大腸菌発現タンパク質を用いたトマト黄化葉巻ウイルスに対する抗血清による検出

Size: px
Start display at page:

Download "大腸菌発現タンパク質を用いたトマト黄化葉巻ウイルスに対する抗血清による検出"

Transcription

1 九州病害虫研究会 第 89 回研究発表会 2015 年 2 月 5 日 ( 木 ) 会場 KKR ホテル熊本 熊本市千葉城町 3-31 TEL: 講演要旨 ( 虫害 )

2 虫 01 Foraging behavior of the hoverfly, Sphaerophoria macrogaster (Thomson) in coriander and blue salvia patches Chandrima Emtia Kazuro Ohno Aphidophagous hoverfly requires foraging effectively to feed on pollen and nectar, and search for aphid colonies to lay eggs in their life time. In the present study, we investigated the foraging behavior of females Spaherophoria macrogaster in coriander and blue salvia patches. Two-fold number of females approached and probed flowers in morning than in afternoon in coriander, while no such pattern was observed in blue salvia. Significantly longer interplant movement and probing were observed in morning compared to afternoon for both flowering plants. Both in the morning and afternoon hoverflies showed positive significant relationship between flower resource and patch residence time in blue salvia, while only in morning such relationship was found in coriander. These results suggest that hoverflies may shift their foraging behavior from flower-visiting in morning to prey-searching in afternoon, assessing flower resources. Based on the present result, we will discuss how the hoverfly maximizes the energy intake and reproductive output. ( 宮崎大農 ) 虫 02 鹿児島県指宿市におけるミカンキジラミの発生終息と今後の対応 下津文宏 中村浩昭 西岡一也 鹿児島県指宿市では,2007 年からカンキツグリーニング病の媒介昆虫ミカンキジラミ Diaphoria citri Kuwayama の緊急防除を実施してきた 好適寄主植物のゲッキツは, 民家の庭木や生垣として植栽されており, 薬剤散布の際はドリフトに留意する必要があった このため, 防除は, 年 2 回,5 月と 8 月にネオニコチノイド系クロチアニジン水溶剤の高濃度 (40 倍 ) 希釈液 200ml を園芸用ジョウロを用いて株元に散布する等の方法で行った 防除開始後は, 発生範囲, 密度ともに減少し,2007 年 3 月時点で 114 地点 ( ゲッキツ 80 地点, カンキツ 34 地点 ) あった発生地点は,2012 年 11 月以降ゼロとなった 2013 年 8 月に最終薬剤散布を実施し, 残効が切れる 10 月から起算して有効積算温度で 3 世代相当を経過した 2014 年 6 月まで発生は認められなかったことから, 農林水産省との合意に基づき, 同市におけるミカンキジラミの発生は終息したと判断された 今後も再侵入防止に向けた定期調査や市民への啓発活動を市や植物防疫所と連携しながら継続していく ( 鹿児島農総セ 鹿児島熊毛支庁 ) 虫 03 脂肪酸グリセリド乳剤の混用が各種薬剤のミカンキイロアザミウマの殺虫効果へ及ぼす影響 林川修二, 西岡一也, 牧昭仁 2) ミカンキイロアザミウマは TSWV 等を媒介することから, キク栽培では重要な害虫である 過去の薬剤効果試験では, エマメクチン安息香酸塩乳剤, クロルフェナピルフロアブル, スピノサド水和剤, プロチオホス乳剤, フィプロニルフロアブルなどの殺虫効果が高かった ところが, 2013 年には殆どの剤の効果が著しく低下していた 一方, ワタアブラムシに対して効果の低下した薬剤に脂肪酸グリセリド乳剤を混用すると殺虫効果が高まったとの報告がある そこで, ミカンキイロアザミウマ雌成虫に対して脂肪酸グリセリド乳剤 (600 倍 ) を混用した 20 薬剤を食餌浸漬法で供試した結果, スピノサド水和剤, エマメクチン安息香酸塩乳剤を含む 13 薬剤で殺虫効果が高まった 脂肪酸グリセリド乳剤単用でも死亡が認められたが, 反復間差が大きかった 殺虫効果が高まる要因は不明であるが, 各種薬剤による防除効果が低下している現状では, 実用性について検討する意義はあると思われる また, 他の剤も含め, 同様の効果が得られるか今後, 検討が必要である ( 鹿児島農総セ, 熊毛支庁, 2) 南薩地域振興局 )

3 虫 04 TuMV 感染および非感染カブ上における 2 種のアブラムシの増殖特性の比較 本間智己 安達修平 八坂亮祐 大島一里 徳田誠昆虫により非永続的に伝搬されるウイルスは虫体内に短時間しか留まらないため, 両者には密接な相互作用はないと考えられてきた しかし近年, いくつかの系で両者の興味深い相互作用が報告されている カブモザイクウイルス (TuMV) はアブラムシにより非永続的に伝搬され, 国内では world-b,basal-br,asian-br の 3 つのゲノム型グループが知られている 九州では 2000 年頃まで world-b が優占していたが, その後急激な置き換わりが生じ, 現在では basal-br が優占している 両ゲノム型と媒介虫との相互作用を明らかにするため, 本研究では,world-B 感染, basal-br 感染, 非感染カブ上でアブラムシを飼育し, 増殖率を比較した その結果, モモアカアブラムシの増殖率には差は見られなかったが, ニセダイコンアブラムシではウイルス感染株上で増殖率が高まったことから, ウイルス感染は後者に有利に働くことが示唆された 感染ゲノム型間での顕著な差は見られなかったことから, 優占型の置き換わりにはアブラムシの増殖率向上以外の要因が関与していると考えられた ( 佐賀大農 ) 虫 05 安納いものサツマイモネコブセンチュウ加害レース 岩堀英晶 福田健 西岡稔彦 2) 上杉謙太種子島において栽培され, 近年その人気とブランド化により作付面積が増えているサツマイモ 安納いも は, 栽培の拡大に伴い線虫被害もまた拡大している 安納いも には 安納紅 安納こがね の 2 品種, および種子島で栽培される品種として 種子島ゴールド があるが, これらを加害するサツマイモネコブセンチュウのレースについてはこれまで調査されていない そこで, これら 3 品種にサツマイモネコブセンチュウの SP レース 1,2,3,4,6 をそれぞれ接種し, どの線虫レースに対して感受性かを調査した その結果, 安納紅 および 安納こがね は, レース SP1 を始め供試したすべての SP レースに対して感受性であり, 抵抗性カテゴリーにおいて農林 1 号や高系 14 号と同等の感受性品種であった 一方, 種子島ゴールド は SP1 および SP2 に対して抵抗性であり,SP3,4,6 に対しては感受性であった 本講演では, 加害レースの検定結果とともに, 線虫抑制性エンバクを用いた被害軽減対策の取り組みについても紹介する ( 九州沖縄農研 鹿児島県農総セ大隅 2) 鹿児島県農総セ熊毛 ) 虫 年におけるネコブセンチュウ被害圃場の線虫種について 鈴木智範 福本律子 姫野和洋ネコブセンチュウの対策に対抗植物や抵抗性台木を用いる場合 対象となる線虫種を特定する必要がある そのため 被害圃場におけるネコブセンチュウの種類を調査した 調査土壌は被害が確認された県内 11 地点の野菜圃場から採取した 作目は野菜 6 品目で 分離にはベルマン法を用いた 種の同定には Iwahori et al.(2000) の PCR-RFLP 法を用いた その結果 8 圃場でサツマイモネコブセンチュウが 2 圃場でアレナリアネコブセンチュウ ( またはナンヨウネコブセンチュウ ) が 1 圃場でサツマイモネコブセンチュウ アレナリアネコブセンチュウの混発が確認された サツマイモネコブセンチュウ抵抗性台木を使用したトマト根部に寄生していた雌成虫の種を調査したところ 2 圃場中 2 圃場でサツマイモネコブセンチュウが確認された 以上のことからネコブセンチュウ被害圃場ではサツマイモネコブセンチュウが優占種であり 夏秋トマトでは抵抗性台木の使用のみではなく土壌消毒等も含めた総合的な線虫対策が必要であると考えられた ( 大分農林水研農業 )

4 虫 07 交信撹乱剤 黄色高圧ナトリウムランプの同時利用によるチョウ目害虫の防除効果 陣野泰明 植松綾子 高田裕司 寺本健諫早湾干拓地の大規模露地野菜圃場では,270W 黄色高圧ナトリウムランプの3 灯 /10a 設置でヤガ類の密度抑制に必要な照度を維持でき, キャベツで防除効果が認められることを明らかにした ( 寺本ら,201 今回は交信撹乱剤を通常の 1/2 量処理とした場合の効果, さらに黄色高圧ナトリウムの3 灯 /10a 設置を組み合わせた技術のレタス, キャベツでの防除効果を検討した その結果, 交信撹乱剤の 1/2 量処理ではハスモンヨトウ, オオタバコガ, コナガ, ウワバ類で慣行処理量とほぼ同等の交信攪乱効果があり, 慣行防除と組み合わせると慣行防除単独よりも被害低減効果が高かった 交信撹乱剤と黄色高圧ナトリウムランプの組み合わせではそれぞれ単独よりも高い密度抑制効果が認められた レタスでは高い被害低減効果が認められ, セル苗灌注剤との併用によって化学農薬の使用回数を大幅に削減できる可能性が示唆されたが, キャベツでは本技術での防除効果が期待できないモンシロチョウの被害が多く, 課題が残された ( 長崎農技セ, 1 ) 五島振興局 ) 虫 08 イラクサギンウワバから分離された 2 種ウイルスの混合接種による病原性の変化 原田陽帆 クアシ N G ルシエン 津田勝男 坂巻祥孝鹿児島大学においてイラクサギンウワバから分離された核多角体病ウイルス ( 以下,NPV) および細胞質多角体病ウイルス ( 以下,CPV) は両ウイルスが混合された場合と単体の場合で病原性に変化があることが確認されている 両ウイルスを混合して接種した場合,CPV の濃度が NPV の濃度より相対的に高ければ,NPV の感染が抑制されることが確認された 次に,NPV の濃度が CPV の濃度より相対的に高い場合の病原性の変化について検証を行った ( 鹿児島大農 ) 虫 09 熊本県に発生するコナガのジアミド系殺虫剤に対する感受性低下 樋口聡志 古家忠コナガはアブラナ科野菜の重要害虫であり, これまで各種薬剤に対する抵抗性が問題となっている チョウ目害虫の防除薬剤として広く普及しているジアミド系殺虫剤に対して, 近年, 感受性が低下したコナガが九州地域でも確認された そこで,2013~14 年に熊本県のキャベツ産地などで採集した個体群について葉片浸漬法を用い, 本系統の薬剤に対する感受性とともに, 他系統薬剤の殺虫効果を検討した その結果,6 個体群の 3 齢幼虫における LC50 値は, クロラントラニリプロール水和剤では全個体群ともに 181ppm 以上, フルベンジアミド水和剤では 105ppm の 1 個体群を除くと全て 2000ppm 以上であり, ジアミド系殺虫剤の感受性低下が確認された また, 感受性が低下した 3 個体群におけるマクロライド系 4 薬剤の殺虫効果は, 常用濃度での補正死虫率が 86% 以上と高く, 鹿児島個体群 ( 福田 林川,2014) と同様の傾向を示した ( 熊本農研セ )

5 虫 10 鹿児島県で 2013~2014 年に採集したコナガの薬剤感受性 福田健 林川修二 近年, 鹿児島県のアブラナ科栽培ではチョウ目害虫に対して卓効を示すジアミド系殺虫剤の利用場面が多いが,2013 年 11 月に現地ハクサイほ場でジアミド系殺虫剤であるフェニックス顆粒水和剤散布後のコナガに対して効果が劣る事例がみられた そこで,2013~2014 年に県内 6 市 7 地点のキャベツほ場からコナガを採集し, ジアミド系殺虫剤の他, キャベツに登録のある殺虫剤について感受性検定を行った 検定は食餌浸漬法で行い, 所定濃度に調整した薬液に 30 秒間浸漬したキャベツ葉片を風乾した その後, 直径 9cm のシャーレ内に入れ幼虫を接種し,25 の条件下で処理後 24 時間毎に 72 時間後 (BT 剤は 120 時間後 ) までの供試虫の死亡状況を調査した その結果, いずれの地点でもジアミド系殺虫剤であるフェニックス顆粒水和剤, プレバソンフロアブル 5 の LC50 値は感受性系統に比べて低下しているものの, 地域間差がみられた 今後, コナガの防除対策としては感受性検定で高い効果を示したマクロライド系殺虫剤などを中心に防除体系を構築する必要があると考えられた ( 鹿児島農総セ大隅 鹿児島農総セ ) 虫 11 奄美 熊毛地域で発生したアフリカシロナヨトウ個体群の起源に係る一考察 中村浩昭 山口卓宏 西岡一也 2010 年に鹿児島県喜界島において突如多発生し, イネ科牧草を中心に食害被害が観察されたアフリカシロナヨトウ Spodoptera exempta (Walker) が,2013 年 8 月に種子島や奄美群島で局所的に再発生 食害被害も確認された 奄美大島 5 地点における合成性フェロモンを利用したモニタリングトラップによる雄成虫の誘殺消長では,9 月上旬をピークに漸減し,12 月中旬以降, 翌 2014 年 6 月下旬まで誘殺されなかった 2014 年は幼虫や食害被害は確認されず, 誘殺数も少なく推移した 一方, 種子島でも 7 月上旬に再誘殺が確認され,8 月上旬には幼虫によるイネ科牧草 ( ソルゴー ) への加害も突発的に確認された 本種は休眠性を示さないため, 奄美群島でも成虫態での越冬は不可能であると思われるが, 幼虫や蛹が越冬している可能性も否めない そこで本稿では,2 年間のモニタリングトラップ結果をもとに, 本県で発生した個体群の起源について, 土着個体群由来か, 長距離移動による海外からの飛来侵入個体群由来なのかについて推察を試みる ( 鹿児島農総セ 鹿児島熊毛支庁 ) 虫 12 波長別に光遮断したコーントラップによるコブノメイガの捕獲能力 本田善之水稲の重要害虫であるコブノメイガの予察にはコーントラップの利用が検討されている 昨年の本研究会で光透過率の低い円錐型コーントラップでは捕獲能力が劣り コブノメイガは夜間でも光の遮断により行動が抑制されることを報告した 本年は行動を制御する光波長を明らかにするため 紫外線域を含む数種の波長を遮断した資材による円錐型コーントラップを作成し コブノメイガの捕獲数を比較した センター内水田における 8/8~10/3(3 ほ場平均 ) の捕獲数は SE トラップを 100 とした場合 光を遮断しない透明な資材 (PET 透明 ) が 227 と最も多く 360nm 以下を遮断した資材 (UV は nm 以下を遮断した資材 (UV2) は nm 以下を遮断した資材 (UV オレンジ ) は 17 とほとんど捕獲されなかった この結果よりコブノメイガは 夜間において 360~460nm の光を遮断するとフェロモンに移動する行動がほぼ完全に制御されると推定された 今後は 別のノメイガ類やヤガ類の光遮断による行動制御の有無を確認し 新たな防除対策を検討する ( 山口農林総セ )

6 虫 13 沖縄本島北部におけるドラセナ類の病害虫相 河村太沖縄県北部では, ドラセナ類 ( 切葉 ) はキク類に次ぐ重要な花き品目である しかし, 病害虫相についてはほとんど調べられていない 今後, 防除技術の確立に資するため, 病害虫の種類について, ほ場調査および持ち込み相談の記録整理を行った ほ場調査では,2010 年 1 月 15 日から 2011 年 3 月 26 日まで, 沖縄県名護市の Cordyline terminalis アオドラセナ 網掛け ( 慣行 ) 栽培およびビニール雨よけ栽培圃場, 各 3 圃場で, 圃場当たり 8-10 株, 上位 8 葉に発生した病害虫の数と被害面積の割合を, 約 2 週間ごとに記録した その結果, 病気は 4 種, 害虫は 22 種が確認された このうち, 主要な病害虫は, 炭そ病, 疫病, ウスカワマイマイ, カンザワハダニ, アザミウマ類, およびクロテンオオメンコガであった ( 沖縄南普セ ) 虫 14 パプア ニューギニアの陸稲栽培における主要害虫とその防除対策 松村正哉 金本正和 JICA 小規模稲作振興プロジェクトにおいて 2013~14 年に 3 回, パプア ニューギニア ( 以下 PNG) で害虫防除対策の技術支援を行った PNG では近年コメ消費拡大に伴い陸稲栽培が拡大し, 害虫が多発している 広範囲で多発している害虫はイネヨトウ メイガ類とクモヘリカメムシの 1 種であり, 感受性品種 TCS10 の栽培拡大でトビイロウンカが多発している また,2014 年にはオカボノクロアブラムシの多発が新たに確認された コバネナガカメムシの 1 種による被害も一部で確認された PNG では傾斜地焼畑での陸稲栽培が主体であるが, 収穫後に刈り株を放置して非同期栽培を続けることが主な多発要因と考えられた 農薬以外の耕種的防除として, 集落単位での作期の同期化と休閑期の設定, 収穫後の残渣処分や周辺雑草の管理, 非イネ科作物との輪作, カメムシ対策には乳熟期の捕虫網による捕殺が有効と考えられた オカボノクロアブラムシについても連作回避が有効と考えられたが, 乾期に多発傾向にあるため, 雨期と乾期で寄主交代するか否かについて今後解明する必要がある ( 九州沖縄農研 海外貨物検査 (OMIC)) 虫 15 佐賀県における 2014 年のトビイロウンカの発生と防除状況 善正二郎 山口純一郎佐賀県における 2014 年のトビイロウンカの主飛来は 7 月 14 日頃で, 発生量は平年と比較してやや少ない ~ 並であったが, 晩生品種を中心に一部で坪枯れが発生した 昨年の大発生を受け, 本年は現地圃場で箱粒剤にピメトロジン剤の使用が増え, 感受性の低下がみられるブプロフェジン剤にジノテフラン剤を混合して第 1 世代幼虫を対象に 7 月下旬 ~8 月上旬に散布する基幹防除が実施された 昨年被害が目立った さがびより を栽培する農家 27 名を対象にアンケート調査を行ったところ, 上記の防除体系に第 2,3 世代幼虫を対象に臨機防除が実施された圃場では本種による坪枯れはみられなかった 一方, 本種に効果の低い箱粒剤が使用されたり, 降雨等の影響により第 1 世代幼虫の基幹防除が遅れるなど初期密度が十分に抑制できなかった圃場や臨機防除が適期に行われなかった圃場で坪枯れがみられた ( 佐賀農技防 )

7 虫 16 近年のトビイロウンカの各種薬剤に対する薬剤感受性 中川浩二 溝部信二 殿河内寿子山口県では 2014 年に 6 月移植の水稲でトビイロウンカが多発生し, 坪枯れ被害が多く発生した 近年の多発生の 1 つの要因として, 薬剤感受性の低下が関与している可能性ある そこで, 県内で使用頻度が高い本田防除剤についてベルジャーダスター法により検定を行った その結果, 補正死虫率はジノテフラン剤は 94% と高かったが, エチプロール剤は 26%, クロチアニジン剤は 19% と低く, ブプロフェジン剤も 41% とやや低かった また, エトフェンプロックス剤およびシラフルオフェン剤では 2kg/10a の薬剤投入量で補正死虫率は顕著に低下した 微量局所施用法による結果では, フィプロニル剤の LD50 値は 0.9μg/g であったが, イミダクロプリド剤は 117 μg/g と薬剤感受性は低下していた ブプロフェジン剤以外の本田防除剤における微量局所施用法の結果はベルジャーダスター法とほぼ同様の傾向を示した 薬剤感受性が低下している剤については, 今後も引き続き検定を行う必要がある ( 山口農林総セ ) 虫 17 ヒメトビウンカの 2014 年海外飛来の有無と九州地域の薬剤感受性動向 真田幸代 大塚彰 砥綿知美 松村正哉ヒメトビウンカの海外飛来予測システムによって 2014 年の中国江蘇省 ( 沿岸部 ) から移出する期間は 5 月 27 日 ~6 月 3 日と予測された この期間に海外飛来が起こったか検証するために この期間以前に九州西岸地域 ( 長崎県佐世保市 熊本県天草市 鹿児島県南さつま市 ) で土着個体群の採集を行い 薬剤感受性とイネ縞葉枯ウイルスの保毒虫率を検定した 飛来が予測された 6 月 2 日 ( 飛来地 : 長崎 鹿児島県 ) 以降に採集した南さつま市の個体群で検定を行ったところ 江蘇省個体群に比べ 薬剤感受性 ウイルス保毒虫率ともに低い値となり 海外飛来による影響はみられなかった 6 月 2 日の飛来予測では 飛来源から飛来地までの到達時間は 44~46 時間で 2008 年 6 月に江蘇省から多飛来が起こった際の到達時間約 24 時間と比較すると 比較的弱い風による予測であった このような弱い風では 個体群の形質に大きな影響を及ぼすような多飛来は起こらないと考えられた 2013 年以降の九州各地 ( 福岡 佐賀 大分 鹿児島 ) の薬剤感受性動向も併せて報告する ( 九州沖縄農研 ) 虫 18 白熱灯および水銀灯のカメムシ類に対する誘引性の比較 遠藤信幸 弘中満太郎各県の病害虫防除所などに設置してある予察灯は, 光源として白熱灯 (60W) もしくは水銀灯 (100W) が用いられている 水銀灯は白熱灯よりもカメムシ類に対し誘引力が強いとされているが, これまで定量的な試験が行われていない そこで, 白熱灯と水銀灯のカメムシ類に対する誘引力を簡易な予察灯型トラップを用いて比較した 結果はカメムシの種類やトラップの設置場所により若干変動するものの, 白熱灯に比べ水銀灯の誘殺数が圧倒的に多く, ミナミアオカメムシで 5.6~14.4 倍, アオクサカメムシで 32.7~64.8 倍, ツヤアオカメムシで 176.3~182.9 倍, チャバネアオカメムシで 127.5~304.6 倍の値を示した また, 水銀灯に多く含まれる短波長域の波長を紫外線カットフィルムで除去したところ, 水銀灯に対するカメムシ類の誘殺数は大幅に減少した 以上のことから, 水銀灯のカメムシ類に対する強い誘引性は, 主に短波長域の強い光強度に起因するものと考えられた ( 九州沖縄農研 浜松医大 )

8 虫 19 コムギ - 水稲 - ダイズにおけるミナミアオカメムシの発生量 水谷信夫 石川博司 田中千晴 2) 光永貴之 3) 熊本市近郊の 4 つの主要なダイズ栽培地域において, 地域標準メッシュ (3 次メッシュ ) の調査区域を カ所設け, 任意に選定した 3 圃場でミナミアオカメムシの個体数を調査した 調査は, コムギで 5 月中下旬, 水稲で 9 月下旬 10 月上旬, ダイズで 10 月下旬 11 月上旬に実施した 耕作地の大半を上記 3 作物が占める 城南町 富合町 と 嘉島町 益城町 では, コムギおよび水稲におけるミナミアオカメムシの密度とダイズにおけるそれに有意な正の相関が認められた 一方, 合志市 泗水町 と 大津町 菊陽町 では, 有意な相関関係は認められなかった また, コムギ, 水稲, ダイズの地域毎の密度にも相関関係が認められ, コムギや水稲での密度が低い 城南町 富合町 と 嘉島町 益城町 ではダイズにおける密度も低く, 逆にコムギや水稲での密度が高い 合志市 泗水町 や 大津町 菊陽町 ではダイズにおける密度も高かった 詳細については今後検討する必要があるが, 上記 3 つの寄主作物間での密度の相関には, それら寄主植物の生息地における占有率が影響していると推測された ( 九州沖縄農研 愛知農総試 2) 三重防除所 3) 中央農研 ) 虫 20 カンショ圃場へのサトウキビトラッシュ散布がイモゾウムシや畑環境に及ぼす効果 山下伸夫サトウキビトラッシュの散布が地温 含水率等の物理的環境やイモゾウムシの次世代羽化数や線虫相 雑草動態に及ぼす効果を 2013,2014 年に調査した ( 方法 ) 春に移植した トラッシュ散布量 (40kg または 20kg/1 区 ) または散布方法 ( 全面 額縁 ) により処理水準を変えたカンショ試験区にイモゾウムシを各区 320 個体放虫し 塊根からの次世代羽化数を調査すると共に 線虫相動態や雑草発生量 物理的環境を調べた ( 結果 )2013 年は顕著なイモゾウ虫羽化数抑圧効果が認められたが 2014 年度試験では判然としなかった 地表面 地温 土壌含水率はトラッシュ散布区では無散布区より変動が小さくなった 線虫相は トラッシュ散布により細菌食 糸状菌食 小動物動物食性等の自活性線虫が増加した 雑草は 単子葉と広葉雑草に対するトラッシュ散布の顕著な発生抑制効果を確認した ( 九州沖縄農研 ) 虫 21 サツマイモ圃場における選択的殺虫剤の天敵への影響 川元玲奈 津田勝男 坂巻祥孝 IPM 体系における生物的防除を成功させるために, しばしば選択的殺虫剤を利用して, あらかじめ目的害虫の密度を下げる方法がとられる しかし, 選択的殺虫剤の天敵生物への影響は一部の作物でしか確認されていない 本研究ではサツマイモ圃場において BT 剤 ( ゼンターリ ), フルベンジアミド顆粒水和剤, メタフルミゾン水和剤, エトフェンプロックス乳剤, シペルメトリン水和剤の 5 種類の薬剤を圃場に散布し, 害虫への殺虫効果と土着天敵相に与える影響を確認した 薬剤の散布前と散布後に 50cm 50cm 枠内の主要害虫と天敵類を計数した その結果, イモキバガ, ナカジロシタバなど主要鱗翅目害虫は全ての区で減少し, 防除効果が認められた 一方, エトフェンプロックス区とシペルメトリン区では僅かではあるがクモ, アリ, カブリダニの減少が認められた またフルベンジアミド区とメタフルミゾン区ではクモの減少が認められた これに対して BT 剤を散布した圃場では天敵への影響は認められなかったが, ハスモンヨトウに対する殺虫効果が低かった ( 鹿児島大農 )

9 虫 22 諫早湾干拓地における野菜類主要害虫の減農薬防除技術の開発 10) 春作ジャガイモ寄生アブラムシ類に対するインセクタリープラントの土着天敵類の効果 植松綾子 陣野泰明 寺本健諫早湾干拓地では大規模環境保全型農業を推進しており そのための技術の一つとしてインセクタリープラントによる土着天敵を利用した害虫管理技術の確立を目指している 今回 春作ジャガイモ ( 栽培期間 :2~5 月 ) において作物寄生アブラムシ類に対するインセクタリープラントの有効性を評価するため, インセクタリープラント片側設置区 両側設置区 天敵に影響の少ない化学薬剤防除区および天敵除去区を設置し アブラムシ類と土着天敵類を見取り法で調査した その結果 アブラムシ類の発生は 天敵に影響の少ない化学薬剤防除区が調査期間を通して最も低く推移した 他の 3 区は 5 月上旬までは同様の発生推移を示していたが 片側設置区 両側設置区は 5 月 1 日の発生ピーク後に減少したのに対し 天敵除去区はその後も減少せず推移した 一方 土着天敵類の虫数は片側設置区と両側設置区が多く 次いで化学薬剤防除区 天敵除去区の順であった これらのことから 土着天敵類の有効性が示唆された ( 長崎農技セ ) 虫 23 秋作バレイショの有機栽培で発生する害虫および土着天敵の発生動向 福吉賢三 菅康弘環境保全型農業の推進ならびに生産者, 消費者の有機栽培へのニーズ増加に対応するため, 有機 JAS に適合した二期作バレイショ栽培体系について検討している そこで, 場内圃場でバレイショ有機栽培を実践し, 病害虫の発生動向を把握し 問題点の抽出をおこなっている 本研究では, 2012 ~2014 年に秋作バレイショの有機栽培で発生する害虫と天敵の発生動向を調査した その結果, いずれの年もアブラムシ類の発生は少なかったが,2012 年はジャガイモガが発生し,2013 年はオオタバコガやジャガイモガ等のチョウ目害虫が発生した そこで, 有機栽培 ( 農薬 ) 区では 2013 年以降,BT 水和剤の散布によりチョウ目害虫の発生を抑制した 慣行区では化学農薬の散布によりチョウ目害虫の発生を抑えたが, 天敵類の発生は少なかった これらに対し, 有機栽培 ( 無農薬 ) 区では地上徘徊性の捕食性天敵であるオサムシ類やハサミムシ類およびクモ類が多数認められ, チョウ目害虫はやや増加したがその後減少した このことから, 土着天敵類のチョウ目害虫に対する有効性が考えられた ( 長崎農技セ 長崎防除所 ) 虫 24 ニジュウヤホシテントウの天敵の探索と捕食 寄生量評価 山名一遂 坂巻祥孝 津田勝男ニジュウヤホシテントウはナスやジャガイモなどのナス科植物を加害することで知られているが, 農薬に対する感受性が高い そのため慣行栽培では問題となることはないが, 露地無農薬栽培では主要害虫となることがある 本研究では無農薬の露地ナス圃場で本種に対して有効に働いている天敵を探索し, 捕食 寄生量を評価することを目的とした 圃場観察の結果, 主要天敵としてヒメコバチ科寄生蜂, シロヘリクチブトカメムシ, ナナホシテントウが確認された 寄生蜂については, ニジュウヤホシテントウの終齢幼虫の 72 時間あたり死亡数 ( ホストフィーディングおよび寄生による ) は 4±2.1 頭であった シロヘリクチブトカメムシについては, シロヘリクチブトカメムシの終齢幼虫によるニジュウヤホシテントウ終齢幼虫の 24 時間あたりの捕食数は 5.9±2.4 頭であった ナナホシテントウについては, ナナホシテントウの成虫によるニジュウヤホシテントウ卵の 24 時間あたりの捕食数は 8±15.6 で高い捕食能力が確認された ( 鹿児島大農 )

10 虫 25 スワルスキーカブリダニとリモニカスカブリダニは実用面でどう異なるのか ~ピーマンでのほ場増殖性及び株内分布の比較 ~ 柿元一樹 松比良邦彦 井上栄明 山中聡リモニカスカブリダニ Amblyseius limonicus (Garman and McGregor) は, アザミウマ類及びコナジラミ類等に対する生物的防除資材として開発途中の捕食性天敵である 一方, スワルスキーカブリダニ Amblyseius swirskii Athias-Henriot は施設ピーマンを中心に普及が進む天敵である これら 2 種は, アザミウマ類, コナジラミ類及び花粉等を餌として利用する良く似たニッチを有する天敵であるが, 害虫に対する防除効果及びほ場での動態等について比較した例は少ない そこで演者らは, 施設ピーマンを対象に, 管理温度及び 2 種の放飼量を変えて放飼試験を実施した その結果, 施設ピーマンの一般的な管理温度下では, リモニカスカブリダニはスワルスキーカブリダニの放飼量の半量 (25 頭 / m2 ) でも同等以上の増殖及び防除効果が認められた また, 低温条件下において放飼量をさらに低減した場合の結果及びピーマンの株内分布に係る調査結果を含め, これら 2 種の実用面での相違点について考察する ( 鹿児島農総セ アリスタライフサイエンス ( 株 )) 虫 26 保全的生物的防除を組み入れた IPM 体系 ~ 捕食者個体群の持続性 松原成隆 大野和朗 平岡由梨佳 小森大介 北原結花露地ナスでは選択的農薬の利用によりヒメハナカメムシ類などが保護され, 農薬散布の大幅な低減につながることが実証されている しかし 餌となるアザミウマ類と捕食者の関係は不安定であり, 特にアザミウマ類密度が低く推移すると防除として成功であるが, 捕食者の密度は極端に低下する 本研究では, ヒメハナカメムシ類個体群の持続性を高めるため, オクラの真珠体に注目し, オクラを天敵温存植物 ( 作物 ) として植えた植生管理圃場および選択的農薬のみを利用した従来の天敵保護圃場の露地ナス農家で, ヒメハナカメムシ類や害虫密度を調査した その結果, オクラを植栽した植生管理圃場では, ナスで餌となるアザミウマ類がほとんど観察されなくなった栽培後期でもヒメハナカメムシ類個体群は持続したが, 天敵保護圃場ではアザミウマ類密度の低下とともにヒメハナカメムシ類密度は急激に低下し ナス上でほとんど認められなくなった 以上の結果から 天敵温存作物としてオクラを植栽することで ヒメハナカメムシ類個体群の持続性が高まることが明らかとなった ( 宮崎大農 ) 虫 27 露地ナス圃場のインセクタリープラントに現れる寄生蜂の季節消長 瀬戸雄一朗 津田勝男 坂巻祥孝インセクタリープラントを利用して天敵を誘引 定着させるには, あらかじめ目的とする天敵のインセクタリープラントに対する選好性を知っておく必要がある 本研究では, 露地ナス圃場において 9 種類のインセクタリープラント ( ソルゴー, ブルーサルビア, スウィートバジル, スペアミント, コスモス, ペチュニア, ノコギリソウ, スウィートアリッサム, カモミール ) を植え, 誘引される寄生蜂の季節消長をイエローパントラップで調査した その結果, ソルゴー, ブルーサルビア, スウィートバジルの 3 種類において多くの個体数の寄生蜂が確認された また, インセクタリープラントを混植することにより, 単植する場合よりも効果的に寄生蜂を誘引する可能性が示唆された さらに, インセクタリープラントに誘引されたアブラバチ類の発生消長はナス上のアブラムシの消長とよく同調していることが確認された ( 鹿児島大農 )

11 虫 28 天敵温存植物を活用した土着天敵の強化 ~ 天敵温存植物の評価 大野和朗 西本健 今別府直央 重富紀里佳 松原成隆 Chandrima Emtia 施設栽培 露地栽培を問わず, 生物的防除の成否を左右する重要な技術として天敵の働きを強化する天敵温存植物 ( インセクタリープランツ ) が注目されている 野外で天敵がどの程度まで餌を十分に摂取できているかは不明であるが, 捕食者にとっては餌昆虫が最良の餌のひとつであることは間違いない しかし, 植物質餌を摂取することで, 生存や繁殖を向上させることが可能な天敵であれば, 花蜜や花粉に富む花をモノカルチャーの圃場に植栽することで天敵のパフォーマンス向上につながる 残念ながら, 花資源量などの変動と天敵の発生推移に関する知見は少なく, 天敵に対する栄養的効果が検討されている植物種も限られている 本講演では, 演者らが検討を進めている天敵温存植物に関するデータを基に, ヒメハナカメムシ類とヒラタアブ類を例にその評価方法と望ましい特性について考える 特に, タイリクヒメハナカメムシでは栄養補完的餌と栄養補助的な餌の違いや意義について, ヒラタアブ類では採餌行動のパターンから考えた野外での評価方法について考察する ( 宮崎大農 ) 虫 29 大量増殖したヘヤカブリダニの露地ナスにおける害虫密度抑制効果 小田あさひ 坂巻祥孝 津田勝男ヘヤカブリダニは施設栽培圃場においてホコリダニ類, ハダニ類, アザミウマ類の密度を抑制することが知られているが, 露地栽培での害虫密度抑制効果は明らかになっていない 本研究では室内で大量増殖したヘヤカブリダニについて露地ナス圃場における害虫密度抑制効果を調査した 7 月中旬から 1 株あたり 800~2000 頭のヘヤカブリダニを毎週放飼した処理区では, 葉上のヘヤカブリダニ頭数は無処理区よりも有意に高く推移した 一方, 新出葉では,7 月下旬に処理区においてヘヤカブリダニの発生が確認され,9 月上旬から密度が上昇し 9 月中旬に 1 葉あたり 0.9 頭のピークが見られた 無処理区におけるホコリダニ類の発生は 9 月下旬に 1 葉当たり 8.2 頭のピークが見られたが, 処理区では 0.6 頭以下の低い密度で推移し, 両区間で有意差が見られた このことから, ヘヤカブリダニはホコリダニ類の発生抑制に働く有効な天敵である可能性が示唆された ( 鹿児島大農 ) 虫 30 施設キュウリ栽培における捕食性天敵タバコカスミカメの有効利用 : クレオメからの分散 平岡由梨佳 大野和朗地域に生息する土着天敵を利用する保全的生物的防除では広食性の捕食性天敵が注目を集めている そのなかでもタバコカスミカメ Nesidiocoris tenuis (Reuter)( カメムシ目 : カスミカメムシ科 ) はタバココナジラミの有力な天敵として欧州で利用され, 日本でも夏期に野外で採集できるため高知県や鹿児島県を中心に普及している しかし, 現在の利用方法では毎年夏にゴマなどを植えてタバコカスミカメを採集するか 天敵温存ハウスで維持する必要がある 本研究では, 栽培施設で周年的に利用する方法を確立するため,8 月の休閑期も施設内に天敵温存植物としてクレオメを残し, タバコカスミカメ個体群の消長を調査した その後,2014 年 9 月 11 日に定植したキュウリ上にクレオメからタバコカスミカメが急激に分散し, タバコカスミカメによる加害が確認されたが, キュウリの生育や収量に影響はなかった このことから, 施設内にクレオメを維持することで周年的にタバコカスミカメ個体群を維持することが可能となり, 栽培初期から害虫の密度抑制が期待できると考えられた ( 宮崎大農 )

12 虫 31 佐賀県のイチゴ圃場で採集したナミハダニの各種殺ダニ剤に対する感受性 衞藤友紀 2006 年と 2014 年に佐賀県内各地のイチゴ本圃 育苗床で採集したナミハダニ黄緑型 8 個体群の卵を供試し ビフェナゼート (BI) シフルメトフェン (CY) およびミルベメクチン (MI) に対する感受性をリーフディッピング法で検定した その結果 2006 年に調査した 8 個体群では イチゴに登録がある常用濃度の各薬液 その 1/3 希釈薬液による補正死亡率は 93% 以上であり 高い感受性を示した 一方 2014 年の BI の常用濃度では 8 個体群中 2 個体群の死亡率はそれぞれ 26% 75% と低く また CY の同濃度では 1 個体群で死亡率 79% 2 個体群で 12% 以下と著しく低かった さらに MI では 6 個体群中 1 個体群において常用濃度による死亡率は 100% ではあったものの 1/3 希釈薬液では 34% と低く 感受性の低下が疑われた このように 2014 年のナミハダニの BI CY および MI に対する感受性は 2006 年と比較して圃場間差が認められた 一方 2014 年のみ検定したシエノピラフェンによる各個体群の死亡率は 94% 以上と高い感受性を示した ( 佐賀農業セ ) 虫 32 茶圃場での新防除機利用による害虫防除効果の確認および天敵類への影響の検討 落田恵梨香 津田勝男 坂巻祥孝 鹿子木聡 ¹) 茶栽培においては従来より 10a 当たり 200l の農薬使用量が慣行とされてきた そんな中, かごしま式防除装置 の開発により農薬散布を新芽とその付近のみに絞ることで慣行比 1/3 量まで農薬の使用量を減らすとともに天敵を温存する効果が期待できる 本研究ではフロニカミド顆粒水和剤, ジノテフラン水溶剤, ペルメトリン乳剤を用い慣行量 (200l/10a),1/3 量,1/5 量と農薬使用量を変えた場合の害虫防除効果および天敵, その他の昆虫相への影響を調べるために二番茶, 三番茶の時期に見取り調査, 採葉調査等を行った その結果,1/3 量でも慣行量と同程度の害虫防除効果が確認できた 一方,1/3 量および 1/5 量におけるカブリダニやクモ類などの天敵温存効果は確認できなかった ( 鹿児島大農 ¹) 鹿児島農総セ ) 虫 33 ウンシュウミカン園における炭酸カルシウム微粉末剤を利用したミカンハダニに対する土着天敵の保護 副島康義 内川敬介 宮崎俊英長崎県内のウンシュウミカン園において, カブリダニ類は, ミカンハダニの最も重視すべき天敵である ( 宮崎ら,2012) が, 黒点病防除に使用されるマンゼブ剤の悪影響が大きい ( 柏尾ら, 1979) そこで, 本剤の使用を減らし, カブリダニ類を保護するため, マンゼブ剤を代替する黒点病防除技術として銅水和剤と炭酸カルシウム微粉末剤 ( 商品名 : ホワイトコート, 以下 WC) の混用について, 黒点病防除効果, 果実品質への影響等を検討してきた ( 副島ら,2012: 内川ら, 2013) 今回, これらの報告を踏まえ構築した銅水和剤と WC の混用を組み入れた防除体系におけるミカンハダニ, カブリダニ類の発生消長を慣行防除体系と比較した結果, ミカンハダニの発生は慣行防除体系より多かったが, その後, カブリダニ類が増加し, ミカンハダニの発生は次第に終息したことから, 本防除体系によりカブリダニ類が保護され, ミカンハダニの密度抑制に寄与したと考えられた ( 長崎農技セ果樹 長崎県央振農林 )

13 虫 34 大分県のハウスミカン園におけるミカンハダニの薬剤感受性低下事例 玉野井昭 楢原稔 高佐和成 2014 年 4 月 ~6 月に県内の一部のハウスミカン園で, ミカンハダニが多発する事例が確認されたことから, 当該園 (7ヶ所) から個体群を採集し, リーフディスク法による殺卵 殺幼虫検定を行い, 主要薬剤に対する感受性を調査した その結果, スピロジクロフェン水和剤は殺卵 殺幼虫率が概ね 90% 程度と高かったが, ミルベメクチン水和剤, アセキノシル水和剤, およびエトキサゾール水和剤については個体群によって感受性の差異が認められた また, シエノピラフェン水和剤については,6,000 倍と 9,000 倍 ( 常用濃度 2,000~3,000 倍 ) の補正殺卵 殺幼虫率がそれぞれ 18.4~88.7%,5.7~81.2% となり, 今回初めて感受性低下が認められた そこで, 常用濃度薬液による殺成虫検定も実施したところ, 補正殺成虫率は 2,000 倍で 17.7~91.9%,3,000 倍で 0~86.5% となり, 殺卵 殺幼虫検定結果と同様の傾向が確認された ただし, シエノピラフェン水和剤は当該園以外では高い殺虫効果を維持しており, 本剤に対する感受性は個体群による差異が大きいことが明らかとなった ( 大分農林水研果樹 大分西部振興局 ) 虫 35 核 ITS2 領域とミトコンドリア CO1 領域から見た喜界島産ゴマダラカミキリ 三宅正隆 津田勝男 坂巻祥孝 實浩希近年, 喜界島ではゴマダラカミキリ類による柑橘樹の被害が急激に拡大している その原因として, 土着のオオシマゴマダラではなく, 鹿児島県本土やその他の地域から侵入したゴマダラが優占している可能性が考えられた 本研究では, 両親由来の遺伝情報を持つ核 ITS2 領域と母親由来の遺伝情報を持つミトコンドリア CO1 領域を用いて系統解析を行った ITS2 領域における系統解析の結果, 喜界島産ゴマダラは, 本土産の ゴマダラ グループに属し, 奄美大島産の オオシマ グループとは異なることが分かった 一方,CO1 領域における系統解析の結果, 喜界島産ゴマダラは, オオシマ グループに属し, ゴマダラ グループとは異なることが分かった 以上のことから, 喜界島産では, オオシマとゴマダラの雑種交配が起こっている可能性が示唆された ( 鹿児島大農 喜界町役場 ) 虫 36 ネオニコチノイド系殺虫剤が土壌生物相に与える影響 下池裕太 坂巻祥孝 津田勝男サツマイモ栽培においてコガネムシ類対策としてネオニコチノイド系殺虫剤であるクロチアニジン粒剤が土壌混和されている クロチアニジン粒剤については天敵昆虫に対する影響は確認されているが, その他の土壌生物に与える影響についてはほとんど確認されていない 本研究ではサツマイモ圃場にクロチアニジン粒剤を作条土壌混和し, 土壌生物相に与える影響を確認した マルチの下から土を採取し,24 時間ツルグレン装置にかけてサンプリングされた土壌生物を計数し, サンプル数の多かったトビムシ目 ( ヒメトビムシ科 シロトビムシ科 ), ダニ目 ( 中気門亜目 隠気門亜目 ) について個体数の推移を確認した その結果, トビムシ目について, ヒメトビムシ科は処理 45 日後, シロトビムシ科は処理 75 日後までは無処理区と比較して有意に個体数が減少しており影響が認められた 一方, ダニ目 ( 中気門亜目 隠気門亜目 ) については影響が認められなかった ( 鹿児島大農 )

14 虫 37 SS によるブドウのクビアカスカシバ防除の問題点と散布技術の改善 河村俊和 片山正之 本田善之 岩本哲弥山口県においてもブドウのクビアカスカシバの被害が拡大しており SS による薬剤防除も行われつつあるが, 十分な防除効果が得られていない そこで, 本害虫の加害が特に問題となる樹幹部への薬剤の付着を感水紙を用いて確認したとこ, 薬剤の付着度指数は 4.7(10 段階評価 ) で極めて悪く防除効果が得られにくい一因と考えられた このため,SS の両サイドノズル 2 カ所の噴板を吐出量の多いものに交換するとともに, ノズル及び導風板の角度を下方矯正する改善を試みた その結果, ブドウ樹幹株元部への散布薬剤の付着状況は付着度指数 10 で非常に良くなったため, 殺虫効果の向上が期待できると考えられた さらに, 散布薬量の増加によるコスト増加の問題を改善するため, 両サイドノズル噴板の交換を 1 カ所に減らしたとこ, 薬剤付着量の指数値は変わらず散布薬量の増加も約 1 割に抑制できた ( 山口農林総セ ) 虫 38 核多角体病ウイルスのゴミムシを介した伝播 内間久美子 坂巻祥孝 津田勝男核多角体病ウイルス ( 以下,NPV) は, バキュロウイルス科に属する害虫駆除への適用例の多い天敵微生物である NPV は鳥類やほ乳類などに捕食されても活性を保ったまま排泄され, 広範囲な伝播が起こっていると考えられている 本研究では鱗翅目害虫の天敵であるゴミムシ 2 種 ( オオアトボシアオゴミムシ エゾカタビロオサムシ ) が NPV を伝播する可能性を室内実験で検討した その結果, これら 2 種に餌として NPV 感染幼虫を与えても健全虫と同様に捕食し, 感染虫に対する忌避性は認められなかった また, オオアトボシアオゴミムシの糞として排泄された多角体は活性を保っていることが確認された これらのことから, ゴミムシは圃場内外において NPV 伝播の役割を果たしている可能性が高いと考えられた ( 鹿児島大農 )

バンカーシート 利用マニュアル 2017年版(第一版)

バンカーシート 利用マニュアル 2017年版(第一版) 施設野菜の微小害虫と天敵カブリダニ 施設野菜での微小害虫問題 中央農業研究センター 石原産業 ( 株 ) 施設のイチゴではハダニ類が多発し 問題となる 施設のキュウリ ナス サヤインゲンでも アザミウマ類やコナジラミ類などの被害や媒介ウイルス病が問題となる これらの害虫は薬剤抵抗性が発達しやすく 農薬での防除は難しい カブリダニ類は有力な天敵であるが 放飼時期の見極めや農薬との併用などが難しく これらの施設作物では利用が進んでいない

More information

アザミウマ類の薬剤検定1

アザミウマ類の薬剤検定1 園芸作物と花きに発生したアザミウマ類の薬剤感受性検定結果 ( 続報 ) 栃木県農業環境指導センター (1) 目的いちごを中心に トマト なす きゅうり にら キャベツ きくなど複数の園芸作物と花きで発生する数種のアザミウマ類を用いて薬剤感受性検定を行い 今後の防除の資とする (2) 材料および方法 1 供試虫採集地と採集時期は表 1に示す 採集した各種アザミウマはソラマメの催芽種子を餌として 25

More information

大腸菌発現タンパク質を用いたトマト黄化葉巻ウイルスに対する抗血清による検出

大腸菌発現タンパク質を用いたトマト黄化葉巻ウイルスに対する抗血清による検出 九州病害虫研究会 第 93 回研究発表会 2017 年 2 月 2 日 ( 木 ) 会場菊南温泉ユウベルホテル 861-5513 熊本市鶴羽田町 3 丁目 10 番 1 号 TEL:096-344-5600 講演要旨 ( 虫害 ) 虫 01 飢餓条件および代替餌 アブラムシの存在が飛ばないナミテントウ トバテン の株上での行動に及ぼす影木下智章 安達修平 世古智一 2) 徳田誠演者らは現在 飛ばないナミテントウ

More information

untitled

untitled 34 カキのフジコナカイガラムシに対する殺虫剤の新処理法, 樹幹塗布による防除効果 清水信孝 * 手柴真弓 堤隆文 浸透移行性のあるネオニコチノイド系殺虫剤の1 種ジノテフラン顆粒水溶剤をカキ樹幹部に塗布する方法を考案し, フジコナカイガラムシ Planococcuskraunhiae(Kuwana) に対する防除効果およびフジコナカイガラムシの天敵の1 種フジコナカイガラクロバチ Alotropasubclavata

More information

平成19年度事業計画書

平成19年度事業計画書 2 難防除病害虫特別対策事業 (1) アスパラガス病害虫総合防除対策の実証 ア背景および目的本県におけるアスパラガスの栽培面積は 県内全域でここ数年急速に延び 重要品目となっている 近年の主流である雨よけハウスによる半促成長期どり栽培では 収穫量は以前の栽培方法に比べ増加している その反面 斑点病や褐斑病などの斑点性病害 アザミウマ類 ハスモンヨトウなどの重要害虫の発生に加え コナジラミ類の発生が増加している

More information

アマミノクロウサギ保護増殖事業計画 平成 27 年 4 月 21 日 文部科学省 農林水産省 環境省

アマミノクロウサギ保護増殖事業計画 平成 27 年 4 月 21 日 文部科学省 農林水産省 環境省 アマミノクロウサギ保護増殖事業計画 平成 27 年 4 月 21 日 文部科学省 農林水産省 環境省 アマミノクロウサギ保護増殖事業計画 文部科学省 農林水産省 環境省 第 1 事業の目標 アマミノクロウサギは 奄美大島及び徳之島にのみ生息する 1 属 1 種の我が国固有の種である 本種は 主に原生的な森林内の斜面に巣穴を作り これに隣接した草本類等の餌が多い沢や二次林等を採食場所として利用している

More information

大腸菌発現タンパク質を用いたトマト黄化葉巻ウイルスに対する抗血清による検出

大腸菌発現タンパク質を用いたトマト黄化葉巻ウイルスに対する抗血清による検出 九州病害虫研究会 第 95 回研究発表会 2018 年 2 月 1 日 ( 木 ) 会場菊南温泉ユウベルホテル 861-5517 熊本市北区鶴羽田町 3 丁目 10 番 1 号 TEL:096 344 5600 講演要旨 ( 虫害 ) 1 虫 01 2017 年のダイズにおけるハスモンヨトウの発生ならびに数種薬剤に対する感受性 平田真紀子 菖蒲信一郎 衞藤友紀佐賀県のダイズにおけるハスモンヨトウは,

More information

圃場試験場所 : 県農業研究センター 作物残留試験 ( C-N ) 圃場試験明細書 1/6 圃場試験明細書 1. 分析対象物質 およびその代謝物 2. 被験物質 (1) 名称 液剤 (2) 有効成分名および含有率 :10% (3) ロット番号 ABC 試験作物名オクラ品種名アーリーファ

圃場試験場所 : 県農業研究センター 作物残留試験 ( C-N ) 圃場試験明細書 1/6 圃場試験明細書 1. 分析対象物質 およびその代謝物 2. 被験物質 (1) 名称 液剤 (2) 有効成分名および含有率 :10% (3) ロット番号 ABC 試験作物名オクラ品種名アーリーファ 作物残留試験 ( C-N ) 圃場試験明細書 1/6 圃場試験明細書 1. 分析対象物質 およびその代謝物 2. 被験物質 (1) 名称 液剤 (2) 有効成分名および含有率 :10% (3) ロット番号 ABC0123 3. 試験作物名オクラ品種名アーリーファイブ 4. 圃場試験場所 試験圃場名 試験圃場所在地 県農業研究センター 番圃場 号ハウス 県 市 町 - 5. 試験担当者氏名 6. 土性埴壌土

More information

<4D F736F F D D836789A989BB97748AAA956182CC8CBB8FF382C691CE8DF42E646F63>

<4D F736F F D D836789A989BB97748AAA956182CC8CBB8FF382C691CE8DF42E646F63> トマト黄化葉巻病の現状と対策 野菜茶業研究所果菜研究部虫害研究室本多健一郎 1. トマト黄化葉巻病コナジラミ類によって媒介されるウイルス病で 発病初期は新葉が葉縁から退緑しながら葉巻症状となり 後に葉脈間が黄化し縮葉となる 病勢が進行すると 頂部が叢生し株全体が萎縮する なお 発病前に着果した果実は正常に発育するが 発病後は開花しても結実しないことが多い トマト黄化葉巻の病原ウイルス (TYLCV)

More information

KASEAA 51(10)

KASEAA 51(10) 解説 昆虫ウイルスを利用した 害虫防除資材の現状と展望 1 693 1 * ** * ** 694 1 2 695 1 2 2 3 696 2 * ** * ** 697 し AgMNPV を使った技術が受け入れやすかった 2 公的普及事業が積極的に行われた 3 AgMNPV の病 原性が高く宿主間の水平伝播率が高いため少ない散布回 数で十分な効果を上げられた 4 ダイズの経済的被害 許容水準が高く

More information

Japan Diamide WG

Japan Diamide WG コピー, 再配布不可 チョウ目用殺虫剤の抵抗性管理に関するお願い ~ ジアミド剤を例として ~ チョウ目部会 IRAC: Insecticide resistance action committee ( 農薬メーカー団体の Crop Life International( 世界農薬工業連盟 ) の内部組織で, 殺虫剤抵抗性発達の回避 遅延策を推進する専門技術委員会 ) Version:1802 今後の薬剤抵抗性管理への期待

More information

< F2D C18EEA95F182518D C834D E838D836F836C834C836D F E6A7464>

< F2D C18EEA95F182518D C834D E838D836F836C834C836D F E6A7464> 特殊報 9 病第 1 5 号 関係各位 平成 29 年 8 月 4 日 京都府病害虫防除所長 ( 公印省略 ) 病害虫発生予察情報について 下記のとおり発表しましたので 送付します 病害虫発生予察特殊報第 2 号 病害虫名チビクロバネキノコバエ Bradysia agrestis Sasakawa (Synonym: Bradysia difformis Frey 5の項参照 ) 作物名ネギ発生地域山城地域の一部

More information

**************************************** 2017 年 4 月 29 日 日本植物病理学会殺菌剤耐性菌研究会 耐性菌対策のための DMI 剤使用ガイドライン 一般的な耐性菌対策 1. 薬剤防除だけに頼るのではなく 圃場や施設内を発病しにくい環境条件にする 1)

**************************************** 2017 年 4 月 29 日 日本植物病理学会殺菌剤耐性菌研究会 耐性菌対策のための DMI 剤使用ガイドライン 一般的な耐性菌対策 1. 薬剤防除だけに頼るのではなく 圃場や施設内を発病しにくい環境条件にする 1) **************************************** 2017 年 4 月 29 日 日本植物病理学会殺菌剤耐性菌研究会 耐性菌対策のための DMI 剤使用ガイドライン 一般的な耐性菌対策 1. 薬剤防除だけに頼るのではなく 圃場や施設内を発病しにくい環境条件にする 1) 可能ならば病害抵抗性品種や耐病性品種を栽培する 2) 病原菌の伝染源となる作物残渣や落葉 剪定枝あるいは周辺の雑草などは速やかに処分する

More information

資料 2 セイヨウオオマルハナバチの代替種の利用方針 について 環境省農林水産省

資料 2 セイヨウオオマルハナバチの代替種の利用方針 について 環境省農林水産省 資料 2 セイヨウオオマルハナバチの代替種の利用方針 について 環境省農林水産省 トマト等の栽培におけるマルハナバチの利用 マルハナバチは 90 年代から導入 トマト等の授粉の省力化に寄与 日本における送粉サービスの経済価値は約 4,700 億円 このうち 53 億円が施設マルハナバチ (( 国研 ) 農研機構農業環境変動研究センターの推計値 ) 写真 : 神戸裕哉 ホルモン剤 ( トマトトーン )

More information

5月の病害虫発生予想と防除のポイント

5月の病害虫発生予想と防除のポイント 1 月の病害虫発生予想と防除のポイント 鹿児島県経済連 肥料農薬課鹿児島県病害虫防除所から発表された病害虫発生予報第 10 号 (1 月 ) を基に, 防除のポイントを下記に取りまとめましたので, 防除指導の参考にしてください Ⅰ. 野菜 発生量は平年比較, 発生予想の下段 ( 根拠 ) の (+) は多発要因,(-) は少発要因を示す キュウリべと病褐斑病うどんこ病 やや少 12 月の発生 : 少

More information

殺虫数(頭(2) 京田辺市におけるフェロモントラップへの誘殺虫数 (7 月第 6 半旬 ~8 月第 5 半旬の合計値 ) は81.0 頭で 平年の22.4 頭を上回っている (+)( 図 1) また 本年度からフェロモントラップを設置した亀岡市および京丹後市でも 8 月第 4 半旬から誘殺数が急増し

殺虫数(頭(2) 京田辺市におけるフェロモントラップへの誘殺虫数 (7 月第 6 半旬 ~8 月第 5 半旬の合計値 ) は81.0 頭で 平年の22.4 頭を上回っている (+)( 図 1) また 本年度からフェロモントラップを設置した亀岡市および京丹後市でも 8 月第 4 半旬から誘殺数が急増し 注意報 3 0 病第 1 7 号平成 30 年 8 月 30 日 関係各位 京都府病害虫防除所長 ( 公印省略 ) 病害虫発生予察情報について 下記のとおり発表しましたので送付します 病害虫発生予察注意報第 4 号 ネギにシロイチモジヨトウが多発していますネギのほか 豆類および野菜類でも発生に注意してください 1 作物名ネギ 豆類 ( 黒大豆 エダマメ アズキ ) 野菜類 2 病害虫名シロイチモジヨトウ

More information

ナスにおける天敵の利用法

ナスにおける天敵の利用法 これからのウイルス病対策 2011 年 9 月 ~10 月説明会資料 宮崎県広域普及指導担当 今回の話 昨年の春に発生したキュウリの黄化えそ病の発生地区が拡大しつつあります ただし 実際の被害は 想定してよりずっと軽いうちに対応できてます 対策が長期間に及んでいますので そろそろ油断と対策への疲れが出てきています 県内の現状をお知らせします 夏から秋にしておく対策のお話をします 本県で発生した MYSV

More information

土着天敵を保護するネギ栽培体系導入事例 オオムギ間作によるネギアザミウマの防除技術 : 静岡県での事例 1. 静岡県での事例静岡県では県西部 中部を中心に全県にわたりネギが栽培され 生産額では県産野菜の上位を占める重要品目となっている 中でも夏期が生育期にあたる秋冬どり根深ネギ栽培に

土着天敵を保護するネギ栽培体系導入事例 オオムギ間作によるネギアザミウマの防除技術 : 静岡県での事例 1. 静岡県での事例静岡県では県西部 中部を中心に全県にわたりネギが栽培され 生産額では県産野菜の上位を占める重要品目となっている 中でも夏期が生育期にあたる秋冬どり根深ネギ栽培に 土着天敵を活用する害虫管理の最新技術 1 土着天敵を活用する害虫管理体系 ほ場単位での取り組み事例 .1..1.1 土着天敵を保護するネギ栽培体系導入事例 オオムギ間作によるネギアザミウマの防除技術 : 静岡県での事例 1. 静岡県での事例静岡県では県西部 中部を中心に全県にわたりネギが栽培され 生産額では県産野菜の上位を占める重要品目となっている 中でも夏期が生育期にあたる秋冬どり根深ネギ栽培においては

More information

<82BD82A294EC82C697CE94EC82CC B835796DA>

<82BD82A294EC82C697CE94EC82CC B835796DA> 窒素による環境負荷 窒素は肥料やたい肥などに含まれており 作物を育てる重要な養分ですが 環境負荷物質の一つでもあります 窒素は土壌中で微生物の働きによって硝酸態窒素の形に変わり 雨などで地下に浸透して井戸水や河川に流入します 地下水における硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素の環境基準は 10 mg/l 以下と定められています 自然環境における窒素の動き 硝酸態窒素による環境負荷を減らすためには 土づくりのためにたい肥を施用し

More information

施設キュウリ ( 抑制栽培 ) のミナミキイロアザミウマの IPM 体系マニュアル

施設キュウリ ( 抑制栽培 ) のミナミキイロアザミウマの IPM 体系マニュアル 施設キュウリ ( 抑制栽培 ) のミナミキイロアザミウマの IPM 体系マニュアル b) a) c) d) 表紙の写真 a) ミナミキイロアザミウマ成虫 b) 赤色ネットの展張 c) アザミウマ類幼虫を捕食するスワルスキーカブリダニ d) ミナミキイロアザミウマによるキュウリ果実の被害 = 問合せ先 = 地方独立行政法人大阪府立環境農林水産総合研究所食の安全研究部防除グループ 583-0862 大阪府羽曳野市尺度

More information

リンゴ黒星病、うどんこ病防除にサルバトーレME、フルーツセイバーが有効である

リンゴ黒星病、うどんこ病防除にサルバトーレME、フルーツセイバーが有効である 平成 26 年度普及に移す農業技術 ( 第 1 回 ) [ 分類 ] 普及技術 [ 成果名 ] リンゴ黒星病 うどんこ病防除にサルバトーレ ME フルーツセイバーが有効である [ 要約 ] リンゴ黒星病 うどんこ病防除にサルバトーレ ME の 3,000 倍液またはフルーツセイバーの 2,000 倍液を散布する サルバトーレ ME は EBI 剤 フルーツセイバーは SDHI 剤である 両剤ともに薬剤耐性菌が出現しやすいため

More information

ダイコン 防除法

ダイコン  防除法 主要病害虫発生消長 1 月 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 病春まきモザイク病 害 苗立枯病 虫 害 秋まきモザイク病苗立枯病アブラムシ類キスジノミハムシコナガアオムシ ( モンシロチョウ ) 作型 ; 栽培期 ; 収穫期 病害虫発生消長 ; 発生期 ; 発生盛期 べと病 次の薬剤のいずれかを予防的に散布する サンボルドー ( 水 ) 300~600 倍 Zボルドー ( 水 )*

More information

Microsoft Word - ⑦内容C【完成版】生物育成に関する技術.doc

Microsoft Word - ⑦内容C【完成版】生物育成に関する技術.doc 内容 C 生物育成に関する技術 (1) 生物の生育環境と育成技術について, 次の事項を指導する 項目 ここでは, 生物を取り巻く生育環境が生物に及ぼす影響や, 生物の育成に適する条件及び育成環境を管理する方法を知ることができるようにするとともに, 社会や環境とのかかわりから, 生物育成に関する技術を適切に評価し活用する能力と態度を育成することをとしている ア生物の育成に適する条件と生物の育成環境を管理する方法を知ること

More information

ネギ 防除法

ネギ  防除法 主要病害虫発生消長 1 月 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 病春まきさび病 害 黒斑病 秋まき さび病 黒斑病 虫アブラムシ類ネギハモグリバエ 害 ネギアザミウマ 作型 ; 栽培期 ; 収穫期 病害虫発生消長 ; 発生期 ; 発生盛期 べと病 1. 雨よけ栽培を行う 2. 発生初期から次の薬剤のいずれ 秋及び春の2 回発生するが 特に 4~5 月に かを散布する 降雨日が多いと発生しアミスター

More information

微生物殺虫剤 < 商品のお問合せは アリスタライフサイエンス株式会社 > 天敵放飼後のレスキュー ( 臨機 ) 防除剤としては 天敵への影響が少ない微生物殺虫剤が効果的です 天敵に悪影響を与えないだけでなく 効果のある化学殺虫剤を 切り札剤 として温存することができますので

微生物殺虫剤 < 商品のお問合せは アリスタライフサイエンス株式会社 > 天敵放飼後のレスキュー ( 臨機 ) 防除剤としては 天敵への影響が少ない微生物殺虫剤が効果的です 天敵に悪影響を与えないだけでなく 効果のある化学殺虫剤を 切り札剤 として温存することができますので 5 キュウリ栽培における IPM 対策資材 スワルスキーは 250ml ボトル ( 左図 ) 内に 25,000 頭のスワルスキーカブリダニと 輸送や放飼直後の餌となるサトウダニ ふすま等を含有する天敵製剤です スワルスキーカブリダニの活動温度は 17 ~ 30 相対湿度 60% 以の条件を好み 夜温が 15 を回る作型では十分に定着できず効果が劣ることがあります 本種は野菜類 ( 施設栽培 ) の適用害虫として登録されているアザミウマ類

More information

表 30m の長さの簡易ハウス ( 約 1a) の設置に要する経費 資材名 規格 単価 数量 金額 キュウリ用支柱 アーチパイプ ,690 直管 5.5m 19mm ,700 クロスワン 19mm 19mm ,525 天ビニル 農 PO 0.1mm

表 30m の長さの簡易ハウス ( 約 1a) の設置に要する経費 資材名 規格 単価 数量 金額 キュウリ用支柱 アーチパイプ ,690 直管 5.5m 19mm ,700 クロスワン 19mm 19mm ,525 天ビニル 農 PO 0.1mm 簡易ハウスを活用した高収益体系 中山間地域では キュウリを始めピーマン ナスなど多くの作物が栽培されていますが 農家の所得は必ずしも高くありません この要因の1つに 冬季の寒さのため年間を通した作付けが行われていないことがあげられます 冬期に栽培するためにはビニールハウス等の施設の導入が効果的ですが 中山間地域は狭小で不整形な農地が多い上 施設導入には多額の経費が必要で 高齢農家には負担が大きく 施設の導入は思うように進んでいません

More information

Microsoft Word - 【セット版】別添資料2)環境省レッドリストカテゴリー(2012)

Microsoft Word - 【セット版】別添資料2)環境省レッドリストカテゴリー(2012) 別添資料 2 環境省レッドリストカテゴリーと判定基準 (2012) カテゴリー ( ランク ) 今回のレッドリストの見直しに際して用いたカテゴリーは下記のとおりであり 第 3 次レッド リスト (2006 2007) で使用されているカテゴリーと同一である レッドリスト 絶滅 (X) 野生絶滅 (W) 絶滅のおそれのある種 ( 種 ) Ⅰ 類 Ⅰ 類 (hreatened) (C+) (C) ⅠB

More information

スダチ栽培におけるマイナー害虫の被害と防除 徳島県立農林水産総合技術支援センター病害虫防除所兼田武典 Takemichi Kaneda はじめに スダチ (Citrus sudachi Hort.ex Shirai; 図 1) は徳島特産の緑色が美しい小型の香酸カンキツである 近年の食生活の多様化と

スダチ栽培におけるマイナー害虫の被害と防除 徳島県立農林水産総合技術支援センター病害虫防除所兼田武典 Takemichi Kaneda はじめに スダチ (Citrus sudachi Hort.ex Shirai; 図 1) は徳島特産の緑色が美しい小型の香酸カンキツである 近年の食生活の多様化と スダチ栽培におけるマイナー害虫の被害と防除 徳島県立農林水産総合技術支援センター病害虫防除所兼田武典 Takemichi Kaneda はじめに スダチ (Citrus sudachi Hort.ex Shirai; 図 1) は徳島特産の緑色が美しい小型の香酸カンキツである 近年の食生活の多様化と健康面を考慮した自然食品の見直しから ユズ ユコウなどの香酸カンキツとともに需要が高まってきている 中でも

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 促成イチゴにおけるカブリダニ製剤を利用したハダニ防除の指導マニュアル 平成 30 年 6 月 奈良県農業研究開発センター奈良県病害虫防除所 目 次 1. はじめに (1) ハダニの薬剤抵抗性発達 1 2. カブリダニとは (1) カブリダニ製剤によるハダニ防除 2 (2) チリカブリダニとミヤコカブリダニ 2 (3) カブリダニの基本情報 3 3. カブリダニ製剤の導入 (1) 導入の利点と注意点

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 日本の天敵利用 Past, Present and Future //5 栽培面積 (ha) 鹿児島県 IPM( 総合的病害虫 雑草管理 ) シンポジウム ~ 食の安心 安全先進県を目指して ~ 日本における天敵利用 ~ これまでとこれから ~ 近代農業の問題点 過度の農薬への依存 モノカルチャー ( 単植栽培 : 一種類の作物のみを植える ) 害虫が増えやすい 天敵が働きにくい環境 天敵が働かない

More information

月中旬以降の天候によって塊茎腐敗による被害が増加する事例も多い 平成 28 年度は疫病の発生面積率は19.9% と例年に比べてやや少なかったものの 塊茎腐敗の発生面積率は 14.8% と例年に比べてやや多かったとされる ( 平成 現在 北海道病害虫防除所調べ ) かつては 疫病には

月中旬以降の天候によって塊茎腐敗による被害が増加する事例も多い 平成 28 年度は疫病の発生面積率は19.9% と例年に比べてやや少なかったものの 塊茎腐敗の発生面積率は 14.8% と例年に比べてやや多かったとされる ( 平成 現在 北海道病害虫防除所調べ ) かつては 疫病には ばれいしょの疫病による塊茎腐敗の発生生態と防除について 北海道立総合研究機構 農業研究本部中央農業試験場病虫部クリーン病害虫グループ 西脇 由恵 Yoshie Nishiwaki 1. はじめに北海道のばれいしょ栽培は作付面積 51,000ha 収穫量 1,897,000tで国内全収穫量のおよそ80% を占め ( 平成 28 年農林水産統計 ) 用途も生食用はもちろんのこと 加工用 澱粉原料用 種子用など多岐にわたり

More information

140221_葉ネギマニュアル案.pptx

140221_葉ネギマニュアル案.pptx 養液栽培における 高温性水媒伝染病害の 安全性診断マニュアル ネギ編 ネギ養液栽培における病害 管理のポイント ネギに病原性のある高温性ピシウム菌の種類 1Pythium aphanidermatum ( 根腐病 ) 2Pythium myriotylum ( 未報告 ) 高温性ピシウム菌による被害 根が暗褐色水浸状に腐敗 重要ポイント 設内に病原菌を ま い うにしましょう 苗および栽培初期の感染は被害が大きくなります

More information

目 的 大豆は他作物と比較して カドミウムを吸収しやすい作物であることから 米のカドミウム濃度が相対的に高いと判断される地域では 大豆のカドミウム濃度も高くなることが予想されます 現在 大豆中のカドミウムに関する食品衛生法の規格基準は設定されていませんが 食品を経由したカドミウムの摂取量を可能な限り

目 的 大豆は他作物と比較して カドミウムを吸収しやすい作物であることから 米のカドミウム濃度が相対的に高いと判断される地域では 大豆のカドミウム濃度も高くなることが予想されます 現在 大豆中のカドミウムに関する食品衛生法の規格基準は設定されていませんが 食品を経由したカドミウムの摂取量を可能な限り 平成 19 年 4 月改訂 農林水産省 ( 独 ) 農業環境技術研究所 -1 - 目 的 大豆は他作物と比較して カドミウムを吸収しやすい作物であることから 米のカドミウム濃度が相対的に高いと判断される地域では 大豆のカドミウム濃度も高くなることが予想されます 現在 大豆中のカドミウムに関する食品衛生法の規格基準は設定されていませんが 食品を経由したカドミウムの摂取量を可能な限り低減するという観点から

More information

140221_ミツバマニュアル案.pptx

140221_ミツバマニュアル案.pptx 養液栽培における 高温性水媒伝染病害の 安全性診断マニュアル ミツバ編 1 ミツバ養液栽培における 病害管理のポイント ミツバに病原性のある高温性ピシウム菌の種類 1Pythium aphanidermatum( 根腐病 ) 2Pythium myriotylum ( 未報告 ) 高温性ピシウム菌による被害 根が暗褐色水浸状に腐敗 重要ポイント 設内に病原菌を まないようにしましょう 苗および栽培初期の感染は被害が大きくなります

More information

(1) 未発生圃場では本種の寄生した苗を持ち込まない (2) 施設栽培では施設内への成虫侵入を防止するため 施設開口部に 1mm 程度の目合いの防虫ネットを張る (3) 施設栽培では周辺の畑作物や雑草にも寄生するので 早めに除草を行う (4) 本種の発生した施設栽培では収穫終了後 10 日以上密閉し

(1) 未発生圃場では本種の寄生した苗を持ち込まない (2) 施設栽培では施設内への成虫侵入を防止するため 施設開口部に 1mm 程度の目合いの防虫ネットを張る (3) 施設栽培では周辺の畑作物や雑草にも寄生するので 早めに除草を行う (4) 本種の発生した施設栽培では収穫終了後 10 日以上密閉し 野菜 花き共通事項 共通事項 1 ミナミキイロアザミウマ Ⅰ 防除の狙い昭和 56 年 1 月に新発生した害虫である 本種は寄生植物の範囲が広く 年間の発生回数が多いため 果菜類等に被害が多い 虫の密度が増加してからでは防除が困難になるので 早期発見 早期防除に努める また圃場周辺の雑草にも寄生し発生源となるので 除草により密度低下を図る 1. 収穫終了後の作物の早期処分作物等の残さの処分及び収穫終了後のハウスの湛水

More information

<4D F736F F D F5F8F4390B3816A95788E6D8CDC8CCE82CC90858EBF8AC28BAB82CC95CF89BB8F4390B B7924A90EC816A2E646F63>

<4D F736F F D F5F8F4390B3816A95788E6D8CDC8CCE82CC90858EBF8AC28BAB82CC95CF89BB8F4390B B7924A90EC816A2E646F63> 富士五湖の水質環境の変化 長谷川裕弥, 吉沢一家 Change of the Water quality environment of Fuji Five Lakes Yuya Hasegawa, Kazuya Yoshizawa キーワード : 富士五湖, 透明度, 水質変動, クロロフィル a, リン, 窒素 富士五湖の水質調査は1973 年より 山梨県により公共用水域調査として継続して行われている

More information

Taro-40-11[15号p86-84]気候変動

Taro-40-11[15号p86-84]気候変動 資 料 鹿児島県における気候変動に関する考察 1 福田哲也仮屋園広幸肥後さより東小薗卓志四元聡美満留裕己 1 はじめに近年地球上では気候変動, とりわけ気温上昇が多くの地域で観測されている その現象は我が国においても例外ではなく, 具体的に取りまとめたレポートとして, 文部科学省 気象庁 環境省が, 日本における地球温暖化の影響について現在までの観測結果や将来予測を2013 年に, 日本の気候変動とその影響

More information

研究成果 業務需要に向けたリーキの品種選定と栽培技術開発 ~ 水田輪作による秋冬どり栽培が可能 ~ 1. はじめにリーキは 西洋ネギ ( ポロネギ ) ともいわれ 根深ネギより太く短い葉鞘を形成します しかし リーキの葉身はニンニクやニラのように平らで 筒状の葉身を持つ根深ネギとは明らかに様相が異な

研究成果 業務需要に向けたリーキの品種選定と栽培技術開発 ~ 水田輪作による秋冬どり栽培が可能 ~ 1. はじめにリーキは 西洋ネギ ( ポロネギ ) ともいわれ 根深ネギより太く短い葉鞘を形成します しかし リーキの葉身はニンニクやニラのように平らで 筒状の葉身を持つ根深ネギとは明らかに様相が異な 上段左 : リーキ品種 の調製後形状 ( 本文 2ページ ) 上段右 : チューリップモザイク病暴露試験の様子 ( 本文 3ページ ) 下段左 : リンゴ ふじ の蜜入り優良系統調査 ( 本文 4ページ ) 下段右 : ナノ粒子を応用したチューリップ切花の日持ち試験 ( 本文 5ページ ) 研究成果 業務需要に向けたリーキの品種選定と栽培技術開発 2 チューリップモザイク病の多発要因と防除対策 3

More information

水稲いもち病当面の対策                   

水稲いもち病当面の対策                    水稲いもち病当面の対策 平成 22 年 9 月 8 日北海道病害虫防除所 1 はじめに水稲の重要病害であるいもち病は 道内においては 平成 12 年と 13 年に多発生して以降 ほぼ少発生で推移してきました しかし平成 2 年にふたたび多発生し 平成 21 年も葉いもちおよび穂いもちとも 被害が拡大したところです 平成 22 年においても いもち病の感染源となる保菌した稲わらやもみ殻が 育苗ハウスおよび水田周辺に多く残っていたこと

More information

農業指導情報 第 1 号能代市農業総合指導センター環境産業部農業振興課 発行平成 26 年 4 月 25 日二ツ井地域局環境産業課 確かな農産物で もうかる 農業!! 農家の皆さんを支援します!! 農家支援チームにご相談ください! 今年度 農業技術センター内に農家支援

農業指導情報 第 1 号能代市農業総合指導センター環境産業部農業振興課 発行平成 26 年 4 月 25 日二ツ井地域局環境産業課 確かな農産物で もうかる 農業!! 農家の皆さんを支援します!! 農家支援チームにご相談ください! 今年度 農業技術センター内に農家支援 農業指導情報 第 1 号能代市農業総合指導センター環境産業部農業振興課 89-2183 発行平成 26 年 4 月 25 日二ツ井地域局環境産業課 73-4500 確かな農産物で もうかる 農業!! 農家の皆さんを支援します!! 農家支援チームにご相談ください! 今年度 農業技術センター内に農家支援チームを設置しました 農家支援チームは 農家 農業法人などを個別訪問 巡回しながら市や国 県の補助事業の普及や活用を図るほか

More information

技術名

技術名 統合環境制御装置の開発 農業技術センター [ 背景 ねらい ] 県内の先進的農家では光合成を促進することなどを目的に ハウス内の温度 湿度 炭酸ガス濃度を制御する栽培方法が行われている この栽培方法では その日の気象状況により 温度 湿度 炭酸ガス濃度を制御する装置の設定値を自動的に調整する統合環境制御が効率的であるが 既存の装置では刻々と変化する気象状況に応じて設定条件を変更することは不可能である

More information

関東東山病害虫研究会報 第61集

関東東山病害虫研究会報 第61集 132 Annual Report of the Kanto-Tosan Plant Protection Society, No. 61 14 アブラナ科葉菜類の主要害虫の侵入阻止に有効な防虫ネットの目合い 長坂幸吉 光永貴之 後藤千枝 (( 独 ) 農研機構中央農業総合研究センター ) Effective Mesh Size of Insect Proof Screens against Main

More information

スプレーストック採花時期 採花物調査の結果を表 2 に示した スプレーストックは主軸だけでなく 主軸の下部から発生する側枝も採花できるため 主軸と側枝を分けて調査を行った 主軸と側枝では 側枝の方が先に採花が始まった 側枝について 1 区は春彼岸前に採花が終了した 3 区 4 区は春彼岸の期間中に採

スプレーストック採花時期 採花物調査の結果を表 2 に示した スプレーストックは主軸だけでなく 主軸の下部から発生する側枝も採花できるため 主軸と側枝を分けて調査を行った 主軸と側枝では 側枝の方が先に採花が始まった 側枝について 1 区は春彼岸前に採花が終了した 3 区 4 区は春彼岸の期間中に採 課題春彼岸に出荷可能な切花の作型試験 担当者木下実香 目的切花の需要期のひとつである春彼岸 (3 月下旬 ) に向けて 無加温ハウスで出荷 可能な切花品目 作型を検討する 供試品種一本立ちストックアイアンシリーズ ( サカタのタネ ) ( ホワイト イエロー ピンク マリン ) スプレーストックカルテットシリーズ ( サカタのタネ ) ( ホワイト イエロー 2 ローズ ブルー) キンギョソウアスリートシリーズ

More information

中晩柑の病害虫

中晩柑の病害虫 柑きつの病害虫防除 山口県萩農林事務所野崎匠 黒点病 ( 甘夏 ) 黒点病 ( せとみ ) ボルドーの薬害 ( 高温時に散布すると発生 ) 銅水和剤の薬害 ( 高温時に散布すると発生 ) 黒点病の伝染源 樹冠内の枯れ枝 放置されたせん定枝 放任園の枯死樹 黒点病の発生しやすい条件 枝葉の過密 薬剤が良く着かない 風通しが悪い 樹の老化 枯れ枝の多発 樹のなかの湿度が高くなる 胞子形成 胞子発芽 侵入の好適条件

More information

Ⅰ 収穫量及び作柄概況 - 7 -

Ⅰ 収穫量及び作柄概況 - 7 - Ⅰ 収穫量及び作柄概況 - 7 - 参考)((600 収穫量収穫量)1 水稲 ( 子実用 ) 平成 24 水稲の収穫量 ( 子実用 ) は36 万 8,700t で 前に比べ1 万 5,100t(4%) 増加した これは パイプラインの復旧等により作付面積が前に比べ1,800ha(3%) 増加したことに加え 10a 当たり収量が前を8kg(1%) 上回ったためである 作柄は 作況指数が 104で 10a

More information

1 アライグマの 分布と被害対策 1 アライグマの分布 1977 昭和52 年にアライグマと少年のふれあいを題材とし たテレビアニメが全国ネットで放映されヒット作となった それ 以降 アライグマをペットとして飼いたいという需要が高まり海 外から大量に輸入された しかしアライグマは気性が荒く 成長 す

1 アライグマの 分布と被害対策 1 アライグマの分布 1977 昭和52 年にアライグマと少年のふれあいを題材とし たテレビアニメが全国ネットで放映されヒット作となった それ 以降 アライグマをペットとして飼いたいという需要が高まり海 外から大量に輸入された しかしアライグマは気性が荒く 成長 す 3 中型獣の生態と特徴 41 1 アライグマの 分布と被害対策 1 アライグマの分布 1977 昭和52 年にアライグマと少年のふれあいを題材とし たテレビアニメが全国ネットで放映されヒット作となった それ 以降 アライグマをペットとして飼いたいという需要が高まり海 外から大量に輸入された しかしアライグマは気性が荒く 成長 すると飼育が困難なため飼い主が自然環境に遺棄したり 飼育施 設から逃亡する個体もあり

More information

<4D F736F F D CA48B8690AC89CA8FEE95F E496D882CC8EED97DE82AA817582CD82E982DD817682CC90B688E781418EFB97CA814189CA8EC095698EBF82C98B7982DA82B789658BBF2E646F63>

<4D F736F F D CA48B8690AC89CA8FEE95F E496D882CC8EED97DE82AA817582CD82E982DD817682CC90B688E781418EFB97CA814189CA8EC095698EBF82C98B7982DA82B789658BBF2E646F63> [ 成果情報名 ] 台木の種類が はるみ の生育 収量 果実品質に及ぼす影響 [ 要約 ] [ キーワード ] [ 担当 ] [ 連絡先 ] [ 区分 ] [ 分類 ] [ 背景 ねらい ] [ 成果の内容 特徴 ] [ 成果の活用面 留意点 ] [ 具体的データ ] 幹周 (cm) 容積 (m 3 / 樹 ) z 有意性 z 60 有意性 45 n.s n.s n.s n.s n.s n.s n.s

More information

平成 29 年度全国特殊報一覧 2018/03/30 特殊報イチジクラシオディプロディア落葉病 ( 仮称 ) 平成 29 年度第 4 号 福岡県 2018/03/29 特殊報ヤマノイモジャガイモクロバネキノコバエ平成 29 年度第 3 号 神奈川県 2018/03/29 特殊報ガーベラ茎えそ病 (

平成 29 年度全国特殊報一覧 2018/03/30 特殊報イチジクラシオディプロディア落葉病 ( 仮称 ) 平成 29 年度第 4 号 福岡県 2018/03/29 特殊報ヤマノイモジャガイモクロバネキノコバエ平成 29 年度第 3 号 神奈川県 2018/03/29 特殊報ガーベラ茎えそ病 ( 2. 特殊報平成 30 年度全国特殊報一覧 2018/04/11 特殊報トマト黄化病平成 30 年度第 1 号 徳島県 2018/04/10 特殊報ビワビワキジラミ平成 30 年度第 2 号 和歌山県 2018/04/10 特殊報トルコギキョウ斑点病平成 30 年度第 1 号 和歌山県 平成 29 年度全国特殊報一覧 2018/03/30 特殊報イチジクラシオディプロディア落葉病 ( 仮称 ) 平成

More information