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1 吊 り 天 井 の 耐 震 設 計 設 計 例 3 N 体 育 館 設 計 手 法 : 計 算 ルート( 水 平 震 度 法 )

2 目 次 1. 吊 り 天 井 の 耐 震 設 計 概 要 建 物 概 要 設 計 方 針 チェックシート 使 用 材 料 と 許 容 応 力 度 許 容 耐 力 部 材 断 面 性 能 水 平 方 向 及 び 上 下 方 向 の 地 震 力 算 定 水 平 震 度 の 算 定 水 平 方 向 の 地 震 力 算 定 鉛 直 震 度 の 算 定 斜 め 部 材 の 設 計 斜 め 部 材 の 耐 力 計 算 斜 め 部 材 の 組 数 算 定 斜 め 部 材 の 配 置 計 画 クリアランスの 設 計 必 要 クリアランスの 算 定 接 合 部 材 の 設 計 接 合 部 材 の 耐 力 計 算 斜 め 部 材 受 け 材 の 設 計 天 井 の 耐 力 計 算

3 6. 設 計 図 面 設 計 図 面 について A-01 特 記 仕 様 書 (1) A-02 特 記 仕 様 書 (2) A-03 標 準 図 A-04 天 井 伏 図 (ゾーニング) A-05 参 考 天 井 伏 図 ( 斜 め 部 材 の 配 置 図 ) A-06 矩 計 図

4 1. 吊 り 天 井 の 耐 震 設 計 概 要 1-1 建 物 概 要 本 設 計 例 は 実 在 する 建 物 の 設 計 図 書 をもととした 上 で 吊 り 天 井 の 耐 震 設 計 が 成 立 す るような 天 井 材 を 設 計 したものである 建 物 概 要 は 以 下 の 通 りとなっている 天 井 は A1,A2,A3 の 範 囲 で 分 割 されており 互 いに 縁 が 切 れている A1 A3 は 対 称 な 形 状 の 天 井 であるので 本 設 計 例 においては A1,A2 の 計 算 例 を 示 す 建 築 場 所 : 東 京 都 内 某 所 用 途 : 学 校 施 設 階 数 : 地 下 なし 地 上 1 階 塔 屋 なし 建 物 高 さ:11.5m 対 象 天 井 : 運 動 競 技 室 内 の 見 上 げ 部 分 の 天 井 平 成 25 年 国 土 交 通 省 告 示 第 771 号 第 2 に 規 定 される 特 定 天 井 天 井 面 積 :645.3m 2 A1,A3 部 分 221.4m 2 ( 各 々)( 見 付 面 積 m2) A2 部 分 202.5m 2 天 井 高 さ: A1,A3 部 分 6,200~9,000mm A2 部 分 8,600mm 天 井 吊 り 長 さ( 吊 りボルト 鉛 直 方 向 長 さ): A1,A3 部 分 1,200mm A2 部 分 1,900~2,950mm 柱 ス パ ン:5.0m( 対 象 天 井 部 分 :X 方 向 ) 20.0m( 対 象 天 井 部 分 :Y 方 向 ) 構 造 種 別 : 上 部 鉄 骨 造 下 部 鉄 筋 コンクリート 造

5 A3 部 分 A2 部 分 A1 部 分 Y X (a) 天 井 伏 図 A2 部 分 A1 部 分 (b) 断 面 図 図 1.1 天 井 伏 図 及 び 断 面 略 図

6 1-2 設 計 方 針 本 設 計 例 では 学 校 体 育 館 建 物 の 競 技 室 内 において 天 井 高 さが 6m を 超 え かつ 水 平 投 影 面 積 が 200m 2 を 超 える 部 分 について 平 成 25 年 国 土 交 通 省 告 示 第 771 号 第 3 第 2 項 1 号 に 規 定 される 方 法 ( 以 下 水 平 震 度 法 )を 用 いて 特 定 天 井 の 構 造 方 法 について 検 討 する 対 象 となる 特 定 天 井 は 屋 根 勾 配 に 平 行 で 吊 り 長 さが 一 定 の A1 A3 部 分 と 吊 り 長 さが 異 な り 水 平 に 配 置 した A2 部 分 の 3 つに 分 割 されている 設 計 では 3 分 割 して 構 造 的 に 独 立 し た 天 井 として 設 計 する Y 方 向 はスパンが 20m であり 15m を 超 えているため 地 震 時 に 上 下 動 を 考 慮 する なお 斜 め 部 材 は 水 平 力 のみを 負 担 し 常 時 荷 重 および 地 震 動 により 鉛 直 方 向 に 生 ずる 力 は 吊 り ボルトのみで 負 担 するものとする 図 1.2 に 吊 り 天 井 の 耐 震 設 計 に 関 するフローを 示 す

7 開 始 特 定 天 井 ( 吊 り 天 井 ) Yes No 特 定 天 井 以 外 の 天 井 法 : 建 築 基 準 法 令 : 建 築 基 準 法 施 行 令 告 示 : 平 成 25 年 国 土 交 通 省 告 示 第 771 号 判 断 : 設 計 者 の 設 計 方 針 に 基 づく 判 断 新 築 建 築 物 等 Yes No 判 断 既 存 建 築 物 の 増 改 築 ( 令 第 137 条 の2) Yes 特 定 天 井 の 構 造 方 法 ( 告 示 第 3 第 1 項 ) No 判 断 No 仕 様 ルート 計 算 ルート 大 臣 認 定 ルート 1 質 量 20kg/m2 以 下 2 天 井 材 緊 結 3 支 持 構 造 部 4 吊 り 材 仕 様 5 躯 体 等 への 緊 結 6 吊 り 材 鉛 直 1 本 /m2 7 応 力 集 中 箇 所 なし 8 吊 り 長 さ3m 以 下 等 9 斜 め 部 材 組 数 配 置 10 壁 等 との 間 に6cm 以 上 の 隙 間 11 屋 外 の 天 井 ( 告 示 第 3 第 1 項 ) 水 平 震 度 法 ( 告 示 第 3 第 2 項 ) 簡 易 スヘ クト ル 法 応 答 スヘ クト ル 法 ( 告 示 第 3 第 2 項 第 二 号 等 ) 設 計 用 震 度 ( 又 は 加 速 度 )の 計 算 斜 め 部 材 の 耐 力 計 算 斜 め 部 材 の 組 数 算 出 天 井 面 と 壁 等 との 隙 間 接 合 部 の 検 討 天 井 の 大 臣 認 定 ( 令 第 3 9 条 第 3 項 ) 躯 体 が 時 刻 歴 ( 法 20 条 第 一 号 ) 終 了 図 1.2 吊 り 天 井 の 設 計 フロー

8 1-3 チェックシート 水 平 震 度 法 を 満 足 するよう 与 条 件 に 対 して 吊 り 天 井 の 各 部 材 を 設 計 した 内 容 をまとめ たものを 以 下 の 表 1.1 及 び 表 1.2 に 示 す 詳 細 検 討 内 容 は 次 章 以 降 に 示 す 表 1.1 チェックシート 1 特 定 天 井 ( 天 井 告 示 第 2) 与 条 件 設 計 図 面 No. 1 天 井 の 種 類 吊 り 天 井 であること 吊 り 天 井 - 2 天 井 の 設 置 場 所 居 室 廊 下 その 他 の 人 が 日 常 立 ち 入 る 場 所 である こと 運 動 競 技 室 内 - 3 天 井 の 規 模 高 さが6mを 超 える 天 井 の 部 分 であること 水 平 投 影 面 積 が200m2を 超 える 部 分 を 含 むこと A1,A3 部 分 :6.2m~9.0m A2 部 分 :8.6m A1,A3 部 分 : 221.4m2 A2 部 分 : 202.5m2 A-02 A-02 天 井 面 構 成 部 材 等 の 単 位 面 積 質 量 ( 天 井 面 の1m2 4 天 井 の 質 量 平 均 質 量 : 20kg/m2 - 当 たりの 質 量 )が2kgを 超 えること 判 上 記 4つの 与 条 件 に 対 して いずれにも 当 てはまる 上 記 4つのいずれにも 当 てはまるため 特 定 天 特 定 天 井 の 判 断 - 断 こと 井 と 判 断 する 耐 久 性 等 関 係 規 定 与 条 件 設 計 図 面 No. 天 井 の 耐 久 性 ( 令 第 36 条 第 1 項, 令 第 39 条 第 4 項 ) 設 計 ルートの 選 択 天 井 で 特 に 腐 食 腐 朽 その 他 の 劣 化 のおそれのあ るものには 腐 食 腐 朽 その 他 の 劣 化 を 生 じにくい JIS A6517に 規 定 された 腐 食 腐 朽 その 他 の 劣 材 料 又 は 有 効 なさび 止 め 腐 食 その 他 の 有 効 な 劣 化 を 生 じにくい 材 料 を 使 用 する 化 防 止 のための 措 置 をした 材 料 を 使 用 する 与 条 件 設 計 A-01 図 面 No. 選 設 計 ルート 択 仕 様 ルート( 仕 様 規 定 ) 計 算 ルート( 水 平 震 度 法 ) 計 算 ルート( 簡 易 スペクトル 法 ) 計 算 ルート( 応 答 スペクトル 法 ) 特 殊 計 算 ルート( 時 刻 歴 応 答 解 析 等 ) * 構 造 躯 体 の 構 造 計 算 がルート1 ルート2 又 は ルート3 又 は4 号 建 物 の 場 合 : 仕 様 ルート 又 は 計 算 ルート 計 算 ルート( 水 平 震 度 法 ) * 構 造 躯 体 の 構 造 計 算 が 限 界 耐 力 計 算 の 場 合 : 応 答 スペクトル 法 ただし 層 間 変 形 角 が1/200 以 下 の 場 合 仕 様 ルート 又 は 計 算 ルート( 水 平 震 度 法 簡 易 スペクトル 法 )により 検 証 することができる * 構 造 躯 体 の 構 造 計 算 が 時 刻 歴 応 答 解 析 : 特 殊 計 算 ルート ただし 指 定 性 能 評 価 機 関 が 定 める 業 務 方 法 書 に 基 づき 仕 様 ルート 又 は 計 算 ルート により 検 証 することができる

9 表 1.2 チェックシート 2 計 算 ルート( 天 井 告 示 第 3 第 2 項 第 1 号 ) 与 条 件 設 計 図 面 No. 1 吊 り 材 斜 め 部 材 その 他 の 天 井 材 の 配 置 方 法 釣 り 合 い 良 く 配 置 していること 吊 り 材 斜 め 部 材 その 他 の 天 井 材 は 釣 合 い 良 く 配 置 する A-01 A-02 2 吊 り 材 を 取 り 付 ける 天 井 の 支 持 構 造 部 の 剛 性 十 分 な 剛 性 を 有 していること 天 井 は 構 造 耐 力 上 主 要 な 部 分 に 取 り 付 ける A-02 各 部 材 が 地 震 の 震 動 により 生 ずる 力 を 構 造 耐 力 天 井 面 構 成 部 材 は 地 震 の 震 動 により 生 ずる 力 3 天 井 面 構 成 部 材 の 剛 性 及 び 強 度 上 有 効 に 当 該 天 井 面 構 成 部 材 の 他 の 部 分 に 伝 え を 構 成 部 材 相 互 に 伝 えることができる 剛 性 及 び A-01 ることができる 剛 性 及 び 強 度 を 有 すること 強 度 を 有 するものとする 告 示 式 により 算 定 した 水 平 震 度 以 上 の 数 値 を 用 い ていること 水 平 震 度 :k=1.467 A-02 4 天 井 の 許 容 耐 力 水 平 方 向 の 地 震 力 が 天 井 の 許 容 耐 力 [ 繰 り 返 し 載 荷 試 験 その 他 の 試 験 又 は 計 算 によって 確 認 した 損 傷 耐 力 ( 天 井 材 の 損 傷 又 は 接 合 部 分 の 滑 り 若 しく は 外 れが 生 ずる 力 に 対 する 耐 力 )に2/3 以 下 の 数 値 を 乗 じた 値 ]を 超 えないこと A1,A3 部 分 地 震 力 :X,Y 方 向 68.6kN 許 容 耐 力 :X 方 向 78.4kN Y 方 向 84.7kN A2 部 分 地 震 力 :X,Y 方 向 58.2kN 許 容 耐 力 :X 方 向 78.3kN Y 方 向 95.8kN - 5 壁 等 とのクリアランス 柱 スパンが15mを 超 える 場 合 は 当 該 水 平 方 向 の 地 震 力 に 加 えて 天 井 面 構 成 部 材 及 び 天 井 面 構 成 部 材 に 地 震 その 他 の 震 動 及 び 衝 撃 により 生 ずる 柱 スパン:5.0m(X 方 向 )<15m 力 を 負 担 させるものの 総 重 量 に 数 値 が1 以 上 の 鉛 柱 スパン:20.0m(Y 方 向 )>15m 直 震 度 を 乗 じて 得 られた 地 震 力 を 用 いて 検 討 して いること 天 井 面 構 成 部 材 と 壁 等 との 間 に 告 示 式 により 算 定 した 数 値 以 上 の 隙 間 が 設 けられていること ただ し 特 別 な 調 査 又 は 研 究 の 結 果 に 基 づいて 地 震 時 に 天 井 構 成 部 材 が 壁 等 と 衝 突 しないよう 天 井 面 構 成 部 材 と 壁 等 との 間 の 隙 間 を 算 出 する 場 合 にお いては 当 該 算 出 によることができる 吊 り 長 さ A1,A3 部 分 : 1200mm A2 部 分 : 1900mm~2950mm クリアランス 壁 等 との 間 :6cm 天 井 構 成 部 材 間 :12cm A-02 A-01 A-02 屋 外 に 設 ける 天 井 については 風 圧 並 びに 地 震 以 6 その 他 の 震 動 及 び 衝 撃 該 当 なし - 外 の 震 動 及 び 衝 撃 を 適 切 に 評 価 する

10 1-4 使 用 材 料 と 許 容 応 力 度 許 容 耐 力 鋼 材 と 天 井 下 地 ビスの 許 容 応 力 度 を 表 1.2 に 示 す なお 本 設 計 例 において 許 容 応 力 度 設 計 を 行 うための 基 準 強 度 のうち 建 築 基 準 法 令 に 規 定 のない 鋼 材 の 基 準 強 度 は JIS によ る 降 伏 点 又 は 耐 力 の 降 伏 点 の 値 を 用 いることとする ただし SGCC 材 及 び SGHC 材 には JIS にて 降 伏 点 の 参 考 値 しか 記 載 がないため 降 伏 点 の 参 考 値 を 記 載 している ま た SWRM 材 に 関 しては JIS G 3505 にて 強 度 の 規 定 が 存 在 しないため 化 学 組 成 が 近 似 している SGCC 材 の 降 伏 点 の 参 考 値 を 降 伏 点 として 採 用 する 表 1.2 使 用 材 料 と 許 容 応 力 度 許 容 耐 力 (1) 鋼 材 長 期 許 容 応 力 度 短 期 許 容 応 力 度 部 材 使 用 材 料 基 準 強 度 (N/mm 2 ) (N/mm 2 ) (N/mm 2 ) 圧 縮 圧 縮 引 張 せん 断 引 張 せん 断 備 考 曲 げ 曲 げ 鋼 材 SS t 40 (2) 天 井 下 地 材 部 材 斜 め 部 材 野 縁 野 縁 受 け クリップ ハンガー シ ョイント 材 取 付 金 具 SGCC SGHC 長 期 許 容 応 力 度 (N/mm 2 ) 圧 縮 引 張 せん 断 曲 げ 短 期 許 容 応 力 度 (N/mm 2 ) 圧 縮 引 張 せん 断 曲 げ (205) JIS G 3302 吊 りボルト SWRM (205) JIS G 3505 インサート SWCH JIS G SWRM 材 は SGCC 材 に 倣 う 耐 力 値 による 検 討 を 行 う 部 材 は 別 途 メーカーカタログ 値 による 値 を 採 用 する ( ) 内 の 数 値 は JISにおける 降 伏 点 の 参 考 値 を 示 す (3)ビス 部 材 使 用 材 料 径 (mm) 降 伏 点 (N/mm 2 ) 降 伏 点 又 は 耐 力 (N/mm 2 ) 長 期 許 容 耐 力 (N) 短 期 許 容 耐 力 (N) 引 張 せん 断 引 張 せん 断 平 13 国 交 告 1641 ビス 第 12 号 第 三 ( ) 薄 板 軽 量 形 鋼 の 厚 さがねじ 頭 側 :t=1.2mm ねじ 先 側 がt=1.0mmとした 場 合 にて 算 出 天 井 仕 上 げ 材 (ボード 等 )と 野 縁 を 止 める 際 の 許 容 耐 力 は 別 途 計 算 の 上 算 出 する 備 考 備 考

11 1-5 部 材 断 面 性 能 斜 め 部 材 の 設 計 接 合 部 材 の 設 計 において 使 用 する 部 材 の 断 面 性 能 を 表 1.4 に 示 す 表 1.4 使 用 材 料 と 断 面 性 能 名 称 断 面 断 面 積 (mm 2 ) 断 面 二 次 モーメント (mm 4 ) 断 面 係 数 (mm 3 ) 断 面 二 次 半 径 (mm) 断 面 積 せん 断 用 断 面 積 強 軸 弱 軸 強 軸 弱 軸 弱 軸 野 縁 受 け C , 斜 め 材 (A1 部 分 ) C , 斜 め 材 (A2 部 分 ) C ,560 4,839 1, 斜 め 材 (A2 部 分 ) C ,290 16,210 2, 吊 りボルト W1/

12 2. 水 平 方 向 及 び 上 下 方 向 の 地 震 力 算 定 2-1 水 平 震 度 の 算 定 検 討 に 用 いる 水 平 震 度 は 平 成 25 年 国 土 交 通 省 告 示 第 771 号 第 3 第 2 項 1 号 ロに 規 定 さ れる 水 平 震 度 k を 用 いる k: 階 に 応 じて 次 の 表 に 掲 げる 水 平 震 度 階 水 平 震 度 ( 一 ) 0.3(2N+1)を 超 えない 整 数 に 1 を 加 えた 階 から 最 上 階 2.2rZ ( 二 ) ( 一 ) 又 は( 三 ) 以 外 の 階 1.3rZ ( 三 ) 0.11(2N+1)を 超 えない 整 数 の 階 から 最 下 階 0.5 この 表 において N 及 び r は それぞれ 次 の 数 値 を 表 すものとする N 地 上 部 分 の 階 数 r 次 に 定 める 式 によって 計 算 した 数 値 min , Z 令 第 88 条 第 1 項 に 規 定 する Z の 数 値 上 記 表 にて ( 一 ) 0.3(2N+1)=0.3 (2 1+1)=0.9 を 超 えない 整 数 0 に 1 を 加 えた 階 から 最 上 階 地 上 1 階 ( 三 ) 0.11(2N+1)=0.11 (2 1+1)=0.33 を 超 えない 整 数 0 の 階 から 最 下 階 該 当 階 なし ( 二 ) ( 一 ) 又 は( 三 ) 以 外 の 階 該 当 階 なし 本 設 計 例 にて 対 象 とする 特 定 天 井 は 1 階 見 上 げ 部 分 の 天 井 であるため 本 例 では ( 一 ) の 水 平 震 度 :2.2rZ に 該 当 する 水 平 震 度 k にかかる 係 数 r について 以 下 の 通 り 算 定 する また 地 域 係 数 は Z=1.0 で ある min , 1.0 min , 1.0 min0.667, 以 上 より 本 設 計 例 にて 検 討 に 要 する 際 の 水 平 震 度 k は 以 下 の 通 りとなる k= =

13 2-2 水 平 方 向 の 地 震 力 算 定 本 節 では 前 節 にて 算 出 した 水 平 震 度 を 用 いて 水 平 方 向 の 地 震 力 を 算 定 する 地 震 力 は 前 節 にて 算 出 した 水 平 震 度 k を 平 成 25 年 国 土 交 通 省 告 示 第 771 号 第 3 第 2 項 1 号 ロに 規 定 される 天 井 面 構 成 部 材 及 び 天 井 面 構 成 部 材 に 地 震 その 他 の 震 動 及 び 衝 撃 に より 生 ずる 力 を 負 担 させるものの 総 重 量 W に 乗 じたものとする (1) 体 育 館 の 天 井 材 について 天 井 面 積 :679.5m 2 ( 見 付 面 積 ) A1,A3 部 分 : 天 井 面 積 :238.5m 2 ( 各 々) A2 部 分 : 天 井 面 積 :202.5m 2 柱 スパン:5.0m(X 方 向 ) 20.0m(Y 方 向 ) 単 位 質 量 :20kg/m 2 (2) 天 井 面 構 成 部 材 及 び 天 井 面 構 成 部 材 に 地 震 その 他 の 震 動 及 び 衝 撃 により 生 ずる 力 を 負 担 させるものの 総 重 量 W 総 重 量 :W=( ) 679.5=133.2kN A1,A3 部 分 :W A1 =W A3 =( ) 238.5=46.8kN A2 部 分 :W A2 =( ) 202.5=39.7kN (3) 水 平 方 向 の 地 震 力 kw 以 上 の 算 定 結 果 より 本 設 計 例 にて 使 用 する 水 平 方 向 の 地 震 力 kw は 以 下 の 通 りとなる kw= =195.4kN ( 全 体 地 震 力 ) A1,A3 部 分 :kw A1 =kw A3 = =68.6kN A2 部 分 :kw A2 = =58.2kN 2-3 鉛 直 震 度 の 算 定 本 設 計 例 では Y 方 向 のスパンが 20m であり 15m を 超 えているため 地 震 時 に 上 下 動 を 考 慮 する 水 平 震 度 法 を 用 いることにより 鉛 直 震 度 を kv=1.0 とする

14 3. 斜 め 部 材 の 設 計 3-1 斜 め 部 材 の 耐 力 計 算 本 設 計 例 では 座 屈 を 考 慮 した 許 容 圧 縮 応 力 度 から 斜 め 部 材 の 座 屈 耐 力 を 算 出 する A1,A2 各 々の 天 井 において X 及 び Y 方 向 の 方 向 別 に 算 定 する A1 部 分 (1)X 方 向 1) 斜 め 部 材 の 選 定 吊 りボルトの 吊 り 長 さ:1200mm 斜 め 部 材 の 鉛 直 方 向 の 長 さ( 以 下 鉛 直 長 さ):697mm 斜 め 部 材 :C 断 面 積 :A b =72.0mm 2 断 面 二 次 半 径 :i=3.5mm 斜 め 部 材 の 長 さ: mm θ=64.3, cosθ=0.433 細 長 比 :λ F の 値 は 表 1.2(2) 天 井 下 地 材 における 降 伏 点 の 値 (205N/mm )を 用 いた 限 界 細 長 比 :Λ, ヤング 係 数 :E=205,000N/m 2 2) 斜 め 部 材 の 座 屈 耐 力 斜 め 部 材 1 本 分 の 座 屈 耐 力 は 細 長 比 : 許 容 圧 縮 応 力 度 : N/mm より 座 屈 耐 力 1 本 分 : =2,066N となる ゆえに 座 屈 から 決 まる 斜 め 部 材 1 組 の 水 平 耐 力 (2 本 分 )は 水 平 耐 力 2 本 分 : cos 2 2, ,789N となる

15 335mm 梁 下 端 697mm( 鉛 直 長 さ) θ 図 3.1 斜 め 部 材 断 面 略 図 (A1 部 分 :X 方 向 ) (2)Y 方 向 1) 斜 め 部 材 の 選 定 斜 め 部 材 :C 斜 め 部 材 の 長 さ: mm 細 長 比 :λ ) 斜 め 部 材 の 座 屈 耐 力 斜 め 部 材 1 本 分 の 座 屈 耐 力 は 細 長 比 : 許 容 圧 縮 応 力 度 : N/mm 座 屈 耐 力 1 本 分 : ,569N より 349mm 321mm 梁 下 端 697mm( 鉛 直 長 さ) 10 4 図 3.2 斜 め 部 材 断 面 略 図 (A1 部 分 :Y 方 向 )

16 3-1-2 A2 部 分 (1)X 方 向 1) 斜 め 部 材 の 選 定 1 鉛 直 長 さ 1.2m 部 分 (1,255mm) 斜 め 部 材 :C (A b =91.3mm 2,i=7.30mm) 部 材 長 さ: 421 1,255 1,324mm θ 1 =71.5, cosθ 1 =0.318 細 長 比 :λ 限 界 細 長 比 :Λ, 鉛 直 長 さ 1.6m 部 分 (1,631mm) 斜 め 部 材 :C 部 材 長 さ: 454 1,631 1,693mm θ 2 =74.4,cosθ 2 =0.268 細 長 比 :λ 鉛 直 長 さ 2.0m 部 分 (2,049mm) 斜 め 部 材 :C (A b =138.5mm 2,i=10.81mm) 部 材 長 さ: 480 2,049 2,104mm θ 3 =76.8, cosθ 3 =0.228 細 長 比 :λ 吊 り 長 さ 617mm( 吊 りボルトピッチ) 421mm 617mm( 吊 りボルトピッチ) 454mm 617mm( 吊 りボルトピッチ) 480mm 母 屋 下 端 梁 下 端 1,255mm 1,631mm θ ( 鉛 直 長 さ) 1 θ ( 鉛 直 長 さ) 2 斜 め 部 材 θ 3 2,049mm ( 鉛 直 長 さ) 1 鉛 直 長 さ 1.2m (1,255mm) 2 鉛 直 長 さ 1.6m (1,631mm) 3 鉛 直 長 さ 2,0m (2,049mm) 計 算 対 象 の 部 分 図 3.3 斜 め 部 材 断 面 略 図 (A2 部 分 :X 方 向 )

17 2) 斜 め 部 材 の 座 屈 耐 力 1 鉛 直 長 さ 1.2m(1,255mm) 斜 め 部 材 1 本 分 の 座 屈 耐 力 は 細 長 比 : 許 容 圧 縮 応 力 度 : N/mm より 座 屈 耐 力 1 本 分 : ,880N となる ゆえに 座 屈 から 決 まる 斜 め 部 材 1 組 の 水 平 耐 力 (2 本 分 )は 水 平 耐 力 2 本 分 : cos 2 3, ,468N となる 2 鉛 直 長 さ 1.6m(1,631mm) 斜 め 部 材 1 本 分 の 座 屈 耐 力 は 細 長 比 : / より 許 容 圧 縮 応 力 度 : N/mm 座 屈 耐 力 1 本 分 : ,374N 水 平 耐 力 2 本 分 : cos 2 2, ,272N 3 鉛 直 長 さ 2.0m(2,049mm) 斜 め 部 材 1 本 分 の 座 屈 耐 力 は 細 長 比 : / より 許 容 圧 縮 応 力 度 : N/mm 座 屈 耐 力 1 本 分 : =5,111N 水 平 耐 力 2 本 分 : cos 2 5, ,331N (2)Y 方 向 1) 斜 め 部 材 の 選 定 1 鉛 直 長 さ 1.4m 部 分 (1,443mm) 斜 め 部 材 :C 部 材 長 さ: 469 1, ,697mm θ 1 =74.0,cosθ 1 =0.276 細 長 比 : 1,697/7.30=232.5> 2 鉛 直 長 さ 2.0m 部 分 (2,049mm) 斜 め 部 材 :C 部 材 長 さ: 780 2,049 2,192mm θ 2 =69.1,cosθ 2 =0.356 細 長 比 : 2,192/10.81=

18 780mm 780mm 469mm 469mm 2,049mm θ 1 1,443mm θ 2 1 鉛 直 長 さ 1.4m 部 分 2 鉛 直 長 さ 2.0m 部 分 図 3.4 斜 め 部 材 断 面 略 図 (A2 部 分 :Y 方 向 ) 2) 斜 め 部 材 の 座 屈 耐 力 斜 め 部 材 1 本 分 の 座 屈 耐 力 は 前 述 の 細 長 比 より 算 出 する 1 鉛 直 長 さ 1.4m 部 分 (1,443mm) 許 容 圧 縮 応 力 度 : N/mm 座 屈 耐 力 1 本 分 : ,365N となる 2 鉛 直 長 さ 2.0m 部 分 (2,049mm) 許 容 圧 縮 応 力 度 : N/mm 座 屈 耐 力 1 本 分 : ,710N となる

19 3-2 斜 め 部 材 の 組 数 算 定 斜 め 部 材 の 組 数 は 平 成 25 年 国 土 交 通 省 告 示 第 771 号 第 3 第 1 項 9 号 に 規 定 される 2 本 の 斜 め 部 材 から 構 成 される 組 数 n の 算 定 方 法 による A1,A2 各 々の 天 井 において X,Y 方 向 の 方 向 別 に 算 定 する 組 数 の 算 定 にあたり 斜 め 部 材 の 座 屈 耐 力 より 接 合 部 材 の 耐 力 が 小 さいため 座 屈 耐 力 から 求 めた 組 数 の 2 倍 程 度 割 り 増 しを 行 い 接 合 部 材 に 作 用 する 応 力 を 低 減 する 地 震 力 の 分 配 A1,A2 各 々の 天 井 において X,Y 方 向 の 方 向 別 に 算 定 する なお 天 井 の 水 平 剛 性 は 技 術 基 準 の 解 説 第 Ⅱ 編 天 井 及 びその 部 材 接 合 部 の 耐 力 剛 性 の 設 定 方 法 に 示 され た 手 法 に 従 った 以 下 に 剛 性 の 算 定 を 示 す (1)X 方 向 X 方 向 の 斜 め 部 材 の 組 数 を 仮 定 する A1,A3 部 分 の 斜 め 部 材 ( 図 3.1 参 照 ): 各 々72 組 A2 部 分 の 斜 め 部 材 ( 図 3.3 参 照 ): 1 鉛 直 長 さ 1.2m 片 側 屋 根 12 組 全 体 24 組 2 鉛 直 長 さ 1.6m 片 側 屋 根 12 組 全 体 24 組 3 鉛 直 長 さ 2.0m 片 側 屋 根 12 組 全 体 24 組 ここで 解 説 書 第 Ⅱ 編 3-7 天 井 全 体 の 許 容 耐 力 剛 性 の 評 価 に 基 づき 下 式 により A2 部 分 の 水 平 剛 性 を 算 出 する 斜 め 部 材 1 組 当 たりの 水 平 方 向 の 剛 性 (K)は 下 式 による 1/f f, =,f=f, +f =N 1 引 張 + 1 圧 縮 f: 斜 め 部 材 1 組 当 たりの 水 平 方 向 の 柔 性 (mm/n) f b :ばね b による 水 平 方 向 の 柔 性 (mm/n) N: 斜 め 部 材 下 端 に 単 位 水 平 力 が 作 用 する 場 合 の 軸 力 k 引 張 : 斜 め 部 材 (a)の 軸 方 向 剛 性 ( 引 張 )(N/mm) k 圧 縮 : 斜 め 部 材 (c)の 軸 方 向 剛 性 ( 圧 縮 )(N/mm) k 引 張 a θ θ c k 圧 縮 a k 引 張 θ 1 θ 2 c k 圧 縮 b b (a) 左 右 の 斜 め 部 材 の 仰 角 が 同 じ 場 合 (b) 左 右 の 斜 め 部 材 の 仰 角 が 異 なる 場 合 図 3.5 天 井 面 構 成 部 材 の 水 平 剛 性 モデル

20 参 考 1. 任 意 角 度 で 左 右 の 斜 め 部 材 の 仰 角 θ が 等 しい 場 合 仮 定 [1]V 字 の 斜 め 部 材 の 仰 角 θ は 等 しいとする [2] 静 定 とする [3] 外 力 は 水 平 方 向 のみに 作 用 する θ θ 仮 定 [1]~[3]より 水 平 力 F に 対 する 左 右 の 部 材 の 軸 力 N の 大 きさは 幾 何 学 的 に 決 まり その 大 きさは F N (1) 2cos である 仮 想 仕 事 法 による 変 位 は NN (2) k i ここで N: 外 力 F のときの 軸 力 N : 変 位 を 求 めようとする 位 置 方 向 に 単 位 力 を 加 えたときの 軸 力 k i :バネ 剛 性 である V 字 の 下 端 に 水 平 力 が 作 用 する 場 合 の 柔 性 f a,c は F=1 のとき すなわち N N 1(2cos ) のときの で あるから 任 意 の 角 度 のときは 式 (2)より 2 2 N fac, N k k 2cos k (3) i i i F N F 2cos 2. 任 意 角 度 で 左 右 の 斜 め 部 材 の 仰 角 θ が 異 なる 場 合 仮 定 [2] 静 定 とする 外 力 は 任 意 方 向 でよく 外 力 の 作 用 線 と 斜 め 部 材 の 軸 線 がなす N 2 角 度 を θ 1, θ 2 とする ( 右 図 では 例 として 外 力 が 水 平 方 向 の 場 合 を 描 いている ) 各 部 材 の 軸 力 は 力 の 三 角 形 で 正 弦 定 理 を 考 えると 1 N 2 N ( ) N 1 1 F F N2 N1 sin 180 ( ) sin sin sin 180 ( ) sin( ) を 考 慮 すれば F (4) sin sin N F N F sin( ) sin( ) 2 1 1, (5) 式 (5)で F 1 とした 場 合 の N i を 式 (3)の N に 代 入 することで 水 平 方 向 の 柔 性 f a,c が 求 められる

21 なお 左 右 の 斜 め 部 材 の 仰 角 が 異 なる 場 合 の 水 平 剛 性 は 下 式 により 求 める f, = N = 1 2 sin sin 1 sin sin 本 設 計 例 では 解 説 書 の 数 値 を 用 いて 吊 りボルト 側 の 変 形 を 含 めた 斜 め 部 材 の 軸 方 向 の 剛 性 が 引 張 で 518N/mm 圧 縮 で 1410N/mm ばね b による 水 平 方 向 の 柔 性 f b を mm/n と 仮 定 する f, = N =N 鉛 直 長 さ 1.2m 部 分 N=( )1 2=1.57 f, = =N = = mm/n f= = mm/n 1 1/f=133N/mm=0.133kN/mm 0.13kN/mm) 2 鉛 直 長 さ 1.6m 部 分 N=( ) 1 2=1.86 f, = =N = = mm/n f= = mm/n 2 1/f=98N/mm=0.098kN/mm 0.10kN/mm) 3 鉛 直 長 さ 2.0m 部 分 N=( ) 1 2=2.19 f, = =N = = mm/n f= = mm/n 3 1/f=73N/mm=0.073kN/mm 0.07kN/mm) A2 部 分 の 斜 め 部 材 1 組 当 たりの 水 平 剛 性 は 下 記 のようになる 1 鉛 直 長 さ 1.2m 部 分 : K 1 =0.13kN/mm/ 組 2 鉛 直 長 さ 1.6m 部 分 : K 2 =0.10kN/mm/ 組 3 鉛 直 長 さ 2.0m 部 分 : K 3 =0.07kN/mm/ 組

22 A2 部 分 の 片 側 屋 根 の 地 震 力 を 斜 め 部 材 の 水 平 剛 性 の 比 で 分 配 すると 各 部 分 の 負 担 する 水 平 地 震 力 は 下 記 のようになる 1, / kw A2 /2)=0.22 kw A2 =12.8kN 2, / (kw A2 /2)=0.17 kw A2 =9.9kN 3, / (kw A2 /2)=0.11 kw A2 =6.4kN (2)Y 方 向 Y 方 向 の 斜 め 部 材 の 組 数 を 仮 定 する (a)a1 A3 部 分 の 斜 め 部 材 ( 図 3.2 参 照 ): 各 60 組 (b)a2 部 分 の 斜 め 部 材 ( 図 3.4 参 照 ): 1 鉛 直 長 さ 1.4m 部 分 24 組 2=48 組 2 鉛 直 長 さ 2.0m 部 分 24 組 斜 め 部 材 1 組 当 たりの 水 平 剛 性 は 下 記 のようになる 1 鉛 直 長 さ 1.4m 部 分 θ 1 =70.7 材,θ 2 =74.6 材 より sinθ 1 =0.94,sinθ 2 =0.96,sin(θ 1 +θ 2 )=0.57 f, = N 2 1 sin i sin 1 sin sin = , f= = mm/n 1 1/f=118.6N/mm 0.12kN/mm mm/n 2 鉛 直 長 さ 2.0m 部 分 N=(2, ) 1 2=1.41 f, = =N = = mm/n f= = mm/n 2 1/f=159N/mm=0.159kN/mm 0.16kN/mm) 1 鉛 直 長 さ 1.4m 部 分 :K 1 =0.10kN/mm/ 組 2 鉛 直 長 さ 2.0m 部 分 :K 2 =0.16kN/mm/ 組 A2 部 分 の 地 震 力 を 斜 め 部 材 の 水 平 剛 性 の 比 で 分 配 すると 各 部 分 の 負 担 する 水 平 地 震 力 は 下 記 のようになる 1, / kw A2 )=0.30 kw A2 =17.5kN 2, / kw A2 )=0.40 kw A2 =23.3kN

23 3-2-2 A1 部 分 の 組 数 (1) X 方 向 1) 2 本 の 斜 め 部 材 から 構 成 される 組 数 n kw:2-2(3)で 算 出 した 水 平 方 向 の 地 震 力 (kw A1 =68.6kN) :3-1-1(1)にて 算 出 した 斜 め 部 材 1 組 の 水 平 耐 力 (=1,789N:2 本 分 ) /1, 組 ここで 接 合 部 分 の 耐 力 を 勘 案 し 3-2-1(1)で 仮 定 した 斜 め 部 材 の 組 数 の 72 組 を 用 いる 2) 斜 め 部 材 1 組 が 負 担 する 水 平 地 震 力 ( 接 合 部 材 設 計 用 ) 前 述 の 通 り 72 組 の 斜 め 部 材 を 配 置 した 際 斜 め 部 材 1 組 が 負 担 する 水 平 地 震 力 (F ) 斜 め 部 材 の 軸 力 (P b )を 算 定 する = = =953N/ 組 = /2cos ,100N/ 組 (2) Y 方 向 水 平 地 震 力 と 斜 め 部 材 との 力 の 釣 り 合 いの 関 係 を 求 めるには で 示 した 手 法 などが あるが 本 設 計 例 では 示 力 図 を 用 いて 算 出 する また 水 平 地 震 力 は 長 い 斜 め 部 材 に 圧 縮 力 が 生 じる 場 合 ( 座 屈 耐 力 が 小 さい 場 合 )の 加 力 方 向 のみ 検 討 する 水 平 震 度 法 では 柱 スパンが 15.0m を 超 える 場 合 は 上 下 震 度 1.0 以 上 の 数 値 を 用 いて 検 討 する 必 要 がある 本 設 計 例 の 柱 スパンは 20.0m(Y 方 向 )のため 検 討 を 要 する この 場 合 上 下 震 度 による 地 震 力 は 吊 りボルトで 負 担 するものとし 5 章 で 検 討 する 1) 2 本 の 斜 め 部 材 から 構 成 される 組 数 n 3-1-1(2)で 算 出 した 座 屈 耐 力 1,569Nを 基 に 斜 め 部 材 1 組 が 負 担 できる 水 平 地 震 力 (F)と 斜 め 部 材 に 生 じる 引 張 力 ( )を 算 出 する 図 3.6 に 示 す 示 力 図 より F = 1,412N N b = 1,686N

24 F=1,412N =1,686N =1,569N ( 座 屈 耐 力 ) kw 図 3.6 示 力 図 (A1 部 分 :Y 方 向 ) 斜 め 部 材 の 引 張 耐 力 の 確 認 斜 め 部 材 の 引 張 耐 力 :t ,760N ゆえに =1,686N < t 14,760N OK 2 本 の 斜 め 部 材 から 構 成 される 組 数 n /1, 組 従 って で 仮 定 した 60 組 とし 釣 り 合 い 良 く 配 置 する 2) 斜 め 部 材 1 組 が 負 担 する 水 平 地 震 力 ( 接 合 部 材 設 計 用 ) 前 述 の 通 り 60 組 の 斜 め 部 材 を 配 置 した 際 に 斜 め 部 材 1 組 が 負 担 する 水 平 地 震 力 F 斜 め 部 材 の 軸 力 (P b : 圧 縮 N b : 引 張 )を 算 定 する ,143N/ 組 1,569 1,143 1,412 1,271N/ 組 1,686 1,143 1,412 1,365N/ 組

25 3-2-3 A2 部 分 の 組 数 (1)X 方 向 1)2 本 の 斜 め 部 材 から 構 成 される 組 数 n 3-2-1(1)より 求 まる1 2 3の 負 担 する 水 平 方 向 の 地 震 力 を 3-1-2(1)で 求 まる 水 平 耐 力 を 用 いて 組 数 を 算 出 する なお 片 側 屋 根 部 で 算 定 する 1 鉛 直 長 さ 1.2m 部 分, / = /2,468N=5.2 6 組 2 鉛 直 長 さ 1.6m 部 分, / = /1,272N=7.8 8 組 3 鉛 直 長 さ 2.0m 部 分, / = /2,331N=2.7 3 組 X 方 向 の 組 数 は1 2 3とも 3-2-1(1)で 仮 定 した 12 組 とし 釣 り 合 い 良 く 配 置 する 2) 斜 め 部 材 1 組 が 負 担 する 水 平 地 震 力 ( 接 合 部 材 設 計 用 ) 前 述 の 通 り1 2 3の 片 屋 根 部 分 にそれぞれ 12 組 の 斜 め 部 材 を 配 置 した 際 に 斜 め 部 材 1 組 が 負 担 できる 水 平 地 震 力 (F )を 算 定 する 1 2 3,,, ,067N/ 組 N/ 組 kN/ 組 (2)Y 方 向 水 平 地 震 力 は 長 い 斜 め 部 材 に 圧 縮 力 が 生 じる 場 合 ( 座 屈 耐 力 が 小 さい 場 合 )の 加 力 方 向 のみ 検 討 する 1)2 本 の 斜 め 部 材 から 構 成 される 組 数 n 1 鉛 直 長 さ 1.4m 部 分 3-1-2(2)で 算 出 した 座 屈 耐 力 ( 2,365Nを 基 に 斜 め 部 材 1 組 が 負 担 できる 水 平 地 震 力 (F)と 斜 め 部 材 に 生 じる 引 張 力 ( )を 算 出 する 図 3.7 に 示 す 示 力 図 より 1,504N, 2,429N

26 F=1,504N =2,429N =2,365N ( 座 屈 耐 力 ) kw 図 3.7 示 力 図 (A2 部 分 の1:Y 方 向 ) 斜 め 部 材 の 引 張 耐 力 の 確 認 斜 め 部 材 の 引 張 耐 力 :t ,717N ゆえに =2,429N < t 18,717N OK 3-2-1(2)で 算 出 した 片 側 屋 根 の 地 震 力, =16.3kN, / : 斜 め 部 材 1 組 が 負 担 できる 水 平 地 震 力 (=1,504N), , 組

27 2 鉛 直 長 さ 2.0m 部 分 3-1-2(2)で 算 出 した 座 屈 耐 力 =4,710Nを 基 に 斜 め 部 材 1 組 が 負 担 できる 水 平 地 震 力 (F)と 斜 め 部 材 に 生 じる 引 張 力 ( )を 算 出 する 図 3.8 に 示 す 示 力 図 より 3,354N 4,710N F=3,354N =4,710N =4,710N ( 座 屈 耐 力 ) kw 図 3.8 示 力 図 (A2 部 分 の2:Y 方 向 ) 斜 め 部 材 の 引 張 耐 力 の 確 認 斜 め 部 材 の 引 張 耐 力 :t ,393N ゆえに =4,710N < t 28,393N OK 2 本 の 斜 め 部 材 から 構 成 される 組 数 n, / 3-2-1(2)で 算 出 した 地 震 力, 25.6kN : 斜 め 部 材 1 組 が 負 担 できる 水 平 地 震 力 (=3,354N), , 組 A2 部 分 においては 鉛 直 長 さの 違 いにより 斜 め 部 材 の 組 が 2 種 類 存 在 する 3-2-1(2) で 仮 定 したとおり 鉛 直 長 さ 1.4m 部 分 (1)で 片 側 24 組 (A2 全 体 で 48 組 ) 2.0m 部 分 (2) で 24 組 を 釣 り 合 い 良 く 配 置 する

28 2) 斜 め 部 材 1 組 が 負 担 する 水 平 地 震 力 ( 接 合 部 材 設 計 用 ) 1 鉛 直 長 さ 1.4m 部 分 : 片 側 屋 根 で 24 組 ( 両 側 屋 根 で 48 組 ) 斜 め 部 材 1 組 が 負 担 できる 水 平 地 震 力 (F ) 斜 め 部 材 の 軸 力 (P b : 圧 縮 N b : 引 張 )を 算 定 する 水 平 地 震 力 ( 右 向 きに kw)が 作 用 する 場 合, N/ 組 2, /1,504 1,068 N/ 組 = =2, ,504 1,097 N/ 組 2 鉛 直 長 さ 2.0m 部 分 : 24 組, ,067 N/ 組 4,710 1,067/3,354 1,498 N/ 組 = =4,705 1,067 3,354 1,498 N/ 組 3-3 斜 め 部 材 の 配 置 計 画 前 節 にて 算 定 した 斜 め 部 材 の 組 数 を 配 置 するためにゾーニングを 行 う ゾーニングは 以 下 の 条 件 により 行 う (1) 分 割 する 各 ゾーニングの 大 きさは 一 体 として 挙 動 する 天 井 の 面 積 の 1/4 以 下 かつ 概 ね 見 付 面 積 で 50m 2 以 下 とする (2) 各 ゾーニングの 一 辺 の 長 さは 10m 以 下 とする (3) X 方 向 及 び Y 方 向 ともに 2 列 以 上 に 分 割 する 一 組 の 斜 め 部 材 の 形 状 は V 字 状 とする (4) A1 部 分 A3 部 分 (a) 斜 め 部 材 断 面 と 組 数 X 方 向 :C 組 以 上 Y 方 向 :C 組 以 上 (b) 分 割 されたゾーンは X 方 向 :11 組 以 上 13 組 以 下 Y 方 向 :7 組 以 上 9 組 以 下 の 斜 め 部 材 を 配 置 する (c) 吊 り 材 の 水 平 投 影 間 隔 は X 方 向 617mm 以 内 Y 方 向 :678mm 以 内 吊 長 さ: 1,200mm (5) A2 部 分 (a) 斜 め 部 材 断 面 と 組 数 X 方 向 : 鉛 直 長 さ 1.2m:C 組 以 上 鉛 直 長 さ 1.6m:C 組 以 上 鉛 直 長 さ 2.0m:C 組 以 上

29 Y 方 向 : 鉛 直 長 さ 1.4m:C 組 以 上 鉛 直 長 さ 2.0m:C 組 以 上 (b) 分 割 された 各 ゾーンは X 方 向 : 鉛 直 長 さ 1.2m:3 組 以 上 5 組 以 下 鉛 直 長 さ 1.6m:3 組 以 上 5 組 以 下 鉛 直 長 さ 2.0m:3 組 以 上 5 組 以 下 Y 方 向 : 鉛 直 長 さ 1.4m:7 組 以 上 9 組 以 下 鉛 直 長 さ 2.5m: 棟 をはさんだ 2 つのゾーンで 7 組 以 上 9 組 以 下 (c) 吊 り 材 の 間 隔 は X 方 向 :617mm 以 内 Y 方 向 は 678mm 以 内 とし 吊 り 長 さは 1,200mm 以 内 とする (d) 吊 り 長 さは 1,900~2,950mm とする 以 上 により ゾーニングした 結 果 を 図 3.9 に 示 す また 図 3.10 には 参 考 として 各 ゾー ン 内 に 斜 め 部 材 を 配 置 した 図 を 示 す A3 A2 A1 図 3.9 分 割 したゾーニング 図

30 A3 A2 A1 図 3.10 参 考 斜 め 部 材 の 配 置 図

31 4.クリアランスの 設 計 4-1 必 要 クリアランスの 算 定 天 井 面 構 成 部 材 と 壁 等 とのクリアランスは 平 成 25 年 国 土 交 通 省 告 示 第 771 号 第 3 第 2 項 1 号 ロに 規 定 される 数 値 以 上 とする ただし 本 設 計 例 では 吊 り 長 さが 3m 以 下 (2,950mm)のため 算 定 式 によらず 天 井 面 構 成 部 材 と 壁 等 とのクリアランスは 6cm とする なお 天 井 同 士 のクリアランスは 水 平 方 向 で 6cm+6cm=12cm とする

32 5. 接 合 部 材 の 設 計 5-1 接 合 部 材 の 耐 力 計 算 本 設 計 例 では X 方 向 を A2 部 分 ( 鉛 直 長 さ 1.6m 部 分 ) Y 方 向 は A1 部 分 を 代 表 として 計 算 し 野 縁 受 けについては それぞれ 強 軸 弱 軸 の 検 討 を 行 う その 他 の 部 分 での 検 討 は 省 略 する 吊 り 元 アングルピース 及 び 吊 り 材 上 部 の 設 計 ( 吊 りボルト)は Y 方 向 にて 検 討 する なお 接 合 部 材 の 計 算 は 3-2 で 求 めた 軸 力 を 用 いて 行 う (1) X 方 向 (A2 部 分 ) 検 討 対 象 箇 所 は 図 5.1 の 伏 図 に 示 す A2 部 分 (X 方 向 )で 鉛 直 長 さは 1.6m である 棟 棟 454mm Y 方 向 Pb θ2 1,631m X 方 向 図 5.1 A2 部 分 平 面 図 対 象 斜 め 部 材 2 鉛 直 長 さ 1.6m 図 5.2 斜 め 部 材 断 面 略 図 1) 斜 め 部 材 接 合 部 の 設 計 ( 上 部 ) 斜 め 部 材 の 軸 力 (P b )は A2 部 分 (1)X 方 向 より 下 式 で 求 まる b =( cos = =1,539N 設 計 用 短 期 圧 縮 力 : =1,539N 斜 め 部 材 上 部 の 取 付 金 具 の 短 期 許 容 圧 縮 耐 力 N UA は C 社 製 品 を 使 用 する カタログ 値 より =2,200N とする 1,539N 2,200N OK また 図 5.3 のように 取 付 金 具 は 斜 め 部 材 に φ4 ビス 2 本 にて 接 合 させる その 短 期 許 容 せん 断 耐 力 は 以 下 の 通 りである 斜 め 部 材 受 材 R.PL-6 G.PL-6 斜 め 部 材 F.B-4 ビス 止 め φ4 2 本 短 期 許 容 せん 断 耐 力 : 図 5.3 斜 め 部 材 接 合 部 ( 上 部 ) 1,100N/ 本 2 本 =2,200N > 1,539N OK なお ガセットプレートの 検 討 は 本 設 計 例 では 省 略 する

33 2) 斜 め 部 材 接 合 部 の 設 計 ( 下 部 ) 野 縁 方 向 ( 図 5.4)の 斜 め 部 材 は 野 縁 受 けに 直 接 φ4 ビス 2 本 にて 接 合 させる その 短 期 許 容 せん 断 力 は 以 下 の 通 りである 短 期 許 容 せん 断 力 :1,100N/ 本 2 本 =2,200N > =1,539N OK 耐 震 クリップ X 方 向 ( 野 縁 方 向 ) (a) 断 面 図 ( 下 部 : 野 縁 方 向 ) 図 5.4 斜 め 部 材 接 合 部 (b) 平 面 図 野 縁 方 向 に 用 いる 斜 め 部 材 下 部 の 取 付 金 具 は C 社 製 品 を 使 用 することとし その 短 期 許 容 耐 力 は メーカーカタログ 値 (3,680N)とする 短 期 許 容 せん 断 耐 力 :3,680N > N U =1,539N OK 3) 野 縁 受 けの 設 計 (a) 野 縁 受 け 直 交 方 向 地 震 時 の 野 縁 受 けの 検 討 野 縁 受 けの 水 平 荷 重 に 対 する 検 討 は 斜 め 部 材 1 組 が 負 担 する 水 平 力 に 対 して 行 う た だし 野 縁 受 け 間 に 野 縁 に 平 行 に 野 縁 受 け 繋 ぎ 材 を 配 置 し 斜 め 部 材 1 組 からの 水 平 力 を 2 本 の 野 縁 受 けに 負 担 させる 設 計 とする( 図 5.5 図 5.6) また 野 縁 方 向 における 野 縁 受 けの 設 計 に 関 しては メカニズム 時 ( 図 5.7)の 耐 力 を 損 傷 耐 力 と 見 なすことができ その 2/3 を 許 容 耐 力 とできることが C 社 製 品 の 天 井 ユニット 試 験 により 確 かめられているので 本 設 計 例 においては この 値 を 採 用 する なお 類 似 の 試 験 結 果 は 既 往 の 研 究 1)2) が 参 考 となる 引 用 文 献 1) 金 井 崇 紘, 元 結 正 次 郎, 佐 藤 恭 章 : 部 分 天 井 試 験 体 を 用 いた 動 的 および 静 的 実 験, 強 化 されたクリップを 用 いた 在 来 工 法 天 井 に 関 する 研 究 その 1, 日 本 建 築 学 会 学 術 講 演 梗

34 概 集, pp , ) 佐 藤 恭 章, 元 結 正 次 郎, 金 井 崇 紘 : 施 工 誤 差 を 考 慮 した 天 井 システムの 性 能 評 価, 強 化 されたクリップを 用 いた 在 来 工 法 天 井 に 関 する 研 究 その 2, 日 本 建 築 学 会 学 術 講 演 梗 概 集, pp , 図 5.5 野 縁 受 けに 対 する 水 平 力 ( 野 縁 受 け 直 交 方 向 地 震 時 の 野 縁 受 けの 検 討 ) 図 5.6 各 部 材 の 平 面 配 置 図 野 縁 受 け:C 野 縁 のピッチ:@330mm ,620N mm , 表 天 井 下 地 材 における 降 伏 点 の 値 N/mm 野 縁 受 けの 弱 軸 の 塑 性 断 面 係 数 (mm 3 )

35 野 縁 受 けの 弱 軸 廻 りの 全 塑 性 曲 げモーメントN mm 野 縁 のピッチ mm 野 縁 受 け 1 本 あたりの 損 傷 耐 力 N 野 縁 受 け 1 本 あたりの 許 容 耐 力 N 図 5.7 野 縁 受 けの 崩 壊 機 構 斜 め 部 材 の 存 在 応 力 の 水 平 分 力 (2 本 分 ):F 2 =825N このF 2 を 野 縁 受 け 2 本 で 負 担 する 設 計 用 短 期 荷 重 P=F 2 /2=825/2=413N ゆえに OK であるため 斜 め 部 材 からの 応 力 は 野 縁 受 け 2 本 で 負 担 させれば 良 い( 野 縁 のピッチ を@330mm とした 場 合 ) (b) 野 縁 受 け 強 軸 方 向 の 検 討 ( 鉛 直 方 向 ) 斜 め 部 材 の 偏 心 接 合 によって 野 縁 受 けに 作 用 する 鉛 直 荷 重 に 対 する 検 討 は 吊 り 材 の 支 配 面 積 当 たりの 天 井 面 構 成 部 材 等 の 総 重 量 W 1 と 斜 め 部 材 が 負 担 する 鉛 直 分 力 に 対 して 行 う( 図 5.8 参 照 ) 野 縁 受 け:C (I x =13,590mm 4,Z x =715mm 3,A=72.0mm 2,A w =45.6mm 2 )

36 469mm 469mm 1255mm 1631mm N b P b θ θ 吊 りボルト 対 象 野 縁 受 け 図 5.8 野 縁 受 けに 作 用 する 斜 め 部 材 の 鉛 直 力 (A2 部 分 Y 方 向 鉛 直 長 さ 1.4m 部 分 ) 斜 め 部 材 の 存 在 応 力 3-2-3A2 部 分 (2)Y 方 向 3)(a)より P b =1,068N N b =1,097N F =679N 部 材 長 さ: 469 1,631 1,698mm θ=73.9,cosθ=0.276,sinθ= ,255 1,340mm θ =69.5,cosθ =0.350,sinθ =0.937 P b の 鉛 直 分 力 P b1 : 1,068 sin 1,026N N b の 鉛 直 分 力 N b1 : 1,097 sin 1,028N P b の 水 平 分 力 P b2 : 1,068 cos 295N N b の 水 平 分 力 N b2 : 1,097 cos 384N 天 井 面 構 成 部 材 の 重 量 :ω=130n/m(=20kg/m m 9.8) 野 縁 受 けの 強 軸 曲 げに 対 する 検 討 吊 りボルトの 位 置 をピン 支 点 としてモデル 化 ( 水 平 ピッチ:@660m)する 斜 め 部 材 は 最 大 離 隔 寸 法 である 200mm( 中 央 から 100mm ずつ) 離 れているもの とする( 図 5.9) 野 縁 受 けの 連 梁 応 力 解 析 を 行 った 結 果 野 縁 受 けに 発 現 する 応 力 は M=70,953N mm,q=876n となる

37 曲 げ 応 力 度 は 70, N/mm となり せん 断 応 力 度 τは τ N/mm となる また 曲 げモーメントとせん 断 力 の 組 み 合 わせ 応 力 の 検 討 OK 205 吊 りボルト (a) 解 析 モデル 図 (b) 反 力 図 69,822(N mm) 70,953(N mm) (c) 曲 げモーメント 図 876(N) (d)せん 断 力 図 図 5.9 強 軸 の 連 梁 応 力 解 析 モデル 及 び 曲 げモーメント 図 せん 断 力 図

38 4) クリップ 部 ( 野 縁 受 け+クリップ+ 野 縁 )の 設 計 クリップ 部 の 水 平 荷 重 に 対 する 検 討 は 野 縁 受 け+クリップ+ 野 縁 の 複 合 部 材 で 耐 力 評 価 した 試 験 結 果 を 用 いて 検 討 する クリップ 部 の 設 計 用 水 平 荷 重 Q c は 斜 め 部 材 からの 応 力 をクリップ 2 個 ( 野 縁 方 向 野 縁 受 け 方 向 )で 負 担 するものとして 算 定 する また 野 縁 受 けと 野 縁 の 接 合 に 用 いるクリップは JIS クリップよりも 耐 震 性 能 を 向 上 させた C 社 製 品 を 使 用 する 斜 め 部 材 の 水 平 力 (2 本 分 ): 野 縁 方 向 : 前 項 3) (a)より F 2 =825N この 水 平 力 をクリップ 2 個 で 負 担 する 設 計 用 短 期 水 平 荷 重 野 縁 方 向 : Q N =825N/2=413N 野 縁 受 け 方 向 : Q NU =679N/2=340N 野 縁 方 向 :クリップ 部 の 短 期 許 容 水 平 耐 力 Q A =600N > 413N OK 野 縁 受 け 方 向 :クリップ 部 の 短 期 許 容 水 平 耐 力 Q A =800N > 340N OK 5) 野 縁 の 設 計 野 縁 に 関 しては 直 接 斜 め 部 材 からの 応 力 を 受 けないこと 天 井 面 を 構 成 する 天 井 板 に@200mm ピッチでビスにより 取 り 付 けられており 天 井 板 の 剛 性 が 大 きく 寄 与 すること であり 局 所 的 な 応 力 も 発 生 しないことを 考 慮 して 水 平 荷 重 及 び 鉛 直 荷 重 に 対 する 検 討 は 省 略 する 6) 天 井 仕 上 材 と 野 縁 の 接 合 部 の 設 計 天 井 仕 上 材 と 野 縁 の 接 合 部 は 両 者 を 繋 ぐビスの 検 討 により 行 う ビスは C 社 製 品 を 使 用 する ビスの 許 容 耐 力 は C 社 カタログ 値 を 採 用 することとし ビス 部 の 許 容 引 張 耐 力 は T A は 250N 許 容 せん 断 耐 力 Q A は 200N とする なお W には 野 縁 等 の 重 量 も 含 まれている が 安 全 側 の 値 として 用 いる

39 0.37W 0 野 縁 ビス 0.93W 0 W0 10 (a) 長 期 荷 重 時 天 井 仕 上 げ 材 4 野 縁 0.93kW 0 天 井 仕 上 げ 材 kw kW 0 (b) 地 震 荷 重 時 ( 水 平 方 向 ) 野 縁 ビス 天 井 仕 上 げ 材 0.37W 0 W W 0 (c) 地 震 荷 重 時 ( 鉛 直 方 向 ) 図 5.10 天 井 仕 上 材 と 野 縁 の 接 合 部 のビスに 作 用 する 力 ビス1 本 あたりの 荷 重 W 0 =ΣW/A ( 野 縁 ピッチ) (ビスピッチ) =(20 9.8) 12N (a)+(b)+(c)の 組 み 合 わせにより 検 討 する ビス 部 にかかる 引 張 力 T b =W 0 {( 長 期 1G) 0.93+( 地 震 時 水 平 震 動 k) 0.37+( 地 震 時 上 下 1G) 0.93} =12 ( )= N ビス 部 の 許 容 引 張 耐 力 T A =250N/ 本 > 29N/ 本 OK ビス 部 にかかるせん 断 力 ( 最 大 の 力 となる 方 向 で 算 出 ) Q b =W 0 {( 長 期 1G) 0.37+( 地 震 時 水 平 k) 0.93+( 地 震 時 上 下 1G) 0.37} =12 ( )= N ビス 部 の 許 容 せん 断 耐 力 Q A =200N/ 本 > 26N/ 本 OK ゆえに 引 張 力 とせん 断 力 の 組 み 合 わせ 応 力 により である OK

40 (2)Y 方 向 (A1 部 分 ) 1) 2)では 吊 りボルトの 吊 り 元 アングルピース 及 び 吊 りボルトの 検 討 を 行 う 上 下 動 の 地 震 力 に 関 しては 天 井 面 構 成 部 材 等 の 重 量 ( 長 期 鉛 直 荷 重 )と 鉛 直 荷 重 ( 下 向 きの 震 度 :k v =1.0)の 力 が 作 用 するものとして 検 討 する 1) 吊 り 元 アングルピースの 設 計 吊 り 材 から 加 わる 応 力 に 対 して 吊 り 元 アングルピースの 検 討 を 行 う 吊 り 元 アングルピース:t=6.0 (A t =300mm 2, Z t =300mm 3, I t =900mm 4 ) θ=21.8, sinθ=0.371, cosθ=0.928 吊 り 元 アングルピースに 生 じる 設 計 用 長 期 曲 げモーメント M L は 以 下 に 示 す 引 張 荷 重 T L に 曲 げ 加 工 した 部 分 までの 距 離 (25mm)を 乗 じた 値 とする 検 討 箇 所 はボルトピッチが 最 大 の 0.730m(Y 方 向 )で 行 う 吊 り 材 の 支 配 面 積 当 たりの 天 井 面 構 成 部 材 等 の 総 重 量 W 1 引 張 荷 重 : /2 85N φ4 ビス 4 本 斜 め 部 材 受 け 材 W 1 +V 1 吊 りボルト(W1/2) (a) 吊 り 元 アングルピース 10 θ 4 支 配 幅 ( 奥 行 き 617mm) (b) 支 配 面 積 図 5.11 吊 り 元 アングルピース

41 吊 り 元 アングルピースに 発 生 する 設 計 用 長 期 曲 げモーメント M L は 設 計 用 長 期 曲 げモーメント:M L =T L 25mm=2,125N mm となる ゆえに 吊 り 元 アングルピースの 曲 げ 応 力 度 は 2, N/mm OK 156 となる 吊 り 元 アングルピースに 生 じる 設 計 用 短 期 曲 げモーメント M S は 1 本 の 吊 り 材 に 対 して 吊 りボルトが 1 本 のみ 取 り 付 くと 考 え 以 下 の 曲 げモーメントの 総 和 とする 吊 り 材 の 支 配 面 積 当 たりの 天 井 面 構 成 部 材 等 の 総 重 量 W 1 に 曲 げ 加 工 した 部 分 までの 距 離 (25mm)を 乗 じた 値 下 向 きに 作 用 する 上 下 震 度 k v による 鉛 直 荷 重 V 1 =W 1 k v ( 上 下 震 度 :k v =1.0)に 曲 げ 加 工 した 部 分 までの 距 離 (25mm)を 乗 じた 値 これにより 吊 り 元 アングルピースに 発 生 する 曲 げモーメント M S 及 びせん 断 力 Q S は 設 計 用 短 期 曲 げモーメント:M S =W 1 25+V 1 25= =4,250N mm 設 計 用 短 期 せん 断 力 :Q S =W 1 +V 1 =85+85=170N となる ゆえに 吊 り 元 アングルピースの 曲 げ 応 力 度 せん 断 応 力 度 τは 4, N/mm τ N/mm また 曲 げ 応 力 度 とせん 断 応 力 度 の 組 み 合 わせによる 確 認 を 行 う OK となる また 図 5.11 のように 吊 り 元 アングルピースは 母 屋 材 にφ4 ビス 4 本 にて 接 合 させる 鉛 直 方 向 に 作 用 する 力 のビス 1 本 当 たりの 値 は T S =(W 1 +V 1 ) 4=(85+85) 4=43N となり ビスには 引 張 力 (N P )とせん 断 力 (Q P )が 作 用 する N P =T S sinθ= N < ビスの 短 期 許 容 引 張 力 =1,300N OK Q P =T S cosθ= N < ビスの 短 期 許 容 せん 断 力 =1,100N OK

42 2) 吊 り 材 上 部 の 設 計 ( 吊 りボルト) (a) 上 下 動 による 下 向 き 軸 方 向 吊 り 材 には 吊 りボルト(W1/2)を 用 いる 吊 りボルト: 断 面 積 A=92.5mm 2, i=2.72mm 斜 め 部 材 が 取 り 付 く 吊 り 材 上 部 について 軸 力 により 検 討 を 行 う 吊 り 材 上 部 の 設 計 用 短 期 荷 重 ( 軸 力 :T)は 以 下 の 荷 重 とする 軸 力 : + =85 85=170N 設 計 用 短 期 引 張 荷 重 (=170N) 吊 り 材 1 本 当 たりの 引 張 応 力 度 は となる N/mm OK 205 (b) 斜 め 部 材 により 吊 りボルトに 圧 縮 力 が 作 用 する 場 合 5)(b)より 吊 りボルトを 支 点 としていることにより 最 大 圧 縮 力 は 後 述 する 図 5.17 より 310N である 吊 り 長 さ L=1,200mm より 細 長 比 :λ 441.2, 限 界 細 長 比 :Λ, > より. 許 容 圧 縮 応 力 度 : N/mm 座 屈 耐 力 : =666N 設 計 用 圧 縮 力 :310N 座 屈 耐 力 : 666N OK 3) 斜 め 部 材 接 合 部 の 設 計 ( 上 部 ) 対 象 斜 め 材 図 5.12 A1 部 分 平 面 図 図 5.13 斜 め 部 材 断 面 略 図

43 A1 部 分 において 水 平 地 震 力 ( 右 向 きに kw)が 作 用 する 場 合 の 検 討 を 行 う 3-2-2A1 部 分 の 組 数 (2)Y 方 向 より 斜 め 部 材 上 部 の 接 合 部 は 以 下 の 応 力 に 対 して 検 討 を 行 う 斜 め 部 材 1 組 が 負 担 する 水 平 地 震 力 F =1,143N 斜 め 部 材 の 軸 力 (1 本 分 ) =1,271N 1,365N 設 計 用 短 期 圧 縮 力 : 1,271N 設 計 用 短 期 引 張 力 : 1,365N 本 設 計 例 にて 使 用 する 斜 め 部 材 上 部 の 取 付 金 具 は C 社 製 品 を 使 用 する 斜 め 部 材 上 部 の 取 付 金 具 の 短 期 許 容 圧 縮 耐 力 N UA は メーカーカタログ 値 (2,200N)とする 1,271N 2,200N OK 斜 め 部 材 上 部 の 取 付 金 具 の 短 期 許 容 引 張 耐 力 N UA は メーカーカタログ 値 (3,000N)とする 1,365N 3,000N OK また 図 5.3 のように 取 付 金 具 は 斜 め 部 材 にφ4 ビス 2 本 にて 接 合 させる その 短 期 許 容 せん 断 耐 力 は 以 下 の 通 りである 短 期 許 容 せん 断 耐 力 :1,100N/ 本 2 本 =2,200N > 1,365N OK 4) 斜 め 部 材 接 合 部 の 設 計 ( 下 部 ) 斜 め 部 材 下 部 の 接 合 部 は 以 下 の 応 力 に 対 して 検 討 を 行 う 斜 め 部 材 の 軸 力 (1 本 分 ) =1,365N, =1,271N また 野 縁 受 け 方 向 野 縁 方 向 ともに 斜 め 部 材 は 野 縁 受 けに 直 接 φ4 ビス 2 本 にて 接 合 させる 短 期 許 容 せん 断 力 :1,100N/ 本 2 本 =2,200N > =1,365N OK 図 5.14 斜 め 部 材 接 合 部 ( 下 部 : 野 縁 受 け 方 向 ) 斜 め 部 材 下 部 の 取 り 付 け 金 具 は C 社 製 品 を 使 用 する 短 期 許 容 せん 断 耐 力 はメーカーカ タログ 値 (3,680N)とする 短 期 許 容 せん 断 耐 力 : 3,680N > 斜 め 部 材 の 水 平 力 F =1,143N OK

44 5) 野 縁 受 けの 設 計 強 軸 方 向 の 検 討 ( 鉛 直 方 向 ) 野 縁 受 けの 鉛 直 荷 重 に 対 する 検 討 は 吊 り 材 の 支 配 面 積 当 たりの 天 井 面 構 成 部 材 等 の 総 重 量 W 1 と 斜 め 部 材 が 負 担 する 鉛 直 分 力 に 対 して 行 う 349m 321mm 697mm N b θ 2 θ 2 P b :6)で 検 討 する 耐 震 クリップ 図 5.15 野 縁 受 けに 作 用 する 鉛 直 力 部 材 長 さ: mm θ 2 =68.8,cosθ 2 =0.362,sinθ 2 = mm θ 2 =58.0,cosθ 2 =0.530,sinθ 2 =0.848 斜 め 部 材 の 存 在 応 力 3-2-2A1 部 分 (2)Y 方 向 3)より P b =1,271N, N b =1,365N, F =1,143N P b の 鉛 直 分 力 P b1 : sin 1,185N N b の 鉛 直 分 力 N b1 : 1,365 sin 1,158N P b の 水 平 分 力 P b2 : 1,271 cos 461N N b の 水 平 分 力 N b2 : 1,365 cos 725N X 方 向 の 吊 りボルトピッチ 617mm であるので 天 井 面 構 成 部 材 の 重 量 :ω=121n/m(=20kg/m m 9.8) 野 縁 受 けの 強 軸 曲 げに 対 する 検 討 吊 りボルト 位 置 をピン 支 点 としてモデル 化 (ピッチ:@617mm)する 斜 め 部 材 は 最 大 離 隔 寸 法 である 200mm( 中 央 から 100mm ずつ) 離 れているもの とする 野 縁 受 けの 連 梁 応 力 解 析 ( 解 析 モデル: 図 5.16)を 行 った 結 果 野 縁 受 けに 発 生 する 応 力 は M=84,534N mm Q=1,071N となる

45 吊 りボルト 野 縁 受 け (a) 解 析 モデル 図 (b) 反 力 図 79758(N mm) 84534(N mm) (c) 曲 げモーメント 図 1071(N) (d)せん 断 力 図 図 5.16 強 軸 の 連 梁 応 力 解 析 モデル 及 び 応 力 図

46 曲 げ 応 力 度 は 84, N/mm せん 断 応 力 度 τは τ 1, N/mm 最 大 応 力 の 発 生 位 置 は 異 なるが 安 全 側 の 判 断 として 曲 げモーメントとせん 断 力 最 大 値 を 用 いて 組 み 合 わせ 応 力 の 検 討 を 行 う OK 205 上 向 きの 地 震 動 荷 重 時 ( 天 井 面 等 の 下 向 鉛 直 荷 重 がキャンセルされた 場 合 )の 吊 りボル トに 作 用 する 圧 縮 力 を 算 定 する 図 5.17 に 解 析 モデル 図 と 支 点 反 力 を 示 す この 図 より 吊 りボルトに 作 用 する 最 大 圧 縮 力 は 310N( 既 出 の 吊 りボルトの 圧 縮 力 の 検 定 でこの 値 を 使 用 )となる (a) 解 析 モデル 図 (b) 荷 重 支 点 反 力 図 図 5.17 強 軸 の 連 梁 応 力 解 析 モデル 及 び 応 力 図 ( 上 向 き 地 震 動 の 場 合 )

47 6) クリップ 部 ( 野 縁 受 け+クリップ+ 野 縁 )の 設 計 クリップ 部 の 水 平 荷 重 に 対 する 検 討 は 野 縁 受 け+クリップ+ 野 縁 の 複 合 部 材 で 耐 力 評 価 した 試 験 結 果 を 用 いて 検 討 する クリップ 部 の 設 計 用 水 平 荷 重 Q c は 斜 め 部 材 からの 応 力 をクリップ 2 個 ( 野 縁 受 け 方 向 )で 負 担 する ものとして 算 定 する また 野 縁 受 けと 野 縁 の 接 合 に 用 いるクリップは JIS クリップより も 耐 震 性 能 を 向 上 させた C 社 製 品 を 使 用 する 野 縁 受 け 耐 震 クリップ 0.93F F 0.37F 天 井 仕 上 げ 材 図 5.18 クリップに 作 用 する 力 斜 め 部 材 の 水 平 力 (2 本 分 ): 野 縁 受 け 方 向 : 前 項 5)より F =1,143N F 0.93=1,063N( 天 井 面 方 向 ) F 0.37=423N( 天 井 面 垂 直 方 向 ) 設 計 用 短 期 水 平 荷 重 (この 水 平 荷 重 をクリップ 2 個 で 負 担 ) 天 井 面 方 向 : 1,063/2=532N 天 井 面 垂 直 方 向 : 423/2=212N 短 期 許 容 水 平 耐 力 : 天 井 面 方 向 ( 水 平 方 向 ) 800N > 532N OK 天 井 面 垂 直 方 向 ( 引 張 方 向 )1,025N > 212N OK 7) 野 縁 の 設 計 野 縁 に 関 しては 直 接 斜 め 部 材 からの 応 力 を 受 けないこと 天 井 面 を 構 成 する 天 井 板 に@200mm ピッチでビスにより 取 り 付 けられており 天 井 板 の 剛 性 が 大 きく 寄 与 すること を 鑑 み 局 所 的 な 応 力 も 発 生 しないことから 水 平 力 及 び 鉛 直 力 に 対 する 検 討 は 要 さない 8) ハンガー 部 ( 吊 りボルト+ハンガー+ 野 縁 受 け)の 設 計 ハンガー 部 は 天 井 面 構 成 部 材 等 の 総 重 量 の 長 期 荷 重 分 及 び 上 下 地 震 動 による 地 震 力 を 負 担 している 下 向 きの 地 震 力 は 5-1(2)2) 吊 り 材 上 部 の 設 計 ( 吊 りボルト)より T=170N である ハンガーは C 社 製 品 を 使 用 する ハンガーの 短 期 許 容 鉛 直 荷 重 N A =500N > T=170N OK

48 5-2 斜 め 部 材 受 け 材 の 設 計 斜 め 部 材 受 け 材 について 水 平 荷 重 が 作 用 した 際 に 斜 め 部 材 に 発 生 する 応 力 に 対 して 検 討 を 行 う ただし 斜 め 部 材 はその 材 軸 が 斜 め 部 材 受 け 材 のせん 断 中 心 を 通 るように 接 続 されているとし ねじれ 応 力 が 発 生 しないものとして 応 力 を 算 定 する 斜 め 部 材 受 け 材 の 検 討 位 置 は 斜 め 部 材 が 4 箇 所 接 続 し 斜 め 部 材 の 取 付 け 角 度 の 異 なる 8 通 りと 10 通 りの 2 箇 所 とする 部 材 の 応 力 度 解 析 は MIDAS / igen を 用 いた 図 5.19 検 討 位 置

49 通 り 斜 め 部 材 受 け 材 (1) 斜 め 部 材 受 け 材 部 材 の 選 定 斜 め 部 材 受 け 材 部 材 :[ 断 面 係 数 :Z x = mm 3 Z y = mm 3 断 面 二 次 半 径 :i=14.8mm 斜 め 部 材 受 け 材 の 長 さ:L b =2,500mm 細 長 比 :λ 基 準 強 度 :F=235N/mm 2 限 界 細 長 比 : < λ 1.5 (2) 斜 め 部 材 受 け 材 部 材 の 許 容 応 力 度 短 期 許 容 引 張 応 力 度 : 235N/mm 18 短 期 許 容 圧 縮 応 力 度 : 65 λ N/mm 短 期 許 容 せん 断 応 力 度 : N/mm 短 期 許 容 曲 げ 応 力 度 : 235N/mm (3) 作 用 荷 重 のモデル 化 斜 め 部 材 受 け 材 の 境 界 条 件 は 両 端 ピン 接 合 とし 斜 め 部 材 接 点 に 斜 め 部 材 の 存 在 応 力 が 作 用 するものとし 以 下 のようにモデル 化 した 各 荷 重 は P b =1,100N :3-2-2(1) A1 部 分 の 組 数 X 方 向 より P b(1) =1,271N :3-2-2(2) A1 部 分 の 組 数 Y 方 向 より

50 Z 8 Pb(1) Pb Pb(1) Pb X Y 7 X 方 向 立 面 図 Y 方 向 立 面 図 図 5.20 モデル 図 図 5.21 斜 め 部 材 受 け 材 と 座 標 軸 の 関 係 (P b1 の 分 力 はせん 断 中 心 位 置 に 作 用 ) (4) 応 力 図 計 算 結 果 の 算 定 値 および 図 5.22 に 示 す

51 軸 力 図 σ c max =1.03 N/mm 2 σ t max =0.62 N/mm 2 Pb(1) Pb Pb(1) Pb せん 断 力 図 強 軸 方 向 のせん 断 力 τ x max =2.37 N/mm 2 Pb(1) Pb Pb(1) Pb せん 断 力 図 弱 軸 方 向 のせん 断 力 τ y max =2.10 N/mm 2 Pb(1) Pb Pb(1) Pb モーメント 図 強 軸 方 向 のモーメント 最 大 モーメント M sx max =501,476 N mm, Z x =37.6cm 3, σ bx max =13.4 N/mm 2 Pb 弱 軸 方 向 のモーメント 最 大 モーメント M sy max =491,882 N mm, Z y =7.52cm 3, σ by max =65.5 N/mm 2 Pb(1) Pb Pb(1) Pb 図 5.22 応 力 図 (5) 断 面 検 討 上 記 にて 求 めた 軸 力 とせん 断 力 と 曲 げモーメントの 組 み 合 わせ 応 力 について 検 討 を 行 う 部 材 の 軸 方 向 は 曲 げモーメント せん 断 力 に 比 べ 小 さいため 省 略 して 検 討 する な お 最 大 応 力 の 発 生 位 置 は 異 なるが 安 全 側 の 判 断 として 曲 げモーメントとせん 断 力 の 最 大 値 を 用 いて 強 軸 弱 軸 別 に 検 討 する

52 強 軸 方 向 : 3 弱 軸 方 向 : = OK = OK 235 (6) たわみの 検 討 最 大 たわみの 計 算 結 果 を 以 下 に 示 す 6.33 mm = < OK Pb Pb(1) Pb Pb(1) 図 5.23 変 位 図 通 り 斜 め 部 材 受 け 材 (1) 斜 め 部 材 受 け 材 部 材 の 選 定 斜 め 部 材 受 け 材 部 材 :[ 断 面 係 数 :Z x = mm 3 Z y = mm 3 断 面 二 次 半 径 :i=22.2mm 斜 め 部 材 受 け 材 の 長 さ:L b =2500mm 細 長 比 :λ 基 準 強 度 :F=235N/mm 2 限 界 細 長 比 : 1, λ (2) 斜 め 部 材 受 け 材 部 材 の 許 容 応 力 度 短 期 許 容 引 張 応 力 度 : 235N/mm 短 期 許 容 圧 縮 応 力 度 : N/mm

53 短 期 許 容 せん 断 応 力 度 : N/mm 短 期 許 容 曲 げ 応 力 度 : 235N/mm (3) 作 用 荷 重 のモデル 化 斜 め 部 材 受 け 材 の 境 界 条 件 は 両 端 ピン 接 合 とし 斜 め 部 材 接 点 に 斜 め 部 材 の 存 在 応 力 が 作 用 するものとし 以 下 のようにモデル 化 した 各 荷 重 は P b =1,539N :5-1(1) 接 合 部 材 の 耐 力 計 算 X 方 向 より P b(1) =1,068N :3-2-3(2)A2 部 分 の 組 数 Y 方 向 より Z Pb(1) X Pb Pb(1) Pb Y 10 9 X 方 向 立 面 図 Y 方 向 立 面 図 図 5.24 モデル 図

54 (4) 応 力 図 計 算 結 果 の 算 定 値 および 応 力 図 を 図 5.25 に 示 す 軸 力 図 σ c max =0.14 N/mm 2 σ t max =0.23N/mm 2 Pb Pb(1) Pb Pb(1) せん 断 力 図 強 軸 方 向 のせん 断 力 τ x max =1.86 N/mm 2 Pb Pb(1) Pb Pb(1) せん 断 力 図 弱 軸 方 向 のせん 断 力 τ y max =1.05 N/mm 2 Pb Pb(1) Pb Pb(1) モーメント 図 強 軸 方 向 のモーメント 最 大 モーメント M sx max =956,734N mm Z x = mm 3 σ bx max =8.32N/mm 2 Pb Pb(1) Pb Pb(1) 弱 軸 方 向 のモーメント 最 大 モーメント M sy max =583,784 N mm Z y = mm 3 σ by max =26.1N/mm 2 Pb Pb(1) Pb Pb(1) 図 5.25 応 力 図

55 (5) 断 面 検 討 上 記 にて 求 めた 軸 力 とせん 断 力 と 曲 げモーメントの 組 み 合 わせ 応 力 について 検 討 を 行 う 強 軸 方 向 : 3 弱 軸 方 向 : < 1.0 OK < 1.0 OK 235 (6) たわみの 検 討 最 大 たわみの 計 算 結 果 を 以 下 に 示 す 1.46 mm = 1 1,712 < OK Pb Pb(1) Pb Pb(1) 図 5.26 変 位 図 5-3 天 井 の 耐 力 計 算 前 節 までにおいて 各 接 合 部 材 の 耐 力 計 算 を 行 い 水 平 方 向 及 び 上 下 方 向 の 地 震 力 に 対 して 安 全 であることを 確 認 している 水 平 震 度 法 では 天 井 面 に 作 用 する 力 により 天 井 に 生 ずる 力 が 当 該 天 井 の 許 容 耐 力 を 超 えないことを 確 かめる 必 要 があるため 本 節 において は 前 節 の 検 討 結 果 のうち 5-1(1)において 3) 野 縁 受 けの 設 計 にて 用 いた 野 縁 受 け 1 本 あたりの 許 容 耐 力 P a が 最 も 余 裕 度 が 少 ない 部 材 であるため この 数 値 をもとに 天 井 の 許 容 耐 力 を 算 定 する なお 野 縁 受 け 材 は A1 部 分 A2 部 分 A3 部 分 において Y 方 向 に 設 置 さ れており また 同 じ 仕 様 及 び 野 縁 ピッチである X 方 向 においては 野 縁 受 け 材 の 弱 軸 が 最 も 耐 力 に 余 裕 が 無 いため この 耐 力 を 用 いて 検 討 する Y 方 向 においては 同 じく 野 縁 受 け 材 の 強 軸 において 耐 力 に 余 裕 がないためこの 余 裕 度 から 逆 算 した 耐 力 ( 天 井 の 許 容 耐 力 1) と 斜 め 部 材 の 座 屈 から 決 まる 耐 力 ( 天 井 の 許 容 耐 力 2)を 比 較 し 小 さいほうを 許 容 耐 力 とする 本 設 計 例 においては X 方 向 (A1 A2 A3 共 )において 斜 め 部 材 1 組 の 水 平 地 震 力 ( 野 縁 受 け 直 交 方 向 地 震 時 )を 野 縁 受 け 2 本 に 負 担 させることとしている 斜 め 部 材 1 組 の 許 容 耐

56 力 は 下 記 のようになる 544N 544N 2 本 =1,088N 野 縁 受 け 1 本 あたりの 許 容 耐 力 N 斜 め 部 材 1 組 の 許 容 耐 力 N A1 A3 部 分 : X 方 向 :72 組 天 井 の 許 容 耐 力 :ΣP a =72 組 1,088N= N=78.4kN 水 平 方 向 の 地 震 力 :k =k =68.6kN < ΣP a =78.4kN OK Y 方 向 :60 組 野 縁 受 け 材 に 設 計 用 水 平 力 F =1,143N 野 縁 受 け 材 の 応 力 度 比 0.62 天 井 の 許 容 耐 力 1:ΣP a =60 組 (1,143N/0.62)= N=110.6kN 天 井 の 許 容 耐 力 2:ΣF=60 組 1,412N = N=84.7kN 天 井 の 許 容 耐 力 =min{σp a, ΣF }=min{110.6kn, 84.7kN }=84.7kN 水 平 方 向 の 地 震 力 :k =k =68.6kN < 84.7kN OK A2 部 分 : X 方 向 :72 組 天 井 の 許 容 耐 力 :ΣP a =72 組 1,088N= N=78.3kN 水 平 方 向 の 地 震 力 :k =58.2kN < ΣP a =78.3kN OK Y 方 向 :72 組 野 縁 受 け 材 に 設 計 用 水 平 力 F =679N 野 縁 受 け 材 の 応 力 度 比 0.51 天 井 の 許 容 耐 力 1:ΣP a =72 組 (679N/0.51)= N=95.8kN 天 井 の 許 容 耐 力 2:ΣF=72 組 1,504N = N=108.2kN 天 井 の 許 容 耐 力 =min{σp a, ΣF }=min{95.8kn, 108.2kN }=95.8kN 水 平 方 向 の 地 震 力 :k =58.2kN < 95.8kN OK

57 参 考 斜 め 屋 根 の 天 井 の 耐 震 化 を 進 める 上 で 本 設 計 例 以 外 の 手 法 について 案 を 提 示 する (1) 案 1: 斜 め 部 材 を 母 屋 と 接 続 しない 場 合 (2) 案 2: 斜 め 部 材 を 母 屋 に 接 続 する 場 合

58 6. 設 計 図 面 6-1 設 計 図 面 について 次 ページ 以 降 に 設 計 図 面 を 添 付 する 設 計 図 面 の 構 成 は 特 記 仕 様 書 標 準 仕 様 図 天 井 伏 図 (ゾーニング) 矩 計 図 となっている また ゾーニングの 考 え 方 をもとにして 斜 め 部 材 を 天 井 伏 図 に 配 置 したものも 併 せて 示 すので 参 考 にされたい

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