も く じ はじめに 1 コース 図 2 船 通 山 とは 3 公 園 には 3 野 山 に 入 る 前 に 4 マムシに 注 意 5 マムシにかまれたら 5 ヤマカガシに 注 意 6 スズメバチに 注 意 8 危 険 な 植 物 9 キノコにも 注 意 10 船 通 山 と 製 鉄 文 化 12
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- みいか いせき
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2 も く じ はじめに 1 コース 図 2 船 通 山 とは 3 公 園 には 3 野 山 に 入 る 前 に 4 マムシに 注 意 5 マムシにかまれたら 5 ヤマカガシに 注 意 6 スズメバチに 注 意 8 危 険 な 植 物 9 キノコにも 注 意 10 船 通 山 と 製 鉄 文 化 12 鳥 上 滝 コース 14 登 山 口 まで 14 森 のマント 14 駐 車 場 から 渓 流 に 沿 って 15 春 の 樹 の 花 17 渓 流 に 生 きるゴギ 18 川 の 中 の 昆 虫 たち 19 水 質 と 水 生 生 物 20 渓 流 に 沿 って 鳥 上 滝 まで 21 山 菜 あれこれ 23 鳥 上 滝 25 サンショウウオの 仲 間 26 鳥 上 滝 から 水 場 まで 27 黄 葉 と 紅 葉 31 水 場 から 尾 根 まで 33 船 通 山 の 地 形 35 尾 根 から 鞍 部 まで 36 鞍 部 から 頂 上 へ 37 頂 上 37 赤 トンボの 大 群 38 カタクリの 知 恵 40 亀 石 コース 42 登 山 口 まで 42 駐 車 場 から 渓 流 に 沿 って 42 ハイイヌガヤとチャボガヤ 44 土 壌 動 物 45 渓 流 沿 いを 奥 深 く 47 カタツムリのなかま 49 葉 っぱの 違 い 50 渓 流 から 急 登 へ 51 ふるさとの 民 具 ふろり 51 急 登 から 横 手 道 へ 52 船 通 山 の 鳥 53 ツルアジサイとイワガラミ 54 横 手 道 を 行 く 55 ツルシキミとカラスシキミ 58 セミのなかま 59 横 手 道 から 愛 宕 道 へ 60 ゆりかご 作 りの 名 人 61 秋 の 味 覚 62 船 通 山 にみる 万 葉 の 花 たち 65 船 通 山 の 四 季 66 終 わりに 67 観 察 記 録 68 色 をつけてみよう 70 あとがき 71 索 引 72
3 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 はじめに 島 根 県 は 山 川 海 湖 などの 自 然 環 境 や 自 然 景 観 資 源 に 恵 まれ そこに 生 息 生 育 する 野 生 生 物 も 豊 富 で 四 季 折 々の 変 化 に 富 んだ 自 然 に 親 しむこと ができます このような 恵 まれた 自 然 環 境 の 中 で 身 近 な 自 然 に 親 しみ 自 然 との 豊 かな ふれあいを 求 め また 自 然 への 理 解 を 深 めるため 県 内 各 地 で 自 然 観 察 会 が 行 われています 自 然 をよく 知 るためには 自 然 のしくみや 動 植 物 などについて 自 然 観 察 の 指 導 員 が 直 接 解 説 してくれる 自 然 観 察 会 に 参 加 すると より 詳 しく 理 解 するこ とができますが いつでも どこでも 手 軽 に 参 加 できるかというと そうはいきません そこで 県 では 県 内 各 地 の 自 然 公 園 内 自 然 歩 道 登 山 道 が 整 備 されてい る 地 域 などの 自 然 を 観 察 しやすい 場 所 を 自 然 観 察 モデルコースとして 選 定 し 一 人 でも 自 然 観 察 ができるように コースのガイドブックを 作 成 してきました 船 通 山 自 然 観 察 モデルコースガイドブック もその 中 の 一 つとして 昭 和 61 年 に 作 成 しました しかしながら 時 の 移 ろいと 共 に 自 然 観 察 の 年 齢 層 は 広 がりを 見 せ 自 然 観 察 の 希 望 者 が 多 くなり ここ 船 通 山 で 行 われる カタクリ 登 山 や ブナ 林 自 然 観 察 会 は とても 多 くの 参 加 者 のため 地 元 講 師 では 対 応 しきれない 状 況 になっ てきました また 植 生 の 変 化 が 生 じるとともに そのガイドブックは 二 つ ある 登 山 道 の 一 方 だけの 解 説 であったため 当 初 の 役 割 をはたしきれなくなっ てきました そこで このほど 見 直 しを 行 うと 共 に 残 されたもう 一 つの 登 山 道 も 併 せて 解 説 することとしました このガイドブックを 見 ながら 船 通 山 のすばらしい 自 然 を 満 喫 し 少 しでも 自 然 の 持 つ 大 切 さを 感 じとっていただければ 幸 いです そして ここの 自 然 だけ ではなく それぞれの 皆 様 の 周 りにある 身 近 な 自 然 を 大 切 にする 心 と 行 動 が 広 がることを 期 待 しています 最 後 の 観 察 記 録 のページに 少 し でも 多 くの 植 物 の 名 前 がメモされた り 皆 様 方 の 素 直 な 感 想 でいっぱい になることを 念 じております それ では この 神 話 の 山 船 通 山 をご ゆっくりお 楽 しみ 下 さい
4 コース 図 至 : 生 山 至 : 横 田 N 斐 乃 上 温 泉 ヴィラ 船 通 山 斐 乃 上 荘 温 泉 スタンド かたくりの 里 民 宿 たなべ わくわくプール 赤 川 斐 伊 川 駐 車 場 トイレ 渓 流 沿 いの 石 畳 道 鳥 上 滝 コース 登 りが 続 く 水 鳥 上 滝 愛 宕 道 駐 車 場 トイレ 亀 石 コース 渓 流 沿 い 一 部 急 な 登 り 横 手 道 ブナ 林 水 避 難 小 屋 船 通 山 m 自 然 をとうとび 自 然 を 愛 し 自 然 に 親 しもう 自 然 に 学 び 自 然 の 調 和 を そこなわないようにしよう 美 しい 自 然 大 切 な 自 然 を 永 く 子 孫 に 伝 えよう 自 然 保 護 憲 章 の 一 節 です 船 通 山 での 動 植 物 の 採 捕 は 禁 止 されています
5 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 船 通 山 とは 船 通 山 は 島 根 県 奥 出 雲 町 と 鳥 取 県 日 南 町 の 県 境 に 位 置 し 一 帯 は 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 に 指 定 されています 標 高 は m( 三 角 点 ) で 山 頂 は 広 く 四 方 が 展 望 でき 大 山 や 比 婆 山 連 峰 晴 れた 日 には 三 瓶 山 や 島 根 半 島 条 件 が 整 えばさらに 遠 くに 隠 岐 島 も 見 ることができるなど 360 度 の 自 然 のパ やまたの お ろ ち す さ の お ノラマを 堪 能 できます 山 の 名 前 は 神 話 に 由 来 し 八 岐 大 蛇 伝 説 の 須 佐 之 男 命 あめのむらくものつるぎ に 由 縁 の 深 い 山 で 頂 上 には 天 叢 乃 剣 出 顕 之 地 の 記 念 碑 が 建 立 されてい ます 船 通 山 登 山 道 は 島 根 県 側 からは 鳥 上 滝 コースと 亀 石 コースがあります 鳥 上 滝 コースは このコースの 中 途 にあ る 鳥 上 滝 の 名 をとったもので 渓 流 沿 いの 石 畳 の 道 と 滝 そして 自 然 林 の 山 道 を 歩 く やや 登 りのきついコースで す 鳥 上 滝 は 約 16m の 高 さで 斐 伊 川 の 源 流 といわれ 島 根 の 名 水 100 選 にも 選 ばれています 亀 石 コースは 亀 石 谷 の 名 前 をとっ たもので 渓 流 沿 いの 緩 やかな 登 りと 宣 揚 祭 ( 毎 年 7 月 28 日 ) ブナ 林 の 横 手 道 をゆっくりと 散 策 できるコースです これらの 二 つのコースを ぐるりと 一 周 するのも 楽 しく 今 回 はこの 両 方 のコースを 自 然 観 察 コースとし て 紹 介 します 公 園 には 公 園 と 呼 ばれるものには 大 きく 分 けて 自 然 公 園 と 都 市 公 園 の 2 つがありま す このうち 自 然 公 園 には 国 立 公 園 国 定 公 園 都 道 府 県 立 自 然 公 園 の 3 種 類 があります 国 立 公 園 とは わが 国 の 風 景 を 代 表 する 傑 出 した 自 然 の 風 景 地 を 環 境 大 臣 が 指 定 するもので 本 県 には 大 山 隠 岐 国 立 公 園 ( 隠 岐 島 根 半 島 の 一 部 三 瓶 山 ) が 指 定 されています 国 定 公 園 とは 国 立 公 園 に 準 ずる 優 れた 自 然 の 風 景 地 を 環 境 大 臣 が 都 道 府 県 の 申 し 出 により 指 定 するもので 本 県 には 安 蔵 寺 山 や 匹 見 峡 に 代 表 される 西 中 国 山 地 国 定 公 園 と 吾 妻 山 や 船 通 山 に 代 表 される 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 があります 都 道 府 県 立 自 然 公 園 とは 都 道 府 県 が 条 例 に 基 づいて 独 自 に 指 定 するもので 本 県 では 宍 道 湖 北 山 をはじめ 清 水 月 山
6 立 久 恵 峡 鬼 の 舌 震 竜 頭 八 重 滝 江 川 水 系 断 魚 渓 観 音 滝 千 丈 渓 浜 田 海 岸 蟠 竜 湖 青 野 山 の 11 箇 所 の 県 立 自 然 公 園 があります 自 然 公 園 は すぐれた 自 然 の 風 景 地 を 保 護 することと 遊 歩 道 や 広 場 キャン プ 場 等 を 整 備 して 適 正 な 利 用 を 図 ることを 目 的 としています そのため 自 然 公 園 の 中 で 建 物 を 建 てたり 木 を 切 ったり 土 や 石 を 取 ったりするには 国 や 県 の 許 可 が 必 要 となります また 貴 重 な 動 植 物 を 許 可 なく 採 捕 することも 禁 じられています このように 自 然 公 園 では 自 然 を 守 るためのルールがありますので 皆 さん もむやみに 動 植 物 を 採 捕 したりして 自 然 を 壊 さないように 注 意 して 自 然 観 察 を しましょう なによりも 大 事 なことは 自 然 を 大 切 にする 心 を 身 につけること なのですから 野 山 に 入 る 前 に 自 然 を 大 切 にする 心 を 身 につけるためには 自 然 に 親 しみ 自 然 に 学 び 自 然 のしくみをよく 理 解 することから 始 まります 自 然 に 親 しむためには 自 然 の 中 に 入 っていかなければなりません 自 然 の 中 には かぶれる 植 物 や 毒 を 持 っている 植 物 動 物 などが いますが あらかじめそれら に 対 する 知 識 や 対 応 方 法 を 知 っておけば 決 して 恐 れる ことはありません 自 然 観 察 をする 前 に 野 外 における 危 険 な 生 物 についてよく 知 っ ておきましょう また 解 説 員 等 の 方 の 解 説 をよく 聞 い て 対 処 しましょう 自 然 の 中 に 入 っていく 時 には 長 袖 シャツや 長 ズボン などの 服 双 眼 鏡 虫 眼 鏡 な ど 用 具 の 準 備 が 必 要 です 自 分 なりに 工 夫 して 自 分 の 自 然 観 察 スタイルを 考 えて 見 ましょう
7 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 マムシに 注 意! 自 然 観 察 しながら 歩 いている 時 注 意 しなければならないのがマムシです 船 通 山 はマムシが 多 い 山 ですが マムシがいるからといって 怖 がっていては 自 然 観 察 することはできません あらかじめマムシの 見 分 け 方 や 対 応 策 等 につ いて 知 っていれば 決 して 恐 れることはありません マムシは 猛 毒 を 持 っているので かみつかれると 死 に 至 ることがありますか ら もし 出 会 っても 手 を 出 さないことが 大 切 です マムシはおとなしいヘビで 自 分 から 攻 撃 するのではなく しかけられたら 身 を 守 るために 攻 撃 するわけで す 遠 くから 長 い 棒 でつついてその 場 は 去 っても 必 ず 身 を 守 るために 数 メー トルの 範 囲 で 当 分 の 間 身 構 えていますので 注 意 が 必 要 です もし 先 につつか れたマムシなら 即 座 に 攻 撃 してきますので 気 をつけましょう マムシに 出 会 っ たら 少 し 待 って 見 ましょう 人 の 気 配 を 感 じて 逃 げてくれるはずです ただし おなかに 子 どもを 持 っている 時 期 (7 8 月 ) のマムシは 防 衛 反 応 が 強 く 危 険 と 言 われていますので 注 意 して 下 さい また マムシは 目 で 見 て 攻 撃 するのではなく 目 と 鼻 孔 との 間 にあるくぼみで 相 手 から 発 せら れる 赤 外 線 を 感 知 して それに 対 して 攻 撃 をしかけるのです です から 草 むらなどに 入 るときには 素 肌 を 出 さないように 長 靴 など を 着 用 することがマムシにかまれないための 一 つの 方 法 です マムシの 毒 牙 マムシは 他 のヘビに 比 較 して 頭 がほぼ 三 角 形 でやや 大 きく 頚 部 のくびれ が 明 瞭 で 胴 には 大 きな 銭 形 斑 紋 がありやや 太 くて 短 く 尾 が 急 にくびれて 短 いという 特 徴 はみなさん 方 も 良 く 知 っていると 思 います 体 長 は 60cm 以 下 ですので 短 くてずんぐりしていると 思 えばよいと 思 います マムシにかまれたら! もし マムシにかまれたら 直 ちに 逃 げてください マムシは 2 度 3 度 と 連 続 して 攻 撃 することがあります また 可 能 であればかみつかれ たのがマムシかどうか 確 かめてください マムシのかみ 跡 は 普 通 2 本 の 毒 牙 の 跡 がはっきり 残 ります
8 1あわてないこと マムシの 致 死 率 はスズメバチよりはるかに 低 く すぐに 死 にいたることは ないので 周 りの 人 がパニックとならないように 落 ち 着 かせることが 大 切 2かまれた 部 分 を 動 かさないようにし 体 を 休 ませること 走 ったりしない (マムシにかまれた 動 物 は ただひたすらうずくまってじっ としている ) 3 傷 口 からできるだけ 毒 を 吸 い 出 すこと マムシの 毒 は 血 液 の 中 に 入 って 毒 性 を 発 揮 するので 血 を 飲 み 下 しても 影 響 はないが 専 用 の 毒 吸 出 し 器 を 持 ち 歩 くとよい 4 血 行 の 鈍 化 を 図 ること かまれた 場 所 から 心 臓 に 近 いところを 幅 の 広 いタオルなどで 縛 る この 場 合 あまり 強 く 縛 らずに 指 が 1 2 本 通 る 程 度 とする 血 行 を 止 めてしま うと その 部 分 の 被 害 が 強 くなる また 縛 る 場 所 は 30 分 程 度 で 上 部 に 移 動 するようにすること 5できるだけ 速 やかに 医 者 のもとに 運 ぶこと その 際 血 行 を 早 めないように 背 負 ったり 車 に 乗 せたりする また 精 神 的 ショックを 和 らげる 工 夫 も 必 要 である 血 清 は 1 時 間 以 内 が 最 も 有 効 とされているが 数 時 間 後 でも 有 効 に 使 えるとも 言 われているので 医 者 による 適 切 な 処 置 を 受 ける ヤマカガシに 注 意! ヤマカガシは 比 較 的 最 近 まで 毒 ヘビとしての 認 識 のないヘビでしたが 今 では 猛 毒 を 持 つヘビとして 広 く 知 られるようになりました マムシに 比 べると 身 近 に 生 息 しているごくありふれたヘビであり 出 会 う 機 会 ははるかに 高 く しっかりとした 知 識 をもつことが 大 切 です 生 息 する 場 所 もあまり 選 びませんが 山 や 田 畑 民 家 のまわりなどで 最 も 普 通 に 見 られるヘビで 体 長 は 1m 前 後 で 全 体 として 黒 っぽく 左 右 の 側 面 に 黒 い 斑 点 が 並 び 特 に 前 半 身 では 黒 斑 の 間 に 赤 い 模 様 が 目 立 ちます しかし 斑 紋 や 色 彩 には 変 異 が 多 く 幼 蛇 には 首 の 後 ろに 黄 色 い 帯 があるので 良 く 目 立 ちます ヤマカガシは マムシやハブと 違 って 人 が 近 づいただけで 攻 撃 的 防 御 のた めにかみつくことはなく 素 手 でつかんだりもてあそんだりしてかまれる 場 合 が 多 く これまでにかまれた 事 例 はすべてが 指 や 手 でしかも 男 性 に 限 られてい ます 刺 激 すると 頭 をかなり 高 く 持 ち 上 げたポーズをとることが 多 く コブ
9 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 ラのように 首 から 腹 の 一 部 を 広 げ 威 嚇 します ヤマカガシの 毒 は 凝 血 毒 で 血 液 凝 固 が 阻 害 され 溶 血 作 用 による 内 臓 出 血 などを 引 き 起 こします ハブの 毒 は マムシの 8 倍 ヤマカガシはハブの 10 倍 の 毒 性 をもつといわれています このことから いかにヤマカガシの 毒 が 強 烈 であるかわかると 思 います また 致 死 率 も 10%とマムシやハブに 比 較 できないほど 高 くなっています このほか 首 の 後 ろにある 頚 腺 を 強 く 押 すと 黄 色 の 毒 液 を 出 します これ が 傷 口 や 目 に 入 ると 激 痛 を 感 じますのでこれも 注 意 しましょう ヤマカガシには 毒 腺 はありますが 毒 牙 はなく マムシのように 毒 液 注 入 用 の 管 や 溝 はありません また 毒 腺 の 開 口 部 は 口 の 奥 の 歯 と 歯 の 間 の 歯 ぐきにあるため かまれてもめったに 毒 が 注 入 されることはなく 必 要 以 上 に 恐 れることはありません したがって 捕 まえて 遊 ぶなどしないようにし ていればまず 大 丈 夫 です ヤマカガシ 黒 化 型 船 通 山 でみられるヘビ
10 スズメバチに 注 意! 最 近 秋 になるとスズメバチの 被 害 がマスコミで 報 道 されています 島 根 県 内 でも 課 外 授 業 やハイキングなどでスズメバチに 刺 される 被 害 が 少 なくありま せん ここ 船 通 山 でも 最 近 になってスズメバチの 巣 をいくつか 取 り 除 いてい ます 野 外 における 危 険 な 生 物 の 中 で 最 も 恐 ろしいのがスズメバチです 一 般 的 に はマムシの 方 を 恐 れますが 死 亡 率 からいえばスズメバチの 方 がはるかに 高 い のです したがって 一 般 的 な 認 識 以 上 に 注 意 を 払 う 必 要 があります ハチの 習 性 を 良 く 知 りハチに 出 会 ったときに 備 えましょう たくさんいるハチの 仲 間 のうち 刺 すのはほんの 一 部 の 仲 間 しかいません スズメバチのほかではアシナガバチ ミツバチ マルハナバチの 4 つのグルー プに 限 られています また 刺 すのはメスだけです 巣 を 守 ったり 餌 場 を 占 拠 したりする 働 きバチはメスだけであり これらのメスが 刺 すのです よくハ チは 一 度 だけ 刺 すといわれますが それはミツバチだけです ミツバチの 針 は 一 度 刺 すと 抜 けてしまい 肌 につきささった 状 態 で 残 るからです 攻 撃 の4 段 階 1 巣 への 接 近 に 対 する 警 戒 行 動 巣 の 出 入 り 口 や 表 面 のハチが 警 戒 ( 翅 音 を 出 す ) し 出 すとともに 一 部 のハチが 巣 を 離 れて 周 辺 を 飛 び 回 ります 2 巣 への 接 近 に 対 する 威 嚇 巣 の 周 辺 数 メートルから 10 数 メートルの 範 囲 内 を 飛 び 回 っていた 偵 察 ハチが 近 づいて 大 きな 翅 音 をたてて 飛 び 回 り カチカチという 威 嚇 音 を 発 します これは これ 以 上 近 づくと 攻 撃 するぞ というスズメ バチ 特 有 の 警 告 です 3 巣 への 間 接 的 刺 激 に 対 する 攻 撃 巣 のある 部 分 に 振 動 を 与 えたりすると 威 嚇 のハチや 巣 から 飛 び 出 し たハチがまっすぐ 飛 びかかってきて 刺 します 4 巣 への 直 接 的 刺 激 に 対 する 攻 撃 この 場 合 は ハチは 威 嚇 なしに 直 接 飛 んできて 刺 します 興 奮 の 激 し い 場 合 は 噛 みついて 離 れず 何 度 も 突 き 立 てます 現 場 から 遠 ざかっ ても かなりの 距 離 まで 追 いかけてきます
11 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 追 いかけられたら 動 かずにじっとしている ハチは 動 きの 遅 いものや 静 止 しているものをうまく 判 別 できないようです が その 時 々によって 効 果 は 違 います 巣 を 刺 激 して 追 いかけられたときは 地 面 に 伏 せるなどしてハチの 攻 撃 をか わした 方 が 良 い 場 合 もありますが 攻 撃 をはじめたハチは 執 拗 に 攻 撃 して くるので 巣 の 近 くにいるのは 危 険 です 野 外 でよくスズメバチが 単 独 で 飛 んできて 人 の 周 りを 飛 び 交 うことがありま すが この 場 合 はおどしでもなんでもないので じっとしていることが 大 切 です ハチは そのうちに 飛 び 去 ってしまいます また ハチは 白 いものよりも 黒 いものの 方 へ 良 く 攻 撃 するようです 刺 されたときには 1 冷 たい 流 水 などで 患 部 を 洗 い 出 しながら 毒 を 血 液 といっしょにしぼり 出 す 毒 液 吸 出 し 器 があると 便 利 です 2 痛 みやはれは 水 や 保 冷 材 などで 冷 やします 3 市 販 の 抗 ヒスタミン 剤 を 含 んだステロイド 軟 膏 をぬるとよいでしょう 4 気 分 が 悪 くなったり 息 苦 しくなったりした 場 合 は ショック 症 状 の 前 兆 の 可 能 性 が 高 いので すぐに 病 院 へ 行 き 治 療 を 受 けましょう 危 険 な 植 物 次 に ここ 船 通 山 で 見 られる 危 険 な 植 物 について 説 明 しておきます ハシリドコロ 渓 流 沿 いに 春 早 く 芽 を 出 し 外 側 が 暗 紅 紫 色 内 側 が 淡 緑 黄 色 の 独 特 な 花 を 釣 鐘 状 につけます 芽 吹 きは いかにもおいしそうな 感 じで よくふ きのとうや 山 菜 と 間 違 えられて 採 取 され 中 毒 を 起 こす 事 例 を 聞 きます 症 状 は 腹 痛 下 痢 血 便 などで ひどくなるとけいれんが 起 こることもあります トリカブト これも 早 春 に 芽 を 出 し 秋 に 紫 色 で 烏 帽 子 型 の 花 をつけます 有 名 な 有 毒 植 物 で 地 下 部 分 の 毒 性 が 特 に 強 いのですが 全 草 にわたり 毒 成 分 を 含 ん でいます 大 きくなると 採 られることはまれですが 春 の 山 菜 シーズンには 芽 が 採 られているのをここ 船 通 山 でもよく 見 かけます 症 状 は 唇 のしびれや 吐 き 気 が 起 こり ついで 知 覚 運 動 神 経 麻 痺 が 起 こります 重 症 になると 口 から 泡 を 吹 き 呼 吸 麻 痺 を 起 こして 死 にいたることがあります ツタウルシ ツタに 良 く 似 たツル 性 落 葉 木 で 樹 木 や 岩 などに 寄 りかかるように して 気 根 をだして 這 い 上 がり 秋 には 赤 く 色 づき 目 を 楽 しませてくれますが
12 ウルシの 仲 間 ではもっとも 毒 性 が 強 く 注 意 が 必 要 です 葉 は 3 枚 に 分 かれると いう 特 徴 があり 成 木 の 葉 では 簡 単 に 見 分 けがつきますが 若 木 のときは ツタ の 葉 も 3 枚 に 分 かれるものがあるので そのツル 全 体 を 見 てすべての 葉 が 3 枚 か どうかを 観 察 するといいでしょう また ツタウルシの 枝 は 木 の 枝 のように 突 き 出 すことが 多 く ツタはへばりつくようになっているのも 特 徴 のひとつです さ らに ウルシの 仲 間 は 枝 や 葉 を 切 ると 白 い 液 が 出 てきます この 液 でかぶれる ので 注 意 が 必 要 ですが これらのことを 頭 に 入 れて 見 分 けてください ウル シの 仲 間 は それに 触 れることでかぶれますので ウルシだと 思 ったら 触 らない のがいいでしょう かぶれの 症 状 は 人 により 差 がありますが(かぶれない 人 も いる) 顔 や 首 手 などにかゆみの 強 い 紅 班 を 生 じます ほとんどの 場 合 触 って から 1 2 日 あとに 症 状 が 出 てきますので 原 因 がわからないことが 多 いよう です かぶれを 確 認 したら 専 門 医 の 治 療 を 受 けましょう ヤマウルシ これもツタウルシと 同 じようにかぶれ ここ 船 通 山 にも 多 く 見 られ ますので 注 意 しましょう ミヤマイラクサ 茎 や 葉 の 葉 脈 にトゲをもち 皮 膚 に 触 れると 刺 さり 先 端 が 折 れ てトゲの 中 の 毒 液 が 注 入 されます 毒 液 が 入 るとヒリヒリとした 痛 みやむず 痒 さ を 感 じ イライラがかなり 長 く 続 きます テンナンショウ サトイモ 科 のなかまで マムシグサといえば 分 かり 易 いと 思 い ますが 球 根 や 実 に 有 毒 成 分 を 含 んでいます まず 口 にすることはないと 思 いま すが 注 意 しましょう ホウチャクソウ ユリ 科 のなかまです 茎 が 上 部 で 分 岐 するのが 特 徴 で 芽 出 し がナルコユリやアマドコロによく 似 ているため 間 違 って 採 られることがあるので 注 意 しましょう キノコにも 注 意! 秋 になるとキノコ 狩 りは 魅 力 的 ですが 毒 キノコが 恐 いという 人 は 多 いと 思 います 昔 から 良 く 言 われている 毒 キノコは 色 が 鮮 やかで 毒 々しく くきが 縦 に 裂 けにくいとか くきにつばのあるものや 臭 いの 悪 いものは 毒 である など の 区 別 点 は 例 外 がありすぎるので こうした 迷 信 は 信 じないことです 昔 から 食 べられているキノコを 確 認 しながらキノコ 狩 りをするとよいでしょう でも 心 配 な 人 は 図 鑑 で 毒 キノコの 特 徴 を 良 く 覚 えておくとよいでしょう 毒 キノ コは 数 が 限 られているので 覚 えるのもたやすいと 思 います キノコの 種 類 は たくさんありますが 食 用 となっているキノコは 今 まで 人 が 食 べた 結 果 で 食 用 となっているのです でも 食 用 になっているからといって 食 べ 方 や 食 べる 量 でも 中 毒 をおこす 場 合 がありますから 注 意 が 必 要 です はっきりと 食 用 にな 10
13 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 ると 確 認 できたキノコだけを 食 べるようにしましょう 特 に 注 意 したいキノコは ツキヨタケ ウラベニホテイシメジ ニガクリタ ケ クサウラベニタケ カキシメジ イッポンシメジ ハナホウキタケ テン グタケのなかま(テングタケのなかまには 毒 キノコが 多 い)などです ここ 船 通 山 のブナ 林 の 中 では シメジのなかまであるムキタケ ヒラタケが 一 番 手 軽 に 楽 しめるのですが よく 似 たものにツキヨタケがあります ツキヨタケ( 方 言 名 くまひら)は 初 期 の 小 型 のものが 色 はシイタケ 形 は ムキタケやヒラタケに 似 ています 見 分 ける 最 も 簡 単 な 方 法 は くきを 裂 いて 中 央 のいしづきの 部 分 に 黒 いしみがあるかないかを 見 ます 黒 いしみがあった ら 形 の 大 小 色 の 濃 淡 に 関 係 なくツキヨタケと 思 って 差 し 支 えありません ツキヨタケはイルシジンという 毒 成 分 をもち これを 食 べると 激 しい 吐 き 気 頭 痛 下 痢 幻 覚 症 状 を 起 こします 夜 青 白 く 発 光 しますが 古 くなると 光 りませんからあてにはできません また この 地 方 には 昔 からこの 猛 毒 のツキヨタケ (くまひら)を 漬 物 にして 食 べるところがあると 聞 い ていますが 漬 物 にしても 毒 性 が 無 くなったりするわ けではありませんので 決 して 試 さないようにして 下 さい テングタケの 特 徴 と ツ テングタケ キヨタケの 特 徴 は 右 の 写 真 のとおりです くれぐれも 間 違 ってとらないようにし ましょう ツキヨタケ( 茎 部 に 黒 色 部 がみられる) 11
14 船通山 と 製鉄文化 登山道に入る前に この地方の製鉄文化について触れておかなければなりま せん みなさんは たたら という言葉を聞いたことがありますか この地方の土質は 大部分が花崗岩や火成岩から成り これらの岩山は長い 間に風化されてボロボロに砕けるようになります このボロボロに砕けた砂を まさ土 と呼び これに含まれている良質の砂鉄とこの地方で生産される木 炭を原料とした製鉄がこの地方では発達しました これを たたら と呼び 日本の特殊鋼の一大生産地でありました 現在でも 日本で唯一のたたら製鉄 がここ奥出雲町で行われ 全国の刀剣師のもとに材料の 玉鋼 が配布されて います それでは そのたたらについて もう少し詳しく述べましょう まず 砂鉄 の採取方法ですが 今のように磁石が無い時代には このまさ土を切り崩し それを水で押し流して選別するという方法が取られていました これは あら かじめ上流をせき止めておいた谷川に 山腹のまさ土を堀り崩して運び込むこ とからはじめ その土砂をせき止めておいた水で押し流し 流れの中で 軽い 土砂と重い砂鉄をより分け だんだん純粋な砂鉄を取り出すという作業で こ れを 鉄穴 ( かんな ) 流し と呼んでいます この 鉄穴流し は 水の条件 の良いところはもちろんですが 水のないところでもその作業を行うため 山 とい を巻く様に水路が作られたり 板による樋で谷を渡ったりされた跡が残ってい ます 亀石コースの中ほどの横手道は その水路のなごりで 谷の上の方には 水を貯めたと思われる石の堰を見ることができます そして 鉄穴流し で 流された肥沃な土は 下流で平らにされ 新たな水田となり 農業生産の向上 にも役立っていました また 大量の木炭を必要としたため 山の単位面積に 1 つの炭焼き釜を作り 木を切り 炭を焼き また次のところで釜をつくりというように炭が生産され たたら操業に使われていました 鳥上滝コースと亀石コースの 2 つのコース とも 登山道の脇にこの炭焼き釜の跡を多数見ることができます こうして採取した砂鉄と生産された木炭を炉の中で燃やし 鋼 ( ずく と 呼んでいた ) に仕上げますが この砂鉄を製錬し 鋼を作り出す一連の作業を たたら ( 鈩 ) というのです 亀石コースでは 駐車場までのところにこのた たら跡が確認されており 鳥上滝コースでもたたらでできるケラと呼ばれる鉄 の塊が確認されています この一帯は 日本でも最も古くからあるたたらの里 あめのむらくものつるぎ で 古事記に見られる 天 叢 雲 剣 もこの地で製作されたと伝えられていま 12
15 あめのむらくものつるぎ す また 神話 八岐の大蛇 では その尾から 天 叢 雲 剣 が出たとされ この船通山の頂上にはその剣の出顕の地として碑が建立されています このように 古くから たたら とのかかわりが深いここ船通山は 木炭製 造で木を伐採 鉄穴流し で山の斜面を崩しているため このあたりの森林も 原生林ではなく 二次的な再生林なのです 炭焼き風景 鉄穴流し風景図 下村尚衛門信重著 鉄山記 ( 幕末ごろ刊行 ) より たたら 鈩の地下施設 13
16 登 山 口 まで ヴィラ 船 通 山 から 出 発 すると まもなく わくわくプール と 温 泉 スタンド があります 見 上 げれば 民 宿 の 宿 が 見 えます ここの 分 岐 を 右 に 進 めば 鳥 上 滝 コースです この 道 沿 いに 流 れている 川 が 斐 伊 川 本 流 で 鳥 上 滝 コースは 斐 伊 川 本 流 沿 いに 進 み この 上 流 部 にある 鳥 上 滝 が 斐 伊 川 の 源 とされ このコース の 呼 び 名 にもなっています 駐 車 場 までは 舗 装 道 路 が 整 備 されましたが 早 春 にはアテツマンサクが 良 く 咲 き 春 の 芽 出 し 新 緑 から 夏 盛 りにそして 秋 の 紅 葉 と 周 囲 の 山 々が 楽 し ませてくれますので 時 間 があればゆっくりと 歩 いて 見 たい 道 です さて 登 山 道 入 口 までのところまで 林 の 縁 の 部 分 を 見 ながら 歩 きますが その 縁 を 良 く 見 てみましょう ヌルデ タラノキ ウツギ キブシなどの 低 木 やツルアジサイ サルナシなどのつる 性 植 物 が 繁 って 森 林 を 被 っている 姿 が 見 られます さらにその 外 側 には イタドリやススキなどの 草 の 仲 間 が 帯 状 に 繁 っ ている 姿 が 見 られます この 低 木 やつる 植 物 の 繁 っているところをマント 群 落 草 の 繁 っているところをソデ 群 落 と 呼 んでいます ソ デ 群 落 森 のマント 森 のへりの 植 物 マ ン ト 群 落 これらはちょうど 人 間 がマント を 着 て 寒 さから 身 を 守 るように 森 林 の 中 に 直 接 風 が 吹 き 込 んだり 日 光 が 直 射 して 乾 燥 するのを 防 い だりする 大 切 な 働 きをもっている のです ここに 繁 る 植 物 は 一 見 したところ 荒 れはてたイメージを 与 え 森 のじゃま 者 に 思 われるた め 良 く 刈 り 払 われることがあり ますが マント 群 落 が 失 われたた め 森 林 が 破 壊 された 例 もあります から むやみに 刈 り 払 わないこと が 大 切 です 14
17 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 駐 車 場 から 渓 流 に 沿 って 駐 車 場 が 登 山 道 の 始 まりです ここは 標 高 約 700m 入 り 口 にはハクウ ンボクがあり 初 夏 には 白 い 花 を 咲 かせます また クマノミズキが 目 につ きます 秋 にはノブドウに 似 た 小 さな 実 をたくさんつけ ツキノワグマのい るところではその 餌 としてよく 食 べら れていますが その 名 前 の 由 来 は ク マとは 関 係 なく 熊 野 地 方 のミズキとい う 意 味 です よく 似 たミズキは 葉 が 互 生 ( 葉 が 互 い 違 いについている ) なの に 対 し クマノミズキは 対 生 ( 葉 が 両 クマノミズキ 側 に 同 じところから 出 ている ) なのですぐわかります ミズキという 名 は そ の 名 が 示 すように 水 木 の 意 で 春 にその 枝 を 切 ると 切 り 口 から 樹 液 がた くさん 出 るのでこの 名 がついたと 言 われています ハルニレの 木 を 探 してみましょう 一 般 にニレ ( ヨーロッパではエルムの 並 木 で 有 名 ) と 言 えばハルニレを 指 しますが ニレの 仲 間 には アキニレ オヒョ ウなどがあり 葉 の 形 で 区 別 する ことができます また その 名 の とおり ハルニレは 春 に アキニ レは 秋 に 花 が 咲 き 実 をつけます 5 月 ハルニレの 新 緑 を 見 て 歩 くと 小 さな 緑 色 のチョウの 幼 虫 を 見 つ けることができます これはカラスシジミの 幼 虫 で ニレの 仲 間 の 葉 島 根 県 では 三 瓶 山 とここ 船 通 山 だけでしか 発 見 されていない 珍 チョウです 6 月 から 7 月 にかけてウツギやクリ リョウブなどの 花 によく 吸 蜜 にやって きます また 夕 刻 には 高 い 梢 の 先 を 数 匹 のオスがもつれあってなわばり 争 いをしている 光 景 を 観 察 することができるでしょう 駐 車 場 から 少 しの 間 杉 林 の 中 を 進 みますが やがて 雑 木 林 になり 石 畳 の 道 に 入 ります ここから 渓 流 に 沿 ってそのせせらぎを 聞 きながら 進 みます ここからは 渓 流 独 特 の 植 生 が 始 まり サワグルミ ホオノキなどの 高 木 と 登 山 道 のまわりに 見 ることができるハイイヌガヤ チャボガヤ タンナサワフ タギ ウリノキ キブシなどの 低 木 そして その 中 間 木 のハウチワカエデ 15
18 ナツツバキ ヤマザクラ アテツマンサク クマシデなど また ミヤマイラ クサ クサソテツ リョウメンシダなどの 草 本 が 見 られるのでよく 観 察 してみ ましょう ここ 船 通 山 の 沢 筋 は 数 多 くの 深 山 性 の 草 本 を 蔵 して 昼 なお 暗 く 冷 涼 な 雰 囲 気 をかもし 出 しています 春 早 くには アテツマンサクが 咲 いているのを 見 ることができます 花 の 時 期 を 見 て その 葉 がどんな 形 なのか 観 察 してみるのもおもしろい でしょう このアテツマンサクは 小 さな 黄 色 の 花 をつけますが 方 言 で タニイソギ と 言 われています タニイソギというのは 谷 急 ぎ すなわち 谷 に 春 の 到 来 を 急 いで 告 げ アテツマンサク る 花 というもので もう 一 つには 他 に 急 ぎ すなわち 山 野 の 草 本 の 中 でも 一 番 先 に 咲 くものというものです しかしながら 遠 くから 見 ると 黄 色 く 見 え る 花 で 別 の 花 を タニイソギ といっているところもあります それは ダ ンコウバイです どうやら 遠 くからみると 同 じように 見 えるため 違 う 花 を 同 じ 方 言 で 呼 んでいるようです アテツマンサクの 花 は 細 長 い 5 枚 の 花 弁 を リボンのようにした 風 変 わりな 花 です マンサクという 名 前 も 先 ず 咲 く がなまったもの あるいは 黄 色 の 花 が 秋 の 稲 の 実 りを 象 徴 しているように 見 え 豊 年 満 作 という 意 味 だとも 言 われています 単 なるマンサクとの 違 いは 葉 の 両 側 にいつまでも 星 状 の 毛 が 残 っていることと いい 香 りがする 点 で 後 はほとんど 変 わりません マンサクは 美 しいウラクロシジミ(チョウ)の 食 樹 で 5 月 に 丸 いぽっかりした 穴 をあけた 若 葉 の 近 くを 丁 寧 に 捜 すと 緑 色 の 愛 らしいワラジ 型 の 幼 虫 を 見 つける ことができます ちなみに ダンコウバイは クス ノキの 仲 間 で 同 じころ 黄 色 いちいさ な 花 を 散 形 状 にまとまってつけます ので 違 いを 観 察 するのも 良 いでしょ う この 辺 りにも 点 在 しているよう ですが 少 し 下 流 ではたくさん 見 る ことができます ウラクロシジミ 16
19 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 春 の 樹 の 花 アテツマンサクと 同 じような 時 期 にダンコウバイが 咲 くことは 述 べました が このダンコウバイは 檀 香 梅 の 意 味 で 枝 を 切 ると 芳 香 があることから 名 付 けられました この 木 は 雌 雄 異 株 で 花 は 芳 ばしい 香 りがします 特 に 雄 株 には 多 くの 花 をつけるので 生 け 花 材 料 として 使 われます 葉 は 先 が 浅 く 3 つに 分 かれていますのですぐに 見 分 けられます このころキブシが 枝 先 にかんざし 状 の 黄 色 い 花 を 枝 いっぱいにつけて 垂 れ 下 がります 花 の 時 期 以 外 でも 夏 頃 で あれば 垂 れ 下 がった 花 がそのまま 実 り 小 さな 果 実 が 垂 れ 下 がっています クロモジ し 秋 から 冬 にかけては 春 に 花 をつ けるための 花 弁 を 既 につけていますの で 葉 の 落 ちている 時 期 でも 見 つける ことができます このほか アブラチャンやクロモジ もこのころ 花 をつけます アブラチャ ンの 名 の 由 来 は 種 子 と 樹 皮 に 油 が 多 いことによるらしく トネリコのなか まとともに 山 で 薪 用 として 昔 からよく 用 いられてきました キブシ これらは いずれも 花 の 色 が 黄 色 で 早 春 の 樹 の 花 に 黄 色 い 花 が 多 いのは 非 常 に 不 思 議 な 現 象 です 他 にも 黄 色 い 花 を 探 してみましょう また どんな 花 の 色 がどの 時 期 に 咲 くのかも 調 べて みればおもしろいでしょう ダンコウバイ 17
20 渓 流 に 生 きるゴギ 渓 流 を 横 切 ると 上 方 にちょっとした 淵 があります 水 はきれいで 冷 たく 夏 に 足 を 入 れると 気 持 ち 良 く 感 じます この 渓 流 の 生 き 物 について 観 察 してみ ましょう 渓 流 の 最 も 代 表 的 な 魚 はゴギです この 地 方 ではコギといいますので 以 下 コギとして 紹 介 します 名 前 については いろいろな 説 がありますが ゴギは 石 見 地 方 で 使 われていた 地 方 名 で 出 雲 地 方 ではコギと 呼 んでいます コギと は ハングル 語 で 水 の 肉 を 意 味 する ムルコギ が 転 じたものだと 言 われ コギがなまってゴギになったという 説 があります コギは 中 国 地 方 の 西 部 のみに 住 むアメマス ( イワナ ) の 亜 種 で 頭 の 先 ま で 白 色 の 虫 食 い 模 様 があるのが 特 徴 で 夏 でも 水 温 が 20 度 を 越 えず 水 のき れいな 上 流 に 生 息 しています また コギが 暮 らす 水 域 は 豊 な 広 葉 樹 林 が 見 られる 環 境 の 所 が 多 く 見 受 けらることから コギはここ 船 通 山 の 豊 な 自 然 のシ ンボルと 考 えても 良 いでしょう コギは 人 影 に 敏 感 ですから 繁 殖 期 を 除 いてコギの 遊 泳 行 動 はほとんど 見 か けることはできません ですから 観 察 する 時 には 岩 影 に 身 を 隠 してそっと のぞいてみましょう コギは 大 変 貪 欲 で 水 生 昆 虫 ( トビケラ カゲロウの 幼 虫 など ) を 主 に クモ ハチ カエル サワガニ ミミズ カタツムリ 小 魚 などを 食 べています コギの 名 前 の 由 来 からも 推 察 できるように 古 くから 山 間 部 においては 重 要 な 栄 養 源 であったと 思 われ 味 もおいしいことからカゲロウ の 幼 虫 を 餌 に 盛 んに 釣 られましたが 現 在 の 生 息 数 は 激 減 し 環 境 省 や 島 根 県 のレッドデータブックに 掲 載 され 絶 滅 が 心 配 されています 激 減 の 原 因 は 河 川 改 修 やダムなど 複 合 的 な 要 因 が 考 えられますが 追 い 討 ちをかけるように コギの 生 息 地 にニッコウイワナなどの 放 流 が 平 然 と 行 われており 雑 種 化 も 心 配 されています コギは 動 物 学 上 でも 貴 重 な 魚 ですから なんでもいいか らイワナを 釣 りたい 釣 り 人 のため にとりあえず 手 に 入 るイワナを 放 流 す る といった 人 間 のエゴで 悠 久 の 歳 月 をかけて 亜 種 というレベルまで 分 化 してきた 歴 史 を 踏 みにじってはなりま せん ゴギ(コギ) 18
21 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 川 の 中 の 昆 虫 たち 谷 川 の 石 を 拾 い 上 げて 良 く 見 ると 砂 粒 をつづりあわせたカメ 型 のものが くっついています また 水 の 中 に 沈 んでいる 落 ち 葉 を 見 ると 葉 や 枝 のかけら をつづりあわせたミノムシみたいなものがあることに 気 付 くでしょう これが トビケラの 幼 虫 の 巣 なのです さらにザルか 何 かを 使 って 岸 の 草 や 根 が 伸 びて いるところや 石 のくぼみ 石 と 石 との 間 などを 川 の 水 が 流 れているところと 淀 んでいるところに 分 けて 調 べてみると 実 にいろいろな 生 き 物 が 見 つかりま す こうして 捕 まえたトビケラ カゲロウ ドロムシ トンボ(ヤゴ)などを イチゴのポリパックにいれて 観 察 してみるのもおもしろいでしょう それぞれ の 水 生 昆 虫 たちの 息 つぎ の 方 法 流 れの 中 で 流 されないための 工 夫 餌 を とるための 口 の 形 などいろんなことがわかります ここには 生 きた 化 石 とも いわれているムカシトンボのヤゴも 生 息 しており 石 の 裏 を 見 て 回 ると 比 較 的 容 易 に 見 つけることもできます なお 観 察 が 終 わったら 必 ずもとの 川 の 中 に 戻 してやることを 忘 れないよう にしましょう 水 生 動 物 図 代 表 的 な 水 生 昆 虫 19
22 水 質 と 水 生 生 物 これらの 水 生 昆 虫 を 初 めとして ミミズ 類 ヒル 類 魚 類 プラナリヤ 貝 類 などの 水 生 生 物 は そこの 水 の 環 境 に 大 変 敏 感 で 水 の 汚 れによってその 生 息 が 大 きく 影 響 され 生 息 地 域 が 異 なっています このため 川 の 中 の 水 生 生 物 の 種 類 構 成 や 個 体 数 を 調 べることによって その 川 の 汚 染 の 程 度 を 知 ること ができます 環 境 省 では 1985 年 に 水 質 を [Ⅰ]きれいな 水 [Ⅱ] 少 しきれいな 水 [Ⅲ] 汚 い 水 [Ⅳ] 大 変 汚 い 水 の 4 階 級 に 分 けて それぞれの 階 級 の 指 標 生 物 を 計 16 種 選 定 して 水 質 を 簡 便 に 判 定 できる 方 法 を 提 案 しています 船 通 山 の 渓 流 は どの 階 級 にあたると 思 いますか 興 味 があったら 調 べてみ ましょう 水 質 階 級 と 指 標 生 物 の 生 息 範 囲 20
23 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 渓 流 に 沿 って 鳥 上 滝 まで さわやかな 渓 流 のせせらぎの 音 を 聞 きながら 鳥 上 滝 まで 沢 を 何 度 か 渡 り ながら 斐 伊 川 の 源 流 をさかのぼります 春 には 鳥 のさえずりもにぎやかで 心 をなごませてくれます ミソサザイの 華 麗 な 鳴 き 声 や ヤマガラ 遠 くからは ツツドリと 春 の 繁 殖 期 には 様 々な 鳴 き 声 が 聞 こえます 相 変 わらず 高 木 のサワグルミ ホオノキ ハクウンボク ヤマザクラなどの 高 木 にタンナサワフタギ ウリノキ ハナイカダ ハウチワカエデなどの 中 低 木 リョウメンシダ シシウド キバナアキギリ ( 方 言 名 ことじそう ) ミヤ マカタバミ クサソテツ ヤマシャクヤク ミヤマイラクサ ノブキ サンイ ンシロカネソウ ネコノメソウ ウワバミソウ ハシリドコロ サンヨウブシ などの 草 本 を 見 つけることができます 木 のすきまのようなところが 時 々 見 えますが これは 台 風 などの 強 い 風 や 積 雪 によりに 木 が 倒 れたところです これらの 周 囲 では 日 当 たりが 良 くなるな どの 生 育 環 境 が 変 わるため 下 草 がよく 育 つようになったりし 少 しずつ 植 生 が 変 わってきています 登 山 道 の 脇 に 少 し 平 らなところがありますが ここも その 中 の 一 つで サンヨウブシが 良 く 育 つようになりました おおよろ ぎ サンヨウブシは 県 内 ではここ 船 通 山 と 大 万 木 山 だけに 見 られます 山 陰 地 方 では サンイントリカブトが 大 部 分 ですが この 両 者 の 区 別 は 非 常 の 難 しい ものがあります 秋 のサンヨウブシの 美 しい 花 を 見 ていると とても 毒 草 には 見 えませんが トリカブトの 仲 間 はア コニチンという 成 分 があり 全 草 有 毒 です 特 に 根 に 大 部 分 に 集 中 しており 例 えばわずか 3 4mg で 人 を 死 なせ てしまうほど 強 い 毒 がありますから 気 をつけて 下 さい 民 間 薬 の 本 に 痛 み 止 めによく 効 くことが 書 いてあります が 素 人 が 使 うことは 禁 物 です サンヨウブシ トリカブトが 秋 の 花 の 毒 草 ならば 春 に 鐘 形 で 外 側 が 暗 紅 紫 色 内 側 が 淡 緑 黄 色 の 独 特 な 花 をつけるハシリドコロ は 春 の 花 の 毒 草 です このハシリドコロも 全 草 有 毒 で アルカロイドのスコポリンを 含 む 猛 毒 成 分 を 含 んでいます しかし この 毒 成 分 もトリカブト 同 様 に 素 人 には 大 変 危 険 で す なかでも 地 下 茎 の 毒 性 が 強 く 中 毒 を 起 こすと 幻 覚 症 状 を 起 して 走 り 回 っ て 苦 しむというところからハシリドコロの 名 がついています 周 囲 がまだ 枯 れ 21
24 木 立 ちといった 冬 景 色 が 残 る 早 春 に いかにもおいしそうな 芽 を 出 します こ の 若 芽 がいかにも 山 菜 的 であるので ついつられて 採 取 し 誤 食 されやすいの で 注 意 が 必 要 です 誤 食 すると 中 毒 のため 幻 覚 症 状 を 起 こし 走 り 回 ったり さらに 呼 吸 まひで 死 亡 することもあり 春 の 山 菜 採 りの 時 最 も 注 意 したい 毒 草 です ここ 船 通 山 でも 毎 年 い くつかの 芽 を 採 った 跡 を 見 かけ ますので 注 意 しましょう 倒 木 や 朽 木 は キノコムシ 類 ハシリドコロ ゴミダマシ 類 オサムシ 類 などが 生 活 しています これらの 虫 には 美 しくてか わいらしい 虫 が 少 なくありませんが 良 く 調 べるにはオノやナタで 朽 木 を 少 し ずつくずして 調 べる 必 要 がありますので 無 理 をしないようにしましょう 時 には ミヤマオビキノコムシやヒメコブヤハズカミキリなどのように 山 陰 では 非 常 に 珍 しい 虫 を 見 つけることができます 足 元 をチョコチョコとはいまわる 2 4cm くらいの 中 型 の 黒 い 虫 がいた ら それがオサムシです オサムシのなかまは 夜 行 性 で 他 の 昆 虫 やミミズ カタツムリなどを 食 べています 成 虫 は 朽 木 や 土 の 中 で 冬 を 越 します つか まえるときは 肛 門 から 強 い 臭 いの 液 を 出 しますので 目 に 入 らないように 注 意 しましょう オサムシのなかまは 船 通 山 では クロナガオサムシ キュウシュ ウクロナガオサムシ エゾカタビロオサムシ オオオサムシ ヤコンオサムシ アキオサムシ マイマイカブリの 7 種 が 知 られています マイマイカブリは その 名 前 が 示 すように 長 細 い 頭 と 鋭 いアゴを 持 ち マイマイ ( カタツムリ ) のからの 中 に 頭 を 突 っ 込 んでその 肉 を 食 べます オサムシは 後 翅 が 退 化 して 空 を 飛 べない 種 類 が 多 く 地 上 生 活 しかできないため 多 くに 種 分 化 を 起 こしてい ます クロナガオサムシは 船 通 山 を 含 む 道 後 山 山 塊 が 本 州 西 限 にあたり ブナ 林 にのみ 生 息 し やや 湿 潤 な 環 境 を 好 みますし キュウシュウクロナガオサムシ は ブナ 帯 以 下 の 低 山 地 のやや 乾 燥 した 環 境 に 生 息 しています しばらく 行 くと 狭 い 登 山 道 に 突 き 出 るように 大 きな 木 の 株 がせり 出 している のが 見 えます この 木 は ケヤキという 木 で 石 を 抱 え 込 むように 根 をだして います 自 然 のたくましさに 触 れることのできる 小 さな 一 コマです 他 に シナノキ ヤマハンノキ アワブキ ハクウンボクの 高 木 を 見 ることが 22
25 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 できます この 地 方 で やまがき と 呼 ぶシナノキは その 樹 皮 は 削 りとって 繊 維 をとり 縄 にしていました 特 有 の 樹 形 で 船 通 山 では 一 風 変 わった 黄 葉 を 見 せてくれます 山 菜 あれこれ 春 には 山 菜 の 採 取 を 目 的 に 山 麓 を 歩 いている 方 を 多 く 見 かけます この 山 系 にある 山 菜 について 少 しお 話 しましょう モミジガサ この 地 方 では ショ ブナとかショボナという 名 前 で 呼 ばれています 少 し 癖 があり ますが 山 菜 の 中 では 珍 重 され ています これは 少 し 湿 った 感 じの 雑 木 林 の 中 に 生 育 してい ます 採 取 できるまでに 数 年 か かりますので 絶 やさないよう に 注 意 が 必 要 です よく 似 た オクモミジバハグマという 植 物 がありますが これはとても 苦 モミジガサ くて 食 べることができませんの で 注 意 が 必 要 です クサソテツ 別 の 名 をコゴミと 言 って あくが 無 くゆでてすぐ 食 べることができることから ここの 山 系 でもよく 採 られてい ます 胞 子 のうをつけない 栄 養 葉 ( 補 葉 ) 胞 子 のうをつける 胞 子 葉 ( 実 葉 ) の 二 通 りの 葉 をひ とつの 株 からかたまって 出 して クサソテツ いるので 栄 養 葉 の 方 を 摘 みます 最 近 では 採 られ 過 ぎたせいか 道 端 のクサソテツの 株 はめっきり 小 さくなり また 少 なくなったようです これは 毎 年 出 る 芽 を 次 から 次 へと 採 られるためで 無 くなる 原 因 となっています ミヤマイラクサ 危 険 な 植 物 でも 紹 介 しましたが それが 食 べれるの?って 思 う 23
26 方 も 多 くあると 思 います 葉 や 茎 にあるとげが 刺 さると 痛 痒 くなりますが 若 芽 は 天 ぷらやおひたしなどにすると そのとげも 気 にならなくなり とてもおい しくいただけます シオデ これは 芽 が 出 たところはアスパラガスそっくりなことと 食 感 もアス パラガスに 良 く 似 ていることから 山 のアスパラガスとも 言 われています 芽 が 出 たところを 採 りますが 枝 の 先 の 柔 らかいところなら 食 べることができます 数 が 少 ないのでそっとしておいてほしいものです また タチシオデも 同 様 に 若 芽 を 食 べることができます ウワバミソウ この 地 方 では たきな といって 良 く 食 べられる 山 菜 の 一 つです 日 陰 の 湿 った 谷 筋 に 良 く 育 ち いかにも 大 蛇 ( ウワバミ ) の 出 そうな 雰 囲 気 のと ころに 多 く 見 られることからそう 名 付 けられたものでしょう 根 元 が 少 し 赤 みが かっていますが ゆでると 美 しい 緑 色 になります 少 しぬめりがありますが 煮 物 炒 め 物 漬 物 等 に 良 く 使 われます よく 根 っこごと 抜 きさってあるのを 見 かけま すが 根 っこが 残 れば 来 年 も 芽 を 出 しますので 残 しましょう 良 く 似 た 少 し 小 ぶりのヤマトキホコリも 同 様 に 食 べることができます これは 小 さいことと 数 が 少 ないため あまり 知 られていませんが 柔 らかいので 遅 くなっても 食 べるこ とができます ヒカゲノミツバ かけぜりと 呼 んでいますが 普 通 に 見 られます 三 杯 酢 や す まし 汁 などに 最 高 です ツルアジサイ ユキノシタの 仲 間 で ツル 状 で 木 にからみます 春 の 若 芽 を 摘 ん で 食 べることができます ツタウルシと 間 違 わないようにしましょう コシアブラ ウコギの 仲 間 でこの 地 方 ではバカノキと 呼 んでいます 少 し 癖 があ りますが その 若 芽 を 天 ぷらや 和 え 物 にするとおいしくいただくことができます タカノツメも 同 様 です ハリギリ これもウコギの 仲 間 です コシアブラと 同 様 に 食 べることができます タラノキ 春 早 くから 食 材 として 並 びます ここの 山 麓 に 見 ることができますが よくハゼの 木 の 芽 が 採 られているのを 見 かけます 間 違 って 採 らないようにしま しょう これらの 木 の 芽 は 時 期 を 過 ぎると 固 くなり おいしくなくなります また 2 番 芽 を 採 るとその 枝 は 枯 れてしまいますので 2 番 芽 は 採 らないようにしま しょう よく 間 違 って 春 の 若 芽 の 採 られた 跡 を 発 見 します 採 られた 植 物 は ハシ リドコロやトリカブト そしてハゼの 木 などです 注 意 が 必 要 です また 山 菜 のあるところでマムシに 噛 まれたということもありますので 良 く 注 意 をし て 下 さい 24
27 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 主 な 山 菜 と 料 理 方 法 俗 名 ( 方 言 名 ) 和 名 料 理 法 しょぶ ( ぼ ) な モミジガサ おひたし あえもの 三 杯 酢 こごみ クサソテツ にしめ 酢 物 汁 の 実 天 ぷら めら ミヤマイラクサ 天 ぷら あえもの しょうで シオデ あえもの 汁 の 実 たきな ウワバミソウ にしめ 酢 物 炒 め 物 漬 物 かけぜり ヒカゲノミツバ 三 杯 酢 汁 の 実 ばかのめ コシアブラ 天 ぷら あえもの ハリギリ 天 ぷら あえもの たらのめ タラノキ 天 ぷら あえもの 酢 味 噌 ままこな ハナイカダ にしめ おひたし やまごぼう モリアザミ 酢 の 物 漬 物 むかご ヤマノイモ にしめ むかごめし ツルアジサイ 天 ぷら あえもの 鳥 上 滝 渓 流 に 沿 ってさらに 進 みます 植 生 は 変 わりませんが 両 側 はさらに 急 になっ てきています 前 方 に 杉 の 木 が 見 えてきます そこが 鳥 上 滝 です 斐 伊 川 の 源 といわれるこ の 滝 高 さは 約 16m このコースのハ イライトでもあります 滝 に 向 かって 左 側 の 大 きな 石 に 注 目 してください 斜 め 左 下 に 割 れたようになっています 今 も その 面 影 を 少 し 残 していますが ここに 天 然 記 念 物 に 指 定 されていました 石 割 欅 (いしわりけやき) がありました 昭 和 50 年 代 の 後 半 の 雪 で 枝 が 折 れ 樹 盛 が 弱 まり とうとう 枯 れてしまいました 大 きな 幹 に 見 えた 向 こう 側 はほとんど 空 洞 で 逆 によくここまで 持 ちこたえたも のだと 感 心 しました そのありし 日 の 雄 姿 をその 痕 跡 からうかがい 知 ることができ 25
28 ます 元 気 だったころは 樹 高 約 15m 根 は 約 60 度 の 角 度 で 玄 武 岩 の 節 理 に 沿 って 下 り 高 さ 6m 幅 と 厚 さはともに 1.8m の 大 岩 塊 を 文 字 通 り 通 り 抜 けて 土 の 中 に 入 っていました 幹 は 目 通 りの 辺 りにこぶを 持 ち 幹 周 りは 5.5m 根 元 から 2.8m のところで 4 本 に 分 かれていました その 姿 を 想 像 してみて 下 さい この 滝 壷 には ハコネサンショウウオ ヒダサンショウウオが 見 られます 斐 伊 川 の 源 流 にあたり 古 事 記 によれば この 辺 一 帯 を 荒 し 回 って 後 に 須 佐 之 男 命 (スサノオノミコト)に 退 治 されたという 八 俣 遠 呂 智 (やまたのお ろち)< 八 岐 大 蛇 > はこの 滝 を 寝 城 にしていたといいます サンショウウオのなかま この 辺 りの 湿 った 深 い 落 ち 葉 の 下 にはサンショウウオの 仲 間 の 姿 を 見 ること ができます サンショウウオというと オオサンショウウオ ( 方 言 名 はんざき ) を 思 い 浮 かべる 人 も 多 いことと 思 います 大 型 のものは 体 長 1m をはるかに 越 し 日 本 産 のハ 虫 類 両 生 類 中 では 最 大 となります この 特 別 天 然 記 念 物 に 指 定 さ れているオオサンショウウオはここ 船 通 山 では 極 めてまれで この 下 流 域 や 斐 伊 川 の 支 流 に 生 息 しています ごらんになりたい 方 は ヴィラ 船 通 山 で 見 る ことができます これをオオサンショウウオと 呼 ぶのは 日 本 には 小 柄 で 10cm 前 後 のサンショウウオの 種 類 が 10 数 種 類 (18 種 類 といわれています ) いるからです このうち 県 内 には 5 種 ここ 船 通 山 には ハコネサンショ ウウオ ヒダサンショウウオとブチサンショウウオがいます ハコネサンショウウオは 体 長 が 8 10cm ぐらい 体 形 はすらっとして いて 背 中 に 黒 褐 色 の 縦 帯 があり 肢 の 先 には 流 れに 流 されないように 石 にしが みつける 黒 色 の 鋭 い 爪 をもっています ヒダサンショウウオは 体 調 15 17cm で 全 身 が 褐 色 で 腹 側 には 斑 紋 がなく 背 側 に 不 規 則 な 形 の 橙 黄 色 斑 紋 があり 尾 は 棒 状 で 目 は 大 きく 頭 部 か ら 盛 り 上 がっています ブチサンショウウオは やや 青 味 を 帯 びた 黒 褐 色 の 体 に 白 色 の 斑 紋 があるの が 特 徴 です 産 卵 は 4 月 ごろ 行 い 細 長 い 円 筒 型 の 透 明 な 卵 のうを 石 の 下 の 角 に 産 み 付 けます 新 緑 の 時 期 に 沢 筋 の 水 溜 りをよく 見 ると エラをひらひら させながら 泳 ぐかわいらしい 幼 生 も 観 察 することができます ブチサンショウ ウオは 亀 石 コースでよく 見 ることができます オオサンショウウオを 除 く 他 のサンショウウオは 幼 生 時 期 (1 2 年 間 は ) 26
29 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 水 中 で 生 活 しており 成 体 ( 親 ) になれば 陸 に 上 がり 落 ち 葉 の 下 や 間 で 生 活 しています ブチサンショウウオ ヒダサンショウウオ ハコネサンショウウオ 鳥 上 滝 から 水 場 まで 鳥 上 滝 を 後 にすると 鉄 の 手 すりがついた 急 な 階 段 をあがります 濡 れてい るとよくすべりますので 注 意 しましょう 階 段 を 上 がると 小 さくなった 流 れに 沿 って 登 りますが イタヤカエデ ナツ ツバキ ムラサキマユミ クロモジなどが 目 に 入 ってくるようになります しばらく 行 ったところにホソバノウリハダカエデの 大 木 がありました この 木 は ウリハダカエデの 狭 葉 品 種 で こことあと 三 瓶 山 に 一 本 知 られるのみの 珍 しい 木 でした 故 丸 山 巌 先 生 が 発 見 されたもので 学 名 をアーケル ルホネ ルベ ホルマ アングスチホルリウム キタムラといいます 少 しややこしい ですが 学 名 は 万 国 共 通 で 世 界 中 どこでも 通 用 する 名 前 であり 便 利 につく られています アーケルはカエデ 類 の 属 名 ルホネルベがウリハダカエデの 種 名 アングスチホルリウムが 型 名 ( 品 種 名 ) キタムラが 学 名 の 命 名 者 の 名 前 です 葉 がウリハダカエデに 比 較 して 幅 が 狭 く 長 いのが 特 徴 です 台 風 で 倒 れてしまいましたが この 近 くに 子 孫 を 残 しているのではと 考 えています 落 ち 葉 を 比 較 してみてはいかがでしょうか 谷 と 分 かれて 中 腹 の 道 へと 進 みます ここからは 谷 を 下 に 見 ながら 進 みます が 登 山 道 沿 いの 植 生 が 変 わってきたのに 気 が 付 きます ここから 高 木 にブ ナが 見 られるようになるとともに ミズナラが 出 現 してきます また ハクウ ンボク ナツツバキ クロモジ ムシカリ ( オオカメノキ ) ムラサキマユミ 等 を 見 ることができます また シダ 類 がはびこっていた 下 草 は ササがはび こってくるようになるとともに ツルシキミやエゾユズリハの 低 木 やヤマジノ ホトトギス チゴユリ オオカニコウモリといった 草 本 が 見 られるようになり ブナ 林 の 特 徴 を 見 せてきます 植 物 の 葉 や 花 には たくさんの 種 類 の 昆 虫 が 生 活 しています ナナフシ 類 や カメムシ ヨコバイ アワフキ 等 の 半 翅 目 の 仲 間 あのにぎやかなセミも 同 じ 27
30 半 翅 目 に 属 します また ハムシ ゾウムシ カミキリムシなどの 鞘 翅 目 こ れらの 昆 虫 を 食 べたり 寄 生 したりする 昆 虫 ゆりかごをつくるオトシブミなど の 興 味 ある 昆 虫 が 見 られます いずれも 体 長 1cm 以 下 の 小 さな 昆 虫 が 多 く なかなか 目 に 触 れにくいのですが ここでは その 中 でも 興 味 深 いヒメハナカ ミキリの 仲 間 を 紹 介 しましょう カミキリムシというと 夜 灯 りに 飛 んできたり マキに 集 まっているの をみなさんよくご 存 知 と 思 いますが 5 6 月 頃 カエデ 類 サワフタギ 類 ウツギ 類 アジサイ 類 など 花 にもよく 集 まります なかでも 白 っぽくて 小 さ な 花 をたくさんつける 種 類 が 好 まれるようで 森 の 中 の 木 漏 れ 日 の 射 すような ところの 花 には 特 に 多 くのヒメハナカミキリを 見 ることができます これは 羽 化 後 成 熟 するため 花 粉 を 食 べるからといわれています 体 長 はいずれも 数 ミリメートル 前 後 と 大 変 小 さく よく 似 た 種 類 が 多 いのですが 大 中 型 のカ ミキリムシの 少 ない 船 通 山 においては 個 体 数 の 多 いこのグループがカミキリ ムシ 相 を 特 徴 づけているといえるでしょう セスジヒメハナカミキリ チャイロヒメハナカミキリ ここで 船 通 山 のチョウ について 勉 強 しましょう 船 通 山 は 植 生 に 富 ん でいますから 多 種 多 様 のチョウ ( 約 90 種 ) が 生 息 しています ここまでの 道 すがらいくつぐらいのチョウを 目 撃 できたでしょうか 森 の 中 をよく 飛 び 回 っているのはヒメキマダラヒガゲ ヤマキマダラヒカゲ クロヒカゲなどの ジャノメチョウの 仲 間 ぐらいです おそらく 意 外 に 少 なかった という 印 象 が 強 いのではないかと 思 います 実 は 本 当 にたくさんのチョウが 生 活 して いるのは 森 の 中 ではなくて 林 縁 部 のマント 群 落 なのです チョウは 太 陽 の 日 差 しが 大 好 きですから うす 暗 い 森 の 中 では 生 活 できませ んが 森 の 中 に 陽 が 射 し 込 むちょっとした 空 間 ( 日 溜 まり ) があれば そこが 絶 好 の 観 察 のポイントになります 6 7 月 頃 梢 の 先 で 日 光 浴 をしている 28
31 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 メスアカミドリシジミは 他 の 固 体 が 近 づくと 追 いかけてこれを 追 い 払 い ま たもとの 位 置 にとまります これは 自 分 のなわばりを 守 るためで メスとの 出 会 いを 獲 得 しようとする 意 味 があると 考 えられます メスアカミドリシジミの 他 ジョウザンミドリシジミ アイノミドリシジミ エゾミドリシジミなどは 森 の 宝 石 に 例 えられる 美 しいチョウで これらのミドリシジミの 仲 間 こそが 船 通 山 のブナーミズナラ 林 を 代 表 するチョウといえます ぜひ 皆 さんに こ の 美 しいチョウを 観 察 してほしいものです ミドリシジミ 類 は それぞれ 活 動 時 間 が 異 なっており 時 間 的 な 棲 み 分 け 現 象 を 見 ることもできます ( 時 ) ジョウザンミドリ エゾミドリ アイノミドリ メスアカミドリ このほか 優 雅 に 舞 うアサギマダラも 見 ることができます 特 に 夏 頂 上 に 咲 くヨツバヒヨドリの 花 に 吸 蜜 のため 多 く 群 がりヒラリヒラリと 舞 う 姿 は 華 麗 です 滝 コースの 水 場 はここが 最 後 です ここで 水 を 補 給 して 登 りましょう ヨツバヒヨドリを 吸 蜜 するアサギマダラ 29
32 アイノミドリシジミ メスアカミドリシジミ 30
33 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 黄 葉 と 紅 葉 イタヤカエデ クロモジなどは 秋 になって 葉 の 活 動 が 止 まると 春 や 夏 に 多 量 に 作 られた 葉 緑 素 が 減 り 黄 色 のカロチノイドの 色 で 黄 葉 がおこります また ヤマザクラ ウリハダカエデなどでは 寒 さで 葉 の 中 の 糖 が 閉 じ 込 められ アントシアンが 作 られ 紅 葉 します そして クリやミズナラなどでは アント シアンに 似 たフロバフェンという 色 素 によって 赤 褐 色 になります 葉 が 色 づく 仕 組 みはいろいろですが 山 歩 きをした 時 どの 植 物 がどんな 色 に 色 づくか 観 察 してみましょう そして 次 の 植 物 に 色 を 塗 ってみましょう ウリハダカエデ イタヤカエデ オオイタヤメイゲツ カエデの 実 チドリノキ ハウチワカエデ イロハモミジ ウリカエデ コミネカエデ カエデのいろいろ 31
34 ヤマウルシ コシアブラ ヤマザクラ ヤマアジサイ クロモジ ヤマグワ ヤマボウシ カツラ ハクウンボウ リョウブ ゴマギ ブナ ナナカマド タムシバ ナツツバキ ミズナラ ケヤキ コアジサイ 雑 木 林 で 見 られる 落 葉 32
35 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 水 場 から 尾 根 まで 水 場 を 過 ぎると 急 な 登 りになり 土 がクロボクに 変 わり 雨 の 日 などには よくすべるようになりますので 足 元 に 注 意 が 必 要 です 徐 々に 見 上 げるほど の 高 い 樹 がなくなり 中 間 木 低 木 となってきます クロモジ ムシカリ ツ ノハシバミ リョウブ ナツツバキ コシアブラ ハリギリ コアジサイなど が 目 につきます 今 まで 高 かった 樹 と 中 間 木 が 同 じような 高 さで 混 じりあい また 低 木 類 が 樹 の 勢 いを 増 してきます これは 頂 上 に 近 い 尾 根 では 冬 の 風 雪 が 強 くて 高 くなれないのと 中 低 木 は 逆 に 日 当 たりがよくなってよく 育 つためです この 辺 りは 秋 には 見 事 な 黄 葉 となります 左 の 低 木 にツルが 巻 きついています ヤマブドウです 葉 は 大 きく 裏 は 赤 褐 色 のクモ 毛 におおわれています 秋 にはよく 目 立 つ 紅 葉 となりますので そ の 変 化 を 楽 しんで 下 さい ここで クロモジについて 説 明 しましょう クロモジは 北 海 道 から 中 国 地 方 まで 分 布 している 落 葉 低 木 で 4 月 頃 黄 色 の 小 さな 花 をつけます この 木 の 肌 をよく 見 てみましょう どこかで 見 たことがあると お 思 い の 方 も 多 数 い ら っ しゃると 思 います そうで す 生 菓 子 などについてい る 皮 付 きの 楊 枝 を 思 い 浮 か べる 方 もあるでしょう ク ロモジの 材 には 特 有 の 油 が 含 まれており 芳 香 がある ので 楊 枝 の 材 料 として 有 コアジサイ 名 な 木 です 香 りをかいで 思 い 出 した 人 もあるでしょう 昔 は この 油 を 灯 油 や 香 水 に 利 用 していました 最 近 でも 漢 方 薬 ブームにのり 薬 用 植 物 として 大 変 重 宝 がられています クロモジの 名 前 は 樹 皮 上 の 黒 色 の 斑 紋 を 文 字 にな ぞらえてつけられたものといわれています 同 じように 見 事 な 黄 葉 をするコアジサイは 庭 に 植 えられているガクアジサ イと 同 じなかまで 6 月 頃 ガクアジサイを 小 型 にしたような 紫 色 の 花 をつけま す アジサイと 呼 ばれる 仲 間 には 他 にヤマアジサイがありますが コアジサ イにはヤマアジサイ ガクアジサイと 違 って 飾 り 花 がありませんので 簡 単 に 区 別 できます 33
36 少 し 穏 やかな 登 りになり 振 り 返 れば 横 田 の 町 も 一 望 できるようになります ここらあたりからは 尾 根 の 風 が 心 地 よく 感 じられます 尾 根 に 近 くなることから カタクリを 転 々と 見 ることができるようになり ソヨゴ ヤマツツジ ダイセンミツバツツジ アセビ アカモノ タニウツギ ホツツジなどが 潅 木 状 に 繁 っています アセビは 馬 酔 木 と 漢 字 をあてますが その 名 のとおり 有 毒 です 放 牧 地 などでは 馬 や 牛 がこの 木 を 食 べないので 丈 の 低 いササ 原 に 点 々とアセビ の 繁 みが 残 っているのを 見 かけます アセビの 花 はスズランに 似 ていて 春 に 咲 きます はじめ 真 っ 白 い 花 は 終 わりの 頃 になるとピンクがかってきます また 株 によってははじめからピンクがかった 花 をつけるものもあります 盆 栽 や 庭 木 としてもよく 利 用 されます アカモノは ツツジ 科 に 属 する 常 緑 の 小 低 木 で 亜 高 山 の 尾 根 筋 によく 見 られます 花 は 小 さい 鐘 状 で 薄 桃 色 に 見 え とて も 可 憐 です アカモノの 名 は 果 実 が 赤 熟 して 食 べれるので アカモモの 転 訛 だといわれています アセビ アカモノ 34
37 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 船 通 山 の 地 形 山 歩 きをよくする 人 は 吾 妻 山 や 道 後 山 など 近 くの 山 々の 頂 がみな 同 じよ うに 緩 く 平 らで 山 腹 が 急 なことに 気 づかれたと 思 います 少 し 難 しいのです が 船 通 山 を 取 り 巻 く 地 形 地 質 を 勉 強 して 船 通 山 の 生 い 立 ちを 探 ってみましょ う 船 通 山 道 後 山 吾 妻 山 比 婆 山 などを 備 北 山 群 とよんでいます 備 北 山 群 のいずれの 山 々も 山 頂 部 が 1,000m 1,200m 前 後 とそろっているのは もともと この 一 帯 が 広 い 高 原 台 地 であったものが 浸 食 によって 削 りとられ たことを 意 味 していると 考 えられます 島 根 県 東 部 の 地 図 をよく 見 ると 1,000m 1,200m 前 後 の 山 頂 部 一 帯 ( こ れを 地 形 学 上 高 位 面 とよんでいます ) 横 田 地 方 をはじめとした 400m 600m の 緩 やかな 平 面 地 形 ( これを 中 位 面 といいます ) 斐 伊 川 河 口 から 日 本 海 沿 岸 部 の 100m 以 下 の 低 い 地 形 ( これを 低 位 面 といます ) の 3 つの 平 坦 地 が 中 国 山 地 から 日 本 海 に 向 かって 階 段 状 に 並 んでいます おそらく あ る 時 代 に 一 つの 平 坦 地 が 流 水 の 浸 食 作 用 でどんどん 削 られ 深 い 谷 も 広 くなっ て 山 も 低 くなっていき 浸 食 作 用 がさらに 進 んで 全 体 が 極 めてなだらかな 準 平 原 になっていったものと 思 われます しかし 日 本 のような 変 動 帯 では 準 平 原 化 するまでに 地 殻 変 動 が 起 こり 200m 300m の 起 伏 を 残 したまま 次 の 浸 食 が 始 まり そのためところどころに 平 坦 面 が 残 されたのではないでしょ うか そのためには 何 十 万 年 もかかったことと 思 われます 船 通 山 に 残 る 高 位 面 の 生 い 立 ちは 中 国 地 方 の 生 い 立 ちを 知 る 意 味 でも 大 き な 鍵 を 握 っており 現 在 もいろいろな 研 究 が 進 められています 35
38 尾 根 から 鞍 部 まで ちょっとした 芝 原 に 出 ます 尾 根 です ぐるりと 見 回 すと 近 くには 大 きな 木 は 見 当 たらず 低 木 が 多 いのに 気 がつきます アカマツやイチイが 見 えると 思 いますが これも 大 きくなれず 毎 年 風 雪 に 耐 えて 生 育 しています ダイセン ヤナギやクロモジ タニウツギ アキグミ ハイイヌツゲ アセビ ホツツジ レンゲツツジなどの 低 木 が 多 くなります 草 本 では カタクリが 良 く 見 えるよ うになり これから 頂 上 まで 続 きます また 秋 には 白 いウメバチソウが 私 た ちの 目 を 楽 しませてくれます このほか アキノキリンソウもみることができ ます ここには いわゆる 高 山 植 物 はありませんが 気 温 や 日 照 から 花 は 大 き く 鮮 やかです 少 し 離 れたところの 尾 根 筋 に ブナ 林 に 混 じって 点 々と 大 きなスギの 木 をみ ることができます このあたりに 見 られるスギは 天 然 のスギで 本 州 の 日 本 海 側 の 多 雪 地 帯 に 自 生 する 独 特 のスギです アシウスギとかウラスギとか 呼 ば れており スギの 変 種 としてとり 扱 われています 三 瓶 で 発 見 された 埋 もれス ギもこれと 同 じ 種 類 ですが 三 瓶 山 のものほど 群 生 していません このスギの 特 徴 は 幹 の 下 から 大 枝 を 出 すことが 多 く 下 枝 は 雪 に 押 されて 地 につき そこから 根 を 出 して 独 立 します ですから 大 小 さまざまなスギが 斜 面 に 列 状 に 見 られるわけです このように 植 物 はその 環 境 にうまく 適 応 し て 生 育 しているのです よく 知 られている 京 都 の 北 山 のダ イスギは アシウスギの 南 限 のもの を 利 用 したもので 幹 を 切 ると 下 か らよく 枝 を 出 す 性 質 を 利 用 して 人 工 的 に 作 られています 北 山 の 磨 丸 太 は 数 奇 屋 造 りの 建 築 材 として 有 名 で 以 前 は 大 量 に 生 産 されていまし たが 今 ではほとんど 作 られておら ず 不 要 になったダイスギは 庭 木 と して 植 えられています ここからしばらくかん 木 の 中 を 進 みます ダイセンヤナギ カマツカ ナナカマド ウリハダカエデ ダイ センミツバツツジ リョウブ タニ ウツギなどに 混 じってヤマウルシが アシウスギ 36
39 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 ありますので かぶれないように 注 意 しましょう また 春 は 登 山 道 の 両 側 にカタクリが 繁 茂 していますので 踏 まないように 注 意 して 歩 いてください また 近 年 ササユリが 増 えてきました 花 は 独 特 の 香 りを 放 ち 存 在 感 を 示 しています 鞍 部 は 広 くなっていますが ここも 春 にはカタクリが 群 生 しますので 注 意 深 く 歩 くようにしましょう 鞍 部 から 頂 上 へ 亀 石 コースとも 合 流 し いよいよあと 少 しとなりました 引 き 続 いてダイセンヤナギにリョウブ タニウツギ ナナカマド ウリハダ カエデ カマツカ コマユミ ヤマウルシなどの 中 を 進 みます かん 木 が 切 れ ると 50m ほどの 急 な 登 りになります このあたりになると 木 々が 小 さくなり ホツツジ 類 の 低 木 とササになりま す 心 地 よい 風 がさっと 吹 き これまでの 汗 を 吹 き 飛 ばすような 爽 快 な 気 分 に なります ここにもカタクリやササユリ タニウツギ リョウブの 花 やナナカ マドの 実 そして 紅 葉 と 四 季 おりおりの 楽 しみがあります あと 少 しと 急 ぎ たいのはわかりますが 尾 根 筋 の 植 物 も 観 察 しましょう 足 元 には エンレイ ソウ ツクバネソウの 姿 もみえるはずです 頂 上 さあいよいよ 頂 上 です 山 頂 には 日 南 町 横 田 町 の 両 町 観 光 協 会 が 建 てた あめのむらくものつるぎ 天 叢 乃 剣 出 顕 之 地 の 記 念 碑 と 日 本 書 紀 に 出 雲 国 の 肥 河 上 なる 鳥 髪 の 地 上 に 天 界 から 須 佐 之 男 命 が 降 り 立 った という 伝 説 があることから 関 係 する 神 職 会 が 建 立 した 須 佐 之 男 命 を 祀 った 祠 があります 山 頂 からの 眺 望 は 格 別 で 特 に 空 気 が 澄 んだ 晴 れの 日 には 360 に 広 がるパノラマを 楽 しむこと ができます 東 の 大 山 山 頂 から 弓 ヶ 浜 半 島 そして 島 根 半 島 中 海 宍 道 湖 その 西 の 大 社 の 海 岸 から 三 瓶 山 と 国 引 きの 神 話 そのものが 一 望 できます 視 界 がよけれ ば はるか 隠 岐 の 島 々も 見 ることが 出 来 ます さらに 猿 政 山 吾 妻 山 比 婆 山 烏 帽 子 山 道 後 山 から 蒜 山 と 中 国 山 脈 を 一 望 することができます この 広 大 な 自 然 の 大 きさを 改 めて 感 じ その 中 で 生 活 している 一 人 なのだというこ とを 感 じます また 俗 世 間 のことを 忘 れさせてくれる 一 瞬 でもあります ここから 鳥 取 県 側 に 100m ほど 下 ったところに 天 然 記 念 物 イチイの 大 木 がありますので 時 間 があれば 見 ておくのもよいでしょう 37
40 山 頂 には カタクリ ヨツバヒヨドリ カワラナデシコ ヒメハギなどの 草 本 と 草 原 を 囲 むようにチュウゴクザサ ホツツジ ダイセンヤナギなどが 取 り 囲 み その 下 にブナやミズナラ イタヤカエデ ヤマザクラなどを 見 ることが できます 春 の 芽 吹 きの 頃 にはその 芽 吹 きの 色 でその 樹 種 を 知 ることができ 柔 らかな 芽 吹 きの 色 から 夏 の 旺 盛 な 緑 そして 秋 の 紅 葉 と その 季 節 ならで はの 自 然 の 移 り 変 わりを 見 せてくれます 赤 トンボの 大 群 尾 根 へ 出 てから 無 数 の 赤 トンボが 目 につくようになります ここ 頂 上 では 晩 夏 頂 上 に 立 って 夕 日 をバックに 飛 び 交 う 数 万 匹 とも 思 える 赤 トンボの 大 群 の 眺 めは 圧 巻 です 赤 トンボの 種 類 は 県 内 に 20 種 類 いますが この 大 群 はほとんどがアキア カネという 種 類 です しかも 赤 トンボというのにお 腹 はまだ 未 熟 で 赤 くなく 黄 色 っぽいことに 気 づきます このトンボは 羽 化 して 成 熟 するまで 数 ヶ 月 間 を 遠 く 離 れた 土 地 で 過 ごし 成 熟 した 秋 には 再 び 羽 化 した 場 所 に 帰 ってくると いうおもしろい 習 性 があります 6 月 に 麓 の 水 田 で 羽 化 を 始 めたアキアカネは 山 頂 で 夏 を 過 ごし えさを 充 分 とって 成 熟 し 腹 部 も 赤 くなって 10 月 に 入 っ てから 山 を 下 るのです 秋 麓 で 多 数 のオスメスが 帯 状 になって 飛 ぶのは 案 外 船 通 山 から 下 ってきたものかもしれませんね どなたか 山 頂 のアキアカ ネの 大 群 にマークをつけてどこまで 飛 んでいくのか 調 べてみてはどうでしょう か なお この 辺 りで 見 つかる 主 な 赤 トンボのなかまの 見 分 け 方 を 示 しておき ます 胸 部 の 模 様 をよく 見 比 べてみて 下 さい 38
41 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 アカトンボの 見 分 け 方 日 本 昆 虫 生 態 図 鑑 Ⅱ 保 育 社 より 足 は 全 体 褐 色 胸 側 に 紋 なし 足 は 黒 色 脛 節 の 外 側 に 黄 条 足 は 黒 色 足 は 黒 色 腿 節 下 面 は 黄 色 タイリクアカネ ミヤマアカネ 翅 は 全 体 黄 色 翅 は 大 部 分 黄 色 大 型 ( 後 翅 37mm) 中 型 ( 後 翅 31mm) 翅 の 縁 紋 より 外 側 は 黒 褐 色 翅 は 全 体 透 明 オオキトンボ キトンボ 下 唇 中 片 黄 色 下 唇 中 片 黒 色 リスアカネ ノシメトンボ コノシメトンボ 後 翅 24mm 後 翅 27mm 後 翅 22mm ヒメアカネ マユタテアカネ マイコアカネ ナツアカネ アキアカネ ネキトンボ 39
42 カタクリの 知 恵 ここ 船 通 山 の 代 表 的 な 春 の 花 カタクリについて 勉 強 しましょう ここ 船 通 山 では 4 月 中 旬 から 5 月 上 旬 に 可 憐 な 薄 紫 の 花 を 咲 かしてくれ るカタクリ この 花 のたよりは 平 地 では 3 月 下 旬 から 4 月 初 めにかけて 聞 か れます まだ 他 の 植 物 が 芽 を 出 したばかりなのに このような 小 さなカタクリ が 花 を 咲 かせます なぜこんな 時 期 にと 思 いますが その 理 由 についてみてみ ましょう カタクリは ユリ 科 の 仲 間 で 花 を 咲 かせる 株 は 土 中 深 くに 鱗 茎 をもっていま す そして 花 を 咲 かせるのにおよそ 7 8 年 をかけてやっと 咲 かせること ができるのです それでは 種 からその 生 育 の 過 程 を 見 てみましょう 種 は 1 つの 花 から 数 十 個 できるのですが 種 の 先 にエライオソームという 物 質 をもっていて そのままでは 芽 が 出 ないようになっています では どの ようにして 芽 を 出 すかというと アリの 力 を 借 りているのです エライオソー ムは アリのサナギの 匂 いに 似 ているため アリがこれを 巣 の 中 に 運 び エ ライオソームの 部 分 をとり 除 き 芽 を 出 すことができるようになるというわけ です こうして 運 良 く 土 の 中 に 運 び 込 まれてエライオソームをとられたもの だけが 芽 を 出 すのです ですから 1 つの 花 からできた 種 がすべて 芽 を 出 すとは 限 らないのです こうして 芽 を 出 すと 毎 年 1 枚 の 小 さな 葉 をだんだん 大 きくしな がら 広 げ 鱗 茎 を 発 達 させるので すが 古 い 鱗 茎 の 下 に 新 しい 鱗 茎 を 作 りますので 少 しずつ 土 の 奥 深 くに 入 り 込 みます そして 7 8 年 たって 成 熟 すると 2 枚 の 葉 を 出 し 花 を 咲 かせます 花 は 天 気 のよい 日 でないと 開 きません ので 天 気 のよい 日 の 朝 開 き 夕 方 にはしぼみます そして 次 の 天 気 のよい 日 をまつので 曇 りや 雨 の 日 には 花 は 開 きません 開 い ているように 見 えるのは すでに カタクリ 40
43 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 花 の 時 期 を 終 わったものが 色 あせて 開 いたように 見 えるのです こうして 花 が そり 返 っているのも 春 のわずかな 時 間 に 虫 が 蜜 ツボに 確 実 に 入 り 受 粉 を するためです おしべを 見 てみましょう 長 さの 違 う 6 本 のおしべがあります 実 は 短 い 3 本 が 先 に 出 て 長 い 3 本 は 遅 れて 伸 びてくるのです これも 天 気 のよ い 日 に 長 く 咲 くための 工 夫 だといえます そして 花 が 終 わると 次 の 年 はまた 1 枚 の 葉 に 戻 り 鱗 茎 に 充 分 な 養 分 を 蓄 え また 花 を 開 くということを 繰 り 返 します カタクリの 葉 は 他 の 植 物 が 繁 り 始 める 頃 には 枯 れてなくなります 短 い 春 の 日 ざしを 精 一 杯 利 用 するカタクリは 生 きるために 自 然 から 知 恵 を 授 かっているように 思 えます このように 芽 吹 き 前 の 広 葉 樹 林 に 成 育 し 他 の 植 物 が 繁 る 前 に 地 上 から 姿 を 消 してしまうような 植 物 を 早 春 季 植 物 とか 春 植 物 ( スプリング エフェメ ラル ) と 呼 んでいます ちなみに カタクリの 鱗 茎 から 採 ったでん 粉 が 真 正 の 片 栗 粉 です カタクリの 成 長 41
44 登 山 口 まで 滝 コースとの 分 岐 を 左 に 進 めば 亀 石 コースです この 道 沿 いの 川 は 赤 川 と いい この 赤 川 沿 いに 亀 石 コースは 進 みます 最 初 に 亀 石 という 地 名 について 触 れておきましょう 皆 さんもよくご 存 知 の 神 話 ヤマタノオロチ 退 治 で スサノオノミコトが 酒 を 飲 ませて 退 治 したと いしがめ ありますが その 酒 をかもした 石 甕 があった 所 といわれ 亀 ( 甕 ) 石 谷 と 呼 ばれています また この 赤 川 は 古 事 記 に 川 の 水 は 血 で 真 っ 赤 に 染 まっ た とかかれているように オロチを 退 治 したときに 川 がオロチの 血 で 真 っ 赤 になったので 赤 川 と 呼 ばれるようになったといわれています このように この 船 通 山 は 神 話 にまつわる 伝 説 などが 地 名 にも 現 れており 併 せてみてみ ればおもしろいと 思 います 分 岐 から 赤 川 沿 いに 整 備 された 道 を 進 むと 再 び 赤 川 を 渡 ります ここから 国 有 林 がはじまり 整 備 された 森 林 の 中 を 行 きますが 橋 から 100m ほどゆくと 右 手 に 亀 石 たたら 跡 があります ここ 船 通 山 は たたら 製 鉄 と 大 きなかかわ りをもっている 山 で 歴 史 の 跡 を 感 じさせてくれます さらに 進 むと 駐 車 場 につきます ここから 歩 を 進 めることとしましょう 駐 車 場 から 渓 流 に 沿 って 駐 車 場 から 100m ばかりの 間 には オニグルミ クマノミズキ クマシデ ヤマザクラ 等 が 道 沿 いに 続 き ゴマギ キブシ ミヤマハハソ 等 の 低 木 が 見 ら れます それらにまつわるように アケビ サルナシやマツブサのつる 性 の 植 物 がまきついています ここは 森 林 のふちによく 見 られる 植 生 といえます 足 元 をみると ラショウモンカズラ サンヨウブシや 小 さなエンゴサク オカ タツナミソウ 等 が 目 を 楽 しませてくれます また ヤマシャクヤクも 森 の 中 に ひっそりと 咲 きます 変 わった 葉 っぱの 形 のオヒョウやダンコウバイもありま すので 探 して 見 ましょう ここから 少 し 植 林 の 中 を 行 きますが ナツトウダイやルイヨウボタン タチ シオデ エンレイソウ ツクバネソウ ミヤマカタバミなどを 見 ることができ ます 日 のあたるところや 日 陰 のところと 変 化 を 見 せています また この 植 林 帯 では 間 伐 や 除 伐 等 が 行 われると 少 しずつ 植 生 が 変 化 していきますの で 永 い 年 月 を 通 して 観 察 してみればおもしろいでしょう 42
45 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 植 林 帯 を 抜 けると 春 にはハシリドコロが 群 れをなし 私 たちを 自 然 林 の 中 へ と 向 かえてくれます 渓 流 のせせらぎと さわやかな 風 ほどよい 木 漏 れ 日 と 鳥 たちのささやきが 心 地 よい 気 持 ちにさせてくれます 五 感 を 充 分 に 活 用 し 自 然 を 満 喫 しましょう しばらくは 沢 沿 いの 道 が 続 きます この 渓 流 沿 いに はサワグルミ ホオノキ ハクウンボクを 中 心 とした 高 木 と ナツツバキやハ ウチワカエデ 等 の 少 し 低 い 木 ハイイヌガヤ チャボガヤ タンナサワフタギ ウリノキなどの 低 木 そしてリョウメンシダやカンスゲが 地 面 を 覆 うようにし ている 様 子 が 続 き 足 元 には エンレイソウ ネコノメソウ チャルメルソウ クルマバソウ サンインスミレサイシンなどがあります 斜 面 を 見 上 げれば ミズナラ タムシバ ヤマザクラ 等 が 見 られます ここ 船 通 山 の 沢 筋 は 滝 コー スと 同 様 に 数 多 くの 深 山 性 の 草 本 を 蔵 して 昼 なお 暗 く 冷 涼 な 雰 囲 気 をかもし 出 しています 谷 あいは 堆 積 土 と 水 にめぐまれていますので 植 物 がよく 育 ち 高 木 のサ ワグルミ トチノキ ミズキ 類 はとくに 水 辺 を 好 みます 低 木 では ヤブデマ リ ウリノキが 多 く 樹 間 には サルナシやツルアジサイがからみ 草 本 では リョウメンシダやウワバミソウがよく 繁 っています 特 にサワグルミは 谷 川 をはさんでのびのびとした 美 しい 姿 を 見 せ さわやかな 葉 音 をたてています サワグルミ ( 方 言 名 こうだ ) は 谷 あいの 代 表 的 な 樹 種 ですが 崖 崩 れ 洪 水 などの 不 安 定 な 状 態 にある 土 地 に 良 く 見 られます ( 渓 谷 の 中 でも 安 定 した 土 地 にはウラジロ ガシが 林 を 形 成 します ) くる みと 名 のつく 木 は このサワグ ルミのほかに オニグルミ ノ グルミなどがあり 芽 を 見 ただ けではなかなか 見 分 けることが 難 しいのですが 大 きな 実 をつ けるオニグルミ ( 方 言 名 でごろ び ) は 駐 車 場 から 少 し 歩 いた ところにありますので 比 較 し てみましょう サワグルミの 樹 皮 は 染 料 薬 用 に 使 われます また 右 手 に 炭 焼 き 釜 の 跡 が ありますが このような 釜 跡 を 43
46 この 登 山 道 沿 いに 点 々と 見 るこ とができます これは たたら 製 鉄 に 欠 くことのできない 炭 を 生 産 していたもので 一 つの 釜 で 炭 を 焼 く 面 積 をおおむね 決 め それぞれのところで 釜 を 作 り 効 率 のよい 炭 作 りをしていた ものです 少 し 行 くと 最 初 の 木 橋 があり ますが このあたりから 春 に 花 サンインシロカネソウ を 咲 かせるサンインシロカネソウが 見 られるようになります ハイイヌガヤとチャボガヤ この 登 山 道 ほぼ 全 線 において 常 緑 の 低 木 が 目 につきます その 中 で 一 見 まったく 同 じように 見 えて 実 は 違 うものがあります それがハイイヌガヤと チャボガヤです ハイイヌガヤは この 辺 りでは ヘンダー と 呼 ばれ その 木 の 性 質 を 利 用 して 牛 の 鼻 輪 や 輪 かんじきの 材 料 などに 使 われていました 両 方 とも 同 じような 性 質 を 持 つので 両 方 とも ヘンダー と 呼 ばれていたの かも 分 かりませんが 常 緑 樹 のハイイヌガヤは イヌガヤの 変 種 で 多 雪 地 の 環 境 に 適 応 した 匍 匐 ( ほふく ) 型 の 樹 形 をしているため 這 う という 意 味 のハイが 付 けられた ものです イヌガヤは 高 さ 5m ぐらいになり 岩 手 県 南 部 から 南 は 四 国 九 州 まで 生 育 してい ますが ハイイヌガヤは 2m 程 度 にしかならず 北 海 道 南 西 部 から 本 州 の 主 に 日 本 海 側 そして 四 国 の 一 部 にも 生 育 してい ます この 生 育 地 でも 解 るよ ハイイヌガヤ うに 雪 の 多 い 地 方 に 適 合 するように 低 くなり 匍 匐 ( ほふく ) 型 に 変 化 した 44
47 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 ものと 考 えられます で はなぜ そうなったので しょうか それは 冬 ど のように 過 ごすかという ことを 考 えれば 解 りま す 雪 の 中 は 普 通 寒 いと 考 えられますが 雪 に 覆 われた 地 表 部 は 以 外 に 暖 かく 凍 ることなく 温 度 が 保 たれています この チャボガヤ ため 雪 の 重 みで 地 面 につ き 雪 の 下 で 寒 風 から 守 られてこのような 落 葉 樹 の 中 でも 生 育 できる 性 質 を 身 に 付 けたのです 樹 形 も 直 立 せず その 下 部 は 地 面 を 這 い 根 を 出 してあた り 一 面 に 広 がり 先 端 は 斜 上 しています チャボガヤは カヤの 変 種 とされています これも 同 じく 積 雪 地 帯 に 多 く やはり 同 じような 経 過 をたどり 似 たような 樹 形 となり 同 じ 環 境 に 適 合 したも のと 思 われます 一 見 同 じように 見 えるこの 二 つの 低 木 は 混 生 していますが 注 意 深 く 見 れば その 違 いに 気 づくと 思 います まず 枝 の 色 の 違 いがわかります ハイイヌガ ヤは 葉 と 同 じような 色 をしているのですが チャボガヤは 茶 色 の 色 をしていま す それでは 素 手 で 触 ってみましょう 少 し 硬 めで 葉 先 がとがって 痛 く 感 じ るのがチャボガヤで 柔 らかく 感 じるのがハイイヌガヤです よく 見 ると 葉 の 長 さにも 違 いがあり 少 し 長 いのがハイイヌガヤだとわかるはずです そう です ハイイヌガヤはハイイヌガヤ 科 チャボガヤはイチイ 科 にそれぞれ 属 し その 特 徴 を 良 く 表 しています 葉 の 光 沢 も 違 いますが 他 の 違 う 特 徴 も 探 して 見 ましょう 土 壌 動 物 ここで 森 を 形 成 するのに 不 可 欠 な 小 さな 動 物 たちを 紹 介 しておきましょう その 小 さな 動 物 たちは そこらの 落 ち 葉 や 朽 木 そして 土 の 中 にいます それ では 付 近 の 落 ち 葉 を 上 から 丁 寧 にめくって 土 の 中 を 観 察 して 見 ましょう まず 一 番 上 は 落 ちたばかりの 乾 いた 葉 が 一 面 に 散 っています どの 葉 もま だほとんど 完 全 な 葉 の 形 をしています 新 しい 葉 を 取 り 去 ると 真 っ 黒 い 色 をし 45
48 た 木 の 葉 があります この 黒 くなった 葉 は 湿 っていて 柔 らかく しかも 所 々は もう 腐 りかけて 少 し 形 が 崩 れかけています 葉 には 白 や 橙 色 の 小 さな 虫 がたくさん 動 いています さらに 葉 をどけても う 少 し 下 の 方 を 観 察 してみましょう 腐 り 方 がもっとひどくなり 葉 はボロボ ロになっていて もう 何 の 葉 だかわかりません その 下 には 黒 い 粒 の 土 が 顔 をのぞかせています 掘 りつづけると 黒 土 はさら に 細 かくなり ついにはごろごろした 石 の 層 がでてきます 毎 年 毎 年 たくさんの 葉 が 落 ちてきても 古 い 葉 からどんどん 腐 って 土 に 溶 け 込 んでいってしまうので 決 して 森 は 落 ち 葉 で 埋 まるようなことはありませ ん 小 さな 虫 たちの 正 体 を 探 って 見 ることにしましょう ミミズ ワラジムシ ザトウムシ ヤスデ ハサミムシ アリなどは 目 につきますが トビムシ サ サラダ 二 を 見 るにはルーペが 必 要 です このように 肉 眼 で 見 える 虫 はほんの わずかで もっと 小 さな 虫 たちが 今 私 たちが 踏 みしめている 落 ち 葉 の 下 に は 生 活 しているのです さらに 線 虫 類 アメーバ 類 を 数 えると わずか 1cm 2 の 土 にいる 微 生 物 の 数 は 1 億 匹 以 上 といわれています このようにたくさんの 虫 によって 落 ち 葉 は 分 解 され 栄 養 分 にもどって 雨 とともに 土 に 溶 け 込 み 再 び 植 物 の 根 から 吸 収 され 植 物 のからだの 一 部 にな ります また 土 の 中 や 表 面 には 落 ち 葉 を 食 べる 虫 の 他 に これらを 捕 え 食 べている 肉 食 のカニムシ ムカデ クモもいます さらにこれを 食 べるモグラ や 小 鳥 たち その 糞 を 食 べる 虫 や 微 生 物 など 森 の 生 物 はお 互 いにうまく 働 い てバランスをとって 生 長 しているのです A0 腐 っていない 落 ち 葉 の 層 湿 って 腐 りかかった 落 ち 葉 の 層 腐 ってボロボロになった 落 ち 葉 の 層 A 落 ち 葉 などの 養 分 がとけ こんだ 黒 い 土 の 層 B かっ 色 がかった 土 の 層 母 岩 が 風 化 しかかった 層 C 母 岩 森 林 の 土 の 中 のようす 46
49 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 渓 流 沿 いを 奥 深 く 登 山 道 を 進 みます 2 つ 目 の 木 橋 を 渡 ると 右 手 にケヤキが 見 えます 滝 のコー スでは 岩 盤 の 中 に 根 を 張 るような 大 きなケヤキを 見 ることができます 亀 石 コースでは 岩 に 根 を 張 るような 木 を 見 ることはありませんが 土 質 は 礫 混 じ りでガラガラしています しばらくすると トチノキがあります 沢 沿 いの 林 を 形 成 する 木 ですが ここ 船 通 山 の 登 山 道 沿 いでは 唯 一 のトチノキです 春 遅 く ローソクのような 花 を 咲 かせ 秋 には 実 をつけます 葉 はホオノキに 似 て いますが 鋸 歯 がありますのでよくわかります 実 は アクを 抜 き トチモチ の 原 料 になります 冬 芽 は ベトベトしていますので 冬 でも 一 見 して 見 分 け ることができます まっすぐ 伸 びた 高 い 木 にぶらさがっているようなツル 性 の 植 物 があります これは サルナシと 言 い 雌 雄 別 株 で 雌 株 には 秋 に 香 りの 良 い 小 さな 美 味 しい 実 をつけます 3 つ 目 の 木 橋 のところにカツラの 木 があります 葉 が 周 辺 のものと 違 って 丸 みを 帯 びていますのでよく 分 かります ヴィラ 船 通 山 の 下 流 ( 旧 道 部 の 橋 のた もと ) から 見 上 げると 山 の 中 腹 に 天 然 記 念 物 に 指 定 されている 大 きなカツ 47
50 ラの 木 がありますので 見 て 見 ると 良 いでしょう 低 木 では タンナサワフタ ギやウリノキがあります ウリノキは 葉 がウリに 似 ていることによります ここを 過 ぎてから 山 の 斜 面 に 目 をやりますと リョウメンシダが 一 面 を 覆 い うっそうとした 樹 林 帯 の 雰 囲 気 をかもし 出 します その 中 に 混 じって ク サソテツが 点 々と 姿 を 見 せています また ヤグルマソウも 渓 流 沿 いにあり 地 表 を 覆 っています 登 山 道 の 脇 には ミズタビラコ 山 菜 としてよく 食 べられるウワ バミソウが 多 く 見 られます そして ウワバミソウとよく 似 たヤマトキホコリ ( ウワバ ミソウに 比 べて 柔 らかい ) が 混 生 しています ウワバミソ ウは 茎 は 丸 く 少 し 赤 みがか るのに 対 し ヤマトキホコリ タンナサワフタギ は 少 し 小 型 で 茎 は 一 部 くびれて 根 元 まで 緑 色 ですので 確 かめて 見 ましょう さらに ミヤマイラクサも 見 ることができます このあたりは 台 風 により 木 が 倒 れ 少 し 光 が 良 く 入 るようになったためか 他 の 場 所 や 以 前 に 比 べると 下 の 草 が 良 く 育 っているように 感 じます 少 し 歩 を 進 めると チドリノキがあります チドリノキは カエデのなかまで 葉 はカエデらしくないですが 果 実 はカエデの 特 徴 をよくあらわしています さらに 木 橋 を 渡 ると いよいよこの 沢 とも 分 かれて 急 な 登 りとなります この 登 り 始 めにソバナが 姿 を 見 せますが 年 々 少 なくなってきています そし て この 登 りまでの 植 生 が 沢 沿 いに 見 えていた 植 生 の 終 わりとなるところです これから 先 の 植 生 との 違 いを 観 察 して 見 てください チドリノキ 地 の 斜 面 を 覆 うように 茂 るリョウメンシダ 48
51 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 カタツムリのなかま 植 物 の 観 察 をしながら 歩 いていると 葉 の 裏 などにカタツムリがついている ことがあります このカタツムリについても 観 察 してみることにしましょう カタツムリの 仲 間 は 陸 産 貝 類 と 呼 ばれ いろいろな 種 類 があり 例 えば 5cm 以 上 にもなるイズモマイマイやサンインマイマイは 平 地 に 住 むものよ り なぜかひと 回 り 大 型 になります ブナ 林 にしか 生 息 しないヤマタカマイマ イやダイセンニシキマイマイも 見 つかっています 海 の 貝 と 陸 の 貝 との 一 番 の 違 いは 海 や 川 の 貝 はえらで 呼 吸 するのに 陸 の 貝 は 肺 呼 吸 をすることです しかし 乾 燥 には 弱 く 殻 にフタがないので 殻 口 に 薄 い 膜 をはってからだの 水 分 が 蒸 発 するのを 防 いでいます また 移 動 する ときには 多 量 の 粘 液 を 出 して 体 を 保 護 しています カタツムリがはった 後 が 光 るのはこの 粘 液 のためです カタツムリの 他 の 陸 の 貝 できせるのような 形 をしたキセルガイの 仲 間 は 個 体 数 が 少 ないようで オオナミギセル チビギセル ハリマギセル ホソヒゲ ギセル モリヤギセルなどしか 発 見 されていません カタツムリは 暖 かく 空 気 の 湿 っている 梅 雨 の 頃 が 活 動 にはもってこいの 季 節 です 船 通 山 のカタツムリの 仲 間 については まだよく 調 べられていませ んので みなさんも 船 通 山 までやってきて 雨 降 りに 出 会 ったときや 雨 上 が りでまだ 湿 気 の 多 いときに 注 意 深 く 葉 の 裏 や 木 の 裏 をのぞいてみて 下 さい 何 種 類 もの 陸 の 貝 を 見 つけることができるでしょう 49
52 葉 っぱの 違 い 葉 っぱの 違 いを 見 て 見 ましょう よく 似 た 葉 っぱのどこが 違 うのでしょうか 大 きさ 形 縁 の 形 状 葉 脈 などなど たくさんのことがわかると 思 います また ルーペを 使 って 柔 らかい 毛 があるかないかというところまで 見 ると きっと 自 然 観 察 の 達 人 となります オヒョウ ハリギリ ハナイカダ トチノキ ウリノキ サワグルミ ダンコウバイ ミズキ ミヤマハハソ クマシデ タンナサワフタギ ムシカリ ミズメ クリ ホオノキ 50
53 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 渓 流 から 急 登 へ 登 りになると 沢 を 流 れる 水 の 音 が 遠 のき 風 のささやきが 聞 こえるように なり 植 生 も 少 しずつ 変 化 を 見 せます ここでよく 目 につく カンスゲを 見 る ことにしましょう これまでは リョウメンシダ 等 に 隠 された 感 じでしたが 道 沿 いにずっと 姿 を 見 せていたはずです ここ 船 通 山 にあるカンスゲは カンス ゲ ミヤマカンスゲとオクノカ ンスゲが 見 られます この 地 方 では このカンスゲとミヤマカ ンスゲを ふろり と 呼 び 蓑 (みの) や はばき と 呼 ばれる 脚 絆 の 一 種 の 材 料 とされていました これら の 製 品 は 柔 らかくて 温 かくその 上 水 を 通 さなくて 強 いという 性 質 をもって いたため 古 くから 使 われていました 登 山 道 の 道 沿 いでは 下 草 に 特 に 注 意 してみましょう 薬 用 になるシラネセ ンキュウ 九 月 頃 紫 色 の 美 しい 花 をつけるサンヨウブシ 若 芽 が 食 べられるミ ヤマイラクサやクサソテツそしてカンスゲ 類 などが 生 い 茂 っています ふるさとの 民 具 ふろり ここで この 地 方 に 古 くから 伝 わるカンスゲの 利 用 について 少 し 詳 しく 勉 強 しておきましょう この 地 方 では このスゲを ふろり と 呼 んでいます ふ ろりは みのでは 長 みの 作 業 みの 腰 みの 袖 みのの 4 種 類 はばきとい う 脚 はんの 一 種 こしごという 背 負 いかごなどに 製 品 化 しますが これらは 柔 らかくて 温 かく その 上 水 を 通 さない し 強 靭 なので 古 くから 民 具 として 愛 用 されてきました その 加 工 の 方 法 は まず 初 秋 の 頃 伸 びきったふろりを 抜 いてきます 採 っ たふろりは 束 ねてふろり 池 という 加 工 池 に 約 50 日 漬 けて 葉 肉 を 腐 らせます この 時 特 有 の 悪 臭 が 漂 うので 決 して 家 屋 の 近 くには 作 りませんでした 葉 肉 が ミヤマイラクサ 腐 ると 粘 りを 生 じ この 時 これを 取 り 出 51
54 して 水 洗 いしますが 用 途 によって 方 法 が 異 なり みの 用 のものは 板 で 叩 き ながら 水 流 にさらし 洗 いし 柔 軟 で 光 沢 のあるものに 仕 上 げ これを さらし といいます はばき 用 のものは 池 からあげたまま 水 流 でさらすので がさがさ して 手 触 りが 粗 く これを がさ と 呼 んでいます 水 洗 いの 終 わったふろり は はでにかけて 干 し 乾 燥 ふろりとします 初 秋 のふろり 採 りに 始 り 冬 季 のこたつ 作 業 に 終 わる 長 みの ( 馬 木 マント にまにの ) やはばき 製 造 は 今 では 作 る 人 もなくなり その 製 品 さえ 見 かけなくなっていることは 寂 しいことです ワラ 細 工 などと 同 様 に 後 世 に 残 したい 文 化 のひとつです なお このふろりに 使 われるスゲは カンスゲとミヤマカンスゲの 2 種 類 で これより 幅 の 広 い オクノカンスゲが 使 用 されることはありません 急 登 から 横 手 道 へ 急 な 登 りを 登 りきると 等 高 線 沿 いに 沿 った 横 手 道 になります この 横 手 道 は 水 路 跡 と 推 測 され 当 時 谷 水 を 引 き 鉄 穴 流 しに 使 われていたと 考 えられ ます ここになると 植 生 が 変 わったことに 気 が 付 くはずです 今 まで 見 慣 れ たサワグルミはなくなり ミズナラ ブナ ナナカマド ナツツバキ イタヤ カエデ ハウチワカエデ ホオノキ ヤマザクラ タムシバ ヤマボウシ コ シアブラ アテツマンサクなどの 中 高 木 そして 下 の 低 木 もクロモジ エゾ ユズリハ ツルシキミ ヤマアジサイ コアジサイ ミヤマガマズミ ムシカ リなどとなり 一 番 の 変 わりようといえば 地 面 を 覆 うように 繁 茂 していたリョ ウメンシダが 姿 を 隠 し ササが 一 面 にはびこっていることです この 植 生 は 日 本 海 型 のブナ 林 の 特 徴 を 示 していますが 一 方 では タンナサワフタギやコ ハウチワカエデなどもあり 太 平 洋 型 ブナ 林 の 姿 も 見 せています 足 元 には タチツボスミレやサンインスミレサイシン ミヤマカタバミ コ バノフユイチゴ ガンクビ ソウ トキワイカリソウな どが 姿 をあらわしてきま す ここまでの 雰 囲 気 と は 違 ったさわやかな 風 と ゆったりとした 道 行 を 楽 し みながら また 周 囲 の 景 色 を 楽 しみながらしばらく 自 然 の 空 気 を 満 喫 して 下 さ い ヤマボウシ 52
55 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 そして 手 の 届 くような 所 にヤマボウシが 見 えます ヤマボウシは 5 6 月 頃 白 く 大 きな 花 をたくさんつけますので 良 く 目 立 ちます しかし 花 のよ うに 見 える 白 いところは 実 は 総 苞 といって 花 ではありません ほんとうの 花 は 中 心 のほうに 集 まっていますので 良 く 観 察 して 下 さい 秋 には 赤 い 実 をつ け 食 べるととてもおいしく この 実 を 見 つけることが 山 歩 きの 一 つの 楽 しみ となります また 紅 葉 も 美 しく 秋 の 山 には 無 くてはならない 存 在 で 船 通 山 のブナ 林 の 中 で 代 表 的 な 樹 と 言 って 良 いでしょう ヤマボウシの 名 は 頭 状 の 花 序 を 僧 兵 の 頭 に 総 苞 片 を 白 い 頭 巾 に 見 立 てたという 説 があります 尾 根 を 曲 がると 少 し 大 きなブナが 目 に 入 ります 谷 側 に 倒 れそうで 倒 れない しっかりと 根 を 張 っています 谷 の 方 に 水 路 が 崩 壊 しないために 切 らずに 残 さ れたのかも 知 れません そんなことを 想 像 してみるのもいいと 思 います この ブナにまとわりつくように 絡 まっているのがツルアジサイです 花 は ヤマア ジサイに 似 ています よくイワガラミと 間 違 われますが 装 飾 花 を 見 るとその 違 いに 気 づきます 船 通 山 の 鳥 ここまで たくさんの 野 鳥 の 声 を 聞 かれたと 思 いますが この 辺 り 一 帯 は 県 下 でも 屈 指 の 森 林 性 の 野 鳥 の 宝 庫 で 約 70 種 が 生 息 しています 中 でも 春 から 初 夏 にかけては 野 鳥 たちの 繁 殖 期 で あちこちで 美 しいさえずりが 聞 かれます 時 に 美 しい 鳥 に 遭 遇 することもあります 鳥 のさえずりにはいくつかの 意 味 があるといわれています また さえずり に 対 して 地 鳴 きと 呼 ばれている 鳴 き 声 もあります この 2 つはおおざっぱに 分 けると さえずりは 人 間 の 歌 に 相 当 し 地 鳴 きは 合 図 に 相 当 するものといわ れています さえずりは 繁 殖 期 に 聞 かれる 鳴 き 声 でもあります 例 えば ウグ イスの ホーホケキョ はさえずりであり チャッチャッ は 地 鳴 きです たくさんの 野 鳥 を 見 かけても 名 前 が 分 からないのでつまらないと 思 う 人 に は 姿 とは 別 に 鳴 き 声 を 記 録 することをおすすめします 野 鳥 は 種 類 により 鳴 き 声 も 大 変 違 い それぞれの 特 徴 をもっています 特 に 繁 殖 期 のさえずりは 地 鳴 きの 判 別 のむずかしさに 比 べれば 数 倍 もやさしいものです このさえずりを 覚 えるため よく 人 の 声 におきかえて 覚 えることがあります が これを 聞 きなし といいます 一 般 的 な 聞 きなしは 次 表 の 通 りですが 皆 さんも 自 分 なりの 聞 きなしを 作 って 鳴 き 声 を 覚 えておきましょう 53
56 ツルアジサイとイワガラミ どちらもユキノシタの 仲 間 で 花 はいずれもよく 似 ていますが ツルアジサ イの 装 飾 花 の 萼 片 は 普 通 4 個 で イワガラミの 装 飾 花 の 萼 片 は 1 個 ですので 花 を 見 ればその 違 いがよくわかります また 葉 っぱをよく 見 てみると 周 囲 の 鋸 歯 の 違 いが 解 ります ツルアジサイは 葉 の 鋸 歯 が 片 側 30 個 以 上 と 小 さ いのに 対 し イワガラミは 片 側 20 個 以 下 と 少 なく もむと 青 臭 いのが 特 徴 です 冬 には 冬 芽 と 葉 っぱが 落 ちた 跡 を 見 てみましょう 冬 芽 は 細 長 く 葉 痕 が 三 日 月 形 なのがツルアジサイ 卵 形 で 葉 痕 が 逆 三 角 形 なのがイワガラミで す その 他 樹 皮 や 葉 脈 なども 細 かく 観 察 するとその 違 いがわかりますので 観 察 してみましょう 54
57 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 ツルアジサイ イワガラミ 横 手 道 を 行 く この 谷 を 回 り 込 むと 登 山 道 の 上 にブナ 林 が 広 がります ブナの 白 い 木 肌 と まっすぐ 上 に 伸 びた 幹 に 木 々を 取 巻 く 低 木 や 笹 が きれいなブナ 林 の 典 型 を 見 せています 春 の 芽 吹 き 新 緑 の 色 夏 の 濃 い 緑 色 秋 の 落 葉 そして 冬 に は 厳 しい 自 然 の 中 で 育 つ 木 のたくましさを 見 せてくれます 周 りをエゾユズリハやハイイヌガヤ チャボガヤ ツルシキミなどの 常 緑 樹 ムシカリやダイセンミツバツツジ ウスギヨウラク ミヤマガマズミ クロモ ジなどの 低 木 さらに ナナカマドやリョウブ ハウチワカエデ 等 の 中 高 木 が 見 えます ここから 見 えるブナ 林 は 私 たちにひと 時 の 心 の 安 らぎを 与 えてく れます ここ 船 通 山 は 人 の 手 の 加 わった 自 然 林 ですが 山 の 木 々による 水 を 保 つ 能 力 洪 水 や 土 砂 崩 れを 防 ぐ 働 きをよく 見 せています 町 の 中 のいろいろなとこ ろで 災 害 が 起 こるほどの 大 雨 の 年 でも ここ 船 通 山 ではほとんど 災 害 はありま せんでした ただ 台 風 や 大 雪 には さすがに 大 木 となりますと 倒 れたり 枝 が 折 れたりしてその 周 辺 の 環 境 が 変 わり 植 生 が 変 わることがあり 大 きな 自 然 の 力 を 感 じさせます ここでブナについて 勉 強 しま しょう 落 葉 広 葉 樹 林 の 天 然 林 の 代 表 ともいえる 森 林 がブナの 林 です ブナは 涼 しい 土 地 に 多 い 樹 木 ですから 西 日 本 の 低 地 で は 夏 の 暑 さに 耐 え 切 れず 生 き ていけません 船 通 山 をはじめ 吾 妻 山 三 瓶 山 安 蔵 寺 山 など ブナ 林 55
58 の 高 地 にわずかに 残 っています どうしてこんな 山 の 上 だけにポツンポツンと 残 っているのでしょうか 今 から 2 万 年 前 地 球 がずっと 寒 かった 時 代 がありました ナウマンゾウ が 生 きていた 時 代 です ブナは この 頃 には 九 州 や 四 国 の 低 地 にまで 下 がって はえていたようです やがて 気 候 が 温 暖 になってくるにつれ ブナは 山 に 登 っ て 生 き 延 びました 今 かろうじて 船 通 山 などの 山 々の 高 地 に 残 っているブナは こうした 歴 史 の 生 き 証 人 であり 大 切 にしなければならないことが 分 かっても らえると 思 います よく 調 べてみると ブナ 林 といっても 場 所 によってずいぶん 違 って 見 えま す ブナ 林 だけではありませんが 森 で 一 番 勢 力 の 強 い 樹 種 は 何 か 他 にどう いう 種 類 の 草 本 が 生 えているかということで 森 の 単 位 で 名 前 を 付 けます ブ ナ 林 の 場 合 日 本 海 側 ブナ 林 と 太 平 洋 側 ブナ 林 とは 種 類 の 組 み 合 わせが はっ きり 違 っていることが 知 られています 日 本 海 側 のブナ 林 は チシマザサ ハ イイヌガヤ エゾユズリハ オオバクロモジなどが 出 てくることが 特 徴 です 太 平 洋 側 のブナ 林 は スズタケーブナ 林 と 呼 ばれ スズタケ ミヤコザサ コ ハウチワカエデ シロモジ クロモジ タンナサワフタギなどが 優 先 しています 近 年 日 本 中 のブナ 林 が 詳 しく 調 べられ 日 本 海 側 に 3 つ 太 平 洋 側 に 4 つの 型 のブナ 林 があることがわかっています 船 通 山 のブナ 林 は 高 木 層 はミズナラ ウリハダカエデ ハウチワカエデ オオオイタヤメイゲツ クマシデ ホオノキ ナツツバキなどが 混 在 し 亜 高 木 にリョウブ ナツツバキ アズキナシ ヤマボウシなど 低 木 には クロモ ジが 圧 倒 的 に 多 く 他 にムシカリ タンナサワフタギ ヒメモチ エゾユズリ ハ ハイイヌツゲ アテツマンサクなど 草 本 には オオカニコウモリ チュ ウゴクザサ チゴユリ ミヤマカタバミ ユキザ サ サンインスミレサイ シン サンヨウブシ ツ クバネソウ オクノカン スゲ クサソテツなど 多 くの 種 類 が 見 られます タンナサワフタギやムシ カリは 太 平 洋 側 のブナ 林 に 多 く エゾユズリハや ムシカリ(オオカメノキ) ハイイヌガヤは 日 本 海 側 56
59 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 のブナ 林 を 特 徴 づける 常 緑 の 低 木 ですが ここでは これらの 低 木 がみなあら われています 船 通 山 のブナ 林 は このように 日 本 海 側 のブナ 林 を 特 徴 づける 草 本 や 低 木 が あるかと 思 うと 太 平 洋 側 ブナ 林 を 特 徴 づけるものも 見 られ 両 方 の 型 の 移 行 帯 と 考 えられますが 低 木 層 にクロモジが 優 先 していることから 太 平 洋 型 ブ ナ 林 の 性 格 をもつ 日 本 海 型 ブナ 林 ブナークロモジ 群 集 と 単 位 づけられてい ます ブナは 日 本 固 有 の 植 物 でもあり フジミドリシジミ ( チョウ ) をはじめと してブナ 林 だけに 生 息 する 生 物 もたくさんいます ブナの 木 陰 で 疲 れた 体 を 休 めるひと 時 ブナのたどってきた 道 を 思 ってみて 下 さい ここから 尾 根 をぐるりとまわりもう 一 つの 谷 に 出 ます この 谷 には 一 年 を 通 じて 水 が 流 れています 上 を 見 ると 石 積 みが 見 えます 防 災 のためと 思 わ れますが 鉄 穴 流 しを 行 うために 水 を 溜 める 目 的 で 作 られたようであります ここでは 石 の 下 などにブチサンショウウオをときどき 見 ることができます ここで 水 を 補 給 して 登 りましょう この 辺 りで 今 まで 上 に 見 上 げてい たホオノキがよく 見 えます 灰 白 色 の すべすべしたはだをもち 20cm 以 上 もあるよく 広 がった 大 きな 葉 が 特 徴 的 です 5 6 月 頃 には 枝 先 に 香 りのよいモクレンに 似 た 大 きな 白 い 花 をつけるので 遠 くからでもよく 目 立 ち ます 古 くから 食 物 を 包 む 柏 葉 として 利 用 されており 今 でも 柏 モチをホオ の 葉 で 包 んでいる 地 方 もあります 材 は 柔 らかく 加 工 しやすいので 建 具 材 として 使 われる 他 箱 材 製 図 版 ゲ タの 歯 ピアノの 鍵 板 そして 版 画 の 板 などに 使 われます 同 じような 白 く 大 きな 樹 の 花 にコブシとタムシバがあります ホオノキより かなり 早 く 木 々の 新 しい 芽 吹 きがやっと 始 まった 頃 にぽっかりと 山 肌 に 白 い 大 きな 花 を 浮 かび 上 がらせ 人 目 をひきつけます コブシという 名 は 集 合 果 が 握 りこぶしに 似 ているからといわれています コブシの 蕾 に 太 陽 の 光 が 当 たると 大 きくふくらみ この 間 から 白 い 花 びらを 57
60 のぞかせます この 時 花 びらの 先 は 必 ず 北 をさします これは 太 陽 のあたる 南 側 が 暖 められて 北 側 より 早 く 成 長 しふくらむため 先 端 は 北 をさすことに なるわけです つまり コ ブシの 花 の 咲 き 始 めを 見 れ ば どちらが 北 でどちらが 南 かすぐわかります この ような 植 物 を 方 角 指 標 植 物 といいます よく 似 たタムシバとの 区 別 はなかなかむずかしいと ころがありますが コブシ タムシバ は 開 花 と 同 時 に 小 型 の 葉 が 一 個 花 のすぐ 下 からでます その 他 葉 の 形 や 花 芽 の 形 も 違 いますので よく 観 察 してみましょう ツルシキミとカラスシキミ 低 木 の 中 にツルシキミが 良 く 目 につきます ツルシキミは ミカン 科 のなか まで 幹 が 地 を 這 うのが 特 徴 で ツルシキミと 名 づけられています 葉 は 互 生 で 長 楕 円 形 をし 先 は 鈍 く 春 4 5 月 円 錐 花 序 をだし 香 りのある 白 い 花 を 多 数 つけ 実 は 真 冬 の 12 2 月 に 赤 く 熟 します このツルシキミに 混 じって 葉 の 先 がとがって 長 いくさび 形 の 葉 があるの が 確 認 されます これがカラスシキミです カラスシキミは ジンチョウゲ 科 のなかまで 花 は 白 く ツルシキミより 少 し 遅 れた 6 月 頃 新 梢 の 先 に 数 個 頭 上 につけます が 実 は 夏 に 赤 く 熟 し てしまいます この 赤 く 熟 した 実 がツルシキ ミに 似 ているのでカラ スシキミと 名 付 けられ ています このように 植 物 の ツルシキミ 58
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62 ニイニイゼミ アブラゼミ ひげ ヒグラシ ひげ ミンミンゼミ ひげ ツクツクボウシ ひげ 1 オス メス 横 手 道 から 愛 宕 道 へ ここからジグザクの 愛 宕 道 での 登 りになります 植 生 は ブナ ミズナラを 中 心 とした 林 となり イタヤカエデ ヤマザクラ ナツツバキが 彩 りを 添 えて くれます ここにミズメという 木 があります まだ 小 さくて 解 りにくいかもしれませ んが さがしてみましょう ミズメはカバノキの 仲 間 で その 特 徴 から ヨグ ソミネバリという 別 名 をもっています ミズメという 名 前 は 樹 皮 を 傷 つける と 水 のような 樹 液 がでることからつけられましたが この 臭 いが 今 で 言 うとサ ロメチールの 臭 いがするため このような 別 名 を 持 つようになったのです 実 際 にどんな 匂 いがするか 試 してみましょう また 登 山 道 沿 いに 大 きな 木 も 見 ることができますので 探 して 見 ましょう 登 るにつれて 木 の 高 さが 低 くなっているのに 気 が 付 きます 少 しずつ 稜 線 に 近 づいてきているため 風 の 影 響 を 受 けて 高 くならないのです さらに 今 ま では 高 木 の 下 で 頑 張 っていたナツツバキの 大 きいのに 気 がつくはずです 周 り の 木 が 大 きくならないため 太 陽 の 光 を 充 分 に 受 けているためだと 思 います ま た ブナもずんぐりとした 大 きな 木 が 見 えてきますが 切 られずに 残 されたも のだと 思 われます 足 元 にはハバヤマボクチ( 方 言 名 ほうこ 若 葉 はよもぎのかわり に 餅 に 入 れる ) サンインスミレ サイシンや タチツボスミレ ミ ヤマカタバミ チゴユリ ユキザ サやコバノフユイチゴを 見 ること ができます 第 10 節 腹 板 第 10 節 腹 板 オスメスのちがい サンインスミレサイシン 60
63 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 ゆりかご 作 りの 名 人 新 緑 の 頃 登 山 道 を 歩 いていると 若 葉 がきれいに 葉 巻 タバコのようにまる くなったものを 見 つけます なんだと 思 いますか これをぐるぐるともとにも どしてみると 小 さな 卵 を 発 見 します そう これがオトシブミのゆりかごです オトシブミという 名 は このゆりかごの 形 が 昔 の 巻 紙 に 書 かれた 手 紙 に 似 て いることから 落 とし 文 と 呼 ばれるようになったものです ゆりかごを 作 るの はメスで 1cm にも 満 たない 小 さな 虫 が 1 枚 の 葉 っぱを 巻 いて 作 るさまは 感 動 的 でもあります 1 つのゆりかごには 1 個 の 卵 を 産 みつけるのですが たっ た 一 つ 産 むために 何 時 間 もかけてゆりかご 作 りの 重 労 働 をするのです この ゆりかごは 名 前 のとおり 卵 や 幼 虫 の 住 みかとなるだけではなく 幼 虫 の 食 糧 に もなり 幼 虫 はこの 中 でサナギになって 羽 化 するとここから 出 てくるわけです オトシブミの 種 類 によって 使 う 葉 の 種 類 や 作 り 方 の 細 かい 点 は 違 うようで すが 基 本 的 な 方 法 は 共 通 しています まず メスは 葉 の 上 を 1 枚 1 枚 歩 き 回 っ て ゆりかごにする 葉 を 決 めます 次 に その 葉 の 上 を 何 度 も 歩 き 回 りながら 葉 の 点 検 をしたり 大 きさを 図 ったりします そして 葉 をしおれさせるために 葉 の 根 元 近 くに 切 れ 込 みをいれ 何 箇 所 も 噛 み 跡 をつけます 葉 の 真 中 の 葉 脈 は 傷 をつけて 折 れ 曲 がりやすくします そして 主 脈 のすぐ 脇 を 真 中 にして 縦 に 2 つ 折 にし 先 の 方 から 2 枚 重 ねのまま 巻 きはじめます 葉 っぱの 縁 も ちゃんと 内 側 に 巻 き 込 むのですからたいしたものです 少 し 巻 いたところで 穴 を 開 け 卵 を 産 み 付 けると 最 後 まで 巻 きます そこで これがとけないように 最 後 に 残 った 部 分 をそり 返 し 巻 きが 戻 らなくなると 出 来 上 がりです このま までいるものと 下 に 落 としてしまうものいろいろです 巻 き 方 も 右 左 色 々 で 決 まってはいないようですのでよく 観 察 してみましょう ヒメクロオトシブミのゆりかごのつくりかた 両 側 を 大 あごでか み 切 る 主 脈 を 残 すため 葉 は 枯 れな い 葉 のうら 側 にかみ 傷 をつけ 巻 きや すいようにする 2 回 ほど 巻 いた 所 で 口 で 穴 を 開 け なかに1 個 卵 を 産 む ゆりかごが 解 けな いよう 葉 の 縁 を 内 側 に 入 れる 巻 き 終 わってから 切 り 落 とす 種 類 も ある 61
64 愛 宕 道 の 途 中 大 きなツタウルシを 見 ることができます 木 にからみついて まるでこの 木 の 枝 のように 枝 をだしています このように 大 きくなると 枝 を 広 げるのが 特 徴 で 他 のツル 性 植 物 との 大 きな 違 いともいえます このツタウルシ は ラッコールという 漆 成 分 を 含 んでお り 触 れるとひどくかぶれますので 注 意 が 必 要 です ツタウルシの 名 前 は ツタに 似 たウルシという 意 味 で 幼 木 の 葉 はツ タによく 似 て 粗 い 鋸 葉 があります 大 きくなるとそれがなくなり 全 縁 の 葉 とな ります この 葉 の 紅 葉 はきれいで つい とりたくなりますが かぶれる 恐 れがあ りますので 十 分 に 注 意 しましょう また 登 山 道 脇 にも 幼 木 がたくさんありますの で 気 をつけて 観 察 しましょう ツタウルシ 秋 の 味 覚 春 先 の 山 菜 採 りにならんで 山 の 楽 しみに 秋 の 木 の 実 きのこの 収 穫 があり ます サルナシ(どうらん) マツブサ(まつがぶ)ヤマボウシ(おつき) ミヤマ ガマズミ(かめがら) アケビ ヤマブドウ 等 の 実 は そのまま 食 べるのもお いしいものですが なんと 言 っても 種 々のお 酒 に 漬 け 込 んで 自 家 製 の 果 実 種 を 楽 しむのが 一 番 です 果 実 酒 には ハイイヌガヤ(へんだー)やカマツカ 等 の 実 も 利 用 されます また クリをはじめ ブナの 実 トチの 実 などの 秋 の 木 の 実 もそれぞれに 楽 しみの 一 つです ただし トチの 実 は しっかりあく 抜 きをすることが 必 要 で す 変 わったところでは オニグルミの 実 は クルミに 似 ておいしくいただく ことができます 木 の 実 とならんで 家 族 で 楽 しめるのがきのこ 狩 りです きのこといえば お 店 で 売 っているシイタケやシメジ あるいは 毒 きのこのイメージを 思 い 浮 べる 人 がいるかもしれませんが この 機 会 にきのこについて 勉 強 しておきましょう きのこの 体 は 根 茎 葉 の 区 別 がなく カビと 同 じ 菌 糸 でできています 菌 糸 はクモの 糸 のようで 細 胞 が 糸 のように 細 長 くつながったものです 62
65 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 植 物 は 根 から 土 中 の 水 や 養 分 をとり 葉 で 光 合 成 してでん 粉 をつくりますが きのこは 葉 緑 素 をもっていないため 自 分 で 養 分 をつくることができません そのため 菌 糸 が 栄 養 となるものに 広 がり その 養 分 をとって 育 ちます 光 合 成 しないので 育 つには 日 光 は 必 要 ありません 菌 糸 は 枯 れ 木 落 ち 葉 など を 栄 養 にして 適 当 な 水 分 と 湿 度 があればどんどん 広 がります このように きのこは 森 の 中 の 植 物 の 残 骸 や 動 物 の 死 骸 を 腐 らせ きれいに 分 解 する 重 要 な 働 きをしています きのこと 緑 色 植 物 の 違 い きのこ 光 合 成 できない 葉 緑 体 をもたない かさ 直 射 日 光 を 必 要 としない 葉 緑 色 植 物 花 光 合 成 する 実 葉 緑 体 をもつ 日 光 光 のエネルギーを 利 用 して 炭 酸 ガスと 水 から 炭 水 化 物 である 有 機 物 を 合 成 する 花 が 咲 かず 胞 子 でふえる 茎 ひだ 胞 子 茎 花 が 咲 き 種 子 でふえる 菌 糸 根 やがてちょっとした 広 場 に 着 きます ここに 大 きなブナがあります 樹 齢 は いくらでしょうか 風 雪 に 耐 えて かなりの 年 月 を 数 えています 近 くに 大 きなナツツバキがあります これまでもたくさんのナツツバキの 樹 を 見 てきたと 思 います ナツツバキは その 名 のとおり 夏 に 5 7cm くら いの 白 いツバキに 似 た 花 を 付 けます 別 名 シャラノキとも 呼 ばれ 仏 教 の 聖 樹 である 沙 羅 双 樹 としてよく 寺 院 などに 植 えられていたようで 時 々 大 木 が 残 っ ているところもあります 幹 の 肌 はつるつるして 特 長 があり 庭 木 のサルスベ リ( 百 日 紅 )に 似 ていることから サルスベリと 呼 ばれることもあります 大 木 になると 赤 褐 色 の 皮 が 薄 くはがれ すべすべした 肌 をしてくるので 良 く 目 立 ちます 材 質 は 堅 く 床 柱 彫 刻 などに 用 いられ 上 質 の 炭 の 材 料 としても よく 使 われました 63
66 この 肌 とよく 似 ている 樹 が 見 えます 樹 の 肌 だけみるとそっくりなのがリョ ウブという 樹 です リョウブは 樹 皮 は 茶 褐 色 なのですが 古 い 樹 になると 不 規 則 な 薄 片 となって 剥 がれ 落 ち まだら 模 様 になり ナツツバキの 樹 皮 によく 似 てきます 花 は 夏 に 10 20cm の 総 状 花 序 を 出 し 白 い 花 を 多 数 つけ ます また 葉 は 枝 先 にまとまってつけるなど よく 観 察 すれば ナツツバキ とリョウブの 違 いが 良 く 分 かりますので じっくり 見 てみましょう また ナガバモミジイチゴ( 方 言 名 さがりいちご すだれいちご)を 見 るこ とができます これは 日 本 特 産 で 初 夏 運 がよければ 黄 色 のとてもおいしい 果 実 を 食 べることができるでしょう もう 少 しで 鳥 上 滝 コースと 合 流 しますが 低 木 が 多 くなります ツノハシバ ミ タニウツギ タンナサワフタギなどが 高 木 に 替 わり 多 くなります 左 側 にヤマブドウが 見 えます 滝 のコースでも 尾 根 の 少 し 下 で 見 ることができ ます ここでも 尾 根 の 下 で しっかり 風 を 避 け 日 当 たりのよいちょっと 湿 った 場 所 を 選 んで 生 育 しています つる 性 の 植 物 は 林 の 縁 に 生 育 するので すが ここら 辺 りが 林 とかん 木 群 との 境 界 になるのかもしれませんね 合 流 点 近 くになると リョウブ ナナカマド カマツカ ダイセンヤナギな どに 変 わってきます そして 亀 石 コースと 鳥 上 滝 コースとの 合 流 です 春 には 登 山 道 に 沿 ってカタクリが 春 の 光 を 浴 びて 咲 き 誇 っています ここから 頂 上 ま ではわずかです ここから 頂 上 までは 鳥 上 滝 コースで 紹 介 しています リョウブ ナツツバキ 64
67 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 万 葉 集 の 中 に 読 まれている 花 たちの 中 に ここ 船 通 山 でも 見 られる 花 が 多 く あります その 代 表 的 なものがカタクリで や そ お と め て ら ゐ かた か ご もののふの 八 十 少 女 らが 汲 みまがふ 寺 井 の 上 の 堅 香 子 の 花 と 詠 われています ( 堅 香 子 がカタクリのこと ) 以 下 抜 粋 してみますと アセビ カツラ カエデ ヤマグワ クリ お あ し び た お 磯 の 上 に 生 ふる 馬 酔 木 を 手 折 らめど 見 すべき 君 がありと 言 わなくに も み ぢ つきひと 黄 葉 する 時 になるらし 月 人 の 桂 の 枝 の 色 づくを 見 れば や ど も み か へ る て いも わが 屋 戸 に 黄 変 つ 鶏 冠 木 見 るごとに 妹 を 懸 けつつ 恋 いぬ 日 はなし な きぬ たらちねの 母 がその 業 る 桑 すらに 願 へば 衣 に 着 るといふものを みつぐり な か さらし ゐ かよ 三 栗 の 那 賀 に 向 かへる 曝 井 の 絶 えず 通 はむそこに 妻 もが ヤマザクラ 春 雨 に 争 いかねて 吾 が 屋 前 の 桜 の 花 は 咲 き 始 めにけり ゆ ゐ ま だ い じ や ナツツバキ このゆゑに 維 摩 大 士 は 玉 体 を 方 丈 に 疾 ましめ のうにん こんよう さうじゅ かく 釈 迦 能 仁 は 金 容 を 雙 樹 に 掩 したまえり ケヤキ ナデシコ ホオノキ ユズリハ は つ せ ゆ に は 長 谷 の 五 百 槻 が 下 に 吾 が 隠 せる 妻 茜 さし 照 れる 月 夜 に 人 見 てむかも なでしこ 野 辺 見 れば 石 竹 の 花 咲 きにけり 吾 が 待 つ 秋 は 近 づくらしも せ こ ほ ほ が し は あお きぬがさ わが 背 子 が 捧 げて 持 てる 保 宝 葉 あたかも 似 るか 青 き 蓋 いにしへ ゆ ず る は み ゐ 古 に 恋 ふる 鳥 かも 弓 絃 葉 の 御 井 の 上 より 鳴 きわたり 行 く などがあげられます その 他 には マツ ツツジ スゲ スミレ ヌルデ ニ レ マユミなどもあります 万 葉 時 代 の 植 物 の 呼 び 名 にはいろいろありますので その 解 釈 によっては まだまだあげることができるでしょう たとえばアジサイは 今 のような 園 芸 種 ではなく ガクアジサイかヤマアジサイなのでしょうか また あづさ( 梓 ) とは 弓 の 材 料 とすればミズメであろうとか 桜 はヤマザクラのこととか 拾 い 上 げればいくらでもあります 少 し 紐 解 いてみてはいかがでしょうか 65
68 最 後 に 船 通 山 の 四 季 について 簡 単 に 説 明 しましょう 春 早 春 雪 解 けの 沢 沿 いを 歩 くと 残 雪 の 中 から 新 しい 芽 吹 きが 感 じられ アテツマンサクやキブシ クロモジなどの 黄 色 い 花 がわ れ 先 にと 咲 き 始 めます 春 の 日 差 しが 強 くなるころ カタクリが 芽 を 出 し 4 月 下 旬 から 5 月 初 旬 に 薄 紫 色 の 可 憐 な 花 を 咲 かせ 私 たちの 目 を 楽 しませてくれます そして こ の 頃 からタムシバやヤマザクラ ムシカリ タニウツギ ヤマボウシなど 春 の 花 が 盛 りとなるとともに 美 しい 芽 吹 きを 楽 しむことができます 中 でも 美 しいのがイタヤカエデでしょうか ミズナラも 美 しい 白 い 色 に 見 えます 芽 吹 きの 色 でその 樹 種 が 分 かり 頂 上 からの 眺 めは 美 しいコントラストを 見 せてく れます 春 の 終 わりには 緑 の 濃 淡 で 登 山 者 の 目 を 楽 しませてくます また 小 鳥 のさえずりも 楽 しく たいくつしない 春 の 船 通 山 です 夏 春 の 終 わりから 夏 の 初 めには ハクウンボク ナツツバキ ミ ズキなどが 白 い 花 を 見 せ 緑 色 と 良 く 調 和 してきます ひらひら と 華 麗 な 舞 いを 見 せるアサギマダラも 良 いでしょう そして 緑 が 色 濃 く 染 まった 木 々と 渓 流 のせせらぎがひと 時 の 清 涼 感 を 与 えてくれます 真 夏 の 一 日 頂 上 は 神 話 の 世 界 を 感 じさせる 行 事 があります 毎 年 7 月 せんようさい 28 日 に 開 催 される 宣 揚 祭 です この 日 は 仁 多 と 日 野 の 神 主 が 一 同 に 集 い 神 事 が 行 われ 頂 上 は 100 人 を 超 える 人 でいっぱいになります 秋 滝 コースからの 尾 根 部 では 足 元 に 白 い 小 さな 花 ウメバチソ ウが 咲 き 一 面 に 広 がります そして 一 足 先 に 木 々が 色 づき 秋 色 が 濃 くなってきます 赤 色 に 染 まるカエデや 黄 色 のクロモジ そして 少 しずつ 枯 れ 葉 色 になっていきます 落 ち 葉 を 踏 みしめ 登 る 頃 は 木 枯 らしが 吹 く 頃 でしょうか カサカサと 音 を 鳴 らして 歩 くと 一 抹 の 寂 しさを 感 じ ますが これが 晩 秋 というものでしょう しかし 落 ち 葉 で 木 を 感 じ 葉 の 落 ちた 跡 を 見 ればもう 来 春 の 準 備 ができているのが 確 認 でき 自 然 のたくましさ を 感 じさせてくれます 66
69 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 冬 一 面 の 雪 景 色 となりますが 頂 上 は 吹 きさらしとなるため 少 々 の 雪 では 積 もりません 冬 晴 れの 澄 んだピーンと 張 った 空 気 の 中 で 見 る 初 日 の 出 は 最 高 です ここでも 360 度 のパノラマが 私 たちの 目 を 楽 しませてくれます 木 々たちは もうすっかり 春 の 準 備 を 整 え ムシカリもク ロモジも 花 芽 をしっかり 膨 らませ キブシはすでに 花 穂 を 出 し 春 の 日 差 しを 待 っています 終 わりに 船 通 山 の 自 然 の 一 端 を 紹 介 しましたが いかがでしたでしょうか ここに 生 息 する 植 物 や 動 物 たちが 自 然 のなかで 森 の 働 きにかかわり それがどのように 人 間 の 生 活 の 結 びついているのかもう 一 度 考 えてみましょう 1. 森 の 経 済 的 役 割 りがあります 2. 二 酸 化 炭 素 を 吸 収 する 働 きもあります 3. 気 候 をやわらげる 働 きをしています 4. 風 を 防 ぐ 働 きをしています 5. 洪 水 や 土 砂 崩 れを 防 ぐ 働 きをしています 6. 音 を 防 ぐ 働 きもしています 7. 酸 素 の 生 産 工 場 です 8. レクレーションの 場 です 9. 動 物 のすみかです ササユリ このような 自 然 観 察 で 学 んで 欲 しいのは この 世 界 には 生 き 物 がいっぱい いる という 事 実 です 1 種 類 の 生 き 物 をとっても その 働 きは 複 雑 で 多 面 的 なのに 生 き 物 の 種 類 は 何 百 万 種 とあるのです 生 き 物 たちはそれぞれ 生 産 者 捕 食 者 分 解 者 となり お 互 いに 複 雑 にからみあって 一 つの 世 界 生 態 系 をつ くりあげています 生 き 物 の 個 性 の 違 いとか 相 互 関 係 とか 長 い 歴 史 をかけてでき 上 がってきたと いう 現 実 の 自 然 界 の 複 雑 さ 多 様 さが 少 しでも 理 解 していただければ 幸 いです また ここ 船 通 山 の 自 然 大 きな 自 然 界 の 中 のたった 一 つの 例 なのですが ここにだけしかないかけがえのない 自 然 なのです この 自 然 を 守 ろうとしてい る 人 たちがいることを 理 解 し 自 分 たちに 何 ができるか 何 かすることはない だろうかと 興 味 を 持 っていただければと 思 います 67
70 観 察 記 録 年 月 日 曜 日 天 気 観 察 記 録 年 月 日 曜 日 天 気 68
71 比 婆 道 後 帝 釈 国 定 公 園 船 通 山 観 察 記 録 年 月 日 曜 日 天 気 観 察 記 録 年 月 日 曜 日 天 気 69
72 色 をつけてみよう カタクリ 70
73 編 集 後 記 今 回 の 船 通 山 自 然 観 察 モデルコースガイドブックは 昭 和 61 年 に 作 成 したガイドブックの 改 訂 版 です 再 編 に 伴 い 亀 石 コースも 新 たに 追 加 したことで 山 全 体 の 魅 力 をお 伝 えできるガイドブックに 仕 上 がったと 思 います しかしながら 四 季 折 々の 自 然 を 楽 しませて くれる 船 通 山 には まだまだ 伝 えきれない 自 然 がたくさんあります また 山 の 植 生 やコースの 状 況 も 時 と 共 に 変 わっていくと 思 われま す 実 際 に 歩 いていただいてお 気 づきになった 点 やご 意 見 などを 是 非 お 聞 かせ 下 さい なお この 改 訂 版 ガイドブックの 作 成 にあたっては 横 田 山 の 会 に 執 筆 いただきました その 他 多 くの 関 係 者 の 方 にご 協 力 いただき 完 成 しましたことを 紙 上 をお 借 りして 厚 くお 礼 申 し 上 げます 参 考 引 用 文 献 船 通 山 自 然 観 察 ガイドブック( 初 版 ) 横 田 町 史 危 険 生 物 万 葉 の 植 物 たたら 製 鉄 の 手 びき 鉄 の 道 文 化 圏 推 進 協 議 会 平 成 20 年 3 月 改 訂 版 発 行 編 集 発 行 島 根 県 環 境 生 活 部 自 然 環 境 課 電 話 (0852) 印 刷 渡 部 印 刷 株 式 会 社 71
74 アイノミドリシジミ 29 アカマツ 36 アカモノ 34 アキアカネ 38 アキオサムシ 22 アキグミ 36 アキニレ 15 アキノキリンソウ 36 アケビ アサギマダラ 29 アシウスギ ( ウラスギ ) 36 アシナガバチ 8 アズキナシ 56 アセビ アテツマンサク アブラゼミ 59 アブラチャン 17 アリ 46 アワブキ 22 アワフキ 27 アントシアン 31 石 割 欅 (けやき) 25 イズモマイマイ 49 イタドリ 14 イタヤカエデ イチイ イッポンシメジ 11 イロハモミジ 31 イワガラミ ウグイス 53 ウスギヨウラク 55 ウツギ ウメバチソウ 36 ウラクロシジミ 16 ウラベニホテイシメジ 11 ウリカエデ 31 ウリノキ ウリハダカエデ ウワバミソウ ( たきな ) エゾカタビロオサムシ 22 エゾゼミ 59 エゾユズリハ エゾミドリシジミ 29 エライオソーム 40 エルモンヒラタカゲロウ 19 エンゴサク 42 エンレイソウ オオイタヤメイゲツ オオオサムシ 22 オオカニコウモリ オオサンショウウオ ( はんざき ) 26 オオナミギセル 49 オオバクロモジ 56 オカタツナミソウ 42 オクノカンスゲ オクモミジハグマ 23 オサムシ 22 オトシブミ オニグルミ オヒョウ カエデ 65 カキシメジ 11 ガクアジサイ 33 カゲロウ 19 カタクリ カツラ カニムシ 46 カマツカ 索 引 カミキリムシ 28 カメムシ 27 カラスシキミ カラスシジミ 15 カロチノイド 31 カワラナデシコ 38 鉄 穴 ( かんな ) 流 し 12 ガンクビソウ 52 カンスゲ キバナアキギリ ( ことじそう ) 21 キブシ キュウシュウクロナガオサムシ 22 クサウラベニタケ 11 クサソテツ ( こごみ ) クスノキ 16 クマシデ クマノミズキ クリ クルマバソウ 43 クロナガオサムシ 22 クロヒカゲ 28 クロモジ ケヤキ コアジサイ ゴギ ( コギ ) 18 コシアブラ ( バカノキ ) コハウチワカエデ コバノフユイチゴ コブシ ゴマギ コマユミ 37 コミネカエデ 31 ササユリ ササラダニ 46 ザトウムシ 46 サルナシ ( どうらん ) サワグルミ サンインシロカネソウ サンインスミレサイシン サンイントリカブト 21 サンインマイマイ 49 サンヨウブシ シイタケ シオデ シシウド 21 シナノキ ( やまがき ) 22 シマトビケラ 19 ジョウザンミドリシジミ 29 シラネセンキュウ 51 シロモジ 56 ススキ 14 スズタケ 56 スズメバチ 8 スプリング エフェメラル 41 セスジヒメハナカミキリ 28 ゾウムシ 28 ソデ 群 落 14 ソバナ 48 ソヨゴ 34 ダイスギ 36 ダイセンニシキマイマイ 49 ダイセンミツバツツジ ダイセンヤナギ たたら 12 タチシオデ タチツボスミレ タニイソギ 16 タニウツギ
75 玉 鋼 (はがね) 12 タムシバ タラノキ ダンコウバイ タンナサワフタギ チゴユリ チシマザサ 56 チドリノキ チビギセル 49 チャイロヒメハナカミキリ 28 チャボガヤ チャルメルソウ 43 チュウゴクザサ ツキノワグマ 15 ツキヨタケ 11 ツクバネソウ ツタウルシ ツツドリ 21 ツノハシバミ ツルアジサイ ツルシキミ テングタケ 11 テンナンショウ 10 トキワイカリソウ 52 トチノキ トビケラ 19 トビムシ 46 トリカブト ドロムシ 19 ナガバモミジイチゴ 64 ナツツバキ ナツトウダイ 42 ナデシコ 65 ナナカマド ニイニイゼミ 59 ニガクリタケ 11 ヌルデ 14 ネコノメソウ ノグルミ 43 ノブキ 21 ハイイヌガヤ ( へんだー ) ハイイヌツゲ ハウチワカエデ ハクウンボク ハコネサンショウウオ ハサミムシ 46 ハシリドコロ ハナイカダ ( ままこな ) ハナホウキタケ 11 ハバヤマボクチ 60 ハムシ 28 ハリギリ ハリマギセル 49 ハルニレ 15 ヒカゲノミツバ ヒグラシ 59 ヒダサンショウウオ ヒメキマダラヒカゲ 28 ヒメコブヤハズカミキリ 22 ヒメハギ 38 ヒメハナカミキリ 28 ヒメモチ 56 ヒラタケ 11 フジミドリシジミ 57 フタスジモンカゲロウ 19 ブチサンショウウオ ブナ ブナークロモジ 群 集 57 フロバフェン 31 ふろり 51 ヘビトンボ 19 ホウチャクソウ 10 ホオノキ ホソバノウリハダカエデ 27 ホソヒゲギセル 49 ホツツジ マイマイカブリ 22 まさ 土 12 マツブサ ( かつがぶ ) マムシ 5 24 マルハナバチ 8 マンサク 16 マント 群 落 14 ミズキ ミズタビラコ 48 ミズナラ ミズメ ( ヨグソミネバリ ) ミソサザイ 21 ミツバチ 8 ミミズ ミヤマイラクサ ( めら ) ミヤマオビキノコムシ 22 ミヤマカタバミ ミヤマガマズミ ( かめがら ) ミヤマカンスゲ ミヤコザサ 56 ミヤマハハソ ミンミンゼミ 59 ムカシトンボ 19 ムカデ 46 ムキタケ 11 ムシカリ ( オオカメノキ ) ムラサキマユミ 27 メスアカミドリシジミ 29 モミジガサ ( しょぶな しょぼな ) モリアザミ ( やまごぼう ) 25 モリヤギセル 49 ヤグルマソウ 48 ヤコンオサムシ 22 ヤスデ 46 ヤブデマリ 43 ヤマアジサイ ヤマウルシ ヤマカガシ 6 ヤマガラ 21 ヤマキマダラヒカゲ 28 ヤマグワ ヤマザクラ ヤマジノホトトギス 27 ヤマシャクヤク ヤマタカマイマイ 49 ヤマツツジ 34 ヤマトキホコリ ヤマノイモ ( むかご ) 25 ヤマハンノキ 22 ヤマブドウ ヤマボウシ ( おつき ) ユキザサ ユズリハ 65 ヨコバイ 27 ヨツバヒヨドリ ラショウモンカズラ 42 リョウブ リョウメンシダ ルイヨウボタン 42 レンゲツヅジ 36 ワラジムシ 46 73
76
3 ウ ワ ミ ズ ザ ク ラ 幹 の 樹 皮 に は 横 縞 の 模 様 も な く 花 も 桜 の 概 念 か ら は ほ ど 遠 い 形 を し て い る が こ れ も 桜 の 仲 間 で あ る 20 メートル に も な る 大 木 で 4 月 の 中 頃 新 葉 が ひ ら い て
河 辺 い き も の の 森 の 植 物 そ の 3 樹 の 花 河 辺 い き も の の 森 に は 約 100 種 類 の 樹 木 が 生 育 し て い る 整 備 さ れ る 以 前 の 森 は そ の 見 か け 上 の 違 い か ら ケ ヤ キ 林 コ ナ ラ 林 ア ラ カ シ 林 ス ギ 林 竹 林 の 5 種 類 の 林 か ら 成 り 立 つ と さ れ て い た が 手
2. 建 築 基 準 法 に 基 づく 限 着 色 項 目 の 地 区 が 尾 張 旭 市 内 にはあります 関 係 課 で 確 認 してください 項 目 所 管 課 窓 口 市 役 所 内 電 話 備 考 がけに 関 する 限 (がけ 条 例 ) 都 市 計 画 課 建 築 住 宅 係 南 庁 舎
重 要 事 項 調 査 シート( 法 令 に 基 づく 限 の 調 べ 方 ) 尾 張 旭 市 版 1. 都 市 計 画 法 に 基 づく 限 項 目 市 内 所 管 課 窓 口 市 役 所 内 電 話 区 都 市 計 画 区 有 都 市 計 画 課 計 画 係 南 庁 舎 2F 76-8156 都 市 計 画 道 路 有 都 市 計 画 課 計 画 係 南 庁 舎 2F 76-8156 都 市 計
質 問 票 ( 様 式 3) 質 問 番 号 62-1 質 問 内 容 鑑 定 評 価 依 頼 先 は 千 葉 県 などは 入 札 制 度 にしているが 神 奈 川 県 は 入 札 なのか?または 随 契 なのか?その 理 由 は? 地 価 調 査 業 務 は 単 にそれぞれの 地 点 の 鑑 定
62 (Q&A) 目 次 1 鑑 定 評 価 の 委 託 は 入 札 か 随 意 契 約 か またその 理 由 は 何 か 2 委 託 料 は 他 県 と 比 べて 妥 当 性 のある 金 額 か 3 地 価 公 示 ( 国 の 調 査 )との 違 いは 何 か また 国 の 調 査 結 果 はどう 活 用 しているか 4 路 線 価 を 利 用 しない 理 由 は 何 か 5 委 託 料 の 算
目 標 を 達 成 するための 指 標 第 4 章 計 画 における 環 境 施 策 世 界 遺 産 への 登 録 早 期 登 録 の 実 現 史 跡 の 公 有 地 化 平 成 27 年 度 (2015 年 度 )までに 235,022.30m 2 施 策 の 体 系 1 歴 史 的 遺 産 とこ
Ⅲ 歴 史 的 文 化 的 環 境 の 確 保 古 都 鎌 倉 の 歴 史 的 遺 産 を 保 全 活 用 し 世 界 遺 産 に 登 録 されることをめざしま 現 状 と 課 題 わが 国 初 めての 武 家 政 権 が 誕 生 した 本 市 南 東 部 は 三 方 を 山 に 囲 まれ 南 に 相 模 湾 を 望 む 特 徴 ある 地 形 をしており この 地 形 を 生 かした 独 自 の 都
Taro-学校だより学力調査号.jtd
第 5 号 ( H2 7. 1 1. 1 7 ) 舞 鶴 小 学 校 ま い づ る 発 行 人 大 澤 正 史 本 校 の 学 習 状 況 に つ い て ( 今 年 度 6 年 生 が 実 施 し た 全 国 学 力 学 習 状 況 調 査 の 結 果 ) 今 年 度 の 全 国 学 A1 2007 年 よ り 日 本 全 国 の 小 中 学 校 の 最 高 学 年 ( 小 学 6 年 力 学
為 が 行 われるおそれがある 場 合 に 都 道 府 県 公 安 委 員 会 がその 指 定 暴 力 団 等 を 特 定 抗 争 指 定 暴 力 団 等 として 指 定 し その 所 属 する 指 定 暴 力 団 員 が 警 戒 区 域 内 において 暴 力 団 の 事 務 所 を 新 たに 設
暴 力 団 員 による 不 当 な 行 為 の 防 止 等 に 関 する 法 律 の 一 部 を 改 正 する 法 律 暴 力 団 員 による 不 当 な 行 為 の 防 止 等 に 関 する 法 律 例 規 整 備 * 暴 力 団 員 による 不 当 な 行 為 の 防 止 等 に 関 する 法 律 の 一 部 を 改 正 する 法 律 例 規 整 備 公 布 年 月 日 番 号 平 成 24 年
首 は 下 あ ご の 骨 の 下 か ら 鎖 骨 の 上 ま で 自 分 の 首 を 両 手 で は さ ん で お さ え て み ま し ょ う 師 首 っ て ど ん な 仕 事 を し て い る か な 子 頭 を の せ て い る 頭 を お さ え て い る 頭 を 動 か し
の ど の 仕 事 2 0 1 5 年 3 月 4 日 黒 川 理 科 研 究 会 永 澤 義 人 私 は ふ だ ん は 自 分 の か ら だ に つ い て 深 く 考 え る こ と は ほ と ん ど あ り ま せ ん で も 一 昨 年 食 道 癌 に な り 担 当 医 か ら 食 道 癌 の 後 遺 症 で い ち ば ん 多 く 恐 ろ し い の は 誤 飲 に よ る 肺 炎
2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 平 成 27 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 役 名 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 2,142 ( 地 域 手 当 ) 17,205 11,580 3,311 4 月 1
独 立 行 政 法 人 統 計 センター( 法 人 番 号 7011105002089)の 役 職 員 の 報 酬 給 与 等 について Ⅰ 役 員 報 酬 等 について 1 役 員 報 酬 についての 基 本 方 針 に 関 する 事 項 1 役 員 報 酬 の 支 給 水 準 の 設 定 についての 考 え 方 独 立 行 政 法 人 通 則 法 第 52 条 第 3 項 の 規 定 に 基 づき
有 料 老 ホーム ( ) ( 主 として 要 介 護 状 態 にある を 入 居 させるも のに 限 る ) 第 29 条 ( 届 出 等 ) 第 二 十 九 条 有 料 老 ホーム( 老 を 入 居 させ 入 浴 排 せつ 若 しくは 食 事 の 介 護 食 事 の 提 供 又 はその 他 の
消 防 法 施 行 令 別 表 第 1(6) 項 ロに 掲 げる 施 設 の 概 要 ( 細 目 欄 の 印 は275m2 未 満 の 施 設 が 想 定 されるものを 示 す ) 細 目 根 拠 法 令 規 定 規 模 要 件 根 拠 規 定 構 造 要 件 根 拠 規 定 参 考 資 料 10 老 短 期 入 所 施 設 ( ) (ショートステイ) 第 20 条 の3 ( 老 短 期 入 所 施
サッカーの話をしよう 旅するワールドカップ 立ち読み版
8 旅 ケ 番 号 頼 着 席 ゴ 裏 ポ 中 * 9 7 年 西 ツ 次 グ 第 3 戦 ポ 対 生 初 め 最 終 年 前 オ ピ ク 優 ゼ ハ 連 高 評 価 受 ポ 予 定 ひ お 苦 労 ケ 入 手 シ ュ ツ ガ 陸 上 競 技 ゴ 裏 前 列 席 ほ ピ 高 ャ 周 囲 ぐ 立 上 ょ 立 前 男 め 瞬 間 ピ 視 野 消 陽 楽 シ ュ ツ ガ ツ 南 部 町 ぐ 南 下 縦 断
47 高 校 講 座 モ オ モ 圏 比 較 危 述 覚 普 第 章 : 活
46 高 校 講 座 モ オ モ 型 新 古 前 材 広 前 半 筆 覚 推 追 求 従 推 流 丁 寧 追 次 ぞ 押 捉 筆 析 構 造 後 半 始 旧 友 賀 状 転 例 図 察 深 成 子 親 友 先 周 々 方 身 選 成 長 偏 覚 性 直 今 作 エ 解 深 講 師 吉 田 光 ポイ 空 虚 二 第 二 1 2 3 第 1 好 2 3 第 章 : 活 第 章 : 活 47 高 校 講
158 高 校 講 座 習 モ 現 ラ 習 モ 距 離 置 示 終 向 据 示 唆 与 取 ょ 第 7576 回 第 :
157 高 校 講 座 習 モ 現 第 7576 回 ラ 習 モ 全 回 杉 卓 第 : 第 : 題 高 低 違 善 善 悪 立 観 項 立 怒 始 身 近 エ ソ 訓 進 ぜ 起 客 観 姿 勢 深 ポ 身 近 来 析 視 点 批 判 リ カ リ 力 エ ソ 例 踏 ビ ラ ネ 表 隅 々 込 改 般 利 発 達 結 果 過 去 戻 標 ぼ 質 せ 反 埋 ゆ 過 知 利 益 被 ょ 少 立 止
0605調査用紙(公民)
社 会 公 民 番 号 2 略 称 東 京 書 籍 書 名 新 編 新 し 公 民 1 基 礎 基 本 確 実 な 定 着 を 図 るため を 促 すため や 個 応 じた 3 単 元 ( 単 元 設 定 4 各 年 ( び や 考 え 展 開 5 特 徴 的 な 単 元 おけ る 課 題 関 わり 等 ア 1 単 位 時 間 ( 見 開 き 2 頁 ) 毎 課 題 を 設 定 し 課 題 関 連
Microsoft Word - 目次.doc
長 寿 医 療 制 度 と 国 民 健 康 保 険 一 体 化 に 関 する 舛 添 大 臣 私 案 イメージ < 現 行 > < 見 直 し 後 > 75 歳 長 寿 医 療 制 度 ( 県 単 位 広 域 連 合 ) 長 寿 医 療 ( 都 道 府 県 ) 1 両 者 を 一 体 化 し 都 道 府 県 が 運 営 75 歳 65 歳 被 用 者 保 険 から 財 政 調 整 国 保 国 保 被
1 総 合 設 計 一 定 規 模 以 上 の 敷 地 面 積 及 び 一 定 割 合 以 上 の 空 地 を 有 する 建 築 計 画 について 特 定 行 政 庁 の 許 可 により 容 積 率 斜 線 制 限 などの 制 限 を 緩 和 する 制 度 である 建 築 敷 地 の 共 同 化 や
参 考 資 料 1-17 民 間 都 市 整 備 事 業 建 築 計 画 に 関 わる 関 連 制 度 の 整 理 都 市 開 発 諸 制 度 には 公 開 空 地 の 確 保 など 公 共 的 な 貢 献 を 行 う 建 築 計 画 に 対 して 容 積 率 や 斜 線 制 限 などの 建 築 基 準 法 に 定 める 形 態 規 制 を 緩 和 することにより 市 街 地 環 境 の 向 上 に
する ( 評 定 の 時 期 ) 第 条 成 績 評 定 の 時 期 は 第 3 次 評 定 者 にあっては 完 成 検 査 及 び 部 分 引 渡 しに 伴 う 検 査 の 時 とし 第 次 評 定 者 及 び 第 次 評 定 者 にあっては 工 事 の 完 成 の 時 とする ( 成 績 評 定
射 水 市 建 設 工 事 施 行 に 関 する 工 事 成 績 評 定 要 領 平 成 8 年 3 月 7 告 示 第 44 号 ( 目 的 ) 第 条 この 要 領 は 射 水 市 が 所 掌 する 工 事 の 成 績 評 定 ( 以 下 評 定 という )に 必 要 な 事 項 を 定 め 公 正 かつ 的 確 な 評 定 を 行 うことにより もって 請 負 業 者 の 選 定 及 び 指
<5461726F2D8E518D6C8251834183938350815B83678C8B89CA8169503531>
( 参 考 Ⅱ) 千 葉 県 教 育 委 員 会 と 千 葉 大 学 教 育 学 部 との 連 携 事 業 アンケートの 結 果 A 千 葉 大 学 教 育 学 部 との 連 携 による 基 礎 教 養 講 座 受 講 者 アンケート (アンケート 回 収 数 :76 名 ).あなたは 将 来 教 員 になることを 志 望 していますか?. 教 員 になることを 目 指 している(6 名 ). 教
平成25年度 独立行政法人日本学生支援機構の役職員の報酬・給与等について
平 成 25 年 度 独 立 行 政 法 日 本 学 生 支 援 機 構 の 役 職 員 の 報 酬 給 与 等 について Ⅰ 役 員 報 酬 等 について 1 役 員 報 酬 についての 基 本 方 針 に 関 する 事 項 1 平 成 25 年 度 における 役 員 報 酬 についての 業 績 反 映 のさせ 方 日 本 学 生 支 援 機 構 は 奨 学 金 貸 与 事 業 留 学 生 支 援
2 役 員 の 報 酬 等 の 支 給 状 況 役 名 法 人 の 長 理 事 理 事 ( 非 常 勤 ) 平 成 25 年 度 年 間 報 酬 等 の 総 額 就 任 退 任 の 状 況 報 酬 ( 給 与 ) 賞 与 その 他 ( 内 容 ) 就 任 退 任 16,936 10,654 4,36
独 立 行 政 法 人 駐 留 軍 等 労 働 者 労 務 管 理 機 構 の 役 職 員 の 報 酬 給 与 等 について Ⅰ 役 員 報 酬 等 について 1 役 員 報 酬 についての 基 本 方 針 に 関 する 事 項 1 平 成 25 年 度 における 役 員 報 酬 についての 業 績 反 映 のさせ 方 検 証 結 果 理 事 長 は 今 中 期 計 画 に 掲 げた 新 たな 要
1 変更の許可等(都市計画法第35条の2)
第 12 章 市 街 化 調 整 区 域 内 の 土 地 における 建 築 等 の 制 限 1 開 発 許 可 を 受 けた 土 地 における 建 築 等 の 制 限 ( 都 市 計 画 法 第 42 条 ) 法 律 ( 開 発 許 可 を 受 けた 土 地 における 建 築 等 の 制 限 ) 第 四 十 二 条 何 人 も 開 発 許 可 を 受 けた 開 発 区 域 内 においては 第 三 十
佐渡市都市計画区域の見直し
都 市 計 画 区 域 の 拡 大 について 佐 渡 市 建 設 課 都 市 計 画 とは 土 地 の 使 い 方 や 建 物 の 建 て 方 についての ルールをはじめ まちづくりに 必 要 なことがら について 総 合 的 一 体 的 に 定 め まちづく り 全 体 を 秩 序 だてて 進 めていくことを 目 的 と した 都 市 計 画 法 という 法 律 で 定 められた 計 画 です 住
Microsoft Word - 【溶け込み】【修正】第2章~第4章
第 4 章 金 要 件 と 金 額 1 ( 高 齢 になった 場 合 に 受 け 取 れる 金 ) 要 件 1 受 資 格 期 間 保 険 料 納 付 済 期 間 と 保 険 料 免 除 期 間 を 合 わせて25 以 上 あること (ただし 金 額 には 反 映 されないが 受 資 格 期 間 には 算 入 される 合 算 対 象 期 間 があります) 消 費 税 が 引 き 上 げられる 27
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第 3 章 公 害 の 現 況 と 対 策 Ⅳ 騒 音 振 動 (1) 騒 音 に 係 る 基 準 ア 道 路 に 面 する 以 外 ( 一 般 )の ( 単 位 :デシベル) の 類 型 昼 間 時 間 の 区 分 夜 間 50 以 下 40 以 下 及 びB 55 以 下 45 以 下 60 以 下 50 以 下 ( 備 考 ) 基 本 法 では 騒 音 に 係 る 基 準 の 類 型 をあてはめる
3 職 員 の 平 均 給 与 月 額 初 任 給 等 の 状 況 (1) 職 員 の 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 及 び 平 均 給 与 月 額 の 状 況 (23 年 4 月 1 日 現 在 ) 1 一 般 行 政 職 平 均 年 齢 平 均 給 料 月 額 平 均 給 与 月 額
白 鷹 町 の 給 与 定 員 管 理 等 について( 平 成 23 年 度 ) 1 総 括 (1) 件 費 の 状 況 ( 普 通 会 計 決 算 ) 住 民 基 本 台 帳 口 歳 出 額 実 質 収 支 件 費 件 費 率 ( 参 考 ) (22 年 度 末 ) A H22 年 度 15,653 7,495,399 471,366 1,214,22 16.1 B B/A H21 年 度 の 件
<4D6963726F736F667420576F7264202D2090BC8BBB959491BA8F5A91EE8A54977694C52E646F63>
西 興 部 村 住 生 活 基 本 計 画 公 営 住 宅 等 長 寿 命 化 計 画 < 概 要 版 > 平 成 22 年 3 月 北 海 道 西 興 部 村 住 生 活 基 本 計 画 公 営 住 宅 等 長 寿 命 化 計 画 の 背 景 国 では 公 的 直 接 供 給 やフローを 重 視 する 住 宅 建 設 計 画 法 を 廃 止 し 平 成 18 年 6 月 に 新 たな 時 代 の
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 Ⅱ 国 地 方 公 共 団 体 公 共 公 益 法 人 等 の 消 費 税 Q&A ( 問 1) 免 税 期 間 における 起 債 の 償 還 元 金 に 充 てるための 補 助 金 等 の 使 途 の 特 定 Q 地 方 公 共 団 体 の 特 別 会 計 が 消 費 税 の 納 税 義 務 が 免 除 される 課 税 期 間
平成16年年金制度改正 ~年金の昔・今・未来を考える~
第 2 回 社 会 保 険 料 労 働 保 険 料 の 賦 課 対 象 となる 報 酬 等 の 範 囲 に 関 する 検 討 会 平 成 24 年 9 月 20 日 資 料 1 通 勤 手 当 について 1 これまでの 通 勤 に 要 する 費 用 に 関 する 考 え 方 では 通 勤 手 当 の 金 額 が 実 費 弁 償 的 に 算 定 される 場 合 でも それは 通 常 使 用 者 が 負
私立大学等研究設備整備費等補助金(私立大学等
私 立 大 学 等 研 究 設 備 整 備 費 等 補 助 金 ( 私 立 大 学 等 研 究 設 備 等 整 備 費 ) 交 付 要 綱 目 次 第 1 章 通 則 ( 第 1 条 - 第 4 条 ) 第 2 章 私 立 大 学 等 ( 第 5 条 - 第 15 条 ) 第 3 章 専 修 学 校 ( 第 16 条 - 第 25 条 ) 第 4 章 補 助 金 の 返 還 ( 第 26 条 ) 第
18 国立高等専門学校機構
様 式 1 公 表 されるべき 事 項 独 立 行 政 法 人 国 立 高 等 専 門 学 校 機 構 の 役 職 員 の 報 酬 給 与 等 について Ⅰ 役 員 報 酬 等 について 1 役 員 報 酬 についての 基 本 方 針 に 関 する 事 項 1 平 成 25 年 度 における 役 員 報 酬 についての 業 績 反 映 のさせ 方 当 機 構 役 員 給 与 規 則 で 文 部 科
全設健発第 号
全 設 健 発 第 114 号 平 成 28 年 2 月 23 日 事 業 主 殿 全 国 設 計 事 務 所 健 康 保 険 組 合 理 事 長 石 井 純 公 印 省 略 健 康 保 険 法 の 改 正 の ご 案 内 等 に つ い て 時 下 益 々ご 清 栄 のこととお 慶 び 申 し 上 げます 当 健 康 保 険 組 合 の 運 営 につきましては 日 頃 よりご 協 力 いただき 厚
の と す る (1) 防 犯 カ メ ラ を 購 入 し 設 置 ( 新 設 又 は 増 設 に 限 る ) す る こ と (2) 設 置 す る 防 犯 カ メ ラ は 新 設 又 は 既 設 の 録 画 機 と 接 続 す る こ と た だ し 録 画 機 能 付 防 犯 カ メ ラ は
小 牧 市 地 域 防 犯 カ メ ラ 等 設 置 補 助 金 交 付 要 綱 平 成 2 8 年 3 月 2 2 日 2 7 小 市 安 第 7 5 7 号 ( 通 則 ) 第 1 条 小 牧 市 地 域 防 犯 カ メ ラ 等 設 置 補 助 金 ( 以 下 補 助 金 と い う )の 交 付 に つ い て は 市 費 補 助 金 等 の 予 算 執 行 に 関 す る 規 則 ( 昭 和
神の錬金術プレビュー版
みみ 増! 神 錬 術 God's alchemy Prologue ロローグ God's alchemy 4 神 錬 術! 人 非 常 重 素 ば 必 ず 幸 わ 幸 人 極 め 少 数 派 思 ぎ 困 困 大 変 起 ぎ 直 接 原 因 命 落 充 活 保 障 取 直 ず 命 安 全 味 欠 乏 人 存 重 大 危 険 有 無 私 達 非 常 密 接 関 係 代 有 無 私 達 活 直 接 左
技 能 労 務 職 公 務 員 民 間 参 考 区 分 平 均 年 齢 職 員 数 平 均 給 与 月 額 平 均 給 与 月 額 平 均 給 料 月 額 (A) ( 国 ベース) 平 均 年 齢 平 均 給 与 月 額 対 応 する 民 間 の 類 似 職 種 東 庄 町 51.3 歳 18 77
1 総 括 (1) 件 費 の 状 況 ( 普 通 会 計 決 算 ) 区 東 庄 町 の 給 与 定 員 管 理 等 について 住 民 基 本 台 帳 口 歳 出 額 実 質 収 支 件 費 件 費 率 ( 参 考 ) 分 ( 年 度 末 ) A B B/A 1 年 度 の 件 費 率 千 千 千 年 度 15,408 5,093,505 1,033,984 517,441 0.3 0.8 ()
社会保険加入促進計画に盛込むべき内容
一 般 社 団 法 人 日 本 造 園 建 設 業 協 会 社 会 保 険 等 加 入 促 進 計 画 平 成 24 年 10 月 一 般 社 団 法 人 日 本 造 園 建 設 業 協 会 1 計 画 策 定 の 趣 旨 目 的 この 計 画 は 一 般 社 団 法 人 日 本 造 園 建 設 業 協 会 ( 以 下 日 造 協 という ) 及 び 日 造 協 の 正 会 員 ( 以 下 会 員
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3 目 標 使 用 年 数 の 設 定 3-1. 耐 用 年 数 と 目 標 使 用 年 数 の 考 え 方 1. 目 標 使 用 年 数 の 考 え 方 (1) 台 東 区 施 設 白 書 ( 平 成 26 年 7 月 ) における 使 用 年 数 ( 更 新 周 期 ) 台 東 区 施 設 白 書 ( 平 成 26 年 7 月 ) においては 国 が 示 す 試 算 基 準 ( 地 方 公 共
その 他 事 業 推 進 体 制 平 成 20 年 3 月 26 日 に 石 垣 島 国 営 土 地 改 良 事 業 推 進 協 議 会 を 設 立 し 事 業 を 推 進 ( 構 成 : 石 垣 市 石 垣 市 議 会 石 垣 島 土 地 改 良 区 石 垣 市 農 業 委 員 会 沖 縄 県 農
国 営 かんがい 排 水 事 業 石 垣 島 地 区 事 業 の 概 要 本 事 業 は 沖 縄 本 島 から 南 西 約 400kmにある 石 垣 島 に 位 置 する 石 垣 市 の4,338haの 農 業 地 帯 において 農 業 用 水 の 安 定 供 給 を 図 るため 農 業 水 利 施 設 の 改 修 整 備 を 行 うものである 事 業 の 目 的 必 要 性 本 地 区 は さとうきびを
2 県 公 立 高 校 の 合 格 者 は このように 決 まる (1) 選 抜 の 仕 組 み 選 抜 の 資 料 選 抜 の 資 料 は 主 に 下 記 の3つがあり 全 高 校 で 使 用 する 共 通 の ものと 高 校 ごとに 決 めるものとがあります 1 学 力 検 査 ( 国 語 数
2 県 公 立 高 校 の 合 格 者 は このように 決 まる (1) 選 抜 の 仕 組 み 選 抜 の 資 料 選 抜 の 資 料 は 主 に 下 記 の3つがあり 全 高 校 で 使 用 する 共 通 の ものと 高 校 ごとに 決 めるものとがあります 1 学 力 検 査 ( 国 語 数 学 社 会 理 科 英 語 の5 教 科 ) すべての 高 校 で 資 料 とする 2 調 査 書 (
