3 介護休暇制度会社は 要介護状態 ( ) にある家族の介護や世話を行う従業員が申し出た場合には 介護休暇を取得させなければなりません 従業員は対象家族が 1 人であれば年に 5 日まで 2 人以上であれば年に 10 日まで 1 日単位で介護休暇を取得することができます 要介護状態とは 負傷 疾病ま

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1 /outsourcing Workforce Management Newsletter 法改正情報および労働 社会保険の外国人労働者への適用について Vol.4, April 2012 Workforce Management Newsletter は 人事 労務管理に関する重要トピックを中心に隔月でお届けしてまいります 1. 法改正情報 改正育児介護休業法が全面的に施行されます 2010 年 6 月施行の改正育児介護休業法における下記 (1) 1~3 の制度について これまで常時 100 人以下の従業員を使用する中小企業においては 適用が猶予されていました しかし 2012 年 7 月 1 日より上記企業にも適用されることになります なお 改正育児介護休業法の実効性確保措置として 同法に定める事項に関する苦情 紛争について 都道府県労働局長による紛争解決の援助および調停委員による調停制度が設けられています さらに 勧告に従わない場合の公表制度および虚偽報告者等に対する 20 万円以下の過料も設けられています (1) 全面施行される制度 1 短時間勤務制度会社は 3 歳未満の子を養育する男女従業員に対して その申し出の有無を問わず 本人が希望すれば利用できる短時間勤務制度 (1 日 6 時間 ) を設けなければなりません 短時間勤務制度は就業規則等への記載等制度化されている必要があります 2 所定時間外労働免除会社は 3 歳未満の子を養育する男女従業員が申し出た場合には 当該従業員を所定労働時間を超えて労働させてはなりません

2 3 介護休暇制度会社は 要介護状態 ( ) にある家族の介護や世話を行う従業員が申し出た場合には 介護休暇を取得させなければなりません 従業員は対象家族が 1 人であれば年に 5 日まで 2 人以上であれば年に 10 日まで 1 日単位で介護休暇を取得することができます 要介護状態とは 負傷 疾病または身体上 精神上の障害により 2 週間以上の期間にわたり常時介護を要する状態 をいいます (2) 留意点 1 上記制度すべてにおいて 勤続年数や週の所定労働日数が短い従業員については 労使協定により適用除外とすることができます 2 労働基準法第 41 条第 2 号に定める 管理監督者 については 労働時間等に関する規定が除外されていることから短時間勤務制度 ((1)1) および所定時間外労働免除 ((1)2) を適用する必要はありません (3) 施行日 2012 年 7 月 1 日 詳しくは厚生労働省の以下の HP をご参照ください 2. 法改正情報 協会けんぽの介護保険料が 1.55% に引き上げられました 協会けんぽの介護保険料率が 1.51% から 1.55% に引き上げられました - 介護保険料率は全国一律です - 変更時期は 2012 年 4 月納付分からです - 会社負担分は 2 分の 1(2012 年度は 0.775%) です 詳しくは以下の URL をご参照下さい 3. 法改正情報 3 カ月超日本に在留する外国人は 介護保険の被保険者となります 原則として 日本に住所を有する 40 歳以上の者は 各市区町村の介護保険被保険者になります ただし これらの者のうち外国人については 現在 1 年以上の在留期間要件を満たす者のみが介護保険の被保険者となっています しかし 2012 年 7 月 9 日以降 改正住民基本台帳法の施行により適法に 3 カ月を超えて在留する外国人が介護保険の被保険者となります (1) 住基法改正による外国人の在留期間要件の変更内容 改正前 1 外国人登録を行っており かつ入国当初の在留期間が 1 年以上である者または 2 外国人登録を行っており かつ入国当初の在留期間が 1 年未満であっても 入国時において わが国への入国目的 入国後の生活を勘案し 1 年以上滞在すると認められる者 改正後 1 住民基本台帳に記載され かつ入国当初の在留期間が 3 カ月超である者または 2 住民基本台帳に記載され かつ入国当初の在留期間が 3 カ月未満であっても 入国時において わが国への入国目的 入国後の生活を勘案し 3 カ月超滞在すると認められる者 PwC 2

3 (2) 被保険者資格取得時期 入国当初の在留予定期間 入国時の年齢 40 歳未満 40 歳以上 3 カ月以下 40 歳に達し かつ 3 カ月超在留することが見込まれるに至った時点 3 カ月超 40 歳に達した時点 3 カ月超在留することが見込まれるに至った時点 当初から ( 日本に住所を有するに至った時点 ) (3) 施行日 2012 年 7 月 9 日 詳しくは以下の URL をご参照下さい 4. 法改正情報 東京都の特定 ( 産業別 ) 最低賃金が引き上げられました 東京都における下記の業種について最低賃金が改正され 2012 年 2 月 18 日より施行されています 本年度改正されなかった業種については 従来どおり 東京都最低賃金 (837 円 ) が適用されます 業種 時間額 引き上げ額 引き上げ率 鉄鋼業 852 円 6 円 0.71% 自動車 同附属品製造業船舶製造 修理業舶用機関製造業 838 円 6 円 0.72% 航空機 同附属品製造業 出版業 838 円 11 円 1.33% (1) 適用対象者 原則として 常用 臨時 パートタイマー アルバイト等の雇用形態 性別 国籍等の区別なく適用されます ただし 以下の者には適用されず 従前どおり 東京都最低賃金 (837 円 ) が適用されることになります - 雇い入れ後 6 カ月未満の者であって 技能習得中の者 - 18 歳未満 60 歳以上の者 - 清掃または片付けの業務に主として従事する者 (2) 最低賃金に算入しないもの - 精皆勤手当 通勤手当および家族手当 - 時間外労働 休日労働および深夜労働に対して支払われる手当 - 臨時に支払われる賃金 - 賞与など 1 カ月を超える期間ごとに支払われる賃金 詳しくは以下の URL をご参照下さい 5. 労務関連トピック 労働 社会保険の外国人労働者への適用について 外国人労働者についても 日本で雇用関係がある場合には日本の労働 社会保険法の適用を受けることになりますが どういう場合に 雇用関係がある とみなすのかについては 各法律や通達で明記されているものではなく 監督官庁の内部取り扱いに委ねられているものが多いことから苦悩される会社も多いようです そこで今回は 労働 社会保険手続き PwC 3

4 の概要と外国人労働者の取り扱いについて解説していきます (1) 社会保険 1 健康保険 厚生年金保険 a. 適用事業所法人または個人事業で常時 5 人以上の従業員を使用する事業所は 原則として適用事業所となります b. 加入させなければならない従業員の範囲 (a) 原則として 季節的に雇用される者や短時間勤務者 (1 日または 1 週間の所定労働時間および 1 カ月の所定労働日数が通常の従業員のおおむね 3/4 未満の者 ) を除いた全従業員が対象となります (b) 代表者や取締役の地位にある者も 法人から労務の対償として報酬を受けている者は被保険者になります c. 外国人労働者の取り扱い日本において雇用関係が認められ かつ上記 b に該当する場合には これらの保険に加入することになります なお派遣元と日本の両国で雇用関係がある場合 雇用保険のように一方の国においてのみ加入するのではなく ( 後述 ) 原則として両国において加入しなければなりません 雇用関係は 原則として以下の 2 要件を満たす場合に認められます (a) 常用的使用関係があること ( 勤怠管理の有無 指揮命令関係の有無等 諸般の事情を総合的に考慮して判断 ) (b) (a) に基づき賃金が支払われていることただし 実際の取り扱いは年金事務所によって判断基準が異なる場合がありますので 事前に事業所を管轄する年金事務所に取り扱いについてご確認ください d. 外国人労働者の被扶養者主として被保険者により生計を維持する以下の範囲の者は 以下の同居要件 ( 必要な場合のみ ) および所得要件をいずれも満たす場合に限り 健康保険の被扶養者に認定されます ( 被扶養者には国籍要件はありません ) (a) 配偶者 ( 事実婚含む ) 子ども (b) (a) に列挙された者を除く認定対象者直系尊属 孫 弟妹 3 親等内の親族同居要件不要要年収 130 万円未満 (60 歳以上の者 または障害厚生年金の受給要件に該当する程度の障害者 ⅰ については年収 180 万円未満 ) 所得要件 (ⅰ かつ ⅱ) ⅱ 被保険者と同居している場合 原則として 年収が被保険者の 1/2 未満であること 被保険者と同居していない場合 年収が被保険者からの援助額よりも少ないこと 年収が被保険者からの援助額よりも少ないこと 2 介護保険 a. 適用範囲原則として 日本に住所を有する 40 歳以上の者は 各市区町村の介護保険被保険者になります ただし これらの者のうち外国人については 例外的に 1 年以上 ( ) 日本に在留する者 のみが被保険者となります 改正住民基本台帳法の施行により 2012 年 7 月 9 日以降は 3 カ月超 となります (3. 法改正情報 参照 ) b. 外国人労働者の取り扱い (a) 日本で健康保険に加入する場合介護保険料は 健康保険料に上乗せされて徴収されます (b) 日本で健康保険に加入しない場合健康保険の加入要件を満たさず国民健康保険に加入する場合 または社会保障協定により健康保険加入が免除された場合には 介護保険被保険者が自ら 同人の住所地を管轄する市区町村に納付します ( 前者の場合には 国民健康保険料に上乗せされて徴収されます ) PwC 4

5 (2) 労働保険 1 労災保険 a. 適用事業従業員を一人でも使用している事業は 原則として適用事業となります b. 加入させなければならない従業員の範囲 (a) 原則として全ての従業員が対象になります (b) 代表者や取締役の地位にある者は 原則として労災保険に加入することができません しかし 一定の要件を満たす中小企業の事業主については 申請のうえ労災保険に加入することができます ( 特別加入制度 ) c. 外国人労働者の取り扱い雇用関係が認められる場合には 労災保険に加入することになります 労災保険の場合 健康保険 厚生年金保険および雇用保険とは異なり 常用的使用関係の存否の判断において 指揮命令関係 という要素が最重要視されます ただし 実際の取り扱いは労働基準監督署により異なる場合がありますので 事前に事業所を管轄する労働基準監督署に取り扱いについてご確認ください なお 両国から賃金が支払われている場合 保険料の算定は 両国から支払われる賃金の合算額について行われます 2 雇用保険 a. 適用事業従業員を一人でも使用している事業は 原則として適用事業となります b. 加入させなければならない従業員の範囲 (a) 原則として 季節的に雇用される者や短時間勤務者 ( 週所定労働時間が 20 時間未満 ) を除いた従業員が対象となります (b) 代表者や取締役の地位にある者は雇用保険に加入することができません また 雇用保険には労災保険のような特別加入制度はありません c. 外国人労働者の取り扱い雇用関係が認められ 上記 b の要件を満たす場合に 雇用保険に加入することになります ただし この場合であっても本国の失業保険制度の適用を受けていることが立証された者は 雇用保険への加入が免除されます 雇用関係の存否は上述の健康保険および厚生年金保険における基準と同様の基準で判断します (5.(1)1d 参照 ) ただし 実際の取り扱いは公共職業安定所により異なる場合がありますので 事前に事業所を管轄する公共職業安定所に取り扱いについてご確認ください (3) 社会保障協定 社会保障協定締結国から日本へ派遣される従業員については 原則として協定の対象となっている社会保険 ( 年金または医療保険 あるいは年金と医療保険の両方 ) について 日本の社会保険の適用を受け 自国の社会保険の加入が免除されます ただし 原則 5 年以内の短期派遣の場合には 日本での社会保険の適用を免除し 引き続き自国での社会保険の適用を受けることになります なお相手国により免除要件が追加されている場合があるので 対象となる国との社会保障協定の内容を事前に確認する必要があります 1 本での社会保険適用免除の手続き a. 本人が本国の適用証明書を発行する機関に申請し 適用証明書 の交付を受けます PwC 5

6 b. (a) 健康保険 厚生年金保険のうち一方のみ免除要件に該当する場合被保険者資格取得届に 適用証明書 を添付して 事業所を管轄する年金事務所に届け出ます この場合 雇用期間が 5 年以内であることを証明する書類等を添付する必要はありません (b) 健康保険 厚生年金保険のいずれもが免除要件に該当する場合適用証明書を年金事務所に提示する必要はありません ( 年金事務所が提示を求めたときに提示すれば足ります ) 詳しくは以下の URL をご参照ください (4) 脱退一時金 社会保障協定締結国からの従業員のうち免除要件に該当しない者や 社会保障協定未締結国からの従業員については 被保険者要件を満たす場合には厚生年金保険に加入させなければなりません この場合 被保険者の立場からは保険料の掛け捨てが懸念されます しかし被保険者資格を喪失し日本を出国した場合 出国後 2 年以内に脱退一時金を請求することができます 支給要件 - 厚生年金保険の被保険者期間が 6 カ月以上あること - 日本国籍を有しないこと日本国内に住所を有しないこと - 老齢厚生年金の受給資格期間 ( 厚生年金保険の被保険者期間 25 年以上 ) を満たしていないこと - 最後に国民年金の被保険者資格を喪失した日 ( 出国日 ) から起算して 2 年以内に請求をしたこと (5) その他必要とされる手続き 外国人雇用状況報告制度 会社は 外国人労働者の雇入れおよび離職の際に 当該外国人が雇用保険の被保険者であるか否かにかかわらず その氏名 在留資格等について公共職業安定所 ( 以下 ハローワーク ) へ届け出なければなりません ( 法的義務 ) なお 届出を怠った場合 30 万円以下の罰金が科されます 届出事項 届出方法 届出先 雇用保険被保険者である外国人の場合 1 氏名 2 在留資格 3 在留期限 4 生年月日 5 性別 6 国籍 7 資格外活動の許可の有無 8 雇入れに係る事業所の名称および所在地 9 賃金その他の雇用状況に関する事項 10 住所 11 離職に係る事業所の名称および所在地 78については雇入れ時のみの届出事項 91011については 離職時のみの届出事項 届出様式に 届出事項を記載して届け出る ただし 雇用保険被保険者資格取得 ( 喪失 ) 届の備考欄に 2 在留資格 3 在留期限 6 国籍 および7 資格外活動許可の有無を記載して届け出ることができる 事業所を管轄するハローワーク ( 雇用保険被保険者資格取得届または喪失届の提出先と同一 ) 雇用保険被保険者でない外国人の場合 1 氏名 2 在留資格 3 在留期限 4 生年月日 5 性別 6 国籍 7 資格外活動の許可の有無 7 については雇入れ時のみの届出事項 届出様式に届出事項を記載して届け出る 事業所を管轄するハローワーク PwC 6

7 届出期限 雇入れの場合は翌月 10 日まで 離職の場合は翌日から起算して 10 日以内 ( 雇用保険被保険者資格取得届または喪失届の提出期限と同一 ) 雇入れ時 離職時ともに翌月末日まで 詳しくは以下の URL をご参照ください PwC 7

8 より詳しい情報 または個別案件への取り組みにつきましては 下記までお問い合わせください プライスウォーターハウスクーパースマネジメント株式会社 東京都千代田区霞が関 3 丁目 2 番 5 号霞が関ビル 15 階電話 : ( 代表 ) パートナー 加藤雅規 masanori.kato@jp.pwc.com マネージャー 岩岡学 manabu.iwaoka@jp.pwc.com プライスウォーターハウスクーパースマネジメント株式会社およびプライスウォーターハウスクーパース社会保険労務士事務所は 税理士法人プライスウォーターハウスクーパースおよび必要に応じて弁護士事務所とも連携し 記帳代行 給与計算および支払代行サービスなどのアウトソーシングサービスに加え 人事労務サービスおよびコーポレートセクレタリーサービス等 より広範囲にわたるアウトソーシングサービスを提供いたします PwC は 世界 158 カ国におよぶグローバルネットワークに約 169,000 人のスタッフを有し 高品質な監査 税務 アドバイザリーサービスの提供を通じて 企業 団体や個人の価値創造を支援しています 詳細は をご覧ください 本書は概略的な内容を紹介する目的のみで作成していますので プロフェッショナルによるコンサルティングの代替となるものではありません 2012 プライスウォーターハウスクーパースマネジメント株式会社無断複写 転載を禁じます PwC とはメンバーファームであるプライスウォーターハウスクーパースマネジメント株式会社 または PwC のネットワークを指しています 各メンバーファームは 別組織となっています 詳細は をご覧ください PwC 8