資料 2 脳科学研究戦略推進プログラム 課題 D: 社会的行動を支える脳基盤の 計測 支援技術の開発 Program Director (PD) 津本忠治 Program Officer (PO) 吉田明 拠点長狩野方伸

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1 資料 2 脳科学研究戦略推進プログラム 課題 D: 社会的行動を支える脳基盤の 計測 支援技術の開発 Program Director (PD) 津本忠治 Program Officer (PO) 吉田明 拠点長狩野方伸

2 課題 D 発足の背景 科学技術 学術審議会脳科学委員会第 1 次答申 ( 平成 21 年 6 月 23 日 ) 長期的展望に立つ脳科学研究の基本的構想及び推進方策について ~ 総合的人間科学の構築と社会への貢献を目指して 重点的に推進すべき研究領域等 1. 脳と社会 教育 ( 豊かな社会の実現に貢献する脳科学 ) 発達障害の予防と治療 育児 保育 教育 食育への脳科学研究の展開脳科学と実験心理学 実験経済学等との融合により社会へ貢献 2. 脳と心身の健康 ( 健やかな人生を支える脳科学 ) 3. 脳と情報 産業 ( 安全 安心 快適に役立つ脳科学 ) 基盤技術開発 科学技術 学術審議会第一次答申より抜粋 1

3 課題 D の目的 健常者から精神疾患や発達障害に至る広範な社会性障害の理解 予防 治療や社会性の健全な発達促進に応用することを最終目標とし 以下に示す研究開発課題を総合的に組み合わせて 社会的行動を支える脳基盤の計測 支援技術の開発研究を推進する Ⅰ 分子 細胞 神経回路 システムといった脳基盤の各階層に対応した社会的行動や社会性に関連する生物学的指標 ( ソーシャル ブレイン マーカー ) の開発 Ⅱ 脳の発達 機能に影響を与える環境因子及び逆に社会的活動 社会性に影響を与える脳の発達 機能変化に関連した分子 神経回路についての研究 Ⅲ 脳の生物学的指標に基づく社会性障害 ( 適応障害 行動異常等 ) の理解 予防 治療に向けた先導的研究 2

4 課題 D: 社会的行動を支える脳基盤の計測 支援技術の開発 課題名 : 社会的行動の基盤となる脳機能の 拠点長 : 計測 支援のための先端的研究開発 東京大学 狩野方伸 < 研究チーム構成 > 代表機関 : 東京大学 ( 代表者 ) 狩野方伸 ( 分担者 ) 岡部繁男 笠井清登廣瀬謙造 真鍋俊也 東原和成 参画機関 : 生理学研究所 ( 代表者 ) 定藤規弘 ( 分担者 ) 柿木隆介 参画機関 : 理化学研究所 ( 代表者 ) 吉川武男 参画機関 : 大阪大学 ( 代表者 ) 大竹文雄 ( 分担者 ) 田中沙織 参画機関 : 東京医科歯科大学 ( 代表者 ) 西川徹 参画機関 : 玉川大学 ( 代表者 ) 木村實 参画機関 : 横浜市立大学 ( 代表者 ) 高橋琢哉 参画機関 : 大阪バイオサイエンス研究所 ( 代表者 ) 小早川令子 シナプス疾患 としての自閉症 Cell135(2008)396 神経回路発達障害 としての統合失調症 Neuron 52(2006)139 3

5 協力 連携体制 自閉症統合失調症理研吉川 東京医歯大西川 統合失調症 3. 社会性障害の理解 予防 治療 自閉症統合失調症 ( 笠井 ) 意思決定大阪大大竹 ( 田中 ) 情動系記憶 東京大 生理研定藤 ( 柿木 ) 社会能力発達 狩野 ( 真鍋東原 ) ( 東原 ) 狩野 ( 岡部廣瀬 ) 回路発達 2. 社会性を制御する報酬 情動系 個体認識 報酬系玉川大木村 本能行動 OBI 小早川 横浜市大高橋社会的隔離 1. 社会性を制御する分子と社会性 社会的行動の機能発達 4

6 多次元ソーシャルブレインマーカー候補開発 原因 遺伝因子 環境因子 客観的指標 分子マーカー 神経機能マーカー 画像マーカー 行動マーカー 特有の臨床症状 統合失調症 自閉症 発達障害など 意思決定大阪大大竹 ( 田中 ) 報酬系京玉川大木村自閉症疾患関連統合失調症情動系遺伝子本能行動理研記憶狩野 OBI D-吉川セリン関連分子等自閉症 fmri, NIRS 等シナプス可塑性 ( 真鍋 ) 小早川統合失調症 γ 振動行動 学習視線計測 ( 笠井 ) 東京大個体認識匂い物質 代謝物質等 ( 東原 ) 狩野 ( 岡部廣瀬 ) 統合失調症シナプス機能分子 ストレス関連分子横浜市大回路発達高橋社会的隔離 東京医歯大西川 生理研定藤 ( 柿木 ) 社会能力発達 fmri, NIRS 視線計測 2. 社会性を制御する報酬 情動系 fmri 行動パラメータ 接着分子 受容体刈り込み リモデリング γ 振動 神経活動 fmri 1. 社会性を制御する分子と社会性 社会的行動の機能発達 ACTH オキシトシン神経活動 AMPA 受容体組み込み関連分子 5

7 1. 社会性を制御する分子と社会性 社会的行動の機能発達に関する研究 (1) [1] 社会性発達の基盤としてのシナプス刈り込みの指標開発 ( 東京大狩野 ) [2] シナプス可視化による社会性関連神経回路の機能解析 ( 東京大岡部 ) [3] 社会性障害のソーシャルブレインマーカー候補開発に資する可視化プローブによるシナプスの活動性検出法の開発 ( 東京大廣瀬 ) [4] 匂いやフェロモンの放出および受容を指標とした社会性行動や障害の理解 ( 東京大東原 ) (2) 社会能力の神経基盤と発達過程の解明とその評価 計測技術の開発 ( 生理研定藤 ) (3) 発育期社会的隔離ストレスに関連した機能分子スクリーニング系の開発 ( 横浜市大高橋 ) 2. 社会性を制御する報酬 情動系に関する研究 (1) [1] 情動系神経回路 ( 扁桃体 海馬のシナプス解析とマーカー探索 ( 東京大真鍋 ) [2] 嗜癖 依存症における内因性カンナビノイド系の役割に関する研究 ( 東京大狩野 ) (2) 哺乳類の社会コミュニケーション反応を計測 制御する新技術の開発 ( 大阪バイオサイエンス研究所小早川 ) (3) 霊長類モデルによる意志決定と行動発現を支える神経回路基盤と制御 ( 玉川大学 木村 ) (4) 神経経済学に基づく社会的行動と異時点間の意思決定の計測手法の開発 ( 大阪大大竹 ) 3. 社会性障害の理解 予防 治療に向けた先導的研究 (1) 健常者 発達障害 ( 自閉症 注意欠如多動性障害 ) 統合失調症の神経画像 遺伝子解析 ( 東京大笠井 ) (2) 統合失調症の分子異常に対する発達神経科学的解析法の構築と評価技術の開発 ( 東京医科歯科大西川 ) (3) 統合失調症および自閉症の大規模遺伝子解析 ( 理化学研究所吉川 ) 6

8 1-(2) 自然科学研究機構定藤 2 個体同時計測 fmri(dual fmri) の開発と共同注意とアイコンタクトの神経基盤の追求 共同注意 : 社会能力発達のために重要 しかし 共有 のメカニズムは不明であった 2 個人がある物体への注意を共有すること 通常視線を介した共有で 6~12 ヶ月ころに出現 他人の意図を忖度する能力 ( 心の理論 ) の萌芽 言語発達の前駆 その欠如は自閉症の早期兆候とされる 実験内容 : 共同注意課題を遂行中の 被験者 2 名を同時に MRI 計測 (dual functional MRI) 視線処理 共同注意に関係する神経基盤を明らかにすると共に アイコンタクト中の神経活動の同期を計測 アイコンタクト 結果 : 視線処理に関与する領域は 視覚領域から右下前頭前野にわたり 共同注意に関与する領域は左下頭頂小葉にみられた 一方アイコンタクト中に 右下前頭前野で神経活動の同期が見られた 本研究の意義 2 台の MRI をもちいた同時脳機能計測によってアイコンタクト中の 脳活動共鳴 を世界で初めて発見した 複数個体間の社会的相互作用の神経基盤を明らかにするための 重要なステップ 視線検出 注意共有 アイコンタクト (Saito et al, Front Integr Neurosci 4: 127, 2010) 7

9 1. 社会性を制御する分子と社会性 社会的行動の機能発達に関する研究 (1) [1] 社会性発達の基盤としてのシナプス刈り込みの指標開発 ( 東京大狩野 ) [2] シナプス可視化による社会性関連神経回路の機能解析 ( 東京大岡部 ) [3] 社会性障害のソーシャルブレインマーカー候補開発に資する可視化プローブによるシナプスの活動性検出法の開発 ( 東京大廣瀬 ) [4] 匂いやフェロモンの放出および受容を指標とした社会性行動や障害の理解 ( 東京大東原 ) (2) 社会能力の神経基盤と発達過程の解明とその評価 計測技術の開発 ( 生理研定藤 ) (3) 発育期社会的隔離ストレスに関連した機能分子スクリーニング系の開発 ( 横浜市大高橋 ) 2. 社会性を制御する報酬 情動系に関する研究 (1) [1] 情動系神経回路 ( 扁桃体 海馬のシナプス解析とマーカー探索 ( 東京大真鍋 ) [2] 嗜癖 依存症における内因性カンナビノイド系の役割に関する研究 ( 東京大狩野 ) (2) 哺乳類の社会コミュニケーション反応を計測 制御する新技術の開発 ( 大阪バイオサイエンス研究所小早川 ) (3) 霊長類モデルによる意志決定と行動発現を支える神経回路基盤と制御 ( 玉川大学 木村 ) (4) 神経経済学に基づく社会的行動と異時点間の意思決定の計測手法の開発 ( 大阪大大竹 ) 3. 社会性障害の理解 予防 治療に向けた先導的研究 (1) 健常者 発達障害 ( 自閉症 注意欠如多動性障害 ) 統合失調症の神経画像 遺伝子解析 ( 東京大笠井 ) (2) 統合失調症の分子異常に対する発達神経科学的解析法の構築と評価技術の開発 ( 東京医科歯科大西川 ) (3) 統合失調症および自閉症の大規模遺伝子解析 ( 理化学研究所吉川 ) 8

10 2-(1)-[2] 東京大学狩野 課題 2. 嗜癖 依存症における内因性カンナビノイド系の役割に関する研究 (1) 逆行性シグナルを担う内因性カンナビノイドは DGLα によって作られる 2-AG であることを確定 Tanimura et al, Neuron 65: 320, 2010 日経新聞 2010/2/12 朝刊社会面日刊工業新聞 2010/2/12 (2) 嗜癖や依存症に関連する側坐核と分界条床核でもシナプス伝達を調節する内因性カンナビノイドは 2-AG であることを証明 (3) DGLαKO マウスでは不安レベルが亢進し モルヒネによる薬物依存が起こらない 2- AG の分解酵素 (MGL) の KO マウスでは モルヒネによる薬物依存が亢進している 9

11 2-(3) 大阪大学大竹 ソーシャルブレインマーカーの同定 行動データ 1 セロトニンと過去の時間割引率 時間割引と関連するソーシャルブレインマーカーの同定 全 5 種類の実験プロトコルを開発し 行動及び脳機能画像データの取得および解析 3 種類のソーシャルブレインマーカー候補を同定 2 符号効果と肥満 3 符号効果と ADHD ( 東大笠井グループとの連携 ) * 肥満度 時間割引率 セロトニン減少 : 過去の割引大 経験を生かす学習が困難 ( 日経, 毎日, 読売, ) Tanaka et al, J Neurosci 29: 15669,2009 脳活動データ 符号効果 ( 報酬を損失より割り引く ) が小さい人は肥満度が大きい Ikeda et al, J Health Economics 29: 268, 種類の実験プロトコルによる fmri データの取得終了 解析終了 1 種類の実験プロトコルによる fmri データの取得中 報酬損失 報酬損失 健常者 : 符号効果あり ADHD 患者 : 符号効果なし unpublished data 10

12 1. 社会性を制御する分子と社会性 社会的行動の機能発達に関する研究 (1) [1] 社会性発達の基盤としてのシナプス刈り込みの指標開発 ( 東京大狩野 ) [2] シナプス可視化による社会性関連神経回路の機能解析 ( 東京大岡部 ) [3] 社会性障害のソーシャルブレインマーカー候補開発に資する可視化プローブによるシナプスの活動性検出法の開発 ( 東京大廣瀬 ) [4] 匂いやフェロモンの放出および受容を指標とした社会性行動や障害の理解 ( 東京大東原 ) (2) 社会能力の神経基盤と発達過程の解明とその評価 計測技術の開発 ( 生理研定藤 ) (3) 発育期社会的隔離ストレスに関連した機能分子スクリーニング系の開発 ( 横浜市大高橋 ) 2. 社会性を制御する報酬 情動系に関する研究 (1) [1] 情動系神経回路 ( 扁桃体 海馬のシナプス解析とマーカー探索 ( 東京大真鍋 ) [2] 嗜癖 依存症における内因性カンナビノイド系の役割に関する研究 ( 東京大狩野 ) (2) 哺乳類の社会コミュニケーション反応を計測 制御する新技術の開発 ( 大阪バイオサイエンス研究所小早川 ) (3) 霊長類モデルによる意志決定と行動発現を支える神経回路基盤と制御 ( 玉川大学 木村 ) (4) 神経経済学に基づく社会的行動と異時点間の意思決定の計測手法の開発 ( 大阪大大竹 ) 3. 社会性障害の理解 予防 治療に向けた先導的研究 (1) 健常者 発達障害 ( 自閉症 注意欠如多動性障害 ) 統合失調症の神経画像 遺伝子解析 ( 東京大笠井 ) (2) 統合失調症の分子異常に対する発達神経科学的解析法の構築と評価技術の開発 ( 東京医科歯科大西川 ) (3) 統合失調症および自閉症の大規模遺伝子解析 ( 理化学研究所吉川 ) 11

13 3-(1) 東京大学笠井 発達障害 神経画像 自閉症者を対象としたソーシャルブレインマーカーの同定 ブロードマン 44 野 ( 下前頭回弁蓋部 ) の体積減少 (Yamasaki et al, Biol Psychiatry 68: 1141, 2010) 神経画像 - 遺伝子関連研究 ( 日経産業新聞 ) 注意欠如多動性障害 (ADHD) に対する時間割引課題 ( 大阪大との共同研究 ) 自閉症者に対する相互模倣課題 ( 生理研との共同研究 ) オキシトシン受容体遺伝子多型と扁桃体体積の関連 (Inoue et al, Biol Psychiatry 68: 1066, 2010) 自閉症者を対象としたオキシトシン単回経鼻投与による社会脳機能の改善 (fmri を用いた無作為化二重盲検クロスオーバー試験 [UMIN ] ) 遺伝子研究 希少サンプルから出発した効果の高い遺伝子変異の同定 4 世代にわたる自閉症家系の全エクソンシークエンス 候補遺伝子の絞り込み 12

14 プロジェクトの総合的推進プロジェクト全体の円滑な推進と課題内連携の促進 1. 研究部会の開催と連携研究の促進機能画像研究 疾患関連遺伝子研究 シナプス発達及び情動系研究など 研究テーマ毎の複数研究機関の間の連携研究と情報交換のための部会を PD,PO の指導のもとで 平成 22 年度末までに 34 回開催し 課題内連携を促進した 機能画像研究部会 ( 計 14 回 ) 疾患関連遺伝子研究部会 ( 計 4 回 ) シナプス発達及び情動系研究部会 ( 計 6 回 ) 報酬系研究部会 ( 計 2 回 ) 成果発表会 ( 計 8 回 ) 2. 研究倫理 研究は 全て所属機関の倫理委員会及び関連委員会の承認を得 すべての被験者に書面によるインフォームド コンセントを得て実施している 特に精神疾患患者を対象とする研究の研究倫理面に関して 東京大学の赤林教授 ( 課題 B) に相談し 倫理委員会への申請についての実務面や 研究の進め方に関して助言をいただいた 3. 外部への研究成果の発信研究成果のプレス発表を奨励支援するなど 情報発信を積極的に行った 本課題に関連して 新聞等に掲載された成果は合計 17 件 脳プロホームページへの成果掲載 19 件にのぼる 公開講演会等 脳プロのアウトリーチ活動に積極的に協力 参加 13

15 課題内連携の実績 : 機能画像研究 自閉症を対象としたブレインマーカー開発 東京大学笠井 ADHD を対象としたブレインマーカー開発 生理学研究所定藤 大阪大学大竹 田中 神経経済学 匂い物質を用いた情動反応の神経基盤解析 玉川大学木村 報酬に基づく意志決定と社会的意志決定 OBI 小早川 課題内連携の実績 : 神経画像 遺伝子関連研究 玉川大学木村 社会的意志決定 GRIN2A 遺伝子多型と海馬体積の関連 (Inoue et al., Genes Brain Behav, 2010) 理化学研究所吉川 東京大学笠井 統合失調症における GABA 遺伝子多型と GABA 濃度との関連 統合失調症 Lmod2 遺伝子多型と視床前部 MRI 体積の関連 東京医科歯科大学西川 14

16 課題内連携の実績 : 疾患候補遺伝子研究 統合失調症 自閉症の遺伝子関連解析 理化学研究所吉川 ヒトサンプルでの遺伝子解析 動物モデルからの遺伝子情報 東京大学笠井 統合失調症における発症年齢別のゲノム解析 東京医科歯科大学西川 課題内連携の実績 : シナプス機能 発達関連研究 横浜市立大学高橋 社会的隔離の回路発達への影響 東京大学廣瀬 疾患関連候補分子のシナプス機能スクリーニング 東京大学岡部 自閉症モデルマウスの機能 形態解析 分界条床核の形態 シナプス機能解析 東京大学狩野 内因性カンナビノイド関連遺伝子改変マウスの解析 東京大学真鍋 OBI 小早川 マウスの性行動を誘発するフェロモンの同定 (Hattori et al., Nature, 2010) 東京大学東原 15

17 本プログラムの他の課題との連携 1. 課題 C との連携狩野 岡部 廣瀬 西川 小早川 木村が課題 C で開発したウイルスベクターを使用または導入を検討中 2. 課題 E との連携 狩野は田中 ( 医科歯科大 ) が作製した強迫性障害モデルマウスの生理学的解析を行う 岡部らは仲嶋ら ( 慶応大学 ) から子宮内電気穿孔法の技術指導を受けた 西川と吉川は 功刀 ( 国立精神 神経医療研究センター ) と双極性障害の共同研究 本プログラム以外の研究者 企業 及び他省庁との連携 1. 大学 公的研究機関の研究者との連携 内匠 ( 広島大学 ) から岡部 狩野 真鍋が自閉症モデルマウスの提供を受けた 田渕 ( 生理学研究所 ) から 狩野と岡部が自閉症モデルマウスの提供を受けた 﨑村 ( 新潟大学 ) から狩野 真鍋 笠井 小早川が遺伝子改変マウス作製の協力を得た 渡辺 ( 北海道大学 ) と狩野 真鍋 高橋が形態学的解析で共同研究をしている 笠井は 機能画像計測で 群馬大学精神医学教室 九州大学精神医学教室 放射線医学総合研究所 ジョンズホプキンス大学 都立松沢病院等と密接に連携 2. 企業及び他省庁との連携 高橋が富士フイルムと社会的隔離動物の表現型を rescue する化合物を検索し すでにリード化合物を見出している 小早川が開発した恐怖臭をもとに 新たな動物忌避剤を開発 間もなく市販の予定 笠井が NIRS の研究において日立メディコ社と連携 16

18 今後の展望と方針 1. ソーシャルブレインマーカー候補の探索分子マーカー 神経機能マーカー 画像マーカー 行動マーカーについて 新たな候補の探索を継続する 2. 連携研究の一層の推進既に極めて密接かつ活発に連携研究が行われているが 研究手法や研究対象を同じくする研究者間の連携が主体である 研究の階層を超えた連携 基礎研究と臨床研究の連携など さらに積極的に進め 有用なソーシャルブレインマーカー候補を開発する 3. ソーシャルブレインマーカー候補の実用化に向けた研究本課題により開発されたソーシャルブレインマーカー候補の中には 社会性障害の診断への応用など 実用に近いものがいくつかある これらを実用に近づけるよう 研究を推進する 4. 成果の論文発表 特許出願の推進 5. 外部への研究成果の発信の推進 17

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