1号機のアクセスルート構築に関する溶接技術の概念検討 仕様書

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1 図書番号 : RPD-FJ-6124 改訂番号 : 0 平成 27 年度補正予算 廃炉 汚染水対策事業費補助金 ( 原子炉格納容器内部調査技術の開発 ) 1 号機のアクセスルート構築に関する溶接技術の概念検討 仕様書 平成 28 年 7 月 13 日 日立 GE ニュークリア エナジー ( 株 )

2 改訂履歴 改訂改訂内容年月日承認審査作成番号 0 初版発行 H 野中佐藤貴田中志

3 目次 1. 件名 1 2. 適用範囲 1 3. 原子炉格納容器内部調査技術開発の概要 目的 1 4. 事業内容 2 5. 実施期間 4 6. 納入物 4 7. 納入場所 4 8. 特記事項 5

4 1. 件名 1 号機のアクセスルート構築に関する溶接技術の概念検討 2. 適用範囲本仕様書は1 号機のアクセスルート構築に関する溶接技術の概念検討を規定するものである 3. 原子炉格納容器内部調査技術開発の概要 目的本事業は 東京電力 ( 株 ) 福島第一原子力発電所 (1F) の廃炉 汚染水対策に資する技術の開発を支援する事業を 東京電力 ( 株 ) 福島第一原子力発電所の廃止措置等に向けた中長期ロードマップ 及び 研究開発プロジェクトの進捗状況及び次期計画の方向性 ( 廃炉 汚染水対策チーム会合 / 事務局会議 ( 第 27 回 )) に基づき行うことで 福島第一原子力発電所の廃炉 汚染水対策を円滑に進めるとともに 我が国の科学技術の水準の向上を図ることを目的としている 1F の廃止措置において 燃料デブリ取り出し方針の決定に向けて 原子炉格納容器 (PCV) 内のペデスタル内外の状況を確認するための遠隔による調査装置 システムを開発し 現場で実証する必要がある また 燃料デブリ取り出し方法の確定に向けては 燃料デブリの位置 分布 PCV 内の状況を確度高く把握するため 新たな調査装置 システムを開発し 実機での試験への準備を行うことが必要である 平成 年度では 最新の現場状況等を踏まえて PCV 内部の調査計画を継続的に見直しするとともに 燃料デブリ取出し方針の決定 に資する情報を取得するための装置の開発と 開発が完了した装置による現地実証を行う また 燃料デブリ取出し方法の確定に資する情報を取得するための計画の策定や装置開発における要素技術の確立も並行して実施する 具体的には 調査計画 開発計画の立案 更新 特定部位へのアクセス 調査装置及びシステムの開発 現地実証の項目について検討 技術開発を実施する 本業務の目的は 1 号機のアクセスルート構築に関する溶接技術の概念検討を行うことである 1 号機のアクセスルート構築に関する溶接技術の概念検討 1

5 4. 事業内容炭素鋼板材と短管の溶接条件の検討と自動溶接装置の概念検討を行う (1) 溶接条件の検討溶接対象の短管と炭素鋼板材の模式図を図 1 に示す 炭素鋼板材の化学成分と機械的特性の仕様を表 1に示す 外径 190mm~340mm 板厚 10mm の SUS304 短管と厚さ 70mm 又は 38mm の炭素鋼板材を短管内面側から溶接し 割れの発生なく接合させる必要がある 溶接仕様を表 2 に示す 短管を含む溶接部には耐圧性とシール性の機能が要求され 浸透探傷試験 耐圧試験及び漏れ試験で合格することが品質上の最小要求となる また 炭素鋼板材には予熱や後熱を与えられないため 予熱 後熱なしで割れの発生を抑制できる溶接条件 ( 溶接方法 開先形状 溶接棒の種類とワイヤー径 電流 電圧 速度など ) を決める必要がある 溶接条件の検討では 表 2 を満足することを確認するための要素試験計画と試験費用を検討し 要素試験計画書に纏める 要素試験計画書には試験条件に加え 試験条件設定の考え方や技術的根拠 溶接仕様を満たすことを説明する上で必要な切断試験 耐圧試験 漏洩試験及び浸透探傷試験などのデータ取得計画を具体的に記載する なお 既存の知見等で試験条件設定の技術的根拠を説明できない場合は 最小限の溶接試験で確認してよい 図 1 溶接対象の短管と炭素鋼板材の模式図 1 号機のアクセスルート構築に関する溶接技術の概念検討 2

6 表 1 ASTM SA-212 Gr. B の化学成分と機械的特性 1) 化学成分組成 C Mn P S Si 割合 (wt.%) < 0.33 < 0.90 < < ~0.30 2) 機械的特性引張強さ (MPa) 483~ % 耐力 (MPa) 262 以上 破断伸び (%) 22 以上 表 2 溶接仕様 溶接施工面 短管内面側 のど厚 最小 6mm 溶接条件 ASTM SA-212 Gr. B 相当材及び ASTM SA-212 Gr. B より割れ感受性の高い炭素鋼板材を用いた溶接試験で炭素鋼板材と溶接部に割れが発生しないことが確認された溶接条件であること 品質要求 内面側の浸透探傷試験 JISB8265 最新版の判定基準を満足すること 耐圧試験 ( 水圧 ) 水圧 0.3MPa で JISB8265 最新版の判定基準を満足すること 漏れ試験 ( 水圧 ) 水圧 0.3MPa で漏れないこと : 要素試験で確認する (2) 自動溶接装置の概念検討短管設置の模式図を図 2に示す 溶接機には 隣接する短管 床面などと干渉しないこと 1 人 1 日あたりの作業時間約 30 分 ( 目安 ) 作業員への防護服 全面マスク ゴム手着用が義務づけられた作業環境であるため 容易かつ迅速に現場への搬入 設置 撤去及び現場からの搬出ができること 約 20m 離れた低線量エリアから遠隔操作できることが求められる そこで 概念検討では 寸法制約 現場作業性 操作性などを考慮し 上記 (1) で検討した溶接条件で施工可能な自動溶接装置の構造図と作業ステップ図の作成を行う 構造図には 装置の外形寸法 機能 総重量 現地搬入状態での概略寸法と重量 装置動作に必要な設備 システム構成など 装置と現地作業の成立性及び必要なユティリティを入手可能な情報と既存知見等で確認可能なレベルで記載する 作業ステップ図には 現場への搬入から搬出までの一連のステップ 溶接時の監視など 現地作業の実現性確認と課題抽出が可能なレベルで記載する 1 号機のアクセスルート構築に関する溶接技術の概念検討 3

7 図 2 短管設置の模式図 5. 実施期間契約後から平成 28 年 12 月 22 日迄 6. 納入物 (1) 提出図書報告書 ( 構造図 作業ステップ図 要素試験計画含む ):2 部 (2) 電子データ (CD-ROM) :1 式 7. 納入場所宛先 : 日立 GE ニュークリア エナジー株式会社原子力生産本部原子力資材調達部原子力第一調達グループ住所 : 茨城県日立市幸町 号機のアクセスルート構築に関する溶接技術の概念検討 4

8 8. 特記事項 8.1 確認事項 (1) 発注者と受注者の間で打合せを行った際には 受注者側で議事録を作成し 発注者及び受注者双方の署名又は押印を付し 各々 1 部保有するものとする 議事録の提出がない場合は打合せの決定事項は発注者の解釈を有効とする (2) 発注者からの文書又は口頭による質問事項に対しては速やかに回答するものとする 回答は文書によることを原則とするが 急を要する場合には口頭でも良いものとする ただし 口頭により回答した場合は一週間以内に必ず文書にて提出するものとする 文書の提出がない場合は回答に対する発注者の解釈を有効とする 8.2 知的所有権納入品またはその使用もしくは販売が第三者の知的所有権を侵害しないものであること 万一 侵害しているか その恐れがある場合は 発注者へ速やかに通知するとともに 受注者の責任と負担において処理 解決すること 8.3 その他条件 (1) 本件の実施者は 原子炉格納容器内部調査 全体の取りまとめに協力する (2) 実施者が海外企業である場合は 日本の代理店を仲介させること (3) 本事業は 国からの補助金事業であることから 支払いに当たっての記録を保管する (4) 受注者は発注者と緊密な連絡を取りつつ業務を行うこと (5) 受注者は 発注者から提示する検討資料 情報を本契約以外の目的で第三者に提供するときは 予め書面による許可を求め 発注者の承認を得なければならない (6) 本仕様に関して疑義が生じた場合は 双方協議の上 発注者が指示するものとする (7) 本事業は補助事業であるため 元請業者は日立 GEではなく 発注先となる 従い 発注先は建設業法 労働安全衛生法 労働者派遣法 その他法令に基づき適切な管理体制を組成するものとする ( 総括安全衛生責任者の選任 管理技術者の選任 ) また 発注先が別業者に請負発注する際には 有期労災加入義務が生じる場合があるので 適切に有期労災保険に加入すること 以上 1 号機のアクセスルート構築に関する溶接技術の概念検討 5

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