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1 第 3 回新たな静岡茶の振興策検討委員会 平成 30 年 3 月 16 日 ( 金 ) 静岡県経済産業部 1

2 < 論点 1 2> 第 2 回までのまとめ 規制の果たした役割 法令との関係 着色 異物混入についての評価 規制すべき範囲 規制の主体 手法実効性の確保 声価 ( 評判 ) の維持 に対し 過去には各種規制が有効に機能を発揮 技術の進展等により 清潔確保ほか多くの項目はその役割を終了 着色 異物混入は 当初の想定から規制対象が変化 多くの項目は 法令の整備が進み 条例より詳細 具体的に規制 着色 異物混入については 法令が容認する物質も許可制により制約 L- グルタミン酸 重曹等は 現状では否定的な意見が多くみられる 将来的な国内 国外市場での評価 可能性は不明 その他の食品 食品添加物については 新たな商品開発を促すとの評価 着色 異物混入については 一部に荒茶段階までの規制を求める声 声価 ( 評判 ) の維持 を達するため 現行は製茶全体 ( 荒茶と仕上 ) を規制 条例には強い強制力がある一方 業界の行政依存への注意が必要 業界の自主規制等は姿勢を PR できるなど効果もあるが 強制力には限界 現行の罰則は非常に重く 規制の見直し内容に応じて検討する必要 < 論点 1 2> 委員からのご意見 ( 第 2 回委員会より ) 区分 内 容 規制のあり方 規制の主体 その他 フレーバー類等は規制を廃止し L-グルタミン酸 重曹等は引き続き条例による規制を残したらどうか ( 加藤委員 川瀬委員 北村委員 小林委員 ) 条例で規制されたおかげで生産者も茶商も技術を磨けた 条例はある程度 残すべき ( 太田委員 ) 茶商の総意として L-グルタミン酸 重曹等の添加は絶対にやめてほしい ( 成岡委員 ) 生産者が自主規制をやるよりも 現状では県が行うべき ただし 見直しは必要( 北村委員 ) 規制として県内を網羅するならば 県が行うべきと考える( 太田委員 小林委員 ) 県が音頭をとることで 規制が一番生きてくると思う( 川瀬委員 ) 60 年前に作ったルールの良いところはそのまま残し 規制はそのまま条例に残してもらいたい 茶商にとっての憲法のようなもの ( 成岡委員 ) 条例を残したから静岡のお茶が伸びるわけではなく 生産者と茶商が一体となって盛り上げることが重要 ( 稲垣委員 ) 重曹添加の効果は発色であり 表現に注意する必要( 鈴木委員 ) 産地の思いや業界の思いをどういった形で担保するのか整理が必要( 内野委員 ) 県内業界の総意という形での作り手側の意識での規制や条例になる( 鈴木委員 ) 2

3 < 論点 1 2> 整理の方向性 ( 案 ) 区 分 項 目 対 応 現状に合致しないもの 法令整備等により役割を終了したもの 商品開発の促進に関わるもの 声価の維持に寄与するもの 規制の手法 実効性の確保 直火火炉の設置焼葉の混入 清潔の保持著しい異味 異臭あるものの販売カビの生えたものの販売出荷者名の表示 着色 異物混入 ( フレーバー類等 ) 着色 異物混入 (L- グルタミン酸 重曹 等 ) 県条例 懲役 罰金 違反事業者名の公表 廃止 廃止 廃止 維持 ( ただし 規制物質は必要に応じて見直し ) 継続廃止 新設 ただし 今後も国内外の評価を見極め 見直しが必要 3

4 < 論点 3> まとめ 本県茶業の課題整理と方向性 海外市場 高齢化 収益低下等から 後継者が不足 経営体力が低下 今後の担い手の確保 蓄積された技術力の継承が重要 茶業を担う人材 ( 若手 外部 女性 ) の育成 技術継承 経営体質の強化が必要 従来の主要マーケットが大幅に縮小 本県の強みである多様性の発揮が重要 戦略的なに基づくお茶づくりと販路拡大が必要 北米やEU 等を中心に 緑茶に対する需要が拡大 有機栽培の拡大や国際認証等に準拠した世界基準の茶業の実現 景観を活用した魅力発信 集客促進等が重要 世界的な緑茶需要拡大への対応が必要 消費多極化等が進む中 日本文化の象徴 緑茶に注目拡大 技術力を生かした新商品 消費者への価値訴求が重要 高品質 有料で楽しむ 新たなカフェ文化 の創出 育成が必要 共通 茶業者 茶業団体の主体性の発揮 < 論点 3> まとめ 2 課題への対応 ~ 振興策の具体化 海外市場 課題への着実な対応 生産者の経営安定 各分野での振興策の具体化 輸出促進 加工 流通高度化 消費拡大 農地 景観 品質向上 関係者が連携 協力して推進 茶業界 茶業関係機関 消費者 行政 4

5 < 論点 3> 委員からのご意見 ( 第 2 回委員会より ) 輸出促進 生産の持続に向け 後継者の確保が重要( 成岡委員 ) 茶商とスクラムを組んで消費拡大を進めたい また 基盤整備や茶園の集積 機械化も必要 ( 加藤委員 ) カフェインレス緑茶などニーズに合致した商品開発が有効( 太田委員 ) 静岡茶のイメージは希薄 情報発信が重要( 鈴木委員 ) 若い世代に興味を持ってもらうアプローチが重要( ブレケル委員 ) 日本茶と中国茶の違いを明確にすること 海外の茶業関係者等のインターン受け入れ 有機への取り組みなどで 輸出を促進すべき ( ブレケル委員 ) 有機への取り組み お茶を出す習慣を広げる必要( 内野委員 ) お茶が対話の場を作り 対話の場には必ずお茶がある お茶の持つ価値を再認識する必要がある ( 西原委員 ) お茶が生活に溶け込み 生活文化の向上につなげる( 稲垣委員 ) 情操教育も含めて子供たちを育てていくことが大切( 木苗委員 ) 全体 茶生産の現場は大きく変わってきている 産業を中心として 静岡県ならではの振興策を条例化してはどうか ( 北村委員 ) 茶の都憲章の精神を生かすことが重要 ( 小林委員 ) 説明会で寄せられた意見 質問 輸出促進 その他 茶商からの値引き圧力が強く 後継者の確保が難しい ( 生産者 ) 園地の整備が最重要課題 畑と人材の確保が不可欠 ( 茶商 ) 日本の農業はこれまで個人に頼ってきたが 今後は企業体が担うなど新たな仕組みが重要 ( 茶商 ) 一番茶の価格が下がっても年間ベースで収益を上げるなど 考え方を変えていく必要がある ( 茶商 ) 現在の消費動向や 中山間地茶業はどう生き残るべきか( 茶商 ) 食品衛生法の改正により HACCP が義務化されると聞くが 非常に不安である ( 生産者 ) 食の安全には GAP や HACCP 等で厳しく対応していく必要がある ( 茶商 ) 有機への取り組みについて 他産地の状況や ハードルを教えてほしい 小中学校でのお茶の愛飲はどのように進んでいるのか ( 消費者 ) 条例廃止に至った経緯はどのようか ( 茶商 ) 国とのパイプを強化し 支援を手厚くしてほしい ( 茶商 ) 5

6 < 論点 3> 整理の方向性 ( 案 1) 海外市場 加工 流通の高度化 景観活用 輸出の促進 消費の拡大 区分 生産者の経営安定 農地の整備 集積 品質 付加価値向上の促進 各種の課題解決を着実に推進 具体例 多様な産地に応じた収益性の高い生産モデルの策定と実現 担い手確保や AI IoT を活用したスマート農業導入による効率化 作れば売れる からマーケットインに基づく茶生産への転換 既存施設を活用した集出荷効率化 新たな加工技術への取組 GAP HACCP など国際基準に沿った製造 加工の推進 基盤整備や農地集積等による生産効率の向上 機械化の推進 茶園景観を活用したインバウンドや交流の促進 有機認証等への対応を通じた輸出の拡大 欧米をはじめとした市場ニーズ把握と 商談等による販路拡大 これまでに培った技術力の継承 活用による品質の確保 向上 多様な商品開発やブランド化の促進 高品質の茶を有料で提供する緑茶カフェ等サービス産業の創出 消費者の嗜好や生活様式に合致した茶の新たな商品化の促進 茶業者が主体性を発揮し 収益性の高い茶業への転換を推進 < 論点 3> 整理の方向性 ( 案 2) 区分 役 割 茶業者 ( 生産者 商工業者 ) 茶業団体 県民 市町 県 お茶に関する産業 学術 文化 観光といった資源等を活かし 市場ニーズに合致した茶及び茶関連の製品 サービスを創出する 相互に連携を図り 主体的 積極的に経営の発展に努める 茶業を通じ 経済の活性化や雇用拡大等により 地域に貢献する 茶業者の経営の向上に協力する 県が行う茶業の振興施策に協力する お茶についての理解を深め 茶の飲用をはじめとする消費 利活用に努める 地域茶業の振興を計画的に進める 茶業振興のための施策の実施に当たり 県と相互に協力する 茶業振興のための施策を総合的に策定 実施する 国 市町 茶業団体等と連携を図り 施策を推進する 茶業の振興には 茶を取り巻く関係者の連携が不可欠 6

7 < 総括 > 整理の方向性 ( 案 ) 静岡県製茶指導取締条例茶業の振興 議論の出発点 制定から61 年が経過 課題を整理 検討する必要 現代 今後に相応しいあり方を 検討 + 茶業を取り巻く環境が変化 有機や生産工程に関する認証制度等の整備 将来を展望する振興策を検討する必要 整理の方向性 声価の維持に必要な内容に絞込み + 課題の解決に必要な取組みを 生産者の経営安定 加工 流通の高度化 農地の整備集積 景観活用 輸出の促進等茶業者が主体となり 関係者が連携 = = 新たな静岡茶の振興策 条例による一体的な茶業振興の推進 7