言え 従来の要件を 我が国において大量に使用される熱損失建築材料であること と言い換えることで 本要件を満たすと考えられる 図表 住宅 建築物における暖冷房用途の比率 厨房用 8% 動力他 36% 住宅 暖房用 25% 給湯用 29% 暖房用 暖冷房用 27% 16% 暖冷房用 27% 冷房用 2% 動力他 49% 建築物 給湯用 15% 厨房用 9% 冷房用 11% 出所 )EDMC 推計 2 その使用に際し相当量のエネルギー消費効率の向上に資する消費効率の向上に資する熱損失防止建築材料熱損失防止建築材料であることサッシは 民生用エネルギー消費量のうち 暖冷房用エネルギー消費削減に資する建築材料であり 断熱材と同様に 従来の要件を その使用に際し相当量のエネルギー消費効率の向上に資する熱損失防止建築材料であること と言い換えることで 本要件を満たすと考えられる 3 その熱損失防止建築材料の性能熱損失防止建築材料の性能向上を図ることが特に必要なものであること断熱材と同様の理由により サッシの断熱性能の向上は極めて重要であることから 従来の要件を その熱損失建築材料の性能向上を図ることが特に必要なものであること と言い換えることで 本要件を満たすと考えられる 102

103 目標基準値等策定における考え方 1) 対象範囲の考え方について ( 原則 1) 対象範囲は 一般的な構造 用途 使用形態を勘案して定めるものとし 1 特殊な用途に使用される建築材料 2 技術的な測定方法 評価方法が確立していない建築材料であり 目標基準値を定めること自体が困難であるもの 3 市場での使用割合が極度に小さい建築材料は 原則として対象範囲から除外する 住宅用サッシ ( 主に戸建住宅向け ) については 性能別出荷量等の統計データがある程度整備されているが 建築用サッシ ( 主に集合住宅 業務用ビル向け ) については 統計データを含め 実態把握の体制が整っておらず 実態把握にはシステム構築等 新たな設備投資も必要となり 相応の期間を要すると考えられる したがって 当面は断熱性能向上による暖冷房負荷削減への寄与度の大きい住宅用サッシを対象とすることが考えられる また 住宅用サッシについては 構造や開閉形式等により種類が非常に多いことから 現状における性能別出荷量等のデータの整備状況や 性能値の算出に要する製造事業者への負担等を鑑みて 引き違い FIX 上げ下げ 縦すべり出し 横すべり出しの 5 種 (2012 年度におけるシェア 93.6%) を対象とし 状況に応じて他の種類にも対象を広げていくことが考えられる 住宅用サッシと建築用サッシの区別として 一般的に 木材にねじまたは釘で固定する構造を 住宅用サッシ 階高が高いことによる強度等についての考慮から アンカーに溶接で固定する構造を 建築用サッシ と区別することが可能である 図表 住宅用サッシの開閉形式別 構造別出荷量 (2012 年度 ) 引き違い 2012 年度 FIX 開閉上げ下げ形縦すべり出し式横すべり出し その他 ( 単位 : 窓 ) 構造アルミSG アルミPG アルミ樹脂複合樹脂 総合計 % 数量 % 数量 % 数量 % 数量 % 数量 8.6% 1,033, % 3,232, % 2,135, % 205, % 6,606, % 79, % 443, % 346, % 100, % 970, % 38, % 445, % 166, % 22, % 672, % 83, % 829, % 895, % 288, % 2,096, % 43, % 401, % 335, % 127, % 908, % 152, % 392, % 204, % 10, % 759,590 合 計 11.9% 1,429, % 5,743, % 4,084, % 755, % 12,013,480 1 仮設用サッシはアルミ SG に含む 出所 )) 日本サッシ協会 樹脂サッシ工業会の提供データより NRI 集計 103

104 以下のサッシは 原則 1 に従い対象範囲から除外するか否かの議論が必要である 1 特殊な用途に使用されるもの 防火用サッシ 防火用サッシは 建築基準法の規定により 断熱性能の確保よりも 防耐火性能 の担保が優先的に求められる 断熱性能の向上に必要な有機材は 一般的に加熱物の増加を意味することから 防耐火性能の担保とは相反することに繋がる 防火用サッシの出荷割合は 各特定行政庁が定める市街地用途区分の規制による結果であり 近年の防火地域の増大傾向を受けて 将来的に出荷が増える可能性も考えられるが 製造事業者のコントロールが利く範囲ではないことが懸念される 住宅用サッシに対する大臣認定を受けている防火用サッシが占める割合 アルミ PG では約 2% アルミ樹脂複合では約 5% 樹脂では 0.1% 未満である 一方で 防火用サッシは 防火性能の担保が優先的になるとはいえ 断熱性能の担保が求められることに変わりはなく また 防火用サッシとして認定されているか否かの区別が出荷時に判別できることから 通常サッシとは別区分 ( 原則 3 の適用 ) にすることも考えられる 2 技術的な測定方法 評価方法が確立していないもの JIS A2102( 計算法 ) または JIS A4710( 測定法 ) で評価することができるが 省エネ基準 低炭素建物認定基準等により他の評価方法が併設されている開閉形式 ( 引き窓 シャッター付サッシ) が該当する シャッター付サッシについては JIS A2102( 計算法 ) または JIS A4710( 測定法 ) で評価することができるが 省エネ基準 低炭素建物認定基準等では 夜間シャッターが閉まった状態での評価が併用されているため 技術的な測定方法 評価方法について 検討が必要である また シャッターのスラット ( シャッターが巻いている部分 ) の計算モデル化が困難であるため 統一したルール作りについても検討が必要である 3 市場での使用割合が極度に小さいもの 2012 年度における市場シェアが 5% 未満ときわめて少ない開閉形式 具体的には 突き出し窓 外倒し窓 内倒し窓 オーニング ガラスルーバー窓 ガラスブロック窓 折りたたみ戸 引き窓 / 雨戸付サッシ 出窓 天窓 その他 ( 回転 多機能等 ) を指す 104

105 2) 区分設定および目標基準値設定の考え方について ( 原則 2) 特定熱損失防止建築材料はある指標に基づき区分を設定することになるが その指標 ( 基本指標 ) は 熱損失防止性能との関係の深い物理量 機能等の指標とし 最終消費者のニーズの代表を有するものとして設計事務所 ハウスメーカー 工務店等が建築材料を選択する際に基準とするもの等を勘案して定める サッシの基本指標として 単位面積あたりの熱の逃げやすさを表わす熱貫流率が考えら れる その他にも 熱貫流率に窓面積を乗じた指標で 窓全体からの熱の逃げやすさを 表わす単位温度差あたりの通過熱流量も指標として考えられる 1 熱貫流率 熱貫流率を指標とする場合には サイズが大きい方が熱貫流率の値が小さく つまり断熱性能は高くなるが 実住宅におけるエネルギー消費量は多くなることから ユーザーに対する説明性が低くなる 一方 窓のサイズは住宅設計 ( 意匠性や機能性等 ) の視点から決定される傾向が強く 熱貫流率は単位温度差あたりの通過熱流量に対してサイズによる影響度が小さいことから 窓製品のエネルギー消費効率の向上という観点からは評価できる 一方 サイズによる影響で 結果的に断熱性能の向上を促すためには大きな窓をたくさん作った方がよいというように捉えられることも考えられる 2 単位温度差あたりの通過熱流量 単位温度差あたりの通過熱流量を指標とする場合には サイズによる依存性がエネルギー消費量と直接対応することから ユーザーに対する説明性は高くなる 一方 サイズによる影響度が大きく 結果的に断熱性能の向上を促すためには小さな窓をたくさん作った方がよいというように捉えられることも考えられる 図表 熱貫流率 単位温度差あたり通過熱流量と窓サイズの関係 U 値 幅寸法 W 通過熱量量 q 幅寸法 W 小 大 小 大 小 値 U 値は大きな値となる大 U 小 q は小さな値となる 高さ寸法 H 高さ寸法 H 大 U 値は小さな値となる q は大きな値となる 出所 ) 日本サッシ協会資料 105

106 ( 原則 3) 目標基準値は 同一の熱損失防止性能を目指すことが可能かつ適切な基本指標の 区分ごとに 1 つの数値又は関係式により定める サッシにおいて 性能値に影響するものとして 構造 開閉形式 窓サイズが考えられ る 1 開閉形式 開閉形式は 各住宅でどのタイプが活用されるのかは 隣接する建物との位置関係 換気 採光の観点で必要な開口面積 居室の配置 消費者の嗜好等により左右される また 住宅内で使用される開閉形式は以下の通り 違いが生じている A) 引き違い : 全般的に採用されるサッシ B) 横すべり出し : 主にトイレに採用されるサッシであり 外部からのプライバシーに配慮しつつ 換気を行うことに適したサッシ C) 縦すべり出し : 住宅内の通風確保としてのウィンドキャッチを目的とするサッシ D) 上げ下げ : 外部に窓が飛び出すような開閉形式が設置できない場所において採用されるサッシ ( 狭小地において 隣地境界までの距離を確保できない場所にも採用 ) E) FIX: デザイン性を重視したサッシ 採用される開閉形式により 平均的な窓寸法が異なるため その分 熱貫流率に差が生じているが アルミ アルミ樹脂複合 樹脂の構造別に同一のサッシフレーム 同一サイズのガラスを想定した場合の 開閉形式別の熱貫流率は ( 図表 3.2.4) の通りである A) アルミサッシの場合 : 一般ペアガラス Low-E ペアガラスのどちらを想定したケースにおいても 引き違い< 上げ下げ< 縦すべり出し 横すべり出し<FIX の順に性能が向上する B) アルミ樹脂複合の場合 : 一般ペアガラス Low-E ペアガラスのどちらを想定したケースにおいても 上げ下げ< 引き違い< 縦すべり出し 横すべり出し<FIX の順に性能が向上する C) 樹脂サッシの場合 : 一般ペアガラス Low-E ペアガラスのどちらを想定したケースにおいても 引き違い< 上げ下げ< 縦すべり出し 横すべり出し FIX の順に性能が向上する 106

107 図表 開閉形式別の熱貫流率 ( 構造別に同一のサッシフレーム 同一サイズのガラスを想定した場合 ) 引き違い窓 上げ下げ 縦すべり出し 横すべり出し ( 単位 :W/(m2K)) アルミ PG アルミ樹脂複合 樹脂 各構造ごとに WindEye にて登録されている 1 シリーズを想定 2 ガラスは 一般複層ガラス (3+A12+3) を想定 3 サイズは 640mm(W) 970mm(H) の を想定 FIX 出所 )WindEye を活用し NRI 計算 2 窓サイズ サッシの熱損失防止性能において 窓サイズは切り離せない要素だと考えられる 同一構造または同一開閉形式において 窓サイズの違いにより熱損失防止性能に差が生じるため ( 図表 3.2.5) 目標基準値は区分ごとに 1 つの指標とするのではなく 関係式により定めることが考えられる 図表 窓サイズ別の熱貫流率 ( 一例 ) (W/(m2K)) アルミ PG (W/(m2K)) アルミ樹脂複合 熱貫 3 流率 2 熱 2.5 貫流 2 率 面積 (m2) 面積 (m2) 出所 ) 日本サッシ協会提供資料より NRI 作成 3その他 目標基準値の設定にあたっては 2009 年 ~2011 年において住宅エコポイント制度による影響を勘案することも考えられる ただし 2012 年度においても 2009 年度 ~2011 年度と構造別出荷量におけるトレンドについては大きな変化はなく 住宅エコポイント制度による影響は軽微である可能性も否めない ( 図表 構造別 ) 住宅 建築物の省エネ基準と同様に 地域毎に目標値を設定することも考えられるが 107

108 制度が複雑になるとともに トレーサビリティの確保 ( メーカーがサッシの出荷先地域 を特定すること ) 等の課題がある 図表 構造別出荷窓数の推移 ( 窓 ) 7,000,000 6,000,000 5,000,000 4,000,000 3,000,000 2,000,000 1,000, 年度 2008 年度 2009 年度 2010 年度 2011 年度 2012 年度 アルミ SG アルミ PG アルミ樹脂複合樹脂 出所 ) 日本サッシ協会提供資料より作成 108

109 ( 原則 4) 区分設定に当たり 付加的機能は 原則捨象する ただし ある付加的機能の無い建築材料の熱損失防止を目標基準値として設定した場合 その機能を有する製品が市場ニーズが高いと考えられるにもかかわらず 目標基準値を満たせなくなることにより 市場から撤退する可能性が高い場合には 別の区分 ( シート ) とすることができる 付加的機能のあるサッシとして想定される製品には シャッター付きサッシ及び防火 用サッシ ( いずれも原則 1 により対象外としない場合 ) が選択肢としては考えられる ( 原則 5) 高度な熱損失防止技術を用いているが故に 高額かつ高熱損失防止性能である建築材料については 区分を分けることも考え得るが 製造事業者等が積極的に熱損失防止性能の優れた建築材料の販売を行えるよう 可能な限り同一の区分として扱うことが望ましい 原則 3 で示したとおり 例えば開閉形式や窓サイズ等によって区分を設けることが考えられる しかしながら あえて同一の区分として扱うことで 製造事業者等が積極的に断熱性能の高い製品の販売を行うことが可能となることから 原則 5 を適用することも考えられる アルミ SG アルミ PG アルミ樹脂複合 樹脂の 4 つの構造があり それぞれの構造毎に一定程度の性能差があるため 複数の構造を同一の区分とした場合 性能の低い構造においては 販売に一定程度の制限がかかることになる 中でも アルミ SG とその他のサッシの熱貫流率には大きな差があり 同一の区分として他の構造の TOP 値を目標基準値とした場合 アルミ SG の販売が困難になることが想定される しかし サッシには熱損失防止性能だけではなく構造 機能性やデザイン性等も求められるため 熱損失防止性能が低い構造のサッシも市場にて必要とされる ただし 原則 5 は 本来区分すべき 普及品 ( 広く普及した技術を用いた製品 ) 高付加価値品 ( 高度な技術を用いた製品 ) の 2 つの区分をあえて同一区分にすることで 高性能製品の普及を目的とした原則であることから アルミ SG アルミ PG アルミ樹脂複合 樹脂 の区分に対し 原則 5 を適用させるには検討が必要である 109

110 図表 各構造における特徴 ( メリットは青字 デメリットは赤字 ) アルミ SG アルミ PG アルミ樹脂複合樹脂 構造 機能性 アルミ材の特性上 構成材料を細くすることが可能であり 開閉や施工の容易性に優れる アルミ材は掃除の容易性が高い アルミ材の特性上 構成材料を細くすることが可能であり 開閉や施工の容易性に優れる アルミ材は掃除の容易性が高い アルミ材の特性上 構成材料を細くすることが可能である 樹脂部分は掃除時に傷がつきやすい アルミ材に比べ強度が低く構成材料を細くすることが困難であり 重量も増すことから躯体の強化も必要になる 樹脂部分は掃除時に傷がつきやすい デザイン性 消費者にとって金属感が求められる 市場で求められるシンプルデザインに対応できる 消費者にとって金属感が求められる 市場で求められるシンプルデザインに対応できる 消費者にとって屋外側は金属感 屋内側は木彫感が求められる 市場で求められるシンプルデザインに対応できる 消費者にとって屋内側は樹脂感が求められる 消費者は細い窓枠を望むが アルミ材に比べ 窓枠が太くなる 流通性 部材接合部のねじ止めが基本であることから 流通での組み立てが可能である 部材接合部のねじ止めが基本であることから 流通での組み立てが可能である 部材接合部のねじ止めが基本であることから 流通での組み立てが可能である 障子 枠ともに部材接合部を溶着で固定させる必要があることから 工場出荷時に組み立てる必要がある 長距離の搬送では 荷 扱いが不便であり か つ破損の畏れもある 価格性 アルミ PG の約 0.6 倍 - アルミ PG の約 1.3 倍 アルミ PG の約 1.9 倍 + 搬送費が異なる 省エネ性 アルミ PG の約 0.6 倍 - アルミ PG の約 1.2 倍 アルミ PG の約 1.4 倍 出所 ) 日本サッシ協会へのヒアリングに基づき NRI 作成 110

111 ( 原則 6)1 つの区分の目標基準値の設定に当たり 特殊品は除外する ただし 技術開発等 による効率改善分を検討する際に 除外された特殊品の技術の利用可能性も含めて 検討する 特殊品として 樹脂サッシや木サッシ リフォーム向けの内窓 ( 基本的には樹脂サッシ + 単板ガラスの組合せ ) の扱いが課題として位置づけられる 樹脂サッシや木サッシの普及は 現状においては北海道や北東北といった寒冷地域に限定されている また リフォーム向けの内窓の場合 既存の窓とセットで見れば断熱性能向上に繋がるが 内窓単体として見た場合には 必ずしも出荷量全体での加重平均値の押し上げに寄与しないことも考えられる また 特殊品とは 年間出荷シェアが 0.1% を下回る程度であり かつ技術開発の方向性や普及の見込みが不明瞭であることを理由にすることが一般的であるが 樹脂サッシは 2012 年度において 5% 程度のシェアを有しており 海外諸国を含めた世界的に見ても一定の市場シェアを有している状況にある 111

112 3) 目標年度の考え方について ( 原則 7) 目標年度は 特定熱損失防止建築材料の製品開発期間 将来技術発展の見通し等を 勘案した上で 3~10 年を目途に建築材料ごとに定める 一般的には 新製品の開発頻度は 10 年前後である サッシの断熱性能の向上においては 素材の改良やサッシ形状の設計工夫といった技術改善の余地はまだあるものの 一般的な工業製品のような短期間での技術革新は期待しにくい 以上を勘案すると 3~10 年程度の間の中で 目標基準値とのバランスを鑑みながら判断する必要があると考えられる 図表 サッシの主力商品ラインナップの遍歴 メーカー 品名 構成 三協立山 ノイスター 単板 / 複層 ノイスター R 単板 / 複層 サンシャダン 枠断熱 アルジュR アルミ樹脂 マディオ 単板 / 複層 / アルミ樹脂 ノルディN 樹脂 アルペンPL 樹脂 LIXIL CX 単板 / 複層 アトモス 単板 / 複層 デュオ 単板 / 複層 サーマル 枠断熱 シンフォニー アルミ樹脂 サーモス 複層 / アルミ樹脂 マイスター 樹脂 マイスター Ⅱ 樹脂 YKK AP 5H 単板 / 複層 フレミング7H 単板 / 複層 フレミング7H-2 単板 / 複層 フレミングJ 単板 / 複層 テルモアⅡ 枠断熱 エピソード アルミ樹脂 プラマード PH 樹脂 プラマード Ⅱ 樹脂 プラマード Ⅲ 樹脂 出所 ) 日本サッシ協会提供資料 4) 達成判定の考え方について ( 原則 8) 目標年度において 目標基準値を達成しているかどうかの判断は 製造事業者等ご とに 区分ごとに加重平均方式により行う 製造事業者毎に 区分毎に加重平均方式により目標基準値に達成しているかどうかの判 断を行うことは可能である 112

113 5) 測定方法の考え方について ( 原則 9) 測定方法は 内外の規格に配慮し 規格が存在する場合には 可能な限りこれらとの整合性が確保されたものとすることが適当である また 測定方法に関する規定が存在しない場合には 建築材料の使用実態を踏まえた 具体的 客観的かつ定量的な測定方法を採用することが適当である 1 想定ガラス 測定方法は JIS に則るが ガラスは一定の想定 ( 例えば 最も一般的な組合せ ( 単板は 3 ミリ 複層は 3 ミリ+ 空気層 12 ミリ+3 ミリ等 ) を置いて算出することが考えられる 樹脂サッシにおいては樹脂自体の熱伝導率が低く 一般的に樹脂サッシに活用される Low-E 複層ガラスよりは熱伝導率が高いものの 一般複層ガラスよりも低くなることが考えられる そのため 例えば サッシのフレーム幅を細くし ガラスの面積を大きくした場合に 実際に販売される窓は Low-E 複層ガラスと組み合わせて使用されるため性能値は良くなるが 本制度にて一般複層ガラスを想定すると悪くなる しかし 一般複層ガラスにおいては同一仕様であればメーカー間で性能差がないものの Low-E 複層ガラスについては Low-E 膜にメーカー間で性能差があるため 同一仕様であっても性能差が生じる そのため 仕様では無く U 値等ガラスの性能値で ガラスの想定を行うことが必要になると考えられる 図表 Low-E ペアガラス (3-A12-3) における性能差 メーカー製品名 U 値 η 値可視光透過率 A 社 A 製品 (3+A12+3) B 社 B 製品 (3+A12+3) C 社 C 製品 (3+A12+3) 出所 )Windeye 製品登録情報 2 計算対象の窓サイズ また サイズ毎に JIS に則り計算を行うと膨大な時間と費用がかかることから 関係式等を設けることで計算を簡易化することや 代表的なサイズ等について JIS に則り計算または測定を行い これらの値を各サイズカテゴリーの代表値とすることも考えられる 窓サイズ別の個別製品の性能分布を以下に示す 大きい窓サイズの範囲 (3.0 m2以上 ) では 概ね直線で近似されるが 小さい窓サイズの範囲 (3.0 m2未満 ) では 窓サイズと熱貫流率の関係性を直線で近似することが困難である 113

114 図表 窓サイズ別の個別製品の性能と近似曲線 ( アルミ PG) 出所 ) 日本サッシ協会提供資料 図表 窓サイズ別の個別製品の性能と近似曲線 ( アルミ樹脂複合 ) 出所 ) 日本サッシ協会提供資料 114

115 なお 一般社団法人日本サッシ協会による引き違い窓を対象とした試算では サイズ毎に 計算した場合と代表的なサイズ (1 つ ) で計算した場合とで ほぼ差がない結果となった 図表 引き違い窓 ( 単窓 /2 枚引き ) 平均通過熱流量算出方法に関する比較 [W/(K 窓 )] アルミ (A6) アルミ (A12) アルミ樹脂 (A12) 樹脂 (A12) 樹脂 (LowEA12) サイズ別 U 値を基にした単位温度差あたり通過熱流量 ( 加重平均値 ) 平均サイズ ( 加重平均値 ) における単位温度差あたり通過熱流量 比 % % % 99.89% 99.69% 出所 ) 日本サッシ協会提供資料 115

116 その他 1) 対象事業者 サッシを一定量以上製造 加工又は輸入する事業者が規制の対象となる 現在の我が国のサッシ市場においてはある程度大手の事業者による製造 加工又は輸入が行われている 2) 表示方法 すでに消費者向けには窓の省エネ性能表示があることから 市場の混乱を避ける必要がある 今回想定している制度では ガラスを仮想定していることから 実際の窓の省エネ性能とは数値が異なる可能性が高い そのため カタログやホームページでの基本指標の表示とすることが考えられる 個別製品毎に表示するか 平均値または代表値とともにサイズによる幅を表示するかは今後の検討課題として位置づけられる 116

117 3.3. ガラス窓製品に対するトップランナー方式による省エネルギー基準の検討にあたっては サッシに加え ガラスも対象として挙げられる その中で 単板ガラスについては建物外皮以外にも多岐にわたって用いられており 出荷段階で建物外皮に利用される単板ガラスを特定することは困難である そのため ここでは複層ガラスを対象として トップランナー制度の原則を適用した際に生じる課題を整理する トップランナー基準に係る 3 つの要件 1 我が国において大量に使用される熱損失防止建築材料熱損失防止建築材料であること年間の複層ガラス出荷量 (2012 年 ) は約 16,053 千m2である したがって 複層ガラスは 我が国において大量に使用される建築材料 と言え 従来の要件を 我が国において大量に使用される熱損失防止建築材料であること と言い換えることで 本要件を満たすと考えられる 2 その使用に際し相当量のエネルギー消費効率の向上に資する消費効率の向上に資する熱損失防止建築材料熱損失防止建築材料であること複層ガラスは 民生用エネルギー消費量のうち 暖冷房用エネルギー消費削減に資する建築材料であり 断熱材と同様に 従来の要件を その使用に際し相当量のエネルギー消費効率の向上に資する熱損失防止建築材料であること と言い換えることで 本要件を満たすと考えられる 図表 ガラスが間接的にエネルギー消費削減に寄与する用途 厨房用 8% 動力他 36% 住宅 暖房用 25% 給湯用 29% 暖房用 暖冷房用 27% 16% 暖冷房用 27% 冷房用 2% 動力他 49% 建築物 給湯用 15% 厨房用 9% 冷房用 11% 出所 )EDMC 推計 3 その熱損失防止建築材料の性能熱損失防止建築材料の性能向上を図ることが特に必要なものであることサッシと同様の理由により 複層ガラスの断熱性能の向上は極めて重要であることから 従来の要件を その熱損失防止建築材料の性能向上を図ることが特に必要なものであること と言い換えることで 本要件を満たすと考えられる 117

118 目標基準値等策定における考え方 1) 対象範囲の考え方について ( 原則 1) 対象範囲は 一般的な構造 用途 使用形態を勘案して定めるものとし 1 特殊な用途に使用される建築材料 2 技術的な測定方法 評価方法が確立していない建築材料であり 目標基準値を定めること自体が困難であるもの 3 市場での使用割合が極度に小さい建築材料は 原則として対象範囲から除外する サッシのトップランナー制度との整合性をとるため 住宅用途に限定することも考えられ る その場合 ガラスの板厚を限定する 寸法を限定する のいずれかにより用途を限 定できる可能性がある 1ガラスの板厚を限定する 業界ヒアリングの結果 ガラス板厚の総厚が 10mm 以下のペアガラス (5mm の単板ガラスの組み合わせ ) は主に住宅用途 13mm 超のペアガラスは主に高層集合住宅用途またはビル用途製品だとみなせる可能性がある 仮にガラス板厚 10mm 以下のペアガラスに規制対象を限定した場合 制度のカバー率は約 87% を占める 図表 複層ガラス板厚別の出荷面積 出荷シェア (2012 年度 ) 出荷面積 ( m2 ) ガラス板厚計一般ペア Low-Eペア 計 出荷シェア Low-E 化率 6mm 以下 5,703,840 2,768,511 2,935, % 51.5% 7mm 以下 1,686, , , % 52.1% 8mm 以下 1,359, , , % 44.3% 9mm 以下 465, , , % 78.3% 10mm 以下 2,094,197 1,037,787 1,056, % 50.4% 11mm 以下 499, , , % 35.4% 12mm 以下 625, , , % 24.8% 13mm 以下 133,401 94,585 38, % 29.1% 14mm 以下 100,983 48,124 52, % 52.3% 15mm 以下 29,162 15,563 13, % 46.6% 16mm 以下 124,224 59,430 64, % 52.2% 17mm 以下 8,708 5,572 3, % 36.0% 18mm 以下 18,648 9,892 8, % 47.0% 18mm 超 45,898 24,961 20, % 45.6% 総計 12,896,099 6,524,126 6,371, % 49.4% 出所 ) 業界提供データに基づき NRI 作成 熱線反射ペア ( ビル等の意匠優先で活用されるガラス ) はシェアが 1% 程度であり Low-E 膜を貼付する際に熱割れを起こす畏れがある また 装飾ガラス ( ドア等に設置される複層ガラス ステンドグラス等 ) についてもシェアが 1% 程度であり 強化ガラスと同程度の性能値を有するものの 熱損失防止を目的とした性能改善が図られる可能性は低い 上 118

119 記の通り 出荷シェアが僅少または性能改善を行う上での製造技術が未成熟であることから 対象から除外することも考えられる また 試作用途等のガラスについては 未成熟な技術でありかつ出荷量が僅少であることから 対象から除外することも考えられる 2 寸法を限定する ペアガラスは中空層を密閉させるという製造方法の関係上 出荷時の窓サイズ ( 窓寸法 ) の製品がそのまま住宅またはビルに設置される また ビル用途に比べ 住宅用途は窓面積 ( 寸法 ) が小さくなることが予想されることから 出荷時の窓面積から住宅 / ビルの大まかな判別ができる可能性がある 図表 複層ガラスと寸法と用途の関係性 住宅用途 最大寸法 (mm) 最小寸法 (mm) 製品 1 2,418 1, 製品 2 2,200 1, 製品 3 3,200 2, 製品 4 2,418 1, 製品 5 3,200 2, 製品 6 3,780 2, ビル用途 最大寸法 (mm) 最小寸法 (mm) 製品 7 3,400 2, 製品 8 3,710 2, 製品 9 3,558 2, 製品 10 4,472 2, 出所 )A 社の製品カタログに基づき NRI 作成 A 社の製品カタログによると 住宅 ビルの用途に限らず 小サイズの窓を製造することが 可能であるのが現状だと考えられる また 窓寸法は出荷面積やガラス板厚とは異なり 全て の複層ガラス大手事業者がデータ管理を行っているわけではない 119

120 図表 複層ガラスと板厚と寸法の関係性 最大値 75% 値 中央値 25% 値 5.00 最小値 窓面積 [ m2 ] ガラス板厚 [mm] [ 出所 ) 業界提供データに基づき NRI 作成 2) 区分設定および目標基準値設定の考え方について ( 原則 2) 特定熱損失防止建築材料はある指標に基づき区分を設定することになるが その指標 ( 基本指標 ) は 熱損失防止性能との関係の深い物理量 機能等の指標とし 最終消費者のニーズの代表を有するものとして設計事務所 ハウスメーカー 工務店等が建築材料を選択する際に基準とするもの等を勘案して定める 複層ガラスの断熱性能を示す基本指標として 熱貫流率 (U 値 ) が考えられる 熱貫流率 は 単位温度差あたり 単位面積あたりの窓からの熱の逃げやすさを表わす 一般に熱貫 流率は 製品間の性能差について 単位面積あたりでの指標とすることで 比較を容易に する指標として用いられるものである もう一つの指標として 日射熱取得率 (η 値 ) も挙げられる 日射熱取得率は ガラス窓 に入射した日射熱が 室内側へ流入する割合を示す 日射熱取得率が大きいほど暖房負荷が高い地域 部屋に適しており 逆に小さいほど冷房負荷が高い地域 部屋に適している Low-E 複層ガラスは 断熱性能を重視したものと遮熱性能を重視したものがあるが U 値を評価指標とした場合 遮熱性能を重視した製品が販売できない畏れもあることから U 値とη 値の関係性を配慮して評価指標を設定する必要がある したがって 評価指標については 以下の 4 つのオプションが考えられる 1(U 値とη 値が独立するとみなせる場合 )U 値を指標とする 2(U 値とη 値が従属するとみなせる場合 ) 寒冷地域向けの日射熱取得を目的とした製品については U 値ではなく η 値を指標とした他のトップランナー制度を検討する 3(U 値とη 値が従属するとみなせる場合 ) トップランナー制度は U 値のみを指標とした 120

121 制度を検討するが η 値は区分設定のための要素とする ( 例えば 複層ガラスを 断熱重視タイプ 日射熱取得重視タイプ に区分し 各区分の中で U 値の目標基準値を定める ) 4(U 値とη 値が従属するとみなせる場合 ) トップランナー制度は U 値のみを指標とした制度を検討するが η 値は補正のための要素とする ガラス板厚の 6mm の Low-E ペアガラスに限定した場合の 中空層厚み別に熱貫流率と日射熱取得率の関係性を分析した結果を以下に示す 中空層 12mm の製品については 製品ラインナップが豊富であるため 他の中空層厚みの製品に比べてばらつきが大きくなっていると考えられる 図表 熱貫流率と日射熱取得率の関係 ( 中空層厚み 6mm の場合 ) Low-E ペア ( ガラス厚み 6mm 中空層 6mm) 3.00 U 値 [ W/ m2 K] % +5.2% Low-Eペア _Ar Low-Eペア _ ガス無し η 値 [ -] 出所 ) 業界提供データを基に NRI 作成 図表 熱貫流率と日射熱取得率の関係 ( 中空層厚み 10mm の場合 ) Low-E ペア ( ガラス厚み 6mm 中空層 10mm) 3.00 U 値 [ W/ m2 K] Low-ペア _Ar Low-ペア _ ガス無し +3.0% +4.3% η 値 [ -] 出所 ) 業界提供データを基に NRI 作成 121

122 図表 熱貫流率と日射熱取得率の関係 ( 中空層厚み 12mm の場合 ) Low-E ペア ( ガラス厚み 6mm 中空層 12mm) 3.00 Low-ペア _Ar 2.50 Low- ペア _ ガス無し U 値 [ W/ m2 K] % +22.3% η 値 [ -] 出所 ) 業界提供データを基に NRI 作成 図表 熱貫流率と日射熱取得率の関係 ( 中空層厚み 16mm の場合 ) Low-E ペア ( ガラス厚み 6mm 中空層 16mm) U 値 [ W/ m2 K] Low-ペア _Ar Low-ペア _ ガス無し +4.9% +6.3% η 値 [ -] 出所 ) 業界提供データを基に NRI 作成 122

123 ( 原則 3) 目標基準値は 同一の熱損失防止性能を目指すことが可能かつ適切な基本指標の区 分ごとに 1 つの数値又は関係式により定める 複層ガラスは 普及品 ( 一般複層 ) と高付加価値品 (Low-E 複層 ) では 断熱性能に大きな隔たりがあることから 両者で区分を設け 区分ごとに目標基準値を定めことが考えられる また 複層ガラスの総厚み ( 板厚および中空層厚み ) は サッシ幅に大きく依存し 中空層厚みは熱損失防止性能に大きな影響を及ぼす要素であることから 中空層厚み別の関係式による目標基準値 若しくは中空層厚みの区分別の目標基準値を定めることが考えられる 図表 中空層厚み別の熱貫流率の違い 4.00 中空層厚み別の U 値トップ値 ( ガラス板厚 6mm 以下の製品に限定 ) トップ値は 各中空層厚みの中で出荷シェア 1.0% 以上のものを選定 U 値 [ [W/( m2 K)] Low-Eペア (Ar) Low-Eペア ( 空気 ) 一般ペア (Ar) 一般ペア ( 空気 ) mm 7mm 8mm 9mm 10mm 11mm 12mm 13mm 14mm 15mm 16mm 中空層厚み 出所 ) 業界提供データを基に NRI 作成 ただし 目標基準値の設定にあたっては 2009~2011 年において住宅エコポイント制度による影響を勘案することも考えられる 特に 複層ガラスのリフォームは大規模な修繕を前提とせずに 高性能製品へのリフォームが可能であるため 住宅エコポイントの影響を受けやすい可能性も考えられる 住宅 建築物の省エネ基準と同様に 地域毎に目標値を設定することも考えられるが 制度が複雑になるとともに 現状においてはトレーサビリティが確保されておらず 最終的に複層ガラスが出荷された地域を精緻に特定することは困難である 一部の製造事業者が特定の地域を中心に事業展開を行っているケースが実在するが 寒冷地域を中心とする事業展開であり 目標基準値の達成において不利になることは想定し難い 123

124 ( 原則 4) 区分設定に当たり 付加的機能は 原則捨象する ただし ある付加的機能の無い建築材料の熱損失防止を目標基準値として設定した場合 その機能を有する製品が市場ニーズが高いと考えられるにもかかわらず 目標基準値を満たせなくなることにより 市場から撤退する可能性が高い場合には 別の区分 ( シート ) とすることができる 付加的機能のある複層ガラスとして想定される製品はないと考えらえる ( 原則 5) 高度な熱損失防止技術を用いているが故に 高額かつ高熱損失防止性能である建築材料については 区分を分けることも考え得るが 製造事業者等が積極的に熱損失防止性能の優れた建築材料の販売を行えるよう 可能な限り同一の区分として扱うことが望ましい 原則 3 で示したとおり 普及品 ( 一般複層 ) と高付加価値品 (Low-E 複層 ) とで区分を設けることが考えられる しかしながら あえて同一の区分として扱うことで 製造事業者等が積極的に断熱性能の高い製品の販売を行うことが可能となることから 普及品から高付加価値品への転換を促すことを目的に 原則 5 を適用することも考えられる 上記の通り 原則 5 を活用する場合 中空層厚み別に 普及品 ( 一般複層ガラス ) と 高付加価値品 (Low-E 複層ガラス ) の将来的な転換の傾向を加味し 中空層厚み別の Low-E 化率を算定する必要がある 図表 中空層厚み別の Low-E 化率の違い Low-E 化率 中空層厚み 全製品 ガラス板厚 6mm 製品 空気 Ar 空気 Ar 6mm 以下 26.7% 94.5% 50.5% 77.1% 7mm 以下 52.2% 99.1% 22.0% 94.1% 8mm 以下 44.1% 81.2% 13.0% 100.0% 9mm 以下 38.3% 97.8% 10.7% 100.0% 10mm 以下 36.5% 84.2% 37.9% 97.8% 11mm 以下 42.9% 91.5% 37.7% 97.2% 12mm 以下 50.0% 99.2% 40.5% 94.4% 13mm 以下 83.2% 99.4% 66.7% 99.7% 14mm 以下 86.9% 99.5% 99.3% 100.0% 15mm 以下 58.5% 99.3% 55.5% 100.0% 16mm 以下 67.6% 99.1% 59.4% 99.2% 16mm 超 1.8% 76.6% 68.5% 98.4% 総計 47.0% 98.2% 50.5% 77.1% 出所 ) 業界提供データを基に NRI 作成 124

125 ( 原則 6)1 つの区分の目標基準値の設定に当たり 特殊品は除外する ただし 技術開発等 による効率改善分を検討する際に 除外された特殊品の技術の利用可能性も含めて 検討する 特殊品として トリプルガラス ガス入りペアガラス ( クリプトンガス等 ) 真空ガラス その他特殊品 ( トリプルシルバー等 ) の扱いが課題として位置づけられている これらは 熱損失防止に大きく資するものの 現状の出荷におけるシェアが著しく低い ただし 板硝子協会によれば ガス入りのペアガラスの普及率は 2012 年度実績で 3.7% であることから 特殊品とみなせるか否かについては検討が必要である これらの製品の目標達成評価時における扱い ( 評価方法等 ) については 今後の検討課題である 125

126 3) 目標年度の考え方について ( 原則 7) 目標年度は 特定熱損失防止建築材料の製品開発期間 将来技術発展の見通し等を 勘案した上で 3~10 年を目途に建築材料ごとに定める 一般的には 新製品の開発頻度は 10 年前後である 複層ガラスの断熱性能の向上においては Low-E 化や中空層へのガスの封入といった技術改善の余地はまだあるものの 一般的な工業製品のような短期間での技術革新は期待しにくい 加えて こうした技術改善に対応した製造ラインの改修タイミングを鑑みると 出荷製品の比重を新技術にシフトするには 一定の時間を要する 以上を勘案すると 3~10 年程度の間の中で 目標基準値とのバランスを鑑みながら判断する必要があると考えられる 4) 達成判定の考え方について ( 原則 8) 目標年度において 目標基準値を達成しているかどうかの判断は 製造事業者等ご とに 区分ごとに加重平均方式により行う 製造事業者毎に 区分毎に加重平均方式により目標基準値に達成しているかどうかの判断 を行うことは可能である 5) 測定方法の考え方について ( 原則 9) 測定方法は 内外の規格に配慮し 規格が存在する場合には 可能な限りこれらとの整合性が確保されたものとすることが適当である また 測定方法に関する規定が存在しない場合には 建築材料の使用実態を踏まえた 具体的 客観的かつ定量的な測定方法を採用することが適当である U 値または η 値を評価指標とする場合 測定方法は JIS3106 及び 3107 に則る 126

127 その他 1) 対象事業者 複層ガラスを一定量以上製造 加工又は輸入する事業者が規制の対象となる 現在の我が国の複層ガラス市場においてはある程度大手の事業者による製造 加工又は輸入が行われている トップランナー制度では 年間シェア 0.1% 以上を対象事業者選定の目安として定めているが 全国板硝子卸商業組合連合会の主要な会員企業の扱いを考慮した閾値とすることも考えられる OEM のように 委託による製造 加工又は輸入の場合は 原則として 当該特定機器の製造又は輸入の委託を行った者 ( 委託元 ) を製造事業者等が対象となり 特定製品の部品 材料 設計 商標の使用等に関する指示が一切行われておらず 自ら製造し 自ら出荷している場合は子会社が規制対象となると考えられる 2) 表示方法 トップランナー基準を満たしている製品については ラベリング等により消費者が明確に認識できる形で表示を行う 現状のラベリングとの整合性やサッシと統合したラベルとするのかについては十分に検討する必要がある 127

128 4 他の設備 機器のエネルギー消費効率の向上に資する水回り設備等の実態調査 ここでは 文献調査および有識者等からなる検討会を踏まえ 性能の向上により空調や給湯等の他の設備 機器のエネルギー消費量を低減する ( 水廻り設備の節水によるエネルギー消費量の削減等を含む ) 製品について 水廻り設備の省エネ手法 ( メカニズム ) 省エネ効果のポテンシャル 製造企業数等の基礎情報 海外での規制の状況等の観点から 調査を行う なお 第 4 章に記す水廻り設備関連の調査内容および調査結果についてはアジア節水会議に再委託を行い 実施した 4.1. 水廻り設備の使用実態 地球温暖化等の地球環境問題に対し 環境負荷の低減を含む低炭素社会への移行が急がれている そこで 現状の住宅に設置されている水まわり設備機器が節水 省エネ CO2 削減にもたらす効果を定量的に把握する必要であると考え その一環として 入浴行為やシャワー使用の実態を把握し 基礎的研究データを蓄積することを目的に夏期 冬期におけるシャワー使用の測定を行った 本調査は 2013 年夏期 6 月中旬から 9 月下旬と冬期 12 月上旬から下旬に行った 調査概要を以下に示す 機器を使いシャワー流量とシャワー時間を測定し 今までにない詳細なシャワー使用実態の把握と 影響因子の抽出を検討した なお 本調査におけるサンプリングは夏期 194 件 冬期 110 件であった 図表 調査概要 調査季節夏期冬期 調査時期 2013 年 6 月中旬 ~9 月上旬 2013 年 12 月上旬 ~12 月下旬調査方法アンケート調査 ( 計量器 ストップウォッチ 温度計で実測 ) 調査対象 TOTO ベターリビング 日建設計 竹中工務店 山下設計 関東学院大学 明治大学 日本女子大学の家族 他 回答者数 194 件 110 件入浴行為とシャワーの使用実態に関する項目 回答者の属性 ( 性別 年齢 職業 髪の長さ ) 浴室の設備 ( シャワーヘッド 手元調査内容止水 水栓 ) 入浴回数 ( 浴槽浴 シャワー浴 洗髪の有無 ) シャワー使用実態 ( 使用時間 使用流量 温度 ) 浴室での入浴行為の順序 調査結果のまとめ器具を使った実測調査を行い シャワー使用時間と流量の実態を調査した結果 以下の結論が得られた 1. 浴槽浴におけるシャワー使用時間は季節で差がみられた 夏期が約 5.26 分に対し冬期が約 4.31 分と短い 冬期は冷たい体を浴槽で温めるためシャワー使用時間が短くなったと思われる 2. シャワー浴におけるシャワー使用時間は 夏期が約 7.55 分 冬期が約 9.43 分と冬期が約 2 分長い 冬期は体を洗うだけでなくシャワーで体を温めるためシャワーの使用時間が長くなったと思われる 128

129 3. 浴槽に浸かる順番と冬期のシャワー使用時間に関係性がみられた 始めに浴槽に浸かる時のシャワー時間は約 4.1 分 最後に浸かる時は約 4.7 分となった 4. シャワーヘッドによる シャワー浴 夏期におけるシャワー使用時間を比較すると 節水シャワーヘッドは約 6.4 分 従来のシャワーヘッドが約 8.3 分と 節水シャワーヘッドは約 2 分も短い 冬期も同様に節水シャワー約 7.3 分 従来のシャワー約 9.5 分と 節水シャワーは約 2 分短くなった 節水シャワーヘッドは空気を含み体感流量を多くなっていることで 使用時間が短くなったと考えられる 5. 最適シャワー流量について 従来シャワーは約 10.5L/ 分 節水シャワーは約 9L/ 分と 節水シャワーの最適流量が少なくなった 6. 平均シャワー時間 平均流量 から平均シャワー使用量を求めた シャワー使用量の年間平均を入浴別で比較すると 浴槽浴 47.8L シャワー浴 84.6L とシャワー浴のシャワー使用量が約 37L 多くなった 7. 浴槽浴におけるシャワー使用量は夏期が 53L 冬期 43L と夏期の使用量が多い 一方 シャワー浴におけるシャワー使用量は夏期が 76L 冬期が 94L と冬期の使用量が多くなった 8. シャワーヘッドによる平均シャワー使用量を比較した 節水シャワー利用者は シャワーの使用時間が短く また最適流量が少ないため 節水シャワーヘッドのシャワー使用量は少なくなった 特に 節水シャワーを使用している冬期のシャワー浴のシャワー使用量は 従来に比べ約 34L 少なくなる 節水シャワーヘッドの節水効果がみられた 9. シャワー使用行為の季節間の差を母平均で検討すると 浴槽浴におけるシャワー使用時間とシャワー温度に有意差がみられた シャワー温度は 容器に湯を溜め 容器内の温度を測定した 夏期が 38.7 冬期が 39.8 で冬期が 1 高い 129

130 4.2. 水回り設備の省エネポテンシャル ここでは 最終製品である浴槽 シャワー 便器等が消費するエネルギー量ではなく ビル内給水系統のポンプ動力がエネルギー消費量へ及ぼす影響を調査する 日本における建物の給水給湯系統の設計では 建物用途ごとに示された 1 人 1 日あたりや 延べ面積あたり給水量といった原単位を基準に 時間あたり ピーク時間あたり給水量の予測から貯水槽等の機器容量設計をする方法と 瞬時最大給水給湯量の予測から管径を算定する方法がとられているが 特に両者が関連性を持っているわけではない 現在 瞬時最大給水量の算定法としては 実務者が参考とすることの多い空気調和 衛生工学会規格 給排水衛生設備基準 同解説 (SHASE-S ) では 5 種類の方法が示され混乱している状況である 節水化が進む現状とこれからの低炭素社会の進展を考えるなら 時代の社会変化に対応できる方法として 原単位的な値と瞬時最大給水給湯量が一体的に把握でき かつ精度の高い時系列的な給水給湯負荷 ( 瞬時給水給湯量から時間 日あたり給水給湯量を含む ) の予測手法の開発が求められる 各建物用途において 時系列的な給水給湯負荷を適正に予測することができるなら 水資源確保のための節水効果の評価はもとより 給水給湯管径やポンプ 貯水槽容量等の最適化設計によって 多大な省エネルギー効果をもたらす給水給湯システムの構築が可能となる そこで 従来法によった結果が実態とかけ離れた過大値を予測することを示し 既に開発をしてきているシミュレーションによる時系列的な給水給湯負荷算定法 [MSWC(Murakawa s Simulation for Water Consumption)] によった結果との比較から 節水化 省エネルギー化に向けた設計法として 時系列的に給水給湯量を把握することの有用性を示す 建物内で発生する水需要の予測を行う上で 一番困難な点は 1 日のサイクルにおける人びとの水利用行動の把握である 空調用途等で使う水は 機器の運転状況が分かれば その技術的特性値から判断して必要な値を加算すればよい ここで提案する時系列的な算定手法は 建物の各用途における人びとの水利用行動を実態に基づきモデル化し その水使用行為をモンテカルロ シミュレーションによって再現しようとするものである 以下に水使用行為によった給水給湯負荷の算定手順を模式図として示す 130

131 図表 給水給湯負荷算定の手順 同図では 事務所ビルのようにトイレの大便器等の設置器具数によって利用が制約を受ける場合と 住宅のように用途によって器具占有が特定できない場合の二つの流れを示している なお 実測結果を基に器具や水利用は設定時間内でランダムに発生することを想定している 人びとの器具利用による到着モデルや 水を利用する器具開放モデル 占有時間モデル 器具操作モデル 吐水量モデル等シミュレーションに必要とする算定条件は 実測に基づき実態に即したモデルを作成している この作成した水使用モデルの分布に沿って乱数を発生させ 1 時間ごとの水使用行為を 1 日に渡り再現するシミュレーションであり 一連の計算はプログラム化されている このような算定条件は 建物特性を考慮して変更することも可能であり 設計対象に応じた検討が PC によって容易に行うことができる 次節で述べる事務所ビルのトイレ系統を対象に 従来の算定法とシミュレーション手法および実測によった比較として 各用途における瞬時最大給水量を以下に示す 131

132 図表 各算定法による瞬時最大給水量 単位 :[L/min] 記男子女子便器便器 洗面器掃除用便器号洗面器掃除用流し大便器小便器洗面器便器洗面器流し合計 *1 合計合計 a b c d e f A B C *1 1 : 新給水負荷単位による方法 a : 算定値最大値 2 : 水使用時間率と器具給水単位による方法 ( 棄却率 0.05) b : 算定 0.1% 値 f : 算定 5% 値 3 : 水使用時間率と器具給水単位による方法 ( 棄却率 0.1) c : 算定 0.2% 値 A : 実測最大値 4 : 器具利用から予測する方法 d : 算定 1% 値 B : 実測 0.1% 値 5 : 器具給水負荷単位による方法 e : 算定 2% 値 C : 実測 0.2% 値 また 日 時間あたり給水量について 当該ビルの設計値と シミュレーションによる算定 値および実測値の比較を以下に示す 図表 日 時間あたり給水量 日給水負荷 時間平均予想給水量 時間最大予想給水量 [L/d] [L/h] [L/h] 設計値 平均値 本算定値 最大値 最大値 平均値 実測値 最大値 最大値 瞬時最大給水量について 便器合計 で比較するなら シミュレーションによる超過確率 0.2% 値が実測最大値に近似しており 従来法によるいずれの値もかなり過大な予測値を示していることがわかる また 日および時間給水量のシミュレーション値と実測値はよく近似しており 当該ビルの設計値はかなり過大な見積もりをしていることになる 建物内の節水化が進む中で 給水給湯システムの省資源 省エネルギー設計を図るには ここで示したような精度の高い負荷予測手法を導入する必要がある 各用途の瞬時最大給水量を求めてから合計した値は 各用途の時系列変動値を合計してから 132

133 求める瞬時最大給水量に比べべ かなり大きな値を示す このことは 用途によよってピークの発生時間帯が異なる場合 各用用途の最大値を単純に合計して系内の最大値は算定定できないことを意味している したがって複複数の器具用途から構成される系統を対象とした機機器容量等の算定では 用途ごとに時系列的なな給水量が予測できるシミュレーション手法は有効効な手段となる このことを複合建物に適用しした算定例から その有用性を以下に示す ここで取り上げた複合建物物は 用途として住宅 (300 戸 ) ホテル ( ツイン 200 室 ) 飲食店舗 (6 件 ) で構成されているることを想定している 以下に シミュレーションン結果として各用途の給湯量の時間的推移を示示す 図表 各建物用途における給湯量の時間変化 ピークの発生時間帯は 給給湯量の多い住宅とホテルでは 3 時間ほどのズレがが生じている このようにピーク発生時間帯がが異なる場合 以下に示すように 貯湯槽の必要加加熱量は 建物用途ごとに求めた合計値と複合合用途を全体としてみた算定値では大きく異なる したがって この事例からもわかるように 給水給湯システムの最適設計では シミュレーシションによる時系列的算定手法の導入が重要でであると言える 図表 ピーク時における各建物用途算定値の合計と複合用途途算定値 ( 貯湯湯槽容量を日平均給湯量の 20% とした場合 ) 133

134 ポンプ直送方式における給水負荷と電力消費量の実態広島市の市街地に所在する賃貸ビル (F ビル ) を対象に実施した実測結果を基に 給水負荷とポンプ動力の電力消費量の実態を示す F ビルは下記の概要を示すように 延べ床面積 :18,256 m2 地上 14 階 地下 1 階 実測時の登録人員 :881 人 ( 男性 ;690 人 女性 ;191 人 ) であり トイレの大小便器設置個数は 男子大便器 :38 個 小便器 :38 個 女子便器 :38 個 障害者用便器 :1 個となっている 図表 調査対象ビルの概要 建物名称所在地建物用途敷地面積建築面積延床面積構造規模工期登録者数給水方式器具数 F ビル 広島県広島市 事務所ビル m m m2 S 造 CFT 造 地下 1 階 地上 14 階 塔屋 1 階 平成 12 年 7 月 ~14 年 1 月 881 人 ( 男性 : 女性 =78.3:21.7) ポンプ直送給水方式 男子トイレ 大便器 38 小便器 38 洗面器 38 掃除用流し13 女子トイレ便器 38 洗面器 38 湯沸し室熱湯栓付 13 シングルレバー混合栓 13 屋上 WC( 男子 ) WC( 女子 ) 湯沸室 WC( 男子 ) 湯沸室 WC( 女子 ) 14F WC( 男子 ) 湯沸室 WC( 女子 ) 5F WC( 男子 ) 湯沸室 WC( 女子 ) WC( 男子 ) WC( 女子 ) 湯沸室 4F WC( 男子 ) 湯沸室 WC( 女子 ) 1F 量水器 上水受水槽 上水系統加圧ポンプ 地下 中水受水槽 中水系統加圧ポンプ 中水系統 上水系統 給水系統は 市の水道水を一旦受水槽で受け そこから飲用系統 ( 以降 上水系統 : トイレ の洗面器 掃除用流し 湯沸し室流し 給湯器 ) とトイレ系統 ( 以降 中水系統 : 大 小便器 ) 134

135 にポンプ直送方式によって給水している 以下に給水設備の概要を示す 直送ポンプは 並列 交互運転で末端圧力一定によるインバータ制御によっている 図表 給水設備の概要 受水槽 ポンプ 上水 中水 構造 FRP 単板 コンクリート 容量 31m 3 71m 3 台数 3 台 4 台 制御方式運転方式 推定末端圧力一定 ( インバータ制御 ) 並列交互 水量 300L/min 780L/min モータ容量 7.5kW 2 台 7.5kW 3 台 揚程 900KPa 800KPa 実測結果の一例として 以下に上水系統と中水系統における 1 時間あたり給水量とポンプの 電力消費量の変動を 1 週間について示す 図表 給水量と電力消費量の変動 ( 時間平均値 ) 給水量は上水系統に比べ中水系統がかなり多量に消費されているが ポンプの電力消費量はほぼ同程度の近似したパターンを示していることが分かる 最上階の配管末端にある器具まで必要圧力で給水するポンプの動力は 揚程の影響が大きく 途中での圧力損失はそれほど影響していないことがわかる このことは 瞬時最大給水量を精度よく予測して 給水量に応じた適正なポンプ容量の選定と台数制御による並列運転によって 大きな省エネルギー効果を引き出せることを示している この点については さらに後述する 給水量の多い中水系統の 1 日を例に 1 分間あたり瞬時給水量の変動を以下に示す 135

2

2 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 省エネルギー基準の改正について 省エネルギー基準が 2013 年 ( 平成 25 年 ) に改正され 2015 年 3 月までの移行期間を経て 2015 年 4 月から完全移行となりました あわせて 品確法の住宅性能表示も改正されました 省エネルギー基準の改正のポイント 1 外皮性能基準 2 一次エネルギー消費量基準 建築主の判断基準 設計 施工指針 改正前平成

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